JP2011251466A - ラミネート装置用ダイヤフラムの破れ検知およびその破れ検知方法を使用したラミネート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、ラミネート装置にて使用されるダイヤフラムの破れ検知方法およびそのダイヤフラムの破れ検知方法を使用したラミネート装置を提供するとを目的としている。
【解決手段】 ラミネート装置のダイヤフラムの破れ検知の方法を、上チャンバの真空度を確認する検出器を設け、上チャンバおよびダイヤフラムを有する上ケースと、下チャンバおよび熱板を有する下ケースが上下に離間した状態で、上チャンバを真空引きする工程(A)を設け、前記工程において上チャンバの真空度を確認し、前記真空度が所定の真空度に到達しない場合に、前記ダイヤフラムが破れたと判断する形態とした。
【選択図】 図5
【解決手段】 ラミネート装置のダイヤフラムの破れ検知の方法を、上チャンバの真空度を確認する検出器を設け、上チャンバおよびダイヤフラムを有する上ケースと、下チャンバおよび熱板を有する下ケースが上下に離間した状態で、上チャンバを真空引きする工程(A)を設け、前記工程において上チャンバの真空度を確認し、前記真空度が所定の真空度に到達しない場合に、前記ダイヤフラムが破れたと判断する形態とした。
【選択図】 図5
Description
本発明は、熱板上に太陽電池モジュール等の被加工物を配置し、熱板により加熱した被加工物を熱板と押圧部材とで挟圧してラミネートするラミネート装置に使用される押圧部材としてのダイヤフラムの破れ検知方法および破れ検知方法を使用したラミネート装置に関するものである。
従来から、太陽電池モジュールを製造する場合、ラミネート装置が使用されている(特許文献1)。ラミネート装置は、下方向に向けて膨張自在なダイヤフラムを有する上ケースと、熱板を有する下ケースとを有している。太陽電池モジュールをラミネートする際、まず、構成部材を重ね合わせた太陽電池モジュールを、上ケースと下ケースとで形成される空間に搬送する。次に、ラミネート装置は、上ケースと下ケースとで形成される空間を真空状態にし、熱板上に太陽電池モジュールを配置した後、構成部材を加熱した状態で、上ケースの内部に大気圧を導入する。このようにすることで、太陽電池モジュールは、ダイヤフラムと熱板とで挟圧されて、ラミネートされ、太陽電池モジュールの各構成部材が溶融された充填材により接着され封止される。
このようなラミネート装置用のダイヤフラムは、上記のような状態で使用される。そのダイヤフラムは一定数量の太陽電池モジュールをラミネート加工すると、ダイヤフラムは破れる。ダイヤフラムがラミネート加工中に破れた場合、上ケース内の大気がダイヤフラムと熱板との間の被加工物側に侵入することになる。従ってラミネート加工中の被加工物がダイヤフラムと熱板の間で十分挟圧されないので、被加工物は十分ラミネート処理されず不良品となってしまう。このようなダイヤフラムの破れ検知の方法は、これまで提案されていない。
ここで、ラミネート装置に使用されるダイヤフラムについて説明する。ラミネート装置は、下方向に向けて膨張自在なダイヤフラムを有する上ケースと、熱板を有する下ケースとを有している。この上ケースと下ケースとが開放された状態で太陽電池モジュール素材が積層された状態で下ケースの熱板上に搬送される。その後上ケースと下ケースが上下に重ねられ密閉された空間が形成される。その空間は、ダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバにより分割されている。下ケース内の熱板は、すでに加熱されている。したがって、太陽電池モジュールの構成部材である透明基体(カバーガラス)や充填材は加熱され、充填材は溶融開始する。上チャンバと下チャンバの真空引きを行い、一定の真空度に到達した後、上チャンバに大気を導入する。これにより上ケースのダイヤフラムが下方に膨張し太陽電池モジュールの構成部材は、熱板とダイヤフラムの間で挟圧され、ラミネート加工される。
このダイヤフラムは、ラミネート加工中に太陽電池モジュールの構成部材である充填材が溶融する過程で発生する有機過酸化物等を含むガスに曝される。そのガスがダイヤフラムの内部に侵入し過架橋の状態になる。またダイヤフラムは、ラミネート加工中、太陽電池モジュールの構成部材を熱板との間で挟圧する際に、太陽電池モジュールの端部で屈曲する。このためにダイヤフラムは、多数回使用により屈曲部等から亀裂発生して破断する。亀裂発生してその亀裂が開口したり、破断すると真空引きが不完全で挟圧が不足して製品の加工不良を招く。ダイヤフラムの破断等に気が付かないと不良品が後工程に流出し多大な損失を招く。