JP2011247469A - 温度調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度調整対象を昇温させる運転の場合において非定常状態のときに速やかに定常状態に移行させることを課題とする。
【解決手段】蒸発器11、圧縮機12、凝縮器13及び膨張弁14の間を熱媒体Hが循環するターボ冷凍機10と、熱媒体Hと熱交換を行う流体Wが循環すると共に、流体Wの熱を外部に放出する熱放出部21、熱媒体Hと温度調整対象Rとの間で熱を交換させる熱交換部23及び流体Wに熱を付与する熱付与部30を有する循環系20とを備える温度調整装置1であって、循環系20は、熱放出部21及び熱交換部23を凝縮器13に切替可能に接続する第一循環部25と、熱交換部23及び熱付与部30を蒸発器11に切替可能に接続する第二循環部26とを有し、熱付与部30は、温度調整対象Rから排出された排熱媒体Aが有する排熱を、導入した流体Wに供給可能な排熱供給手段31と流体Wを加熱可能な加熱手段32とを具備することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度調整装置に関するものである。
周知のように、ターボ冷凍機は、蒸発器、遠心圧縮機、凝縮器及び膨張弁を熱媒体が循環することによって冷凍サイクルが構成されている。このターボ冷凍機を空調に用いる場合には、遠心圧縮機が冷房仕様点で最高効率状態となるように冷房専用に設計されるのが通常である。ところが、遠心圧縮機を冷房専用に設計すると、暖房に用いる場合(外気から熱を吸上げる場合)に遠心圧縮機に要求される圧力比(以下、必要圧力比という。)を満足することができず、蒸発器と凝縮器との間で確保することができる最大温度差(蒸発器圧力と凝縮器圧力との間の最大圧力差)が不足してしまう。
この冷房専用に設計された遠心圧縮機においては、回転数を増加させることにより圧力比を大きくすることが可能であるが、回転数を増加させると効率が低下してしまうと共に、チョーク点とサージ点の間の流量作動範囲が小さくなってターボ冷凍機の部分負荷特性が悪化してしまう。一方、暖房仕様点(高回転時)で最高効率状態となるように遠心圧縮機を設計すると、冷房時の効率が低下してしまう。
下記特許文献1においては、冷暖房を行う空調機を、熱源水を排気空気で冷却または加熱する気液直接接触型熱交換器と、熱源水循環手段により空調機と熱交換器との間で熱源水を循環させる熱源水循環系と、熱交換器に排気空気を送気する排気ファンとで構成している。すなわち、気液直接接触型熱交換器において排気空気により熱源水を冷却または加熱することにより、排気空気から熱回収を行って所望の空調空気を得るようにしている。
特開平9−14694号公報
しかしながら、従来の技術では、室温を昇温させる場合において、暖房起動時や夜間等のように排気空気が比較的に低温となる非定常状態のときには、排熱を十分に回収することができないために、室温を昇温させて定常状態になるまでに長時間を要するという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、温度調整対象を昇温させる運転の場合において非定常状態のときに速やかに定常状態に移行させることを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る温度調整装置は、蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張弁の間を熱媒体が循環するターボ冷凍機と、前記熱媒体と熱交換を行う流体が循環すると共に、前記流体の熱を外部に放出する熱放出部、前記流体と温度調整対象との間で熱を交換させる熱交換部及び前記流体に熱を付与する熱付与部を有する循環系とを備える温度調整装置であって、前記循環系は、前記熱放出部及び前記熱交換部を前記凝縮器に切替可能に接続すると共に、前記熱放出部及び前記熱交換部のうち一方と前記凝縮器との間で前記流体を循環させる第一循環部と、前記熱交換部及び前記熱付与部を前記蒸発器に切替可能に接続すると共に、前記熱交換部及び前記熱付与部のうち一方と前記蒸発器との間で前記流体を循環させる第二循環部とを有し、前記熱付与部は、前記流体を導入可能に構成され、前記温度調整対象から排出された排熱媒体が有する排熱を前記導入した流体に供給する排熱供給手段と、前記流体を加熱可能な加熱手段とを具備することを特徴とする。
この構成によれば、熱交換部と凝縮器との間で流体を循環させると共に熱付与部と蒸発器との間で流体を循環させることにより、温度調整対象を昇温させることが可能である。この場合に、流体を加熱可能な加熱手段を具備するので、排熱が少量であったとしても流体を加熱することで蒸発器圧力を上昇させることができると共に、ターボ冷凍機及び熱交換部を介して温度調整対象を昇温させることができる。そして、温度調整対象からの排熱を回収することで温度調整対象及び循環系に蓄積される熱量が増加するので、非定常状態から定常状態に速やかに移行することができる。
また、前記排熱供給手段は、前記流体を前記排熱媒体に接触させずに、前記流体に排熱を付与することを特徴とする。
この構成によれば、排熱供給手段が、流体を排熱媒体に接触させずに、流体に排熱を付与するので、流体が排熱媒体に含まれるダスト等によって汚染されることを防止することができる。
また、前記温度調整対象を降温させる場合に、前記第一循環部が前記熱放出部を前記凝縮器に接続すると共に、前記第二循環部が前記熱交換部を前記蒸発器に接続する一方、前記温度調整対象を昇温させる場合に、前記第一循環部が前記熱交換部を前記凝縮器に接続すると共に、前記第二循環部が前記熱付与部を前記蒸発器に接続することを特徴とする。
