JP2011252769A - 光学素子の屈折率分布測定装置および測定方法 - Google Patents

光学素子の屈折率分布測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学素子からなる被検体とマッチング液との屈折率を一致させて、該両者の屈折率差に伴う波面ノイズの発生を阻止し、被検体の屈折率分布を高精度に測定する。
【解決手段】光学素子からなる被検レンズ70の透過波面形状を干渉計10を用いて解析し、被検レンズ70の屈折率分布を測定する装置であって、干渉計10と、被検レンズ70を支持する被検体支持手段82と、上下壁面81a、bが透明板とされ、内部に被検体支持手段82を設置してなる被検体収納容器80と、所定の温度で被検レンズ70と屈折率が一致する、被検体収納容器80中に注入されたマッチング液83と、被検体収納容器80を透過した照明光束を再帰反射せしめる光束反射体40と、被検レンズ70とマッチング液83の両者の屈折率が互いに一致する温度に該両者を設定制御するシートヒータ86と、温度測定手段87およびコンピュータ51とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、干渉計を用いてレンズ等の光学素子の屈折率分布を測定する装置および測定方法に関し、特に、成型条件や鏡胴による保持条件等により、屈折率分布が微妙に変化するプラスチックレンズ等の屈折率分布測定装置および測定方法に関するものである。
プラスチックレンズ等においては、成型条件等の相違によって、屈折率分布が大幅に変化することが知られており、最適な成型条件を決定する意味においても、このようなプラスチックレンズ等の被検体の屈折率分布を測定することが求められている。
そのような測定手法として、干渉計によって被検体の透過波面情報を得、この情報に基づいて被検体の屈折率分布を測定するようにしたものが知られているが、この被検体と周囲環境(例えば空気)との間に屈折率差が生じていると、レンズ界面における屈折率差に伴う波面ノイズが発生し、被検体の透過波面情報にこの波面ノイズが重畳することによって、被検体の正確な屈折率分布を測定することが困難となってしまう。
そこで、従来、この被検体を、この被検体の屈折率と近似した屈折率を有するマッチング液に浸潤させることにより上記波面ノイズの発生を阻止した技術が知られている(例えば下記特許文献1)。
特開2003−21577号公報
しかしながら、例えば、上記特許文献1に記載の技術によっては、たとえ屈折率の異なる複数種類のマッチング液を用意したとしても、その屈折率を任意の被検体レンズの屈折率と完全に整合させることは困難であり、レンズ形状に応じた波面ノイズの発生を確実に阻止することは難しい。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、光学素子よりなる被検体とマッチング液との屈折率を整合させて、被検体とマッチング液との界面における屈折率差に伴う波面ノイズの発生を阻止し、被検体の屈折率分布を高精度に測定し得る光学素子の屈折率分布測定装置および測定方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため本発明に係る光学素子の屈折率分布測定装置および測定方法は、以下の特徴を備えている。
すなわち、本発明に係る第1の光学素子の屈折率分布測定装置は、
光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する装置であって、
前記干渉計と、
前記被検体を支持する被検体支持手段と、
該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、かつ内部に該被検体支持手段が設置された被検体収納容器と、
所定の温度で前記被検体と屈折率が一致する、該被検体収納容器内に注入されたマッチング液と、
前記被検体収納容器を挟んで、前記干渉計と対向するように配され、前記被検体収納容器を透過した照明光束を再帰反射せしめる光束反射体と、
前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する温度に該両者を設定する温度設定手段と、
からなることを特徴とするものである。
また、本発明に係る第2の光学素子の屈折率分布測定装置は、
光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する装置であって、
光源として波長可変光源部を備えた前記干渉計と、
前記被検体を支持する被検体支持手段と、
該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、かつ内部に該被検体支持手段が設置された被検体収納容器と、
所定の照明光束波長で前記被検体と屈折率が一致する、該被検体収納容器内に注入されたマッチング液と、
前記被検体収納容器を挟んで、前記干渉計と対向するように配され、前記被検体収納容器を透過した照明光束を再帰反射せしめる光束反射体と、
前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する波長に、前記波長可変光源部から出力される光束を設定する光束波長設定手段と、
からなることを特徴とするものである。
また、本発明に係る第1の光学素子の屈折率分布測定方法は、
光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の温度で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となすとともに、前記被検体と前記マッチング液の両者を、これら両者の屈折率が互いに一致する温度に設定し、
