本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図5(A)に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図5(A)に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマ49a(図5(B)参照)を内蔵し、ウォッチドッグタイマ49aがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
図5(A)は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5(A)に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図6は、メイン制御部41におけるアドレスマップの一例を示している。図6に示すように、アドレス0000H〜アドレス1FFFHの領域は、ROM506に割り当てられ、ユーザプログラムエリアとプログラム管理エリアとを含んでいる。図7(A)は、ROM506におけるプログラム管理エリアの主要部分について、用途や内容の一例を示している。アドレス2000H〜アドレス20FFHの領域は、メイン制御部41の内蔵レジスタに割り当てられる内蔵レジスタエリアである。図7(B)は、内蔵レジスタエリアの主要部分について、用途や内容の一例を示している。アドレス7E00H〜アドレス7FFFHの領域は、RAM507に割り当てられたワークエリアであり、I/Oマップやメモリマップに割り付けることができる。アドレスFDD0H〜アドレスFDFBHの領域は、アドレスデコード回路512に割り当てられるXCSデコードエリアである。
プログラム管理エリアは、CPU505がユーザプログラムを実行するために必要な情報を格納する記憶領域である。図7(A)に示すように、プログラム管理エリアには、ヘッダKHDR、機能設定KFCS、第1乱数初期設定KRS1、第2乱数初期設定KRS2、割込初期設定KIIS、セキュリティ時間設定KSESなどが、含まれている。
プログラム管理エリアに記憶されるヘッダKHDRは、メイン制御部41における内部データの読出設定を示す。図8(A)は、ヘッダKHDRにおける設定データと動作との対応関係を例示している。ここで、メイン制御部41では、ROM読出防止機能と、バス出力マスク機能とを設定可能である。ROM読出防止機能は、メイン制御部41が備えるROM506の記憶データについて、読出動作を許可又は禁止する機能であり、読出禁止に設定された状態では、ROM506の記憶データを読み出すことができない。バス出力マスク機能は、外部バスインタフェース501に接続された外部装置からメイン制御部41の内部データに対する読出要求があった場合に、外部バスインタフェース501におけるアドレスバス出力、データバス出力及び制御信号出力にマスクをかけることにより、外部装置から内部データの読み出しを不能にする機能である。図8(A)に示すように、ヘッダKHDRの設定データに対応して、ROM読出防止機能やバス出力マスク機能の動作組合せが異なるように設定される。図8(A)に示す設定データのうち、ROM読出が許可されるとともに、バス出力マスクが有効となる設定データは、バス出力マスク有効データともいう。また、ROM読出が禁止されるとともに、バス出力マスクが有効となる設定データ(全て「00H」)は、ROM読出禁止データともいう。ROM読出が許可されるとともに、バス出力マスクが無効となる設定データは、バス出力マスク無効データともいう。
プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSは、メイン制御部41におけるウォッチドッグタイマの動作設定や、各種機能兼用端子の使用設定を示す。図8(B)は、機能設定KFCSにおける設定内容の一例を示している。
機能設定KFCSのビット番号[7−5]は、例えばリセット/割込コントローラ504における割込要因として設定可能なウォッチドッグタイマの動作許可/禁止や、許可した場合の周期を示している。本実施例では、外部のウォッチドッグタイマを用いるため、ウォッチドッグタイマを動作禁止に設定している。機能設定KFCSのビット番号[4]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第1兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第2チャネル送信端子TXBとするか、アドレスデコード回路512が使用するチップセレクト出力端子XCS13とするかを指定するTXB端子設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[4]におけるビット値が“0”であれば、第1兼用端子がシリアル通信回路511での第2チャネル送信に使用される第2チャネル送信端子TXBの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第1兼用端子がアドレスデコード回路512で使用されるチップセレクト出力端子XCS13の設定となる。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[4]を“0”として、第1兼用端子を第2チャネル送信端子TXBに設定することにより、演出制御基板90との間でのシリアル通信を可能にする。
機能設定KFCSのビット番号[3]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第2兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル送信端子TXAとするか、アドレスデコード回路512が使用するチップセレクト出力端子XCS12とするかを示すTXA端子設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[3]におけるビット値が“0”であれば、第2兼用端子がシリアル通信回路511での第1チャネル送信に使用される第1チャネル送信端子TXAの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第2兼用端子がアドレスデコード回路512で使用されるチップセレクト出力端子XCS12の設定となる。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[3]を“0”として、第2兼用端子を第1チャネル送信端子TXAに設定しているが、第1チャンネル受信は未使用とされている。
機能設定KFCSのビット番号[2]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第3兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAとするか、PIP510が使用する入力ポートP5とするかを示すRXA端子設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[2]におけるビット値が“0”であれば、第3兼用端子がシリアル通信回路511での第1チャネル受信に使用される第1チャネル受信端子RXAの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第3兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP5の設定となる。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[2]を“0”として、第3兼用端子を第1チャネル受信端子RXAに設定しているが、第1チャンネル受信は未使用とされている。
機能設定KFCSのビット番号[1]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第4兼用端子)を、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIとするか、PIP510が使用する入力ポートP4とするかを示すNMI接続設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[1]におけるビット値が“0”であれば、第4兼用端子がCPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIの設定となる(CPU接続)。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第4兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP4の設定となる(CPU非接続)。本実施例では、機能設定KFCSのビット番号[1]を“1”として、第4兼用端子をPIP510で使用される入力ポートP4に設定しているが、入力ポートP4は未使用とされている。
機能設定KFCSのビット番号[0]は、メイン制御部41における所定の機能兼用端子(第5兼用端子)を、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTとするか、PIP510が使用する入力ポートP3とするかを示すXINT接続設定である。図8(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[0]におけるビット値が“0”であれば、第5兼用端子がCPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTの設定となる(CPU接続)。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第5兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP3の設定となる(CPU非接続)。
プログラム管理エリアに記憶される第1乱数初期設定KRS1及び第2乱数初期設定KRS2は、乱数回路509の初期設定を示す。図9(A)は、第1乱数初期設定KRS1における設定内容の一例を示している。図9(B)は、第2乱数初期設定KRS2における設定内容の一例を示している。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]は、乱数回路509を使用するか否かを示す乱数回路使用設定である。図9(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値が“0”であれば、乱数回路509を使用しない設定となる一方(未使用)、“1”であれば、乱数回路509を使用する設定となる(使用)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]を“1”として、乱数回路509を使用可能に設定する。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]は、乱数回路509における乱数値となる数値データの更新に用いられる乱数更新クロックRGK(図12参照)を、内部システムクロックSCLKとするか、乱数用クロックRCLKの2分周とするかを示す乱数更新クロック設定である。図9(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値が“0”であれば、内部システムクロックSCLKを乱数更新クロックRGKに用いる設定となる一方、“1”であれば、乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKに用いる設定となる。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]を“1”として、乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKに用いる設定とする。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]は、乱数回路509における乱数更新規則を変更するか否かや、変更する場合における変更方式を示す乱数更新規則設定である。図9(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値が“00”であれば、乱数更新規則を変更しない設定となり、“01”であれば、2周目以降にて乱数更新規則をソフトウェアにより変更する設定となり、“10”であれば、2周目以降にて乱数更新規則を自動で変更する設定となる。
第2乱数初期設定KRS2のビット番号[3−2]は、固定のビット値“00”が設定される。尚、図9(B)における「00B」の“B”は2進数表示であることを示す。第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]は、乱数回路509における乱数値となる数値データでのスタート値に関する設定を示す。図9(B)に示す例において、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値が“0”であれば、スタート値が所定のデフォルト値0001Hに設定される一方、“1”であるときには、メイン制御部41毎に付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づく値がスタート値に設定される。また、図9(B)に示す例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“0”であれば、システムリセット毎にスタート値を変更しない設定となる一方、“1”であるときには、システムリセット毎にスタート値を変更する設定となる。
本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値が“1”に設定され、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”に設定され、システムリセット毎に、IDナンバーに基づく値がスタート値に設定されるようになっている。
尚、スタート値をIDナンバーに基づく値に設定する場合には、IDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算の一部又は全部を実行して、算出された値をスタート値に用いるようにすれば良い。また、スタート値をシステムリセット毎に変更する場合には、例えばメイン制御部41に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値を、システムリセットの発生時にメイン制御部41が備える所定の内蔵レジスタ(乱数スタート値用レジスタ)に格納する。そして、初期設定時に乱数スタート値用レジスタの格納値をそのまま用いること、或いは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、スタート値がランダムに決定されれば良い。フリーランカウンタは、遊技制御基板40におけるバックアップ箇所と共通のバックアップ電源を用いてバックアップされるものであれば良い。或いは、フリーランカウンタは、RAM507におけるバックアップ領域などに用いられるバックアップ電源とは別個に設けられた電源によりバックアップされても良い。こうして、フリーランカウンタがパックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、所定期間はフリーランカウンタにおけるカウント値が保存されることになる。
また、乱数回路509にて乱数値となる数値データを生成するための回路が2系統(第1及び第2チャネル対応)設けられる場合には、図9(A)及び(B)に示す第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3−0]と第2乱数初期設定KRS2のビット番号[3−0]とを、第1チャネルにおける初期設定を示すものとして使用する。その一方で、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[7−4]や第2乱数初期設定KRS2のビット番号[7−4]を(図9(A)及び(B)では省略)、第2チャネルにおける初期設定を示すものとして使用すれば良い。
プログラム管理エリアに記憶される割込初期設定KIISは、メイン制御部41にて発生するマスカブル割込の取扱いに関する初期設定を示す。図9(C)は、割込初期設定KIISにおける設定内容の一例を示している。
割込初期設定KIISのビット番号[7−4]では、割込ベクタの上位4ビットを設定する。割込初期設定KIISのビット番号[3−0]では、マスカブル割込要因の優先度の組合せを設定する。図9(C)に示す例において、割込初期設定KIISのビット番号[3−0]により「00H」〜「02H」及び「06H」のいずれかが指定されれば、CTC508からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。これに対して、「03H」及び「07H」のいずれかが指定されれば、乱数回路509からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。また、「04H」及び「05H」のいずれかが指定されれば、シリアル通信回路511からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。尚、同一回路からのマスカブル割込要因を最優先とする優先度の組合せでも、指定値が異なる場合には、最優先となるマスカブル割込要因の種類や第2順位以下における優先度の組合せなどが異なっている。
プログラム管理エリアに記憶されるセキュリティ時間設定KSESは、乱数用クロックRCLKの周波数を監視する場合に異常を検知する周波数や、メイン制御部41の動作開始時などに移行するセキュリティモードの時間(セキュリティ時間)に関する設定を示す。ここで、メイン制御部41の動作モードがセキュリティモードであるときには、所定のセキュリティチェック処理が実行されて、ROM506の記憶内容が変更されたか否かが検査される。図10(A)は、セキュリティ時間設定KSESにおける設定内容の一例を示している。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]は、乱数用クロックRCLKの周波数を監視する場合に異常が検出される周波数を示す乱数用クロック異常検出設定である。図10(B)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定内容の一例を示している。セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]は、内部システムクロックSCLKの周波数に基づき、乱数用クロックRCLKの周波数が異常と検知される基準値(判定値)を指定する。セキュリティ時間設定KSESのビット番号「5」は、固定のビット値“0”が設定される。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]は、セキュリティ時間をシステムリセット毎にランダムな時間分延長する場合の時間設定を示す。図10(C)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]における設定内容の一例を示している。図10(C)に示す例において、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”であれば、ランダムな時間延長を行わない設定となる。これに対して、そのビット値が“01”であればショートモードの設定となり、“10”であればロングモードの設定となる。ここで、ショートモードやロングモードが指定された場合には、例えばメイン制御部41に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値を、システムリセットの発生時にメイン制御部41が備える所定の内蔵レジスタ(可変セキュリティ時間用レジスタ)に格納する。そして、初期設定時に可変セキュリティ時間用レジスタの格納値をそのまま用いること、或いは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、セキュリティ時間を延長する際の延長時間がランダムに決定されれば良い。一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が6.0MHzである場合には、ショートモードにおいて0〜680μs(マイクロ秒)の範囲で延長時間がランダムに決定され、ロングモードにおいて0〜348,160μsの範囲で延長時間がランダムに決定される。また、他の一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が10.0MHzである場合には、ショートモードにおいて0〜408μsの範囲で延長時間がランダムに決定され、ロングモードにおいて0〜208,896μsの範囲で延長時間がランダムに決定される。尚、セキュリティ時間を延長する際の延長時間をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタは、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタと、同一のカウンタであっても良いし、別個に設けられたカウンタであっても良い。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]は、セキュリティ時間を固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかとする場合の時間設定を示す。図10(D)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]における設定内容の一例を示している。図10(D)に示す例において、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”であれば、固定時間に加える延長時間がなく延長しない設定となる。これに対して、そのビット値が“000”以外の値であれば、内部システムクロックSCLKの周期TSCLKを用いて定められる複数の延長時間のいずれかに設定される。この場合には、指定されたビット値に応じて、異なる延長時間の設定となる。一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が6.0MHzである場合に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“001”であれば、固定時間に加えて約699.1ms(ミリ秒)の延長時間が設定される。また、他の一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が10.0MHzである場合に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“001”であれば、固定時間に加えて約419.4msの延長時間が設定される。
また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値によりショートモード又はロングモードを設定するとともに、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を“000”以外とすることにより固定時間に加える延長時間を設定することもできる。この場合には、ビット番号[2−0]におけるビット値に対応した延長時間と、ビット番号[4−3]におけるビット値に基づいてランダムに決定された延長時間との双方が、固定時間に加算されて、メイン制御部41がセキュリティモードとなるセキュリティ時間が決定されることになる。
図5(A)に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
一例として、ROM506のプログラム管理エリアに記憶されたヘッダKHDRの内容に応じて、ROM506における記憶データの読み出しを禁止するか許可するかを切り替えられるようにする。例えば、ヘッダKHDRがバス出力マスク無効データとなっている場合には、外部装置によるROM506の読み出しを可能にして、内部データの外部読出を許可する。これに対して、ヘッダKHDRがバス出力マスク有効データとなっている場合には、例えば外部バスインタフェース501におけるアドレスバス出力、データバス出力及び制御信号出力にマスクをかけることなどにより、外部装置からROM506の読み出しを不能にして、内部データの外部読出を禁止する。この場合、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から内部データの読み出しが要求されたときには、予め定められた固定値を出力することで、外部装置からは内部データを読み出すことができないようにする。また、ヘッダKHDRがROM読出禁止データとなっている場合には、ROM506自体を読出不能として、ROM506における記憶データの読み出しを防止しても良い。そして、例えば製造段階のROMでは、ヘッダKHDRをROM読出禁止データとすることで、ROM自体を読出不能としておき、開発用ROMとするのであればバス出力マスク無効データをヘッダKHDRに書き込むことで、外部装置による内部データの検証を可能にする。これに対して、量産用ROMとするのであればバス出力マスク有効データをヘッダKHDRに書き込むことで、CPU505などによるメイン制御部41の内部におけるROM506の読み出しは可能とする一方で、外部装置によるROM506の読み出しはできないようにすれば良い。
他の一例として、内部リソースアクセス制御回路501Aは、ROM506における記憶データの全部又は一部といった、メイン制御部41の内部データの読み出しが、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から要求されたことを検出する。この読出要求を検出したときに、内部リソースアクセス制御回路501Aは、メイン制御部41の内部データの読み出しを許可するか否かの判定を行う。例えば、ROM506における記憶データの全部又は一部に暗号化処理が施されているものとする。この場合、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からの読出要求がROM506に記憶された暗号化処理プログラムや鍵データ等に対する読出要求であれば、この読出要求を拒否して、メイン制御部41の内部データの読み出しを禁止する。外部バスインタフェース501では、ROM506の記憶データが出力される出力ポートと、内部バスとの間にスイッチ素子を設け、内部リソースアクセス制御回路501Aが内部データの読み出しを禁止した場合には、このスイッチ素子をオフ状態とするように制御すれば良い。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からの読出要求が所定の内部データ(例えばROM506の所定領域)の読み出しを要求するものであるか否かに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしても良い。
或いは、内部リソースアクセス制御回路501Aは、内部データの読出要求を検出したときに、所定の認証コードが外部装置から入力されたか否かを判定しても良い。この場合には、例えば内部リソースアクセス制御回路501Aの内部或いはROM506の所定領域に、認証コードとなる所定のコードパターンが予め記憶されていれば良い。そして、外部装置から認証コードが入力されたときには、この認証コードを内部記憶された認証コードと比較して、一致すれば読出要求を受容して、メイン制御部41の内部データの読み出しを許可する。これに対して、外部装置から入力された認証コードが内部記憶された認証コードと一致しない場合には、読出要求を拒否して、メイン制御部41の内部データの読み出しを禁止する。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置から入力された認証コードが内部記憶された認証コードと一致するか否かに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしても良い。これにより、検査機関などが予め知得した正しい認証コードを用いて、メイン制御部41の内部データを損なうことなく読み出すことができ、内部データの正当性を適切に検査することなどが可能になる。
さらに他の一例として、内部リソースアクセス制御回路501Aに読出禁止フラグを設け、読出禁止フラグがオン状態であれば外部装置によるROM506の読み出しを禁止する。その一方で、読出禁止フラグがオフ状態であるときには、外部装置によるROM506の読み出しが許可される。ここで、読出禁止フラグは、初期状態ではオフ状態であるが、読出禁止フラグを一旦オン状態とした後には、読出禁止フラグをクリアしてオフ状態に復帰させることができないように構成されていれば良い。すなわち、読出禁止フラグはオフ状態からオン状態に不可逆的に変更することが可能とされている。例えば、内部リソースアクセス制御回路501Aには、読出禁止フラグをクリアしてオフ状態とする機能が設けられておらず、どのような命令によっても読出禁止フラグをクリアすることができないように設定されていれば良い。そして、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からROM506における記憶データといったメイン制御部41の内部データの読み出しが要求されたときに、読出禁止フラグがオンであるか否かを判定する。このとき、読出禁止フラグがオンであれば、外部装置からの読出要求を拒否して、メイン制御部41の内部データの読み出しを禁止する。他方、読出禁止フラグがオフであれば、外部装置からの読出要求を受容して、メイン制御部41の内部データの読み出しを許可にする。このような構成であれば、ゲーム制御用のプログラムを作成してROM506に格納する提供者においては、読出禁止フラグがオフとなっている状態でデバッグの終了したプログラムをROM506から外部装置に読み込むことができる。そして、デバッグの作業が終了した後に出荷する際には、読出禁止フラグをオン状態にセットすることにより、それ以後はROM506の外部読出を制限することができ、スロットマシン1の使用者などによるROM506の読出を防止することができる。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、読出禁止フラグといった内部フラグがオフであるかオンであるかに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしても良い。
尚、読出禁止フラグを不可逆に設定するのではなく、オン状態からオフ状態に変更することも可能とする一方で、読出禁止フラグをオン状態からオフ状態に変更して内部データの読み出しが許可されるときには、ROM506の記憶データを消去(例えばフラッシュ消去など)することにより、ROM506の外部読出を制限するようにしても良い。
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。尚、内部システムクロックSCLKは、メイン制御部41の外部へは出力されないことが望ましい。このように、内部システムクロックSCLKの外部出力を制限することにより、メイン制御部41の内部回路(CPU505など)の動作周期を外部から特定することが困難になり、乱数値となる数値データをソフトウェアにより更新する場合に、乱数値の更新周期が外部から特定されてしまうことを防止できる。
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
本実施例では、図5(B)に示すように、ウォッチドッグタイマ49aを内蔵するリセット回路49を遊技制御基板40に搭載している。リセット回路49は、スロットマシン1への供給電源が安定電圧となり一定時間が経過するまでシステムリセット信号をメイン制御部41に対して出力する。また、ウォッチドッグタイマ49aがタイムアウトした場合には、ユーザリセット信号をメイン制御部41に対して出力する。
図5(B)に示すように、遊技制御基板40では、LED駆動回路47からクレジット表示器11へ接続される信号線のうち、クレジット表示器11を構成する複数のセグメントの駆動信号のうち下1桁Bセグメント信号、下1桁Cセグメント信号、上1桁Bセグメント信号、上1桁Cセグメント信号の信号線が分岐し、or回路を介してリセット回路49のウォッチドッグタイマクリア信号端子に接続されている。
本実施例では、メイン制御部41が、クレジット表示器11の下1桁Bセグメント、下1桁Cセグメント、上1桁Bセグメント、上1桁Cセグメントのいずれかのセグメントを必ずダイナミック点灯させる制御を行っており、これらのセグメントをダイナミック点灯させるため、メイン制御部41が正常に動作していれば、これら4つのセグメントのいずれかの駆動信号が定期的に出力されるはずであり、これら4つのセグメントのいずれかの駆動信号が定期的に出力されているか否かを監視することにより、メイン制御部41が正常に動作しているか否かを判定することが可能となる。
そして、これら4つのセグメントの駆動信号をor回路を介して1つにまとめられた信号がリセット回路49のウォッチドッグタイマクリア信号端子に入力され、ウォッチドッグタイマ49aがクリアされるようになっており、上記4つのセグメントの駆動信号の出力が停止して、ウォッチドッグタイマ49aがクリアされず、タイムアップすることで、ユーザリセット信号がメイン制御部41に対して出力されるようになっている。
このように本実施例では、定期的に駆動信号が与えられるLEDのセグメント信号を分岐してウォッチドッグタイマ49aをクリアするようになっており、メイン制御部41のCPU505が個別にウォッチドッグタイマ49aをクリアする処理を行うことなく、メイン制御部41が正常に動作しているか否かを監視することが可能となることから好ましいが、メイン制御部41からリセット回路49のウォッチドッグタイマクリア信号端子に個別のクリア信号を入力することでウォッチドッグタイマ49aをクリアするようにしても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41の外部に設けられたリセット回路49にウォッチドッグタイマ49aを搭載する構成であるが、メイン制御部41に内蔵されたウォッチドッグタイマを用いてメイン制御部41の動作を監視するようにしても良い。
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
リセット/割込コントローラ504は、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、割込マスクレジスタIMR(アドレス2028H)、割込待ちモニタレジスタIRR(アドレス2029H)、割込中モニタレジスタISR(アドレス202AH)、内部情報レジスタCIF(アドレス208CH)などを用いて、割込の制御やリセットの管理を行う。割込マスクレジスタIMRは、互いに異なる複数の要因によるマスカブル割込INTのうち、使用するものと使用しないものとを設定するレジスタである。割込待ちモニタレジスタIRRは、割込初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込要因のそれぞれについて、マスカブル割込要求信号の発生状態を確認するレジスタである。割込中モニタレジスタISRは、割込初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込要因のそれぞれについて、マスカブル割込要求信号の処理状態を確認するレジスタである。内部情報レジスタCIFは、直前に発生したリセット要因を管理したり、乱数用クロックRCLKの周波数異常を記録したりするためのレジスタである。
図11(A)は、内部情報レジスタCIFの構成例を示している。図11(B)は、内部情報レジスタCIFに格納される内部情報データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納される内部情報データCIF4は、乱数用クロックRCLKにおける周波数異常の有無を示す乱数用クロック異常指示である。図11(B)に示す例では、乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されないときに、内部情報データCIF4のビット値が“0”となる一方、周波数異常が検知されたときには、そのビット値が“1”となる。内部情報レジスタCIFのビット番号[2]に格納される内部情報データCIF2は、直前に発生したリセット要因がシステムリセットであるか否かを示すシステムリセット指示である。図11(B)に示す例では、直前のリセット要因がシステムリセットではないときに(システムリセット未発生)、内部情報データCIF2のビット値が“0”となる一方、システムリセットであるときには(システムリセット発生)、そのビット値が“1”となる。
内部情報レジスタCIFのビット番号[1]に格納される内部情報データCIF1は、直前に発生したリセット要因がウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウトによるユーザリセットであるか否かを示すWDTタイムアウト指示である。図11(B)に示す例では、直前のリセット要因がウォッチドッグタイマのタイムアウトによるユーザリセットではないときに(タイムアウト未発生)、内部情報データCIF1のビット値が“0”となる一方、ウォッチドッグタイマのタイムアウトによるユーザリセットであるときに(タイムアウト発生)、そのビット値が“1”となる。内部情報レジスタCIFのビット番号[0]に格納される内部情報データCIF0は、直前に発生したリセット要因が指定エリア外走行禁止(IAT)によるユーザリセットであるか否かを示すIAT発生指示である。図11(B)に示す例では、直前のリセット要因が指定エリア外走行の発生によるユーザリセットではないときに(IAT発生なし)、内部情報データCIF0のビット値が“0”となる一方、指定エリア外走行の発生によるユーザリセットであるときに(IAT発生あり)、そのビット値が“1”となる。
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
図12は、乱数回路509の一構成例を示すブロック図である。乱数回路509は、図12に示すように、周波数監視回路551、クロック用フリップフロップ552、乱数生成回路553、スタート値設定回路554、乱数列変更回路555、乱数列変更設定回路556、ラッチ用フリップフロップ557A、557B、乱数ラッチセレクタ558A、558B、乱数値レジスタ559A、559Bを備えて構成される。尚、乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bはそれぞれ、図7(B)に示すようなメイン制御部41の内蔵レジスタに含まれる乱数値レジスタR1D(アドレス2038H−2039H)と乱数値レジスタR2D(アドレス203AH−203BH)に対応している。尚、本実施例では、取得する乱数が内部抽選用の乱数値のみであり、ラッチ用フリップフロップ557A、557B、乱数ラッチセレクタ558A、558B、乱数値レジスタ559A、559Bのうちラッチ用フリップフロップ557B、乱数ラッチセレクタ558B、乱数値レジスタ559Bは未使用とされている。
周波数監視回路551は、乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKの周波数を監視して、その異常発生を検知するための回路である。周波数監視回路551は、例えば乱数用外部クロック端子ERCに入力される発振信号を監視して、内部システムクロックSCLKに基づきセキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定内容(図10(B)参照)に応じた周波数異常を検知したときに、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]を“1”にセットする。本実施例では、乱数用外部クロック端子ERCに乱数用クロック生成回路43が生成した乱数用クロックRCLKが入力される。
クロック用フリップフロップ552は、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成され、乱数用外部クロック端子ERCからの乱数用クロックRCLKがクロック端子CKに入力される。また、クロック用フリップフロップ552では、逆相出力端子(反転出力端子)QバーがD入力端子に接続されている。そして、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKを出力する一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからラッチ用クロックRC0を出力する。この場合、クロック用フリップフロップ552は、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKにおける信号状態が所定の変化をしたときに、正相出力端子(非反転出力端子)Q及び逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからの出力信号における信号状態を変化させる。例えば、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロックRCLKの信号状態がローレベルからハイレベルへと変化する立ち上がりのタイミング、或いは、乱数用クロックRCLKの信号状態がハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりのタイミングのうち、いずれか一方のタイミングにて、D入力端子における入力信号を取り込む。このとき、正相出力端子(非反転出力端子)Qからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されることなく出力される一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されて出力される。こうして、クロック用フリップフロップ552の正相出力端子(非反転出力端子)Qからは乱数用クロックRCLKにおける発振周波数(例えば20MHz)の1/2となる発振周波数(例えば10MHz)を有する乱数更新クロックRGKが出力される一方、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは乱数更新クロックRGKの逆相信号(反転信号)、すなわち乱数更新クロックRGKと同一周波数で乱数更新クロックRGKとは位相がπ(=180°)だけ異なるラッチ用クロックRC0が出力される。
クロック用フリップフロップ552から出力された乱数更新クロックRGKは、乱数生成回路553のクロック端子に入力されて、乱数生成回路553におけるカウント値の歩進に用いられる。また、クロック用フリップフロップ552から出力されたラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、ラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とは、互いに同一の発振周波数を有し、互いに共通の周期で信号状態が変化することになる。ここで、ラッチ用クロックRC1やラッチ用クロックRC2における信号状態の変化としては、例えばローレベルからハイレベルへと変化する立ち上がりや、ハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりなどがある。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力されて、ゲーム開始時ラッチ信号SL1の生成に用いられる乱数取得用クロックとなる。
乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路42によって生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。一例として、制御用クロックCCLKの発振周波数が11.0MHzである一方で、乱数用クロックRCLKの発振周波数は9.7MHzであれば良い。そのため、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC1、RC2はいずれも、CPU505に供給される制御用クロックCCLKとは異なる周期で信号状態が変化する発振信号となる。すなわち、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロック生成回路43によって生成された乱数用クロックRCLKに基づき、カウント値を更新するための乱数更新クロックRGKや、複数の乱数取得用クロックとなるラッチ用クロックRC1、RC2として、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLK(制御用クロックCCLKを2分周したもの)とは異なる周期で信号状態が変化する発振信号を生成する。
乱数生成回路553は、例えば16ビットのカウンタなどから構成され、クロック用フリップフロップ552から出力される乱数更新クロックRGKなどの入力に基づき、数値データを更新可能な所定の範囲において所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新する回路である。例えば乱数生成回路553は、所定のクロック端子への入力信号である乱数更新クロックRGKにおける立ち上がりエッジに応答して、「0」から「65535」までの範囲内で設定された初期値から「65535」まで1ずつ加算するように数値データをカウントアップして行く。そして、「65535」までカウントアップした後には、「0」から初期値よりも1小さい最終値となる数値まで1ずつ加算するようにカウントアップすることで、数値データを循環的に更新する。
スタート値設定回路554は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]におけるビット値(図9(B)参照)に応じて、乱数生成回路553により生成されるカウント値におけるスタート値を設定する。例えば、スタート値設定回路554は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]が“00”であればスタート値をデフォルト値である「0000H」に設定し、“10”であればIDナンバーに基づく値に設定し、“01”であればシステムリセット毎に変更される値に設定する。本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]が“10”に設定されており、乱数生成回路553により生成されるカウント値におけるスタート値としてIDナンバーに基づく値が設定される。
乱数列変更回路555は、乱数生成回路553により生成された数値データが一巡したときに、数値データの更新順である順列を所定の乱数更新規則に従った順列に変更可能とする回路である。例えば、乱数列変更回路555は、乱数生成回路553から出力される数値データにおけるビットの入れ替えや転置などのビットスクランブル処理を実行する。また、乱数列変更回路555は、例えばビットスクランブル処理に用いるビットスクランブル用キーやビットスクランブルテーブルを変更することなどにより、数値データの更新順である順列の変更を行うことができる。