この構成によれば、温度調整対象を降温させる場合に熱放出部を凝縮器に接続すると共に熱交換部を蒸発器に接続する一方、温度調整対象を昇温させる場合に熱交換部を凝縮器に接続すると共に熱付与部を蒸発器に接続するので、温度調整対象を適切に昇温及び降温させるように流体を循環させることができる。
また、前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと、前記熱付与部に流入する前記流体の流入温度Tw1を検出する流入温度センサと、前記熱付与部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、以下の条件式(1)を満足することを条件として、前記排熱供給手段への前記流体の導入を遮断すると共に前記加熱手段で前記流体を加熱させることを特徴とする。
Ta<Tw1…(1)
この構成によれば、条件式(1)を満足することを条件として排熱供給手段への流体の導入を遮断すると共に加熱手段で流体を加熱させるので、温度調整対象を昇温させる運転の立ち上がり直後等の非定常状態において、熱付与部に流入する流体の流入温度Tw1を排熱媒体の温度Taが下回る場合に、加熱手段を用いて流体及び温度調整対象を昇温させることができると共に、流体の熱が排熱媒体に奪われて流体及び温度調整対象が降温することを抑止するので、蒸発器圧力を速やかに上昇させて非定常状態から定常状態へ移行させることができる。
また、前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと、前記熱付与部から流出する前記流体の流出温度Tw2を検出する流出温度センサと、前記熱付与部に流入する前記流体の流入温度Tw1を検出する流入温度センサと、前記熱付与部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、以下の条件式(2)を満足することを条件として、前記排熱供給手段に前記流体を導入すると共に前記加熱手段で前記流体を加熱させることを特徴とする。
Tw1≦Ta<Tw2…(2)
この構成によれば、条件式(2)を満足することを条件として排熱供給手段に流体を導入すると共に加熱手段で流体を加熱させるので、温度調整対象を昇温させる運転の立ち上がり後等の非定常状態において、流入温度Tw1が排熱媒体の温度Ta以下になり、かつ、流出温度Tw2が排熱媒体の温度Taを上回る場合に、加熱手段及び排熱供給手段を併用して流体及び温度調整対象に多量の熱を付与することができる。これにより、非定常状態から定常状態へ更に速やかに移行させることができる。
また、前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと、前記熱付与部から流出する前記流体の流出温度Tw2を検出する流出温度センサと、前記熱付与部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、以下の条件式(3a),(3b)を満足することを条件として、前記排熱供給手段に前記流体を導入すると共に前記加熱手段で前記流体を加熱させることを特徴とする。
Tw2≦Ta…(3a)
Tw2<Tx…(3b)
但し、Txは、前記制御部に任意に設定された、前記熱付与部から流出する前記流体の下限温度である。
この構成によれば、条件式(3a),(3b)を満足することを条件として、排熱供給手段に流体を導入すると共に加熱手段で流体を加熱させるので、流出温度Tw2が下限温度Tx以上になって蒸発器圧力を十分に上げることができるまで、加熱手段及び排熱供給手段を併用して流体及び温度調整対象に多量の熱を付与する。これにより、蒸発器圧力を確実に上昇させることができ、暖房時の圧縮機の要求圧力比を確実に下げることができる。
また、前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと前記熱付与部から流出する前記流体の流出温度Tw2を検出する流出温度センサと、前記熱付与部を制御する制御部とを備え、前記熱付与部は、以下の条件式(4a),(4b)を満足することを条件として、前記排熱供給手段に前記流体を導入すると共に前記加熱手段による前記流体への加熱を停止することを特徴とする特徴とする。
Tw2≦Ta…(4a)
Tw2≧Tx…(4b)
但し、Txは、前記制御部に任意に設定された、前記熱付与部から流出する前記流体の下限温度である。
この構成によれば、条件式(4a),(4b)を満足することを条件として、排熱供給手段に流体を導入すると共に加熱手段による流体への加熱を停止するので、温度調整対象を昇温させる運転の定常状態の場合に、加熱手段を停止してエネルギーの消費を抑止することができる。
本発明に係る温度調整装置によれば、温度調整対象を昇温させる運転の場合において非定常状態のときに速やかに定常状態に移行させることができる。
本発明の実施形態に係る温度調整装置1の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る制御部50の熱付与部30に対する制御条件である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の冷房運転における配管接続図である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の二段圧縮サイクルを圧力エンタルピ線図(ph線図)に示したものであって、横軸がエンタルピ(h)、縦軸が圧力(p)、実線が冷房運転のサイクル、破線が暖房運転のサイクルを示している。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の暖房運転における非定常状態の配管接続図であって、条件式(1)を満足する場合の配管接続図である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の暖房運転における非定常状態の配管接続図であって、条件式(2)又は条件式(3a)(3b)を満足する場合の配管接続図である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の暖房運転における定常状態の配管接続図であって、条件式(4a)(4b)を満足する場合の配管接続図である。 