JP2011239839A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】幕板と内枠との隙間からの不正具の進入を低減でき、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できる遊技機を提供する。
【解決手段】幕板510の天板部530上に遊技球Bが存する状態において内枠12を閉じたとしても、この遊技球Bは遊技球許容空間550に入るので、内枠12を閉じる際に遊技球Bが当該内枠12と進入防止壁部品540とに挟み込まれることがなく、遊技球Bの挟み込みによって内枠12あるいは進入防止壁部品540が破損することを低減できる。また、内枠12と幕板510の天板部530との隙間から不正具を入れようとしても、進入防止壁部品540によってその進入を阻むことができ、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できる。
【選択図】図51

Description

この発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、正面視で矩形状の外枠の底板上で幅方向に亘って設けられた幕板と、正面視左端側を開閉軸として外枠に対して幕板上で開閉可能に支持される可動枠とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−187853号公報(第4頁,第4図)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、幕板と可動枠との隙間から不正具が進入される虞と、遊技球の挟み込みによる幕板又は可動枠の損傷の虞がある。
本発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、幕板と可動枠との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
遊技者に遊技を提供する遊技機において、
幅方向に亘って設けられた第1部材を有する被取付部品と、
前記被取付部品の前記第1部材上で当該被取付部品に対して開閉可能な第2部材と、
を備え、
前記第1部材は、閉状態の前記第2部材の一部が上方に位置される天面部に対して前記第2部材の閉鎖方向側であって閉状態の前記第2部材の裏面下部箇所と対向する位置において、幅方向及び上方向に延出した進入防止部を備え、
前記進入防止部または前記第2部材の少なくとも一方は、前記第2部材を閉じた状態において前記第1部材の前記天面部上の遊技球が入る遊技球許容空間部を備えている
ことを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、第1部材(例えば幕板)と第2部材(例えば可動枠)との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できる。
この発明に係る遊技機によれば、第1部材(例えば幕板)と第2部材(例えば可動枠)との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できる遊技機を提供することができる。
本発明の実施例1のパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の前方斜視図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の右側面図である。 パチンコ機の左側面図である。 パチンコ機の平面図である。 パチンコ機の底面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第3図柄表示装置の表示内容を示す説明図である。 実施例1の前面枠セットの前方斜視図である。 実施例1の前面枠セットの後方斜視図である。 実施例1の前面枠セットの背面図である。 前面枠セットの大型立体キャラクタ部についての分解斜視図である。 大型立体キャラクタ部の取付前状態の前面枠セットの前方斜視図である。 大型立体キャラクタ部の分解斜視図である。 大型立体キャラクタ部の突出体部の分解斜視図である。 突出体部の上部外壁部の分解斜視図である。 大型立体キャラクタ部の取付ベースなどの分解斜視図である。 大型立体キャラクタ部の外形本体と遊技球発射ハンドルと取付ベースとを示す斜視図である。 前面枠セットでの大型立体キャラクタ部の取付前箇所の拡大斜視図である。 前面枠セットの大型立体キャラクタ部の箇所の拡大正面図である。 図22に示した前面枠セットのA−A線断面図である。 図22に示した前面枠セットのB−B線断面図である。 前面枠セットの正面図である。 図25に示した前面枠セットのC−C線断面図である。 ガラスユニットが開状態であって補強棒及び球皿払出通路部品の取り付け前状態を示す前面枠セットの後方斜視図である。 図27に示した前面枠セットの下部側部分を示す部分後方斜視図である。 補強棒及び球皿払出通路部品を示す後方斜視図である。 補強棒が取り付けられて球皿払出通路部品が取り付け前状態の前面枠セットの後方斜視図である。 ガラスユニットが開状態であって補強棒及び球皿払出通路部品が取り付けられた状態を示す前面枠セットの後方斜視図である。 下部止め部がガラスユニットを閉状態に止める止め位置にある状態の前面枠セットの背面図である。 下部止め部が非止め位置にある状態の前面枠セットの背面図である。 下部止め部が止め位置にあり球皿払出通路部品を取り外した状態の前面枠セットの背面図である。 下部止め部が非止め位置で球皿払出通路部品を取り外した状態の前面枠セットの背面図である。 (a)は図32の一点鎖線部分の拡大図、(b)は図33の一点鎖線部分の拡大図である。 (a)は図34の一点鎖線部分の拡大図、(b)は図35の一点鎖線部分の拡大図である。 図32に示した前面枠セットのD−D線断面図である。 図33に示した前面枠セットのE−E線断面図である。 前面枠セットの背面図である。 図40に示した前面枠セットのF−F線断面図である。 図40に示した前面枠セットのG−G線断面図である。 前面枠セットの前面側の上部箇所を分解した分解斜視図である。 実施例1の外枠の下部側部分を示す一部破断前方斜視図である。 図44の進入防止壁部品に注意シールを貼り付ける前の図である。 実施例1の外枠の下部側部分を示す一部破断後方斜視図である。 実施例1の幕板の天面側の分解斜視図である。 実施例1の外枠の幕板の平面図である。 (a)は外枠の幕板の正面図、(b)は外枠の幕板の背面図である。 パチンコ機の背面視下部側を示す部分背面図である。 図50に示したH−H線で断面した一部破断斜視図である。 (a)は、遊技球が遊技球許容空間に入った状態を示す断面図であり、(b)は、遊技球が遊技球許容空間に入っていない状態を示す断面図である。 内枠の遊技球許容窪み空間部と幕板の進入防止壁部品の囲い壁部との位置関係を示す概略要部断面図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図7は、それぞれパチンコ機10の正面図、前方斜視図、背面図、右側面図、左側面図、平面図及び底面図である。図8は、遊技盤30の正面図である。図9は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図10は、第3図柄表示装置42の表示内容を示す説明図である。
図1,図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸J1として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸J2として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース12a(図2参照)と、この樹脂ベース12aに取り付けられる遊技盤30(図8参照)とを備えている。また、内枠12は、図1,図2に示すように、樹脂ベース12aの前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
具体的には、樹脂ベース12aは、正面視で、その外形が略矩形状で、かつ、その略中央箇所を開口中心とする開口部(後述する遊技領域30a(図8参照)と同等の大きさの開口)が形成された板状部材としている。
前面枠セット14は、正面視左側で上下方向の開閉軸J2を軸心にして当該内枠12に対して開閉可能に取り付けられている。詳細には、前面枠セット14は、正面視で左側を開閉基端側とし右側を開閉先端側として前方へ回動可能とされている。
遊技盤30(図8参照)は、その遊技領域30aを樹脂ベース12aの開口部に位置させるようにして当該樹脂ベース12aの背面側より着脱自在に取り付けられる。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸J2を軸心にして前方側に開放可能とされている。
前面枠セット14は、図1に示すように、その正面視すると、最下部に位置する下皿部13と、この下皿部13の上側に位置する上皿部21と、この上皿部21の上側に位置するガラス枠部23と、下皿部13及び上皿部21の右側に位置する大型立体キャラクタ部25とに大別される。
これらの下皿部13、上皿部21、ガラス枠部23及び大型立体キャラクタ部25を、前面枠セット14の樹脂成形部品であるベース板体14a(後述する図11,図12参照)の前面側各箇所にそれぞれ取り付けることで、前面枠セット14が構成されている。なお、大型立体キャラクタ部25の詳細については、図面を用いて後述することとする。
下皿部13は、図1に示すように、下皿15を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体14a(後述する図11,図12参照)の正面視で最下部箇所に固定されている。この下皿部13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18とを備えている。
球受皿としての下皿15は、図1,図2に示すように、前面枠セット14の横幅を略三等分した場合の左端から「2/3」にわたる箇所まで設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能である。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所(例えば略中央箇所)が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。
遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、発射装置229(図3、図9参照)によって遊技球が遊技盤30(図8参照)の方へ打ち込まれる。
音出力部24は、図1に示すように、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所に設けられ、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカからの音を出力するための複数個の出力口で形成されている。この出力口は、図1では一部のみ図示し、全体図示を省略している。
上皿部21は、図1に示すように、上皿19を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の上方位置)に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体14a(後述する図11,図12参照)の正面視で下部箇所に固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら発射装置229の方へ導出するための球受皿である。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿部21の上側に形成された窓部101と、この窓部101の周囲に設けられた各種の電飾部とを備えている。
つまり、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿部21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図8参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞(開口部101a)となっており、その開口部101aを略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の背面側に取り付けられたものである。後述する図13,図27に示すガラスユニット140は、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に各種の電飾部(第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304)を備えている。つまり、前面枠セット14は、図1に示すように、その正面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部300(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部302(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部304(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
本パチンコ機10では、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、本パチンコ機10の第1電飾部300及び第2電飾部302には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の右下方の大型立体キャラクタ部25には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
遊技盤30は、図8に示すように、正面視で四角形状の木製(例えば、合板)でその左側の両角部が取れたような形状の遊技板30bを備えており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース12a(図2参照)の裏側に当接した状態で取り付けられている。この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aは、前面枠セット14のベース板体14aの略楕円形状の図1に示した窓部101(ガラス板137)を通じて、当該前面枠セット14の前方外側から視認可能な状態である。
次に、図8を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a(例えば作動チャッカ)、第2の始動口33b(例えば作動チャッカ)、可変表示装置ユニット35、スルーゲート34、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置44、普通図柄表示装置41及び振分入賞装置48を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a、第2の始動口33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置44、普通図柄表示装置41及び振分入賞装置48は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。
一般入賞口31への入球が検出スイッチ(図示省略の入賞口スイッチ)で検出され、可変入賞装置32への入球が検出スイッチ(図示省略のカウントスイッチ)で検出され、第1の始動口33a、第2の始動口33bへの入球が各検出スイッチ(図示省略の作動口スイッチ)でそれぞれに検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。例えば、第1の始動口33a、第2の始動口33b及び振分入賞装置48への入球の場合には、3個の賞球払い出しがされる。また、一般入賞口31及び可変入賞装置32への入球の場合には、10個の賞球払い出しがされる。なお、これらの賞球の個数は任意であり、種々の個数としてもよい。
また、第1の始動口33a(第1始動入賞装置)及び第2の始動口33b(第2始動入賞装置)は、図8に示すように、それぞれ個別の入賞装置である。そして、第1の始動口33a及び第2の始動口33bには、図示省略の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)がそれぞれに設けられ、この第1の始動口33a及び第2の始動口33bへの入球をそれぞれの図示省略の作動口スイッチにより個別に検出される。すなわち、第1の始動口33a及び第2の始動口33bへの遊技球の入球の場合に、始動入賞検出される。
なお、スルーゲート34に遊技球が入球し、当該入球が検出スイッチ(図示省略の通過検出スイッチ)で検出されるが、当該スルーゲート34へ入球しても、遊技球の払い出しは実行されない。
その他に、図8に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内される。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘39が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
第1図柄表示装置40は、図8に示すように、遊技盤30の右下箇所に設けられ、第1の始動口33aへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する。また、第2図柄表示装置44は、図8に示すように、遊技盤30の右下箇所に設けられ、第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する。また、普通図柄表示装置41は、図8に示すように、遊技盤30の左下箇所に設けられ、スルーゲート34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する。
第1図柄表示装置40は、図8に示すように、例えば、第1の始動口33aへの入球に基づいて変動発光等する複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40a,40bと、このLED40a,40bでの変動表示の保留数を示す保留ランプ40cとを備えている。
第1の始動口33aへの入球に基づいて変動発光等するLED40a,40bは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40a,40bの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40a,40bの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。このように確変大当り(特定当り)や通常大当り(非特定当り)となると、可変入賞装置32が後述する特定遊技状態(例えば、大当り状態)となる。
第2図柄表示装置44は、図8に示すように、第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等する複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)44a,44bを備えている。また、第2の始動口33bへの入球個数は保留されないため、これに対応した保留ランプ(保留表示部)は設けられていない。なお、これとは逆に保留可能とし保留ランプ(保留表示部)を設けるようにしてもよい。
第2図柄表示装置44は、上記と同様に、第2の始動口33bへの入球に基づいて、LED44a,44bを変動表示するものである。第2図柄表示装置44は、各LED44a,44bの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED44a,44bの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED44a,44bが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED44a,44bが青色発光状態で停止すると振分入賞装置48への入賞が可能となる分岐実行状態を示し、両方のLED44a,44bが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。なお、確変大当り(特定当り)に替えて通常大当り(非特定当り)を採用してもよいし、確変大当り(特定当り)または通常大当り(非特定当り)に当選可能としてもよい。
なお、この第1図柄表示装置40及び第2図柄表示装置44として、少なくとも3色以上の発光が可能なタイプの単一のLEDを採用してもよい。また、第1図柄表示装置40及び第2図柄表示装置44として、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成してもよいし、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1図柄表示装置40及び第2図柄表示装置44にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
普通図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第2の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示される。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。なお、上述した普通図柄表示装置41が普通識別情報変動表示手段に相当する。
可変表示装置ユニット35は、図8に示すように、第1の始動口33a及び第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42を備えている。
