JP2011234737A - 実汚染土壌を効率よく浄化する微生物および浄化方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロドコッカス(Rhodococcus)属又はゴルドニア(Gordonia)属に属する微
生物であって、土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき求められる土壌バ
クテリア数を一定値以上とする能力を有する、土壌浄化微生物。土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量に基づいて求められる土壌バクテリア数を指標として微生物の評価を
行う土壌浄化微生物のスクリーニング方法。並びに、土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量に基づいて求められる土壌バクテリア数を指標として、土壌浄化処理を行う土壌
浄化方法。
【選択図】なし
Description
ある。このような理由から、バイオレメディエーションは、今後の主要な土壌浄化技術の一つとして特に重視されている。
dihydrochloride)染色法等が知られている。しかしながら、プレート法によるバクテリアの検出は、操作が煩雑で時間がかかる上、実際に存在する微生物の0.1〜1%程度しか検出できず、特定の微生物の状況が把握できるに過ぎない。また、DAPI染色法によるバクテリアの検出は、操作が煩雑で時間がかかる。これに対し、最近、土壌等の環境から採取した試料からDNAを抽出し、該DNA量を定量して得られる環境DNA量を指標として、簡潔かつ
迅速に、環境特性を診断する方法が報告されている(特許文献1参照)。
づいて求められる土壌バクテリア数を指標とすることで、実汚染土壌に適した微生物の土
壌浄化能力を適切に評価し得ること、更に、土壌バクテリア数を指標とすることで、実汚染土壌の浄化を効率よく実施できることを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
油分濃度約10,000ppmの土壌50gに、当該微生物を1×108個/g−soil植菌する場合、14日
後における土壌の残存油分濃度を4,500ppm以下、好ましく4,000ppm以下、更に好ましくは3,800ppm以下とし、かつ、該土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき求め
られる土壌バクテリア数を3.5×108cells/g−soil以上、好ましくは4.0×108cells/g−soil以上、更に好ましくは5.0×108cells/g−soil以上、とする土壌浄化能力を有す
る、土壌浄化微生物。
ロアルカン分解率が23%以上、特に23.3%以上である分解能力を有する項1Aに記載の微
生物。
後のシクロアルカン分解率が18%以上、特に20%以上、更に21%以上であり、28日後のシクロアルカン分解率が23%以上、特に23.3%以上である分解能力を有する項1Aに記載の
微生物。
の微生物:
(a)配列番号1に示す塩基配列からなるDNA
(a1)配列番号1に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、かつシクロアルカン分解活性を有するタンパク質をコードするDNA。
行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受領番号FERM AP-20708)。
項2の態様には、項1A〜1Dのいずれかに記載の微生物である、ロドコッカスsp. RN1 (Rhodococcus sp. RN1)株が含まれる。
油分濃度約10,000ppmの土壌50gに、当該微生物を1×108個/g-soil植菌する場合、14日後における該土壌の残存油分濃度を4,000ppm以下、好ましくは3,800ppm以下、更に好ましくは3,500ppm以下とし、かつ、該土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき求
められる土壌バクテリア数を3.5×108cells/g−soil以上、好ましくは3.6×108cells
/g−soil以上、更に好ましくは3.8×108cells/g−soil以上とする土壌浄化能力を有する土壌浄化微生物。
ロアルカン分解率が15%以上、特に17%以上である分解能力を有する項3Aに記載の微生物。
後のシクロアルカン分解率が2.7%以上、特に3%以上、更に4%以上、28日後のシクロアルカン分解率が15%以上、特に17%以上である分解能力を有する項3Aに記載の微生物。
(b)配列番号3に示す塩基配列からなるDNA、
(b1)配列番号3に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ炭化水素分解活性を有するタンパク質をコードするDNA
及び、下記(c)又は(c1)のDNAを含むalk2遺伝子:
(c)配列番号4に示す塩基配列からなるDNA