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、ラミネート装置にて使用されるダイヤフラムの破れ検知方法およびそのダイヤフラムの破れ検知方法を使用したラミネート装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための第1発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法は、ダイヤフラムを有する上ケースと熱板を有する下ケースを上下に重ねられ密閉された空間がダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバに分割され、その下チャンバに設けられた熱板上に被加工物を配置し、前記熱板により加熱した前記被加工物を、前記下チャンバを真空とし前記上チャンバに大気を導入し前記熱板と前記ダイヤフラムとで挟圧してラミネートするラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法であって、上チャンバの真空度を確認する検出器を設け、ダイヤフラムを有する上ケースと、熱板を有する下ケースが上下に開放離間した状態で、上チャンバを真空引きする工程(A)を設け、前記工程において上チャンバの真空度を確認し、前記真空度が所定の真空度に到達しない場合に、前記ダイヤフラムが破れたと判断することを特徴としている。
第2発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法は、第1発明において、上チャンバを真空引きする前記工程(A)において、前記ダイヤフラムが上チャンバ側に膨張しないように上ケースに通気性を有する部材を設けたことを特徴としている。
第3発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法は、ダイヤフラムを有する上ケースと熱板を有する下ケースを上下に重ねられ密閉された空間がダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバに分割され、その下チャンバに設けられた熱板上に被加工物を配置し、前記熱板により加熱した前記被加工物を、前記下チャンバを真空とし前記上チャンバに大気を導入し前記熱板と前記ダイヤフラムとで挟圧してラミネートするラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法であって、下チャンバの真空度を確認する検出器を設け、前記上ケースと前記下ケースを上下に重ねられ密閉された空間がダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバに分割され、その下チャンバに設けられた熱板上に被加工物を配置し、前記熱板により加熱した前記被加工物を、前記下チャンバを真空とし前記上チャンバに大気を導入し前記熱板と前記ダイヤフラムとで挟圧してラミネートするラミネート加工の工程(B)において、前記下チャンバの真空度を確認し、前記真空度が所定の真空度に到達しない場合に、前記ダイヤフラムが破れたと判断することを特徴としている。
第4発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、前記ラミネート装置の真空引きの配管経路に切替弁を設け、前記ラミネート装置に使用するダイヤフラムの破れ検知を行う前に、前記切替弁を閉じ、真空引きを行うことにより、ラミネート装置に使用する真空ポンプの真空引きの能力を確認することを特徴としている。
第5発明のラミネート装置は、第1発明から第4発明のいずれかのラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法を使用することを特徴としている。
第1発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法によれば、被加工物をラミネート加工する前に、ダイヤフラムが破れたことを検知できる。従って不良品が発生し後工程に流出することは皆無となる。
第2発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法によれば、ダイヤフラムが破れたことを確認検知する際に、ダイヤフラムが上チャンバ側に膨張することが無い。これによりダイヤフラムの寿命が短くなることが無く、ダイヤフラムの破れ検知をすることができる。
第3発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法によれば、被加工物をラミネート加工中に、ダイヤフラムが破れたことを検知できる。従って不良品が発生したことが確実に検知確認でき、不良品が後工程に流出することは皆無となる。
第4発明のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法によれば、第1発明から第3発明のダイヤフラムの破れ検知の方法を使用する前に、ダイヤフラムの破れ検知に使用する真空ポンプの真空引きの能力の確認を行っているので、ダイヤフラムの破れ検知をより確実に行うことができる。
