JP2011250949A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】特別遊技状態の終了後、有利な遊技状態へ直ちに移行する構成でなくとも遊技者の損失感を軽減することができるスロットマシンを提供すること。
【解決手段】BB終了後、遊技者にとって有利な有利RTへ直ちに移行することはなく、準備モード1、CZ1〜3を経なければ有利RTへ移行することがない。準備モード1は、CZ1〜3よりも有利な遊技状態であり、準備モード1において特殊出目が停止することでCZ1に移行するが、準備モード1において特殊出目が停止せずに規定ゲーム数消化すると準備モード1よりも不利な準備モード2へ移行し、準備モード2において特殊出目が停止することでCZ1に移行する。
【選択図】図53

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組合せ(例えば、7−7−7、以下図柄の組合せを役とも呼ぶ)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
これら入賞役には、遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別役、メダルなどの遊技用価値の付与を伴う小役、遊技用価値を用いずにゲームを行うことが可能な再遊技の付与を伴う再遊技役などがある。これら入賞役は、スタート操作と同時に行われる役抽選に当選したことを条件に当選役の入賞が可能となるものが一般的である。
この種のスロットマシンでは、例えば、リプレイタイム(再遊技役の当選確率が高確率となる遊技状態)など、特別遊技状態以外の通常遊技状態においても遊技者にとっての有利度の異なる複数の遊技状態に制御可能なものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−17873号公報
特許文献1に記載のスロットマシンでは、特別遊技状態以外の通常遊技状態として通常遊技と特定通常遊技とRT遊技とを備えており、このうち特定通常遊技はRT遊技(3つの遊技状態のうち最も有利な状態)に移行可能であり、さらに通常遊技よりも再遊技役に当選し易い点で通常遊技よりも有利な状態といえる。そして、特別遊技状態の終了後は、まず通常遊技へと移行し、通常遊技において特定通常遊技への移行条件が成立することにより特定通常遊技へと移行し、さらに特定通常遊技においてRT遊技への移行条件が成立することでRT遊技へ移行するようになっており、特別遊技状態の終了後は、必ず通常遊技を経なければ、RT遊技へ移行可能な特定通常遊技にすら移行することがなく、特別遊技状態の終了後、RT遊技へ移行するまでの期間が遅くなり、遊技者に対して損失感を与えてしまうという問題が生じる。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、特別遊技状態の終了後、有利な遊技状態へ直ちに移行する構成でなくとも遊技者の損失感を軽減することができるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されたことにより1ゲームが終了し、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
特別入賞(特別役)が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態(ボーナス)に移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記特別遊技状態(ボーナス)の終了後、前記特別遊技状態以外の遊技状態である一般遊技状態のうち第1の準備遊技状態(準備モード1)に移行させる第1の準備遊技状態移行手段と、
前記第1の準備遊技状態(準備モード1)の開始後、所定の移行条件が成立せずに経過したゲーム数が規定ゲーム数に到達することで前記一般遊技状態のうち第2の準備遊技状態(準備モード2)に移行させる第2の準備遊技状態移行手段と、
前記第1の準備遊技状態(準備モード1)及び前記第2の準備遊技状態(準備モード2)において前記所定の移行条件が成立すること(特殊出目の停止)で前記一般遊技状態のうち移行可能遊技状態(CZ)に移行させる移行可能遊技状態移行手段と、
前記移行可能遊技状態(CZ)において有利表示結果(昇格リプレイ1〜3)が導出されたことを条件に前記一般遊技状態のうち該移行可能遊技状態(CZ)よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、前記第1の準備遊技状態(準備モード1)及び前記第2の準備遊技状態(準備モード2)から移行することのない有利遊技状態(有利RT)に移行させる有利遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第1の準備遊技状態(準備モード1)は、前記第2の準備遊技状態(準備モード2)及び前記移行可能遊技状態(CZ)よりも遊技用価値の付与率の高い遊技状態である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別遊技状態の終了後、遊技者にとって有利な有利遊技状態へ直ちに移行することなく、第1の準備遊技状態、第2の準備遊技状態、移行可能遊技状態といった複数の遊技状態を経なければ有利遊技状態へ移行することがないので、特別遊技状態の終了後、遊技者にとって有利な有利遊技状態へ移行するまでの興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態の終了後、第1の準備遊技状態及び移行可能遊技状態を経なければ有利遊技状態へ移行させることができず、有利遊技状態へ移行するのがその分遅くなるものの、特別遊技状態の終了後に移行する第1の準備遊技状態は、有利遊技状態へ移行可能な移行可能遊技状態よりも遊技用価値の付与率が高いため、有利遊技状態へ移行するのが遅れることに伴う損失を軽減できる。
また、移行可能遊技状態よりも遊技用価値の付与率が高い第1の準備遊技状態は、所定の移行条件が成立せず、移行可能遊技状態へ移行しない場合でも、規定ゲーム数の経過により第1の準備遊技状態よりも相対的に遊技用価値の付与率が低い第2の準備遊技状態へ移行するので、特別遊技状態の終了後、第1の準備遊技状態が長期間にわたり継続することにより必要以上に有利となってしまうこともない。
尚、移行可能遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態とは、遊技用価値の付与率が移行可能遊技状態よりも高い遊技状態であっても良いし、遊技用価値の付与率が移行可能遊技状態とほとんど変わらないものの、移行可能遊技状態よりも有利な遊技状態へ移行する可能性のある遊技状態などであっても良い。
また、前記有利遊技状態移行手段が、前記移行可能遊技状態において有利表示結果が導出されたことを条件に有利遊技状態に移行させるとは、移行可能遊技状態において有利表示結果が導出されることで有利遊技状態に直接移行させる構成でも良いし、移行可能遊技状態が複数段階の移行可能遊技状態からなり、移行可能遊技状態の段階に応じた移行条件を成立させることで次の段階への移行可能遊技状態へ移行し、最終段階の移行可能遊技状態において該最終段階の移行可能遊技状態の移行条件を成立させることで有利遊技状態へ移行させる構成とし、かつ有利表示結果が導出されることが、いずれかの段階の移行条件として適用される構成としても良い。
本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、請求項1に記載のスロットマシンであって、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果及び前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
遊技の進行における所定の契機で報知条件を設定し、該報知条件にしたがって前記事前決定手段の決定結果に応じた結果情報を報知するための制御(AT)を行う報知制御手段と、
を備え、
前記移行可能遊技状態移行手段は、前記第1の準備遊技状態(準備モード1)及び前記第2の準備遊技状態(準備モード2)において前記所定の移行条件が成立すること(特殊出目の停止)で前記移行可能遊技状態のうち第1の移行可能遊技状態(CZ1)に移行させ、
前記有利遊技状態移行手段は、
前記第1の移行可能遊技状態(CZ1)において前記有利表示結果のうち第1の有利表示結果が導出されること(昇格リプレイ1入賞)で前記移行可能遊技状態のうち第2の移行可能遊技状態(CZ2)に移行させ、
前記第2の移行可能遊技状態(CZ2)において前記有利表示結果のうち第2の有利表示結果が導出たこと(昇格リプレイ2入賞)を条件に前記有利遊技状態に移行させ、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が、前記第1の有利表示結果(昇格リプレイ1)の導出が許容される複数種類の第1有利決定結果(第1昇格リプGR)のうちいずれかとなった場合に、当該第1有利決定結果(第1昇格リプGR)の種類に応じて定められた操作態様であって前記複数種類の第1有利決定結果のうち他の第1有利決定結果の種類に応じて定められた操作態様と異なる第1有利操作態様(第1昇格リプGR(1)であれば順押し)で前記導出操作手段が操作されたときには前記第1の有利表示結果(昇格リプレイ1)を導出させ、当該第1有利決定結果の種類に応じて定められた前記第1有利操作態様とは異なる操作態様(順押し以外)で前記導出操作手段が操作されたときには前記第1の有利表示結果と異なる表示結果(転落リプレイ)を導出させ、
前記事前決定手段の決定結果が、前記第2の有利表示結果(昇格リプレイ2)の導出が許容される複数種類の第2有利決定結果(第2昇格リプGR)のうちいずれかとなった場合に、当該第2有利決定結果(第2昇格リプGR)の種類に応じて定められた操作態様であって前記複数種類の第2有利決定結果のうち他の第2有利決定結果の種類に応じて定められた操作態様と異なる第2有利操作態様(第2昇格リプGR(1)であれば順押し)で前記導出操作手段が操作されたときには前記第2の有利表示結果(昇格リプレイ2)を導出させ、当該第2有利決定結果の種類に応じて定められた前記第2有利操作態様とは異なる操作態様(順押し以外)で前記導出操作手段が操作されたときには前記第2の有利表示結果と異なる表示結果(転落リプレイ)を導出させ、
前記報知制御手段は、前記第1の移行可能遊技状態(CZ1)において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の第1有利決定結果(第1昇格リプGR)のうちいずれかとなった場合及び前記第2の移行可能遊技状態(CZ2)において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の第2有利決定結果(第2昇格リプGR)のうちいずれかとなった場合に、前記報知条件にしたがって該事前決定手段の決定結果に応じた結果情報(第1昇格リプGRであれば昇格リプレイ1の入賞操作態様、第2昇格リプGRであれば昇格リプレイ2の入賞操作態様)を報知するための制御を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、移行可能遊技状態から有利遊技状態へ移行させるためには、まず第1の移行可能遊技状態において第1の有利決定結果となり、かつ該第1の有利決定結果に応じた第1有利操作態様で導出操作手段の操作を行って第2の移行可能遊技状態に移行させ、さらに第2の移行可能遊技状態において第2の有利決定結果となり、かつ該第2の有利決定結果に応じた第2有利操作態様で導出操作手段の操作を行って第2有利表示結果を導出させる必要があり、報知制御手段による結果情報の報知がない場合に、移行可能遊技状態から有利遊技状態へ移行させることを困難にすることが可能となり、報知制御手段による結果情報の報知及び有利遊技状態の価値を高めることができる。
尚、前記有利遊技状態移行手段が、前記第2の移行可能遊技状態において前記有利表示結果のうち第2の有利表示結果が導出たことを条件に前記有利遊技状態に移行させるとは、第2の移行可能遊技状態において第2の有利表示結果が導出されることで有利遊技状態に直接移行させる構成でも良いし、第2の移行可能遊技状態が複数段階の第2の移行可能遊技状態からなり、第2の移行可能遊技状態の段階に応じた移行条件を成立させることで次の段階への第2の移行可能遊技状態へ移行し、最終段階の第2の移行可能遊技状態において該最終段階の第2の移行可能遊技状態の移行条件を成立させることで有利遊技状態へ移行させる構成とし、かつ第2の有利表示結果が導出されることが、いずれかの段階の移行条件として適用される構成としても良い。
本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果及び前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
遊技の進行における所定の契機で報知条件を設定し、該報知条件にしたがって前記事前決定手段の決定結果に応じた結果情報を報知するための制御(AT)を行う報知制御手段と、
前記移行可能遊技状態(CZ)において不利表示結果(転落リプレイ)が導出されたときに、該移行可能遊技状態(CZ)よりも前記有利遊技状態(有利RT)へ移行させることが困難な不利遊技状態(通常遊技状態)へ移行させる不利遊技状態移行手段と、
を備え、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記不利表示結果(転落リプレイ)の導出が許容される複数種類の不利決定結果(昇格リプGR、通常リプGR)のうちいずれかとなった場合に、当該不利表示結果(昇格リプGR、通常リプGR)の種類に応じて定められた操作態様であって他の不利表示結果の種類に応じて定められた操作態様と異なる不利操作態様(昇格リプGR(1)、通常リプGR(1)であれば順押し以外)で前記導出操作手段が操作されたときには前記不利表示結果(転落リプレイ)を導出させ、当該不利決定結果の種類に応じて定められた不利操作態様とは異なる操作態様(順押し)で前記導出操作手段が操作されたときには前記不利表示結果と異なる表示結果(昇格リプレイ、通常リプレイ)を導出させ、
前記報知制御手段は、前記移行可能遊技状態(CZ)において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の不利決定結果(昇格リプGR、通常リプGR)のうちいずれかとなった場合に、前記報知条件にしたがって該事前決定手段の決定結果に応じた結果情報(昇格リプGRであれば昇格リプレイの入賞操作態様、通常リプGRであれば通常リプレイの入賞操作態様)を報知するための制御を行うとともに、
前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の不利決定結果(昇格リプGR、通常リプGR)のうちいずれかとなった場合に、前記導出操作手段の操作態様が当該不利決定結果の種類に応じて定められた不利操作態様となる割合は、当該不利操作態様とは異なる操作態様となる割合よりも高くなる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、事前決定手段の決定結果が複数種類の不利決定結果のうちいずれかとなった場合には、導出操作手段の操作態様が当該不利決定結果の種類に応じて定められた不利操作態様となる割合が高いので、報知制御手段による結果情報の報知がない場合においては、有利遊技状態に制御される前に、不利表示結果が導出されて不利遊技状態に移行する可能性が高く、移行可能遊技状態から有利遊技状態に制御されにくくすることができるので、報知制御手段による結果情報の報知及び有利遊技状態の価値を高めることができる。
尚、請求項2、3において導出操作手段の操作態様とは、導出操作手段が操作されるタイミングであっても良いし、可変表示装置が複数の可変表示部から構成され、それぞれに表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段が個々に設けられている場合には、導出操作手段が操作される順序であっても良い。
本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、請求項2〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
ゲームを進行させる制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)と、
演出の制御を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、
を備え、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、前記事前決定手段、前記導出制御手段、前記特別遊技状態移行手段、前記第1の準備遊技状態移行手段、前記第2の準備遊技状態移行手段、前記移行可能遊技状態移行手段及び前記有利遊技状態移行手段を含み、
前記演出制御手段(サブ制御部91)は、前記報知制御手段を含み、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、前記有利表示結果(昇格リプレイ3)が導出されたことを条件として、特定情報(リプレイ3信号)をスロットマシンの外部に出力する制御を行う外部出力制御手段をさらに含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、報知制御手段による結果情報の報知がなければ、有利表示結果が導出されて有利遊技状態へ移行する可能性は低く、有利表示結果の導出と、報知制御手段による結果情報の報知によって演出制御手段により付与された有利度と、はリンクすることとなる。このため、演出制御手段からの外部出力情報を伴わず、遊技制御手段から出力された特定情報のみで演出制御手段により付与された有利度を特定することが可能となる。
本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、請求項2〜4のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記報知条件として前記事前決定手段の決定結果に応じた結果情報が報知される報知期間(AT)を決定する報知期間決定手段と、
前記報知期間(AT)が終了した後に再び前記報知期間(AT)となり得るまでの非報知期間を決定する非報知期間決定手段と、
を備え、
前記非報知期間決定手段は、一の報知期間(AT)以前の非報知期間が所定期間以下であることを示す特殊条件が成立している場合には、成立していない場合に比べて、当該一の報知期間(AT)終了後の非報知期間の期待値が大きくなるように非報知期間を決定する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、非報知期間は、一の報知期間終了後の非報知期間の期待値が、当該一の報知期間以前の非報知期間が所定期間以下であることにより特殊条件が成立している場合に、特殊条件が成立していない場合に比べて大きくなるように、当該非報知期間が決定されるため、非報知期間として、例えば、短い期間に決定された結果、特殊条件が成立しているときには、特殊条件が成立していないときよりも長い期間に決定され、再び短い期間が決定されてしまうことを極力防止することができる。このため、有利状態において報知期間が終了した後に移行される非報知期間が単調になってしまうことを防止できる。さらに、非報知期間が短い期間ばかりとなり一連の有利状態における射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
従来からスタート操作と同時に役の抽選を行い、この抽選に当選したことを条件に当選役の入賞が可能となるものが一般的であり、この役抽選を行う方法としては、一定の範囲で数値を更新するカウンタを設け、スタート操作が検出された際に、カウンタの数値を抽出し、抽出した値を乱数として用いる方法がある(例えば、特開2005−152268号公報)。
このように、スタート操作が検出された際にカウンタの数値を抽出して抽選を行う方法では、スタート操作が検出されてカウンタの数値を抽出した後、静電気などによりスタート操作の信号線にノイズがのることによって再度カウンタから数値が抽出された場合、スタート操作の検出によって抽出された数値とは異なる数値によって抽選が行われてしまうこととなる。
この問題を解決する方法として、カウンタから一度数値を抽出した後、抽出した数値が読み出されるまで保持しておく方法が考えられるが、このような方法を採用した場合、スタート操作がゲームの進行上有効でない期間においてなされた場合でも、カウンタから抽出された数値が保持されたままとなり、本来のスタート操作がなされたタイミングとは異なるタイミングで抽出された数値によって抽選が行われてしまうという新たな問題が生じることとなる。
このため本発明のスロットマシンは、請求項1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
所定の信号(スタートスイッチ7のon)が入力されたことを検出する第1の検出手段(ラッチ用フリップフロップ557A)と、
前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)が入力されたことを検出する第2の検出手段(スイッチ入力判定処理)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(乱数列変更回路555)と、
前記第1の検出手段(ラッチ用フリップフロップ557A)が前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)の入力を検出したことに基づいて前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)によって更新された数値データを乱数値として抽出し、第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に格納する乱数抽出手段(乱数ラッチセレクタ558A)と、
前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に前記乱数抽出手段(乱数ラッチセレクタ558A)により数値データが格納された後、該格納されている数値データが読み出されるまでは、前記乱数抽出手段(乱数ラッチセレクタ558A)により新たな数値データが格納されることがなく、該第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に格納されている数値データを保持する数値データ保持手段(新たな数値データのラッチの禁止)と、
一定時間(約2.24ms)毎に、前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に数値データが格納されているか否か(乱数ラッチフラグが設定されているか否か)を判定する数値データ格納判定手段と、
前記数値データ格納判定手段が前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に数値データが格納されている(乱数ラッチフラグが設定されている)と判定したときに、前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に格納されている数値データを読み出すことにより、前記数値データ保持手段による数値データの保持を解除するとともに、該読み出した数値データを前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)とは異なる第2の数値データ格納領域(乱数値格納ワーク)に格納する数値データ読出手段と、
前記第2の検出手段(スイッチ入力判定処理)が前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)の入力を検出したことに基づいて前記第2の数値データ格納領域(乱数値格納ワーク)に格納されている数値データを用いて遊技に関連する決定を行うための処理を行う遊技関連決定処理手段(内部抽選)と、
前記スロットマシン(スロットマシン1)への電力供給が停止されても、遊技データ(RAM507の格納データ)の少なくとも一部を保持する遊技データ保持手段(バックアップ電源)と、
電断条件(電圧低下信号の検出)が成立したときに前記遊技データ保持手段により保持されている遊技データ(RAM507の格納データ)に基づいて復帰可能とするための電断処理(電断処理(メイン))を実行する電断処理実行手段と、
前記電断処理(電断処理(メイン))の実行後、電力供給が停止せずに一定時間継続した場合に起動命令(ユーザリセット)を行う起動命令手段と、
前記起動命令(ユーザリセット)を契機に前記遊技データ保持手段により保持されている遊技データ(RAM507の格納データ)に基づいて前記電断処理前の制御状態に復帰させる制御状態復帰手段と、
前記電断処理(電断処理(メイン))の実行後、電力供給が停止するのを待機している期間において、前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に数値データが格納されているか否かを判定し、前記数値データが格納されていると判定した場合に、該格納されている数値データを読み出すことにより、前記数値データ保持手段による数値データの保持を解除する電断待機時保持解除手段(電断処理後の数値データのダミー読み出し)と、
を備えることが好ましい。
このような構成によれば、一定時間毎に、第1の数値データ格納領域に数値データが格納されているか否か判定され、第1の数値データ格納領域に数値データが格納されている場合には、第1の数値データ格納領域に格納されている数値データが読み出され、数値データ保持手段による数値データの保持が解除されるようになっており、ノイズなどによって第1の数値データ格納領域に数値データが格納され、その数値データが保持されても、その状態が一定時間を超えて継続することがなく、所定の信号の検出に伴い遊技に関連する決定を行うための処理を行うタイミングで抽出された数値データを取得することが可能となる。
また、数値データ格納判定手段が第1の数値データ格納領域に新たな数値データが格納されていると判定し、第1の数値データ格納領域から数値データが読み出される毎に、第2の数値データ格納領域の数値データが第1の数値データ格納領域から読み出された数値データ、すなわち新たに抽出された数値データに更新されるとともに、遊技関連決定処理手段は、第1の数値データ格納領域に格納されている数値データではなく、第2の数値データ格納領域に格納された数値データを用いるので、第1の数値データ格納領域から数値データが読み出された後に、信号線にノイズがのって第1の数値データ格納領域に格納されている数値データが変わってしまっても遊技関連決定処理手段が用いる第2の数値データ格納領域の数値データに影響することがなく、このような場合であっても、所定の信号が検出されたタイミングで抽出した数値データを用いて遊技に関連する決定を行うことができる。
また、瞬停などにより一時的に電圧が低下して電断処理が実行された場合には、一定時間が経過しても電力供給が停止しない場合に起動命令が行われ、もとの状態に復帰するとともに、電力供給の停止を待機している期間において第1の数値データ格納領域に数値データが格納された場合には、その数値データが読み出され、数値データ保持手段による数値データの保持が解除されるようになっており、瞬停など、一時的に電圧が不安定となり、信号線にノイズがのって数値データが第1の数値データ格納領域に格納され、その状態が保持されたままの状態となっても、すぐに読み出されて第1の数値データ格納領域に新たな数値データを格納可能な状態となるため、瞬停などの復帰後、その間にノイズなどによって保持されていた数値データを用いて遊技に関連する決定が行われしまうことがなく、本来の契機とは異なるタイミングで抽出された数値データを用いて遊技に関連する決定が行われてしまうことを防止できる。
また、本発明のスロットマシンは、
所定の信号(スタートスイッチ7のon)が入力されたことを検出する第1の検出手段(ラッチ用フリップフロップ557A)と、
前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)が入力されたことを検出する第2の検出手段(スイッチ入力判定処理)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(乱数列変更回路555)と、
前記第1の検出手段(ラッチ用フリップフロップ557A)が前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)の入力を検出したことに基づいて前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)によって更新された数値データを乱数値として抽出し、第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に格納する乱数抽出手段(乱数ラッチセレクタ558A)と、
前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に前記乱数抽出手段(乱数ラッチセレクタ558A)により数値データが格納された後、該格納されている数値データが読み出されるまでは、前記乱数抽出手段(乱数ラッチセレクタ558A)により新たな数値データが格納されることがなく、該第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に格納されている数値データを保持する数値データ保持手段(新たな数値データのラッチの禁止)と、
前記数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に数値データが格納されたときに割込(乱数ラッチ割込)を発生させる割込発生手段と、
前記割込発生手段が前記割込(乱数ラッチ割込)を発生させたことに応じて、前記数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に格納されている数値データを読み出すことにより、前記数値データ保持手段による数値データの保持を解除するとともに、該読み出した数値データを前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)とは異なる第2の数値データ格納領域(乱数値格納ワーク)に格納する数値データ読出手段(乱数値ラッチ割込処理(変形例))と、
前記第2の検出手段(スイッチ入力判定処理)が前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)の入力を検出したことに基づいて前記第2の数値データ格納領域(乱数値格納ワーク)に格納されている数値データを用いて遊技に関連する決定を行うための処理を行う遊技関連決定処理手段(内部抽選)と、
前記遊技機(スロットマシン1)への電力供給が停止されても、遊技データ(RAM507の格納データ)の少なくとも一部を保持する遊技データ保持手段(バックアップ電源)と、
電断条件(電圧低下信号の検出)が成立したときに前記遊技データ保持手段により保持されている遊技データ(RAM507の格納データ)に基づいて復帰可能とするための電断処理(電断処理(メイン))を実行する電断処理実行手段と、
前記電断処理(電断処理(メイン))の実行後、電力供給が停止せずに一定時間継続した場合に起動命令(ユーザリセット)を行う起動命令手段と、
前記起動命令(ユーザリセット)を契機に前記遊技データ保持手段により保持されている遊技データ(RAM507の格納データ)に基づいて前記電断処理前の制御状態に復帰させる制御状態復帰手段と、
前記電断処理(電断処理(メイン))の実行後、電力供給が停止するのを待機している期間において、前記第1の数値データ格納領域(乱数値レジスタR1D)に数値データが格納されているか否かを判定し、前記数値データが格納されていると判定した場合に、該格納されている数値データを読み出すことにより、前記数値データ保持手段による数値データの保持を解除する電断待機時保持解除手段(電断処理後の数値データのダミー読み出し)と、
を備える構成としても良い。
このような構成によれば、第1の数値データ格納領域に数値データが格納されると割込が発生し、割込に応じて第1の数値データ格納領域に格納されている数値データが読み出され、数値データ保持手段による数値データの保持が解除されるようになっており、ノイズなどによって第1の数値データ格納領域に数値データが格納されても、割込の発生に応じて直ちに数値データが読み出され、新たな数値データを格納可能な状態となるため、ノイズなどによって数値データが格納されても、所定の信号の検出に伴い遊技に関連する決定を行うための処理を行うタイミングで抽出された数値データを取得することが可能となる。
また、第1の数値データ格納領域に新たな数値データが格納されて割込が発生し、第1の数値データ格納領域から数値データが読み出される毎に、第2の数値データ格納領域の数値データが第1の数値データ格納領域から読み出された数値データ、すなわち新たに抽出された数値データに更新されるとともに、遊技関連決定手段は、第1の数値データ格納領域に格納されている数値データではなく、第2の数値データ格納領域に格納された数値データを用いるので、第1の数値データ格納領域から数値データが読み出された後に、信号線にノイズがのって数値データが変わってしまっても遊技関連決定手段が用いる第2の数値データ格納領域の数値データに影響することがなく、このような場合であっても、所定の信号が検出されたタイミングで抽出した数値データを用いて遊技に関連する決定を行うことができる。
また、瞬停などにより一時的に電圧が低下して電断処理が実行された場合には、一定時間が経過しても電力供給が停止しない場合に起動命令が行われ、もとの状態に復帰するとともに、電力供給の停止を待機している期間において第1の数値データ格納領域に数値データが格納された場合には、その数値データが読み出され、数値データ保持手段による数値データの保持が解除されるようになっており、瞬停など、一時的に電圧が不安定となり、信号線にノイズがのって数値データが第1の数値データ格納領域に格納され、その状態が保持されたままの状態となっても、すぐに読み出されて第1の数値データ格納領域に新たな数値データを格納可能な状態となるため、瞬停などの復帰後、その間にノイズなどによって保持されていた数値データを用いて遊技に関連する決定が行われしまうことがなく、本来の契機とは異なるタイミングで抽出された数値データを用いて遊技に関連する決定が行われてしまうことを防止できる。
尚、上記において数値データ保持手段は、前記第1の数値データ格納領域に前記乱数抽出手段により数値データが格納された後、該格納されている数値データが読み出されるまで、前記乱数抽出手段による数値データの新たな抽出を禁止することにより、第1の数値データ格納領域に格納されている数値データを保持するようにしても良いし、前記第1の数値データ格納領域に前記乱数抽出手段により数値データが格納された後、該格納されている数値データが読み出されるまで、前記乱数抽出手段により数値データの抽出が行われても第1の数値データ格納領域への格納を禁止することにより、第1の数値データ格納領域に格納されている数値データを保持するようにしても良い。
また、前記遊技関連決定処理手段が、遊技に関連する決定を行うための処理を行うとは、遊技に関連する決定そのものを行う処理であっても良いし、遊技に関連する決定を行う際の抽選値としての数値データを確定する処理であっても良く、後者の場合であれば、その時点で遊技に関連する決定を行う必要はない。
また、前記第1の検出手段は、前記乱数抽出手段が数値データを抽出する契機となる所定の信号の入力を検出する検出手段であり、前記第2の検出手段は、前記遊技関連決定処理手段が遊技に関連する決定を行うための処理を行う契機となる所定の信号の入力を検出する検出手段であり、これら第1の検出手段、第2の検出手段は、別個に構成されていれば良い。また、第1の検出手段による所定の信号の検出方法と第2の検出手段による所定の信号の検出方法とは同じ方法であっても良いし、異なる方法であっても良い。
前記遊技関連決定処理手段は、前記第2の検出手段(スイッチ入力判定処理)により前記所定の信号(スタートスイッチ7のon)が所定期間(約2.24ms)継続して検出されたことを条件に、前記遊技に関連する決定を行うための処理(内部抽選)を行うことが好ましい。
このような構成によれば、静電気などのノイズによって所定の信号が誤って検出されたにも関わらず、遊技に関連する決定を行うための処理が行われてしまうことを防止できる。
前記遊技機毎に個別に割り当てられた識別符号(IDナンバー)が記憶される不揮発性メモリ(ROM506)と、
電力供給が開始したときに前記不揮発性メモリ(ROM506)に記憶されている識別符号(IDナンバー)に基づいて初期数値データ(数値データのスタート値)を生成する初期数値データ生成手段(乱数回路設定処理)と、
をさらに備え、
前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)は、電力供給が開始したときに前記初期数値データ生成手段(乱数回路設定処理)により生成された初期数値データ(数値データのスタート値)から前記数値データの更新を開始することが好ましい。
このような構成によれば、遊技機毎に個別に割り当てられた識別符号に基づいて生成された初期数値データから数値データの更新が開始されるので、遊技機毎に初期数値データが異なり、初期数値データを特定することが困難となるため、特定の数値データのタイミングを狙って所定の信号を検出させる不正を効果的に防止できる。
遊技の制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)をさらに備え、
前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)は、前記遊技制御手段(メイン制御部41)を動作させるための動作クロック(制御用クロック)とは周期の異なる動作クロック(乱数用クロック)を入力して前記数値データを更新することが好ましい。
このような構成によれば、遊技制御手段の動作と数値データの更新周期とが同期することにより、遊技関連決定手段により用いられる乱数値に偏りが生じてしまうことを防止できるとともに、遊技制御手段に不正基板が接続されても遊技制御手段の動作から数値データの更新周期を特定することは不可能となるため、特定の数値データのタイミングを狙って所定の信号を検出させる不正を効果的に防止できる。
前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)は、所定周期の動作クロック(乱数用クロック)を入力して前記数値データを更新し、
前記スロットマシンは、前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)に入力される動作クロック(乱数用クロック)の入力状態に基づき、前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)の動作状態に異常が発生したか否かを判定する動作クロック異常判定手段(乱数回路異常検査処理)を備えることが好ましい。
このような構成によれば、数値データ更新手段により数値データが正常に更新されないまま、すなわち数値データが固定されたままの状態で遊技に関連する決定を行うための処理を行わせる不正を防止できる。
発光ダイオードにて構成されるLED表示器(クレジット表示器11)と、
カウンタ値に基づいて計時を行う計時手段(ウォッチドッグタイマ49a)と、
前記LED表示器(クレジット表示器11)をダイナミック点灯させる駆動信号の入力に基づいて前記計時手段(ウォッチドッグタイマ49a)のカウンタ値を初期化(クリア)するカウンタ値初期化手段と、
をさらに備え、
前記電断処理(電断処理(メイン))は、前記LED表示器(クレジット表示器11)をダイナミック点灯させる駆動信号の出力を停止させる処理(出力ポートの初期化)を含み、
前記起動命令手段は、前記計時手段(ウォッチドッグタイマ49a)によるカウンタ値が初期化されずに予め定められた閾値に到達した場合(オーバーフローした場合)に前記起動命令(ユーザリセット)を行うことが好ましい。
このような構成によれば、LED表示器の駆動信号を監視するのみで正常に動作しているか否かを監視することが可能となる。
電力供給が開始したときに初期数値データ(乱数の初期値)を生成する初期数値データ生成手段(乱数回路設定処理)をさらに備え、
前記数値データ更新手段(乱数列変更回路555)は、電力供給が開始したときに前記初期数値データ生成手段(乱数回路設定処理)により生成された初期数値データ(乱数の初期値)から前記数値データの更新を開始するが、前記電断処理(電断処理(メイン))の実行後、電力供給が停止するのを待機している期間においても前記数値データの更新を継続し、前記電断処理(電断処理(メイン))の実行後、電力供給が停止せずに前記起動命令(ユーザリセット)により前記制御状態復帰手段が制御状態を復帰させる場合には、前記初期数値データ(乱数の初期値)を用いずに前記数値データの更新を継続することが好ましい。
このような構成によれば、意図的に起動命令を行わせても数値データの更新は継続するため、数値データの更新が開始されるタイミングを特定することは困難となり、特定の数値データのタイミングを狙って所定の信号を検出させる不正を効果的に防止できる。
本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 メイン制御部におけるアドレスマップの一例を示す図である。 プログラム管理エリア及び内蔵レジスタの主要部分を例示する図である。 ヘッダ及び機能設定における設定内容の一例を示す図である。 第1乱数初期設定、第2乱数初期設定及び割込み初期設定における設定内容の一例を示す図である。 セキュリティ時間設定における設定内容の一例を示す図である。 内部情報レジスタの構成例等を示す図である。 乱数回路の構成例を示すブロック図である。 乱数列変更レジスタの構成例等を示す図である。 乱数列変更回路による乱数更新規則の変更動作を示す説明図である。 乱数列変更回路による乱数更新規則の変更動作を示す説明図である。 乱数値取込レジスタの構成例等を示す図である。 乱数ラッチ選択レジスタの構成例等を示す図である。 乱数値レジスタの構成例を示す図である。 乱数ラッチフラグレジスタの構成例等を示す図である。 乱数割込み制御レジスタの構成例等を示す図である。 入力ポートレジスタの構成例等を示す図である。 シリアル通信回路の構成例を示すブロック図である。 シリアル通信回路によるコマンドの送信状況を示す図である。 外部出力基板の構成例及び外部出力信号の一例を示すブロック図である。 メイン制御部が起動時に実行する起動処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するセキュリティチェック処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する乱数回路設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する乱数回路異常検査処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するコマンド格納処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がエラー発生時に実行するエラー処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が設定変更処理後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において実行するスイッチ入力判定処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において実行する乱数値読出処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において実行するドア監視処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において電断を検出したことに応じて実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 乱数回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。 スタートスイッチの操作と乱数値レジスタの関連を示すタイミングチャートである。 スタートスイッチの操作と乱数値レジスタの関連を示すタイミングチャートである。 変形例において乱数回路にて数値データがラッチされた際にメイン制御部が実行する乱数値ラッチ割込処理の制御内容を示すフローチャートである。 変形例におけるスタートスイッチの操作と乱数値レジスタの関連を示すタイミングチャートである。 スタートスイッチの検出状況を示すタイミングチャートである。 シリアル通信回路のステータスレジスタの値と、ドアコマンド、操作検出コマンドの転送許可/禁止と、の関係を示すタイミングチャートである。 (a)は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、(b)は、予め定められた特殊出目の図柄組合せ及び特殊出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態毎にリプレイ以外の抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 遊技状態毎にリプレイの抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 (a)及び(b)は、複数種類の再遊技役が同時に当選したときのリール制御を説明するための図であり、(c)は、ブドウに当選したときのリール制御を説明するための図であり、(d)は、チェリーに当選している場合のリール制御について説明するための図である。 AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。 AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。 AT抽選の結果に応じて、ATに制御されない場合及びATに制御された場合についての例を説明するための図である。 現在の遊技状態及び演出状態に応じて実行される遊技状態演出を説明するための図である。 潜伏期間決定処理を説明するためのフローチャートである。 潜伏期間を決定するためのテーブルを説明するための図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「スイカ」、「リプレイ」、「白ブドウ」、「黒ブドウ」、「チェリー」、「白プラム」、「黒プラム」、「黒7」、「白7」、「BAR」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するBB中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bが設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や前述の打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、或いはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわちV字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち逆V字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、の4種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図5(A)に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図5(A)に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマ49a(図5(B)参照)を内蔵し、ウォッチドッグタイマ49aがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
図5(A)は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5(A)に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図6は、メイン制御部41におけるアドレスマップの一例を示している。図6に示すように、アドレス0000H〜アドレス1FFFHの領域は、ROM506に割り当てられ、ユーザプログラムエリアとプログラム管理エリアとを含んでいる。図7(A)は、ROM506におけるプログラム管理エリアの主要部分について、用途や内容の一例を示している。アドレス2000H〜アドレス20FFHの領域は、メイン制御部41の内蔵レジスタに割り当てられる内蔵レジスタエリアである。図7(B)は、内蔵レジスタエリアの主要部分について、用途や内容の一例を示している。アドレス7E00H〜アドレス7FFFHの領域は、RAM507に割り当てられたワークエリアであり、I/Oマップやメモリマップに割り付けることができる。アドレスFDD0H〜アドレスFDFBHの領域は、アドレスデコード回路512に割り当てられるXCSデコードエリアである。
プログラム管理エリアは、CPU505がユーザプログラムを実行するために必要な情報を格納する記憶領域である。図7(A)に示すように、プログラム管理エリアには、ヘッダKHDR、機能設定KFCS、第1乱数初期設定KRS1、第2乱数初期設定KRS2、割込初期設定KIIS、セキュリティ時間設定KSESなどが、含まれている。
プログラム管理エリアに記憶されるヘッダKHDRは、メイン制御部41における内部データの読出設定を示す。図8(A)は、ヘッダKHDRにおける設定データと動作との対応関係を例示している。ここで、メイン制御部41では、ROM読出防止機能と、バス出力マスク機能とを設定可能である。ROM読出防止機能は、メイン制御部41が備えるROM506の記憶データについて、読出動作を許可又は禁止する機能であり、読出禁止に設定された状態では、ROM506の記憶データを読み出すことができない。バス出力マスク機能は、外部バスインタフェース501に接続された外部装置からメイン制御部41の内部データに対する読出要求があった場合に、外部バスインタフェース501におけるアドレスバス出力、データバス出力及び制御信号出力にマスクをかけることにより、外部装置から内部データの読み出しを不能にする機能である。図8(A)に示すように、ヘッダKHDRの設定データに対応して、ROM読出防止機能やバス出力マスク機能の動作組合せが異なるように設定される。図8(A)に示す設定データのうち、ROM読出が許可されるとともに、バス出力マスクが有効となる設定データは、バス出力マスク有効データともいう。また、ROM読出が禁止されるとともに、バス出力マスクが有効となる設定データ(全て「00H」)は、ROM読出禁止データともいう。ROM読出が許可されるとともに、バス出力マスクが無効となる設定データは、バス出力マスク無効データともいう。
プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSは、メイン制御部41におけるウォッチドッグタイマの動作設定や、各種機能兼用端子の使用設定を示す。図8(B)は、機能設定KFCSにおける設定内容の一例を示している。
機能設定KFCSのビット番号[7−5]は、例えばリセット/割込コントローラ504における割込要因として設定可能なウォッチドッグタイマの動作許可/禁止や、許可した場合の周期を示している。本実施例では、外部のウォッチドッグタイマを用いるため、ウォッチドッグタイマを動作禁止に設定している。機能設定KFCSのビット番号[4]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第1兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第2チャネル送信端子TXBとするか、アドレスデコード回路512が使用するチップセレクト出力端子XCS13とするかを指定するTXB端子設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[4]におけるビット値が“0”であれば、第1兼用端子がシリアル通信回路511での第2チャネル送信に使用される第2チャネル送信端子TXBの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第1兼用端子がアドレスデコード回路512で使用されるチップセレクト出力端子XCS13の設定となる。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[4]を“0”として、第1兼用端子を第2チャネル送信端子TXBに設定することにより、演出制御基板90との間でのシリアル通信を可能にする。
機能設定KFCSのビット番号[3]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第2兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル送信端子TXAとするか、アドレスデコード回路512が使用するチップセレクト出力端子XCS12とするかを示すTXA端子設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[3]におけるビット値が“0”であれば、第2兼用端子がシリアル通信回路511での第1チャネル送信に使用される第1チャネル送信端子TXAの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第2兼用端子がアドレスデコード回路512で使用されるチップセレクト出力端子XCS12の設定となる。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[3]を“0”として、第2兼用端子を第1チャネル送信端子TXAに設定しているが、第1チャンネル受信は未使用とされている。
機能設定KFCSのビット番号[2]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第3兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAとするか、PIP510が使用する入力ポートP5とするかを示すRXA端子設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[2]におけるビット値が“0”であれば、第3兼用端子がシリアル通信回路511での第1チャネル受信に使用される第1チャネル受信端子RXAの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第3兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP5の設定となる。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[2]を“0”として、第3兼用端子を第1チャネル受信端子RXAに設定しているが、第1チャンネル受信は未使用とされている。
機能設定KFCSのビット番号[1]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第4兼用端子)を、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIとするか、PIP510が使用する入力ポートP4とするかを示すNMI接続設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[1]におけるビット値が“0”であれば、第4兼用端子がCPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIの設定となる(CPU接続)。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第4兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP4の設定となる(CPU非接続)。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[1]を“1”として、第4兼用端子をPIP510で使用される入力ポートP4に設定しているが、入力ポートP4は未使用とされている。
機能設定KFCSのビット番号[0]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第5兼用端子)を、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTとするか、PIP510が使用する入力ポートP3とするかを示すXINT接続設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[0]におけるビット値が“0”であれば、第5兼用端子がCPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTの設定となる(CPU接続)。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第5兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP3の設定となる(CPU非接続)。
プログラム管理エリアに記憶される第1乱数初期設定KRS1及び第2乱数初期設定KRS2は、乱数回路509の初期設定を示す。図9(A)は、第1乱数初期設定KRS1における設定内容の一例を示している。図9(B)は、第2乱数初期設定KRS2における設定内容の一例を示している。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]は、乱数回路509を使用するか否かを示す乱数回路使用設定である。図9(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値が“0”であれば、乱数回路509を使用しない設定となる一方(未使用)、“1”であれば、乱数回路509を使用する設定となる(使用)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]を“1”として、乱数回路509を使用可能に設定する。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]は、乱数回路509における乱数値となる数値データの更新に用いられる乱数更新クロックRGK(図12参照)を、内部システムクロックSCLKとするか、乱数用クロックRCLKの2分周とするかを示す乱数更新クロック設定である。図9(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値が“0”であれば、内部システムクロックSCLKを乱数更新クロックRGKに用いる設定となる一方、“1”であれば、乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKに用いる設定となる。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]を“1”として、乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKに用いる設定とする。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]は、乱数回路509における乱数更新規則を変更するか否かや、変更する場合における変更方式を示す乱数更新規則設定である。図9(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値が“00”であれば、乱数更新規則を変更しない設定となり、“01”であれば、2周目以降にて乱数更新規則をソフトウェアにより変更する設定となり、“10”であれば、2周目以降にて乱数更新規則を自動で変更する設定となる。
第2乱数初期設定KRS2のビット番号[3−2]は、固定のビット値“00”が設定される。尚、図9(B)における「00B」の“B”は2進数表示であることを示す。第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]は、乱数回路509における乱数値となる数値データでのスタート値に関する設定を示す。図9(B)に示す例において、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値が“0”であれば、スタート値が所定のデフォルト値0001Hに設定される一方、“1”であるときには、メイン制御部41毎に付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づく値がスタート値に設定される。また、図9(B)に示す例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“0”であれば、システムリセット毎にスタート値を変更しない設定となる一方、“1”であるときには、システムリセット毎にスタート値を変更する設定となる。
