JP2011249143A - 燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置の大型化を回避しつつ、電解質膜の乾燥を抑制することができる燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法を提供する。
【解決手段】 燃料電池システムは、複数の燃料電池セルが積層された燃料電池スタックと、複数の燃料電池セル間における反応ガスの流量ばらつきを取得する流量ばらつき取得手段と、流量ばらつき取得手段の取得結果に基づいて燃料電池スタックの燃料ガス出口から燃料ガス入口に循環する循環水量を制御する循環水量制御手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法に関する。
燃料電池は、一般的には水素及び酸素を燃料として電気エネルギーを得る装置である。この燃料電池は、環境面において優れかつ高いエネルギー効率を実現できることから、今後のエネルギー供給システムとして広く開発が進められてきている。
特に、固体高分子型燃料電池は、各種の燃料電池の中でも比較的低温で作動することから、良好な起動性を有する。そのため、多方面における実用化のために盛んに研究がなされている。固体高分子型燃料電池においては、固体高分子電解質の含水量が低下すると、固体高分子電解質のイオン伝導性が低下する。そこで、特許文献1は、燃料ガスの圧力損失の低下量に基づいて電解質膜の乾燥を検知し、加湿モジュールの加湿量を増加させる技術を開示している。
特開2009−009891号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、加湿モジュールを設けなければならないため、装置の大型化をまねく。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、装置の大型化を回避しつつ、電解質膜の乾燥を抑制することができる燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、複数の燃料電池セルが積層された燃料電池スタックと、前記複数の燃料電池セル間における、反応ガスの流量ばらつきを取得する流量ばらつき取得手段と、前記流量ばらつき取得手段の取得結果に基づいて、前記燃料電池スタックの燃料ガス出口から燃料ガス入口に循環する循環燃料ガス中に含まれる水分量を制御する循環水量制御手段と、を備えることを特徴とするものである。本発明に係る燃料電池システムにおいては、流量ばらつきが大きくなる場合に循環水量を制御することができることから、電解質膜の乾燥を抑制することができる。また、加湿モジュールが不要となるため、装置の大型化を回避することができる。
前記循環水量制御手段は、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断される場合に、前記循環燃料ガス中に含まれる水分量を増加させてもよい。前記流量ばらつき取得手段は、前記燃料電池スタックの運転温度が上昇して所定値を上回る場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断してもよい。前記流量ばらつき取得手段は、前記燃料電池スタックの燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの少なくともいずれか一方の相対湿度が100%を下回った場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断してもよい。前記流量ばらつき取得手段は、前記燃料電池スタックの圧力損失の減少率が所定値を上回った場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断してもよい。
前記循環量制御手段は、燃料オフガスの燃料ガス入口への燃料ガス循環量を増加させることによって、循環水分量を増加させてもよい。前記循環水量制御手段は、前記燃料電池スタック内の燃料ガス圧力を低下させることによって、燃料ガスにより燃料電池スタックより持ち去る水分量を増加させてもよい。前記循環水量制御手段は、前記燃料電池スタック内の酸化剤ガス圧力を上昇させることによって、燃料ガス中に含まれ排出される水分量を増加させてもよい。
前記燃料電池セルにおける反応ガスは、酸化剤ガスおよび燃料ガスが互いに対向して流動するカウンターフローを形成してもよい。前記燃料電池セルは、固体高分子型燃料電池であってもよい。
本発明に係る燃料電池の制御方法は、複数の燃料電池セルが積層された燃料電池スタックにおいて、前記複数の燃料電池セル間における反応ガスの流量ばらつきを取得する流量ばらつき取得ステップと、前記流量ばらつき取得ステップにおける取得結果に基づいて、前記燃料電池スタックの燃料ガス出口から燃料ガス入口に循環する循環燃料ガス中に含まれる循環水量を制御する循環水量制御ステップと、を含むことを特徴とするものである。本発明に係る燃料電池の制御方法においては、流量ばらつきが大きくなる場合に循環水量を制御することができることから、電解質膜の乾燥を抑制することができる。また、加湿モジュールが不要となるため、装置の大型化を回避することができる。
