JP2011244070A - 電力増幅器及びそれを用いた基地局 - Google Patents

電力増幅器及びそれを用いた基地局 Download PDF

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【課題】無線通信機の送信系に用いられる電力増幅器において、電力増幅器の出力強度が変化すると効率が低下するため、高効率で電力増幅器を動作させるためには出力電力に追随して電力増幅器の負荷を可変する必要があった。しかし、基地局の電力増幅器は出力インピーダンスが小さいため、誤差が特性に大きく影響する。また、通信の大容量化に伴い広帯域特性も求められるようになり、広帯域・低損失・細かなインピーダンス可変を行える負荷可変方式が必要である。
【解決手段】電力増幅のトランジスタとアンテナ前段の負荷可変回路との間に、伝送線路トランスを配置し、広帯域かつ低損失な整合回路を用いた電力増幅器。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力増幅器及びそれを用いた基地局に係り、特に、出力電力強度が変化する携帯電話等の基地局に用いる電力増幅器において、高効率に動作し基地局の低消費電力化に有効な技術に関するものである。
電力増幅器の効率を表す指標の一つとしてPAE(Power Added Efficiency)が式(1)で求められる。PAEの数値が高いほど高効率に動作している事になる。
PAE=((出力電力−入力電力)/(直流電力))×100% (1)
つまり、PAEが最大となる出力負荷インピーダンスは出力電力により異なる。そこで、特許文献1や特許文献2には、電力増幅器を高効率で動作させるために、出力電力に応じて負荷インピーダンスを調整する方式が開示されている。すなわち、特許文献1には、FETの出力側に設けられた出力整合回路のインピーダンス可変素子を出力電力検出器により制御する高周波電力増幅器が開示されている。また、特許文献2には、電力増幅素子の出力側に設けられた出力整合回路における負荷インピーダンスを出力電力変化に応じて最適状態とする高周波電力増幅器が開示されている。
さらに、特許文献3には、電力増幅器の出力トランスの2次側に、周波数マッチング用の複数のキャパシタと、これらのキャパシタを選択するスイッチ回路を備え、電力増幅器への流入電流を検出し、効率を最大にするキャパシタを選択するようにした電力増幅器が開示されている。
特許文献4には、複数段電力増幅器のうちの少なくとも2個が出力端子に高周波的に接続されており、出力端の間には伝送線変圧器が接続された電力増幅器が開示されている。同様な電力増幅器が、特許文献5にも開示されている。
特開2008-252267号公報 特開2005−79967号公報 特開2009-130897号公報 特開2006−295896号公報 特開2007-288780号公報
無線通信は、高速化要求により第2世代:GSM(Global System for Mobile Communication)、第2.5世代:EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)、第3世代:WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、第3.5世代:HSPA(High Speed Packet Access)と発展している。今後は更なる高速化を目的とし、第3.9世代:LTE(Long Term Evolution)、第4世代:IMT−A(International Mobile Telecommunications−Advanced)と新たな規格が3GPP(Third Generation Partnership Project)で議論されている。
無線通信における基地局装置において、消費電力の約40%は電力増幅器が占めており、この電力増幅器を高効率に動作させることが基地局の低電力化に繋がる。さらに、無線通信の高速化の要求から変調帯域幅は現在の20MHzから今後採用されるであろうIMT−Aにおいては100MHzが想定されており、広帯域で高効率な電力増幅器が必要となる。
無線通信機の送信系に用いられる電力増幅器において、電力増幅器の出力強度が変化すると効率が低下するため、高効率で電力増幅器を動作させるためには出力電力に追随して電力増幅器の負荷を可変する必要があった。しかし、基地局の電力増幅器は出力インピーダンスが小さいため、誤差が特性に大きく影響する。また、通信の大容量化に伴い広帯域特性も求められるようになり、広帯域・低損失・細かなインピーダンス可変を行える負荷可変方式が必要である。
特許文献1、特許文献2に記載された例のように、出力電力に応じて負荷インピーダンスを調整する方式では、電力増幅用トランジスタの出力にコイル・コンデンサ・ダイオード等で構成された負荷可変回路を直接接続している。そのため、基地局においては、電力増幅トランジスタの出力インピーダンスが低いため狭帯域になってしまうという問題があった。また、広帯域化のために、コイル・コンデンサを多段に接続する方法があるが、多段にすると損失が大きくなるという問題がある。そのため、広帯域でかつ低損失な負荷可変方式が必要である。
特許文献3に記載の電力増幅器は、電力増幅器の出力側に接続されたトランスが巻き線タイプであり、1次側と2次側の一対の巻き線が直流的には分離され磁気的に結合している。この出力トランスは、平衡/不平衡変換(バラン)として使用されており、広帯域でのマッチングには適していない。
