JP2011240292A - 電気集じん器 - Google Patents

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Abstract

【課題】前段の設備のトラブル時や集じん器内部の湿気により、フィルタ部分が詰まりを起こした際の緊急避難用として、誘引引力およびガスの流れも通常の電気集じん器でのガスの流れと同じ状態に維持して、電気集じん効果を保ち、一定の集じん効率を確保する。
【解決手段】この電気集じん器10は、ケーシング12内におけるガスの流れを、メッシュフィルタ30を通して集じん電極16の内部へ流入した後、排気口45,47,49を通して集じん電極16の外部へ排気される電気集じん器であり、集じん電極16の一次側と二次側とを区切っている仕切板70を、シリンダ78を用いてケーシング12外部から開閉可能に構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、焼却炉、溶融炉、発電ボイラ、金属溶解炉等の産業装置から排出される煤じん等のじん状体を含むガスの浄化を行うための電気集じん器に関する。
焼却炉や、溶融炉、発電ボイラ、金属溶解炉等の産業装置では、その操業時に燃焼、加熱反応等に伴って煤じん等のじん状体を含む高温の排出ガス(以下、単に「ガス」という)が発生する。産業装置から排出されるガスは、ある程度の温度まで冷却された後、ろ過式集じん器や電気集じん器に送られ、これら集じん器によりじん状体が捕集されて除去される。
ろ過式集じん器と電気集じん器とを比較すると、ガス中に分散するじん状体に対する集じん性能は、バグフィルタを用いるろ過式集じん器が一般的に優れているとされる。しかし、ガス温度が高温になる場合には、バグフィルタが使用不能になる。そのため、このような場合には、じん状体を静電的な力(捕集力)により捕集除去する電気集じん器が使用される。
例えば、電気集じん器は、図9に模式図を示すように、中空状のケーシング100を有する。ケーシング100には、ガス導入口102及びガス排出口104がそれぞれ形成されている。そして、ケーシング100内には、放電電極106及び集じん電極108がガスGの送気方向に沿ってそれぞれ配置される。放電電極106には高圧電源(図示略)が接続されており、放電電極106と集じん電極108との間に駆動電圧を印加可能になっている。
この種の電気集じん器によれば、図10に要部を拡大図示するように、放電電極106と集じん電極108との間に、じん状体Pを含むガスGを流通させつつ、放電電極106からのコロナ放電によりガスG中に含まれるじん状体Pに電荷を与えて帯電させることにより、このじん状体Pを静電気力EFによって集じん電極108に引き寄せて吸着することができる。
ここで、この種の電気集じん器としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
同文献に記載の電気集じん器では、集じん電極は、ガスの流れ方向に沿って細長いメッシュプレート状に形成されている。また、放電電極は、ガスの流れ方向に略直交する上下方向に延在する細長い棒状に形成されており、集じん電極の表面部又は裏面部に対向するように支持されている。これにより、フレームと金網とによって一端が開口した箱状のメッシュフィルタを構成している。同文献に記載の電気集じん器によれば、ガスの流れがその開口部を介してメッシュフィルタ内外の空間を通過するように設定したことにより、煤じんを含む排ガスを必ずフィルタ面を通過させ得るので、ガス中のじん状体に対する集じん効率を向上させることができる。
特開2004−160286号公報
しかしながら、煤じんを含む排ガスを、フィルタを通過させる構成であると、前段の設備、例えばガス冷却塔等の設備の故障や不良などにより、水分を多量に含んだ排ガスが流れた場合や、装置内部が露点温度となって結露し、装置内部の湿度が高くなった場合には、フィルタを詰まらせることがある。
