JP2011240238A - 嫌気性バイオリアクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、発酵より発生したバイオガスに含まれるメタンはエネルギー源として活用し、また、二酸化炭素を化学反応を介して常温でも安定な固形化学物質として回収するためのバイオリアクタを提供することを目的とし、且つ、設備及び運転コストの低い小型バイオリアクタを構築、提供することを目的とする。
【解決手段】有機性廃棄物を嫌気メタン発酵菌による嫌気発酵させてメタンガスを発生する嫌気性バイオリアクタであって、有機性廃棄物からメタンガスを含むバイオガスを発生させるメタン発酵手段と、該メタン発酵装置に接続され、発生したバイオガスをメタンガスと二酸化炭素に分離し、二酸化炭素を固形化学物質とする分離手段と、該分離手段に接続され分離されたメタンガスを燃焼して電気エネルギーを取り出す変換手段とを備える嫌気性バイオリアクタとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、循環型バイオマスエネルギー生産するバイオリアクタ及びバイオリアクタシステムに関し、特にエネルギーを生産する際に発生する二酸化炭素を吸収するシステムを組み込むことで、二酸化炭素の大気放出を低減する循環型バイオリアクタに関する。
近年、工業先進国に加え、発展途上国においても、化石燃料を使ったエネルギー創出と二酸化炭素の排出量が増えている。それに伴って、地球環境が変化しつつあり、地球温暖化現象が国際的に注目を集めるようになった。地球温暖化現象は、人類が科学を発達させることにより、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量が急増加したことによるとされている。今後、化石燃料を使ってことによって増えた大気中の二酸化炭素量を増やさないだけでなく、減らす努力も必要になる
エネルギーの産出には、化石燃料(石油、石炭、天然ガス)の燃焼、原子力の核反応や自然の恩恵である太陽光、太陽熱、風力の活用が代表的なものとして挙げられる。
ここで、化石燃料は地中深くに閉じ込められていた石炭、石油や天然ガスなどを燃焼することによってエネルギーを得るため、多量の二酸化炭素を大気中に排出される。
また、太陽光発電と原子力発電は発電時に二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーであるが、太陽光発電においては太陽電池の製造に多量のエネルギーを必要とし、また原子力発電では原料採掘から廃棄まで多量のエネルギーを消費するため、何れの場合もそのエネルギーを得るために二酸化炭素の排出が大気中に排出される課題がある。
また、風力発電においては、風を利用して風車を回転させる発電で、クリーンなエネルギーであるが、風車が回転する際に、空気を切ることによる低周波音が発生し、健康被害を引き起こす場合がある。
上記挙げた各々の発電方法には解決できない課題があることを踏まえ、再生可能なバイオマスを原料とするエネルギー開発が注目されるようになった。
バイオマスとは動植物が光をエネルギー源として、大気中から二酸化炭素を取り込んで有機物に変換しエネルギーをためる。動植物は呼吸という形で、この有機物を体内で燃焼させてエネルギーを取り出し、生存と成長に利用している。
このバイオマスの合成から燃焼まで、動植物は大気中の二酸化炭素をやり取りするため、大気中の二酸化炭素に量的変化はない。したがって、バイオマスを原料にしたバイオ燃料は大気中の二酸化炭素を増やすことがないため、カーボンニュートラルと称され、クリーンエネルギーとして注目されている。
光合成を行う動植物は太陽エネルギーを利用してバイオマスを生産してきたし、現在も休みなく生産されている。よって、バイオマスエネルギーは人類が消費する量よりはるかに莫大であるとも云われている。
調達したバイオマスに対し、微生物や酵素を投入して、嫌気或いは好気発酵してエネルギーに変換する。変換法により得られるバイオ燃料としては、エタノール、メタノール、ディーゼル油、メタンなどが挙げられる。
これらバイオマスはカーボンニュートラルであることから、例えば、電気エネルギーや運動エネルギーなどに変換される際にできる二酸化炭素はそのまま大気に排出される。
そして、これらバイオマスを用いて生化学反応をおこなう装置はバイオリアクタと呼ばれる。
特開昭62−176599号公報 特開平11−29314号公報 特開2008−255209号公報
図1に従来のバイオリアクタの説明図を示した。
図1のような嫌気発酵によるメタン発酵槽を用いたバイオリアクタであれば、嫌気発酵で得られるバイオガスには30から40%の二酸化炭素が含まれるが、発生した二酸化炭素は大気に放出されているのがほとんどである。