特許文献4や特許文献5に記載の伝送線変圧器は、1次側と2次側が、直流的には分離され磁界のみで結合している。この種の伝送線変圧器は、広帯域でのマッチングには適していない。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものである。本発明の解決すべき課題は、無線通信の基地局に用いられる電力増幅器として、広帯域で低損失、かつ、高効率の電力増幅器及びそれを用いた基地局を提供することにある。
本発明の代表的なものの一例を示せば以下の通りである。本発明の電力増幅器は、無線通信機の送信系に用いられる電力増幅器であって、電力増幅用のトランジスタと、負荷可変回路と、前記トランジスタと前記負荷可変回路との間に接続された伝送線路トランスとを具備してなり、前記伝送線路トランスは、1次側と2次側の伝送線路を有しており、該1次側と2次側の伝送線路が、交流的には電磁結合により接続されかつ、直流的に接続された構成を有しており、前記伝送線路の前記1次側が前記トランジスタの出力側に接続され、前記2次側が前記負荷可変回路の入力側に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、電力増幅器と負荷可変回路との間に伝送線路トランスを挿入し、広帯域、低損失でインピーダンス変換を行い、高効率な電力増幅器及びそれを用いた基地局を提供することができる。
本発明の第1の実施例に係る電力増幅器の基本的な回路構成例を示す図である。 本発明の各実施例に採用可能な、インピーダンス比1:4の伝送線路トランスの回路構成を示す図である。 図2Aの伝送線路構造の外観を示す斜視図である。 図2Aの伝送線路トランスの動作原理図である。 本発明の各実施例に採用可能な、インピーダンス変換比1:nの伝送線路トランスの回路構成を示す図である。 本発明の各実施例に採用可能な、インピーダンス変換比1:4の小型伝送線路トランスの回路構成を示す図である。 図5Aの伝送線路構造の外観を示す斜視図である。 本発明の各実施例に採用可能な、インピーダンス可変回路の例を示す図である。 図6Aに示したインピーダンス可変回路のインピーダンス可変範囲を示すスミスチャートである。 本発明の各実施例に採用可能な、インピーダンス可変回路の他の例を示す図である。 図7Aに示したインピーダンス可変回路のインピーダンス可変範囲を示すスミスチャートである。 発明者がシミュレーションで求めた、本発明によるインピーダンス可変回路と組み合わせた伝送線路トランスと、従来方式の通過特性の一例を示す図である。 本発明におけるインピーダンス可変範囲の説明図である。 本発明の第2の実施例になる電力増幅器の構成例を示す図である。 第2の実施例の制御回路に保存されているデータテーブルの構成例を示す図である。 スミスチャート上における、最適の利得、高効率、及び最小の歪を与えるインピーダンス値の範囲の一例を示す図である。 本発明の第3の実施例になる電力増幅器の構成例を示す図である。 本発明の第4の実施例になる電力増幅器の構成例を示す図である。 本発明の第5の実施例になる電力増幅器の構成例を示す図である。 本発明の第6の実施例になる電力増幅器の構成例を示す図である。 第6の実施例における高周波部品の実装形態の例を示す図である。 本発明のいずれかの実施例になる電力増幅器を備えた、基地局の基本構成を示す図である。 図17の実施例における、帯域可変無線システムの使用帯域の一例として、全バンド使用の例を示す図である。 図17の実施例における、帯域可変無線システムの使用帯域の一例として、バンドA・B・Cのみ使用の例を示す図である。 図17の実施例における、帯域可変無線システムの使用帯域の一例として、バンドCのみ使用の例を示す図である。 出力電力に対する電力増幅器出力負荷とPAE関係の概要図である。 出力電力に対する電力増幅器出力負荷インピーダンスと歪の関係の一例を示す図である。 従来のインピーダンス可変電力増幅器の基本構成例を示す図である。
本発明では、無線通信の基地局に用いられる電力増幅器が負荷可変回路を含んでおり、出力電力強度により該電力増幅器出力の負荷インピーダンスを可変とする機能を有し、広帯域で低損失な高効率の電力増幅器を提供する。
一般的に、伝送線路トランスは高周波において広帯域・低損失でインピーダンス変換を行うことが可能である。ここで用いる伝送線路トランスとは、伝送線路を用いて1次側と2次側が電磁結合することで接続され直流的にも接続されているトランスのことであり、一般に広く用いられている、直流的には分離され1次側と2次側が磁気的に結合している巻き線型のトランスとは異なる。
基地局用の電力増幅器は、高出力用のためトランジスタサイズが大きく出力インピーダンスが数Ω程度と低インピーダンスである。また、出力強度によって最適負荷となる範囲は狭く、わずかな誤差が特性に大きく影響する。そこで、電力増幅器出力に伝送線路トランスを設けることで、出力インピーダンスを数Ωから数十Ωに低損失で変換し、さらに、トランス入力位置でのインピーダンス範囲が狭くなり、トランジスタ出力位置でインピーダンス微調整が可能となる。
また、反対にフェムトセル等の通信エリヤが比較的狭い範囲の場合は、使用するトランジスタはサイズが小さくなり出力インピーダンスが大きい場合には、負荷可変回路の可変範囲をトランジスタ出力部分で広い範囲の調整が可能とする。
