JP2011233560A - エッチングマスクの形成方法、凹凸基板の製造方法、および太陽電池の製造方法 - Google Patents

エッチングマスクの形成方法、凹凸基板の製造方法、および太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 凹凸構造を形成することに適するような、微細なエッチング用の開口穴が適度に間隔を開けて散在するエッチングマスクを容易に形成する。
【解決手段】 基板1の上に樹脂膜5を形成する樹脂膜形成工程と、前記樹脂膜5の膜厚よりも粒径の大きい粒子9を前記樹脂膜5の上に付着させる付着工程と、付着した前記粒子9を前記基板側に押して前記粒子9の一部が前記樹脂膜5の底面に接するようにする押圧工程と、前記粒子9を除去して前記樹脂膜5に穴を形成する穴形成工程と、を有するエッチングマスクの形成方法とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、レジスト膜等を使用して下地の表面をエッチング加工する技術に関するもので、エッチングマスクの形成方法、凹凸基板の製造方法、および太陽電池の製造方法に関するものである。
表面に微細な凹凸が形成された基材は、その光学的な散乱性等を利用して、表示装置などをはじめ種々の分野で用いられる。光を電気に変換する太陽電池においても、表面に微細な凹凸が形成した基板を利用することで、光の吸収効率を高めることが知られている。半導体基板中に接合を形成するいわゆるバルク型の太陽電池では、その半導体基板自体に凹凸が形成されるのが一般的である。基板の凹凸加工方法として、サンドブラストなどの機械的加工やレーザ加工などで物理的に加工する方法、ウェットエッチングやドライエッチングで化学的に加工する方法などがある。多結晶シリコン基板を用いた太陽電池ではアルカリ性のエッチング液で結晶面方位によるエッチング速度の違いを利用した凹凸形成(テクスチャ形成)が行われる。しかし、面内で均一な凹凸が難しいため、レジスト膜などのマスクを用いてエッチングすることも行われる。また、単結晶太陽電池でもマスクを用いたエッチング加工が用いられる。
このようなエッチング用のマスクを、写真製版によりレジスト膜のパターン加工を行う方法で形成するには、露光工程や現像工程に時間がかかり、装置コストがかかるという問題がある。そこで、写真製版を用いずにレジスト膜のパターン加工を行う方法も検討されている。
たとえば、特許文献1には微粒子を混合した溶液を基板上に塗布して膜を形成して、微粒子が存在した部位の耐エッチング性の低下を利用する方法が示されている。耐エッチング力が低下した部分からエッチング液を基板表面に供給して基板表面に凹凸加工する。具体例として、チタンやシリコンの金属アルコキシドや金属塩、金属アセチルアセトナト等を原料として、酸化チタンや酸化シリコン等膜を耐エッチング性の膜とすることが示されている。耐エッチング性の低下させる微粒子として、たとえば膜材料溶液に有機酸あるいは無機酸の水溶液を加えて加水分解することによって生じた酸化チタンあるいは酸化シリコンを主成分とするゲル状態の微粒子(ゲル状微粒子)を膜中に混入する。この微粒子の粒径は、耐エッチング性の膜の膜厚の0.1〜0.5倍などである。膜を焼成することでゲル状微粒子が存在した領域の周辺の膜は、膜材料溶液が固化する際の化学反応がゲル状微粒子の影響を受けて、耐エッチング性が低い領域となる。このような膜を形成したシリコン基板を、エッチング液中に浸漬して、シリコン基板の表面に凹凸加工を施す。
また、薄膜型の太陽電池においても表面に凹凸を形成した形状は光の吸収効率向上に用いられる。下地に凹凸が形成された基板を使用してその上に堆積される電極層や光電変換層に凹凸を形成する、平坦な基板状に凹凸が形成された電極層を形成してその上に光電変換層を形成する、基板と反対側の光電変換層の上の電極に凹凸を形成する、などが行われる。電極層の凹凸形成方法として、電極層の製膜条件によって製膜時に凹凸を生成させる方法、微結晶からなる電極層をウェットエッチングして結晶方位や粒径などの違いによるエッチング速度差を利用して凹凸を形成する方法、などがある。また、写真製版を用いないでエッチング用のマスクを形成して、このマスクを用いてエッチングする方法も知られている。