本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値が“1”に設定され、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”に設定され、システムリセット毎に、IDナンバーに基づく値がスタート値に設定されるようになっている。
尚、スタート値をIDナンバーに基づく値に設定する場合には、IDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算の一部又は全部を実行して、算出された値をスタート値に用いるようにすれば良い。また、スタート値をシステムリセット毎に変更する場合には、例えばメイン制御部41に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値を、システムリセットの発生時にメイン制御部41が備える所定の内蔵レジスタ(乱数スタート値用レジスタ)に格納する。そして、初期設定時に乱数スタート値用レジスタの格納値をそのまま用いること、或いは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、スタート値がランダムに決定されれば良い。フリーランカウンタは、遊技制御基板40におけるバックアップ箇所と共通のバックアップ電源を用いてバックアップされるものであれば良い。或いは、フリーランカウンタは、RAM507におけるバックアップ領域などに用いられるバックアップ電源とは別個に設けられた電源によりバックアップされても良い。こうして、フリーランカウンタがパックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、所定期間はフリーランカウンタにおけるカウント値が保存されることになる。
また、乱数回路509にて乱数値となる数値データを生成するための回路が2系統(第1及び第2チャネル対応)設けられる場合には、図9(A)及び(B)に示す第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3−0]と第2乱数初期設定KRS2のビット番号[3−0]とを、第1チャネルにおける初期設定を示すものとして使用する。その一方で、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[7−4]や第2乱数初期設定KRS2のビット番号[7−4]を(図9(A)及び(B)では省略)、第2チャネルにおける初期設定を示すものとして使用すれば良い。
プログラム管理エリアに記憶される割込初期設定KIISは、メイン制御部41にて発生するマスカブル割込の取扱いに関する初期設定を示す。図9(C)は、割込初期設定KIISにおける設定内容の一例を示している。
割込初期設定KIISのビット番号[7−4]では、割込ベクタの上位4ビットを設定する。割込初期設定KIISのビット番号[3−0]では、マスカブル割込要因の優先度の組合せを設定する。図9(C)に示す例において、割込初期設定KIISのビット番号[3−0]により「00H」〜「02H」及び「06H」のいずれかが指定されれば、CTC508からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。これに対して、「03H」及び「07H」のいずれかが指定されれば、乱数回路509からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。また、「04H」及び「05H」のいずれかが指定されれば、シリアル通信回路511からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。尚、同一回路からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せでも、指定値が異なる場合には、最優先となるマスカブル割込要因の種類や第2順位以下における優先度の組合せなどが異なっている。
プログラム管理エリアに記憶されるセキュリティ時間設定KSESは、乱数用クロックRCLKの周波数を監視する場合に異常を検知する周波数や、メイン制御部41の動作開始時などに移行するセキュリティモードの時間(セキュリティ時間)に関する設定を示す。ここで、メイン制御部41の動作モードがセキュリティモードであるときには、所定のセキュリティチェック処理が実行されて、ROM506の記憶内容が変更されたか否かが検査される。図10(A)は、セキュリティ時間設定KSESにおける設定内容の一例を示している。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]は、乱数用クロックRCLKの周波数を監視する場合に異常が検出される周波数を示す乱数用クロック異常検出設定である。図10(B)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定内容の一例を示している。セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]は、内部システムクロックSCLKの周波数に基づき、乱数用クロックRCLKの周波数が異常と検知される基準値(判定値)を指定する。セキュリティ時間設定KSESのビット番号「5」は、固定のビット値“0”が設定される。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]は、セキュリティ時間をシステムリセット毎にランダムな時間分延長する場合の時間設定を示す。図10(C)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]における設定内容の一例を示している。図10(C)に示す例において、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”であれば、ランダムな時間延長を行わない設定となる。これに対して、そのビット値が“01”であればショートモードの設定となり、“10”であればロングモードの設定となる。ここで、ショートモードやロングモードが指定された場合には、例えばメイン制御部41に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値を、システムリセットの発生時にメイン制御部41が備える所定の内蔵レジスタ(可変セキュリティ時間用レジスタ)に格納する。そして、初期設定時に可変セキュリティ時間用レジスタの格納値をそのまま用いること、或いは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、セキュリティ時間を延長する際の延長時間がランダムに決定されれば良い。一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が6.0MHzである場合には、ショートモードにおいて0〜680μs(マイクロ秒)の範囲で延長時間がランダムに決定され、ロングモードにおいて0〜348,160μsの範囲で延長時間がランダムに決定される。また、他の一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が10.0MHzである場合には、ショートモードにおいて0〜408μsの範囲で延長時間がランダムに決定され、ロングモードにおいて0〜208,896μsの範囲で延長時間がランダムに決定される。尚、セキュリティ時間を延長する際の延長時間をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタは、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタと、同一のカウンタであっても良いし、別個に設けられたカウンタであっても良い。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]は、セキュリティ時間を固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかとする場合の時間設定を示す。図10(D)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]における設定内容の一例を示している。図10(D)に示す例において、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”であれば、固定時間に加える延長時間がなく延長しない設定となる。これに対して、そのビット値が“000”以外の値であれば、内部システムクロックSCLKの周期TSCLKを用いて定められる複数の延長時間のいずれかに設定される。この場合には、指定されたビット値に応じて、異なる延長時間の設定となる。一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が6.0MHzである場合に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“001”であれば、固定時間に加えて約699.1ms(ミリ秒)の延長時間が設定される。また、他の一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が10.0MHzである場合に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“001”であれば、固定時間に加えて約419.4msの延長時間が設定される。
また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値によりショートモード又はロングモードを設定するとともに、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を“000”以外とすることにより固定時間に加える延長時間を設定することもできる。この場合には、ビット番号[2−0]におけるビット値に対応した延長時間と、ビット番号[4−3]におけるビット値に基づいてランダムに決定された延長時間との双方が、固定時間に加算されて、メイン制御部41がセキュリティモードとなるセキュリティ時間が決定されることになる。
図5(A)に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
一例として、ROM506のプログラム管理エリアに記憶されたヘッダKHDRの内容に応じて、ROM506における記憶データの読み出しを禁止するか許可するかを切り替えられるようにする。例えば、ヘッダKHDRがバス出力マスク無効データとなっている場合には、外部装置によるROM506の読み出しを可能にして、内部データの外部読出を許可する。これに対して、ヘッダKHDRがバス出力マスク有効データとなっている場合には、例えば外部バスインタフェース501におけるアドレスバス出力、データバス出力及び制御信号出力にマスクをかけることなどにより、外部装置からROM506の読み出しを不能にして、内部データの外部読出を禁止する。この場合、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から内部データの読み出しが要求されたときには、予め定められた固定値を出力することで、外部装置からは内部データを読み出すことができないようにする。また、ヘッダKHDRがROM読出禁止データとなっている場合には、ROM506自体を読出不能として、ROM506における記憶データの読み出しを防止しても良い。そして、例えば製造段階のROMでは、ヘッダKHDRをROM読出禁止データとすることで、ROM自体を読出不能としておき、開発用ROMとするのであればバス出力マスク無効データをヘッダKHDRに書き込むことで、外部装置による内部データの検証を可能にする。これに対して、量産用ROMとするのであればバス出力マスク有効データをヘッダKHDRに書き込むことで、CPU505などによるメイン制御部41の内部におけるROM506の読み出しは可能とする一方で、外部装置によるROM506の読み出しはできないようにすれば良い。
他の一例として、内部リソースアクセス制御回路501Aは、ROM506における記憶データの全部又は一部といった、メイン制御部41の内部データの読み出しが、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から要求されたことを検出する。この読出要求を検出したときに、内部リソースアクセス制御回路501Aは、メイン制御部41の内部データの読み出しを許可するか否かの判定を行う。例えば、ROM506における記憶データの全部又は一部に暗号化処理が施されているものとする。この場合、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からの読出要求がROM506に記憶された暗号化処理プログラムや鍵データ等に対する読出要求であれば、この読出要求を拒否して、メイン制御部41の内部データの読み出しを禁止する。外部バスインタフェース501では、ROM506の記憶データが出力される出力ポートと、内部バスとの間にスイッチ素子を設け、内部リソースアクセス制御回路501Aが内部データの読み出しを禁止した場合には、このスイッチ素子をオフ状態とするように制御すれば良い。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からの読出要求が所定の内部データ(例えばROM506の所定領域)の読み出しを要求するものであるか否かに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしても良い。
或いは、内部リソースアクセス制御回路501Aは、内部データの読出要求を検出したときに、所定の認証コードが外部装置から入力されたか否かを判定しても良い。この場合には、例えば内部リソースアクセス制御回路501Aの内部或いはROM506の所定領域に、認証コードとなる所定のコードパターンが予め記憶されていれば良い。そして、外部装置から認証コードが入力されたときには、この認証コードを内部記憶された認証コードと比較して、一致すれば読出要求を受容して、メイン制御部41の内部データの読み出しを許可する。これに対して、外部装置から入力された認証コードが内部記憶された認証コードと一致しない場合には、読出要求を拒否して、メイン制御部41の内部データの読み出しを禁止する。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置から入力された認証コードが内部記憶された認証コードと一致するか否かに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしても良い。これにより、検査機関などが予め知得した正しい認証コードを用いて、メイン制御部41の内部データを損なうことなく読み出すことができ、内部データの正当性を適切に検査することなどが可能になる。
さらに他の一例として、内部リソースアクセス制御回路501Aに読出禁止フラグを設け、読出禁止フラグがオン状態であれば外部装置によるROM506の読み出しを禁止する。その一方で、読出禁止フラグがオフ状態であるときには、外部装置によるROM506の読み出しが許可される。ここで、読出禁止フラグは、初期状態ではオフ状態であるが、読出禁止フラグを一旦オン状態とした後には、読出禁止フラグをクリアしてオフ状態に復帰させることができないように構成されていれば良い。すなわち、読出禁止フラグはオフ状態からオン状態に不可逆的に変更することが可能とされている。例えば、内部リソースアクセス制御回路501Aには、読出禁止フラグをクリアしてオフ状態とする機能が設けられておらず、どのような命令によっても読出禁止フラグをクリアすることができないように設定されていれば良い。そして、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からROM506における記憶データといったメイン制御部41の内部データの読み出しが要求されたときに、読出禁止フラグがオンであるか否かを判定する。このとき、読出禁止フラグがオンであれば、外部装置からの読出要求を拒否して、メイン制御部41の内部データの読み出しを禁止する。他方、読出禁止フラグがオフであれば、外部装置からの読出要求を受容して、メイン制御部41の内部データの読み出しを許可にする。このような構成であれば、ゲーム制御用のプログラムを作成してROM506に格納する提供者においては、読出禁止フラグがオフとなっている状態でデバッグの終了したプログラムをROM506から外部装置に読み込むことができる。そして、デバッグの作業が終了した後に出荷する際には、読出禁止フラグをオン状態にセットすることにより、それ以後はROM506の外部読出を制限することができ、スロットマシン1の使用者などによるROM506の読出を防止することができる。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、読出禁止フラグといった内部フラグがオフであるかオンであるかに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしても良い。
尚、読出禁止フラグを不可逆に設定するのではなく、オン状態からオフ状態に変更することも可能とする一方で、読出禁止フラグをオン状態からオフ状態に変更して内部データの読み出しが許可されるときには、ROM506の記憶データを消去(例えばフラッシュ消去など)することにより、ROM506の外部読出を制限するようにしても良い。
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。尚、内部システムクロックSCLKは、メイン制御部41の外部へは出力されないことが望ましい。このように、内部システムクロックSCLKの外部出力を制限することにより、メイン制御部41の内部回路(CPU505など)の動作周期を外部から特定することが困難になり、乱数値となる数値データをソフトウェアにより更新する場合に、乱数値の更新周期が外部から特定されてしまうことを防止できる。
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
本実施例では、図5(B)に示すように、ウォッチドッグタイマ49aを内蔵するリセット回路49を遊技制御基板40に搭載している。リセット回路49は、スロットマシン1への供給電源が安定電圧となり一定時間が経過するまでシステムリセット信号をメイン制御部41に対して出力する。また、ウォッチドッグタイマ49aがタイムアウトした場合には、ユーザリセット信号をメイン制御部41に対して出力する。
図5(B)に示すように、遊技制御基板40では、LED駆動回路47からクレジット表示器11へ接続される信号線のうち、クレジット表示器11を構成する複数のセグメントの駆動信号のうち下1桁Bセグメント信号、下1桁Cセグメント信号、上1桁Bセグメント信号、上1桁Cセグメント信号の信号線が分岐し、or回路を介してリセット回路49のウォッチドッグタイマクリア信号端子に接続されている。
本実施例では、メイン制御部41が、クレジット表示器11の下1桁Bセグメント、下1桁Cセグメント、上1桁Bセグメント、上1桁Cセグメントのいずれかのセグメントを必ずダイナミック点灯させる制御を行っており、これらのセグメントをダイナミック点灯させるため、メイン制御部41が正常に動作していれば、これら4つのセグメントのいずれかの駆動信号が定期的に出力されるはずであり、これら4つのセグメントのいずれかの駆動信号が定期的に出力されているか否かを監視することにより、メイン制御部41が正常に動作しているか否かを判定することが可能となる。
そして、これら4つのセグメントの駆動信号をor回路を介して1つにまとめられた信号がリセット回路49のウォッチドッグタイマクリア信号端子に入力され、ウォッチドッグタイマ49aがクリアされるようになっており、上記4つのセグメントの駆動信号の出力が停止して、ウォッチドッグタイマ49aがクリアされず、タイムアップすることで、ユーザリセット信号がメイン制御部41に対して出力されるようになっている。
このように本実施例では、定期的に駆動信号が与えられるLEDのセグメント信号を分岐してウォッチドッグタイマ49aをクリアするようになっており、メイン制御部41のCPU505が個別にウォッチドッグタイマ49aをクリアする処理を行うことなく、メイン制御部41が正常に動作しているか否かを監視することが可能となることから好ましいが、メイン制御部41からリセット回路49のウォッチドッグタイマクリア信号端子に個別のクリア信号を入力することでウォッチドッグタイマ49aをクリアするようにしても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41の外部に設けられたリセット回路49にウォッチドッグタイマ49aを搭載する構成であるが、メイン制御部41に内蔵されたウォッチドッグタイマを用いてメイン制御部41の動作を監視するようにしても良い。
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取込による割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
リセット/割込コントローラ504は、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、割込マスクレジスタIMR(アドレス2028H)、割込待ちモニタレジスタIRR(アドレス2029H)、割込中モニタレジスタISR(アドレス202AH)、内部情報レジスタCIF(アドレス208CH)などを用いて、割込の制御やリセットの管理を行う。割込マスクレジスタIMRは、互いに異なる複数の要因によるマスカブル割込INTのうち、使用するものと使用しないものとを設定するレジスタである。割込待ちモニタレジスタIRRは、割込初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込要因のそれぞれについて、マスカブル割込要求信号の発生状態を確認するレジスタである。割込中モニタレジスタISRは、割込初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込要因のそれぞれについて、マスカブル割込要求信号の処理状態を確認するレジスタである。内部情報レジスタCIFは、直前に発生したリセット要因を管理したり、乱数用クロックRCLKの周波数異常を記録したりするためのレジスタである。
図11(A)は、内部情報レジスタCIFの構成例を示している。図11(B)は、内部情報レジスタCIFに格納される内部情報データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納される内部情報データCIF4は、乱数用クロックRCLKにおける周波数異常の有無を示す乱数用クロック異常指示である。図11(B)に示す例では、乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されないときに、内部情報データCIF4のビット値が“0”となる一方、周波数異常が検知されたときには、そのビット値が“1”となる。内部情報レジスタCIFのビット番号[2]に格納される内部情報データCIF2は、直前に発生したリセット要因がシステムリセットであるか否かを示すシステムリセット指示である。図11(B)に示す例では、直前のリセット要因がシステムリセットではないときに(システムリセット未発生)、内部情報データCIF2のビット値が“0”となる一方、システムリセットであるときには(システムリセット発生)、そのビット値が“1”となる。
内部情報レジスタCIFのビット番号[1]に格納される内部情報データCIF1は、直前に発生したリセット要因がウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウトによるユーザリセットであるか否かを示すWDTタイムアウト指示である。図11(B)に示す例では、直前のリセット要因がウォッチドッグタイマのタイムアウトによるユーザリセットではないときに(タイムアウト未発生)、内部情報データCIF1のビット値が“0”となる一方、ウォッチドッグタイマのタイムアウトによるユーザリセットであるときに(タイムアウト発生)、そのビット値が“1”となる。内部情報レジスタCIFのビット番号[0]に格納される内部情報データCIF0は、直前に発生したリセット要因が指定エリア外走行禁止(IAT)によるユーザリセットであるか否かを示すIAT発生指示である。図11(B)に示す例では、直前のリセット要因が指定エリア外走行の発生によるユーザリセットではないときに(IAT発生なし)、内部情報データCIF0のビット値が“0”となる一方、指定エリア外走行の発生によるユーザリセットであるときに(IAT発生あり)、そのビット値が“1”となる。
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
図12は、乱数回路509の一構成例を示すブロック図である。乱数回路509は、図12に示すように、周波数監視回路551、クロック用フリップフロップ552、乱数生成回路553、スタート値設定回路554、乱数列変更回路555、乱数列変更設定回路556、ラッチ用フリップフロップ557A、557B、乱数ラッチセレクタ558A、558B、乱数値レジスタ559A、559Bを備えて構成される。尚、乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bはそれぞれ、図7(B)に示すようなメイン制御部41の内蔵レジスタに含まれる乱数値レジスタR1D(アドレス2038H−2039H)と乱数値レジスタR2D(アドレス203AH−203BH)に対応している。尚、本実施例では、取得する乱数が内部抽選用の乱数値のみであり、ラッチ用フリップフロップ557A、557B、乱数ラッチセレクタ558A、558B、乱数値レジスタ559A、559Bのうちラッチ用フリップフロップ557B、乱数ラッチセレクタ558B、乱数値レジスタ559Bは未使用とされている。
周波数監視回路551は、乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKの周波数を監視して、その異常発生を検知するための回路である。周波数監視回路551は、例えば乱数用外部クロック端子ERCに入力される発振信号を監視して、内部システムクロックSCLKに基づきセキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定内容(図10(B)参照)に応じた周波数異常を検知したときに、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]を“1”にセットする。本実施例では、乱数用外部クロック端子ERCに乱数用クロック生成回路43が生成した乱数用クロックRCLKが入力される。
クロック用フリップフロップ552は、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成され、乱数用外部クロック端子ERCからの乱数用クロックRCLKがクロック端子CKに入力される。また、クロック用フリップフロップ552では、逆相出力端子(反転出力端子)QバーがD入力端子に接続されている。そして、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKを出力する一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからラッチ用クロックRC0を出力する。この場合、クロック用フリップフロップ552は、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKにおける信号状態が所定の変化をしたときに、正相出力端子(非反転出力端子)Q及び逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからの出力信号における信号状態を変化させる。例えば、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロックRCLKの信号状態がローレベルからハイレベルへと変化する立上りのタイミング、或いは、乱数用クロックRCLKの信号状態がハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりのタイミングのうち、いずれか一方のタイミングにて、D入力端子における入力信号を取り込む。このとき、正相出力端子(非反転出力端子)Qからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されることなく出力される一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されて出力される。こうして、クロック用フリップフロップ552の正相出力端子(非反転出力端子)Qからは乱数用クロックRCLKにおける発振周波数(例えば20MHz)の1/2となる発振周波数(例えば10MHz)を有する乱数更新クロックRGKが出力される一方、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは乱数更新クロックRGKの逆相信号(反転信号)、すなわち乱数更新クロックRGKと同一周波数で乱数更新クロックRGKとは位相がπ(=180°)だけ異なるラッチ用クロックRC0が出力される。
クロック用フリップフロップ552から出力された乱数更新クロックRGKは、乱数生成回路553のクロック端子に入力されて、乱数生成回路553におけるカウント値の歩進に用いられる。また、クロック用フリップフロップ552から出力されたラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、ラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とは、互いに同一の発振周波数を有し、互いに共通の周期で信号状態が変化することになる。ここで、ラッチ用クロックRC1やラッチ用クロックRC2における信号状態の変化としては、例えばローレベルからハイレベルへと変化する立上りや、ハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりなどがある。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力されて、ゲーム開始時ラッチ信号SL1の生成に用いられる乱数取得用クロックとなる。
乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路42によって生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。一例として、制御用クロックCCLKの発振周波数が11.0MHzである一方で、乱数用クロックRCLKの発振周波数は9.7MHzであれば良い。そのため、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC1、RC2はいずれも、CPU505に供給される制御用クロックCCLKとは異なる周期で信号状態が変化する発振信号となる。すなわち、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロック生成回路43によって生成された乱数用クロックRCLKに基づき、カウント値を更新するための乱数更新クロックRGKや、複数の乱数取得用クロックとなるラッチ用クロックRC1、RC2として、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLK(制御用クロックCCLKを2分周したもの)とは異なる周期で信号状態が変化する発振信号を生成する。
乱数生成回路553は、例えば16ビットのカウンタなどから構成され、クロック用フリップフロップ552から出力される乱数更新クロックRGKなどの入力に基づき、数値データを更新可能な所定の範囲において所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新する回路である。例えば乱数生成回路553は、所定のクロック端子への入力信号である乱数更新クロックRGKにおける立上りエッジに応答して、「0」から「65535」までの範囲内で設定された初期値から「65535」まで1ずつ加算するように数値データをカウントアップして行く。そして、「65535」までカウントアップした後には、「0」から初期値よりも1小さい最終値となる数値まで1ずつ加算するようにカウントアップすることで、数値データを循環的に更新する。
スタート値設定回路554は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]におけるビット値(図9(B)参照)に応じて、乱数生成回路553により生成されるカウント値におけるスタート値を設定する。例えば、スタート値設定回路554は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]が“00”であればスタート値をデフォルト値である「0000H」に設定し、“10”であればIDナンバーに基づく値に設定し、“01”であればシステムリセット毎に変更される値に設定する。本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]が“10”に設定されており、乱数生成回路553により生成されるカウント値におけるスタート値としてIDナンバーに基づく値が設定される。
乱数列変更回路555は、乱数生成回路553により生成された数値データが一巡したときに、数値データの更新順である順列を所定の乱数更新規則に従った順列に変更可能とする回路である。例えば、乱数列変更回路555は、乱数生成回路553から出力される数値データにおけるビットの入れ替えや転置などのビットスクランブル処理を実行する。また、乱数列変更回路555は、例えばビットスクランブル処理に用いるビットスクランブル用キーやビットスクランブルテーブルを変更することなどにより、数値データの更新順である順列の変更を行うことができる。
乱数列変更設定回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値(図9(A)参照)などに応じて、乱数列変更回路555における数値データの更新順を変更する設定を行うための回路である。例えば、乱数列変更設定回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“00”であれば2周目以降も乱数更新規則を変更しない設定とする一方、“01”であれば2周目以降はソフトウェアでの変更要求に応じて乱数更新規則を変更し、“10”であれば自動で乱数更新規則を変更する。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“10”に設定されており、自動で乱数更新規則が変更される。
乱数列変更回路555は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“01”であることに対応してソフトウェアによる乱数更新規則の変更を行う場合に、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、乱数列変更レジスタRDSC(アドレス2034H)を用いて、乱数更新規則の変更を制御する。図13(A)は、乱数列変更レジスタRDSCの構成例を示している。図13(B)は、乱数列変更レジスタRDSCに格納される乱数列変更要求データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に格納される乱数列変更要求データRDSC0は、乱数更新規則をソフトウェアにより変更する場合に、乱数列の変更要求の有無を示している。図13(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数列の変更要求がないときに、乱数列変更要求データRDSC0のビット値が“0”となる一方、乱数列の変更要求があったときには、そのビット値が“1”となる。
図14は、乱数更新規則をソフトウェアにより変更する場合の動作例を示している。この場合、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNが所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新されたときに、乱数列変更要求データRDSC0が“1”であることに応答して、乱数更新規則を変更する。図14に示す動作例では、始めに乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「0→1→…→65535」となっている。この後、CPU505がROM506に格納されたユーザプログラムを実行することによって、所定のタイミングで乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に“1”が書き込まれたものとする。
そして、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“01”であることに対応して、乱数列変更設定回路556が乱数列変更要求データRDSC0を読み出し、そのビット値が“1”であることに応答して、乱数更新規則を変更するための設定を行う。このとき、乱数列変更設定回路556は、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNが所定の最終値に達したことに応じて、例えば予め用意された複数種類の乱数更新規則のいずれかを選択することなどにより、乱数更新規則を変更する。図14に示す動作例では、乱数列変更回路555が乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNにおける最終値に対応する数値データ「65535」を出力した後、乱数列変更要求データRDSC0に応じて乱数更新規則を変更する。その後、乱数列変更回路555は、変更後の乱数更新規則に従った乱数列RSNとして、「65535→65534→…→0」を出力する。乱数列変更レジスタRDSCは、乱数列変更設定回路556により乱数列変更要求データRDSC0が読み出されたときに初期化される。そのため、再び乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]にビット値“1”が書き込まれるまでは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「65535→65534→…→0」となる。
CPU505によって、乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に再びビット値“1”が書き込まれると、乱数更新規則が再度変更される。図14に示す動作例では、乱数列変更回路555が乱数列RSNにおける最終値に対応する数値データ「0」を出力したときに、乱数列変更要求データRDSC0としてビット値“1”が書き込まれたことに応じて乱数更新規則を変更する。その後、乱数列変更回路555は、変更後の乱数更新規則に従った乱数列RSNとして、「0→2→…→65534→1→…→65535」を出力する。
図15は、乱数更新規則を自動で変更する場合の動作例を示している。この場合、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNが所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新されたことに応じて、乱数列変更設定回路556が自動的に乱数更新規則を変更する。図15に示す動作例では、始めに乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「0→1→…→65535」となっている。
そして、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNが所定の最終値に達したときに、乱数列変更設定回路556は、予め用意された複数種類の更新規則のうちから予め定められた順序に従って更新規則を選択することにより、更新規則を変更するようにしても良い。或いは、乱数列変更設定回路556は、複数種類の更新規則のうちから任意の更新規則を選択することにより、更新規則を変更するようにしても良い。図15に示す動作例では、1回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「65535→65534→…→0」となる。その後、2回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNは、「0→2→…→65534→1→…→65535」となる。図15に示す動作例では、3回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNは、「65534→0→…→32768」となる。4回目の乱数更新規則の変更が行われたときには、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「16383→49151→…→49150」となる。5回目の乱数更新規則の変更が行われたときには、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「4→3→…→465531」となる。
ラッチ用フリップフロップ557Aは、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成される。ラッチ用フリップフロップ557Aでは、D入力端子にPIP510が備える入力ポートP0からの配線が接続され、クロック端子CKにラッチ用クロックRC1を伝送する配線が接続されている。本実施例では、入力ポートP0にスタートスイッチ7からのゲーム開始信号SS1が入力される。ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立上りエッジなどに応答して、ゲーム開始信号SS1を取り込み、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力する。これにより、ラッチ用フリップフロップ557Aでは、ラッチ用クロックRC1の立上りエッジに同期して、ゲーム開始信号SS1がゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力される。
尚、ゲーム開始信号SS1は、スタートスイッチ7から直接伝送されるものに限定されない。一例として、スタートスイッチ7からの出力信号からの出力信号がオン状態となっている時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ms)になったときに、ゲーム開始信号SS1を出力するタイマ回路を設けても良い。
乱数ラッチセレクタ558Aは、ラッチ用フリップフロップ557Aから伝送されるゲーム開始時ラッチ信号SL1と、ソフトウェアによる乱数ラッチ要求信号とを取り込み、いずれかを乱数ラッチ信号LL1として選択的に出力する回路である。乱数ラッチセレクタ558Aは、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、乱数値取込レジスタRDLT(アドレス2032H)を用いて、乱数ラッチ信号LL1の出力を制御する。乱数値取込レジスタRDLTは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを、ソフトウェアにより乱数値レジスタ559Aに取り込むために用いられるレジスタである。乱数ラッチ選択レジスタRDLSは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを、乱数値レジスタ559Aに、ソフトウェアにより取り込むか、入力ポートP0への信号入力により取り込むかの取込方法を示すレジスタである。
図16(A)は、乱数値取込レジスタRDLTの構成例を示している。図16(B)は、乱数値取込レジスタRDLTに格納される乱数値取込指定データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数値取込レジスタRDLTのビット番号[0]に格納される乱数値取込指定データRDLT0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに対する乱数値取込指定の有無を示している。図16(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数値レジスタR1Dに対する乱数値の取込指定がないときに、乱数値取込指定データRDLT0のビット値が“0”となる一方、乱数値の取込指定があったときには、そのビット値が“1”となる。
図17(A)は、乱数ラッチ選択レジスタRDLSの構成例を示している。図17(B)は、乱数ラッチ選択レジスタRDLSに格納される乱数ラッチ選択データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aへの取込方法を示している。図17(B)に示す例では、ソフトウェアによる乱数値取込指定データRDLT0の書き込みに応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込む場合に、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“0”とする。これに対して、入力ポートP0への信号入力に応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込む場合には、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“1”とする。本実施例では、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値が“1”とされており、入力ポートP0への信号入力に応じて乱数値となる数値データが乱数値レジスタR1Dに取り込まれる。
乱数値レジスタ559Aは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として格納するレジスタである。図18(A)及び(B)は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aの構成例を示している。尚、図18(A)は、乱数値レジスタR1Dの下位バイトR1D(L)を示し、図18(B)は、乱数値レジスタR1Dの上位バイトR1D(H)を示している。乱数値レジスタ559Aは16ビット(2バイト)のレジスタであり、16ビットの乱数値を格納することができる。
乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチセレクタ558Aから供給される乱数ラッチ信号LL1がオン状態となったことに応答して、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として取り込んで格納する。乱数値レジスタ559Aは、CPU505から供給されるレジスタリード信号RRS1がオン状態となったときに、読出可能(イネーブル)状態となり、格納されている数値データを内部バス等に出力する。これに対して、レジスタリード信号RRS1がオフ状態であるときには、常に同じ値(例えば「65535H」など)を出力して、読出不能(ディセーブル)状態となれば良い。また、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態である場合に、レジスタリード信号RRS1を受信不可能な状態となるようにしても良い。さらに、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態となるより前にレジスタリード信号RRS1がオン状態となっている場合に、乱数ラッチ信号LL1を受信不可能な状態となるようにしても良い。
乱数値レジスタ559Aは、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、乱数ラッチフラグレジスタRDFM(アドレス2033H)と、乱数割込制御レジスタRDIC(アドレス2031H)とを用いて、乱数ラッチ時の動作管理や割込制御を可能にする。乱数ラッチフラグレジスタRDFMは、乱数値レジスタ559Aに対応して、乱数値となる数値データがラッチされたか否かを示す乱数ラッチフラグを格納するレジスタである。乱数割込制御レジスタRDICは、乱数値レジスタ559Aに乱数値となる数値データがラッチされたときに発生する割込の許可/禁止を設定するレジスタである。
図19(A)は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMの構成例を示している。図19(B)は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMに格納される乱数ラッチフラグデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[0]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれたか否かを示す乱数ラッチフラグとなる。図19(B)に示す例では、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれていないときに(乱数値取込なし)、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”となる一方、数値データが取り込まれたときには(乱数値取込あり)、そのビット値が“1”となる。乱数ラッチフラグデータRDFM0が“1”の状態、すなわち乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態では、新たな乱数値の取込要求が発生した場合でも、新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込まないようになっており、このような状態では、乱数値レジスタR1Dの数値データが読み出されて、乱数ラッチフラグデータRDFM0がクリアされるまで新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込むことが不可能となる。
図20(A)は、乱数割込制御レジスタRDICの構成例を示している。図20(B)は、乱数割込制御レジスタRDICに格納される乱数割込制御データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数割込制御レジスタRDICのビット番号[0]に格納される乱数割込制御データRDIC0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれたときに発生する割込を、許可するか禁止するかの割込制御設定を示している。図20(B)に示す例では、乱数値レジスタR1Dへの取込時における割込を禁止する場合に(割込禁止)、乱数割込制御データRDIC0のビット値を“0”とする一方、この割込を許可する場合には(割込許可)、そのビット値を“1”とする。本実施例では、乱数割込制御データRDIC0のビット値が“0”に設定されており、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれても割込は発生しない。
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
PIP510は、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、入力ポートレジスタPI(アドレス2090H)などを用いて、入力ポートP0〜入力ポートP5の状態管理等を行う。入力ポートレジスタPIは、入力ポートP0〜入力ポートP5のそれぞれに対応して、外部信号の入力状態を示すビット値が格納されるレジスタである。
図21(A)は、入力ポートレジスタPIの構成例を示している。図21(B)は、入力ポートレジスタPIに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[5]に格納される入力ポートデータPI5は、第1チャネル受信端子RXAと兼用される入力ポートP5における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[4]に格納される入力ポートデータPI4は、外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される入力ポートP4における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[3]に格納される入力ポートデータPI3は、外部マスカブル割込端子XINTと兼用される入力ポートP3における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[2]に格納される入力ポートデータPI2は、入力ポートP2における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[1]に格納される入力ポートデータPI1は、入力ポートP1における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[0]に格納される入力ポートデータPI0は、入力ポートP0における端子状態(オン/オフ)を示している。
図5に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
シリアル通信回路511は、図22に示すように、データレジスタ560、送信データレジスタ561、送信用シフトレジスタ562、ステータスレジスタ563を備える。
データレジスタ560は、CPU505が生成し、内部バスを介して転送されたコマンドデータを一時的にバッファするレジスタであり、データレジスタ560にバッファされたコマンドデータは送信データレジスタ561の空き領域に格納される。
送信データレジスタ561は、送信待ちのコマンドデータが格納されるレジスタである。送信データレジスタ561には、複数のコマンドデータを格納可能な領域が設けられており、最大で32バイトのコマンドデータを格納可能とされている。
送信用シフトレジスタ562は、シリアルデータ化されたコマンドデータが格納されるレジスタであり、送信データレジスタ561に格納されているコマンドデータのうち最も早い段階で格納されたコマンドデータからシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562に格納される。そして、送信用シフトレジスタ562にコマンドデータが格納されると直ちにサブ制御部91に対して転送されるようになっている。
ステータスレジスタ563は、コマンドデータを送信中か否かを示す送信完了、送信データレジスタ561にコマンドデータが格納されているか否かを示すデータエンプティ等、シリアル通信回路511の送信状態を示すデータが格納されるレジスタである。送信完了の値として“1”が格納されている場合には、コマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了した旨を示し、“0”が格納されている場合には、コマンドデータの送信中、またはコマンドデータの送信待ちである旨を示す。データエンプティの値として“1”が設定されている場合には、送信データレジスタ561に1以上の送信待ちのコマンドデータが格納されている旨を示し、“0”が格納されている場合には、送信データレジスタ561に送信待ちのコマンドデータが格納されていない旨を示す。
ステータスレジスタ563の値は、内部バスを介してCPU505が参照可能であり、CPU505は、ステータスレジスタ563の値を読み出すことにより、シリアル通信回路511の送信状態を確認できるようになっている。
次にシリアル通信回路511の動作状況を図23に基づいて説明する。
まず、送信データレジスタ561の全ての領域が空の状態であり、送信用シフトレジスタ562によるコマンドデータの送信も行われていない場合には、図23(a)に示すように、送信完了、データエンプティの値は、ともに“1”が設定されている。
図23(b)に示すように、CPU505の転送指令によりコマンドデータ1、2が送信データレジスタ561に格納されると、送信完了、データエンプティの値は、ともに“0”に変化する。
次いで、図23(c)(d)に示すように、送信データレジスタ561に格納されたコマンドデータ1、2のうち先に格納されたコマンドデータ1がシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562によってサブ制御部91に対して送信され、コマンドデータ1の送信が完了すると、次に格納されたコマンドデータ2がシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562によってサブ制御部91に対して送信されるとともに、最後のコマンドデータがシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562に格納され、送信データレジスタ561が空になるとデータエンプティの値が“1”に変化し、図23(e)に示すように、送信用シフトレジスタ562に格納されている最後のコマンドデータの送信も完了すると、送信完了の値も“1”に変化し、全てのコマンドデータの送信が完了した状態となる。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dなどを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時または電源遮断時にサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98が搭載されており、サブ制御部91は、メイン制御部から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図24に示すように、メイン制御部41のCPU505の制御により遊技制御基板40より出力され、遊技制御基板40に接続された外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介して、例えば各スロットマシンの上方に設置され対応するスロットマシンなどの履歴を表示可能な履歴情報公開端末や、ホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がビッグボーナス1〜3中の旨を示す第1ボーナス信号、遊技状態がビッグボーナス4または5中の旨を示す第2ボーナス信号、遊技状態が有利RT中の旨を示す有利RT中信号、昇格リプレイ3に入賞したことにより実質的にATに制御されている旨を示すリプレイ3信号、CZ1に制御された旨及びATであったときには当該ATが終了した旨を示す取りこぼし信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
各スロットマシンに対応して設置されている履歴情報公開端末では、例えば、第1ボーナス信号を受信したときにビッグボーナス1〜3の発生回数の履歴情報を1加算し、第2ボーナス信号を受信したときにビッグボーナス4または5の発生回数の履歴情報を1加算するなどして、スロットマシンから出力される信号に基づき、当該スロットマシンの履歴を記憶し、表示することが可能となる。
履歴情報公開端末では、リプレイ3信号及び取りこぼし信号に関して、例えば、リプレイ3信号を受信したときにAT突入回数の履歴情報を1加算するとともに、AT中である旨(例えば、「AT中!」といったメッセージ)を表示し、取りこぼし信号を受信したときにAT中である旨の表示を終了する処理などが行われる。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するためのコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、第1ボーナス信号、第2ボーナス信号、有利RT中信号、リプレイ3信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として履歴情報公開端末や情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、第1ボーナス信号、第2ボーナス信号、有利RT中信号、リプレイ3信号、取りこぼし信号は、履歴情報公開端末や、情報提供端子板1010を介してホール機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、予備信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施例では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、ホール機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