乱数列変更設定回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値(図9(A)参照)などに応じて、乱数列変更回路555における数値データの更新順を変更する設定を行うための回路である。例えば、乱数列変更設定回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“00”であれば2周目以降も乱数更新規則を変更しない設定とする一方、“01”であれば2周目以降はソフトウェアでの変更要求に応じて乱数更新規則を変更し、“10”であれば自動で乱数更新規則を変更する。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“10”に設定されており、自動で乱数更新規則が変更される。
乱数列変更回路555は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“01”であることに対応してソフトウェアによる乱数更新規則の変更を行う場合に、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、乱数列変更レジスタRDSC(アドレス2034H)を用いて、乱数更新規則の変更を制御する。図13(A)は、乱数列変更レジスタRDSCの構成例を示している。図13(B)は、乱数列変更レジスタRDSCに格納される乱数列変更要求データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に格納される乱数列変更要求データRDSC0は、乱数更新規則をソフトウェアにより変更する場合に、乱数列の変更要求の有無を示している。図13(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数列の変更要求がないときに、乱数列変更要求データRDSC0のビット値が“0”となる一方、乱数列の変更要求があったときには、そのビット値が“1”となる。
図14は、乱数更新規則をソフトウェアにより変更する場合の動作例を示している。この場合、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNが所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新されたときに、乱数列変更要求データRDSC0が“1”であることに応答して、乱数更新規則を変更する。図14に示す動作例では、始めに乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「0→1→…→65535」となっている。この後、CPU505がROM506に格納されたユーザプログラムを実行することによって、所定のタイミングで乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に“1”が書き込まれたものとする。
そして、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“01”であることに対応して、乱数列変更設定回路556が乱数列変更要求データRDSC0を読み出し、そのビット値が“1”であることに応答して、乱数更新規則を変更するための設定を行う。このとき、乱数列変更設定回路556は、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNが所定の最終値に達したことに応じて、例えば予め用意された複数種類の乱数更新規則のいずれかを選択することなどにより、乱数更新規則を変更する。図14に示す動作例では、乱数列変更回路555が乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNにおける最終値に対応する数値データ「65535」を出力した後、乱数列変更要求データRDSC0に応じて乱数更新規則を変更する。その後、乱数列変更回路555は、変更後の乱数更新規則に従った乱数列RSNとして、「65535→65534→…→0」を出力する。乱数列変更レジスタRDSCは、乱数列変更設定回路556により乱数列変更要求データRDSC0が読み出されたときに初期化される。そのため、再び乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]にビット値“1”が書き込まれるまでは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「65535→65534→…→0」となる。
CPU505によって、乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に再びビット値“1”が書き込まれると、乱数更新規則が再度変更される。図14に示す動作例では、乱数列変更回路555が乱数列RSNにおける最終値に対応する数値データ「0」を出力したときに、乱数列変更要求データRDSC0としてビット値“1”が書き込まれたことに応じて乱数更新規則を変更する。その後、乱数列変更回路555は、変更後の乱数更新規則に従った乱数列RSNとして、「0→2→…→65534→1→…→65535」を出力する。
図15は、乱数更新規則を自動で変更する場合の動作例を示している。この場合、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNが所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新されたことに応じて、乱数列変更設定回路556が自動的に乱数更新規則を変更する。図15に示す動作例では、始めに乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「0→1→…→65535」となっている。
そして、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNが所定の最終値に達したときに、乱数列変更設定回路556は、予め用意された複数種類の更新規則のうちから予め定められた順序に従って更新規則を選択することにより、更新規則を変更するようにしても良い。或いは、乱数列変更設定回路556は、複数種類の更新規則のうちから任意の更新規則を選択することにより、更新規則を変更するようにしても良い。図15に示す動作例では、1回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「65535→65534→…→0」となる。その後、2回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNは、「0→2→…→65534→1→…→65535」となる。図15に示す動作例では、3回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNは、「65534→0→…→32768」となる。4回目の乱数更新規則の変更が行われたときには、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「16383→49151→…→49150」となる。5回目の乱数更新規則の変更が行われたときには、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「4→3→…→465531」となる。
ラッチ用フリップフロップ557Aは、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成される。ラッチ用フリップフロップ557Aでは、D入力端子にPIP510が備える入力ポートP0からの配線が接続され、クロック端子CKにラッチ用クロックRC1を伝送する配線が接続されている。本実施例では、入力ポートP0にスタートスイッチ7からのゲーム開始信号SS1が入力される。ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立ち上がりエッジなどに応答して、ゲーム開始信号SS1を取り込み、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力する。これにより、ラッチ用フリップフロップ557Aでは、ラッチ用クロックRC1の立ち上がりエッジに同期して、ゲーム開始信号SS1がゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力される。
尚、ゲーム開始信号SS1は、スタートスイッチ7から直接伝送されるものに限定されない。一例として、スタートスイッチ7からの出力信号からの出力信号がオン状態となっている時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ms)になったときに、ゲーム開始信号SS1を出力するタイマ回路を設けても良い。
乱数ラッチセレクタ558Aは、ラッチ用フリップフロップ557Aから伝送されるゲーム開始時ラッチ信号SL1と、ソフトウェアによる乱数ラッチ要求信号とを取り込み、いずれかを乱数ラッチ信号LL1として選択的に出力する回路である。乱数ラッチセレクタ558Aは、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、乱数値取込レジスタRDLT(アドレス2032H)を用いて、乱数ラッチ信号LL1の出力を制御する。乱数値取込レジスタRDLTは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを、ソフトウェアにより乱数値レジスタ559Aに取り込むために用いられるレジスタである。乱数ラッチ選択レジスタRDLSは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを、乱数値レジスタ559Aに、ソフトウェアにより取り込むか、入力ポートP0への信号入力により取り込むかの取込方法を示すレジスタである。
図16(A)は、乱数値取込レジスタRDLTの構成例を示している。図16(B)は、乱数値取込レジスタRDLTに格納される乱数値取込指定データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数値取込レジスタRDLTのビット番号[0]に格納される乱数値取込指定データRDLT0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに対する乱数値取込指定の有無を示している。図16(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数値レジスタR1Dに対する乱数値の取込指定がないときに、乱数値取込指定データRDLT0のビット値が“0”となる一方、乱数値の取込指定があったときには、そのビット値が“1”となる。
図17(A)は、乱数ラッチ選択レジスタRDLSの構成例を示している。図17(B)は、乱数ラッチ選択レジスタRDLSに格納される乱数ラッチ選択データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aへの取込方法を示している。図17(B)に示す例では、ソフトウェアによる乱数値取込指定データRDLT0の書き込みに応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込む場合に、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“0”とする。これに対して、入力ポートP0への信号入力に応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込む場合には、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“1”とする。本実施例では、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値が“1”とされており、入力ポートP0への信号入力に応じて乱数値となる数値データが乱数値レジスタR1Dに取り込まれる。
乱数値レジスタ559Aは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として格納するレジスタである。図18(A)及び(B)は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aの構成例を示している。尚、図18(A)は、乱数値レジスタR1Dの下位バイトR1D(L)を示し、図18(B)は、乱数値レジスタR1Dの上位バイトR1D(H)を示している。乱数値レジスタ559Aは16ビット(2バイト)のレジスタであり、16ビットの乱数値を格納することができる。
乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチセレクタ558Aから供給される乱数ラッチ信号LL1がオン状態となったことに応答して、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として取り込んで格納する。乱数値レジスタ559Aは、CPU505から供給されるレジスタリード信号RRS1がオン状態となったときに、読出可能(イネーブル)状態となり、格納されている数値データを内部バス等に出力する。これに対して、レジスタリード信号RRS1がオフ状態であるときには、常に同じ値(例えば「65535H」など)を出力して、読出不能(ディセーブル)状態となれば良い。また、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態である場合に、レジスタリード信号RRS1を受信不可能な状態となるようにしても良い。さらに、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態となるより前にレジスタリード信号RRS1がオン状態となっている場合に、乱数ラッチ信号LL1を受信不可能な状態となるようにしても良い。
乱数値レジスタ559Aは、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、乱数ラッチフラグレジスタRDFM(アドレス2033H)と、乱数割込制御レジスタRDIC(アドレス2031H)とを用いて、乱数ラッチ時の動作管理や割込制御を可能にする。乱数ラッチフラグレジスタRDFMは、乱数値レジスタ559Aに対応して、乱数値となる数値データがラッチされたか否かを示す乱数ラッチフラグを格納するレジスタである。乱数割込制御レジスタRDICは、乱数値レジスタ559Aに乱数値となる数値データがラッチされたときに発生する割込の許可/禁止を設定するレジスタである。
図19(A)は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMの構成例を示している。図19(B)は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMに格納される乱数ラッチフラグデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[0]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれたか否かを示す乱数ラッチフラグとなる。図19(B)に示す例では、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれていないときに(乱数値取り込みなし)、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”となる一方、数値データが取り込まれたときには(乱数値取り込みあり)、そのビット値が“1”となる。乱数ラッチフラグデータRDFM0が“1”の状態、すなわち乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態では、新たな乱数値の取込要求が発生した場合でも、新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込まないようになっており、このような状態では、乱数値レジスタR1Dの数値データが読み出されて、乱数ラッチフラグデータRDFM0がクリアされるまで新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込むことが不可能となる。
図20(A)は、乱数割込制御レジスタRDICの構成例を示している。図20(B)は、乱数割込制御レジスタRDICに格納される乱数割込制御データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数割込制御レジスタRDICのビット番号[0]に格納される乱数割込制御データRDIC0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれたときに発生する割込を、許可するか禁止するかの割込制御設定を示している。図20(B)に示す例では、乱数値レジスタR1Dへの取り込み時における割込を禁止する場合に(割込禁止)、乱数割込制御データRDIC0のビット値を“0”とする一方、この割込を許可する場合には(割込許可)、そのビット値を“1”とする。本実施例では、乱数割込制御データRDIC0のビット値が“0”に設定されており、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれても割込は発生しない。
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
PIP510は、図7(B)に示すようなメイン制御部41が備える内蔵レジスタのうち、入力ポートレジスタPI(アドレス2090H)などを用いて、入力ポートP0〜入力ポートP5の状態管理等を行う。入力ポートレジスタPIは、入力ポートP0〜入力ポートP5のそれぞれに対応して、外部信号の入力状態を示すビット値が格納されるレジスタである。
図21(A)は、入力ポートレジスタPIの構成例を示している。図21(B)は、入力ポートレジスタPIに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[5]に格納される入力ポートデータPI5は、第1チャネル受信端子RXAと兼用される入力ポートP5における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[4]に格納される入力ポートデータPI4は、外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される入力ポートP4における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[3]に格納される入力ポートデータPI3は、外部マスカブル割込端子XINTと兼用される入力ポートP3における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[2]に格納される入力ポートデータPI2は、入力ポートP2における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[1]に格納される入力ポートデータPI1は、入力ポートP1における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[0]に格納される入力ポートデータPI0は、入力ポートP0における端子状態(オン/オフ)を示している。
図5に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
シリアル通信回路511は、図22に示すように、データレジスタ560、送信データレジスタ561、送信用シフトレジスタ562、ステータスレジスタ563を備える。
データレジスタ560は、CPU505が生成し、内部バスを介して転送されたコマンドデータを一時的にバッファするレジスタであり、データレジスタ560にバッファされたコマンドデータは送信データレジスタ561の空き領域に格納される。
送信データレジスタ561は、送信待ちのコマンドデータが格納されるレジスタである。送信データレジスタ561には、複数のコマンドデータを格納可能な領域が設けられており、最大で32バイトのコマンドデータを格納可能とされている。
送信用シフトレジスタ562は、シリアルデータ化されたコマンドデータが格納されるレジスタであり、送信データレジスタ561に格納されているコマンドデータのうち最も早い段階で格納されたコマンドデータからシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562に格納される。そして、送信用シフトレジスタ562にコマンドデータが格納されると直ちにサブ制御部91に対して転送されるようになっている。
ステータスレジスタ563は、コマンドデータを送信中か否かを示す送信完了、送信データレジスタ561にコマンドデータが格納されているか否かを示すデータエンプティ等、シリアル通信回路511の送信状態を示すデータが格納されるレジスタである。送信完了の値として“1”が格納されている場合には、コマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了した旨を示し、“0”が格納されている場合には、コマンドデータの送信中、またはコマンドデータの送信待ちである旨を示す。データエンプティの値として“1”が設定されている場合には、送信データレジスタ561に1以上の送信待ちのコマンドデータが格納されている旨を示し、“0”が格納されている場合には、送信データレジスタ561に送信待ちのコマンドデータが格納されていない旨を示す。
ステータスレジスタ563の値は、内部バスを介してCPU505が参照可能であり、CPU505は、ステータスレジスタ563の値を読み出すことにより、シリアル通信回路511の送信状態を確認できるようになっている。
次にシリアル通信回路511の動作状況を図23に基づいて説明する。
まず、送信データレジスタ561の全ての領域が空の状態であり、送信用シフトレジスタ562によるコマンドデータの送信も行われていない場合には、図23(a)に示すように、送信完了、データエンプティの値は、ともに“1”が設定されている。
図23(b)に示すように、CPU505の転送指令によりコマンドデータ1、2が送信データレジスタ561に格納されると、送信完了、データエンプティの値は、ともに“0”に変化する。
次いで、図23(c)(d)に示すように、送信データレジスタ561に格納されたコマンドデータ1、2のうち先に格納されたコマンドデータ1がシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562によってサブ制御部91に対して送信され、コマンドデータ1の送信が完了すると、次に格納されたコマンドデータ2がシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562によってサブ制御部91に対して送信されるとともに、最後のコマンドデータがシリアルデータに変換され、送信用シフトレジスタ562に格納され、送信データレジスタ561が空になるとデータエンプティの値が“1”に変化し、図23(e)に示すように、送信用シフトレジスタ562に格納されている最後のコマンドデータの送信も完了すると、送信完了の値も“1”に変化し、全てのコマンドデータの送信が完了した状態となる。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、図24(a)に示すように、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述するRTフラグ及びRT残りゲーム数が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数、後述する遊技状態フラグ等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、図24(b)に示すように、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち図24(a)に示す非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち図24(a)に示す一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられてられたRTフラグやRT残りゲーム数は初期化されることなく保持されるようになっている。一方で、一般ワークに割り当てられた遊技状態フラグについては、初期化1が実行されることに伴って初期化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時に乱数値レジスタR1Dにラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を、図25〜図43に基づいて以下に説明する。
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図25のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。また、ユーザリセット信号が入力された場合には、起動処理(メイン)のSa2のステップから処理を開始する。すなわち電源投入に伴う起動の場合のみセキュリティチェック処理を行うセキュリティモードから開始する一方、ウォッチドッグタイマ49aのタイムアップによる起動の場合には、セキュリティチェック処理を省略してROM506に記憶されたユーザプログラムを実行するユーザモードから開始されることになる。
システムリセット信号の入力に伴う起動処理(メイン)では、まず、CPU505がROM506から読み出したセキュリティチェックプログラム506Aに基づき、図26に示すセキュリティチェック処理を実行する(Sa1)。このとき、メイン制御部41は、セキュリティモードとなり、ROM506に記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
セキュリティチェック処理では、図26に示すように、まず、セキュリティモードに制御する時間(セキュリティ時間)を決定するための処理を実行する。このとき、CPU505は、ROM506のプログラム管理エリアに記憶されるセキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を読み出す(Sa101)。そして、この読出値が“000”であるか否かを判定する(Sa102)。
Sa102にて読出値が“000”と判定された場合には、定常設定時間を既定の固定時間に設定する(Sa103)。ここで、定常設定時間は、セキュリティ時間のうち、システムリセットの発生等に基づくセキュリティチェック処理の実行回数(メイン制御部41がセキュリティモードとなる回数)に関わりなく、一定となる時間成分である。また、固定時間は、セキュリティ時間のうち、メイン制御部41の仕様などに基づいて予め定められた不変時間成分であり、例えばセキュリティ時間として設定可能な最小値となるものであれば良い。
Sa102にて読出値が“000”以外と判定された場合には、その読出値に対応して、固定時間に加えて図10(D)に示す設定内容により選択される延長時間を、定常設定時間に設定する(Sa104)。こうして、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値である場合には、セキュリティチェック処理の実行時間であるセキュリティ時間を、固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかに設定することができる。
Sa103、Sa104の処理のいずれかを実行した後には、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を読み出す(Sa105)。そして、この読出値が“00”であるか否かを判定する(Sa106)。
Sa106にて読出値が“00”と判定された場合には、定常設定時間をセキュリティ時間に設定する(Sa107)。これに対して、読出値が“00”以外と判定された場合には、その読出値に対応して決定される可変設定時間を、定常設定時間に加算してセキュリティ時間に設定する(Sa108)。ここで、可変設定時間は、セキュリティ時間のうち、セキュリティチェック処理が実行されるごとに変化する時間成分であり、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“01”(ショートモード)であるか“10”(ロングモード)であるかに応じて異なる所定の時間範囲で変化する。例えば、システムリセットの発生時に、所定のフリーランカウンタにおけるカウント値がメイン制御部41に内蔵された可変セキュリティ時間用レジスタに格納される場合には、Sa108の処理において、可変セキュリティ時間用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、可変設定時間がシステムリセット毎に所定の時間範囲でランダムに変化するように決定されれば良い。こうして、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値である場合には、セキュリティチェック処理の実行時間であるセキュリティ時間を、システムリセットの発生等に基づくセキュリティチェック処理が実行されるごとに所定の時間範囲で変化させることができる。
ここで、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値であり、かつ、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値である場合には、Sa104のステップにて設定される延長時間と、Sa108のステップにて設定される可変設定時間との双方が、固定時間に加算されて、セキュリティ時間が決定されることになる。
Sa107、Sa108の処理のいずれかを実行した後には、ROM506の所定領域に記憶されたセキュリティコードを読み出す(Sa109)。ここで、ROM506の所定領域には、記憶内容のデータを所定の演算式によって演算した演算結果のセキュリティコードが予め記憶されている。セキュリティコードの生成方法としては、例えばハッシュ関数を用いてハッシュ値を生成するもの、エラー検出コード(CRCコード)を用いるもの、エラー訂正コード(ECCコード)を用いるもののいずれかといった、予め定められた生成方法を使用すれば良い。また、ROM506のセキュリティコード記憶領域とは異なる所定領域には、セキュリティコードを演算により特定するための演算式が、暗号化して予め記憶されている。
ステップSa109の処理に続いて、暗号化された演算式を復号化して元に戻す(Sa110)。その後、Sa110で復号化した演算式により、ROM506の所定領域における記憶データを演算してセキュリティコードを特定する(Sa111)。このときセキュリティコードを特定するための演算に用いる記憶データは、例えばROM506の記憶データのうち、セキュリティチェックプログラム506Aとは異なるユーザプログラムの全部又は一部に相当するプログラムデータ、あるいは、所定のテーブルデータを構成する固定データの全部又は一部であれば良い。そして、Sa109にて読み出したセキュリティコードと、Sa111にて特定されたセキュリティコードとを比較する(Sa112)。このときには、比較結果においてセキュリティコードが一致したか否かを判定する(Sa113)。
Sa113にてセキュリティコードが一致しない場合には、ROM506に不正な変更が加えられたと判断して、CPU505の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。これに対して、Sa113にてセキュリティコードが一致した場合には、プログラム管理エリアに記憶されている第1乱数初期設定KRS1や第2乱数初期設定KRS2を読み出して、図27に示す乱数回路設定処理を実行した後(Sa114)、乱数回路509における動作異常の有無を検査するために図28に示す乱数回路異常検査処理を実行する(Sa115)。
図27に示す乱数回路設定処理では、まず、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値に基づき、乱数回路509を使用するための設定を行う(Sa201)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値が予め“1”とされており、このビット値に対応して乱数回路509を使用する設定が行われる。続いて、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値に基づき、乱数回路509における乱数更新クロックRGKの設定を行う(Sa202)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値が予め“1”とされていることに対応して、乱数用クロック生成回路43で生成された乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKとする設定が行われる。
Sa202での設定を行った後には、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値に基づき、乱数回路509における乱数更新規則の設定を行う(Sa203)。本実施例では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値として予め“10”が設定されており、乱数列RSNにおける乱数更新規則を2周目以降は自動で変更する設定がなされる。
続いて、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値に基づき、乱数値となる数値データにおける起動時スタート値を決定する(Sa204)。本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値として予め“1”が設定されており、乱数のスタート値をIDナンバーに基づく値とする設定がなされる。
さらに、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値に基づき、乱数値となる数値データのスタート値をシステムリセット毎に変更するか否かの設定を行う(Sa205)。本実施例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が予め“0”とされており、Sa204にて設定した起動時スタート値をそのまま用いて、乱数回路509におけるスタート値としている。Sa205の処理による設定が完了すると、乱数回路509では乱数値の生成動作が開始されることとなる。尚、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が予め“1”とされている場合には、乱数のスタート値をシステムリセット毎に変更する設定がなされる。この場合には、例えば、システムリセットの発生時に、所定のフリーランカウンタにおけるカウント値がメイン制御部41に内蔵された乱数スタート値用レジスタに格納される場合には、Sa205の処理において、乱数スタート値用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、乱数のスタート値がシステムリセット毎に所定の数値範囲(例えば乱数生成回路553にて生成されるカウント値順列RCNに含まれる数値データの全部又は一部を含む範囲)でランダムに変化するように決定されれば良い。
尚、乱数回路設定処理による設定は、CPU505の処理が介在することなく、乱数回路509がプログラム管理エリアの記憶データに基づき自律的に行うようにしても良い。この場合、乱数回路509は、メイン制御部41がセキュリティモードとなっているときには初期設定を行わず、乱数値の生成動作が行われないようにしても良い。そして、メイン制御部41にてCPU505がROM506に記憶されたユーザプログラムを読み出してユーザモードが開始されたときに、例えばCPU505から乱数回路509に対して初期設定を指示する制御信号が伝送されたことなどに応答して、乱数回路509が初期設定を行ってから乱数値の生成動作を開始するようにしても良い。また、特に乱数回路509がメイン制御部41に外付けされる場合などには、メイン制御部41がセキュリティモードとなっているときでも、乱数回路509がCPU505における処理とは独立して、プログラム管理エリアの記憶データに基づく初期設定を行ってから、乱数値の生成動作を開始するようにしても良い。
図28に示す乱数回路異常検査処理では、まず乱数用クロック異常判定カウンタをクリアして、そのカウント値である乱数用クロック異常判定カウント値を「0」に初期化する(Sa301)。続いて、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納されている内部情報データCIF4を読み出す(Sa302)。そして、Sa302での読出値が“1”であるか否かを判定する。このとき、乱数回路509が備える周波数監視回路551によって、乱数用外部クロック端子ERCからの乱数用クロックRCLKに周波数異常が検知された場合には、内部情報データCIF4としてビット値“1”が書き込まれる。
そこで、Sa303にて読出値が“1”と判定された場合には、乱数用クロック異常判定カウント値を1加算するように更新する(Sa304)。このときには、Sa304での更新後におけるカウント値が所定のクロック異常判定値に達したか否かを判定する(Sa305)。ここで、クロック異常判定値は、周波数監視回路551により乱数用クロックRCLKの周波数異常が連続して検知された場合にクロック異常と判定するために予め定められた数値であれば良い。Sa305にてクロック異常判定値に達していなければ、Sa302の処理に戻り、再び内部情報データCIF4のビット値に基づく判定を行う。
Sa305にてクロック異常判定値に達した場合には、乱数用クロックが正常に機能していないと判断して、CPU505の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。
Sa303にて読出値が“0”と判定された場合には、乱数値異常判定カウンタをクリアして、そのカウント値である乱数値異常判定カウント値を「0」に初期化する(Sa306)。尚、Sa303の処理では、Sa302にて読み出した内部情報データCIF4のビット値が複数回(例えば2回など)連続して“0”となったときに、読出値が“0”であると判定しても良い。
Sa306の処理に続いて、乱数値における異常の有無をチェックするために用いるチェック値を、初期値「0000H」に設定する(Sa307)。そして、乱数回路509が備える乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aから、格納されている乱数値となる数値データを読み出す(Sa308)。例えば、Sa308の処理では、乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“0”として、ソフトウェアによる乱数値の取り込みを指定する。続いて、乱数値取込指定レジスタRDLTのビット番号[0]に格納される乱数値取込指定データRDLT0のビット値を“1”として、乱数値レジスタR1Dへの取り込みを指定する。尚、乱数値取込指定レジスタRDLTのビット番号[0]におけるビット値を“1”とすることは、CPU505から乱数回路509に対して数値データの取り込み(ラッチ)を指示するラッチ信号を出力することに相当する。その後、乱数値レジスタR1Dに供給するレジスタリード信号RRS1をオン状態とすることにより、格納されている乱数値となる数値データを読み出すようにすれば良い。
Sa308にて数値データを読み出した後には、その読出値を乱数検査基準値に設定する(Sa309)。続けて、さらに乱数値レジスタ559Aから乱数値となる数値データを読み出す(Sa310)。尚、Sa310での読出動作は、Sa308での読出動作と同様の手順で行われれば良い。また、Sa308での読出動作と、Sa310での読出動作との間には、乱数回路509で生成される乱数列RSNにおける数値データが変化するために十分な遅延時間を設けると良い。Sa310にて数値データを読み出した後には、乱数検査基準値と、Sa310での読出値との排他的論理和演算を実行する(Sa311)。また、Sa311での演算結果と、チェック値との論理和演算を実行し、演算結果を新たなチェック値とするように更新させる(Sa312)。例えば、チェック値はRAM507の所定領域に記憶しておき、Sa312の処理が実行される毎に、その処理で得られた演算結果を新たなチェック値として保存すれば良い。これにより、乱数値レジスタ559Aから読み出した数値データにおける全ビットの変化が記録され、複数回の読出中に少なくとも1回は値が変化したビットであれば、チェック値において対応するビット値が“1”となる。
そこで、チェック値が「FFFFH」となったか否かを判定し(Sa313)、なっていれば、全ビットについてビット値の変化が認められることから、乱数値が正常に更新されていると判断して、乱数回路異常検査処理を終了する。尚、乱数値が正常に更新されていることを確認できた場合には、乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“1”として、入力ポートP0への信号入力に応じた乱数値レジスタR1Dへの乱数値取り込みを、指示するよう設定される。本実施例では、入力ポートP0にスタートスイッチ7からのゲーム開始信号SS1を伝送する配線が接続される。これにより、ゲーム開始信号SS1がオン状態となったときに乱数値レジスタR1Dへの乱数値取り込みを行うことができる。
Sa313にてチェック値が「FFFFH」以外と判定された場合には、乱数値異常判定カウント値を1加算するように更新する(Sa314)。このときには、Sa314での更新後におけるカウント値が所定の乱数値異常判定値に達したか否かを判定する(Sa315)。ここで、乱数値異常判定値は、乱数回路509が正常動作していれば、乱数値レジスタ559Aから読み出される数値データの全ビットが少なくとも1回は変化するのに十分な判定回数となるように、予め定められた数値であれば良い。Sa315にて乱数値異常判定値に達していなければ、Sa310の処理に戻り、再び乱数回路509から乱数値となる数値データを読み出して異常の有無をチェックするための判定などを行う。
Sa315にて乱数値異常判定値に達した場合には、乱数用クロックが正常に機能していないと判断して、CPU505の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。
尚、乱数回路異常検査処理は、CPU505が実行するものに限定されず、CPU505以外のメイン制御部41における内蔵回路により乱数回路異常検査処理が実行されても良い。一例として、乱数回路509が乱数回路異常検査処理を実行する機能を有し、乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されたときや、乱数値の異常が検知されたときに、エラーの発生をCPU505に通知するようにしても良い。また、乱数回路異常検査処理は、起動時に実行されるものに限定されず、例えばメイン制御部41にてタイマ割込みが発生する毎に、乱数回路異常検査処理の一部又は全部が実行されるようにしても良い。
図26に戻り、Sa114の乱数回路設定処理及びSa115の乱数回路異常検査処理の後、Sa107やSa108の処理で設定されたセキュリティ時間が経過したか否かを判定する(Sa116)。このとき、セキュリティ時間が経過していなければ、Sa116の処理を繰り返し実行して、セキュリティ時間が経過するまで待機する。そして、Sa116にてセキュリティ時間が経過したと判定された場合には、セキュリティチェック処理を終了し、CPU505に内蔵されたプログラムカウンタの値をROM506におけるユーザプログラムの先頭アドレス(アドレス0000H)に設定することなどにより、メイン制御部41の動作状態がセキュリティモードからユーザモードへと移行し、ROM506に記憶されたユーザプログラムの実行が開始されることになる。尚、前述のようにユーザリセット信号の入力に伴う起動時には、セキュリティモードを経ずにユーザモードから開始することとなる。
ユーザモードではまず、シリアル通信回路511等の内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa2)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM507の格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM507へのアクセスを許可し(Sa4)、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。ついで、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、メイン制御部41の特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定した後(Sa6)。後述するポート入力処理において取得した各スイッチの入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態を示す各スイッチの確定データ、前回と今回の確定データが異なる状態を示す各スイッチのエッジデータをそれぞれクリアし(Sa7)、さらに停電が検知された旨を示す電断フラグをクリアする(Sa8)。さらに、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視間隔を計時するドア監視タイマの値、ドア開放検出スイッチ25からの検出信号の入力状態の履歴をクリアし(Sa9)、操作検出コマンド送信要求及びドアコマンド送信要求2をクリアするとともに、ドアコマンド送信要求1を設定する(Sa10)。
次いで、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて乱数値がラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれているか否かを判定し(Sa11)、乱数値がラッチされていなければSa13のステップに進み、Sa11のステップにおいて乱数値がラッチされていれば、乱数値レジスタ559Aから内部抽選用の乱数値を読み出し(Sa12)、Sa13のステップに進む。尚、Sa12のステップにおいて乱数値レジスタ559から内部抽選用の乱数値が読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、新たな数値データの取り込みが許可されることとなる。また、Sa12のステップにおいては、内部抽選用の乱数値を読み出すものの、読み出した乱数値を用いる訳ではなく、スタートスイッチ7の操作に応じて新たな乱数値の取り込みを可能とするためにダミーとして読み出すものである。