本発明の実施形態に係る遠心圧縮機12の性能マップであって、横軸が流量、縦軸が圧力比である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の第一変形例の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の第二変形例の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の第三変形例の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る温度調整装置1の第三変形例の接続条件を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る温度調整装置1の概略構成図である。
図1に示すように、温度調整装置1は、ビル居室R(温度調整対象)の空調用として配設されたものであり、ターボ冷凍機10と、循環系20と、センサ部40と、制御部50とを備えている。
このような遠心圧縮機12を備えるターボ冷凍機10は、熱媒体Hが循環して二段圧縮サイクルを構成するようになっている。
具体的には、遠心圧縮機12の一段目の羽根車(不図示)で中間圧力まで気相の熱媒体Hを圧縮する。中間圧力に圧縮された熱媒体Hは、中間冷却器14から流入した冷却熱媒体Hと合流して冷却されると共に遠心圧縮機12の二段目の羽根車(不図示)で凝縮圧力まで圧縮される。凝縮圧力に圧縮された熱媒体Hは、凝縮器13に送られて後述の循環水(流体)Wに熱を奪われて凝縮し、液相となる。液相となった熱媒体Hは、膨張弁15で膨張した後に、中間冷却器14を経て大部分が膨張弁16を介して蒸発器11へと送られる。蒸発器11においては、循環水Wの熱を奪うことにより気相となり、この気相となった熱媒体Hが遠心圧縮機12の一段目の羽根車(不図示)へと送られる。
遠心圧縮機12は、回転数が可変に構成されて、冷房仕様点で最高効率状態となるように設計されている。
循環系20は、ターボ冷凍機10の熱媒体Hと熱交換を行う循環水Wが循環するものであり、図1に示すように、冷却塔(熱放出部)21と、冷水ヘッダ22及び分配管23(熱交換部)と、熱付与部30と、第一循環部25と、第二循環部26とを有している。
冷却塔21は、ビル外部に設置されており、凝縮器13から流入した循環水Wの熱を放出して循環水Wを冷却する。
冷水ヘッダ22は、第一循環部25又は第二循環部26から冷水ヘッダ22の内部に流入した循環水Wを、ビル内に配管された複数の分配管23に分配する往ヘッダ22Aと、複数の分配管23から還ってきた循環水Wを、第一循環部25又は第二循環部26に流出させる還ヘッダ22Bとを備えている。
分配管23は、ビル内の各居室に往き渡るように配設されており、各居室の空気と循環水Wとを熱交換させて各居室の空気を昇温又は降温させる。以下、ビル内の居室全体をいう場合に単に「ビル居室R」という。
熱付与部30は、流入した循環水Wに熱を付与するものであり、熱交換器31と、火力ボイラ(加熱手段)32とを備えている(後に詳述する)。
第一循環部25は、冷却塔21及び冷水ヘッダ22を凝縮器13に切替可能に接続すると共に、冷却塔21及び冷水ヘッダ22のうち一方と凝縮器13との間で循環水Wを循環させる。
第二循環部26は、冷水ヘッダ22及び熱付与部30を蒸発器11に切替可能に接続すると共に、冷水ヘッダ22及び熱付与部30のうち一方と蒸発器11との間で循環水Wを循環させる。
より具体的には、循環系20は、冷却塔出口21bと凝縮器入口13aとを接続する第一配管C1と、凝縮器出口13bと冷却塔入口21aとを接続する第二配管C2と、蒸発器入口11aと冷水ヘッダ出口22bとを結ぶ第三配管C3と、蒸発器出口11bと冷水ヘッダ入口22aとを接続する第四配管C4と、第一配管C1と第三配管C3とを接続する第一バイパス配管C5と、第二配管C2と第四配管C4とを接続する第二バイパス配管C6と、第四配管C4と熱付与部30とを接続する第一分岐配管C7と、第三配管C3と熱付与部30とを接続する第二分岐配管C8とを備えている。
また、第二配管C2において凝縮器出口13bと第二バイパス配管C6との間に配設され、凝縮器出口13b側から第二バイパス配管C6側に循環水Wを送り出す第一ポンプP1と、第四配管C4において蒸発器出口11bと第一分岐配管C7との間に配設され、蒸発器出口11b側から第一分岐配管C7側に循環水Wを送り出す第二ポンプP2とを備えている。
さらに、第一配管C1において第一バイパス配管C5と冷却塔出口21bとの間に配設された第一弁B1と、第二配管C2において第二バイパス配管C6と冷却塔入口21aとの間に配設された第二弁B2と、第一バイパス配管C5に配設された第一バイパス弁B5と、第二バイパス配管C6に配設された第二バイパス弁B6と、第三配管C3において第一バイパス配管C5と蒸発器入口11aとの間に配設された第三弁B3と、第四配管C4において第二バイパス配管C6と第二ポンプP2との間に配設された第四弁B4とを備えている。
すなわち、上述した第一循環部25は、第一配管C1と、第二配管C2と、第一バイパス配管C5と、第二バイパス配管C6と、第三配管C3のうち第一バイパス配管C5よりも冷水ヘッダ出口22b側の一部と、第四配管C4のうち第二バイパス配管C6よりも冷水ヘッダ入口22a側の一部とで構成されている。つまり、第一循環部25は、第一弁B1及び第二弁B2を開、第一バイパス弁B5及び第二バイパス弁B6を閉とすることで凝縮器13と冷却塔21との間で循環水Wを循環させる。一方、第一弁B1及び第二弁B2並びに第三弁B3及び第四弁B4を閉、第一バイパス弁B5及び第二バイパス弁B6を開とすることで凝縮器13と冷水ヘッダ22との間で循環水Wを循環させる。