第3図柄表示装置42では、第1の始動口33aへの入賞に基づき第1図柄表示装置40にて第1図柄の変動表示と所定の表示(停止表示、点灯表示)が行われる場合にそれに合わせて第3図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われるとともに、第2の始動口33bへの入賞に基づき第2図柄表示装置44にて第2図柄の変動表示と所定の表示(停止表示、点灯表示)が行われる場合にそれに合わせて第3図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる。なお、第3図柄表示装置42では、第1の始動口33a又は第2の始動口33bへの入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する後述の分岐実行状態中や特定遊技状態中の表示演出などが行われる。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば後述する図10に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示される。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、11インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、正面視した状態で第3図柄表示装置42の表示画面をほぼ囲むようにしてこの第3図柄表示装置42の前方側にセンターフレーム47が配設されている。本実施形態では第3図柄表示装置42として液晶表示装置を採用するが他の種類の画像表示装置(例えば、PDP:プラズマ・ディスプレイ・パネルや、EL:エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイや、有機ELなど)でもよい。なお、上述した第3図柄表示装置42が装飾識別情報(図柄)変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が表示制御手段に相当する。
図8に示すように、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当りの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当りの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特定遊技状態(例えば、大当り状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。つまり、本実施例のパチンコ機10は、遊技球の投入数(発射装置229による遊技球の遊技領域30aへの発射数)の方が、遊技球の賞球払出数(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a、第2の始動口33bなどへの遊技球の入球に基づく賞球払出数)よりも多い通常遊技状態(遊技球消費状態)と、遊技球の賞球払出数の方が遊技球の投入数よりも多い特定遊技状態(例えば、大当り状態)とに状態変移可能なものである。
より詳しくは、第1の始動口33aに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40a,40bが変動表示され、その変動停止後のLED40a,40bの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特定遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を示す。
スルーゲート34への入球に基づいて普通図柄表示装置41で第2図柄(例えば普通図柄)の変動表示がされ、当選すると第2の始動口33bが所定時間(例えば、3秒間)だけ開放され、この第2の始動口33bに対し遊技球が入賞すると第2図柄表示装置44の2個のLED44a,44bが変動表示され、その変動停止後のLED44a,44bの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特定遊技状態または分岐実行状態が発生する。例えば、両方のLED44a,44bが赤色発光状態で停止した場合には、確変大当り(特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED44a,44bが青色発光状態で停止した場合には、振分入賞装置48への入賞が可能となる分岐実行状態を示し、両方のLED44a,44bが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を示す。
そして、特定遊技状態の発生の場合には、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(ラウンド数)繰り返し開放される。また、遊技球が第1の始動口33aを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40cにて表示される。なお、保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面の一部で保留表示等される構成等であっても良い。
また、分岐実行状態の発生の場合は、振分入賞装置48は、遊技球が通過可能な大きさの振分入口48aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と、遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える。この振分入賞装置48は、その内部に、V入賞用領域(又は有利用領域)と、排出用領域(又は不利用領域)とを備え、振分入口48aから入球した遊技球がV入賞用領域(又は有利用領域)または排出用領域(又は不利用領域)に振り分けられる。また、V入賞用領域(又は有利用領域)と排出用領域(又は不利用領域)とには遊技球の通過を検出する検出スイッチがそれぞれ設けられており、振分入口48aから入球した遊技球がV入賞用領域に入球した場合に、可変入賞装置32が後述する特定遊技状態(例えば、大当り状態)となる。
また、遊技盤30には、図8に示すように、発射装置229(図3参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するための複数本のレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は複数本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内されるようになっている。複数本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は、遊技盤30の正面視で、略縦楕円のうちでその左斜め上から時計回りで右斜め下までの箇所を除いた形状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図8の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図8の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、返しゴム54が位置している。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図8に破線で示すように、外レール52の先端部(図8の右上部)から内レール51の右側先端部(図8の右下部)までは、内枠12に形成された壁部55(図8に破線で示す)が位置することにより、遊技領域30aが仕切られている。
なお、図8に示すように、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシールSL(プレートとしてもよい)を貼着するためのスペースである。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシールSLを貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図8に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は壁部55によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、発射装置229には、前面枠セット14の図示省略の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図3に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるとともに所定の制御基板が前後に重ねられる(例えば、後述する払出制御基板311aが背面視で手前側で、電源装置313の電源制御基板及び発射制御装置312の発射制御基板が払出制御基板311aよりも奥側に位置する)ようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー353等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を複数の取付台230〜232に分けて搭載してそれらを各制御基板ユニットとし、各制御基板ユニットが個別に内枠12又は遊技盤30の背面に装着するようにしている。具体的には、図3に示すように、主制御装置261を取付台230に搭載し、サブ制御装置262を取付台232に搭載してそれぞれユニット化すると共に、払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を取付台231に搭載してユニット化している。
また、払出機構部352は、図3に示すように、各種部品(後述するタンク355、タンクレール356、ケースレール357、払出装置358及び電源スイッチ基板382)がパチンコ機10の背面視で逆Lノ字状に配設されて構成されており、払出機構部352及び保護カバー353も1ユニットとして一体化されており、当該ユニットを裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の背面に対して開閉できる構成としている。これは、裏パックユニット203とその他構成とが前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、遊技盤30の背面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ(図示省略)が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ(図示省略)が設けられている。カウントスイッチ(図示省略)は入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,第2の始動口33bに対応する位置には第1の始動口33a用の作動口スイッチ(図示省略)と第2の始動口33b用の作動口スイッチ(図示省略)(図示省略)とがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入球をそれぞれの作動口スイッチ(図示省略)で検出される。スルーゲート34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、スルーゲート34への遊技球の通過を当該ゲートスイッチで検出される。
一般入賞口31の入賞口スイッチ(図示省略)及びスルーゲート34のゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図9参照)に接続されている。また、可変入賞装置32のカウントスイッチ(図示省略)は後述する大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板(図示省略)がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、第1の始動口33a及び第2の始動口33bの各作動口スイッチ(図示省略)は中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、第2の始動口33bを形成する第2の始動入賞装置には、この第2の始動口33bに遊技球が入球可能となるように例えば羽根33cを3秒間開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
主制御装置261は、パチンコ機10の背面視での下側の取付台230(図3参照)に搭載され、サブ制御装置262は、パチンコ機10の背面視での上側の取付台232(図3参照)に搭載されている。ここで、主制御装置261は、図9に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは、封印ユニット261cによって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。後述する電源基板より供給される電源はサブ制御装置262を介して表示制御装置45に出力される。
図3に示すように、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が取付台231に搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、発射制御装置312は発射制御基板を具備しており、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞品球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図9参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電/非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用しているが、それ以外の発射装置229としては、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものが採用できる。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスにそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス311b(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス311bが封印されている。
払出制御装置311には、図3に示すように、状態復帰スイッチ311cが設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ311cが押下されると、払出モータ358a(図9参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できる。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図3に示すように、樹脂成形された保護カバー353と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられる。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触しており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わる。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消される。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされる。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にて接地(アース)されている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制される。
なお、図3に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力される。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図9を用いて説明する。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置44、普通図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40及び第2図柄表示装置44における第1図柄の変動表示と、普通図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図9に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニットがパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。また、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じたボリューム信号S10が当該遊技球発射ハンドル18から発射制御装置312に入力されており、発射制御装置312はこのボリューム信号S10を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レールに遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。なお、発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値は、主制御装置261においてボリューム信号S10に基づいて決定されており、例えば遊技球発射ハンドル18の操作量が大きいほど発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値が大きくなる。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図9に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流24ボルトが22ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図10に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示される。
続いて、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分について図11〜図26を用いて説明する。
図11〜図13は、前面枠セット14の前方斜視図、後方斜視図及び背面図である。図14は、前面枠セット14の大型立体キャラクタ部25についての分解斜視図である。図15は、大型立体キャラクタ部25の取付前状態の前面枠セット14の前方斜視図である。図16は、大型立体キャラクタ部25の分解斜視図である。図17は、大型立体キャラクタ部25の突出体部406の分解斜視図である。図18は、突出体部406の上部外壁部407の分解斜視図である。図19は、大型立体キャラクタ部25の取付ベース420などの分解斜視図である。図20は、大型立体キャラクタ部25の外形本体400と遊技球発射ハンドル18と取付ベース420とを示す斜視図である。図21は、前面枠セット14での大型立体キャラクタ部25の取付前箇所の拡大斜視図である。図22は、前面枠セット14の大型立体キャラクタ部25の箇所の拡大正面図である。図23は、図22に示した前面枠セット14のA−A線断面図である。図24は、図22に示した前面枠セット14のB−B線断面図である。図25は、前面枠セット14の正面図である。図26は、図25に示した前面枠セット14のC−C線断面図である。
なお、図11〜図13、図15では、ガラス板137の図示を省略している。
前面枠セット14は、図11に示すように、その前面側での右下隅部箇所に、遊技球の発射のために遊技者によって操作される遊技球発射ハンドル18を備えている。
具体的には、前面枠セット14のネジ用貫通孔14b(図12参照)に挿入したネジ(図示省略)を、遊技球発射ハンドル18の裏面側のネジ穴(図示省略)に螺入することで、図11,図12に示すように、遊技球発射ハンドル18が前面枠セット14にネジ止め固定される。
図1に示した遊技球発射ハンドル18は、遊技者が手を離した状態において初期位置に付勢されており、遊技者がその付勢力を上回る逆向きの回動力を与えるように回動操作することで、初期位置から所定方向(時計周り方向:右回し方向)に回動操作されるものである。
遊技球発射ハンドル18は、図20,図23に示すように、前面枠セット14の前面側右下隅箇所に取り付けられた固定側ケース部240と、この固定側ケース部240の前面側に回動可能に取り付けられた、遊技者に把持されて回動操作されるハンドル部242と、このハンドル部242の前面側に設けられたカバー部244と、を備えている。固定側ケース部240は、前面枠セット14から前方に延出した形状であり、その延出側にハンドル部242を回動可能に支持している。カバー部244は、ハンドル部242を回動可能なように、固定側ケース部240にネジ止めされている。つまり、ハンドル部242は、固定側ケース部240及びカバー部244に対して回動可能となっている。
図3に示す発射装置229は、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作(例えば回動操作量)に応じた強さで、遊技領域30aに遊技球を発射する。
前面枠セット14は、図1,図2に示すように、パチンコ機10の正面視で、遊技球発射ハンドル18の配設箇所を含む右下隅部の領域に、この遊技球発射ハンドル18よりも大きい大型立体キャラクタ部25を備えている。
ここで、大型立体キャラクタ部25の構成について説明する。
大型立体キャラクタ部25は、図11,図14に示すように、その立体的外形を形作る外形本体400を備えている。この外形本体400は、図1,図2に示すように、例えば「くじら」を象った形状としており、「くじら」の頭部、胴部、足ひれ及び尾びれを形成した樹脂成型部品としている。
なお、本実施例では、外形本体400として「くじら」を象った形状のものを採用しているが、「くじら」以外の動物、植物、人間、ロボット、人工物、創造物のキャラクタなど種々の立体物を採用してもよい。また、外形本体400を樹脂成型部品ではなく、金属製部品などとしてもよい。
外形本体400は、図17,図20に示すように、遊技球発射ハンドル18の固定側ケース部240の前面枠セット14に近い基端側が挿入される挿入切欠部402と、この挿入切欠部402の周囲近傍箇所に形成された、固定側ケース部240の延出高さよりも低い基面体部404と、パチンコ機10の正面視で基面体部404よりも外側領域に形成された、当該パチンコ機10の前方に向けて突出した突出体部406と、を備えている。
なお、図1,図2に示すように、突出体部406は「くじら」の頭部及び胴部の一部(頭部に近い部分)に相当し、基面体部404は「くじら」の胴部の残部分(頭部に近い部分以外の部分)、足ひれ及び尾びれに相当する。
外形本体400は、図16,図20に示すように、その裏面側空間を塞ぐように当該裏面側に取付ベース420が取り付けられる。
取付ベース420は、図20に示すように、外形本体400に取り付けられた状態で正面視した場合に外形本体400の挿入切欠部402と同一箇所に、遊技球発射ハンドル18の固定側ケース部240が挿入されるベース用挿入孔422を有するとともに、図14に示すように、前面枠セット14の前面側に取り付けられる。この取付ベース420は、例えば樹脂成型部品としているが、金属部品としてもよい。