本発明において電力増幅器は出力強度によりアンテナ前段の負荷可変回路を制御しトランジスタ負荷を可変していることを特徴とする。
本発明において電力増幅器は、直流電流値によりアンテナ前段の負荷可変回路を制御しトランジスタ負荷を可変していることを特徴とする。
本発明において電力増幅器は、出力強度によりアンテナ前段の負荷可変回路および電力増幅器の印加電圧を制御していることを特徴とする。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る伝送線路トランスを用いた電力増幅器の基本構成の回路を示す図である。電力増幅のトランジスタ10,伝送線路トランス(若しくは伝送線路ユニット)11、インピーダンス可変回路12を直列に接続し、さらに、ディプレクサ13を介してこのインピーダンス可変回路12をアンテナ14に接続する。電力増幅のトランジスタ10にはGaNやGaAs等のトランジスタを用い、その出力端子に伝送線路トランス11を直接接続する。該トランス11の2次側にインピーダンスを可変するインピーダンス可変回路12を接続する。
以下の実施形態の説明においては伝送線路トランス11のトランジスタ側を1次側、インピーダンス可変回路12の側を2次側とし、1次側のインピーダンスをZin、2次側のインピーダンスをZoutとする。該インピーダンス可変回路12は、Zoutを可変に制御することで、トランスを介してZinが変化し、電力増幅トランジスタ10の負荷インピーダンスが最適になるように制御される。電力増幅トランジスタ10と伝送線路トランス11は、同一の半導体基板30に形成される。
[伝送線路トランス]
次に、実施例1における伝送線路トランス(若しくは伝送線路ユニット)11の構造について、詳細に説明する。本発明で用いる伝送線路トランスとは、伝送線路を用いて1次側と2次側が交流的には電磁結合により接続され、しかも、直流的にも接続されているトランスの事である。この伝送線路トランスは、直流的には分離され1次側と2次側が磁界のみで結合している、巻き線型のトランスとは異なる。
図2Aに、インピーダンス比1:4の伝送線路トランス11の伝送線路(Guanella Type)の回路を示す。また、図2Bに、図2Aの伝送線路構造の外観を示す斜視図を示す。トランスの入力側(1次側)は2つの線路17A−1,17B−1,17A−2,17B−2を一組とする伝送線路18−1,18−2を並列に接続し、それらの出力側(2次側)はこれら2つ線路を直列に接続する。すなわち、1次側において、2つの線路17A−1,17A−2の2つの線路がトランジスタ10の出力段に並列に接続され、17B−1,線路17B−2が各々接地されている。また、2次側では、線路17A−1がインピーダンス可変回路12の入力端子に接続され、線路17A−2が線路17B−1に接続され、線路17B−2が接地されている。
図2Aに示した伝送線路トランスの基本概念を、図3を用いて説明する。伝送線路トランスは、2組の伝送線路18−1,18−2を入力側は並列に出力側は直列に接続する。伝送線路のインピーダンスをZo(=R)とすると、入力側のインピーダンスは並列接続なのでZo/2となり出力側のインピーダンスは直列接続なので2Zoとなる。従って、入力と出力のインピーダンス比はZo/2:2Zo=1:4となる。換言すると、入力側の電流をI,電圧をEとすると出力側の電圧は2E、電流はI/2となる。
すなわち、二つの伝送線路19−1,19−2の特性インピーダンスをZo、長さをλ/4とすると、入力側(Zin)をZo/2、出力側(Zout)を2Zoとした時が全周波数帯域において整合がとれ、ZinとZoutのインピーダンス比はZo/2:2Zoで1:4となる。
また、Zout=Zoとすると、Zin=Zoとなり、インピーダンス比はZinとZoutは1:1となる。このように0<Zout<Zoの範囲ではZin<Zout、Zout=Zoの時はZi=Zout、Zo<Zoutの範囲ではZin>Zoutとなる。このように、伝送線路トランスではZoutとZoの関係によってトランスのインピーダンス変換比を変化させたような性能となる。また、伝送線路には同軸線路の内導体、外導体を用いて伝送線路トランスを作製しても良い。
また、伝送線路の組数をn組(18−1,―,18−n)として図4のように、片側を並列に接続し、もう一方を直列に接続した場合、インピーダンス変換比1:nの伝送線路トランスとなり、大きなインピーダンス変換比を得ることも可能である。すなわち、図4の電力増幅器は、2本線路を組合せた複数の伝送線路(18−1,―,18−n)を用いて該伝送線路を1次側は直列に接続し、2次側を並列に接続している。伝送線路18−1の2次側は、線路17A−1がインピーダンス可変回路12の入力端子に接続され、線路17A−2が線路17B−1に接続され、以下同様にして接続され、最後の伝送線路18−nの線路17B−nが接地されている。すなわち、1次側と2次側は直流的に接続され、かつ交流的は電磁結合にて接続されてなるトランスを用いた構成となっている。これにより、電力増幅トランジスタとアンテナ前段の負荷可変回路との間の低損失化を図ることが出来る。
さらに、図5Aに一組の伝送線路18で作製した1:4の伝送線路トランス(Ruthroff Type)の回路図、図5Bにその構造の外観を示す。この例では、線路17Aの入力と線路17Bの出力とを接続して、伝送線路トランスの出力の電位を入力信号分だけ上乗せしたタイプであり、図2の伝送線路に比べ小型となる。