Sa13のステップでは、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa13のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM507に格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM507の格納領域のうち、使用中スタック領域、重要ワークを除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa26)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa27)、設定キースイッチ37がonであれば、設定開始を示す設定コマンドを生成し、コマンドバッファに格納し(Sa23)、コマンドバッファに格納されたコマンドをシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送するコマンド格納処理を行い(Sa24)、割込を許可して(Sa25)、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。
Sa24のコマンド格納処理では、図29(a)に示すように、コマンドバッファに格納されているコマンドデータのうち1バイト目のデータを送信データレジスタ561に転送し(Sx1)、その後、コマンドバッファに格納されているコマンドデータのうち2バイト目のデータを送信データレジスタ561に転送する(Sx2)。そして、送信データレジスタ561に転送されたコマンドデータは、前述のように送信データレジスタ561に転送された順番でシリアルデータ化され、送信用シフトレジスタ562に格納され、サブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sa24のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa28)、RAM異常を示すエラーコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sa29)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sa30)、割込を許可して(Sa31)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
Sa13のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa14)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa14のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM507のデータが正常ではないので、Sa26のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa27のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、設定開始を示す設定コマンドの生成(Sa23)、コマンド格納処理(Sa24)の後、割込を許可して(Sa25)、設定変更処理に移行する。また、Sa27のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードの設定(Sa28)、RAM異常を示すエラーコマンドの生成(Sa29)、コマンド格納処理(Sa30)の後、割込を許可して(Sa31)、エラー処理に移行する。
Sa14のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM507のデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa15)、RAM507の非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa16)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa17)、設定キースイッチ37がonであれば、Sa22のステップに移行して初期化1を実行し、設定開始を示す設定コマンドの生成(Sa23)、コマンド格納処理(Sa24)の後、割込を許可して(Sa25)、設定変更処理に移行する。
Sa17のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa18)、復帰コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sa19)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の復帰コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sa20)、割込を許可してSa21)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
このように起動処理では、システムリセット時のみセキュリティモードの後、ユーザモードに移行するのに対してユーザリセット時には、セキュリティモードを省き、ユーザモードから開始するようになっている。
システムリセット時のセキュリティモードでは、乱数回路509の設定を行う乱数回路設定処理を行うとともに、乱数回路設定処理において乱数の更新規則の設定や乱数のスタート値の設定などが行われる一方でユーザリセット時には、セキュリティモードは省略され、ユーザモードから開始することとなる。このため、システムリセット時には、乱数の初期値が設定し直されるのに対して、ユーザリセット時には、乱数回路509の設定は行われず、リセット前からの状態のまま乱数となる数値データの更新が継続されることとなる。また、セキュリティモードの間は、割込が許可されることがなく、ユーザモードへ移行した後に割込が許可されるので、システムリセット時においては、割込が許可されるよりも前に、これら乱数回路509の設定が行われることとなる。
また、システムリセットであるかユーザリセットであるかに関わらず、RAM507へのアクセスが許可された後、他の処理を行うことなく、まず、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し、その後、計算したRAMパリティから格納データが正常か否かの判定を行う前に、RAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う必要のある処理として、打止機能、自動精算機能の有効/無効の設定、各スイッチの入力データ、確定データ、エッジデータのクリア、電断フラグのクリア、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視間隔を計時するドア監視タイマの値、ドア開放検出スイッチ25からの検出信号の入力状態の履歴のクリア、ドアコマンド送信要求2のクリア及びドアコマンド送信要求1の設定、乱数値レジスタ559Aからの乱数値の読み出し、を行い、その後、RAMパリティに基づいてRAM507の格納データが正常か否かの判定を行うようになっている。
図30は、メイン制御部41が実行するエラー処理の制御内容を示すフローチャートである。
エラー処理では、まず、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示し(Sb2)、エラーコードがRAM異常エラーであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーを示すエラーコードである場合には、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sb3のステップにおいてRAM異常エラーを示すエラーコードではないと判定された場合には、エラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドを生成し、コマンドバッファに格納し(Sb4)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを送信データレジスタ561に転送する(Sb5)。
次いで、リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されたか否かを判定し(Sb6)、リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出されているか否かを判定し(Sb7)、リセットスイッチ23のoffからonの変化も検出されていなければ、Sb6のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb6のステップにおいてリセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出された場合、またはSb7のステップにおいてリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出された場合には、スイッチの検出状態がoffからonに変化した旨またはonからoffに変化した旨を示すエッジデータ(offからonに変化した場合には立ち上がりエッジと呼び、onからoffに変化した場合には立ち下がりエッジと呼ぶ)をクリアし(Sb8)、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb9)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させ(Sb10)、エラー状態が解除された旨を示すエラーコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sb11)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを送信データレジスタ561に転送した後(Sb12)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除され、元の状態に復帰することはない。
図31は、メイン制御部41が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。
設定変更処理では、まず、RAM507の設定値ワークに格納されている設定値を読み出して、読み出した値を表示値とし(Sc1)、表示値が設定可能な範囲(1〜6)外か否かを判定し(Sc2)、表示値が設定可能な範囲内であればSc4のステップに進み、表示値が設定可能な範囲外であれば、表示値を1に補正し、Sc5のステップに進む。
Sc5のステップでは、設定値表示器24に表示値を表示させた後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7のoffからonの変化の検出待ちの状態となり(Sc5、Sc6)、Sc5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されると、エッジデータをクリアし(Sc9)、表示値を1加算し(Sc10)、Sc2のステップに戻る。
また、Sc6のステップにおいてスタートスイッチ7のoffからonの変化が検出された場合には、エッジデータをクリアし(Sc9)、さらに後述の確定データを参照して他のスイッチがonの状態か否かを判定し(Sc10)、いずれかのスイッチがonの状態であれば、Sc5のステップに戻り、いずれのスイッチもonの状態でなければ、設定値表示器24に表示されている値を0に更新し(Sc11)、設定キースイッチ37がoffの状態となるまで待機する(Sc12)。
Sc11のステップにおいて設定キースイッチ37のoffが判定されると、表示値を設定値ワークに格納して(Sc13)、設定の終了及び新たな設定値を示す設定コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Sc14)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の設定コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sc15)、ゲーム処理に移行する。
図32は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM507に当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、直後にコマンド格納処理を実行することでコマンドバッファに格納されたコマンドがシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信されるようになっている。
図33〜図35は、メイン制御部41がSd1のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、RAM507において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(Se1)、遊技状態に応じた規定数をRAM507に設定し(Se2)、RAM507にリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Se3)。
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、賭数が3加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se4)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se5)、BETカウンタの値を1加算し(Se6)、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(Se7)、BETカウンタの値が規定数でなければSe6のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM507に設定し(Se8)、Se10のステップに進む。
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、投入待ち前の設定を行い(Se9)、Se10のステップに進む。投入待ち前の設定では、RAM507に設定されている投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。
Se10のステップでは、レジスタにエラーコードが設定されているか否か、すなわちエラーが検知されたか否かを判定し、エラーコードが設定されていれば、図30に示すエラー処理に移行する。
Se10のステップにおいてエラーコードが設定されていなければ、RAM507に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(Se11)。Se11のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(Se12)、Se14のステップに進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se13)、Se14のステップに進む。
Se14のステップにおいては、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、BETカウンタの値が0か否かを判定する(Se15)。そして、Se15のステップにおいてBETカウンタの値が0であれば、設定確認開始を示す設定確認コマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se16)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の設定確認コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se17)、設定確認処理(Se18)、すなわち設定確認状態に移行する。Se18のステップにおける設定確認処理が終了した後は、Se10のステップに戻る。
Se14のステップにおいて設定キースイッチ37がonではない場合またはSe15のステップにおいてBETカウンタの値が0ではない場合には、Se19のステップに進み、投入メダルセンサ31により投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。Se19のステップにおいて投入メダルの通過が検出されていなければ、Se31のステップに進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアし(Se20)、RAM507に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(Se21)、メダルの投入が可能な状態でなければSe31のステップに進む。
Se21のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であれば、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Se22)、BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1加算し(Se23)、賭数が1加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se24)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se25)、Se9のステップに戻る。
Se22のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、RAM507においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算し(Se26)、現在のクレジットカウンタの値を示すクレジットコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se27)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のクレジットコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se28)、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定し(Se29)、クレジットカウンタの値が50でなければ、Se9のステップに戻り、クレジットカウンタの値が50であれば投入不可フラグをRAM507に設定し(Se30)、Se9のステップに戻る。
Se31のステップでは、スタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。
Se31のステップにおいてスタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されていないと判定された場合には、Se49のステップに進み、スタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されていれば、割込を禁止し(Se32)、エッジデータをクリアし(Se33)、後述する確定データに基づいて他のスイッチがonの状態か否かを判定し(Se34)、いずれかのスイッチがonの状態であれば割込を許可して(Se35)、Se9のステップに戻る。
Se34のステップにおいて他のスイッチがいずれもonの状態でなければさらにRAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(Se36)。
Se36のステップにおいてBETカウンタの値が規定数でなければ、割込を許可して(Se35)、Se9のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、乱数値格納ワークの値を内部抽選用の乱数値として抽選用ワークに設定し(Se37)、割込を許可し(Se38)、投入不可フラグをRAM507に設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se39)、ゲーム開始時の設定を行う(Se40)。そして、Se40のステップの後、BET処理を終了して図32のフローチャートに復帰する。
このようにスタートスイッチ7のoffからonへの変化が検出された後、当該スタートスイッチ7の操作が無効とされるか、有効と判断され、乱数値格納ワークの値を抽選用ワークに設定するまでの間、割込が禁止されるようになっており、この間にタイマ割込処理(メイン)が実行され、乱数値格納ワークの値が書き換わってしまうことが防止されるようになっている。
Se49のステップにおいては、MAXBETスイッチ6のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se49のステップにおいてMAXBETスイッチ6のoffからonの変化が検出されていなければ、Se58のステップに進み、MAXBETスイッチ6のoffからonの変化が検出されていれば、エッジデータをクリアし(Se50)、RAM507に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se51)。Se51のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、Se55のステップに進み、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se52)、クレジットカウンタの値が0であれば、Se55のステップに進む。Se52のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(Se53)、BETカウンタの値を1加算して(Se54)、Se51のステップに戻る。Se55のステップでは、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければ、Se9のステップに戻り、BETカウンタが加算されていれば、加算された数分賭数が加算された旨を示すBETコマンドを生成してコマンドバッファに格納し(Se56)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のBETコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Se57)、Se9のステップに戻る。
Se58のステップにおいては、精算スイッチ10のoffからonの変化が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。Se58のステップにおいて精算スイッチ10のoffからonの変化が検出されていなければ、Se9のステップに戻り、精算スイッチ10のoffからonの変化が検出されていれば、エッジデータをクリアし(Se59)、RAM507にリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し(Se60)、当該ゲームがリプレイゲームであればSe9のステップに戻る。Se60のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が0か否かを判定し(Se61)、BETカウンタの値が0であればSe63のステップに進み、BETカウンタの値が0でなければ、既に設定済み賭数の精算を行う旨を示す賭数精算フラグをRAM507に設定し(Se62)、Se63のステップに進む。Se63のステップにおいては、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタまたはBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する制御が行われる精算処理を行う。そして、Se63のステップにおける精算処理の後、RAM507に設定されている投入不可フラグをクリアして(Se64)、Se9のステップに戻る。
図36は、メイン制御部41がSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
内部抽選処理では、まず、RAM507に格納されている遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態がBB(RB)中か否かを判定し(Sf1)、BB(RB)中であると判定した場合には、BB(RB)中における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納されたBB(RB)用の抽選テーブルのテーブル番号を設定し(Sf2)、Sf10のステップに進む。
Sf1のステップにおいて現在の遊技状態がBB(RB)中でないと判定した場合には、現在の遊技状態がRB(通常から移行するRB)中か否かを判定し(Sf3)、RB中であると判定した場合には、RB中における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納されたRB用の抽選テーブルのテーブル番号を設定し(Sf4)、Sf10のステップに進む。
Sf3のステップにおいて現在の遊技状態がRB中でないと判定した場合には、現在の遊技状態が内部中1か否かを判定し(Sf5)、内部中1であると判定した場合には、内部中(特別役のうち後述するBB1、BB3、RB2が当選している状態)における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納された内部中1用の抽選テーブルのテーブル番号を設定し(Sf6)、Sf10のステップに進む。
Sf5のステップにおいて現在の遊技状態が内部中1でないと判定した場合には、現在の遊技状態が内部中2か否かを判定し(Sf7)、内部中2であると判定した場合には、内部中(特別役のうち後述するBB2、BB4、RB1が当選している状態)における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納された内部中2用の抽選テーブルのテーブル番号を設定し(Sf8)、Sf10のステップに進む。
Sf7のステップにおいて現在の遊技状態が内部中2でないと判定した場合、すなわち通常である場合には、RAM507に格納されているRTフラグの値を参照し、その値から特定されるRTの種類に応じて、各RTの種類毎に内部抽選の対象役及びその判定値数が格納された通常用の抽選テーブルのテーブル番号から該当するRTの種類に対応するテーブル番号を設定し、Sf10のステップに進む。
Sf10のステップでは、賭数及び設定値に応じた判定値数を、Sf2、Sf4、Sf6、Sf8、Sf9のいずれかで設定されたテーブル番号の抽選テーブルから取得し、取得した判定値数と、抽選用ワークに格納された数値データと、に基づいて対象役の当選の有無を判定する抽選処理を行った後、内部抽選処理を終了して図32に示すフローチャートに復帰する。
図37及び図38は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避した後(Sk1)、シリアル通信回路511のステータスレジスタ563の送信完了の値を取得し、取得した値に基づいてRAM507に格納されている送信完了フラグを更新する(Sk2)。詳しくは、ステータスレジスタ563の値が、コマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了した旨を示す1であれば、送信完了フラグの値を1に更新し、ステータスレジスタ563の値が、コマンドの送信中か、コマンドの送信待ちの状態を示す0であれば、送信完了フラグの値を0に更新する。
次いで、停電判定処理を行う(Sk3)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk3のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk4)、電断フラグが設定されていなければ、Sk5に進み、電断フラグが設定されていた場合には、後述する電断処理(メイン)に移行する。
Sk5のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk6)。Sk6のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk7)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk11のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk8)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk9)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk11)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk12)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk9のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk13)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk14)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk15)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk16)、ドアコマンドや操作検出コマンドのシリアル通信回路511への転送等を行うコマンド送信処理(Sk17)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk18)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk7のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk19)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、スイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk19のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
このように本実施例では、一定間隔毎に基本処理に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に処理カウンタを更新し、処理カウンタ値に応じて定められた処理を行うようになっており、一度のタイマ割込処理(メイン)に要する負荷を分散できるうえに、処理カウンタ値に関わらず、電圧低下信号に基づいて電断の条件が成立しているか否かを判定する停電判定処理を行い、電断の条件が成立していれば、電断処理を行うようになっており、電断が検知された場合には速やかに電断処理を行うことが可能となる。
また、タイマ割込処理(メイン)内で、電断の条件が成立しているか否かの判定を行い、電断の条件が成立していれば、そのまま電断処理に移行することとなり、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断に伴う割込が発生することもないため、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断処理を割り込ませたり、タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断に伴う割込処理を行う必要がないため、電断条件の成立に伴う処理が複雑化してしまうことがない。
図39は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込3内において実行するスイッチ入力判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
スイッチ入力判定処理では、ポート入力処理において取得した各スイッチの入力データを更新し(Sk101)、前回の入力データが示す検出状態と今回の入力データが示す検出状態とが同じであるか否かを判定し(Sk102)、前回の入力データが示す検出状態と今回の入力データが示す検出状態とが同じでなければ、図38のフローチャートに復帰する。
Sk102のステップにおいて、前回の入力データが示す検出状態と今回の入力データが示す検出状態とが同じ場合、すなわち2.24msの間同じ検出状態を示している場合には、該当するスイッチの確定データを更新し(Sk103)、Sk104のステップに進む。Sk103のステップでは、今回の確定データを前回の確定データに移動し、前回と今回が同じと判定された入力データが示す検出状態を今回の確定データとして設定する。
Sk104のステップでは、更新後の前回の確定データと今回の確定データとが同じか否かを判定し、全てのスイッチについて前回の確定データと今回の確定データとが同じであれば、エッジデータをクリアし(Sk105)、図38のフローチャートに復帰する。
Sk104のステップにおいていずれか1つのスイッチでも前回の確定データと今回の確定データとが同じでなければ、前回の確定データと今回の確定データとが異なるスイッチについてoffからonに変化したかを判定し(Sk106)、offからonに変化したスイッチがなければSk108のステップに進み、offからonに変化したスイッチがある場合には、該当するスイッチがoffからonに変化した旨を示す立上りエッジを設定した後(Sk107)、Sk108のステップに進む。
Sk108のステップでは、前回の確定データと今回の確定データとが異なるスイッチについてonからoffに変化したかを判定し、onからoffに変化したスイッチがなければ、Sk110に進み、onからoffに変化したスイッチがある場合には、該当するスイッチがonからoffに変化した旨を示す立下りエッジを設定し(Sk109)、Sk110のステップに進む。
Sk110のステップでは、前回の確定データと今回の確定データとが同じスイッチがあるか否かを判定し、前回の確定データと今回の確定データとが同じスイッチがなければ、Sk112のステップに進み、前回の確定データと今回の確定データとが同じスイッチがあれば、該当するスイッチのエッジデータのみをクリアし(Sk111)、Sk112のステップに進む。
Sk112では、操作検出コマンド送信要求を設定し、検出状態が変化したスイッチ(エッジデータが設定されているスイッチ)、当該スイッチがoffからonに変化したか、onからoffに変化したか(立上りエッジか、立下りエッジか)、他のスイッチ(検出状態が変化していないスイッチ)の検出状態(on/off)を示す操作検出コマンドを生成してRAM507に割り当てられた操作検出コマンド格納領域(操作検出コマンドが送信されるまで一時的に操作検出コマンドが格納される領域)に格納する(Sk113)ことで、操作検出コマンドの送信を命令した後、図38のフローチャートに復帰する。
図40は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込3内において実行する乱数値読出処理の制御内容を示すフローチャートである。
乱数値読出処理では、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれているか否かを判定し(Sk201)、数値データがラッチされていなければ、乱数値読出処理を終了して図38に示すフローチャートに復帰する。
Sk201のステップにおいて数値データがラッチされていれば乱数値レジスタ559Aから数値データを読み出し(Sk202)、乱数値格納ワークに格納されている値を、Sk202において読み出した数値データに更新し(Sk203)、乱数値読出処理を終了して図38に示すフローチャートに復帰する。
尚、Sk202のステップにおいて乱数値レジスタ559から数値データが読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、乱数値レジスタ559への新たな数値データの取り込みが許可されることとなる。
図41は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2内において実行するドア監視処理の制御内容を示すフローチャートである。
ドア監視処理では、まず、ドア開放検出スイッチ25の入力状態の履歴(ポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の正論理化した検出信号の確定状態を約100ms論理和し続けた値)であるドアセンサ履歴を更新する(Sk301)。すなわちドア開放検出スイッチ25の正論理化した検出信号の確定状態とドアセンサ履歴との論理和をとって新たなドアセンサ履歴とする。
次いで、ドア監視タイマの値が0か否か、すなわち前回の監視から約100msが経過したか否かを判定し(Sk302)、ドア監視タイマの値が0でなければ、ドア監視タイマの値を1減算し(Sk303)、ドア監視処理を終了し、図37のフローチャートに復帰する。
Sk302のステップにおいてドア監視タイマの値が0であれば、ドア監視タイマの値として44を設定し(Sk304)、新たに100msの計時を開始する。そしてドアセンサ履歴をレジスタに取得し、RAM507のドアセンサ履歴をクリアした後(Sk305)、レジスタに取得したドアセンサ履歴が示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、RAM507に割り当てられたドアコマンド格納領域(ドアコマンドが送信されるまで一時的にドアコマンドが格納される領域であり、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化することで新たな検出状態を示すドアコマンドに更新される)に格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、を比較し、ドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化があるか否かを判定する(Sk306)。
Sk306のステップにおいてドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化がなければ、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否か、すなわちメイン制御部41の起動またはゲームの終了に伴いドアコマンドの送信が要求されているか否かを判定し(Sk307)、ドアコマンド送信要求1が設定されていなければ、ドア監視処理を終了し、図37のフローチャートに復帰する。
Sk306のステップにおいてドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化がある場合、またはSk307のステップにおいてドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンド送信要求1をクリアするとともに、ドアコマンド送信要求2を設定し(Sk308)、取得したドアセンサ履歴(変化後のドア開放検出スイッチ25の検出状態)に基づくドアコマンドを生成してドアコマンド格納領域に格納する(Sk309)ことで、変化後のドアコマンドの送信を命令した後、ドア監視処理を終了し、図37のフローチャートに復帰する。
図42は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。
コマンド送信処理では、まず、当該コマンド送信処理が行われるタイマ割込処理(メイン)のSk2のステップにおいて更新した送信完了フラグの値が0か否か、すなわち当該タイマ割込処理の開始時点においてシリアル通信回路511がコマンドデータの送信中、或いはコマンドデータの送信待ちの状態か否かを判定し(Sk401)、送信完了フラグの値が0の場合、すなわちシリアル通信回路511がコマンドデータの送信中、或いはコマンドデータの送信待ちの状態であれば、コマンド送信処理を終了し、図37に示すフローチャートに復帰する。
Sk401のステップにおいて送信完了フラグの値が0でなければ、ドアコマンド送信要求2が設定されているか、すなわちドアコマンドの送信が命令されているか否かを判定する(Sk402)。
Sk402のステップにおいてドアコマンド送信要求2が設定されている場合には、ドアコマンド送信要求2をクリアし(Sk403)、ドアコマンド格納領域に設定されているドアコマンドを読み出してコマンドバッファに格納し(Sk404)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のドアコマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sk408)、図37に示すフローチャートに復帰する。
Sk402のステップにおいてドアコマンド送信要求2が設定されていない場合には、操作検出コマンド送信要求が設定されているか否か、すなわち操作検出コマンドの送信が命令されているか否かを判定する(Sk405)。
Sk405のステップにおいて操作検出コマンド送信要求が設定されていない場合には、図37に示すフローチャートに復帰し、操作検出コマンド送信要求が設定されている場合には、操作検出コマンド送信要求をクリアし(Sk406)、操作検出コマンド格納領域に設定されている操作検出コマンドを読み出してコマンドバッファに格納し(Sk407)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内の操作検出コマンドを送信データレジスタ561に転送し(Sk408)、図37に示すフローチャートに復帰する。
図43は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sm2)、全ての出力ポートを初期化する(Sm3)。次いでRAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sm4)、RAM507へのアクセスを禁止する(Sm5)。
その後、電圧が低下してCPU505が停止するか、ユーザリセット信号が入力されて再起動するか、の待機状態に移行する。この待機状態では、乱数ラッチフラグレジスタの値に基づいて乱数値がラッチされているか否か、すなわち乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれているか否かを判定し(Sm6)、乱数値がラッチされていれば、乱数値レジスタ559Aから内部抽選用の乱数値を読み出す(Sm7)ようになっており、これら以外の処理は行われない。Sm7のステップにおいて乱数値レジスタ559から内部抽選用の乱数値が読み出されると乱数ラッチフラグレジスタがクリアされ、新たな数値データの取り込みが許可されることとなる。また、Sm7のステップにおいては、内部抽選用の乱数値を読み出すものの、読み出した乱数値を用いる訳ではなく、スタートスイッチ7の操作に応じて新たな乱数値の取り込みを可能とするためにダミーとして読み出すものである。
そしてこの待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。また、この待機状態において、電圧が低下せずにユーザリセット信号が入力されると前述した起動処理(メイン)がユーザモードから実行され、RAM507の格納データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM507へのアクセスを禁止した後、乱数値がラッチされているか否かを監視し、乱数値がラッチされている場合にラッチされた乱数値を読み出す処理以外には行わない構成であるが、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)のユーザモードからプログラムをスタートさせる構成としても良い。
本実施例のメイン制御部41は、システムリセットであるかユーザリセットであるかに関わらず、RAM507へのアクセスが許可された後、他の処理を行うことなく、まず、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し、その後、計算したRAMパリティから格納データが正常か否かの判定を行う前に、RAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う必要のある処理を行い、その後、RAMパリティに基づいてRAM507の格納データが正常か否かの判定を行うようになっている。
このため、これらRAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う必要のある処理を、RAM507の格納データが正常と判定された場合と異常と判定された場合とで個別に実行する必要がないため、起動時の処理に用いるプログラム容量を削減することができる。
また、メイン制御部41の起動後、RAM507へのアクセスが許可された後、他の処理を行う前にRAMパリティの計算が行われるので、RAM507に対して何らのアクセスも行われる前の状態で算出されたRAMパリティに基づいて格納データが正常か否かの判断が行われるため、データが正常か否かの判定の信頼性を高めることができる。
また、電断処理において、RAM507の未使用領域及び未使用スタック領域を含む全てのデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM507における未使用領域及び未使用スタック領域を含む全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM507のデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができるうえに、未使用領域や未使用スタック領域に不正なプログラムやデータが格納された場合でも、これら不正なプログラムやデータが格納されたまま復帰してしまうことを防止できる。
また、RAMパリティを計算した後、計算したRAMパリティから格納データが正常か否かの判定を行う前に、RAM507の格納データが正常か否かに関わらず共通して行う処理として、RAM507に格納されている各スイッチ入力データ、確定データ、エッジデータ、すなわち各スイッチの検出状況を示すデータをクリアするようになっており、メイン制御部41の起動時においてRAM507のデータが正常であり、以前の制御状態に復帰させる場合でも以前の制御状態には復帰させない場合でも、割込が許可された後、速やかにスイッチの検出状態のチェックを開始することが可能となる。
本実施例のスロットマシン1におけるメイン制御部41は、システムリセット時、すなわち電源投入などに伴いシステムリセット信号が入力されたときに、CPU505がROM506などに記憶されているセキュリティチェックプログラム506Aを読み出して実行することにより、セキュリティモードとなる。
このときには、セキュリティチェックプログラム506Aに対応した処理としてセキュリティチェック処理が実行される。ここで、メイン制御部41がセキュリティモードとなるセキュリティ時間は、ROM506のプログラム管理エリアに記憶されているセキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]やビット番号[4−3]に予め格納されたビット値に応じて、一定の固定時間とは異なる時間成分を含むことができる。