(c1)配列番号4に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ炭化水素分解活性を有するタンパク質をコードするDNA
を有する、項3A又は3Bに記載の微生物。
人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受領番号FERM AP-20709)。
項4の態様には、項3A〜3Dのいずれかに記載の微生物であるゴルドニアsp. RN2(Gordonia sp. RN2)株が含まれる。
該微生物を投入した土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量に基づいて求められる土
壌バクテリア数を指標として、被検微生物を評価することを特徴とする土壌浄化微生物のスクリーニング方法。
クテリア数を指標として、前記対象土壌に(i)土着微生物活性化成分の投入、及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行うことを特徴とする、土壌浄化方法。
ばれる少なくとも1つの処理を行う項8Aに記載の土壌浄化方法。
クテリア数及び土壌中の汚染物質濃度を指標として、前記対象土壌に(i)土着微生物活性化成分の投入、及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行うことを特徴とする、項8A又は8Bに記載の浄化方法。
該モニタリングされる土壌バクテリア数を指標として、対象土壌に(i)土着微生物活性化成分の投入及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行う処理を行うことを特徴とする、項8A〜8Eのいずれかに記載の土壌の浄化方法。
れる土壌バクテリア数土壌バクテリア数の経時変化をモニタリングする工程、及び
該モニタリングされる土壌バクテリア数を指標として、対象土壌に(i)土着微生物活性化成分の投入、及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行うことを特徴とする、項8A〜8Eのいずれかに記載の土壌浄化方法。
土壌バクテリア数
本発明において、土壌バクテリア数とは、対象土壌から採取した試料単位重量当たりに存在するDNA量(以下、「環境DNA量」又は「eDNA量」ともいう。)に基づいて求められる土壌中のバクテリアの数を表す。なお、本明細書では、土壌バクテリア数を、土壌微生物数と称する場合もある。
適当な手法で換算することにより求めることができる。
相関関係を求めておき、採取した試料から測定されたDNA量を該相関関係に照合すること
によって、求めることができる。
や状況が反映している。従って、対象土壌から採取した試料単位重量当たりに存在するDNA量に基づいて求められる土壌バクテリア数は、土壌の特性や土壌中のバクテリアの働き
の状況を把握する指標となる。
対象土壌の種類は、特に限定されず、浄化が必要とされる土壌や汚染土壌から適宜選択して設定される。特に、本発明は、実際の汚染現場における土壌である実汚染土壌、例えば実石油汚染土壌に対して有効に用いることができる。実汚染土壌には、例えば、工場跡地、工場敷地、ガソリンスタンド跡地、焼却場等における土壌等が含まれる。
対象土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量は、診断対象の土壌から採取した試
料に存在するDNAを溶出し、該DNAの量を定量することにより測定することができる。
とが望ましいが、取得された試料を、低温(例えば−4〜−80度程度、好ましくは−20〜
−80度程度)で1日〜3週間程度保存しておくこともできる。
ン等のタンパク質分解酵素を含有させることもできる。各成分の配合割合は、DNAの抽出
を著しく阻害しない範囲で適宜設定することができる。
限されない。例えば、溶出処理に供される土壌1gに対して、上記DNA抽出溶液を2〜20ml、好ましくは5〜15ml、更に好ましくは8〜12mlを添加混合することにより、DNAの溶出を
行うことができる。
に応じて、適宜設定することができる。
、溶出温度等によって異なり、一律に規定することはできないが、一例として、0.1〜4時間、好ましくは0.2〜2時間、更に好ましくは0.3〜1時間を挙げることができる。
を精製する方法としては、上記のようにしてDNA溶出処理した後の溶液を遠心分離して、
その上清を回収する工程;前記工程で得られた上清に、クロロホルム、クロロホルム−イソアミルアルコール又はフェノール等の上記上清と層分離する不純物除去用溶液を添加して、混合する工程;前記工程で得られた混合液からDNAを含有する層を取り出すことによ
り、不純物を除去する工程、及び前記工程で得られたDNAを含有する層にイソプロピルア
ルコール、エタノール又はポリエチレングリコール等のDNA沈殿剤を添加してDNAを沈殿させ、これを回収する工程を含有する方法を挙げることができる。
におけるDNAの抽出効率を測定しておき、当該抽出効率に基づいて各対象試料毎に補正を