以上示した伝送線路トランスの構造は一例であり、他構造の伝送線路トランスを用いても効果は変わらない。
[インピーダンス可変回路]
次に、実施例1におけるインピーダンス可変回路12の構造について、詳細に説明する。図6Aに、インピーダンス可変回路12の一例を示す。特性インピーダンス:Zo、長さ:λ/4の直列に接続された2組の伝送線路(第三、第四の伝送線路)19と、それらの伝送線路19の端に可変容量20を2組(20−A,20−B)直列に接続して構成する。この可変容量20にはダイオードやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いて印加電圧により連続的に容量を可変できるようにする。この可変容量を可変することで、図6Bに示すスミスチャート上の範囲をインピーダンス可変することができる。すなわち、図6Bにおいて、一方の可変容量20−Bを特定の値に固定し、他方の可変容量20−Aの大きさを矢印20−Aで示したように変化させると、インピーダンスが無限大の方向に変化する。同様に、可変容量20−Bの大きさを矢印20−Bで示したように変化させると、インピーダンスが零の方向に変化する。
さらに、図7Aに示すように、伝送線路を直列に接続された3組の伝送線路(第三、第四、第五の伝送線路)とし、第3の可変容量20−Cを追加すると、図7Bのようにスミスチャート上の全インピーダンス範囲を可変範囲とすることが可能である。また、インピーダンス可変回路12には、可変容量に加えて、可変インダクタンスや可変抵抗によるインピーダンスの調整手段を負荷しても良い。
[インピーダンス調整範囲]
本実施例によれば、電力増幅器の出力に伝送線路トランスを接続し、その出力にさらにインピーダンス可変回路を接続することで、広帯域にわたって出力インピーダンスを数Ωから数十Ωに低損失で変換できる。
図8に、発明者がシミュレーションで求めた、本発明による方式と、従来方式(市販のLCチップ部品を使)の通過特性の一例を示す。実線が本発明方式、破線が従来方式の特性である。本発明の方式によれば、インピーダンス可変回路と組み合わせた伝送線路トランスを採用したことで、広帯域の周波数に渡り高い通過特性が得られる。これに対し、LCチップ部品を用いた従来方式では、特定の周波数帯域で高い通過特性が得られるものの、他の周波数帯域では低い通過特性となり、広帯域の周波数に渡り低損失にするのが困難である。
さらに、伝送線路トランスとインピーダンス可変回路を組み合わせた構成になっているため、インピーダンスの微調整が可能となる。すなわち、トランスのインピーダンス変換比を[トランジスタ側:可変回路側]を1:n(n>1)とし、図9に示すように出力位置でのインピーダンス可変範囲をAとすると、トランス入力位置でのインピーダンス範囲がA/nと狭くなり、トランジスタ出力位置でインピーダンス微調整が可能となる。
以上示した本実施例のインピーダンス可変回路は一部の例を示すものであり、他の構成のインピーダンス可変回路を用いても効果は変わらない。
本発明によれば、電力増幅器と負荷可変回路との間に伝送線路トランスを挿入し、広帯域にわたって低損失でインピーダンス変換を行い、高効率な電力増幅器を提供することができる。
次に、図10に、本発明の実施例2として、電力増幅器の出力電力の強度に応じて負荷インピーダンスを最適化する構成を備えた電力増幅器の例を示す。実施例2では、電力増幅器の出力電力の強度に応じて負荷インピーダンスを最適化するために、制御回路16を備えている。実施例1と同様に電力増幅トランジスタ10、伝送線路トランス11、インピーダンス可変回路12を順次接続し、さらに、ディプレクサ13との間に接続された電力分配器15を介してアンテナ14に接続する。制御回路16には、電力分配器15でモニタされる出力電力の強度と最適負荷インピーダンス、PAE、または利得の、少なくとも1つの関係を与える制御用のデータテーブルが保存されている。
より具体的には、電力増幅トランジスタ10の出力に伝送線路トランス11を直結し、1〜3Ωの数Ω程度のインピーダンスを伝送線路トランス11で数十Ωのインピーダンスに変換する。その伝送線路トランスの後段にインピーダンス可変回路12を接続して、電力増幅トランジスタの出力と整合のとれるインピーダンスに調整する。さらに、このインピーダンス可変回路12の出力に、出力強度モニタを構成するために10:1の電力分配器15を接続し、この出力強度モニタで出力電力の強度を測定し、モニタされた出力電力値を制御回路16に入力する。この制御回路16では、保存されている電力増幅器の出力電力の強度と最適負荷インピーダンス、PAE、利得の関係を与えるデータテーブルの情報と、モニタされた現在の電力増幅器の動作状況とから、最適な負荷インピーダンスを算出してインピーダンス可変回路12を制御する。これにより、電力増幅器の利用状況が逐次変化する中でも、常に電力増幅器が効率的に動作するようにフィードバック制御を行う。
図11の(A)〜(C)に、制御回路16に保存されているデータテーブルの構成例を示す。図11の(A)は、図6Aに示したインピーダンス可変回路12を前提として、電力増幅器の利用状況の変化に対し常に最適の利得を与える、出力電力の強度と可変容量C1,C2の関係の例を示している。制御回路16は、最適の利得を得るために、モニタされた出力電力の強度とデータテーブルの情報から、可変容量C1,C2を算出してインピーダンス可変回路12を制御する。