例えば、特許文献2には透明導電膜の上にマスクとして作用する島状部分を点在させた後にエッチングして透明導電膜を凹凸の表面を有する粗面に加工する方法が示されている。基板上に透明導電膜を形成後、その上に酸素雰囲気中で金属体をソース或いはターゲットとする反応性蒸着法やスパッタリング法によりCrやTiOの金属酸化物を島状に形成する。その後、島状のマスクで覆われず露出する透明導電膜を酸などでエッチングする。
特開2003−309276号公報 特開昭62−69407号公報
太陽電池では可視光領域だけでなく、よりも長い赤外線領域の光も光電変換することが変換効率の向上に重要である。このように長波長の光を利用する製品において、長い波長光に適した光散乱構造、たとえば1〜10ミクロン程度の間隔の凹凸構造、を形成することが必要となる。しかしながら、特許文献1や2のような写真製版を用いないエッチング用マスクの形成方法では、このような比較的大きな間隔で光散乱性が良好な凹部を形成することは難しい。特許文献1の方法ではマスクの膜厚に対して小さい粒子を使用するので粒子どうしが近接して、エッチング用の開口穴が近接してしまうという問題がある。また、特許文献2のような島状のマスクを用いた場合には、島間の領域が平坦にエッチングされてしまうので、光散乱に適するような斜面を有する凹凸構造を形成することが難しく、また、凹凸構造が下地の導電層に形成される場合にその層の分断や面内抵抗を非常に高めるなどの問題がある。
そこで本発明は、凹凸構造を形成することに適するような、微細なエッチング用の開口穴が適度に間隔を開けて散在するエッチングマスクを容易に形成する方法を提供することを目的とする。さらに生産性の良い凹凸基板の製造方法、および太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のエッチングマスクの形成方法は、基板の上に樹脂膜を形成する樹脂膜形成工程と、前記樹脂膜の膜厚よりも粒径の大きい粒子を前記樹脂膜の上に付着させる付着工程と、付着した前記粒子を前記基板側に押して前記粒子の一部が前記樹脂膜の底面に接するようにする押圧工程と、前記粒子を除去して前記樹脂膜を貫通する穴を形成する穴形成工程と、を有する。
また、本発明の凹凸基板の製造方法は、上記のエッチングマスクの形成方法で基板の上にエッチングマスクを形成する工程と、前記エッチングマスクの穴にエッチング液を供給して前記基板の表面に凹部を形成する工程と、前記凹部の形成後に、前記エッチングマスクを除去する工程と、を有する。
また、本発明の太陽電池の製造方法は、上記の凹凸基板の製造方法で太陽電池の基板を製造する工程と、凹凸が形成された前記基板に光電変換層を形成する工程と、を有する。
本発明のエッチングマスクを形成方法は、前記樹脂膜の膜厚よりも粒径の大きい粒子を前記樹脂膜の膜厚よりも粒径の大きい粒子を前記樹脂膜の上に付着させる付着工程と、付着した前記粒子を前記基板側に押して前記粒子の一部が前記樹脂膜の底面に接するようにする押圧工程と、を有するので、凹凸構造を形成することに適した微細なエッチング用の開口穴が適度に間隔を開けて散在するエッチングマスクを容易に形成することができる。
また、さらにこのエッチングマスクを使用して凹凸基板を製造するので、凹凸基板の生産性が良い。また、その凹凸基板で太陽電池を製造するので、太陽電池の生産性が良い。
本発明の実施の形態1のエッチングマスクの形成方法の工程を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1のエッチングマスクを用いて凹凸基板を製造する方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態2のエッチングマスクの形成方法の部分工程を説明する断面図である。 本発明の実施の形態3のエッチングマスクの形成方法の部分工程を説明する断面図である。 本発明の実施の形態4のエッチングマスクの形成方法の部分工程を説明する断面図である。 本発明の実施の形態5の製造方法で製造される太陽電池の概要を説明する斜視図である。 本発明の実施の形態5の太陽電池の製造方法を説明する部分断面図である。