前面枠セット14は、図11,図15に示すように、その前面側に、遊技者に払い出された遊技球を貯留して発射装置229に案内するための上皿19を備えている。また、前面枠セット14は、図13、図15及び図21に示すように、大型立体キャラクタ部25が配設される配設領域(例えば、正面視右下隅部の領域)での所定箇所(例えば、上部側箇所)に、当該前面枠セット14の後面側に位置する発射装置229の発射位置に遊技球を1個ずつ送り出す球送出部250を備えている。
前面枠セット14は、図15,図21に示すように、樹脂成型部品であるベース板体14aの前面下部側と、上皿19、下皿15及び大型立体キャラクタ部25との間に位置するように、当該前面下部側箇所に、金属製の補強板60がネジ止め固定されている。なお、図15,図21では、前面枠セット14の配設領域への大型立体キャラクタ部25の取付前状態を図示しているため、補強板60の一部(配設領域に位置する部分)が見えている。また、この補強板60は、遊技球発射ハンドル18の固定側ケース部240が挿入可能な挿入孔60aが形成されるとともに、球送出部250を逃がすための挿入孔60bも形成されている。この補強板60によって、前面枠セット14の剛性を確保できるのみならず、大型立体キャラクタ部25からの不正具の進入を低減できる。
取付ベース420は、図19,図20に示すように、前面枠セット14の球送出部250を覆う被覆壁部424を備えている。この被覆壁部424は、図20に示すように、外形本体400の方に向けて突出した壁部424aと、外形本体400に向いた正面壁部424bとを備え、当該取付ベース420の背面側(つまり、前面枠セット14側)から見ると、球送出部250と同等の大きさの窪み部を形成した形状としている。つまり、被覆壁部424は、球送出部250の球送り動作を許容する窪み空間を備えている。
突出体部406は、図11に示すように、当該突出体部406の第1特定部位431(本実施例では、「目」の部分)を発光させる第1特定部位発光部430と、当該突出体部406の第1特定部位431以外の部位である第2特定部位441(本実施例では、「頭部」での「目」以外の部分)を発光させる第2特定部位発光部440とを備えている。この第1特定部位発光部430及び第2特定部位発光部440は、図9に示したサブ制御装置262によって発光制御される。
第1特定部位発光部430は、図17に示すように、突出体部406の円形開口部406aに嵌合される略円盤形状で光透過可能な円盤状部材432と、この円盤状部材432の背面側に位置するように配設された発光用プリント配線基板434に実装された第1発光部436と、を備えている。この円盤状部材432は、例えば、光透過性のある樹脂成形部品である。
図17に示すように、円形開口部406aは、突出体部406のうちで「くじら」の頭部の二箇所にそれぞれ形成された円形状の開口である。また、第1発光部436は、例えば、縦方向及び横方向それぞれに8個の発光ダイオード(LED437)をマトリックス状に配置したものであり、これらのLED437の発光制御を行うことで、円盤状部材432を一様や斑状に発光させたり、変動発光させたり、文字や記号の発光表示も可能である。
また、第1特定部位発光部430は、演出用の表示器としてもよい。第1特定部位発光部430での演出用表示としては、例えば、第3図柄表示装置42での第3図柄(例えば装飾図柄)の変動表示演出に連動あるいは関連させた演出表示が挙げられる。この場合には、第1特定部位発光部430での演出用表示が、第3図柄表示装置42での第3図柄(例えば装飾図柄)の変動表示演出に連動あるいは関連することで、相乗的に遊技の興趣性を向上させることができる。
第2特定部位発光部440は、図17に示すように、突出体部406の第2特定部位441(「頭部」での「目」以外の部分)に光を照射するように、発光用プリント配線基板434上に実装された複数個のLED443からなる第2発光部446を備えている。
前述した第1発光部436のLED437及び第2発光部446のLED443としては、単色発光タイプのLEDや、複数色発光タイプのLEDを採用することができる。また、LEDに替えて、小型ランプやその他の発光部品等を採用してもよい。また、第1発光部436として、複数個(例えば8個)のLED437をマトリックス状に配置したものを採用しているが、ハニカム状などその他の配置構造としてもよい。
また、突出体部406は、図16,図17に示すように、その「くじら」の頭部に相当する箇所の背面側に、当該背面側を支持するように取り付けられる補強取付台450を備えている。この補強取付台450は、図17に示すように、突出体部406の「頭部」箇所に向けて突き出た、側面視で山形状となっており、その山形状の頂上部451が突出体部406の頭部での横幅中央部分の背面箇所に当接した状態となるようにネジ455で締結されるとともに、その両端に形成された係止爪452が突出体部406の頭部の横幅両側箇所の被係止部(図示省略)にそれぞれ係止されることで、当該突出体部406に取り付けられている。
また、補強取付台450は、図17に示すように、その突出体部406に対向する側の箇所に、発光用プリント配線基板434を支持する基板支持部453を備えている。補強取付台450は、発光用プリント配線基板434に接続する接続ケーブル(図示省略)が通される挿入開口部454が形成されている。
また、突出体部406の円形開口部406aに嵌合された円盤状部材432は、図23に示すように、大型立体キャラクタ部25が前面枠セット14の配設領域(正面視右下隅部の領域)に取り付けられた状態において、パチンコ機10の前方斜め上方向を向いた光透過面である。
また、基面体部404の背面側には、図16、図19及び図23に示すように、当該基面体部404を発光させる、発光用プリント配線基板434とは別の発光用プリント配線基板426が配設されている。つまり、「くじら」の胴部が発光用プリント配線基板426のLED427によって発光する。
前面枠セット14は、図15に示すように、遊技者に払い出された遊技球を貯留して発射装置229に案内する、当該前面枠セット14の前方に突出形成された上皿19と、この上皿19の下方に位置して当該前面枠セット14の前方に突出形成された、遊技者に払い出された遊技球を貯留する下皿15とを備えている。
突出体部406は、図15、図21及び図25に示すように、その一部(「くじら」の左側の足ひれ)が、当該パチンコ機10の正面視で上皿19と下皿15との間に入り込んで配設されている。
また、上皿19と下皿15とは、図5、図15及び図25に示すように、正面視でその左端側突出部分が上下で連結された構造であるので、これら上皿19と下皿15の左端側突出部分の強度が確保されている。また、上皿19の右端側突出部分と下皿15の右端側突出部分とは、図15、図21及び図25に示すように、その間の箇所に入り込んだ大型立体キャラクタ部25の基面体部404の一部(「くじら」の左側の足ひれ)を介して連結された構造であるので、これら上皿19と下皿15の右端側突出部分の上下方向の撓みが低減されている。
取付ベース420は、図20,図24に示すように、外形本体400での前面枠セット14に近い端部のうちの所定端部箇所(右側と、下部から左側との箇所)の内面箇所14cに近接するように当該内面に沿って突出した内接突壁部425を備えている。図24に示すように、取付ベース420の内接突壁部425が、外形本体400での前面枠セット14に近い端部のうちの例えば右側端部箇所の内面箇所14cに、近接している。
また、上皿19は、図21,図24に示すように、パチンコ機10の正面視で、当該上皿19と外形本体400との境界箇所の奥側に、その境界を塞ぐ閉塞突起部19aを備えている。
また、突出体部406は、図16に示すように、その外形の一部を構成するものであって前面枠セット14に近い端部箇所に取り付けられる上部外壁部407を備えている。
この上部外壁部407は、図18に示すように、その所定箇所(本実施例では2箇所)に形成された窪み部408と、この窪み部408に押下可能に配設されて遊技者によって操作される、遊技球発射ハンドル18とは別の押しボタン部409とを備え、正面視で略円弧形状としている。
また、上部外壁部407は、図18に示すように、当該上部外壁部407の内面箇所に、当該外形本体400の内側に向けて延出形成された複数個(本実施例では、5個)のリブ410とを備えている。これらのリブ410は、上部外壁部407の正面視で略放射状に配設されている。つまり、各リブ410は、その突出方向が、外形本体400の中心を向くようにそれぞれ配設形成されている。なお、リブ410に替えて、単一のリブを上部外壁部407の内側でその円弧形状に沿うように形成してもよいし、複数個のリブを上部外壁部407の内側でその円弧形状に沿うように配設形成してもよい
図18に示すように、押しボタン部409の回動軸409aが、上部外壁部407の軸受け下部407a及び背面止め板411の軸受け上部411aで形成される軸受け部に軸支された状態で、当該背面止め板411が上部外壁部407にネジ412によってネジ止めされ、押しボタン部409は、回動軸409aを軸心として下方に押下可能であり、押下されない状態では例えばバネ(図示省略)により上方に付勢されている。
また、大型立体キャラクタ部25は、図1,図2に示すように、遊技領域30aの方を向くように前面枠セット14に設けられているので、遊技者を自然に遊技領域30aに注視させることができる。
大型立体キャラクタ部25は、図22,図25に示すように、遊技球発射ハンドル18の少なくとも一部を含む大きさのキャラクタとし、遊技球発射ハンドル18は大型立体キャラクタ部25と関連する装飾(例えば、色や模様や形状などの少なくとも一つが同じ装飾)が施されているので、大型立体キャラクタ部25と一体感を持たせた遊技球発射ハンドル18とすることができる。さらに、本実施例1の大型立体キャラクタ部25を有するパチンコ機(遊技機)は、このような大型立体キャラクタ部25を有しない他のパチンコ機(遊技機)と明確に区別でき、他の遊技機よりも際立たせることができる。
また、前面枠セット14は、図1に示すように、パチンコ機10の正面視で、右上隅部に「ホタテ貝」を象ったキャラクタ部26aが設けられている。このキャラクタ部26aは、例えば払出異常を発光表示する発光部でもある。また、図1に示すように、前面枠セット14の左上隅部には、女性の顔(例えば、マリンちゃん)を象ったキャラクタ部26bが設けられている。また、図1に示すように、前面枠セット14の右側の音出力口24及び左側箇所には、「カニ」を象ったキャラクタ部26cが設けられ、前面枠セット14の左側の音出力口24及び右側箇所には、「タコ」を象ったキャラクタ部26dが設けられている。また、球抜きレバー17は、図1に示すように「魚」を象った形状を採用している。
続いて、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分について図27〜図43を用いて説明する。
図27は、ガラスユニット140が開状態であって補強棒180及び球皿払出通路部品190の取り付け前状態を示す前面枠セット14の後方斜視図である。図28は、図27に示した前面枠セット14の下部側部分を示す部分後方斜視図である。図29は、補強棒180及び球皿払出通路部品190を示す後方斜視図である。図30は、補強棒180が取り付けられて球皿払出通路部品190が取り付け前状態の前面枠セット14の後方斜視図である。図31は、ガラスユニット140が開状態であって補強棒180及び球皿払出通路部品190が取り付けられた状態を示す前面枠セット14の後方斜視図である。図32は、下部止め部170がガラスユニット140を閉状態に止める止め位置にある状態の前面枠セット14の背面図である。図33は、下部止め部170が非止め位置にある状態の前面枠セット14の背面図である。図34は、下部止め部170が止め位置にあり球皿払出通路部品190を取り外した状態の前面枠セット14の背面図である。図35は、下部止め部170が非止め位置で球皿払出通路部品190を取り外した状態の前面枠セット14の背面図である。図36(a)は、図32の一点鎖線部分の拡大図、図36(b)は、図33の一点鎖線部分の拡大図である。図37(a)は、図34の一点鎖線部分の拡大図、図37(b)は、図35の一点鎖線部分の拡大図である。図38は、図32に示した前面枠セット14のD−D線断面図である。図39は、図33に示した前面枠セット14のE−E線断面図である。図40は、前面枠セット14の背面図である。図41は、図40に示した前面枠セット14のF−F線断面図である。図42は、図40に示した前面枠セット14のG−G線断面図である。図43は、前面枠セット14の前面側の上部箇所を分解した分解斜視図である。
なお、図11〜図13、図15、図27、図28、図30〜図43では、ガラスユニット140のガラス板137の図示を省略している。
図1を用いて前述したように、前面枠セット14は、内枠12の前面側に位置するとともに、正面視で遊技領域30a(図8参照)と重なる箇所に当該遊技領域30aが視認可能な窓部101(図1参照)を備えている。
窓部101は、図27に示すように、前面枠セット14での正面視で遊技領域と重なる箇所に形成された開口部101aと、この開口部101aを塞ぐようにして当該前面枠セット14の背面側に取り付けられるガラスユニット140と、前面枠セット14の背面視で右端縦方向軸心を回動軸としてガラスユニット140を回動可能に支持するユニット支持部150とを備えている。
ガラスユニット140は、図27に示すように、正面視で環状のガラス保持枠141と、このガラス保持枠141の正面側及び背面側にそれぞれ装着される二枚のガラス板137とを備えたものであり、二重ガラス構造を採用している。具体的には、ガラス保持枠141は、図27、図32、図38及び図39に示すように、その正面側及び背面側に、各ガラス板137が装着される装着窪み部141aがそれぞれ形成されており、各ガラス板137を離間して保持するためにその内周に沿って形成された環状の内周突起部141bを備えている。つまり、二枚のガラス板137の間に環状の内周突起部141bが位置することによって、二枚のガラス板137が離間して保持されている。
ユニット支持部150は、図27に示すように、ガラス保持枠141の正面視で左端の上部及び下部に形成された下向きの各支持ピン部142と、前面枠セット14の背面視右端の上部及び下部に形成された各ピン挿入孔151とを備え、ガラス保持枠141の各支持ピン部142が前面枠セット14の各ピン挿入孔151に挿入されることで、ガラスユニット140が当該前面枠セット14に対して開閉可能に軸支される。
なお本実施例では、ユニット支持部150は、図27に示すように、前面枠セット14の背面視で右端縦方向軸心を回動軸としてガラスユニット140を回動可能に支持しているが、前面枠セット14の背面視で左端縦方向軸心を回動軸としてガラスユニット140を回動可能に支持してもよい。
前面枠セット14は、図27に示すように、その背面側で開口部101aの周囲箇所に背面視で窪み形成された、ガラスユニット140の周縁部が当接する環状窪み領域部102を備えている。
前面枠セット14は、図27,図32に示すように、この前面枠セット14の環状窪み領域部102にガラスユニット140の周縁部を当接させた閉状態とすることで、窓部101の開口部101aがガラスユニット140によって塞がれる。
ガラスユニット140は、図27,図32に示すように、その上部箇所が、前面枠セット14の背面視で窓部101の上部箇所に設けられた上部止め部160によって止められ、その背面視左端側の上下二箇所が、前面枠セット14の背面視で窓部101の左側上下箇所に設けられた左端上側止め部165及び左端下側止め部168によってそれぞれ止められ、その下部箇所が、前面枠セット14の背面視で窓部101の下部箇所に設けられた下部止め部170によって止められる。これらの上部止め部160、左端上側止め部165、左端下側止め部168及び下部止め部170は、前面枠セット14の環状窪み領域部102に当接するように取り付けられた状態のガラスユニット140がこの環状窪み領域部102から離間するのを規制している。
具体的には、上部止め部160は、図12に示すように、その操作レバー161を、前面枠セット14の背面視で左方向に向けるように縦方向軸周りに回動させることで、一対の棒状体162がそれぞれ進出し、ガラスユニット140の上部突起部143の背後に位置する。この状態では、上部止め部160の各棒状体162の先端部分がガラスユニット140の上部突起部143の背後に位置しているため、ガラスユニット140の上部が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間できないように規制される。
なお、上部止め部160の操作レバー161を、前面枠セット14の背面視で手前方向に向けるように縦方向軸周りに回動させることで、一対の棒状体162がそれぞれ後退し、ガラスユニット140の上部突起部143の背後に位置しなくなる。つまり、この状態では、上部止め部160の各棒状体162の先端部分がガラスユニット140の上部突起部143の背後に位置しないため、ガラスユニット140の上部が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間可能となる。
また、左端上側止め部165は、図12,図34に示すように、その操作レバー166を、前面枠セット14の背面視で下方向に向けるように反時計方向に回動させることで、当該操作レバー166の一部が、ガラスユニット140の左端上側突起部144の背後に位置する。この状態では、左端上側止め部165の操作レバー166の先端部分がガラスユニット140の左端上側突起部144の背後に位置しているため、ガラスユニット140の左端上側が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間できないように規制される。
なお、左端上側止め部165の操作レバー166を、前面枠セット14の背面視で左横方向に向くように時計方向に戻し回動させることで、ガラスユニット140の左端上側突起部144の背後に位置しなくなる。つまり、この状態では、左端上側止め部165の操作レバー166の先端部分がガラスユニット140の左端上側突起部144の背後に位置しないため、ガラスユニット140の左端上側が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間可能となる。
また、左端下側止め部168は、図12,図34に示すように、その操作レバー169を、前面枠セット14の背面視で上方向に向けるように時計方向に回動させることで、当該操作レバー169の一部が、ガラスユニット140の左端下側突起部145の背後に位置する。この状態では、左端下側止め部168の操作レバー169の先端部分がガラスユニット140の左端下側突起部145の背後に位置しているため、ガラスユニット140の左端下側が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間できないように規制される。
なお、左端下側止め部168の操作レバー169を、前面枠セット14の背面視で左横方向に向くように反時計方向に戻し回動させることで、ガラスユニット140の左端下側突起部145の背後に位置しなくなる。つまり、この状態では、左端下側止め部168の操作レバー169の先端部分がガラスユニット140の左端下側突起部145の背後に位置しないため、ガラスユニット140の左端下側が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間可能となる。
また、下部止め部170は、図32、図34、図36(b)及び図37(b)に示すように、その操作レバー171を、前面枠セット14の背面視で上方向にスライド移動させることで、その上部先端部分が上方向に進出し、ガラスユニット140の下部突起部146の背後に位置する。この状態では、下部止め部170の上部先端部分がガラスユニット140の下部突起部146の背後に位置しているため、ガラスユニット140の下部が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間できないように規制される。
図38に示すように、下部止め部170の操作レバー171(図32参照)を上方向にスライド進出させた状態では、下部止め部170の上部先端部分がガラスユニット140の下部突起部146の背後に当接しており、後述する補強棒180の対向長状部180aが下部止め部170の背面に当接している。
なお、図33、図35、図36(a)及び図37(a)に示すように、下部止め部170の操作レバー171を、前面枠セット14の背面視で下方向にスライド移動させることで、その上部先端部分が下方向に後退し、ガラスユニット140の下部突起部146の背後に位置しなくなる。つまり、この状態では、下部止め部170の上部先端部分がガラスユニット140の下部突起部146の背後に位置しないため、ガラスユニット140の下部が前面枠セット14の環状窪み領域部102から離間可能となる。
図39に示すように、下部止め部170の操作レバー171(図33参照)を下方向にスライド後退させた状態では、下部止め部170の上部先端部分がガラスユニット140の下部突起部146の背後に位置していないが、後述する補強棒180の対向長状部180aが下部止め部170の背面に当接している。
また、前面枠セット14は、図11に示すように、その前面側で且つ窓部101の周囲箇所のうちの所定範囲箇所(本実施例では、前面枠セット14の窓部101よりも下部側の範囲)に、前方に突出した前方突出部130を備えている。
この前方突出部130は、図26に示すように、平面視で二個の山部を備えた形状としている。つまり、図11及び図26に示すように、左側の山部は、払い出された遊技球を貯留し案内する上皿19である。また、図11及び図26に示すように、右側の山部は、遊技球の発射のために遊技者によって操作される遊技球発射ハンドル18を含む前面枠セット15の配設領域(右下隅部の領域)に配設された、遊技球発射ハンドル18よりも大きい大型立体キャラクタ25である。
さらに、前面枠セット14は、図30及び図34に示すように、その背面視で範囲箇所(窓部101よりも下部側の範囲)と重なる位置で且つ窓部101に近い位置に、長状の補強棒180をその長手方向が当該窓部101に略沿わせるようにして配設されている。この補強棒180は、例えば金属製部材である。
つまり、この長状の補強棒180は、図30及び図34に示すように、前面枠セット14の背面視で範囲箇所(窓部101よりも下部側の範囲)と重なる位置であって、上皿19と大型立体キャラクタ25との隣接箇所を含む位置で、且つ、窓部101に近い位置に、その長手方向が当該窓部101に略沿わせるようにしてネジ止めされている。