図11の(B)は、図6Aに示したインピーダンス可変回路12を前提として、最適の効率を与える、出力電力の強度と可変容量C1,C2の関係の例を示している。制御回路16は、電力増幅器の利用状況の変化に対し常に最適の効率を得るために、モニタされた出力電力の強度とデータテーブルの情報から、可変容量C1,C2を算出してインピーダンス可変回路12を制御する。
図11の(C)は、図6Aに示したインピーダンス可変回路12を前提として、最小の歪を与える、出力電力の強度と可変容量C1,C2の関係の例を示している。制御回路16は、電力増幅器の利用状況の変化に対し常に最小の歪を得るために、モニタされた出力電力の強度とデータテーブルの情報から、可変容量C1,C2を算出してインピーダンス可変回路12を制御する。
図12は、スミスチャート上における、最適の利得、高効率、及び最小の歪を与えるインピーダンス値の範囲の一例を示している。
このように、インピーダンス可変回路12で、インピーダンスを適切に制御することで、電力増幅器の利用状況が変化することに伴い電力増幅器の出力強度が変化しても、最適の利得、高効率、あるいは、最小の歪を得る電力増幅器を提供することができる。
なお、制御回路16のデータテーブルは、上記利得、高効率、あるいは最小歪の3つのパラメータを組み合わせた構成とし、これらの比重を変化させた複合的な観点で、電力増幅器の出力強度に応じてインピーダンスを制御するように構成しても良い。
本発明によれば、電力増幅器と負荷可変回路との間に伝送線路トランスを挿入し、広帯域にわたり低損失でインピーダンス変換を行い、インピーダンスを適切に制御することで、高効率な電力増幅器を提供することができる。
図13に、本発明の第3の実施例として、電力増幅器の出力電力に応じて負荷インピーダンスを最適化する構成を備えた電力増幅器の例を示す。実施例1と同様に、電力増幅トランジスタ10、伝送線路トランス11、インピーダンス可変回路12を順次接続し、さらに、ディプレクサ13を介してアンテナ14に接続する。実施例3では、電力増幅器の出力電力に応じて負荷インピーダンスを最適化する構成として、制御回路16を備えている。電力増幅トランジスタ10の出力に伝送線路トランス11を直結し、1〜3Ωと数Ω程度のインピーダンスを伝送線路トランス11で数十Ωのインピーダンスに変換する。そのトランスの後段にインピーダンス可変回路12を接続して、電力増幅トランジスタ出力と整合のとれるインピーダンスに調整する。ここで、出力電力は電力増幅トランジスタ10に流れる直流電流に比例することから、この直流電流の値をモニタし、それを制御回路16に入力する。制御回路16には、電力増幅トランジスタ10でモニタされる直流電流の値と、最適負荷インピーダンス、PAE、または利得の、少なくとも1つの関係を与える制御用のデータテーブルが保存されている。制御回路16では、このモニタされた電流値を基に、現在の電力増幅器の動作状況および最適な負荷インピーダンスを算出し、インピーダンス可変回路16を制御する。これにより、逐次状況が変化する中で常に電力増幅器が効率的に動作するようにフィードバック制御を行う。
本発明によれば、電力増幅器と負荷可変回路との間に伝送線路トランスを挿入し、広帯域にわたり低損失でインピーダンス変換を行い、インピーダンスを適切に制御することで、高効率な電力増幅器を提供することができる。
図14に本発明の第4の実施例になる電力増幅器を示す。実施例1と同様に、電力増幅トランジスタ10、伝送線路トランス11、インピーダンス可変回路12を接続してディプレクサ13を介してアンテナ14に接続する。実施例4では、電力増幅器の出力電力強度に基づいて負荷可変回路12および電力増幅トランジスタ10のバイアス電圧を最適に制御する、制御回路16を備えている。制御回路16には、電力増幅器の出力電力強度と、最適負荷インピーダンス、PAE、または利得の、少なくとも1つの関係を与える制御用のデータテーブルが保存されている。電力増幅トランジスタ10の出力に伝送線路トランス11を直結し、1〜3Ωと数Ω程度のインピーダンスを伝送線路トランス11で数十Ωのインピーダンスに変換する。そのトランス後段にインピーダンス可変回路12を接続して電力増幅トランジスタ出力と整合のとれるインピーダンスに調整する。制御回路16では、モニタされた出力電力強度を基に、現在の電力増幅器の動作状況および最適な負荷インピーダンス及びバイアス電圧を算出し、インピーダンス可変回路16及びバイアス電圧を制御する。
さらに、効率は飽和レベルに近づくほど高くなるので、電力増幅トランジスタのバイアス電圧を変更させ高効率化するET(Envelope Traking)、EER(Envelope Elimination and Restoration)と組み合せて、バイアス電圧と負荷インピーダンスを制御し高効率で動作させることも出来る。
また、電力増幅器の出力電力強度あるいは入力電力に基づいて、負荷可変回路およびバイアス電圧を最適に制御するようにしても良い。
本発明によれば、電力増幅器と負荷可変回路との間に伝送線路トランスを挿入し、広帯域にわたり低損失でインピーダンス変換を行い、インピーダンスを適切に制御することで、高効率な電力増幅器を提供することができる。