以下に、本発明に係るエッチングマスクの形成方法、凹凸基板の製造方法、および太陽電池の製造方法の実施の形態を図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。また、実施の形態において同じ構成要素は同じ符号を付し、ある実施の形態において説明した構成要素については、別の実施の形態においてその詳細な説明を略すものとする。
<実施の形態1.>
図1は本発明の実施の形態1のエッチングマスクの形成方法の工程を説明する断面図である。図1は基板1の上に形成された膜2を凹凸に加工するためのエッチングマスクの形成手順を示している。まず、図1(a)のように基板1の上に膜2を形成する。たとえば基板1として、ガラス基板や半導体基板などであり、膜2は透明導電膜や金属膜、半導体膜などである。数ミクロン程度の大きな凹部を形成する場合は、膜2の膜厚をその深さ以上とする必要がある。なお、エッチングマスクを使用して基板1自体を凹凸に加工する場合は膜2の形成工程はない。
次いで、図1(b)のように樹脂膜5を基板1の上に形成する(樹脂膜形成工程)。この樹脂膜5が加工されてエッチングマスクとなる。従って、樹脂膜5の材料は後のエッチング工程で使用するエッチング液に対して耐性を有する材料から選択される。樹脂膜5は熱可塑性の材料としてもよい。たとえば、有機溶剤にポリマーが溶解されたレジスト液を塗布して、その後に有機溶剤を除去して形成されるレジスト膜などでも良い。
次いで、図1(c)のように樹脂膜5の上に複数の粒子9を付着させる(付着工程)。この粒子9は粒径が樹脂膜5の厚みよりも大きいものを使用する。ただし、付着する粒子9のすべてが樹脂膜5の厚みよりも大きい必要はなく、小さいものが混在していても良い。粒度計などで計測される平均粒径が樹脂膜5よりも大きいものを使用すると良い。樹脂膜5の厚みよりも大きい粒径の粒子9が樹脂膜5の上に散在するように付着していれば良い。
粒子9の形状は、不定形であっても良いが、重心から表面までの距離が概ね一定な等方的な形状であることが望ましい。立方体や正多面体や、それらに近い形状であることが望ましい。図のように球形や球形に近い多面体など略球形の形状がさらに好ましい。
樹脂膜5の上に散在するように付着させる方法は、たとえばスプレーで粒子を散布する方法を用いても良い。また、静電スクリーン印刷などを静電気の作用で散布する方法を用いると、付着力が強く、かつ粒子が表面に留まり安いので散布効率が良い。
次いで、図1(d)のように付着した粒子9を基板1側に押して、粒子9の一部が樹脂膜5の底面に達するようにする(押圧工程)。押圧工程は、図には示さないが粒子9の上からフィルムなどを介して押圧する方法などで行うことができる。図の場合、樹脂膜5の下地は膜2であるので、押圧後に粒子9は膜2に接する。押圧時に樹脂膜5は変形可能な状態にあり、例えば熱可塑性の材料からなる樹脂膜5であれば加熱軟化した状態とする。粒子9が下地に達した状態で樹脂膜5を硬化させる。また、粒子9は押圧によって多少の割れや変形が生じてもかまわないが、押圧時に樹脂膜5よりも硬い必要がある。粒子9の粒径は樹脂膜5の厚みよりも大きいので、粒子9の上部は樹脂膜5に覆われずに露出する。つまり、粒子9が樹脂膜5中に完全に埋没しないようになっている。粒子9の粒径を樹脂膜5の厚みの2倍以上とすると、粒子9の上半分以上が露出するので好ましい。
また、軟化した状態の樹脂膜5に粒子9を勢い良く衝突させて、その運動エネルギーで樹脂膜5中に粒子9を沈み込ませて、図1(c)の付着工程と図1(d)の押圧工程とを1度にまとめて行っても良い。
この軟化と硬化の状態は樹脂膜5に含まれる有機溶剤の含有量で変化させても良い。たとえば、レジスト液を塗布後に比較的低温でプリベークして有機溶剤を部分的に除去した柔らかなレジスト膜を形成して、その後に粒子9の付着と押圧とを行った後に、ポストベークして有機溶剤をさらに除去して硬化させるなどの方法を使用しても良い。