行った上で、そのDNA量を求めることが望ましい。
ことができる。
本発明によれば、実汚染土壌、特に実石油汚染土壌の浄化に好適な微生物が提供される。
求められる土壌バクテリア数を指標とすることで、適切に特徴付けることができる。
本発明における土壌浄化微生物には、
ロドコッカス属に属する微生物であって、
油分濃度約10,000ppmの土壌50gに、当該微生物を1×108個/g−soil植菌する場合、14
日後における土壌の残存油分濃度が4,500ppm以下、好ましく4,000ppm以下、更に好ましくは3,800ppm以下とし、かつ、該土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき求
められる土壌バクテリア数を3.5×108cells/g−soil以上、好ましくは4.0×108cells
/g−soil以上、更に好ましくは5.0×108cells/g−soil以上、とする土壌浄化能力を有する、土壌浄化微生物が含まれる。
阪)に10,000 ppmになるようにA重油を添加して作製されるものである。油分濃度は、サ
ンプルの含水率を測定し補正して算出される。
ロアルカン分解率が18%以上、特に20%以上、更に21%以上であり、28日後のシクロアルカン分解率が23%以上、特に23.3%以上である分解能力を有するものが好ましい。
ホルム−メタノール混合液を30ml加え、よく攪拌する。次いで、300mlのクロロホルム−メタノール抽出用遠心チューブに入れる。4,000×gで30分間、温度20℃で遠心分離する。上層の水層部分を除去し、中間層と下層を50mlの遠心チューブに移し、10,000×gで10分間遠心分離する。上層と中間層を取り除き、下層のクロロホルム層をあらかじめ重量測定したシャーレに5ml入れ、室温で24時間乾燥させる。クロロホルムを乾燥させ除去し終わったシャーレの重量を測定する。比較のために、菌株を植菌していないサンプルを用いこれをコントロールとする。
有する微生物が含まれる。
(a)配列番号1に示す塩基配列からなるDNA
(a1)配列番号1に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、かつシクロアルカン分解活性を有するタンパク質をコードするDNA
を含む遺伝子である。
カン分解能力に特に優れている。
特に、上記alk遺伝子を有し、配列番号2に示す塩基配列を含む16SrDNAを有する微生物
は、実石油汚染土壌におけるシクロアルカン分解能力が高く、好ましい。
有しており、公知のロドコッカス属に属する微生物と比べて、実石油汚染土壌における浄化能力に優れており、シクロアルカン分解能にも優れている。
後における該土壌の残存油分濃度を3,800ppm以下とし、及び、該土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき求められる土壌バクテリア数を5.0×108cells/g−soil以上とする能力を有する。
)にシクロアルカンを1%(v/w)添加した土壌に、当該微生物を1%(w/w )植菌す
る場合、14日後のシクロアルカン分解率を21%以上、28日後のシクロアルカン分解率を23%以上とする分解能力を有する。
本発明における土壌浄化微生物には、
ゴルドニア属に属する微生物であって、
油分濃度約10,000ppmの土壌50gに、当該微生物を1×108個/g-soil植菌する場合、14日後における該土壌の残存油分濃度を4,000ppm以下、好ましくは3,800ppm以下、更に好ましくは3,500ppm以下とし、かつ、該土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき
求められる土壌バクテリア数を3.5×108cells/g−soil以上、好ましくは3.6×108cells/g−soil以上、更に好ましくは3.8×108cells/g−soil以上とする能力を有する、土
壌浄化微生物が含まれる。
日後のシクロアルカン分解率が15%以上、特に17%以上である分解能力を有する微生物が含まれる。
ロアルカン分解率が2.7%以上、特に3%以上、更に4%以上であり、28日後のシクロアルカン分解率が15%以上、特に17%以上である分解能力を有するものが好ましい。
(b)配列番号3に示す塩基配列からなるDNA
(b1)配列番号3に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、かつシクロアルカン分解活性を有するタンパク質をコードするDNA
また、alk2遺伝子は下記(c)又は(c1)のDNAを含む遺伝子である。
(c)配列番号4に示す塩基配列からなるDNA
(c1)配列番号4に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、かつシクロアルカン分解活性を有するタンパク質をコードするDNA。
列を含む16SrDNAを有するものであることが好ましい。
浄化能力に優れており、シクロアルカン分解能力にも優れている。