第5発明のラミネート装置は、第1発明から第4発明のダイヤフラムの破れ検知方法を使用しているので、本発明のラミネート装置によれば、ダイヤフラムが破れたことにより不良品の発生を極力皆無とするとともに、不良品が発生しても後工程に流出することを確実に防止することができる。
以下、図面を参照して本実施形態に係るラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法について説明する。
ここでは、まず、ラミネート装置でラミネートされる被加工物10について説明する。
ここでは、まず、ラミネート装置でラミネートされる被加工物10について説明する。
図1は、被加工物10として結晶系セルを使用した太陽電池モジュールの構成を示す断面図である。太陽電池モジュール10は、図示のように、透明なカバーガラス11と裏面材12との間に、充填材13、14を介してストリング15を挟み込んだ構成を有する。裏面材12にはポリエチレン樹脂等の材料が使用される。また、充填材13、14にはEVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が使用される。ストリング15は、電極16、17の間に結晶系セルとしての太陽電池セル18をリード線19を介して接続した構成である。
また、被加工物10としては、上述した太陽電池モジュールだけではなく、一般に薄膜式と呼ばれる太陽電池モジュールを対象とすることもできる。この薄膜式太陽電池モジュールの代表的な構造例では、透明なカバーガラスに、予め、透明電極、半導体、裏面電極からなる発電素子が蒸着してある。このような薄膜式太陽電池モジュールは、カバーガラスを下向きに配置し、カバーガラス上の発電素子の上に充填材を被せる。更に、充填材の上に裏面材を被せた構造になっている。このような状態で真空加熱ラミネートすることにより薄膜式太陽電池モジュールの構成部材が接着される。すなわち、薄膜式太陽電池モジュールは、上述した太陽電池モジュールの結晶系セルが蒸着された発電素子に変わるだけである。薄膜式太陽電池モジュールの基本的な封止構造は上述した太陽電池モジュールと同じである。
図2は、本実施形態に係るラミネート装置100の全体の構成を示す図である。ラミネート装置100は、上ケース110と、下ケース120と、被加工物10を搬送するための搬送ベルト130とを有する。搬送ベルト130は、被加工物10を上ケース110と下ケース120との間に搬送する。ラミネート装置100には、ラミネート前の被加工物10をラミネート装置100に搬送するための搬入コンベア200が設けられている。また、ラミネート装置100には、ラミネート後の被加工物10をラミネート装置100から搬出するための搬出コンベア300が設けられている。搬入コンベア200と搬出コンベア300とは、連設されている。被加工物10は、搬入コンベア200から搬送ベルト130に受け渡され、搬送ベルト130から搬出コンベア300に受け渡される。
ラミネート装置100には、シリンダ及びピストンロッド等で構成される図示しない昇降装置が設けられている。昇降装置は、上ケース110を水平状態に維持したまま下ケース120に対して昇降させることができる。昇降装置が上ケース110を下降させることで、上ケース110と下ケース120との内部空間を密閉させることができる。
次に、本実施形態に係るラミネート装置100のラミネート部101の構成についてより具体的に説明する。図3は、ラミネート装置100において被加工物10をラミネートするラミネート部101の側断面図である。図4は、ラミネート加工時におけるラミネート部101の側断面図である。
上ケース110には、下方向に開口された空間が形成されている。この空間には、空間を水平に仕切るようにダイヤフラム112が設けられている。ダイヤフラム112は、シリコーン系のゴム等の耐熱性のあるゴムにより成形されている。後述するように、ダイヤフラム112は、被加工物10を押圧する押圧部材として機能し、ラミネートを行う。上ケース110内には、ダイヤフラム112によって仕切られた空間(上チャンバ113)が形成される。
また、上ケース110の上面には、上チャンバ113と連通する吸排気口114が設けられている。上チャンバ113では、吸排気口114を介して、上チャンバ113内を真空引きして真空状態にしたり、上チャンバ113内に大気を導入したりすることができる。
下ケース120には、上方向に開口された空間(下チャンバ121)が形成されている。この空間には、熱板122(パネル状のヒータ)が設けられている。熱板122は、下ケース120の底面に立設された支持部材によって、水平状態を保つように支持されている。この場合に、熱板122は、その表面が下チャンバ121の開口面とほぼ同一高さになるように支持される。