また、現時点では使用されていないが、将来的に使用する可能性のある予備信号線を備えた場合でも、予備信号線から出力される信号を含めて1本の端子にて個々の信号を識別可能に出力可能になるとともに、使用されていない予備信号線の端子が、空き端子となってしまうことがない。
尚、本実施例では、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっているが、例えば、AND回路などによって、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号のいずれか1つの信号でも出力されている場合に、エラー信号を1本の端子にて外部に出力するようにしても良く、このようにした場合でも、外部の機器でエラーの発生中、ドア開放中、設定変更中のいずれかが発生中であることを特定することが可能であり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。また、この場合には、複数の信号をシリアル信号に変換せずとも1本の端子にて外部に出力できるため、製造コストも軽減できる。
また、遊技制御基板40から外部出力基板1000に対して出力される信号、及びスロットマシン外部に出力される信号は、図24で示す信号に限るものではない。例えば、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときにゲームが開始された旨を示すゲーム開始信号や、すべてのリールが停止したときあるいは払出が終了したときにゲームが終了した旨を示すゲーム終了信号を外部に出力するように構成しても良い。これにより、ホール機器において、例えばゲーム数を計数することができる。また、転落リプレイに入賞したときにその旨を示す転落リプレイ入賞信号を出力するように構成しても良い。これにより、ホール機器において、例えば転落リプレイに入賞したことを特定することができる。また、昇格リプレイ1に入賞したときにその旨を示す昇格リプレイ1入賞信号を出力するように構成しても良い。また、昇格リプレイ2に入賞したときにその旨を示す昇格リプレイ2入賞信号を出力するように構成しても良い。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に電断処理(サブ)を実行する。電断処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
尚、本実施例では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブ制御部91は、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、非初期化領域、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。非初期化ワークは、RAM異常エラーや設定変更時にも初期化されないデータが格納されるワークである。非初期化ワークには、さらに内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納される設定値ワーク、演出制御基板90へ送信されるコマンドが一時的に格納されるコマンドバッファ(コマンドバッファ内のコマンドは次回コマンドが格納されるまで維持されるので、最後に送信されたコマンドが常に格納されることとなる)、外部出力基板1000に対して出力されるメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号のうち外部出力基板1000から出力されるセキュリティ信号を構成するドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号の出力状態(on/offの状態)が格納されるセキュリティワークが割り当てられている。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、使用中スタック領域、非初期化領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ、設定値ワーク、セキュリティワークに格納されているデータは初期化されることがなく、保持されるようになっている。そして、この際、コマンドバッファにはRAM異常エラー発生時において最後に送信されたコマンドが、設定値ワークにはRAM異常エラー発生時の設定値が、セキュリティワークには、RAM異常エラー発生時のドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号の出力状態がそれぞれ格納された状態で保持されるので、これらのデータからRAM異常発生時において何らかのエラーコマンドが送信されているか、設定値の値が変更されていないか、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号の出力状態がどのような状態であったか、を特定することが可能となり、RAM異常の原因を特定すること、さらには、何らかの不正行為が行われた可能性を特定することができる。
さらに、RAM異常エラーを解消するために、設定値の変更操作を行っても、非初期化領域は初期化されることがなく、意図的に非初期化領域の格納データを初期化することは不可能であるため、不正行為によってRAM異常エラーが生じた場合でもその痕跡としてコマンドバッファ、設定値ワーク、セキュリティワークの格納データを残すことができる。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L4が有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時に乱数値レジスタR1Dにラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を、図25〜図44に基づいて以下に説明する。
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図25のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。また、ユーザリセット信号が入力された場合には、起動処理(メイン)のSa2のステップから処理を開始する。すなわち電源投入に伴う起動の場合のみセキュリティチェック処理を行うセキュリティモードから開始する一方、ウォッチドッグタイマ49aのタイムアップによる起動の場合には、セキュリティチェック処理を省略してROM506に記憶されたユーザプログラムを実行するユーザモードから開始されることになる。
システムリセット信号の入力に伴う起動処理(メイン)では、まず、CPU505がROM506から読み出したセキュリティチェックプログラム506Aに基づき、図26に示すセキュリティチェック処理を実行する(Sa1)。このとき、メイン制御部41は、セキュリティモードとなり、ROM506に記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
セキュリティチェック処理では、図26に示すように、まず、セキュリティモードに制御する時間(セキュリティ時間)を決定するための処理を実行する。このとき、CPU505は、ROM506のプログラム管理エリアに記憶されるセキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を読み出す(Sa101)。そして、この読出値が“000”であるか否かを判定する(Sa102)。
Sa102にて読出値が“000”と判定された場合には、定常設定時間を既定の固定時間に設定する(Sa103)。ここで、定常設定時間は、セキュリティ時間のうち、システムリセットの発生等に基づくセキュリティチェック処理の実行回数(メイン制御部41がセキュリティモードとなる回数)に関わりなく、一定となる時間成分である。また、固定時間は、セキュリティ時間のうち、メイン制御部41の仕様などに基づいて予め定められた不変時間成分であり、例えばセキュリティ時間として設定可能な最小値となるものであれば良い。
Sa102にて読出値が“000”以外と判定された場合には、その読出値に対応して、固定時間に加えて図10(D)に示す設定内容により選択される延長時間を、定常設定時間に設定する(Sa104)。こうして、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値である場合には、セキュリティチェック処理の実行時間であるセキュリティ時間を、固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかに設定することができる。
Sa103、Sa104の処理のいずれかを実行した後には、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を読み出す(Sa105)。そして、この読出値が“00”であるか否かを判定する(Sa106)。
Sa106にて読出値が“00”と判定された場合には、定常設定時間をセキュリティ時間に設定する(Sa107)。これに対して、読出値が“00”以外と判定された場合には、その読出値に対応して決定される可変設定時間を、定常設定時間に加算してセキュリティ時間に設定する(Sa108)。ここで、可変設定時間は、セキュリティ時間のうち、セキュリティチェック処理が実行されるごとに変化する時間成分であり、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“01”(ショートモード)であるか“10”(ロングモード)であるかに応じて異なる所定の時間範囲で変化する。例えば、システムリセットの発生時に、所定のフリーランカウンタにおけるカウント値がメイン制御部41に内蔵された可変セキュリティ時間用レジスタに格納される場合には、Sa108の処理において、可変セキュリティ時間用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、可変設定時間がシステムリセット毎に所定の時間範囲でランダムに変化するように決定されれば良い。こうして、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値である場合には、セキュリティチェック処理の実行時間であるセキュリティ時間を、システムリセットの発生等に基づくセキュリティチェック処理が実行されるごとに所定の時間範囲で変化させることができる。
ここで、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値であり、かつ、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値である場合には、Sa104のステップにて設定される延長時間と、Sa108のステップにて設定される可変設定時間との双方が、固定時間に加算されて、セキュリティ時間が決定されることになる。
Sa107、Sa108の処理のいずれかを実行した後には、ROM506の所定領域に記憶されたセキュリティコードを読み出す(Sa109)。ここで、ROM506の所定領域には、記憶内容のデータを所定の演算式によって演算した演算結果のセキュリティコードが予め記憶されている。セキュリティコードの生成方法としては、例えばハッシュ関数を用いてハッシュ値を生成するもの、エラー検出コード(CRCコード)を用いるもの、エラー訂正コード(ECCコード)を用いるもののいずれかといった、予め定められた生成方法を使用すれば良い。また、ROM506のセキュリティコード記憶領域とは異なる所定領域には、セキュリティコードを演算により特定するための演算式が、暗号化して予め記憶されている。
ステップSa109の処理に続いて、暗号化された演算式を復号化して元に戻す(Sa110)。その後、Sa110で復号化した演算式により、ROM506の所定領域における記憶データを演算してセキュリティコードを特定する(Sa111)。このときセキュリティコードを特定するための演算に用いる記憶データは、例えばROM506の記憶データのうち、セキュリティチェックプログラム506Aとは異なるユーザプログラムの全部又は一部に相当するプログラムデータ、あるいは、所定のテーブルデータを構成する固定データの全部又は一部であれば良い。そして、Sa109にて読み出したセキュリティコードと、Sa111にて特定されたセキュリティコードとを比較する(Sa112)。このときには、比較結果においてセキュリティコードが一致したか否かを判定する(Sa113)。
Sa113にてセキュリティコードが一致しない場合には、ROM506に不正な変更が加えられたと判断して、CPU505の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。これに対して、Sa113にてセキュリティコードが一致した場合には、プログラム管理エリアに記憶されている第1乱数初期設定KRS1や第2乱数初期設定KRS2を読み出して、図27に示す乱数回路設定処理を実行した後(Sa114)、乱数回路509における動作異常の有無を検査するために図28に示す乱数回路異常検査処理を実行する(Sa115)。
図27に示す乱数回路設定処理では、まず、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値に基づき、乱数回路509を使用するための設定を行う(Sa201)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値が予め“1”とされており、このビット値に対応して乱数回路509を使用する設定が行われる。続いて、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値に基づき、乱数回路509における乱数更新クロックRGKの設定を行う(Sa202)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値が予め“1”とされていることに対応して、乱数用クロック生成回路43で生成された乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKとする設定が行われる。
Sa202での設定を行った後には、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値に基づき、乱数回路509における乱数更新規則の設定を行う(Sa203)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値として予め“10”が設定されており、乱数列RSNにおける乱数更新規則を2周目以降は自動で変更する設定がなされる。
続いて、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値に基づき、乱数値となる数値データにおける起動時スタート値を決定する(Sa204)。本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値として予め“1”が設定されており、乱数のスタート値をIDナンバーに基づく値とする設定がなされる。
さらに、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値に基づき、乱数値となる数値データのスタート値をシステムリセット毎に変更するか否かの設定を行う(Sa205)。本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が予め“0”とされており、Sa204にて設定した起動時スタート値をそのまま用いて、乱数回路509におけるスタート値としている。Sa205の処理による設定が完了すると、乱数回路509では乱数値の生成動作が開始されることとなる。尚、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が予め“1”とされている場合には、乱数のスタート値をシステムリセット毎に変更する設定がなされる。この場合には、例えば、システムリセットの発生時に、所定のフリーランカウンタにおけるカウント値がメイン制御部41に内蔵された乱数スタート値用レジスタに格納される場合には、Sa205の処理において、乱数スタート値用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、乱数のスタート値がシステムリセット毎に所定の数値範囲(例えば乱数生成回路553にて生成されるカウント値順列RCNに含まれる数値データの全部又は一部を含む範囲)でランダムに変化するように決定されれば良い。
尚、乱数回路設定処理による設定は、CPU505の処理が介在することなく、乱数回路509がプログラム管理エリアの記憶データに基づき自律的に行うようにしても良い。この場合、乱数回路509は、メイン制御部41がセキュリティモードとなっているときには初期設定を行わず、乱数値の生成動作が行われないようにしても良い。そして、メイン制御部41にてCPU505がROM506に記憶されたユーザプログラムを読み出してユーザモードが開始されたときに、例えばCPU505から乱数回路509に対して初期設定を指示する制御信号が伝送されたことなどに応答して、乱数回路509が初期設定を行ってから乱数値の生成動作を開始するようにしても良い。また、特に乱数回路509がメイン制御部41に外付けされる場合などには、メイン制御部41がセキュリティモードとなっているときでも、乱数回路509がCPU505における処理とは独立して、プログラム管理エリアの記憶データに基づく初期設定を行ってから、乱数値の生成動作を開始するようにしても良い。
図28に示す乱数回路異常検査処理では、まず乱数用クロック異常判定カウンタをクリアして、そのカウント値である乱数用クロック異常判定カウント値を「0」に初期化する(Sa301)。続いて、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納されている内部情報データCIF4を読み出す(Sa302)。そして、Sa302での読出値が“1”であるか否かを判定する。このとき、乱数回路509が備える周波数監視回路551によって、乱数用外部クロック端子ERCからの乱数用クロックRCLKに周波数異常が検知された場合には、内部情報データCIF4としてビット値“1”が書き込まれる。
そこで、Sa303にて読出値が“1”と判定された場合には、乱数用クロック異常判定カウント値を1加算するように更新する(Sa304)。このときには、Sa304での更新後におけるカウント値が所定のクロック異常判定値に達したか否かを判定する(Sa305)。ここで、クロック異常判定値は、周波数監視回路551により乱数用クロックRCLKの周波数異常が連続して検知された場合にクロック異常と判定するために予め定められた数値であれば良い。Sa305にてクロック異常判定値に達していなければ、Sa302の処理に戻り、再び内部情報データCIF4のビット値に基づく判定を行う。
Sa305にてクロック異常判定値に達した場合には、乱数用クロックが正常に機能していないと判断して、CPU505の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。
Sa303にて読出値が“0”と判定された場合には、乱数値異常判定カウンタをクリアして、そのカウント値である乱数値異常判定カウント値を「0」に初期化する(Sa306)。尚、Sa303の処理では、Sa302にて読み出した内部情報データCIF4のビット値が複数回(例えば2回など)連続して“0”となったときに、読出値が“0”であると判定しても良い。
Sa306の処理に続いて、乱数値における異常の有無をチェックするために用いるチェック値を、初期値「0000H」に設定する(Sa307)。そして、乱数回路509が備える乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aから、格納されている乱数値となる数値データを読み出す(Sa308)。例えば、Sa308の処理では、乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“0”として、ソフトウェアによる乱数値の取り込みを指定する。続いて、乱数値取込指定レジスタRDLTのビット番号[0]に格納される乱数値取込指定データRDLT0のビット値を“1”として、乱数値レジスタR1Dへの取り込みを指定する。尚、乱数値取込指定レジスタRDLTのビット番号[0]におけるビット値を“1”とすることは、CPU505から乱数回路509に対して数値データの取り込み(ラッチ)を指示するラッチ信号を出力することに相当する。その後、乱数値レジスタR1Dに供給するレジスタリード信号RRS1をオン状態とすることにより、格納されている乱数値となる数値データを読み出すようにすれば良い。
Sa308にて数値データを読み出した後には、その読出値を乱数検査基準値に設定する(Sa309)。続けて、さらに乱数値レジスタ559Aから乱数値となる数値データを読み出す(Sa310)。尚、Sa310での読出動作は、Sa308での読出動作と同様の手順で行われれば良い。また、Sa308での読出動作と、Sa310での読出動作との間には、乱数回路509で生成される乱数列RSNにおける数値データが変化するために十分な遅延時間を設けると良い。Sa310にて数値データを読み出した後には、乱数検査基準値と、Sa310での読出値との排他的論理和演算を実行する(Sa311)。また、Sa311での演算結果と、チェック値との論理和演算を実行し、演算結果を新たなチェック値とするように更新させる(Sa312)。例えば、チェック値はRAM507の所定領域に記憶しておき、Sa312の処理が実行される毎に、その処理で得られた演算結果を新たなチェック値として保存すれば良い。これにより、乱数値レジスタ559Aから読み出した数値データにおける全ビットの変化が記録され、複数回の読出中に少なくとも1回は値が変化したビットであれば、チェック値において対応するビット値が“1”となる。
そこで、チェック値が「FFFFH」となったか否かを判定し(Sa313)、なっていれば、全ビットについてビット値の変化が認められることから、乱数値が正常に更新されていると判断して、乱数回路異常検査処理を終了する。尚、乱数値が正常に更新されていることを確認できた場合には、乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“1”として、入力ポートP0への信号入力に応じた乱数値レジスタR1Dへの乱数値取込を、指示するよう設定される。本実施例では、入力ポートP0にスタートスイッチ7からのゲーム開始信号SS1を伝送する配線が接続される。これにより、ゲーム開始信号SS1がオン状態となったときに乱数値レジスタR1Dへの乱数値取込を行うことができる。
Sa313にてチェック値が「FFFFH」以外と判定された場合には、乱数値異常判定カウント値を1加算するように更新する(Sa314)。このときには、Sa314での更新後におけるカウント値が所定の乱数値異常判定値に達したか否かを判定する(Sa315)。ここで、乱数値異常判定値は、乱数回路509が正常動作していれば、乱数値レジスタ559Aから読み出される数値データの全ビットが少なくとも1回は変化するのに十分な判定回数となるように、予め定められた数値であれば良い。Sa315にて乱数値異常判定値に達していなければ、Sa310の処理に戻り、再び乱数回路509から乱数値となる数値データを読み出して異常の有無をチェックするための判定などを行う。
Sa315にて乱数値異常判定値に達した場合には、乱数用クロックが正常に機能していないと判断して、CPU505の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。
尚、乱数回路異常検査処理は、CPU505が実行するものに限定されず、CPU505以外のメイン制御部41における内蔵回路により乱数回路異常検査処理が実行されても良い。一例として、乱数回路509が乱数回路異常検査処理を実行する機能を有し、乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されたときや、乱数値の異常が検知されたときに、エラーの発生をCPU505に通知するようにしても良い。また、乱数回路異常検査処理は、起動時に実行されるものに限定されず、例えばメイン制御部41にてタイマ割込みが発生する毎に、乱数回路異常検査処理の一部又は全部が実行されるようにしても良い。
図26に戻り、Sa114の乱数回路設定処理及びSa115の乱数回路異常検査処理の後、Sa107やSa108の処理で設定されたセキュリティ時間が経過したか否かを判定する(Sa116)。このとき、セキュリティ時間が経過していなければ、Sa116の処理を繰り返し実行して、セキュリティ時間が経過するまで待機する。そして、Sa116にてセキュリティ時間が経過したと判定された場合には、セキュリティチェック処理を終了し、CPU505に内蔵されたプログラムカウンタの値をROM506におけるユーザプログラムの先頭アドレス(アドレス0000H)に設定することなどにより、メイン制御部41の動作状態がセキュリティモードからユーザモードへと移行し、ROM506に記憶されたユーザプログラムの実行が開始されることになる。尚、前述のようにユーザリセット信号の入力に伴う起動時には、セキュリティモードを経ずにユーザモードから開始することとなる。
ユーザモードではまず、シリアル通信回路511等の内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa2)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM507の格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM507へのアクセスを許可し(Sa4)、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。ついで、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、メイン制御部41の特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定した後(Sa6)。後述するポート入力処理において取得した各スイッチの入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態を示す各スイッチの確定データ、前回と今回の確定データが異なる状態を示す各スイッチのエッジデータをそれぞれクリアし(Sa7)、さらに停電が検知された旨を示す電断フラグをクリアする(Sa8)。さらに、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視間隔を計時するドア監視タイマの値、ドア開放検出スイッチ25からの検出信号の入力状態の履歴をクリアし(Sa9)、操作検出コマンド送信要求及びドアコマンド送信要求2をクリアするとともに、ドアコマンド送信要求1を設定する(Sa10)。
次いで、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて乱数値がラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれているか否かを判定し(Sa11)、乱数値がラッチされていなければSa13のステップに進み、Sa11のステップにおいて乱数値がラッチされていれば、乱数値レジスタ559Aから内部抽選用の乱数値を読み出し(Sa12)、Sa13のステップに進む。尚、Sa12のステップにおいて乱数値レジスタ559から内部抽選用の乱数値が読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、新たな数値データの取り込みが許可されることとなる。また、Sa12のステップにおいては、内部抽選用の乱数値を読み出すものの、読み出した乱数値を用いる訳ではなく、スタートスイッチ7の操作に応じて新たな乱数値の取り込みを可能とするためにダミーとして読み出すものである。
Sa13のステップでは、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa13のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM507に格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM507の格納領域のうち、使用中スタック領域、非初期化領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa26)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa27)、設定キースイッチ37がonであれば、設定開始を示す設定コマンドを生成し、コマンドバッファに格納し(Sa23)、コマンドバッファに格納されたコマンドをシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送するコマンド格納処理を行い(Sa24)、割込を許可して(Sa25)、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。
Sa24のコマンド格納処理では、図29(a)に示すように、コマンドバッファに格納されているコマンドデータのうち1バイト目のデータを送信データレジスタ561に転送し(Sx1)、その後、コマンドバッファに格納されているコマンドデータのうち2バイト目のデータを送信データレジスタ561に転送する(Sx2)。そして、送信データレジスタ561に転送されたコマンドデータは、前述のように送信データレジスタ561に転送された順番でシリアルデータ化され、送信用シフトレジスタ562に格納され、サブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sa24のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa28)、RAM異常を示すエラーコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sa29)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sa30)、割込を許可して(Sa31)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
Sa13のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa14)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa14のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM507のデータが正常ではないので、Sa26のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa27のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、設定開始を示す設定コマンドの生成(Sa23)、コマンド格納処理(Sa24)の後、割込を許可して(Sa25)、設定変更処理に移行する。また、Sa27のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードの設定(Sa28)、RAM異常を示すエラーコマンドの生成(Sa29)、コマンド格納処理(Sa30)の後、割込を許可して(Sa31)、エラー処理に移行する。
Sa14のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM507のデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa15)、RAM507の非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa16)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa17)、設定キースイッチ37がonであれば、Sa22のステップに移行して初期化1を実行し、設定開始を示す設定コマンドの生成(Sa23)、コマンド格納処理(Sa24)の後、割込を許可して(Sa25)、設定変更処理に移行する。
Sa17のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa18)、復帰コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sa19)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の復帰コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sa20)、割込を許可してSa21)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
このように起動処理では、システムリセット時のみセキュリティモードの後、ユーザモードに移行するのに対してユーザリセット時には、セキュリティモードを省き、ユーザモードから開始するようになっている。
システムリセット時のセキュリティモードでは、乱数回路509の設定を行う乱数回路設定処理を行うとともに、乱数回路設定処理において乱数の更新規則の設定や乱数のスタート値の設定などが行われる一方でユーザリセット時には、セキュリティモードは省略され、ユーザモードから開始することとなる。このため、システムリセット時には、乱数の初期値が設定し直されるのに対して、ユーザリセット時には、乱数回路509の設定は行われず、リセット前からの状態のまま乱数となる数値データの更新が継続されることとなる。また、セキュリティモードの間は、割込が許可されることがなく、ユーザモードへ移行した後に割込が許可されるので、システムリセット時においては、割込が許可されるよりも前に、これら乱数回路509の設定が行われることとなる。
また、システムリセットであるかユーザリセットであるかに関わらず、RAM507へのアクセスが許可された後、他の処理を行うことなく、まず、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し、その後、計算したRAMパリティから格納データが正常か否かの判定を行う前に、RAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う必要のある処理として、打止機能、自動精算機能の有効/無効の設定、各スイッチの入力データ、確定データ、エッジデータのクリア、電断フラグのクリア、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視間隔を計時するドア監視タイマの値、ドア開放検出スイッチ25からの検出信号の入力状態の履歴のクリア、ドアコマンド送信要求2のクリア及びドアコマンド送信要求1の設定、乱数値レジスタ559Aからの乱数値の読み出し、を行い、その後、RAMパリティに基づいてRAM507の格納データが正常か否かの判定を行うようになっている。
図30は、メイン制御部41が実行するエラー処理の制御内容を示すフローチャートである。
エラー処理では、まず、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示し(Sb2)、エラーコードがRAM異常エラーであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーを示すエラーコードである場合には、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sb3のステップにおいてRAM異常エラーを示すエラーコードではないと判定された場合には、エラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドを生成し、コマンドバッファに格納し(Sb4)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを送信データレジスタ561に転送する(Sb5)。
次いで、リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されたか否かを判定し(Sb6)、リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出されているか否かを判定し(Sb7)、リセットスイッチ23のoffからonの変化も検出されていなければ、Sb6のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb6のステップにおいてリセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出された場合、またはSb7のステップにおいてリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出された場合には、スイッチの検出状態がoffからonに変化した旨またはonからoffに変化した旨を示すエッジデータ(offからonに変化した場合には立上りエッジと呼び、onからoffに変化した場合には立ち下がりエッジと呼ぶ)をクリアし(Sb8)、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb9)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させ(Sb10)、エラー状態が解除された旨を示すエラーコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sb11)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを送信データレジスタ561に転送した後(Sb12)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除され、元の状態に復帰することはない。
図31は、メイン制御部41が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。
設定変更処理では、まず、RAM507の設定値ワークに格納されている設定値を読み出して、読み出した値を表示値とし(Sc1)、表示値が設定可能な範囲(1〜6)外か否かを判定し(Sc2)、表示値が設定可能な範囲内であればSc4のステップに進み、表示値が設定可能な範囲外であれば、表示値を1に補正し、Sc5のステップに進む。
Sc5のステップでは、設定値表示器24に表示値を表示させた後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7のoffからonの変化の検出待ちの状態となり(Sc5、Sc6)、Sc5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されると、エッジデータをクリアし(Sc9)、表示値を1加算し(Sc10)、Sc2のステップに戻る。
また、Sc6のステップにおいてスタートスイッチ7のoffからonの変化が検出された場合には、エッジデータをクリアし(Sc9)、さらに後述の確定データを参照して他のスイッチがonの状態か否かを判定し(Sc10)、いずれかのスイッチがonの状態であれば、Sc5のステップに戻り、いずれのスイッチもonの状態でなければ、設定値表示器24に表示されている値を0に更新し(Sc11)、設定キースイッチ37がoffの状態となるまで待機する(Sc12)。
Sc11のステップにおいて設定キースイッチ37のoffが判定されると、表示値を設定値ワークに格納して(Sc13)、設定の終了及び新たな設定値を示す設定コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sc14)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の設定コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sc15)、ゲーム処理に移行する。
図32は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM507に当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、直後にコマンド格納処理を実行することでコマンドバッファに格納されたコマンドがシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信されるようになっている。
図33〜図35は、メイン制御部41がSd1のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、RAM507において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(Se1)、遊技状態に応じた規定数をRAM507に設定し(Se2)、RAM507にリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Se3)。
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、賭数が3加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se4)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se5)、BETカウンタの値を1加算し(Se6)、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(Se7)、BETカウンタの値が規定数でなければSe6のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM507に設定し(Se8)、Se10のステップに進む。
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、投入待ち前の設定を行い(Se9)、Se10のステップに進む。投入待ち前の設定では、RAM507に設定されている投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。
Se10のステップでは、レジスタにエラーコードが設定されているか否か、すなわちエラーが検知されたか否かを判定し、エラーコードが設定されていれば、図30に示すエラー処理に移行する。
Se10のステップにおいてエラーコードが設定されていなければ、RAM507に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(Se11)。Se11のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(Se12)、Se14のステップに進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se13)、Se14のステップに進む。
Se14のステップにおいては、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、BETカウンタの値が0か否かを判定する(Se15)。そして、Se15のステップにおいてBETカウンタの値が0であれば、設定確認開始を示す設定確認コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se16)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の設定確認コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se17)、設定確認処理(Se18)、すなわち設定確認状態に移行する。Se18のステップにおける設定確認処理が終了した後は、Se10のステップに戻る。
Se14のステップにおいて設定キースイッチ37がonではない場合またはSe15のステップにおいてBETカウンタの値が0ではない場合には、Se19のステップに進み、投入メダルセンサ31により投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。Se19のステップにおいて投入メダルの通過が検出されていなければ、Se31のステップに進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアし(Se20)、RAM507に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(Se21)、メダルの投入が可能な状態でなければSe31のステップに進む。
Se21のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であれば、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Se22)、BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1加算し(Se23)、賭数が1加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se24)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se25)、Se9のステップに戻る。
Se22のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、RAM507においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算し(Se26)、現在のクレジットカウンタの値を示すクレジットコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se27)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のクレジットコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se28)、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定し(Se29)、クレジットカウンタの値が50でなければ、Se9のステップに戻り、クレジットカウンタの値が50であれば投入不可フラグをRAM507に設定し(Se30)、Se9のステップに戻る。
Se31のステップでは、スタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。
Se31のステップにおいてスタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されていないと判定された場合には、Se41のステップに進み、スタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されていれば、割込を禁止し(Se32)、エッジデータをクリアし(Se33)、後述する確定データに基づいて他のスイッチがonの状態か否かを判定し(Se34)、いずれかのスイッチがonの状態であれば割込を許可して(Se35)、Se9のステップに戻る。
Se34のステップにおいて他のスイッチがいずれもonの状態でなければさらにRAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(Se36)。
Se36のステップにおいてBETカウンタの値が規定数でなければ、割込を許可して(Se35)、Se9のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、乱数値格納ワークの値を内部抽選用の乱数値として抽選用ワークに設定し(Se37)、割込を許可し(Se38)、投入不可フラグをRAM507に設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se39)、ゲーム開始時の設定を行う(Se40)。そして、Se40のステップの後、BET処理を終了して図32のフローチャートに復帰する。
このようにスタートスイッチ7のoffからonへの変化が検出された後、当該スタートスイッチ7の操作が無効とされるか、有効と判断され、乱数値格納ワークの値を抽選用ワークに設定するまでの間、割込が禁止されるようになっており、この間にタイマ割込処理(メイン)が実行され、乱数値格納ワークの値が書き換わってしまうことが防止されるようになっている。
Se41のステップにおいては、1枚BETスイッチ5のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se41のステップにおいて1枚BETスイッチ5のoffからonの変化が検出されていなければ、Se49のステップに進み、1枚BETスイッチ5のoffからonの変化が検出されていればエッジデータをクリアし(Se42)、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se43)。Se46のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であればSe9のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se44)、クレジットカウンタの値が0であればSe9のステップに戻る。Se47のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(Se45)、BETカウンタの値を1加算して(Se46)、賭数が1加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se47)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se48)、Se9のステップに戻る。
Se49のステップにおいては、MAXBETスイッチ6のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se49のステップにおいてMAXBETスイッチ6のoffからonの変化が検出されていなければ、Se58のステップに進み、MAXBETスイッチ6のoffからonの変化が検出されていれば、エッジデータをクリアし(Se50)、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se51)。Se51のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、Se55のステップに進み、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se52)、クレジットカウンタの値が0であれば、Se55のステップに進む。Se52のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(Se53)、BETカウンタの値を1加算して(Se54)、Se51のステップに戻る。Se55のステップでは、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければ、Se9のステップに戻り、BETカウンタが加算されていれば、加算された数分賭数が加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se56)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se57)、Se9のステップに戻る。
Se58のステップにおいては、精算スイッチ10のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se58のステップにおいて精算スイッチ10のoffからonの変化が検出されていなければ、Se9のステップに戻り、精算スイッチ10のoffからonの変化が検出されていれば、エッジデータをクリアし(Se59)、RAM507にリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し(Se60)、当該ゲームがリプレイゲームであればSe9のステップに戻る。Se60のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が0か否かを判定し(Se61)、BETカウンタの値が0であればSe63のステップに進み、BETカウンタの値が0でなければ、既に設定済み賭数の精算を行う旨を示す賭数精算フラグをRAM507に設定し(Se62)、Se63のステップに進む。Se63のステップにおいては、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタまたはBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する制御が行われる精算処理を行う。そして、Se63のステップにおける精算処理の後、RAM507に設定されている投入不可フラグをクリアして(Se64)、Se9のステップに戻る。
図36及び図37は、メイン制御部41がSd3のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、フリーズ抽選を実行する(Si1)。フリーズ抽選では、内部抽選の結果等に基づいてフリーズ状態に制御するか否か、フリーズ状態に制御する場合にはその実行時期について決定する。
Si1のステップにおけるフリーズ抽選の後、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Si2)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Si2のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(Si3)。
次いで、リールモータの回転開始時の設定を行い、リールの回転を開始させる(Si4)。そして、回転中のリール別に仮想滑りコマテーブルの滑りコマ数を設定する滑りコマ数設定処理を行い(Si5)、停止準備完了時の設定を行う(Si6)。これにより、停止操作を有効化させることが可能な状態となり、その後、タイマ割込処理(メイン)の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出された時点で、停止操作が有効となる。
次いで、フリーズ条件が成立しているか否か、すなわちフリーズ抽選にてフリーズ状態に制御する旨が決定され、かつフリーズ状態に制御する時期であるかを判定し(Si7)、フリーズ条件が成立していなければ、Si9のステップに進み、フリーズ条件が成立していれば、フリーズ状態の時間を計時するためにRAM507に割り当てられたフリーズタイマカウンタに規定値を設定し(Si8)、Si9のステップに進む。フリーズタイマカウンタの値は、タイマ割込処理(メイン)が4回実行される毎に1ずつ減算される。
Si9のステップにおいては、フリーズタイマカウンタの値が0か否か、すなわちフリーズ状態に制御されているか否かを判定する。Si9のステップにおいてフリーズタイマカウンタの値が0ではない場合、すなわちフリーズ状態に制御されている場合には、フリーズタイマカウンタの値が0となるまで待機する。
Si9のステップにおいてフリーズタイマカウンタの値が0の場合、すなわちフリーズ状態に制御されていない場合(当初からフリーズ状態に制御されていない場合、またはフリーズ状態が終了した場合)には、いずれかのストップスイッチのoffからonの変化が検出されたか否か、すなわちいずれかのストップスイッチの立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定し(Si10)、いずれのストップスイッチのoffからonの変化も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Si11)、リール回転エラーが発生していなければ、更に、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否か、及び払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Si12、Si13)、Si11〜Si13のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、Si9のステップに戻る。
また、Si12のステップにおいて投入エラーの発生が判定された場合、またはSi13のステップにおいて払出エラーが判定された場合には、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Si14)、図30に示すエラー処理に移行する(Si17)。そして、エラーが解除された場合には、再びSi9のステップに戻る。
また、Si11のステップにおいてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Si16)、図30に示すエラー処理に移行する(Si17)。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びSi4のステップに戻り、リールの回転が再開する。
また、Si10のステップにおいていずれかのストップスイッチのoffからonの変化が検出された場合には、エッジデータをクリアし(Si18)、他のスイッチがonの状態か否かを判定し(Si19)、他のスイッチが1つでもonの状態であればSi10のステップに戻る。
Si19のステップにおいて他のスイッチが全てoffの状態であれば、offからonの変化が検出されたストップスイッチに対応するリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後(Si20)、リール停止コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Si21)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Si22)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(Si23)。
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(Si24)、全てのリールが停止していなければ、Si5のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図32のフローチャートに復帰する。
図38及び図39は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避した後(Sk1)、シリアル通信回路511のステータスレジスタ563の送信完了の値を取得し、取得した値に基づいてRAM507に格納されている送信完了フラグを更新する(Sk2)。詳しくは、ステータスレジスタ563の値が、コマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了した旨を示す1であれば、送信完了フラグの値を1に更新し、ステータスレジスタ563の値が、コマンドの送信中か、コマンドの送信待ちの状態を示す0であれば、送信完了フラグの値を0に更新する。
次いで、停電判定処理を行う(Sk3)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk3のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk4)、電断フラグが設定されていなければ、Sk5に進み、電断フラグが設定されていた場合には、後述する電断処理(メイン)に移行する。
Sk5のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk6)。Sk6のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk7)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk11のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk8)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk9)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk11)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk12)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk9のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk13)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk14)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk15)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk16)、ドアコマンドや操作検出コマンドのシリアル通信回路511への転送等を行うコマンド送信処理(Sk17)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk18)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk7のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk19)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、スイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk19のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
