JP2011237427A - 腫瘍の検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】卓上型核磁気共鳴装置を利用した腫瘍の検出方法を提供する。
【解決手段】本発明の腫瘍の検出方法は、以下のステップを含む。(1)患者の組織サンプルを少量取得する。(2)前記患者の組織サンプルを非磁性容器に入れる。(3)前記患者の組織サンプルを高温SQUIDを基礎とする卓上型NMRに入れる。(4)マイクロテスラ磁界内で前記患者の組織サンプルを分析する。(5)前記患者の組織サンプルのT −1値を得る。(6)前記患者の組織サンプルのT −1値と同類の正常な組織の平均T −1値を比較する。(7)前記患者の組織サンプルのT −1値と同類の腫瘍組織の平均T −1値を比較する。(8)前記患者の組織サンプルのT −1値が腫瘍組織の平均T −1値に近ければ、前記患者は癌であると認める。前記患者の組織サンプルのT −1値が正常な組織の平均T −1値に近ければ、前記患者は癌ではないと認める。
【選択図】図1A

Description

本発明は、卓上型核磁気共鳴装置を利用した腫瘍の検出方法に関する。
核磁気共鳴(NMR)は、印加された外部磁場における原子核の、特定の量子力学的磁気性質の観察に係る物理的共鳴現象に付与された名称である。多くの科学技術が分子物理学、結晶、非結晶材料の研究にNMR分光法によるNMR現象を利用している。また、NMRは磁気共鳴イメージング(MRI)などの高度な医療画像処理技術でよく使用されている。
超伝導量子干渉素子(SQUID)は、量子力学的ジョセフソン効果に基づく人体の電磁エネルギー界の微妙な変化などの、極めて微弱な信号を計測するために使用される高感度検出器である。ジョセフソン接合は、電子がトンネル接合する薄い絶縁層によって隔てられた2つの超伝導体間で形成される。SQUIDは、各電子が両方向に同時に移動する重ね合わせ状態を達成するために、ジョセフソン接合を用いた超伝導体の微小なループを含む。電流が2つの相反する方向に移動しているため、電子は量子ビットとして作用する能力を持つ(理論的には量子コンピューティング実現に利用できる)。SQUIDは、工学、医学、地質学の設備を含め、極限の感度を要求するさまざまな試験目的に使用されている。
低磁場NMRおよびMRIは共にSQUIDに基づいており、磁化率アーチファクト、コストの問題、高磁場システムの大きさおよび複雑さなどの高磁場NMRおよびMRIの欠点を回避できる。低磁場NMR/MRIでは信号対ノイズ比(SNR)が弱いが、高磁場NMR/MRIのように厳密な磁場均一度が要求されない。磁場における10分の1の均一度は、NMRスペクトルで線幅が0.426Hzに達することができる。このため、高スペクトル分解能の低磁場スペクトロメータの構築は高磁場NMR/MRIよりずっと容易である。
核磁気共鳴画像法(MRI)はプロトンが異なる組織の中では異なる縦緩和率(T −1)及び横緩和率(T −1)を持つことを利用した臨床診断器具である。スピン−格子緩和時間T、スピン−スピン緩和時間Tの変化、及び有効緩和時間T*の変化は医療診断にとって非常に重要なものである。しかし、多くの変数及びイメージを利用して診断を行うのは複雑であり、不便である。
現在、正常な組織と腫瘍組織を区別する主な方法は、組織薄片を取得し病理学的解析にかける方法である。このような検査には専門知識を有する人及び多くの時間が必要である。また、取得したサンプルが不足した場合、全ての検査をするのに十分な量ではないことがある。そのため、複数のサンプルに対して同時にヘマトキシリン・エオシン染色及びその他の免疫組織化学染色を行い、顕微鏡検査によって診断結果を得る必要がある。更に、前記サンプルが全て使用され、その後の病理検査に使用できないことがある。