前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の屈折率分布を測定することを特徴とするものである。
また、本発明に係る第2の光学素子の屈折率分布測定方法は、
光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
該干渉計の波長可変光源部から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の照明光束波長で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となすとともに、前記波長可変光源部から出射された照明光束を、前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する波長に設定し、
前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の透過波面を得、屈折率分布を測定することを特徴とするものである。
また、前記第1または第2の光学素子屈折率分布測定方法において、前記被検体は、使用時保持部材に保持された状態で前記被検体収納容器内の所定位置に配設することが好ましい。
また、本発明に係る第3の光学素子の屈折率分布測定方法は、
光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を該被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の温度で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となし、
前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像するとともに、前記被検体と前記マッチング液の両者の温度を変化させ、該撮像された干渉縞に基づき、これら両者の屈折率が互いに一致する設定温度を特定し、
次に、前記被検体を、使用時保持部材により保持せしめ、この使用時保持部材により保持された状態で前記被検体収納容器内の所定位置に配設し、
前記被検体と前記マッチング液の両者を、前記特定された設定温度に設定するとともに、前記干渉計により、前記参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の屈折率分布を測定することを特徴とするものである。
また、本発明に係る第4の光学素子の屈折率分布測定方法は、
光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
該干渉計の波長可変光源部から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を該被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の照明光束波長で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となし、
前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像するとともに、前記波長可変光源部から出射された照明光束の波長を変化させ、該撮像された干渉縞に基づき、前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する前記照明光束の設定波長を特定し、
次に、前記被検体を、使用時保持部材により保持せしめ、この使用時保持部材により保持された状態で前記被検体収納容器内の所定位置に配設し、
前記波長可変光源部からの照明光束の波長を前記設定波長に設定するとともに、前記干渉計により、前記参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の屈折率分布を測定することを特徴とするものである。
なお、上記「波長可変光源部」とは、光源そのものが出力光の波長を可変しうるものであってもよいし、発光部と、この発光部から出射された光の波長を変換し得る波長変換手段とからなるものであってもよい。
本発明に係る第1および第2の光学素子の屈折率分布測定装置によれば、上述の特徴を備えていることにより、前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する温度に、該両者を設定する温度設定手段、または前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する波長に、前記波長可変光源部から出力される光束を設定する光束波長設定手段、を備えている。前記被検体の屈折率と前記マッチング液の屈折率が、上記温度または上記照明光束の波長に応じて線形的に変化するため、温度または照明光束の波長を変化させれば、いずれかの温度または照明光束の波長において、上記両者の屈折率が一致するとの事実に着目することによりなされたものである。これにより、上記両者の屈折率が一致する上記温度または上記波長に関する情報を得ておけば、被検体の屈折率分布を測定する際に、被検体とマッチング液との屈折率を確実に整合させることができ、被検体界面における屈折率差に伴う波面ノイズの発生を阻止して、被検体の屈折率分布を高精度に測定することができる。
また、本発明に係る第1および第2の光学素子屈折率分布測定方法においては、被検体の屈折率分布を測定する際に、被検体とマッチング液の両者を、これら両者の屈折率が互いに一致する温度または波長に設定するようにしているので、上記装置と同様に、被検体の屈折率分布を測定する際に、被検体とマッチング液との屈折率を確実に整合させることができ、被検体界面における屈折率差に伴う波面ノイズの発生を阻止して、被検体の屈折率分布を高精度に測定することができる。
