JP2011237666A - 光走査装置及びカラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビームスポットの経時的な位置ズレを抑制し、カラー画像形成装置の色ズレ低減による高画質化、静音化を実現する光走査装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】各受光素子PD1、PD2により受光した同期信号のインターバルを計測するインターバルカウンタ33と、インターバルカウンタ33により計測されたインターバルに基づいて振幅及びオフセットを算出する振幅・オフセット算出手段32と、振幅・オフセット算出手段32により算出された実振幅34と目標振幅36とを比較して振幅を補正する振幅制御器30と、振幅・オフセット算出手段32により算出された実オフセット35と目標オフセット37とを比較してオフセットを補正するオフセット制御器31と、目標振幅36の位相と実振幅34との位相差をゼロにするように補正する位相制御器22と、振動ミラー11を駆動するためのトルクを生成する駆動回路28と、を備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、光走査装置およびカラー画像形成装置に関し、さらに詳しくは、レーザービームを振動ミラーによって偏向して潜像を形成する光走査装置およびカラー画像形成装置に関するものである。
従来から、カラー画像形成装置の高速プリント化・高画質化を実現するために、ポリゴンスキャナを25000rpm以上の高速で、且つ、高精度に回転させる必要が生じている。一方、レーザービームの小径化による高画質化を実現するために、上記ポリゴンスキャナに使用されるポリゴンミラーの内接円半径や、主走査方向の長さを比較的大きく構成しなければならず、ポリゴンスキャナの負荷が高負荷化に移行する傾向にある。
この高負荷化により、ポリゴンスキャナの消費電力が増加し、その発熱が走査レンズなどの光学素子に悪影響を与える。具体的には、ポリゴンスキャナに最も近接する走査レンズの温度上昇がある。ポリゴンスキャナからの発熱は、光学ハウジングを伝わり、または輻射熱により走査レンズに伝達して温度を上昇させる。実際は走査レンズを均等に温度上昇させるのではなく、発熱源であるポリゴンスキャナからの距離、または各材質の熱膨張率差や気流の影響により、特に長手方向となる主走査方向に対して温度分布をもつようになる。
振動ミラーを使用した光走査装置の従来技術として特許文献1には、振動ミラーの制御手段を設けることにより、ビームスポットの経時的な位置ずれを抑制し、カラー機の色ずれ低減による高画質化、さらには静音化を実現する光走査装置及び該光走査装置を用いたカラー画像形成装置について開示されている。
しかし、主走査方向に温度分布を持つと、特に走査レンズの形状精度および屈折率が変化してしまい、レーザービームのスポット位置が変動して画質を劣化させるといった問題がある。この問題は特に熱膨張率の大きいプラスチックの場合に顕著となる。
また、カラー画像形成装置においては、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に応じたレーザービームを各々走査しているので、上記問題以外に各色に対応する光走査装置間の温度偏差が問題となる。この温度偏差は、各色に対応するビームスポットの相対位置関係のズレを発生させ、画像の色ズレとなって現れる。
また、高負荷ポリゴンミラーの発熱による温度上昇が、回転体構成部品(特に質量割合の多いポリゴンミラー)の変形を誘発し、回転体バランスを変化させ、その結果、振動を発生させてしまう。また、回転体を構成している部品(ポリゴンミラー、ロータ磁石が固定されるフランジ、軸)の熱膨張率が異なっていたり、一致していても部品交差や固定方法などを厳密に管理、検査しないと高温高速回転時に回転体のバランス変化が発生し、ひいては振動を増大させる結果となっていた。この振動が光走査装置内の光学装置(例えば折り返しミラー)へ伝達増幅しバンディングを発生させ、画像劣化や騒音を引き起こすといった問題がある。