このように本実施例では、一定間隔毎に基本処理に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に処理カウンタを更新し、処理カウンタ値に応じて定められた処理を行うようになっており、一度のタイマ割込処理(メイン)に要する負荷を分散できるうえに、処理カウンタ値に関わらず、電圧低下信号に基づいて電断の条件が成立しているか否かを判定する停電判定処理を行い、電断の条件が成立していれば、電断処理を行うようになっており、電断が検知された場合には速やかに電断処理を行うことが可能となる。
また、タイマ割込処理(メイン)内で、電断の条件が成立しているか否かの判定を行い、電断の条件が成立していれば、そのまま電断処理に移行することとなり、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断に伴う割込が発生することもないため、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断処理を割り込ませたり、タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断に伴う割込処理を行う必要がないため、電断条件の成立に伴う処理が複雑化してしまうことがない。
図40は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込3内において実行するスイッチ入力判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
スイッチ入力判定処理では、ポート入力処理において取得した各スイッチの入力データを更新し(Sk101)、前回の入力データが示す検出状態と今回の入力データが示す検出状態とが同じであるか否かを判定し(Sk102)、前回の入力データが示す検出状態と今回の入力データが示す検出状態とが同じでなければ、図39のフローチャートに復帰する。
Sk102のステップにおいて、前回の入力データが示す検出状態と今回の入力データが示す検出状態とが同じ場合、すなわち2.24msの間同じ検出状態を示している場合には、該当するスイッチの確定データを更新し(Sk103)、Sk104のステップに進む。Sk103のステップでは、今回の確定データを前回の確定データに移動し、前回と今回が同じと判定された入力データが示す検出状態を今回の確定データとして設定する。
Sk104のステップでは、更新後の前回の確定データと今回の確定データとが同じか否かを判定し、全てのスイッチについて前回の確定データと今回の確定データとが同じであれば、エッジデータをクリアし(Sk105)、図39のフローチャートに復帰する。
Sk104のステップにおいていずれか1つのスイッチでも前回の確定データと今回の確定データとが同じでなければ、前回の確定データと今回の確定データとが異なるスイッチについてoffからonに変化したかを判定し(Sk106)、offからonに変化したスイッチがなければSk108のステップに進み、offからonに変化したスイッチがある場合には、該当するスイッチがoffからonに変化した旨を示す立上りエッジを設定した後(Sk107)、Sk108のステップに進む。
Sk108のステップでは、前回の確定データと今回の確定データとが異なるスイッチについてonからoffに変化したかを判定し、onからoffに変化したスイッチがなければ、Sk110に進み、onからoffに変化したスイッチがある場合には、該当するスイッチがonからoffに変化した旨を示す立下りエッジを設定し(Sk109)、Sk110のステップに進む。
Sk110のステップでは、前回の確定データと今回の確定データとが同じスイッチがあるか否かを判定し、前回の確定データと今回の確定データとが同じスイッチがなければ、Sk112のステップに進み、前回の確定データと今回の確定データとが同じスイッチがあれば、該当するスイッチのエッジデータのみをクリアし(Sk111)、Sk112のステップに進む。
Sk112では、操作検出コマンド送信要求を設定し、検出状態が変化したスイッチ(エッジデータが設定されているスイッチ)、当該スイッチがoffからonに変化したか、onからoffに変化したか(立上りエッジか、立下りエッジか)、他のスイッチ(検出状態が変化していないスイッチ)の検出状態(on/off)を示す操作検出コマンドを生成してRAM507に割り当てられた操作検出コマンド格納領域(操作検出コマンドが送信されるまで一時的に操作検出コマンドが格納される領域)に格納する(Sk113)ことで、操作検出コマンドの送信を命令した後、図39のフローチャートに復帰する。
図41は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込3内において実行する乱数値読出処理の制御内容を示すフローチャートである。
乱数値読出処理では、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれているか否かを判定し(Sk201)、数値データがラッチされていなければ、乱数値読出処理を終了して図39に示すフローチャートに復帰する。
Sk201のステップにおいて数値データがラッチされていれば乱数値レジスタ559Aから数値データを読み出し(Sk202)、乱数値格納ワークに格納されている値を、Sk202において読み出した数値データに更新し(Sk203)、乱数値読出処理を終了して図39に示すフローチャートに復帰する。
尚、Sk202のステップにおいて乱数値レジスタ559から数値データが読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、乱数値レジスタ559への新たな数値データの取込が許可されることとなる。
図42は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2内において実行するドア監視処理の制御内容を示すフローチャートである。
ドア監視処理では、まず、ドア開放検出スイッチ25の入力状態の履歴(ポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の正論理化した検出信号の確定状態を約100ms論理和し続けた値)であるドアセンサ履歴を更新する(Sk301)。すなわちドア開放検出スイッチ25の正論理化した検出信号の確定状態とドアセンサ履歴との論理和をとって新たなドアセンサ履歴とする。
次いで、ドア監視タイマの値が0か否か、すなわち前回の監視から約100msが経過したか否かを判定し(Sk302)、ドア監視タイマの値が0でなければ、ドア監視タイマの値を1減算し(Sk303)、ドア監視処理を終了し、図38のフローチャートに復帰する。
Sk302のステップにおいてドア監視タイマの値が0であれば、ドア監視タイマの値として44を設定し(Sk304)、新たに100msの計時を開始する。そしてドアセンサ履歴をレジスタに取得し、RAM507のドアセンサ履歴をクリアした後(Sk305)、レジスタに取得したドアセンサ履歴が示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、RAM507に割り当てられたドアコマンド格納領域(ドアコマンドが送信されるまで一時的にドアコマンドが格納される領域であり、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化することで新たな検出状態を示すドアコマンドに更新される)に格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、を比較し、ドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化があるか否かを判定する(Sk306)。
Sk306のステップにおいてドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化がなければ、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否か、すなわちメイン制御部41の起動またはゲームの終了に伴いドアコマンドの送信が要求されているか否かを判定し(Sk307)、ドアコマンド送信要求1が設定されていなければ、ドア監視処理を終了し、図38のフローチャートに復帰する。
Sk306のステップにおいてドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化がある場合、またはSk307のステップにおいてドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンド送信要求1をクリアするとともに、ドアコマンド送信要求2を設定し(Sk308)、取得したドアセンサ履歴(変化後のドア開放検出スイッチ25の検出状態)に基づくドアコマンドを生成してドアコマンド格納領域に格納する(Sk309)ことで、変化後のドアコマンドの送信を命令した後、ドア監視処理を終了し、図38のフローチャートに復帰する。
図43は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。
コマンド送信処理では、まず、当該コマンド送信処理が行われるタイマ割込処理(メイン)のSk2のステップにおいて更新した送信完了フラグの値が0か否か、すなわち当該タイマ割込処理の開始時点においてシリアル通信回路511がコマンドデータの送信中、或いはコマンドデータの送信待ちの状態か否かを判定し(Sk401)、送信完了フラグの値が0の場合、すなわちシリアル通信回路511がコマンドデータの送信中、或いはコマンドデータの送信待ちの状態であれば、コマンド送信処理を終了し、図38に示すフローチャートに復帰する。
Sk401のステップにおいて送信完了フラグの値が0でなければ、ドアコマンド送信要求2が設定されているか、すなわちドアコマンドの送信が命令されているか否かを判定する(Sk402)。
Sk402のステップにおいてドアコマンド送信要求2が設定されている場合には、ドアコマンド送信要求2をクリアし(Sk403)、ドアコマンド格納領域に設定されているドアコマンドを読み出してコマンドバッファに格納し(Sk404)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のドアコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sk408)、図38に示すフローチャートに復帰する。
Sk402のステップにおいてドアコマンド送信要求2が設定されていない場合には、操作検出コマンド送信要求が設定されているか否か、すなわち操作検出コマンドの送信が命令されているか否かを判定する(Sk405)。
Sk405のステップにおいて操作検出コマンド送信要求が設定されていない場合には、図38に示すフローチャートに復帰し、操作検出コマンド送信要求が設定されている場合には、操作検出コマンド送信要求をクリアし(Sk406)、操作検出コマンド格納領域に設定されている操作検出コマンドを読み出してコマンドバッファに格納し(Sk407)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の操作検出コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sk408)、図38に示すフローチャートに復帰する。
図44は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sm2)、全ての出力ポートを初期化する(Sm3)。次いでRAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sm4)、RAM507へのアクセスを禁止する(Sm5)。
その後、電圧が低下してCPU505が停止するか、ユーザリセット信号が入力されて再起動するか、の待機状態に移行する。この待機状態では、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて乱数値がラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれているか否かを判定し(Sm6)、乱数値がラッチされていれば、乱数値レジスタ559Aから内部抽選用の乱数値を読み出す(Sm7)ようになっており、これら以外の処理は行われない。Sm7のステップにおいて乱数値レジスタ559から内部抽選用の乱数値が読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、新たな数値データの取込が許可されることとなる。また、Sm7のステップにおいては、内部抽選用の乱数値を読み出すものの、読み出した乱数値を用いる訳ではなく、スタートスイッチ7の操作に応じて新たな乱数値の取込を可能とするためにダミーとして読み出すものである。
そしてこの待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。また、この待機状態において、電圧が低下せずにユーザリセット信号が入力されると前述した起動処理(メイン)がユーザモードから実行され、RAM507の格納データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM507へのアクセスを禁止した後、乱数値がラッチされているか否かを監視し、乱数値がラッチされている場合にラッチされた乱数値を読み出す処理以外には行わない構成であるが、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)のユーザモードからプログラムをスタートさせる構成としても良い。
本実施例のメイン制御部41は、システムリセットであるかユーザリセットであるかに関わらず、RAM507へのアクセスが許可された後、他の処理を行うことなく、まず、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し、その後、計算したRAMパリティから格納データが正常か否かの判定を行う前に、RAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う必要のある処理を行い、その後、RAMパリティに基づいてRAM507の格納データが正常か否かの判定を行うようになっている。
このため、これらRAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う必要のある処理を、RAM507の格納データが正常と判定された場合と異常と判定された場合とで個別に実行する必要がないため、起動時の処理に用いるプログラム容量を削減することができる。
また、メイン制御部41の起動後、RAM507へのアクセスが許可された後、他の処理を行う前にRAMパリティの計算が行われるので、RAM507に対して何らのアクセスも行われる前の状態で算出されたRAMパリティに基づいて格納データが正常か否かの判断が行われるため、データが正常か否かの判定の信頼性を高めることができる。
また、電断処理において、RAM507の未使用領域及び未使用スタック領域を含む全てのデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM507における未使用領域及び未使用スタック領域を含む全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM507のデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができるうえに、未使用領域や未使用スタック領域に不正なプログラムやデータが格納された場合でも、これら不正なプログラムやデータが格納されたまま復帰してしまうことを防止できる。
また、RAMパリティを計算した後、計算したRAMパリティから格納データが正常か否かの判定を行う前に、RAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う処理として、RAM507に格納されている各スイッチ入力データ、確定データ、エッジデータ、すなわち各スイッチの検出状況を示すデータをクリアするようになっており、メイン制御部41の起動時においてRAM507のデータが正常であり、以前の制御状態に復帰させる場合でも以前の制御状態には復帰させない場合でも、割込が許可された後、速やかにスイッチの検出状態のチェックを開始することが可能となる。
本実施例のスロットマシン1におけるメイン制御部41は、システムリセット時、すなわち電源投入などに伴いシステムリセット信号が入力されたときに、CPU505がROM506などに記憶されているセキュリティチェックプログラム506Aを読み出して実行することにより、セキュリティモードとなる。
このときには、セキュリティチェックプログラム506Aに対応した処理としてセキュリティチェック処理が実行される。ここで、メイン制御部41がセキュリティモードとなるセキュリティ時間は、ROM506のプログラム管理エリアに記憶されているセキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]やビット番号[4−3]に予め格納されたビット値に応じて、一定の固定時間とは異なる時間成分を含むことができる。
例えば、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値であれば、図10(D)に示す設定内容に対応して、固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかを、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値であれば、図10(C)に示すショートモード又はロングモードに対応して、システムリセットや電源投入がなされるごとに所定の時間範囲で変化する可変設定時間を、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。
こうして設定されたセキュリティ時間が経過するまでは、ROM506に記憶されているユーザプログラムの実行が開始されない。そして、乱数回路509による乱数値となる数値データの生成動作も、メイン制御部41がセキュリティモード中である期間では、開始されないようにすれば良い。これにより、電源投入等のシステムリセットによる動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
一例として、スロットマシン1の機種毎に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を異なる値に設定する。この場合には、セキュリティモードの延長時間を、スロットマシン1の機種毎に異ならせることができ、スロットマシン1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングを特定することが困難になる。また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を“01”又は“10”に設定することにより、可変設定時間を、システムリセット毎に異ならせることができる。これにより、スロットマシン1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングを特定することは著しく困難になる。
図45は、メイン制御部41に内蔵された乱数回路509の動作を説明するためのタイミングチャートである。また、図45(A)では、遊技制御基板40に搭載された制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKを示している。図45(B)では、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKを示している。図45(A)及び(B)に示すように、制御用クロックCCLKの発振周波数と、乱数用クロックRCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。
図45(B)に示すように、乱数用クロックRCLKは、タイミングT10,T11,T12,…においてローレベルからハイレベルに立ち上がる。そして、乱数用クロックRCLKは、メイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCに供給され、図12に示す乱数回路509が備えるクロック用フリップフロップ552におけるクロック端子CKに入力される。クロック用フリップフロップ552は、逆相出力端子(反転出力端子)QバーからD入力端子へとフィードバックされるラッチ用クロックRC0を、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKの立上りエッジに応答して取り込み(ラッチして)、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKとして出力する。これにより、乱数更新クロックRGKは、図45(C)に示すように、タイミングT10,T12,T14,…において、ローレベルからハイレベルへと立上り、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2の発振周波数を有する信号となる。例えば、乱数用クロックRCLKの発振周波数が20MHzであれば、乱数更新クロックRGKの発振周波数は10MHzとなる。そして、乱数用クロックRCLKの発信周波数は制御用クロックCCLKの発振周波数の整数倍にも整数分の1にもならないことから、乱数更新クロックRGKの発振周波数は、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる周波数となる。乱数生成回路553は、例えば乱数更新クロックRGKの立上りエッジに応答して、カウント値順列RCNにおける数値データを更新する。乱数列変更回路555は、乱数列変更設定回路556による乱数更新規則の設定に基づき、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNにおける数値データの更新順を変更したものを、乱数列RSNとして出力する。こうして、乱数列RSNにおける数値データは、例えば図45(D)に示すように、乱数更新クロックRGKの立上りエッジなどに応答して更新される。
このように、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLK
の発振周波数と、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なっており、また、一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍となることもない。そのため、乱数回路509のクロック用フリップフロップ552により生成される乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0の発振周波数は、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2となるが、制御用クロックCCLKの発振周波数や、制御用クロックCCLKの発振周波数の1/2となる内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、乱数更新クロックRGKとに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数生成回路553や乱数列変更回路555により生成される乱数列RSNにおける数値データの更新タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの更新動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
さらに、制御用クロックCCLKの発振周波数と、乱数更新クロックRGKの発振周波数を比較し、双方の発信周波数が同期するか否かを監視し、双方の発信周波数が同期した場合には、乱数更新クロックPGKの入力状態に異常が発生したと判定し、ゲームの進行を不能化することが好ましく、このようにすることで、乱数値となる数値データの更新動作に異常が発生している状態でゲームの進行制御が行われてしまうことを防止できる。
クロック用フリップフロップ552から出力されるラッチ用クロックRC0は、乱数更新クロックRGKの反転信号となり、その発振周波数は乱数更新クロックRGKの発振周波数と同一で、その位相は乱数更新クロックRGKの位相とπ(=180°)だけ異なる。ラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、例えば図45(E)に示すように、各ラッチ用クロックRC0、RC1、RC2はいずれも、共通の周期で信号状態が変化する発振信号となる。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力される。ラッチ用クロックRC2は、ラッチ用フリップフロップ557Bのクロック端子CKに入力される。
こうして、ラッチ用クロックRC0を分岐することにより生成されるラッチ用クロックRC1、RC2の発振周波数は、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。したがって、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、ラッチ用クロックRC1、RC2とに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数値となる数値データが取り込まれる動作タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの取込動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立上りエッジに応答して、スタートスイッチ7から伝送されて入力ポートP0に供給されたゲーム開始信号SS1を取り込み(ラッチして)、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力する。そして、乱数ラッチセレクタ558Aにおける取込方法が入力ポートP0への信号入力に指定されていれば、ゲーム開始時ラッチ信号SL1が乱数ラッチ信号LL1として出力される。これにより、例えば図45(F)に示すようなタイミングでオフ状態(ローレベル)とオン状態(ハイレベル)とで信号状態が変化するゲーム開始信号SS1は、ラッチ用クロックRC1が立ち上がるタイミングT11、T13、T15、…にてラッチ用フリップフロップ557Aに取り込まれた後、図45(G)に示すようなタイミングT11、T13で信号状態がオフ状態とオン状態とで変化する乱数ラッチ信号LL1となって、乱数ラッチセレクタ558Aから出力される。
乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データを、乱数ラッチセレクタ558Aからクロック端子へと入力される乱数ラッチ信号LL1の立上りエッジに応答して取り込み(ラッチして)、記憶データとなる数値データを更新する。
例えば図45(G)に示すように、タイミングT11にて乱数ラッチ信号LL1がオフ状態からオン状態に変化する立上りエッジが生じた場合には、このタイミングT11にて乱数列変更回路555から出力されている乱数列RSNにおける数値データが、図45(H)に示すように、乱数値レジスタR1Dに取り込まれ、乱数値となる数値データとして取得される。これにより、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aでは、スタートスイッチ7の操作が検出されたことに基づき、乱数値として用いられる数値データを取得して記憶することができる。
このように、ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立上りエッジに応答して、スタートスイッチ7から伝送されて入力ポートP0に供給されたゲーム開始信号SS1を取り込み(ラッチして)、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力することとなるが、この際、スタートスイッチ7の操作が有効か否かに関わらず、スタートスイッチ7から伝送されて入力ポートP0に供給されたゲーム開始信号SS1を取り込み(ラッチして)、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力し、これに伴い、乱数ラッチセレクタ558Aが、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データをラッチして、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aの数値データを更新するようになっている。すなわちラッチ用フリップフロップ557Aは、スタートスイッチ7の操作が有効な状態か否かに関わらず、スタートスイッチ7の立上りを検知すれば良いので、ラッチの契機となる信号の検出回路を簡素な構成にできる。
また、図9(B)に示すような第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値を“1”とすれば、例えば乱数回路509にて生成される乱数値となる数値データのスタート値を、システムリセット毎に変更することができる。これにより、例え乱数回路509の動作開始タイミングを特定することができたとしても、乱数回路509が備える乱数値レジスタ559Aから読み出される数値データを特定することは困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
このように本実施例では、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を“00”以外の値とすることにより、電源投入等に伴うシステムリセットごとに所定の時間範囲で変化する可変設定時間を、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。これにより、電源投入等に伴うシステムリセットによる動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を“000”以外の値とすることにより、固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかを、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。これにより、電源投入等に伴うシステムリセットによる動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
また、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なっており、また、一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍となることもない。そのため、乱数回路509のクロック用フリップフロップ552により生成される乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0の発振周波数は、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2となるが、制御用クロックCCLKの発振周波数や、制御用クロックCCLKの発振周波数の1/2となる内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、乱数更新クロックRGKとに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数生成回路553や乱数列変更回路555により生成される乱数列RSNにおける数値データの更新タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの更新動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。また、ラッチ用クロックRC0を分岐することにより生成されるラッチ用クロックRC1、RC2の発振周波数も、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、ラッチ用クロックRC1、RC2とに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数値となる数値データが取り込まれる動作タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの取込動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
メイン制御部41に内蔵又は外付けされた乱数回路509では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”とされたことに対応して、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNや乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データのスタート値を、システムリセット毎に変更することができる。これにより、例え乱数回路509の動作開始タイミングを特定することができたとしても、乱数回路509が備える乱数値レジスタ559Aから読み出される数値データを特定することは困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」の接続による不正信号の入力などを、確実に防止することができる。
メイン制御部41が備える外部バスインタフェース501では、内部リソースアクセス制御回路501Aにより、例えばROM506の記憶データといった、メイン制御部41の内部データにつき、CPU505等の内部回路以外による外部読出が制限される。これにより、例えばROM506に記憶されているユーザプログラムといった、ゲームを制御するプログラムがメイン制御部41の外部から読み出されて解析などに提供されることを防止できる。そして、遊技制御処理プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」の接続による不正信号の入力などを、確実に防止することができる。
メイン制御部41に内蔵又は外付けされた乱数回路509では、周波数監視回路551により乱数用クロックRCLKにおける周波数異常が検知されたときに、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納される内部情報データCIF4のビット値が“1”に設定される。そして、CPU505では、内部情報データCIF4の読出値が“1”であると連続して判定された回数が、クロック異常判定値に達したと判定されたときに、乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定する。そして乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定された場合には、メイン制御部41の動作が停止することとなる。これにより、乱数用クロックRCLKとして不正信号を入力することによる不正行為を確実に防止することができる。
メイン制御部41に内蔵されたCPU505は、乱数回路509に対するラッチ信号の出力に相当する乱数値取込指定レジスタRDLTへのビット値“1”の書き込みを行い、乱数値レジスタ559Aを複数回読み出す。そして、読み出した数値データの全ビットを監視して、変化しないビットデータの有無に基づき、乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定する。そして乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定された場合には、メイン制御部41の動作が停止することとなる。これにより、乱数回路509の動作状態に異常が発生していることを確実かつ容易に検知して、不正行為を防止することができる。特に、乱数回路509により数値データが正常に更新されないまま、すなわち数値データが固定されたままの状態で内部抽選を行わせることで、常に特別役を当選させるなどの不正を防止できる。
メイン制御部41に内蔵又は外付けされた乱数回路509は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”である場合に、システムリセット毎に乱数値となる数値データのスタート値を変更する。このときには、例えばメイン制御部41に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値などを用いて、システムリセット毎に変更されるスタート値を決定すれば良い。これにより、システムリセット等のタイミングにより異なる初期値決定用データを用いて初期値を決定することができ、狙い撃ちなどによる不正行為を防止することができる。
尚、本実施例では、セキュリティモードの延長時間が、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値に対応して、予め選択可能な複数の延長時間のいずれかとなり、この延長時間はシステムリセット毎に変更されないものであったが、例えばROM506に記憶されたユーザプログラムにおける設定などにより、固定時間に加算される延長時間を、システムリセット毎に複数の延長時間のいずれかに決定するようにしても良い。この場合には、延長時間がいずれも、最長の可変設定時間に比べて、長くなるように定義しておく。そして、大まかな延長時間を決定した後、詳細な延長時間を決定すれば良い。これにより、電源投入等に伴うシステムリセット時にセキュリティモードとなるセキュリティ時間を、システムリセット毎に大きく変化させることが可能になり、スロットマシン1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが、より困難になる。
また、セキュリティモードの延長時間などは、メイン制御部41を構成するチップ毎に付与されるIDナンバーを用いて決定されるようにしても良い。一例として、IDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算の一部又は全部を実行して、算出された値に対応して延長時間を設定しても良い。この場合には、例えばシステムリセット毎に延長時間を決定するために用いる演算式を変更することなどにより、システムリセット毎に延長時間がランダムに決定されるようにしても良い。さらに、例えばIDナンバーを用いて延長時間を決定するための演算式をシステムリセット時に格納したフリーランカウンタのカウント値に対応して決定するといったように、フリーランカウンタのカウント値と、IDナンバーとを組み合わせて使用することなどにより、システムリセット毎に延長時間がランダムに決定されるようにしても良い。また、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎に変更する場合にも、フリーランカウンタのカウント値と、IDナンバーとを組み合わせて使用することなどにより、乱数のスタート値を決定しても良い。
また、システムリセット時には、セキュリティモードから開始し、乱数回路509の設定を行う乱数回路設定処理を行うとともに、乱数回路設定処理において乱数の更新規則の設定や乱数のスタート値の設定などが行われる一方でユーザリセット時には、セキュリティモードは省略され、ユーザモードから開始することとなる。すなわち、システムリセット時には、乱数の初期値が設定し直されるのに対して、ユーザリセット時には、乱数回路509の設定は行われず、リセット前からの状態のまま乱数となる数値データの更新が継続されることとなる。これにより、意図的にユーザリセットを行った場合でもユーザリセットのタイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データを特定することは困難となり、狙い撃ちなどによる不正行為をさらに効果的に防止することができる。
また、セキュリティモード内で乱数のスタート値の設定などを含む乱数回路の設定が行われ、数値データの更新が開始され、その後ユーザモードへ移行した後に、タイマ割込処理の実行が許可されるようになっている。すなわちタイマ割込処理の実行が許可される前に乱数のスタート値の設定が行われ、この設定された乱数のスタート値から数値データの更新が開始されるため、タイマ割込処理中に実行されるスイッチ類の判定状況からタイマ割込処理の許可されたタイミングまではある程度特定することはできるものの、乱数回路509の数値データの更新が開始されたタイミングを特定することはできないため、乱数回路509における乱数値となる数値データを特定することは困難となり、狙い撃ちなどによる不正行為をさらに効果的に防止することができる。
本実施例では、メイン制御部41の外部に設けられた乱数用クロック生成回路43により、制御用クロック生成回路42で生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる発振周波数を有する乱数用クロックRCLKを生成して、乱数回路509に供給するものであったが、メイン制御部41のCPU505に供給されるクロック信号と、乱数回路509に供給されるクロック信号とが、共通のクロック生成回路に含まれる1つの発振器により生成された発振信号を用いて、生成されるようにしても良い。この場合には、例えば乱数用クロックRCLKと制御用クロックCCLKをそれぞれ生成するための分周器などを設け、ラッチ用クロックRC0、RC1、RC2と制御用クロックCCLKあるいは内部システムクロックSCLKとの同期が生じにくくなるように、各分周器における分周比などを設定すれば良い。制御用クロック生成回路42と乱数用クロック生成回路43とは、その全部又は一部が、メイン制御部41の内部に設けられても良いし、メイン制御部41の外部に設けられても良い。
本実施例では、乱数回路509が乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKの供給を受け、クロック用フリップフロップ552により、乱数更新クロックRGKとラッチ用クロックRC0とを生成するものであったが、例えば乱数用クロック生成回路43といった、乱数回路509の外部において、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0となる発振信号が生成されるようにしても良い。あるいは、乱数回路509の内部にて、乱数更新クロックRGKを生成するための回路と、ラッチ用クロックRC0を生成するための回路とを、別個に設けるようにしても良い。一例として、クロック用フリップフロップ552と同様のフリップフロップにより乱数更新クロックRGKを生成する一方で、乱数更新クロックRGKの信号状態を反転させる反転回路を設け、その反転回路から出力される信号を、ラッチ用クロックRC0として用いるようにしても良い。
本実施例に適用した乱数回路509では、乱数ラッチフラグデータRDFM0が“1”の状態、すなわち乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態では、新たな乱数値の取込要求が発生した場合でも、新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込まないようになっており、このような状態では、乱数値レジスタR1Dの数値データが読み出されて、乱数ラッチフラグデータRDFM0がクリアされるまで新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込むことが不可能となる。
このため、図46に示すように、スタートスイッチ7の操作によりゲーム開始信号SS1が入力されて数値データがラッチされ、乱数値レジスタR1Dに格納された後、この格納された数値データが読み出されて乱数値格納ワークの数値データが更新されるまでは、乱数ラッチフラグデータRDFM0が“1”の状態となることで、格納されている数値データが保持され、その間にゲーム開始信号SS1が入力されても新たな数値データに上書きされてしまうことがないので、静電気などによりゲーム開始信号SS1の信号線にノイズがのっても数値データが変わってしまうことがない。
尚、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態において新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込まないようにする構成としては、新たな数値データのラッチを禁止する構成であっても良いし、新たな数値データをラッチするものの、乱数値レジスタR1Dへの書き込みを禁止する構成であっても良い。
上記のように、本実施例では、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態では、この格納された数値データが読み出されるまで、格納されている数値データを保持する構成を採用しているが、この場合には、スタートスイッチ7の操作がゲームの進行上有効でない期間においてなされた場合でも、ラッチされて乱数値レジスタR1Dに数値データが保持されたままとなり、その後、スタートスイッチ7の操作が有効となってスタートスイッチ7が操作された場合、本来、ゲームを開始させるためにスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データによって内部抽選が行われてしまうという新たな問題が生じることとなる。
これに対して本実施例では、約0.56ms毎に基本処理に割り込んで実行するタイマ割込処理4回に1回(約2.24ms)毎に実行される乱数値読出処理において乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数ラッチフラグが設定されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされている場合には、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すようになっている。これにより、乱数ラッチフラグがクリアされ、新たな数値データの取込が可能な状態となる。すなわち一定時間間隔(約2.24ms)毎に、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否かを確認し、ラッチされていれば乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すことで、乱数値レジスタR1Dに数値データが保持されている状態を解除し、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データの取込が可能な状態となる。
このため、図47に示すように、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されていても、一定時間(乱数値読出処理の実行間隔である約2.24ms)以内に乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる。
また、乱数値読出処理では、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされている場合に、数値データを読み出すだけではなく、RAM507の乱数値格納ワークの値を読み出した数値データに更新することにより、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後の乱数値読出処理において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
そして、ゲームの開始時に、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データではなく、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを取得して内部抽選を行うので、乱数値レジスタR1Dから数値データが読み出された後に、スタートスイッチの信号線にノイズがのって数値データが変わってしまっても内部抽選に用いる乱数値格納ワークの数値データに影響することがなく、このような場合であってもスタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチした数値データを用いて内部抽選を行うことができる。
また、本実施例では、電断した際に乱数値レジスタR1Dの値は保持されないが、乱数値格納ワークが割り当てられたRAM507は、電断しても格納データが保持されるようになっているため、スタートスイッチ7の操作が検出された後、内部抽選を開始する前の段階で瞬停などにより乱数値レジスタR1Dの値が消失しても乱数値格納ワークの数値データは維持されるため、スタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチされた数値データを内部抽選に用いることができる。
また、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定し、その後の内部抽選において抽選用ワークに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようになっており、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでに乱数値格納ワークに格納されている数値データが更新されても、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことがないが、スタートスイッチ7の操作が検出された時点でRAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データをCPU505のワークレジスタに設定し、その後の内部抽選においてワークレジスタに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良い。
また、乱数値格納ワークに格納されている数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良いが、この場合には、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでの期間において、タイマ割込処理(メイン)を禁止することなどにより、乱数値格納ワークに格納されている数値データが新たにラッチされた数値データによって更新されてしまうことがないようにすることで、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)4回に1回の割合でスイッチ類の検出信号を入力し、2回連続して検出信号の状態が一致した場合、すなわち約2.24msの期間検出信号の状態が同じ場合に、該当するスイッチ類の検出状態を確定させる。このため、スタートスイッチ7の操作(offからonへの変化)を検知するのに約2.24msかかることとなるが、乱数値読出処理がこの時間よりも短いと、スタートスイッチがoffからonに変化した時点から検知されるまでの間に乱数値格納ワークの数値データが、ノイズなどによって新たにラッチされた数値データに更新されてしまう可能性がある。一方、乱数値読出処理がこの時間よりも長いとスタートスイッチ7の操作のタイミングでラッチした数値データが乱数値格納ワークの数値データに反映されない可能性がある。
これに対して乱数値読出処理もタイマ割込処理(メイン)4回に1回の割合で実行され、乱数値格納ワークの数値データが更新されるのに要する最小時間も同じ約2.24msであり、スタートスイッチ7がoffからonに変化した時点から検知されるまでに乱数値格納ワークの数値データが新たにラッチされた数値データに更新されてしまうことがなく、かつ、スタートスイッチ7の操作のタイミングでラッチした数値データを乱数値格納ワークの数値データに反映させることができる。
尚、本実施例では、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されていても、一定時間(乱数値読出処理の実行間隔である約2.24ms)以内に乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となることで、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる構成であるが、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれることで乱数割込を発生させるとともに、乱数割込の発生に伴い乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出し、乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とすることで、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる構成としても良い。
乱数割込を発生させるためには、乱数割込制御データRDIC0のビット値を“1”に設定すれば良く、このような設定とすることにより、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれることで、乱数割込が発生するようになる。
そして、メイン制御部41は、乱数割込が発生した際に、基本処理に割り込んで乱数値ラッチ割込処理を実行すれば良い。尚、乱数割込が発生した際に、他の割込処理の実行中であれば、実行中の割込処理の終了を待って乱数値ラッチ割込処理を実行すれば良い。
図48は、メイン制御部41が乱数割込の発生に伴い実行する上述の乱数値ラッチ割込処理の制御内容を示すフローチャートである。尚、乱数値ラッチ割込処理の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
乱数値ラッチ割込処理では、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避した後(Sk1001)、乱数値レジスタ559Aから数値データを読み出し(Sk1002)、乱数値格納ワークに格納されている値を、Sk1002において読み出した数値データに更新し(Sk1003)、Sk1001においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk1004)、割込前の処理に戻る。
このように、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれることで、乱数割込が発生し、これに伴いメイン制御部41は、基本処理に割り込んで乱数値ラッチ割込処理を実行し、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すようにすることで、乱数ラッチフラグがクリアされ、新たな数値データの取込が可能な状態となる。すなわち乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれる毎に、乱数値ラッチ割込処理を実行して乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すことで、乱数値レジスタR1Dに数値データが保持されている状態を解除し、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データの取込が可能な状態となる。
このため、図49に示すように、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されても、数値データがラッチされたことに伴う割込の発生により乱数値レジスタR1Dの数値データが読み出され、新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる。
また、乱数値ラッチ割込処理では、乱数値レジスタR1Dにラッチされた数値データを読み出すだけではなく、RAM507の乱数値格納ワークの値を読み出した数値データに更新することにより、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データがラッチされる毎に、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
そして、ゲームの開始時に、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データではなく、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを取得して内部抽選を行うので、乱数値レジスタR1Dから数値データが読み出された後に、スタートスイッチの信号線にノイズがのって数値データが変わってしまっても内部抽選に用いる乱数値格納ワークの数値データに影響することがなく、このような場合であってもスタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチした数値データを用いて内部抽選を行うことができる。
また、この変形例では、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定し、その後の内部抽選において抽選用ワークに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようになっており、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでに乱数値格納ワークに格納されている数値データが更新されても、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことがないが、スタートスイッチ7の操作が検出された時点でRAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データをCPU505のワークレジスタに設定し、その後の内部抽選においてワークレジスタに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良い。
また、乱数値格納ワークに格納されている数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良いが、この場合には、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでの期間において、乱数割込の発生に伴う乱数値割込処理を禁止することなどにより、乱数値格納ワークに格納されている数値データが新たにラッチされた数値データによって更新されてしまうことがないようにすることで、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことを防止できる。
尚、この変形例では、乱数値ラッチ割込処理において、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すようになっているが、乱数値ラッチ割込処理では、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされた旨を示すラッチフラグをRAM507に設定し、BET処理などの基本処理やタイマ割込処理(メイン)などにおいてラッチフラグがRAM507に設定されているか否かを判定し、RAM507にラッチフラグが設定されていると判定した場合に、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出す構成としても良く、このような構成とした場合でも、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されたままとなってしまうことがなく、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる。