一般的に、この種の電気集じん器は、煙突に排ガスを誘引するための誘引ファンの直前に配置される。そのため、フィルタが詰まりを起こした場合には、誘引ファンによるガスの誘引引力が低下する。したがって、電気集じん器の前段の設備、ひいては焼却炉に至るまでの間が、誘引引力の低下によりガスの流れが悪化してしまい、焼却運転に悪影響を及ぼすことになる。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、前段の設備のトラブル時や集じん器内部の湿気等により、フィルタ部分が詰まりを起こした際の緊急避難用として、このような場合においても、誘引引力およびガスの流れを通常の電気集じん器でのガスの流れと同じ状態に維持し得て、これにより、電気集じん効果を保ち、一定の集じん効率を確保し得る電気集じん器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気集じん器は、ガス中に含まれるじん状体を静電的な力により捕集する電気集じん器において、ガスが内部を流通するケーシングと、前記ケーシング内に配置された放電電極と、前記ケーシング内に配置され、一端部に排気口が開口した箱状に形成されるとともに、内外空間を区画する隔壁部の少なくとも一部がメッシュフィルタにより形成された集じん電極と、前記放電電極と前記集じん電極との間に駆動電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記ケーシング内におけるガスの流れを、前記メッシュフィルタを通して前記集じん電極の内部へ流入した後に、前記排気口を通して前記集じん電極の外部に排気する電気集じん器であって、前記集じん電極の一次側と二次側とを仕切るとともに開閉可能に設けられた仕切板と、該仕切板をケーシング外部から開閉する開閉駆動手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る電気集じん器によれば、ケーシング内に、放電電極および内外空間を区画する隔壁部の少なくとも一部がメッシュフィルタにより形成された集じん電極を配設してなる電気集じん器において、集じん電極の一次側と二次側とを仕切っている仕切板を、ケーシング外部から開閉駆動手段により開閉可能に構成したので、通常時は仕切板を閉じておけば、ガスの流れを、排気口を介してメッシュフィルタ内外の空間を通過させることで、誘引引力およびガスの流れも通常の電気集じん器でのガスの流れと同じ状態とすることができる。
そして、開閉駆動手段により仕切板を開閉させて開いた状態とすれば、仕切板の開いた部分に誘引引力を導くことができるため、フィルタ面をガスの流れが通過しない。これにより、ろ過効果は望めないものの、電気集じん効果は通常時同様に維持される。そのため、一定の集じん効率は確保することができる。したがって、前段の設備のトラブル時や集じん器内部の湿気等により、フィルタ部分が詰まりを起こしたような場合においても、前段の設備への影響もなく、誘引引力およびガスの流れを通常の空気の流れと同じ状態に維持し得て、これにより、電気集じん効果を保ち、一定の集じん効率を確保することができる。
なお、本発明は、緊急回避用の装置として使用するものであり、長期間に亘ってこの仕切板を開放して運転を行なうものではない。
上述のように、本発明に係る電気集じん器によれば、前段の設備のトラブル時や集じん器内部の湿気等により、フィルタ部分が詰まりを起こした際に、緊急避難用として、誘引引力およびガスの流れも通常の空気の流れと同じ状態に維持して、電気集じん効果を保ち、一定の集じん効率を確保することができる。
本発明に係る電気集じん器の第一実施形態の構成を示す斜視図である。 図1に示す(第一実施形態の)電気集じん器の構成を模式的に示す平面図(仕切板を閉じた状態の図)である。 図2の要部拡大図である。 図3に示す放電電極の放電線及びメッシュフィルタとじん状体との関係を示す要部拡大図であり、同図では、帯電流路、集じん電極及びガスの流れのイメージを示している。 図1に示す電気集じん器の構成を模式的に示す平面図(仕切板を開いた状態の図)である。 本発明に係る電気集じん器の第二実施形態の構成を示す斜視図である。 図6に示す(第二実施形態の)電気集じん器の構成を模式的に示す平面図(仕切板を閉じた状態の図)である。 図6に示す電気集じん器の構成を模式的に示す平面図(仕切板を開いた状態の図)である。 従来の電気集じん器の構成の一例を模式的に示す平面図である。 図9の電気集じん器における要部拡大図である。