また、メタンガスと二酸化炭素分離固定する手段を組み込み、固定した二酸化炭素を利用するバイオリアクタが提案がされているが、主に二酸化炭素として固定するために運用コストで採算が取れず、活用されていないのが現状である。
特許文献1では、生化学反応で発生したバイオガスから分離した二酸化炭素の一部をメタン発酵槽の有機性水溶液に溶かし、槽内のアルカリ度を調節する機能を果しているが、二酸化炭素の再利用は一部に過ぎず、残りの二酸化炭素は大気に放出され、大気中の二酸化炭素量を増やす課題がある。
また、特許文献2では、バイオガスからメタンと二酸化炭素を分離し、触媒反応でメタンから水素を発生させ炭素で固定化するシステムと、二酸化炭素を水素と反応させ炭素と水を得るシステムが併設されたバイオリアクタが提案されているが、固体の炭素として固定するには二酸化炭素と水素の反応は多量の熱が必要になるため、単独で装置運用が出来ない課題がある。
また、特許文献3では、生化学反応で発生したバイオガスを水中にナノバルブとして放出して、メタンと二酸化炭素を水への溶解度の違いで分離する方法を提案している。メタンより水に対する溶解性が高い二酸化炭素は炭酸として吸収されるが、炭酸水は温度に対して不安定であるので、炭酸水を再度二酸化炭素に戻して貯留タンクに回収し、植物栽培促進剤に転用しているが、貯留タンクを必要とするため、バイオリアクタが大型化する課題があった。
本発明は上記バイオリアクタにおける従来の課題を解決するためになされたものであり、発酵より発生したバイオガスに含まれるメタンはエネルギー源として活用し、また、二酸化炭素を化学反応を介して常温でも安定な固形化学物質として回収するためのバイオリアクタを提供することを目的とし、且つ、設備及び運転コストの低い小型バイオリアクタを構築、提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明としては、有機性廃棄物を嫌気メタン発酵菌による嫌気発酵させてメタンガスを発生する嫌気性バイオリアクタであって、有機性廃棄物からメタンガスを含むバイオガスを発生させるメタン発酵手段と、該メタン発酵装置に接続され、発生したバイオガスをメタンガスと二酸化炭素に分離し、二酸化炭素を固形化学物質とする分離手段と、該分離手段に接続され分離されたメタンガスを燃焼して電気エネルギーを取り出す変換手段とを備える嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項2記載の発明としては、前記変換手段において発生する熱エネルギーをメタン発酵手段の温度調整に用いるための熱媒体を備えることを特徴とする請求項1記載の嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項3記載の発明としては、前記変換手段で発生した物質を回収するための藻類繁殖手段を備える請求項1または請求項2に記載の嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項4記載の発明としては、前記変換手段から発生した物質を回収するためのビオトープを備える請求項1乃至3のいずれかに記載の嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項5記載の発明としては、前記変換手段で発生した物質を回収するために、該変換手段に藻類繁殖手段が接続され、該藻類繁殖手段にビオトープが接続され、該変換手段から順に藻類繁殖手段、ビオトープが接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項6記載の発明としては、前記バイオリアクタの処理能力が有機性廃棄物10kg/日〜500kg/日であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項7記載の発明としては、前記分離手段が、装置下部からバイオガスを導入し、装置上部からアルカリ水溶液を供給し、二酸化炭素をアルカリ水溶液と反応させ、炭酸塩或いは炭酸水素塩として固定され固定化学物質となることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の嫌気性バイオリアクタとした。
また、請求項8記載の発明としては、前記分離手段が、回転翼を備えることを特徴とする請求項7記載の嫌気性バイオリアクタとした。
上記構成のバイオリアクタとすることにより、発酵より発生したバイオガスに含まれるメタンはエネルギー源として活用し、また二酸化炭素は化学反応を介して常温でも安定な固形化学物質として回収することができ、且つ、設備及び運転コストの低い小型バイオリアクタとすることができた。