また、本発明に係る第3および第4の光学素子屈折率分布測定方法においては、被検体とマッチング液の両者の温度または使用光束の波長を変化させ、該撮像された干渉縞に基づき、これら両者の屈折率が互いに一致する温度または使用光束の波長を特定し、この後、前記被検体を、使用時保持部材により保持せしめ、この使用時保持部材により保持された状態で前記被検体収納容器に収納するとともに、被検体の屈折率分布を測定する際に、被検体とマッチング液の両者を、これら両者の屈折率が互いに一致する、該特定した温度または使用光束の波長に設定している。これにより、被検体とマッチング液の両者の屈折率が互いに一致する温度または波長に関する情報が事前に得られていなくとも、被検体の屈折率分布を測定する際に、マッチング液と被検体との屈折率を確実に整合させることができ、被検体界面における屈折率差に伴う波面ノイズの発生を阻止して、実際の使用時における被検体の屈折率分布を高精度に測定することができる。
本発明の実施形態に係る光学素子の屈折率分布測定装置の概略構成図である。 図1の装置を用いた第1の手法に係る光学素子の屈折率分布測定方法を説明するためのグラフである。 図1の装置を用いた第2の手法に係る光学素子の屈折率分布測定方法を説明するためのグラフである。 図1の装置を用いた各手法に係る光学素子の屈折率分布測定方法の一部を説明するための概念図である。 図1の装置を用いた第3および第4の手法に係る光学素子の屈折率分布測定方法の一部を説明するための概念図である。 図1の装置を用いた第3の手法に係る光学素子の屈折率分布測定方法を説明するためのフローチャートである。 図1の装置を用いた第4の手法に係る光学素子の屈折率分布測定方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、上述の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態の説明に使用する各図は概略的な説明図であり、詳細な形状や構造を示すものではなく、各部材の大きさや部材間の距離等については適宜変更して示してある。
本発明の実施形態に係る光学素子の屈折率分布測定装置は、図1に示すように、干渉計10、基準板20、被検体収納容器80、光束反射体40および解析制御部50を備え、被検レンズ70(光軸C70に対し回転対称な形状により構成されている)の内部の屈折率分布を測定するように構成されている。なお、被検レンズ70は、ガラスレンズとすることも可能であるが、特に、成型時に屈折率分布を持ち易いプラスチックレンズとした場合に有効である。
上記干渉計10は、可干渉光を出力する波長可変レーザ光源11と、収束レンズ12と、該収束レンズ12を介して上記波長可変レーザ光源11から出力されたレーザ光を図中上方に反射するビームスプリッタ13と、コリメータレンズ14と、基準板20と、被検レンズ70の屈折率分布情報をコリメータレンズ14、ビームスプリッタ13を介して撮像する、結像レンズ15および撮像カメラ16(CCDやCMOS等からなる撮像素子17を有する)とを備えてなる。
また、上記被検体収納容器80は、上記干渉計10から出射された照明光束が進行する方向に対向する両壁面81a、bが透明な平行平面板とされてなり、被検レンズ70の外周部(図1においてはコバ部)の少なくとも一部を支持する被検体支持ブロック82を容器内の所定位置に固設し、容器80中に所定のマッチング液83を注入してなる。また、容器80の側壁内面に沿い全周に亘ってシートヒータ86が配されており、一方、容器80内の温度(マッチング液83および被検レンズ70の温度)を測定する温度測定手段87(図中に模式的に表す)のプローブ先端がマッチング液83中に挿入されている。
なお、容器80内の温度を調節する温度設定手段としては、上記シートヒータ86に限られるものではなく、ペルチェ素子など、電子的に設定温度を調整しうる種々の温度調整手段を用いることが可能である。
また、容器80内の温度を測定する温度測定手段87としても、サーミスタや熱電対などの電子的に測定情報が得られる種々のタイプのものを採用可能である。
また、上記光束反射体40は、被検レンズ70の透過波面情報を担持した、被検体収納容器80からの光束を再帰反射させるように、被検レンズ70の形状に応じた表面形状の凹面ミラー41を備えている。なお、凹面ミラー41の光軸C40は、この被検レンズ70の光軸C70と合致するように、さらに干渉計10の測定軸C10と合致するように配設され、さらに、被検レンズ70からの光線が凹面ミラー41の各位置に垂直に入射するように構成されている。
また、上記解析制御部50は、図1に示すように、解析制御装置等を構成するコンピュータ51と、干渉縞画像等を表示するモニタ装置52と、コンピュータ51に対する各種入力を行うための入力装置53とを備えており、このコンピュータ51は、内蔵するCPUやハードディスク等の記憶部および該記憶部に格納されたプログラム等により構成される画像解析部および屈折率分布算出部を備えてなる。画像解析部および屈折率分布算出部は、主として、撮像カメラ16で得られた干渉縞画像に基づいて被検レンズ70の屈折率分布を算出するものである。
また、このコンピュータ51は、被検体収納容器80内のシートヒータ86に設定温度の指示ができるようになっており、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率が一致するような温度に設定されるようにシートヒータ86のコントロール部(図示せず)に設定温度指示信号を送出する。また、このコンピュータ51は、被検体収納容器80内に挿入された温度測定手段87からの測定温度情報が入力され、その入力された測定温度情報に基づいてシートヒータ86への指示信号を決定する。コンピュータ51のメモリ内には被検体レンズ70とマッチング液83の屈折率が一致する温度情報(実際には、被検体レンズ70とマッチング液83の界面で発生する波面ノイズを最小とする温度情報であってもよい)が記憶可能とされている。このような温度情報は、特定の数値であってもよいし、後述するようなグラフやテーブルの形式であってもよい。
