JP2011251429A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドに吐出不良が生じるのを未然に抑制する。
【解決手段】プリンタは、インクジェットヘッドと、当該ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンスユニットと、インク袋、インク袋に連通し第1バルブ及び第2バルブが設けられたインク導出管、第2バルブを開及び閉状態の間で切り換える開閉機構、第2バルブの開及び閉状態を検出するフォトセンサ、及び、所定時間を示すデータを記憶する記憶部を有するインクカートリッジと、開閉機構を作動させるアクチュエータと、インクカートリッジが装着される装着部と、筐体が装着部に装着され始めたことを検出するセンサと、制御部とを含んでいる。制御部は、装着部のセンサが筐体を検出した時刻とフォトセンサが第2バルブの開状態を検出した時刻との間の時間を算出し、当該時間が所定時間未満のときにヘッドに対してメンテナンスを行うようにメンテナンスユニットを制御する。
【選択図】図11

Description

本発明は、インクを吐出するインクジェットヘッドに対してインクを供給するためのインクカートリッジを有する記録装置に関する。
特許文献1には、インク袋を有するインクカートリッジについて記載されている。インク袋には、インク袋内のインクを外部に送出するためのバルブが配置されている。バルブは、バネ、バネ座及びシール供給蓋から構成されている。そして、インクジェット式記録装置に設けられたインク供給針(インク導入管)が、シール供給蓋を貫通し、バネ座を移動させることで、インク袋内のインクがインク供給針を通ってインクジェット式記録装置に供給される。
特開2005−238815号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術においては、ユーザがインクカートリッジを記録装置本体から一旦取り外した後、インクカートリッジを素早く(高速に)記録装置本体に装着すると、インクカートリッジ内部のインクに圧力変動が生じる。このように、インクに圧力変動が生じた状態で記録装置本体にインクが供給されると、この圧力変動が記録ヘッドにも伝わり、ノズル開口におけるメニスカスが破壊され、ノズル開口からインクが漏れる。そして、この状態で印刷をすると、記録ヘッドに吐出不良が生じる。
そこで、本発明の目的は、記録ヘッドに吐出不良が生じるのを未然に抑制することが可能なインクカートリッジ及びこれを有する記録装置を提供することである。
本発明は、液体を吐出する記録ヘッドを有する画像記録装置本体と、画像形成に必要な液体を収容するとともに、前記本体に装着されたときに前記液体を前記本体に供給する液体カートリッジと、を備えた画像記録装置において、前記本体は、前記液体カートリッジが装着される装着部と、前記記録ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンス手段と、アクチュエータと、少なくとも前記メンテナンス手段と前記アクチュエータを制御する制御手段と、を備えており、前記液体カートリッジは、液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部と連通する液体を外部に導出するための液体導出路と、前記液体導出路の第1部分に関して、この第1部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第1開閉手段と、前記液体導出路の前記第1部分と前記液体収容部との間の第2部分に関して、この第2部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第2開閉手段と、前記第2開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第2開閉手段検出手段と、前記本体に装着されたときに、前記アクチュエータの動作に連動して作動することで、前記第2開閉手段を閉状態から開状態に切り替えることができる連動機構と、を備えており、前記液体カートリッジと前記本体のいずれか一方には、前記筐体が前記装着部に装着され始めたことを検出する装着検出手段と、所定時間を示すデータを記憶する記憶部と、が設けられており、前記制御手段は、前記第2開閉手段が前記第2部分を開状態に切り換えることが可能な状態に前記アクチュエータがある間に前記液体カートリッジが前記装着部に装着された場合、前記装着検出手段が前記液体カートリッジを検出した時刻と前記第2開閉手段検出手段が前記第2開閉手段の開状態を検出した時刻との間の時間を算出し、その時間が前記所定時間未満のときに前記記録ヘッドに対してメンテナンスを行うように前記メンテナンス手段を制御することを特徴とする。
また、本発明は、別の観点では、液体を吐出する記録ヘッドを有する画像記録装置本体と、画像形成に必要な液体を収容するとともに、前記本体に装着されたときに前記液体を前記本体に供給する液体カートリッジと、を備えた画像記録装置において、前記本体は、前記液体カートリッジが装着される装着部と、前記記録ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンス手段と、アクチュエータと、少なくとも前記メンテナンス手段と前記アクチュエータを制御する制御手段と、を備えており、前記液体カートリッジは、液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部と連通する液体を外部に導出するための液体導出路と、前記液体導出路の第1部分に関して、この第1部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第1開閉手段と、前記液体導出路の前記第1部分と前記液体収容部との間の第2部分に関して、この第2部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第2開閉手段と、前記第1開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第1開閉手段検出手段と、前記第2開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第2開閉手段検出手段と、前記本体に装着されたときに、前記アクチュエータの動作に連動して作動することで、前記第2開閉手段を閉状態から開状態に切り替えることができる連動機構と、を備えており、前記液体カートリッジと前記本体のいずれか一方には、所定時間を示すデータを記憶する記憶部が設けられており、前記制御手段は、前記第2開閉手段が前記第2部分を開状態に切り換えることが可能な状態に前記アクチュエータがある間に前記液体カートリッジが前記装着部に装着された場合、前記第1開閉手段検出手段が前記第1開閉手段の開状態を検出した時刻と前記第2開閉手段検出手段が前記第2開閉手段の開状態を検出した時刻との間の時間を算出し、その時間が前記所定時間未満のときに前記記録ヘッドに対してメンテナンスを行うように前記メンテナンス手段を制御することを特徴とする。
また、本発明は、さらに別の観点では、液体を吐出する記録ヘッドを有する画像記録装置本体と、画像形成に必要な液体を収容するとともに、前記本体に装着されたときに前記液体を前記本体に供給する液体カートリッジと、を備えた画像記録装置において、前記本体は、前記液体カートリッジが装着される装着部と、前記記録ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンス手段と、アクチュエータと、少なくとも前記メンテナンス手段と前記アクチュエータを制御する制御手段と、を備えており、前記液体カートリッジは、液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部と連通する液体を外部に導出するための液体導出路と、前記液体導出路の第1部分に関して、この第1部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第1開閉手段と、前記液体導出路の前記第1部分と前記液体収容部との間の第2部分に関して、この第2部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第2開閉手段と、前記第2開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第2開閉手段検出手段と、前記本体に装着されたときに、前記アクチュエータの動作に連動して作動することで、前記第2開閉手段を閉状態から開状態に切り替えることができる連動機構と、を備えており、前記液体カートリッジと前記本体のいずれか一方には、所定時間を示すデータを記憶する記憶部が設けられており、前記連動機構は、前記アクチュエータの動作に応じて前記第2開閉手段を開状態及び閉状態の間で切り換えるように移動するとともに、前記第1開閉手段が開状態となるときに前記第2開閉手段検出手段によって検出されることが可能な位置に移動し、且つ、前記第2開閉手段が開状態となるときに前記第2開閉手段検出手段によって検出されない位置に移動する移動体を有しており、前記第2開閉手段検出手段は、前記移動体を検出したときに前記第1開閉手段が開状態であることを検出し、前記移動体を検出しなくなるときに前記第2開閉手段が開状態であることを検出し、前記制御手段は、前記第2開閉手段が前記第2部分を開状態に切り換えることが可能な状態に前記アクチュエータがある間に前記液体カートリッジが前記装着部に装着された場合、前記第2開閉手段検出手段が前記第1開閉手段の開状態を検出した時刻から前記第2開閉手段検出手段が前記第2開閉手段の開状態を検出した時刻までの時間を算出し、前記時間が前記所定時間未満のときに前記記録ヘッドに対してメンテナンスを行うように前記メンテナンス機構を制御することを特徴とする。
これによると、制御手段が算出した時間が所定時間未満のときに、記録ヘッドに対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、記録ヘッドに吐出不良が生じるのを未然に抑制することが可能となる。
本発明の画像記録装置によると、制御手段が算出した時間が所定時間未満のときに、記録ヘッドに対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、記録ヘッドに吐出不良が生じるのを未然に抑制することが可能となる。
本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 メンテナンスユニットを示す斜視図である。 キャッピング動作を示すインクジェットプリンタの部分側面図である。 本発明の第1実施形態によるインクカートリッジの斜視図である。 図5に示すインクカートリッジの内部構造を示す構成図である。 インクカートリッジの部分断面図であり、(a)は第1及び第2バルブが閉状態のときを示し、(b)は第1及び第2バルブが開状態のときを示す図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタの電気的な構成を示すブロック図である。 インクカートリッジを装着部に装着するときの状況を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態によるインクカートリッジを装着部に装着する際の制御フロー図である。 本発明の第1実施形態によるインクカートリッジを装着部から一旦取り外した後、再装着する際の制御フロー図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタの第1変形例を示し、インクカートリッジを装着部から一旦取り外した後、再装着する際の制御フロー図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタの第2変形例の電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタの第3変形例の電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタの第4変形例の電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態によるインクジェットプリンタのインクカートリッジの部分断面図であり、(a)は第1及び第2バルブが閉状態のときを示し、(b)は第1及び第2バルブが開状態のときを示す図である。 本発明の第3実施形態によるインクジェットプリンタのインクカートリッジの部分断面図であり、第1及び第2バルブが閉状態のときを示す図である。 本発明の第3実施形態によるインクジェットプリンタのインクカートリッジの部分断面図であり、(a)は第1バルブが開状態であって第2バルブが閉状態のときを示し、(b)は第1及び第2バルブが開状態のときを示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態によるインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有し、その正面(図1の紙面手前側の面)には、上から順に、3つの開口10d,10b,10cが形成されている。開口10d,10cには、下端の水平軸を支点として開閉可能な扉1d,1cが嵌め込まれている。開口10bには給紙ユニット1bが挿入されている。そして、筐体1aの上部には、排紙部11が設けられている。扉1dは、筐体1aの主走査方向(図1中奥行き方向)に関して、搬送ユニット21と対向配置されている。