図1は従来のバイオリアクタの説明図である。 図2は本発明のバイオリアクタの説明図である。 図3は本発明のバイオリアクタの分離手段の説明図である。
本発明のバイオリアクタは、有機性廃棄物をメタン発酵菌による発酵させてメタンガスを発生するバイオリアクタであって、有機性廃棄物からメタンガスを含むバイオガスを発生させるメタン発酵手段と、該メタン発酵装置に接続され、発生したバイオガスを主成分であるメタンと二酸化炭素に分離し、二酸化炭素を固形化学物質とする分離手段と、該分離手段に接続され分離されたメタンガスを燃焼して電気エネルギーを取り出す変換手段を備える。
本発明にあって有機性廃棄物は、多岐にわたり、考えられる有機物のほぼ全てが挙げられ、具体的には農作物(とうもろこし、サトウキビなど)と廃棄物(生ゴミ、汚泥など)を用いることができる。有機性廃棄物は、腐敗菌により酸生成処理がおこなわれ有機酸となり、有機酸はメタン発酵手段により嫌気メタン発酵菌により嫌気発酵されメタンガスを含むバイオガスが発生する。このとき嫌気メタン発酵菌としては、Methanobacterium kadleri strain、Methanosarcina barkeriに代表されるメタン菌を用いることができる。嫌気メタン発酵菌を用いた嫌気性バイオリアクタとすることにより、バイオリアクタを密閉系とすることができ、発生するガスを有効利用することができ、後述するように、発生した二酸化炭素を固形化学物質として回収とすることができ、嫌気性バイオリアクタ自体の二酸化炭素の排出量を低減することができる。
嫌気性バイオリアクタから発生するバイオガスは、60〜70%のメタンガス、30〜40%の二酸化炭素、数%程度の硫化水素等が含まれる混合ガスである。これらのバイオガスはメタン発酵手段が密閉系であることから容易に取り出すことができる。ここで、バイオガスを脱硫手段で処理することにより、バイオガス中の硫化水素は除去される。次に、分離手段によりバイオガス中の二酸化炭素が固形化学物質として回収される。二酸化炭素を回収する方法としては、二酸化炭素をアルカリと反応させ、炭酸塩あるいは炭酸水素塩として固形化学物質として回収する方法を用いることができる。このとき、アルカリ溶液としては、石灰水、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物の水溶液などが挙げられる。また、二酸化炭素を吸着剤により吸着させる方法を用いてもよい。
二酸化炭素が分離された後のメタンガスは電気エネルギーに変換される。メタンガスを電気エネルギーに変換する変換手段としては、ガスエンジン、燃料電池などの小型発電装置を用いることができる。
また、本発明の嫌気性バイオリアクタにあっては、変換手段において発生する熱エネルギーをメタン発酵手段の温度調整に用いるための熱媒体を備えることが好ましい。変換手段にあっては電気エネルギーだけでなく熱エネルギーが発生する。一方、メタン発酵手段においては30〜60℃の温度でおこなうことが生化学反応スピードの点から好ましい。さらには、50〜60℃の温度でおこなうことが好ましい。変換手段において発生する熱エネルギーをメタン発酵手段における温度調整に用いることにより、バイオリアクタで発生するエネルギーを有効活用することができる。なお、熱媒体としてはエネファーム(コージェネレーションシステム)を用いることができる。
また、本発明の嫌気性バイオリアクタにおいては、変換手段で発生した物質を回収するための藻類繁殖手段を備えることが好ましい。変換手段では、メタンガスを電気エネルギーに変換するが、その際、二酸化炭素及び水が発生する。ここで発生する二酸化炭素を酸素に変換すべく藻類繁殖手段を備えることができる。変換手段で発生する二酸化炭素及び水蒸気は、藻類が繁殖している水槽に導かれ、水に溶解され、植物性プランクトンの光合成の材料として回収される。ここで藻類としては、光合成により二酸化炭素を吸収し酸素を生成する藻類を用いることができ、具体的にはユレモ、クロレラやユーグレナなどを用いることができる。また、藻類繁殖手段における藻類は必要に応じて有機性廃棄物として本発明の嫌気性バイオリアクタに導入することができる。また、藻類繁殖手段では変換手段により発生した水を藻類により浄化することができる。
また、本発明のバイオリアクタにあっては、前記変換手段から発生した物質を回収するためのビオトープを備えることが好ましい。ビオトープは生物の生息環境を意味する生物用語であるが、ここでは自然が有する浄化作用を利用する人為的な多様生物的環境である。具体的には、日本庭園等の庭園や棚田などの水田等を指す。ビオトープは、藻類発生手段と同様に変換手段で発生した二酸化炭素を光合成により酸素を変換させることができ、また、水を浄化する作用を有する。さらには、バイオリアクタにビオトープを備えることにより、利用者が二酸化炭素削減、地球温暖化防止に参加しているという意識付けをおこなうことができる。