また、本実施例では、電源投入時においてメイン制御部41の制御状態を電断前の制御状態に復帰させることや瞬停時に一時的にメイン制御部41の動作が停止してもユーザリセット信号の入力により、動作停止前の制御状態に復帰させることが可能とされており、ゲームの開始条件を満たす規定数の賭数が設定されている状態に復帰することもある。
一方で、電断時や瞬停時は電源電圧が不安定な状態であり、このような状況においてはノイズなどによってゲーム開始信号SS1の入力が検出されて数値データがラッチされ、乱数値レジスタR1Dに格納され、そのまま保持されてしまう虞がある。
これに対して、本実施例では、電断処理(メイン)の終了後、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数ラッチフラグが設定されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされている場合には、ダミーで乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出す処理を、電圧低下によりメイン制御部41の動作が停止するか、ユーザリセット信号の入力により再起動するまでの間、繰り返し行うようになっている。これにより、乱数ラッチフラグがクリアされ、新たな数値データの取込が可能な状態となる。
このため、瞬停などにより電断処理(メイン)が行われた後、ユーザリセット信号の入力により再起動する場合において、その間に、ノイズなどによって乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされてしまった場合でも、すぐに読み出されることにより乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、瞬停時にノイズなどによってラッチされた数値データ、すなわちゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことがない。
尚、本実施例では、電断処理(メイン)の終了後、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否か、すなわち数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かを確認し、乱数ラッチフラグが設定されている場合にのみ、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようになっているが、電断処理(メイン)の終了後、数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かに関わらず一律に乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出す処理を繰り返し行うようにしても良い。
さらに、本実施例では、メイン制御部41の起動後、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰するか否かに関わらず、ゲームの進行制御が開始する前に乱数ラッチフラグが設定されているか否か、すなわち数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されている場合には、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出し、乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、起動後、ゲームの進行制御が開始される前の段階でラッチされ乱数値レジスタR1Dに保持されていた数値データ、すなわちゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことがない。
尚、本実施例では、メイン制御部41の起動後、ゲームの進行制御が開始する前に、乱数ラッチフラグが設定されているか否か、すなわちラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かを確認し、乱数ラッチフラグが設定されている場合にのみ、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようになっているが、一律に乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようにしても良い。
また、メイン制御部41の起動後、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰するか否かに関わらず、乱数ラッチフラグが設定されていれば、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようになっているが、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰する場合のみ乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出す構成としても良いし、さらには、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰する場合であり、かつ復帰する制御状態がゲームを開始可能な状態である場合のみ乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようにしても良い。
また、本実施例では、電断処理(メイン)においてRAM507へのアクセスを禁止した後、動作停止状態またはユーザリセットを待機する構成であるが、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)のユーザモードからプログラムをスタートさせる構成としても良く、このような構成とした場合には、電圧の回復を判定した際に、乱数ラッチフラグが設定されているか否かを判定し、乱数ラッチフラグが設定されている場合に、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出した後、起動処理(メイン)のユーザモードからプログラムをスタートさせる構成とすることが好ましく、このようにすることで、瞬停時においてゲームの進行制御が開始される前の段階で確実に乱数値レジスタR1Dに保持されていた数値データを読み出して乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とすることが可能となり、ゲームの進行制御が開始される前の段階でラッチされ乱数値レジスタR1Dに保持されていた数値データ、すなわちゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことがない。
また、本実施例では、メイン制御部41の起動後、ゲームの進行制御が開始する前の段階でも、電処理の終了後、動作停止状態となるかユーザリセットを待機する期間のいずれにおいても乱数値レジスタR1Dに保持されている数値データを読み出して乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とすることが可能となる構成であるが、いずれか一方のみ乱数値レジスタR1Dに保持されている数値データを読み出して乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とする構成としても良く、このような構成であっても、ゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたか否かをスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されちるか否かに基づいて判定する。
スタートスイッチ7の立上りエッジは、一定間隔毎に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)4回に1回毎(約2.24ms毎)に実行するスイッチ入力判定処理において、スタートスイッチ7の検出状態に基づく確定データがoffからonに変化したことを条件に設定される。確定データは、スイッチ入力判定処理毎に前回の検出状態と今回の状態が一致する場合にのみ更新されるデータであることから、スタートスイッチ7の立上りエッジは、スタートスイッチ7の検出状態がoffの状態である場合に、スイッチ入力判定処理において2回連続してスタートスイッチ7のonが検知されることで設定されることとなる。
一方、スイッチ入力判定処理の実行間隔は約2.24msであることから、スタートスイッチ7がonとなってから最低でも約2.24ms以上onが継続して検知されることを条件にスタートスイッチ7の立上りエッジが設定され、スタートスイッチ7の操作が検出されることとなる。
このように本実施例では、図50に示すように、ゲームを開始可能な状態においてスタートスイッチ7のonが一定期間(最低でも約2.24ms)以上継続して検知されたことを条件に、スタートスイッチ7の操作が検出され、ゲームが開始されるようになっており、静電気などのノイズによってスタートスイッチ7のonが誤って検出されたにも関わらず、ゲームが開始してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、ゲームを開始可能な状態においてスタートスイッチ7のonが一定期間(最低でも約2.24ms)以上継続して検知されたことを条件に、スタートスイッチ7の操作が検出され、ゲームが開始されるようになっているが、例えば、1回のスイッチ入力判定処理においてスタートスイッチ7の検出状態を複数回確認し、全てにおいてonが判定されたことを条件に、スタートスイッチの操作が検出され、ゲームが開始されるようにしても良く、このような構成であっても静電気などのノイズによってスタートスイッチ7のonが誤って検出されたにも関わらず、ゲームが開始してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、図50に示すように、ゲームを開始可能な状態において、スタートスイッチ7の立上りエッジが検出されている場合に、乱数ラッチフラグが設定されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の操作により数値データがラッチされ、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されている場合にのみゲームを開始させるようになっている。
このため、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されていない、すなわち内部抽選に用いる乱数値がラッチされていないにも関わらず、ゲームが開始して内部抽選が行われてしまうことがなく、スタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチされた数値データを用いて確実に内部抽選を行うことができる。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、後述するフリーズ状態に制御する旨が決定された場合に、フリーズ状態に制御するか否か及びフリーズ状態に制御する場合にはそのタイミングを示すコマンドであり、後述するフリーズ抽選の終了時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、ドアコマンド格納領域に格納される。ドアコマンド格納領域には、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド格納領域に格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。尚、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
前述のようにドアコマンドも操作検出コマンドもともにタイマ割込処理(メイン)のコマンド設定処理においてコマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信されることとなるが、ドアコマンド送信要求2が設定されている場合、すなわちドアコマンドの送信が要求されている場合には、例え、操作検出コマンドの送信が要求されていても、ドアコマンドの送信を優先するようになっており、ドアコマンド送信要求2が設定されていない場合のみ操作検出コマンドが送信されることとなるため、ドアコマンド送信要求2と操作検出コマンド送信要求の双方が設定されている場合には、当該コマンド送信処理では、ドアコマンドが送信され、次回以降のコマンド送信処理において操作検出コマンドが送信されることとなる。
また、シリアル通信回路511は、図51(a)に示すように、送信データレジスタ561に未送信のコマンドデータが残っているか、或いはコマンドデータの送信中である場合に、ステータスレジスタ563の送信完了の値を0とし、送信データレジスタ561に格納されたコマンドデータの送信が全て完了するとステータスレジスタ563の送信完了の値を1とする。そしてステータスレジスタ563の値は、CPU505によって参照可能とされており、CPU505は、タイマ割込処理(メイン)においてレジスタを待避した後、最初にステータスレジスタ563から送信完了の値を取得し、取得した値に基づいてRAM507の送信完了フラグの値を更新する。
コマンド送信処理では、まずRAM507に格納されている送信完了フラグの値を確認し、図51(b)に示すように、送信完了フラグの値が1の場合、すなわちコマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了している旨を示す場合のみ、ドアコマンドまたは操作検出コマンドの送信データレジスタ561への転送を許可するようになっており、送信完了フラグの値が0の場合、すなわち送信データレジスタ561に未送信のコマンドデータが残っているか、或いはコマンドデータの送信中である旨を示す場合には、ドアコマンド送信要求2が設定されていてもドアコマンドの送信データレジスタ561への転送は禁止され、また、操作検出コマンド送信要求が設定されていても操作検出コマンドの送信データレジスタ561への転送は禁止されるようになっている。
特に、操作検出コマンドは、無効であるか有効であるかに関わらずスイッチの検出状態が変化するとその送信が要求されるため、無制限に送信が要求される可能性があり、これら操作検出コマンドによってゲームの進行制御に伴うコマンドの送信が遅れてしまうこととなるが、上述のようにコマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了している場合のみ操作検出コマンドを送信データレジスタ561へ転送することが許可されるので、操作検出コマンドの送信に伴ってゲームの進行制御に関連する演出が遅れてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、ゲームの進行制御に伴う事象を契機とするコマンド(以下、第1のコマンドとする)は、基本処理において生成され、送信データレジスタ561に転送することでシリアル通信回路511によってサブ制御部91に送信されることとなるが、ドアコマンドや操作検出コマンドなど、ゲームの進行とは関係なく生じうる事象を契機とするコマンド(以下、第2のコマンドとする)は、基本処理に定期的に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)により生成されるようになっている。また、コマンドが2バイトのデータから構成されているため、これら第2のコマンドを生成した時点で直ちに送信データレジスタ561に転送する構成とすると、場合によっては、基本処理においてゲームの進行制御に伴うコマンドデータ1バイト目を転送した後、2バイト目を転送する前にタイマ割込処理が割り込んで実行され、第1のコマンドのデータの1バイト目と2バイト目の間に、第2のコマンドのデータが入り込んでしまって、サブ制御部91側で正規のコマンドとして受信できなくなってしまう可能性がある。
これに対して本実施例では、前述のようにタイマ割込処理(メイン)の最初にシリアル通信回路511のステータスレジスタ563における送信完了の値を取得し、RAM507の送信完了フラグを更新し、送信完了フラグとして0が設定されている場合、すなわち何らかのコマンドが送信データレジスタ561に残っているか、コマンドの送信中である場合は、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送が禁止されるようになっており、第1のコマンドを構成する複数バイトのコマンドデータの間に、第2のコマンドが入り込んでしまうことがない。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送の直前にステータスレジスタ563の送信完了の値を確認するのではなく、タイマ割込処理(メイン)の最初に取得したステータスレジスタ563の送信完了の値を取得して送信完了フラグを更新し、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送の直前に送信完了フラグの値を参照して第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を禁止するか許可するかが判断されるようになっている。
これは、図51(b)に示すように、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータを送信データレジスタ561に転送した後、第1のコマンドを構成する2バイト目のコマンドデータが転送される前の段階でタイマ割込処理(メイン)が実行されると、このタイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの送信データレジスタへの転送の禁止または許可を判断する前に、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータの送信が完了し、ステータスレジスタ563の送信完了の値が1となってしまい、第1のコマンドを構成する2バイト目のコマンドデータが送信されていないのに、未送信の第1のコマンドデータがないものとして第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータと2バイト目のコマンドデータの間に、第2のコマンドデータが送信されてしまう可能性があるからであり、本実施例のように、タイマ割込処理(メイン)の最初に取得したステータスレジスタ563の送信完了の値を取得して送信完了フラグを更新し、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送の直前に送信完了フラグの値を参照して第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を禁止するか許可するかを判断することにより、タイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの送信データレジスタへの転送の禁止または許可を判断する前に、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータの送信が完了し、ステータスレジスタ563の送信完了の値が1となってしまっても、確実に第2のコマンドの送信データレジスタへの転送を禁止することが可能となり、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータと2バイト目のコマンドデータの間に、第2のコマンドデータが送信されてしまうことを確実に防止することができる。
尚、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)が開始し、レジスタを待避した後、すぐにステータスレジスタ563の送信完了の値を取得する構成であるが、少なくともタイマ割込処理(メイン)の開始後、第2のコマンドの送信データレジスタへの転送を行う前の段階であり、かつタイマ割込処理(メイン)の開始後、シリアル通信回路511が1バイト目のコマンドデータの送信を完了して送信完了の値を更新するのに要する時間が経過する前の段階でステータスレジスタ563の送信完了の値を取得する構成であれば良い。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)においてステッピングモータにて構成されるリールモータ32L、32C、32Rの駆動制御が行われるとともに、第1のコマンドを送信データレジスタ561に転送する際にタイマ割込処理(メイン)を禁止するのではなく、タイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの転送を禁止することで、第1のコマンドを構成する複数バイトのコマンドデータの間に、第2のコマンドが入り込んでしまうことを防止しているため、リールモータ32L、32C、32Rの位相の励磁時間が一定となり、リールモータ32L、32C、32Rを安定して駆動させることができる。
尚、本実施例では、ゲームの進行とは関係なく生じうる事象を契機とするコマンドとしてドアコマンド及び操作検出コマンドを適用しているが、ゲームの進行とは関係なく生じうるコマンドであり、タイマ割込処理(メイン)においてその送信が要求されるコマンドであれば良く、遊技機の振動など、突発的に生じうるエラーを検知した旨を示すコマンドを第2のコマンドとして適用しても良い。
また、本実施例では、何らかのコマンドが送信データレジスタ561に残っているか、コマンドの送信中である場合は、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送が一律に禁止される構成であるが、図29(b)に示すように、基本処理においてコマンドデータを送信データレジスタ561に転送するコマンド格納処理において、1バイト目のコマンドデータを転送(Sx1)する前にRAM507に割り当てられたコマンド転送完了フラグ領域の値を0に設定し(Sx0)、2バイト目のコマンドデータの転送(Sx2)を終えた後にコマンド転送完了フラグ領域の値を1に設定する(Sx3)とともに、タイマ割込処理(メイン)のコマンド設定処理において、コマンド転送完了フラグの値として1が設定されている場合のみ、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を許可し、コマンド転送完了フラグの値として0が設定されている場合には、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を禁止する構成としても良く、このような構成とすることで、図51(c)に示すように、第1のコマンドを構成する全てのコマンドデータが送信データレジスタ561に転送された後は、最後のコマンドデータ(2バイト目)が未だ送信データレジスタや送信用シフトレジスタ562に残っており、送信が完了していない状態(ステータスレジスタ563の送信完了の値が0の状態)であっても、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送が許可されることとなるため、第1のコマンドを構成する複数バイトのコマンドデータの間に、第2のコマンドを構成するコマンドデータが入り込んでしまうことがないうえに、第2のコマンドの送信が禁止される期間を極力短くすることができる。
メイン制御部41は、約100ms毎にドア開放検出スイッチ25の検出状態を監視する。詳しくは、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込1〜4のいずれでも行う、すなわち0.56ms毎に行うポート入力処理においてドア開放検出スイッチ25からの検出信号を正論理化した入力状態(ドア開放検出スイッチ25on=1、ドア閉塞状態で0)を取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行う、すなわち2.24ms毎に行うドア監視処理において、前述のポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約100ms(ドア監視処理45回)論理和し続け、その結果を使用してドア開放検出スイッチ25の検出状態を判定する。そして、約100msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもドア開放検出スイッチ25のon(開放状態)が検出された場合には、ドア開放検出スイッチ25のonと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もドア開放検出スイッチ25のon(開放状態)が検出されていない場合には、ドア開放検出スイッチ25のoffと判定する。この判定の結果と、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、が一致すればドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化なしと判定し、一致しなければドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定し、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドを、変化後の検出状態を示すドアコマンドに更新し、ドアコマンド送信要求2を設定して当該ドアコマンドの送信を命令する。また、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定した場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態も更新する。
また、メイン制御部41は、電源投入時または1ゲーム終了時に、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信要求1を設定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求する。一方ドア監視処理においては、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否かを判定し、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンドの送信要求ありと判定し、ドアコマンド送信要求2を設定してドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を命令する。また、メイン制御部41は、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態も更新する。
このように外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態は、ドアコマンドの送信命令にリンクして更新されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、メイン制御部41がゲームの進行制御を行う操作スイッチとして1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rを備える。また、これら操作スイッチのうちスタートスイッチ7は、設定変更状態において設定値の確定操作にも用いられる。
これらスイッチ類の操作は、ゲームの終了時から次回のゲーム終了時までを構成する全ての制御状態において常にゲームの進行制御に関与するものではなく、制御状態に応じてゲームの進行制御に関与することもあれば関与しないことがある。
ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態においては、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7の操作がゲームの進行制御に関与し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作はゲームの進行制御に関与しない。さらにゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態であっても、賭数が規定数に到達していない状態、すなわち賭数をさらに加算できる状態であり、かつゲームの開始条件が成立していない状態では、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与するが、スタートスイッチ7の操作はゲームの進行制御に関与せず、一方で、賭数が規定数に到達している状態、すなわち賭数を加算できない状態であり、かつゲームの開始条件が成立している状態では、スタートスイッチ7の操作がゲームの進行制御に関与するが、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作はゲームの進行制御に関与しない。
また、ゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行制御に関与し、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7の操作はゲームの進行制御に関与しない。さらにゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態であっても、全リールが回転中であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの全ての操作がゲームの進行制御に関与するが、いずれかのリールが停止している状態であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち回転中のリールに対応するストップスイッチのみがゲームの進行制御に関与し、停止済みのリールに対応するストップスイッチはゲームの進行制御に関与しない。
尚、本発明における制御状態とは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態、ゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態に限らず、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態のうち賭数が規定数に到達していない状態、すなわち賭数をさらに加算できる状態であり、かつゲームの開始条件が成立していない制御状態、賭数が規定数に到達している状態、すなわち賭数を加算できない状態であり、かつゲームの開始条件が成立している制御状態、ゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態のうち全リールが回転中の制御状態、左リールのみが停止している制御状態、中リールのみが停止している制御状態、右リールのみが停止している制御状態、左、中リールが停止している制御状態、左、右リールが停止している制御状態、右、中リールが停止している制御状態、ウェイト期間の状態、メダルの払出期間の状態のそれぞれについても該当する。さらに、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態において1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与しない状態であっても、規定数の賭数が既に設定されているために1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与しない制御状態と、規定数の賭数が未だ設定されてはいないが、クレジットが残存していないために1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与しない制御状態とは、異なる制御状態といえる。
また、設定変更状態では、スタートスイッチ7の操作が設定値の変更制御に関与し、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作はゲームの進行制御に関与しない。さらに設定変更状態であっても、設定値が確定する前であればスタートスイッチ7の操作が設定値の変更制御に関与するが、設定値が確定した後は、いずれの操作スイッチも設定値の変更制御に関与しない。また、設定確認状態では、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれの操作もゲームの進行制御に関与しない。
メイン制御部41は、これら操作スイッチを、一定時間間隔毎に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)中に実行するスイッチ入力判定処理において検出する。スイッチ入力判定処理では、操作スイッチの検出状態を監視し、いずれかの操作スイッチがoffからonに変化した場合に、該当する操作スイッチがoffからonに変化した旨を示すエッジデータ(立上りエッジ)を設定し、onからoffに変化した場合に、該当する操作スイッチがonからoffに変化した旨を示すエッジデータ(立下りエッジ)を設定する。
そして、メイン制御部41は、ゲーム処理において現段階の制御状態に応じてゲームの進行制御に関与する操作スイッチの立上りエッジが設定されているか否かに基づいて当該操作スイッチの操作がなされたか否かを判定し、当該操作スイッチの操作がなされていると判定した場合には、エッジデータを全てクリアし、当該操作スイッチの操作に応じたゲームの進行制御を実行するとともに、ゲームの進行制御に伴うコマンド(BETコマンド、内部当選コマンド、リール停止コマンドなど)をシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に対して送信させる。尚、いずれかの操作スイッチの操作が検出され、エッジデータが設定された場合でも、次回スイッチ入力判定処理までにクリアされなかった場合には、次回スイッチ入力判定処理でクリアされることとなる。
メイン制御部41は、リール回転処理において回転中のリールに対応するストップスイッチの立上りエッジが設定されていると判定した場合に、他の操作スイッチの検出状態がonであるか否かを判定し、他の操作スイッチの検出状態がonであると判定した場合、すなわち他の操作スイッチが操作されている状態で回転中のリールに対応するストップスイッチの操作が検出された場合には、有効な停止操作とせず、対応するリールの停止制御を行わないようになっている。
これは、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち2つ以上の操作が検出された場合に、いずれかの操作に基づく停止制御を優先すると、他方の停止制御が遅れてしまい、リールの停止態様が不自然になる等の問題が生じ得る虞があるためであり、上記のように他の操作スイッチが操作されている状態で回転中のリールに対応するストップスイッチの操作が検出されても、対応するリールの停止制御を行わないことで、一方のリールの停止制御によって他方のリールの停止制御が遅れることがないようになっている。
また、メイン制御部41は、リール回転処理において回転中のリールに対応するストップスイッチの立上りエッジが設定されていると判定した場合に、他のストップスイッチに限らず、他の操作スイッチの検出状態がonであるか否かを判定し、他の操作スイッチのいずれかの検出状態がonであると判定した場合には、有効な停止操作とせず、対応するリールの停止制御を行わないようになっており、操作スイッチの検出状態のうちストップスイッチの検出状態のみを抽出することなく、例えば、onを1とし、offを0とした場合に、操作スイッチ全ての検出状態の総和を算出し、2以上であれば、他の操作スイッチが検出状態と判定するなど、操作スイッチ全ての検出状態を一括して判定することが可能となる。
また、メイン制御部41は、設定変更状態において、未だ設定値が確定していない段階で、設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の立上りエッジが設定されていると判定した場合に、他の操作スイッチの検出状態がonであるか否かを判定し、他の操作スイッチのいずれかの検出状態がonであると判定した場合には、設定値を確定させる制御を行わないようになっている。
これは、後述のように設定変更状態においてサブ制御部91側で制御される管理者モードの操作手段として本来であればメイン制御部41がゲームの進行制御に用いる操作スイッチを流用しているためであり、上記のように未だ設定値が確定していない段階で、他の操作スイッチが操作されている状態で設定値を確定させるためのスタートスイッチ7が操作されても設定値の確定制御を行わないことで、管理者モードの操作に伴い、誤ってスタートスイッチ7も同時に操作してしまった場合でも、設定値は確定せず、設定値が未設定の段階が維持されるので、管理者が予期せずに設定値を確定させてしまうことがなく、誤操作によって再度、電源を落として最初から設定変更状態としなければならないといった煩わしさを軽減できるようになっている。
メイン制御部41は、前述したスイッチ入力判定処理においていずれかの操作スイッチの検出状態の変化を判定した場合に、エッジデータを設定するとともに、エッジデータが設定されたスイッチ、立上りエッジであるか、立下りエッジであるか、他のスイッチの検出状態を示す操作検出コマンドを生成し、操作検出コマンド格納領域に格納するとともに、操作検出コマンド送信要求を設定する。
そして、操作検出コマンド送信要求が設定されることで、タイマ割込処理(メイン)におけるコマンド送信処理において、操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドが読み出され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に対して送信させる。
このように本実施例では、メイン制御部41が、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブ制御部91に対して送信することで、サブ制御部91が、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メイン制御部41により検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行可能である。
また、本実施例では、メイン制御部41が、いずれかの操作スイッチの検出状態(on/off)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようになっており、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブ制御部91側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、いずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合だけでなく、onからoffに変化した場合にも、その変化を示す操作検出コマンドが送信されるので、サブ制御部91側で、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの検出状態をリアルタイムに特定することが可能となるため、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作が開始したタイミングだけでなく、操作が解除されたタイミングや操作が解除されないまま一定時間継続したタイミングに応じて異なる演出を行ったり、演出の開始タイミングや終了タイミングを変化させることも可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて多彩な演出を行うことができる。
尚、本実施例では、いずれかの操作スイッチの検出状態offからonに変化した旨またはonからoffに変化した旨を検出し、操作スイッチの検出状態の変化が検出されたときに、変化後の検出状態が特定される操作検出コマンドが送信されるようになっているが、いずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した旨のみを検出し、offからonに変化した旨が検出されたときに、該当する操作スイッチの操作を特定可能な操作検出コマンドを送信するようにしたり、いずれかの操作スイッチの検出状態がonからoffに変化した旨のみを検出し、onからoffに変化した旨が検出されたときに、該当する操作スイッチの操作を特定可能な操作検出コマンドを送信するようにしたりしても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信をさらに減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブ制御部91側で受信する操作検出コマンドも減らすことができる。
また、本実施例では、いずれかの操作スイッチの検出状態(on/off)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブ制御部91に対して送信するようになっており、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブ制御部91は、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、サブ制御部91側で、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。さらに、サブ制御部91が操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
尚、本実施例では、いずれかの操作スイッチの検出状態(on/off)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信する構成であるが、メイン制御部41が、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rそれぞれのon/offの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成としても良く、このような構成であってもサブ制御部91側で、メイン制御部41により検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行可能である。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において操作コマンドの送信要求を設定し、その後のコマンド送信処理において送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信される構成であるが、基本処理においてゲームの進行制御に関与しない操作スイッチが操作されたか否か、すなわちゲームの進行制御に関与しない操作スイッチのエッジデータが設定されているか否かを判定し、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチが操作された場合に、その旨を示す操作検出コマンドを送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に送信させる構成としても良く、このような構成であっても、サブ制御部91側で、メイン制御部41により検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行可能である。
また、本実施例では、ゲームの進行制御に伴うコマンドは、基本処理において生成されるとともに、送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信される一方で、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に伴う操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において生成され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信される構成であるが、基本処理においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチの操作が検出されたか否かを判定し、ゲームの進行制御に関与する操作スイッチの操作が検出された場合にゲームを進行させる制御を行うとともに、ゲームの進行制御に伴うコマンドを生成し、コマンドバッファに一時的に格納するとともに、基本処理においてゲームの進行制御に関与しない操作が検出されたか否かも判定し、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作が検出された場合に、ゲームの進行制御に関与しない操作が検出された旨の操作検出コマンドを生成し、ゲームの進行制御に伴うコマンドと同様にコマンドバッファに一時的に格納し、その後のタイマ割込処理(メイン)において送信待ちのコマンドがコマンドバッファに格納されている場合に、送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に対して送信させる構成としても良く、このような構成とすることで、基本処理の制御状態に関わりなく、コマンドの送信制御を共通化することが可能となる。
また、このような構成を採った場合には、次回タイマ割込処理(メイン)においてコマンドバッファに格納されたコマンドを送信するまでに複数の送信待ちコマンドが格納される可能性がある。そして、複数のコマンドを連続して送信した場合、サブ制御部91側で取りこぼす可能性があるうえに、タイマ割込処理(メイン)の処理時間が長くなってしまい、基本処理が停滞してしまう虞があることから、コマンドバッファに格納されたコマンドが複数ある場合には、タイマ割込処理(メイン)1回につき1つのコマンドのみを送信することが好ましい。しかしながら、タイマ割込処理(メイン)1回につき1つのコマンドのみを送信する構成とすると、コマンドの送信タイミングが遅くなってしまうこととなる。
一方、上記の構成を採った場合、ゲームの進行制御に関与する操作スイッチの操作とゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作が同時に検出された場合に、ゲームの進行制御に伴うコマンドと、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に伴う操作検出コマンドと、が同時に生成され、コマンドバッファに格納される可能性がある。この場合、その後のタイマ割込処理(メイン)では、操作検出コマンドよりもゲームの進行制御に伴うコマンドの送信を優先することが好ましく、このようにすることで、ゲームの進行制御に伴うコマンドの送信が遅れてしまうことがなく、ゲームの進行制御に関与しない操作の影響によってゲームの進行制御に関与する操作に応じた演出が遅れてしまうことを防止できる。
メイン制御部41は、電源投入に伴い、起動処理を実行し、起動処理の終了時に割込が許可され、その後、タイマ割込処理(メイン)を一定間隔毎に実行する。そして、メイン制御部41が電断前の状態に復帰可能な場合には、起動処理において割込が許可される前に復帰コマンドがサブ制御部91に対して送信される。また、RAM507の格納データの異常によりメイン制御部41が電断前の状態に復帰不可能な場合には、起動処理において割込が許可される前にRAM異常を示すエラーコマンドがサブ制御部91に対して送信される。また、設定キースイッチ37がonの状態であり、RAM507が初期化され、電断前の状態に復帰しない場合には、起動処理において割込が許可される前に設定開始を示す設定コマンドがサブ制御部91に対して送信される。これら起動処理において送信されるコマンドのうち復帰コマンドからは、メイン制御部41が電断前の状態に復帰する旨が特定され、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドからは、メイン制御部41が電断前の状態には復帰しない旨が特定されることとなる。
そして、前述のように操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)において送信されるとともに、起動処理の終了までは割込処理が許可されないので、メイン制御部41の起動後、メイン制御部41が電断前の状態に復帰する旨が特定される復帰コマンドを送信したか、メイン制御部41が電断前の状態に復帰しない旨が特定されるRAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドを送信した後に、操作検出コマンドの送信が許可されることとなる。
このようにメイン制御部41は、電源投入後、電断前の状態に復帰させないと判定してRAM異常を示すエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信するか、電断前の状態に復帰させて復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信するまでは操作検出コマンドをサブ制御部91に対して送信しないので、メイン制御部41を復帰させるか否かが確定していない状態にも関わらず、サブ制御部91が操作検出コマンドから特定される操作に応じて演出を実行してしまうことがなく、電源投入時においてメイン制御部41の状態と食い違った演出が実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、起動処理において復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドをサブ制御部91に対して送信し、その後、割込を許可することでタイマ割込処理(メイン)を実行してその中のコマンド送信処理にて操作検出コマンドを送信するようになっており、コマンド送信処理において復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドが既に送信されているか否かを判断することなく、操作検出コマンドよりも先に復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドを送信することができる。
また、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)の最初に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されている場合のみ電断処理(メイン)を実行するため、以前のタイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において操作検出コマンド送信要求が設定され、当該操作検出コマンド送信要求に基づく操作検出コマンドが送信されないまま、電断処理(メイン)が実行され、動作が停止してしまうことが生じうるが、メイン制御部41は、その起動時に操作検出コマンド送信要求がクリアされるため、電断前の状態で未送信となった操作検出コマンドが復帰して、復帰後の操作スイッチの検出状態が反映されていない操作検出コマンドが送信されてしまうことはない。このため、電源投入後、操作スイッチがなんら操作されていないにも関わらず、ゲームの進行制御に関与しない操作に応じた演出が実行されてしまうことを防止できる。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
サブ制御部91のRAM91cには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理1を行う。操作検出処理1では、未処理のコマンドが操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納するとともに、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、offからonに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、onからoffに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように本実施例では、メイン制御部41が、いずれかの操作スイッチの検出状態が変化したときに、全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信するとともに、サブ制御部91は、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定するようになっており、サブ制御部91は、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか、を判別できるようになっている。
このため、サブ制御部91は、操作スイッチの操作が開始したタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態から、各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判定するようになっているが、本実施例では、メイン制御部41が、いずれかの操作スイッチの検出状態が変化したときに、検出状態が変化したスイッチ及びoffからonへの変化であるか、onからoffへの変化であるか、を特定可能な操作検出コマンドが送信されるので、操作検出コマンド自体から、操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別する構成としても良く、このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブ制御部91の制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブ制御部91は、いずれかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、例えば、パターン1やパターン3の操作演出のように、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブ制御部91は、パターン1の操作演出のように、左ストップスイッチ、中ストップスイッチの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチが検出されており、かつ右ストップスイッチが検出されていない状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合にはステージ変更演出を行うが、左ストップスイッチ及び右ストップスイッチの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチと中ストップスイッチの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、ステージ変更演出を行わないようになっている。
すなわち特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがないため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ特定の操作演出を実行することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、例えば、パターン1とパターン3の操作演出のように、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわちパターン1の操作演出は、左ストップスイッチと中ストップスイッチが同時に操作されることで実行され、パターン2の操作演出は、中ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、いずれか一方の同時操作に対してしか演出を割り当てることができなくなってしまうが、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、パターン1とパターン2の操作演出のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
サブ制御部91は、操作検出処理1においていずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合、すなわち操作スイッチの操作が開始した場合に、RAM91cに割り当てられた操作時間カウンタのうち該当する操作スイッチの操作時間カウンタの値を初期化する。操作時間カウンタの値は、タイマ割込処理(サブ)が実行される毎に加算されるようになっており、操作時間カウンタの値を参照することで操作スイッチの操作が開始してからの経過時間を判別できる。
また、サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)が実行される毎に、操作検出処理2を実行する。操作検出処理2では、検出状態格納領域に格納された今回の検出状態がonであるか否かを操作スイッチ毎に判定し、onである場合、すなわち操作スイッチの操作が継続している場合には、該当する操作スイッチの操作時間カウンタの値を参照し、予め定められた時間経過していれば、その旨を示す時間経過フラグを操作スイッチに対応付けて設定する。本実施例では、3秒経過時、5秒経過時、10秒経過時に、それぞれ時間経過フラグとして3秒経過フラグ、5秒経過フラグ、10秒経過フラグを設定する。
このため、サブ制御部91は、時間経過フラグが設定されているか否かを確認することにより操作スイッチが継続して操作された時間が一定時間経過したことを契機に演出を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が、操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した後、当該操作スイッチの検出状態がonからoffに変化せずに経過した時間を計時することで、サブ制御部91側で操作スイッチの連続操作時間を把握することが可能となり、メイン制御部41側で個々のスイッチ毎に連続操作時間を計時するタイマを有することなく、サブ制御部91のプログラムを変更するのみで操作スイッチの連続操作時間を検出することが可能となるが、メイン制御部41側で操作スイッチの操作がoffからonに変化した後、onからoffに変化せずに経過した時間を計時し、この時間が規定時間に到達したときに操作スイッチが規定時間連続して操作された旨を示すコマンドを送信することで、サブ制御部91側で、操作スイッチの操作が継続して操作された旨を特定できるようにしても良い。
また、サブ制御部91は、操作検出処理1においていずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合、すなわち操作スイッチの操作が開始した場合に、RAM91cに割り当てられた連続操作カウンタのうち該当する操作スイッチの連続操作カウンタの値を1加算する。連続操作カウンタの値は、他の操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合または演出開始時などのサブ制御部91からの命令によりクリアされるようになっており、連続操作カウンタの値を参照することである起点から特定の操作スイッチが連続して操作された回数を判別できる。そして、サブ制御部91は、連続操作カウンタの値を確認することにより、ある起点からの操作スイッチの連続操作回数が規定回数に到達したことを契機に演出を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が、操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した回数を計数することで、サブ制御部91側で操作スイッチ連続操作回数を把握することが可能となり、メイン制御部41側で個々のスイッチ毎に連続操作回数を計数するカウンタを有することなく、サブ制御部91のプログラムを変更するのみで操作スイッチの操作回数を検出することが可能となるが、メイン制御部41側で操作スイッチの操作がoffからonに変化した回数を計数し、この回数が規定回数に到達したときに操作スイッチが規定回数操作された旨を示すコマンドを送信することで、サブ制御部91側で、操作スイッチの操作が規定回数操作された旨を特定できるようにしても良い。
図52(a)は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図52(b)は、予め定められた特殊出目の図柄組合せ及び特殊出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図53は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図53に示すように、メイン制御部41により、準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3、有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスのうち、いずれかに制御される。