記した油分濃度約10,000ppmの土壌50gに、当該微生物を1×108個/g植菌する場合、14日
後における土壌の残存油分濃度を3,500ppm以下、及び、該土壌から採取した試料単位重量あたりのDNA量に基づき求められる土壌バクテリア数を3.8×108cells/g−soil以上、とする能力を有する。
にシクロアルカンを1%(w/w)添加した土壌に、当該微生物を1%(v/w )植菌する
場合、14日後のシクロアルカン分解率が4%以上であり、28日後のシクロアルカン分解率
が15%以上である分解能力を有する。
sp. RN2(受領番号FERM AP-20709)として寄託されている(寄託日:平成17年11月10日)。
本発明の土壌浄化微生物を、公知の方法に従って、適宜製剤化することにより、土壌浄化剤とすることができる。
本発明によれば、土壌バクテリア数を指標とすることにより、実汚染土壌の浄化に好適な微生物を効率よくスクリーニングする方法が提供される。
指標として、被検微生物の土壌浄化能力を評価することを特徴とする。
対象土壌に被検微生物を投入し;
前記対象土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量を測定し、該DNA量に基づいて、土壌バクテリア数を求め;
前記土壌バクテリア数の経時変化をモニタリングして、その挙動から被検微生物の土壌浄化能力を評価する工程;
を有する方法が含まれる。
(1)モニタリングにおいて、土壌バクテリア数が増加した場合は、土壌浄化能力が高いと評価し、土壌バクテリア数が減少した場合には、土壌浄化能力が低いと評価する。
(2)モニタリングにおいて、土壌バクテリア数が予め設定された基準値を超えた場合は、土壌浄化能力が高いと評価し、土壌バクテリア数が予め設定された基準値を満たさない場合には、土壌浄化能力が十分でないと評価する。
土壌バクテリア数に加えて、汚染物質の分解率を指標として、微生物の土壌浄化能力を評価することもできる。
本発明によれば、対象土壌から採取した試料の単位重量当たりに存在するDNA量を測定
し、該DNA量に基づいて求められた土壌バクテリア数を指標として、土壌浄化のための処
理を行うことを特徴とする土壌浄化方法が提供される。
土壌浄化の処理の好ましい態様には、(i)土着微生物活性化成分の投入、及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行うことが含まれる。
土着微生物活性化成分は、土壌中に生息する微生物を活性化して、汚染物質の分解又は土壌の浄化を促進するものであれば、特に限定されない。
汚染物質分解能を有する微生物は、対象土壌に含まれる汚染物質を分解し、土壌の浄化を促進するものであれば、特に限定されず、公知の微生物から適宜選択し得る。また、投入量も本発明の効果を奏する範囲で適宜設定し得る。
土壌浄化処理を行うに際し、目安となる基準値を土壌バクテリア数を用いて予め設定しておくことにより、土壌浄化処理を行う的確なタイミングを、容易に把握することが可能になる。
とができる。
本発明の土壌浄化方法は、土壌バクテリア数を経時的に測定して、その挙動をモニタリングしながら、実施することもできる。土壌バクテリアは汚染物質を分解する働きをする一方で、汚染物質の毒性の影響も受ける。したがって、モニタリングを行って、土壌中に存在する微生物の働きや浄化の進行状況を把握し、微生物の働きが有効に機能する方向で処理を行うことにより、効率の良いバイオレメディエーションを行うことができる。
対象土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量を測定し、該DNA量に基づいて、土壌バクテリア数を求める工程、
前記土壌バクテリア数の経時変化をモニタリングする工程、及び、
前記モニタリングされた土壌バクテリア数が予め設定された基準値を下回る場合に、対象土壌に(i)土着微生物活性化成分の投入及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行う処理工程、
を有する、土壌の浄化方法。
本発明の土壌浄化方法においては、土壌バクテリア数を求めるためのDNA量の測定を行
う前に、予め適当な処理を対象土壌に施しておいてもよい。
初期処理を行った後、土壌バクテリア数の経時変化をモニタリングし、土壌バクテリア数が予め設定された基準値以下となった場合、或いは更なる処理が必要と判断した場合に、追加処理を行うことができる。
分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行うことができる。
前記初期処理を行った土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量を測定し、該DNA量に基づいて、土壌バクテリア数を求め;
前記土壌バクテリア数の経時変化をモニタリングし;
前記土壌バクテリア数が予め設定された基準値以下となる場合、(2−i)土着微生物活性化成分の投入及び(2−ii)汚染物質分解能を有するゴルドニア属に属する微生物の投