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、振動ミラーの駆動周波数を、共振周波数に一致させるように制御を行うので、振動ミラーの固体バラツキが大きいと共振周波数からずれる虞があるので、部品精度を厳しく管理しなければならないといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、ポリゴンミラーに代えて振動ミラーを用いることで、使用される走査レンズの温度上昇やカラー画像形成装置の各光走査装置毎の温度差や振動を低減するとともに、振動ミラーの駆動周波数を共振周波数より低い範囲になるように制御することにより、ビームスポットの経時的な位置ズレを抑制し、カラー画像形成装置の色ズレ低減による高画質化、静音化を実現する光走査装置及びカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、振動ミラーによりレーザ光を偏向走査する光走査装置であって、前記振動ミラーの最大振れ角内で、且つ、有効画像走査領域より外側に配置された複数の受光素子と、前記各受光素子により受光した同期信号に基づいて、前記振動ミラーを駆動するための振幅、オフセット、位相、及び周波数を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記振動ミラーの駆動周波数を、該振動ミラーの駆動可能範囲内で、且つ該振動ミラーに係る共振周波数より低くなるように設定することを特徴とする。
請求項2は、前記制御手段は、前記各受光素子により受光した同期信号のインターバルを計測するインターバル計測手段と、該インターバル計測手段により計測されたインターバルに基づいて前記振幅及びオフセットを算出する振幅・オフセット算出手段と、該振幅・オフセット算出手段により算出された実振幅と目標振幅とを比較して振幅を補正する振幅補正手段と、前記振幅・オフセット算出手段により算出された実オフセットと目標オフセットとを比較してオフセットを補正するオフセット補正手段と、前記目標振幅の位相と前記実振幅との位相差をゼロにするように補正する位相補正手段と、前記振動ミラーを駆動するためのトルクを生成する駆動手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項3は、前記制御手段は、前記振幅補正手段、及び前記オフセット補正手段が正常に働き、夫々の値が目標値に対して所定の範囲内になったことを確認すると、前記位相補正手段で位相補正を実行するように制御することを特徴とする。
請求項4は、前記制御手段は、前記位相、振幅、及びオフセットの各制御動作が目標追従状態にある中で、駆動波形発生時の初期位相の状態から前記駆動周波数と前記共振周波数とのズレを定量的に検出することを特徴とする。
請求項5は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の光走査装置を備えたことを特徴とするカラー画像形成装置。
本発明によれば、ミラー遥動運動について周波数、位相、振幅、オフセットの各制御器を含む制御系を有し、周波数制御における振動ミラーの駆動周波数目標値を、共振周波数より低く、かつ駆動能力の範囲内で共振周波数から離すように設定することで、振動ミラー共振周波数の個体ばらつき、および温度等による経時変化を制御手段によって抑えることができるため、振動ミラーの共振周波数毎の部品選別が不要となり、低コスト化に向いた精密駆動が期待できる。
また、駆動周波数可変にすることで、振動ミラーの共振周波数調整機能が不要となり、振動ミラーの構造を単純化できる。
光走査装置の構成を示す斜視図である。 振動ミラーの構成を示す詳細図である。 振動ミラーの分解斜視図である。 光走査装置における振動ミラーから感光体までの概略図である。 光走査装置における振動ミラーの振幅波形、受光素子の出力信号、目標位相クロックの関係を示す図である。 振動ミラー振幅波形の振幅、オフセット、位相の変動の様子を示す図である。 制御手段のブロック図である。 振動ミラー伝達関数のブロック図である。 振動ミラー周波数伝達特性と共振点近傍の拡大図である。 ミラー共振周波数とミラーの振幅変動ばらつきとの関係を示す図である。 振動ミラー振幅波形に対する駆動波形位相の変動の様子を示す図である。 光走査装置の他の実施例を示す図である。 本発明の光走査装置を用いたカラー画像形成装置の構成を示す図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の光走査装置の構成例を示す斜視図である。