次に、図2を参照しつつ、インクジェットプリンタ1の内部構成について説明する。図2に示すように、インクジェットプリンタ1の筐体1a内は、上から順に3つの空間A,B,Cに区分されている。空間Aには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド(記録ヘッド)2、メンテナンスユニット(メンテナンス機構)30、及び、搬送ユニット21が配置されている。空間Bには、給紙ユニット1bが配置されている。空間Cには、4つのインクカートリッジ40が配置されている。
給紙ユニット1b及び4つのインクカートリッジ40の筐体1aに対する着脱は、主走査方向(図2中紙面垂直方向)に沿って行われる。なお、本実施形態において、副走査方向とは搬送ユニット21で用紙Pを搬送するときの搬送方向と平行な方向であり、主走査方向とは副走査方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。また、プリンタ1には、給紙ユニット1b、メンテナンスユニット30、搬送ユニット21及びインクジェットヘッド2などを制御する制御部100が設けられている。
4つのインクジェットヘッド2は、それぞれ主走査方向に沿って延在し、副走査方向に並設されており、フレーム3を介して筐体1aに支持されている。すなわち、このインクジェットプリンタ1は、ライン式のカラーインクジェットプリンタである。また、フレーム3は、筐体1a内において、昇降機構(不図示)によって上下方向に移動可能に配置されている。昇降機構は、制御部100の制御によって、インクジェットヘッド2を印刷位置(図2に示す位置)及び印刷位置よりも上方の退避位置(図4(a)参照)の間を移動させる。
インクジェットヘッド2は、圧力室を含むインク流路が形成された流路ユニットと、圧力室のインクに圧力を与えるアクチュエータとが貼り合わされた積層体(ともに図示せず)を有している。そして、インクジェットヘッド2の底面は、インクを吐出する複数の吐出口(不図示)が形成された吐出面2aとなっている。各インクジェットヘッド2は、内部のインク流路と連通する可撓性のチューブ(不図示)と接続されている。このチューブは、後述のインク供給路154(図9参照)とそれぞれ接続されている。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙ユニット1bから排紙部11に向けて、図2に示す太矢印に沿って、用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙ユニット1bは、複数枚の用紙Pを収納することが可能な給紙トレイ23と、給紙トレイ23に取り付けられた給紙ローラ25とを有している。給紙ローラ25は、制御部100により制御された給紙モータ(図示せず)によって駆動力が与えられることによって、給紙トレイ23の最も上方にある用紙Pを送り出す。給紙ローラ25によって送り出された用紙Pは、ガイド27a,27bによりガイドされ且つ送りローラ対26によって挟持されつつ搬送ユニット21へと送られる。
搬送ユニット21は、図2に示すように、2つのベルトローラ6,7と、両ローラ6,7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8とを有している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、その軸に制御部100により制御された搬送モータ(図示せず)から駆動力が与えられることで、図2中時計回りに回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行するのに伴って、図2中時計回りに回転する。
搬送ベルト8の外周面8aにはシリコーン処理が施されており、粘着性を有している。用紙搬送経路上において搬送ベルト8を挟んでベルトローラ6と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙ユニット1bから送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付ける。外周面8aに押さえ付けられた用紙Pは、その粘着力によって外周面8a上に保持されつつ、図2中右方(用紙Pの搬送方向)へと搬送される。
用紙搬送経路上において搬送ベルト8を挟んでベルトローラ7と対向する位置には、剥離プレート5が設けられている。剥離プレート5は、搬送ベルト8の外周面8aに保持された用紙Pを外周面8aから剥離する。剥離された用紙Pは、ガイド29a,29bによりガイドされ且つ二組の送りローラ対28によって挟持されつつ搬送され、筐体1a上部に形成された開口12から排紙部11へと排出される。なお、各送りローラ対28の一方のローラは、制御部100に制御された送りモータ(図示せず)によって駆動力が与えられる。
搬送ベルト8のループ内には、4つのインクジェットヘッド2と対向するように、ほぼ直方体形状のプラテン19が配置されている。プラテン19の上面は、搬送ベルト8の上側ループの内周面と接触しており、搬送ベルト8の内周側からこれを支持している。これにより、搬送ベルト8の上側ループの外周面8aと吐出面2aとが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面2aと外周面8aとの間に僅かな隙間が形成されている。当該隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。搬送ベルト8の外周面8a上に保持されつつ搬送されてきた用紙Pが4つのヘッド2のすぐ下方を順に通過する際に、制御部100の制御により各ヘッド2から用紙Pの上面に向けて各色のインクが吐出され、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。
4つのインクカートリッジ40のうち、図2中最も左方にあるインクカートリッジ40は、ブラックのインクが貯留されており、残りの3つのインクカートリッジ40よりも副走査方向のサイズが大きくなっている。すなわち、左方にあるインクカートリッジ40は、他の3つのインクカートリッジ40よりもインク容量が大きくなっている。残りの3つのインクカートリッジ40はともにインク容量が同じであり、マゼンタ、シアン、イエローのインクが貯留されている。
これら4つのインクカートリッジ40は、プリンタ本体(筐体1a)に装着されると、対応するインクジェットヘッド2に繋がったインク供給路154とそれぞれ接続され、内部のインクがインクジェットヘッド2に供給可能となる。また、インクジェットヘッド2とインク供給路154とを接続するチューブの途中部位には、制御部100により制御されることで、インクカートリッジ40のインクをインクジェットヘッド2に強制的に送液するポンプ(不図示)が設けられている。このポンプは、後述のメンテナンスユニットに含まれる。
なお、インクカートリッジ40を交換する際は、扉1cを開けてプリンタ本体からインクカートリッジ40を取り外し、新しいインクカートリッジ40を装着すればよい。本実施形態においては、インクカートリッジ40をプリンタ本体に個別に装着可能となっているが、1つのカートリッジトレイに4つのインクカートリッジ40を載置してユニット化したインクユニットをプリンタ本体に装着する構成であってもよい。
また、図2に示すように、4つのインクジェットヘッド2と搬送ユニット21との間には、インクジェットヘッド2の吐出不良を解消するメンテナンスユニット(メンテナンス機構)30が設けられている。メンテナンスユニット30は、副走査方向に沿って等間隔で配置された4つの板状部材32と、各板状部材32上に固定され、各インクジェットヘッド2の吐出面2aを覆うことが可能な4つのキャップ31とを有している。
キャップ31は、図3(a)に示すように、主走査方向に沿って長尺に形成されており、その長手方向がインクジェットヘッド2の長手方向と平行となっている。また、キャップ31はゴムなどの弾性材料から構成されており、上方に向かって開口した凹部を有している。4つのキャップ31は、初期状態において、搬送方向に関して対応するインクジェットヘッド2の上流に配置されている。具体的には、最も上流にあるキャップ31は最も上流にあるインクジェットヘッド2の上流に配置され、残りの3つのキャップ31は、インクジェットヘッド間にそれぞれ配置されている。そして、4つのキャップ31は、メンテナンスユニット30の動きに伴って、対応するインクジェットヘッド2に対して、図2中上下及び左右方向に移動される。
また、メンテナンスユニット30は、図3(a)に示すように、各板状部材32を挟持し、上方に突出した角部33aを両端に有する一対の内側フレーム33を有している。各内側フレーム33の一方の角部33aには、制御部100により制御される駆動モータ(不図示)の軸に固定されたピニオンギア34が、水平方向に設けられたラックギア35に噛合するように設けられている。なお、図3(a)においては、手前側の内側フレーム33においてのみ、ピニオンギア34を図示している。
また、メンテナンスユニット30は、図3(b)に示すように、一対の内側フレーム33の外周に設けられた外側フレーム36を有している。この外側フレーム36の内側には、図3(a)に示したラックギア35が固定されている。また、外側フレーム36には、制御部100により制御される駆動モータ(不図示)の軸に固定されたピニオンギア37が、垂直方向に設けられたラックギア38に噛合するように設けられている。なお、ラックギア38は、筐体1aの内部に立設されている。
この構成において、制御部100の制御により、2つのピニオンギア34を同期させて回転させることにより、一対の内側フレーム33が副走査方向に沿って移動する。また、制御部100の制御により、ピニオンギア37を回転させることにより、外側フレーム36が垂直方向に沿って移動する。
具体的には、図2に示す初期位置においては、板状部材32同士の間の3つの開口39a、及び、最も下流の板状部材32と角部33aとの間の開口39bが、吐出面2aにそれぞれ対向している。この初期状態から、キャップ31で吐出面2aを覆うキャッピング動作が開始されると、図4(a)に示すように、昇降機構によってインクジェットヘッド2が印刷位置から退避位置に移動される。
次に、一対の内側フレーム33が搬送方向に沿って下流側に移動し、図4(b)に示すように、キャップ31が吐出面2aと対向する位置に配置される。次に、外側フレーム36が垂直方向に上昇されることで、図4(c)に示すように、キャップ31が吐出面2aに押し付けられて吐出面2aを覆うキャップ位置に配置される。以上の手順により、各キャップ31によって対応する吐出面2aが覆われる。なお、逆の手順により、キャップ31が初期位置に復帰されるとともに、インクジェットヘッド2も印刷位置に配置される。
続いて、インクカートリッジ40について、図5〜図8を参照しつつ説明する。図5及び図6に示すように、インクカートリッジ40は、略直方体形状の筐体41と、筐体41内に配置され内部にインクが収容されたインク袋(液体収容部)42と、一端がインク袋42と連通するインク導出管43と、第1バルブ50(第1開閉手段、図7参照)と、第2バルブ60(第2開閉手段、図7参照)とを有している。インク袋42は、図6中左下方部分が左方に突出した突出部42aを有しており、この部分にインク導出管43の一端が接続されている。また、筐体41内には、2つのフォトセンサ68(第1開閉手段検出手段),69(第2開閉手段検出手段)、記憶部125(記憶手段)及びこれらと繋がった制御部90(制御手段)が設けられている。
なお、ブラックインクを貯留するインクカートリッジ40は、他の3つのインクカートリッジ40よりもサイズ及びインク容量が大きくなっているが、単に筐体41及びインク袋42が副走査方向に大きくなっているだけである。つまり、4つのインクカートリッジ40は、どれもほぼ同様な構成を有しているので、1つのインクカートリッジ40についてのみ説明する。
インク導出管43は、図6及び図7に示すように、インク袋42に接続された管65と、管65に接続された管44と、管44の一端側(左方側)に嵌合された管45とを有している。管65には、図7に示すように、副走査方向に沿って延在するインク流路66aが形成されており、小径部65aと、内径が小径部65aよりも大きい大径部65bとを有している。管65の副走査方向の一端(図7中上端)には、蓋67が設けられている。
管44,45内には主走査方向に沿って延在するインク流路66bが形成されており、インク流路66bとインク流路66aとが連通するように、管44の他端(図7中右端)が大径部65bに接続されている。このようにインク導出管43には、インク流路66aと、インク流路66bとが互いに連通してなる流路66(液体導出路)が形成されている。本実施形態における管44,45は、いずれも透明な樹脂から構成されている。また、管45が透明な樹脂から構成されていることで、フォトセンサ68が後述の球体52を検出可能となっている。