次いで、図1(e)のように付着した粒子9をエッチングなどで除去する。その結果、樹脂膜5には粒子9が除去された開口部19が残る(穴形成工程)。この開口部19は樹脂膜5の上面から底面に達する貫通穴であり、かつ、上面に比べて底面には微小な穴が開く。また、微小な穴が完全に開いていなくても、厚みが極めて薄くなった部分ができる。このようにして微細な穴や極薄の部分が散在した樹脂膜5が形成され、これが下地を加工するエッチングマスクとなる。なお、樹脂膜5をエッチングせずに粒子9をエッチング除去する場合、樹脂膜5、粒子9、粒子9除去用のエッチング液の材料の組み合わせを適当に選択する必要がある。
図2は本実施の形態1のエッチングマスクを用いて凹凸基板を製造する方法を説明する断面図である。図1(e)のように基板1の上に樹脂膜5からなるエッチングマスクが形成された後、これをエッチング液に浸漬する。エッチング液はシャワーなどで供給しても良い。樹脂膜5の開口部19に供給されたエッチング液は開口部19の底の微細な穴20を介して下地の膜2をエッチングする。これによって図2(f)のように膜2の表面に凹部12が形成される。凹部12のサイズが適度に大きくなるようにすることで、膜2の表面は凹凸となる。下地を比較的等方的にエッチングするエッチング液を用いると、図のように凹部12の深さが大きくなるにつれて、その上部の直径が拡大していく。このようにしてできる凹部12は主に緩やかな傾斜面からなるので光散乱などに適した凹部形状となる。凹部12が適度の大きさになった後、図2(g)のようにエッチングマスクである樹脂膜5を除去する。なお図2(g)のようにエッチングが進み、凹部12が大きくなって隣接する凹部12と周縁同士がくっつくと、エッチングマスクは下地に対して剥離する。このように自らエッチングマスクが剥離するようにしても良い。なお、凹部12のサイズを大きくするには膜2の膜厚も十分に厚いことが好ましい。また以上は膜2を有する基板1の場合であったが、基板1自体を凹凸に形成して凹凸基板を製造しても良い。
以下では、上記で述べた形態をより具体例で説明する。まず、ガラスからなる基板1の上に膜2としてAl(アルミニウム)が数重量%添加されたZnOからなる透明導電膜をスパッタ法で形成する。透明導電膜の膜厚は約1.5ミクロンである。次いで、写真製版で使用するものと同様のレジスト溶液を塗布した後、90〜120℃の比較的低い温度でプリベークして、樹脂膜5として膜厚約1ミクロンのレジスト膜を形成した。その後に、粒子9として揮発性の溶剤に混ぜたシリカ粒子をスプレー塗布した。なお、スプレー塗布のかわりにスピンコートあるいは浸漬引き上げ等によってレジスト膜表面に分散付着させてもよい。プリベークを省くと揮発性の溶剤にレジストの溶出が起こるので、プリベークは行った方が良い。また、粒子塗布の際に溶剤が表面のレジストを軟化させるため、シリカ粒子がレジスト膜表面に少し埋まった構造になって良好に付着する。
使用したシリカ粒子は略球形の形状であり、その平均粒径d50は粒度分布計で測定すると2〜2.5ミクロンである。粒径をなるべく揃えることが望ましく、特に10ミクロンを超えるような大きな粒子は篩で極力除去しておくのがよい。また、ポーラスシリカのなどの多孔の粒子を使用しても良いし、炭酸カルシウムの微粒子を用いても良い。シリカや炭酸カルシウムの微粒子は入手や製造が容易である。
粒子を付着後に再び温度を約120℃に上昇させて樹脂膜5を軟化させて、粒子9の上に耐熱性の樹脂フィルムをかぶせた後、このフィルムを介してゴムローラで粒子9を基板1側に押圧した。押圧圧力は、粒子9の分布密度、粒径、材料、下地の膜2の材料などから適切に設定する。押圧圧力が高すぎると、粒子9や膜2、基板1に損傷を及ぼす。また、押圧圧力が低すぎると、多くの粒子9が樹脂層5の下面に達しない。押圧に使用した部材を取り除き、約130℃でポストベークした後、室温に冷却して樹脂層5を硬化した。その結果、硬化した樹脂膜5中に粒子9の一部が埋まった構造ができる。粒子9の一部は樹脂膜5の底面に接している。