この構成において、光走査装置5は、カラー画像形成装置内の4つに感光体3Y、3M、3C、3Kが設けられた作像部の上方に配置されるものである。また、光走査装置5は、各色に対応する4つの光源10Y、10M、10C、10Kと、各光源からのレーザービームL1〜L4を偏光走査する光偏光手段(振動ミラー11)と、各感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kの被走査面上に導く走査結像光学系(第1レンズ14、第2レンズ17K)を備えており、これらの構成部材は図示しない光学ハウジング内に収納されている。
図2は振動ミラーの実施例を示す詳細図、図3はその分解斜視図である。同じ構成要素には同じ参照番号を付して説明する。振動ミラー11は表面にミラー面を形成し振動子をなす可動部441と、それを支え回転軸をなす捩り梁442と、支持部をなすフレーム446とからなり、シリコン基板のエッチングにより切り抜いて形成されるものである。
振動ミラー11は、ミラー面を表に向けて台座466に装着され、端子464間に電流Iを流すことによりコイルパターン463の回転軸に平行な各辺にローレンツ力が生じ、捩り梁442が捩れて可変ミラー部441に回転トルクT(T=Kt・I)を発生させ、電流が切れると捩り梁の復元力により元に戻ろうとする。なお、Ktはトルク定数を示す。
従って、コイルパターン463に電流の方向を交互に切り換えることによって、可動ミラー部441を振動させることができる。そして、この電流の切り換える周期を振動ミラー11を構成する構造体の、捩り梁を回転軸とした1次振動モードの固有振動数(=共振周波数)に近づけると大きな振れ角を得ることができる。
振動ミラー11は可動部のイナーシャが従来のポリゴンミラーに比べて非常に小さいため駆動部も小型化され、磁気回路の高効率化とあいまって消費電力を低く抑えることができる。その結果、発熱が少なくなり書込光学系の光学素子やハウジングの温度上昇も実質的に無くすことが可能となる。
上記に述べた振動ミラーのメリットを活かしつつ、プリンタのような光走査用途に載せようとした場合、特に主走査方向のミラー振れ角精度が要求されるため、以下に記述する制御が必須であり、その好適な例を示す。
図4は、図1に示した光走査装置の内、一つの感光体を抜き出して示したものである。振動ミラー11によって偏光走査されるレーザービーム60を走査位置により、振動ミラー11の最大振れ角の走査位置を60a、最大振れ角内に配置される受光素子PD1、PD2へ入射して出力信号が出るタイミングにレーザービームが走査される位置を60b、感光体3への画像領域の端部を走査する位置を60cとした。
図5(a)は、時間に対する振動ミラー振幅(ミラー振れ角の大きさ)を示したものである。振動ミラーは共振現象を利用して大きな振幅を発生させるため、振動ミラーの振幅は時間に対して正弦波の軌跡を描き、偏光走査されるレーザービームの走査速度が一定ではなく走査位置によって異なることになる(走査レンズが無い場合)。したがって図4では、このような走査速度でも感光体上では一定となるように走査レンズ14、17はf・arcsin特性を有している。
図6(a)は、振幅変動について示したものであり、振幅が目標よりも大きい場合(小さい場合も同じ)、矢印方向に示す方向に修正して理想振幅波形の振幅とするために、図5(b)(c)で示したような、受光素子PD1の出力Aと受光素子PD2の出力Bがそれぞれ目標振幅と一致するように制御を行なう。
図6(b)は振動ミラー11の振幅波形の振幅中心と走査領域中央の位置関係について示したものであり、理想振幅波形の走査領域中央に対して、実際の振幅波形にオフセットがある状態を示した例である。これを矢印方向に修正してオフセットを無くすようにするために、図5(b)(c)で示したような、受光素子PD1の出力Aと受光素子PD2の出力Bとの差がゼロとなるように制御を行なう。
図6(c)は振動ミラー11振幅波形の位相変動について示したものであり、実際の振幅波形のような位相変動が生じても、矢印方向へ修正して理想振幅波形の位相とするために、図5(b)(d)で示したような、基準位相クロックと受光素子PD1の出力A(またはPD2の出力B)とが同期するように制御を行なう。この例では基準位相クロックの立ち上がりとPD1出力Aの中間点(タイムインターバルC)とを同期した場合を示した。
ここで、図6(a)の振幅変動や、図6(b)のオフセット変動は、主走査方向の走査位置ズレとなる。例えば、主走査方向のジター(縦線ゆらぎ)、主走査倍率誤差という画像劣化を引き起こし、カラー画像に限らずモノクロ画像でも共通の課題である。一方、図6(c)の位相変動は、カラー画像形成時の特有の問題である。位相変動が発生すると各色のレーザービームの偏光走査位置が変わってしまうため、画像上は副走査位置の変動となり色ずれ、色むらという画像劣化を引き起こす。