管44の一端には、図7に示すように、環状のフランジ47が形成されている。フランジ47には、図6及び図7に示すように、外周面にOリング48aが設けられた筒体48が形成されている。これにより、図6に示すように、筐体41と筒体48との間がOリング48aによってシールされる。なお、フランジ47は、筐体41の一部を構成している。
フランジ47の外面には、図5に示すように、接点91が形成されている。接点91は、副走査方向に沿って後述のインク排出口46aと並んで配置されている。接点91は、制御部90と接続されている。なお、変形例として、接点91は、インク排出口46aと鉛直方向下方に重ならない位置に配置されておれば、どの位置に配置されていてもよい。このように信号伝達系の接点91が、インク排出口46aと鉛直方向下方に重ならない位置に配置されていることで、インク排出口46aから垂れ落ちたインクが接点91に付着するのを抑制することが可能となる。
また、筐体41のインク排出口46a側の側面には、電力入力部92が設けられている。筐体41のインク排出口46aと電力入力部92との間には、主走査方向であってフランジ47からインク袋42に向かって凹んだ段差面41cが設けられている。そして、電力入力部92が、段差面41cに配置されている。また、電力入力部92は、副走査方向に関してインク排出口46aとの間に接点91を挟んで配置されている。すなわち、電力入力部92は、副走査方向に沿ってインク排出口46aから接点91よりも離れている。また、電力入力部92は、制御部90及び2つのフォトセンサ68,69と電気的に接続されている。電力入力部92は、後述の電力出力部162と電気的に接続されることによって制御部90及び2つのフォトセンサ68,69に電力を供給する。なお、変形例として、電力入力部92は、インク排出口46aと鉛直方向下方に重ならない位置に配置されておれば、どの位置に配置されていてもよい。
このように電力伝達系の電力入力部92が、インク排出口46aと鉛直方向下方に重ならない位置に配置されていることで、インク排出口46aから垂れ落ちたインクが電力入力部92に付着するのを抑制することが可能となる。さらに、電力入力部92が接点91よりもインク排出口46aから離れているので、よりインクが付着しにくくなる。このため、電力入力部92がショートして制御部90などが損傷するのを抑制することができる。また、電力入力部92とインク排出口46aとの間に段差面41cが設けられていることで、電力入力部92とインク排出口46aとが副走査方向のみならず主走査方向にも大きく離れることになる。したがって、電力入力部92にインクが付着するのをより一層抑制することが可能となる。
また、インク導出管43の管45内には、図7に示すように、第1バルブ50が配置されている。第1バルブ50は、管45の一端(左端)に形成された開口(導出口)を封止する封止体51と、球体52と、コイルバネ53とを有している。管45の一端には、蓋46が設けられており、封止体51が管45から外れないようになっている。なお、蓋46には、インク排出口46aが形成されている。
コイルバネ53は、一端が球体52と接触し他端が管45の他端に形成された段差部45aと接触しており、常に球体52を封止体51に向かって付勢している。本実施形態においては、付勢部材としてコイルバネ53を採用しているが、球体52を封止体51に付勢することが可能であれば、コイルバネ以外の付勢部材であってもよい。
封止体51は、ゴムなどの弾性材料から構成されている。また、封止体51には、その中央に主走査方向に貫通したスリット51aと、管45の一端に嵌合可能な環状突起51bと、球体52と対向する面であって環状突起51bに囲まれた部分に球体52の外周面に沿う湾曲部51cとが形成されている。スリット51aの直径は、後述の中空針153よりも小さくなっている。このため、封止体51は、スリット51aに中空針153が挿入されているときはスリット51aの内周面が中空針153の外周面に密着するように弾性変形し、スリット51aと中空針153との間からインクが漏れない。
環状突起51bの内径は、球体52の直径より若干小さくなっており、球体52との接触によってスリット51aが封止されている。なお、スリット51aは、湾曲部51cと球体52との接触によっても封止される。また、封止体51にスリット51aが形成されていることで、中空針153が挿入しやすくなる。加えて、封止体51に中空針153を挿抜したときに、封止体51が中空針153によって削れ、その削り滓が中空針153内に侵入するのを抑制することが可能となる。そのため、インクジェットヘッド2のインク流路に封止体51の削り滓が侵入するのを抑制することができる。
この構成において、図7(b)に示すように、インク排出口46aを通して中空針153をスリット51aに挿入すると、中空針153の先端が球体52と当接し球体52が移動することで湾曲部51c及び環状突起51bから離れる。このときに第1バルブ50が閉状態から開状態となる。また、第1バルブ50が開状態のときには、中空針153の孔153bがスリット51aを通過しているので、中空針153とインク流路66bとが連通する。一方、中空針153がスリット51aから抜かれる方向に移動するに連れて、球体52がコイルバネ53の付勢によって環状突起51bに近づく方向に移動する。そして、球体52と環状突起51bとが接触するときに、第1バルブ50が開状態から閉状態となる。さらに、中空針153が抜かれる方向に移動するに連れて、球体52が湾曲部51cと密着する。このように第1バルブ50は、中空針153の挿抜に応じて、インク導出管43を連通させる開状態、及び、インク導出管43の連通を遮断する閉状態のいずれか一方を取る。また、第1バルブ50が、球体52を封止体51に向かってコイルバネ53で付勢させる構成を有しているので、第1バルブ50を簡易にするとともに第1バルブ50からのインク漏れをより抑制することができる。
フォトセンサ68(第1開閉手段検出手段)は、反射型の光学式センサであり、図7(a)に示すように、環状突起51bと球体52とが接触しているときに球体52と対向せず、球体52が図7(b)中二点鎖線で示すように環状突起51bと離隔したときに、当該球体52と対向する位置に配置されている。また、フォトセンサ68は、光出射部と光受光部を有しており、光受光部が光を受光したときに信号Aを出力し、受光していないときに信号Aとは異なる信号Bを出力する。そして、フォトセンサ68は、球体52と対向するときに、光出射部から出力された光が球体52で反射され光受光部で受光されるため、信号Aを制御部90に出力する。これにより、制御部90は、第1バルブ50が開状態であることを検出することができる。一方、フォトセンサ68は、球体52と対向しなくなるときに、光出射部から出力された光が球体52で反射されず光受光部で受光されないため、信号Bを制御部90に出力する。これにより、制御部90は、第1バルブ50の閉状態を検出することができる。つまり、フォトセンサ68は、第1バルブ50の開状態に対応する信号として信号Aを出力し、第1バルブ50の閉状態に対応する信号として信号Bを出力する。なお、フォトセンサ68は、球体52が環状突起51bと離隔している間、球体52と対向し第1バルブ50の開状態を検出する。
第2バルブ60は、図7に示すように、大径部65b内に配置されており、円柱形状を有する弁部材61と、弁部材61と大径部65bの内面との隙間を封止する2つのOリング62,63とを有している。弁部材61は、図7において、下面に形成された環状溝61aと、上部側面に形成された環状溝61bとを有しており、これら環状溝61a,61bにOリング62,63が配置されている。
より具体的には、環状溝61aとOリング62は、弁部材61の下面の小径部65aの流路と対向する部分を取り囲む位置に配置されており、Oリング62と大径部65bの内面とが接触する位置(流路遮断位置:図7(a)に示す位置)に弁部材61が配置されているとき、インク流路66aの連通が遮断される。すなわち、第2バルブ60が閉状態となる。一方、Oリング62と大径部65bの内面とが離隔する位置(流路連通位置:図7(b)に示す位置)に弁部材61が配置されているとき、インク流路66aとインク流路66bとが連通する。すなわち、第2バルブ60が開状態となる。また、環状溝61bとOリング63は、弁部材61が流路遮断位置及び流路連通位置のいずれに配置されているときでも、インク流路66aとインク流路66bとの接続部分よりも蓋67側に配置されている。これにより、インク流路66aとインク流路66bとの接続部分と、大径部65bの弁部材61よりも蓋67側の空間とが連通しないようにシールされている。
筐体41内には、図6及び図7に示すように、後述するアクチュエータ70の動作に連動して作動することで、第2バルブ60を開閉させる開閉機構80(連動機構)が設けられている。開閉機構80は、副走査方向に沿って延在した棒状部材81と、コイルバネ82とを有している。棒状部材81は、副走査方向の一端が弁部材61に固定されており、他端が蓋67に形成された孔67aを通って大径部65bの外部に露出している。なお、棒状部材81の他端は、弁部材61が流路遮断位置に配置されているときでも、大径部65bの外部に露出している。棒状部材81の他端には、ローラ83が設けられている。ローラ83は、棒状部材81に回転可能に支持されている。コイルバネ82は、大径部65b内に配置されており、一端が弁部材61と接触し他端が蓋67に接触している。つまり、コイルバネ82は、常に弁部材61を小径部65aに向かって付勢している。
本実施形態においては、付勢部材としてコイルバネ82を採用しているが、弁部材61を小径部65aに向かって付勢することが可能であれば、コイルバネ以外の付勢部材であってもよい。また、筐体41のインク排出口46a側の側面には、棒状部材81の他端と主走査方向に対向する位置に孔41aが形成されている。
フォトセンサ69(第2開閉手段検出手段)も、フォトセンサ68と同様な構成を有する反射型の光学式センサであり、図7(a)に示すように、第2バルブ60によってインク流路66aの連通が遮断されているときにローラ83とは対向せず、図7(b)に示すように、第2バルブ60によってインク流路66aの連通が遮断されていないときにローラ83と対向する位置に配置されている。また、フォトセンサ69は、ローラ83と対向しないときに、光出射部から出力された光がローラ83で反射されず光受光部で受光されないため、信号Dを制御部90に出力する。これにより、制御部90は、第2バルブ60が閉状態(第2バルブ60によるインク流路66aの閉状態)であることを検出することができる。一方、フォトセンサ69は、ローラ83と対向するときに、光出射部から出力された光がローラ83で反射され光受光部で受光されるため、信号Cを制御部90に出力する。これにより、制御部90は、第2バルブ60が開状態(第2バルブ60によるインク流路66aの開状態)であることを検出することができる。つまり、フォトセンサ69は、第2バルブ60の開状態に対応する信号として信号Cを出力し、第2バルブの閉状態に対応する信号として信号Dを出力する。このように第2バルブ60を開閉機構80に含まれるローラ83の機械的変位をフォトセンサ69を用いて検出することによって、第2バルブ60の開及び閉状態を検出するので、第2バルブ60の開及び閉状態の検出の信頼性が高くなる。
記憶部125は、図6に示すように、筒体48のフランジ47とは反対側の端部に固定された板状部材49上に設けられている。記憶部125は、インク量に応じた待ち時間を示す複数のデータ及び自身の型式を示すシリアルコードを記憶している。なお、ここでいう待ち時間とは、インクカートリッジ40を後述する装着部150に装着した際の装着開始時刻から、インク量に応じて内部のインクに生じる圧力変動が所定値(すなわち、圧力変動によってインクメニスカスが破壊される値)よりも小さくなるまでの時間である。
インクカートリッジ40を装着部150に装着する際には、ユーザによりインクカートリッジ40自身が移動させられるため、これによりインク袋42内のインクに圧力変動が生じる場合があり、その圧力変動がインク供給の流路を経由してインクジェットヘッド2まで伝わると、インクジェットヘッド2の吐出口に形成されたメニスカスが破壊される虞がある。
しかし、本実施形態においては、後述するように、インクカートリッジ40が装着部150に装着されて所定の待ち時間が経過してから、第2バルブ60が閉状態から開状態に変ってインクカートリッジ40のインク袋42とインクジェットヘッド2との流路が繋がる。従って、インク袋42内のインクは、装着時よりも圧力変動が収まってからインクジェットヘッド2に供給されることとなるので、メニスカスが破壊される可能性を低減させることができる。
この所定の待ち時間が短すぎると、インク袋42内のインクは圧力変動が収まる前にインクジェットヘッド2へ供給されることとなり、メニスカスに悪影響を与えることとなるが、所定の待ち時間が長すぎると、記録開始までの待ち時間が長くなるため好ましくない。そこで、本実施形態においては、ユーザがインクカートリッジ40を装着部150に装着するときの動作から、起こりえる圧力変動の最大値を想定し、これがメニスカスを破壊しない値まで落ち着くまでの時間を、所定の待ち時間の推奨値として記憶部125に記憶するようにした。(最大値は、例えば、インクの最大収容量と、ユーザがインクカートリッジ40を装着部150に装着するときの加速度の予想最大値から算出できる。)これにより、メニスカスの破壊抑制と記録開始までの待ち時間の短縮化を両立することが可能となった。この待ち時間は、インク量が大きいほど長くなっている。