この補強棒180は、図34及び図35に示すように、その左端から直線上に横方向(右方向)に延びた左側直線部181と、この左側直線部181から右下がりに緩やかに曲がった屈折部182と、この屈折部182から再び直線上に横方向(右方向)に延びて右端に至る右側直線部183とからなる一連形状を採用している。この左側直線部181は、前面枠セット14の背面視で大型立体キャラクタ部25の存する箇所(背面視で左側箇所)に位置しており、屈折部182は、前面枠セット14の背面視で上皿19と大型立体キャラクタ25との隣接箇所を含む箇所(背面視で中央やや左側箇所)に位置しており、右側直線部183は、前面枠セット14の背面視で上皿19の存する箇所(背面視で中央から右側箇所)に位置している。
この補強棒180は、図28及び図29に示すように、前面枠セット14に対向する長状の対向長状部180aと、この対向長状部180aから前面枠セット14の後方向(前面枠セット14の背面から突出した方向)に延出した延出部180bとを備えている。
つまり、補強棒180は、図29、図38、図39及び図42に示すように、縦断面視した状態でコの字形状となっており、対向長状部180aの上端側及び下端側から前面枠セット14の後方向(前面枠セット14の奥向き方向)に延出部180bが延出した形状である。
なお、延出部180bは、前面枠セット14の後方向(前面枠セット14の奥向き方向)に延出しているが、前面枠セット14の前方向(前面枠セット14の前面へ向かう方向)に延出するようにしてもよい。また、対向長状部180aの上端側または下端側の一方のみに延出部180bを設けるようにして、縦断面視でLノ字状としてもよい。
また、図15に示すように、前面枠セット14は、その正面視で範囲箇所(窓部101よりも下部側の範囲)と重なる箇所に、当該箇所を略覆う大きさの金属製の補強板60を、補強棒180とは別に備えている。
また、図43に示すように、前面枠セット14は、その正面視で窓部101よりも上部箇所に、金属製の補強板61を備えている。
補強板60は、前面枠セット14(例えば、金属製の開閉軸J2など)を介して接地(アース)されている。また、金属製の補強棒180は、図28に示すように、その対向長状部180aの右端部のネジ穴184にネジ185が挿入され、当該右端部が前面枠セット14の補強板60の止め部に当接した状態で前面枠セット14の背面側に締結されることで、補強棒180と補強板60とが電気的に接続されている。
補強棒180は、図27、図28及び図34に示すように、下部止め部170を前面枠セット14との間に挟むように配設されている。
また、前面枠セット14は、図12、図13、図27〜図29に示すように、その背面側に、払い出された遊技球を上皿19や下皿15に案内する払出通路部191を有する球皿払出通路部品190を備えている。
この球皿払出通路部品190は、補強棒180の少なくとも一部(本実施例では、右側直線部183)を覆うようにして前面枠セット14の背面側に取り付けられている。
前面枠セット14は、図31に示すように、ガラスユニット140を当該前面枠セット14の背面視で右端縦方向軸心を回動軸として回動させて窓部101の開口部101aに取り付ける際に、ガラスユニット140の下部が乗り上がり当該ガラスユニット140を開口部101aに案内する乗り上げ案内部192を備えている。この乗り上げ案内部192は、図31に示すように、球皿払出通路部品190の上部箇所に設けられている。
乗り上げ案内部192は、図31に示すように、前面枠セット14の開口部101aの周囲下部箇所に配設され、開口部101aに向けて上り勾配とした上り傾斜部193を備えたものである。
また、図8を用いて前述したように、遊技盤30は、遊技領域30aの下部箇所に、遊技球を回収して当該遊技盤30の背後側に排出するためのアウト口36を備えている。
乗り上げ案内部192は、図31に示すように、前面枠セット14の背面視で環状窪み領域部102の周囲箇所のうちの下部箇所に設けられている。
また、この乗り上げ案内部192は、図42に示すように、前面枠セット14の下部箇所の縦断面視で上り傾斜部193の上位部分が環状窪み領域部102の下壁部102aよりも上方に突出するとともに、図31及び図42に示すように、上り傾斜部193の開口部101a側の端部には、環状窪み領域部102の下壁部102aから当該上り傾斜部193の頂上部193aまでの高さの壁部194を備えている。
上り傾斜部193は、図31に示すように、壁部194の背面側に突出形成されたリブ195を、当該壁部194の幅方向に間隔を空けて複数個並設するとともに、複数個のリブ195の各上部を開口部101aに向けて上り勾配としたものである。
また、上述した遊技盤30が後述する遊技部品に相当し、上述した内枠12が枠体に相当し、上述した前面枠セット14が前面枠に相当し、上述した窓部101が視認部に相当し、上述した補強棒180が補強部材に相当し、上述した遊技球発射ハンドル18が操作部に相当し、上述したハンドル部242が把持部に相当し、上述した固定側ケース部240が支持部に相当し、上述した大型立体キャラクタ部25が立体的装飾物に相当し、上述した外形本体400が山部、外形体部に相当し、上述した挿入切欠部402が被挿入部に相当し、上述した基面体部404が基面領域部に相当し、上述した突出体部406が突出領域部に相当し、上述した取付ベース420が裏面ベース部に相当し、上述した上皿19が山部、球皿部、皿部,上皿部に相当し、上述した下皿15が下皿部に相当し、上述した被覆壁部424が覆い部に相当し、上述した第1特定部位発光部430が発光手段、第1発光手段に相当し、上述した第2特定部位発光部440が発光手段に相当し、上述した円盤状部材432が光透過面部に相当し、上述した円形開口部406aが被取付領域に相当し、上述した補強取付台450が補強体に相当し、上述した閉塞突起部19aが閉塞部材に相当し、上述した上部外壁部407が取付外壁部に相当し、上述した押しボタン部409が押下操作部に相当し、上述したガラスユニット140が透明板に相当し、上述した下部止め部170が規制部材に相当し、上述したユニット支持部150が支持部に相当し、上述した球皿払出通路部品190が通路部品に相当し、上述した払出通路部191が払い出し通路に相当し、上述した乗り上げ案内部192が乗り上げ案内手段に相当し、上述したアウト口36が回収貫通口に相当し、上述した環状窪み領域部102が窪み部に相当する。
続いて、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分である幕板510について、図44〜図52を用いて説明する。
図44は、実施例1の外枠11の下部側部分を示す一部破断前方斜視図である。図45は、図44の進入防止壁部品540に注意シール549を貼り付ける前の図である。図46は、実施例1の外枠11の下部側部分を示す一部破断後方斜視図である。図47は、実施例1の幕板510の天面側の分解斜視図である。図48は、実施例1の外枠11の幕板510の平面図である。図49(a)は外枠11の幕板510の正面図、図49(b)は外枠11の幕板510の背面図である。図50は、パチンコ機10の背面視下部側を示す部分背面図である。図51は、図50に示したH−H線で断面した一部破断斜視図である。図52(a)は、遊技球Bが遊技球許容空間550に入った状態を示す断面図であり、図52(b)は、遊技球Bが遊技球許容空間550に入っていない状態を示す断面図である。図53は、内枠12の遊技球許容窪み空間部580と幕板510の進入防止壁部品540の囲い壁部543との位置関係を示す概略要部断面図である。
実施例1のパチンコ機10の外枠11は、図44及び図46に示すように、その底板材11b上箇所に、幅方向に亘る幕板510が取り付けられている。
この幕板510は、図44〜図47に示すように、外枠11の底板材11bと左板材11cと右板材11dとの内側空間に嵌合される、上部開口521を備えた有底箱状の本体部520と、この本体部520の上部開口521を塞ぐ天板部530とを備えている。本体部520は、図47に示すように、外枠11の底板材11b上箇所に固定されている。また、天板部530は、図47に示すように、ネジ511によって本体部520の上部開口521を塞ぐようにしてネジ止めされている。
なお、幕板510の本体部520及び天板部530は、例えば樹脂成型品であるが、金属製等としてもよい。
また、図47に示すように、本体部520の内部にはスピーカ522が配設されており、このスピーカ522からの音声等が本体部520の正面右下箇所に形成された音出力部523から出力され、遊技者にさらなる遊技の音響による臨場感を与えている。この音出力部523は、図47に示すように多数の微小孔を備えたものとしており、当該音出力部523から不正具が挿入されないようにしている。
内枠12は、図2に示すように、幕板510上で外枠11に対して開閉軸J1を軸心として開閉可能である。
また、内枠12には、図2に示すうように、その背面側に、樹脂ベース12aの開口部に図8に示す遊技領域30aが位置するようにして遊技盤30が取り付けられるだけでなく、図3に示すように、各種制御装置(主制御装置261、サブ制御装置262、払出制御装置311など)や裏パックユニット203が取り付けられているため、重い物となっている。ところで、内枠12と幕板510との隙間が全く無い状態にすると、内枠12が開閉軸J1に対して僅かに変形した場合には、開閉の際に擦れて不快音が発生したり、開閉できないことになるため、内枠12と幕板510とに僅かの隙間(例えば1ミリ以下)が事実上必要になる。
また、図44,図47に示すように、外枠11は、パチンコ機10の正面視で天板部530の左端外側に、内枠12を開閉軸J1を軸心として開閉可能に軸支する金属軸支板570を備えている。このように金属軸支板570を採用することで、前記の重量物である内枠12を撓みを低減して開閉支持することができる。
また、外枠11は、図44,図47に示すように、天板部530における右端外側に、閉状態の内枠12の下部で開閉軸J1から遠い右端箇所が当接する金属当接板572を備えている。さらに、外枠11の幕板510は、図44,図47に示すように、金属軸支板570と右端の金属当接板572との間にも、閉状態の内枠12の下部で開閉軸J1と右端箇所との間の箇所が当接する金属当接板572を備えている。
さらに、幕板510の天板部530は、図47に示すように、その幅方向及び上方向に延出した、閉状態の内枠12の裏面下部箇所と対向する、不正具の進入を防ぐ進入防止壁部品540が取り付けられている。本実施例では、進入防止壁部品540は、図47に示すように、幕板510の天板部530にネジ512によってネジ止めされている。
また、図44〜図47に示すように、この進入防止壁部品540は、外枠11の内幅全範囲に亘る幅長さとしている。つまり、進入防止壁部品540は、パチンコ機10の正面視で金属軸支板570及び金属当接板572を含むように外枠11の内幅全範囲に亘るとともに上方向に延出したものである。
具体的には、進入防止壁部品540は、図47、図51及び図52に示すように、閉状態の内枠12の裏面下部箇所に対して少なくとも遊技球Bの1個分の奥行き間隔を空けて立設された、幕板510の天板部530の幅方向に延びる奥壁部541と、この奥壁部541の上端が当該パチンコ機10の前方方向(開閉方向の開き方向)に向けて内枠12に対して非接触に突出した、天板部530に対して少なくとも遊技球Bの1個分の高さ間隔を空けた突出上板542とを備えている。
つまり、進入防止壁部品540は、図44、図48、図49(a)、図51及び図52に示すように、内枠12を閉じた状態において、幕板510の天板部530上の遊技球Bが入る遊技球許容空間550を備えている。
この遊技球許容空間550は、図52(a)に示すように、奥壁部541と突出上板542と幕板510の天板部530とで囲われた空間である。また、図44〜図47に示すように、この遊技球許容空間550は、内枠12を閉じた状態において金属軸支板570及び金属当接板572上の遊技球Bも許容する。つまり、遊技球許容空間550は、金属軸支板570及び金属当接板572上の遊技球Bが入ることができる空間を、金属軸支板570及び金属当接板572上にそれぞれ有している。
金属当接板572は、図45に示すように、パチンコ機10の前方側である先端側に、当該先端側に向けて下り傾斜した乗り上げ傾斜面572aを備えている。また、内枠12は、その下面部で閉鎖方向側(背後側)にその横幅に亘って、乗り上げ傾斜面572aに接触可能な案内傾斜面12cを備えている。なお、案内傾斜面12cを、内枠12の開閉の際に外枠11の金属当接板572に接触可能な内枠12の該当箇所のみに備えるようにしてもよい。
幕板510の天板部530は、図47、図51及び図52に示すように、遊技球許容空間550の箇所に、パチンコ機10の前面側に向けて下り傾斜となる傾斜面531を備えている。この傾斜面531の高さは例えば3.5ミリ、傾斜面531の底辺は例えば18.6ミリ、傾斜面531の角度は例えば10.6度としているが、それ以外の値であってもよい。
さらに、天板部530は、図44、図47及び図49(a)に示すように、遊技球許容空間550を区分けする、突出上板542と幕板510の天板部530とを繋ぐ複数個(本実施例では2個)の仕切壁532が、進入防止壁部品540の幅方向で所定の間隔を空けて設けられている。
また、この仕切壁532は、図47及び図49(a)に示すように、内枠12と対向する側である前方側がその奥側に比べて先細りとしたものである。こうすることで、内枠12を閉じる際に、天板部530上で仕切壁532の前方に位置する遊技球Bを、この仕切壁532の先細り形状によって遊技球許容空間550へ案内することができる。
続いて、幕板510の天板部530の左端部箇所について説明する。
天板部530の左端部箇所には、図47に示すように、コネクタ基板560が取り付けられる取付凹部534を備えている。コネクタ基板560は、図47に示すように、2個のコネクタ部561,562を備えている。左側のコネクタ部561は、開閉される内枠12の背面側に配設されたサブ制御装置262(図3参照)との配線が接続されるものである。右側のコネクタ部562は、幕板510の本体部520内部に配設されたスピーカ522との配線が接続されるものである。
図47に示すように、この取付凹部534に、コネクタ基板560が上方から挿入された状態で、進入防止壁部品540が天板部530上に取り付けられる。
図47で左側のコネクタ部561は、図48に示すように、天板部530の平面視でそのコネクタ口が見えており、コネクタ部561に対してはサブ制御装置262(図3参照)との配線のコネクタが下方向に差し込まれる。図47で右側のコネクタ部562は、図49(b)に示すように、幕板510の裏面視でそのコネクタ口が見えており、コネクタ部562に対しては幕板510の本体部520内部のスピーカ522との配線のコネクタが前方方向に差し込まれる。
左側のコネクタ部561は、サブ制御装置262(図3参照)との配線が接続されるものであるため、内枠12を新規品に交換取り付けしたり、内枠12を外枠11から取り外したりする際に、取り外しが必要となるところである。したがって、左側のコネクタ部561は、その接続作業性や接続確実性の観点から見易さを優先するために、図44に示すように、内枠12の開状態で見えるように配置されている。
右側のコネクタ部562は、幕板510の本体部520内部に配設されたスピーカ522との配線が接続されるものであるため、一旦接続されたら基本的に取り外しされないものであり、内枠12の交換等の際に無関係なものである。したがって、右側のコネクタ部562は、図44に示すように、裏側に配置して邪魔にならないようにしている。
進入防止壁部品540は、図47に示すように、取付凹部534に挿入されたコネクタ基板560のコネクタ部561,562を囲う囲い壁部543と、このコネクタ部561,562の存在を示唆する注意シール部547とを備えている。
この注意シール部547は、図47に示すように、進入防止壁部品540の左端側の天部に形成された貼付天面548と、この貼付天面548に貼り付けられた注意シール549とを備えている。
注意シール549には、「注意」との文字と、コネクタ部561,562の存在に注意を喚起させるために大きく図示された矢印とが印刷されている。なお、注意シール549に替えてプレートなどを採用してもよい。
囲い壁部543は、図46に示すように、奥壁部541よりも前方に位置し、コネクタ部561,562の前方側を隔てる前壁部544と、パチンコ機10の背面視でコネクタ部562の左側、右側、上側を隔てるとともにコネクタ部561の右側を隔てるように前壁部544から後方に延出した延出壁部545とを備えている。
また、内枠12は、図53に示すように、当該内枠12を閉じた状態において進入防止壁部品540の囲い壁部543と対向する箇所に、遊技球Bが入る遊技球許容窪み空間部580が形成されている。この遊技球許容窪み空間部580は、図53に示すように、例えば、進入防止壁部品540に対向した、内枠12の対向背面壁部581と、この対向背面壁部581から奥側に延出した延出壁面582とを備え、この対向背面壁部581及び延出壁面582によって遊技球Bを許容する空間を形成するものである。よって、天板部530上で囲い壁部543の前方に遊技球Bがあったとしても、内枠12を閉じる場合には、その遊技球Bが内枠12の遊技球許容窪み空間部580に入ることができる。
ここで、内枠12を閉じる際に幕板510の天板部530上の箇所に位置する遊技球Bが進入防止壁部品540の遊技球許容空間550に許容される(入る)ことについて、図面を用いて説明する。
まず、内枠12を開くあるいは閉じる際に、内枠12等から幕板510の天板部530上に遊技球Bが落下し、天板部530上で左端以外の箇所に遊技球Bが存在することがある。
そして、幕板510の天板部530上の箇所に遊技球Bが存在する状態において、内枠12を閉じると、この内枠12によって天板部530上で左端以外の箇所に位置する遊技球Bが後押しされて進入防止壁部品540の方に寄せられる。
このとき、天板部530上の箇所に位置する遊技球Bは、内枠12による後押しによって当該天板部530の傾斜面531を上っていき、図44、図51及び図52(a)に示すように、遊技球許容空間550に入った状態となったり、遊技球許容空間550に近づいた状態となる。
続いて、内枠12が完全に外枠11に対して閉じられると、図51及び図52(a)に示すように、内枠12によって後押しされた天板部530上の箇所に位置する遊技球Bは、最終的に遊技球許容空間550に入った状態で維持される。
図52(a)に示すように、遊技球許容空間550に許容された遊技球Bは、奥行き方向に移動可能であるため、内枠12及び進入防止壁部品540で挟み込まれた状態とはならない。
また、図52(a)に示すように、内枠12の裏面側下部で進入防止壁部品540と対向する箇所には、かかる内枠12を補強し且つアース接続された金属部材12bが備えられているので、遊技球許容空間550に入れられた遊技球Bが内枠12の金属部材12bと接触し、帯電していた遊技球Bの電荷を金属部材12bを通じて放電させることができる。
また、遊技球許容空間550に許容された遊技球Bは、図52(a)に示すように、傾斜面531上に位置しているため、内枠12が開けられると、遊技球Bは傾斜面531を下っていき、幕板510の天板部530から前方に排出されるので、遊技球許容空間550の内部に遊技球Bが溜まり続けるようなことを低減できる。
なお、上述した外枠11が後述する被取付部品に相当し、上述した幕板510が第1部材に相当し、上述した内枠12が第2部材に相当し、上述した天板部530が天面部に相当し、上述した進入防止壁部品540が進入防止部に相当し、上述した遊技球許容空間550が遊技球許容空間550部に相当し、上述した奥壁部541が立設壁部に相当し、上述した突出上板542が突出板部に相当し、上述した仕切壁532が仕切部に相当し、上述した金属軸支板570が軸支部に相当し、上述した乗り上げ傾斜面572aが乗り上げ傾斜部に相当し、上述した案内傾斜面12cが傾斜部に相当し、上述したコネクタ部561,562が接続部品に相当し、上述した囲い壁部543が囲い部に相当し、上述した注意シール部547が示唆部に相当する。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを前面側に形成する遊技盤30が配設される内枠12と、この内枠12の前面側に位置する前面枠セット14と、この前面枠セット14の前面側での所定箇所に配設された、遊技球の発射のために遊技者によって操作される遊技球発射ハンドル18と、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作量に応じて、遊技領域30aに遊技球を発射する発射装置229と、を備え、遊技球発射ハンドル18は、操作するために遊技者に把持されるハンドル部242と、前面枠セット14から前方に延出し、その延出側にハンドル部242を支持する固定側ケース部240とを備え、前面枠セット14は、当該パチンコ機10の正面視で、遊技球発射ハンドル18の配設箇所を含む配設領域に遊技球発射ハンドル18よりも大きい大型立体キャラクタ部25を備え、大型立体キャラクタ部25は、当該大型立体キャラクタ部25の立体的外形を形作る外形本体400を備え、外形本体400は、固定側ケース部240の前面枠セット14に近い基端側が挿入される挿入切欠部402と、この挿入切欠部402の周囲近傍箇所に形成された、固定側ケース部240の延出高さよりも低い基面体部404と、当該パチンコ機10の正面視で基面体部404よりも外側の所定領域に形成された、当該パチンコ機10の前方に向けて突出した突出体部406と、を備えている。
したがって、内枠12は、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを前面側に形成する遊技盤30が配設される。前面枠セット14は、内枠12の前面側に位置する。遊技球発射ハンドル18は、前面枠セット14の前面側での所定箇所に配設されており、遊技球の発射のために遊技者によって操作される。発射装置229は、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作量に応じて、遊技領域30aに遊技球を発射する。前面枠セット14は、パチンコ機10の正面視で、遊技球発射ハンドル18の配設箇所を含む配設領域に、遊技球発射ハンドル18よりも大きい大型立体キャラクタ部25を備えている。この大型立体キャラクタ部25の立体的外形を形作る外形本体400は、その挿入切欠部402に、遊技球発射ハンドル18の固定側ケース部240の前面枠セット14に近い基端側が挿入されるので、遊技球発射ハンドル18を含めた大型の大型立体キャラクタ部25を配設することができる。