そしてまた、振動ミラー構造に起因する共振周波数の経時変化(特に環境温度変化)については、範囲を超えて共振周波数が変動する場合、あるいは個体ばらつきを許さないほどの振動ミラーの精密駆動が要求される場合には、外乱抑圧性を一定に維持しなければならない関係上、以下に記述するように駆動周波数を振動ミラーの共振周波数に対して一定の間隔を空ける必要性が生じるため、ミラー駆動制御系に駆動周波数可変機能を設け、この可変機能を使ってミラーの駆動周波数を所望の値に一致させる。
図7は、振動ミラー11を駆動するための、振幅・オフセット・位相・周波数制御を実現する制御手段のブロック図である。この制御手段100は、各受光素子PD1、PD2により受光した同期信号のインターバルを計測するインターバルカウンタ(インターバル計測手段)33と、インターバルカウンタ33により計測されたインターバルに基づいて振幅及びオフセットを算出する振幅・オフセット算出手段32と、振幅・オフセット算出手段32により算出された実振幅34と目標振幅36とを比較して振幅を補正する振幅制御器(振幅補正手段)30と、振幅・オフセット算出手段32により算出された実オフセット35と目標オフセット37とを比較してオフセットを補正するオフセット制御器(オフセット補正手段)31と、目標振幅36の位相と実振幅34との位相差をゼロにするように補正する位相制御器(位相補正手段)22と、振動ミラー11を駆動するためのトルクを生成する駆動回路(駆動手段)28と、を備えている。
そして、偏光走査されて受光素子PD1、PD2を走査するレーザービームにより出力される信号を各々のインターバルカウンタ33でタイムインターバルA、Bを計測する。つぎに、これらA、Bの値から振幅・オフセット算出手段32により振幅算出(実振幅)・オフセット算出(実オフセット)を行ない、目標振幅36と実振幅34を比較し、その結果を基に振幅制御器30で演算を行い振幅補正量が得られる。また同様に、目標オフセット37と実オフセット35を比較し、その結果を基にオフセット制御器31で演算を行いオフセット補正量が得られる。そして、補正された駆動波形を振動ミラー11の駆動回路28で必要トルクに増幅されてミラーを駆動する。
位相制御ループでは、上記振幅、オフセット制御が正常に働き各々目標値に対して所望の範囲に入った制御状態において、タイムインターバルA(またはB)の情報を基に、振動ミラー11の理想振幅波形に対して、実際の振幅波形の位相差をゼロにするように位相制御ループが実行される。これは全ての制御を同時に実行すると、各制御系が互いに干渉し合い駆動信号の変動量が大きくなり全てが制御目標値の範囲内に収束するまでに時間を要してしまうからである。そこで、まずは振幅、オフセット制御を優先して制御し、その後に位相制御を行なう。
さらに、駆動周波数は振動ミラーの共振周波数に対して一定の間隔を空ける必要があるために、駆動周波数可変機能(周波数制御系)を設ける(共振周波数の検出方法については後述する)。
なお、前記の駆動振動の実施例として正弦波駆動の場合を示してきたが、制御器がデジタル系の場合、正弦波を生成するにはDA変換のビット数や正弦波テーブルのメモリが必要となるため、ミラーの共振特性を利用して、水晶発振子から安価に生成される矩形波を使用することも可能であり、正弦波と比較して約20%程度ピーク振幅を抑えることができるメリットもある。
図8は、制御設計に用いられる制御対象モデルの振動ミラー11部分の入出力伝達関数をブロック線図として示したものであり、入力を駆動トルク、出力をミラー振れ角とした場合のものである。なお、sはラプラス演算子、Jmはミラーイナーシャ、Dmはミラー粘性抵抗、Kmはミラー捩り梁部分の捩り定数を示す。
図9(a)は、図8で示したブロック線図入出力の周波数伝達特性であり、振動ミラー11のゲイン特性および位相特性を示している。また、図9(b)は、ミラー共振周波数近傍Aを拡大した図であるが、本発明のように、駆動周波数を共振周波数より低く、かつ駆動能力の範囲内で共振周波数から離している説明図である。