以下、本発明に係る電気集じん器の第一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、この電気集じん器10は、略長方体状に形成された中空のケーシング12と、このケーシング12の内部に配置される放電電極14及び集じん電極16を備えている。ケーシング12の頂板部には、長手方向Lの中央部に箱状の収納部28が形成されている。この収納部28内には、駆動電圧電源(図示略)を放電電極14へ導通させるための導通部材(図示略)や、この導通部材とケーシング12とを絶縁するための碍子(図示略)等が収納されている。
また、このケーシング12には、その底板部に漏斗状のホッパ18が下方へ突出するように設けられている。このホッパ18は、その上端側から下端側へ向かって断面積が徐々に縮小しており、装置の高さ方向(矢印H方向)へ貫通している。このホッパ18の下端部には、フランジ部材19が配置されている。このフランジ部材19には、ケーシング12内で捕集されたじん状体を系外へ排出させるための排出装置(例えば、スクリューコンベアやロータリバルブ)が取り付けられるようになっている。
また、ホッパ18には、ガスの送気方向であって、この装置の長手方向(矢印L方向)に沿った一端側(図1の左側)の側板部にガス導入口20が開口している。このガス導入口20には、ガスGの流通路を構成する導入ダクト22の先端部が接続されている。
この導入ダクト22は、その基端部が焼却炉、溶融炉、発電ボイラ、金属溶解炉等の産業装置の排ガス口(図示略)に接続されている。そして、この排ガス口から排出されるガスGは、通常、じん埃や、煤じん等のじん状体P(上述の図10参照)を高濃度で含んでおり、導入ダクト22を通してケーシング12内へ送り込まれる。なお、導入ダクト22は、産業装置の排気口の形状や配置によっては、形状及び取付位置が変わる場合がある。また、産業装置の排気口から排出されるガスGの温度が非常に高温である場合には、例えば、導入ダクト22の途中に設けられたガス冷却装置によりガスGを電気集じん器10の耐用温度以下まで冷却した後に、このガスGをケーシング12内へ送り込む。
さらに、上記ケーシング12には、図1に示すように、装置の幅方向(矢印W方向)に沿って他端側(図1の紙面奥側)の後板部12Bに、ガス排出口24が開口している。このガス排出口24は、後板部12Bにおける上端付近であって、長手方向Lに沿ってガス導入口20とは反対側の端部付近に開口している。そして、このガス排出口24には、ガスGの流通路を構成する排出ダクト26の基端部が接続されている。
また、排出ダクト26の途中には、誘引ファン(図示略)が配置されている。この誘引ファンは、排出ダクト26を通してケーシング12の内部空間からガスGを吸い込む。これにより、ケーシング12の内部には、全体として、ケーシング12のガス導入口20からケーシング12のガス排出口24へ向かってガスGが流れるガス流が形成され、ケーシング12内で集じん処理が行われたガスGは、排出ダクト26を通り、必要に応じてガスGに対して他の処理を行う処理装置に送られ、あるいは大気中へ排出されるようになっている。
ケーシング12内に配置された複数個(本実施形態では3個)の集じん電極16は、その外形形状がそれぞれ肉厚プレート状に形成されるとともに、内部が中空とされている。これら集じん電極16は、その厚さ方向が幅方向Wと一致するようにブラケット(図示略)を介してケーシング12により支持されている。
さらに、ケーシング12内には、互いに隣接する一対の集じん電極16同士の間、および集じん電極16と前板部12F(図2参照)との間、集じん電極16と後板部12B(図2参照)との間に、それぞれ放電電極14が配置されている。この放電電極14は、図1に示すように、全体として梯子状の構造(ラダー構造)を有しており、後に詳述する集じん電極16のメッシュフィルタ30(図2参照)に対向するように配置される。
放電電極14は、鋼管製の連結材52によって高さ方向Hに沿って複数段(本実施形態では3段)に仕切られており、上下一対の連結材間に複数本の放電線60が掛け渡されている。そして、各段において、長手方向Lに沿って等間隔で放電線60が配置され、各段にそれぞれ配置される放電線60の本数は、下段から上段に向かって段階的に減少している。ここで、図1に示す高さ方向(矢印H方向)は、帯電流路58内におけるガスGの流れ方向と略一致している。また、3個の集じん電極16は、それぞれ高さ方向H及び長手方向Lに沿って放電電極14における3段の放電線支持部50と略同一位置に配置されている。これにより、集じん電極16下段のメッシュフィルタ30は下段の放電線60に正対し、中段のメッシュフィルタ30は中段の放電線60に正対し、上段のメッシュフィルタ30は上段の放電線60に正対する。