また、記憶部125は、下記の表1に示すデータを記憶している。本実施形態は、上述したように、装着が完了してから所定の待ち時間が経過した後に、第2バルブ60を閉状態から開状態を変えるよう構成されているが、装着されたインクカートリッジ40を取り外そうとしてその途中で再度装着を行ったとき等の場合には、装着完了と同時に第2バルブ60が強制的に開状態となってしまう場合がある(詳しくは後述)。表1に示すデータはその対策のために記憶されているものであり、装着と同時に第2バルブ60が強制的に開状態となる場合に、インクカートリッジ40の装着に要した時間(具体的には、後述するセンサ170から出力された装着開始信号Eが検出されたとき(インクカートリッジ40が装着部150に装着され始めたときに対応)から、フォトセンサ69から出力された第2バルブ60の開状態に対応する信号Aが検出されるとき(インクカートリッジ40の装着部150への装着が完了したとき)までの時間)とインクカートリッジに収容されるインクの量との関係に応じて、インクジェットヘッド2に対するメンテナンス動作の要否、及び、インクカートリッジ40の装着時におけるインクジェットヘッド2の吐出口からのインク漏れ量を示している。具体的には、インクカートリッジ40の装着時間に対応する3つの時間範囲T1〜T3及びインクカートリッジ40に収容されるインク量に対応する4つのインク量範囲V1〜V4に応じたメンテナンス動作の要否及びインク漏れ量が示されている。これら時間範囲T1〜T3は、例えば、時間範囲T1が0秒〜0.5秒未満の範囲であり、時間範囲T2が0.5秒以上1.5秒未満の範囲であり、時間範囲T3が1.5秒以上2.5秒未満の範囲であり、互いに隣接している。また、インク量範囲V1〜V4は、例えば、インク量範囲V1が0ml〜500ml未満の範囲であり、インク量範囲V2が500ml以上700ml未満の範囲であり、インク量範囲V3が700ml以上800ml未満の範囲であり、インク量範囲V4が800ml以上1000ml未満の範囲であり、互いに隣接している。
Figure 2011251429
そして、記憶部125は、装着時のインクカートリッジ40のインク量がインク量範囲V1に該当する際は、インクカートリッジ40が装着部150に装着され始めた時刻と当該インクカートリッジ40の第2バルブ60が閉状態から開状態となる時刻(この時刻は、装着完了と同時に第2バルブ60が強制的に開状態となる場合には、装着が完了した時刻と一致する)との間の装着時間がどの時間範囲T1〜T3においても、メンテナンスが不要であること及びインク漏れがないことを示すデータを記憶している。
また、記憶部125は、装着時のインクカートリッジ40のインク量がインク量範囲V2に該当する際は、装着時間が時間範囲T1に該当する場合だけ、メンテナンスが必要であること及びインク漏れがほぼ0mlであることを示すデータを記憶している。つまり、装着時間がメンテナンスを行う必要がある否かを示す境界となる0.5秒(所定時間)未満のときには、インク漏れがわずかに起こる可能性があり、メンテナンスが必要であることを示すデータを記憶している。
また、記憶部125は、装着時のインクカートリッジ40のインク量がインク量範囲V3に該当し、装着時間が時間範囲T1に該当する場合は、メンテナンスが必要であること及びインク漏れ量が微少量(例えば、1ml程度)あることを示すデータを記憶している。さらに、記憶部125は、装着時のインクカートリッジ40のインク量がインク量範囲V3に該当し、装着時間が時間範囲T2に該当する場合は、メンテナンスが必要であること及びインク漏れがほぼ0mlであることを示すデータを記憶している。つまり、装着時のインクカートリッジ40のインク量がインク量範囲V3に該当する場合、装着時間が1.5秒(所定時間)未満のときには、メンテナンスが必要となり、それ以上のときにはメンテナンスが不要となる。
また、記憶部125は、装着時のインクカートリッジ40のインク量がインク量範囲V4に該当する場合は、いずれの時間範囲T1〜T3においてもメンテナンスが必要であることを示すデータを記憶している。また、記憶部125は、装着時間が時間範囲T1に該当する場合は、インク漏れ量が少量(例えば、3ml程度)あること、装着時間が時間範囲T2に該当する場合は、インク漏れ量が微少量であること、装着時間が時間範囲T1に該当する場合は、インク漏れがほぼ0mlであることを示すデータを記憶している。なお、記憶部125は、インク量が1000ml未満の場合において、装着時間が2.5秒(所定時間)以上のときは、インク漏れがなくメンテナンスが不要であることを示すデータを記憶している。
このように記憶部125は、メンテナンスを行う必要がある否かを示す境界となる所定時間(0秒、0.5秒、1.5秒、2.5秒)を示すデータをインク量範囲V1〜V4のそれぞれについて記憶している。つまり、インク量範囲V1においては0秒の所定時間、インク量範囲V2においては0.5秒の所定時間、インク量範囲V3においては1.5秒の所定時間及びインク量範囲V4においては2.5秒の所定時間を記憶している。さらに、これら所定時間は、インク量範囲V1〜V4が示すインク量が多いほど長くなっている。
また、記憶部125は、制御部90、インクジェットプリンタ1の制御部100やそれ以外の外部機器から書き換え可能なフラッシュメモリから構成されており、自身のインク量を示すデータも記憶している。このため、プリンタ1に装着されているときは、印刷時において消費したインク量やパージ動作で消費したインク量を書き換え直前のインクカートリッジ40のインク量から差し引いたインク残量に制御部100によって書き換え可能となる。さらに、記憶部125がインク漏れ量についても記憶しているので、インク量の書き換え時において、インク残量を補正することが可能となる。つまり、インクカートリッジ40の装着時のインク漏れ量も差し引いたインク残量に制御部90によって書き換え可能となる。したがって、記憶部125が、現状のインク残量を正確に記憶することが可能となる。
また、例えば、プリンタ1以外の外部機器からも当該インク量を示すデータを容易に書き換えることができる。一度インクを使い切ったインクカートリッジ40にインクを充填して再生する際に、最初に充填されていた初期インク量と異なるインク量を充填してインクカートリッジ40を仕様替えする場合にも、記憶部125のインク量を示すデータを書き換えて対応することができる。このように記憶部125がインクカートリッジ40に設けられており、多くのデータが記憶されていることで、プリンタ本体の記憶部の記憶容量を小さくすることができる。
次に、プリンタ本体に形成された装着部150について、図8及び図9を参照しつつ説明する。プリンタ本体には、インクカートリッジ40がそれぞれ装着される装着部150が副走査方向に沿って4つ並設されている。なお、装着部150は、どれもほぼ同じ構成を有しているため、1つの装着部150について説明する。
装着部150は、図9に示すように、インクカートリッジ40の外形に沿った凹部151を有している。凹部151の底部151aには、図8及び図9に示すように、中空針(インク導入管)153と、インク供給路154と、制御部100と電気的に接続された接点161と、プリンタ本体に設けられた電源部200からの電力を出力する電力出力部162と、アクチュエータ70とが設けられている。
アクチュエータ70は、孔41aと対向する位置に主走査方向に延在した棒状部材71を有しており、第2バルブ60を開及び閉状態の間で切り換えるように開閉機構80を動作させる。つまり、本実施形態においては、アクチュエータ70がインクカートリッジ40以外の場所に設けられている。また、アクチュエータ70は、プリンタ本体の制御部100の制御により、当該棒状部材71を主走査方向に移動させる。棒状部材71には、先端に向かって先細りとなるテーパ部71aが形成されている。また、棒状部材71は、図7(b)に示すように、最も伸びた状態において、第2バルブ60を開状態に切り換えるように開閉機構80を動作させる。
中空針153は、主走査方向に沿って延在し、且つスリット51aと対向する位置に配置されている。中空針153には、インク供給路154と連通する中空部153aと、先端近傍に外部と中空部153aと連通させる孔153bとが形成されている(図7参照)。この構成において、インクカートリッジ40がプリンタ本体に装着されたときであって孔153bがスリット51aを通過したときに、中空針153とインク流路43aの管45部分とが連通状態となる。一方、インクカートリッジ40がプリンタ本体から取り外されたときであって孔153bがスリット51aに入り込んだときに、中空針153とインク流路43aとの連通が遮断される。なお、中空針153は、孔153bがスリット51aを通過することでインク流路66bと連通するが、第2バルブ60が開状態となるまでは中空部153aにインク袋42内のインクが流入する状態にならない。また、中空針153の孔153bからインクジェットヘッド2の吐出口までの流路は、大気に開放されていない密閉流路となっている。このため、インクが空気に触れることがなくなり、インクの粘度上昇を抑制することができる。
接点161は、接点91と対向する位置であって副走査方向に沿って中空針153と並んで配置されている。接点161は、主走査方向に延在した棒状部材であってスライド可能に支持されている。また、接点161は、底部151aから外側に向かってバネによって付勢されており、インクカートリッジ40がプリンタ本体に装着されたときであって中空針153が封止体51に挿入されるときの直前に接点91と電気的に接続される。すなわち、接点161は、第1バルブ50が開状態となる前から接点91と接続される。換言すると、接点161は、インクカートリッジ40がプリンタ本体から取り外しが開始されるまでは(中空針153が封止体51から抜かれるまでは)、接点91と電気的に接続されている。そして、接点161と接点91が電気的に接続されることで、制御部100と制御部90との間の信号伝送経路が確立される。
電力出力部162は、底部151aに形成された段差面151bに設けられている。また、電力出力部162は、電力入力部92と対向する位置に配置されており、主走査方向に突出した接点163を有している。接点163は、インクカートリッジ40がプリンタ本体に装着されたときに電力入力部92に入り込むことで、電力入力部92と電気的に接続される。接点163も接点161と同様に、中空針153が封止体51に挿入される直前に電力入力部92と電気的に接続される。
各装着部150の凹部151には、制御部100に接続され、筐体41と接触することによって筐体41を検出するセンサ170(装着検出手段)が設けられている。このセンサ170は、凹部151内に向かって付勢された検知部171を有している。そして、この検知部171と筐体41とが接触し検知部171がセンサ170に入り込むことで、インクカートリッジ40が装着部150に装着され始めたことを示す装着開始信号Eをセンサ170が制御部100に出力する。また、インクカートリッジ40が装着部150から取り外され、検知部171と筐体41とが接触しなくなると、センサ170が、インクカートリッジ40が装着部150から取り外されたことを示す取り外し信号Fを制御部100に出力する。
また、筐体1a内には、図2及び図8に示すように、ブザー(報知手段)13が設けられている。ブザー13は、制御部100により制御され、例えば、「第2バルブ60及びフォトセンサ69のいずれかにエラーが生じていること」、「インクカートリッジ40が装着部150から外れていること」、及び、「印刷が可能であること」をユーザに知らせることが可能な複数種の音を発する。
続いて、インクカートリッジ40を初めてプリンタ本体に装着したときの動作について、図10を参照しつつ以下に説明する。プリンタ本体にインクカートリッジ40を装着する際は、図10に示すように、ステップ1(S1)において、プリンタ本体の扉1cを開けてから4つのインクカートリッジ40を装着部150にそれぞれ装着する。このとき、図9(b)に示すように、センサ170の検知部171と筐体41とが接触し、センサ170から装着開始信号Eが制御部100に出力される。装着開始信号Eが制御部100に出力されてから中空針153がスリット51aに挿入されるまでに、接点91と接点161とが、電力出力部162の接点163と電力入力部92とが電気的に接続される。これにより、2つの制御部90,100が電気的に接続され互いに信号の送受信が可能になるとともに、制御部90及び2つのフォトセンサ68,69に電力が供給される。また、接点91と接点161同士が接続されたときに、センサ170が装着開始を検出した時刻を示す信号が制御部100から制御部90に出力される。