本発明は卓上型核磁気共鳴装置を利用した腫瘍の検出方法を提供する。NMRは周知の技術であるため、ここでは説明しない。
本発明の腫瘍の検出方法は、以下のステップを含む。
(a)患者の組織サンプルを少量取得する。
(b)前記患者の組織サンプルを非磁性容器に入れる。
(c)前記患者の組織サンプルを高温SQUID(High−Tc SQUID)を基礎とする卓上型NMRに入れる。
(d)マイクロテスラ磁界(microtesla magnetic fields)内で前記患者の組織サンプルを分析する。
(e)前記患者の組織サンプルのT −1値を得る。
(f)前記患者の組織サンプルのT −1値と同類の正常な組織の平均T −1値を比較する。
(g)前記患者の組織サンプルのT −1値と同類の腫瘍組織の平均T −1値を比較する。
(h)前記患者の組織サンプルのT −1値が腫瘍組織の平均T −1値に近ければ、前記患者は癌であると認める。前記患者の組織サンプルのT −1値が正常な組織の平均T −1値に近ければ、前記患者は癌ではないと認める。
本発明の腫瘍の検出方法は、患者の組織サンプルを分析するのに利用し、前記患者の組織サンプルは検査前に必ず非磁性容器に入れる必要がある。前記非磁性容器はポリプロピレン、プラスチック、ラップフィルム或いはガラスから成るが、これに限定されない。
本発明の明細書に記載された「腫瘍」は肝臓腫瘍、胃腸癌、白血病、脳下垂体腫瘍、子細胞型肺癌や甲状腺癌を指すが、これに限定されない。
本実施例では肝臓腫瘍の検出を例としているが、これに限定されない。前記組織サンプルは患者の肝臓組織サンプルである。高温SQUIDを基礎とする卓上型NMRで肝臓腫瘍を検出するために、本発明の実施例では患者の肝臓組織サンプルは1.05グラム必要とし、本発明の別の実施例では0.85グラム必要である。
患者の組織サンプルのT −1値は患者の肝臓組織サンプルのT −1値、正常な組織の平均T −1値は正常な肝臓組織の平均T −1値、腫瘍組織の平均T −1値は肝臓腫瘍組織の平均T −1値である。本発明の実施例では、常温での前記正常な肝臓組織の平均T −1値は臨界値である4.5s−1を超えている。本発明の別の実施例では4.5〜10s−1であり、臨界値の範囲内である。常温での前記肝臓腫瘍組織の平均T −1値は臨界値の4.5s−1を下回る。更に別の実施例では3〜4.5s−1であり、臨界値の範囲内である。
実施例において、病人の肝臓組織サンプルを分析する際には解凍する必要がある。一度前記サンプルの温度を常温に戻せば分析可能である。更に、何度も冷凍と解凍を繰り返した後でも、サンプルのT −1値は変化しない。これはサンプルを冷凍保存できるということである。
本発明において、患者の組織サンプルは、サンプルの保存方法として最もよく使われるホルマリンで保存することも可能である。本発明の実施例では、患者の組織サンプルをホルマリンで処理した後の肝臓組織サンプルとする。ホルマリンによるサンプルのT −1値の変化は顕著ではなく、冷凍と解凍を繰り返してもサンプルのT −1値は変化しない。更に、常温でホルマリンに保存したサンプルのT −1値も変化しない。これはサンプルをホルマリンで保存できるということである。
本発明の検出方法は、腫瘍の検出過程が終わった後でも、サンプルは元の状態のままであるため、そのまま他の病理学的分析に回すことができる。よって、量が不足することのあるサンプルを多くの検査に回すことができる。
本発明の腫瘍の検出方法は、常温環境において、ある大きさの組織から安定してT −1値を得ることが可能であり、容器の材料に影響されることがない。更に、前記組織は低温、或いはホルマリンで保存するだけでよい。実験によって検出される値はサンプルの保存期間に影響を受けず、このような検査及び正常な組織と腫瘍組織を判断する方法は、便利、簡単であり、安定した結果を得ることができる。本発明は腫瘍病理学に新しい方向性を提供する。