前記循環水量制御ステップにおいて、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断される場合に、前記循環燃料ガス中に含まれる水分量を増加させてもよい。前記流量ばらつき取得ステップにおいて、前記燃料電池スタックの運転温度が上昇して所定値を上回る場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断してもよい。前記流量ばらつき取得ステップにおいて、前記燃料電池スタックの燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの少なくともいずれか一方の相対湿度が100%を下回った場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断してもよい。前記流量ばらつき取得ステップにおいて、前記燃料電池スタックの圧力損失の減少率が所定値を上回った場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断してもよい。
前記循環量制御ステップにおいて、燃料オフガスの燃料ガス入口への燃料ガス循環量を増加させることによって、循環水分量を増加させてもよい。前記循環水量制御ステップにおいて、前記燃料電池スタック内の燃料ガス圧力を低下させることによって、燃料ガスにより燃料電池スタックより持ち去る水分量を増加させてもよい。前記循環水量制御ステップにおいて、前記燃料電池スタック内の酸化剤ガス圧力を上昇させることによって、燃料ガス中に含まれ排出される水分量を増加させてもよい。
前記燃料電池セルにおける反応ガスは、酸化剤ガスおよび燃料ガスが互いに対向して流動するカウンターフローを形成してもよい。前記燃料電池セルは、固体高分子型燃料電池であってもよい。
本発明によれば、装置の大型化を回避しつつ、電解質膜の乾燥を抑制することができる燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法を提供することができる。
実施例1に係る燃料電池システムを説明するための図である。 各燃料電池セルの膜−電極接合体における燃料ガスおよび酸化剤ガスの流動方向について示す。 (a)は燃料電池セルの運転温度と圧力損失との関係を示す図であり、(b)は膜−電極接合体側面図において反応ガスの流動方向を示した図である。 (a)は通常温度の運転時における燃料電池セルのセル電圧およびセル抵抗を示し、(b)は高温運転時における燃料電池セルのセル電圧およびセル抵抗を示す。 運転温度とアノードストイキ比と循環水量との関係を示す図である。 カソードストイキ比と燃料電池セルのセル電圧との関係を示す図である。 燃料電池スタックの運転温度と、各燃料電池セルの反応ガス流路の圧損との関係を示す図である。 手法(1)について説明するための図である。 手法(1)の他の例について説明する図である。 手法(A)について説明するための図である。 循環水の供給量を制御する場合の効果について説明するための図である。 フローチャートの例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、実施例1に係る燃料電池システム100を説明するための図である。図1(a)は、燃料電池システム100の全体構成を示すブロック図である。図1(b)は、後述する燃料電池セル11の模式的断面図である。図1(a)に示すように、燃料電池システム100は、燃料電池スタック10、燃料ガス供給手段20、三方弁30、ポンプ31、酸化剤ガス供給手段40、冷媒循環手段50、制御手段60等を備える。また、燃料電池スタック10には、圧損センサ12、湿度センサ13、抵抗センサ14、温度センサ15、電圧センサ16が備わっている。
燃料電池スタック10は、複数の燃料電池セル11が積層された構造を有する。図1(b)に示すように、燃料電池セル11は、膜−電極接合体110がセパレータ120およびセパレータ130によって挟持された構造を有する。膜−電極接合体110は、電解質膜111のセパレータ120側にアノード触媒層112およびガス拡散層113が順に接合され、電解質膜111のセパレータ130側にカソード触媒層114およびガス拡散層115が順に接合された構造を有する。電解質膜111は、プロトン伝導性を有するパーフルオロスルフォン酸型ポリマー等の固体高分子電解質からなる。
アノード触媒層112は、触媒を担持する導電性材料、プロトン伝導性電解質等から構成される。アノード触媒層112における触媒は、水素のプロトン化を促進するための触媒である。例えば、アノード触媒層112は、白金担持カーボン、パーフルオロスルフォン酸型ポリマー等を含む。ガス拡散層113は、カーボンペーパ、カーボンクロス等のガス透過性を有する導電性材料からなる。
カソード触媒層114は、触媒を担持する導電性材料、プロトン伝導性電解質等から構成される。カソード触媒層114は、プロトンと酸素との反応を促進するための触媒である。例えば、カソード触媒層114は、白金担持カーボン、パーフルオロスルフォン酸型ポリマー等を含む。ガス拡散層115は、カーボンペーパ、カーボンクロス等のガス透過性を有する導電性材料からなる。
セパレータ120,130は、ステンレス等の導電性材料から構成される。セパレータ120の膜−電極接合体110側の面には、燃料ガスが流動するための燃料ガス流路121が形成されている。セパレータ120の膜−電極接合体110と反対側の面には、冷媒が流動するための冷媒流路122が形成されている。セパレータ130の膜−電極接合体110側の面には、酸化剤ガスが流動するための酸化剤ガス流路131が形成されている。セパレータ130の膜−電極接合体110と反対側の面には、冷媒が流動するための冷媒流路132が形成されている。燃料ガス流路121、酸化剤ガス流路131、冷媒流路122,132は、例えば、セパレータの表面に形成された凹部からなる。また、燃料ガス流路121および酸化剤ガス流路131のことを、反応ガス流路と総称することがある。