図15に本発明の第5の実施例になる電力増幅器を示す。実施例1と同様に、電力分配器15、電力増幅トランジスタ10、伝送線路トランス11、インピーダンス可変回路12を接続してディプレクサ13を介してアンテナ14に接続する。実施例5では、電力増幅トランジスタに入力される電力に基づいて負荷可変回路12を最適に制御する制御回路16を備えている。制御回路16には、電力増幅器の入力電力強度と、最適負荷インピーダンス、PAE、または利得の、少なくとも1つの関係を与える制御用のデータテーブルが保存されている。電力増幅トランジスタ10の出力に伝送線路トランス11を直結し、1〜3Ωと数Ω程度のインピーダンスを伝送線路トランス11で数十Ωのインピーダンスに変換する。そのトランス後段にインピーダンス可変回路12を接続して、電力分配器15でモニタした値を制御回路16に入力する。制御回路16では、入力電力から最適な負荷インピーダンスを算出して、インピーダンス可変回路を制御して、逐次状況が変化する中で常に電力増幅器が効率的に動作するようにフィードバック制御を行う。
本発明によれば、電力増幅器と負荷可変回路との間に伝送線路トランスを挿入し、広帯域にわたり低損失でインピーダンス変換を行い、インピーダンスを適切に制御することで、高効率な電力増幅器を提供することができる。
図16Aに本発明の第6の実施例になる電力増幅器を示す。実施例1と同様に、電力分配器15、電力増幅トランジスタ10、伝送線路トランス11、インピーダンス可変回路12を接続してディプレクサ13を介してアンテナ14に接続する。実施例6では、ベースバンド部分から電力増幅器の出力強度信号を受信して、該出力強度信号に基づいて負荷可変回路を最適に制御する制御回路16を備えている。制御回路16には、出力強度と、最適負荷インピーダンス、PAE、または利得の、少なくとも1つの関係を与える制御用のデータテーブルが保存されている。電力増幅トランジスタ10の出力に伝送線路トランス11を直結し、1〜3Ωと数Ω程度のインピーダンスを伝送線路トランス11で数十Ωのインピーダンスに変換する。そのトランス後段にインピーダンス可変回路12を接続する。制御回路16は、ベースバンド等のデータ処理部分にからの出力電力の情報を受信して、インピーダンス可変回路12を制御して、逐次状況が変化する中で常に電力増幅器10が効率的に動作するようにフィードバック制御を行う。
また、図16Bに示したように、上記の電力増幅トランジスタ10、伝送線路トランス11、インピーダンス可変回路12の高周波部品に関しては、同一の半導体基板30上に集積することも可能である。
図17に、本発明の第7の実施例として、上記いずれかの実施例になる電力増幅器を備えた送信系を含む、基地局の基本構成例を示す。基地局装置は、ベースバンド部101、DAC(Digital Analog Converter)102、ADC(Analog Digital Converter)、アナログ回路部104、電力増幅部105、ローノイズ増幅部106、ディプレクサ113、アンテナ114から構成される。図17の基地局構造において、点線で囲った120の部分が受信系、130の部分が送信系であり、電力増幅器105周辺の点線で囲った100の部分が図10等の電力増幅器に相当する(制御回路は図示略)。
基地局の送信系130では、上位ネットワークからのデータ信号をベースバンド部101で信号処理を行い、規格に準拠した信号に変換し、DAC102にて信号をデジタルからアナログに変換してアナログ回路部104に入力する。この信号に変調を行い周波数変換してRF信号生成する。この生成したRF信号を電力増幅器105で所定の電力まで増幅し、伝送線路トランス111、インピーダンス可変回路112を介して伝送し、ディプレクサ113で不要電波を落としてアンテナ114より電波を放射する。なお、上記送信系130のみで、送信機を構成しても良い。
基地局の受信系120では、アンテナから受信したRF信号をローノイズ増幅器106で増幅し、アナログ回路部104に入力する。このRF信号からアナログ回路部で信号を取り出し、ADC103にてアナログ信号をデジタル信号に変換後、ベースバンド101に信号を送る。
この基地局において消費電力の約40%は電力増幅器105が占めており、この電力増幅器105を高効率に動作させることが基地局の低電力化に繋がる。そこで、本発明の伝送線路を用いた電力増幅器を使用すれば、強度可変を行う無線システムにおいて、制御回路が、モニタされた出力電力強度等を基に、伝送線路が現在の電力増幅器の動作状況に応じた最適な負荷インピーダンスとなるように制御するので、常に高効率な無線システムを提供することが出来る。
また、無線通信の高速化の要求から、広帯域で高効率な電力増幅器が必要となる。例えば、図18A〜図18Cに示すように、IMT−Aの方式では、100MHzの帯域を複数のバンドに分割し使用するユーザの数により、全バンド使用(図18A)、バンドA・B・Cのみ使用(図18B)、バンドCのみ使用(図18C)等、状況により使用帯域幅が変化する方式が検討されている。つまり、従来のHSPA方式までにおいて基地局から放射される電波強度は一定強度であったが、今後は各バンドの出力強度は一定であるが、使用するユーザ数によって使用する帯域幅が異なるため基地局から放射される電波強度が時々刻々と変化することを想定する必要がある。