そして、中空針153がスリット51aに挿入されるに連れて、中空針153の先端と球体52とが当接し球体52が図7中右方に移動して、球体52と湾曲部51c及び環状突起51bとが離隔し、第1バルブ50が閉状態から開状態となる。このとき、フォトセンサ68が、球体52と対向し、フォトセンサ68から制御部90に第1バルブ50の開状態を示す信号Aが出力される。その後、中空針153のさらなる挿入に連れて、中空針153が球体52を図7(b)に示す位置まで移動させる。
次に、ステップ2(S2)において、制御部90は、記憶部125に記憶された現在のインク量、及び、待ち時間を示すデータを読み込む。そして、ステップ3(S3)において、制御部90は、ステップ2において記憶部125のデータを読み込めたかを判定する。このとき、記憶部125にデータが記憶されておらず当該データが読み込めない場合は、制御部90から制御部100に第1エラー信号が出力され、ステップ4(S4)に進む。そして、ステップ4において、第1エラー信号を受信した制御部100はブザー13を制御して、ユーザに「記憶部125にデータが記憶されていないこと」を知らせる音をブザー13から発生させる。一方、ステップ3において、制御部90が記憶部125のデータを読み込めたと判定した場合、ステップ5(S5)に進む。
次に、ステップ5において、制御部90は、装着開始を検出した時刻から所定の待ち時間が経過したかを判定する。このとき、待ち時間を超えていない場合は当該待ち時間が経過するまで待機し、待ち時間を超えたときに制御部90から制御部100にアクチュエータ70を作動させる作動信号を出力する。
次に、ステップ6(S6)において、作動信号を受信した制御部100が、アクチュエータ70を制御して、図7(b)に示すように棒状部材71を伸ばすように、主走査方向に移動させる。そして、ステップ7(S7)において、制御部100は、アクチュエータ70の作動が終了したか否かを判定し、終了していない場合はアクチュエータ70の作動が終了するまで待機する。なお、アクチュエータ70の作動が終了したか否かの判定は、アクチュエータ70の作動を開始した時刻からプリンタ本体の記憶部(図示せず)に記憶された作動時間を経過したか否かで判定される。このようなアクチュエータ70の作動により、棒状部材71の先端が孔41aを通ってローラ83と蓋67との間に入り込み、テーパ部71aに沿ってローラ83が図7中上方に移動する。そして、ローラ83の移動に伴って、弁部材61が流路遮断位置から図7中上方に移動して流路連通位置に移動する。こうして、第2バルブ60が閉状態から開状態となり、インク袋42内のインクがインク導出管43を通って中空針153に流れ込み、インクカートリッジ40からインクジェットヘッド2へインクが供給される。このとき、フォトセンサ69がローラ83と対向し、フォトセンサ69から制御部90に、第2バルブ60の開状態を示す信号Cが出力される。
次に、ステップ8(S8)において、制御部90は、第2バルブ60が閉状態から開状態になったか否かを判定する。つまり、フォトセンサ69がローラ83と対向し、フォトセンサ69からの第2バルブ60の開状態を示す信号Cを制御部90が受信したか否かを判定し、当該信号Cを受信しない場合は、制御部90から制御部100に第2エラー信号を出力する。この場合、ステップ9(S9)に進み、制御部100がブザー13を制御して、ユーザに「第2バルブ60及びフォトセンサ69のいずれかにエラーが生じていること」を知らせる音をブザー13から発生させる。
一方、ステップ8において、制御部90が第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信している場合は、ステップ10(S10)に進み、正常にインクカートリッジ40が装着部150に装着されたと判定され、そのまま待機、すなわち、印刷可能状態となる。そして、ステップ11(S11)において、制御部90から制御部100に印刷可能であることを示す信号が出力される。そして、当該信号を受信した制御部100が、ブザー13を制御して、「印刷が可能であること」を知らせる音をブザー13から発生させる。こうして、インクカートリッジ40の装着が完了する。
続いて、インクカートリッジ40を一旦プリンタ本体から取り外した後、インクカートリッジ40をプリンタ本体に装着したときの動作について、図11を参照しつつ以下に説明する。プリンタ本体にインクカートリッジ40が装着されているときは、ステップ1(F1)において、制御部90が、第2バルブ60が閉状態であるか否かを監視している。そして、例えば、インクがなくなったときなどに、ユーザがプリンタ本体の扉1cを開けて、インクカートリッジ40をプリンタ本体から取り外すと、インクカートリッジ40の取り外しの移動に伴って、棒状部材71が孔41aから抜かれていき、ローラ83と棒状部材71との係合が解除されて、弁部材61が流路遮断位置に移動する。このとき、フォトセンサ69がローラ83と対向しなくなって、フォトセンサ69から制御部90に、第2バルブ60の閉状態を示す信号Dが出力される。当該信号Dを受信した制御部90は、第2バルブ60が閉状態であると判定し、制御部100に第2バルブ60の閉状態を示す信号Dを出力する。
第2バルブ60の閉状態を示す信号Dを受信した制御部100は、ステップ2(F2)において、現在、印刷中であるか否かを判定し、印刷中である場合はステップ3(F3)に進む。ステップ3においては、制御部100がインクジェットヘッド2及び搬送ユニット21などを制御して、印刷を停止させる。一方、ステップ2において、印刷中でない場合は、ステップ4(F4)に進む。
次に、ステップ4において、制御部100は、アクチュエータ70を制御して、棒状部材71の退避を開始させる。すなわち、棒状部材71を縮ませるように、主走査方向に移動させる。そして、ステップ5(F5)において、制御部100は、アクチュエータ70の作動が終了したか否かを判定する。なお、アクチュエータ70の作動が終了したか否かの判定は、棒状部材71を退避させるためにアクチュエータ70の作動を開始した時刻からプリンタ本体の記憶部(図示せず)に記憶された作動時間が経過したか否かで判定される。このとき、アクチュエータ70の作動が終了した場合、ステップ6(F6)に進む。ステップ6において、制御部100は、ブザー13を制御して、ユーザに「インクカートリッジ40が装着部150から外れていること」を知らせる音をブザー13から発生させる。こうして、ユーザにインクカートリッジ40の再装着を促すことが可能となる。
次に、ステップ7(F7)において、制御部100は第1バルブ50が閉状態であるか否かを判定し、第1バルブ50が開状態である場合はこのまま第1バルブ50が閉状態となるまで待機する。つまり、ユーザがインクカートリッジ40を装着部150から完全に取り外すまで待機する。そして、インクカートリッジ40が装着部150から完全に取り外される際に、フォトセンサ68と球体52とが対向し、フォトセンサ68から制御部90に第1バルブ50の閉状態を示す信号Bが出力される。この信号Bを受信した制御部90は、制御部100に第1バルブ50の閉状態を示す信号Bを出力し、当該信号Bを受信した制御部100が、第1バルブ50が閉状態であると判定する。なお、このインクカートリッジ40の取り外しの際に、筐体41と検知部171とが離隔すると、インクカートリッジ40が装着部150から取り外されたことを示す取り外し信号Fがセンサ170から制御部100に出力される。
次に、ステップ8(F8)において、制御部100は、ユーザによってインクカートリッジ40が装着部150に装着され、第1バルブ50が開状態となるまで待機する。そして、フォトセンサ68から制御部90に第1バルブ50の開状態を示す信号Aが出力され、制御部90から制御部100に同様の信号Aが出力されることで、上述のステップ2(S2)〜ステップ10(S10)と同様な、ステップ9(F9)〜ステップ16(F16)、及び、ステップ31(F31)が行われる。なお、ステップ8においては、第1バルブ50が開状態となる前に、センサ170から制御部100に装着開始信号Eが出力されている。また、このとき、第1バルブ50が開状態となる前に、接点91と接点161とが、電力出力部162の接点163と電力入力部92とが電気的に接続される。そして、接点91と接点161とが接続されたときに、センサ170が装着開始を検出した時刻を示す信号が制御部100から制御部90に出力される。
ステップ5に戻って、アクチュエータ70の作動が終了していない場合、ステップ17(F17)に進む。ステップ17において、制御部100は第1バルブ50が閉状態であるか否かを判定し、第1バルブ50が開状態である場合はステップ5に戻る。一方、制御部100が、第1バルブ50が閉状態であると判定した場合は、ステップ18(F18)に進む。この判定は、インクカートリッジ40が装着部150から完全に取り外される際に、フォトセンサ68から制御部90に第1バルブ50の閉状態を示す信号Bが出力され、制御部90から制御部100に第1バルブ50の閉状態を示す信号Bを出力され、当該信号Bを制御部100が受信することで、第1バルブ50が閉状態であると判定する。また、このとき、インクカートリッジ40が装着部150から取り外されたことを示す取り外し信号Fがセンサ170から制御部100に出力される。
次に、ステップ18において、制御部100は、ステップ6と同様に、ユーザに「インクカートリッジ40が装着部150から外れていること」を知らせる音をブザー13から発生させる。こうして、ユーザにインクカートリッジ40の再装着を促すことが可能となる。そして、ステップ19(F19)において、制御部100は、ステップ8と同様に、第1バルブ50が開状態となるまで待機する。つまり、センサ170から制御部100に装着開始信号Eが出力された後、フォトセンサ68から制御部90に出力された第1バルブ50の開状態を示す信号Aが制御部90から制御部100に出力され、当該信号Aを制御部100が受信することで、ステップ20(S20)に進む。また、このとき、装着開始信号Eを受信した制御部100は、接点91と接点161とが接続されたときに、センサ170が装着開始を検出した時刻を示す信号を制御部90に出力する。
次に、ステップ20において、制御部100は、ステップ5と同様に、アクチュエータ70の作動が終了したか否かを判定する。このとき、アクチュエータ70の作動が終了した場合、ステップ9に進み、上述と同様の処理が行われる。一方、アクチュエータ70の作動が終了していない場合は、ステップ21(F21)に進む。
ステップ21において、制御部100は、第2バルブ60が開状態であるか否かを判定する。このとき、ステップ4,5、ステップ17〜ステップ19までの間に棒状部材71がある程度縮んでいると、ステップ19においてインクカートリッジ40を装着部150に装着しても、アクチュエータ70が第2バルブ60を開状態に切り換えない。つまり、フォトセンサ69から第2バルブ60の開状態を示す信号Cが出力されないので、制御部100は第2バルブ60が閉状態であると判定し、ステップ20に戻る。
一方、ステップ4,5、ステップ17〜ステップ19までの間に、例えば、アクチュエータ70による棒状部材71の移動速度が遅く、図7(b)に示すように棒状部材71がほとんど縮んでおらず、この状態でインクカートリッジ40を装着部150に装着する(これは、装着部150から取り外そうとしたインクカートリッジ40を取り外し途中で素早く再装着した場合に起こりやすい。)と、アクチュエータ70が第2バルブ60を開状態に切り換える。つまり、フォトセンサ69から第2バルブ60の開状態を示す信号Cが出力され、制御部90を介して当該信号Cを受信した制御部100は第2バルブ60が開状態であると判定し、ステップ22(F22)に進む。なお、本実施形態における中空針153及び棒状部材71は、棒状部材71がほとんど縮んでいない状態でインクカートリッジ40が装着された場合、まず、中空針153と球体52とが接触し第1バルブ50が開状態となってから、棒状部材71とローラ83とが係合し第2バルブ60が開状態となるような長さ関係となっている。
ステップ22において、制御部90は、フォトセンサ69からの第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信した時刻と、装着開始を検出した時刻との間の装着時間を算出する。次に、ステップ23(F23)において、制御部90は、記憶部125に記憶された現在のインク量、及び、表1に示すデータを読み込む。そして、ステップ24(F24)において、制御部90は、ステップ23において記憶部125のデータを読み込めたかを判定する。このとき、記憶部125にデータが記憶されておらず当該データが読み込めない場合は、制御部90から制御部100に第1エラー信号が出力され、ステップ11に進む。一方、ステップ24において、制御部90が記憶部125のデータを読み込めたと判定した場合、ステップ25(F25)に進む。
ステップ25において、制御部90は、算出した装着時間がどの時間範囲T1〜T3に該当するかを判定するとともに装着時のインクカートリッジ40のインク量がどのインク量範囲V1〜V4に該当するかを判定し、今回のインクカートリッジ40の装着において、メンテナンスを行う必要があるか否かを判定する。つまり、今回の装着時におけるインク量に該当する時間範囲T1〜T3において、今回の装着時間がメンテナンスを行うことが必要であるか否かの境界を示す所定時間未満であるかを判定する。このとき、制御部90がメンテナンスを行う必要がないと判定した場合はステップ13に進み、制御部90がメンテナンスを行う必要があると判定した場合はステップ26(F26)に進み、制御部100が退避する棒状部材71を再度伸ばすように、アクチュエータ70を作動させる。