準備モード1は、ボーナス終了後に制御される。準備モード2は、準備モードに移行後、他の遊技状態に移行せずに規定ゲーム数経過することで制御される。CZ1は、所定の第1条件が成立(後述する準備モード1、準備モード2、CZ2、CZ3、有利RTにおいて特殊出目停止、あるいは通常遊技状態において32ゲーム消化)することにより制御される。CZ2は、CZ1において所定の第2条件が成立(後述する昇格リプレイ1入賞)することにより制御される。CZ3は、CZ2において所定の第3条件が成立(後述する昇格リプレイ2入賞)することにより制御される。有利RTは、CZ3において所定の有利条件が成立(後述する昇格リプレイ3入賞)することにより制御される。通常遊技状態は、CZ1〜CZ3や有利RTなどにおいて所定の終了条件が成立(後述する転落リプレイ入賞)することにより制御される。内部中RTは、ボーナス内部当選したときに制御される。ボーナスは、ボーナス入賞により制御される。
有利RTは、後述するように再遊技役の当選率が極めて高確率となる点において、その他の遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、CZ3は、後述するように有利RTへの契機となる昇格リプレイ3に当選し得る点において、CZ1及び2、準備モード、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、CZ2は、後述するようにCZ3への契機となる昇格リプレイ2に当選し得る点において、CZ1、準備モード、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、CZ1は、後述するようにCZ2への契機となる昇格リプレイ1に当選し得る点において、準備モード、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。尚、CZ1〜CZ3を第1遊技状態あるいはCZ、有利RTを有利状態、通常遊技状態を第2遊技状態という場合もある。また、準備モード1は、後述するように準備モード2及びCZ1〜CZ3よりも再遊技役の当選率が高確率となる点で、準備モード2及びCZ1〜CZ3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンは、上記のように、メイン制御部41により、遊技状態を準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3、有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御しつつ、遊技状態が準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3、有利RTであるときには、サブ制御部91により、内部抽選結果に応じた情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間(有利演出状態)となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。遊技状態が準備モード1、準備モード2であって演出状態がATに制御されている状態をAT準備モードともいい、遊技状態が準備モード1、準備モード2であるが演出状態がATに制御されていない状態を非AT準備モードともいう。また、遊技状態がCZ1〜CZ3であって演出状態がATに制御されている状態をACZともいい、遊技状態がCZ1〜CZ3であるが演出状態がATに制御されていない状態を非ACZともいう。また、遊技状態が有利RTであって演出状態がATに制御されている状態をARTともいい、遊技状態が有利RTであるが演出状態がATに制御されていない状態を非ARTともいう。
図52(a)を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜5(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)の5種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB5は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス1(以下、RB1と称する)に毎ゲーム制御されるボーナスに移行される。また、BB4〜BB5のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス2(以下、RB2と称する)に毎ゲーム制御されるボーナスに移行される。
遊技状態がボーナスにある間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、RBの種類に対応するレギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始される毎に対応するレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定される。
BB1〜BB3のいずれかの入賞に起因して発生したボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB4またはBB5の入賞に起因して発生したボーナスは、73枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
図53に示すように、BB1〜BB5のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。
また、ビッグボーナスが入賞したとき、ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。また、図53に示すように、ビッグボーナスが終了した後は、準備モードに遊技状態が制御される。
本実施例においては、いずれかのビッグボーナスに当選したことを条件として、サブ制御部91により、演出状態をATに制御するか否かを決定するAT抽選が行われる。AT抽選は、例えばランダムカウンタから抽出された乱数を用いて、ATに制御するか否か、及びATに制御可能となる期間などをサブ制御部91が決定するための抽選をいう。サブ制御部91は、ボーナス当選によるAT抽選において当選したときには当該ボーナス終了後に演出状態をATに制御する。
後述する内部抽選においてBB1〜BB5のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB5を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「BAR」)は、各々、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、ブドウ1〜ブドウ8、小役1〜小役12、スイカ、チェリー1、チェリー2、1枚役1、1枚役2が含まれる。
小役のうちスイカは、入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となる。スイカが入賞すると3枚メダルが払い出される。スイカは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。スイカを構成する図柄(「スイカ」)は、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
次に、小役のうちチェリー1は、入賞ラインのいずれかに「チェリー−リプレイ−リプレイ」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。小役のうちチェリー2は、リール2Cについて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。尚、チェリー2が入賞した場合には、入賞ラインL1〜L4のすべてにおいて入賞となるため、4枚のメダルが払出される。
次に、小役のうち1枚役1は、入賞ラインのいずれかに「黒プラム−黒プラム−BAR」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。
小役のうち1枚役2は、入賞ラインのいずれかに「BAR−白7−白7」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。1枚役2は、後述するようにRB1中のみ当選可能に設定されている。尚、本実施例においては、後述するように、1枚役2が当選したときには、必ずナビポイントが付与される。
次に、ブドウ1〜8について説明する。ブドウ1は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−黒ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ2は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−黒ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ3は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−黒ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ4は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−白ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ5は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−白ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ6は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−黒ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ7は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−白ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ8は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−白ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、ブドウ1〜8各々を構成する図柄は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてブドウ1〜8のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているブドウに入賞することはない。
しかしながら、ブドウ1〜ブドウ8は、後述するように、同時に抽選対象役として読み出されて、同時に当選する。また、「黒ブドウ」及び「白ブドウ」のいずれかが、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。また、上記のように、ブドウ1〜8は、「黒ブドウ」及び「白ブドウ」から構成され得る8通りすべての組合せである。このため、ブドウ1〜ブドウ8に当選しているときには、原則として、いずれかのブドウを入賞させることができる。
次に、小役1〜12について説明する。小役1は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−黒ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役2は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−黒ブドウ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役3は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−リプレイ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役4は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−白ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役5は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−白ブドウーリプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役6は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−リプレイ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役7は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−黒ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役8は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−白ブドウ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役9は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−リプレイ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役10は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−白ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役11は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウー黒ブドウ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。小役12は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−リプレイ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、小役1〜12各々を構成する図柄のうち「リプレイ」は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているが、「黒ブドウ」及び「白ブドウ」各々は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において小役1〜12のいずれかに当選していても、当選している小役の「黒ブドウ」及び「白ブドウ」に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選している小役に入賞することはない。
ブドウ1〜8、及び小役1〜12のうちいずれかが入賞した場合には、9枚のメダルが払い出される。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、昇格リプレイ1〜昇格リプレイ3、転落リプレイ1、転落リプレイ2、制御用リプレイ1、制御用リプレイ2が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
通常リプレイは、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプレイを構成する図柄(「リプレイ」)は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプレイ1を構成する図柄(「リプレイ」、「スイカ」)は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、昇格リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−白プラム−リプレイ」あるいは「リプレイ−黒プラム−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプレイ2を構成する左図柄及び右図柄(「リプレイ」)は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中図柄(「白プラム」または「黒プラム」のいずれか)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、昇格リプレイ3は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−白プラム−スイカ」あるいは「リプレイ−黒プラム−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプレイ2を構成する左図柄及び右図柄(「リプレイ」、「スイカ」)は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中図柄(「白プラム」または「黒プラム」のいずれか)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図53に示すように、CZ1において昇格リプレイ1に入賞した後は、CZ2に制御される。後述するように、昇格リプレイ1は、CZ1以外の遊技状態において当選しないように設定されている。このため、CZ1以外の遊技状態からCZ2に制御されないように構成されている。
また、CZ2において昇格リプレイ2に入賞した後は、CZ3に制御される。後述するように、昇格リプレイ2は、CZ2以外の遊技状態において当選しないように設定されている。このため、CZ2以外の遊技状態からCZ3に制御されないように構成されている。
また、CZ3において昇格リプレイ3に入賞した後は、有利RTに制御される。後述するように、昇格リプレイ3は、CZ3以外の遊技状態において当選しないように設定されている。このため、CZ3以外の遊技状態から有利RTに制御されないように構成されている。
転落リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。転落リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。転落リプレイ1及び転落リプレイ2各々を構成する図柄のうち、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているが、右リール2Rの図柄(「黒ブドウ」「白ブドウ」)は、7コマ以内に配置されていない。
しかしながら、後述するように、転落リプレイ1と転落リプレイ2とは、同時に当選するため、ストップスイッチ8Rの操作タイミングに関わらず、転落リプレイ1及び転落リプレイ2のうちいずれかの右リール2Rを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、転落リプレイ1及び転落リプレイ2は、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図53に示すように、準備モード1、準備モード2において転落リプレイに入賞しないため、準備モードから通常遊技状態に制御されないように構成されている。一方、CZ1〜CZ3あるいは有利RTにおいて転落リプレイに入賞した後は、通常遊技状態に制御される。後述するように、転落リプレイは、準備モード1、準備モード2における内部抽選においては当選しないように設定されており、CZ1〜CZ3あるいは有利RTにおける内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、CZ1〜CZ3あるいは有利RTからのみ転落リプレイ入賞により通常遊技状態に制御されるように構成されている。また、AT準備モード、ACZ、あるいはARTにおいて転落リプレイに入賞したときには、遊技状態が通常遊技状態に制御されるとともに、ATが終了する。
尚、CZ1〜CZ3及び有利RT以外の遊技状態(例えば、準備モード1、準備モード2)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)で転落リプレイについて抽選して当選し得るようにし、CZ1〜CZ3及び有利RT以外の遊技状態からも通常遊技状態に制御されるように構成しても良い。この場合、転落リプレイについて抽選して当選し得る遊技状態において、ATに制御されているときには、当該転落リプレイ当選時に後述するナビ演出を実行するように構成しても良い。
本実施例においては、図53で示すように、CZ1〜CZ3あるいは有利RTにおいて転落リプレイ入賞して通常遊技状態に制御された後、当該通常遊技状態において32ゲーム消化することにより、CZ1に制御される。これにより、有利RTへは、CZ1〜CZ3において、転落リプレイに入賞させずに、制御されているCZの種類に応じた昇格リプレイに入賞しなければ、制御されないように構成されている。
制御用リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−白7−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。制御用リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−黒7−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。制御用リプレイ1及び制御用リプレイ2各々を構成する図柄のうち、リール2L、2Rの図柄(「リプレイ」)は、各リールにおいて7コマ以内に配置されているが、中リール2Cの図柄(「白7」「黒プラム」)は、5コマ以内に配置されていない。このため、内部抽選において制御用リプレイに当選していても、ストップスイッチ8Cを適正なタイミングで操作しなければ、制御用リプレイに入賞しない。しかし、後述するように、制御用リプレイ1と制御用リプレイ2とは、昇格リプレイや転落リプレイと同時に当選するため、ストップスイッチ8Cの操作タイミングに関わらず、昇格リプレイや転落リプレイを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、制御用リプレイ1及び制御用リプレイ2は、原則として、当選しても入賞させることができないが、同時に当選するリプレイのいずれかを入賞させることができる役といえる。
次に、図52(b)を参照して、特殊出目について説明する。特殊出目は、「リプレイ−スイカ−黒ブドウ」など、図52(b)に示す16種類の図柄組合せを含む。本実施例において特殊出目を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させるリール制御は、いずれの遊技状態においても、ブドウ1〜8のいずれかに当選しているときであって当該当選しているブドウを取りこぼし、かつ当該ブドウと同時に小役が当選していたときには当該小役を取りこぼしたときに行われる。その結果、ブドウ1〜8のいずれかに当選しているときであって、当該当選しているブドウを構成する図柄を入賞ラインL1〜L4のいずれにも停止させることができない場合で、かつ小役に同時当選している場合で当該当選している小役を構成する図柄を入賞ラインL1〜L4のいずれにも停止させることができない場合には、特殊出目を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させることができる。
図53に示すように、準備モード1、準備モード2、CZ2、CZ3、あるいは有利RTにおいて特殊出目が停止した後は、CZ1に制御される。また、準備モード1は、特殊出目が入賞ラインに停止せずに規定ゲーム数経過すると、準備モード2に移行する。準備モード2は、前述のように特殊出目が入賞ラインに停止してCZ1に制御されるか、ボーナスが当選して内部中RTに制御されるまで継続して制御される。CZ1は、ボーナスに当選するか、昇格リプレイ1に入賞するか、転落リプレイに入賞するまで継続して制御される。尚、準備モード1、準備モード2、CZ2、CZ3、あるいは有利RT以外の遊技状態である通常遊技状態において特殊出目が停止されたとしても、CZ1に制御されない。また、CZ1において特殊出目が停止されたとしても、当該CZ1への制御が維持される。これにより、有利RTへは、CZ1〜CZ3において、転落リプレイに入賞させないことのみならず、さらに特殊出目を停止させずに、制御されているCZの種類に応じた昇格リプレイに入賞しなければ、制御されないように構成されている。
次に、図54及び図55を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。図54では、抽選対象役の組合せとしてリプレイ以外の組合せについて説明し、図55では、抽選対象役の組合せとしてリプレイに関する組合せについて説明する。本実施例では、遊技状態がいずれであるかによって抽選対象役の組合せが異なり、遊技状態に応じて定められた抽選対象役の組合せ(図54及び図55参照)が順に読み出されて内部抽選が行われる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図54及び図55においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
まず、図54を参照して、リプレイ以外の抽選対象役の組合せについて説明する。図54においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。また、図54の○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。
遊技状態が通常遊技状態、準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3、有利RTのいずれかであるときには、リプレイ以外の抽選対象役の組合せとして、BB1、BB2、BB3、BB4、BB5、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、スイカ、チェリー1、チェリー1+チェリー2、チェリー1+チェリー2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
尚、小役群の各役とは、スイカ、チェリー1、チェリー1+チェリー2、チェリー1+チェリー2+1枚役1、及び1枚役1の各々をいう。よって、例えば、BB1+小役群の各役とは、BB1+スイカ、BB1+チェリー1、BB1+チェリー1+チェリー2、BB1+チェリー1+チェリー2+1枚役1、及びBB1+1枚役1各々の組合せが読み出されて内部抽選が行われることを示す。
また、左押しブドウ1とは、ブドウ+小役2+小役9をいう。左押しブドウ2とは、ブドウ+小役5+小役12をいう。中押しブドウ1とは、ブドウ+小役4+小役8をいう。中押しブドウ2とは、ブドウ+小役7+小役11をいう。右押しブドウ1とは、ブドウ+小役1+小役3をいう。右押しブドウ2とは、ブドウ+小役10+小役6をいう。左、中、右押しブドウ1及び2におけるブドウは、ブドウ1+ブドウ2+ブドウ3+…+ブドウ8をいう。よって、例えば、左押しブドウ1とは、ブドウ1〜8、小役2、及び小役9が読み出されて内部抽選が行われることを示す。
遊技状態が内部中RTであるときには、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、スイカ、チェリー1、チェリー1+チェリー2、チェリー1+チェリー2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。尚、内部中RTにおいては、BBが小役群と同時に読み出されて当選したとしても、当該内部中RTへの制御の契機となったBBの当選フラグが維持される。
遊技状態がRB1であるときには、スイカ、チェリー1、チェリー1+チェリー2、チェリー1+チェリー2+1枚役1、1枚役1、1枚役2、全小役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。全小役とは、ブドウ1〜8+小役1〜12+スイカ+チェリー1+チェリー2+1枚役1をいう。また、遊技状態がRB2であるときには、全小役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として読み出される。
次に、図55を参照して、リプレイに関する抽選対象役の組合せについて説明する。図55においては、遊技状態毎に、リプレイに関する抽選対象役の組合せを示している。また、図55の数値は、所定の設定値(例えば設定値1)であるときの当選確率を示す。内部抽選で用いられる判定値数は、抽選対象役の組合せ毎に図55で示す当選確率となるように振り分けられている。
図55(a)は、遊技状態がCZ1であるときのリプレイに関する抽選対象役の組合せについて説明するための図である。遊技状態がCZ1であるときには、リプレイの抽選対象役の組合せとして、通常リプレイ、第1昇格リプGR(1)、第1昇格リプGR(2)、第1昇格リプGR(3)、第1昇格リプGR(4)が内部抽選の対象となり抽選対象役として順に読出される。
第1昇格リプGR(1)とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1を示す。転落リプレイとは、転落リプレイ1+転落リプレイ2をいう。この第1昇格リプGR(1)は、順押ししたときに昇格リプレイ1を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイ1または転落リプレイ2(以下、単に転落リプレイともいう)を入賞させる抽選対象役の組合せをいう。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作態様をいう。
第1昇格リプGR(2)とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+制御用リプレイ1を示し、挟み押ししたときに昇格リプレイ1を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる操作態様、あるいは右リール2Rを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる操作態様をいう。
第1昇格リプGR(3)とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+制御用リプレイ2を示し、逆押ししたときに昇格リプレイ1を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる操作態様をいう。
第1昇格リプGR(4)とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+制御用リプレイ1+制御用リプレイ2を示し、中押ししたときに昇格リプレイ1を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。中押しとは、中リール2Cを第1停止させる操作態様をいう。
遊技状態がCZ1であるときには、いずれかのリプレイに約1/7.1の当選確率で当選する。また、通常リプレイは、約1/10の当選確率で内部抽選が行われる。第1昇格リプGR(1)、第1昇格リプGR(2)、第1昇格リプGR(3)、及び第1昇格リプGR(4)は、各々、約1/100の当選確率で内部抽選が行われる。
図55(b)は、遊技状態がCZ2であるときのリプレイに関する抽選対象役の組合せについて説明するための図である。遊技状態がCZ2であるときには、リプレイの抽選対象役の組合せとして、通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)、第2昇格リプGR(1)、第2昇格リプGR(2)、第2昇格リプGR(3)、第2昇格リプGR(4)が内部抽選の対象となり抽選対象役として順に読出される。
通常リプGR(1)とは、通常リプレイ+転落リプレイを示し、順押ししたときに通常リプレイを入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。通常リプGR(2)とは、通常リプレイ+転落リプレイ+制御用リプレイ1を示し、挟み押ししたときに通常リプレイを入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。通常リプGR(3)とは、通常リプレイ+転落リプレイ+制御用リプレイ2を示し、逆押ししたときに通常リプレイを入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。通常リプGR(4)とは、通常リプレイ+転落リプレイ+制御用リプレイ1+制御用リプレイ2を示し、中押ししたときに通常リプレイを入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには転落リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。
第2昇格リプGR(1)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2を示し、順押ししたときに昇格リプレイ2を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。第2昇格リプGR(2)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+制御用リプレイ1を示し、挟み押ししたときに昇格リプレイ2を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。第2昇格リプGR(3)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+制御用リプレイ2を示し、逆押ししたときに昇格リプレイ2を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。第2昇格リプGR(4)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+制御用リプレイ1+制御用リプレイ2を示し、中押ししたときに昇格リプレイ2を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。
遊技状態がCZ2であるときには、いずれかのリプレイに約1/5の当選確率で当選する。通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、及び通常リプGR(4)は、各々、1/25の当選確率で内部抽選が行われる。第2昇格リプGR(1)、第2昇格リプGR(2)、第2昇格リプGR(3)、及び第2昇格リプGR(4)は、各々、1/100の当選確率で内部抽選が行われる。
図55(c)は、遊技状態がCZ3であるときのリプレイに関する抽選対象役の組合せについて説明するための図である。遊技状態がCZ3であるときには、リプレイの抽選対象役の組合せとして、通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)、第3昇格リプGR(1)、第3昇格リプGR(2)、第3昇格リプGR(3)、第3昇格リプGR(4)が内部抽選の対象となり抽選対象役として順に読出される。尚、通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)は、各々、図55(b)で説明したリプレイの組合せと同じである。
第3昇格リプGR(1)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ3を示し、順押ししたときに昇格リプレイを入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。第3昇格リプGR(2)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ3+制御用リプレイ1を示し、挟み押ししたときに昇格リプレイ3を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。第3昇格リプGR(3)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ3+制御用リプレイ2を示し、逆押ししたときに昇格リプレイ3を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。第3昇格リプGR(4)とは、通常リプレイ+昇格リプレイ3+制御用リプレイ1+制御用リプレイ2を示し、中押ししたときに昇格リプレイ3を入賞させ、それ以外の操作態様で操作されたときには通常リプレイを入賞させる抽選対象役の組合せをいう。
遊技状態がCZ3であるときには、いずれかのリプレイに約1/5の当選確率で当選する。通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、及び通常リプGR(4)は、各々、1/25の当選確率で内部抽選が行われる。第3昇格リプGR(1)、第3昇格リプGR(2)、第3昇格リプGR(3)、及び第3昇格リプGR(4)は、各々、1/100の当選確率で内部抽選が行われる。
図55(d)は、遊技状態が有利RTであるときのリプレイに関する抽選対象役の組合せを説明するための図である。遊技状態が有利RTであるときには、リプレイの抽選対象役の組合せとして通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)が内部抽選の対象となり抽選対象役として順に読出される。尚、通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)は、各々、図55(b)及び(c)で説明したリプレイの組合せと同じである。
遊技状態が有利RTであるときには、いずれかのリプレイに約1/1.2の当選確率で当選する。通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、及び通常リプGR(4)は、各々、1/4.8の当選確率で内部抽選が行われる。
ここで、図55で示したCZ1〜CZ3、及び有利RTにおける転落リプレイ及び昇格リプレイの当選確率を比較する。転落リプレイの当選確率は、CZ1であるときに4/100となり、CZ2であるときに4/25となり、CZ3であるときに4/25となり、有利RTであるときに4/4.8となるように設定されている。また、昇格リプレイの当選確率は、CZ1〜CZ3のいずれにおいても、4/100となるように設定されている。
遊技状態が通常遊技状態あるいは内部中RTであるときには、リプレイの抽選対象役の組合せとして、図55(b)などで示した通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)が内部抽選の対象となり抽選対象役として順に読出される。遊技状態が通常遊技状態であるときには、いずれかのリプレイに約1/7.3の当選確率で当選する。遊技状態が内部中RTであるときには、いずれかのリプレイに約1/5の当選確率で当選する。尚、通常遊技状態あるいは内部中RTにおいて、転落リプレイに入賞したとしても、当該通常遊技状態あるいは内部中RTに継続して制御される。
遊技状態が準備モード1、準備モード2であるときには、リプレイの抽選対象役の組合せとして、通常リプレイが内部抽選の対象となり抽選対象役として読出される。遊技状態が準備モード1であるときには、通常リプレイに約1/2の当選確率で当選し、遊技状態が準備モード2であるときには、通常リプレイに約1/7.3の当選確率で当選する。尚、準備モード1、準備モード2においては、昇格リプレイや転落リプレイは当選することがなく、準備モード1、準備モード2から有利RTやCZ2、CZ3へ移行することはない。
遊技状態がRB1やRB2であるときには、いずれのリプレイにも当選しない。例えば、抽選対象役としてリプレイが読み出されない、あるいは、リプレイの当選確率が0に設定されている。
次に図53に基づいて遊技状態の遷移について説明する。
ボーナスの終了後、まず、準備モード2、CZ1〜3及び通常遊技状態よりも再遊技役の当選確率が高く1ゲームあたりのメダルの払出率が高い準備モード1に移行する。
準備モード1では、特殊出目が入賞ラインに停止することで準備モード1よりも再遊技役の当選確率が低く、1ゲームあたりのメダルの払出率が低いCZ1に移行し、特殊出目が入賞ラインに停止しない場合でも、準備モード1の開始後、規定ゲーム数(本実施例では10ゲーム)経過すると、準備モード1よりも再遊技役の当選確率が低く、1ゲームあたりのメダルの払出率が低い準備モード2に移行する。尚、準備モード1から有利RTや通常遊技状態、CZ2、CZ3に移行することはない。
準備モード2では、特殊出目が入賞ラインに停止することでCZ1に移行し、特殊出目が入賞ラインに停止しない場合には、ボーナスが当選する以外、準備モード2が維持されるようになっている。尚、準備モード1同様に準備モード2から有利RTや通常遊技状態、CZ2、CZ3に移行することはない。
CZ1では、昇格リプレイ1が入賞することで、昇格リプレイ2が抽選対象となるCZ2に移行する。また、CZ2では、昇格リプレイ2が入賞することで昇格リプレイ3が抽選対象となるCZ3に移行する。また、CZ3では、昇格リプレイ3が入賞することで、準備モード1、2、CZ1〜CZ3、通常遊技状態よりも再遊技役の当選確率が高く、1ゲームあたりのメダルの払出率が特別遊技状態を除いて最も高い有利RTに移行する。一方で、CZ1〜CZ3において転落リプレイが入賞すると、有利RT、CZ2、CZ3へ直接移行することがなく、再遊技役の当選確率が相対的に低く、1ゲームあたりのメダルの払出率も低い通常遊技状態に移行することなる。尚、CZ2、CZ3において特殊出目が入賞ラインに停止した場合には、再びCZ1に戻る。
有利RTでは、CZ1〜CZ3と同様に、転落リプレイが入賞することで通常遊技状態に移行し、特殊出目が入賞ラインに停止することでCZ1に移行する。
また、準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3、通常遊技状態、有利RTのいずれかでボーナスが当選すると、準備モード2、CZ1及び通常遊技状態よりも再遊技役の当選確率の高い内部中RTに移行する。内部中RTは、当選したボーナスが入賞するまで維持され、当選したボーナスが入賞することでボーナスに移行することとなる。
このように本実施例では、ボーナスの終了後、遊技者にとって有利な有利RTへ直ちに移行することなく、準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3といった複数の遊技状態を経なければ有利RTへ移行することがないので、ボーナスの終了後、遊技者にとって有利な有利RTへ移行するまでの興趣を高めることができる。
また、ボーナスの終了後、準備モード1及びCZ1〜CZ3を経なければ有利RTへ移行させることができず、有利RTへ移行するのがその分遅くなるものの、ボーナスの終了後に移行する準備モード1は、最も滞在する期間の長いことが予想される通常遊技状態よりも1ゲームあたりのメダルの払出率が高いため、有利RTへ移行するのが遅れることに伴う損失を軽減できる。特に、既にATに制御されることが決まっている状況であれば、準備モード1から有利RTへ移行するまでの期間以外に不利な期間を極力減らすことが可能となり、例えば、ATに制御されている状態でボーナスが当選し、当該ボーナスの終了後もATに制御される場合には、有利な状態の連続性が途切れてしまうことを極力低減することができる。
また、通常遊技状態よりも1ゲームあたりのメダルの払出率が高い準備モード1は、特殊出目が入賞ラインに停止せず、CZ1へ移行しない場合でも、規定ゲーム数の経過により準備モード1よりも相対的にメダルの払出率が低い準備モード2へ移行するので、ボーナスの終了後、準備モード1が長期間にわたり継続することにより必要以上に有利となってしまうこともない。
また、本実施例では、準備モード1から準備モード2に移行することとなる規定ゲーム数として10ゲームが定められているが、この規定ゲーム数は、特殊出目の出現率(特殊出目を許容する当選役が当選し、かつ取りこぼす確率)の逆数よりも多く定められていることが好ましく、このような構成とすることで、ボーナスの終了後、準備モード2に移行する前に準備モード1からCZ1に移行する割合が高くなるので、既にATに制御されることが決まっている状況であれば、CZ1から有利RTへ移行するまでの期間以外に不利な期間をさらに減らすことが可能となり、例えば、ATに制御されている状態でボーナスが当選し、当該ボーナスの終了後もATに制御される場合には、有利な状態の連続性が途切れてしまうことをさらに低減することができる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(例えば、図55で示した通常リプGR(1)など)には、図56(a)や図56(b)に一例を示すように、同時当選した再遊技役の種類及び操作態様に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図56(a)及び図56(b)は、各々、転落リプレイと他のリプレイとが重複当選したときのリール制御を説明するための図である。
まず図56(a)を参照して、昇格リプレイ1と転落リプレイとを含む第1昇格リプGR(1)が当選し、順押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ1の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、昇格リプレイ1を構成する図柄は、左リール2L及び右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、第1昇格リプGR(1)に当選している場合で順押しさせた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
一方、第1昇格リプGR(1)が当選し、順押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、転落リプレイ1及び転落リプレイ2各々単独では、右リール2Rの図柄(「黒ブドウ」「白ブドウ」)が7コマ以内に配置されていないために、ストップスイッチ8Rの操作タイミングによって取りこぼす。しかし、転落リプレイ1と転落リプレイ2とが同時に当選するため、ストップスイッチ8Rの操作タイミングに関わらず、右リール2Rの図柄(「黒ブドウ」「白ブドウ」)を入賞ライン上に停止させることができ、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
また、昇格リプレイ1と転落リプレイとを含む第1昇格リプGR(2)が当選し、挟み押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ1の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第1昇格リプGR(2)が当選し、挟み押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、昇格リプレイ1と転落リプレイとを含む第1昇格リプGR(3)が当選し、逆押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ1の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第1昇格リプGR(3)が当選し、逆押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、昇格リプレイ1と転落リプレイとを含む第1昇格リプGR(4)が当選し、中押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ1の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第1昇格リプGR(4)が当選し、中押し以外の操作態様で操作された場合、例えば左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
このように本実施例では、第1昇格リプGR(1)が当選したか、第1昇格リプGR(2)が当選したか、第1昇格リプGR(3)が当選したか、第1昇格リプGR(4)が当選したかによって、転落リプレイ入賞を回避して昇格リプレイ1を入賞させるための操作態様を異ならせることができる。すなわち、第1昇格リプGR(1)、第1昇格リプGR(2)、第1昇格リプGR(3)、及び第1昇格リプGR(4)のうちいずれかに当選したときには、1/4の確率でしか昇格リプレイ1を入賞させることができず、3/4の確率で転落リプレイに入賞する。
次に図56(b)を参照して、通常リプレイと転落リプレイとを含む通常リプGR(1)が当選し、順押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、通常リプGR(1)が当選し、順押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
通常リプレイと転落リプレイとを含む通常リプGR(2)が当選し、挟み押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、通常リプGR(2)が当選し、挟み押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、通常リプレイと転落リプレイとを含む通常リプGR(3)が当選し、逆押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、通常リプGR(3)が当選し、逆押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、通常リプレイと転落リプレイとを含む通常リプGR(4)が当選し、中押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、通常リプGR(4)が当選し、中押し以外の操作態様で操作された場合、例えば左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち転落リプレイ1あるいは転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
このように本実施例では、通常リプGR(1)が当選したか、通常リプGR(2)が当選したか、通常リプGR(3)が当選したか、通常リプGR(4)が当選したかによって、転落リプレイ入賞を回避して通常リプレイを入賞させるための操作態様を異ならせることができる。すなわち、通常リプGR(1)、通常リプGR(2)、通常リプGR(3)、通常リプGR(4)のうちいずれかに当選したときには、1/4の確率でしか通常リプレイを入賞させることができず、3/4の確率で転落リプレイに入賞する。
昇格リプレイ2と通常リプレイとを含む第2昇格リプGR(1)が当選し、順押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、昇格リプレイ2を構成する図柄は、左リール2L及び右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、第2昇格リプGR(1)に当選している場合で順押しさせた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ2が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
一方、第2昇格リプGR(1)が当選し、順押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L及び右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、第2昇格リプGR(1)に当選している場合で順押し以外の操作態様で操作された場合には、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
また、昇格リプレイ2と通常リプレイとを含む第2昇格リプGR(2)が当選し、挟み押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第2昇格リプGR(2)が当選し、挟み押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、昇格リプレイ2と通常リプレイとを含む第2昇格リプGR(3)が当選し、逆押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第2昇格リプGR(3)が当選し、逆押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、昇格リプレイ2と通常リプレイとを含む第2昇格リプGR(4)が当選し、中押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第2昇格リプGR(4)が当選し、中押し以外の操作態様で操作された場合、例えば左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
このように本実施例では、第2昇格リプGR(1)が当選したか、第2昇格リプGR(2)が当選したか、第2昇格リプGR(3)が当選したか、第2昇格リプGR(4)が当選したかによって、昇格リプレイ2を入賞させるための操作態様を異ならせることができる。すなわち、第2昇格リプGR(1)、第2昇格リプGR(2)、第2昇格リプGR(3)、及び第2昇格リプGR(4)のうちいずれかに当選したときには、1/4の確率でしか昇格リプレイ2を入賞させることができず、3/4の確率で通常リプレイに入賞する。
昇格リプレイ3と通常リプレイとを含む第3昇格リプGR(1)が当選し、順押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ3の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、昇格リプレイ3を構成する図柄は、左リール2L及び右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、第3昇格リプGR(1)に当選している場合で順押しさせた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ3が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
一方、第3昇格リプGR(1)が当選し、順押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L及び右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、第3昇格リプGR(1)に当選している場合で順押し以外の操作態様で操作された場合には、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
また、昇格リプレイ3と通常リプレイとを含む第3昇格リプGR(2)が当選し、挟み押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ3の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第3昇格リプGR(2)が当選し、挟み押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、昇格リプレイ3と通常リプレイとを含む第3昇格リプGR(3)が当選し、逆押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ3の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第3昇格リプGR(3)が当選し、逆押し以外の操作態様で操作された場合、例えば中リール2Cを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
また、昇格リプレイ3と通常リプレイとを含む第3昇格リプGR(4)が当選し、中押しとなる操作態様で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプレイ3の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。一方、第3昇格リプGR(4)が当選し、中押し以外の操作態様で操作された場合、例えば左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したリプレイのうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
このように本実施例では、第3昇格リプGR(1)が当選したか、第3昇格リプGR(2)が当選したか、第3昇格リプGR(3)が当選したか、第3昇格リプGR(4)が当選したかによって、昇格リプレイ3を入賞させるための操作態様を異ならせることができる。すなわち、第3昇格リプGR(1)、第3昇格リプGR(2)、第3昇格リプGR(3)、及び第3昇格リプGR(4)のうちいずれかに当選したときには、1/4の確率でしか昇格リプレイ3を入賞させることができず、3/4の確率で通常リプレイに入賞する。
上記のように当選したリプレイの組合せに応じて、転落リプレイ入賞を回避させるための操作態様や、昇格リプレイを入賞させるための操作態様が異なる。しかし、演出状態がATに制御されているときには、後述するように、当選したリプレイの組合せに応じたナビ演出が実行される。このため、ナビ演出から特定されるリプレイの組合せに応じた操作態様で操作することにより、意図的に転落リプレイ回避または昇格リプレイ入賞させることができる。
一方、演出状態がATに制御されていないときには、ナビ演出が実行されないため、意図的に転落リプレイ回避または昇格リプレイ入賞させるための操作態様で操作することができない。以下、演出状態がATに制御されていない場合における、CZ1〜CZ3各々の昇格リプレイ入賞率及び転落リプレイ入賞率について説明する。
まず、CZ1であるときには、内部抽選において転落リプレイ及び昇格リプレイ1が4/100の確率で当選し、リール制御により、3/4の確率で転落リプレイ1または転落リプレイ2に入賞し、1/4の確率で昇格リプレイ1に入賞する。これより、CZ1であるときの転落リプレイの入賞率は3/100となり、昇格リプレイ1の入賞率は1/100となる。このように、CZ1であるときには、昇格リプレイの入賞率よりも転落リプレイの入賞率が3倍高くなるように設定されている。このため、演出状態がATに制御されていない場合のCZ1中においては、昇格リプレイ1よりも先に転落リプレイに入賞する確率が75%となり、転落リプレイよりも先に昇格リプレイ1に入賞する確率が25%となる。
また、CZ2であるときには、内部抽選において転落リプレイまたは昇格リプレイ2が4/25+4/100=20/100の確率で当選し、このうち4/5が転落リプレイの当選でありかつ3/4の確率で転落リプレイ1または転落リプレイ2に入賞する。これより、CZ2であるときの転落リプレイの入賞率は12/100となる。また、内部抽選において転落リプレイまたは昇格リプレイ2が20/100の確率で当選したうち、1/5が昇格リプレイ2の当選でありかつ1/4の確率で昇格リプレイ2に入賞する。これより、CZ2であるときの昇格リプレイ2の入賞率は1/100となる。このように、CZ2であるときには、昇格リプレイの入賞率よりも転落リプレイの入賞率が12倍高くなるように設定されている。このため、演出状態がATに制御されていない場合のCZ2中においては、昇格リプレイ2よりも先に転落リプレイに入賞する確率が約92.3%となり、転落リプレイよりも先に昇格リプレイ2に入賞する確率が約7.7%となる。
また、CZ3であるときも、CZ2であるときと同様に、転落リプレイの入賞率は12/100となり、昇格リプレイ3の入賞率は1/100となる。このように、CZ3であるときには、昇格リプレイの入賞率よりも転落リプレイの入賞率が12倍高くなるように設定されている。このため、演出状態がATに制御されていない場合のCZ3中においては、昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイに入賞する確率が約92.3%となり、転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞する確率が約7.7%となる。
以上より、CZ1〜CZ3のいずれにおいても、昇格リプレイの入賞率よりも転落リプレイの入賞率が高くなるように設定されており、演出状態がATに制御されていない場合、有利RTへの移行契機となる昇格リプレイ3入賞よりも先に転落リプレイ入賞が発生するように構成されている。より具体的には、CZ1からCZ2を介してCZ3に制御され、かつ昇格リプレイ3に入賞する確率(以下、有利RT突入率ともいう)は、リプレイの当選確率のみから特定すると、25%×7.7%×7.7%≒0.148%となる。尚、CZ2またはCZ3であるときには、ブドウ当選時において当該ブドウを取りこぼしたときに停止される特殊出目によりCZ1に戻されることを考慮すると、有利RT突入率は、0.148%未満となる。一方、CZ1〜CZ3において転落リプレイに入賞する確率は、リプレイの当選確率のみから特定すると、75%+(25%×92.3%)+(25%×7.7%×92.3%)≒99.8%以上となる。これより、CZ1〜CZ3において、演出状態がATに制御されていない場合、有利RTへの移行契機となる昇格リプレイ3入賞よりも先に転落リプレイ入賞を発生させることができる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合(チェリー1+チェリー2、ブドウ1〜8すべてなど)には、払出枚数が多い小役が払出枚数の少ない小役よりも優先的に入賞ラインに引き込むリール制御が行われる。