また、外形本体400の基面体部404は、挿入切欠部402の周囲近傍箇所に固定側ケース部240の延出高さよりも低く形成されているので、遊技者によるハンドル部242の把持を邪魔することがない。つまり、遊技球発射ハンドル18の大きさや、遊技球発射ハンドル18の前面枠セット14における配置姿勢及び配置位置などを変更する必要が無く、遊技球発射ハンドル18を従来の大きさよりも大幅に大きくしたりすることに起因する遊技球発射ハンドル18の操作性の低下の問題も生じない。
また、外形本体400の突出体部406は、パチンコ機10の正面視で基面体部404よりも外側の所定領域に、当該パチンコ機10の前方に向けて突出して形成されているので、大型の大型立体キャラクタ部25とすることができ、前面枠セット14の設計自由度を向上できる。したがって、遊技球発射ハンドル18の操作性を損なうことなく遊技球発射ハンドル18箇所に大型の大型立体キャラクタ部25を配置でき、前面枠セット14の設計自由度を向上できるパチンコ機を提供することができる。
また、外形本体400の裏面側は、取付ベース420で塞がれているので、不正行為によって外形本体400の内部に進入させた不正具を取付ベース420で阻止することができ、大型立体キャラクタ部25を狙った不正行為を低減できる。また、外形本体400の裏面側に取付ベース420が取り付けられているので、外形本体400をその裏面側の取付ベース420で補強することができ、外形本体400に不正な力をかけて変形させることを低減できる。
また、遊技者に払い出された遊技球は、前面枠セット14の前面側の上皿19に貯留されて、当該前面枠セット14の球送出部250の方に案内される。そして、この球送出部250によって、前面枠セット14の後面側に位置する発射装置229の発射位置に遊技球が1個ずつ送り出される。取付ベース420の被覆壁部424は、前面枠セット14の球送出部250を覆うので、大型立体キャラクタ部25に不正具を挿入してこの球送出部250から内枠12の方に進入させる不正行為を低減できる。また、大型立体キャラクタ部25の裏面ベースは、球送出部250を覆う被覆壁部424を備えているので、遊技球発射ハンドル18のみならず球送出部250も含めた、前面枠セット14の配設領域に相当する大きさの大型立体キャラクタ部25を当該前面枠セット14に配設することができる。
また、操作者によって操作される遊技球発射ハンドル18の近傍周囲に位置する基面体部404や突出体部406が第1特定部位発光部430,第2特定部位発光部440によって発光するので、この遊技球発射ハンドル18を含む大型立体キャラクタ部25が発光する演出を遊技者に提供することができる。例えば、遊技球発射ハンドル18自体を発光させる構成の場合では、遊技者が遊技球発射ハンドル18を把持することでこの遊技球発射ハンドル18が手で覆われてしまうため、遊技球発射ハンドル18自体の発光を遊技者が気付かないことがあるが、本実施例の構成の場合では、遊技球発射ハンドル18を含み当該遊技球発射ハンドル18よりも大きい大型立体キャラクタ部25が発光することで、遊技者の手元側の発光演出をより確実に遊技者に知らせることができ、大型立体キャラクタ部25の発光態様によって遊技の変化や遊技演出等を効果的に遊技者に示唆することができる。
また、遊技球発射ハンドル18は、パチンコ機10の正面視で前面枠セット14の前面側下部に位置している。大型立体キャラクタ部25の突出体部406での円盤状部材432の前面枠セット14側に第1特定部位発光部430からの光が照射され、パチンコ機10の前方斜め上方向を向く円盤状部材432が発光するので、遊技者が遊技領域30aを見て遊技している状態においても、大型立体キャラクタ部25の円盤状部材432の発光をその視界内に捕らえ易くでき、遊技者の手元に位置する大型立体キャラクタ部25の発光態様で、遊技の変化や遊技演出等の示唆を行うことができる。
また、補強取付台450は、第1特定部位発光部430が取り付けられる円形開口部406aを有するとともに、円形開口部406aの第1特定部位発光部430を円盤状部材432に対向させた状態で、突出体部406の内側箇所に取り付けられているので、突出体部406の円盤状部材432を発光させることができるのみならず、大型立体キャラクタ部25の突出体部406を補強取付台450で補強支持することができ、大型立体キャラクタ部25の強度をさらに向上させることができる。
また、パチンコ機10の正面視で前面枠セット14の上皿19と下皿15との間に、大型立体キャラクタ部25の突出体部406の一部が入り込んで配設されているので、上皿19と下皿15との間に入り込ませない構成に比べて、その入り込み分だけさらに大型立体キャラクタ部25を大型なものとすることができ、パチンコ機10の正面視で前面枠セット14の上皿19と下皿15との間のスペースも大型立体キャラクタ部25の配置スペースとして有効活用することができる。
また、取付ベース420の内接突壁部425は、外形本体400での前面枠セット14に近い端部のうちの所定端部箇所の内面に近接するように当該内面に沿って突出しているので、大型立体キャラクタ部25の外形本体400と取付ベース420との間に細状部材や薄板部材を不正に進入させようとしても内接突壁部425でその進入を阻止することができ、大型立体キャラクタ部25を通じての不正行為を低減できる。
また、閉塞突起部19aは、パチンコ機10の正面視で上皿19と外形本体400との境界箇所の奥側に設けられ、その境界を塞ぐので、大型立体キャラクタ部25と上皿19との境界箇所に、細状部材や薄板部材を不正に進入させようとしても閉塞突起部19aでその進入を阻止することができ、大型立体キャラクタ部25と上皿19との境界箇所を通じての不正行為を低減できる。
また、上部外壁部407は、突出体部406の外形の一部を構成するものであって、当該突出体部406の前面枠セット14に近い端部箇所に取り付けられる。この上部外壁部407は、その所定箇所に窪み部408が形成されている。遊技球発射ハンドル18とは別の押しボタン部409は、窪み部408に押下可能に配設されており、遊技者によって操作される。したがって、押しボタン部409の押下方向には窪み部408が存在しているので、押しボタン部409と突出壁部との間に細状部材や薄板部材を不正に進入させようとしても窪み部408でその進入を阻止することができ、押しボタン部409を通じての不正行為を低減できる。
また、上部外壁部407は、その内面箇所に、突出体部406の内側に向けて延出形成された複数個のリブ410を備えているので、遊技者が押しボタン部409を押下操作することによる押下力によって突出壁部が変形することを低減できる。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを前面側に形成する遊技盤30が配設される内枠12と、この内枠12の前面側に位置するとともに、正面視で遊技領域30aと重なる箇所に当該遊技領域30aが視認可能な窓部101を有する前面枠セット14とを備え、前面枠セット14は、その前面側で且つ窓部101の周囲箇所のうちの所定範囲箇所(下部側の範囲)に、前方に突出した前方突出部130を備えるとともに、その背面視で前記範囲箇所(下部側の範囲)と重なる位置で且つ窓部101に近い位置に、長状の補強棒180をその長手方向が当該窓部101に略沿わせるようにして配設されているので、不正行為者が前方突出部130を無理に手前に引っ張ったとしても、補強棒180により、当該引っ張り箇所に近い前面枠セット14及び窓部101の箇所の前方への撓みを低減でき、窓部101と遊技盤30との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
また、前方突出部130が、例えば払い出された遊技球を貯留し案内する上皿19を備える場合には、不正行為者が上皿19を操作するふりをして当該上皿19を強引に引っ張ったとしても、長状の補強棒180によって、不正な撓みの発生を低減できることから、このような発見し辛い不正行為の抑止効果もある。
その結果、前面枠セット14に無理な力を作用させることによる不正行為を低減できるパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
また、前方突出部130は、その平面視で複数個の山部(上皿19と大型立体キャラクタ部25)を備えた形状であるため、不正行為者が前方突出部130を無理に手前に引っ張った場合には、引っ張った山部(上皿19)とこの上皿19に隣接する他の山部(大型立体キャラクタ部25)との境界箇所に前方への撓み力が生じ易くなる。そこで、長状の補強棒180を、前面枠セット14の背面視で前記範囲箇所(下部側の範囲)と重なる位置であって上皿19と大型立体キャラクタ部25との隣接箇所を含む位置で且つ窓部101に近い位置に、その長手方向が当該窓部101に略沿わせるようにして配設しているので、前方突出部130を無理に手前に引っ張った場合であっても、補強棒180により、前面枠セット14での当該境界箇所の前方への撓みを低減でき、窓部101と遊技盤30との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
また、前方突出部130の一方の山部は、遊技球を貯留し案内する上皿19であり、その他方の山部は、遊技球の発射のために遊技者によって操作される遊技球発射ハンドル18を含む前面枠セット14の配設領域に配設された、当該遊技球発射ハンドル18よりも大きい大型立体キャラクタ部25である。したがって、上皿19と大型立体キャラクタ部25とが並設された前面枠セット14を採用する場合であっても、前方突出部130を無理に手前に引っ張られたとしても、補強棒180により、前面枠セット14での当該境界箇所の前方への撓みを低減でき、窓部101と遊技盤30との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
また、前面枠セット14の正面視で前記範囲箇所(下部側の範囲)と重なる箇所に、当該箇所を略覆う大きさの補強板60を、補強棒180とは別に備えているので、前面枠セット14の範囲箇所(下部側の範囲)の撓みを低減できるとともに、前面枠セット14の範囲箇所の一部を不正に溶解させて貫通させようとする不正行為を低減できる。
また、窓部101は、前面枠セット14での正面視で遊技領域30aと重なる箇所に形成された開口部101aと、この開口部101aを塞ぐようにして当該前面枠セット14の背面側に取り付けられるガラスユニット140とを備えている。前面枠セット14に備えられた下部止め部170は、開口部101aを塞ぐように取り付けられた状態のガラスユニット140が当該開口部101aから離間するのを規制する。そして、補強棒180は、下部止め部170を前面枠セット14との間に挟むように配設されているので、窓部101を構成するガラスユニット140を奥方向に不正行為者が無理に押したとしても、下部止め部170の奥側への移動が補強棒180により抑止され、ガラスユニット140の開口部101aからの離間が抑止され、ガラスユニット140と前面枠セット14との間に不正な隙間が生じることを低減でき、その隙間から細状の不正具を進入させる不正行為を低減できる。
また、前方突出部130の上皿19に帯電した遊技球等の接触によって上皿19等が帯電した場合でも、補強棒180は、金属製部材であり、接地された補強板60と電気的に接続されているので、補強板60や金属製の補強棒180によって静電シールドすることができ、この前面枠セット14の背面側に位置する内枠12や、この内枠12の背面側に位置し上皿19に近い制御基板(例えば主制御基板261a)等に静電誘導が生じることを低減でき、制御基板のノイズによる誤作動を低減できる。
また、長状の補強棒180は、前面枠セット14に対向する長状の対向長状部180aと、この対向長状部180aから前面枠セット14の前方向または後方向に延出した延出部180bとを備えているので、補強棒180を長状としながらも剛性に優れたものとすることができる。また、前面枠セット14の窓部101の周囲近傍箇所には種々の部品などの配設が予定されているため、補強構造用の空きスペースを大きくとることが困難であるが、このような長状の補強棒180であれば前面枠セット14での僅かなスペースにも配設することができ、窓部101またはその周辺箇所に不正な力をかけることによる不正行為を低減しつつ、前面枠セット14の窓部101の周囲部品の設計変更負担も低く抑えることができる。
また、前面枠セット14は、払い出された遊技球を上皿19に案内する払出通路部191を有する球皿払出通路部品190が、長状の補強棒180の少なくとも一部を覆うように取り付けられているので、例えば、前面枠セット14を内枠12に対して開いた開状態にしても、長状の補強棒180の少なくとも一部が球皿払出通路部品190で隠れており、球皿払出通路部品190を外さなければ補強棒180を外すことができず、補強棒180の不正な取り外しを低減できる。また、仮に球皿払出通路部品190が不正に取り外された場合には、球皿払出通路部品190がないため、遊技球が上皿19に案内されず、不正行為者は遊技球の払い出しを受けることができない。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを前面側に形成する遊技盤30が配設される内枠12と、この内枠12の前面側で開閉可能に支持されるとともに、正面視で遊技領域30aと重なる箇所に当該遊技領域30aが視認可能な窓部101を有する前面枠セット14と、を備え、窓部101は、前面枠セット14の正面視で遊技領域30aと重なる箇所に形成された開口部101aと、この開口部101aを塞ぐようにして当該前面枠セット14の背面側に取り付けられるガラスユニット140と、前面枠セット14の背面視で右端縦方向軸心を回動軸としてガラスユニット140を回動可能に支持するユニット支持部150とを備え、前面枠セット14は、ガラスユニット140を前記回動軸周りに回動させて開口部101aに取り付ける際にガラスユニット140の下部が乗り上がり当該ガラスユニット140を開口部101aに案内する乗り上げ案内部192を備えている。
したがって、例えば、ガラスユニット140のユニット支持部150の軸部分が経年変化等により削れたり、経年使用したガラスユニット140を再利用したりすることで、僅かな回動軸ズレが生じている場合には、ガラスユニット140を回動軸周りに回動させて開口部101aに取り付ける際に、そのガラスユニット140の下部が前面枠セット14の乗り上げ案内部192に乗り上がり、当該ガラスユニット140が開口部101aに案内されるので、このように可動軸ズレが生じている場合でもガラスユニット140を開口部101aに案内し易い。
また、前述した回動軸ズレが生じているとは知らずに、ガラスユニット140を前面枠セット14に閉じても、ガラスユニット140の下部が前面枠セット14の乗り上げ案内部192に乗り上がり、当該ガラスユニット140が開口部101aに案内されるので、ガラスユニット140が前面枠セット14の開口部101a以外の箇所(衝突を予定していない箇所)に衝突することが低減でき、前面枠セット14やガラスユニット140の破損を低減できる。
その結果、ガラスユニット140の前面枠セット14への取り付け作業性に優れ、ガラスユニット140を前面枠セット14に取り付ける際の部品の破損を低減できるパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
また、乗り上げ案内部192の上り傾斜部193は、前面枠セット14の開口部101aの周囲下部箇所に配設され、開口部101aに向けて上り勾配としているので、ガラスユニット140の下部が上り傾斜部193に乗り上がって当該ガラスユニット140を開口部101aに案内でき、回動軸ズレが生じたガラスユニット140をスムーズに開口部101aに案内することができる。
また、遊技盤30の遊技領域30aの下部箇所に備えられたアウト口36は、遊技球を回収して当該遊技盤30の背後側に排出する。ガラスユニット140の開口部101aへの取り付け状態では、前面枠セット14の背面側で開口部101aの周囲箇所に背面視で窪み形成された環状窪み領域部102に、ガラスユニット140の周縁部が当接する。乗り上げ案内部192は、前面枠セット14の背面視で環状窪み領域部102の周囲箇所のうちの下部箇所に設けられ、当該下部箇所の縦断面視で上り傾斜部193の上位部分が環状窪み領域部102の下壁部102aよりも上方に突出するとともに、上り傾斜部193の開口部101a側の端部には、環状窪み領域部102の下壁部102aから上り傾斜部193の頂上部193aまでの高さの壁部194が形成されているので、細状の不正具を遊技盤30のアウト口36に進入させる目的で、不正行為者が不正具を前面枠セット14の開口部101a下部箇所とガラスユニット140との間に不正に進入させたとしても、この壁部194により不正具の進入を低減できる。
また、上り傾斜部193は、壁部194の背面側に突出形成されたリブ195を、当該壁部194の幅方向に間隔を空けて複数個並設するとともに、複数個のリブ195の各上部を開口部101aに向けて上り勾配としたものであるので、ガラスユニット140の下部が複数個のリブ195の上部の上り勾配部分に乗り上がって当該ガラスユニット140を開口部101aに案内でき、壁部194の背面側に複数個のリブ195を並設しているので、壁部194の強度を確保することができ、不正具を壁部194の正面側に押し当てて強引に進入させようとする不正行為を低減できる。
また、前面枠セット14の前面側で且つ窓部101の周囲箇所のうちの所定範囲箇所(下部側の範囲)には、前方に突出した前方突出部130が設けられている。そして、長状の補強棒180は、前面枠セット14の背面視で前記範囲箇所と重なる位置で且つ窓部101に近い位置に、その長手方向が当該窓部101に略沿わせるようにして配設されているので、不正行為者が前方突出部130を無理に手前に引っ張ったとしても、補強棒180により、当該引っ張り箇所に近い前面枠セット14及び窓部101の箇所の前方への撓みを低減でき、窓部101と遊技盤30との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
また、払い出された遊技球を上皿19に案内する払出通路部191を有する球皿払出通路部品190は、前面枠セット14の背面側で、補強棒180の少なくとも一部を覆うようにして取り付けられているので、例えば、前面枠セット14を内枠12に対して開いた開状態にしても、長状の補強棒180の少なくとも一部が球皿払出通路部品190で隠れており、球皿払出通路部品190を外さなければ補強棒180を外すことができず、補強棒180の不正な取り外しを低減できる。また、仮に球皿払出通路部品190が不正に取り外された場合には、球皿払出通路部品190がないため、遊技球が上皿19に案内されず、不正行為者は遊技球の払い出しを受けることができない。
また、乗り上げ案内部192は、球皿払出通路部品190の上部箇所に設けられているので、球皿払出通路部品190を、ガラスユニット140の開口部101aへの案内手段としても有効活用することができ、乗り上げ案内部192を別部品とする必要がない。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の底板材11b上で幅方向に亘って設けられた幕板510と、この幕板510上で外枠11に対して開閉可能な内枠12と、を備え、幕板510は、閉状態の内枠12の一部が上方に位置される天板部530に対して内枠12の閉鎖方向側であって閉状態の内枠12の裏面下部箇所と対向する位置において、幅方向及び上方向に延出した進入防止壁部品540を備え、この進入防止壁部品540は、内枠12を閉じた状態において幕板510の天板部530上の遊技球Bが入る遊技球許容空間550を備えている。
したがって、幕板510の天板部530上に遊技球Bが存する状態において内枠12を閉じたとしても、この遊技球Bは遊技球許容空間550に入るので、内枠12を閉じる際に遊技球Bが当該内枠12と進入防止壁部品540とに挟み込まれることがなく、遊技球Bの挟み込みによって内枠12あるいは進入防止壁部品540が破損することを低減できる。また、内枠12と幕板510の天板部530との隙間から不正具を入れようとしても、進入防止壁部品540によってその進入を阻むことができ、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できる。
また、内枠12を外枠11に対して閉じた状態において、内枠12と幕板510との間に剛性のある棒状部材を挿入してテコの原理等で内枠12を不正に持ち上げてその隙間に不正具を進入させる不正行為が懸念されるが、内枠12が外枠11に閉じられた状態であるため、当該内枠12の持ち上げ高さは最大で例えば2、3ミリ程度であるのに対して、進入防止壁部品540の遊技球許容空間550は遊技球Bが入る大きさであることから、この進入防止壁部品540の高さは少なくとも遊技球Bの直径(例えば11ミリ)よりも大きくすることができ、内枠12を不正に持ち上げて当該内枠12と幕板510の天板部530との隙間から不正具を入れようとしても、進入防止壁部品540によってその進入を阻むことができ、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できる。
その結果、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球Bの挟み込みによる損傷を低減できるパチンコ機10を提供することができる。また、不正行為がされても内枠12と外枠11間に隙間が生じないように内枠12と外枠11との寸法精度を高めることが考えられるが、そうするとコスト高となるばかりでなく、少しでも歪が生じると内枠12の開閉に支障が生じることになる。これに対して、本実施例のパチンコ機10によれば、内枠12と外枠11とにマージンを有していても不正防止できることから、寸法精度を必要以上に高める必要が無く、寸法精度向上によるコスト高を低減できる。
また、外枠11は、パチンコ機10の正面視で天板部530の左端側に、内枠12を開閉可能に軸支する金属軸支板570を備えるとともに、天板部530における右端側に、閉状態の内枠12の下部で金属軸支板570から遠い端部部位が当接する金属当接板572を備え、進入防止壁部品540は、パチンコ機10の正面視で金属軸支板570及び金属当接板572を含むように外枠11の内幅全範囲に亘るとともに上方向に延出し、遊技球許容空間550は、内枠12を閉じた状態において金属軸支板570及び金属当接板572上の遊技球Bも許容する。したがって、内枠12を金属軸支板570を回動軸として閉じる際には、内枠12の下部で金属軸支板570から遠い端部部位が幕板510の金属当接板572に当接するので、幕板510の摩耗劣化を低減できる。例えば、金属当接板572を天板部530よりも耐摩耗性のある部材(例えば金属製部材など)を採用しても良い。また、進入防止壁部品540が外枠11の内幅全範囲に亘って形成されているので、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を阻むことができる。また、遊技球許容空間550は、内枠12を閉じた状態において金属軸支板570及び金属当接板572上の遊技球Bも許容するので、天板部530、金属軸支板570及び金属当接板572上に遊技球Bが存する状態において内枠12を閉じたとしても、これらの遊技球Bは、遊技球許容空間550に入ることができ、天板部530、金属軸支板570及び金属当接板572上の遊技球Bが遊技機の背後側に落下して貯まることを低減できる。