燃料ガス供給手段20は、燃料電池スタック10の燃料ガス入口を介して燃料ガス流路121に、水素を含有する燃料ガスを供給する装置である。燃料ガス供給手段20は、例えば、水素ボンベ、改質器等からなる。また、燃料ガス供給手段20は、流量調整弁等を備え、燃料電池スタック10への燃料ガス供給量を調整する。
燃料電池スタック10の燃料ガス出口は、配管を介して三方弁30の入口に接続されている。三方弁30の一方の出口は、外気に通じている。三方弁30の他方の出口は、ポンプ31を介して燃料電池スタック10の燃料ガス入口に接続されている。三方弁30の他方の出口が開通している場合には、燃料電池スタック10において発電に供されなかった燃料ガス(以下、燃料オフガスと称する)がポンプ31によって燃料ガス入口に導入される循環経路が形成される。したがって、ポンプ31および三方弁30を用いて、燃料ガス入口に導入される燃料オフガス量および燃料オフガス圧力を調整することができる。
酸化剤ガス供給手段40は、燃料電池スタック10の酸化剤ガス入口を介して酸化剤ガス流路131に、酸素を含有する酸化剤ガスを供給する装置である。酸化剤ガス供給手段40は、エアポンプ等からなる。また、酸化剤ガス供給手段40は、流量調整弁等を備え、燃料電池スタック10への酸化剤ガス供給量(酸化剤ガス圧力)を調整する。なお、燃料電池スタック10の酸化剤ガス出口は外気に通じている。それにより、燃料電池スタック10において発電に供されなかった酸化剤ガス(以下、酸化剤オフガスと称する)は、外気に排出される。
冷媒循環手段50は、燃料電池スタック10の冷媒入口を介して冷媒流路122,132に冷媒を供給する装置である。冷媒循環手段50は、冷媒循環用のポンプ等からなる。なお、冷媒循環手段50は、燃料電池スタック10の冷媒出口から排出された冷媒を冷媒入口に循環させる。
圧損センサ12は、燃料電池スタック10の酸化剤ガス入口の圧力と酸化剤ガス出口の圧力との差、および/または、燃料ガス入口の圧力と燃料ガス出口の圧力との差を検出するセンサであり、その検出結果を制御手段60に与える。なお、燃料電池スタック10の内部の反応ガス流路内は層流であるため、圧力損失(以下、圧損ともいう)は、反応ガス流量の1次関数として計測されてもよい。
湿度センサ13は、燃料電池スタック10の酸化剤オフガスおよび/または燃料オフガスの相対湿度を検出するセンサであり、その検出結果を制御手段60に与える。以下、酸化剤オフガスおよび燃料オフガスのことを、反応オフガスと総称することがある。本実施例においては、湿度センサ13は、一例として酸化剤オフガスの相対湿度を検出する。抵抗センサ14は、燃料電池スタック10の少なくとも1つの燃料電池セル11の電気抵抗(セル抵抗)を検出するセンサであり、その検出結果を制御手段60に与える。
温度センサ15は、燃料電池スタック10の運転温度を検出するセンサである。本実施例においては、温度センサ15は、燃料電池スタック10から排出される冷媒の温度を検出することによって燃料電池スタック10の運転温度を間接的に検出し、その検出結果を制御手段60に与える。電圧センサ16は、燃料電池スタック10の少なくとも1つの燃料電池セル11の発電電圧(セル電圧)を検出するセンサであり、その検出結果を制御手段60に与える。
制御手段60は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)等から構成される。制御手段60は、圧損センサ12、湿度センサ13、抵抗センサ14、温度センサ15、および電圧センサ16の検出結果に応じて、燃料電池システム100の各部の制御を行う。
続いて、図1(a)および図1(b)を参照しつつ、発電時の燃料電池システム100の動作について説明する。まず、制御手段60は、燃料ガス流路121に燃料ガスが供給されるように燃料ガス供給手段20を制御するとともに、酸化剤ガス流路131に酸化剤ガスが供給されるように酸化剤ガス供給手段40を制御する。それにより、発電が開始される。
燃料ガスは、ガス拡散層113を透過してアノード触媒層112に到達する。燃料ガスに含まれる水素は、アノード触媒層112の触媒を介してプロトンと電子とに解離する。プロトンは、電解質膜111を伝導してカソード触媒層114に到達する。酸化剤ガスは、ガス拡散層115を透過してカソード触媒層114に到達する。カソード触媒層114においては、触媒を介してプロトンと酸素とが反応する。それにより、電力が発生するとともに、水(以下、発電生成水とも称する)が生成される。生成された水は、酸化剤ガス流路131および/または燃料ガス流路121を通って排出される。
また、制御手段60は、所定のタイミングで冷媒流路122,132に冷媒が供給されるように、冷媒循環手段50を制御する。それにより、燃料電池スタック10の運転温度が所定温度に調整される。さらに、制御手段60は、三方弁30を制御することにより、燃料オフガスの外気への排出量と燃料電池スタック10への循環量とを制御する。燃料オフガスを外気へ排出することによって、燃料電池スタック10内に滞留する窒素ガス等を排出することができる。また、燃料オフガスを燃料電池スタック10へ循環させることによって、燃料オフガスに含まれる発電生成水を燃料電池スタック10内に導入することができる。