入を行う第1追加処理を行い;
前記第1追加処理を行った土壌から採取した試料の汚染物質濃度を測定して、その経時変化をモニタリングし;、
汚染物質濃度が変動しなくなった場合、(3−i)土着微生物活性化成分の投入及び(3
−ii)汚染物質分解能を有するロドコッカス属に属する微生物の投入を行う第2追加処理を行い;
前記第2追加処理を行った土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量を測定し、該DNA量に基づいて、土壌バクテリア数を求め;
前記土壌バクテリア数の経時変化をモニタリングし;
前記土壌バクテリア数が予め設定された基準値以下となる場合、(4−i)土着微生物活性化成分の投入及び(4−ii)汚染物質分解能を有するロドコッカス属に属する微生物の
投入を行う第3追加処理を行うことを有する土壌の浄化方法。
また、本発明の方法においては、土壌バクテリア数を指標とすることにより、土壌の浄化状況の診断を行うこともできる。例えば、上記のような土壌浄化処理を行った後、土壌バクテリア数が一定の基準値を超えれば、土壌が十分に回復したものと診断することができる。また、土壌バクテリア数が一定の基準値を満たしていなければ、土壌の回復が十分でないと診断することもできる。このように土壌バクテリア数を指標とすることで、従来では難しかった土壌の浄化状況の把握や比較を、数値化された基準で、評価し、診断することが可能となる。
1−1.ロドコッカスRN1株
1−1−1.表現形質
RN1株の生化学的同定を行った。各種試験は、Holt,G.,Krieg,N.R.,Sneath,P.H.A.,Staley,J.T.,and Williams,S.T.(ed.):Bergey’s manual of determinative bacteriology(9版)Williams and Wilkins Co.,Baltimore(1994)に従って実施した。
同定結果を下記表2に示す。
本菌株を、25℃において、1%ペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaClからなるLB培地(pH7.0)を用いて1日間培養した後、ゲノム抽出を行い、サーマルサイクラー(Te
mp・Tronic,G Thermoline社製)でユニバーサルプライマー(20F、1510R)を用いて16SrDNAをコードする塩基配列をPCR(Polymerase Chain Reaction)法により増幅した。得られたPCR産物をQ
I Aquic TM PCR Purification Kit(GIAGEN社製)で精製することでテンプレートDNAとした。テンプレートDNAを、Thermo
Sequenasepre−mixed cycled sequencing Kit(日立計測器サービス社製)を用いて、サイクルシークエンス PCR法により、再度増幅した。
ATGC各regent 2μm
プライマー(Primer) 2μm
テンプレート(Template) 400〜600mg
滅菌蒸留水 最終25μl
とした。また、反応条件は、94 度で5分加熱、次いで94度で30秒加熱及び60度
で30秒加熱を25サイクル、次いで4度で放置とした。
Rhodococcus sp.NDKK48株(特開2003-102469号公報に記載のC2株)、及び、Rhodococcus sp. ODNM2B株(特開2004-113197号公報に記載のRhodococcus sp.GR-002株)と本菌株の16SrDNA配列の相同性の結果を下記表3に示す。なお、相同性は、Blastにより求めたもので
ある。
1−2−1.表現形質
RN2株の生化学的同定を行った。各種試験は、Holt,G.,Krieg,N.R.
,Sneath,P.H.A.,Staley,J.T.,and Williams,S.T.(ed.):Bergey’s manual of determinative bacteriology(9版)Williams and Wilkins Co.,Baltimore(1994)に従って実施した。
同定結果を下記表4に示す。
上記1−1−2と同様の方法で、本菌株のゲノム抽出を行い、16SrDNAをコード
する塩基配列をPCR(Polymerase Chain Reaction)法により増幅して、PCR産物を精製し、精製物の塩基配列を、DNAシークエンサーにより解析して、塩基配列の決定をした。
Gordonia sp.NDKK46株(特開2004-121068号公報に記載のGordonia sp.GR-004株)と本菌
株の16SrDNA配列の相同性の結果を下記表5に示す。なお、相同性は、Blastにより求めた
ものである。
新規な菌株であると判断して、本菌株をGordonia sp.RN2株とした。
Rhodococcus sp.RN1及び Gordonia sp.RN2について、下記の方法及び材料を用いて、汚染土壌における微生物の土壌浄化能力について比較検討を行った。
2−1−1.実汚染土壌