また、上述した第二循環部26は、第三配管C3と、第四配管C4と、第一分岐配管C7と、第二分岐配管C8とで構成されている。つまり、第二循環部26は、第三弁B3及び第四弁B4を開、第一バイパス弁B5及び第二バイパス弁B6並びに熱付与部30における弁ユニット33(後述する。)を閉とすることで蒸発器11と冷水ヘッダ22との間で循環水Wを循環させる。一方、第三弁B3及び第四弁B4を閉とした状態において、熱付与部30における弁ユニット33の弁B9,B10を開かつ弁B11を閉、又は、弁B9,B10を閉かつ弁B11を開とすることで蒸発器11と熱付与部30との間で循環水Wを循環させる。
熱付与部30は、図1に示すように、熱交換器31と、火力ボイラ32と、弁ユニット33とを備えている。
熱交換器31は、ビル居室Rからの排気(排熱媒体)Aが流通する排気ダクトDに配設されている。この熱交換器31は、例えば、伝熱管内を循環水Wが流れるように構成されて管壁を介して排気Aと熱交換を行うように構成された非接触型のものであり、排気Aと循環水Wとが接触しないようになっている。この熱交換器31は、第二循環部26の第一分岐配管C7に対して上流側配管C9を介して接続されていると共に、第二循環部26の第二分岐配管C8に対して下流側配管C10を介して接続されている。
火力ボイラ32は、具体的には、ガス焚又は油焚のものであり、循環水Wを加熱することができるようになっており、下流側配管C10に配設されている。下流側配管C10において火力ボイラ32と熱交換器出口31bとの間には、上流側配管C9に連通する分岐管C11が配設されている。
弁ユニット33は、上流側配管C9において分岐管C11と熱交換器入口31aとの間に配設された上流弁B9と、下流側配管C10において分岐管C11と熱交換器出口31bとの間に配設された下流弁B10と、分岐管C11に配設されたバイパス調整弁B11とで構成されている。
センサ部40は、三つのセンサから構成されており、排気ダクトDにおいて熱交換器31よりも上流側に設けられて排気Aの排気温度Taを検出する排気温度センサ(排熱媒体温度センサ)41と、上流側配管C9又は第一分岐配管C7に配設されて熱付与部30に流入する循環水Wの流入温度Tw1を検出する流入温度センサ42と、下流側配管C10又は第二分岐配管C8に配設されて熱付与部30から流出する(蒸発器11に流入する)循環水Wの流出温度Tw2を検出する流出温度センサ43とを備えている。なお、各センサは、検出結果を制御部50に出力する。
制御部50は、上述した各弁の開閉制御を行って蒸発器11及び凝縮器13の接続先を切替制御すると共に、センサ部40からの検出結果に基づいて熱付与部30の制御を行う。
すなわち、制御部50は、冷房運転をする場合には、第一循環部25において凝縮器13と冷却塔21とを接続すると共に第二循環部26において蒸発器11と冷水ヘッダ22とを接続する。また、暖房運転をする場合には、凝縮器13と冷水ヘッダ22とを接続すると共に、第二循環部26において蒸発器11と熱付与部30とを接続する。
また、制御部50は、暖房運転において、センサ部40の各センサから入力された検出結果と、記憶部(不図示)に記憶された図2に示す条件とを比較して、熱付与部30を制御する。
すなわち、制御部50は、以下の条件式(1)を満足することを条件として、熱交換器31への循環水Wの導入を遮断すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させる。
Ta<Tw1…(1)
具体的には、上流弁B9と下流弁B10とを閉、バイパス調整弁B11を開とし、火力ボイラ32をオンにする。
また、制御部50は、以下の条件式(2)を満足することを条件として、熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させる。
Tw1≦Ta<Tw2…(2)
具体的には、上流弁B9と下流弁B10とを開、バイパス調整弁B11を閉とし、火力ボイラ32をオンにする。
また、制御部50は、以下の条件式(3a)(3b)を満足することを条件として、熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させる。
Tw2≦Ta…(3a)
Tw2<Tx…(3b)
具体的には、上流弁B9と下流弁B10とを開、バイパス調整弁B11を閉とし、火力ボイラ32をオンにする。なお、Txは、制御部50に任意に設定された、熱付与部30から流出する循環水Wの下限温度であり、例えば、暖房運転の定常状態における蒸発器圧力pa(=pa2、図4参照)を満足することができる循環水Wの温度に定められる。
また、制御部50は、以下の条件式(4a)(4b)を満足することを条件として、熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32による循環水Wへの加熱を停止する。
Tw2≦Ta…(4a)
Tw2≧Tx…(4b)
具体的には、上流弁B9と下流弁B10とを開、バイパス調整弁B11を閉とし、火力ボイラ32をオフにする。
次に、上記の構成からなる温度調整装置1の動作について図を用いて説明する。
まず、冷房運転をする場合には、制御部50が、図3に示すように、第一循環部25において凝縮器13と冷却塔21とを接続すると共に第二循環部26において蒸発器11と冷水ヘッダ22とを接続する。
そうすると、第二循環部26の循環水Wが蒸発器11と冷水ヘッダ22との間で循環し、蒸発器11において循環水Wが熱媒体Hに熱を奪われて冷却された後に往ヘッダ22Aを介して分配管23に流入し、ビル居室Rの空気と熱交換をしてビル居室Rを冷房する。そして、昇温した循環水Wが還ヘッダ22Bに集められた後に蒸発器11に送られ、ターボ冷凍機10の熱媒体Hに再び熱を奪われて冷却される。