一方、このコンピュータ51は、波長可変レーザ光源11に対し、出力光の波長が所望の波長となるよう指示できるようになっており、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率が一致するような波長に設定されるように制御すべく波長可変レーザ光源11に指示信号を送出可能となっている。また、コンピュータ51のメモリ内には被検体レンズ70とマッチング液83の屈折率が一致する使用光波長情報(実際には、被検体レンズ70とマッチング液83の界面で発生する波面ノイズを最小とする波長情報であってもよい)が記憶可能とされている。このような波長情報は、特定の数値であってもよいし、後述するようなグラフやテーブルの形式であってもよい。
コンピュータ51による、上記シートヒータ86への設定温度の指示、および/または波長可変レーザ光源11への出力光波長の指示は、入力装置53からの手動入力によって適宜行うことが可能である。すなわち、上記シートヒータ86への設定温度の指示、および/または波長可変レーザ光源11への出力光波長の指示のいずれを用いるか、あるいは両者を用いるか等は、適宜選択可能である。
<第1の光学素子の屈折率分布測定方法>
第1の光学素子の屈折率分布測定方法は、上記実施形態装置を用い、被検レンズ70とマッチング液83との屈折率を等しくすべく、両者の屈折率が同じになるような温度に、これら被検レンズ70とマッチング液83の温度を制御する手法である。
ところで、被検レンズ70の透過波面情報を取得して屈折率分布を測定する場合に、この被検レンズ70を、この被検レンズ70の屈折率にマッチした屈折率を有するマッチング液83に浸潤させて、波面ノイズの発生を阻止するようにしても、通常は、種々の被検レンズ70に対して全く同じ屈折率を有するマッチング液83を用意することは難しい。そこで、本発明方法においては、被検レンズ70を所定のマッチング液83に浸潤させた状態で、被検レンズ70とマッチング液83の温度を変化させて、両者の屈折率を合致させるようにして、波面ノイズの発生を確実に阻止するようにしている。
すなわち、コンピュータ51のメモリ内には、被検レンズ70およびマッチング液83の、温度変化に対する屈折率変化を表す、例えば図2に示すような特性曲線またはデータテーブルが格納されており、これらの情報に基づいて、被検体収納容器80内の被検レンズ70およびマッチング液83の温度が制御されるようになっている。
図2を用いて説明すると、被検レンズ70およびマッチング液83における、屈折率の温度特性曲線(使用光束波長はd線)は、22℃付近で互いに交差する。つまり、この交差位置において、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率が互いに一致するので、被検体収納容器80内の温度を、この交差温度となるように指示すればよいことになる。
したがって、コンピュータ51内の制御プログラムは、このように被検体収納容器80に対してシートヒータ86の温度を上記交差温度に設定すべく温度測定手段87からの測定温度情報を参照しつつ制御するように構成されており、これにより、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させることができるので波面ノイズの発生を確実に阻止することが可能となる。
なお、本方法および下述する第2の光学素子の屈折率分布測定方法において、図4に示すように、被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめ、これを被検体支持ブロック82上に支持せしめた状態で屈折率分布測定を行うようにすれば、被検レンズ70の使用時における屈折率分布を知ることができるので好ましい。
<第2の光学素子の屈折率分布測定方法>
上記第1の光学素子の屈折率分布測定方法においては、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させるために、被検体収納容器80の内部の温度を制御するようにしているが、第2の光学素子の屈折率分布測定方法においては、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させるために、波長可変レーザ光源11から出力されるレーザ光の波長を制御して被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させるようにしている。
すなわち、コンピュータ51のメモリ内には、被検レンズ70およびマッチング液83の、使用光の波長に対する屈折率変化を表す、図3に示すような特性曲線またはデータテーブルが格納されており、これらの情報に基づいて、波長可変レーザ光源11の出力光の波長が制御されるようになっている。
図3を用いて説明すると、被検レンズ70およびマッチング液83における、屈折率の波長特性曲線(雰囲気温度は23℃)は、500nm付近で互いに交差する。つまり、この交差位置において、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率が互いに一致するので、波長可変レーザ光源11の出力光の波長を、この交差位置の波長(図3では500nm付近)に設定すればよいことになる。
したがって、コンピュータ51内の制御プログラムは、このように波長可変レーザ光源11から出力されるレーザ光の波長を上記交差波長に設定すべく制御するように構成されており、これにより、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させることができるので波面ノイズの発生を確実に阻止することが可能となる。