汚染土壌としては、工場跡地から搬入された、A重油で汚染された土壌を用いた。
土壌の油分濃度は、サンプルをガスクロマトグラフィー分析し、ピーク面積を測定して行った。ガスクロマトグラフフィー分析条件は下記表6に示す条件で行った。模擬汚染土
壌は、予め珪砂(EX NANIWA、大阪)に10,000 ppmになるようにA重油を添加して作製し
た。そして、サンプル及び模擬汚染土壌の油分ピーク面積を測定し、下記(式2)を用いて油分濃度を算出した。各2連で行った。また、油分濃度を算出する際は、試料の含水率
を測定し、補正を行った。
下記の環境DNA抽出法を用いて土壌1.0 g中の微生物のDNAの抽出を行ってDNA量を測定し、土壌バクテリア数を求めた。
アミルアルコール(24:1;v/v)を加え、遠心分離(20℃、14,000 rpm、10 min)した。上層500 μlを取り、0.6倍量(300 μl)のイソプロパノールを加え、遠心分離(20℃、14,000 rpm、20 min)を行い、DNAを沈殿させた。上清を除去し、70%(v/v)エタノール1.0 mlを加え遠心分離(20℃、14,000 rpm、5 min)し、リンスした。上清を除去し、30 min乾燥を行ってエタノールを除去し、TE 10:1 緩衝液(トリスヒドロキシメチルアミノメタン1.20g/l、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.37g/l、pH8.0)を10 μl加え、DNA抽出サンプルとした。
として1×TAE緩衝液を用い100 Vで30分間電気泳動を行った後、トランスイルミネーターUVP(FUNAKOSHI Co. Ltd、東京)でDNAバンドを確認した。マーカーとDNAバンドを比較し
、DNAの蛍光強度を定量した。マーカーはsmart ladder(NIPPON GENE、富山)を用いた。
は、まずsmart ladderによってバンドの蛍光強度に対するDNA量の検量線を作成し、これ
を元に各DNAサンプルのバンドの蛍光強度からバンドに含まれるDNA量を求めた。この結果から、土壌1.0 gあたりのDNA量を算出した。該DNA量に基づき、下記(式1)により土壌
バクテリア数を求めた。各サンプルに対して2連行った。
汚染土壌の濃度を、GCで測定したところ、油分濃度は15,900ppm(飽和炭化水素濃度3,900ppm、芳香族炭化水素濃度10,500ppm)であった。
サンプルは、2日ごとにガラス棒で攪拌した。
結果を下記表8に示す。
た土壌浄化能力を示すことがわかった。
以下の方法で、Gordonia sp. RN2株と、Rhodococcus sp. RN1株のシクロアルカン分解
能力について、検討を行った。
100グラムの滅菌土壌(121℃、15分オートクレーブ滅菌)した土壌にシクロアルカンを1%(w/w)添加した。その後、各菌株を1%(v/w)植菌し、14日後と28日後のシクロ
アルカン分解率を求めて評価した。
測定した数値を下記式に入れ、分解率を求めた。
とした。
結果を下記表9に示す。
解能力を有することがわかった。
の比較検討
実汚染土壌480 kgに対し、以下の方法で実験を行い、土壌浄化能力の比較検討を行った。
4−1−1.使用菌株および培地
菌株として、Rhodococcus sp. RN1株及びGordonia sp. RN2株を使用した。また、シク
ロアルカン分解能力を有するAlcaligenessp. ODMI79株も使用して比較検討を行った。
、NaCl5.0g/l)を用いて30℃、180 rpm培養した。濁度O.D.660が1.0になったことを確認
し、200 mlのLB培地に培養液を1 %(v/v)植菌し、30℃、120 rpmで培養し、これを前培養液とした。
表11に示す。
実汚染土壌は、日工株式会社より提供された土壌で、工場跡地より搬入された、重油タンクからの油の漏洩により汚染された土壌を用いた。
土壌の油分濃度の測定は、以下のS316抽出-赤外定量法により行った。
土壌サンプルは1試料につき3箇所からサンプリングし混合したものを用いた。土壌サンプルを撹拌した後、土壌7.0 gを採取し、脱水のために硫酸ナトリウム 1.0 g、シリカゲ
ル2.0 gを加えた。この土壌に油抽出液S316(クロロトリフルオロエチレン)25 mlを添加し、約1時間撹拌した。1時間後、土壌と油抽出液を分離するため、ろ過を行った。ろ液は、油分濃度計の測定範囲に入るように、適度に希釈した。
ろ液約6.5 mlを吸収セルに入れ油分濃度計(OCMA-350、堀場製作所、東京)を用いて測定を行った。測定条件を表12に示す。得られた測定値を下記(式3)により測定値を油分濃度に換算した。
実施例2における2−1−3と同様の方法で、環境DNA解析法により土壌バクテリア数
を求めた。
本実験では、各バイオレメディエーション技術の比較を行うため、A−Gの7つの処理条
件を用意した。各処理条件を下記表13に示す。実汚染土壌480 kgに対し、B培地の場合は20 l、改変SW培地の場合は4倍濃縮したものを20 l加えた。