高温SQUIDを基礎とする卓上型NMRを示す説明図である。 サンプル容器の大きさを示す説明図である。 電磁協定を示す図である。 FID信号である。 ラットの肝臓及び腫瘍組織のT −1値の差異を示す説明図である。 ラットの肝臓及び腫瘍組織のT −1値の差異を示す説明図である。 ラットの肝臓及び腫瘍組織のサンプルの分析に必要な最小必要量を示す説明図である。 ラットの肝臓及び腫瘍組織のサンプルの分析に必要な最小必要量を示す説明図である。 ラットの肝臓及び腫瘍組織の異なる重量においてのT −1値の変化を示す説明図である。 異なる非磁性材料から成る容器を使用した際のラットの肝臓のT −1値である。 異なる非磁性材料から成る容器を使用した際のラットの肝臓腫瘍のT −1値である。である。 冷凍状態かにおけるサンプルではT −1値が測定できないことを示す説明図である。 冷凍状態かにおけるサンプルではT −1値が測定できないことを示す説明図である。 サンプルを常温に戻した際にT −1値が測定でき、更に冷凍していないサンプルとT −1値の差異がないことを示す説明図である。 サンプルを液体窒素に数日保存してもT −1値に顕著な変化が表れないことを示す説明図である。 サンプルを液体窒素に数日保存してもT −1値に顕著な変化が表れないことを示す説明図である。 サンプルを30日間液体窒素に保存してもT −1値が一致性を備えることを示す説明図である。 サンプルを常温保存するとT −1値が下降することを示す説明図である。 サンプルを常温保存するとT −1値が下降することを示す説明図である。 ホルマリンで保存した肝臓組織とホルマリン処理を行っていない肝臓組織のT −1値を示す説明図である。 ホルマリンで保存した肝臓腫瘍とホルマリン処理を行っていない肝臓腫瘍のT −1値を示す説明図である。 サンプルをホルマリン保存してもT −1値に大きな変化がないことを示す説明図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明するが、これは本発明の範囲を限定するものではない。。
動物の組織サンプルの準備
本実施例では生後6週目のオスのウィスターラットを10匹選び実験を行った。全てのラットはジエチルニトロソアミンを100ppm混合した水を6週間与え続け、肝細胞癌(HCC)を誘発させた。全ての実験は動物研究倫理委員会の許可を得て行った。6週間後、ラットからは直径3〜10ミリの肝臓腫瘍が見つかった。二酸化炭素を吸入する方法でラットを安楽死させた後、肝臓を取得し、正常な肝臓組織と腫瘍組織を別々に液体窒素で保存した。一部のサンプルをホルマリン溶液に保存し、ヘマトキシリン・エオシン染色を行い分析を行った。2人の病理学者が個別に病理学的診断を行い、肝臓及び腫瘍組織の区別を行った。
高温SQUIDを基礎とした卓上型NMRによる検査
従来は、必ず磁気シールドルーム(MSR)内で高温SQUIDNMRによる作業を行う必要があった。現在ではすでにMSR内で行う必要がない。図1Aに示すように、前記卓上NMRはピックアップコイル、前分極コイル、補正コイル及び測定コイルを備える。これらのコイルは4層のアルミケース内に設けられ、環境ノイズを遮る。これらのコイルから、64cmのサンプル体積に1/10の磁場を起こすことが可能である。補正コイルは地球磁場の垂直分量を補正するのに利用される。前記ピックアップコイル及び入力コイルは備蓄回路により磁束変換機となる。プロトンのNMR信号は前記磁束変換機によりSQUIDの磁束計に結合される。SQUIDの測定器及び入力コイルはBiSrCaCuから成る超伝導容器内に設置される。