また、下ケース120の下面には、下チャンバ121と連通する吸排気口123が設けられている。下チャンバ121では、吸排気口123を介して、下チャンバ121内を真空引きして真空状態にしたり、下チャンバ121内に大気を導入したりすることができる。
上ケース110と下ケース120との間であって、熱板122の上方には、搬送ベルト130が移動自在に設けられている。搬送ベルト130は、図2の搬入コンベア200からラミネート前の被加工物10を受け取ってラミネート部101の中央位置、すなわち熱板122の中央部に正確に搬送する。また、搬送ベルト130は、ラミネート後の被加工物10を図2の搬出コンベア300に受け渡す。
また、上ケース110と下ケース120との間であって、搬送ベルト130の上方には、図示しないが剥離シートを設ける場合もある。剥離シートは、被加工物10の充填材13、14(図1参照)が溶融したときに、充填材13、14がダイヤフラム112に付着するのを防止する。
次に、本実施形態に係るラミネート装置100によるラミネート工程についてより具体的に説明する。まず、図3に示すように、搬送ベルト130は、被加工物10をラミネート部101の中央位置に搬送する。
次に、昇降装置は、上ケース110を下降させる。上ケース110を下降させることにより、図4に示すように、上ケース110と下ケース120との内部空間は、密閉される。すなわち、上ケース110と下ケース120との内部にて上チャンバ113及び下チャンバ121は、それぞれ密閉状態に保つことができる。
次に、ラミネート装置100は、上ケース110の吸排気口114を介して、上チャンバ113内の真空引きを行う。同様に、ラミネート装置100は、下ケース120の吸排気口123を介して、下チャンバ121内の真空引きを行う(真空工程)。下チャンバ121の真空引きにより、被加工物10内に含まれている気泡は、被加工物10外に送出される。
被加工物10は、温度制御装置などにより温度制御して加熱された熱板122によって加熱されるので、被加工物10の内部に含まれる充填材13、14も加熱される。
被加工物10は、温度制御装置などにより温度制御して加熱された熱板122によって加熱されるので、被加工物10の内部に含まれる充填材13、14も加熱される。
次に、ラミネート装置100は、下チャンバ121の真空状態を保ったまま、上ケース110の吸排気口114を介して、上チャンバ113に大気を導入する。これにより、上チャンバ113と下チャンバ121との間に気圧差が生じることで、ダイヤフラム112が膨張する。従って、ダイヤフラム112は、図4に示すように下方に押し出される(加圧工程)。被加工物10は、下方に押し出されたダイヤフラム112と、熱板122とで挟圧され、加熱により溶融された充填材13、14によって各構成部材が接着される。
このとき、充填材13、14がカバーガラス11と裏面材12との間からはみ出てしまうことがあるものの、はみ出した充填材13、14は剥離シートに付着する。このように剥離シートを介在させることにより、はみ出した充填材13、14がダイヤフラム112に付着するのを防止する。従って、剥離シートは、ダイヤフラム112から次にラミネートする被加工物10に充填材13、14が付着するのを防止する。また、はみ出した充填材13、14が、搬送ベルト130上に付着した場合は、付着した充填材13、14は、図示しないクリーニング機構により除去される。
このようにラミネート工程が終了した後、ラミネート装置100は、下ケース120の吸排気口123を介して、下チャンバ121に大気を導入する。このとき、昇降装置は、上ケース110を上昇させる。上ケース110を上昇させることにより、図3に示すように、搬送ベルト130を移動させることができるようになる。搬送ベルト130は、ラミネート後の被加工物10を搬出コンベア300に受け渡す。
ラミネート加工は、上記のように行われるが、その過程で充填材(EVA)が溶融し有機過酸化物を含んだガスが発生する。このガスは、ダイヤフラム112の表面は剥離シートにより覆われている場合でも、周囲の隙間からダイヤフラムと剥離シートの間の空間に侵入しダイヤフラムの内部に吸収されてしまう。その結果ダイヤフラムの表面は過架橋の状態になり、ダイヤフラムの破断の原因になる。
またラミネート加工中の図4に示しようにダイヤフラムは、太陽電池モジュール10の端部にて屈曲する。使用回数を重ねるにつれて屈曲部Kも過架橋になってくるので、脆くなり破断しやすくなる。
次に、本実施形態に係るラミネート装置100に使用されるダイヤフラム112の破れ検知の方法ついて説明する。
本発明の実施例1のダイヤフラムの破れ検知の方法について図5により説明する。図5(a)は、ダイヤフラムの破れ検知前のダイヤフラムの状態を示している。図5(b)は、ダイヤフラムの破れ検知する際のダイヤフラムの状態を示している。