ンテーションの系(D〜Gの系)には各菌液を1 %(v/w)植菌した。隔週で約15 lの水分を添加し土壌中の水分量を一定に保ち、土の切り返しを行い、エアレーション効率を高めた。そして、6週間のバイオレメディエーションを行った。
6週間の処理期間において微生物数の減少が予測された。そのため、6週目において追加処理を施した。各追加処理条件を下記表14に示す。
濃度:2.78×10-3g/l、ZnSO4の終濃度:2.01×10-3g/lとなるように調製した。また、Rhodococcus sp. RN1株の系(F)にGordonia sp. RN2株を、Gordoniasp. RN2株の系(G)にRhodococcus sp. RN1株を、菌を組み合わせるように各前培養液1 %(v/w)を植菌した。
4−2−1.土壌バクテリア数の変化
バイオレメディエーション(480 kgスケール)における土壌浄化の状況をみるために、土壌バクテリア数を指標として、その変化をモニタリングした。
土壌中の微生物数がとても少ないことが確認できた。
週目付近では土壌バクテリア数が減少し、これは初期6週間と同様、栄養素の不足が原因
と考えられた。
由として、添加した栄養素や酵素成分となる無機金属の不足が考えられた。また、炭化水素の減少や中間代謝産物の蓄積により土壌環境が変化し、それに伴い微生物叢が変化した可能性も考えられた。
バイオレメディエーション(480kgスケール)における油分分解の進行を把握するため
に、S316抽出−赤外定量法を用いて土壌の油分濃度を測定した。
加する処理が、最も油分除去能力に優れていることが確認できた。
比較検討
実施例4において土壌浄化能力に優れていたRhodococcus sp. RN1株及びGordonia sp. RN2株を組み合わせ、実汚染土壌750 kgのバイオレメディエーションを9週間行った。
種の土壌に対し、Rhodococcussp. RN1株とGordonia sp. RN2株をそれぞれ組み合わせるように植菌し、汚染土壌500 gスケールにおいて菌の組み合わせ実験を行った。さらに、植
菌量、および微生物の補填のタイミングについても検討実験を行った。
5−1−1.使用菌株および培地
微生物は、Rhodococcussp. RN1株、及びGordonia sp. RN2株を使用した。培養条件は、実施例4と同様とした。また、予め汚染土壌に対しB培地によるスティミュレーションを
行い、2日間培養後、活性化させた炭化水素分解菌群をコンソーシアムIIと名付け使用し
た。培地は改変SW培地、B培地、有機成分培地を用いた。改変SW培地の組成、LB培地の組
成、及びB培地の組成は、実施例4で示したとおりである。有機成分培地の組成を下記表16に示す。
汚染土壌は日工株式会社から提供されたもので、ガソリンスタンド跡地より搬入された実汚染土壌を用いた。ガソリンスタンド跡地であることから考えられる汚染物質として、ガソリン、灯油、エンジンオイル等の潤滑油が挙げられる。
処理条件を下記表17に示す。初期処理では実汚染土壌750 kgに対しB培地を15 l、菌液
を5 l添加した。追加処理の際はB培地の場合15 l、改変SW培地の場合は4倍濃縮改変SW培
地を30 l添加し、各菌液は1 %(v/w)添加した。追加処理は5週目に行った。
土壌バクテリア数は、実施例4と同じく、実施例2における2−1−3と同様に、環境DNA解析法を用いて求めた。
土壌の油分濃度は、実施例4と同様に、S316抽出−赤外定量法により、測定した。
5−2−1.土壌バクテリア数の変化
バイオレメディエーション(750 kgスケール)に伴う土壌バクテリアへの影響を解析するために、その指標として土壌バクテリア数を測定した。その結果を図3に示す。
を示し、実施例4と同様の変化を示した。但し、B培地によるバイオスティミュレーショ
ンの系(I)は、その他のバイオオーギュメンテーションの系よりも土壌バクテリア数の
増加が少なかった。その理由として、土壌中に分解が容易な炭化水素や芳香族炭化水素がほとんど含まれていないことが考えられた。
バイオレメディエーション(750 kgスケール)における油分除去の進行を把握するために、S316抽出−赤外定量法を用いて0週目、5週目、9週目の土壌の油分濃度を測定した。
バイオレメディエーション(750 kg)における油分濃度を下記表18に示す。
おいてもバイオレメディエーションの効果が確認できた。特にRhodococcus sp. RN1株の
系(K)、Gordoniasp. RN2株の系(L)では、油分濃度が700 ppm以上減少した。これらの結果から、シクロアルカンや高分子の炭化水素の分解により、油分濃度が減少したと考えられた。また、5週目におけるRhodococcussp. RN1株の系(K)、Gordonia sp. RN2株の系(L)の油分濃度はともに、1,300 ppmであった。これらの系には、初期処理ではB培地を
用いたが、大きな油分の減少は確認できなかったため、B培地との組み合わせは有効でな
いと考えられた。そのため、5週目では改変SW培地を用いた。
図4に示されるように、特にGordoniasp. RN2株によるバイオオーギュメンテーション