熱媒体Hが奪った熱は、凝縮器13において第一循環部25の循環水Wに受け渡され、この循環水Wが受け取った熱と遠心圧縮機12の動力エネルギーとを冷却塔21において外気に放出する。
図4は、ターボ冷凍機10の二段圧縮サイクルを圧力エンタルピ線図(ph線図)に示したものであって、横軸がエンタルピ(h)、縦軸が圧力(p)、実線が冷房運転のサイクル、破線が暖房運転のサイクルを示している。
ターボ冷凍機10においては、図4に実線又は破線で示す二段圧縮サイクルが構成され、熱媒体Hが蒸発器11で第二循環部26の循環水Wの熱を奪うと共に凝縮器13で第一循環部25の循環水Wに熱を受け渡す。冷房運転においては、図4に実線で示すように、蒸発器圧力paと凝縮器圧力pbとの圧力差分(温度差分)が小さくなっており、遠心圧縮機12の回転数Nが比較的に低い状態で(回転数N1、図8参照)、遠心圧縮機12に要求される圧力比を満足することできる。
一方、暖房運転をする場合には、制御部50が、図5及び図6に示すように、凝縮器13と冷水ヘッダ22とを接続すると共に、第二循環部26において蒸発器11と熱付与部30とを接続する。
暖房運転の定常状態においては、後述するように制御部50が熱交換器31に循環水Wを導入する一方、火力ボイラ32を停止することで、第二循環部26の循環水Wが蒸発器11と熱付与部30の熱交換器31との間で循環する。
すなわち、第二循環部26における循環水Wは、熱交換器31において排熱が供給された後に、蒸発器11において熱媒体Hに熱(=蒸発器11の入力熱+遠心圧縮機12の動力エネルギー)を奪われるサイクルを繰り返す。
熱媒体Hは、蒸発器11において循環水Wから奪った熱を、凝縮器13において第一循環部25の循環水Wに受け渡す。
第一循環部25における循環水Wは、凝縮器13において熱媒体Hから熱を受け取った後に、往ヘッダ22Aを介して分配管23に流入し、ビル居室Rの空気と熱交換をしてビル居室Rを暖房する。そして、降温した循環水Wが還ヘッダ22Bに集められた後に凝縮器13に流入し、凝縮器13において再び熱媒体Hから熱を受け取るサイクルを繰り返す。
そして、暖房により昇温したビル居室Rの空気が排気ダクトDに排出され、この排気Aの排熱を熱交換器31が回収して第二循環部26の循環水Wに供給する。
暖房運転においては、図4に破線で示すように、蒸発器圧力paと凝縮器圧力pbとの圧力差分(温度差分)が冷房(実線)よりも大きくなるが、第二循環部26における循環水Wに排熱が供給された分だけ蒸発器圧力paがpa1からpa2に上昇して維持されるために、この上昇分だけ蒸発器圧力paと凝縮器圧力pbとの圧力差分が小さくなる。つまり、暖房時に遠心圧縮機12に要求される要求圧力比が小さくなり、冷房時の回転数N1から回転数を僅かに増加させるだけで、暖房時の要求圧力比を満足することできる(回転数N2、図8参照)。
このような暖房運転の定常状態(後述する図7の状態)に移行する前には、ビル居室Rの空気が比較的に低温であり、第二循環部26の循環水Wに対して排気Aの排熱を十分に供給することができない。しかしながら、温度調整装置1は、暖房運転起動した後に定常状態に速やかに移行することが可能である。
すなわち、暖房運転起動直後において排気温度Taが熱付与部30に流入する循環水Wの流入温度Tw1よりも低い場合には、制御部50は、センサ部40から入力された検出結果に基づいて上述した条件式(1)を満たすと判断し、図5に示すように、熱交換器31への循環水Wの導入を遮断すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させる。つまり、制御部50は、火力ボイラ32で循環水Wを加熱して循環水Wの温度を上昇させる。このようにすることで、図4に示すように、一点鎖線で示す蒸発器圧力paがpa1から図中上方のpa2に向かって上昇する。
この際、流入温度Tw1が排気温度Taより低いために、熱交換器31に循環水Wを導入すると循環水Wの熱が排気Aに奪われて蒸発器圧力paの上昇が遅くなったり、低下したりしてしまうが、熱交換器31への循環水Wの導入を遮断するために蒸発器圧力paが速やかに上昇していく。
このようにして循環水Wに付与された熱は、凝縮器13において第一循環部25の循環水Wに移動し、冷水ヘッダ22及び分配管23を介して、ビル居室Rを暖房する。
次に、暖房運転起動後において流入温度Tw1が排気温度Ta以下で、かつ、排気温度Taが熱付与部30から流出する循環水Wの流出温度Tw2よりも低い場合には、制御部50は、センサ部40から入力された検出結果に基づいて上述した条件式(2)を満たすと判断し、図6に示すように、熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させる。
つまり、流入温度Tw1が排気温度Ta以下であるために、熱交換器31に循環水Wを導入すると排気Aの排熱が循環水Wに供給され、火力ボイラ32の加熱と併さって循環水Wに多量の熱が付与され、蒸発器圧力paが更に速やかに上昇していく。
次に、暖房運転起動後において、熱付与部30から流出する循環水Wの流出温度Tw2が排気温度Ta以下となり、かつ、流出温度Tw2が下限温度Txよりも低いときには、制御部50は、センサ部40から入力された検出結果に基づいて、上述した条件式(3a)(3b)を満たすと判断し、引き続き熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させる。
つまり、流出温度Tw2が排気温度Ta以下になったとしても、下限温度Txを下回っている場合には、排気A及び循環水Wがどちらも低温となって蒸発器圧力pa(=pa2)を確保することができないために、火力ボイラ32及び熱交換器31を併用して循環水Wに多量の熱を付与し、蒸発器圧力paを更に上昇させる。