本実施例のダイヤフラム112の破れ検知の方法は、図5(a)に示すようにラミネート装置の上ケース110と下ケース120が開放された状態で行う。この状態では、ダイヤフラム112は下方に垂れ下がっている。この状からラミネート装置に設けられた真空ポンプPを作動させる。この真空引きにより図5(b)に示すようにダイヤフラム112を上ケースに設けられた裏板部118に吸着させる。
図5(b)に示すよう上ケースの吸排気口114から真空ポンプPに接続される配管経路R1の途中に上チャンバの真空度を確認する検出器S1が設けられている。配管経路R3のバルブV2は閉じており、配管経路R1のバルブV1は開いている。上チャンバを配管経路R1およびR2で真空ポンプPにより真空引きする。上チャンバの真空度を検出器S1で確認し、その到達真空度が例えば300Pa以下であればダイヤフラムは破れていないと判断する。この到達真空度の数値は、ダイヤフラムの材質や寸法により適宜変更することができる。
図5(a)および図5(b)の裏板部118は、複数の貫通孔を設けた板状に構成されている。また裏板部は、このような板状でなくても桟状部材を平面格子状に組み合わせたものでも良い。このような裏板部118を設けることにより上チャンバを真空引きする時に、ダイヤフラムが上チャンバ側に膨張することがなくなるので、ダイヤフラムの破れ検知のために、上チャンバを真空引きすることによりダイヤフラムの寿命が短くなることは無い。
本実施例のダイヤフラムの破れ検知方法を使用することにより、ダイヤグラムが破れていることが、被加工物をラミネート加工する前に分かる。従って被加工物をラミネート加工する際に、不良品を製造することが皆無になる。
本発明の実施例2のダイヤフラム破れ検知の方法について図6により説明する。
本実施例のダイヤフラムの破れ検知の方法は、図6に示すようにラミネート装置の上ケース110と下ケース120が閉合密封された状態で行う。
ラミネート装置100は、上ケース110の吸排気口114を介して、上チャンバ113内の真空引きを行う。同様に、ラミネート装置100は、下ケース120の吸排気口123を介して、下チャンバ121内の真空引きを行う(真空工程)。下チャンバ121の真空引きにより、被加工物10内に含まれている気泡は、被加工物10外に送出される。この時、被加工物10は、温度制御装置などにより温度制御して加熱された熱板122によって加熱されるので、被加工物10の内部に含まれる充填材13、14も加熱される。
次に、ラミネート装置100は、下チャンバ121の真空状態を保ったまま、上ケース110の吸排気口114を介して、上チャンバ113に大気を導入する。これにより、上チャンバ113と下チャンバ121との間に気圧差が生じることで、ダイヤフラム112が膨張する。従って、ダイヤフラム112は、図4に示すように下方に押し出される(加圧工程)。
ラミネート装置100は、上ケース110の吸排気口114を介して、上チャンバ113内の真空引きを行う。同様に、ラミネート装置100は、下ケース120の吸排気口123を介して、下チャンバ121内の真空引きを行う(真空工程)。下チャンバ121の真空引きにより、被加工物10内に含まれている気泡は、被加工物10外に送出される。この時、被加工物10は、温度制御装置などにより温度制御して加熱された熱板122によって加熱されるので、被加工物10の内部に含まれる充填材13、14も加熱される。
次に、ラミネート装置100は、下チャンバ121の真空状態を保ったまま、上ケース110の吸排気口114を介して、上チャンバ113に大気を導入する。これにより、上チャンバ113と下チャンバ121との間に気圧差が生じることで、ダイヤフラム112が膨張する。従って、ダイヤフラム112は、図4に示すように下方に押し出される(加圧工程)。
図6に示すよう下ケースの吸排気口123から真空ポンプPに接続される配管経路R3の途中に下チャンバの真空度を確認する検出器S2が設けられている。図6のように下チャンバを真空引きし上チャンバから大気を導入する。この時、配管経路R3のバルブV2は開いており、配管経路R1のバルブV1は閉じている。下チャンバを配管経路R3およびR2で真空ポンプPにより真空引きする。下チャンバの真空度を検出器S2で確認する。その到達真空度が例えば300Pa以下であればダイヤフラムは破れていないと判断する。この到達真空度の数値は、ダイヤフラムの材質や寸法により適宜変更することができる。
本実施例のダイヤフラムの破れ検知方法を使用することにより、ダイヤグラムが破れていることが、被加工物をラミネート加工中に検知される。従ってラミネート加工した被加工物は、不良品であることが分かる。従って不良品が後工程に流れることは皆無となる。
実施例3のダイヤフラムの破れ検知の方法は、実施例1のダイヤフラムの破れ検知の方法を実施した後、実施例2のダイヤフラムの破れ検知の方法を実施する。これによりラミネート加工する前に実施例1の方法によりダイヤフラムの破れ検知ができるとともに、その方法によりダイヤフラムが破れていないと判断し、被加工物をラミネート加工した場合、その加工中にダイヤフラムが破れた場合に、実施例2の方法によりダイヤフラムの破れ検知ができる。