図19に、出力電力に対する電力増幅器出力負荷インピーダンスとPAE関係の一例を示す。図19の(a)が出力電力と出力負荷インピーダンスの関係を、(b)が出力電力とPAEの関係を表す。○←→□が本発明、○←→△が従来例による制御方式を示している。従来例では、出力電力が変化しても出力負荷インピーダンスは一定であり、そのため、図19の(b)に破線で示したように、出力電力が変化するとPAEが大きく低下してしまうという課題があった。
本発明によれば、基地局から放射される電波強度が時々刻々と変化する場合において、出力電力から最適な負荷インピーダンスを算出して、インピーダンス可変回路を制御する。すなわち、図19の(a)に示したように、出力電力の変化に応じて出力負荷インピーダンスを効率最大の特性になるように出力負荷を制御する。そのため、電力増幅器の広帯域にわたる使用状況が遂次変化する中で、常に電力増幅器が最大の効率で動作するようにフィードバック制御を行うことが可能となる。これにより、図19の(b)に実線で示したように、出力電力が変化しても、PAEを常に最大とし、効率を向上させた電力増幅器を提供することができる。
図20に、出力電力に対する電力増幅器出力負荷インピーダンスと歪の関係の一例を示す。図20の(a)が出力電力と出力負荷インピーダンスの関係を、(b)が出力電力と歪の関係を表す。○←→□が本発明、○←→△が従来例による制御方式を示している。従来例では、出力電力が変化しても出力負荷インピーダンスは一定であり、そのため、図19の(b)に破線で示したように、出力電力が低下しても歪はあまり低下しないという課題があった。
本発明によれば、基地局から放射される電波強度が時々刻々と変化する場合において、出力電力から最適な負荷インピーダンスを算出して、インピーダンス可変回路を制御する。すなわち、図19の(a)に示したように、出力電力の変化に応じて出力負荷インピーダンスを効率最大の特性になるように出力負荷を制御する。そのため、電力増幅器の広帯域にわたる使用状況が遂次変化する中で、常に最小の歪を与えるようにフィードバック制御を行うことが可能となる。これにより、図19の(b)に実線で示したように、出力電力の低減に伴い歪を小さくさせた電力増幅器を提供することができる。
このように、本実施例によれば、電力増幅器を広帯域にわたり高効率、低歪に動作させることの出来る基地局を提供することができる。
10 電力増幅トランジスタ
11 伝送線路トランス
12 インピーダンス可変回路
13 ディプレクサ
14 アンテナ
15 電力分配器
16 制御回路
17 線路
19 伝送線路
20 可変容量
101 ベースバンド部
102 DAC(デジタル-アナログ変換器)
103 ADC(デジタル-アナログ変換器)
104 アナログ回路部
105 電力増幅器
106 ローノイズ増幅器。

Claims (20)

  1. 無線通信機の送信系に用いられる電力増幅器であって、
    電力増幅用のトランジスタと、
    負荷可変回路と、
    前記トランジスタと前記負荷可変回路との間に接続された伝送線路トランスとを具備してなり、
    前記伝送線路トランスは、1次側と2次側の伝送線路を有しており、
    該1次側と2次側の伝送線路が、交流的には電磁結合により接続されかつ、直流的に接続された構成を有しており、
    前記伝送線路の前記1次側が前記トランジスタの出力側に接続され、前記2次側が前記負荷可変回路の入力側に接続されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  2. 請求項1において、
    前記伝送線路トランスの前記伝送線路は、
    前記トランジスタの出力側に接続される第一の伝送線路と、接地側の第二の伝送線路からなる2本の伝送線路を一組として前記1次側と前記2次側が構成されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  3. 請求項2において、
    前記伝送線路トランスは、
    前記2本の伝送線路からなる複数組の前記伝送線路で構成されており、
    前記伝送線路トランスの入力側は、前記複数組の前記第一の伝送線路が前記トランジスタの出力側に並列に接続され、
    前記伝送線路トランスの出力側は、前記複数組の中の1つの組の前記第一の伝送線路の2次側が前記負荷可変回路の入力側に接続されており、
    前記複数組の中の前記1つの組以外の組の前記第一の伝送線路の2次側と他の組の前記第二の伝送線路の2次側とが直列に接続されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  4. 請求項2において、
    前記伝送線路トランスは、
    前記2本の伝送線路で構成されており、
    前記伝送線路トランスの入力側は、前記第一の伝送線路の1次側が前記トランジスタの出力側に接続され、
    前記伝送線路トランスの出力側は、前記第一の伝送線路の2次側が前記負荷可変回路の入力側に接続されており、
    前記第一の伝送線路の1次側と前記第二の伝送線路の2次側とが直列に接続されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  5. 請求項2において、
    前記負荷可変回路は、
    直列に接続された長さがλ/4の2組の伝送線路と、
    該2組の伝送線路の両端に接続された第一、第二の可変容量とを有する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  6. 請求項2において、