例えば、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値であれば、図10(D)に示す設定内容に対応して、固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかを、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値であれば、図10(C)に示すショートモード又はロングモードに対応して、システムリセットや電源投入がなされるごとに所定の時間範囲で変化する可変設定時間を、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。
こうして設定されたセキュリティ時間が経過するまでは、ROM506に記憶されているユーザプログラムの実行が開始されない。そして、乱数回路509による乱数値となる数値データの生成動作も、メイン制御部41がセキュリティモード中である期間では、開始されないようにすれば良い。これにより、電源投入等のシステムリセットによる動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
一例として、スロットマシン1の機種毎に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を異なる値に設定する。この場合には、セキュリティモードの延長時間を、スロットマシン1の機種毎に異ならせることができ、スロットマシン1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングを特定することが困難になる。また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を“01”又は“10”に設定することにより、可変設定時間を、システムリセット毎に異ならせることができる。これにより、スロットマシン1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングを特定することは著しく困難になる。
図44は、メイン制御部41に内蔵された乱数回路509の動作を説明するためのタイミングチャートである。また、図44(A)では、遊技制御基板40に搭載された制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKを示している。図44(B)では、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKを示している。図44(A)及び(B)に示すように、制御用クロックCCLKの発振周波数と、乱数用クロックRCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。
図44(B)に示すように、乱数用クロックRCLKは、タイミングT10,T11,T12,…においてローレベルからハイレベルに立ち上がる。そして、乱数用クロックRCLKは、メイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCに供給され、図12に示す乱数回路509が備えるクロック用フリップフロップ552におけるクロック端子CKに入力される。クロック用フリップフロップ552は、逆相出力端子(反転出力端子)QバーからD入力端子へとフィードバックされるラッチ用クロックRC0を、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKの立ち上がりエッジに応答して取り込み(ラッチして)、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKとして出力する。これにより、乱数更新クロックRGKは、図44(C)に示すように、タイミングT10,T12,T14,…において、ローレベルからハイレベルへと立ち上がり、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2の発振周波数を有する信号となる。例えば、乱数用クロックRCLKの発振周波数が20MHzであれば、乱数更新クロックRGKの発振周波数は10MHzとなる。そして、乱数用クロックRCLKの発信周波数は制御用クロックCCLKの発振周波数の整数倍にも整数分の1にもならないことから、乱数更新クロックRGKの発振周波数は、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる周波数となる。乱数生成回路553は、例えば乱数更新クロックRGKの立ち上がりエッジに応答して、カウント値順列RCNにおける数値データを更新する。乱数列変更回路555は、乱数列変更設定回路556による乱数更新規則の設定に基づき、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNにおける数値データの更新順を変更したものを、乱数列RSNとして出力する。こうして、乱数列RSNにおける数値データは、例えば図44(D)に示すように、乱数更新クロックRGKの立ち上がりエッジなどに応答して更新される。
このように、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLK
の発振周波数と、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なっており、また、一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍となることもない。そのため、乱数回路509のクロック用フリップフロップ552により生成される乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0の発振周波数は、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2となるが、制御用クロックCCLKの発振周波数や、制御用クロックCCLKの発振周波数の1/2となる内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、乱数更新クロックRGKとに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数生成回路553や乱数列変更回路555により生成される乱数列RSNにおける数値データの更新タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの更新動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
さらに、制御用クロックCCLKの発振周波数と、乱数更新クロックRGKの発振周波数を比較し、双方の発信周波数が同期するか否かを監視し、双方の発信周波数が同期した場合には、乱数更新クロックPGKの入力状態に異常が発生したと判定し、ゲームの進行を不能化することが好ましく、このようにすることで、乱数値となる数値データの更新動作に異常が発生している状態でゲームの進行制御が行われてしまうことを防止できる。
クロック用フリップフロップ552から出力されるラッチ用クロックRC0は、乱数更新クロックRGKの反転信号となり、その発振周波数は乱数更新クロックRGKの発振周波数と同一で、その位相は乱数更新クロックRGKの位相とπ(=180°)だけ異なる。ラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、例えば図44(E)に示すように、各ラッチ用クロックRC0、RC1、RC2はいずれも、共通の周期で信号状態が変化する発振信号となる。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力される。ラッチ用クロックRC2は、ラッチ用フリップフロップ557Bのクロック端子CKに入力される。
こうして、ラッチ用クロックRC0を分岐することにより生成されるラッチ用クロックRC1、RC2の発振周波数は、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。したがって、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、ラッチ用クロックRC1、RC2とに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数値となる数値データが取り込まれる動作タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの取込動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立ち上がりエッジに応答して、スタートスイッチ7から伝送されて入力ポートP0に供給されたゲーム開始信号SS1を取り込み(ラッチして)、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力する。そして、乱数ラッチセレクタ558Aにおける取込方法が入力ポートP0への信号入力に指定されていれば、ゲーム開始時ラッチ信号SL1が乱数ラッチ信号LL1として出力される。これにより、例えば図44(F)に示すようなタイミングでオフ状態(ローレベル)とオン状態(ハイレベル)とで信号状態が変化するゲーム開始信号SS1は、ラッチ用クロックRC1が立ち上がるタイミングT11、T13、T15、…にてラッチ用フリップフロップ557Aに取り込まれた後、図44(G)に示すようなタイミングT11、T13で信号状態がオフ状態とオン状態とで変化する乱数ラッチ信号LL1となって、乱数ラッチセレクタ558Aから出力される。
乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データを、乱数ラッチセレクタ558Aからクロック端子へと入力される乱数ラッチ信号LL1の立ち上がりエッジに応答して取り込み(ラッチして)、記憶データとなる数値データを更新する。
例えば図44(G)に示すように、タイミングT11にて乱数ラッチ信号LL1がオフ状態からオン状態に変化する立ち上がりエッジが生じた場合には、このタイミングT11にて乱数列変更回路555から出力されている乱数列RSNにおける数値データが、図44(H)に示すように、乱数値レジスタR1Dに取り込まれ、乱数値となる数値データとして取得される。これにより、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aでは、スタートスイッチ7の操作が検出されたことに基づき、乱数値として用いられる数値データを取得して記憶することができる。
このように、ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立ち上がりエッジに応答して、スタートスイッチ7から伝送されて入力ポートP0に供給されたゲーム開始信号SS1を取り込み(ラッチして)、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力することとなるが、この際、スタートスイッチ7の操作が有効か否かに関わらず、スタートスイッチ7から伝送されて入力ポートP0に供給されたゲーム開始信号SS1を取り込み(ラッチして)、ゲーム開始時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力し、これに伴い、乱数ラッチセレクタ558Aが、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データをラッチして、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aの数値データを更新するようになっている。すなわちラッチ用フリップフロップ557Aは、スタートスイッチ7の操作が有効な状態か否かに関わらず、スタートスイッチ7の立上りを検知すれば良いので、ラッチの契機となる信号の検出回路を簡素な構成にできる。
また、図9(B)に示すような第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値を“1”とすれば、例えば乱数回路509にて生成される乱数値となる数値データのスタート値を、システムリセット毎に変更することができる。これにより、例え乱数回路509の動作開始タイミングを特定することができたとしても、乱数回路509が備える乱数値レジスタ559Aから読み出される数値データを特定することは困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
このように本実施例では、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を“00”以外の値とすることにより、電源投入等に伴うシステムリセットごとに所定の時間範囲で変化する可変設定時間を、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。これにより、電源投入等に伴うシステムリセットによる動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を“000”以外の値とすることにより、固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかを、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる。これにより、電源投入等に伴うシステムリセットによる動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に特別役を当選させるなどの行為を、確実に防止することができる。
また、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なっており、また、一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍となることもない。そのため、乱数回路509のクロック用フリップフロップ552により生成される乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0の発振周波数は、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2となるが、制御用クロックCCLKの発振周波数や、制御用クロックCCLKの発振周波数の1/2となる内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、乱数更新クロックRGKとに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数生成回路553や乱数列変更回路555により生成される乱数列RSNにおける数値データの更新タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの更新動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。また、ラッチ用クロックRC0を分岐することにより生成されるラッチ用クロックRC1、RC2の発振周波数も、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、ラッチ用クロックRC1、RC2とに同期が生じることを防ぎ、CPU505の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数値となる数値データが取り込まれる動作タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU505の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの取込動作を解析した結果に基づく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
メイン制御部41に内蔵又は外付けされた乱数回路509では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”とされたことに対応して、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNや乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データのスタート値を、システムリセット毎に変更することができる。これにより、例え乱数回路509の動作開始タイミングを特定することができたとしても、乱数回路509が備える乱数値レジスタ559Aから読み出される数値データを特定することは困難になり、プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」の接続による不正信号の入力などを、確実に防止することができる。
メイン制御部41が備える外部バスインタフェース501では、内部リソースアクセス制御回路501Aにより、例えばROM506の記憶データといった、メイン制御部41の内部データにつき、CPU505等の内部回路以外による外部読出が制限される。これにより、例えばROM506に記憶されているユーザプログラムといった、ゲームを制御するプログラムがメイン制御部41の外部から読み出されて解析などに提供されることを防止できる。そして、遊技制御処理プログラムの解析結果に基づく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」の接続による不正信号の入力などを、確実に防止することができる。
メイン制御部41に内蔵又は外付けされた乱数回路509では、周波数監視回路551により乱数用クロックRCLKにおける周波数異常が検知されたときに、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納される内部情報データCIF4のビット値が“1”に設定される。そして、CPU505では、内部情報データCIF4の読出値が“1”であると連続して判定された回数が、クロック異常判定値に達したと判定されたときに、乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定する。そして乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定された場合には、メイン制御部41の動作が停止することとなる。これにより、乱数用クロックRCLKとして不正信号を入力することによる不正行為を確実に防止することができる。
メイン制御部41に内蔵されたCPU505は、乱数回路509に対するラッチ信号の出力に相当する乱数値取込指定レジスタRDLTへのビット値“1”の書き込みを行い、乱数値レジスタ559Aを複数回読み出す。そして、読み出した数値データの全ビットを監視して、変化しないビットデータの有無に基づき、乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定する。そして乱数回路509の動作状態に異常が発生したと判定された場合には、メイン制御部41の動作が停止することとなる。これにより、乱数回路509の動作状態に異常が発生していることを確実かつ容易に検知して、不正行為を防止することができる。特に、乱数回路509により数値データが正常に更新されないまま、すなわち数値データが固定されたままの状態で内部抽選を行わせることで、常に特別役を当選させるなどの不正を防止できる。
メイン制御部41に内蔵又は外付けされた乱数回路509は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”である場合に、システムリセット毎に乱数値となる数値データのスタート値を変更する。このときには、例えばメイン制御部41に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値などを用いて、システムリセット毎に変更されるスタート値を決定すれば良い。これにより、システムリセット等のタイミングにより異なる初期値決定用データを用いて初期値を決定することができ、狙い撃ちなどによる不正行為を防止することができる。
尚、本実施例では、セキュリティモードの延長時間が、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値に対応して、予め選択可能な複数の延長時間のいずれかとなり、この延長時間はシステムリセット毎に変更されないものであったが、例えばROM506に記憶されたユーザプログラムにおける設定などにより、固定時間に加算される延長時間を、システムリセット毎に複数の延長時間のいずれかに決定するようにしても良い。この場合には、延長時間がいずれも、最長の可変設定時間に比べて、長くなるように定義しておく。そして、大まかな延長時間を決定した後、詳細な延長時間を決定すれば良い。これにより、電源投入等に伴うシステムリセット時にセキュリティモードとなるセキュリティ時間を、システムリセット毎に大きく変化させることが可能になり、スロットマシン1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが、より困難になる。
また、セキュリティモードの延長時間などは、メイン制御部41を構成するチップ毎に付与されるIDナンバーを用いて決定されるようにしても良い。一例として、IDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算の一部又は全部を実行して、算出された値に対応して延長時間を設定しても良い。この場合には、例えばシステムリセット毎に延長時間を決定するために用いる演算式を変更することなどにより、システムリセット毎に延長時間がランダムに決定されるようにしても良い。さらに、例えばIDナンバーを用いて延長時間を決定するための演算式をシステムリセット時に格納したフリーランカウンタのカウント値に対応して決定するといったように、フリーランカウンタのカウント値と、IDナンバーとを組み合わせて使用することなどにより、システムリセット毎に延長時間がランダムに決定されるようにしても良い。また、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎に変更する場合にも、フリーランカウンタのカウント値と、IDナンバーとを組み合わせて使用することなどにより、乱数のスタート値を決定しても良い。
また、システムリセット時には、セキュリティモードから開始し、乱数回路509の設定を行う乱数回路設定処理を行うとともに、乱数回路設定処理において乱数の更新規則の設定や乱数のスタート値の設定などが行われる一方でユーザリセット時には、セキュリティモードは省略され、ユーザモードから開始することとなる。すなわち、システムリセット時には、乱数の初期値が設定し直されるのに対して、ユーザリセット時には、乱数回路509の設定は行われず、リセット前からの状態のまま乱数となる数値データの更新が継続されることとなる。これにより、意図的にユーザリセットを行った場合でもユーザリセットのタイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データを特定することは困難となり、狙い撃ちなどによる不正行為をさらに効果的に防止することができる。
また、セキュリティモード内で乱数のスタート値の設定などを含む乱数回路の設定が行われ、数値データの更新が開始され、その後ユーザモードへ移行した後に、タイマ割込処理の実行が許可されるようになっている。すなわちタイマ割込処理の実行が許可される前に乱数のスタート値の設定が行われ、この設定された乱数のスタート値から数値データの更新が開始されるため、タイマ割込処理中に実行されるスイッチ類の判定状況からタイマ割込処理の許可されたタイミングまではある程度特定することはできるものの、乱数回路509の数値データの更新が開始されたタイミングを特定することはできないため、乱数回路509における乱数値となる数値データを特定することは困難となり、狙い撃ちなどによる不正行為をさらに効果的に防止することができる。
本実施例では、メイン制御部41の外部に設けられた乱数用クロック生成回路43により、制御用クロック生成回路42で生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる発振周波数を有する乱数用クロックRCLKを生成して、乱数回路509に供給するものであったが、メイン制御部41のCPU505に供給されるクロック信号と、乱数回路509に供給されるクロック信号とが、共通のクロック生成回路に含まれる1つの発振器により生成された発振信号を用いて、生成されるようにしても良い。この場合には、例えば乱数用クロックRCLKと制御用クロックCCLKをそれぞれ生成するための分周器などを設け、ラッチ用クロックRC0、RC1、RC2と制御用クロックCCLKあるいは内部システムクロックSCLKとの同期が生じにくくなるように、各分周器における分周比などを設定すれば良い。制御用クロック生成回路42と乱数用クロック生成回路43とは、その全部又は一部が、メイン制御部41の内部に設けられても良いし、メイン制御部41の外部に設けられても良い。
本実施例では、乱数回路509が乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKの供給を受け、クロック用フリップフロップ552により、乱数更新クロックRGKとラッチ用クロックRC0とを生成するものであったが、例えば乱数用クロック生成回路43といった、乱数回路509の外部において、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0となる発振信号が生成されるようにしても良い。あるいは、乱数回路509の内部にて、乱数更新クロックRGKを生成するための回路と、ラッチ用クロックRC0を生成するための回路とを、別個に設けるようにしても良い。一例として、クロック用フリップフロップ552と同様のフリップフロップにより乱数更新クロックRGKを生成する一方で、乱数更新クロックRGKの信号状態を反転させる反転回路を設け、その反転回路から出力される信号を、ラッチ用クロックRC0として用いるようにしても良い。
本実施例に適用した乱数回路509では、乱数ラッチフラグデータRDFM0が“1”の状態、すなわち乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態では、新たな乱数値の取込要求が発生した場合でも、新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込まないようになっており、このような状態では、乱数値レジスタR1Dの数値データが読み出されて、乱数ラッチフラグデータRDFM0がクリアされるまで新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込むことが不可能となる。
このため、図45に示すように、スタートスイッチ7の操作によりゲーム開始信号SS1が入力されて数値データがラッチされ、乱数値レジスタR1Dに格納された後、この格納された数値データが読み出されて乱数値格納ワークの数値データが更新されるまでは、乱数ラッチフラグデータRDFM0が“1”の状態となることで、格納されている数値データが保持され、その間にゲーム開始信号SS1が入力されても新たな数値データに上書きされてしまうことがないので、静電気などによりゲーム開始信号SS1の信号線にノイズがのっても数値データが変わってしまうことがない。
尚、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態において新たな数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込まないようにする構成としては、新たな数値データのラッチを禁止する構成であっても良いし、新たな数値データをラッチするものの、乱数値レジスタR1Dへの書き込みを禁止する構成であっても良い。
上記のように、本実施例では、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれている状態では、この格納された数値データが読み出されるまで、格納されている数値データを保持する構成を採用しているが、この場合には、スタートスイッチ7の操作がゲームの進行上有効でない期間においてなされた場合でも、ラッチされて乱数値レジスタR1Dに数値データが保持されたままとなり、その後、スタートスイッチ7の操作が有効となってスタートスイッチ7が操作された場合、本来、ゲームを開始させるためにスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データによって内部抽選が行われてしまうという新たな問題が生じることとなる。
これに対して本実施例では、約0.56ms毎に基本処理に割り込んで実行するタイマ割込処理4回に1回(約2.24ms)毎に実行される乱数値読出処理において乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数ラッチフラグが設定されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされている場合には、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すようになっている。これにより、乱数ラッチフラグがクリアされ、新たな数値データの取り込みが可能な状態となる。すなわち一定時間間隔(約2.24ms)毎に、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否かを確認し、ラッチされていれば乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すことで、乱数値レジスタR1Dに数値データが保持されている状態を解除し、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データの取り込みが可能な状態となる。
このため、図46に示すように、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されていても、一定時間(乱数値読出処理の実行間隔である約2.24ms)以内に乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる。
また、乱数値読出処理では、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされている場合に、数値データを読み出すだけではなく、RAM507の乱数値格納ワークの値を読み出した数値データに更新することにより、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後の乱数値読出処理において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
そして、ゲームの開始時に、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データではなく、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを取得して内部抽選を行うので、乱数値レジスタR1Dから数値データが読み出された後に、スタートスイッチの信号線にノイズがのって数値データが変わってしまっても内部抽選に用いる乱数値格納ワークの数値データに影響することがなく、このような場合であってもスタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチした数値データを用いて内部抽選を行うことができる。
また、本実施例では、電断した際に乱数値レジスタR1Dの値は保持されないが、乱数値格納ワークが割り当てられたRAM507は、電断しても格納データが保持されるようになっているため、スタートスイッチ7の操作が検出された後、内部抽選を開始する前の段階で瞬停などにより乱数値レジスタR1Dの値が消失しても乱数値格納ワークの数値データは維持されるため、スタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチされた数値データを内部抽選に用いることができる。
また、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定し、その後の内部抽選において抽選用ワークに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようになっており、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでに乱数値格納ワークに格納されている数値データが更新されても、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことがないが、スタートスイッチ7の操作が検出された時点でRAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データをCPU505のワークレジスタに設定し、その後の内部抽選においてワークレジスタに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良い。
また、乱数値格納ワークに格納されている数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良いが、この場合には、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでの期間において、タイマ割込処理(メイン)を禁止することなどにより、乱数値格納ワークに格納されている数値データが新たにラッチされた数値データによって更新されてしまうことがないようにすることで、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)4回に1回の割合でスイッチ類の検出信号を入力し、2回連続して検出信号の状態が一致した場合、すなわち約2.24msの期間検出信号の状態が同じ場合に、該当するスイッチ類の検出状態を確定させる。このため、スタートスイッチ7の操作(offからonへの変化)を検知するのに約2.24msかかることとなるが、乱数値読出処理がこの時間よりも短いと、スタートスイッチがoffからonに変化した時点から検知されるまでの間に乱数値格納ワークの数値データが、ノイズなどによって新たにラッチされた数値データに更新されてしまう可能性がある。一方、乱数値読出処理がこの時間よりも長いとスタートスイッチ7の操作のタイミングでラッチした数値データが乱数値格納ワークの数値データに反映されない可能性がある。
これに対して乱数値読出処理もタイマ割込処理(メイン)4回に1回の割合で実行され、乱数値格納ワークの数値データが更新されるのに要する最小時間も同じ約2.24msであり、スタートスイッチ7がoffからonに変化した時点から検知されるまでに乱数値格納ワークの数値データが新たにラッチされた数値データに更新されてしまうことがなく、かつ、スタートスイッチ7の操作のタイミングでラッチした数値データを乱数値格納ワークの数値データに反映させることができる。
尚、本実施例では、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されていても、一定時間(乱数値読出処理の実行間隔である約2.24ms)以内に乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となることで、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる構成であるが、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれることで乱数割込を発生させるとともに、乱数割込の発生に伴い乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出し、乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とすることで、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる構成としても良い。
乱数割込を発生させるためには、乱数割込制御データRDIC0のビット値を“1”に設定すれば良く、このような設定とすることにより、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれることで、乱数割込が発生するようになる。
そして、メイン制御部41は、乱数割込が発生した際に、基本処理に割り込んで乱数値ラッチ割込処理を実行すれば良い。尚、乱数割込が発生した際に、他の割込処理の実行中であれば、実行中の割込処理の終了を待って乱数値ラッチ割込処理を実行すれば良い。
図47は、メイン制御部41が乱数割込の発生に伴い実行する上述の乱数値ラッチ割込処理の制御内容を示すフローチャートである。尚、乱数値ラッチ割込処理の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
乱数値ラッチ割込処理では、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避した後(Sk1001)、乱数値レジスタ559Aから数値データを読み出し(Sk1002)、乱数値格納ワークに格納されている値を、Sk1002において読み出した数値データに更新し(Sk1003)、Sk1001においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk1004)、割込前の処理に戻る。
このように、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれることで、乱数割込が発生し、これに伴いメイン制御部41は、基本処理に割り込んで乱数値ラッチ割込処理を実行し、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すようにすることで、乱数ラッチフラグがクリアされ、新たな数値データの取り込みが可能な状態となる。すなわち乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれる毎に、乱数値ラッチ割込処理を実行して乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すことで、乱数値レジスタR1Dに数値データが保持されている状態を解除し、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データの取り込みが可能な状態となる。
このため、図48に示すように、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されても、数値データがラッチされたことに伴う割込の発生により乱数値レジスタR1Dの数値データが読み出され、新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、ゲームの開始が許可される前のスタートスイッチ7の操作によりラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに保持されても、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる。
また、乱数値ラッチ割込処理では、乱数値レジスタR1Dにラッチされた数値データを読み出すだけではなく、RAM507の乱数値格納ワークの値を読み出した数値データに更新することにより、乱数値レジスタR1Dに新たな数値データがラッチされる毎に、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
そして、ゲームの開始時に、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データではなく、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを取得して内部抽選を行うので、乱数値レジスタR1Dから数値データが読み出された後に、スタートスイッチの信号線にノイズがのって数値データが変わってしまっても内部抽選に用いる乱数値格納ワークの数値データに影響することがなく、このような場合であってもスタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチした数値データを用いて内部抽選を行うことができる。
また、この変形例では、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、RAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データを同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定し、その後の内部抽選において抽選用ワークに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようになっており、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでに乱数値格納ワークに格納されている数値データが更新されても、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことがないが、スタートスイッチ7の操作が検出された時点でRAM507の乱数値格納ワークに格納されている数値データをCPU505のワークレジスタに設定し、その後の内部抽選においてワークレジスタに設定された数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良い。
また、乱数値格納ワークに格納されている数値データに対して演算を行うことにより役に当選したか否かの判定を行うようにしても良いが、この場合には、スタートスイッチ7の操作が検出された時点から内部抽選が終了するまでの期間において、乱数割込の発生に伴う乱数値割込処理を禁止することなどにより、乱数値格納ワークに格納されている数値データが新たにラッチされた数値データによって更新されてしまうことがないようにすることで、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で取得した数値データが内部抽選が終了するまでに変更されてしまうことを防止できる。
尚、この変形例では、乱数値ラッチ割込処理において、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出すようになっているが、乱数値ラッチ割込処理では、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされた旨を示すラッチフラグをRAM507に設定し、BET処理などの基本処理やタイマ割込処理(メイン)などにおいてラッチフラグがRAM507に設定されているか否かを判定し、RAM507にラッチフラグが設定されていると判定した場合に、乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出す構成としても良く、このような構成とした場合でも、ゲームの開始が許可されていない状態でスタートスイッチ7が操作されて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納され、その状態が保持されたままとなってしまうことがなく、ゲームの開始が許可された後にスタートスイッチ7が操作されたタイミングで新たにラッチした数値データを取得することが可能となる。
また、本実施例では、電源投入時においてメイン制御部41の制御状態を電断前の制御状態に復帰させることや瞬停時に一時的にメイン制御部41の動作が停止してもユーザリセット信号の入力により、動作停止前の制御状態に復帰させることが可能とされており、ゲームの開始条件を満たす規定数の賭数が設定されている状態に復帰することもある。
一方で、電断時や瞬停時は電源電圧が不安定な状態であり、このような状況においてはノイズなどによってゲーム開始信号SS1の入力が検出されて数値データがラッチされ、乱数値レジスタR1Dに格納され、そのまま保持されてしまう虞がある。
これに対して、本実施例では、電断処理(メイン)の終了後、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否か、すなわち乱数ラッチフラグが設定されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされている場合には、ダミーで乱数値レジスタR1Dの数値データを読み出す処理を、電圧低下によりメイン制御部41の動作が停止するか、ユーザリセット信号の入力により再起動するまでの間、繰り返し行うようになっている。これにより、乱数ラッチフラグがクリアされ、新たな数値データの取り込みが可能な状態となる。
このため、瞬停などにより電断処理(メイン)が行われた後、ユーザリセット信号の入力により再起動する場合において、その間に、ノイズなどによって乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされてしまった場合でも、すぐに読み出されることにより乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、瞬停時にノイズなどによってラッチされた数値データ、すなわちゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことがない。
尚、本実施例では、電断処理(メイン)の終了後、乱数値レジスタR1Dに数値データがラッチされているか否か、すなわち数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かを確認し、乱数ラッチフラグが設定されている場合にのみ、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようになっているが、電断処理(メイン)の終了後、数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かに関わらず一律に乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出す処理を繰り返し行うようにしても良い。
さらに、本実施例では、メイン制御部41の起動後、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰するか否かに関わらず、ゲームの進行制御が開始する前に乱数ラッチフラグが設定されているか否か、すなわち数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されている場合には、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出し、乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態となるので、起動後、ゲームの進行制御が開始される前の段階でラッチされ乱数値レジスタR1Dに保持されていた数値データ、すなわちゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことがない。