そして、暖房運転起動後において、熱付与部30から流出する循環水Wの流出温度Tw2が排気温度Ta以下になり、かつ、下限温度Tx以上になった場合には、制御部50は、センサ部40から入力された検出結果に基づいて、上述した条件式(4a)(4b)を満たすと判断し、図7に示すように、引き続き熱交換器31に循環水Wを導入する一方、火力ボイラ32を停止する。
つまり、流出温度Tw2が下限温度Tx以上になり、かつ、排気温度Ta以下になった場合には、熱交換器31で循環水Wに排熱を供給するだけで蒸発器圧力pa(=pa2)を確保することができるために、火力ボイラ32を停止してエネルギーの消費を抑制する。
このようにして、温度調整装置1の暖房運転が定常状態となり、図4に示すように、蒸発器圧力pa(=pa2)を維持して暖房時の要求圧力比を小さくする。そして、この暖房時の要求圧力比に応じて遠心圧縮機12の回転数Nを僅かに増加させ(回転数N2)、暖房を効率よく行う。
なお、定常状態移行後においても、不測に排気Aの温度が下がった場合等には、制御部50が上記条件式(1)、(2)、(3a)(3b)を満たすと判断し、上記と同様に熱付与部30を制御して、定常状態に速やかに復帰する。
以上説明したように、温度調整装置1によれば、循環水Wを加熱可能な火力ボイラ32を具備するので、暖房運転を行う場合において、排熱が少量であったとしても循環水Wを加熱することで蒸発器圧力paを上昇させることができると共に、ターボ冷凍機10及び分配管23を介してビル居室Rを暖房させることができる。そして、ビル居室Rからの排熱を回収することでビル居室R及び循環系に蓄積される熱量が増加するので、非定常状態から定常状態に速やかに移行することができる。
図8は、遠心圧縮機12の性能マップであって、横軸が流量、縦軸が圧力比である。
図8に示すように、遠心圧縮機12は、冷房仕様点で最高効率状態となるように設計されており、冷房運転において良好な効率となり、また、作動流量範囲が広く確保されている。
熱付与部を有さない温度調整装置では、暖房運転において外気から熱を吸い上げるので、蒸発器圧力paが低くなって遠心圧縮機の暖房時の要求圧力比が大きくなり、遠心圧縮機12の回転数Nを増大させなくてはならない(図4参照)。このため、効率が低下すると共に、流量作動範囲が狭くなり部分負荷特性が低下してしまう。
しかしながら、温度調整装置1によれば、暖房運転において熱付与部30が排気Aが循環水Wに熱を供給することで、蒸発器圧力paと凝縮器圧力pbとの差が小さくなって暖房時の要求圧力比を小さくすることができる(図4参照)。これにより、遠心圧縮機12が冷房仕様点で最高効率状態となるように設計されていたとしても、図8に破線で示すように、遠心圧縮機12の回転数Nを僅かに増加させるだけで暖房時の要求圧力比を満足することができる。従って、効率低下を抑制しつつビル居室Rを暖房することができると共に、流量作動範囲を確保して部分負荷特性を十分に維持することが可能となる。
従って、冷房運転及び暖房運転の双方の運転において良好な効率を得ることが可能となる。
また、ビル居室Rを冷房する場合に冷却塔21を凝縮器13に接続すると共に分配管23を蒸発器11に接続する一方、ビル居室Rを暖房する場合に分配管23を凝縮器13に接続すると共に熱付与部30を蒸発器11に接続するので、ビル居室Rを適切に暖房及び冷房させるように循環水Wを循環させることができる。
また、条件式(1)を満足することを条件として、熱交換器31への循環水Wの導入を遮断すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させるので、暖房運転の立ち上がり直後等の非定常状態において、熱付与部30に流入する循環水Wの流入温度Tw1を排気温度Taが下回る場合に、火力ボイラ32を用いて循環水Wを昇温させると共に、循環水Wの熱が排気Aに奪われて循環水Wの降温することを抑止することができる。これにより、蒸発器圧力paを速やかに上昇させて非定常状態から定常状態へ移行させることができる。
また、条件式(2)を満足することを条件として火力ボイラ32と熱交換器31とに循環水Wを導入するので、暖房運転の立ち上がり後等の非定常状態において、流入温度Tw1が排気温度Ta以下になり、かつ、流出温度Tw2を排気温度Taが下回る場合に、火力ボイラ32及び熱交換器31を併用して循環水Wに多量の熱を付与することができる。これにより、非定常状態から定常状態へ更に速やかに移行させることができる。
また、条件式(3a),(3b)を満足することを条件として熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させるので、流出温度Tw2が下限温度Tx以上になって蒸発器圧力paを十分に確保することができるまで、火力ボイラ32及び熱交換器31を併用して循環水Wに多量の熱を付与することができる。これにより、蒸発器圧力paを確実に上昇させることができると共に、暖房時の遠心圧縮機12の要求圧力比を十分に下げることができる。
また、条件式(4a),(4b)を満足することを条件として、火力ボイラ32と熱交換器31とに循環水Wを導入するので、流出温度Tw2が下限温度Tx以上になって排熱のみで蒸発器圧力paを十分に維持することができる定常状態の場合に、火力ボイラ32を停止してエネルギーの消費を抑制することができる。これにより、火力ボイラ32による加熱を停止してエネルギーの消費を抑制することができる。