次に、ステップ27(F27)において、制御部100は、アクチュエータ70の作動が終了したか否かを判定し、終了していない場合はアクチュエータ70の作動が終了するまで待機する。アクチュエータ70の作動が終了すると、ステップ28(F28)に進み、制御部90は、第2バルブ60が閉状態から開状態になったか否かを判定する。このとき、制御部90が、フォトセンサ69からの第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信しない場合は、制御部90から制御部100に第2エラー信号を出力し、ステップ16に進む。
一方、制御部90が、フォトセンサ69からの第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信している場合は、ステップ29(F29)に進み、制御部90が制御部100にメンテナンス開始信号を出力する。そして、この信号を受信した制御部100は、インクジェットヘッド2からインクをパージするパージ動作を行うために、まず、昇降機構を制御し、インクジェットヘッド2を印刷位置から退避位置に移動させる(図4(a)参照)。次に、制御部100は、駆動モータを制御し、各キャップ31を吐出面2aと対向する位置に移動させる(図4(b)参照)。そして、制御部100は、駆動モータを制御し、各キャップ31を吐出面2aに近づけキャップ位置に配置する。
次に、制御部100は、ポンプを所定時間だけ駆動し、インクカートリッジ40のインクをインクジェットヘッド2に強制的に送液する。これによって、インクジェットヘッド2内のインクがキャップ31内にパージされる。そして、パージが終了した後、制御部100は、記憶部125に記憶されたインク量をパージ動作によって消費されたインク量だけ差し引いたインク残量に書き換えるように、制御部90を制御する。その後、制御部100は、駆動モータ127,126を制御して、各キャップ31をパージ位置から初期位置に戻す。このとき、制御部100は、メンテナンスユニット30に含まれる図示しない払拭機構(例えば、ワイパー及びこれを動作させる駆動モータ:不図示)を制御し、パージ動作によって吐出面2aに付着したインクを払拭してもよい。そして、制御部100は、昇降機構を制御して、インクジェットヘッド2を退避位置から印刷位置に戻す。こうして、メンテナンス動作が終了する。
次に、ステップ30(F30)において、制御部90は、インク漏れ量がほぼ0ml、微少量及び少量のいずれであるかを判定し、記憶部125に記憶されたインク残量を書き換える。すなわち、制御部90は、記憶部125に記憶されたインク残量を、該当するインク漏れ量だけ差し引いたインク残量に書き換える。そして、ステップ31(F31)において、用紙Pに対して印刷可能な状態となる。
次に、ステップ32(F32)において、制御部90から制御部100に印刷可能であることを示す信号が出力される。そして、当該信号を受信した制御部100が、ブザー13を制御して、ユーザに「印刷が可能であること」を知らせる音をブザー13から発生させる。こうして、インクカートリッジ40の再装着が完了する。なお、ステップ29,30におけるインク量の書き換えは、ステップ32が行われてから用紙Pに対する印刷が行われるまでの間に行われてもよい。
本実施形態におけるインクジェットプリンタ1は、上述のステップ29のみならず、インクカートリッジ40が装着された後の印刷動作などにおいて消費されたインク量を当該動作が行われる直前のインク量から差し引いたインク残量に、制御部100又は制御部90が書き換える。これにより、インクがある程度残ったインクカートリッジ40が装着部150から取り外され、再度、装着部150に装着されても、装着時において制御部90に算出された装着時間がそのときのインク残量に応じた所定時間未満のときだけ、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、不必要なメンテナンスをより抑制することが可能となる。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ1によると、インクカートリッジ40がプリンタ本体から一旦取り外された後、第2バルブ60を開状態に切り換えることが可能な状態にアクチュエータ70がある間(棒状部材71がほとんど戻っていない間)にインクカートリッジ40が装着部150に装着された場合において、制御部90が装着時間を算出する。センサ170がインクカートリッジ40を検出してから第2バルブ60が開状態となるまでの装着部150に対するインクカートリッジ40の移動距離はほぼ一定であるため、装着時間を算出することで、インクカートリッジ40が装着部150にどの程度の速さで装着されたかが分かる。つまり、低速で装着された場合は装着時間が長くなり、その装着時における圧力変動も小さくなる。一方、高速で装着された場合は装着時間が短くなり、その装着時における圧力変動が大きくなる。そして、上記表1に示すデータに基づいて、算出した装着時間が所定時間未満であるか否か、すなわち、制御部90がメンテナンスを行う必要があるか否かを判定する。したがって、インクカートリッジ40が装着部150に高速で装着されたときに、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、インクジェットヘッド2に吐出不良が生じるのを未然に抑制することが可能となる。
また、記憶部125が、インク量範囲V1〜V4ごとにメンテナンスの要否の境界となる所定時間を記憶しているので、制御部90が算出した装着時間が、該当するインク量範囲V1〜V4に応じた所定時間未満のときだけ、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、不必要なメンテナンスを抑制することが可能となる。また、これら境界となる所定時間は、インク量範囲V1〜V4が示すインク量が多いほど長くなっている。これにより、インクジェットヘッド2に対するメンテナンスの要否を精度よく判定することが可能となり、インクジェットヘッド2に吐出不良が生じるのをより抑制することが可能となる。
また、本実施形態のインクカートリッジ40によると、プリンタ本体にメンテナンスユニット30およびこれを制御する制御部100が設けられていることで、装着時間が記憶部125に記憶された所定時間未満のときに、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、インクジェットヘッド2に吐出不良が生じるのを未然に抑制することが可能となる。
上述の実施形態においては、棒状部材71が最も伸びた状態において第2バルブ60が閉状態から開状態になる長さを有していたが、図7(b)中二点鎖線で示すように、さらに棒状部材171が伸びてもよく、装着部150からインクカートリッジ40を取り外したときに、第1バルブ50が閉じてから第2バルブ60が閉じてもよい。
この第1変形例において、インクカートリッジ40を一旦プリンタ本体から取り外した後、インクカートリッジ40をプリンタ本体に装着したときの動作について、図12を参照しつつ以下に説明する。プリンタ本体にインクカートリッジ40が装着されているときは、ステップ1(G1)において、制御部90が、第1バルブ50が閉状態であるか否かを監視している。そして、例えば、インクがなくなったときなどに、ユーザがプリンタ本体の扉1cを開けて、インクカートリッジ40をプリンタ本体から取り外すと、インクカートリッジ40の取り外しの移動に伴って、まずは第1バルブ50が閉状態となる。このとき、フォトセンサ68から制御部90に、第1バルブ50の閉状態を示す信号Bが出力される。当該信号Bを受信した制御部90は、第1バルブ50が閉状態であると判定し、制御部100に第1バルブ50の閉状態を示す信号Bを出力する。
第1バルブ50の閉状態を示す信号Bを受信した制御部100は、上述のステップ2(F2)及びステップ3(F3)と同様な、ステップ2,3(G2,G3)を行う。そして、ステップ4(G4)において、制御部100は、ブザー13を制御して、ユーザに「インクカートリッジ40が装着部150から外れていること」を知らせる音をブザー13から発生させる。こうして、ユーザにインクカートリッジ40の再装着を促すことが可能となる。
次に、ステップ5において、制御部100は、アクチュエータ70を制御して、棒状部材71の退避を開始させる。すなわち、棒状部材71を縮ませるように、主走査方向に移動させる。そして、ステップ6(G6)において、制御部100は第2バルブ60が閉状態であるかを判定し、第2バルブ60が開状態である場合はこのまま第2バルブ60が閉状態となるまで待機する。つまり、ユーザがインクカートリッジ40を装着部150から完全に取り外す又は棒状部材71が縮むことで、フォトセンサ69とローラ83とが対向しなくなり、フォトセンサ69から制御部90に第2バルブ60の閉状態を示す信号Dが出力される。この信号Dを受信した制御部90は、制御部100に第2バルブ60の閉状態を示す信号Dを出力し、当該信号Dを受信した制御部100が、第2バルブ60が閉状態であると判定する。
なお、本変形例においては、棒状部材71が最も伸びた状態でインクカートリッジ40が装着されたときであっても、第2バルブ60が開状態に切り換えられる前に、接点91と接点161とが、電力出力部162の接点163と電力入力部92とが電気的に接続されるように構成されている。つまり、棒状部材71が最も伸びた状態が維持された状態でインクカートリッジ40が取り外された場合、第2バルブ60が閉状態となってからしか接点91と接点161との接続、及び、電力出力部162の接点163と電力入力部92との接続が解除されない。このため、ステップ6において、制御部100は、制御部90からの第2バルブ60の閉状態を示す信号Dを受信することが可能となっている。また、第1バルブ50が閉状態となってから接点91と接点161との接続、及び、電力出力部162の接点163と電力入力部92との接続が解除されるまでに、インクカートリッジ40が装着部150から取り外されたことを示す取り外し信号Fがセンサ170から制御部100に出力される。
次に、ステップ7(G7)において、制御部100は、上述のステップ5(F5)と同様に、アクチュエータ70の作動が終了したか否かを判定し、アクチュエータ70の作動が終了した場合、ステップ8(G8)に進む。そして、ステップ8において、制御部100は、ユーザによってインクカートリッジ40が装着部150に装着され、第1バルブ50が開状態となるまで待機する。つまり、ユーザによって装着部150にインクカートリッジ40が装着され、フォトセンサ68から制御部90に第1バルブ50の開状態を示す信号Aが出力され、制御部90から制御部100に同様の信号Aが出力されることで、上述のステップ2(S2)〜ステップ10(S10)と同様な、ステップ9(G9)〜ステップ16(G16)、及び、ステップ28(G28)が行われる。なお、ステップ8においては、第1バルブ50が開状態となる前に、接点91と接点161とが、電力出力部162の接点163と電力入力部92とが電気的に接続される。また、接点91と接点161とが、電力出力部162の接点163と電力入力部92とが電気的に接続された後から第1バルブ50が開状態となる前に、センサ170から制御部100に装着開始信号Eが出力される。そして、センサ170が装着開始を検出した時刻を示す信号が制御部100から制御部90に出力される。
ステップ7に戻って、アクチュエータ70の作動が終了していない場合、ステップ17(G17)に進む。ステップ17において、制御部100は第2バルブ60が開状態であるか否かを判定し、第2バルブ60が閉状態である場合(すなわち、インクカートリッジ40を一旦抜いて再装着していない、及び、再装着してもアクチュエータ70がある程度縮んでおり第2バルブ60が開状態に切り換えられない場合)はステップ7に戻る。一方、ユーザによってインクカートリッジ40が一旦抜かれた後、アクチュエータ70がほとんど縮んでいない状態でインクカートリッジ40が再装着された場合、第2バルブ60が開状態となってフォトセンサ69から制御部90に第2バルブ60の開状態を示す信号Cが出力される。そして、制御部90から同様の信号Cが制御部100に出力され、制御部100が、第2バルブ60が開状態であると判定する。
次に、ステップ18(G18)において、制御部100は第1バルブ50が開状態となるまで待機し、第1バルブ50が開状態になると、ステップ19(G19)に進む。このとき、第1バルブ50が開状態となるまでの間に、センサ170が装着開始を検出した時刻を示す信号が制御部100から制御部90に出力される。そして、制御部90は、上述のステップ23(F23)〜ステップ32(F32)と同様な、ステップ19〜ステップ29(G29)を行う。