また、金属当接板572は、パチンコ機10の前方側である先端側に、当該先端側に向けて下り傾斜した乗り上げ傾斜面572aを備え、内枠12は、正面視で開閉軸J1から遠い右側端部で閉鎖方向側(背面側)に、乗り上げ傾斜面572aに接触可能な案内傾斜面12cを備えているので、内枠12を外枠11に閉じた状態とする際に、内枠12の案内傾斜面12cが幕板510の乗り上げ傾斜面572aに乗り上がり案内されて内枠12が閉じられるので、内枠12を外枠11にスムーズに閉じることができる。
また、進入防止壁部品540は、幕板510に配設されたコネクタ部561,562を囲う囲い壁部543と、コネクタ部561,562の存在を示唆する注意シール部547とを備えているので、作業者は、進入防止壁部品540の注意シール部547を見ることで、幕板510に配設されたコネクタ部561,562を囲う囲い壁部543での当該コネクタ部561,562の存在に気付くことができ、内枠12を外枠11に閉じる際などにおいて、コネクタ部561,562などが損傷しないように注意して作業を行うことができる。
また、幕板510の天板部530における遊技球許容空間550の箇所での傾斜面531は、パチンコ機10の前面側に向けて下り傾斜となっているので、遊技球許容空間550に入った遊技球Bは、内枠12が開けられると、その傾斜面531によってパチンコ機10の前面側に自動的に排出されるため、遊技球許容空間550への遊技球Bの溜まり込みを解消できる。
また、進入防止壁部品540は、閉状態の内枠12の裏面下部箇所に対して少なくとも遊技球Bの1個分の奥行き間隔を空けて立設された、幕板510の天板部530の幅方向に延びる奥壁部541と、この奥壁部541より当該パチンコ機10の前方方向(開閉方向の開き方向)に向けて内枠12に対して非接触に突出した、天板部530に対して少なくとも遊技球Bの1個分の高さ間隔を空けた突出上板542とを備え、遊技球許容空間550は、奥壁部541と突出上板542と幕板510の天板部530とで囲われた空間である。したがって、内枠12が勢いよく閉められたとしても、幕板510の天板部530上の遊技球Bが突出上板542で頭打ちされて遊技球許容空間550に止めることができる。つまり、幕板510の天板部530上の遊技球Bが進入防止壁部品540を飛び越えることがなく、遊技球許容空間550に入った状態とすることができる。また、突出上板542は、奥壁部541の上部で内枠12に向けられているので、この突出上板542の先端と内枠12との間に不正具を進入させることが困難であり、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入をさらに低減できる。
また、複数個(本実施例では2個)の仕切壁532は、遊技球許容空間550を区分けするとともに、突出上板542と幕板510の天板部530とを繋ぐものであり、進入防止壁部品540の幅方向で所定の間隔を空けて設けられている。したがって、複数個(2個)の仕切壁532によって突出上板542と幕板510の天板部530とが繋がれているので、進入防止壁部品540に大きな力を加えることで当該進入防止壁部品540を撓ませて不正な隙間を作ることを低減できる。
また、仕切壁532は、内枠12と対向する側である前方側が先細りとなっているので、幕板510の天板部530上の遊技球Bが丁度仕切壁532に位置していたとしても、遊技球Bをその先細り部分で左右に振り分けることができ、かかる遊技球Bを仕切壁532と内枠12とで挟み込むことを低減できる。
また、パチンコ機10の外殻を形成し遊技場の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の底板材11b上で幅方向に亘って設けられた幕板510と、この幕板510上で外枠11に対して開閉可能な内枠12と、を備え、幕板510は、閉状態の内枠12の一部が上方に位置される天板部530に対して内枠12の閉鎖方向側であって閉状態の内枠12の裏面下部箇所と対向する位置において、幅方向及び上方向に延出した進入防止壁部品540を備え、幕板510の天板部530は、進入防止壁部品540の手前側箇所に、内枠12を閉じる際において幕板510の当該天板部530上の遊技球Bが進入防止壁部品540に乗り上がるように当該進入防止壁部品540の上部側途中高さまで上り案内する上り案内傾斜面533を備えている。
したがって、幕板510の天板部530上に遊技球Bが存する状態において内枠12を閉じたとしても、この遊技球Bは上り案内傾斜面533によって進入防止壁部品540の上部側途中高さまで上り案内されて当該進入防止壁部品540に乗り上がるので、内枠12を閉じる際に遊技球Bが当該内枠12と進入防止壁部品540とに挟み込まれることがなく、遊技球Bの挟み込みによって内枠12あるいは進入防止壁部品540が破損することを低減できる。また、内枠12と幕板510との隙間から不正具を入れようとしても、不正具が幕板510の天板部530の上り案内傾斜面533に沿って進入防止壁部品540の上部側途中高さまで案内されるに止まり、不正具の先端が進入防止壁部品540の上部側途中高さ箇所で当るため、進入防止壁部品540によってその進入を阻むことができ、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できる。
また、内枠12を外枠11に対して閉じた状態において、内枠12と幕板510との間に剛性のある棒状部材を挿入してテコの原理等で内枠12を不正に持ち上げてその隙間に不正具を進入させる不正行為が懸念されるが、内枠12が外枠11に閉じられた状態であるため、当該内枠12の持ち上げ高さは最大で例えば2、3ミリ程度であるのに対して、幕板510の天板部530上に上り案内傾斜面533を設けることで進入防止壁部品540の高さを遊技球Bの直径(例えば11ミリ)などとすることもでき、内枠12を不正に持ち上げて当該内枠12と幕板510との隙間から不正具を入れようとしても、進入防止壁部品540の上部側によってその進入を阻むことができ、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できる。
その結果、内枠12と幕板510との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球Bの挟み込みによる損傷を低減できるパチンコ機10を提供することができる。また、不正行為がされても内枠12と外枠11間に隙間が生じないように内枠12と外枠11との寸法精度を高めることが考えられるが、そうするとコスト高となるばかりでなく、少しでも歪が生じると内枠12の開閉に支障が生じることになる。これに対して、本実施例のパチンコ機10によれば、内枠12と外枠11とにマージンを有していても不正防止できることから、寸法精度を必要以上に高める必要が無く、寸法精度向上によるコスト高を低減できる。
また、進入防止壁部品540は、その上面で上り案内傾斜面533に近い側の箇所に、当該パチンコ機10の前面側に向けて下り傾斜となる上部傾斜面543を備えているので、進入防止壁部品540に乗り上げた遊技球Bは、内枠12が開けられると、その上部傾斜面543によってパチンコ機10前面側に自動的に排出されるため、進入防止壁部品540の上面への遊技球Bの溜まり込みを解消できる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
<1>上述した実施例では、大型立体キャラクタ部25の外形本体400は、遊技球発射ハンドル18の固定側ケース部240の一部が挿入される挿入切欠部402を備えた構成としているが、外形本体400の外面での取付箇所に遊技球発射ハンドル18が取り付けられ、当該取付箇所の一部に、技球発射ハンドル18の配線を通すための配線用孔を形成した構成を採用してもよい。
<2>上述した実施例では、前面枠セット14は遊技球発射ハンドル18を備えているが、内枠12が遊技球発射ハンドル18を備え、且つ、前面枠セット14がその内枠12の遊技球発射ハンドル18に接触することなく内枠12に対して開閉可能な構成を採用してもよい。例えば、前面枠セット14は、内枠12に対して開閉する際に、この内枠12の遊技球発射ハンドル18と接触しないように形成された切り欠き部や逃がし開口部を備える構成が挙げられる。
<2>上述した実施例では、操作部として、回動式の遊技球発射ハンドル18を例に挙げて説明しているが、押しボタン式の遊技球発射操作部や、スライドレバー式の遊技球発射操作部や、ジョイスティック式の遊技球発射操作部など、各種の操作部を採用してもよく、これらの操作部を含むような大型立体キャラクタ部25を配設してもよい。
<3>上述した実施例では、被挿入部としての挿入切欠部402は、外形本体400の樹脂成型工程で同時に当該挿入切欠部402が形成されるような成型金型を使用しているが、挿入切欠部402は、外形本体400を樹脂成型した後に切り欠き加工して形成されたものとしてもよい。
<4>上述した実施例では、被挿入部として挿入切欠部402を例に挙げて説明しているが、このような挿入切欠部402に替えて、挿入用貫通孔を採用してもよい。
<5>上述した実施例では、基面体部404及び突出体部406の両方が発光可能としているが、基面体部404または突出体部406の一方のみが発光するようにしてもよい。
<6>上述した実施例では、補強棒180の一部が前面枠セット14の背面側から見えるように配設されているが、前面枠セット14の内部に設けられるようにしてもよい。この補強棒180は、実施例では緩やかに曲がる屈折部182を有する形状としているが、急峻に曲がる屈折部としてもよい、背面視で一直線状としてもよい。
<7>上述した実施例では、進入防止壁部品340での囲い壁部543以外の箇所に遊技球許容空間350を形成しているが、コネクタ基板560の天板部530における配設箇所を奥側にずらし、進入防止壁部品340での全箇所に遊技球許容空間350を形成するようにしてもよい。また、内枠12は、進入防止壁部品340の囲い壁部543と対向する箇所に、遊技球許容窪み空間部580を形成しているが、内枠12の背面側下部の全横幅範囲に亘って遊技球許容窪み空間部580を形成し、進入防止壁部品340は、その全範囲に亘って前壁部544を形成するようにしてもよい。
<8>上述した実施例では、前面枠セット14は、上皿19及び下皿15を備え、上皿19と下皿15との間に大型立体キャラクタ部25の一部が入り込むようにして当該大型立体キャラクタ部25が配設されているが、上皿19及び下皿15の両方を備えるのではなく、上皿19のみ、または、下皿15のみとした前面枠セット14に大型立体キャラクタ部25を配設するようにしてもよい。例えば上皿19のみとした場合には、大型立体キャラクタ部25の一部が前面枠セット14の正面視で当該前面枠セット14における、上皿19の下方位置(または上方位置、あるいは上方位置及び下方位置)に配設することが挙げられる。また、下皿15のみとした場合には、大型立体キャラクタ部25の一部が前面枠セット14の正面視で当該前面枠セット14における、下皿15の上方位置(または下方位置、あるいは上方位置及び下方位置)に配設することが挙げられる。また、複数個の皿部としては、実施例の上皿19及び下皿15に限定されるのではなく、種々の皿部に適用してもよく、皿部の上方、下方位置の少なくとも一方に大型立体キャラクタ部25の一部を配設することが挙げられる。
<9>上述した実施例では、本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
<第1課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、島設備に設置される外枠と、この外枠に対して開閉可能に取り付けられた内枠と、この内枠に取り付けられた、遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に有する遊技盤と、遊技領域が視認可能な視認窓を備えた、内枠の前面側で且つ下部箇所を除く上中部箇所に開閉可能に設けられたガラス枠と、このガラス枠の下方位置で且つ内枠の前面側で且つ下部箇所に配設された皿パネルとを備えている。
この皿パネルは、その上側で横幅略全体にわたる箇所に、払い出された遊技球を貯留して遊技球発射装置へ案内する受皿部を備えている。また、この皿パネルは、その右下隅部箇所に、遊技者によって操作される発射ハンドルを備えており、遊技者による発射ハンドル操作量に応じた強さで遊技球が遊技盤の遊技領域に発射される(例えば、特許文献:特開2009−284946号公報(第4−5頁,第1−2図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、例えば皿パネルの右下隅部箇所に発射ハンドルが配設されているので、この発射ハンドルの配設箇所には、大型の立体的装飾物を配設することができない。
また、発射ハンドルは、遊技者がハンドル操作し易いように、その大きさや皿パネルでの配置姿勢及び配置位置などが決められている。よって、発射ハンドル自体を従来の大きさよりも大幅に大きくしたりすることは、操作性の低下を招来するため、好ましくない。
さらに、遊技機の正面視で発射ハンドルの周囲のうち上方から左側までの近傍箇所に受皿部が存在しているため、受皿部と発射ハンドルとの間に配設スペースは無く、受皿部と発射ハンドルとの間に、大型の立体的装飾物を配設することもできない。
このように、遊技機正面視で皿パネルの発射ハンドル箇所に、大型の立体的装飾物を配設できないことから、遊技機の前面枠(例えば皿パネル)の設計自由度が制限されているという問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、例えば発射ハンドルの操作性を損なうことなく発射ハンドル箇所に大型の立体的装飾物を配置でき、前面枠の設計自由度を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
(A0) 遊技機の前面側での所定箇所に配設された、遊技球の発射のために遊技者によって操作される操作部と、
遊技者による前記操作部の操作に応じて遊技球が打ち込まれる遊技領域と、
を備える遊技機において、
前記操作部は、操作するために遊技者が触れる接触部を備え、
前記操作部よりも大きい立体的装飾物の立体的外形を形作る外形体部を備え、
前記外形体部は、
当該遊技機の正面視で前記接触部の周囲のうちで前記遊技領域側に形成された基面領域部と、
当該遊技機の正面視で前記基面領域部と前記遊技領域との間に形成された、当該遊技機の前方に向けて前記基面領域部よりも突出した突出領域部と、
を備えるとともに、
前記基面領域部と前記突出領域部とを用いて前記立体的装飾物の立体的外形が形作られていることを特徴とするものである。
前記(A0)に記載の発明によれば、操作部は、遊技機の前面側での所定箇所に配設されており、当該操作部の接触部が遊技球の発射のために遊技者によって接触操作される。遊技者による操作部の操作に応じて、遊技領域に遊技球が発射される。操作部よりも大きい立体的装飾物の立体的外形を形作る外形体部は、遊技機の正面視で接触部の周囲のうちで遊技領域側に形成された基面領域部と、当該遊技機の正面視で基面領域部と遊技領域との間に形成された、当該遊技機の前方に向けて基面領域部よりも突出した突出領域部とを用いて、立体的装飾物の立体的外形が形作られているので、操作部を含めた大型の立体的装飾物を配設することができる。
また、外形体部の基面領域部は、遊技機の正面視で接触部の周囲のうちで遊技領域側に形成されているので、遊技者による接触部の接触を確保できる。
また、外形体部の突出領域部は、遊技機の正面視で基面領域部と遊技領域との間に、当該遊技機の前方に向けて基面領域部よりも突出して形成されているので、大型の立体的装飾物とすることができ、前面枠の設計自由度を向上できる。
なお、遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に形成する遊技部品が配設される枠体と、前記枠体の前面側に位置する前面枠とを備え、前記操作部を前記前面枠または前記枠体に備える構成としてもよい。例えば、枠体に操作部を設けた構成では、前面枠は、枠体に対して開閉する際にこの枠体の操作部と接触しないように形成された切り欠き部や逃がし開口部を備える構成が挙げられる。
また、操作部としては、レバー式、タッチ式、ボタン式などの操作部が挙げられる。また、操作部は、接触部としての操作するために遊技者に把持される把持部と、前記遊技機の前方に延出し、その延出側に前記把持部を支持する支持部とを備えたものとしてもよい。また、支持部は、遊技機の前方向以外の方向として、上方向、下方向、斜め方向などの種々の方向としてもよい。
また、立体的装飾物は、例えば、当該遊技機の正面視で、前面枠における操作部の配設箇所を含む配設領域に備えるようにしてもよい。また、外形体部は、操作部の支持部における前面枠に近い基端側が挿入される被挿入部と、この被挿入部の周囲近傍箇所に形成された、支持部の延出高さよりも低い基面領域部と、当該遊技機の正面視で基面領域部よりも外側の所定領域に形成された、当該遊技機の前方に向けて突出した突出領域部としてもよい。
また、操作部は、遊技球の発射力の調整のために遊技者によって操作される部分としてもよいし、遊技球の発射のために可動する可動部としてもよい。
また、立体的装飾物は、その少なくとも一部が、正面視で操作部にかかるように(あるいは、重なる、位置する、属するように)配設してもよい。また、立体的装飾物を視認した状態で立体的装飾物が操作部よりも大きい場合としては、例えば、立体的装飾物の最外形が操作部のそれよりも長い場合や、立体的装飾物の面積や体積などが操作部のそれよりも大きい場合が挙げられる。
(A1) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に形成する遊技部品が配設される枠体と、
前記枠体の前面側に位置する前面枠と、
前記前面枠の前面側での所定箇所に配設された、遊技球の発射のために遊技者によって操作される操作部と、
遊技者による前記操作部の操作量に応じて、前記遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射装置と、
を備える遊技機において、
前記操作部は、操作するために遊技者に把持される把持部と、前記前面枠から前方に延出し、その延出側に前記把持部を支持する支持部とを備え、
前記前面枠は、当該遊技機の正面視で、前記操作部の配設箇所を含む配設領域に前記操作部よりも大きい立体的装飾物を備え、
前記立体的装飾物は、当該立体的装飾物の立体的外形を形作る外形体部を備え、
前記外形体部は、
前記支持部の前記前面枠に近い基端側が挿入される被挿入部と、
前記被挿入部の周囲近傍箇所に形成された、前記支持部の延出高さよりも低い基面領域部と、
当該遊技機の正面視で前記基面領域部よりも外側の所定領域に形成された、当該遊技機の前方に向けて突出した突出領域部と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A1)に記載の発明によれば、枠体は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に形成する遊技部品が配設される。前面枠は、枠体の前面側に位置する。操作部は、前面枠の前面側での所定箇所に配設されており、遊技球の発射のために遊技者によって操作される。遊技球発射装置は、遊技者による操作部の操作量に応じて、遊技領域に遊技球を発射する。前面枠は、遊技機の正面視で、操作部の配設箇所を含む配設領域に、操作部よりも大きい立体的装飾物を備えている。この立体的装飾物の立体的外形を形作る外形体部は、その被挿入部に、操作部の支持部の前面枠に近い基端側が挿入されるので、操作部を含めた大型の立体的装飾物を配設することができる。
また、外形体部の基面領域部は、被挿入部の周囲近傍箇所に支持部の延出高さよりも低く形成されているので、遊技者による把持部の把持を邪魔することがない。つまり、操作部の大きさや、操作部の前面枠における配置姿勢及び配置位置などを変更する必要が無く、操作部を従来の大きさよりも大幅に大きくしたりすることに起因する操作部の操作性の低下の問題も生じない。
また、外形体部の突出領域部は、遊技機の正面視で基面領域部よりも外側の所定領域に、当該遊技機の前方に向けて突出して形成されているので、大型の立体的装飾物を配設することができ、前面枠の設計自由度を向上できる。したがって、操作部の操作性を損なうことなく操作部箇所に大型の立体的装飾物を配置でき、前面枠の設計自由度を向上できる遊技機を提供することができる。
(A2) 前記(A1)に記載の遊技機において、
前記外形体部は、その裏面側空間を塞ぐように当該裏面側に取り付けられる裏面ベース部を備え、
前記裏面ベース部は、前記被挿入部に対応する箇所にベース用挿入孔を有するとともに、前記前面枠の前面側に取り付けられる
ことを特徴とする遊技機。
前記(A2)に記載の発明によれば、外形体部の裏面側は、裏面ベース部で塞がれているので、不正行為によって外形体部の内部に進入させた不正具を裏面ベース部で阻止することができ、立体的装飾物を狙った不正行為を低減できる。また、外形体部の裏面側に裏面ベース部が取り付けられているので、外形体部をその裏面側の裏面ベース部で補強することができ、外形体部に不正な力をかけて変形させることを低減できる。
(A3) 前記(A2)に記載の遊技機において、
前記前面枠は、その前面側に、遊技者に払い出された遊技球を貯留して前記遊技球発射装置に案内するための皿部を備えるとともに、前記配設領域での所定箇所に、当該前面枠の後面側に位置する前記遊技球発射装置の発射位置に遊技球を1個ずつ送り出す球送出部を備え、
前記裏面ベース部は、前記前面枠の前記球送出部を覆う覆い部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(A3)に記載の発明によれば、遊技者に払い出された遊技球は、前面枠の前面側の皿部に貯留されて、当該前面枠の球送出部の方に案内される。そして、この球送出部によって、前面枠の後面側に位置する遊技球発射装置の発射位置に遊技球が1個ずつ送り出される。裏面ベース部の覆い部は、前面枠の球送出部を覆うので、立体的装飾物に不正具を挿入してこの球送出部から内枠12の方に進入させる不正行為を低減できる。また、立体的装飾物の裏面ベースは、球送出部を覆う覆い部を備えているので、操作部のみならず球送出部も含めた、前面枠の配設領域に相当する大きさの立体的装飾物を当該前面枠に配設することができる。