また、熱交換器31が、非接触型のものであり、循環水Wを排気Aに直接接触させずに循環水Wに排熱を付与するので、循環水Wが排気Aに含まれるダストや油分等によって汚染されることを防止することができる。従って、循環系20の流路の内表面にダスト等が付着すること及びダスト等の付着による伝熱効率の低下を抑止することができる。これにより、例えば、熱交換器31が有する伝熱管の外表面にダスト等が付着したとしても、循環系20の流路の内表面にダスト等が付着した場合に比べて、清掃の手間を軽減することができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した実施の形態においては、ターボ冷凍機10を単数設ける構成にしたが、図1に示すようにターボ冷凍機10´,10´´を複数設けて冷水ヘッダ22に接続する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態においては、暖房運転の際(冬季)における第二循環部26の循環水Wの凍結対策について特に言及しなかったが、例えば、循環水Wに不凍液を混入させたり、暖房停止時に第三弁B3と第四弁B4とを開とすることで、循環水Wの凍結を防止することが可能である。
また、上述した実施の形態においては、循環水Wを加熱する手段として、火力ボイラ32を用いる構成としたが、図9に示すように、循環水Wを加熱する場合に蒸気を供給するように構成した蒸気焚ボイラ(加熱手段)32Aを用いてもよい。この際、蒸気吸収冷凍機、再生器及び再生器用の蒸気設備35を用いた既存の温度調整装置において、蒸気吸収冷凍機の代替機としてターボ冷凍機10を用いて温度調整装置1を構成する場合に、既存の蒸気設備35を流用することが可能である。これは、火力ボイラの場合も同様であり、ガス焚きや油焚きの吸収冷凍機の火力設備を流用することが可能である。
同様に、循環水Wを加熱する場合に通電するように構成したヒーターを用いてもよい。例えば、図10に示すように、下流側配管C10にトレースヒーター(加熱手段)32Bを巻く構成が考えられる。これにより、循環水Wの加熱手段としてガスや油、蒸気が使えない環境であっても加熱手段を付加することが可能である。
また、上述した実施の形態においては、循環系20に多数の弁を設ける構成としたが、図11に示すように、三方弁を用いて、弁の数を少なくしてもよい。
例えば、第一配管C1と第一バイパス配管C5との接合部に第一の三方弁S1を、第三配管C3と第一バイパス配管C5との接合部に第三の三方弁S3を設けることで、第一弁B1と第三弁B3と第一バイパス弁B5とを省略することができる。
同様に、第二配管C2と第二バイパス配管C6との接合部に第二の三方弁S2を、第四配管C4と第二バイパス配管C6との接合部に第四の三方弁S4を設けることで、第二弁B2と第四弁B4と第二バイパス弁B6とを省略することができる。
同様に、上流側配管C9と分岐管C11との接続部に第五の三方弁S5を用いることで、上流弁B9と下流弁B10とを省略することができる。
上記のように三方弁を用いた場合において、図12に示すように、第一の三方弁S1及び第二の三方弁S2を直進接続することにより凝縮器13と冷却塔21とを接続すると共に、第三の三方弁S3及び第四の三方弁S4を直進接続にすることにより蒸発器11と冷水ヘッダ22とを接続して冷房運転を行うことができる。
また、暖房運転を行う場合には、第一の三方弁S1、第二の三方弁S2、第三の三方弁S3及び第四の三方弁S4を曲がり接続することにより凝縮器13と冷水ヘッダ22とを接続すると共に以下のようにして暖房を行うことが可能である。
すなわち、条件式(1)を満足する場合に、第五の三方弁S5を曲がり接続してバイパス調整弁B11を開、火力ボイラ32をオンとすることで、熱交換器31への循環水Wの導入を遮断すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱することができる。
同様に、条件式(2)又は条件式(3a)(3b)を満足する場合に、第五の三方弁S5を直進接続してバイパス調整弁B11を閉、火力ボイラ32をオンとすることで、熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32で循環水Wを加熱させることができる。
同様に、条件式(4a)(4b)を満足する場合に、第五の三方弁S5を直進接続してバイパス調整弁B11を閉、火力ボイラ32をオフとすることで、熱交換器31に循環水Wを導入すると共に火力ボイラ32による循環水Wへの加熱を停止することができる。
このように、上述した作用と同様の効果を得つつ、弁の数を少なくすることができ、かつ、開閉制御も容易になる。
また、上述した実施の形態においては、熱交換器31と火力ボイラ32を上流側配管C9、下流側配管C10及び分岐管C11で接続し、上流弁B9、下流弁B10、バイパス調整弁B11を設ける構成としたが、この配管構成は一例であり、熱交換器31を流通及び遮断可能に、熱交換器31及び火力ボイラ32を連通可能に配管構成すれば、上述した効果と同様の効果を得ることができる。例えば、上述した実施形態では、下流側配管C10に火力ボイラ32を配設する構成にしたが、分岐管C11において火力ボイラ32を配設すると共に火力ボイラ32の上流及び下流の少なくとも一方に弁を設ける構成にしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、二つの羽根車が設けられた遠心圧縮機12を備えるターボ冷凍機10を用いて本発明を構成したが、一つの羽根車が設けられた遠心圧縮機12を備えるターボ冷凍機を用いて本発明を構成してもよい。また、三つ以上の羽根車の圧縮機でもよい。
また、上述した実施の形態においては、中間冷却器14及び膨張弁15,16を備えて二段圧縮サイクルを構成するターボ冷凍機10を用いる構成としたが、単数の膨張弁のみを備えて中間冷却器の無い単段圧縮サイクルを構成するターボ冷凍機を用いてもよい。また、中間冷却器が複数有り、膨張弁が中間冷却器の数+1個の多段圧縮サイクルを構成するターボ冷凍機でもよい。