次いで、バッファードフッ酸を用いてシリカ粒子を樹脂層5から除去した。なお、シリカ粒子は粒子9の一部が樹脂層5に埋まっているだけなので、必ずしも粒子全体が溶解する必要はなく、粒子9と樹脂層5との境界にバッファードフッ酸が染み込むと付着力が失われて樹脂層5から脱離して除去される。樹脂層5から飛び出た粒子部分をブラシ等で擦るなど機械的な方法で除去しても良い。これらの方法を組み合わせても良い。また、ポーラスシリカの微粒子を使用するとエッチング速度が速く、粒子9の除去速度が高速となる。また粒子9としてシリカ粒子のかわりに炭酸カルシウム粒子を使用する場合は塩酸などで高速に除去できる。以上の工程を経てエッチングマスクが完成する。
次いで、形成したエッチングマスクを使用して下地のZnOを主成分とする透明導電膜を塩酸ベースのエッチング液でエッチングした。シリカ粒子が除去された開口部19の底の穴20を介して透明導電膜がエッチングされて凹部が形成された。エッチングを進めるにつれて凹部のサイズは大きくなり、凹部の上部の直径が約2ミクロンとなった状態でエッチングを停止した。エッチングマスクである樹脂膜5は透明導電膜の表面から部分的に剥離していたが、完全には剥離できなかったので、物理的な剥離と溶剤による洗浄によって完全に除去した。アッシングなどで樹脂膜5を除去してもよい。以上の工程後に被エッチング膜である膜2の表面を光学的に観察したところ、10ミクロン正方の領域に8〜10個の凹部が分散して形成された凹凸表面となっていた。このように凹部が適度に分散されて形成され、また主として斜面からなる形状となっているので、赤外線の波長領域を散乱させるのに適した凹凸表面となった。また透明導電膜はほぼ連続した膜として保たれていた。
なお、凹部の分布密度は粒子9の粒径と粒子9の付着密度とに依存する。分布密度を高めるには、粒径の揃った比較的小径の粒子9を樹脂膜5の表面になるべく密に付着させてエッチングマスクを形成すると良い。樹脂膜5上に粒子9を密に付着させる際に、粒子9が重なり合っていても構わない。重なりあった粒子9のうち最下端に位置する粒子9のみが樹脂膜5の下面に接するようになるため、樹脂膜5に埋まらない粒子はエッチングの貫通穴の分布密度に影響しない。このため、高い付着密度を得るため粒子9が重なりあうように樹脂膜5上に散布してもかまわない。このようにして本発明では適度な間隔を有しながら、その分布密度を高めた貫通穴を容易に形成することができる。
上記の例は、基板1上の膜2の表面を凹凸に加工した例であるが、同様なエッチングマスクを使用してシリコン基板やガラス基板の表面に凹凸を形成することも可能である。その場合、基板のエッチング時に形成される凹部のサイズを大きくして、凹部どうしが接するような凹凸形状としても良い。
また、上記の例では、粒子9として樹脂膜5の膜厚に対して約2〜2.5倍の平均粒径を有する略球形粒子を使用したので、樹脂膜5にはおおよそ半球に窪んだ開口部19が形成される。開口部19の底に下地と接する部分に樹脂膜5に穴20が開く。これにより開口部19は樹脂膜5の上面から下面まで貫通した開口部となる。穴20の形状は粒子9の形状や、押圧された際の向きによって種々に変化するが、正多角形に近い形や略球形粒子の場合には、穴20は概ね開口部19の中央付近に開いた小さな穴となる。
穴20の分布は樹脂膜5の表面に粒子9を付着させた際の粒子9の分布密度などで決まる。粒子9は粒径にある程度の分布を有するので、樹脂膜5の厚みよりも小さいサイズの粒子9も含まれることがあるが、このような小径の粒子9では押圧時に樹脂膜5の底部に達しないので穴20が形成されない。従って、穴20どうしの間隔は粒子9の平均粒径以上の距離をおいて形成されることになる。複数の穴20が適度な距離を開けて分散していれば、下地のエッチング時に小径の粒子9などが樹脂膜5に埋まったままの状態であってもかまわない。また、開口部19の底部が、穴20は開いていないもののその部分の厚みが非常に薄くなった状態であれば、樹脂膜5自体をエッチング液の作用でわずかにエッチングして穴20として開口して、その穴20をエッチングに使用することもできる。