<第3の光学素子の屈折率分布測定方法>
第3の光学素子の屈折率分布測定方法は、図1に示す実施形態装置を用いて、被検レンズ70とマッチング液83との屈折率を互いに等しくすべく両者の屈折率が同じになるような温度(特定温度)に設定する点では、基本的に、第1の光学素子の屈折率分布測定方法と同様である。
ただし、上記第1の光学素子の屈折率分布測定方法では、該特定温度情報が予め得られているのに対し、本方法においては該特定温度の測定を該屈折率分布測定の直前において行うようにしている。また、本方法においては、被検レンズ70を、その使用状態と同等の圧力を付与しながら、屈折率分布を測定する。すなわち、図4に示すように、被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめて、被検レンズ70に使用時の圧力を加えた状態とし、被検体収納容器80内に配された被検体支持ブロック82により支持せしめて屈折率分布測定を行う。また、被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめて使用時の圧力をかける替りに、図5に示すように被検レンズ70に対して使用時と同等の圧力がかかるように側方から圧力付与棒85の先端を当接して圧力Aを加えられるように構成してもよい。
なお、図5に係る装置構成においては、断面図上、3室84a、b、cに分離して構成されているように描かれているが、各部屋にはいずれも同一のマッチング液83が注入されている。
また、図5に示すように、被検レンズ70に使用時の圧力をかけるようにしながら、その屈折率分布を測定することによって、加えられる圧力と屈折率分布との関係を知ることができ、被検レンズ70の保持の仕方等を検討する上で有用である。すなわち、圧力を加えたときの屈折率分布の変化を特定する方法として意義がある。したがって、この段階までの手法を屈折率分布変化特定方法として利用することができる。
また、上記第1の光学素子の屈折率分布測定方法に類似した方法を用いて該特定温度を求めた後に、この第1の屈折率分布変化特定方法を行なうことで、全体として第3の光学素子の屈折率分布測定方法を行なうことが可能である。このようにすると、被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめる処理の前後における被検レンズ70の屈折率分布を比較することが容易となり、鏡胴30に被検レンズ70を保持させたことによる屈折率分布の変化を測定することが容易となる。
以下、図6を用いて、上記第1の光学素子の屈折率分布測定方法を事前処理として行なう第3の光学素子の屈折率分布測定方法の手順について説明する。
まず、被検レンズ70を鏡胴30に保持させずに、被検体収納容器80内の被検体支持ブロック82上にセットする(S11)。
次に、被検体収納容器80内の被検レンズ70に対して、干渉計10からの照明光を透過させて、該被検レンズ70の透過波面測定を行い、コンピュータ51の画像解析部により干渉縞画像を解析して、被検レンズ70の予備的な屈折率分布を得る(S12)。
次に、被検体収納容器80内の温度を制御して、被検レンズ70とマッチング液83の温度を変化させつつ、波面ノイズが最小となる温度t1を特定する(S13)。この段階では、被検レンズ70に鏡胴30等による圧力が加わっておらず、その応力に伴う屈折率歪が生じていない画像状態で特定温度の判断を行なうため、上記温度t1を正確に特定することができる。
次に、被検体収納容器80から、被検体レンズ70を取り出し、該被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめ、この状態の被検レンズ70を、再び該特定された被検体収納容器80内にセットする(S14)。
次に、被検体収納容器80内の温度を制御して、被検レンズ70とマッチング液83の温度を上記特定された温度t1に設定し、該被検レンズ70の透過波面測定を行い、使用状態における最終干渉縞画像を得る(S15)。
最後に、得られた最終干渉縞画像を解析して、被検レンズ70の最終屈折率分布を得る(S16)。
以上に説明したように、図5に示す光学素子の屈折率分布測定方法によれば、まず、圧力をかけない状態で、被検レンズ70とマッチング液83の屈折率が互いに略等しくなる特定温度を探し、最後に、被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめた状態で、この被検レンズ70を特定温度に設定し、最終的な干渉縞画像を得ることで、波面ノイズが少ない干渉縞画像を得ることができ、これにより、被検レンズ70の屈折率分布を高精度に得ることができる。
<第4の光学素子の屈折率分布測定方法>
上記第3の光学素子の屈折率分布測定方法においては、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させるために、被検体収納容器80の内部の温度を制御するようにしているが、第4の光学素子の屈折率分布測定方法においては、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させるために、波長可変レーザ光源11から出力されるレーザ光の波長を制御して被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率を互いに一致させるようにしている。
また、本方法も上記第3の光学素子の屈折率分布測定方法と同様に、まず、圧力をかけない状態で、被検レンズ70とマッチング液83の屈折率が互いに略等しくなる特定波長を探し、最後に、被検レンズ70を鏡胴30に保持せしめた状態で、この被検レンズ70を該特定波長に設定し、最終的な干渉縞画像を得ることで、波面ノイズが少ない干渉縞画像を得ることができる。