図10は、図7の制御系ブロック線図を基にして得た、振動ミラー駆動時の制御シミュレーション結果の一例を示したものであり、振動ミラーに関わる各種パラメータの個体ばらつきを考慮してある。(e)(f)の場合、駆動周波数よりも共振周波数を高く設定することにより、(c)(d)の場合よりも、ジッタ変動(振幅変動に相当)が減少し、かつ変動の個体ばらつきも抑えられることを示している。また、(a)(b)の場合、駆動周波数よりも共振周波数を低く設定することにより、(c)(d)の場合よりも、ジッタ変動が増加し、かつ変動の個体ばらつきも大きくなることを示している。なお、ミラー共振周波数の個体ばらつきは仕様範囲内で一様分布とし、それ以外の各種パラメータ値(梁の捩れ定数や駆動トルク定数等)のばらつきは正規分布であると仮定した。理想分布からのズレは標本数が有限のためである。
このように、振動ミラー11を精密駆動するために、ミラー遥動運動の振幅、オフセット、位相の各制御を行なう場合、ミラーの共振周波数を駆動周波数より高く、かつ駆動能力の範囲内で駆動周波数から離すことにより、ジッタ変動が減少し、かつジッタ変動の個体ばらつきも抑えれるため、精密駆動に好適であることを示した。
ここで、共振周波数の検出方法について説明する。
図11は駆動波形の位相とミラー振れ角波形の位相の関係を示した図である。
図11(a)は駆動波形の位相を基準としてミラー振れ角波形の位相に45度の遅れがある場合であり、駆動周波数<共振周波数となる。また、図11(b)はミラー振れ角波形の位相に90度の遅れがある場合であり、駆動周波数=共振周波数となる。さらに、図11(c)はミラー振れ角波形の位相に135度の遅れがある場合であり、駆動周波数>共振周波数となる。このことは、図9(a)の周波数伝達特性からも確認できる。
したがって、駆動波形とミラー振れ角波形の位相差を検出できれば、駆動周波数とミラー共振周波数との定量的なズレが判別可能であるが、本願ではこの位相差を、位相、振幅、オフセットの各制御動作が目標追従状態にある中で、駆動波形発生時の初期位相の状態から検出することとした。これにより位相制御ループ上から直接位相差を検出できるため実現が容易であるメリットがある。
さらに、上述のレーザラスター書込光学系とは別の実施例として、プロジェクタに応用した例を図12に示す。まず光源から発せたれたレーザービームは振動ミラーaで水平走査され、つぎに振動ミラーbで垂直走査された後、スクリーン上にラスター状の軌跡を描く。このとき、水平走査の両端部に設けられた固定ミラー1および固定ミラー2でビームを折り返し、同期検出器PD1およびPD2で受光することにより、前述の書込光学系と同様の制御系を設けることで振動ミラーaを駆動制御することができる(垂直走査も同様)。
なお、図12では図の便宜上、ビーム検出系の構成について水平走査方向のみを示した。
以上説明したように、振動ミラーを共振点近傍で精密駆動(駆動周波数可変)する場合に、振動ミラーの駆動周波数を共振周波数より低く、かつ駆動能力の範囲内で共振周波数から離すことにより、ジッタ変動が減少し、かつジッタ変動の個体ばらつきも抑えれるため、製品(量産品)の精密駆動に好適である。また、周波数制御によって、振動ミラー共振周波数の個体ばらつき、および温度等による経時変化を制御手段によって抑えることができるため、振動ミラーの共振周波数毎の部品選別が不要となり、低コスト化に向いた精密駆動が期待できる。さらにまた、駆動周波数可変にすることで、個々の振動ミラー毎に最適な駆動周波数を設定できるため、ミラー共振周波数の調整機能が不要となり、振動ミラーの構造を単純化できる。
図13は、本発明の光走査装置を用いたカラー画像形成装置であり、複数の感光体3Y、3M、3C、3Kを並列に配置したタンデム型のカラー画像形成装置の構成図である。装置上部から順に光走査装置5、現像装置6(6Y、6M、6C、6K)、感光体3(3Y、3M、3C、3K)、中間転写ベルト2、定着装置7、給紙カセット1がレイアウトされている。中間転写ベルト2には各色に対応した感光体3Y、3M、3C、3Kが並列順に等間隔で配設されている。感光体3Y、3M、3C、3Kは同一径に形成されたもので、その周囲には電子写真プロセスに従い部材が順に配設されている。感光体3Yを例に説明すると、帯電チャージャ(図示しない)、光走査装置5から出射された画像信号に基づくレーザービームL1、現像装置6Y、転写チャージャ(図示しない)、クリーニング装置(図示しない)等が順に配設されている。他の感光体3M、3C、3Kに対しても同様である。即ち、本実施の形態では、感光体3Y、3M、3C、3Kを各色毎に設定された被走査面とするものであり、各々に対して光走査装置5からレーザービームL1、L2、L3、L4が各々に対応するように設けられている。