放電線60は、導電性の金属材料により帯状に形成されており、その上端部及び下端部がそれぞれ上下の連結材52に連結されており、連結材52を通して各放電線60に高圧電流が流れる。なお、放電線60の外周部には、多数の放電突起が放射状に形成され、これにより、電圧印加時に、放電突起の先端部からコロナ放電が発生しやすいようになっている。
放電電極14における最上部の連結材52には、長手方向Lの中央部に導電性材料からなる吊下管54が連結されている。この吊下管54は、不図示の給電ケーブルを介して収納部28内に配置された給電部材(図示略)に接続され、連結材52を通して放電電極14に給電している。
ここで、各集じん電極16は、図1に示すように、支持フレーム34の上端部と閉塞板36の上端部との間に架渡された上側閉塞板38と、支持フレーム34の下端部と閉塞板36の下端部との間に架渡された下側閉塞板40を備えている。さらに、集じん電極16には、その内部空間を3個の内部流路44、46、48に区画する上側隔壁部42及び下側隔壁部43が設けられている。
そして、各集じん電極16には、長手方向Lに沿って排気口45、47、49側の一端部に支持フレーム34が配置されるとともに、他端部には閉塞板36が配置されている。支持フレーム34は、形鋼から矩形の枠状に形成されている。閉塞板36は高さ方向Hに細長く形成されており、集じん電極16の他端部を閉塞している。
各集じん電極16は、図2に示すように、支持フレーム34と閉塞板36との間が通気性を有するメッシュフィルタ30により形成されている。このメッシュフィルタ30は、導電性金属からなる繊維状材料、ワイヤ状材料等を編んで網状体とすることにより構成されている。メッシュフィルタ30は、それぞれ平面状に形成された複数の分割片により構成されており、これらの分割片は、それぞれ形鋼により枠状に形成されたフレーム部材(図示略)に取付けられるとともに、このフレーム部材を介して支持フレーム34及び閉塞板36に取り付けられている。なお、集じん電極16における頂面部及び底面部については、それぞれ上側閉塞板38及び下側閉塞板40によりガスGが通気しない閉塞状態とされている。メッシュフィルタ30の目の細かさ(メッシュ数)については、ガスGの単位時間当りの通気量、ガスGに含まれるじん状体P(図10参照)の単位体積当りの数、じん状体Pの平均粒径及び粒径分布等に応じて適宜設定される。なお、メッシュフィルタ30は、通常、目が細かい(メッシュ数が大きい)方がじん状体Pに対する集じん効率が高くなるが、目詰まりが生じ易くなり、かつ目詰まりが生じるまでの時間も短くなるので、これらのバランスを考慮してメッシュ数を適正に設定する必要がある。
各集じん電極16の内部には、図2に示すように、メッシュフィルタ30を通過したガスGがそれぞれ流通する3個の内部流路44、46、48が形成される。集じん電極16には、同図に示すように、長手方向Lに沿った一端側(同図の右側)の側端面に3個の排気口45、47、49が開口している。また、ケーシング12の排出側の内部には、排気口45、47、49に面してガスGの集合室33が形成されている。この集合室33には、集じん電極16の排気口45、47、49から排出されたガスGが流入する。そして、内部流路44、46、48を流通したガスGは、それぞれ排気口45、47、49を通ってガス排出口24からケーシング12外へ排出されるようになっている。
そして、図2に示すように、上述した複数個(3個)の集じん電極16は、幅方向Wに沿って等ピッチで配列されている。そして、互いに隣接する一対の集じん電極16間には、幅方向W及び高さ方向Hに沿って貫通する空間が形成される。この空間は、上述した放電電極14により、ガスG中のじん状体Pに電荷を付与するための帯電流路58とされる。また、集じん電極16とケーシング12の前板部12Fとの間及び集じん電極16とケーシング12の後板部12Bとの間にも帯電流路58が形成されている。