また、樹脂膜5の膜厚に対して粒子9の平均粒径が2倍以上の場合には、押圧後に粒子9の下半分以下が樹脂膜5に埋まった形となる。粒子9が等方的な形状であれば、開口部19は樹脂膜5の上部になるほど広がったロート状の形状となる。このため、樹脂膜5と粒子9との界面がわずかに溶かされただけで粒子9が樹脂膜5から容易に除去できる。またロート状であるので、底の穴20を介して下地をエッチングする際に穴20にエッチング液を供給しやすくなる。
粒子9の粒径が樹脂膜5の膜厚の1倍より大きく2倍以下の範囲でも、粒子9の上部は露出するので、この露出する部分を介して粒子をエッチング除去することが可能である。このようにする場合は、ポーラスシリカ粒子など溶解の速い多孔質の粒子9を用いると良い。開口部19の上端が多少狭くなる場合があるが、この場合もエッチング液を底部の穴20に供給することは可能である。
粒子9を樹脂膜5から除去する工程で、粒子9を溶解する液を使用したが樹脂膜5の表面をわずかに溶解するような液を使用しても良い。その場合、粒子が溶解されないので、除去した粒子を回収して再度使用することも可能となる。
以上では樹脂膜5を1層として簡単な構造としたが、樹脂膜5を軟化特性や溶解特性の異なる複数の層から形成しても良い。たとえば、基板1の上に軟化温度の高い下層と低い上層を積層して、上層のみが軟化する温度で粒子9を上層の底面に接するように押圧しても良い。その後、粒子を除去して開いた穴に上層が溶けない溶剤を供給して下層に貫通穴をあける。つまり、上層の樹脂層が下層の樹脂層をエッチングするエッチングマスクとなっている。このようにして形成した多層膜をエッチングマスクとしてさらに下地の基板を加工することもできる。粒子9が下地に接しないので下地を機械的な損傷から保護することができ、粒子を押し込む圧力を高くしてすることができるので、貫通穴を確実に開けることが容易となる。
以上のように本実施の形態1では、基板1の上に樹脂膜5を形成する樹脂膜形成工程と、樹脂膜5の膜厚よりも粒径の大きい粒子9を樹脂膜5の上に付着させる付着工程と、付着させた粒子9を基板1側に押して粒子9一部が樹脂膜5の底面に接するようにする押圧工程と、粒子9を樹脂膜5の上から除去して樹脂膜5に上面から底面に達するように貫通する穴を形成する穴形成工程と、を有してエッチングマスクを形成する。このため、適度の間隔でエッチング用の微細な穴が散在するエッチングマスクを容易に形成することができる。このようなマスクは、光散乱性を有するような凹凸の加工に良好なマスクとなる。写真製版を用いないので、露光・現像工程が不要となるため、高価な露光機や現像機が不要となる。
また、微細な金型を用いて樹脂加工する技術と比較して、本発明では除去可能な粒子を用いて型押ししてパターンを形成するので、高価な微細な金型や金型の変形や消耗などの問題がない。樹脂膜が硬化するまで金型を保持する必要がなく、高速な処理が可能である。基板サイズの変更に対しても容易に対応出来て、特に、太陽電池や大型表示装置など、大型基板を処理する場合にも適している。
また、粒子9として略球形の粒子を用いると、樹脂膜5の付着時の粒子9の向きにほとんど影響されずに、開口部19の底部の中央に貫通する穴20を設けることができ、凹部の形状や間隔のばらつきを一定にする効果がある。
また、粒子9としてその平均粒径が樹脂膜の膜厚の2倍以上である粒子を用いると、樹脂膜5に埋まった部分に比べて露出する部分が大きくなり、樹脂膜5から粒子9を除去する工程が高速となる。また、凹部のエッチング加工に適した上部が広がった開口部19が得られる。
また、上記のように基板1の上にエッチングマスクを形成する工程と、エッチングマスクの貫通穴にエッチング液を供給して前記基板の表面に凹部を形成する工程と、前記凹部の形成後に、前記樹脂膜を除去する工程と、を有して凹凸基板を製造するので、凹凸基板の生産性が良い。基板1に透明導電層を有し、エッチングマスクが透明導電層の上に形成されて、透明導電層に凹部が形成されるようにすると、光透過性と光散乱性に優れ、かつ面内の導電性を良好に保つ導電層付き基板が得られる。
<実施の形態2.>