帯電チャージャにより一様に帯電された感光体3Yは、図中矢印A方向に回転することによってレーザービームL1を副走査し、感光体3Y上に静電潜像が形成される。また、光走査装置5によるレーザービームL1の照射位置よりも感光体3の回転方向下流側には、感光体3Yにトナーを供給する現像器6Yが配設され、イエローのトナーが供給される。現像器6Yから供給されたトナーは、静電潜像が形成された部分に付着し、トナー像が形成される。同様に感光体3M、3C、3Kには、それぞれM、Y、Kの単色トナー像が形成される。各感光体3Yの現像器6Yの配設位置よりもさらに回転方向下流側には、中間転写ベルト2が配置されている。
中間転写ベルト2は、複数のローラ2a、2b、2cに巻付けられ、図示しないモータの駆動により矢印B方向に移動搬送されるようになっている。この搬送により、中間転写ベルト2は順に感光体3Y、3M、3C、3Kに移動されるようになっている。中間転写ベルト2は各感光体3Y、3M、3C、3Kで現像された各々単色画像を順次重ねあわせて転写し、中間転写ベルト2上にカラー画像を形成するようになっている。その後、給紙トレイ1から転写紙が矢印C方向に搬送されカラー画像が転写される。カラー画像が形成された転写紙は、定着器7により定着処理後、カラー画像として排紙される。
2 中間転写ベルト、3、3Y、3M、3C、3K 感光体、5 光走査装置、10
光源、10Y、10M、10C、10K 光源手段、11 振動ミラー、12 シリンドリカルレンズ、13 折り返しミラー、14 第1のレンズ、16K ミラー、17K 第2のレンズ、60、L1、L2、L3、L4 レーザービーム、441 可動ミラー部、442 捩り梁、443 振動板、444 補強梁、449 ヨーク、450 永久磁石、446、447 フレーム、461、462 基板、463 コイルパターン、464 端子、465 パッチ、466 台座、PD1、PD2 受光素子、20 基準位相クロック、22 位相制御器、23 駆動波形発生器、25 周波数制御器、28 駆動回路、30 振幅制御器、31 オフセット制御器、32 振幅・オフセット算出手段、33 インターバルカウンタ
特開2009−139878公報

Claims (5)

  1. 振動ミラーによりレーザ光を偏向走査する光走査装置であって、
    前記振動ミラーの最大振れ角内で、且つ、有効画像走査領域より外側に配置された複数の受光素子と、
    前記各受光素子により受光した同期信号に基づいて、前記振動ミラーを駆動するための振幅、オフセット、位相、及び周波数を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記振動ミラーの駆動周波数を、該振動ミラーの駆動可能範囲内で、且つ該振動ミラーに係る共振周波数より低くなるように設定することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記各受光素子により受光した同期信号のインターバルを計測するインターバル計測手段と、
    該インターバル計測手段により計測されたインターバルに基づいて前記振幅及びオフセットを算出する振幅・オフセット算出手段と、
    該振幅・オフセット算出手段により算出された実振幅と目標振幅とを比較して振幅を補正する振幅補正手段と、
    前記振幅・オフセット算出手段により算出された実オフセットと目標オフセットとを比較してオフセットを補正するオフセット補正手段と、
    前記目標振幅の位相と前記実振幅との位相差をゼロにするように補正する位相補正手段と、
    前記振動ミラーを駆動するためのトルクを生成する駆動手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記制御手段は、前記振幅補正手段、及び前記オフセット補正手段が正常に働き、夫々の値が目標値に対して所定の範囲内になったことを確認すると、前記位相補正手段で位相補正を実行するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記制御手段が前記駆動周波数と前記共振周波数とのズレを定量的に検出する方法は、前記位相、振幅、及びオフセットの各制御動作が目標追従状態にある中で、駆動波形発生時の初期位相の状態から検出することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の光走査装置を備えたことを特徴とするカラー画像形成装置。
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