また、本発明のバイオリアクタにあっては、変換手段で発生した物質を回収するために、該変換手段に藻類繁殖手段が接続され、該藻類繁殖手段にビオトープが接続され、該変換手段から順に藻類繁殖手段、ビオトープが接続されていることが好ましい。変換手段で発生する二酸化炭素および/または水の処理手段として藻類繁殖手段とビオトープを用いることにより、バイオリアクタのサイズを小さくすることができる。変換手段で発生する二酸化炭素および/または水の処理手段としてビオトープのみを用いた場合には、変換手段で発生する二酸化炭素および/または水をビオトープによりすべて処理しようとは困難である。
また、本発明のバイオリアクタにあっては、バイオリアクタの処理能力が有機性廃棄物10kg/日〜500kg/日であることが好ましい。バイオリアクタの生ゴミである有機性廃棄物の処理能力が10kg/日より小さいとバイオリアクタの運転効率が悪く、500kg/日より大きいと発生した二酸化炭素の処理能力が追いつかず、大気に二酸化炭素を排出することになる。二酸化炭素の処理向上は装置が大型になり、設置スペースに課題となる。好ましくは50kg/日〜200kg/日である。
また、本発明のバイオリアクタにあっては、分離手段が、装置下部からバイオガスを導入し、装置上部からアルカリ水溶液を供給し、二酸化炭素をアルカリ水溶液と反応させ、炭酸塩或いは炭酸水素塩として固定され固定化学物質となることが好ましい。嫌気性バイオリアクタから発生するバイオガスの二酸化炭素をアルカリ水溶液と反応させる分離手段は、アルカリ水溶液と二酸化炭素が接触し易く、二酸化炭素の反応により形成された炭酸塩或いは炭酸水素塩が簡便に分離できることができる手段が好ましく、装置下部からバイオガスを導入し、装置上部からアルカリ水溶液を供給し、化学反応でできた炭酸塩或いは炭酸水素塩の固形化学物質を分離装置下部より回収することが好ましい。アルカリ水溶液としては、石灰水、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物水溶液などを用いることができる。アルカリ水溶液と二酸化炭素の反応を効率的なものとするために、装置上部から供給されるアルカリ水溶液は霧状に噴霧されることが好ましい。
また、本発明のバイオリアクタにあっては、分離手段が回転翼を備えることが好ましい。分離手段が回転翼を備えることにより、二酸化炭素とアルカリ水溶液が反応して発生した固定化学物質を回転翼で振りはらうことができ、分離手段の下部から固定化学物質を効率的に回収することができる。回転翼の構造としては、翼単体で遠心力でのみ翼表面に溜まった固定化学物質を振りはらう構造や、翼とワイパーを組み合わせて翼表面に溜まった固定化学物質をワイパーで振りはらう構造を用いることができる。
次に、図を用いて本発明のバイオリアクタについて説明する。
図2に本発明のバイオリアクタの一例の説明図を示した。
有機性廃棄物である生ゴミは原料タンクに溜められ、酸生成槽において有機酸にされる。酸生成槽により発生した有機酸はメタン発酵手段であるメタン発酵槽に導入され、嫌気性メタン発酵菌により嫌気発酵されることによりバイオガスを発生させる。発生したバイオガスはメタンガス及び二酸化炭素を主に含むものである。また、発酵後の有機酸は液肥、堆肥として牧草地、農地、家庭菜園の肥料として利用される。一方、バイオガスは分離槽に導入され、二酸化炭素が炭酸塩または炭酸水素塩として除去され、メタンガスが分離される。分離されたメタンガスは変換手段である発電機に導入され電気エネルギーに変換される。ここで、発電機において発生した熱はメタン発酵層の温度調節に利用される。また、発電機において発生した二酸化炭素及び水は、藻類繁殖手段であるである藻類繁殖水槽に導入される。ここで、藻類が光合成をおこなうことにより、二酸化炭素は酸素に変換され、水は浄化される。さらに、藻類繁殖槽で成長した藻類は有機性廃棄物として利用することができる。また、藻類繁殖水槽の水はビオトープに導入され、藻類繁殖水槽で反応しきれなかった二酸化炭素を酸素に変換し、また水を浄化させる。
また、図3に本発明のバイオリアクタの分離手段の一例の説明図を示した。