図7は、第4の光学素子の屈折率分布測定方法の手順について説明するフローチャートである。以下、本方法を図7を用いて説明するが、基本的な手順は第3の光学素子の屈折率分布測定方法と類似しているので、図7によるフローチャートのステップが図6によるフローチャートのステップと異なる部分についてのみ説明する。
すなわち、ステップ21(S21)、ステップ22(S22)、ステップ24(S24)、およびステップ26(S26)については、各々第3の光学素子の屈折率分布測定方法におけるステップ11(S11)、ステップ12(S12)、ステップ14(S14)、およびステップ16(S16)と同様であるので説明を省略するが、ステップ23(S23)においては、波長可変レーザ光源11から出力されるレーザ光の波長を調整して、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率が互いに一致する波長λ1を特定しており、さらに、ステップ25(S25)においては、波長可変レーザ光源11から出力されるレーザ光の波長を制御して、被検レンズ70およびマッチング液83の屈折率が互いに一致する上記特定された波長λ1に設定し、該被検レンズ70の透過波面測定を行い、最終干渉縞画像を得るようにしている。
本方法においても、ステップ23(S23)の段階においては、被検レンズ70に鏡胴などによる圧力が加わっておらず、その応力に伴う屈折率歪が生じていない画像状態で波長を判断するため、上記波長λ1を正確に特定することができる。
このように構成された第4の光学素子の屈折率分布測定方法によれば、上記第3の光学素子の屈折率分布測定方法と同様に、波面ノイズが少ない干渉縞画像を得ることができ、これにより、被検レンズ70の屈折率分布を高精度に得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に態様が限定されるものではなく、種々の態様のものを実施形態とすることができる。
例えば、光学素子からなる被検体はレンズに限られるものではなく、内部の屈折率分布を透過波面を用いて測定し得るものであれば、フィルタ等その他の種々の光学素子を対象とし得る。
また、使用時保持部材とは、被検体を実際に使用する際に被検体を他装置に組み込むために用いられる被検体保持部材であれば鏡胴に限られるものではない。
また、マッチング液83としては、特定された温度で、被検レンズ70と屈折率を一致させることができるものであればよく、例えば、0℃以下の温度において上記被検レンズ70と屈折率が一致させる場合においては、0℃以下でも液体の性状をなす物質を用いることになる。
また、マッチング液83としては、特定された使用光束波長で、被検レンズ70と屈折率を一致させることができるものであれば可視域の波長で一致させうる物質に限られるものではなく、例えば、赤外光や紫外光の波長域において上記被検レンズ70と屈折率を一致させる物質を用いることもできる。
また、波長可変光源部は波長可変レーザ光源に限られるものではなく、出力光束の波長を変化させることができるものであれば種々のタイプのものを用いることができる。
10 干渉計
11 波長可変レーザ光源
14 コリメータレンズ
13 ビームスプリッタ
13a 光束分岐面
15 結像レンズ
16 撮像カメラ
17 撮像素子
20 基準板
30 鏡胴
40 光束反射部
41 凹面ミラー
50 解析制御部
51 コンピュータ
52 モニタ装置
53 入力装置
70 被検レンズ
80 被検体収納容器
81a、b 壁面
82 被検体支持ブロック
83 マッチング液
85 圧力付与棒
86 シートヒータ
87 温度測定手段
10 測定光軸
40,C70 光軸

Claims (7)

  1. 光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する装置であって、
    前記干渉計と、
    前記被検体を支持する被検体支持手段と、
    該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、かつ内部に該被検体支持手段が設置された被検体収納容器と、
    所定の温度で前記被検体と屈折率が一致する、該被検体収納容器内に注入されたマッチング液と、
    前記被検体収納容器を挟んで、前記干渉計と対向するように配され、前記被検体収納容器を透過した照明光束を再帰反射せしめる光束反射体と、
    前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する温度に該両者を設定する温度設定手段と、
    からなることを特徴とする光学素子屈折率分布測定装置。
  2. 光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する装置であって、
    光源として波長可変光源部を備えた前記干渉計と、
    前記被検体を支持する被検体支持手段と、
    該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、かつ内部に該被検体支持手段が設置された被検体収納容器と、
    所定の照明光束波長で前記被検体と屈折率が一致する、該被検体収納容器内に注入されたマッチング液と、
    前記被検体収納容器を挟んで、前記干渉計と対向するように配され、前記被検体収納容器を透過した照明光束を再帰反射せしめる光束反射体と、
    前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する波長に、前記波長可変光源部から出力される光束を設定する光束波長設定手段と、