図3は本発明の実施の形態2のエッチングマスクの形成方法の部分工程を説明する断面図である。本実施の形態2は基本的に実施の形態1と同様であるが、樹脂膜5の上に粒子9を付着させる工程が異なる。図3は図1(c)と(d)に相当する部分の工程のみを示した断面図である。
本実施の形態2では、粒子9を樹脂膜5に付着させる工程が粒子9を基板1とは別の転写基材に置く工程と、この転写基材と基板1とを対向させて粒子9を基板1側に転写する工程とを有している。
まず、図3(1)のように粒子9を基板1とは別の転写基材21に置く。転写基材21には所定の間隔やパターンで溝や穴が設けられ、粒子9はその溝や穴に入ることによって所定の間隔に配置される。粒子9が脱落しないように転写基材21の上面に付着させた。溝や穴の形状や深さは、平均粒径の粒子9の上部が溝や穴から突出するような形状とする。図は断面U字型の穴の場合を示しているが、V字型の穴であってもよく、穴や溝の間の部分が平坦でなくてよい。たとえば、微細な三角プリズムが平行に連なったプリズムシートを使用しても良い。転写基材21はガラスや金属製であっても良いが、本実施の形態2ではPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂製のフィルム状のものを使用した。転写基材21に付着させる工程は、粒子9を転写基材21の付着面に過剰の適量を散布後に、溝や穴に入らなかった粒子9をブロア等で除去するなどで行うことができる。押圧時に巨大な粒子が混入すると問題を生じることがあるが、溝や穴に入らなかった粒子9を除去するので、そのような巨大な粒子も除去できる。
次に、図3(2)のように、転写基材21と基板1とを対向させて粒子9を基板1側に付着させる。この工程により、転写基材21の上の粒子9の位置が基板1の上の樹脂層5の上に転写される。このように、本実施の形態2では樹脂層5の上に所定の間隔で粒子9を付着させることが容易である。
さらに、図3(3)のように、転写基材21の下面を基板1側に押して、粒子9の一部を樹脂膜5中に押し込み、粒子9が被エッチングとなる膜2に接するようにする。本実施の形態2では柔軟なフィルム状の転写基材21を用いたので、粒子9の付着工程と押圧工程とを連続的に行うことができる。押圧工程を連続的でなく別部材を用いて行ってもかまわない。押圧時には図のように転写基材21が樹脂膜5に接しないように、転写基材21表面の形状と粒子9の粒径と樹脂層5の膜厚とを調整することが望ましい。その後、転写基材21を取り外すことによって、図3(3)のように、粒子9が樹脂層5を貫通して埋まった構造が得られる。これは実施の形態1の図1(d)と同様であるので、以下のエッチングマスクの形成工程、および凹凸基板の製造方法は実施の形態1と同様である。
以上のように、本実施の形態2では粒子9をあらかじめ転写基材21に付着させた後に粒子9を直接に樹脂膜5に散布する方法に比べて、粒子付着の分布制御の精度が向上する。特に転写基材21の表面に粒子9が所定の間隔で付着するパターンが形成されているので、加工される凹部の位置精度が大幅に向上する。
<実施の形態3.>
図4は本発明の実施の形態3のエッチングマスクの形成方法の部分工程を説明する断面図である。本実施の形態3は実施の形態2と同様に基板1とは別の転写基材に付着させる工程とこの転写基材と基板1とを対向させて粒子9を基板1側に転写する工程とを有するが、転写基材や転写の工程が異なる。図4は図3と同様に実施の形態1の図1(c)と(d)に相当する部分の工程のみを示した断面図である。本実施の形態3では、帯電した粒子9を転写基材31に静電吸着させる。また転写する工程では、基板1に電圧を印加して静電転写させる。
まず、図4(1)のように帯電した粒子9をあらかじめ帯電処理した転写基材31に静電吸着させる。粒子や転写基材31を帯電処理するにはたとえばコロナ放電や摩擦帯電を使用するとよい。粒子9は必ずしも強制的に帯電しなくてもよく、自然に帯電した粒子9を使用してもよい。粒子9や転写基材31は表面が絶縁体に近い材料からなる。本実施の形態3では転写基材31として半導体材料膜が形成されたシートを使用した。この半導体材料は光照射によって導電性が生じるが、暗所では高抵抗の光半導体材料である。