尚、本実施例では、メイン制御部41の起動後、ゲームの進行制御が開始する前に、乱数ラッチフラグが設定されているか否か、すなわちラッチされた数値データが乱数値レジスタR1Dに格納されているか否かを確認し、乱数ラッチフラグが設定されている場合にのみ、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようになっているが、一律に乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようにしても良い。
また、メイン制御部41の起動後、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰するか否かに関わらず、乱数ラッチフラグが設定されていれば、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようになっているが、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰する場合のみ乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出す構成としても良いし、さらには、電断前またはユーザリセット前の制御状態に復帰する場合であり、かつ復帰する制御状態がゲームを開始可能な状態である場合のみ乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出すようにしても良い。
また、本実施例では、電断処理(メイン)においてRAM507へのアクセスを禁止した後、動作停止状態またはユーザリセットを待機する構成であるが、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)のユーザモードからプログラムをスタートさせる構成としても良く、このような構成とした場合には、電圧の回復を判定した際に、乱数ラッチフラグが設定されているか否かを判定し、乱数ラッチフラグが設定されている場合に、乱数値レジスタR1Dに格納されている数値データを読み出した後、起動処理(メイン)のユーザモードからプログラムをスタートさせる構成とすることが好ましく、このようにすることで、瞬停時においてゲームの進行制御が開始される前の段階で確実に乱数値レジスタR1Dに保持されていた数値データを読み出して乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とすることが可能となり、ゲームの進行制御が開始される前の段階でラッチされ乱数値レジスタR1Dに保持されていた数値データ、すなわちゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことがない。
また、本実施例では、メイン制御部41の起動後、ゲームの進行制御が開始する前の段階でも、電処理の終了後、動作停止状態となるかユーザリセットを待機する期間のいずれにおいても乱数値レジスタR1Dに保持されている数値データを読み出して乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とすることが可能となる構成であるが、いずれか一方のみ乱数値レジスタR1Dに保持されている数値データを読み出して乱数値レジスタR1Dに新たにラッチされた数値データを格納可能な状態とする構成としても良く、このような構成であっても、ゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたタイミングとは異なるタイミングでラッチされた数値データを用いて内部抽選が行われてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたか否かをスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されちるか否かに基づいて判定する。
スタートスイッチ7の立上りエッジは、一定間隔毎に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)4回に1回毎(約2.24ms毎)に実行するスイッチ入力判定処理において、スタートスイッチ7の検出状態に基づく確定データがoffからonに変化したことを条件に設定される。確定データは、スイッチ入力判定処理毎に前回の検出状態と今回の状態が一致する場合にのみ更新されるデータであることから、スタートスイッチ7の立上りエッジは、スタートスイッチ7の検出状態がoffの状態である場合に、スイッチ入力判定処理において2回連続してスタートスイッチ7のonが検知されることで設定されることとなる。
一方、スイッチ入力判定処理の実行間隔は約2.24msであることから、スタートスイッチ7がonとなってから最低でも約2.24ms以上onが継続して検知されることを条件にスタートスイッチ7の立上りエッジが設定され、スタートスイッチ7の操作が検出されることとなる。
このように本実施例では、図49に示すように、ゲームを開始可能な状態においてスタートスイッチ7のonが一定期間(最低でも約2.24ms)以上継続して検知されたことを条件に、スタートスイッチ7の操作が検出され、ゲームが開始されるようになっており、静電気などのノイズによってスタートスイッチ7のonが誤って検出されたにも関わらず、ゲームが開始してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、ゲームを開始可能な状態においてスタートスイッチ7のonが一定期間(最低でも約2.24ms)以上継続して検知されたことを条件に、スタートスイッチ7の操作が検出され、ゲームが開始されるようになっているが、例えば、1回のスイッチ入力判定処理においてスタートスイッチ7の検出状態を複数回確認し、全てにおいてonが判定されたことを条件に、スタートスイッチの操作が検出され、ゲームが開始されるようにしても良く、このような構成であっても静電気などのノイズによってスタートスイッチ7のonが誤って検出されたにも関わらず、ゲームが開始してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、図49に示すように、ゲームを開始可能な状態において、スタートスイッチ7の立上りエッジが検出されている場合に、乱数ラッチフラグが設定されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の操作により数値データがラッチされ、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されているか否かを確認し、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されている場合にのみゲームを開始させるようになっている。
このため、乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されていない、すなわち内部抽選に用いる乱数値がラッチされていないにも関わらず、ゲームが開始して内部抽選が行われてしまうことがなく、スタートスイッチ7が操作されたタイミングでラッチされた数値データを用いて確実に内部抽選を行うことができる。
尚、実施例では、所定の信号が入力されたタイミングで遊技に関連する抽選を行う構成であるが、遊技に関連する抽選を行うための処理を所定の信号が入力されたタイミングで行うものであれば良く、必ずしも所定の信号が入力されたタイミングで遊技に関連する抽選を行う構成でなくても良い。例えば、所定の信号が入力されたタイミングで数値データを乱数回路がラッチするとともに、該所定の信号が入力されたタイミングで、乱数回路がラッチした数値データを取得し、乱数値を格納する乱数値ワークに一時的に格納し、その後乱数値ワークに格納されている数値データを読み出して遊技に関連する抽選を行う構成であれば、乱数値回路からラッチされた数値データを取得し、乱数値ワークに格納する処理が、遊技に関連する抽選を行うための処理に該当するものであり、所定の信号が入力されたタイミングで当該数値データを用いた遊技に関連する抽選を行う必要はない。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、後述するフリーズ状態に制御する旨が決定された場合に、フリーズ状態に制御するか否か及びフリーズ状態に制御する場合にはそのタイミングを示すコマンドであり、後述するフリーズ抽選の終了時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態及びRTの種類、RTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、ドアコマンド格納領域に格納される。ドアコマンド格納領域には、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド格納領域に格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。尚、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
前述のようにドアコマンドも操作検出コマンドもともにタイマ割込処理(メイン)のコマンド設定処理においてコマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信されることとなるが、ドアコマンド送信要求2が設定されている場合、すなわちドアコマンドの送信が要求されている場合には、例え、操作検出コマンドの送信が要求されていても、ドアコマンドの送信を優先するようになっており、ドアコマンド送信要求2が設定されていない場合のみ操作検出コマンドが送信されることとなるため、ドアコマンド送信要求2と操作検出コマンド送信要求の双方が設定されている場合には、当該コマンド送信処理では、ドアコマンドが送信され、次回以降のコマンド送信処理において操作検出コマンドが送信されることとなる。
また、シリアル通信回路511は、図50(a)に示すように、送信データレジスタ561に未送信のコマンドデータが残っているか、或いはコマンドデータの送信中である場合に、ステータスレジスタ563の送信完了の値を0とし、送信データレジスタ561に格納されたコマンドデータの送信が全て完了するとステータスレジスタ563の送信完了の値を1とする。そしてステータスレジスタ563の値は、CPU505によって参照可能とされており、CPU505は、タイマ割込処理(メイン)においてレジスタを待避した後、最初にステータスレジスタ563から送信完了の値を取得し、取得した値に基づいてRAM507の送信完了フラグの値を更新する。
コマンド送信処理では、まずRAM507に格納されている送信完了フラグの値を確認し、図50(b)に示すように、送信完了フラグの値が1の場合、すなわちコマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了している旨を示す場合のみ、ドアコマンドまたは操作検出コマンドの送信データレジスタ561への転送を許可するようになっており、送信完了フラグの値が0の場合、すなわち送信データレジスタ561に未送信のコマンドデータが残っているか、或いはコマンドデータの送信中である旨を示す場合には、ドアコマンド送信要求2が設定されていてもドアコマンドの送信データレジスタ561への転送は禁止され、また、操作検出コマンド送信要求が設定されていても操作検出コマンドの送信データレジスタ561への転送は禁止されるようになっている。
特に、操作検出コマンドは、無効であるか有効であるかに関わらずスイッチの検出状態が変化するとその送信が要求されるため、無制限に送信が要求される可能性があり、これら操作検出コマンドによってゲームの進行制御に伴うコマンドの送信が遅れてしまうこととなるが、上述のようにコマンドデータの送信を行っていないか、コマンドデータの送信が完了している場合のみ操作検出コマンドを送信データレジスタ561へ転送することが許可されるので、操作検出コマンドの送信に伴ってゲームの進行制御に関連する演出が遅れてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、ゲームの進行制御に伴う事象を契機とするコマンド(以下、第1のコマンドとする)は、基本処理において生成され、送信データレジスタ561に転送することでシリアル通信回路511によってサブ制御部91に送信されることとなるが、ドアコマンドや操作検出コマンドなど、ゲームの進行とは関係なく生じうる事象を契機とするコマンド(以下、第2のコマンドとする)は、基本処理に定期的に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)により生成されるようになっている。また、コマンドが2バイトのデータから構成されているため、これら第2のコマンドを生成した時点で直ちに送信データレジスタ561に転送する構成とすると、場合によっては、基本処理においてゲームの進行制御に伴うコマンドデータ1バイト目を転送した後、2バイト目を転送する前にタイマ割込処理が割り込んで実行され、第1のコマンドのデータの1バイト目と2バイト目の間に、第2のコマンドのデータが入り込んでしまって、サブ制御部91側で正規のコマンドとして受信できなくなってしまう可能性がある。
これに対して本実施例では、前述のようにタイマ割込処理(メイン)の最初にシリアル通信回路511のステータスレジスタ563における送信完了の値を取得し、RAM507の送信完了フラグを更新し、送信完了フラグとして0が設定されている場合、すなわち何らかのコマンドが送信データレジスタ561に残っているか、コマンドの送信中である場合は、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送が禁止されるようになっており、第1のコマンドを構成する複数バイトのコマンドデータの間に、第2のコマンドが入り込んでしまうことがない。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送の直前にステータスレジスタ563の送信完了の値を確認するのではなく、タイマ割込処理(メイン)の最初に取得したステータスレジスタ563の送信完了の値を取得して送信完了フラグを更新し、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送の直前に送信完了フラグの値を参照して第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を禁止するか許可するかが判断されるようになっている。
これは、図50(b)に示すように、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータを送信データレジスタ561に転送した後、第1のコマンドを構成する2バイト目のコマンドデータが転送される前の段階でタイマ割込処理(メイン)が実行されると、このタイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの送信データレジスタへの転送の禁止または許可を判断する前に、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータの送信が完了し、ステータスレジスタ563の送信完了の値が1となってしまい、第1のコマンドを構成する2バイト目のコマンドデータが送信されていないのに、未送信の第1のコマンドデータがないものとして第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータと2バイト目のコマンドデータの間に、第2のコマンドデータが送信されてしまう可能性があるからであり、本実施例のように、タイマ割込処理(メイン)の最初に取得したステータスレジスタ563の送信完了の値を取得して送信完了フラグを更新し、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送の直前に送信完了フラグの値を参照して第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を禁止するか許可するかを判断することにより、タイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの送信データレジスタへの転送の禁止または許可を判断する前に、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータの送信が完了し、ステータスレジスタ563の送信完了の値が1となってしまっても、確実に第2のコマンドの送信データレジスタへの転送を禁止することが可能となり、第1のコマンドを構成する1バイト目のコマンドデータと2バイト目のコマンドデータの間に、第2のコマンドデータが送信されてしまうことを確実に防止することができる。
尚、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)が開始し、レジスタを待避した後、すぐにステータスレジスタ563の送信完了の値を取得する構成であるが、少なくともタイマ割込処理(メイン)の開始後、第2のコマンドの送信データレジスタへの転送を行う前の段階であり、かつタイマ割込処理(メイン)の開始後、シリアル通信回路511が1バイト目のコマンドデータの送信を完了して送信完了の値を更新するのに要する時間が経過する前の段階でステータスレジスタ563の送信完了の値を取得する構成であれば良い。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)においてステッピングモータにて構成されるリールモータ32L、32C、32Rの駆動制御が行われるとともに、第1のコマンドを送信データレジスタ561に転送する際にタイマ割込処理(メイン)を禁止するのではなく、タイマ割込処理(メイン)において第2のコマンドの転送を禁止することで、第1のコマンドを構成する複数バイトのコマンドデータの間に、第2のコマンドが入り込んでしまうことを防止しているため、リールモータ32L、32C、32Rの位相の励磁時間が一定となり、リールモータ32L、32C、32Rを安定して駆動させることができる。
尚、本実施例では、ゲームの進行とは関係なく生じうる事象を契機とするコマンドとしてドアコマンド及び操作検出コマンドを適用しているが、ゲームの進行とは関係なく生じうるコマンドであり、タイマ割込処理(メイン)においてその送信が要求されるコマンドであれば良く、遊技機の振動など、突発的に生じうるエラーを検知した旨を示すコマンドを第2のコマンドとして適用しても良い。
また、本実施例では、何らかのコマンドが送信データレジスタ561に残っているか、コマンドの送信中である場合は、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送が一律に禁止される構成であるが、図29(b)に示すように、基本処理においてコマンドデータを送信データレジスタ561に転送するコマンド格納処理において、1バイト目のコマンドデータを転送(Sx1)する前にRAM507に割り当てられたコマンド転送完了フラグ領域の値を0に設定し(Sx0)、2バイト目のコマンドデータの転送(Sx2)を終えた後にコマンド転送完了フラグ領域の値を1に設定する(Sx3)とともに、タイマ割込処理(メイン)のコマンド設定処理において、コマンド転送完了フラグの値として1が設定されている場合のみ、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を許可し、コマンド転送完了フラグの値として0が設定されている場合には、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送を禁止する構成としても良く、このような構成とすることで、図50(c)に示すように、第1のコマンドを構成する全てのコマンドデータが送信データレジスタ561に転送された後は、最後のコマンドデータ(2バイト目)が未だ送信データレジスタや送信用シフトレジスタ562に残っており、送信が完了していない状態(ステータスレジスタ563の送信完了の値が0の状態)であっても、第2のコマンドの送信データレジスタ561への転送が許可されることとなるため、第1のコマンドを構成する複数バイトのコマンドデータの間に、第2のコマンドを構成するコマンドデータが入り込んでしまうことがないうえに、第2のコマンドの送信が禁止される期間を極力短くすることができる。
メイン制御部41は、約100ms毎にドア開放検出スイッチ25の検出状態を監視する。詳しくは、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込1〜4のいずれでも行う、すなわち0.56ms毎に行うポート入力処理においてドア開放検出スイッチ25からの検出信号を正論理化した入力状態(ドア開放検出スイッチ25on=1、ドア閉塞状態で0)を取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行う、すなわち2.24ms毎に行うドア監視処理において、前述のポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約100ms(ドア監視処理45回)論理和し続け、その結果を使用してドア開放検出スイッチ25の検出状態を判定する。そして、約100msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもドア開放検出スイッチ25のon(開放状態)が検出された場合には、ドア開放検出スイッチ25のonと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もドア開放検出スイッチ25のon(開放状態)が検出されていない場合には、ドア開放検出スイッチ25のoffと判定する。この判定の結果と、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、が一致すればドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化なしと判定し、一致しなければドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定し、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドを、変化後の検出状態を示すドアコマンドに更新し、ドアコマンド送信要求2を設定して当該ドアコマンドの送信を命令する。また、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定した場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態も更新する。
また、メイン制御部41は、電源投入時または1ゲーム終了時に、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信要求1を設定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求する。一方ドア監視処理においては、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否かを判定し、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンドの送信要求ありと判定し、ドアコマンド送信要求2を設定してドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を命令する。また、メイン制御部41は、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態も更新する。
このように外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態は、ドアコマンドの送信命令にリンクして更新されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、メイン制御部41がゲームの進行制御を行う操作スイッチとしてMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rを備える。また、これら操作スイッチのうちスタートスイッチ7は、設定変更状態において設定値の確定操作にも用いられる。
これらスイッチ類の操作は、ゲームの終了時から次回のゲーム終了時までを構成する全ての制御状態において常にゲームの進行制御に関与するものではなく、制御状態に応じてゲームの進行制御に関与することもあれば関与しないことがある。
ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態においては、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7の操作がゲームの進行制御に関与し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作はゲームの進行制御に関与しない。さらにゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態であっても、賭数が規定数に到達していない状態、すなわち賭数をさらに加算できる状態であり、かつゲームの開始条件が成立していない状態では、MAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与するが、スタートスイッチ7の操作はゲームの進行制御に関与せず、一方で、賭数が規定数に到達している状態、すなわち賭数を加算できない状態であり、かつゲームの開始条件が成立している状態では、スタートスイッチ7の操作がゲームの進行制御に関与するが、MAXBETスイッチ6の操作はゲームの進行制御に関与しない。
また、ゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行制御に関与し、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7の操作はゲームの進行制御に関与しない。さらにゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態であっても、全リールが回転中であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの全ての操作がゲームの進行制御に関与するが、いずれかのリールが停止している状態であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち回転中のリールに対応するストップスイッチのみがゲームの進行制御に関与し、停止済みのリールに対応するストップスイッチはゲームの進行制御に関与しない。
尚、本発明における制御状態とは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態、ゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態に限らず、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態のうち賭数が規定数に到達していない状態、すなわち賭数をさらに加算できる状態であり、かつゲームの開始条件が成立していない制御状態、賭数が規定数に到達している状態、すなわち賭数を加算できない状態であり、かつゲームの開始条件が成立している制御状態、ゲーム開始後からゲーム終了までの制御状態のうち全リールが回転中の制御状態、左リールのみが停止している制御状態、中リールのみが停止している制御状態、右リールのみが停止している制御状態、左、中リールが停止している制御状態、左、右リールが停止している制御状態、右、中リールが停止している制御状態、ウェイト期間の状態、メダルの払出期間の状態のそれぞれについても該当する。さらに、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの制御状態においてやMAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与しない状態であっても、規定数の賭数が既に設定されているためにMAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与しない制御状態と、規定数の賭数が未だ設定されてはいないが、クレジットが残存していないためにやMAXBETスイッチ6の操作がゲームの進行制御に関与しない制御状態とは、異なる制御状態といえる。
また、設定変更状態では、スタートスイッチ7の操作が設定値の変更制御に関与し、MAXBETスイッチ6、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作はゲームの進行制御に関与しない。さらに設定変更状態であっても、設定値が確定する前であればスタートスイッチ7の操作が設定値の変更制御に関与するが、設定値が確定した後は、いずれの操作スイッチも設定値の変更制御に関与しない。また、設定確認状態では、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれの操作もゲームの進行制御に関与しない。
メイン制御部41は、これら操作スイッチを、一定時間間隔毎に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)中に実行するスイッチ入力判定処理において検出する。スイッチ入力判定処理では、操作スイッチの検出状態を監視し、いずれかの操作スイッチがoffからonに変化した場合に、該当する操作スイッチがoffからonに変化した旨を示すエッジデータ(立上りエッジ)を設定し、onからoffに変化した場合に、該当する操作スイッチがonからoffに変化した旨を示すエッジデータ(立下りエッジ)を設定する。
そして、メイン制御部41は、ゲーム処理において現段階の制御状態に応じてゲームの進行制御に関与する操作スイッチの立上りエッジが設定されているか否かに基づいて当該操作スイッチの操作がなされたか否かを判定し、当該操作スイッチの操作がなされていると判定した場合には、エッジデータを全てクリアし、当該操作スイッチの操作に応じたゲームの進行制御を実行するとともに、ゲームの進行制御に伴うコマンド(BETコマンド、内部当選コマンド、リール停止コマンドなど)をシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に対して送信させる。尚、いずれかの操作スイッチの操作が検出され、エッジデータが設定された場合でも、次回スイッチ入力判定処理までにクリアされなかった場合には、次回スイッチ入力判定処理でクリアされることとなる。
メイン制御部41は、リール回転処理において回転中のリールに対応するストップスイッチの立上りエッジが設定されていると判定した場合に、他の操作スイッチの検出状態がonであるか否かを判定し、他の操作スイッチの検出状態がonであると判定した場合、すなわち他の操作スイッチが操作されている状態で回転中のリールに対応するストップスイッチの操作が検出された場合には、有効な停止操作とせず、対応するリールの停止制御を行わないようになっている。
これは、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち2つ以上の操作が検出された場合に、いずれかの操作に基づく停止制御を優先すると、他方の停止制御が遅れてしまい、リールの停止態様が不自然になる等の問題が生じ得る虞があるためであり、上記のように他の操作スイッチが操作されている状態で回転中のリールに対応するストップスイッチの操作が検出されても、対応するリールの停止制御を行わないことで、一方のリールの停止制御によって他方のリールの停止制御が遅れることがないようになっている。
また、メイン制御部41は、リール回転処理において回転中のリールに対応するストップスイッチの立上りエッジが設定されていると判定した場合に、他のストップスイッチに限らず、他の操作スイッチの検出状態がonであるか否かを判定し、他の操作スイッチのいずれかの検出状態がonであると判定した場合には、有効な停止操作とせず、対応するリールの停止制御を行わないようになっており、操作スイッチの検出状態のうちストップスイッチの検出状態のみを抽出することなく、例えば、onを1とし、offを0とした場合に、操作スイッチ全ての検出状態の総和を算出し、2以上であれば、他の操作スイッチが検出状態と判定するなど、操作スイッチ全ての検出状態を一括して判定することが可能となる。
また、メイン制御部41は、設定変更状態において、未だ設定値が確定していない段階で、設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の立上りエッジが設定されていると判定した場合に、他の操作スイッチの検出状態がonであるか否かを判定し、他の操作スイッチのいずれかの検出状態がonであると判定した場合には、設定値を確定させる制御を行わないようになっている。
これは、後述のように設定変更状態においてサブ制御部91側で制御される管理者モードの操作手段として本来であればメイン制御部41がゲームの進行制御に用いる操作スイッチを流用しているためであり、上記のように未だ設定値が確定していない段階で、他の操作スイッチが操作されている状態で設定値を確定させるためのスタートスイッチ7が操作されても設定値の確定制御を行わないことで、管理者モードの操作に伴い、誤ってスタートスイッチ7も同時に操作してしまった場合でも、設定値は確定せず、設定値が未設定の段階が維持されるので、管理者が予期せずに設定値を確定させてしまうことがなく、誤操作によって再度、電源を落として最初から設定変更状態としなければならないといった煩わしさを軽減できるようになっている。
メイン制御部41は、前述したスイッチ入力判定処理においていずれかの操作スイッチの検出状態の変化を判定した場合に、エッジデータを設定するとともに、エッジデータが設定されたスイッチ、立上りエッジであるか、立下りエッジであるか、他のスイッチの検出状態を示す操作検出コマンドを生成し、操作検出コマンド格納領域に格納するとともに、操作検出コマンド送信要求を設定する。
そして、操作検出コマンド送信要求が設定されることで、タイマ割込処理(メイン)におけるコマンド送信処理において、操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドが読み出され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に対して送信させる。
このように本実施例では、メイン制御部41が、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブ制御部91に対して送信することで、サブ制御部91が、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メイン制御部41により検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行可能である。
また、本実施例では、メイン制御部41が、いずれかの操作スイッチの検出状態(on/off)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようになっており、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブ制御部91側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、いずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合だけでなく、onからoffに変化した場合にも、その変化を示す操作検出コマンドが送信されるので、サブ制御部91側で、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの検出状態をリアルタイムに特定することが可能となるため、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作が開始したタイミングだけでなく、操作が解除されたタイミングや操作が解除されないまま一定時間継続したタイミングに応じて異なる演出を行ったり、演出の開始タイミングや終了タイミングを変化させることも可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて多彩な演出を行うことができる。
尚、本実施例では、いずれかの操作スイッチの検出状態offからonに変化した旨またはonからoffに変化した旨を検出し、操作スイッチの検出状態の変化が検出されたときに、変化後の検出状態が特定される操作検出コマンドが送信されるようになっているが、いずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した旨のみを検出し、offからonに変化した旨が検出されたときに、該当する操作スイッチの操作を特定可能な操作検出コマンドを送信するようにしたり、いずれかの操作スイッチの検出状態がonからoffに変化した旨のみを検出し、onからoffに変化した旨が検出されたときに、該当する操作スイッチの操作を特定可能な操作検出コマンドを送信するようにしたりしても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信をさらに減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブ制御部91側で受信する操作検出コマンドも減らすことができる。
また、本実施例では、いずれかの操作スイッチの検出状態(on/off)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブ制御部91に対して送信するようになっており、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブ制御部91は、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、サブ制御部91側で、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。さらに、サブ制御部91が操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
尚、本実施例では、いずれかの操作スイッチの検出状態(on/off)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信する構成であるが、メイン制御部41が、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rそれぞれのon/offの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成としても良く、このような構成であってもサブ制御部91側で、メイン制御部41により検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行可能である。
また、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において操作コマンドの送信要求を設定し、その後のコマンド送信処理において送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信される構成であるが、基本処理においてゲームの進行制御に関与しない操作スイッチが操作されたか否か、すなわちゲームの進行制御に関与しない操作スイッチのエッジデータが設定されているか否かを判定し、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチが操作された場合に、その旨を示す操作検出コマンドを送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に送信させる構成としても良く、このような構成であっても、サブ制御部91側で、メイン制御部41により検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行可能である。
また、本実施例では、ゲームの進行制御に伴うコマンドは、基本処理において生成されるとともに、送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信される一方で、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に伴う操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において生成され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信データレジスタ561に転送され、サブ制御部91に送信される構成であるが、基本処理においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチの操作が検出されたか否かを判定し、ゲームの進行制御に関与する操作スイッチの操作が検出された場合にゲームを進行させる制御を行うとともに、ゲームの進行制御に伴うコマンドを生成し、コマンドバッファに一時的に格納するとともに、基本処理においてゲームの進行制御に関与しない操作が検出されたか否かも判定し、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作が検出された場合に、ゲームの進行制御に関与しない操作が検出された旨の操作検出コマンドを生成し、ゲームの進行制御にに伴うコマンドと同様にコマンドバッファに一時的に格納し、その後のタイマ割込処理(メイン)において送信待ちのコマンドがコマンドバッファに格納されている場合に、送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に対して送信させる構成としても良く、このような構成とすることで、基本処理の制御状態に関わりなく、コマンドの送信制御を共通化することが可能となる。
また、このような構成を採った場合には、次回タイマ割込処理(メイン)においてコマンドバッファに格納されたコマンドを送信するまでに複数の送信待ちコマンドが格納される可能性がある。そして、複数のコマンドを連続して送信した場合、サブ制御部91側で取りこぼす可能性があるうえに、タイマ割込処理(メイン)の処理時間が長くなってしまい、基本処理が停滞してしまう虞があることから、コマンドバッファに格納されたコマンドが複数ある場合には、タイマ割込処理(メイン)1回につき1つのコマンドのみを送信することが好ましい。しかしながら、タイマ割込処理(メイン)1回につき1つのコマンドのみを送信する構成とすると、コマンドの送信タイミングが遅くなってしまうこととなる。
一方、上記の構成を採った場合、ゲームの進行制御に関与する操作スイッチの操作とゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作が同時に検出された場合に、ゲームの進行制御に伴うコマンドと、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に伴う操作検出コマンドと、が同時に生成され、コマンドバッファに格納される可能性がある。この場合、その後のタイマ割込処理(メイン)では、操作検出コマンドよりもゲームの進行制御に伴うコマンドの送信を優先することが好ましく、このようにすることで、ゲームの進行制御に伴うコマンドの送信が遅れてしまうことがなく、ゲームの進行制御に関与しない操作の影響によってゲームの進行制御に関与する操作に応じた演出が遅れてしまうことを防止できる。
メイン制御部41は、電源投入に伴い、起動処理を実行し、起動処理の終了時に割込が許可され、その後、タイマ割込処理(メイン)を一定間隔毎に実行する。そして、メイン制御部41が電断前の状態に復帰可能な場合には、起動処理において割込が許可される前に復帰コマンドがサブ制御部91に対して送信される。また、RAM507の格納データの異常によりメイン制御部41が電断前の状態に復帰不可能な場合には、起動処理において割込が許可される前にRAM異常を示すエラーコマンドがサブ制御部91に対して送信される。また、設定キースイッチ37がonの状態であり、RAM507が初期化され、電断前の状態に復帰しない場合には、起動処理において割込が許可される前に設定開始を示す設定コマンドがサブ制御部91に対して送信される。これら起動処理において送信されるコマンドのうち復帰コマンドからは、メイン制御部41が電断前の状態に復帰する旨が特定され、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドからは、メイン制御部41が電断前の状態には復帰しない旨が特定されることとなる。
そして、前述のように操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)において送信されるとともに、起動処理の終了までは割込処理が許可されないので、メイン制御部41の起動後、メイン制御部41が電断前の状態に復帰する旨が特定される復帰コマンドを送信したか、メイン制御部41が電断前の状態に復帰しない旨が特定されるRAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドを送信した後に、操作検出コマンドの送信が許可されることとなる。
このようにメイン制御部41は、電源投入後、電断前の状態に復帰させないと判定してRAM異常を示すエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信するか、電断前の状態に復帰させて復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信するまでは操作検出コマンドをサブ制御部91に対して送信しないので、メイン制御部41を復帰させるか否かが確定していない状態にも関わらず、サブ制御部91が操作検出コマンドから特定される操作に応じて演出を実行してしまうことがなく、電源投入時においてメイン制御部41の状態と食い違った演出が実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、起動処理において復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドをサブ制御部91に対して送信し、その後、割込を許可することでタイマ割込処理(メイン)を実行してその中のコマンド送信処理にて操作検出コマンドを送信するようになっており、コマンド送信処理において復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドが既に送信されているか否かを判断することなく、操作検出コマンドよりも先に復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、設定開始を示す設定コマンドを送信することができる。