つまり、ステップ19において、制御部90が、第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信した時刻と、装着開始を検出した時刻との間の装着時間を算出する。次に、ステップ20(G20)において、制御部90は、記憶部125に記憶された現在のインク量、及び、表1に示すデータを読み込む。そして、ステップ21(G21)において、制御部90は、ステップ20において記憶部125のデータを読み込めたかを判定し、データが読み込めない場合はステップ11に進む。一方、ステップ21において、制御部90が記憶部125のデータを読み込めた場合はステップ22(G22)に進み、ステップ22において、制御部90は、今回のインクカートリッジ40の装着において、メンテナンスを行う必要があるか否かを判定する。つまり、今回の装着時におけるインク量に該当する時間範囲において、今回の装着時間がメンテナンスを行うことが必要であるか否かの境界を示す所定時間未満であるかを判定する。
本変形例において、メンテナンスを行う必要がある否かを示す境界となる所定時間は、インク量に応じ且つ棒状部材71が最も伸びた状態(換言すると、ほとんど縮んでいない状態)を条件として設定されている。つまり、第2バルブ60の開状態を検出したときからセンサ170がインクカートリッジ40を検出するためのインクカートリッジ40の移動距離が最大となるようにして設定されている。このように棒状部材71がほとんど縮んでいない状態で所定時間を設定すると、棒状部材71がほとんど縮んでいない状態でインクカートリッジ40が装着された場合に制御部90がメンテナンスを行う必要がないと判定したインクカートリッジ40の装着速度と同じ速度で、ある程度棒状部材71が縮んだ状態でインクカートリッジ40が装着された場合に、メンテナンスを行う必要があると判定する場合がある。しかしながら、メンテナンスを行う必要があるという安全側の判定になるだけなので、インクジェットヘッド2に吐出不良が生じるのを未然に防ぐことが可能となっている。そして、制御部90がメンテナンスを行う必要がないと判定した場合はステップ13に進み、制御部90がメンテナンスを行う必要があると判定した場合はステップ23(G23)に進み、制御部100が退避する棒状部材71を再度伸ばすように、アクチュエータ70を作動させる。
次に、ステップ24(G24)において、制御部100は、アクチュエータ70の作動が終了したか否かを判定し、終了していない場合はアクチュエータ70の作動が終了するまで待機する。アクチュエータ70の作動が終了すると、ステップ25(G25)に進み、制御部90は、第2バルブ60が閉状態から開状態になったか否かを判定し、第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信しない場合はステップ16に進む。一方、制御部90が、第2バルブ60の開状態を示す信号Cを受信している場合は、ステップ26(G26)に進み、制御部90が制御部100にメンテナンス開始信号を出力され、上述と同様なメンテナンス動作が行われる。
次に、ステップ27(G27)において、制御部90は、インク漏れ量がほぼ0ml、微少量及び少量のいずれであるかを判定し、記憶部125に記憶されたインク残量を書き換える。そして、ステップ28(G28)において、用紙Pに対して印刷可能な状態となる。次に、ステップ29(G29)において、制御部90から制御部100に印刷可能であることを示す信号が出力され、ユーザに「印刷が可能であること」を知らせる音をブザー13から発生させる。こうして、インクカートリッジ40の再装着が完了する。なお、ステップ26,27におけるインク量の書き換えは、ステップ29が行われてから用紙Pに対する印刷が行われるまでの間に行われてもよい。また、上述のステップ27のみならず、インクカートリッジ40が装着された後の印刷動作やパージ動作において消費されたインク量を、当該動作を行う直前のインク量から差し引いたインク残量を記憶部125に記憶されたインク量に制御部100又は制御部90が書き換えてもよい。
以上のように、本変形例においても、第1実施形態と同様に、インクカートリッジ40がプリンタ本体から一旦取り外された後、第2バルブ60を開状態に切り換えることが可能な状態にアクチュエータ70がある間(棒状部材71がほとんど戻っていない間)にインクカートリッジ40が装着部150に装着された場合において、制御部90が装着時間を算出する。そして、装着時間が所定時間未満のとき(すなわち、高速で装着されたとき)に、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うことが可能となる。そのため、インクジェットヘッド2に吐出不良が生じるのを未然に抑制することが可能となる。
なお、上述の第1実施形態及びその第1変形例においては、ステップ26,27(F26,27)及びステップ23,24(G23,24)をステップ21,22(F21,22)の間、ステップ18,19(G18,19)の間に行ってもよい。この場合、ステップ25(F25)において、メンテナンスを行う必要がないときは、ステップ15(F15)に進み、ステップ22(G22)において、メンテナンスを行う必要がないときは、ステップ15(G15)に進む。
また、上述の第1実施形態においては、棒状部材71が最も伸びた状態において第2バルブ60が閉状態から開状態になる長さを有していたが、装着部150からインクカートリッジ40を取り外したときに、第2バルブ60が閉じてから第1バルブ50が閉じる程度、図7中右方に伸びていてもよい。この場合も、第1変形例と同様に、メンテナンスを行う必要がある否かを示す境界となる所定時間を設定しておけば、同様な効果を得ることができる。
上述の第1実施形態及びその第1変形例においては、アクチュエータ70の棒状部材71の戻り量に応じて所定時間を変更する複数の係数を、記憶部125に記憶させていてもよい。棒状部材71の戻り量は、棒状部材71の退避を開始した時刻から第2バルブ60が開状態となる時刻までの戻り時間からどの程度棒状部材71が戻っているかを算出すればよい。そして、戻り量に応じて、複数の係数から選択した係数を所定時間に乗じ、装着時間が当該算出した所定時間未満であるか否かを判定して、メンテナンスを行う必要があるか否かを判定してもよい。こうすれば、装着時間が、棒状部材71の戻り量に応じた所定時間未満のときだけメンテナンスを行うこととなって、不必要なメンテナンスを抑制することが可能となる。
また、上述の第1実施形態及びその第1変形例においては、センサ170が設けられていなくてもよい。この場合、インクカートリッジの装着完了と同時に第1バルブ50が開状態となるのではなく、装着完了よりもわずかに早く第1バルブ50が開状態となるように構成し、インクカートリッジの装着開始時刻を、フォトセンサ68が第1バルブ50の開状態を検出した時刻に変更して、装着時間を算出すればよい。また、この変更を考慮した表1に示すデータを記録部125に記憶させておけば、メンテナンスを行う必要があるか否かを適正に判定することが可能となって、上述と同様の効果を得ることができる。さらに、第1バルブ50の開状態を検出した時刻と、第2バルブ60の開状態を検出した時刻との間の時間を装着時間として算出しているので、装着時間を上述の第1実施形態と比して正確に算出することが可能となる。これは、装着時間を算出するためのインクカートリッジの移動距離が短くなるからである。つまり、この移動距離が短くなる分だけ、インクカートリッジを装着する際のユーザによる人為誤差の影響を受けにくくなる。そのため、装着時間が正確に算出される。また、待ち時間も先の変更に応じて変更することで、圧力変動が落ち着いてからインクカートリッジ内のインクをインクジェットヘッド2に供給可能となる。
また、上述の第1実施形態及びその第1変形例においては、第1バルブ50が閉状態から開状態となるときにセンサ170が筐体41を検出することが可能な位置に、センサ170を設けてもよい。この場合、インクカートリッジの装着完了と同時に第1バルブ50が開状態となるのではなく、装着完了よりもわずかに早く第1バルブ50が開状態となるように構成されるので、センサ170から制御部100に出力された装着開始信号が第1バルブ50の開状態も示し、取り外し信号が第1バルブ50の閉状態も示す信号となる。さらにこの場合、センサ170が第1バルブ50の開及び閉状態を示す信号を出力することが可能になるので、特にセンサ68を設けなくてもよい。
また、第2変形例として、本体に設けられたセンサ170の代わりに、インクカートリッジにセンサ270を設け、このセンサ270から、インクカートリッジ40が装着部150へ装着されているか否かに対応する信号を発生させてもよい。図13は第2変形例の電気的なブロック図を示している。同図に示すように、センサ270は信号を制御部90に向けて出力し、制御部90から制御部100にその信号が伝送される。センサ270は、たとえば、反射型の光学式センサを用いることができ、インクカートリッジ40が装着部150へ装着されているときと装着されていないときとで異なる信号を発生するように構成されればよい。
また、第3変形例として、インクカートリッジ40に制御部90が設けられていなくてもよい。図14は、第3変形例の電気的なブロック図を示している。同図に示すように、このインクカートリッジにおいては、記録部125、フォトセンサ68,69は、接点91と接点161とが電気的に接続されたときに、制御部100との間で直線信号伝送経路が確立するように構成されている。これ以外は、第1実施形態と同一である。この変形例においては、第1実施形態において制御部90が行っていた処理や判断を全て制御部100が実行することになる。
また、第4変形例として、第3変形例と同様にインクカートリッジ40に制御部90を設けず、本体に設けられたセンサ170の代わりに、インクカートリッジにセンサ370を設け、このセンサ370から、インクカートリッジ40が装着部150へ装着されているか否かに対応する信号を発生させてもよい。図15は、第4変形例の電気的なブロック図を示している。この変形例においても、第1実施形態において制御部90が行っていた処理や判断を全て制御部100が実行することになる。また、同図に示すように、センサ370は、接点91と接点161が電気的に接続されたときに、制御部100との間で直接信号伝送経路が確立するように構成されており、信号を制御部100に向けて出力することができる。センサ370は、たとえば、反射型の光学式センサを用いることができ、インクカートリッジ40が装着部150へ装着されているときと装着されていないときとで異なる信号を発生するように構成されればよい。
続いて、本発明の第2実施形態のインクジェットプリンタについて、図16を参照しつつ以下に説明する。本実施形態のインクジェットプリンタは、装着部に棒状部材271が固設されている。そして、インクカートリッジ240には、筐体41に棒状部材271が通る孔41bが形成されており、第1バルブ50の開及び閉状態を検出するフォトセンサ(第1開閉手段検出手段)268が孔41b近傍に配置されている。これら以外は、第1実施形態と同様であり、同じものに関しては同符号で示し説明を省略する。
棒状部材271は、孔41bと対向する位置に主走査方向に延在して形成されている。また、棒状部材271は、インクカートリッジ240が装着されたときであって、第1バルブ50が閉状態から開状態となるときに、先端がフォトセンサ268と対向する長さを有している。このようなインクジェットプリンタにおいても、第1実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。
続いて、本発明の第3実施形態のインクジェットプリンタについて、図17及び図18を参照しつつ以下に説明する。本実施形態のインクジェットプリンタは、第2実施形態とほぼ同様であり、図17及び図18に示すように、装着部に設けられたアクチュエータの棒状部材371の形状が若干異なる。インクカートリッジ340は、第2バルブ60を開閉する開閉機構(連動機構)380の構成、及び、フォトセンサ(第2開閉手段検出手段)369の配置位置が異なるだけで、これら以外は第2実施形態と同様である。なお、第1及び第2実施形態と同様なものに関しては、同符号で示し説明を省略する。
インクカートリッジ340の開閉機構380は、棒状部材81、コイルバネ82、ローラ83、ローラ83を移動させる移動体385、及び、移動体385を付勢するコイルバネ386を有している。移動体385は、ローラ83と蓋67との間に入り込むことで第2バルブ60の開及び閉状態のいずれかに切り換える切換部385aと、主走査方向に延在した被検出部385bと、これら切換部385a及び被検出部385bを連結する連結部385cとを有しており、主走査方向にスライド可能に筐体41に支持されている。
切換部385aは、主走査方向に沿って孔41aと対向する位置に配置されており、上述の棒状部材71の先端部と同じ形状を有している。被検出部385bは、孔41bと対向する位置に配置されている。コイルバネ386は、一端が筐体41に固定され、他端が被検出部385bの一端に固定されており、移動体385を孔41a,41bに向けて付勢している。また、フォトセンサ369は、被検出部385bを検出可能な位置に配置されている。