複数種類の小役が同時に当選している場合として、ブドウ(ブドウ1〜8)、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、及び右押しブドウ2(以下、これらをまとめて単に“ブドウ”ともいう)のいずれかに当選している場合には、図56(c)に示すように、同時当選したブドウ及び小役の種類及び最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール、中リール、右リールのいずれであるか、に応じて、ブドウを入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図56(c)は、ブドウに当選したときのリール制御を説明するための図である。
例えば、小役が同時に当選することなくブドウに当選している場合には、第1停止させたリールの種類、及びストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、ブドウ1〜8のいずれかが必ず入賞するようにリール制御が行われる。図3に示すように、ブドウ1〜8各々を構成する図柄は、左リール2L及び右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、ブドウ1〜8のいずれかが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
また、左押しブドウ1が当選し、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したブドウのうちブドウ1〜8のいずれかを入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
一方、左押しブドウ1が当選し、中リール2Cまたは右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した小役2または小役9のうちいずれかを入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、小役2を構成する図柄は、左リール2L及び中リール2C各々の図柄(「黒ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。また、小役9を構成する図柄は、左リール2L及び右リール2R各々の図柄(「黒ブドウ」、「白ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L〜8R各々が、当選した小役2または小役9のうちいずれかに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応する小役2または9に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、図52(b)で示した特殊出目のいずれかが導出され得る。
また、左押しブドウ2が当選し、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したブドウのうちブドウ1〜8のいずれかを入賞ラインに揃えて停止させる制御を行う。
一方、左押しブドウ2が当選し、中リール2Cまたは右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した小役5または小役12のうちいずれかを入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行う。図3に示すように、小役5を構成する図柄は、左リール2L及び中リール2C各々の図柄(「白ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。また、小役12を構成する図柄は、左リール2L及び右リール2R各々の図柄(「白ブドウ」、「黒ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L〜8R各々が、当選した小役5または小役12のうちいずれかに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応する小役5または12に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、図52(b)で示した特殊出目のいずれかが導出され得る。
このように、左押しブドウ1あるいは左押しブドウ2に当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させたときに確実にブドウ1〜8のいずれかを入賞させるようにリール制御が行われ、左リール2L以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選している小役を入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、特殊出目を導出させるようにリール制御が行われる。
また、中押しブドウ1あるいは中押しブドウ2に当選したときにおいては、中リール2Cを第1停止させたときに確実にブドウ1〜8のいずれかを入賞させるようにリール制御が行われ、中リール2C以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選している小役を入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、特殊出目を導出させるようにリール制御が行われる。
また、右押しブドウ1あるいは右押しブドウ2に当選したときにおいては、右リール2Rを第1停止させたときに確実にブドウ1〜8のいずれかを入賞させるようにリール制御が行われ、右リール2R以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選している小役を入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、特殊出目を導出させるようにリール制御が行われる。
このように本実施例では、左押しブドウ1あるいは2が当選したか、中押しブドウ1あるいは2が当選したか、右押しブドウ1あるいは2が当選したかによって、ブドウ1〜8を確実に入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、入賞させるための操作態様であり、かつ特殊出目の導出を回避するための操作態様を異ならせることができる。
これにより、CZ1〜CZ3のうち、特殊出目の導出によりCZ1に移行されるCZ2及びCZ3において、演出状態がATに制御されていない場合、ブドウ当選時の操作態様によって取りこぼしが生じる割合が実質的に高まり、特殊出目が導出されてCZ1に制御される割合が高まる。その結果、演出状態がATに制御されていないときには、ブドウ当選時において取りこぼす割合が高まるため、前述した有利RT突入率は0.148%未満となる。
次に、チェリー1に当選している場合のリール制御について説明する。チェリー1は、図54で示したように、単独で当選する場合、チェリー2と同時当選する場合、チェリー2+1枚役1と同時当選する場合が生じ、各々、図56(d)に示すようにリール制御が行われる。
まず、チェリー1に単独で当選しているときには、チェリー1を構成する図柄である「チェリー−リプレイ−リプレイ」を入賞ラインのいずれかに優先的に引き込むリール制御が行われる。図3に示すように、チェリー1を構成する図柄のうち、中リール2C及び右リール2R各々の図柄である「リプレイ」は、5コマあるいは7コマ以内の間隔で配置されているが、左リール2Lの図柄である「チェリー」は、7コマ以内の間隔で配置されていないため、ストップスイッチ8Lの停止操作タイミングに応じて入賞するようにリール制御が行われる。
次に、チェリー1+チェリー2に当選しているときには、左リール2Lの「チェリー」と、中リール2Cの「チェリー」と、を入賞ラインのいずれかに優先的に引き込むリール制御が行われる。尚、中リール2Cの「チェリー」を入賞ライン上に引き込むことができない場合、すなわちチェリー2を取りこぼす場合には、チェリー1を入賞させるリール制御が行われる。これにより、引き込み可能な限り、左リール2Lと中リール2Cとで「チェリー」を入賞ライン上に揃えて停止させることができる。尚、右リール2Rについては、「リプレイ」を入賞ライン上に引き込むリール制御が行われ、「チェリー」については少なくとも入賞ラインに引き込まないようにリール制御が行われる。すなわち、チェリー1+チェリー2に当選しているときには、「チェリー」が、左リール2L及び中リール2Cに揃って停止され得るが、さらに右リール2Rにまで揃って停止されないようにリール制御が行われる。
チェリー1+チェリー2+1枚役1に当選しているときには、左リール2Lの「チェリー」と、中リール2Cの「チェリー」と、右リール2Rの「チェリー」とを入賞ラインのいずれかに優先的に引き込むリール制御が行われる。これにより、引き込み可能な限り、左リール2L、中リール2C、右リール2Rとで「チェリー」を入賞ライン上に揃えて停止させることができる。すなわち、チェリー1+チェリー2+1枚役1に当選しているときには、「チェリー」が、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において揃って停止され得るようにリール制御が行われる。尚、中リール2Cの「チェリー」を入賞ライン上に引き込むことができない場合、すなわちチェリー2を取りこぼす場合には、チェリー1を入賞させるリール制御が行われる。さらに、チェリー1を入賞させることができない場合には、引き込み可能な限り1枚役1を構成する図柄を引き込むリール制御が行われる。
前述したように、チェリー1やチェリー2は、ボーナスと同時当選する確率が小役群の中で高く、チェリー1+チェリー2+1枚役1が最も高く、次にチェリー1+チェリー2、チェリー1の順となるように判定値数が設定されている。また、チェリー1やチェリー2に当選しているときには、図56(d)で示したリール制御が行われる。このため、「チェリー」の図柄が入賞ライン上に多く出現する程、ボーナス当選していることに対する期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施例では、メイン制御部41が昇格リプレイ3に入賞したと判定したときに、ゲーム状況からサブ制御部91側において実質的にATに制御されていると判定し、リプレイ3信号をスロットマシン外部に出力する。
前述したように、CZ1からCZ2を介してCZ3に制御され、かつ昇格リプレイ3に入賞する確率である有利RT突入率は、0.148%未満となり、CZ1〜CZ3において転落リプレイに入賞する確率は、99.8%以上となるように設定されている。
これにより、CZ1〜CZ3において演出状態がATに制御されていないときには、内部当選結果に応じたナビ演出が実行されないため、意図的に転落リプレイ入賞を回避して昇格リプレイ3を入賞させることができない。その結果、CZ1〜CZ3において演出状態がATに制御されていないときには、実質的に、有利RTへの移行契機となる昇格リプレイ3入賞よりも先に転落リプレイ入賞を発生させ、転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3が導出されることが実質的に期待できない。しかし、演出状態がATに制御されているときには、ナビ演出が実行されるため、転落リプレイに当選したときであっても転落リプレイ入賞を回避するための操作態様で操作し、昇格リプレイに当選したときに当該昇格リプレイ入賞させるための操作態様で操作することができるため、操作態様を誤らない限り、転落リプレイ入賞を回避して昇格リプレイ3を入賞させることができ、有利RTに制御することができる。その結果、昇格リプレイ3に入賞したときには、演出状態がATに制御されているといえる。
ここで、昇格リプレイ3に入賞したときに、演出状態がATに制御されている確実性について説明する。スロットマシンにおいては、出荷前段階において第三者機関による検査(型式試験)が行われることになっており、当該型式試験において、1日の平均ゲーム数として6000ゲーム、3日間の平均ゲーム数として17500ゲーム消化することにより各種の検査が行われることになっている。このため、以下では、1日の平均ゲーム数として6000ゲーム消化したとき、3日間の平均ゲーム数として17500ゲーム消化したときに、昇格リプレイ3に入賞したときに演出状態がATに制御されていない回数が1回未満となることを説明することにより、昇格リプレイ3に入賞したときには実質的に演出状態がATに制御されているといえかつその確実性が極めて高いといえることを説明する。
図53で示したように、本実施例におけるスロットマシンでは、通常遊技状態が32ゲーム消化で終了した後に、CZ1に制御されて有利RTに制御される機会が得られる。このため、例えば、前述した1日の平均ゲーム数である6000ゲーム消化したときの、CZ1に制御されて有利RTに制御される機会が得られる回数は、通常遊技状態以外の遊技状態において消化されるゲームを無視して実際よりも多く見積もり、6000/32=187.5回となる。また、3日間の平均ゲーム数である17500ゲーム消化したときも同様に、17500/32≒546.8回となる。
しかし、有利RT突入率が0.148%未満に設定され、CZ1〜CZ3において転落リプレイに入賞する確率が99.8%以上となるように設定されているため、演出状態がATに制御されていなければ、100/0.148≒675回に1回しか昇格リプレイ3に入賞しないことになる。
このため、1日の平均ゲーム数である6000ゲーム消化したときあるいは3日間の平均ゲーム数である17500ゲーム消化したときのいずれであっても、CZ1に制御されて有利RTに制御される機会が得られる回数が、675回に達しない。よって、昇格リプレイ3に入賞したときに演出状態がATに制御されていない回数が1回未満となる。
その結果、昇格リプレイ3に入賞したときには実質的に演出状態がATに制御されているといえかつその確実性が極めて高いといえる。
本実施例においては、昇格リプレイ3に入賞したときには実質的に演出状態がATに制御されているといえかつその確実性が極めて高くなるように当選確率及びリール制御が定められていることを利用して、メイン制御部41側のみにより昇格リプレイ3に入賞したか否かを判定することにより、間接的に演出状態がATに制御されているか否かを判定することができる。
以上のように、昇格リプレイ3に入賞したと判定されたときには、実質的に演出状態がATに制御されているといえかつその確実性が極めて高いといえるため、メイン制御部41からリプレイ3信号が外部に出力される。尚、リプレイ3信号は、昇格リプレイ3に入賞したときに、所定期間(例えば、2ミリ秒)に亘り出力される。
また、メイン制御部41は、ゲーム終了時にいずれの入賞役に入賞していないと判定さしたときには、さらに、ブドウを取りこぼしたときに停止され得る特殊出目が有利RT中のゲームにおいて停止されたか否かを判定する。有利RT中のゲームにおいて特殊出目が停止されたと判定されたときには、取りこぼし信号をスロットマシン外部に出力する。
前述したように、有利RT中のゲームにおいて、特殊出目が停止されたときには、CZ1に制御される。また、後述するように、ARTにおいて特殊出目が停止されたときには、ナビポイント1に対応するATが終了する。このため、取りこぼし信号により、CZ1に制御されたこと及びATが終了したことをスロットマシン外部において特定することが可能となる。
本実施例におけるサブ制御部91は、遊技状態等に応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理を行う。そして、サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、AT抽選を行う。このように、サブ制御部91によりAT抽選が行われてその抽選結果に応じてATに制御されることとなるが、本実施例においては、前述したように、メイン制御部41では、ゲーム状況から、実質的にATに制御されているか否かを判定することができる。
AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。図57は、AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。また、図58は、AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。
図57の通常遊技状態の欄に示すように、現在の遊技状態が通常遊技状態あるいは有利RTであるときには、演出状態がATであるか否かに関わらず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図58(a)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき現在の遊技状態を特定し、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づきボーナス当選したことを特定する。
図58(a)に示すテーブルが参照された場合、50%の割合でナビポイント0に決定され、40%の割合でナビポイント1に決定され、10%の割合でナビポイント3に決定され、7%の割合でナビポイント5に決定され、2%の割合でナビポイント10に決定され、1%の割合でナビポイント20に決定されるように、AT抽選が行われる。尚、通常遊技状態あるいは有利RTであるときにおいてボーナス当選により行われるAT抽選は、通常遊技状態であるか有利RTであるかに応じて異なる割合で実行するように構成しても良い。例えば、有利RTであるときよりも、通常遊技状態であるときの方が高い割合でAT当選するように構成しても良い。
ここで、ナビポイントとは、有利RTにおいてATに制御可能となる期間を示す。ナビポイントを1ポイント消費(減算)することにより、有利RTにおいて、所定回数以上(例えば少なくとも50ゲーム以上)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、ナビポイントは、ポイント数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビポイントが決定されたときに、ATである旨及びナビポイント数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビポイント数を特定する。尚、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ボーナス当選によりAT抽選が行われる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。尚、AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、例えば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビポイント数に今回のAT抽選の結果に応じたナビポイント数を上乗せ加算したナビポイント数を特定するATフラグに書き換えることであっても良く、また、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回のAT抽選の結果に応じたナビポイント数を示すATフラグに書き換えることであっても良い。AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであっても良い。
また、図57の準備モードかつATの欄に示すように、AT準備モードであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図58(b)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。
図58(b)に示すテーブルが参照された場合、30%の割合でナビポイント1に決定され、35%の割合でナビポイント3に決定され、20%の割合でナビポイント5に決定され、10%の割合でナビポイント10に決定され、5%の割合でナビポイント20に決定されるように、AT抽選が行われる。尚、図58(b)に示すテーブルが参照されてAT抽選が行われた場合には、必ず1以上のナビポイントに決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図57の準備モードかつ非ATの欄に示すように、非AT準備モードであるときで、ボーナス当選したときには、図58(d)に示すボーナス当選時のテーブルを参照して、30%の割合でナビポイント1に決定され、35%の割合でナビポイント3に決定され、20%の割合でナビポイント5に決定され、10%の割合でナビポイント10に決定され、5%の割合でナビポイント20に決定されるように、AT抽選が行われる。尚、図58(d)に示すボーナス当選時のテーブルが参照されてAT抽選が行われた場合には、必ず1以上のナビポイントに決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図57のCZかつATの欄に示すように、ACZであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図58(c)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。
図58(c)に示すテーブルが参照された場合、60%の割合でナビポイント1に決定され、25%の割合でナビポイント3に決定され、10%の割合でナビポイント5に決定され、3%の割合でナビポイント10に決定され、2%の割合でナビポイント20に決定されるように、AT抽選が行われる。
尚、図58(c)に示すテーブルが参照されてAT抽選が行われた場合には、必ず1以上のナビポイントに決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図57のCZかつ非ATの欄に示すように、非ACZであるときには、非AT準備モードであるときと同様に、ボーナス当選することにより抽選条件が成立し、図58(d)に示すテーブルのうち成立した抽選条件に対応するテーブルを参照してAT抽選が行われる。尚、図58(d)に示すテーブルが参照されて、非ACZ中においてAT抽選が行われた場合には、必ず1以上のナビポイントに決定されるため、必ずATに制御されることになる。
ここで、遊技状態が、通常遊技状態と有利RT、準備モード1、準備モード2、及びCZ各々であるときに実行されるAT抽選における、遊技者にとっての有利度合いを対比する。遊技者にとっての有利度合いとは、例えば、AT抽選においてナビポイント1以上に決定される割合すなわちATに制御される割合の高低、AT抽選においてより多いナビポイントに決定される割合の高低などをいう。
まず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立した場合、通常遊技状態あるいは有利RTであるときに実行されるAT抽選においては、図58(a)に示すテーブルが参照され、準備モードあるいはCZであるときに実行されるAT抽選においては、図58(b)、(c)に示すテーブルあるいは図58(d)のボーナス当選時に示すテーブルが参照される。このため、準備モード1、準備モード2あるいはCZであるときの方が、通常遊技状態あるいは有利RTであるときよりも、高い割合でナビポイント1以上に決定され、かつ高い割合でより多いナビポイントに決定される。すなわち、準備モード1、準備モード2あるいはCZにおいては、通常遊技状態あるいは有利RTであるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビポイントに決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行われるといえる。その結果、準備モード1、準備モード2あるいはCZであるときには、通常遊技状態あるいは有利RTであるときよりも、ATに制御されること、及びより多いナビポイントを獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、非AT準備モードあるいは非ACZにおいては、前述したように、ボーナス当選することにより、通常遊技状態であるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビポイントに決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行われるといえる。その結果、非AT準備モードあるいは非ACZにおいては、ATに制御されることに対し期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、AT準備モードであるときに図58(b)に示すテーブルが参照され、ACZであるときに図58(c)に示すテーブルが参照される。このため、AT準備モードあるいはACZのいずれでもボーナス当選により当該ボーナス終了後において必ずAT準備モードに制御されるが、AT準備モードであるときの方が、ACZであるときよりも、高い割合でより多いナビポイントに決定される。すなわち、AT準備モードにおいては、ACZであるときよりも、高い割合でより多いナビポイントに決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行われるといえる。その結果、ATに制御されているときには、準備モードでボーナス当選すること、すなわち極力早い段階でボーナス当選することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、前述したRB1中にしか当選し得ない1枚役2に当選したときにも、AT抽選が行われる。例えば、図58(d)に示すテーブルを用いてAT抽選が行われる。これにより、RB1中に1枚役2に当選したときには、必ずナビポイントを獲得することができる。
以上のように、本実施例においては、サブ制御部91により行われるAT抽選処理により、現在の遊技状態及び演出状態に応じて定められた抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときには図58に示すテーブルのうち対応するテーブルを参照して、AT抽選が行われる。尚、AT抽選は、ボーナス当選したときや、特定のボーナス中にしか当選し得ない特定の入賞役に当選したときに行われる例について説明したが、AT抽選が行われる契機はこれに限るものではない。
また、本実施例におけるサブ制御部91は、準備モード1、準備モード2、CZ、有利RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行うことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、ボーナスが終了した後において準備モード1、準備モード2への制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたときには、AT準備モードに制御する。また、AT準備モードにおいてCZに制御されたときには、ACZに制御される。
これにより、ボーナス当選によるAT抽選においてATに制御する決定がされたときには、当該ボーナス終了後においてAT準備モードに制御された後、ACZに制御され、ATに制御する決定がされなかったときには、当該ボーナス終了後において非AT準備モードに制御された後、非ACZに制御される。尚、ナビポイントが有る場合、準備モード1、準備モード2及びCZ1〜3においては、ナビポイントを消費(減算)することなく、AT準備モード及びACZに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
また、サブ制御部91は、ACZから昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、ナビポイントを1ポイント消費(減算)することにより、所定回数以上ゲームを消化する間、ARTに制御する。尚、ナビポイントを1ポイント消費したときには、1減算したナビポイントを示すATフラグに更新される。
有利RTにおいては、ナビポイントを1ポイント消費することにより、所定回数以上ゲームを消化する間、ナビ演出が実行可能となるARTに制御される。
より具体的に、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、ブドウや転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行される。これに対し、ARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行されるが、ブドウに当選したときにナビ演出が実行されない。このため、ブドウ当選時において操作態様を誤ったときあるいはARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得る。また、転落リプレイ当選時において操作態様を誤ったときには、転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得る。このように、ARTから、CZ1あるいは通常遊技状態に制御されたときにナビポイント1に対応するATが終了する。
ARTからCZ1に制御されたときにおいて、ナビポイントがある場合には、ナビポイントを1ポイント消費して所定回数ゲームを消化する間ACZに制御される。尚、この場合において、本実施例では、ARTからCZ1への制御が開始されたときにATに制御するが、これに限らず、ナビ対象役(例えば転落リプレイ)に当選したときにATに制御するようにしても良い。また、ARTからCZ1に制御されたときにおいて、ナビポイントがない場合には、非ACZに制御される。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ARTにおいて特殊出目が停止されるか転落リプレイに入賞することにより非ATに制御する。このときに、ATフラグが示すナビポイントが0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。
以上のように、ナビポイントを1ポイント以上有する場合においては、当該ナビポイントを消費することなくAT準備モード及びACZに制御するとともに、当該ナビポイントを1消費することにより所定回数以上ゲームを消化する間ARTに制御される。また、ARTにおいて所定回数以上ゲームを消化して一旦CZ1に制御されたときであっても、未だATフラグからATである旨が特定されナビポイントが1以上であることを条件として、ナビポイントを消費することなくACZに制御され、その後昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されるときにナビポイントを1消費してARTに制御される。これにより、AT抽選において決定されたナビポイント数に応じた期間に亘り、ATに制御可能となるといえる。また、AT抽選において決定されたナビポイント数に応じた回数だけ、ATに繰り返し制御可能となるといえる。
本実施例においては、前述したように、メイン制御部41により、昇格リプレイ3に入賞したときにリプレイ3信号が出力され、有利RT中のゲームにおいて特殊出目が停止したときに取りこぼし信号が出力される。このため、例えば、履歴情報公開端末において、リプレイ3信号が入力されたときに、ARTに制御されたこと及びARTに制御された回数を特定することができ、取りこぼし信号が入力されたときにナビポイント1に対応するATが1回終了したことを特定することができる。
また、本実施例におけるサブ制御部91は、AT準備モード、ACZ、ARTのいずれかであるときに、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を行うことにより、内部当選の結果に応じたナビ演出が実行される。内部当選の結果は、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される。
例えば、AT準備モードにおいては、ブドウ1〜8と小役とが同時に当選したとき(左押しブドウ当選時など)に、ブドウ1〜8と同時当選している小役の種類に応じたナビ演出が実行される。
また、ACZあるいはARTにおいては、転落リプレイに当選したときに当該転落リプレイと同時当選しているリプレイの種類に応じたナビ演出が実行され、昇格リプレイに当選したときに当該昇格リプレイと同時当選しているリプレイの種類に応じたナビ演出が実行され、ブドウ1〜8と小役とが同時に当選したときにブドウ1〜8と同時当選している小役の種類に応じたナビ演出が実行される。
ブドウ1〜8と小役とが同時に当選したときには、ナビ演出として、ブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させるための操作態様を特定するための情報(ブドウ用完全情報)を報知する。例えば、中押しブドウ1に当選したときには、中リールを第1停止させることにより有利となる図柄組合せとしてブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させることができるため、「第1に中!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。
尚、ブドウ1〜8と小役とが同時に当選したときのナビ演出として、ブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させるための操作態様を特定するための情報を報知するものに限らず、例えば、当該操作態様を絞り込むことが可能な情報(ブドウ用一部情報)を報知するものであっても良い。例えば、中押しブドウ1に当選したときには、「左ではないぞ!」あるいは「右ではないぞ!」といったように操作態様の選択肢を2択に絞り込むメッセージを液晶表示器51に表示するものであっても良い。また、ブドウ1〜8と小役とが同時に当選したときに、ナビ演出として、ブドウ用完全情報を報知するか、ブドウ用一部情報を報知するかを所定確率にしたがって選択するようにしても良い。
転落リプレイに当選したときには、ナビ演出として、転落リプレイを回避させるための操作態様を特定するための情報を報知する。例えば、通常リプGR(1)に当選したときには、順押しさせることにより転落リプレイ入賞を回避でき通常リプレイ入賞させることができるため、「順押し!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。
尚、転落リプレイが昇格リプレイと同時に当選したときのナビ演出としても、同様に、転落リプレイを回避させ、昇格リプレイを入賞させるための操作態様を特定するための情報を報知する。例えば、第1昇格リプGR(3)に当選したときには、逆押しさせることにより転落リプレイ入賞を回避でき昇格リプレイ入賞させることができるため、「逆押し!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。
昇格リプレイに当選(転落リプレイと同時当選時を除く)したときには、ナビ演出として、昇格リプレイを入賞させるための操作態様を特定するための情報(昇格用完全情報)を報知する。例えば、第2昇格リプGR(2)に当選したときには、挟み押しさせることにより昇格リプレイ入賞させることができるため、「挟み押し!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。
尚、昇格リプレイに当選(転落リプレイと同時当選時を除く)したときのナビ演出として、昇格リプレイを入賞させるための操作態様を特定するための情報を報知するものに限らず、例えば、当該操作態様を絞り込むことが可能な情報(昇格用一部情報)を報知するものであっても良い。例えば、第2昇格リプGR(2)に当選したときには、「逆押しではないぞ!」あるいは「中押しではないぞ!」といったように操作態様の選択肢を2択に絞り込むメッセージを液晶表示器51に表示するものであっても良い。また、昇格リプレイに当選(転落リプレイと同時当選時を除く)したときに、ナビ演出として、昇格用完全情報を報知するか、昇格用一部情報を報知するかを所定確率にしたがって選択するようにしても良い。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
以上、本実施例におけるサブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、AT制御処理を行うことにより、AT抽選の結果に応じて演出状態を制御して、ATであるときにはナビ演出を実行する。
ここで、AT抽選の結果に応じて、ATに制御されない場合とATに制御された場合についての例を説明する。図59は、AT抽選の結果に応じて、ATに制御されない場合及びATに制御された場合についての例を説明するための図である。尚、図59において、準備モード、CZ1〜CZ3あるいは有利RT(図59では「CZ/RT」と示す)各々の下欄には、AT中であるか否かを示すとともに、準備モード1、準備モード2、CZ1〜CZ3あるいは有利RT各々におけるナビ対象役を示している。また、ナビ対象役に対する×印は当該ナビ対象役に当選したときであってもナビ演出を実行しないことを示し、当該ナビ対象役に対する○印は当該ナビ対象役に当選したときにナビ演出を実行することを示している。
図59(a)は、ボーナス当選により実行されるAT抽選においてAT当選せず、非AT準備モード中において特殊出目が停止して非ACZに制御された後、転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御された例を示す図である。
前述したように、CZ1〜3や有利RTにおいては、転落リプレイの当選確率が準備モードや通常遊技状態であるときよりも高まる。また、転落リプレイは、同時当選したリプレイの種類に応じて、入賞回避操作態様が異なる。このため、CZ1〜3や有利RTにおいて演出状態がATに制御されなければ、転落リプレイに当選したか否かを把握することができず、高確率で当選する転落リプレイの入賞を意図的に回避することができない。その結果、演出状態がATに制御されなければ、図59(a)で示すように、CZが維持され難くなる一方、通常遊技状態に制御され易くなり、遊技者が利益を獲得し難くすることができる。
図59(b)は、ボーナス当選により実行されるAT抽選においてAT当選し、ボーナス終了後にAT準備モード、ACZ、ARTに制御された例を説明するための図である。
AT準備モードにおいては、ブドウ、小役に当選していると判定されたときに、対応するナビ演出が実行される。このため、前述したように、操作態様を誤らない限り、確実にブドウ入賞させたり、ブドウを取りこぼして特殊出目を停止させてACZに制御させることができる。
ACZにおいては、転落リプレイに当選していると判定されたときのみならず、昇格リプレイに当選していると判定されたときや取りこぼしが生じるブドウに当選していると判定されたときにも、対応するナビ演出が実行される。このため、操作態様を誤らない限り、確実に転落リプレイ入賞を回避しかつブドウ入賞させて特殊出目を停止させることなく、昇格リプレイ入賞させてCZ1→CZ2→CZ3に制御させ、ARTに制御させることができる。
ARTにおいては、ナビポイントを1消費することにより、所定回数以上ゲーム消化してCZ1に制御するまでATに制御される。また、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、転落リプレイに当選していると判定されたときのみならず、取りこぼしが生じるブドウに当選していると判定されたときにも、対応するナビ演出が実行される。これに対し、ARTに制御されてから50ゲーム消化した後においては、転落リプレイに当選していると判定されたときのみ、対応するナビ演出が実行される。このため、ARTに制御されてから50ゲーム消化した後においては、ブドウ当選したときに当該ブドウを取りこぼして特殊出目が停止され、CZ1に制御される。
ARTからCZ1に制御されたときに、未だナビポイントが1以上有る場合には、ナビポイントを消費することなく、再びACZに制御され、操作態様を誤らない限り再びARTに制御される。一方、ARTからCZ1に制御されたときに、ナビポイントがない場合には、非ACZに制御される。このように、ACZからARTへの制御が、ナビポイント数に応じた回数繰り返し行われる。
これにより、演出状態がATに制御されれば、図59(b)で示すように、CZ1→CZ2→CZ3→有利RTに制御され易く、また、有利RTから一旦CZ1に制御された後においても再び有利RTに制御され易くするとともに、通常遊技状態に制御され難くすることができ、遊技者が利益を獲得し易くすることができる。
尚、ACZやARTにおいて転落リプレイ当選時のナビが実行された場合であっても、停止操作を誤った場合には、転落リプレイに入賞して遊技状態が通常遊技状態に制御されるとともに、ATも終了する。このように、ATフラグからATである旨が特定されているときにおいて転落リプレイに入賞した場合、ナビポイント数がクリアされ、ATフラグがATでない旨を特定するフラグに更新される。これにより、ナビ演出が行われる状況であったにも関わらず誤ってATを終了させてしまった場合には、再度AT抽選に当選しなければATに制御されないようにすることができる。
尚、前述したボーナス当選時のAT抽選の結果に応じたナビポイント数を上乗せ加算する場合であって、ATフラグからATである旨が特定されているときにおいて転落リプレイに入賞した場合、ナビポイント数をクリアするものに限らず、クリアするナビポイント数を決定するクリア数決定処理を行い、決定されたナビポイント数を減算したナビポイント数を特定可能でかつATでない旨を示すATフラグに更新し、その後ボーナス当選時のAT抽選の結果に応じたナビポイント数を上乗せ加算して当該ボーナス終了後においてATに制御するように構成しても良い。これにより、AT中でありながら誤って転落リプレイ入賞させてしまい当該ATが終了したときであっても、その後ボーナス当選によりナビポイント数が上乗せされる可能性があるため、遊技者の損失感を事後的に補填することができる。
次に、現在の遊技状態や演出状態に応じて実行される遊技状態演出について説明する。本実施例におけるサブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれる遊技状態演出実行処理を行うことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、例えば、AT中であるか否かに関わらず準備モードであるとき、非ACZあるいは非ARTであるとき、及び通常遊技状態であるときには、遊技状態に関わらず、共通の通常演出(例えば、液晶表示器51に「通常中!」といったメッセージを表示など)が行われる。また、ACZであるときには、CZ1〜CZ3のいずれに制御されているかに関わらず共通のAT演出(例えば、液晶表示器51に「AT中!」といったメッセージを表示など)が行われる。また、ARTであるときには、当該ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでの期間においてAT演出が行われ、当該ARTに制御されてから50ゲーム消化した後において通常演出が行われる。また、ボーナス中には、ボーナスであることを特定可能な所定のボーナス演出が行われる。
図60は、現在の遊技状態及び演出状態に応じて実行される遊技状態演出を説明するための図である。図60(a)は、ボーナス当選時のAT抽選でAT当選しナビポイントがあるとき(例えば3ポイント)の例を示し、図60(b)は、ボーナス当選時のAT抽選でAT当選せずナビポイントがないときであって準備モードからCZ1に制御された後に通常遊技状態に制御されたときの例を示している。尚、図60(a)及び(b)は、各々、上段にメイン制御部41により制御される現在の遊技状態が示され、中段にサブ制御部91により制御される現在の演出状態が示され、下段にサブ制御部91により制御される遊技状態演出が示されている。
まず、図60(a)を参照して、(a1)に示すように遊技状態がボーナスであるときには、(a3)に示すようにボーナス演出が実行される。また、ボーナスが終了して準備モードに制御されたときには、(a2)に示すように演出状態がATに制御されることによりAT準備モードに制御され、(a3)に示すように通常演出が実行されている。これにより、遊技者に対しATに制御されるか否かの期待感を抱かせることができる。
また、(a1)に示すように特殊出目が停止して遊技状態がCZに制御されたときには、(a2)に示すように演出状態がATに維持されることによりACZに制御され、(a3)に示すようにAT演出が実行されている。これにより、遊技者に対しATに制御されるか否かの期待感を抱かせることができる。
次に、(a1)に示すように昇格リプレイ3が入賞して遊技状態が有利RTに制御されたときには、(a2)に示すように、ナビポイントを1消費することにより演出状態がARTに制御され、当該ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでの間は、転落リプレイ及びブドウ当選時に対応するナビ演出が実行されるとともに、(a3)に示すようにAT演出が実行されている。また、ARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後は、転落リプレイ当選時に対応するナビ演出が実行されるとともに、(a3)に示すように通常演出が実行されている。
その後、当該ARTにおいて特殊出目が停止されたときには、(a1)に示すように遊技状態がCZに制御される。このとき、ナビポイントが存在するため、(a2)に示すように再びACZに制御されるとともに、(a3)に示すようにAT演出が実行される。これにより、ART中において一旦通常演出が実行されたときであっても、ナビポイントが存在しており、再びATに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
このように、ACZからARTに制御される処理が、ナビポイント数に応じた回数だけ繰り返し行われる。図60(a)では、ナビポイント3が決定されているため、(a1)及び(a2)に示すように、ACZからARTに制御される処理が3回繰り返されている。
また、ACZあるいはARTに制御されている間、(a3)に示すようにAT演出が実行される。これにより、ATに制御されていることを認識することができる。
一方、ARTにおいて特殊出目が停止してCZ1に制御されたときに、ATフラグからATである旨が特定されなかったときには、ナビポイント数に応じた回数ATに制御されたため、ACZに制御されず、当該CZ1においてはナビ演出が実行されない。この場合においては、通常演出が実行される。
次に、図60(b)を参照して、ボーナスが終了して準備モード1に制御されたときには、(b2)に示すように演出状態がATに制御されないため、非AT準備モードに制御され、(b3)に示すようにAT準備モードであるときと同様に通常演出が実行されている。これにより、遊技者に対しATに制御されるか否かの期待感を抱かせることができる。また、図60(b)を参照して、非AT準備モードから非ACZに制御された後においても、(c3)に示すように通常演出が継続して実行されている。これにより、ある程度ゲーム消化してもナビ演出が実行されず通常演出が継続していることにより、非AT中であることを遊技者に認識させることができる。
以上説明したように、本実施例では、図53に示すように、ボーナス終了後に準備モード1、2に制御し、準備モード1、2において、ブドウのいずれかに当選しているときでブドウを取りこぼしたときにのみ導出され得る特殊出目が停止されたときに、CZ1へ制御される。CZ1において、昇格リプレイ1に入賞するとCZ2に昇格し、CZ2において、昇格リプレイ2に入賞するとCZ3に昇格する。また、CZ3において、昇格リプレイ3に入賞すると有利RTへ制御される。一方、CZ1〜CZ3や有利RTにおいて、転落リプレイが入賞したときには、遊技者にとってCZや有利よりも不利な通常遊技状態に制御される。このため、特に、CZ1〜CZ3においては、転落リプレイが入賞するよりも先に対応する昇格リプレイを入賞させることにより次の遊技状態に昇格させることができる。
また、通常遊技状態へ移行させる契機となる転落リプレイは、図56(a)及び図56(b)などで説明したように、転落リプレイ当選時に同時当選しているリプレイの種類によって、転落リプレイ入賞を回避させるための操作態様が異なるように、リール制御が行われる。また、CZや有利RTにおいて演出状態がATに制御されているときには、図60(a)などで説明したように、転落リプレイ当選時に同時当選しているリプレイの種類に応じたナビ演出が実行される。
以上より、CZ1〜CZ3において転落リプレイ入賞するよりも先に対応する昇格リプレイを入賞させた場合にのみ有利RTに制御される。このCZ1〜CZ3において、ATに制御されたとき、すなわちACZにおいては、転落リプレイに当選したときであっても、ナビ演出にしたがって、当該転落リプレイ入賞を回避させるための操作態様で操作することができる。一方、CZ1〜CZ3においてATに制御されなかったとき、すなわち非ACZにおいては、転落リプレイ入賞を意図的に回避することができない。さらに、図55を用いて説明したように、CZ1〜CZ3であるときには、昇格リプレイの入賞率よりも転落リプレイの入賞率の方が高いため、昇格リプレイに入賞するよりも先に転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御されてしまう可能性が高まる。その結果、CZ1〜CZ3においてATに制御されるか否かにより遊技者にとっての有利度合いにメリハリをつけることができ、ACZに制御されることに対する期待感を効果的に高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、CZ1〜CZ3においてATに制御されているか否かにより遊技者にとっての有利度合いにメリハリがつくという理由から、CZ1〜CZ3であってもATであるか否かは、遊技者及びスロットマシンが設置される遊技場双方にとって関心が高いところ、前述した実施例によれば、メイン制御部41によりCZ3中において入賞し得る昇格リプレイ3に入賞したと判定されたときに、遊技制御基板40からスロットマシン外部に対してリプレイ3信号が出力される。
また、CZ1〜CZ3であっても非ATである場合においては、有利RTへの移行契機となる昇格リプレイ3が転落リプレイよりも先に入賞することが期待できないように、有利RTへの移行契機となる昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイに入賞するように、当選確率及びリール制御が定められている。このため、CZ1〜CZ3であっても非ATである場合に転落リプレイよりも昇格リプレイ3が先に入賞することが実質的に生じ得ず、転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには実質的に演出状態がATに制御されているといえる。すなわち、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞したということは、演出状態がATに制御されており、内部当選結果に応じてナビ演出が実行された結果であるといえる。
これにより、CZ3中に行われたゲームにおいて昇格リプレイ3に入賞したか否かを判定することにより、サブ制御部91側で決定されるATであるか否かを間接的にメイン制御部41側のみにおいて判定することができ、昇格リプレイ3に入賞したと判定されたときにリプレイ3信号を遊技制御基板40から外部出力することにより演出制御基板90から外部出力するための信号経路を設けることなく、ATであるか否かをより確実にスロットマシン外部に伝達させることができる。
その結果、スロットマシンにおける外部出力のための信号経路を複雑にすることなく、また信号出力のための記憶領域を設けるなど大幅な設計変更を行うことなく、リプレイ3信号を出力することができ、かつ当該リプレイ3信号に基づきスロットマシン履歴情報公開端末やホールコンピュータなどのホール機器におけるATに関する履歴情報をより確実に更新させることができる。
尚、例えば準備モード1、2から直接CZ3に制御されるものであって当該CZ3における転落リプレイと昇格リプレイ3との当選確率を調整することにより実現させる場合には、演出状態がATに制御されているときであってもなかなか昇格リプレイ3に当選しないため、当該昇格リプレイ3を入賞させるまでに要するゲーム数が多くなり、遊技者に苛立ちを感じさせる虞がある。しかし、本実施例におけるスロットマシンにおいては、CZ1からCZ2に制御された後にCZ3に多段階的に制御するようにし、かつCZ1〜CZ3各々の昇格リプレイ及び転落リプレイの当選確率を調整することにより、CZにおいて演出状態がATに制御されていないときには昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイを入賞させて、転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには実質的に演出状態がATに制御されている確実性を高めた。このため、準備モード1、2から直接CZ3に制御されるものと比較し、演出状態がATに制御されているときにはCZ1に制御されてから昇格リプレイ3に入賞するまでに要するゲーム数を少なくすることができる。
さらに、本実施例におけるスロットマシンにおいては、CZ1〜CZ3各々の昇格リプレイ及び転落リプレイの入賞操作態様が異なるようにリール制御するため、当選確率のみを調整するものと比較し、演出状態がATに制御されているときにはCZ1に制御されてから昇格リプレイ3に入賞するまでに要するゲーム数をより一層少なくすることができる。
また、CZ1〜CZ3のうち、CZ1及びCZ2であるときには、昇格リプレイ3に当選しないため入賞し得ず、CZ2において昇格リプレイ2が入賞することにより制御されるCZ3においてのみ昇格リプレイ3に当選し入賞し得るように、リプレイについての内部抽選が行われる。このため、CZ2において昇格リプレイ2に当選しかつ入賞してCZ3に制御された後でなければ、昇格リプレイ3について内部抽選が行われない。このため、CZ3に制御されるまでに転落リプレイに入賞する可能性が高まる。その結果、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、実質的に演出状態がATに制御されている確実性を高めることができる。
また、CZ1であるときには、昇格リプレイ3のみならず昇格リプレイ2にも当選しないため入賞し得ず、CZ1において昇格リプレイ1が入賞することによりCZ2に制御されたとしても、昇格リプレイ2が入賞しなければCZ3に制御されないように、リプレイについての内部抽選が行われる。このため、CZ1において昇格リプレイ1に当選しかつ入賞してCZ2に制御され、さらにCZ3に制御された後でなければ、昇格リプレイ3について内部抽選が行われない。このため、CZ3に制御されるまでに転落リプレイに入賞する可能性をより一層高めることができる。その結果、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、実質的に演出状態がATに制御されている確実性をより一層高めることができる。
また、本実施例においては、CZ2において、演出状態がATに制御されていない場合、昇格リプレイ2に当選したときに昇格リプレイ2を入賞させるための操作態様で操作できる割合が1/4であるのに対し、昇格リプレイ2を取りこぼしてしまう割合が3/4であるため、昇格リプレイ2に当選しても取りこぼしてしまう割合が高くなる。このため、演出状態がATに制御されていない場合、CZ2からCZ3に制御されにくくすることができ、CZ3に制御されるまでに転落リプレイに入賞する可能性を高めることができる。その結果、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、実質的に演出状態がATに制御されている確実性を高めることができる。
また、CZ1において、演出状態がATに制御されていない場合も同様に、昇格リプレイ1に当選したときに昇格リプレイ1を入賞させるための操作態様で操作できる割合が1/4であるのに対し、昇格リプレイ1を取りこぼしてしまう割合が3/4であるため、昇格リプレイ1に当選しても取りこぼしてしまう割合が高くなる。このため、演出状態がATに制御されていない場合、CZ1からCZ2にも制御されにくくすることができ、CZ3に制御されるまでに転落リプレイに入賞する可能性を高めることができる。その結果、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、実質的に演出状態がATに制御されている確実性をより一層高めることができる。
また、実施例においては、演出状態がATに制御されていない場合において仮にCZ3に制御されかつ昇格リプレイ3に当選したとしても、当該昇格リプレイ3を入賞させるための操作態様で操作できる割合が1/4であるのに対し、昇格リプレイ3を取りこぼしてしまう割合が3/4であるため、昇格リプレイ3に当選しても取りこぼしてしまう割合が高くなる。このため、仮にCZ3に制御されたとしても、演出状態がATに制御されていない場合においては、昇格リプレイ3を入賞させにくくすることができる。その結果、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、実質的に演出状態がATに制御されている確実性をより一層高めることができる。
また、本実施例においては、図55(b)及び(c)で示すように、少なくともCZ2及びCZ3各々において、対応する昇格リプレイの当選確率よりも転落リプレイの当選確率の方が高く設定されている。このため、CZにおいて、昇格リプレイ3に当選するよりも先に転落リプレイに当選する可能性が高くなる。その結果、CZにおいて転落リプレイよりも先に昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、実質的に演出状態がATに制御されている確実性をより一層高めることができる。
また、本実施例においては、内部抽選においてブドウのいずれかに当選した場合において、ATであるときには当選したブドウの種類に応じたナビ演出が実行されるため意図的にブドウを確実に入賞させるための操作態様で操作することができるのに対し、ATでないときにはナビ演出が実行されず確実に入賞させることができない。このため、非ATであるときと比較して、ATであるときにはブドウの取りこぼしを低減させることができる。さらに、CZ2及びCZ3であるときにおいて、非ATであるときと比較して、ATであるときにはブドウ取りこぼしにより特殊出目が停止されてCZ1に戻されてしまう可能性を低減させることができる点において、遊技者にとっての有利性をより顕著にすることができる。
また、本実施例においては、昇格リプレイ3に入賞した後に特殊出目が停止することにより、ナビポイントに対応するATが終了したことをメイン制御部41側のみにおいて間接的に判定し、取りこぼし信号を出力することにより、ATが終了したことをより確実にスロットマシン外部に伝達させることができる。
また、本実施例では、準備モード1、2からCZ1への移行契機となる特殊出目が、図52(b)などで説明したように、ブドウ当選時において当該ブドウを取りこぼす操作態様で操作されたときにのみ入賞ライン上に停止されるように、リール制御が行われる。これにより、準備モード1、2においてブドウに当選しながら取りこぼしてしまった場合には、ブドウ入賞の発生に伴い払出されるメダルを獲得することができず不利益が生じるが、特殊出目が停止されて有利RTへの制御の機会が与えられるCZ1に制御されるため、当該不利益を補填することができる。
また、本実施例では、図58(d)のボーナス当選時のテーブルに示すように、非AT準備モード1、準備モード2や非ACZにおいてボーナス当選したときには、ボーナスに制御されることに加えて、当該ボーナス終了後においてATに制御される。このため、非AT準備モードや非ACZにおいて、ボーナス当選することに対する期待感をより強く抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図58(b)及び(c)のテーブルに示すように、AT準備モードやACZにおいてボーナス当選したときにも、ボーナスに制御されることに加えて、当該ボーナス終了後においてATに制御される。このため、ボーナスを挟んで、ATに連続的に制御されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、前述した実施例においては、準備モード1、準備モード2やCZにおいてボーナス当選したときには、ATであるか否かに関わらず、当該ボーナス終了後においてATに制御される例について説明したが、これに限らず、準備モード1、準備モード2やCZにおいてボーナス当選したときであっても、非ATであるときにのみ当該ボーナス終了後において必ずATに制御され、ATであるときには所定の確率で当選した場合にしかATに制御されないように構成しても良い。この場合には、非ATにおいてボーナス当選することにより、非AT中に被った損失を事後的に補填することができる。また、準備モード1、準備モード2やCZにおいてボーナス当選したときであっても、ATであるときにのみ当該ボーナス終了後において必ずATに制御され、非ATであるときには所定の確率で当選した場合にしかATに制御されないように構成しても良い。この場合には、ATにおいてボーナス当選することにプレミアを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施例の変形態様について説明する。