(A4) 前記(A0)から(A3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記基面領域部と前記突出領域部の少なくとも一方を発光させる発光手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A4)に記載の発明によれば、操作者によって操作される操作部の近傍周囲に位置する基面領域部や突出領域部が発光手段によって発光するので、この操作部を含む立体的装飾物が発光する演出を遊技者に提供することができる。例えば、操作部自体を発光させる構成の場合では、遊技者が操作部を把持することでこの操作部が手で覆われてしまうため、操作部自体の発光を遊技者が気付かないことがあるが、当該(A4)の構成の場合では、操作部を含み当該操作部よりも大きい立体的装飾物が発光することで、遊技者の手元側の発光演出をより確実に遊技者に知らせることができ、立体的装飾物の発光態様によって遊技の変化や遊技演出等を効果的に遊技者に示唆することができる。
(A5) 前記(A4)に記載の遊技機において、
前記操作部は、当該遊技機正面視で前記前面枠の前面側下部に位置し、
前記突出領域部は、前記立体的装飾物が前記前面枠の前記配設領域に取り付けられた状態において、当該遊技機の前方斜め上方向を向く光透過面部を備え、
前記発光手段は、前記突出領域部を発光させる第1発光手段であり、
前記第1発光手段は、前記光透過面部の前記前面枠側から光を照射する
ことを特徴とする遊技機。
前記(A5)に記載の発明によれば、操作部は、遊技機正面視で前面枠の前面側下部に位置している。立体的装飾物の突出領域部での光透過面部の前面枠側に第1発光手段からの光が照射され、遊技機の前方斜め上方向を向く光透過面部が発光するので、遊技者が遊技領域を見て遊技している状態においても、立体的装飾物の光透過面部の発光をその視界内に捕らえ易くでき、遊技者の手元に位置する立体的装飾物の発光態様で、遊技の変化や遊技演出等の示唆を行うことができる。
(A6) 前記(A5)に記載の遊技機において、
前記第1発光手段が取り付けられる被取付領域を有するとともに、前記被取付領域の前記第1発光手段を前記光透過面部に対向させた状態で、前記突出領域部の内側箇所に取り付けられた補強部材
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A6)に記載の発明によれば、補強部材は、第1発光手段が取り付けられる被取付領域を有するとともに、被取付領域の第1発光手段を光透過面部に対向させた状態で、突出領域部の内側箇所に取り付けられているので、突出領域部の光透過面部を発光させることができるのみならず、立体的装飾物の突出領域部を補強部材で補強支持することができ、立体的装飾物の強度をさらに向上させることができる。
(A7) 前記(A1)に記載の遊技機において、
前記前面枠は、遊技者に払い出された遊技球を貯留して前記遊技球発射装置に案内する、当該前面枠の前方に突出形成された上皿部と、前記上皿部の下方に位置して当該前面枠の前方に突出形成された、遊技者に払い出された遊技球を貯留する下皿部と、を備え、
前記突出領域部は、その一部が、当該遊技機の正面視で前記上皿部と前記下皿部との間に入り込んで配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(A7)に記載の発明によれば、遊技機の正面視で前面枠の上皿部と下皿部との間に、立体的装飾物の突出領域部の一部が入り込んで配設されているので、上皿部と下皿部との間に入り込ませない構成に比べて、その入り込み分だけさらに立体的装飾物を大型なものとすることができ、遊技機の正面視で前面枠の上皿部と下皿部との間のスペースも立体的装飾物の配置スペースとして有効活用することができる。
(A8) 前記(A2)または(A3)に記載の遊技機において、
前記裏面ベース部は、前記外形体部での前記前面枠に近い端部のうちの所定端部箇所の内面に近接するように当該内面に沿って突出した内接突壁部
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A8)に記載の発明によれば、裏面ベース部の内接突壁部は、外形体部での前面枠に近い端部のうちの所定端部箇所の内面に近接するように当該内面に沿って突出しているので、立体的装飾物の外形体部と裏面ベース部との間に細状部材や薄板部材を不正に進入させようとしても内接突壁部でその進入を阻止することができ、立体的装飾物を通じての不正行為を低減できる。
(A9) 前記(A3)に記載の遊技機において、
当該遊技機正面視で前記皿部と前記外形体部との境界箇所の奥側に、その境界を塞ぐ閉塞部材
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A9)に記載の発明によれば、閉塞部材は、遊技機正面視で皿部と外形体部との境界箇所の奥側に設けられ、その境界を塞ぐので、立体的装飾物と皿部との境界箇所に、細状部材や薄板部材を不正に進入させようとしても閉塞部材でその進入を阻止することができ、立体的装飾物と皿部との境界箇所を通じての不正行為を低減できる。
(A10) 前記(A1)から(A9)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記突出領域部は、その外形の一部を構成するものであって前記前面枠に近い端部箇所に取り付けられる取付外壁部を備え、
前記取付外壁部は、
その所定箇所に形成された窪み部と、
前記窪み部に押下可能に配設されて遊技者によって操作される、前記操作部とは別の押下操作部と、
その内面箇所に、前記突出領域部の内側に向けて延出形成された複数個のリブと、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A10)に記載の発明によれば、取付外壁部は、突出領域部の外形の一部を構成するものであって、当該突出領域部の前面枠に近い端部箇所に取り付けられる。この取付外壁部は、その所定箇所に窪み部が形成されている。操作部とは別の押下操作部は、窪み部に押下可能に配設されており、遊技者によって操作される。したがって、押下操作部の押下方向には窪み部が存在しているので、押下操作部と突出壁部との間に細状部材や薄板部材を不正に進入させようとしても窪み部でその進入を阻止することができ、押下操作部を通じての不正行為を低減できる。
また、取付外壁部は、その内面箇所に、突出領域部の内側に向けて延出形成された複数個のリブを備えているので、遊技者が押下操作部を押下操作することによる押下力によって突出壁部が変形することを低減できる。
(A11) 前記(A0)から(A10)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(A11)に記載の遊技機によれば、操作部の操作性を損なうことなく操作部箇所に大型の立体的装飾物を配置でき、前面枠の設計自由度を向上できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
<第2課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、島設備に設置される外枠と、この外枠に対して開閉可能に取り付けられた内枠と、この内枠に取り付けられた、遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に有する遊技盤と、遊技領域が視認可能な透明板(例えばガラス板)を備えた、内枠の前面側で且つ下部箇所を除く上中部箇所に開閉可能に設けられたガラス枠と、このガラス枠の下方位置で且つ内枠の前面側で且つ下部箇所に配設された皿パネルとを備えている。
この皿パネルは、その上側で横幅略全体にわたる箇所に、払い出された遊技球を貯留して遊技球発射装置へ案内する受皿部を備えている。また、この皿パネルは、その右下隅部箇所に、遊技者によって操作される発射ハンドルを備えており、遊技者による発射ハンドル操作量に応じた強さで遊技球が遊技盤の遊技領域に発射される(例えば、特許文献:特開2009−284946号公報(第4−5頁,第1−2図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、ガラス枠と、このガラス枠の正面視で下方位置の皿パネルとの間から細状の不正具が不正行為者によって不正に進入させられる虞があることから、そのような不正侵入を防止するために、ガラス枠と皿パネルとを一体化した前面扉を採用したものがある。しかしながら、このような前面扉においても、その受皿部を不正行為者が無理に手前に引っ張ることで、当該引っ張り箇所に近い前面扉及び透明板の箇所を前方に撓ませ、透明板と遊技盤との間に不正な遊技球通路を形成したり不正に球詰まりを生じさせたりする虞がある。
本発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、前面扉に無理な力を作用させることによる不正行為を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
(B1) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に形成する遊技部品が配設される枠体と、
前記枠体の前面側に位置するとともに、正面視で前記遊技領域と重なる箇所に当該遊技領域が視認可能な視認部を有する前面枠と、
を備える遊技機において、
前記前面枠は、
その前面側で且つ前記視認部の周囲箇所のうちの所定範囲箇所に、前方に突出した前方突出部を備えるとともに、
その背面視で前記範囲箇所と重なる位置で且つ前記視認部に近い位置に、長状の補強部材をその長手方向が当該視認部に略沿わせるようにして配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B1)に記載の発明によれば、枠体に配設された遊技部品の前面側に形成された遊技領域に遊技球が打ち込まれる。枠体の前面側に位置する前面枠の視認部を介して、遊技部品の遊技領域が視認可能である。また、前面枠の前面側で且つ視認部の周囲箇所のうちの所定範囲箇所には、前方に突出した前方突出部が設けられている。そして、長状の補強部材は、前面枠の背面視で前記範囲箇所と重なる位置で且つ視認部に近い位置に、その長手方向が当該視認部に略沿わせるようにして配設されているので、不正行為者が前方突出部を無理に手前に引っ張ったとしても、補強部材により、当該引っ張り箇所に近い前面枠及び視認部の箇所の前方への撓みを低減でき、視認部と遊技部品との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
また、前方突出部が例えば払い出された遊技球を貯留し案内する球皿部を備える場合には、不正行為者が球皿部を操作するふりをして当該球皿部を強引に引っ張ったとしても、長状の補強部材によって、不正な撓みの発生を低減できることから、このような発見し辛い不正行為の抑止効果もある。
その結果、前面枠に無理な力を作用させることによる不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
(B2) 前記(B1)に記載の遊技機において、
前記前方突出部は、その平面視で複数個の山部を備えた形状であり、
前記長状の補強部材は、前記前面枠の背面視で前記範囲箇所と重なる位置であって前記複数個の山部の隣接箇所を含む位置で且つ前記視認部に近い位置に、その長手方向が当該視認部に略沿わせるようにして配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B2)に記載の発明によれば、前方突出部は、その平面視で複数個の山部を備えた形状であるため、不正行為者が前方突出部を無理に手前に引っ張った場合には、引っ張った山部とこの山部に隣接する他の山部との境界箇所に前方への撓み力が生じ易くなる。そこで、長状の補強部材を、前面枠の背面視で前記範囲箇所と重なる位置であって複数個の山部の隣接箇所を含む位置で且つ視認部に近い位置に、その長手方向が当該視認部に略沿わせるようにして配設しているので、前方突出部を無理に手前に引っ張った場合であっても、補強部材により、前面枠での当該境界箇所の前方への撓みを低減でき、視認部と遊技部品との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
(B3) 前記(B2)に記載の遊技機において、
前記前方突出部は、前記複数個の山部としての二個の山部を備えたものであり、
前記二個の山部の一方は、払い出された遊技球を貯留し案内する球皿部であり、
前記二個の山部の他方は、遊技球の発射のために遊技者によって操作される操作部を含む前記前面枠の配設領域に配設された、当該操作部よりも大きい立体的装飾物である
ことを特徴とする遊技機。
前記(B3)に記載の発明によれば、前方突出部の一方の山部は、遊技球を貯留し案内する球皿部であり、その他方の山部は、遊技球の発射のために遊技者によって操作される操作部を含む前面枠の配設領域に配設された、当該操作部よりも大きい立体的装飾物である。したがって、球皿部と大型の立体的装飾物とが並設された前面枠を採用する場合であっても、前方突出部を無理に手前に引っ張られたとしても、補強部材により、前面枠での当該境界箇所の前方への撓みを低減でき、視認部と遊技部品との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
(B4) 前記(B1)から(B3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記前面枠は、その正面視で前記範囲箇所と重なる箇所に、当該箇所を略覆う大きさの補強金属板を、前記補強部材とは別に備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B4)に記載の発明によれば、前面枠の正面視で前記範囲箇所と重なる箇所に、当該箇所を略覆う大きさの補強金属板を、補強部材とは別に備えているので、前面枠の範囲箇所の撓みを低減できるとともに、前面枠の範囲箇所の一部を不正に溶解させて貫通させようとする不正行為を低減できる。
(B5) 前記(B1)から(B4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記視認部は、前記前面枠での正面視で前記遊技領域と重なる箇所に形成された開口部と、前記開口部を塞ぐようにして当該前面枠の背面側に取り付けられる透明板とを備え、
前記前面枠は、前記開口部を塞ぐように取り付けられた状態の前記透明板が当該開口部から離間するのを規制する規制部材を備え、
前記補強部材は、前記規制部材を前記前面枠との間に挟むように配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B5)に記載の発明によれば、視認部は、前面枠での正面視で遊技領域と重なる箇所に形成された開口部と、この開口部を塞ぐようにして当該前面枠の背面側に取り付けられる透明板とを備えている。前面枠に備えられた規制部材は、開口部を塞ぐように取り付けられた状態の透明板が当該開口部から離間するのを規制する。そして、補強部材は、規制部材を前面枠との間に挟むように配設されているので、視認部を構成する透明板を奥方向に不正行為者が無理に押したとしても、規制部材の奥側への移動が補強部材により抑止され、透明板の開口部からの離間が抑止され、透明板と前面枠との間に不正な隙間が生じることを低減でき、その隙間から細状の不正具を進入させる不正行為を低減できる。
(B6) 前記(B4)または(B5)に記載の遊技機において、
前記前方突出部は、払い出された遊技球を貯留し案内する球皿部を備えたものであり、
前記補強金属板は、接地されており、
前記補強部材は、金属製部材であり、前記補強金属板と電気的に接続されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B6)に記載の発明によれば、前方突出部の球皿部に帯電した遊技球等の接触によって球皿部等が帯電した場合でも、補強部材は、金属製部材であり、接地された補強金属板と電気的に接続されているので、補強金属板や金属製の補強部材によって静電シールドすることができ、この前面枠の背面側に位置する枠体や、この枠体の背面側に位置し球皿部に近い制御基板(例えば主制御基板)等に静電誘導が生じることを低減でき、制御基板のノイズによる誤作動を低減できる。
(B7) 前記(B1)から(B6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記長状の補強部材は、前記前面枠に対向する長状の対向長状部と、この対向長状部から前記前面枠の前方向または後方向に延出した延出部とを備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B7)に記載の発明によれば、長状の補強部材は、前面枠に対向する長状の対向長状部と、この対向長状部から前面枠の前方向または後方向に延出した延出部とを備えているので、補強部材を長状としながらも剛性に優れたものとすることができる。また、前面枠の視認部の周囲近傍箇所には種々の部品などの配設が予定されているため、補強構造用の空きスペースを大きくとることが困難であるが、このような長状の補強部材であれば前面枠での僅かなスペースにも配設することができ、視認部またはその周辺箇所に不正な力をかけることによる不正行為を低減しつつ、前面枠の視認部の周囲部品の設計変更負担も低く抑えることができる。
(B8) 前記(B3)または(B6)に記載の遊技機において、
前記前面枠は、その背面側に、払い出された遊技球を前記球皿部に案内する払い出し通路を有する通路部品を備え、
前記通路部品は、前記補強部材の少なくとも一部を覆うようにして前記前面枠の背面側に取り付けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B8)に記載の発明によれば、前面枠は、払い出された遊技球を球皿部に案内する払い出し通路を有する通路部品が、長状の補強部材の少なくとも一部を覆うように取り付けられているので、例えば、前面枠を枠体に対して開いた開状態にしても、長状の補強部材の少なくとも一部が通路部品で隠れており、通路部品を外さなければ補強部材を外すことができず、補強部材の不正な取り外しを低減できる。また、仮に通路部品が不正に取り外された場合には、通路部品がないため、遊技球が球皿部に案内されず、不正行為者は遊技球の払い出しを受けることができない。
(B9) 前記(B1)から(B8)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(B9)に記載の遊技機によれば、前面枠に無理な力を作用させることによる不正行為を低減できるパチンコ機を提供することができる。
<第3課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、島設備に設置される外枠と、この外枠に対して開閉可能に取り付けられた内枠と、この内枠に取り付けられた、遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に有する遊技盤と、遊技領域が視認可能な透明窓(例えばガラス部)を備えた、内枠の前面側で且つ下部箇所を除く上中部箇所に開閉可能に設けられたガラス枠と、このガラス枠の下方位置で且つ内枠の前面側で且つ下部箇所に配設された皿パネルとを備えている。
この皿パネルは、その上側で横幅略全体にわたる箇所に、払い出された遊技球を貯留して遊技球発射装置へ案内する受皿部を備えている。また、この皿パネルは、その右下隅部箇所に、遊技者によって操作される発射ハンドルを備えており、遊技者による発射ハンドル操作量に応じた強さで遊技球が遊技盤の遊技領域に発射される(例えば、特許文献:特開2009−284946号公報(第4−5頁,第1−2図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
従来のパチンコ機では、例えば、ガラス枠は、遊技領域と同程度の大きさに形成された開口部を閉塞するように回動装着されるガラス部を備えている。具体的には、ガラス部は、ガラス枠の背面視で左端側(あるいは右端側)の縦方向回動軸を軸心としてガラス枠に対して回動可能に支持されており、ガラス枠の開口部を閉塞するように当該ガラス部を回動させてこの開口部に取り付けられる。
しかしながら、ガラス枠の開口部とガラス部との隙間を低減させるために、ガラス部をガラス枠の開口部に嵌入する構成を採用しているが、例えばガラス部の軸部分が経年変化等により削れていたり、経年使用したガラス部を再利用したりする場合には、回動軸ズレを生じ、ガラス部がガラス枠の開口部に嵌り辛くなり、ガラス部のガラス枠への取り付けに手間取ることがある。
また、前述した回動軸ズレが生じているとは知らずに、ガラス部をガラス枠に閉じると、回動軸ズレしたままでガラス部がガラス枠の開口部以外の箇所に衝突してしまい、その衝突箇所などが破損したりすることがある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、ガラス部のガラス枠への取り付け作業性に優れ、ガラス部をガラス枠に取り付ける際の部品の破損を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
(C1) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に形成する遊技部品が配設される枠体と、
前記枠体の前面側で開閉可能に支持されるとともに、正面視で前記遊技領域と重なる箇所に当該遊技領域が視認可能な視認部を有する前面枠と、
を備える遊技機において、
前記視認部は、
前記前面枠の正面視で前記遊技領域と重なる箇所に形成された開口部と、
前記開口部を塞ぐようにして当該前面枠の背面側に取り付けられる透明板と、
前記前面枠の背面視で右端縦方向軸心または左端縦方向軸心を回動軸として前記透明板を回動可能に支持する支持部とを備え、
前記前面枠は、
前記透明板を前記回動軸周りに回動させて前記開口部に取り付ける際に前記透明板の下部が乗り上がり当該透明板を前記開口部に案内する乗り上げ案内手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(C1)に記載の発明によれば、枠体に配設された遊技部品の前面側に形成された遊技領域に遊技球が打ち込まれる。枠体の前面側で開閉可能に支持される前面枠の視認部を介して、遊技部品の遊技領域が視認可能である。また、視認部は、前面枠の正面視で遊技領域と重なる箇所に形成された開口部と、この開口部を塞ぐようにして当該前面枠の背面側に取り付けられる透明板と、前面枠の背面視で右端縦方向軸心または左端縦方向軸心を回動軸として透明板を回動可能に支持する支持部とを備えている。例えば、透明板の支持部の軸部分が経年変化等により削れたり、経年使用した透明板を再利用したりすることで、僅かな回動軸ズレが生じている場合には、透明板を回動軸周りに回動させて開口部に取り付ける際に、その透明板の下部が前面枠の乗り上げ案内手段に乗り上がり、当該透明板が開口部に案内されるので、このように可動軸ズレが生じている場合でも透明板を開口部に案内し易い。