ここで、この電気集じん器10は、互いに隣接する一対の集じん電極16同士の支持フレーム34間に、集じん電極16の一次側と二次側とを仕切る仕切板70がそれぞれ設けられている。各仕切板70は、支持フレーム34同士の間の部分全体を覆うことが可能に形成された長尺な矩形状の板部材である(図1参照)。そして、図2に示すように、長辺の一端がヒンジ72によって支持フレーム34に枢支されている。これにより、各仕切板70は、その枢支された部分を軸として回動可能になっている。さらに、各仕切板70には、その壁面の集合室33側に、連結リンク74の一端が連結されており、各連結リンク74の他端は、集じん電極16の並び方向(幅方向W)に沿って配置された開閉用のシリンダ78のロッド76に枢支されている。なお、連結リンク74の両端は枢支されている。
そして、同図に示すように、このシリンダ78の本体部分は、ケーシング12の外部に付設されており、ロッド76部分のみがケーシング12内に延設して配置される。よって、電気集じん器10が運転中であってもケーシング12の外部から各仕切板70を開閉することができる。そして、このロッド76の伸縮動作により、ロッド76を伸長させると各仕切板70が同時に閉じた状態となり(図2参照)、また、ロッド76を短縮させると各仕切板70が同時に開いた状態(図5参照)となるように、ケーシング12の外部から各仕切板70を開閉可能に構成されている。なお、ロッド76の伸縮方向と仕切板70の開閉状態は、前記とは逆に設定してもよい。
次に、上記のように構成された電気集じん器10によるガスGに対する集じん処理について説明する。
この電気集じん器10は、焼却炉、溶解炉、発電ボイラ、金属溶解炉等の産業装置の操業時には、排出ダクト26の途中に配置された誘引ファン(図示略)を作動させる。これにより、誘引ファンに対して産業装置側の空間である導入ダクト22、ケーシング12及び排出ダクト26の上流側がそれぞれ負圧状態となって、産業装置が発生したじん状体Pを含むガスGが導入ダクト22を通してケーシング12の内部に吸引される。
ケーシング12内の空間のうち、ホッパ18の内側部分は、図3に示すように、ガス導入口20からケーシング12内に流入したガスGの分配室90とされており、この分配室90に流入したガスGは、図2に示すように、複数本(本実施形態では、4本)の帯電流路58にそれぞれ分配されて流入する。ここで、通常時は、上記各仕切板70を閉じた状態(図2参照)としており、それぞれの集じん電極16の排気口45、47、49を開いた状態としておく。これにより、ケーシング12内の分配室90に流入したガスGは、複数の帯電流路58に分配され、各帯電流路58から集じん電極16のメッシュフィルタ30を通して内部流路44、46、48へ流入した後、排気口45、47、49を通して集合室33へ排出される。
詳しくは、帯電流路58に流入したガスGは、誘引ファンが発生する負圧の作用により全体としては、帯電流路58の下端(開口端)から上端(閉塞端)へ向かって流れる。但しガスGは、慣性の作用によって帯電流路58の入口から奥側へ向う速度成分も有している。このとき、図3に示すように、帯電流路58内には、放電電極14が配置されており、放電電極14の放電線60には高圧電源(図示略)により駆動電圧が印加されている。
これにより、帯電流路58内では、放電線60が発生するコロナ放電の影響により、この放電線60から集じん電極16のメッシュフィルタ30側へ流れるイオン流IJ(図3参照)が形成されるとともに、図4に示すように、ガスGに含まれるじん状体Pに電荷Cが付与されて所定の極性に帯電される。このため、帯電流路58内を流れるガスG及びじん状体Pは、帯電流路58内を流れつつ、静電気力EFによりメッシュフィルタ30へ引き寄せられる。これにより、じん状体Pはメッシュフィルタ30の内部を通過して内部流路44、46、48内に流入する。
ここで、メッシュフィルタ30は、所定極性に帯電されたじん状体Pに対して静電的に吸着力を作用させるので、ガスGがメッシュフィルタ30を通過する際には、ガスG中のじん状体Pは、メッシュフィルタ30の外部表面に吸着されるとともに、メッシュフィルタ30を通過する際に、メッシュフィルタ30内部の微小間隙(内部表面)にもトラップされる。従って、ガスGがメッシュフィルタ30を通過することにより、メッシュフィルタ30によりガスGに含まれるじん状体Pを効率良く除去でき、メッシュフィルタ30からは、じん状体Pが除去されて清浄化されたガスGが内部流路44、46、48内へ送り込まれる。