前述した実施例においては、CZにおける有利RT突入率を0.148%未満とし、転落リプレイ入賞率を99.8%以上とすることにより、CZにおいて演出状態がATに制御されていないときには昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイを入賞させる例について説明した。しかし、CZにおける有利RT突入率及び転落リプレイ入賞率は、これに限らず、CZにおいて演出状態がATに制御されていないときには昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイを入賞させるような率に設定されているものであれば、前述した実施例で説明した同様の効果を奏する。
例えば、CZにおける有利RT突入率及び転落リプレイ入賞率は、1日の平均ゲーム数または3日間の平均ゲーム数の少なくともいずれかのゲーム数消化したときに、昇格リプレイ3入賞時において演出状態がATに制御されていない回数が1回未満となる率に定められているものであっても良い。
また、CZにおける有利RT突入率及び転落リプレイ入賞率は、転落リプレイの入賞率から算出される転落リプレイ入賞するまでのゲーム数の正規分布において標準偏差が3σ(99.7%)を超えるゲーム数よりも、CZにおいて昇格リプレイ3に入賞するまでに要するゲーム数が多くなる率に定められているものであっても良い。
前述した実施例においては、CZにおいて昇格リプレイ3に入賞したときに演出状態がATであると判定する例について説明した。しかし、例えば、CZにおいて昇格リプレイ2に入賞する率が、CZにおいて演出状態がATに制御されていないときには昇格リプレイ2よりも先に転落リプレイを入賞させるような率に設定されている場合には、昇格リプレイ2に入賞したときに演出状態がATであると判定するように構成しても良い。これにより、リプレイ3信号が出力されたときに実際にサブ制御部91によりATに制御されている確実性を担保しつつ、より早い段階で、当該リプレイ3信号を外部出力することができるため、ホール機器における履歴情報を更新させることができる。
前述した実施例においては、CZ1〜CZ3におけるリプレイ抽選対象役の組合せ、当選確率、及びリール制御については、図55(a)〜図55(c)及び図56(a)、(b)で示したが、これに限るものではなく、CZにおいて演出状態がATに制御されていないときには昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイを入賞させるように設定されているものであれば良い。
例えば、リプレイ抽選対象役の組合せとして、CZ1であるときに、通常リプレイと転落リプレイとが同時当選する組合せと、通常リプレイと昇格リプレイ1とが同時当選する組合せを設けても良く、また、CZ2及びCZ3であるときにも、転落リプレイと昇格リプレイとが同時当選する組合せを設けても良い。また、当選確率として、CZ1〜CZ3各々における、転落リプレイ及び昇格リプレイ各々の当選確率が、CZ1〜CZ3各々で異なるように設定されているものであっても良い。また、リール制御として、押し順が4種類に分類されるものに限らず、4種類未満であっても、5種類以上であっても良い。
前述した実施例においてAT中であるときであって、少なくとも転落リプレイに当選したときには、必ず、ナビ演出を実行する例について説明した。しかし、AT中であるときであって、転落リプレイに当選したときであっても、所定確率(例えば、70%)でしかナビ演出が実行されないものであっても良い。また、非AT中であっても、所定確率よりも低い確率(例えば1%)でナビ演出を実行するものであっても良い。この場合においては、CZに制御されているが所定確率以上でナビ演出が実行されない場合において昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイが入賞するように、CZにおける有利RT突入率及び転落リプレイ入賞率が設定されているものであれば良い。
また、ナビ演出が実行される実行確率が変化する(例えば、100%のときもあれば、70%、50%、30%のときもある)ものであっても良い。この場合においては、例えばRTに制御されているが予め定めた一の実行確率(例えば、70%)以上でナビ演出が実行されない場合において昇格リプレイ3よりも先に転落リプレイが入賞するように、CZにおける有利RT突入率及び転落リプレイ入賞率が設定されているものであれば良い。
前述した実施例においては、昇格リプレイ3に入賞したときに、所定期間(例えば、2ミリ秒)に亘り、リプレイ3信号が出力される例について説明した。しかし、リプレイ3信号を出力する態様は、これに限るものではない。例えば、昇格リプレイ3に入賞してから、当該昇格リプレイ3入賞に伴う有利RTが終了するまでの間、リプレイ3信号が出力されるように構成しても良い。これにより、ホール機器では、リプレイ3信号の出力状態から、ATに制御されたこと及びATに制御されている期間を特定することができる。また、リプレイ3信号が出力された回数から、ATに制御された回数を特定することができる。
前述した実施例においては、AT準備モードにおいてブドウに当選したときにナビ演出が実行される例について説明した。しかし、AT準備モードにおいては、ブドウに当選したときであっても、ナビ演出を実行しないように構成しても良い。これにより、ナビ演出にしたがって停止操作し、ブドウに入賞させることができるもののいつまでたってもCZに制御されないといった不都合が発生することを未然に防止することができる。
一方、ARTやACZにおいてブドウに当選したときには、ナビ演出が実行される。これにより、ナビ演出にしたがって停止操作することにより、ブドウ入賞の発生に伴い払出されるメダルを獲得することができるとともに、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでのCZ1に転落することを防止することができる。また、このように小役の取りこぼし時に停止可能となる出目をCZ1への移行契機に設定したことにより、例えば移行契機となる入賞役を新たに設定するなどの必要がなく、スロットマシンの開発段階における設計上の負担を軽減することができる。
前述した実施例において、ナビポイントを1消費することにより、所定回数以上ゲーム消化する間ARTに制御する例について説明したが、これに限らず、ナビポイントは転落リプレイのナビ演出を実行する毎に1消費するようにしても良い。ナビポイントは、RTにおいてATに制御する期間を特定する値であればどのようなものであっても良い。
また、前述した実施例においては、ナビポイントを消費するタイミングが、有利RTに制御するときである例について説明した。しかし、ナビポイントを消費するタイミングは、これに限らず、CZ1に制御するときであっても良い。例えば、CZ1に制御されたときに、ナビポイントを1消費して、ACZに制御し、以降、所定回数(例えば50)ゲーム消化するまで、当該消費したナビポイントに対応してATに制御するようにしても良い。このように構成した場合の例を以下に説明する。
一例として、ATにおいて所定回数ゲーム消化したときに、ナビポイントの有無に関わらず、非ATに制御するように構成し、転落リプレイに当選したときにナビポイントが1以上存在することを条件として、ナビポイントを1消費して再びATに制御し、転落リプレイに当選したときにナビポイントが存在しないときには非ATが維持されるように構成しても良い。これにより、非ATに制御されている間、再びATに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、他の例として、ATにおいて所定回数ゲーム消化したときに、ナビポイントが1以上有ることを条件として、ナビポイントを1消費してATを維持し、ナビポイントがないときに非ATに制御されるように構成しても良い。
前述の実施例では、ARTからCZ1に制御されたときにおいて、ナビポイントがある場合には、ナビポイントを1ポイント消費して所定回数ゲームを消化する間ACZに制御されるようになっているが、ARTからCZ1に制御されたときにナビポイントが残っていても直ちにACZに制御せず、潜伏期間を経た後、CZ1に移行することでナビポイントを消化してACZに制御する構成としても良い。
ここで、ARTからCZ1に制御されたときにナビポイントが残っていても直ちにACZに制御せず、潜伏期間を経た後、CZ1に移行することでナビポイントを消化してACZに制御する構成の一例について説明する。
この例では、ARTからCZ1に制御されたときにATフラグから特定されるナビポイントが1以上であれば、次回のATに制御可能となるまでの潜伏期間を決定するための潜伏期間決定処理が実行される。
図61は、サブ制御部91により実行されるAT管理処理に含まれる潜伏期間決定処理を説明するためのフローチャートである。潜伏期間決定処理は、ナビポイントに対応するAT終了後におけるARTにおいて最初のゲームが開始されるまでに実行されるものであれば良く、その一例として、本実施例ではナビポイントに対応するATが終了するゲーム終了時に実行される。また、図62は、潜伏期間を決定するためのテーブルを説明するための図である。図62に示すテーブルは、ROM91bに格納されている。
まず、図61を参照して、SA01においては、多数決定時カウンタの値が0であるか否か、すなわち多数決定されていない状態あるいは多数決定により獲得したナビポイント数をすでに消化完了した状態であるか否か判定する。
SA01において、多数決定カウンタの値が0であると判定されたとき、すなわち多数決定されていない状態あるいは多数決定により獲得したナビポイント数をすでに消化完了した状態であると判定されたときには、SA02において、短潜伏連続カウンタの値が4以下であるか否かが判定される。
短潜伏連続カウンタとは、潜伏期間として、比較的短い期間(例えば0〜20ゲーム)が連続して設定された回数を特定するためのカウンタであって、RAM91cの所定領域に格納される。短潜伏連続カウンタは、当該潜伏期間決定処理において、比較的短い期間が決定されたときに1加算され、比較的長い期間(例えば70〜100ゲーム)が決定されたときや、ナビポイント数が0となりATでない旨を示すATフラグとなり一連のARTが終了したときに、リセット(0に戻す)される。このため、短潜伏連続カウンタは、それ以前の潜伏期間として比較的長い期間が設定されていない回数を特定するためのカウンタであるともいえる。SA02では、比較的短い期間の連続回数が4以下であるか否かが判定される。換言すれば、SA02では、一連のATにおける潜伏期間のうち直近の潜伏期間から過去に遡り連続して比較的短い期間となった回数がすでに5回に達しているか否か、すなわち、一連のATにおける過去5回の潜伏期間のうちいずれもが比較的短い期間に決定されており特殊条件が成立しているか否かが判定される。
SA02において短潜伏連続カウンタの値が4以下であると判定されたとき、すなわち一連のATにおける潜伏期間のうち直近の潜伏期間から過去に遡り連続して比較的短い期間となった回数が4以下であり、比較的短い期間が未だ5回以上連続していないときには、SA03において比較的短い潜伏期間のみを選択し得る短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を設定する。尚、SA02においては、短潜伏連続カウンタの値が4以下である。
ここで、短潜伏用テーブルについて説明する。図62(a)は、SA03で参照される短潜伏用テーブルを説明するための図である。短潜伏用テーブルが参照されたときには、潜伏期間として、70%の割合で0ゲームに決定され、20%の割合で10ゲームに決定され、10%の割合で20ゲームに決定される。よって、短潜伏用テーブルが参照されたときには、決定されることが期待され得る潜伏期間を平均化した期間(期待値)が、ゲーム数×当選率の和から、10×0.2+20×0.1=4ゲームとなる。
潜伏期間として0ゲームに決定されたときには、AT終了後、最初のCZ1から再びATに制御可能となる。潜伏期間として10ゲームあるいは20ゲームに決定されたときには、AT終了後、対応するゲーム数消化した後のCZ1からATに制御可能となる。この際、転落リプレイが入賞して通常遊技状態に移行することがあり、この場合には、さらに32ゲーム消化してCZ1に制御されたときにATに制御されることとなる。
短潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間は、いずれも、ナビポイント数を1消費して制御されるATにおいて、ナビ演出にしたがって停止操作することにより払出される期待メダル枚数から賭数設定に用いられるメダル枚数を差し引いて算出されるAT中の平均増減枚数以上のメダルを消費しないゲーム数に設定されている。
図61に戻り、SA04においては、比較的短い潜伏期間が設定されたために、短潜伏連続カウンタの値を1加算して潜伏期間決定処理を終了する。
一方、SA02において短潜伏連続カウンタの値が4以下でないと判定されたとき、すなわち一連のATにおける潜伏期間のうち直近の潜伏期間から過去に遡り連続して比較的短い期間となった回数が5以上であり、比較的短い期間が5回以上連続していると判定されたときには、SA07において長い潜伏期間を高確率で選択し得る長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を設定する。
ここで、長潜伏用テーブルについて説明する。図62(b)は、SA07で参照される長潜伏用テーブルを説明するための図である。長潜伏用テーブルが参照されたときには、潜伏期間として、10%の割合で10ゲームに決定され、20%の割合で70ゲームに決定され、70%の割合で100ゲームに決定される。よって、長潜伏用テーブルが参照されたときには、決定されることが期待され得る潜伏期間を平均化した期間(期待値)が、ゲーム数×当選率の和から、10×0.1+70×0.2+100×0.7=85ゲームとなる。
図62(a)の短潜伏用テーブルと、図62(b)の長潜伏用テーブルとを対比する。短潜伏用テーブルが参照されたときには、高確率で潜伏期間として0ゲームに決定され、最大の潜伏期間として20ゲームまでしか決定されない。これに対し、長潜伏用テーブルが参照されたときには、短潜伏用テーブルが参照されたときには選択され得ない100ゲームや70ゲームが、高確率で決定される。
また、多数決定時カウンタの値が0であるときにおいて、長潜伏用テーブルは、短潜伏連続カウンタの値が4より大きい値であるときに参照され、短潜伏用テーブルは、短潜伏連続カウンタの値が4以下であるときに参照される。このため、比較的短い期間の連続回数が5回に達しているときには、比較的短い期間の連続回数が4回以下であるときよりも高い割合で、潜伏期間として比較的長い期間が設定される。
また、長潜伏用テーブルが参照されたときには、短潜伏用テーブルが参照されたときに比べて、決定されることが期待され得る潜伏期間を平均化した平均ゲーム数が多くなるように決定される。
また、長潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間のうち、短潜伏用テーブルを用いた場合に決定され得ないゲーム数である70ゲーム及び100ゲームは、いずれも、AT中の平均増減枚数以上のメダルを消費するゲーム数以上に設定されている。
図61に戻り、SA08においては、SA07において長い潜伏期間が設定されたか否か判定する。
SA08において長い潜伏期間が設定されたと判定されたときには、長い潜伏期間が設定されたことに伴い、SA09において短潜伏連続カウンタの値をリセット(0に戻す)して潜伏期間決定処理を終了する。これにより、次回の潜伏期間決定処理においてはSA03において短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。尚、短潜伏連続カウンタの値は、ボーナス当選を契機としてリセット(0に戻す)して当該ボーナス終了後に引き継がないものであっても良く、またボーナス当選したとしても当該ボーナス終了後に引き継ぐものであっても良い。
一方、SA08において長い潜伏期間が設定されたと判定されなかったときには、SA04に移行して短潜伏連続カウンタの値を1加算して潜伏期間決定処理を終了する。これにより、多数決定時カウンタの値が0であるときでSA02において短潜伏連続カウンタの値が4より大きい値であると判定されながら、SA07において比較的長い潜伏期間が設定されなかったときには、次回の潜伏期間決定時においても再びSA07に移行させて長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を決定させることができる。
SA01において、多数決定時カウンタの値が0でないと判定されたときには、SA05において多数決定時カウンタの値を1減算する。このように、多数決定時カウンタは、ナビポイント消費によってARTに制御され得る状態である潜伏期間となると1減算される。尚、多数決定時カウンタの値が0に到達するまでにボーナス当選したときには、当該多数決定時カウンタの値を、リセット(0に戻す)しても良く、また当該ボーナス終了後に引き継ぐものであっても良い。
SA06では、短潜伏連続カウンタの値が2以下であるか否か、すなわち比較的短い期間の連続回数が2回以下であるときで過去3回のいずれかの潜伏期間として比較的長い期間が決定されていたか否かが判定される。すなわち、SA02では、多数決定時カウンタの値が0であるときにおける特殊条件が成立しているか否かが判定されるのに対し、SA06では、多数決定時カウンタの値が0でないときにおける特殊条件が成立しているか否かが判定される。SA06において、短潜伏連続カウンタの値が2以下であると判定されたときにSA03以降の処理が行われ、短潜伏連続カウンタの値が2より大きい値であると判定されたときにSA08以降の処理が行われる。
すなわち、多数決定時カウンタの値が0より大きい値であるときには、多数決定時カウンタの値が0であるときと比較して、比較的短い潜伏期間の連続回数が少ない回数に達することにより、長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が設定される。
具体的には、例えば、ナビポイント数として8が設定されるときの一例として、ナビポイントが2あるいは4残存している状態でAT抽選が行われて6あるいは4に決定されるときなど、複数回のAT抽選の合計により8となる場合と、1枚役2当選や抽選により1回のAT抽選により8となる場合とが生じ得る。このようにナビポイント数として8が設定されているときであっても、1回のAT抽選により8が設定されたときには、複数回のAT抽選の合計により8が設定されたときと比較して、比較的短い潜伏期間の連続回数が少ない回数に達することにより、長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が設定される。
このため、仮に獲得したナビポイント数が同じであっても、多数決定されたときには、多数決定されていないときよりも高い割合で、潜伏期間として長い期間が設定される。
また、潜伏期間中においては、原則として、ナビ演出が実行されない。このため、小役1〜12のいずれかに当選したときにブドウを確実に入賞させることができず取りこぼす可能性が高まる。また、特殊出目が停止する可能性、及び転落リプレイが入賞する可能性が高まり、その結果、リプレイ当選確率が有利RTであるときよりも低下し、かつ32ゲーム消化するまではCZに移行しない通常遊技状態に制御される。
このため、潜伏期間が長くなる程、一連のAT期間において、遊技者が獲得するメダル枚数から賭数の設定に用いたメダル枚数を差し引いて算出される一連のAT中増減枚数が小さくなる。その結果、仮に獲得したナビポイントが同じであったとしても、多数決定されたときには、多数決定されていないときよりも高い割合で、当該ナビポイントを消費して制御される一連のAT中増減枚数が小さくなる。
サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ATフラグからATである旨が特定されているが非ATであるときには、潜伏期間決定処理で潜伏期間として設定されたゲーム数消化したか否かが判定される。潜伏期間であるゲーム数消化すると、ATの開始条件が再び成立可能となる。潜伏期間であるゲーム数消化したと判定された後においては、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ATの開始条件が成立する。
この様に、ATフラグからATである旨が特定される状態であってかつナビポイントを有している状態においては、ナビポイントを1消費することによりATに移行させた後、ATが終了したときに、次回のATに制御可能となるまでの潜伏期間に移行され、当該潜伏期間経過後においてナビ対象役に当選したときに新たにナビポイントを1消費して再びATに移行可能となる。また、潜伏期間であるときには、原則として、ナビ演出が実行されない。このため、ATフラグからATである旨が特定される状態であってかつナビポイントを有している状態であっても、潜伏期間の長さによって次回のATに制御されるまでに設定する賭数が多くなるため、獲得したナビポイントを消費する間(ATおよび潜伏期間を含む)における遊技者の利益が左右される。例えば、潜伏期間が長くなる程、ナビ演出が実行されないゲーム数が多くなるため、獲得したナビポイントを消費する間における遊技者の利益が少なくなる。その結果、ナビポイントを有している状態においても、潜伏期間の長さに遊技者を注目させることができる。
このような潜伏期間は、図61および図62で示したように、獲得したナビポイントを消費する間であって一連のATにおいてすでに移行された潜伏期間の長さに基づき、短潜伏連続カウンタの値を考慮して決定される。多数決定カウンタの値が0であるときについて具体的に説明すると、潜伏期間は、獲得したナビポイントを消費する間における一連のATにおいてすでに移行された潜伏期間のうち、直近の潜伏期間を含む過去5回までの潜伏期間のうちいずれかが比較的長い潜伏期間に決定されており特殊条件が成立していないとき(比較的短い期間が5回以上連続していないとき)よりも、過去5回までの潜伏期間のうちいずれも比較的短い潜伏期間に決定されており特殊条件が成立しているとき(比較的短い期間が5回以上連続しているとき)の方が高い割合で長い期間となるように決定される。換言すれば、特殊条件が成立している場合には、特殊条件が成立していない場合に参照される短潜伏用テーブルと比べて、決定し得る潜伏期間の平均ゲーム数である期待値が多くなる長潜伏用テーブルを参照して潜伏期間が決定されるため、潜伏期間の平均ゲーム数である期待値が多くなるように決定される。これにより、過去5回までの潜伏期間のうちいずれもが比較的短い潜伏期間に決定されているときに再び比較的短い潜伏期間に決定されてしまうことを極力防止することができる。このため、ナビポイントを有している状態における潜伏期間の長さが単調になってしまうことを極力防止できる。その結果、ATと潜伏期間とを含むナビポイントを有している状態における遊技の興趣を低下させてしまう不都合の発生を防止することができる。
さらに、過去5回までの潜伏期間のうちいずれも比較的短い潜伏期間に決定されているときに再び比較的短い潜伏期間に決定されてしまうことを防止することによって、例えば潜伏期間が比較的短い期間ばかりとなり獲得したナビポイントを消化する間における潜伏期間が短くなることにより、射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
また、一連のATへの制御が開始されてから数回までの非報知期間は、比較的短い期間に決定され、比較的長い期間に決定されない。このため、ナビポイント数を獲得したが、実際に消費してATに制御された回数が少なく遊技者所有のメダルが未だ十分に増えていない状態において、比較的長い非報知期間に制御されてしまい、序盤において遊技者所有のメダルを消費させてしまうことにより遊技の興趣を低下させてしまう不都合の発生や、遊技者所有のメダルを使い切らせてしまい貸しメダルなど新たにメダルを用意しなければならないといった不都合の発生を防止することができる。
また、潜伏期間を決定するに際し、多数決定カウンタの値が0であるときには、獲得したナビポイントを消費する間においてすでに移行された潜伏期間のうち過去5回までの潜伏期間のうちいずれも比較的短い潜伏期間に決定されており特殊条件が成立しているときにのみ、最長となる100ゲームに決定され得る。このため、特殊条件が成立しているか否かでメリハリをつけることができ、ナビポイントを有している状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、図61のSA07においては、ナビポイントを1消費して制御されるATにおけるAT中平均増減枚数以上のメダルを消費しなければ終了しないゲーム数が設定され得る。すなわち、多数決定されることや比較的短い期間が連続して決定されることに対する緊張感をより強く遊技者に抱かせることができ、ナビポイントを有している状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、図61のSA02において一旦NOと判定された後においては、SA09において短潜伏連続カウンタがリセットされるまで、SA07において長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。このため、SA02において一旦NOと判定された後においては、より確実に比較的潜伏期間として比較的長い期間に決定させることができる。
また、短潜伏連続カウンタの値が1となったときではなく、5以上あるいは3以上となったときに、すなわち、直近の潜伏期間が比較的短い期間であるかではなく、過去5回あるいは3回遡った潜伏期間のうちいずれかに比較的長い期間が決定されているときには、特殊条件が成立せず、図61のSA03において短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。このため、特殊条件が成立する基準が高まりすぎることを防止でき、遊技の興趣が低下してしまうことを防止できる。
また、図61のSA01において、多数決定時カウンタの値が0であると判定されたときよりも、0でないと判定されたときの方が、SA06で示されるように小さい値で特殊条件が成立していると判定され、高い割合で長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。また、潜伏期間が長い程、獲得したナビポイント消費する間の一連のATにおけるメダルの純増枚数が小さくなる。このため、複数回のAT抽選で獲得したナビポイントであるときよりも、1回のAT抽選において多数決定により獲得したナビポイントであるときの方が高い割合で、同じナビポイント数を消費する間におけるメダルの純増枚数が小さくなるようにするための特定制御が行われる。これにより、ナビポイントを多数決定により獲得したとき程、高い割合で遊技者の利益が少なくなる。このため、ナビポイントを多数決定により獲得したのか、すなわち獲得契機にも注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、AT抽選条件が複数回成立することによりナビポイントを獲得したときには、AT抽選条件が1回成立して多数決定されることにより獲得したナビポイントと同じであるときよりも、高い割合で、AT抽選条件を成立させるために多くのゲーム数を消化しているため、多くの賭数が用いられている。一方、1回のAT抽選条件が成立することにより多数決定されて運良く比較的多くのナビポイントを獲得したときには、AT抽選条件が複数回成立することにより獲得したナビポイントの合計数が同じであるときよりも、高い割合でメダルの純増枚数を小さくでき、遊技者の利益を少なくすることができる。このため、同じナビポイント数を獲得するためにAT抽選条件が成立した回数が多いときと少ないときとの利益均衡を図ることができる。例えば、1回のAT抽選条件が成立することにより多数決定されて運良く比較的多くのナビポイントを獲得したときにも、AT抽選条件が複数回成立することによりナビポイントを獲得したときと同じように潜伏期間の決定が行われるものと比較して、1回のAT抽選条件が成立することにより多数決定されて運良く比較的多くのナビポイントを獲得したときの射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を極力抑制することができる。
また、多数決定により1回のAT抽選で8以上のナビポイント数を獲得したときに、特定制御が行われる。このため、8以上のナビポイント数を獲得していないときにまで特定制御が行われるものと比較して、遊技者の利益が少なくなりすぎることを防止することができる。
尚、上記の例では、潜伏期間として非AT中のゲーム数を設定し、当該ゲーム数消化することにより潜伏期間が経過したと判定して次回のAT作動を開始可能にする例について説明した。しかし、潜伏期間としては、ゲーム数に限らず、ゲームが消化されることに伴って経過が進行する期間であれば良く、例えば、通常遊技状態に移行した回数を適用しても良い。すなわち一度通常遊技状態に移行すると32ゲーム消化するまでは、CZに移行することがないので、潜伏期間の回数×32ゲームが潜伏期間となる。
また、潜伏期間として、メダル枚数を設定するものであっても良く、この場合、潜伏期間において設定された賭数と当該潜伏期間において払い出された払出メダル枚数とを計数する処理を行い、賭数から払出メダル枚数を差し引いた枚数が、設定されたメダル枚数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成しても良い。
また、潜伏期間として、当選回数を設定するものであっても良く、この場合、潜伏期間において特定の入賞役(例えば、ブドウ単独、昇格リプレイなど)に当選した回数を計数する処理を行い、計数された回数が、設定された当選回数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成しても良い。
また、潜伏期間として、押し順回数を設定するものであっても良く、この場合、潜伏期間において左押しブドウ、中押しブドウ、右押しブドウが当選したときにブドウ1〜8を入賞させた回数、すなわち押し順が正解した回数を計数する処理を行い、計数された回数が、設定された押し順回数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成しても良い。
また、潜伏期間としては、ゲーム数など一種類の条件を設定するものに限らず、ゲーム数、メダル枚数、当選回数、押し順回数、状態終了回数のうち複数種類の条件を設定し、いずれかの条件を満たしたときに、次回AT作動を開始可能にするように構成しても良い。これにより、潜伏期間の種類がバラエティー豊かになり、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、潜伏期間を決定するに際しては、それ以前の潜伏期間の長さに基づき短潜伏決定条件が成立しているときよりも成立していないときの方が高い割合で長い期間(すなわちメダル枚数である場合にはより多いメダル枚数、当選回数、押し順回数、状態終了回数である場合にはより多い回数)となるように決定するように構成すれば良い。また、潜伏期間を決定するに際しては、多数決定されていないときよりも多数決定されているときの方が高い割合で長い期間(すなわちメダル枚数である場合にはより多いメダル枚数、当選回数、押し順回数、状態終了回数である場合にはより多い回数)となるように決定することにより、メダルの純増枚数が少なくなるように構成すれば良い。これにより、上記の例と同様の効果を奏する。
前述した実施例において、通常遊技状態や有利RTにおいてボーナス当選したときには、AT中であるか否かに関わらず、遊技者にとっての有利度合いが同じテーブルを用いてAT抽選を行う例について説明したが、これに限らず、AT中であるか否かに応じて、遊技者にとって有利度合いが異なるテーブルを用いてAT抽選を行うようにしても良い。また、準備モード1、準備モード2やCZにおいてボーナス当選したときには、AT中であるか否かに応じて、遊技者にとって有利度合いが異なるテーブルを用いてAT抽選を行う例について説明したが、これに限らず、AT中であるか否かに関わらず、遊技者にとっての有利度合いが同じテーブルを用いてAT抽選を行うようにしても良い。
前述した実施例において、CZや有利RTは、規定ゲーム(例えば100ゲーム)消化することにより終了するものであっても良い。また、特殊出目の種類によって有利度合い(リプレイ当選率、規定ゲーム数)が異なるCZに制御するようにしても良い。これにより、CZや有利RTのバリエーションを豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
前述した実施例において、特殊出目を入賞ラインに停止させるリール制御は、遊技状態に関わらず、ブドウ当選時において当該ブドウを取りこぼしたときにのみ行われる例について説明した。しかし、特殊出目を入賞ラインに停止させるリール制御は、ブドウ当選時において当該ブドウを取りこぼしたときで、かつ遊技状態が準備モード、CZ2、CZ3、有利RTであるときにのみ行われるように構成しても良い。これにより、通常遊技状態において特殊出目が停止されたにも関わらずRTに制御されないことにより、遊技者の混乱を招く不都合の発生を未然に防止することができる。
また、前述した実施例においては、通常遊技状態であるときに特殊出目が停止されたときであっても、CZ1に制御されない例について説明したが、これに限らず、通常遊技状態においても低確率でCZ1に制御されるように構成しても良い。また、通常遊技状態において特殊出目のうち特別出目(例えば、図52(b)に示す特殊出目のうちリプレイ−スイカ−黒ブドウ)が停止されたときにのみCZ1に制御されるように構成しても良い。これにより、通常遊技状態から規定ゲーム数消化を経ずにCZ1に制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
前述した実施例においては、AT抽選において、ボーナス当選するまでATに制御する特別ナビポイントが決定され得るようにしても良い。これにより特別ナビポイントに当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。この場合、特別ナビポイントは、準備モード1、準備モード2やCZにおいてボーナス当選したときにおいて、通常遊技状態や有利RTにおいてボーナス当選したときよりも、AT抽選において高確率で当選するようにしても良い。また、特別ナビポイントは、準備モード1、準備モード2やCZにおいてボーナス当選したときにおいて、通常遊技状態や有利RTにおいてボーナス当選したときよりも、AT抽選において高確率で当選するようにしても良い。これにより、準備モードやCZにおいてボーナス当選することにプレミアを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
前述した実施例においては、特別役に当選しているときであってさらに払出枚数が賭数3以上の小役(以下、通常小役という)に当選しているゲームにおいては、当該通常小役に対応する図柄組合せを優先して導出させ、特別役に当選しているときであってさらに払出枚数が賭数3よりも少ない小役(以下、特定小役という)が設けられている場合であって、当該特定小役が当選しているゲームにおいては、特定小役に対応する図柄組合せよりもビッグボーナスに対応する図柄組合せを優先して導出させるリール制御を行う例について説明した。このようなリール制御に加えて、以下のリール制御を行うように構成しても良い。
メダルの払出枚数が賭数と同じ同等小役と、特別役が当選しているときには、例えば、特別役よりも同等小役を優先的に入賞させるリール制御を行うように構成しても良い。これにより、同等小役に入賞させて払い出されたメダルで次のゲームを開始でき当該ゲームにおいて通常小役に当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、同等小役と特別役とが当選しているときには、同等小役よりも特別役を優先的に入賞させるリール制御を行うように構成しても良い。これにより、特別役を入賞させるまでに要するゲーム数及びメダル数を低減させることができる。
また、入賞ライン数に応じてメダルの払出枚数が変化し、例えば、賭数以下となるときと賭数よりも多くなるときとがあり得る特殊小役について、当該特殊小役と、特別役とが当選しているときには、払出枚数が賭数より多くなるように特殊小役を入賞させることが可能な操作態様で操作されたときに、特別役よりも特殊小役を優先的に入賞させるようにリール制御を行い、払出枚数が賭数以下となるようにしか特殊小役を入賞させることができない操作態様で操作されたときに、特殊小役よりも特別役を優先的に入賞させるようにリール制御を行うように構成しても良い。これにより、操作態様をも考慮して、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
尚、特別役に当選しているときであってさらに小役に当選しているゲームにおいては、当選している小役の払出枚数に関わらず、特別役よりも小役に対応する図柄組合せを優先して導出させるリール制御を行うものであっても良い。
また、通常小役と特定小役とを抽選対象役として同時に読出して抽選するように構成しても良い。このように構成した場合には、例えば、特別役の当選が持ち越されている状態で、通常小役と特定小役とが当選した場合には、特別役、通常小役、及び特定小役に同時に当選している状況になる。この場合には、特別役及び特定小役よりも通常小役を優先的に入賞させるリール制御を行い、通常小役を入賞させることができないときに特定小役よりも特別役を優先的に入賞させるリール制御を行い、通常小役及び特別役を入賞させることができないときに特定小役を入賞させるリール制御を行うように構成しても良い。これにより、通常小役と特定小役とが同時に当選した場合であっても、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
前述した実施例において、ボーナス当選を条件にその旨報知しても良い。また、ボーナス当選報知した後、ボーナスよりも優先して入賞ライン上に引き込まれる入賞役に当選しておらず、ボーナスを入賞させるチャンスタイミングであるときに、チャンス演出を行う例について説明した。チャンス演出としては、当選しているボーナスの種類、当該ボーナスを入賞させるための操作態様など、遊技者にとって有利な情報を報知するナビ演出を行うように構成しても良い。
前述した実施例におけるCZや有利RTの終了条件としては、ボーナスに当選すること、転落リプレイに入賞すること、特殊出目が停止することにより成立する例について説明した。しかし、CZや有利RTの終了条件としては、これに限らず、さらに、規定ゲーム数消化すること、所定の終了抽選において当選することにより成立するように構成しても良い。また、準備モード1、準備モード2の終了条件としては、ボーナス当選、特殊出目停止(準備モード1の場合は規定ゲーム数の消化)などにより成立する例について説明した。しかし、準備モード1、準備モード2の終了条件としては、これに限らず、さらに、転落リプレイについて内部抽選を行うように構成した場合に当該転落リプレイ入賞、規定ゲーム数消化、所定の終了抽選において当選することにより成立するように構成しても良い。これにより、CZ、有利RT、準備モード1、準備モード2各々が終了するタイミングの種類を豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。尚、準備モード1、準備モード2において転落リプレイについて内部抽選を行うように構成する場合、当該転落リプレイはビッグボーナスのいずれかと同時に読み出されるように構成しても良い。これにより、準備モード1、準備モード2において転落リプレイに入賞したときには、ビッグボーナス当選していることを遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
前述の実施例では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシンであっても良い。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
前述の実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。
前述した実施例の図58においては、報知期間(有利演出状態)を開始させるか否かに関与する報知条件として、(ア)ナビポイント1以上に決定されたことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATに制御すると決定する割合を例示した。しかし、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(イ)準備モードあるいはRTにおける非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)準備モード1、準備モード2あるいはRTにおける非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などであっても良い。
また、前述した実施例においては、上記(ア)の場合、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、高い割合でATに制御すると決定するテーブル(図58(a)のテーブルと(d)のテーブル参照)を用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(イ)の場合も同様に、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より少ない到達ゲーム数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成しても良い。また、上記(ウ)の場合も同様に、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より少ない到達回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成しても良い。
前述した実施例の図58においては、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(エ)ATにおいて消化したゲーム数が獲得したナビポイント数に応じた終了ゲーム数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいてナビポイント数を決定する割合、すなわち終了ゲーム数を決定する割合を例示した。しかし、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(オ)ATにおいて予め決定された終了確率にしたがい所定の終了抽選を実行し、該終了抽選で当選したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて終了確率を決定する割合、(カ)ATにおいて転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が規定回数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて規定回数を決定する割合、などであっても良い。
また、前述した実施例においては、上記(エ)の場合、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多いナビポイント数、すなわちより多い終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブル(図58(a)のテーブルと、図58(d)のボーナス当選時テーブル参照)を用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(オ)の場合も同様に、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より低い終了確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成しても良い。また、上記(カ)の場合も同様に、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多い規定回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成しても良い。
また、報知条件は、例えば、(キ)ATにおいて転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであっても良い。上記(キ)の場合も同様に、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より高い当選確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成しても良い。
また、報知条件は、上記(ア)〜(キ)のいずれであっても良く、また上記(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであっても良い。報知条件が上記(ア)〜(キ)のいずれか、また(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであっても、前述した実施例と同様の効果を奏する。
また、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、少なくとも(イ)準備モード1、準備モード2あるいはRTにおける非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)準備モード1、準備モード2あるいはRTにおける非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などを採用するスロットマシンにおいては、報知期間に制御されるまでの準備モードあるいはRTにおける非ATにおいて、転落リプレイ当選時において当選したリプレイの種類を特定可能にするナビ演出を実行する期間外報知可能期間に制御する手段と、期間外報知可能期間であることを条件として転落リプレイ当選時において当選したリプレイの種類を特定可能にするナビ演出を実行する手段とを備えるものであっても良い。この場合、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件としては、さらに、(ク)期間外報知可能期間において消化したゲーム数が予め決定された期間外終了ゲーム数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了ゲームを決定する割合、(ケ)期間外報知可能期間において予め決定された期間外終了確率にしたがい所定の期間外終了抽選を実行し、該期間外終了抽選で当選したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了確率を決定する割合、(コ)期間外報知可能期間において転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が期間外規定回数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外規定回数を決定する割合、などであっても良い。
また、上記(ク)の場合、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多い期間外終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成しても良い。また、上記(ケ)の場合、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より低い期間外終了確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成しても良い。上記(コ)の場合、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より多い期間外規定回数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成しても良い。
また、報知条件は、例えば、(サ)期間外報知可能期間において転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであっても良い。上記(サ)の場合も同様に、非準備モードあるいは非ARTにおいては、通常遊技状態であるときよりも、より高い当選確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成しても良い。
また、上記スロットマシンにおける報知条件としては、上記(ア)〜(キ)及び上記(ク)〜(サ)のいずれであっても良く、また上記(ア)〜(キ)及び上記(ク)〜(サ)のうち選択的に組合されたものであっても良い。報知条件が上記(ア)〜(キ)及び上記(ク)〜(サ)のいずれか、また選択的に組合されたものであっても、有利状態に制御されている期間のうち報知期間以外においては、通常状態であるときよりも遊技者にとって有利となるように報知条件が設定されるため、遊技者は期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
前述した実施例においては、BB1〜BB3であるときにRB1に制御し、BB4または5であるときにRB2に制御する例について説明したが、BBの種類に関わらず、同じRBに制御するように構成しても良い。例えば、BBの種類に関わらずRB1に制御するように構成しても良い。
前述した実施例では、ARTに制御されてから50ゲーム消化した後において、ブドウ当選時に、対応するナビ演出を実行しない例について説明した。しかし、ARTに制御されてから50ゲーム消化した後であっても、ブドウ当選時に所定確率(例えば、50%)にしたがって、対応するナビ演出を実行するように構成しても良い。この場合、前述した実施例におけるスロットマシンよりもARTに制御される平均期間を長くすることができる。
前述した実施例では、ATに制御されている旨を特定するための信号としてリプレイ3信号が、また、ATが終了した旨を特定するための信号として取りこぼし信号が、各々、有利RT中信号とは別に出力される例について説明した。しかし、ATに制御されている旨を特定するための信号、及びATが終了した旨を特定するための信号としては、リプレイ3信号及び取りこぼし信号を別途出力することなく、有利RTに制御されている間出力される有利RT中信号を利用しても良い。この場合、履歴情報公開端末においては、有利RT中信号が入力されたときに、ARTに制御されたこと及びARTに制御された回数を特定することができ、有利RT中信号の入力が終了したときにナビポイント1に対応するATが1回終了したことを特定することができる。これにより、ATに制御されている旨及びATが終了した旨を特定するための信号を外部に出力するための信号線を別途設ける必要がなくなる。
前述した実施例においては、図55で示したように、昇格リプレイ1〜3、転落リプレイなどの当選確率と、昇格リプレイ当選時における昇格リプレイ入賞させるための操作態様が占める割合と、転落リプレイ当選時における転落リプレイ入賞させるための操作態様が占める割合とを調整することにより、非ATにおいては昇格リプレイ3が転落リプレイよりも先に入賞されることが期待できないように転落リプレイ入賞させる例について説明した。しかし、非ATにおいては昇格リプレイ3が転落リプレイよりも先に入賞されることが期待できないように転落リプレイ入賞させる手法としては、これに限らず、昇格リプレイ1〜3、転落リプレイなどの当選確率のみを調整することにより実現する手法を採用しても良く、また昇格リプレイ当選時における昇格リプレイ入賞させるための操作態様が占める割合及び転落リプレイ当選時における転落リプレイ入賞させるための操作態様が占める割合のみを調整することにより実現する手法を採用しても良い。
尚、今回開示された実施例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
91 サブ制御部
505 CPU
506 ROM
507 RAM
509 乱数回路
559A 乱数値レジスタ

Claims (5)

  1. 遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    特別入賞が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、
    前記特別遊技状態の終了後、前記特別遊技状態以外の遊技状態である一般遊技状態のうち第1の準備遊技状態に移行させる第1の準備遊技状態移行手段と、
    前記第1の準備遊技状態の開始後、所定の移行条件が成立せずに経過したゲーム数が規定ゲーム数に到達することで前記一般遊技状態のうち第2の準備遊技状態に移行させる第2の準備遊技状態移行手段と、
    前記第1の準備遊技状態及び前記第2の準備遊技状態において前記所定の移行条件が成立することで前記一般遊技状態のうち移行可能遊技状態に移行させる移行可能遊技状態移行手段と、
    前記移行可能遊技状態において有利表示結果が導出されたことを条件に前記一般遊技状態のうち該移行可能遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、前記第1の準備遊技状態及び前記第2の準備遊技状態から移行することのない有利遊技状態に移行させる有利遊技状態移行手段と、
    を備え、
    前記第1の準備遊技状態は、前記第2の準備遊技状態及び前記移行可能遊技状態よりも遊技用価値の付与率の高い遊技状態である
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果及び前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    遊技の進行における所定の契機で報知条件を設定し、該報知条件にしたがって前記事前決定手段の決定結果に応じた結果情報を報知するための制御を行う報知制御手段と、
    を備え、
    前記移行可能遊技状態移行手段は、前記第1の準備遊技状態及び前記第2の準備遊技状態において前記所定の移行条件が成立することで前記移行可能遊技状態のうち第1の移行可能遊技状態に移行させ、
    前記有利遊技状態移行手段は、
    前記第1の移行可能遊技状態において前記有利表示結果のうち第1の有利表示結果が導出されることで前記移行可能遊技状態のうち第2の移行可能遊技状態に移行させ、
    前記第2の移行可能遊技状態において前記有利表示結果のうち第2の有利表示結果が導出たことを条件に前記有利遊技状態に移行させ、
    前記導出制御手段は、
    前記事前決定手段の決定結果が、前記第1の有利表示結果の導出が許容される複数種類の第1有利決定結果のうちいずれかとなった場合に、当該第1有利決定結果の種類に応じて定められた操作態様であって前記複数種類の第1有利決定結果のうち他の第1有利決定結果の種類に応じて定められた操作態様と異なる第1有利操作態様で前記導出操作手段が操作されたときには前記第1の有利表示結果を導出させ、当該第1有利決定結果の種類に応じて定められた前記第1有利操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときには前記第1の有利表示結果と異なる表示結果を導出させ、
    前記事前決定手段の決定結果が、前記第2の有利表示結果の導出が許容される複数種類の第2有利決定結果のうちいずれかとなった場合に、当該第2有利決定結果の種類に応じて定められた操作態様であって前記複数種類の第2有利決定結果のうち他の第2有利決定結果の種類に応じて定められた操作態様と異なる第2有利操作態様で前記導出操作手段が操作されたときには前記第2の有利表示結果を導出させ、当該第2有利決定結果の種類に応じて定められた前記第2有利操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときには前記第2の有利表示結果と異なる表示結果を導出させ、
    前記報知制御手段は、前記第1の移行可能遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の第1有利決定結果のうちいずれかとなった場合及び前記第2の移行可能遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の第2有利決定結果のうちいずれかとなった場合に、前記報知条件にしたがって該事前決定手段の決定結果に応じた結果情報を報知するための制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記可変表示装置の表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    前記導出操作手段が操作されたときに、前記事前決定手段の決定結果及び前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    遊技の進行における所定の契機で報知条件を設定し、該報知条件にしたがって前記事前決定手段の決定結果に応じた結果情報を報知するための制御を行う報知制御手段と、
    前記移行可能遊技状態において不利表示結果が導出されたときに、該移行可能遊技状態よりも前記有利遊技状態へ移行させることが困難な不利遊技状態へ移行させる不利遊技状態移行手段と、
    を備え、
    前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記不利表示結果の導出が許容される複数種類の不利決定結果のうちいずれかとなった場合に、当該不利表示結果の種類に応じて定められた操作態様であって他の不利表示結果の種類に応じて定められた操作態様と異なる不利操作態様で前記導出操作手段が操作されたときには前記不利表示結果を導出させ、当該不利決定結果の種類に応じて定められた不利操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときには前記不利表示結果と異なる表示結果を導出させ、
    前記報知制御手段は、前記移行可能遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の不利決定結果のうちいずれかとなった場合に、前記報知条件にしたがって該事前決定手段の決定結果に応じた結果情報を報知するための制御を行うとともに、
    前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の不利決定結果のうちいずれかとなった場合に、前記導出操作手段の操作態様が当該不利決定結果の種類に応じて定められた不利操作態様となる割合は、当該不利操作態様とは異なる操作態様となる割合よりも高くなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
  4. ゲームを進行させる制御を行う遊技制御手段と、
    演出の制御を行う演出制御手段と、
    を備え、
    前記遊技制御手段は、前記事前決定手段、前記導出制御手段、前記特別遊技状態移行手段、前記第1の準備遊技状態移行手段、前記第2の準備遊技状態移行手段、前記移行可能遊技状態移行手段及び前記有利遊技状態移行手段を含み、
    前記演出制御手段は、前記報知制御手段を含み、
    前記遊技制御手段は、前記有利表示結果が導出されたことを条件として、特定情報をスロットマシンの外部に出力する制御を行う外部出力制御手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載のスロットマシン。
  5. 前記報知条件として前記事前決定手段の決定結果に応じた結果情報が報知される報知期間を決定する報知期間決定手段と、
    前記報知期間が終了した後に再び前記報知期間となり得るまでの非報知期間を決定する非報知期間決定手段と、
    を備え、
    前記非報知期間決定手段は、一の報知期間以前の非報知期間が所定期間以下であることを示す特殊条件が成立している場合には、成立していない場合に比べて、当該一の報知期間終了後の非報知期間の期待値が大きくなるように非報知期間を決定する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のスロットマシン。
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