また、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)の最初に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されている場合のみ電断処理(メイン)を実行するため、以前のタイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において操作検出コマンド送信要求が設定され、当該操作検出コマンド送信要求に基づく操作検出コマンドが送信されないまま、電断処理(メイン)が実行され、動作が停止してしまうことが生じうるが、メイン制御部41は、その起動時に操作検出コマンド送信要求がクリアされるため、電断前の状態で未送信となった操作検出コマンドが復帰して、復帰後の操作スイッチの検出状態が反映されていない操作検出コマンドが送信されてしまうことはない。このため、電源投入後、操作スイッチがなんら操作されていないにも関わらず、ゲームの進行制御に関与しない操作に応じた演出が実行されてしまうことを防止できる。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
サブ制御部91のRAM91cには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理1を行う。操作検出処理1では、未処理のコマンドが操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納するとともに、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、offからonに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、onからoffに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように本実施例では、メイン制御部41が、いずれかの操作スイッチの検出状態が変化したときに、全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信するとともに、サブ制御部91は、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定するようになっており、サブ制御部91は、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか、を判別できるようになっている。
このため、サブ制御部91は、操作スイッチの操作が開始したタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態から、各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判定するようになっているが、本実施例では、メイン制御部41が、いずれかの操作スイッチの検出状態が変化したときに、検出状態が変化したスイッチ及びoffからonへの変化であるか、onからoffへの変化であるか、を特定可能な操作検出コマンドが送信されるので、操作検出コマンド自体から、操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別する構成としても良く、このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブ制御部91の制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブ制御部91は、いずれかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、例えば、パターン1やパターン3の操作演出のように、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブ制御部91は、パターン1の操作演出のように、左ストップスイッチ、中ストップスイッチの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチが検出されており、かつ右ストップスイッチが検出されていない状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合にはステージ変更演出を行うが、左ストップスイッチ及び右ストップスイッチの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチと中ストップスイッチの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、ステージ変更演出を行わないようになっている。
すなわち特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがないため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ特定の操作演出を実行することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、例えば、パターン1とパターン3の操作演出のように、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわちパターン1の操作演出は、左ストップスイッチと中ストップスイッチが同時に操作されることで実行され、パターン2の操作演出は、中ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、いずれか一方の同時操作に対してしか演出を割り当てることができなくなってしまうが、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、パターン1とパターン2の操作演出のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
サブ制御部91は、操作検出処理1においていずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合、すなわち操作スイッチの操作が開始した場合に、RAM91cに割り当てられた操作時間カウンタのうち該当する操作スイッチの操作時間カウンタの値を初期化する。操作時間カウンタの値は、タイマ割込処理(サブ)が実行される毎に加算されるようになっており、操作時間カウンタの値を参照することで操作スイッチの操作が開始してからの経過時間を判別できる。
また、サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)が実行される毎に、操作検出処理2を実行する。操作検出処理2では、検出状態格納領域に格納された今回の検出状態がonであるか否かを操作スイッチ毎に判定し、onである場合、すなわち操作スイッチの操作が継続している場合には、該当する操作スイッチの操作時間カウンタの値を参照し、予め定められた時間経過していれば、その旨を示す時間経過フラグを操作スイッチに対応付けて設定する。本実施例では、3秒経過時、5秒経過時、10秒経過時に、それぞれ時間経過フラグとして3秒経過フラグ、5秒経過フラグ、10秒経過フラグを設定する。
このため、サブ制御部91は、時間経過フラグが設定されているか否かを確認することにより操作スイッチが継続して操作された時間が一定時間経過したことを契機に演出を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が、操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した後、当該操作スイッチの検出状態がonからoffに変化せずに経過した時間を計時することで、サブ制御部91側で操作スイッチの連続操作時間を把握することが可能となり、メイン制御部41側で個々のスイッチ毎に連続操作時間を計時するタイマを有することなく、サブ制御部91のプログラムを変更するのみで操作スイッチの連続操作時間を検出することが可能となるが、メイン制御部41側で操作スイッチの操作がoffからonに変化した後、onからoffに変化せずに経過した時間を計時し、この時間が規定時間に到達したときに操作スイッチが規定時間連続して操作された旨を示すコマンドを送信することで、サブ制御部91側で、操作スイッチの操作が継続して操作された旨を特定できるようにしても良い。
また、サブ制御部91は、操作検出処理1においていずれかの操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合、すなわち操作スイッチの操作が開始した場合に、RAM91cに割り当てられた連続操作カウンタのうち該当する操作スイッチの連続操作カウンタの値を1加算する。連続操作カウンタの値は、他の操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した場合または演出開始時などのサブ制御部91からの命令によりクリアされるようになっており、連続操作カウンタの値を参照することである起点から特定の操作スイッチが連続して操作された回数を判別できる。そして、サブ制御部91は、連続操作カウンタの値を確認することにより、ある起点からの操作スイッチの連続操作回数が規定回数に到達したことを契機に演出を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が、操作スイッチの検出状態がoffからonに変化した回数を計数することで、サブ制御部91側で操作スイッチ連続操作回数を把握することが可能となり、メイン制御部41側で個々のスイッチ毎に連続操作回数を計数するカウンタを有することなく、サブ制御部91のプログラムを変更するのみで操作スイッチの操作回数を検出することが可能となるが、メイン制御部41側で操作スイッチの操作がoffからonに変化した回数を計数し、この回数が規定回数に到達したときに操作スイッチが規定回数操作された旨を示すコマンドを送信することで、サブ制御部91側で、操作スイッチの操作が規定回数操作された旨を特定できるようにしても良い。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、前述した内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
図51〜図54は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図55は、メイン制御部41により制御される遊技状態及びRTの遷移を説明するための図であり、図56は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図55に示すように、通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
図51を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜4(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス1、2(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の6種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインのいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインのいずれかに「黒7−白7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB4のいずれかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
BB1〜BB4のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
RB1、RB2のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図55に示すように、BB1、BB3、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、BB2、BB4、RB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。また、図55に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、通常・RT4に制御される。
後述する内部抽選においてBB1〜BB4、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB4、RB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」))は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図52を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベが含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりベベリは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−ベル」、「白7−ベル−ベル」、「スイカ−ベル−ベル」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイまたはプラムの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−ベル」、「白7−ベル−ベル」、「スイカ−ベル−ベル」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−リプレイ」、「ベル−ベル−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2C、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベベリに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりリベベは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−オレンジ」、「ベル−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「ベル−ベル−オレンジ」、「ベル−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−ベル−ベル」、「プラム−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2L、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりリベベに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図53を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図55に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図55に示すように、通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4から通常・RT0に制御されないように構成されており、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図55に示すように、通常・RT1、通常・RT3において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT4においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT2に制御されないように構成されており、通常・RT0、通常・RT3であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該通常・RT0、通常・RT3からのみ通常・RT2に制御されるように構成されている。尚、通常・RT2において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT2が維持されることとなる。
SPリプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−黒7」、「リプレイ−オレンジ−網7」、「リプレイ−オレンジ−白7」、「リプレイ−オレンジ−プラム」、「リプレイ−BAR−黒7」、「リプレイ−BAR−網7」、「リプレイ−BAR−白7」、「リプレイ−BAR−プラム」、「プラム−オレンジ−黒7」、「プラム−オレンジ−網7」、「プラム−オレンジ−白7」、「プラム−オレンジ−プラム」、「プラム−BAR−黒7」、「プラム−BAR−網7」、「プラム−BAR−白7」、「プラム−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ、プラムは、オレンジ、BARの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、オレンジ、BARの1つ下の位置に配置されているので「オレンジ−オレンジ−オレンジ」、「オレンジ−オレンジ−BAR」、「オレンジ−BAR−BAR」、「BAR−オレンジ−オレンジ」、「BAR−オレンジ−BAR」、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒7、網7、白7、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてSPリプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図55に示すように、通常・RT2においてSPリプレイに入賞した後は、通常・RT3に制御される。後述するように、SPリプレイは、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役とSPリプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4においてはSPリプレイに入賞しない。その結果、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT3に制御されないように構成されており、通常・RT2であるときにのみSPリプレイ入賞し、当該通常・RT2からのみ通常・RT3に制御されるように構成されている。尚、通常・RT3において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT3が維持されることとなる。
次に、図54を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図54に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図55に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。尚、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。
次に、図57〜図61を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、通常遊技状態であるか、内部中1(BB1、BB3、RB2が当選している状態)であるか、内部中2(BB2、BB4、RB1が当選している状態)であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態であれば、RT0〜4の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図57〜図61においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図57〜図61においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図57及び図58は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図59は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図60は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。また、図61は、図57〜60に示す同時当選役を構成する役の組み合わせを示している。
通常・RT0であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15、リプレイGR16、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23、リプレイGR24、リプレイGR25が内部抽選の対象役となる。
通常・RT1であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
通常・RT2であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33、リプレイGR34、リプレイGR35、リプレイGR36が内部抽選の対象役となる。
通常・RT3であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33、リプレイGR34、リプレイGR35、リプレイGR36、SPリプレイが内部抽選の対象役となる。
通常・RT4であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
内部中1・RT0、内部中2・RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、下段リプレイ、SPリプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BBRB・RT0であるときには、弱チェリー、全役が内部抽選の対象役となり、RB・RT0であるときには、全役、RBベル1、RBベル2、RBベル3が内部抽選の対象役となる。
尚、図61に示すように、弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカである。強スイカとは中段スイカ+右下がりスイカである。すなわち中段スイカが入賞した場合に、強スイカであることを認識できる。弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役であり、弱チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが導出可能に制御されるのに対して、強チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが導出可能に制御されるようになっており、左リール2Lの下段にチェリーが停止し、かつ中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うことで強チェリーであることを認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4はを単に押し順ベルとも呼ぶ。
全役とは、右上がりベベリ以外の全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベである。
RBベル1とは、右上がりベル+右上がりリベベであり、RBベル2とは、右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリであり、RBベル3とは、全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベである。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR16とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイである。
リプレイGR21とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR22とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR23とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR24とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR25とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR31とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR32とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR33とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR34とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR35とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR36とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイである。
また、通常・RT0〜4などにおいて、BB1〜BB4、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得る弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイに加算されているため、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態が通常遊技状態であるか、内部中1、2であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態及び内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が内部中1、2である場合には、内部中1であるか、内部中2であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1であるか、内部中2であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0〜4のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜4のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図62に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図62は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、通常・RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR14(転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR15(転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR16(転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜16とで、昇格リプレイ1、2に入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜16が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11〜16のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞して通常・RT0が維持される一方で、5/6の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
リプレイGR21(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR24(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR25(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜25とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR21〜25が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR21〜25のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
リプレイGR31(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR32(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR33(特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR34(特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR35(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR36(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、SPリプレイ、特殊リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、SPリプレイ、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR31〜36とで、SPリプレイを入賞させる操作態様として異なる操作態様が設定され、さらにSPリプレイか通常リプレイを入賞させて、かつ特殊リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR31〜36が内部抽選の対象となる通常・RT2において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞して通常・RT3へ移行させることができる一方で、5/6の確率で通常リプレイまたは特殊リプレイが入賞して通常・RT2が維持されることとなる。また、後述のようにSPリプレイが入賞すると、遊技者にとって有利なナビストックが1つ以上必ず付与されることとなるため、通常・RT2において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1つ以上付与され、かつSPリプレイに入賞しやすい、すなわちナビストックが付与される可能性の高い通常・RT3へ移行させることができる
また、リプレイGR31〜36が内部抽選の対象となる通常・RT3において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞して後述するナビストックが1つ以上付与される一方で、1/6の確率で通常リプレイが入賞して通常・RT3が維持され、4/6の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2へ移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図63に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図63は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
RBベル1(右上がりベル+右上がりリベベ)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
RBベル2(右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリ)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
RBベル3(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベ)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、RBベル1〜4が当選した場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリのいずれかの組み合わせが入賞ラインLNに揃って10枚のメダルが払い出されることとなるが、1/3の割合でのみ、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
また、全役(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベ)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がりに揃うように制御される。
本実施例では、図55及び図56に示すように、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
前述のように、メイン制御部41のRAM507には、遊技状態を特定可能な遊技状態フラグが格納される領域と、RTの種類を特定可能なRTフラグが格納される領域と、が割り当てられている。遊技状態フラグは、4ビットのデータであり、0000が通常遊技状態を示し、0001が内部中1を示し、0010が内部中2を示し、0100がRBを示し、1100がBB(RB)を示す。RTフラグは、4ビットのデータであり、0000がRT0を示し、0001がRT1を示し、0010がRT2を示し、0011がRT3を示し、0100がRT4を示す。また、RAM507には、RTフラグの格納領域とともにRT残りゲーム数を格納可能な領域が1バイト分割り当てられており、RTが終了するまでの残りゲーム数が格納される。尚、ゲーム数の消化で終了しないRT0、3、4の場合には、RT残りゲーム数として0が設定される。
図56に示すように、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0000の場合は、通常遊技状態かつRT0であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0001の場合は、通常遊技状態かつRT1であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0010の場合は、通常遊技状態かつRT2であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0011の場合は、通常遊技状態かつRT3であることを示し、RTフラグの値が0100の場合は、通常遊技状態かつRT4であることを示し、遊技状態フラグの値が0001、RTフラグの値が0000の場合は、内部中1であることを示し、遊技状態フラグの値が0010、RTフラグの値が0000の場合は、内部中2であることを示し、遊技状態フラグの値が0100、RTフラグの値が0000の場合は、RBであることを示し、遊技状態フラグの値が1100、RTフラグの値が0000の場合は、BB(RB)であることを示す。
一方、本実施例では、対象役の判定値数が定められた抽選テーブルとして、内部中1用の抽選テーブル、内部中2用の抽選テーブル、RB用の抽選テーブル、BB(RB)用の抽選テーブル、通常遊技状態用の抽選テーブルをそれぞれ有しており、さらに通常遊技状態用の抽選テーブルとして、RT0用の抽選テーブル、RT1用の抽選テーブル、RT2用の抽選テーブル、RT3用の抽選テーブル、RT4用の抽選テーブルをそれぞれ有している。
そして、内部抽選処理においてRAM507に格納されている遊技状態フラグの値及びRTフラグの値を参照して遊技状態及びRTの種類を特定し、それに応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルを用いて抽選を行うことにより、遊技状態及びRTの種類に応じた抽選対象役について、遊技状態及びRTの種類に応じた当選確率にて抽選が行われるようになっている。
詳しくは、図36にて説明したように、まず、RAM507に格納されている遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態がBB(RB)中か否か、RB中か否か、内部中1か否か、内部中2か否か、を判定し、現在の遊技状態がBB(RB)中であれば、BB(RB)中における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納されたBB(RB)用の抽選テーブルを選択して抽選を行い、RB中であれば、RB中における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納されたRB用の抽選テーブルを選択して抽選を行い、内部中1であれば、内部中1における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納された内部中1用の抽選テーブルを選択して抽選を行い、内部中2であれば、内部中2における内部抽選の対象役及びその判定値数が格納された内部中2用の抽選テーブルを選択して抽選を行う一方で、現在の遊技状態がBB(RB)中でもなく、RB中でもなく、内部中1、2でもない場合、すなわち通常遊技状態であれば、さらにRAM507に格納されているRTフラグの値を参照し、その値から特定されるRTの種類に応じて内部抽選の対象役及びその判定値数が格納された通常用の抽選テーブルを選択して抽選を行うことで、各遊技状態及びRTの種類に応じた対象役の抽選が、各遊技状態及びRTの種類に応じた当選確率にて行われることとなる。
通常・RT0は、通常・RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、通常・RT1、通常・RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数の制限がない旨を示す0が設定される。そして、通常・RT0は、通常・RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止により通常・RT1に移行するか、特殊リプレイの入賞により通常・RT2に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT0における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT0では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR11〜16及びリプレイGR21〜25のみが内部抽選の対象となる。また、リプレイGR11〜16の当選確率の合計は約1/2であり、そのうち5/6の確率で転落リプレイが入賞し、RT1へ移行するとともに、リプレイGR21〜25の当選確率の合計は約1/4.5であり、そのうち1/5の確率で特殊リプレイが入賞し、RT2へ移行し、4/5の確率で転落リプレイが入賞し、RT1へ移行し、さらに左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の当選確率の合計は約1/3.9であり、そのうち2/3×3/4の確率で移行出目が停止し、RT1へ移行することとなるので、当選確率の低い特別役の当選を考慮しなければ、通常・RT0に移行した場合、その期待ゲーム数(平均ゲーム数)は約1.3ゲームとなる。
通常・RT1は、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が停止するか、通常・RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。この際、図64に示すように、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT1を示す0001に更新され、RT残りゲーム数として1000が設定される。そして、通常・RT1は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施例では1000G)消化してRT残りゲーム数が0となることで通常・RT0に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT1における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。また、リプレイGR1〜6の当選確率の合計は約1/8.7であり、そのうち1/6の確率で昇格リプレイが入賞し、通常・RT0へ移行することとなるので、当選確率の低い特別役の当選を考慮しなければ、通常・RT1に移行した場合、その期待ゲーム数(平均ゲーム数)は約52ゲームとなる。
通常・RT2は、通常・RT0または通常・RT3において特殊リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT2を示す0010に更新され、RT残りゲーム数として30が設定される。そして、通常・RT2は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施例では30G)消化してRT残りゲーム数が0となることで通常・RT0に移行するか、SPリプレイが入賞して通常・RT3に移行するか、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT2における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT(0)とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT2では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR31〜36のみが内部抽選の対象となる。また、リプレイGR31〜36の当選確率の合計は約1/129であり、そのうち1/6の確率でSPリプレイが入賞し、通常・RT3に移行するとともに、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の当選確率の合計は約1/3.9であり、そのうち2/3×3/4の確率で移行出目が停止し、通常・RT1へ移行することとなるので、当選確率の低い特別役の当選を考慮しなければ、通常・RT2に移行した場合、その期待ゲーム数(平均ゲーム数)は約7.9ゲームとなる。
通常・RT3は、通常・RT2においてSPリプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT3を示す0011に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数の制限がない旨を示す0が設定される。そして、通常・RT3は、通常・RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行するか、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT3における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT(0)とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT3では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR31〜36、SPリプレイのみが内部抽選の対象となる。また、リプレイGR31〜36の当選確率の合計は約1/1.4であり、そのうち2/3の確率で特殊リプレイが入賞し、通常・RT2に移行するとともに、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の当選確率の合計は約1/3.9であり、そのうち2/3×3/4の確率で移行出目が停止し、通常・RT1へ移行することとなるので、当選確率の低い特別役の当選を考慮しなければ、通常・RT3に移行した場合、その期待ゲーム数(平均ゲーム数)は約1.7ゲームとなる。
通常・RT4は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT3を示す0011に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数の制限がない旨を示す0が設定される。そして、通常・RT4は、通常・RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT4における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT4では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の当選確率の合計は約1/3.9であり、そのうち2/3×3/4の確率で移行出目が停止し、通常・RT1へ移行することとなるので、当選確率の低い特別役の当選を考慮しなければ、通常・RT2に移行した場合、その期待ゲーム数(平均ゲーム数)は約7.9ゲームとなる。
内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。この際、図65に示すように、遊技状態フラグの値は、内部中1を示す0001に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数も0に更新される。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中1においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3よりは低いが、通常・RT1、通常・RT4よりも高く高確率(約1/4.2)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中1では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中2を示す0010に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数も0に更新される。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中2においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3よりは低いが、通常・RT1、通常・RT4、内部中1よりも高く高確率(約1/2.9)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中2では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、内部中1、2においてRB1またはRB2が入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、RBを示す0100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらず、RT残りゲーム数も0から変わらない。そして、RBは、12ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.01)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