図2(a)および図2(b)は、各燃料電池セル11の膜−電極接合体110における燃料ガスおよび酸化剤ガスの流動方向について示す。図2(a)は、膜−電極接合体110の側面図において反応ガスの流動方向を示した図である。図2(b)は、膜−電極接合体110の平面図において反応ガスの流動方向を示した図である。図2(b)においては、膜−電極接合体110の燃料ガス側の面が描かれている。図2(a)および図2(b)に示すように、燃料ガスおよび酸化剤ガスは、膜−電極接合体110を挟んで互いに反対方向に流動する。したがって、燃料ガスと酸化剤ガスとは、カウンターフローを形成する。
次に、燃料電池セル11の運転温度と、燃料電池セル11の燃料ガス流路121および酸化剤ガス流路131における圧力損失と、の関係について説明する。図3(a)は、燃料電池セル11の運転温度と圧力損失との関係を示す図である。図3(a)において、横軸は運転温度を示し、縦軸は燃料ガス流路121における圧力損失(アノード圧力損失)および酸化剤ガス流路131における圧力損失(カソード圧力損失)を示す。図3(a)の例では、運転温度を徐々に上昇させた場合の結果が示されており、運転温度75℃付近を境に低温側では酸化剤ガス流路131の出口における相対湿度(出口RH)が100%以上であり、高温側では100%未満となっている。
出口RHが100%以上となる運転温度では、アノード側およびカソード側のいずれにおいても圧力損失が高くなっている。これは、発電に伴って膜−電極接合体110の内部に発電生成水が滞留するからであると考えられる。一方で、運転温度が上昇して出口RHが100%未満となった場合には、アノード側およびカソード側のいずれにおいても圧力損失が低下している。これは、運転温度の上昇に伴って、燃料ガス流路121および酸化剤ガス流路131中の水が蒸発にともない減少するからであると考えられる。
次に、膜−電極接合体110における蒸発箇所(乾燥箇所)について説明する。図3(b)は、膜−電極接合体110側面図において反応ガスの流動方向を示した図である。図3(b)に示すように、各反応ガスが特に加湿されていなければ、膜−電極接合体110において各反応ガス流路の入口付近において発電生成水が蒸発しやすく、乾燥しやすい。特に、酸化剤ガスとしてエアを用いれば、酸化剤ガス流量が多くなるので、酸化剤ガス流路131の入口付近の領域が最も乾燥しやすくなる。この場合、乾燥箇所において、電解質膜111の電気抵抗が大きくなり、発電不良が生じる。その結果、電解質膜111における電極有効面積が減少する。この繰返しによって、反応ガス流路の入口付近から順に乾燥が進む。したがって、反応ガス流路の入口付近を加湿できれば、発電不良を抑制できることがわかる。
運転温度の高温化に伴う課題についてさらに説明する。図4(a)は、通常温度の運転時における燃料電池セル11のセル電圧およびセル抵抗を示す。図4(b)は、高温運転時における燃料電池セル11のセル電圧およびセル抵抗を示す。図4(a)および図4(b)において、横軸は酸化剤ガスのストイキ比を示し、縦軸は燃料電池セル11のセル電圧およびセル抵抗を示す。
図4(a)および図4(b)に示すように、酸化剤ガスのストイキ比が過度に小さい場合には、濃度過電圧の寄与が大きいため、セル電圧が低くなる。酸化剤ガスのストイキ比が過度に大きい場合には、乾燥に伴って電解質膜111の電気抵抗が高くなって抵抗過電圧の寄与が大きくなるため、セル電圧が低くなる。酸化剤ガスのストイキ比が好ましい範囲にあれば、濃度過電圧および抵抗過電圧の寄与が小さくなるため、電解質膜111は低電気抵抗を維持し、セル電圧が高くなる。このような酸化剤ガスのストイキ比が好ましい領域を、安定作動領域と称する。
ただし、運転温度が変化すると、安定作動領域の幅が変化する。図4(a)に示すように、通常運転時においては、酸化剤ガスのストイキ比が高くても、高セル電圧および低電気抵抗が維持される。したがって、通常運転時においては、安定作動領域が広くなっている。これに対して、図4(b)に示すように、高温運転時においては、電解質膜111が乾燥しやすくなるため、安定作動領域が狭くなっている。
次に、アノード側の排出水量(燃料ガス流路121からの排出水量)=アノード側の供給水量(燃料ガス流路121への供給水量)=循環相当水量の運転での、運転温度とアノードストイキ比と供給水量との関係について説明する。図5(a)は、運転温度とアノードストイキ比と供給水量との関係を示す図である。図5(a)において、横軸はアノードストイキ比を示し、縦軸はアノード側の供給水量(mol/min/4セル)を示す。
図5(a)に示すように、出口RHが100%以上である場合においては、アノードストイキ比が「1.0」である場合に、排出水量=供給水量=0となる。出口RHが100%側に減少するにつれて、アノードストイキ比に対する供給水量の傾きが小さくなる。これは、アノードストイキ比が大きくないと排出水量が少なくなることを意味している。
出口RHが100%を下回ると、アノードストイキ比が「1.0」を上回らないと発電生成水が不足する。それにより、排出水量がプラスになるためには、アノードストイキ比が「1.0」を上回る必要がある。この傾向は、運転温度が高くなるほど顕著となる。この場合において、アノードストイキ比が「1.0」を十分に上回っていないと、燃料ガス流路121の出口付近での発電生成水量が不足する。その結果、図5(b)に示すように、燃料ガス流路121の出口付近(酸化剤ガス流路131の入口付近)において乾燥が進行する。