が最も油分除去に優れており、全油分残存率は44 %であった。このことから、高分子の
炭化水素汚染に対してGordoniasp. RN2株を用いたバイオオーギュメンテーションが油分
除去に優れていることが分かった。
実汚染土壌750 kgを用いた9週間のバイオレメディエーション実験終了後、最も油分の
分解が進んでいたRhodococcus sp. RN1の系(K)、およびGordonia sp. RN2の系(L)に
ついて、オーギュメンテーションにおける追加処理条件の検討を目的としたバイオレメディエーション実験を行った。
6−1−1.追加処理条件
Rhodococcus sp. RN1株を植菌した系(K)の土壌を土壌KK6、Gordonia sp. RN2株を植
菌した系(L)を土壌76Aとした。
設け、バイオレメディエーションを行った。
壌に散布した。植菌量は下記表19に示すとおりである。
ものを散布した。
土壌バクテリア数は、実施例4と同じく、実施例2における2−1−3と同様に、環境DNA解析法を用いて求めた。
土壌の油分濃度は、実施例4と同様に、S316抽出−赤外定量法により、測定した。
6−2−1.土壌バクテリア数の変化
追加処理条件の土壌浄化状況を調べるため、土壌バクテリア数の変化を調べた。土壌KK6の系の土壌バクテリア数の経時変化を図5に示す。また、土壌76Aの系の土壌バクテリア
数の経時変化を図6に示す。
)(K-5)(L-4)(L-5)の土壌バクテリア数は大きく増加した。特に、1週目の追加処理により土壌バクテリア数が10倍増加し、その後もその数を維持した。
系(K-5)(L-5)の土壌バクテリア数とほとんど差がなく、2度以上の追加処理は効果が
ないことがわかった。
油分除去に有効であると考えられた。(K-6)、(L-6)の系の土壌バクテリア数は減少傾向を示さず維持された。このことから、汚染土壌中に難分解性炭化水素は残存しているが、微生物の生育に影響を与えない量まで減少したと考えられる。汚染土壌の毒性が低下したこととブランクの系でも微生物数が増加したことを踏まえると、処理後の土壌では、適当な水分添加とエアレーションによって土壌中に生育している炭化水素分解菌が増加可能であると考えられた。
各追加処理条件における油分分解能を評価するため、S316抽出−赤外定量法を用いて油分濃度を測定した。土壌KK6を用いた5週間のバイオレメディエーション終了後における油分濃度について表20及び図7に示す。
系(K-3)(L-3)はブランクの系と比較し、差が生じなかった。
度の減少が見られた。このことから、追加処理を施し高い土壌バクテリア数を維持することが油分分解の促進に関係することが分かった。また、ブランクの系(K-1)(L-1)と比較して(K-4)(K-5)(L-4)(L-5)の土壌バクテリア数は大きく増加し、特に、1週目
の追加処理により土壌バクテリア数が10倍増加しており、土壌バクテリア数と油分分解に相関性が見られた。
除去に優れていた。畑の土を混合した系(K-6)(L-6)も300から500 ppmの油分濃度の減少が見られた。畑の土の中には様々な基質を分解できる菌がいると考えられ、炭化水素分解菌をはじめ、炭化水素分解で生成する様々な中間代謝産物を分解可能な菌の働きにより、油分分解が促されたことが考えられた。
増加と供に炭化水素分解菌も増加、或いは活性化したと考えられた。
有機成分培地を用いた。畑の土と同様に、有機成分培地中の有機物も土壌の窒素サイクルを安定化させることにより、土壌バクテリア数が増加し、油分分解が進行したと考えられた。よって、バイオレメディエーションでは、有機物の添加が微生物の生育に有効である可能性が示唆された。
を追加処理のタイミングの基準とした。その結果、土壌バクテリア数が1.0×108cells/g-sampleを下回った時点で追加処理を施すと、土壌バクテリア数が増加し続け、油分分解も進行することがわかった。この追加処理のタイミングは当初予想していたタイミングよりも早いものであった。このことから、土壌バクテリア数をモニタリングして、追加処理のタイミングを図ることにより、土壌浄化処理を効果的に行えることが確認できた。
Claims (3)
- 土壌に被検微生物を投入し、
該微生物を投入した土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量に基づいて求められる土壌バクテリア数を指標として、被検微生物を評価することを特徴とする土壌浄化微生物のスクリーニング方法。 - 請求項1に記載の方法によりスクリーニングされた微生物を、対象土壌に投入することを特徴とする土壌の浄化方法。
- 対象土壌から採取した試料単位重量当りのDNA量に基づいて求められる土壌バクテリア数を指標として、前記対象土壌に(i)土着微生物活性化成分の投入、及び(ii)汚染物質分解能を有する微生物の投入から選ばれる少なくとも1つの処理を行うことを特徴とする、土壌浄化方法。
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