図3記載の分離手段にあっては、円筒形の装置構造であり、装置下部からメタン発酵手段で発生した二酸化炭素とメタンガスを含むバイオガスが導入される。一方、装置上部からアルカリ水溶液が霧状に噴霧される。分離手段内部は高さ方向に複数の回転翼を備える。回転翼を回転させることにより、二酸化炭素とアルカリ水溶液が反応して発生した炭酸塩あるいは炭酸水素塩を振り払うことができ、炭酸塩あるいは炭酸水素塩を装置下部に溜めることができる。溜められた炭酸塩または炭酸水素塩は装置下部から適宜取り出され、余剰のアルカリ水溶液を固形分から洗い流し、乾燥して固形化学物質となり再利用される。
上記嫌気性バイオリアクタから発生するバイオガスの二酸化炭素をアルカリ水溶液と反応させる分離装置は、アルカリ水溶液と二酸化炭素が接触し易く、二酸化炭素の反応により形成された炭酸塩或いは炭酸水素塩が簡便に分離できることができる回転翼付き円筒形分離装置であることを特徴とする。バイオリアクタより取り出したバイオガスを回転ワイパー付き円筒形分離装置の下部から導入し、霧状の石灰水、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物水溶液などと接触させ、化学反応でできた炭酸塩或いは炭酸水素塩の固形分を分離装置下部より回収する。回収した炭酸塩あるいは炭酸水素塩は水で洗浄して、余剰のアルカリ水溶液を固形分から洗い流し、乾燥して固定化される。また、アルカリ水溶液は、回収され分離層装置に戻される。また、バイオガスから二酸化炭素が分離されたメタンガスは変換手段に送られる。
以上、本発明のバイオリアクタにあっては、廃棄された生ゴミを電力及び熱エネルギーとして有効活用できるようになる。また、嫌気性バイオリアクタを用いることで二酸化炭素を密閉系で取り扱え、分離手段や藻類繁殖手段に洩れることなく誘導できて、大気への二酸化炭素の放出を抑制できる。固定化した二酸化炭素は再利用可能な物質に変換され、有効利用される。
更に、バイオリアクタを小型化することで、狭い面積でも設置でき、収集と分別が容易になり、処理コストを低減できる。また、発電した電力はその場で使用でき、送電によるロスを削減でき、発熱する熱も有効に活用できる。
また、本発明のバイオリアクタにあっては、太陽光発電他風力発電といった他の発電手段と組み合わせることにより、電気エネルギーのより安定的な供給を可能とすることができる。
本発明の嫌気性バイオリアクタにあっては、上記に示すごとく、生ごみを無駄に廃棄するのではなく有効に活用し、電気や熱などのエネルギーに変換し、地球温暖化を促進する二酸化炭素を固定し、さらに、再利用することができ、また、二酸化炭素の発生を極力抑制した地産地消型バイオリアクタである。

Claims (8)

  1. 有機性廃棄物を嫌気メタン発酵菌による嫌気発酵させてメタンガスを発生する嫌気性バイオリアクタであって、
    有機性廃棄物からメタンガスを含むバイオガスを発生させるメタン発酵手段と、
    該メタン発酵装置に接続され、発生したバイオガスをメタンガスと二酸化炭素に分離し、二酸化炭素を固形化学物質とする分離手段と、
    該分離手段に接続され分離されたメタンガスを燃焼して電気エネルギーを取り出す変換手段と
    を備える嫌気性バイオリアクタ。
  2. 前記変換手段において発生する熱エネルギーをメタン発酵手段の温度調整に用いるための熱媒体を備えることを特徴とする請求項1記載の嫌気性バイオリアクタ。
  3. 前記変換手段で発生した物質を回収するための藻類繁殖手段を備える請求項1または請求項2に記載の嫌気性バイオリアクタ。
  4. 前記変換手段から発生した物質を回収するためのビオトープを備える請求項1乃至3のいずれかに記載の嫌気性バイオリアクタ。
  5. 前記変換手段で発生した物質を回収するために、該変換手段に藻類繁殖手段が接続され、該藻類繁殖手段にビオトープが接続され、該変換手段から順に藻類繁殖手段、ビオトープが接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の嫌気性バイオリアクタ。
  6. 前記バイオリアクタの処理能力が有機性廃棄物10kg/日〜500kg/日であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の嫌気性バイオリアクタ。
  7. 前記分離手段が、装置下部からバイオガスを導入し、装置上部からアルカリ水溶液を供給し、二酸化炭素をアルカリ水溶液と反応させ、炭酸塩或いは炭酸水素塩として固定され固定化学物質となることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の嫌気性バイオリアクタ。
  8. 前記分離手段が、回転翼を備えることを特徴とする請求項7記載の嫌気性バイオリアクタ。
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