これに対して、出口RHが100%を下回っている場合においても、供給水量を増加させることによって、燃料ガス流路121の出口付近(酸化剤ガス流路131の入口付近)における乾燥を抑制することができる。具体的には、図5(c)に示すように、アノードストイキ比を大きくするとともに、燃料ガス流路121の出口から排出された燃料オフガスを燃料ガス流路121の入口に導入して循環経路を形成する。この場合においては、燃料ガス流路121の出口付近にまで水蒸気または液水が到達するため、燃料ガス流路121の出口付近(酸化剤ガス流路131の入口付近)における乾燥が抑制される。
次に、カソードストイキ比について説明する。図6は、カソードストイキ比と燃料電池セル11のセル電圧との関係を示す図である。図6において、横軸はカソードストイキ比を示し、縦軸はセル電圧を示す。図6に示すように、上記の循環水量が少ない図5(b)の状態で高温運転をさせると、カソードストイキ比が増加してセル電圧が大幅に低下する。電解質膜111の電気抵抗が急激に増加するからである。そこで、循環水量が十分である図5(c)の状態で高温運転させると、電解質膜111の電気抵抗増加が抑制される。この場合、セル電圧のピークが高カソードストイキ比側にシフトする。
続いて、燃料電池スタック10の運転温度と、各燃料電池セル11の反応ガス流路の圧損と、の関係について説明する。図7は、燃料電池スタック10の運転温度と、各燃料電池セル11の反応ガス流路の圧損との関係を示す図である。図7において、横軸は経過時間を示し、縦軸は燃料電池スタック10の運転温度および(平均圧損−最小圧損)を示す。図7は、時間の経過とともに運転温度が上昇する例を示している。
ここで、平均圧損とは、燃料電池スタック10に含まれる各燃料電池セル11の圧損の平均値である。最小圧損とは、燃料電池スタック10に含まれる各燃料電池セル11の圧損の最小値である。ここでの圧損とは、酸化剤ガス流路131の圧損でもよく、燃料ガス流路121の圧損でもよく、または両者全体の圧損でもよい。
図7に示すように、運転温度が低い場合には、発電生成水が反応ガス流路に滞留し、いずれの燃料電池セル11においても圧損が高くなる。それにより、(平均圧損−最小圧損)は低い値を維持する。運転温度が高くなって出口RHが100%を下回ると、いずれかの燃料電池セル11において滞留水の蒸発が始まる。この場合、全ての燃料電池セル11において同時に滞留水の蒸発が始まるわけではないため、滞留水の蒸発が始まる燃料電池セル11の圧損が顕著に小さくなる。それにより、(平均圧損−最小圧損)が急激に大きくなる。その後、安定した発電が継続すると、時間とともにいずれの燃料電池セル11においても圧損が低下するため、(平均圧損−最小圧損)も小さくなる。
そこで、本実施例においては、燃料電池スタック10の発電に伴って運転温度が上昇する場合に、各燃料電池セル11の圧損のばらつきを推測する。圧損のばらつきが所定値を上回った場合に、循環水の供給量を増加させる。それにより、各燃料電池セル11において、燃料ガス流路121の出口付近(酸化剤ガス流路131の入口付近)における電解質膜111の乾燥を抑制することができる。この場合、反応ガスを加湿するための装置が不要になることから、燃料電池システム100の大型化を回避することができる。
なお、燃料電池スタック10では、各燃料電池セル11の反応ガス流路入口に共通のマニホールドから反応ガスが供給され、反応ガス流路出口から共通のマニホールドへ反応オフガスが排出される。このような構成では、各燃料電池セル11において圧損が異なっていても、燃料電池セル11ごとに反応ガス流量が変化するため、各燃料電池セル11における圧損値は同一となる。したがって、各燃料電池セル11の「圧損のばらつき」とは、反応ガスの流量ばらつきと同義である。
各燃料電池セル11における反応ガスの流量ばらつきを、流量計等を用いて検出することもできるが、コスト削減のために代替手法を用いてもよい。例えば、(1)各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである場合または盛んになると予想される場合、(2)反応オフガスの相対湿度が所定値(例えば100%)以下になった場合、(3)燃料電池スタック10全体の圧損の減少率が高くなった場合等に、各燃料電池セル11における反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ったと判定することができる。なお、(1)〜(3)のいずれかの条件が成立する場合に流量ばらつきが所定値上回ったと判定してもよく、(1)〜(3)の2つ以上の条件が成立する場合に流量ばらつきが所定値上回ったと判定してもよい。
図8は、上記手法(1)について説明する図である。図8において、横軸は燃料電池セル11の運転温度を示し、縦軸は燃料電池セル11からの蒸発量を示す。図8に示すように、低い運転温度以下では、燃料電池セル11からの蒸発量は少なくなっている。それにより、燃料電池セル11の反応ガス流路では、発電生成水が滞留する。運転温度の上昇に伴って燃料電池セル11からの蒸発量が多くなって所定温度以上になると、燃料電池セル11の乾燥が始まる。この所定温度をしきい値として用いることによって、燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想することができる。この所定温度は、反応ガスの供給量、反応ガス圧力等に応じて決定される。なお、運転温度は、図1の温度センサ15を用いて検出することができる。