また、前述した回動軸ズレが生じているとは知らずに、透明板を前面枠に閉じても、透明板の下部が前面枠の乗り上げ案内手段に乗り上がり、当該透明板が開口部に案内されるので、透明板が前面枠の開口部以外の箇所(衝突を予定していない箇所)に衝突することが低減でき、前面枠や透明板の破損を低減できる。
その結果、透明板の前面枠への取り付け作業性に優れ、透明板を前面枠に取り付ける際の部品の破損を低減できる遊技機を提供することができる。
(C2) 前記(C1)に記載の遊技機において、
前記乗り上げ案内手段は、前記前面枠の前記開口部の周囲下部箇所に配設され、前記開口部に向けて上り勾配とした上り傾斜部を備えたものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(C2)に記載の発明によれば、乗り上げ案内手段の上り傾斜部は、前面枠の開口部の周囲下部箇所に配設され、開口部に向けて上り勾配としているので、透明板の下部が上り傾斜部に乗り上がって当該透明板を開口部に案内でき、回動軸ズレが生じた透明板をスムーズに開口部に案内することができる。
(C3) 前記(C2)に記載の遊技機において、
前記遊技部品は、前記遊技領域の下部箇所に、遊技球を回収して当該遊技部品の背後側に排出するための回収貫通口を備え、
前記前面枠は、その背面側で前記開口部の周囲箇所に背面視で窪み形成された、前記透明板の周縁部が当接する窪み部を備え、
前記乗り上げ案内手段は、前記前面枠の背面視で前記窪み部の周囲箇所のうちの下部箇所に設けられ、当該下部箇所の縦断面視で当該上り傾斜部の上位部分が前記窪み部の下壁部よりも上方に突出するとともに、前記上り傾斜部の前記開口部側の端部には、前記窪み部の前記下壁部から当該上り傾斜部の頂上部までの高さの壁部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(C3)に記載の発明によれば、遊技部品の遊技領域の下部箇所に備えられた回収貫通口は、遊技球を回収して当該遊技部品の背後側に排出する。透明板の開口部への取り付け状態では、前面枠の背面側で開口部の周囲箇所に背面視で窪み形成された窪み部に、透明板の周縁部が当接する。乗り上げ案内手段は、前面枠の背面視で窪み部の周囲箇所のうちの下部箇所に設けられ、当該下部箇所の縦断面視で上り傾斜部の上位部分が窪み部の下壁部よりも上方に突出するとともに、上り傾斜部の開口部側の端部には、窪み部の下壁部から上り傾斜部の頂上部までの高さの壁部が形成されているので、細状の不正具を遊技部品の回収貫通口に進入させる目的で、不正行為者が不正具を前面枠の開口部下部箇所と透明板との間に不正に進入させたとしても、この壁部により不正具の進入を低減できる。
(C4) 前記(C2)または(C3)に記載の遊技機において、
前記上り傾斜部は、前記壁部の背面側に突出形成されたリブを、当該壁部の幅方向に間隔を空けて複数個並設するとともに、前記複数個のリブの各上部を前記開口部に向けて上り勾配としたものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(C4)に記載の発明によれば、上り傾斜部は、壁部の背面側に突出形成されたリブを、当該壁部の幅方向に間隔を空けて複数個並設するとともに、複数個のリブの各上部を開口部に向けて上り勾配としたものであるので、透明板の下部が複数個のリブの上部の上り勾配部分に乗り上がって当該透明板を開口部に案内でき、壁部の背面側に複数個のリブを並設しているので、壁部の強度を確保することができ、不正具を壁部の正面側に押し当てて強引に進入させようとする不正行為を低減できる。
(C5) 前記(C1)から(C4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記前面枠は、
その前面側で且つ前記視認部の周囲箇所のうちの所定範囲箇所に、前方に突出した前方突出部を備え、
その背面視で前記範囲箇所と重なる位置で且つ前記視認部に近い位置に、長状の補強部材をその長手方向が当該視認部に略沿わせるようにして配設されるとともに、
その背面側に、払い出された遊技球を前記球皿部に案内する払い出し通路を有する通路部品を、前記補強部材の少なくとも一部を覆うようにして取り付けられ、
前記乗り上げ案内手段は、前記通路部品の上部箇所に設けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(C5)に記載の発明によれば、前面枠の前面側で且つ視認部の周囲箇所のうちの所定範囲箇所には、前方に突出した前方突出部が設けられている。そして、長状の補強部材は、前面枠の背面視で前記範囲箇所と重なる位置で且つ視認部に近い位置に、その長手方向が当該視認部に略沿わせるようにして配設されているので、不正行為者が前方突出部を無理に手前に引っ張ったとしても、補強部材により、当該引っ張り箇所に近い前面枠及び視認部の箇所の前方への撓みを低減でき、視認部と遊技部品との間に不正な遊技球通路を形成することを低減でき、不正に球詰まりを生じさせることも低減できる。
また、払い出された遊技球を球皿部に案内する払い出し通路を有する通路部品は、前面枠の背面側で、補強部材の少なくとも一部を覆うようにして取り付けられているので、例えば、前面枠を枠体に対して開いた開状態にしても、長状の補強部材の少なくとも一部が通路部品で隠れており、通路部品を外さなければ補強部材を外すことができず、補強部材の不正な取り外しを低減できる。また、仮に通路部品が不正に取り外された場合には、通路部品がないため、遊技球が球皿部に案内されず、不正行為者は遊技球の払い出しを受けることができない。
また、乗り上げ案内手段は、通路部品の上部箇所に設けられているので、通路部品を、透明板の開口部への案内手段としても有効活用することができ、乗り上げ案内手段を別部品とする必要がない。
(C6) 前記(C1)から(C5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(C6)に記載の遊技機によれば、透明板の前面枠への取り付け作業性に優れ、透明板を前面枠に取り付ける際の部品の破損を低減できるパチンコ機を提供できる。
<第4課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、当該パチンコ機の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される正面視で矩形状の外枠と、この外枠の底板上で幅方向に亘って設けられた幕板と、外枠の正面視での左端側を開閉軸として外枠に対して幕板上で開閉可能に支持される可動枠と、この可動枠の略中央に形成された開口に、遊技球の流下する遊技領域が位置するように取り付けられる遊技盤と、を備えている。
このようなパチンコ機では、例えば、幕板と可動枠との間に不正具を挿入して当該パチンコ機内部に進入させることを防ぐために、幕板の奥面側箇所にその横幅方向及び上方向に延びる進入防止壁を備えたものがある(例えば、特開2004−187853号公報(第4頁,第4図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
従来のパチンコ機では、例えば、可動枠の開閉の際などに、当該可動枠から幕板上に遊技球が落下することがあり、幕板上に遊技球がある状態で可動枠を閉じると、遊技球が可動枠と幕板上の進入防止壁とに挟まれてしまい、進入防止壁あるいは可動枠が破損するという問題がある。
そこで、可動枠と幕板上の進入防止壁との間への遊技球の挟み込みを低減するために、進入防止壁の高さを遊技球が乗り越え可能に低くする(例えば、遊技球の直径の4分の1以下にする)ことが考えられるが、可動枠と幕板との隙間からの不正具の進入を低減できなくなってしまう。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、第1部材(例えば幕板)と第2部材(例えば可動枠)との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
(D1) 遊技者に遊技を提供する遊技機において、
幅方向に亘って設けられた第1部材を有する被取付部品と、
前記被取付部品の前記第1部材上で当該被取付部品に対して開閉可能な第2部材と、
を備え、
前記第1部材は、閉状態の前記第2部材の一部が上方に位置される天面部に対して前記第2部材の閉鎖方向側であって閉状態の前記第2部材の裏面下部箇所と対向する位置において、幅方向及び上方向に延出した進入防止部を備え、
前記進入防止部または前記第2部材の少なくとも一方は、前記第2部材を閉じた状態において前記第1部材の前記天面部上の遊技球が入る遊技球許容空間部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D1)に記載の発明によれば、被取付部品の第1部材の天面部上に遊技球が存する状態において当該被取付部品に対して第2部材を閉じたとしても、この遊技球は、天面部上に形成された進入防止部の遊技球許容空間部に入るので、第2部材を閉じる際に遊技球が当該第2部材と進入防止部とに挟み込まれることがなく、遊技球の挟み込みによって第2部材あるいは進入防止部が破損することを低減できる。また、第2部材と第1部材の天面部との隙間から不正具を入れようとしても、進入防止部によってその進入を阻むことができ、第2部材と第1部材との隙間からの不正具の進入を低減できる。
また、第2部材を被取付部品に対して閉じた状態において、第2部材と被取付部品の第1部材との間に剛性のある棒状部材を挿入してテコの原理等で第2部材を不正に持ち上げてその隙間に不正具を進入させる不正行為が懸念されるが、第2部材が被取付部品に閉じられた状態であるため、当該第2部材の持ち上げ高さは最大で例えば2、3ミリ程度であるのに対して、進入防止部の遊技球許容空間部は遊技球が入る大きさであることから、この進入防止部の高さは少なくとも遊技球の直径(例えば11ミリ)よりも大きくすることができ、第2部材を不正に持ち上げて当該第2部材と第1部材の天面部との隙間から不正具を入れようとしても、進入防止部によってその進入を阻むことができ、第2部材と第1部材との隙間からの不正具の進入を低減できる。
その結果、第1部材(例えば幕板)と第2部材(例えば可動枠)との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できる遊技機を提供することができる。また、不正行為がされても第2部材と被取付部品間に隙間が生じないように第2部材と被取付部品との寸法精度を高めることが考えられるが、そうするとコスト高となるばかりでなく、少しでも歪が生じると第2部材の開閉に支障が生じることになる。これに対して、この発明に係る遊技機によれば、第2部材と被取付部品とにマージンを有していても不正防止できることから、寸法精度を必要以上に高める必要が無く、寸法精度向上によるコスト高を低減できる。
(D2) 前記(D1)に記載の遊技機において、
前記被取付部品は、当該遊技機の正面視で前記天面部の一端側に、前記第2部材を開閉可能に軸支する軸支部を備えるとともに、前記天面部における前記一端側とは反対側の他端側に、閉状態の前記第2部材の下部で前記軸支部から遠い端部が当接する当接部を備え、
前記進入防止部は、当該遊技機の正面視で前記軸支部及び前記当接部を含むように前記被取付部品の内幅全範囲に亘るとともに上方向に延出し、
前記遊技球許容空間部は、前記第2部材を閉じた状態において前記軸支部及び前記当接部上の遊技球も許容する
ことを特徴とする遊技機。
前記(D2)に記載の遊技機によれば、第2部材を軸支部を回動軸として第1部材に閉じる際には、第2部材の下部で前記軸支部から遠い端部が第1部材の当接部に当接するので、第1部材の摩耗劣化を低減できる。例えば、当接部を天面部よりも耐摩耗性のある部材(例えば金属製部材など)を採用しても良い。また、進入防止部が被取付部品の内幅全範囲に亘って形成されているので、第2部材と第1部材との隙間からの不正具の進入を阻むことができる。また、遊技球許容空間部は、第2部材を閉じた状態において軸支部及び当接部上の遊技球も許容するので、天面部、軸支部及び当接部上に遊技球が存する状態において第2部材を閉じたとしても、これらの遊技球は、遊技球許容空間部に入ることができ、天面部、軸支部及び当接部上の遊技球が遊技機の背後側に落下して貯まることを低減できる。
(D3) 前記(D2)に記載の遊技機において、
前記当接部は、当該遊技機の前方側である先端側に、当該先端側に向けて下り傾斜した乗り上げ傾斜部を備え、
前記第2部材は、前記端部で前記閉鎖方向側に、前記乗り上げ傾斜部に接触可能な傾斜部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D3)に記載の遊技機によれば、第2部材を被取付部品に閉じた状態とする際に、第2部材の傾斜部が第1部材の乗り上げ傾斜部に乗り上がり案内されて第2部材が閉じられるので、第2部材を被取付部品にスムーズに閉じることができる。
(D4) 前記(D1)から(D3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記進入防止部は、前記第1部材に配設された接続部品を囲う囲い部と、前記接続部品の存在を示唆する示唆部とを備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D4)に記載の遊技機によれば、作業者は、進入防止部の示唆部を見ることで、第1部材に配設された接続部品を囲う囲い部での当該接続部品の存在に気付くことができ、第2部材を被取付部品に閉じる際などにおいて、接続部品などが損傷しないように注意して作業を行うことができる。
(D5) 前記(D1)から(D4)に記載の遊技機において、
前記第1部材の前記天面部は、前記遊技球許容空間部の箇所に、当該遊技機の前面側に向けて下り傾斜となる傾斜面を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D5)に記載の遊技機によれば、第1部材の天面部における遊技球許容空間部の箇所での傾斜面は、遊技機の前面側に向けて下り傾斜となっているので、遊技球許容空間部に入った遊技球は、第2部材が開けられると、その傾斜面によって遊技機前面側に自動的に排出されるため、遊技球許容空間部への遊技球の溜まり込みを解消できる。
(D6) 前記(D1)から(D5)に記載の遊技機において、
前記進入防止部は、閉状態の前記第2部材の裏面下部箇所に対して少なくとも遊技球1個分の奥行き間隔を空けて立設された、前記第1部材の天面部の幅方向に延びる立設壁部と、この立設壁部より前記第2部材の開き方向に向けて当該第2部材に対して非接触に突出した、前記天面部に対して少なくとも遊技球1個分の高さ間隔を空けた突出板部とを備え、
前記遊技球許容空間部は、前記立設壁部と前記突出板部と前記第1部材の前記天面部とで囲われた空間である
ことを特徴とする遊技機。
前記(D6)に記載の遊技機によれば、遊技球許容空間部は、立設壁部と突出板部と第1部材とで囲われた空間としているので、第2部材が勢いよく閉められたとしても、第1部材の天面部上の遊技球が突出板部で頭打ちされて遊技球許容空間部に止めることができる。つまり、第1部材の天面部上の遊技球が進入防止部を飛び越えることがなく、遊技球許容空間部に入った状態とすることができる。また、突出板部は、立設壁部から第2部材に向けられているので、この突出板部の先端と第2部材との間に不正具を進入させることが困難であり、第2部材(例えば可動枠)と第1部材との隙間からの不正具の進入をさらに低減できる。
(D7) 前記(D6)に記載の遊技機において、
前記遊技球許容空間部を区分けする、前記突出板部と前記第1部材の前記天面部とを繋ぐ複数個の仕切部を、前記進入防止部の幅方向で所定の間隔を空けて設けている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D7)に記載の遊技機によれば、複数個の仕切部によって突出板部と第1部材の天面部とが繋がれているので、進入防止部に大きな力を加えることで当該進入防止部を撓ませて不正な隙間を作ることを低減できる。
(D8) 前記(D7)に記載の遊技機において、
前記仕切部は、前記第2部材と対向する側である前方側が先細りとなっていることを特徴とする遊技機。
前記(D8)に記載の遊技機によれば、仕切部は、第2部材と対向する側である前方側が先細りとなっているので、第1部材の天面部上の遊技球が丁度仕切部に位置していたとしても、遊技球をその先細り部分で左右に振り分けることができ、かかる遊技球を仕切部と第2部材とで挟み込むことを低減できる。
(D9) 前記(D1)に記載の遊技機において、
前記第2部材は、その裏面下部箇所で前記進入防止部と対向する箇所に、少なくとも遊技球1個分の奥行き深さ及び高さで切り欠かれた、前記第1部材の幅方向に亘る切欠部を備え、
前記遊技球許容空間部は、前記切欠部と前記第1部材とで囲われた空間であり、
前記進入防止部は、前記切欠部よりも高くなっている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D9)に記載の遊技機によれば、第2部材は、その裏面下部箇所で進入防止部と対向する箇所に、少なくとも遊技球1個分の奥行き深さ及び高さで切り欠かれた、第1部材の幅方向に亘る切欠部を備えている。遊技球許容空間部は、切欠部と第1部材の天面部とで囲われた空間である。進入防止部は、切欠部よりも高くなっている。したがって、第2部材が勢いよく閉められたとしても、第1部材の天面部上の遊技球が第2部材の切欠部の内側上部箇所で頭打ちされて遊技球許容空間部に止めることができる。つまり、第1部材の天面部上の遊技球が進入防止部を飛び越えることがなく、遊技球許容空間部に入った状態とすることができる。
なお、本明細書中で言う「切欠部」とは、実際に第2部材の裏面下部箇所で進入防止部と対向する箇所を切り取って形成したものであってもよいが、第2部材の形成とともに当該第2部材の該当箇所にへこみ部を形成したものであってもよい。例えば、第2部材のための金型は予め切欠部を形成するための形状を有しており、この金型に樹脂を充填して、金型を取り外すと第2部材の完成とともに切欠部(へこみ部)も形成されていることが挙げられる。
(D10) 前記(D9)に記載の遊技機において、
前記遊技球許容空間部を区分けする、当該進入防止部と前記第1部材の前記天面部とを繋ぐ複数個の仕切部を、前記進入防止部の幅方向で所定の間隔を空けて設けている
ことを特徴とする遊技機。
前記(D10)に記載の遊技機によれば、複数個の仕切部は、遊技球許容空間部を区分けするとともに、当該進入防止部と第1部材の天面部とを繋ぐものであり、進入防止部の幅方向で所定の間隔を空けて複数個の仕切部が設けられている。したがって、複数個の仕切部によって進入防止部と第1部材の天面部とが繋がれているので、進入防止部に大きな力を加えることで当該進入防止部を撓ませて不正な隙間を作ることを低減できる。
(D11) 前記(D10)に記載の遊技機において、
前記仕切部は、前記第2部材と対向する側である前方側が先細りとなっていることを特徴とする遊技機。
前記(D11)に記載の遊技機によれば、仕切部は、第2部材と対向する側である前方側が先細りとなっているので、第1部材の天面部上の遊技球が丁度仕切部に位置していたとしても、遊技球をその先細り部分で左右に振り分けることができ、かかる遊技球を仕切部と第2部材とで挟み込むことを低減できる。
(D12) 前記(D1)から(D11)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(D12)に記載の遊技機によれば、第1部材(例えば幕板)と第2部材(例えば可動枠)との隙間からの不正具の進入を低減できるとともに、遊技球の挟み込みによる損傷を低減できるパチンコ機を提供できる。
なお、本明細書に開示する種々の発明に関して、全ての構成要素について種々の組み合わせが可能であり、他の構成要件がなくても単独で発明として成立する点に留意されたい。
以上のように、この発明は、パチンコ機等の遊技機に適している。
11 …外枠(被取付部品)
12 …内枠(枠体、第2部材)
12c…案内傾斜面(傾斜部)
14 …前面枠セット(前面枠)
15 …下皿(下皿部)
18 …遊技球発射ハンドル(操作部)
19 …上皿(山部、皿部,上皿部)
19a…閉塞突起部(閉塞部材)
25 …大型立体キャラクタ部(立体的装飾物)
30 …遊技盤(遊技部品)
30a…遊技領域
101 …窓部(視認部)
101a…開口部
102 …環状窪み領域部(窪み部)
130 …前方突出部
140 …ガラスユニット(透明板)
150 …ユニット支持部(支持部)
170 …下部止め部(規制部材)
180 …補強棒(補強部材)
190 …球皿払出通路部品(通路部品)
191 …払出通路部(払い出し通路)
192 …乗り上げ案内部(乗り上げ案内手段)
240 …固定側ケース部(支持部)
242 …ハンドル部(把持部)
400 …外形本体(山部、外形体部)
402 …挿入切欠部(被挿入部)
404 …基面体部(基面領域部)
406 …突出体部(突出領域部)
406a…円形開口部(被取付領域)
407 …上部外壁部(取付外壁部)
409 …押しボタン部(押下操作部)
420 …取付ベース(裏面ベース部)
422 …ベース用挿入孔
424 …被覆壁部(覆い部)
430 …第1特定部位発光部(発光手段、第1発光手段)
432 …円盤状部材(光透過面部)
440 …第2特定部位発光部(発光手段)
450 …補強取付台(補強体)
510 …幕板(第1部材)
530 …天板部(天面部)
531 …傾斜面
532 …仕切壁(仕切部)
540 …進入防止壁部品(進入防止部)
541 …奥壁部(立設壁部)
542 …突出上板(突出板部)
543 …囲い壁部(囲い部)
547 …注意シール部(示唆部)
550 …遊技球許容空間(遊技球許容空間部)
561,562…コネクタ部(接続部品)
570 …金属軸支板(軸支部)
572a…乗り上げ傾斜面(乗り上げ傾斜部)

Claims (1)

  1. 遊技者に遊技を提供する遊技機において、
    幅方向に亘って設けられた第1部材を有する被取付部品と、
    前記被取付部品の前記第1部材上で当該被取付部品に対して開閉可能な第2部材と、
    を備え、
    前記第1部材は、閉状態の前記第2部材の一部が上方に位置される天面部に対して前記第2部材の閉鎖方向側であって閉状態の前記第2部材の裏面下部箇所と対向する位置において、幅方向及び上方向に延出した進入防止部を備え、
    前記進入防止部または前記第2部材の少なくとも一方は、前記第2部材を閉じた状態において前記第1部材の前記天面部上の遊技球が入る遊技球許容空間部を備えている
    ことを特徴とする遊技機。
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