    前記負荷可変回路は、
    直列に接続された長さがλ/4の3組の伝送線路と、
    該3組の伝送線路の両端に接続された第一、第二、第三の可変容量とを有する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  7. 無線通信機の送信系に用いられる電力増幅器であって、
    電力増幅用のトランジスタと、
    負荷可変回路と、
    前記トランジスタと前記負荷可変回路との間に接続された伝送線路ユニットとを具備してなり、
    前記伝送線路ユニットは、
    前記トランジスタの出力側に接続される第一の伝送線路と、接地側の第二の伝送線路からなる2本の伝送線路を一組として構成されており、
    前記各組の伝送線路の1次側と2次側とは、交流的には電磁結合により接続され、かつ、直流的に接続された構成を有している
    ことを特徴とする電力増幅器。
  8. 請求項7において、
    前記伝送線路ユニットの前記一組の伝送線路は、
    同軸線路の内導体と外導体からなる2本の伝送線路を一組として前記1次側と前記2次側が構成されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  9. 請求項7において、
    前記伝送線路ユニットは複数組の前記伝送線路で構成されており、
    前記伝送線路ユニットの入力側は、前記複数組の前記第一の伝送線路が前記トランジスタの出力側に並列に接続され、
    前記伝送線路トランスの出力側は、前記複数組の中の1つの組の前記第一の伝送線路の2次側が前記負荷可変回路の入力側に接続されており、
    前記複数組の中の前記1つの組以外の組の前記第一の伝送線路の2次側と他の組の前記第二の伝送線路の2次側とが直列に接続されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  10. 請求項7において、
    前記負荷可変回路は、
    直列に接続された長さがλ/4の2組の伝送線路と、
    該2組の伝送線路の両端に接続された第一、第二の可変容量とを有する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  11. 請求項1又は7において、
    前記負荷可変回路を制御する制御回路を具備してなり、
    前記制御回路は、前記トランジスタの動作状況に応じて前記負荷可変回路のインピーダンスを制御し、前記トランジスタの負荷を変更する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  12. 請求項11において、
    前記制御回路は、前記トランジスタの特性と、最適負荷インピーダンス、PAE、又は利得の少なくとも1つの関係を与えるデータテーブルを備えており、
    前記制御回路は、前記トランジスタの動作状況と、前記データテーブルの情報に基づいて、最適な負荷インピーダンスを算出し、前記負荷可変回路を制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  13. 請求項11において、
    前記制御回路は、前記トランジスタに入力される電力に基づいて前記負荷可変回路を最適に制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  14. 請求項11において、
    前記制御回路は、前記トランジスタに流れる電流に基づいて前記負荷可変回路を最適に制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  15. 請求項11において、
    前記制御回路は、前記トランジスタの出力電力強度に基づいて前記負荷可変回路および前記トランジスタのバイアス電圧を最適に制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  16. 請求項11において、
    前記制御回路は、前記トランジスタに入力される電力に基づいて負荷可変回路を最適に制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  17. 請求項11において、
    前記制御回路は、ベースバンド部分から前記トランジスタの出力強度信号を受信して、該出力強度信号に基づいて前記負荷可変回路を最適に制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  18. 請求項11において、
    前記制御回路は、前記トランジスタの出力電力強度あるいは入力電力に基づいて前記負荷可変回路および前記トランジスタのバイアス電圧を最適に制御する
    ことを特徴とする電力増幅器。
  19. 請求項1において、
    前記トランジスタ、前記伝送線路トランスおよび前記負荷可変回路の全てもしくは一部が半導体基板上に形成されている
    ことを特徴とする電力増幅器。
  20. 送信系と受信系とを含む基地局であって、
    前記送信系が電力増幅器を備えており、
    前記電力増幅器は、請求項11に記載の電力増幅器であることを特徴とする基地局。
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