図9は、上記手法(1)の他の例について説明する図である。燃料電池スタック10において、低圧損の燃料電池セル11(以下、センサーセルと称する)をあらかじめ調べておく。センサーセルにおいては流入する反応ガス量が多くなるため、乾燥しやすく、セル抵抗(mΩ・cm)が増加しやすい。したがって、センサーセルのセル抵抗(以下、Rセンサーと称する)を検出することによって、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想することができる。
具体的には、Rセンサーが規定値を上回った場合に、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想することができる。この場合の規定値の一例は、120mΩ・cm程度である。また、Rセンサーと燃料電池スタック10全体の抵抗(以下、Rスタックと称する)との関係を用いてもよい。例えば、{(Rセンサー)−(Rスタック)}/(Rスタック)>規定値となった場合に、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想してもよい。この場合の規定値の一例は、例えば、「1.6」である。また、(Rセンサー)/(Rスタック)>規定値となった場合に、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想してもよい。この場合の規定値の一例は、例えば、「1.8」である。なお、RセンサーおよびRスタックは、図1の抵抗センサ14を用いて検出することができる。
また、上記センサーセルのセル電圧(以下、Vセンサー)を検出することによって、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想することができる。センサーセルにおいては圧損が低いため、センサーセルにおける反応ガス流量が多くなる。それにより、低温運転時にはセンサーセルのセル電圧は高くなる。しかしながら、高温運転時には、反応ガス流量が多いと乾燥が進行するため、センサーセルのセル電圧は低くなる。したがって、Vセンサーが規定値を下回った場合に、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想することができる。また、Vセンサーが、各燃料電池セル11の平均セル電圧を下回った場合に、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んである、または盛んになると予想することができる。
次に、上記手法(2)について説明する。反応オフガスとして、燃料オフガスおよび酸化剤オフガスのいずれを用いてもよい。また、両オフガスの相対湿度が100%を下回った場合に、各燃料電池セル11における反応ガスの流量ばらつきが所定値上回ったと判定することができる。反応オフガスの相対湿度は、湿度センサ13を用いて検出することができる。
次に、上記手法(3)について説明する。上述したように、燃料電池セル11からの蒸発量が増えるにしたがって滞留水が減少するので、燃料電池スタック10の圧損が減少する。蒸発が開始した直後あたりでこの圧損の減少率が高くなるため、燃料電池スタック10全体の圧損の減少率が規定値以上となった場合に、各燃料電池セル11における反応ガスの流量ばらつきが所定値上回ったと判定することができる。
続いて、循環水の供給量を増加させる手法について説明する。具体的には、(A)燃料オフガスの循環量を増加させる、(B)燃料ガス圧力を低下させる、(C)酸化剤ガス圧力を上昇させる、等の手法により、循環水の供給量を増加させることができる。なお、(A)〜(C)のいずれかの手法を用いてもよく、(A)〜(C)の2つ以上の手法を同時に用いてもよい。
図10は、上記手法(A)について説明するための図である。図10において、横軸は発電停止の状態で燃料電池スタック10内の燃料ガス流路121に純水素ガスまたは窒素と水素との混合ガスを導入した場合において、燃料電池スタック10の燃料ガス出口から排出されるガスの排出量を示し、縦軸はこの排出されたガスの露点(℃)を示す。
図10に示すように、純水素および混合ガスのいずれを用いても、燃料電池スタック10の燃料ガス出口から排出されるガス量によって、排出される水蒸気量が決定されることがわかった。したがって、燃料オフガスの循環量を増加させることによって、燃料電池スタック10の燃料ガス流路121に対する循環水の供給量を増加させることができる。
次に、上記手法(B)について説明する。ここで、発電によって生じた発電生成水は、主として酸化剤ガス流路131を通って外部に排出されるが、電解質膜111を介して燃料ガス流路121側にも移動する。燃料電池スタック10の燃料ガス流路121に供給される燃料ガス圧力が低下すると、アノード側において水が蒸発しやすくなるので、電解質膜111をカソード側からアノード側に移動する発電生成水量が増加する。それにより、循環水の供給量を増加させることができる。
次に、上記手法(C)について説明する。燃料電池スタック10の酸化剤ガス流路131に供給される酸化剤ガス圧力が上昇すれば、カソード側での水の蒸発が抑制されるため、電解質膜111をカソード側からアノード側に移動する発電生成水量が増加する。それにより、循環水の供給量を増加させることができる。