BB(RB)は、内部中においてBBが入賞したときに移行する。この際、図65に示すように、遊技状態フラグの値は、BB(RB)を示す1100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらず、RT残りゲーム数も0から変わらない。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
BB(RB)においては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.00)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のうち、RB及びBB(RB)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、通常遊技状態におけるRT0〜4のうちRT0、2、3は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、4に比較して高い点において、RT1、4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
通常遊技状態におけるRT0、2、3は、ともに1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、4に比較して高いが、その中でもRT3は、後述するナビストック数の獲得が最も期待できる点で、RT2、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT2からRT3へは直接移行することがある一方で、RT0からRT3へは直接移行することがなく、この点でRT2は、RT0よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
通常遊技状態におけるRT0、4は、再遊技役の当選確率が低確率であり、1ゲームあたりのメダルの払出率もRT0、2、3に比較して低い点において、RT0、2、3よりも遊技者にとって不利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態及びRTの移行状況について説明すると、図55に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、通常・RT4に移行する。
通常・RT4では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行した通常・RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、通常・RT1に移行することとなる。
通常・RT1では、特別役も当選せず、昇格リプレイも入賞せずに規定ゲーム数(1000G)消化するか、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、通常・RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することで通常・RT0へ移行することとなる。
通常・RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特殊リプレイが入賞することで通常・RT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT0においてリプレイGR11〜16が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0においてリプレイGR21〜25が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT0では、リプレイGR21〜25が当選し、停止順が正解することで通常・RT2へ移行し、リプレイGR11〜16が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT2では、特別役も当選せず、SPリプレイも入賞せずに規定ゲーム数(30G)消化することで通常・RT0に移行し、SPリプレイが入賞することで通常・RT3に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT2においてリプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することでSPリプレイが入賞する。また、通常・RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、リプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することで通常・RT3へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT3では、特殊リプレイが入賞することでRT2に移行し、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT3においてリプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することでSPリプレイまたは通常リプレイが入賞し、不正解であると特殊リプレイが入賞する。また、通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT3では、リプレイGR31〜36が当選し、停止順が不正解となることで通常・RT2へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
内部中1、2では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
また、本実施例では、前述のように遊技状態フラグは、RAM507の領域のうち設定変更時に初期化される一般ワークに割り当てられる一方で、RTフラグ及びRT残りゲーム数は、RAM507の領域のうち設定変更時に初期化されない重要ワークに割り当てられている。
このため、通常遊技状態において設定変更された場合には、図66に示すように、遊技状態フラグは初期化されて通常遊技状態を示す0000に更新されるが、RTフラグの値やRT残りゲーム数の値は、設定変更前のまま維持されるので、通常遊技状態において設定変更された場合には、設定変更前のRTの種類及び残りRTゲーム数が設定変更後も引き継がれることとなる。
また、本実施例では、前述のように遊技状態が通常遊技状態から内部中1または内部中2に移行した場合には、RTフラグの値がRT0を示す0000に更新され、その後、移行したRBまたはBB(RB)が終了するまで、RTフラグの値がRT0を示す0000のまま維持されるようになっている。
このため、内部中1、2において設定変更された場合には、図67に示すように、遊技状態フラグは初期化されて通常遊技状態を示す0000に更新され、RTフラグの値は維持されるものの、必ずRT0を示す0000が設定されているので、内部中において設定変更された場合には、必ず通常遊技状態のRT0の状態となる。
また、BB(RB)において設定変更された場合も同様で、図68に示すように、遊技状態フラグは初期化されて通常遊技状態を示す0000に更新され、RTフラグの値は維持されるものの、必ずRT0を示す0000が設定されているので、BB(RB)において設定変更された場合にも、必ず通常遊技状態のRT0の状態となる。
設定変更しても、その変更前の遊技状態を維持できるスロットマシンであっても、ボーナスなどの極端に有利な遊技状態などは、開店前には初期化するのが一般的である。このため、従来のスロットマシンでは、設定変更により遊技者にとって極端に有利な特定の遊技状態を終了させるものの、設定変更前が特定の遊技状態であるか否かを特定するために、特定の遊技状態を示すデータは維持し、設定変更後、特定の遊技状態を示すデータが設定されている場合には、特定の遊技状態を示すデータをその時点で初期化するとともに、遊技状態を改めて設定するようになっており、特定の遊技状態において設定変更した場合に、その変更後、遊技状態を初期化するために、変更後に初期化されるデータ、すなわち設定変更後は必要としないデータまで維持しておく必要があった。
これに対して本実施例では、設定変更がされた場合に、RTフラグ及びRT残りゲーム数については変更前のデータが維持される一方で、遊技状態フラグについては、設定変更前の値が初期化され、通常遊技状態を示す値に更新されるので、RTフラグにより特定される内部抽選の確率とその残りゲーム数のみ、設定変更後も引き継ぐことが可能となり、遊技状態フラグにより特定される内部抽選の確率については、設定変更により初期化することが可能となる。そして、遊技状態フラグとして特定の遊技状態を示す値(内部中またはBB(RB)を示す値)が設定された場合には、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化され、遊技状態フラグとして特定の遊技状態を示す値が設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行うようになっており、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更された場合には、設定変更後、遊技状態フラグも、RTフラグ及びRT残りゲーム数も初期化された状態とすることが可能となるため、RTフラグ及びRT残りゲーム数のみ設定変更後も変更前のものが維持されるものにおいて、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態で設定変更された場合には、従来のように設定変更後、その変更後は用いられることのないデータ、すなわち必要のなくなるデータを保持することなく、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態とすることができる。
また、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更された場合には、設定変更後、遊技状態フラグ、RTフラグに加え、RT残りゲーム数も初期化された状態とすることが可能となるため、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更した場合に、当該遊技状態フラグが設定されてからのゲーム数に関わらず、設定変更後は、同一の状態、すなわち遊技状態フラグ、RTフラグ、RT残りゲーム数の全てが初期化された状態となるので、設定変更の時期によって遊技者に対して不公平となることがないため、ゲームの公正さを担保することができる。
また、本実施例では、内部抽選を行うにあたり、まず遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態以外の遊技状態を示す場合のみ、RTフラグを参照して抽選テーブルを選択するとともに、遊技状態フラグが特定の遊技状態を示す場合には、RTフラグを参照せずに特定の遊技状態に用いる抽選テーブルを選択して抽選を行うようになっている。このため、RTフラグを参照したうえで、遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態を示す遊技状態フラグであると判定された場合には、遊技状態フラグに対応する抽選テーブルが選択され、RTフラグを参照する処理が無駄になるが、本実施例のように、まず遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態以外の遊技状態を示す場合のみ、RTフラグを参照して抽選テーブルを選択することで、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている場合において抽選テーブルに影響しないRTフラグを参照する処理を省くことができる。
また、本実施例では、特定の遊技状態として内部中1、2、すなわち特別役が当選している状態を示す遊技状態フラグが設定された場合に、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化され、内部中1、2を示す遊技状態フラグが設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行うので、特別役が当選している状態では、設定変更するのみで、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態となるので、特別役の当選が持ち越されたまま遊技店が閉店した場合には、特別役が当選している状態を初期化し、かつRTフラグやRT残りゲーム数も初期化したい場合に、ただ設定変更するだけの作業で済むため、翌朝の開店までに遊技者を迎える準備として特別役の当選が持ち越された状態を終了させるための作業を効率的に行うことができる。
また、本実施例では、特定の遊技状態としてRBまたはBB(RB)、すなわち遊技者にとって有利なボーナス中を示す遊技状態フラグが設定された場合にも、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化された状態が維持され、RBまたはBB(RB)を示す遊技状態フラグが設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行うので、RB、BB(RB)では、設定変更するのみで、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態となるので、RB中またはBB(RB)中に遊技店が閉店した場合には、RB、BB(RB)を初期化し、かつRTフラグやRT残りゲーム数も初期化する場合に、ただ設定変更するだけの作業で済むため、翌朝の開店までに遊技者を迎える準備としてRB、BB(RB)を終了させるための作業を効率的に行うことができる。
また、本実施例では、RBまたはBB(RB)終了時、すなわち特定の遊技状態の終了時に、RTフラグを初期化時のRTフラグ、すなわちRT0を示すRTフラグとは異なるRT4を示すRTフラグが設定されるようになっており、特定の遊技状態において設定変更するか、特定の遊技状態の終了後に、設定変更するか、に応じて異なるRTフラグの状態を設定することが可能となる。すなわち特定の遊技状態において閉店した場合には、特定の遊技状態のまま設定変更するか、特定の遊技状態を終了させてから設定変更するか、を遊技店側で選択することにより、開店時においてRTの状態をRT0とするか、RT4とするか、選択することが可能となる。
また、本実施例では、通常遊技状態を構成するRT0〜4のうち、特定の遊技状態において設定変更した場合には、他の遊技状態または他のRTへ移行するまでの期待ゲーム数(平均ゲーム数)が最も少ない通常遊技状態のRT0となるので、特定の遊技状態において設定変更した場合には、少ないゲーム数で他の遊技状態やRTへ変更することが可能であり、通常遊技状態のRT0のままとするか、他の遊技状態やRTへ変更するか、を遊技店側で容易に選択できる。
また、通常遊技状態を構成するRT0〜4のうち、特定の遊技状態において設定変更した場合に移行する通常遊技状態のRT0は、移行後のゲーム数に関わらず、他の遊技状態や他のRTへ移行する構成であるため、設定変更時に移行するRTのゲーム数を選択する必要もないうえに、規定ゲーム数消化するまで他の遊技状態や他のRTへ移行できないようなこともなく、特定の遊技状態において設定変更した場合において遊技店側が、他の遊技状態やRTへ変更することが制限されてしまうことを防止できる。さらに、通常遊技状態を構成するRT0〜4のうち、特定の遊技状態において設定変更した場合に移行する通常遊技状態のRT0、すなわち特定の遊技状態への移行時に同時に移行するRTは、ゲーム数に制限のないRTであり、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更した場合に、当該遊技状態フラグが設定されてからのゲーム数に関わらず、設定変更後のRT0から他のRTへ移行する条件も、設定変更前の状態によって変わることがないため、設定変更の時期によって遊技者に対して不公平となることがないため、ゲームの公正さを担保することができる。
尚、本実施例では、内部抽選を行うにあたり、まず遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態以外の遊技状態を示す場合のみ、RTフラグを参照して抽選テーブルを選択するとともに、遊技状態フラグが特定の遊技状態を示す場合には、RTフラグを参照せずに特定の遊技状態に用いる抽選テーブルを選択して抽選を行う構成、すなわち遊技状態フラグを優先して参照し、必要な場合のみRTフラグを参照する構成であるが、遊技状態フラグの値と、RTフラグの値と、の双方を用いて内部抽選に用いる抽選テーブルが特定される構成としても良い。
サブ制御部91は、AT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行う。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選では、ナビストック数を付与するか否か、ナビストック数をいくら付与するかが決定される。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数(本実施例では30G、50G、70G、90G、111G、222G、333G、555G)の間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間にわたりATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図69は、AT抽選を実行する契機となる抽選条件の一例を説明するための図である。また、図70は、AT抽選において参照されるテーブルの一例を説明するための図である。
AT抽選条件は、RT0〜4において、チェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選したときに成立する。
通常・RT0〜4であり、抽選モードが通常モードであるときに(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選してAT抽選条件が成立したときには、図70(a)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、通常・RT0〜4であることを特定し、内部当選コマンドに基づきチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイに当選したことを特定する。また、サブ制御部91は、RAM91cに設定された抽選モードフラグの値に基づき抽選モードが通常モードであることを特定する。
図70(a)に示すテーブルが参照された場合、当選役が弱チェリーであれば、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.05(=0×95%+1×5%)となるように構成されている。
図70(a)に示すテーブルが参照された場合、当選役が強チェリーであれば、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、8%の割合でナビストック数が2に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.42(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図70(a)に示すテーブルが参照された場合、当選役が中段チェリーまたはSPリプレイであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
通常・RT0〜4であり、抽選モードが高確率Aモードであるときにチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選してAT抽選条件が成立したときには、図70(b)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、通常・RT0〜4であることを特定し、内部当選コマンドに基づきチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイに当選したことを特定する。また、サブ制御部91は、RAM91cに設定された抽選モードフラグの値に基づき抽選モードが高確率Aモードであることを特定する。
図70(b)に示すテーブルが参照された場合、当選役が弱チェリーであれば、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、8%の割合でナビストック数が2に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.42(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図70(b)に示すテーブルが参照された場合、当選役が強チェリーであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図70(b)に示すテーブルが参照された場合、当選役が中段チェリーまたはSPリプレイであれば、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
通常・RT0〜4であり、抽選モードが高確率Bモードであるときにチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選してAT抽選条件が成立したときには、図70(c)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、通常・RT0〜4であることを特定し、内部当選コマンドに基づきチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイに当選したことを特定する。また、サブ制御部91は、RAM91cに設定された抽選モードフラグの値に基づき抽選モードが高確率Bモードであることを特定する。
図70(c)に示すテーブルが参照された場合、当選役が弱チェリーであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図70(c)に示すテーブルが参照された場合、当選役が強チェリーであれば、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
図70(c)に示すテーブルが参照された場合、RT0、1、4であり、当選役が中段チェリーまたはSPリプレイであれば、100%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、3(=3×100%)となるように構成されている。
図70(c)に示すテーブルが参照された場合、RT2、3であり、当選役がSPリプレイであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
このように通常・RT0〜4であり、抽選モードが高確率Aモードであるときには、通常モードに比較して多くのナビストック数の当選が期待できる。さらに抽選モードが高確率Bモードであるときには、通常モード及び高確率Aモードよりもさらに多くのナビストック数の当選が期待できる。
図69に戻り、BB終了時にAT抽選条件が成立する。
BBの終了によりAT抽選条件が成立したときには、図70(d)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、BBの終了を特定する。
図70(d)に示すテーブルが参照された場合、BB1〜3の終了時(BB1〜3の入賞に伴うBBの終了時)には、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、5%の割合でナビストック数が2に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.45(=0×70%+1×20%+2×5%+3×5%)となるように構成されている。
図70(d)に示すテーブルが参照された場合、BB4の終了時(BB4の入賞に伴うBBの終了時)には、100%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、3(=3×100%)となるように構成されている。
このようにBB1〜3の終了時に、ナビストックの当選が期待できる一方で、BB4の終了時には、ナビストック3個の当選が確定する。
図69に戻り、RB(BBRBを除く)終了時にAT抽選条件が成立する。
RBの終了によりAT抽選条件が成立したときには、図70(e)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RBの終了を特定する。
図70(e)に示すテーブルが参照された場合、RB中に付与された後述する勝敗ポイント数に応じた当選率にてナビストック数が決定されるようにAT抽選が行われる。
詳しくは、0〜7ポイントでは、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.05(=0×95%+1×5%)となるように構成されている。
8〜15ポイントでは、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、8%の割合でナビストック数が2に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.42(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
16〜23ポイントでは、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
24〜31ポイントでは、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
32ポイント以上では、100%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、3(=3×100%)となるように構成されている。
このようにRBの終了時には、RB中に獲得した勝敗ポイント数に応じてナビストック数の当選個数の期待値が異なり、勝敗ポイント数が多いほど、多くのナビストック数の当選が期待できる。特に、16ポイント以上の勝敗ポイントを獲得していれば、1個以上のナビストック数の当選が確定し、さらに32ポイント以上の勝敗ポイントを獲得していれば3個以上のナビストック数の当選が確定する。
サブ制御部91は、RB中における各ゲームにおいて、ジャンケンチャンスという演出を行う。ジャンケンチャンスは、そのゲームの当選役及び遊技者が選択した第1停止リールに応じてジャンケンによる勝敗を決定し、その結果に応じて前述の勝敗ポイントを付与するものである。
図71(a)は、ジャンケンチャンスにおける当選役と停止順、勝敗との関係を示す図であり、図71(b)は、対戦相手に応じて付与される勝敗ポイント数を示す図であり、図71(c)は、勝敗の結果に応じた表示内容を示す図である。
サブ制御部91は、ジャンケンチャンスを行う場合にゲームの開始とともに、まず対戦相手を選択する対戦相手選択抽選を行う。対戦相手は、A、Bからなり、図71(b)に示すように、対戦相手としてAが選択された場合よりもBが選択された場合の方が、勝った場合及び引き分けの場合に付与される勝敗ポイント数が多く定められている。
対戦相手が決まると、液晶表示器51に対戦相手を表示するとともに、当選役がRB1〜3の場合には、左リールに対応して「グー」、中リールに対応して「チョキ」、右リールに対応して「パー」を、それぞれ味方のカードとして表示する。
そして、当選役及び遊技者が選択した第1停止リールに応じて、対戦相手のカードが表示され、味方カードの勝ちであれば、勝ち、味方カートと対戦相手のカードが同じであれば、引き分け、味方カードの負けであれば、負け、となる。
この際、図71(a)に示すように、RBベル1が当選し、第1停止が左リールであれば、勝ちとなり、第1停止が中リールであれば、引き分けとなり、第1停止が右リールであれば、負けとなるように定められている。
また、RBベル2が当選し、第1停止が左リールであれば、負けとなり、第1停止が中リールであれば、勝ちとなり、第1停止が右リールであれば、引き分けとなるように定められている。
また、RBベル3が当選し、第1停止が左リールであれば、引き分けとなり、第1停止が中リールであれば、負けとなり、第1停止が右リールであれば、勝ちとなるように定められている。
前述のようにRBベル1が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、RBベル2が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、RBベル3が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行うようになっている。
このため、ジャンケンチャンスでは、右上がりにベルが揃った場合に、味方カードの勝ちとなり、右上がりにベルが揃わず、右上がりに「ベル−ベル−リプレイ/プラム」または「リプレイ/プラム−ベル−ベル」の組み合わせが揃った場合には、味方カードの引き分けまたは負けとなる。すなわちリールに停止した図柄の組み合わせと液晶表示器51におけるジャンケンチャンスの勝敗とがリンクするようになっており、自ら選択した停止順によって勝敗が決定されていることを認識させることができる。
また、当選役がRB1〜3ではなく、全役である場合や、外れ、すなわちいずれの役も当選していない場合には、対戦相手が決まると、液晶表示器51に対戦相手を表示するとともに、左リール、中リール、右リールにそれぞれ対応して「グー」を、味方のカードとして表示する。そしてこの場合には、対戦相手のカードとして必ず「チョキ」が表示され、必ず味方の勝ちとなる。この際、当選役が全役の場合には、必ずベルが右上がりに揃うこととなり、外れの場合には、いずれの役も入賞ラインLNに揃わないが、右上がりに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃うようになっている。
前述のように、味方カードが勝った場合に付与される勝敗ポイント数は、ゲーム開始時に選択された対戦相手に応じて異なる。詳しくは、図71(b)に示すように、対戦相手に勝つと、対戦相手がAであれば4ポイントが付与され、対戦相手がBであれば8ポイントが付与される。また、引き分けの場合には、対戦相手がAであれば1ポイント付与され、対戦相手がBであれば2ポイント付与される。また、負けの場合には対戦相手がAであってもBであっても勝敗ポイントは付与されない。
また、全役の当選時には、勝ちに伴う4ポイント(対戦相手がBであれば8ポイント)だけでなく、+αとして、1〜4ポイント(対戦相手がBであれば2、4、6、8ポイントのいずれか)が付与される。これらポイント数は、均等に割り当てられる。さらに、外れの場合には、16ポイントに加え、+αとして、1〜4ポイント(対戦相手がBであれば4、8、12、16ポイントのいずれか)が付与される。これらポイント数は、均等に割り当てられる。
前述のように、RB終了時のAT抽選では、16ポイント以上でナビストック1個以上の当選が確定することとなるため、4回以上対戦相手に勝つか、外れを引くことで1個以上のナビストックの当選が確定することとなる。
また、前述のように対戦相手がAの場合よりもBの場合の方が、勝った場合や引き分けの場合により多くの勝敗ポイントが付与されることとなるが、対戦相手選択抽選にて一度対戦相手としてBが選択されると、次回以降もBが選択される割合が高いテーブルが選択されるようになっており、その後、より多くの勝敗ポイントの付与が期待できることとなる。
また、液晶表示器51には、RB中の期間にわたり、ジャンケンチャンスの勝敗履歴が表示されるとともに、ジャンケンチャンスの結果に伴うナビストックの当選期待度を示す勝ちカウント数が表示される。
ジャンケンチャンスの勝敗履歴は、負けたゲームに対応して×が表示され、引き分けのゲームに対応して△が表示され、Aに勝ったゲームに対応して○が表示され、Bに勝ったゲームに対応して◎が表示され、外れのゲームに対応して「7」図柄が表示される。
勝ちカウント数は、ジャンケンチャンスに負けた場合、引き分けの場合に+0、Aに勝った場合に+1、Bに勝った場合に+2、外れの場合に+4となる。前述のように、Aに勝つと4ポイントが付与され、Bに勝つと、8ポイントが付与され、外れの場合には16ポイントが付与され、16ポイント以上で1個以上のナビストックの当選が確定することとなるため、勝ちカウント数が、4以上となることで1個以上のナビストックの当選が確定することとなる。一方で、勝敗ポイントが16ポイント未満であってもナビストックの当選は期待できるため、RB終了時に勝ちカウンタが4未満であってもナビストックの当選に期待が持てる。
以上のように、本実施例においては、サブ制御部91により行われるAT抽選処理により、抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときにはAT抽選が行われる。
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ATである旨及びナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
尚、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数を獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
例えば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行われる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、例えば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであっても良く、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであっても良い。
サブ制御部91は、通常・RT1〜4であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行うことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、図76(a)に示すように、通常・RT1において、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。すなわち、ナビストックが残っているときには、ATの制御を開始する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
ATに制御されているときであって、通常・RT1から通常・RT0に制御されるときまたは通常・RT0または通常・RT2において所定ゲーム数経過したときには、ナビストック数を1消費(減算)することによるATへの開始条件が成立し、所定ゲーム数(本実施例では、後述するゲーム数抽選で当選したゲーム数、図中Nゲーム)のナビ演出が実行されるまでの間、再遊技役の当選確率が高いRTかつATであるARTに制御する。尚、ナビストック数を1消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
サブ制御部91は、AT管理処理においてナビストックを1消費したとき、すなわち通常・RT1から通常・RT0に移行したときまたは通常・RT0または通常・RT2において所定ゲーム数経過したときに、当該ナビストックにより実行されるナビ演出が実行されるゲーム数を決定するゲーム数抽選を実行する。
ゲーム数抽選は、30G、50G、70G、90G、111G、222G、333G、555Gのいずれかのゲーム数を抽選により決定するものであり、図72に示すテーブル1〜4を参照して行われる。テーブル1が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約40Gとなり、テーブル2が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約45Gとなり、テーブル3が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約50Gとなり、テーブル4が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約60Gとなるように定められている。
これらテーブル1〜4は、テーブル移行抽選に当選することで、より平均ゲーム数の多いテーブルに移行するようになっている。テーブル移行抽選が行われる契機としては、AT中においてナビストックが残っているにも関わらず、潜伏抽選に当選してナビ演出が実行されず、一度RT4に移行した場合、AT中に通常リプレイが一定回数以上連続して入賞した場合などがある。そして、これらテーブルは、RT4かつナビストックが残っていない状態で、移行出目が揃ったときなどに、平均ゲーム数の少ないテーブルに移行する。
また、サブ制御部91は、ナビストックを1個消費して、ゲーム数抽選によりATのゲーム数が決定されたときに、決定されたATのゲーム数を報知するゲーム数報知演出を実行する。ゲーム数報知演出では、ナビストックを1個消費した際に、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促すとともに、演出用スイッチ56が操作されたことに応じて、ゲーム数を報知する演出である。
ゲーム数報知演出では、ゲーム数抽選で当選したゲーム数が90以下の場合であれば、1回の演出用スイッチ56の操作に応じて当選したゲーム数が報知されるのに対して、111以上のゲーム数が当選していれば、一度90ゲームを報知した後、さらに、演出用スイッチ56の操作を促すとともに、その状態で演出用スイッチ56が操作されたことに応じて最終的に決定されたゲーム数が報知されるようになっており、より遊技者の期待感を高めることができるようになっている。
尚、演出用スイッチ56が操作されずに、賭数の設定操作がなされて、ゲーム数報知演出がキャンセルされた場合には、ゲーム数として「???」を表示したまま、ゲーム数のカウントが開始し、ゲーム数抽選で当選しうるゲーム数毎にATが終了するか否かを煽る演出が実行されることとなる。このため、遊技者は、ナビストックの消費時に、演出用スイッチ56を操作することにより、当該ナビストックに伴うATのゲーム数を知ることもできるし、演出用スイッチ56を操作せず、ゲーム数報知演出をキャンセルすることにより、ATが終了するまで、いつまで続くのか分からないようにし、最後まで期待感を持続させることを選択することもできる。
サブ制御部91は、ゲーム数抽選において当選したゲーム数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのゲーム数が0となるまでの期間において、ATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ARTであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であるときに成立する。
非ATに制御されたときのATフラグからATでない旨が特定されたときには、再度ATに制御されず、ナビ演出が実行されない。これにより、図76(a)に示すように、通常・RT0または通常・RT2であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
一方、非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストック数が1以上であれば、ナビ演出の対象役が当選したときに、ナビストック数を1消費し、ゲーム数抽選を行い、当選したゲーム数にわたりナビ演出が行われるまでATに制御される。そしてナビストック数も0となり、ナビ回数も0となることでATが終了することとなる。
サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ATフラグからATである旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11〜16、リプレイGR21〜25であり、通常・RT2であるときにはリプレイGR31〜36である。また、通常・RT0〜3では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図62参照)が報知される。例えば、リプレイGR1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR2に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR3に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR4に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR5に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR6に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR11〜16に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図62参照)が報知される。例えば、リプレイGR11に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR12に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR13に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR14に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR15に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR16に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR21〜25に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順(図62参照)が報知される。例えば、リプレイGR21に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR22に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR23に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR24に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR25に当選したときのナビ演出としては、「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR31〜36に当選したときのナビ演出(ただしRT3は除く)としては、当選状況に応じてSPリプレイを入賞させるための押し順(図62参照)が報知される。例えば、リプレイGR31に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR32に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR33に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR34に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR35に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR36に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図63参照)が報知される。例えば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、SPリプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
サブ制御部91は、AT制御処理において、AT抽選の抽選モードを通常モードとするか、高確率Aモードとするか、高確率Bモードとするか、を決定する抽選モード抽選を行う。抽選モード抽選では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定の抽選条件(本実施例では、通常・RT0〜4においてスイカ(弱スイカ、強スイカ)が当選するか、AT終了時)が成立したか否かを判定し、成立したときに抽選モード抽選が実行される。
抽選モードとは、前述したようにAT抽選に適用するナビストック数の当選確率を示す。通常モードよりも高確率Aモード、高確率モードAよりも高確率Bモードの方がより多くのナビストック数の獲得が期待できるようになっている。
通常・RT0〜4において弱スイカに当選することにより抽選モード抽選条件が成立したときには、図73の弱スイカに対応するテーブルを参照して抽選モード抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、通常・RT0〜4を特定し、内部当選コマンドに基づき、弱スイカ当選を特定する。
図73の弱スイカに対応するテーブルが参照された場合、50%の割合で通常モードに決定され、40%の割合で高確率Aモードに決定され、10%の割合で高確率Bモードに決定されるように、抽選モード抽選が行われる。
通常・RT0〜4において強スイカに当選することにより抽選モード抽選条件が成立したときには、図73の強スイカに対応するテーブルを参照して抽選モード抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、通常・RT0〜4を特定し、内部当選コマンドに基づき、強スイカ当選を特定する。
図73の強スイカに対応するテーブルが参照された場合、50%の割合で高確率Aモードに決定され、50%の割合で高確率Bモードに決定されるように、抽選モード抽選が行われる。
AT終了により抽選モード抽選条件が成立したときには、図73のAT終了時に対応するテーブルを参照して抽選モード抽選が行われる。尚、サブ制御部91は、例えばATフラグ及び残りゲーム数に基づいてAT終了を特定する。
図73のAT終了時に対応するテーブルが参照された場合、80%の割合で高確率Aモードに決定され、20%の割合で高確率Bモードに決定されるように、抽選モード抽選が行われる。