    からなることを特徴とする光学素子屈折率分布測定装置。
  3. 光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
    該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の温度で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
    一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となすとともに、前記被検体と前記マッチング液の両者を、これら両者の屈折率が互いに一致する温度に設定し、
    前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
    該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の屈折率分布を測定することを特徴とする光学素子屈折率分布測定方法。
  4. 光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
    該干渉計の波長可変光源部から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の照明光束波長で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
    一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となすとともに、前記波長可変光源部から出射された照明光束を、前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する波長に設定し、
    前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
    該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の透過波面を得、屈折率分布を測定することを特徴とする光学素子屈折率分布測定方法。
  5. 前記被検体は、使用時保持部材に保持された状態で前記被検体収納容器内の所定位置に配設することを特徴とする請求項3または4記載の光学素子屈折率分布測定方法。
  6. 光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
    該干渉計から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を該被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の温度で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
    一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となし、
    前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像するとともに、前記被検体と前記マッチング液の両者の温度を変化させ、該撮像された干渉縞に基づき、これら両者の屈折率が互いに一致する設定温度を特定し、
    次に、前記被検体を、使用時保持部材により保持せしめ、この使用時保持部材により保持された状態で前記被検体収納容器内の所定位置に配設し、
    前記被検体と前記マッチング液の両者を、前記特定された設定温度に設定するとともに、前記干渉計により、前記参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
    該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の屈折率分布を測定することを特徴とする光学素子屈折率分布測定方法。
  7. 光学素子からなる被検体の透過波面形状を干渉計を用いて解析し、該光学素子の屈折率分布を測定する方法であって、
    該干渉計の波長可変光源部から出射された照明光束の進行方向に配列された1対の壁面がともに透明な平行平面板とされ、該被検体を該被検体支持手段に支持させた状態で収納するとともにこの被検体の周囲に、所定の照明光束波長で前記被検体と屈折率が一致するマッチング液が注入されてなる被検体収納容器に対し、前記干渉計からの照明光束を基準板の基準面を介して前記平行平面板の配列方向から照射し、
    一方の前記平行平面板、前記マッチング液、前記被検体および他方の前記平行平面板を透過した前記照明光束を、光束反射体により再帰反射せしめて物体光となし、
    前記基準面から反射された前記照明光束の反射光からなる参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像するとともに、前記波長可変光源部から出射された照明光束の波長を変化させ、該撮像された干渉縞に基づき、前記被検体と前記マッチング液の両者の屈折率が互いに一致する前記照明光束の設定波長を特定し、
    次に、前記被検体を、使用時保持部材により保持せしめ、この使用時保持部材により保持された状態で前記被検体収納容器内の所定位置に配設し、
    前記波長可変光源部からの照明光束の波長を前記設定波長に設定するとともに、前記干渉計により、前記参照光と前記物体光とにより形成される干渉縞を撮像し、
    該撮像された干渉縞を解析して、前記被検体の屈折率分布を測定することを特徴とする光学素子屈折率分布測定方法。
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