図11(a)および図11(b)は、循環水の供給量を制御する場合の効果について説明するための図である。図11(a)および図11(b)で点線によって囲まれた領域が、上述した安定作動領域である。図11(a)の例では、運転温度が77℃を超えると、運転温度にかかわらず、燃料電池セル11の内部の循環水が不足する。しかしながら、上記(A)〜(C)の手法によりアノード側の排出水量(=循環水量)を増加させることによって、安定作動領域での運転を行うことができる。以上のことから、運転温度にかかわらずアノード側の排出水量を制御することによって、容易に安定作動領域での運転を実現することができる。
なお、各燃料電池セル11において滞留水が一様に蒸発すれば、各燃料電池セル11間での流量ばらつきが小さくなる。この場合においては、特定の燃料電池セル11での反応ガス流量が突出することが抑制される。したがって、各燃料電池セル11間での流量ばらつきが小さくなれば、循環水の供給量を増加させる必要性がなくなる。例えば、燃料電池スタック10全体の圧損の減少率が規定値以下となった場合に、各燃料電池セル11における反応ガスの流量ばらつきが小さくなったと判定してもよい。
以下、図12(a)〜図12(c)に、上述した制御のフローチャートの例を示す。図12(a)は上記手法(1)の制御であり、図12(b)は上記手法(2)の制御であり、図12(c)は上記手法(3)の制御である。図12(a)〜図12(c)は、所定の周期で実行される。
図12(a)に示すように、制御手段60は、燃料電池スタック10の運転温度の上昇過程において、各燃料電池セル11の滞留水の蒸発が盛んであるかまたは盛んになると予想されるか否かを判定する(ステップS1)。上述したように、抵抗センサ14、温度センサ15、または電圧センサ16の検出結果に基づいて、判定することができる。ステップS1において「Yes」と判定された場合、制御手段60は、循環水量を増加させる(ステップS2)。ステップS1において「No」と判定された場合、および、ステップS2の実行後、制御手段60は、フローチャートの実行を終了する。なお、上述したように、燃料ガス供給手段20、三方弁30、および酸化剤ガス供給手段40の少なくともいずれか1つを制御することによって、循環水量を増加させることができる。
図12(b)に示すように、制御手段60は、燃料電池スタック10の運転温度の上昇過程において、燃料電池スタック10のオフガス相対湿度が100%を下回るか否かを判定する(ステップS11)。上述したように、湿度センサ13の検出結果に基づいて、判定することができる。ステップS11において「Yes」と判定された場合、制御手段60は、循環水量を増加させる(ステップS12)。ステップS11において「No」と判定された場合、および、ステップS12の実行後、制御手段60は、フローチャートの実行を終了する。
図12(c)に示すように、制御手段60は、燃料電池スタック10の運転温度の上昇過程において、燃料電池スタック10の圧損の減少率が規定値を上回ったか否かを判定する(ステップS21)。上述したように、圧損センサ12の検出結果に基づいて、判定することができる。ステップS21において「Yes」と判定された場合、制御手段60は、循環水量を増加させる(ステップS22)。ステップS21において「No」と判定された場合、および、ステップS22の実行後、制御手段60は、フローチャートの実行を終了する。
なお、上記実施例においては、カウンターフローの例について説明したが、それに限られない。例えば、燃料ガスと酸化剤ガスとが同一の方向に流動するとしても、滞留水の蒸発の条件が整って反応ガス流量にばらつきが生じれば、電解質膜111において乾燥しやすい領域が出現する。この場合においても、循環水の供給量を増加させることによって、電解質膜111の局所的な乾燥を抑制することができる。
10 燃料電池スタック
11 燃料電池セル
12 圧損センサ
13 湿度センサ
14 抵抗センサ
15 温度センサ
16 電圧センサ
20 燃料ガス供給手段
30 三方弁
40 酸化剤ガス供給手段
50 冷媒循環手段
60 制御手段
100 燃料電池システム
110 膜−電極接合体
111 電解質膜
121 燃料ガス流路
131 酸化剤ガス流路

Claims (20)

  1. 複数の燃料電池セルが積層された燃料電池スタックと、
    前記複数の燃料電池セル間における、反応ガスの流量ばらつきを取得する流量ばらつき取得手段と、
    前記流量ばらつき取得手段の取得結果に基づいて、前記燃料電池スタックの燃料ガス出口から燃料ガス入口に循環する循環燃料ガス中に含まれる水分量を制御する循環水量制御手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記循環水量制御手段は、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断される場合に、前記循環燃料ガス中に含まれる水分量を増加させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記流量ばらつき取得手段は、前記燃料電池スタックの運転温度が上昇して所定値を上回る場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断することを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記流量ばらつき取得手段は、前記燃料電池スタックの燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの少なくともいずれか一方の相対湿度が100%を下回った場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断することを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  5. 