また、高確率モードA、Bに制御されている場合には、通常・RT0、1、2、4の通常リプレイの入賞時にモード転落抽選を行い、高確率モードAであり、通常・RT0、1、4であれば、通常リプレイ入賞時の約1/9の確率で通常モードに移行し、通常・RT2であれば、通常リプレイ入賞時の約1/60の確率で通常モードに移行し、高確率モードBであり、通常・RT0、1、4であれば、通常リプレイ入賞時の約1/3の確率で高確率モードAに移行し、通常・RT2であれば、通常リプレイ入賞時の約1/20の確率で高確率モードAに移行する。
サブ制御部91では、前述のように、SPリプレイが入賞することで、AT抽選を行い、かつ1個以上のナビストック数の当選が獲得することとなる。さらに、通常・RT2においてSPリプレイが入賞すると、1個以上のナビストックが獲得できるうえに、SPリプレイが許容されるリプレイGR31〜36の当選確率が通常・RT2よりも高い通常・RT3へ移行することとなる。
また、サブ制御部91は、通常・RT3において、図74に示すように、ナビ無し区間、一部ナビ区間、全ナビ区間のいずれかに制御するようになっている。
ナビ無し区間は、リプレイGR31〜36の当選時に一切ナビの無い区間である。通常・RT3では、特殊リプレイに入賞することで通常・RT2に移行することとなるので、ナビ無し区間においてリプレイGR31〜36が当選した場合には、1/6の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1個以上付与され、1/6の確率で通常リプレイが入賞し、これらを合わせて1/3の確率で通常・RT3が維持される一方で4/6の確率で特殊リプレイが入賞し、2/3の確率で通常・RT2に移行することとなる。
一部ナビ区間は、リプレイGR31〜36の当選時に少なくとも通常・RT3を維持することが可能となる第1停止リールのみ報知される一部ナビが実行される区間である。このため、一部ナビ区間においてリプレイGR31〜36が当選した場合には、一部ナビにより報知された第1停止リールを最初に停止させることにより、1/2の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1個以上付与され、SPリプレイが入賞せずとも1/2の確率で通常リプレイが入賞して通常・RT3が維持されることとなる。
全ナビ区間は、リプレイGR31〜36の当選時にSPリプレイを入賞させることが可能な押し順が報知される全部ナビが実行される区間である。このため、全部ナビ区間においてリプレイGR31〜36が当選した場合には、全部ナビにより報知された順番でリールを停止させることにより、必ずSPリプレイが入賞してナビストックが1個以上付与されることとなる。
尚、一部ナビ区間においてリプレイGR31〜36の当選時に通常・RT3を維持することが可能となる第1停止リールが報知される一部ナビが実行され、全ナビ区間においてリプレイGR31〜36の当選時にSPリプレイを入賞させることが可能となる押し順が報知される全部ナビが実行されるようになっているが、これらの一部ナビや全部ナビにおける報知態様は、前述のナビ演出と同様の態様でも良いし、異なる態様でも良い。
また、通常・RT3においては、いずれの区間であっても、押し順ベルの当選時には、前述したナビ演出が実行されるので、報知された順番で停止操作を行っていれば、通常・RT3から通常・RT1へ移行してしまうことはない。
また、通常・RT3に制御されている間は、一部ナビ、全部ナビ、ナビ演出が実行されてもATのゲーム数は進行しないようになっており、AT中に通常・RT3に移行した場合には、その間にナビストック数が消化されることもない。
サブ制御部91は、通常・RT3へ移行した際に、まず、ナビ無し区間に制御するか、一部ナビ区間に制御するか、全ナビ区間に制御するか、を決定する。これらは、通常・RT3への移行前の状態に応じて制御される区間の割合が異なる。例えば、本実施例では、移行前の状態が非ATであれば、ナビ無し区間、一部ナビ区間、全ナビ区間が均等に決定され、移行前の状態がATであれば、一部ナビ区間か全ナビ区間が均等に決定される。また、移行前の状態がATであり、かつ抽選モードが高確率モードBであった場合には、全ナビ区間が決定される。
一部ナビ区間または全ナビ区間への移行が決定されると、さらに一部ナビまたは全部ナビの残り回数を決定するナビ回数抽選を行う。当選したナビ回数は、RAM91cに記憶され、リプレイGR31〜36が当選して一部ナビまたは全部ナビが実行される毎に1減算されることとなる。
尚、本実施例では、一部ナビ区間または全ナビ区間への移行が決定されると、ナビ回数抽選を行い、当選したナビ回数分、一部ナビまたは全部ナビが実行される構成であるが、ナビ回数抽選を行わず、一律の回数がナビ回数として決定しても良い。また、一部ナビ区間または全部ナビ区間においてリプレイGR31〜36が当選した際に、一部ナビまたは全部ナビを実行するか否かを決定するナビ実行抽選を行い、当選した場合のみ一部ナビまたは全部ナビを実行するとともに、一部ナビ区間または全ナビ区間への移行が決定された際に、ナビ実行抽選の当選確率を複数の異なる確率から決定する構成としても良い。
また、一度全ナビ区間に移行した場合には、その際に当選したナビ回数が0となるまでは、他の区間に移行することなく、ナビ回数が0となると、一部ナビ区間に移行する。全ナビ区間が終了した場合には、一部ナビ区間を飛ばしてナビ無し区間に移行することなく、全ナビ区間が終了した後、ナビ無し区間へは、必ず一部ナビ区間を経由して移行する。全ナビ区間から一部ナビ区間へ移行すると、再びナビ回数抽選を行い、一部ナビ区間のナビ回数が決定される。そして、一部ナビ区間のナビ回数も0となると、ナビ無し区間に移行し、その間にリプレイGR31〜36が当選し、特殊リプレイが入賞することでRT2に移行することとなる。
また、ナビ無し区間や一部ナビ区間において、チェリーやスイカなどの比較的当選確率の低い役が当選した場合には、ナビ無し区間であれば一部ナビ区間または全ナビ区間に、一部ナビ区間では全ナビ区間に昇格するか否かを決定する区間昇格抽選を行うようになっており、当選することで、ナビ無し区間であれば一部ナビ区間または全ナビ区間に、一部ナビ区間では全ナビ区間に移行する。また、一部ナビ区間において全ナビ区間に昇格しない場合でも、ナビ回数の上乗せ抽選が行われるようになっており、当選した場合には、当選した回数がナビ回数に上乗せされるようになっている。尚、全ナビ区間においてチェリーやスイカなどの比較的当選確率の低い役が当選した場合には、ナビ回数の上乗せ抽選が行われ、当選した場合には当選した回数がナビ回数に上乗せされるようになっている。
尚、本実施例では、ナビ無し区間や一部ナビ区間において、チェリーやスイカなどの比較的当選確率の低い役が当選した場合にナビ無し区間であれば一部ナビ区間または全ナビ区間に、一部ナビ区間では全ナビ区間に昇格するか否かを決定する区間昇格抽選やナビ回数の上乗せ抽選が行われるようになっているが、一部ナビ区間において自力で、SPリプレイを入賞させた場合、すなわち自力でSPリプレイの押し順に正解した場合や、ナビ無し区間において自力で通常リプレイまたはSPリプレイを入賞させた場合、すなわち自力で通常リプレイまたはSPリプレイを入賞させた場合に、前述の区間昇格抽選や上乗せ抽選を行うようにしても良い。
図75は、通常・RT3におけるナビ区間の移行状況を示す図である。
例えば、通常・RT3への移行時に、一部ナビ区間への移行が決定され、ナビ回数抽選にて2回が当選すると、一部ナビ区間に移行し、ナビ回数の残りは2回となる。この状態でリプレイGR31〜34が当選すると、通常・RT3を維持可能な第1停止リールのみが報知される一部ナビが実行され、それに従って停止操作を行うことで、通常・RT3は維持され、ナビ回数の残りが1回となる。
この状態で、チェリーに当選し、全ナビ区間に昇格し、ナビ回数抽選にて1回が当選すると、全ナビ区間に移行し、ナビ回数の残りは1回となる。この状態でリプレイGR31〜34が当選すると、通常・RT3を維持し、かつSPリプレイを入賞させることが可能な停止順が報知される全部ナビが実行され、それに従って停止操作を行うことで、通常・RT3は維持され、かつナビストックが1個以上付与されることとなる。そして、ナビ回数が残り0となり、一部ナビ区間に移行するので、ナビ回数抽選を行う。ナビ回数抽選にて3回が当選すると、一部ナビ区間に移行し、ナビ回数の残りは3回となる。この状態でスイカが当選して、全部ナビへの昇格はないものの、ナビ回数の上乗せ抽選に1回当選した場合には、一部ナビ区間は維持され、ナビ回数が上乗せされ、4回となる。
このように本実施例では、通常・RT3において、リプレイGR31〜36の当選時にナビストックが1個以上付与されるSPリプレイを入賞させ、かつ通常・RT2へ移行してしまうこととなる特殊リプレイの入賞を回避する停止順が報知される全部ナビが実行される全ナビ区間、リプレイGR31〜36の当選時に少なくとも通常・RT2へ移行してしまうこととなる特殊リプレイの入賞を回避することが可能な第1停止リールのみが報知される一部ナビが実行される一部ナビ区間、いずれも報知されないナビ無し区間を備え、最初に全ナビ区間に制御された場合には、全ナビ区間の終了後、直ちにナビ無し区間に移行することなく、一部ナビ区間に移行するようになっているので、全ナビ区間が終了しても直ちに全ての報知が終了することなく、一部ナビ区間に制御されることで、通常・RT2への移行を回避しつつ自力でSPリプレイを入賞させてナビストックを獲得することが可能となるので、通常・RT3における興趣を効果的に高めることができる。
また、RT3において全ナビ区間のナビ回数が残っている状態、すなわちSPリプレイを入賞させ、ナビストックを獲得することが可能な停止順が報知される全部ナビの回数が残っている状態では、一部ナビ区間やナビ無し区間に移行することはなく、必ず、ナビ回数が0となってから一部ナビ区間に移行するようになっており、全部ナビ区間のナビ回数が残っているにも関わらず、全ナビ区間よりも不利な一部ナビ区間やナビ無し区間に移行してしまうことがなく、遊技者は確実に全ナビ区間のナビ回数を消化できる。
また、通常・RT3において通常・RT2への移行を回避する条件は、3つのリールのうち最初に停止させる第1停止リールであり、SPリプレイの入賞条件は、3つのリールのうち最初に停止させる第1停止リール及び次に停止させる第2停止リールであり、全ナビ区間では、後者が報知され、一部ナビ区間では、一部ナビにおいて前者が報知されるので、技量の低い遊技者であっても報知された操作態様にてリールの停止操作を行わせることができる。
また、一部ナビ区間やナビ無し区間において、スイカやチェリーなど、比較的当選確率の低い役に当選することで、全ナビ区間や一部ナビ区間に昇格するか否かを決定する昇格抽選を行い、当選した場合には、全ナビ区間や一部ナビ区間に昇格することとなるため、RT3において全ナビ区間や一部ナビ区間が終了してもナビストックを獲得できることへの期待感を持続させることができる。
また、通常・RT3において特殊リプレイが入賞して通常・RT2へ移行してしまった場合でも、通常・RT2において、SPリプレイに入賞することで再び通常・RT3へ移行可能であるので、通常・RT3が終了してRT2へ移行してしまっても、ナビストックを獲得できることへの期待感を持たせることができる。
また、遊技者にとって最も不利な遊技状態であり、直接通常・RT3へは移行することのない通常・RT1であっても、当該通常・RT1において昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、この通常・RT0においてさらに特殊リプレイが入賞することで通常・RT3へ直接移行する可能性のある通常・RT2へ移行するので、通常・RT1においても通常・RT3へ移行し、ナビストックを獲得することへの期待感を持たせることができる。
尚、本実施例では、ATの対象役が当選した場合に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順に応じて停止態様が変化する構成であるが、ATの対象役としてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作のタイミング(いわゆる目押しのタイミング)や、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作のタイミング及び停止順の双方に応じて停止態様が変化する構成としても良く、この場合には、ナビ演出としてATの対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利となる操作態様として、停止操作のタイミング、或いは停止操作のタイミングと押し順の双方を報知する演出を行えば良い。
また、本実施例では、遊技者にとって有利な有利表示結果として、ナビストックが1個以上付与されるSPリプレイを適用しているが、少なくとも遊技者にとって有利な表示結果であれば良く、例えば、ナビストックが当選する確率の高い、或いは、ナビストックの当選個数の平均値が高い表示結果、前述した抽選モード抽選など、遊技者にとって有利な状態へ移行するか否かの抽選が行われる表示結果を適用しても良い。
また、本実施例では、通常遊技状態として遊技者にとって最も不利な遊技状態であり、直接通常・RT3へは移行することのない通常・RT1、すなわち当該通常・RT1において昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、この通常・RT0においてさらに特殊リプレイが入賞することで通常・RT3へ直接移行する可能性のある通常・RT2へ移行する構成であるが、少なくとも通常遊技状態としてのRT1から直接、通常・RT3へ移行しうる通常・RT2に移行しない構成であれば良く、通常・RT1から通常・RT2へは直接移行しうる構成としても良く、このような構成とした場合でも、当該通常・RT1において通常・RT2への移行条件が成立することで通常・RT3へ直接移行する可能性のある通常・RT2へ移行するので、通常・RT1においても通常・RT3へ移行し、ナビストックを獲得することへの期待感を持たせることができる。
本実施例では、通常・RT2においてSPリプレイが入賞すると通常・RT2から通常・RT3に移行し、その後、通常・RT3において特殊リプレイが入賞することで、再度通常・RT2へ移行することとなる。
そして、サブ制御部91aは、図76(b)に示すように、AT中においてSPリプレイが入賞し、通常・RT2から通常・RT3に移行した場合、すなわち遊技者の操作によっては避けることのできない事象により通常・RT0、2が終了した場合には、ATは一旦中断し、その後、通常・RT3において特殊リプレイが入賞し、再び通常・RT2に移行することで、ATを再開させる。この際、ATのゲーム数の計数を開始した後、MゲームでSPリプレイが入賞して通常・RT3に移行した場合には、ATの再開後、Nゲーム(ナビストックを1消費して付与された30以上のゲーム数)からMゲームを減算したゲーム数でATが終了することとなる。
尚、通常・RT3は、再遊技役の当選確率が通常・RT0、通常・RT2とほとんど変わらないうえに、押し順ベルの当選時には、前述したナビ演出が実行されるので、報知された順番で停止操作を行っていれば、1ゲームあたりのメダルの払出率も通常・RT0、通常・RT2とほとんど変わらず、さらに通常・RT3から通常・RT1へ移行してしまうことはなく、必ずRT2へ移行させることが可能となる。このため、遊技者から見ると、ATが中断して通常・RT3に移行してもATのゲーム数の計数のみが中断し、遊技者にとって有利な状態は継続しているので、その後、ATが再開し、ゲーム数の計数も再開したとしても、遊技者にとって有利な状態がナビストックにより付与されたゲーム数よりも多く継続したように認識させることができる。
また、本実施例では、通常・RT0〜4のいずれにおいても、特別役が当選することで内部中1、2に移行することとなる。このため、通常・RT0または通常・RT2において特別役が当選して、内部中1、2に移行した場合には、その後、当選した特別役が入賞することで、RBまたはBB(RB)に移行し、RBまたはBB(RB)が終了すると、通常・RT4に移行し、通常・RT4において移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、さらにこの通常・RT1において昇格リプレイが入賞することで、再度通常・RT0に移行することとなる。
そして、サブ制御部91aは、図76(c)(d)に示すように、AT中においていずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行した場合、すなわち遊技者の操作によっては避けることのできない事象により通常・RT0、2が終了した場合には、ATは一旦中断し、その後、特別役が入賞してRBまたはBB(RB)に移行し、RBまたはBB(RB)が終了して通常・RT4に移行し、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、さらに通常・RT1において特殊リプレイが入賞し、再び通常・RT0に移行することで、ATを再開させる。この際、ATのゲーム数の計数を開始した後、Mゲームでいずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行した場合には、Nゲーム(ナビストックを1消費して付与された30以上のゲーム数)からMゲームを減算したゲーム数が、ナビストックを1消費して付与される最低ゲーム数(30ゲーム)以上であるか、最低ゲーム数未満であるか、を判定し、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム以上の場合には、図76(c)に示すように、通常・RT3への移行に伴うATの中断・再開と同様に、ATの再開後、NゲームからMゲームを減算したゲーム数でATが終了することとなる。一方、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム未満の場合には、図76(d)に示すように、通常・RT3への移行に伴うATの中断・再開とは異なり、ナビストックを消費することなく再度、ゲーム数抽選を行い、30G、50G、70G、90G、111G、222G、333G、555Gのいずれかのゲーム数を決定し、決定したゲーム数(図中Nゲーム)にわたりATに制御されるようになっている。すなわち特別役の当選により一旦停止したATを再開させる場合に、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム未満であれば、ATの再開後、最低でもナビストックを1消費して付与され得る30ゲーム以上にわたりATに制御されることとなる。
尚、AT中に報知された停止順に従わず、誤って移行出目を停止させて通常・RT0、通常・RT2から通常・RT1に移行させてしまった場合には、ATは中断することはなく、残りゲーム数も1ゲーム毎に減算されることとなるが、その後、昇格リプレイが入賞し、通常・RT0に移行した場合でもATの残りゲーム数が残っていれば、ナビストックが消費されることはない。
本実施例では、AT中においていずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行してATが中断すると、その後、ATが再開することとなる通常・RT0に移行するまでに、1ゲームあたりのメダルの払出枚数が1未満となる、すなわち遊技者にとって不利な通常・RT4、通常・RT1を経る必要がある。このため、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、一時的に遊技者のメダルが減少することとなる。
このため、ATの再開時において、ATの中断時におけるATのゲーム数から計数を再開すると、ATの中断時において残っているゲーム数が少ない場合、上述のように一時的に遊技者のメダルが減少しているにも関わらず、再開したATがすぐに終わってしまうこととなり、遊技者に対して不満を与えてしまう虞がある。
これに対して本実施例では、上述のように、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム未満であれば、ATの再開後、最低でもナビストックを1消費して付与され得る30ゲーム以上にわたりATに制御されるようになっており、AT再開前に経由する通常・RT4、通常・RT1において遊技者のメダルが減少しても、その後の通常・RT0、通常・RT2において30ゲーム以上のATに制御されるので、ATの再開時において遊技者に不満感を与えてしまうことを防止できる。
尚、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム以上の場合には、ATの再開後、NゲームからMゲームを減算したゲーム数にわたりATに制御されるので、新たにゲーム数抽選が行われることにより、再開後の残りゲーム数が、AT中断時の残りゲーム数を下回ってしまうことはない。
また、本実施例では、特別役の当選により一旦停止したATを再開させる場合に、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム未満であり、再度、ゲーム数抽選を行い、30G、50G、70G、90G、111G、222G、333G、555Gのいずれかのゲーム数を決定した場合には、ATの開始時と同様に演出用スイッチ56の操作に応じて当選したゲーム数を報知するゲーム数報知演出を行うようになっており、遊技者の操作に応じてATのゲーム数が報知されるので、その後、30ゲーム以上にわたり報知状態に制御されることを遊技者に確実に認識させることができる。尚、AT再開時におけるゲーム数報知演出では、例えば、残りゲーム数を遊技者の操作に応じて新たなゲーム数に変更させる等、AT中断時の残りゲーム数と、新たに決定された残りゲーム数と、の双方を認識可能な演出であることが好ましく、このようにすることで、ATの残りゲーム数が増加したことをさらに確実に認識させることができる。
また、本実施例では、AT中においていずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行した場合には、ATは一旦中断し、その後、特別役が入賞してRBまたはBB(RB)に移行し、RBまたはBB(RB)が終了して通常・RT4に移行し、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、さらに通常・RT1において特殊リプレイが入賞し、再び通常・RT0に移行することで、ATを再開させる。このうち通常・RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、かつ停止順が正解した場合のみ昇格リプレイが入賞し、通常・RT0に移行してATが再開することとなる。そして、特別役の当選により一旦停止したATを再開させる場合には、通常・RT1においてリプレイGR1〜6が当選した場合に、昇格リプレイを入賞させる停止順が報知されるナビ演出が行われる一方、AT中断後の通常・RT1以外では、ナビ演出は行われないため、特別役の当選により一旦停止したATを再開させる場合には、極力早い段階で通常・RT0に移行させてATを再開させることができるとともに、AT中断後の通常・RT1以外では、通常・RT0に移行しづらくできる。
本実施例では、図1に示すように、入賞を構成する図柄の組み合わせであるか否かを判定するために設定された1本の入賞ラインLNと、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に設定された4本の無効ラインLM1〜4と、を備え、さらに入賞ラインLNに特定の図柄組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃うことで入賞する第1の役(中段ベル、中段スイカ、中段チェリー、通常リプレイ、昇格リプレイ1)と、入賞ラインLNに特定の図柄組み合わせ以外の所定の図柄組み合わせ(例えば、リプレイ−ベル−リプレイ)が揃うことで入賞し、第1の役と同一の価値(例えば、同一枚数のメダルや再遊技など)が付与されるとともに、無効ラインLM1〜4のいずれかに特定の図柄組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃うこととなる第2の役(中段リプレイに対する右下がりベル、上段ベル、中段スイカに対する右下がりスイカ、上段スイカ、中段チェリーに対する下段チェリー、通常リプレイに対する下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1に対する昇格リプレイ2)と、を備える。尚、中段チェリーは、1枚のメダルが付与されるのに対して、下段チェリーは、2枚のメダルが付与されることとなるが、この場合、中段チェリーが1本のラインにのみ「チェリー−ANY−ANY」が停止するのに対して、下段チェリーは、2本のラインに「チェリー−ANY−ANY」が停止することとなり、1本のラインに停止した「チェリー−ANY−ANY」に対して1枚のメダルが付与されているように認識できることから、この点において同一の価値が付与されるといえる。
そして、本実施例では、第1の役である通常リプレイが入賞した場合、すなわちリプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラムの組み合わせが入賞ラインLNに揃った場合には、RTの移行を伴わないが、通常リプレイに対応する第2の役である転落リプレイが入賞した場合、すなわちリプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラムの組み合わせが無効ラインLM4に揃った場合には、通常・RT0から通常・RT1に移行することとなる。
すなわち本実施例では、入賞ラインLN及び無効ラインLM1〜4のうちリプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラムの組み合わせが揃ったラインに応じて異なるRTの設定が行われることとなるが、メイン制御部41は、通常リプレイが入賞したのか、転落リプレイが入賞したのか、すなわち入賞ラインLNに揃った図柄組み合わせを判定するのみで、無効ラインLM1〜4に揃った図柄組み合わせを判定せずとも、リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラムの組み合わせが揃ったラインに応じて異なるRTの設定を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、異なるRTの設定が行われる第1の役と第2の役が同時に当選しない構成であるが、例えば、通常・RT0において第1の役と第2の役を同時に当選させるとともに、第1の停止順で停止させた場合には、第1の役を入賞させ、通常・RT1へ移行させる一方、第1の停止順とは異なる第2の停止順で停止させた場合には、第2の役を入賞させ、通常・RT2へ移行させる構成としても良く、このような構成とすることで、通常・RT0において第1の役と第2の役が同時に当選した場合に、遊技者が選択した停止順に応じて特定の図柄組み合わせが揃うラインが異なり、さらに特定の図柄組み合わせが揃ったラインの違いに応じて異なるRTの設定を行うことが可能となる。また、この場合も、入賞ラインLN及び無効ラインLM1〜4のうち特定の図柄組み合わせが揃ったラインに応じて異なるRTの設定が行われることとなるが、メイン制御部41は、第1の役が入賞したのか、第2の役が入賞したのか、すなわち入賞ラインLNに揃った図柄組み合わせを判定するのみで、無効ラインLM1〜4に揃った図柄組み合わせを判定せずとも、特定の図柄組み合わせが揃ったラインに応じて異なるRTの設定を行うことが可能となる。
また、上記のように第1の役と第2の役を同時に当選させるとともに、第1の停止順で停止させた場合には、第1の役を入賞させる一方、第1の停止順とは異なる第2の停止順で停止させた場合には、第2の役を入賞させる構成においては、第1の役と第2の役を同時に当選させる当選役として、第1の停止順及び第2の停止順が異なる複数種類の当選役、すなわち特定の図柄組み合わせが入賞ラインLNに揃う停止順及び無効ラインに停止する停止順が異なる複数種類の当選役を備えることが好ましく、このようにすることで、第1の役と第2の役を同時に当選させる当選役の種類に応じて、特定の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えるための停止順、及び特定の図柄組み合わせを無効ラインLMに揃えるための停止順を変化させることができる。
また、本実施例では、サブ制御部91が、第1の役が入賞した場合に、入賞ラインLNに揃っている特定の図柄組み合わせを構成する図柄に対応する領域のリールLED55を点滅させ、他の領域のリールLED55を消灯することで特定の図柄組み合わせが揃ったラインを強調するライン強調演出を行うとともに、第2の役が入賞した場合には、入賞ラインLNに揃った所定の図柄組み合わせではなく、無効ラインL1〜L4のいずれかに揃っている特定の図柄組み合わせを構成する図柄に対応する領域のリールLED55を点滅させ、他の領域のリールLED55を消灯することで特定の図柄組み合わせが揃ったラインを強調するライン強調演出を行うようになっており、第2の役が入賞した場合には、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせではなく、無効ラインLMに揃った特定の図柄組み合わせに遊技者の意識を向けさせることができる。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信された入賞判定コマンドに基づいてライン強調演出を行うようになっている。詳しくは、メイン制御部41は、特定の図柄組み合わせが入賞ラインLNまたは無効ラインLM1〜4のいずれかに揃った際に、第1の役が入賞したのか、第2の役が入賞したのか、すなわち入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせを特定可能な情報のみを入賞判定コマンドとして送信し、サブ制御部91は、入賞判定コマンドから第1の役の入賞を特定した場合には、入賞ラインLNに対応する領域のリールLED55を点滅させる制御を行う一方、入賞判定コマンドから第2の役の入賞を特定した場合には、第2の役の種類に応じて特定の図柄組み合わせが揃っている無効ラインLMを特定し、特定した無効ラインLMに対応する領域のリールLED55を点滅させる制御を行う。
このように、サブ制御部91がライン強調演出を行うにあたりメイン制御部41は、特定の図柄組み合わせが入賞ラインLNまたは無効ラインLM1〜4のいずれかに揃った際に、第1の役が入賞したのか、第2の役が入賞したのか、すなわち入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせを特定可能な情報のみを入賞判定コマンドとして送信するようになっており、上述のように無効ラインLM1〜4に揃った図柄組み合わせを判定せずに済むうえに、入賞判定コマンドのデータ量の増加も抑制できる。
尚、本実施例では、無効ラインLMとして入賞ラインLNと同様に左リール、中リール、右リールにおいて一直線上に並ぶ図柄を通るラインを設定しているが、無効ラインは、左リール、中リール、右リールの各リールに停止したいずれか1の図柄をそれぞれ通るラインであり、かつ入賞ラインLN以外のラインに設定されるものであり、例えば、左リールの上段図柄、中リールの中段図柄、右リールの上段図柄を通るラインなど、屈曲するラインに設定しても良い。また、入賞ラインLNも同様である。
また、本実施例では、無効ラインLMに特定の図柄組み合わせが揃った場合に、特定の図柄組み合わせが揃った無効ラインLMに対応する領域のリールLED55を点滅させることで、特定の図柄組み合わせが揃ったラインを強調するライン強調演出を行うようになっており、無効ラインLMに特定の図柄組み合わせが揃ったことを確実に認識させることができるようになっている。
尚、本実施例では、無効ラインLMに特定の図柄組み合わせが揃ったことを確実に認識させるためにライン強調演出を行うようになっているが、例えば、リールパネル1cに、透視窓3上も含め、図柄の視認を妨げない程度のラインを印刷または形成したり、リールパネル1cの透視窓3を除くエリアに、図柄を通るラインの一部を印刷または形成したりするなどの装飾を施すことで、特定の図柄組み合わせが揃い得る無効ラインLMを認識できるようにすることで、無効ラインLMに特定の図柄組み合わせが揃ったことを認識させるようにしても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに揃った場合にも無効ラインLMに揃った場合にも入賞し得る特定の図柄組み合わせ以外にも、入賞ラインLNに揃うことはないが、入賞時において入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせよりも分かりやすい予め定められた図柄組み合わせが無効ラインLMに揃う第3の役を備える。第3の役は、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベ、下段リプレイの一部、SPリプレイが該当する。
右上がりベルは、RBにおいて右上がりの無効ラインLM4に「ベル−ベル−ベル」が揃う停止態様であり、入賞ラインLNに停止する「黒7/白7/スイカ−ベル−オレンジ/BAR」に比較して分かりやすい図柄組み合わせといえる。
右上がりベベリ、右上がりリベベは、右上がりベルとともにRBにおいて右上がりの無効ラインLM4に「ベル」が少なくとも2つ以上停止し、かつ右上がりの無効ラインLM4には、「ベル」「リプレイ」「プラム」のいずれかしか停止することのない停止態様であり、RBにおいては、無効ラインLM4に停止した「ベル」、「リプレイ」、「プラム」の組み合わせのみで小役が成立し得るため、入賞ラインLNに停止する「黒7−ベル−ベル」「白7−ベル−ベル」「スイカ−ベル−ベル」に比較して分かりやすい図柄組み合わせといえる。
下段リプレイの一部は、下段の無効ラインLM2に「リプレイ/プラム−リプレイ−スイカ/チェリー/網7/白7」または「リプレイ/プラム−プラム−リプレイ/プラム/スイカ/チェリー/網7/白7」が停止する停止態様、すなわち左リールの下段及び中リールの無効ラインLM2に必ず「リプレイ」または「プラム」が停止する停止態様であり、入賞ラインLNに停止する図柄の組み合わせ、すなわち「ベル−オレンジ−オレンジ」を除き、組み合わせを構成する図柄が全て異なる停止態様に比較して分かりやすい図柄組み合わせといえる。
SPリプレイは、右上がりの無効ラインLM4に「BAR/オレンジ−BAR/オレンジ−BAR/オレンジ」が停止する停止態様、すなわち右上がりの無効ラインLM4に必ず「BAR」または「オレンジ」が停止する停止態様であり、入賞ラインLNに停止する図柄の組み合わせ、すなわち組み合わせを構成する図柄が全て異なる停止態様に比較して分かりやすい図柄組み合わせといえる。
また、第3の役が入賞し、無効ラインLMに予め定められた図柄組み合わせが揃った場合にも、特定の図柄組み合わせが揃った場合と同様に予め定められた図柄組み合わせが揃った無効ラインLMに対応する領域のリールLED55を点滅させることで、特定の図柄組み合わせが揃ったラインを強調するライン強調演出を行うようになっており、無効ラインLMに予め定められた図柄組み合わせが揃ったことを確実に認識させることができるようになっている。
また、本実施例では、上述した第1〜3の役以外に、入賞時において入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせが、無効ラインLM1〜4に揃っている図柄組み合わせよりも分かりやすい、或いは入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせと無効ラインLM1〜4に揃っている図柄組み合わせの分かりやすさの変わらない第4の役を備える。第4の役は、1枚役、特殊リプレイが該当する。
また、第4の役が入賞した場合には、第4の役の図柄組み合わせが揃った入賞ラインLNに対応する領域のリールLED55を点滅させることで、第4の役の図柄組み合わせが揃ったラインを強調するライン強調演出を行うようになっており、入賞ラインLNに第4の役の図柄組み合わせが揃ったことを確実に認識させることができるようになっている。
本実施例では、図76に示すように、前面扉1bのリールパネル1c及び下部パネル1dには、入賞ラインLMまたは無効ラインLN1〜4のいずれかに揃うことで入賞となる図柄組み合わせと、入賞時に付与される価値と、を対応付けた配当表1が表示されている。
これら配当表1は、リールパネル1c及び下部パネル1dに直接印刷されたものであり、常に確認可能とされている。
配当表1のうちリールパネル1c側には、BB1〜4の図柄組み合わせ(「黒7−黒7−黒7」「網7−網7−網7」「白7−白7−白7」「黒7−白7−網7」)と、BB1〜4の入賞に伴い付与されるBB(RB)を示す「BIG BONUS」と、が対応付けて表示されており、RB1、2の図柄組み合わせ(「網7−網7−黒7」「白7−白7−黒7」「)と、RB1、2の入賞に伴う付与されるRBと、が対応付けて表示されている。
配当表1のうち下部パネル1dには、第1の役(中段ベル、中段スイカ、中段チェリー、通常リプレイ)及び第2の役(中段ベルに対する右下がりベル、上段ベル、中段スイカに対する右下がりスイカ、上段スイカ、中段チェリーに対する下段チェリー、通常リプレイに対する下段リプレイの一部、転落リプレイ、昇格リプレイ1に対する昇格リプレイ2)、すなわち付与される価値が同一で、かつ特定の図柄組み合わせ(中段ベル、右下がりベル、上段ベルに対する「ベル−ベル−ベル」、「チェリー−ANY−ANY」、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカに対する「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイに対する「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」、昇格リプレイ1、2に対する「リプレイ/プラム−リプレイ−ベル」)が入賞ラインLNまたは無効ラインLM1〜4のいずれかに揃う役については、まとめて特定の図柄組み合わせと、これらの入賞時に付与される価値(「ベル−ベル−ベル」は「8」、「チェリー−ANY−ANY」は「1」、「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」は「5」、「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム/ベル」は「REPLAY」)と、が対応付けて表示されている。
また、第4の役(1枚役、右上がりベル、特殊リプレイ)、すなわち入賞時において入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせが、無効ラインLM1〜4に揃っている図柄組み合わせよりも分かりやすい、或いは入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせと無効ラインLM1〜4に揃っている図柄組み合わせの分かりやすさの変わらない役については、入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせ(1枚役に対する「黒7−チェリー−網7」、特殊リプレイに対する「ベル−リプレイ−リプレイ/プラム」)と、その際付与される価値(「黒7−チェリー−網7」は「1」、「ベル−リプレイ−リプレイ/プラム」は「REPLAY」)と、が対応付けて表示されている。
一方で、第2の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせ、第3の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせと、これら図柄組み合わせが入賞ラインLNに揃った際に付与される価値と、の関係については表示が省略されている。
そして、本実施例では、演出用スイッチ56の長押し(2秒以上の操作)が検出された場合に、サブ制御部91は、図77に示すように、第1の役〜第4の役全てについて、入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせと、その際付与される価値と、が対応付けて表示される配当表2を、液晶表示器51に表示させるようになっている。尚、本実施例では、液晶表示器51にて演出が行われているか否か、ゲーム中か否か、に関わらず(エラーの場合は例外とする)、演出用スイッチ56の長押しが検出された場合には、配当表2を、液晶表示器51に表示させるようになっている。
配当表2では、図76に示すように、BB1〜4の図柄組み合わせと、入賞ラインLNに揃った際に付与される価値としてBB(RB)を示す「BIG BONUS」と、さらにBB(RB)の終了条件である「BBは316枚以上の払出しで終了」と、が対応付けて表示される。
また、RB1、2の図柄組み合わせと、入賞ラインLNに揃った際に付与される価値としてRBを示す「REGULAR BONUS」と、さらにRBの終了条件である「RBは12Gまたは6回の入賞で終了」と、が対応付けて表示される。
また、小役の図柄組み合わせと、入賞ラインLNに揃った際に付与される価値として該当する小役が入賞した際に付与されるメダル数と、が対応付けて表示され、再遊技役の図柄組み合わせと、入賞ラインLNに揃った際に付与される価値として再遊技を示す「REPLAY」と、が対応付けて表示される。
このため、遊技者は演出用スイッチ56を長押しすることで、いつでも入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせと、その際付与される価値と、の関係を確認することができるようになっている。
このように本実施例では、液晶表示器51の表示態様に関わらず、常に表示されるリールパネル1c及び下部パネル1dの配当表1には、第1の役及び第2の役、すなわち付与される価値が同一で、かつ特定の図柄組み合わせが入賞ラインLNまたは無効ラインLM1〜4のいずれかに揃う役については、まとめて特定の図柄組み合わせと、これらの入賞時に付与される価値と、が対応付けて表示され、第2の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄の組み合わせと、その際付与される価値と、の関係は省略し、表示しない構成であるため、配当表1を大きく見やすくしても配当表1が占める領域を減らすことができるため、リールパネル1cや下部パネル1dのデザイン性を損なうことがない。
また、演出用スイッチ56を長押しすることで、第2の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄の組み合わせと、その際付与される価値と、の関係が表示された配当表2を液晶表示器51に表示させるようになっており、入賞ラインLNに揃うことで入賞が藩邸されることとなる実際の図柄組み合わせを確認することも可能となる。
尚、本実施例では、演出用スイッチ56を長押しすることで、配当表2が表示される構成であるが、少なくとも所定の表示条件が成立した場合のみ表示される構成であれば良く、例えば、ゲーム終了後、一定時間経過した際にメイン制御部41から送信された待機コマンドを受信した際に、液晶表示器51にてデモ表示を行う構成とし、そのデモ表示として配当表2が表示される構成、或いは、デモ表示中に所定の操作(例えば、演出用スイッチ56の操作)がなされることで配当表2が表示される構成としても良い。また、ゲーム中か否かに関わらず、或いは何らかの演出画像が表示されているか否かに関わらず、演出用スイッチ56を長押しすることで配当表2が表示される構成であるが、ゲーム中や特定の演出(例えば、2ゲーム以上にわたり継続する演出など)中でない場合のみ、演出用スイッチ56の操作にて配当表2が表示される構成としても良い。また、ゲーム終了後に配当表2が表示される構成としても良い。
また、本実施例では、配当表1をリールパネル1cや下部パネル1dに印刷することで表示しているが、常に確認可能に表示される構成であれば良く、例えば、液晶表示器51にて演出が行われている最中も最上位のレイヤーで常に表示される構成であれば、配当表1を液晶表示器51にて表示する構成としても良い。
また、本実施例では、液晶表示器51の表示態様に関わらず、常に表示されるリールパネル1c及び下部パネル1dの配当表1には、第1の役及び第2の役のうち第1の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う特定の図柄組み合わせのみ、その際付与される価値と対応付けて表示され、第2の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う所定の図柄組み合わせと、その際付与される価値との関係を省略する構成であるが、少なくとも第2の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う所定の図柄組み合わせの一部のみ、その際付与される価値との関係を省略する構成であれば、リールパネル1c及び下部パネル1dの配当表1に第1の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う特定の図柄組み合わせ及び第2の役の入賞時に入賞ラインLNに揃う所定の図柄組み合わせの一部がリールパネル1c及び下部パネル1dの配当表1にに表示され、残りの所定の図柄の組み合わせとその際付与される価値との関係を省略した構成としても良く、この場合であっても、配当表1を大きく見やすくしても配当表1が占める領域を減らすことができるため、リールパネル1cや下部パネル1dのデザイン性を損なうことがない。
また、本実施例では、上段ベルや上段スイカ、下段リプレイ、昇格リプレイ2など、入賞時に入賞ラインLNに揃う図柄組み合わせよりも無効ラインLM1〜4のいずれかに共通して揃う図柄組み合わせの方が、その組み合わせ数が少ない役(例えば、上段ベルについては入賞ラインLNに揃う組み合わせ数8通りであるのに対して、無効ラインLMに揃う組み合わせ数は「ベル−ベル−ベル」の1組である)については、無効ラインLM1〜4に揃う図柄組み合わせと、その際付与される価値と、の関係がまとめて配当表1に表示されるようになっているので、一層配当表1が占める領域を少なくすることができる。
また、サブ制御部91は、第1の役、第4の役が入賞した場合には、入賞ラインLNを強調するライン強調演出を行い、第2の役が入賞した場合には、特定の図柄組み合わせが揃っている無効ラインLMを強調するライン強調演出を行うようになっている。すなわち配当表1に表示された図柄組み合わせが揃ったラインがライン強調演出により強調されるようになっており、遊技者は、ライン強調演出によって強調された図柄組み合わせに基づいて、配当表1に表示された図柄組み合わせとその際付与される価値との関係を容易に把握することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
上記の実施例では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシンであっても良い。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、上記の実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数
を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。