また、上述した実施の形態においては、熱交換器を非接触型のものを用いたが、接触型のものを用いてもよい。
また、上述した実施の形態においては、ビルの空調用に本発明を適用したが、ビル以外の建造物あるいは建造物以外の構造物の温度調整用として本発明を適用してもよい。
1…温度調整装置
10…ターボ冷凍機
11…蒸発器
12…遠心圧縮機(圧縮機)
13…凝縮器
15,16…膨張弁
20…循環系
21…冷却塔(熱放出部)
23…分配管(熱交換部)
25…第一循環部
26…第二循環部
30…熱付与部
31…熱交換器(排熱供給手段)
32…火力ボイラ(加熱手段)
32A…蒸気焚ボイラ(加熱手段)
32B…トレースヒーター(加熱手段)
41…排気温度センサ(排熱媒体温度センサ)
42…流入温度センサ
43…流出温度センサ
50…制御部
A…排気(排熱媒体)
H…熱媒体
R…ビル居室(温度調整対象)
Ta…排気温度(排熱媒体の温度)
Tx…下限温度
Tw1…流入温度
Tw2…流出温度
W…循環水(流体)

Claims (7)

  1. 蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張弁の間を熱媒体が循環するターボ冷凍機と、
    前記熱媒体と熱交換を行う流体が循環すると共に、前記流体の熱を外部に放出する熱放出部、前記流体と温度調整対象との間で熱を交換させる熱交換部及び前記流体に熱を付与する熱付与部を有する循環系とを備える温度調整装置であって、
    前記循環系は、前記熱放出部及び前記熱交換部を前記凝縮器に切替可能に接続すると共に、前記熱放出部及び前記熱交換部のうち一方と前記凝縮器との間で前記流体を循環させる第一循環部と、
    前記熱交換部及び前記熱付与部を前記蒸発器に切替可能に接続すると共に、前記熱交換部及び前記熱付与部のうち一方と前記蒸発器との間で前記流体を循環させる第二循環部とを有し、
    前記熱付与部は、前記流体を導入可能に構成され、前記温度調整対象から排出された排熱媒体が有する排熱を前記導入した流体に供給する排熱供給手段と、
    前記流体を加熱可能な加熱手段とを具備することを特徴とする温度調整装置。
  2. 前記排熱供給手段は、前記流体を前記排熱媒体に接触させずに、前記流体に排熱を付与することを特徴とする請求項1に記載の温度調整装置。
  3. 前記温度調整対象を降温させる場合に、前記第一循環部が前記熱放出部を前記凝縮器に接続すると共に前記第二循環部が前記熱交換部を前記蒸発器に接続する一方、
    前記温度調整対象を昇温させる場合に、前記第一循環部が前記熱交換部を前記凝縮器に接続すると共に前記第二循環部が前記熱付与部を前記蒸発器に接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の温度調整装置。
  4. 前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと、
    前記熱付与部に流入する前記流体の流入温度Tw1を検出する流入温度センサと、
    前記熱付与部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、以下の条件式(1)を満足することを条件として、前記排熱供給手段への前記流体の導入を遮断すると共に前記加熱手段で前記流体を加熱させることを特徴とする請求項3に記載の温度調整装置。
    Ta<Tw1…(1)
  5. 前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと、
    前記熱付与部から流出する前記流体の流出温度Tw2を検出する流出温度センサと、
    前記熱付与部に流入する前記流体の流入温度Tw1を検出する流入温度センサと、
    前記熱付与部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、以下の条件式(2)を満足することを条件として、前記排熱供給手段に前記流体を導入すると共に前記加熱手段で前記流体を加熱させることを特徴とする請求項3又は4に記載の温度調整装置。
    Tw1≦Ta<Tw2…(2)
  6. 前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと、
    前記熱付与部から流出する前記流体の流出温度Tw2を検出する流出温度センサと、
    前記熱付与部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、以下の条件式(3a),(3b)を満足することを条件として、前記排熱供給手段に前記流体を導入すると共に前記加熱手段で前記流体を加熱させることを特徴とする請求項3から5のうちいずれか一項に記載の温度調整装置。
    Tw2≦Ta…(3a)
    Tw2<Tx…(3b)
    但し、Txは、前記制御部に任意に設定された、前記熱付与部から流出する前記流体の下限温度である。
  7. 前記排熱媒体の温度Taを検出する排熱媒体温度センサと
    前記熱付与部から流出する前記流体の流出温度Tw2を検出する流出温度センサと、
    前記熱付与部を制御する制御部とを備え、
    前記熱付与部は、以下の条件式(4a),(4b)を満足することを条件として、前記排熱供給手段に前記流体を導入すると共に前記加熱手段による前記流体への加熱を停止することを特徴とする特徴とする請求項3から6のうちいずれか一項に記載の温度調整装置。
    Tw2≦Ta…(4a)
    Tw2≧Tx…(4b)
    但し、Txは、前記制御部に任意に設定された、前記熱付与部から流出する前記流体の下限温度である。
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