前記流量ばらつき取得手段は、前記燃料電池スタックの圧力損失の減少率が所定値を上回る場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断することを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  6. 前記循環量制御手段は、燃料オフガスの燃料ガス入口への燃料ガス循環量を増加させることによって、循環水分量を増加させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記循環水量制御手段は、前記燃料電池スタック内の燃料ガス圧力を低下させることによって、燃料ガスにより燃料電池スタックより持ち去る水分量を増加させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  8. 前記循環水量制御手段は、前記燃料電池スタック内の酸化剤ガス圧力を上昇させることによって、燃料ガス中に含まれ排出される水分量を増加させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料電池セルにおける反応ガスは、酸化剤ガスおよび燃料ガスが互いに対向して流動するカウンターフローを形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池セルは、固体高分子型燃料電池であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池システム。
  11. 複数の燃料電池セルが積層された燃料電池スタックにおいて、前記複数の燃料電池セル間における反応ガスの流量ばらつきを取得する流量ばらつき取得ステップと、
    前記流量ばらつき取得ステップにおける取得結果に基づいて、前記燃料電池スタックの燃料ガス出口から燃料ガス入口に循環する循環燃料ガス中に含まれる水分量を制御する循環水量制御ステップと、を含むことを特徴とする燃料電池の制御方法。
  12. 前記循環水量制御ステップにおいて、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断される場合に、前記循環燃料ガス中に含まれる水分量を増加させることを特徴とする請求項11記載の燃料電池の制御方法。
  13. 前記流量ばらつき取得ステップにおいて、前記燃料電池スタックの運転温度が上昇して所定値を上回る場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断することを特徴とする請求項12記載の燃料電池の制御方法。
  14. 前記流量ばらつき取得ステップにおいて、前記燃料電池スタックの燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの少なくともいずれか一方の相対湿度が100%を下回った場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断することを特徴とする請求項12記載の燃料電池の制御方法。
  15. 前記流量ばらつき取得ステップにおいて、前記燃料電池スタックの圧力損失の減少率が所定値を上回る場合に、前記反応ガスの流量ばらつきが所定値を上回ると判断することを特徴とする請求項12記載の燃料電池の制御方法。
  16. 前記循環量制御ステップにおいて、燃料オフガスの燃料ガス入口への燃料ガス循環量を増加させることによって、循環水分量を増加させることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の燃料電池の制御方法。
  17. 前記循環水量制御ステップにおいて、前記燃料電池スタック内の燃料ガス圧力を低下させることによって、燃料ガスにより燃料電池スタックより持ち去る水分量を増加させることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の燃料電池の制御方法。
  18. 前記循環水量制御ステップにおいて、前記燃料電池スタック内の酸化剤ガス圧力を上昇させることによって、燃料ガス中に含まれ排出される水分量を増加させることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の燃料電池の制御方法。
  19. 前記燃料電池セルにおける反応ガスは、酸化剤ガスおよび燃料ガスが互いに対向して流動するカウンターフローを形成することを特徴とする請求項11〜18のいずれかに記載の燃料電池の制御方法。
  20. 前記燃料電池セルは、固体高分子型燃料電池であることを特徴とする請求項11〜19のいずれかに記載の燃料電池の制御方法。
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