図1Bに示すように、前記組織サンプルは高さ約3cm、直径約1.2cmの容器に収められ、測定を行う場所へ設置される。測定は以下のステップを含む。この実験では、z軸に沿って103μTの静測定磁場Bが存在する。Bはコイル及び地球磁場の水平分量から生まれる磁場により発生する。x軸に沿って100mTの前分極磁場Bをかける。前分極磁場の力は静測定磁場の力より強いため、Hの核スピン方向はx軸の向きにそろう。分極時間tBpが経過した後、前分極磁場を閉じる。静測定磁場Bが存在するため、核磁化はx軸からz軸へ歳差運動を行う。Hのスピンは初めxy平面内で行われるが、最後はz軸に沿って緩和する。ここで、高温SQUIDの磁束計を磁束変換機(図1Cに示す)によりHの核スピンの自動誘導減衰(FID)信号を検出する。そして、記録されたFID信号をフィルタ及び増幅器にかける。そしてフーリエ変換によりNMR信号が得られる。
−1値の計算
分極時間の変化量tBpに対応するNMR信号を得た後、NMR強度データS(tBp)を10回測定した値の平均値を計算する。前記強度S(tBp)は以下の数式で求められる。
本発明は数式1により、S(tBp)曲線からT −1値を求めることが可能である(図1Dに示す)。
腫瘍の識別及び測定に必要なサンプルの質量の取得
肝臓及び腫瘍のサンプルを重量の異なる5つの破片に分けた。その重量の範囲は0.23〜1.4グラムである。そしてそれぞれのサンプルのT −1値を3回測定した。図2Aに示すように、肝臓組織のT −1値は4.5s−1のような一定の値より高く、より正確には4.5〜10s−1の間である。腫瘍組織のT −1値は臨界値より低い。より詳しくは、肝臓組織のT −1値は4.5〜10s−1のような一定の範囲内にある。しかし腫瘍組織のT −1値は3〜4.5s−1のような一定の範囲内にある。これらの数値から、腫瘍及び肝臓組織には統計上の顕著な差異(p<0.05)が存在することがわかる(図2Bに示す)。更に、この結果はT −1値が肝臓及び腫瘍組織を区別することが可能であることを示す。
次に、同じ検査によって大きさの異なるサンプルを測定した。安定してT −1値を得られた肝臓細胞のうち、最も小さいものは0.85グラムであった(図2Cに示す)。安定してT −1値を得られた腫瘍組織のうち、最も小さいものは0.55グラムであった(図2Dに示す)。サンプルの重量がこれらの数値を上回れば、T −1値には統計上の顕著な影響はない(図2Eに示す)。また、肝臓組織のT −1値は前記臨界値より高く、腫瘍組織のT −1値は前記臨界値より低い。
容器の材料実験
異なる材料から成る容器がT −1値に与える影響を検査するため、それぞれのサンプルを異なる非磁性材料から成る容器に入れた。前記非磁性材料はポリプロピレン、プラスチック、ラップフィルム及びガラスである。
肝臓組織(図3Aに示す)及び腫瘍組織(図3Bに示す)のT −1値の測定結果には顕著な差異は見られなかった。よって、T −1値はサンプルを収容する容器の材料の影響を受けないことがわかる。
冷凍と解凍実験
それぞれの肝臓及び腫瘍サンプルを同じ重量に分け、複数のグループに分類した。前記グループは、常温で検査を行うグループ、液体窒素にて冷凍し、冷凍状態で検査を行うグループ、液体窒素にて冷凍し、更に解凍し常温に戻してから検査を行い、再び冷凍するグループを含む。実験を行った1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、30日目、60日目にそれぞれのグループのT −1値を測定した。図4A及び図4Bに示すように、肝臓組織及び腫瘍組織は冷凍状態においてはT −1値を測定することはできなかった。しかし、一度常温に戻せば、T −1値の測定ができた。更に、常温で検査を行ったサンプルと、冷凍及び解凍を繰り返し行ったサンプルのT −1値では、統計上の顕著な差異は認められなかった(図4Cに示す)。サンプルを液体窒素に長時間保存したものであっても、結果は同じであり、顕著な差異は認められなかった(図5A及び図5Bに示す)。このような一致性は少なくとも30日は維持することができる(図5Cに示す)。