実施例4のダイヤフラムの破れ検知の方法は、実施例1から実施例3のダイヤフラムの破れ検知の方法を実施する前に、図5および図6のバルブV1とV2を閉じ真空ポンプPの真空引きを行う。これによりダイヤフラムの破れ検知の方法を実施する前に、真空ポンプの真空引きの能力を確認することができる。この真空ポンプの真空引きの確認をした後に実施例1から実施例3のダイヤフラムの破れ検知を行う。したがってダイヤフラムの破れ検知を確実に行うことができる。
本実施例のダイヤフラムの破れ検知の方法を使用することにより、ダイヤフラムが破れたことにより不良品の発生を極力皆無とするとともに、不良品が発生しても後工程に流出することを確実に防止することができる。
10 被加工物(太陽電池モジュール)
11 カバーガラス
13、14 充填材
100 ラミネート装置
101 ラミネート部
110 上ケース
112 ダイヤフラム
113 上チャンバ
120 下ケース
121 下チャンバ
122 熱板
180 裏板部
K 屈曲部
P 真空ポンプ
R1、R2、R3 配管経路
S1、S2 真空度検出器
V1、V2 バルブ
11 カバーガラス
13、14 充填材
100 ラミネート装置
101 ラミネート部
110 上ケース
112 ダイヤフラム
113 上チャンバ
120 下ケース
121 下チャンバ
122 熱板
180 裏板部
K 屈曲部
P 真空ポンプ
R1、R2、R3 配管経路
S1、S2 真空度検出器
V1、V2 バルブ
Claims (5)
- ダイヤフラムを有する上ケースと熱板を有する下ケースを上下に重ねられ密閉された空間がダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバに分割され、その下チャンバに設けられた熱板上に被加工物を配置し、前記熱板により加熱した前記被加工物を、前記下チャンバを真空とし前記上チャンバに大気を導入し前記熱板と前記ダイヤフラムとで挟圧してラミネートするラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法であって、
上チャンバの真空度を確認する検出器を設け、
ダイヤフラムを有する上ケースと、熱板を有する下ケースが上下に開放離間した状態で、上チャンバを真空引きする工程(A)を設け、
前記工程において上チャンバの真空度を確認し、前記真空度が所定の真空度に到達しない場合に、前記ダイヤフラムが破れたと判断することを特徴とする前記ダイヤフラムの破れ検知方法。 - 上チャンバを真空引きする前記工程(A)において、前記ダイヤフラムが上チャンバ側に膨張しないように上ケースに通気性を有する部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の前記ダイヤフラムの破れ検知方法。
- ダイヤフラムを有する上ケースと熱板を有する下ケースを上下に重ねられ密閉された空間がダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバに分割され、その下チャンバに設けられた熱板上に被加工物を配置し、前記熱板により加熱した前記被加工物を、前記下チャンバを真空とし前記上チャンバに大気を導入し前記熱板と前記ダイヤフラムとで挟圧してラミネートするラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法であって、
下チャンバの真空度を確認する検出器を設け、
前記上ケースと前記下ケースを上下に重ねられ密閉された空間がダイヤフラムにより上チャンバと下チャンバに分割され、その下チャンバに設けられた熱板上に被加工物を配置し、前記熱板により加熱した前記被加工物を、前記下チャンバを真空とし前記上チャンバに大気を導入し前記熱板と前記ダイヤフラムとで挟圧してラミネートするラミネート加工の工程(B)において、
前記下チャンバの真空度を確認し、前記真空度が所定の真空度に到達しない場合に、前記ダイヤフラムが破れたと判断することを特徴とする前記ダイヤフラムの破れ検知方法。 - 前記ラミネート装置の真空引きの配管経路に切替弁を設け、前記ラミネート装置に使用するダイヤフラムの破れ検知を行う前に、前記切替弁を閉じ、真空引きを行うことにより、ラミネート装置に使用する真空ポンプの真空引きの能力を確認することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の前記ダイヤフラムの破れ検知方法。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載のラミネート装置に使用されるダイヤフラムの破れ検知方法を使用したラミネート装置。
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