この構成において、インクカートリッジ340がプリンタ本体に装着されたときに、図18(a)に示すように、移動体385が孔41bを通ってきた棒状部材271によって右方に移動し、第1バルブ50が開状態となるときに、被検出部385bの一端(図18中右端)がフォトセンサ369と対向する位置に配置される。このとき、フォトセンサ369は、被検出部385bの一端を検出し制御部90に第1バルブ50の開状態を示す信号Aを出力する。そして、インクカートリッジ340がプリンタ本体に完全に装着されたときに、図18(a)中二点鎖線で示すように、被検出部385bの一端がさらに右方に移動し、切換部385aのテーパ部がローラ83とちょうど接触する位置まで移動する。このとき、被検出部385bはフォトセンサ369に検出されたままである。
この状態で、制御部100の制御により、図18(b)に示すように、アクチュエータの棒状部材371が伸ばされることで、切換部385aがローラ83と蓋67との間に入り込んで第2バルブ60が開状態となる。このとき、被検出部385bの他端(図14中左端)がフォトセンサ369と対向しない位置に移動し、フォトセンサ369から制御部90に第2バルブ60の開状態を示す信号Cが出力される。
本実施形態においても、インクカートリッジ340がプリンタ本体から取り外され、再度、プリンタ本体に装着された際に、棒状部材371が切換部385aを介して第2バルブ60を切り換え可能な位置にあるときは、第1実施形態の制御フローと同様に、装着時間が算出され、当該装着時間が所定時間未満か判定され、メンテナンスを行う必要があるか否かが判定される。したがって、本実施形態においても第1実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。また、1つのフォトセンサ369で第1及び第2バルブ50,60の開及び閉状態を検出することが可能になる。
また、上述の第2及び第3実施形態においても、センサ170が設けられていなくてもよい。この場合、インクカートリッジの装着開始時刻を、フォトセンサ268,369が第1バルブ50の開状態を検出した時刻に変更して、装着時間を算出すればよい。また、この変更を考慮した表1に示すデータを記録部125に記憶させておけば、メンテナンスを行う必要があるか否かを適正に判定することが可能となって、上述と同様の効果を得ることができる。
また、上述の第2及び第3実施形態においても、制御部100が制御部90に代わって、制御部90と同様な制御を行ってもよい。この場合、制御部90をインクカートリッジ240,340に設けなくてもよい。これにおいても、上述と同様な効果を得ることができる。
また、別の変形例として、記憶部125をインクカートリッジに設けずに、プリンタ本体に設けてもよい。また、記憶部125には、インクカートリッジが装着可能な各プリンタ本体に応じた別の所定時間(メンテナンスの要否の境界となる時間)、又は既に記憶している所定時間に乗じる係数を記憶させていてもよい。具体的には、中空針153からインクジェットヘッド2の吐出口までの流路長が基準距離よりも長い場合は、基準となる所定時間よりも短い別の所定時間又は乗じることで基準となる所定時間よりも短くなるような係数を記憶し、流路長が基準距離よりも短い場合は、上述とは逆となる別の所定時間又は係数を記憶しておればよい。また、別の所定時間又は係数は、流路長に代えてメニスカス耐圧に対応したものであってもよい。具体的には、インクジェットヘッド2の吐出口が基準径よりも大きい場合(メニスカス耐圧が基準耐圧よりも小さい場合)は、基準となる所定時間よりも短い別の所定時間又は乗じることで基準となる所定時間よりも短くなるような係数を記憶し、基準径よりも小さい場合は、上述とは逆となる別の所定時間又は係数を記憶しておればよい。なお、基準となる所定時間及び別の所定時間の選択、又は基準となる所定時間及び係数を乗じて所定時間を算出して採用するのは、適宜、制御部がどのようなプリンタ本体であるかを認識し、そのプリンタ本体に応じて行えばよい。加えて、インク漏れ量においても、上述の別の所定時間と同様にプリンタ本体に応じた別のインク漏れ量、又は既に記憶しているインク漏れ量に乗じる係数を記憶させていてもよい。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、第1バルブは、インク導出管に設けられ、インク導出管を連通させる開状態、及び、インク導出管の連通を遮断する閉状態のいずれか一方を選択的に取ることが可能であれば、上述の実施形態以外の構成を有していてもよい。また、第2バルブも、インク袋と第1バルブとの間においてインク導出管に設けられ、インク導出管のインク袋から第1バルブまでの流路を連通させる開状態、及び、当該流路を遮断する閉状態のいずれか一方を選択的に取ることが可能であれば、上述の実施形態以外の構成を有していてもよい。また、上述のフォトセンサ68,69,268,369以外のセンサを用いて、第1及び第2バルブ50,60の開及び閉状態を検出してもよい。また、ブザー13に代えて、筐体1aにディスプレイを設け、そのディスプレイに音に代わる画像を表示させて、ユーザに知らせてもよい。また、これらの報知手段(ブザー、ディスプレイ)を併用してもよい。
1 インクジェットプリンタ(記録装置)
2 インクジェットヘッド(記録ヘッド)
13 ブザー(報知手段)
30 メンテナンスユニット(メンテナンス機構)
40,240,340 インクカートリッジ
41 筐体
42 インク袋(インク収容部)
43 インク導出管
50 第1バルブ
51 封止体
60 第2バルブ
68,268 フォトセンサ(第1開閉手段検出手段)
69,369 フォトセンサ(第2開閉手段検出手段)
70 アクチュエータ
71,371 棒状部材
80,380 開閉機構(連動機構)
90,100 制御部(制御手段)
125 記憶部(記憶手段)
150 装着部
153 中空針(インク導入管)
170 センサ(装着検出部)
385 移動体

Claims (3)

  1. 液体を吐出する記録ヘッドを有する画像記録装置本体と、画像形成に必要な液体を収容するとともに、前記本体に装着されたときに前記液体を前記本体に供給する液体カートリッジと、を備えた画像記録装置において、
    前記本体は、
    前記液体カートリッジが装着される装着部と、
    前記記録ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンス手段と、
    アクチュエータと、
    少なくとも前記メンテナンス手段と前記アクチュエータを制御する制御手段と、を備えており、
    前記液体カートリッジは、
    液体を収容する液体収容部と、
    前記液体収容部と連通する液体を外部に導出するための液体導出路と、
    前記液体導出路の第1部分に関して、この第1部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第1開閉手段と、
    前記液体導出路の前記第1部分と前記液体収容部との間の第2部分に関して、この第2部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第2開閉手段と、
    前記第2開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第2開閉手段検出手段と、
    前記本体に装着されたときに、前記アクチュエータの動作に連動して作動することで、前記第2開閉手段を閉状態から開状態に切り替えることができる連動機構と、を備えており、
    前記液体カートリッジと前記本体のいずれか一方には、
    前記筐体が前記装着部に装着され始めたことを検出する装着検出手段と、
    所定時間を示すデータを記憶する記憶部と、が設けられており、
    前記制御手段は、前記第2開閉手段が前記第2部分を開状態に切り換えることが可能な状態に前記アクチュエータがある間に前記液体カートリッジが前記装着部に装着された場合、前記装着検出手段が前記液体カートリッジを検出した時刻と前記第2開閉手段検出手段が前記第2開閉手段の開状態を検出した時刻との間の時間を算出し、その時間が前記所定時間未満のときに前記記録ヘッドに対してメンテナンスを行うように前記メンテナンス手段を制御することを特徴とする画像記録装置。
  2. 液体を吐出する記録ヘッドを有する画像記録装置本体と、画像形成に必要な液体を収容するとともに、前記本体に装着されたときに前記液体を前記本体に供給する液体カートリッジと、を備えた画像記録装置において、
    前記本体は、
    前記液体カートリッジが装着される装着部と、
    前記記録ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンス手段と、
    アクチュエータと、
    少なくとも前記メンテナンス手段と前記アクチュエータを制御する制御手段と、を備えており、
    前記液体カートリッジは、
    液体を収容する液体収容部と、
    前記液体収容部と連通する液体を外部に導出するための液体導出路と、
    前記液体導出路の第1部分に関して、この第1部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第1開閉手段と、
    前記液体導出路の前記第1部分と前記液体収容部との間の第2部分に関して、この第2部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第2開閉手段と、
    前記第1開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第1開閉手段検出手段と、
    前記第2開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第2開閉手段検出手段と、
    前記本体に装着されたときに、前記アクチュエータの動作に連動して作動することで、前記第2開閉手段を閉状態から開状態に切り替えることができる連動機構と、を備えており、
    前記液体カートリッジと前記本体のいずれか一方には、
    所定時間を示すデータを記憶する記憶部が設けられており、
    前記制御手段は、前記第2開閉手段が前記第2部分を開状態に切り換えることが可能な状態に前記アクチュエータがある間に前記液体カートリッジが前記装着部に装着された場合、前記第1開閉手段検出手段が前記第1開閉手段の開状態を検出した時刻と前記第2開閉手段検出手段が前記第2開閉手段の開状態を検出した時刻との間の時間を算出し、その時間が前記所定時間未満のときに前記記録ヘッドに対してメンテナンスを行うように前記メンテナンス手段を制御することを特徴とする画像記録装置。
  3. 液体を吐出する記録ヘッドを有する画像記録装置本体と、画像形成に必要な液体を収容するとともに、前記本体に装着されたときに前記液体を前記本体に供給する液体カートリッジと、を備えた画像記録装置において、
    前記本体は、
    前記液体カートリッジが装着される装着部と、
    前記記録ヘッドの吐出不良を解消するメンテナンス手段と、
    アクチュエータと、
    少なくとも前記メンテナンス手段と前記アクチュエータを制御する制御手段と、を備えており、
    前記液体カートリッジは、
    液体を収容する液体収容部と、
    前記液体収容部と連通する液体を外部に導出するための液体導出路と、
    前記液体導出路の第1部分に関して、この第1部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第1開閉手段と、
    前記液体導出路の前記第1部分と前記液体収容部との間の第2部分に関して、この第2部分を遮断する閉状態と開通させる開状態とをとり得ることができる第2開閉手段と、
    前記第2開閉手段が閉状態にあるか開状態にあるかを検出する第2開閉手段検出手段と、
    前記本体に装着されたときに、前記アクチュエータの動作に連動して作動することで、前記第2開閉手段を閉状態から開状態に切り替えることができる連動機構と、を備えており、
    前記液体カートリッジと前記本体のいずれか一方には、
    所定時間を示すデータを記憶する記憶部が設けられており、
    前記連動機構は、前記アクチュエータの動作に応じて前記第2開閉手段を開状態及び閉状態の間で切り換えるように移動するとともに、前記第1開閉手段が開状態となるときに前記第2開閉手段検出手段によって検出されることが可能な位置に移動し、且つ、前記第2開閉手段が開状態となるときに前記第2開閉手段検出手段によって検出されない位置に移動する移動体を有しており、
    前記第2開閉手段検出手段は、前記移動体を検出したときに前記第1開閉手段が開状態であることを検出し、前記移動体を検出しなくなるときに前記第2開閉手段が開状態であることを検出し、
    前記制御手段は、前記第2開閉手段が前記第2部分を開状態に切り換えることが可能な状態に前記アクチュエータがある間に前記液体カートリッジが前記装着部に装着された場合、前記第2開閉手段検出手段が前記第1開閉手段の開状態を検出した時刻から前記第2開閉手段検出手段が前記第2開閉手段の開状態を検出した時刻までの時間を算出し、前記時間が前記所定時間未満のときに前記記録ヘッドに対してメンテナンスを行うように前記メンテナンス機構を制御することを特徴とする画像記録装置。

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