また、図5D及び図5Eに示すように、サンプルを常温で保存した場合には、T −1値は時間と共に徐々に下がり、実用的な数値ではなくなった。
ホルマリン保存実験
最後に、ホルマリンによる実験を行った。重量が全て同じである肝臓及び腫瘍サンプルをそれぞれホルマリンで保存し、実験を行った1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、30日目、60日目にT −1値を測定した。
図6A及び図6Bに示すように、ホルマリンで保存したものとホルマリン処理を行っていないもののT −1値には、統計上の顕著な差異は認められなかった。更に、60日が経過したものであっても、T −1値に顕著な変化は見られなかった(図7に示す)。これらのデータは、本発明はホルマリンで保存したサンプルのT −1値も測定できるということである。

Claims (10)

  1. 腫瘍の検出方法であって、前記方法は、
    (a)患者の組織サンプルを少量取得するステップ、
    (b)前記患者の組織サンプルを非磁性容器に入れるステップ、
    (c)前記患者の組織サンプルを高温SQUID(High−Tc SQUID)を基礎とする卓上型NMRに入れるステップ、
    (d)マイクロテスラ磁界(microtesla magnetic fields)内で前記患者の組織サンプルを分析するステップ、
    (e)前記患者の組織サンプルのT −1値を得るステップ、
    (f)前記患者の組織サンプルのT −1値と同類の正常な組織の平均T −1値を比較するステップ、
    (g)前記患者の組織サンプルのT −1値と同類の腫瘍組織の平均T −1値を比較するステップ、
    (h)前記患者の組織サンプルのT −1値が腫瘍組織の平均T −1値に近ければ、前記患者は癌であると認め、前記患者の組織サンプルのT −1値が正常な組織の平均T −1値に近ければ、前記患者は癌ではないと認めるステップ、
    を含むことを特徴とする。
  2. 前記組織サンプルは肝臓から得ることを特徴とする請求項1に記載の腫瘍の検出方法。
  3. 前記容器はポリプロピレン、プラスチック、ラップフィルム或いはガラスから成ることを特徴とする請求項1に記載の腫瘍の検出方法。
  4. 前記患者の組織サンプルのT −1値は、患者の肝臓組織サンプルのT −1値であることを特徴とする請求項1に記載の腫瘍の検出方法。
  5. 前記正常な組織のサンプルの平均T −1値は、正常な肝臓組織のサンプルの平均T −1値であることを特徴とする請求項1に記載の腫瘍の検出方法。
  6. 前記正常な肝臓組織は常温での平均T −1値が臨界値より高く、前記臨界値は4.5s−1であることを特徴とする請求項5に記載の腫瘍の検出方法。
  7. 前記正常な肝臓組織は常温での平均T −1値が臨界値の範囲に収まり、、前記臨界値の範囲は4.5〜10s−1であることを特徴とする請求項5に記載の腫瘍の検出方法。
  8. 前記腫瘍組織の平均T −1値は、肝臓腫瘍組織の平均T −1値であることを特徴とする請求項1に記載の腫瘍の検出方法。
  9. 前記肝臓腫瘍組織は常温での平均T −1値が臨界値より低く、前記臨界値は4.5s−1であることを特徴とする請求項8に記載の腫瘍の検出方法。
  10. 前記肝臓腫瘍組織は常温での平均T −1値が臨界値の範囲に収まり、、前記臨界値の範囲は3〜4.5s−1であることを特徴とする請求項8に記載の腫瘍の検出方法。
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