内部流路44、46、48内に送り込まれたガスGは、図2に示すように、集じん電極16の排気口45、47、49を通して集合室33内に流入する。この集合室33の上端部にはガス排出口24が開口していることから(図1参照)、集合室33内に流入したガスGは、このガス排出口24を通して排出ダクト26へ排出され、この排出ダクト26から必要に応じてガスGに対して他の処理を行う装置へ送り込まれ大気中に放出される。
これにより、この電気集じん器10によれば、ケーシング12内に流れ込んだガスGを単位体積当りの表面積が極めて大きいメッシュフィルタ30を通過させた後、装置外部へ排出できるので、集じん電極16及びケーシング12の寸法を特定の方向へ長くしなくても、帯電されたじん状体Pを含むガスGと集じん電極16(メッシュフィルタ30)との接触面積を効率的に増大させることができる。
そして、この電気集じん器10によれば、ケーシング12内に、放電電極およびフレームと金網とによって一端が開口した箱状のメッシュフィルタ30を構成した集じん電極とを配設し、ガス流れが開口部を介してメッシュフィルタ30内外の空間を通過するように設定された電気集じん器において、集じん電極16の一次側と二次側とを仕切っている仕切板70を、ケーシング12の外部からシリンダ78(開閉駆動手段)により開閉可能に構成したので、通常時は、上述したように、図2に示すように仕切板70を閉じておけば、ガスの流れを、排気口45、47、49を介してメッシュフィルタ内外の空間を通過させることで、誘引引力およびガスの流れも通常の電気集じん器でのガスの流れと同じ状態とすることができる。
そして、図5に示すように、シリンダ78を外部から駆動することにより、仕切板70を開閉させて、各仕切板70を同時に開いた状態とすれば、仕切板70の開いた部分に誘引引力を導くことができるため、フィルタ面をガスの流れが通過しない。これにより、ろ過効果は望めないものの、電気集じん効果は通常時同様に維持される。そのため、このような状態においても、一定の集じん効率は確保することができる。したがって、例えば前段の設備のトラブル時や集じん器内部の湿気等により、フィルタ部分が詰まりを起こしたような場合においても、前段の設備への影響もなく、誘引引力およびガスの流れを通常の電気集じん器でのガスの流れと同じ状態に維持し得て、これにより、電気集じん効果を保ち、一定の集じん効率を確保することができる。但し、本発明は、緊急回避用の装置として使用するものであり、長期間に亘ってこの仕切板70を開放して運転を行なうものではない。
以上説明したように、この電気集じん器10によれば、前段の設備のトラブル時や集じん器内部の湿気等により、フィルタ部分が詰まりを起こした際に、緊急避難用として、誘引引力およびガスの流れも通常の電気集じん器でのガスの流れと同じ状態に維持して、電気集じん効果を保ち、一定の集じん効率を確保することができる。
なお、本発明に係る電気集じん器は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態の電気集じん器10では、集じん電極16として電極ユニット62、64、66からなる3分割構造のものを用いたが、2分割又は4分割以上に分割可能な集じん電極を用いることも可能である。また、集じん電極の構成(枚数、高さ)によっては、仕切板全体を複数のブロックに分割し、それぞれのブロックを複数のシリンダを用いて別個に開閉するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、仕切板70の開閉位置について、特に位置検出をする事項について説明を省略したが、勿論、シリンダのロッド76の伸縮状態をセンサによって検出し、これに基づいて現在の仕切板の位置が「閉」状態であるか「開」状態であるかを制御盤に表示することは好ましい。
さらに、上記実施形態では、仕切板70の開閉方式として、回動する扉方式の例で説明したが、これに限らず、仕切板70の開閉方式を、スライド扉式としてもよい。これら方式の選択は、電気集じん器10の内部構造により適切なものを選択することができる。
以下、仕切板70の開閉方式をスライド扉式とした、第二実施形態について図6〜図8を適宜参照しつつ説明する。なお、この第二実施形態は、仕切板70の開閉方式が異なる点以外は上記第一実施形態同様であるため、ここでは異なる点を説明し、他の説明については省略する。
この第二実施形態の電気集じん器10は、図6に示すように、互いに隣接する一対の集じん電極16同士の支持フレーム34間に、集じん電極16の一次側と二次側とを仕切る仕切板70がそれぞれ設けられている。同図に示すように、各仕切板70は、支持フレーム34同士の間の部分全体を覆うことが可能に形成された長尺な矩形状の板部材である。各仕切板70は、図7に示すように、上記第一実施形態のようなヒンジ72に替えて、不図示のスライドガイドにより、集じん電極16の並び方向(幅方向W)に沿ってスライド移動可能に取付けられている。さらに、各仕切板70には、その壁面の集合室33側に、連結リンク74の一端が連結されており、各連結リンク74の他端は、集じん電極16の並び方向(幅方向W)に沿って配置された開閉用のシリンダ78のロッド76に固定されている。なお、各連結リンク74の両端は、固定構造である。
そして、同図に示すように、このシリンダ78の本体部分は、ケーシング12の外部に付設されており、ロッド76部分のみがケーシング12内に延設して配置される。よって、電気集じん器10が運転中であってもケーシング12の外部から各仕切板70をスライド移動させることで開閉することができる。そして、このロッド76の伸縮動作により、ロッド76を伸長させると各仕切板70が同時に閉じた状態となり(図7参照)、また、ロッド76を短縮させると各仕切板70が同時に開いた状態になり且つ排気口45、47、49を閉塞する位置に位置する(図8参照)ように、ケーシング12の外部から各仕切板70を開閉可能に構成されている。なお、ロッド76の伸縮方向と仕切板70の開閉状態は、前記とは逆に設定してもよい。
このような構成であっても、上記第一実施形態の電気集じん器10同様の作用効果を奏することができる。
さらに、上記第一実施形態の電気集じん器10に例示した回動扉式の場合には、仕切板70が開くために必要な回動空間が必要となるため、これに必要なスペースが十分に確保できる構造である場合に適用することができる。この点に対し、例えば集じん器のケーシング構造の補強ブレス等が回動空間内にある場合には、十分なスペースの確保が困難なので、回動扉式の採用は困難である。このようにスペースが確保できない場合には、この第二実施形態の電気集じん器10に例示したスライド式を選択することが好適である。なお、各仕切板70をスライド式とした場合でも、スライド移動のアクチュエータ(開閉駆動手段)としては、シリンダが好適である。また、両方式のいずれにおいても、シリンダの動力源としては、空圧、油圧および電動を問わず採用することができる。
10 電気集じん器
12 ケーシング
14 放電電極
16 集じん電極
18 ホッパ
19 フランジ部材
20 ガス導入口
22 導入ダクト
24 ガス排出口
26 排出ダクト
28 収納部
30 メッシュフィルタ
33 集合室
34 支持フレーム
36 閉塞板
44、46、48 内部流路
45、47、49 排気口
52 連結材
54 吊下管
55 高圧ケーブル
58 帯電流路
60 放電線
70 仕切板
72 ヒンジ
74 連結リンク
76 ロッド
78 シリンダ(開閉駆動手段)
90 分配室
C 電荷
G ガス
I Jイオン流
P じん状体

Claims (1)

  1. ガス中に含まれるじん状体を静電的な力により捕集する電気集じん器において、
    ガスが内部を流通するケーシングと、前記ケーシング内に配置された放電電極と、前記ケーシング内に配置され、一端部に排気口が開口した箱状に形成されるとともに、内外空間を区画する隔壁部の少なくとも一部がメッシュフィルタにより形成された集じん電極と、前記放電電極と前記集じん電極との間に駆動電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記ケーシング内におけるガスの流れを、前記メッシュフィルタを通して前記集じん電極の内部へ流入した後に、前記排気口を通して前記集じん電極の外部に排気する電気集じん器であって、
    前記集じん電極の一次側と二次側とを仕切るとともに開閉可能に設けられた仕切板と、該仕切板をケーシング外部から開閉する開閉駆動手段とを備えることを特徴とする電気集じん器。
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