粒子9の帯電極性と転写基材31の材料と組み合わせによって、粒子9は静電吸着させることができる。粒子9の帯電性は粒子9の表面処理によって付与することも可能である。シリカ粒子では処理によって正に帯電する粒子や負に帯電する粒子などに調整できる。また、正に帯電する炭酸カルシウム粒子も使用できる。転写基材31としては、負または正に帯電する有機光半導体(OPC)などを用いることができる。
粒子9を転写基材31に近接させることで粒子9は転写基材31に静電吸着される。粒子9同士が同極性を有するので反発力のため粒子9同士が重なりあわずに転写基材31の上に概ね単層の状態で付着する。また、粒子9間に少し間隔が開く。以上の工程は、転写基材31に光導電性が生じない暗所などで行われる。
次いで、図4(2)のように粒子9を樹脂層5の表面に接触させた後、図4(3)のように押圧して、付着工程と押圧工程とを連続的に行う。
さらに、図4(4)のように転写基材31に光34を照射して光導電性を生じさせることで帯電を除去して、粒子9との静電吸着力を低減させる。また、帯電した粒子9が基板1側に転写しやすくするため、基板1や膜2に電源35で電圧を印加する。基板1や膜2が透明であれば、光34の照射は基板1側からであってもよい。これにより粒子9と基板1や膜2との間に静電引力が生じて基板1側に静電転写される。なお、図では模式的に電源35で転写基材31と膜2との間に電圧をかけるように示したが、帯電した粒子1が基板1側に引かれるように電界が印加されればよい。
その後に、転写基材31を取り外すと、粒子9の一部が樹脂層5を貫通して埋まる構造が得られる。これは実施の形態1の図1(d)や実施の形態2の図3(4)と同様であるので、以下のエッチングマスクの形成工程、および凹凸基板の製造方法は実施の形態1や2と同様である。
以上のように、本実施の形態3では粒子9を転写基材31に付着させる工程は、帯電した粒子21を転写基材21に静電吸着させる工程であり、粒子9を基板1側に転写する工程は静電転写させる工程であるので、押圧工程に適するように転写基材31に粒子9が単層に付着させることが容易である。また、静電反発によって自然に粒子9間に間隔が生じるので適度に離散したエッチングの貫通穴が形成できる。
<実施の形態4.>
図5は本発明の実施の形態4のエッチングマスクの形成方法の部分工程を説明する断面図である。基本的に実施の形態3と同様であるが、転写基材の形状を実施の形態3のように平坦な形状でなく、ドラム状としたものである。図5のように回転するドラム状の転写基材41によって樹脂膜5上に粒子9が付着される。
転写基材41は実施の形態3と同様に光半導体材料からなり、帯電装置42、粒子付着装置43が周囲に配置される。回転に合わせて、まず放電などの帯電装置42によって転写基材41に帯電領域を生じさせる。次いでこの帯電領域に供給装置43から粒子を供給して転写基材41の表面に粒子9を静電吸着させる。付着した粒子9が樹脂層5の表面に近接した際に、転写基材41の静電吸着が消失するように光44が局所的に照射される。その際に図には示さないが、基板1側に静電力で粒子9が転写されるように電界を印加するとより望ましい。なお、図では粒子9を押圧する工程を示していないが、ドラム状の転写基材41によって粒子9を樹脂層5に押圧しても良い。図のように転写基材41の回転軸を固定して、転写基材41の回転に合わせて基板1が一方向に送られるようにしたが、基板1を固定してその上で転写基材41を転がるようにしてもよい。
以上のように本実施の形態4では転写基材41をドラム状として、帯電と付着と転写とを連続に行うので、大面積の基板に対して粒子の付着処理が容易となる。
<実施の形態5.>
図6は本発明の実施の形態5の製造方法で製造される太陽電池の概要を説明する斜視図である。本実施の形態5の太陽電池100は、電極51上に第1電極52と、光電変換層14と、第2電極56、とが順に積層された細長い短冊形の薄膜太陽電池50が多数配列されて、それらが電気的に直列接続されている。(以下で、薄膜太陽電池はセルと省略する。)隣接するセル50間には第1電極52を分離する第1溝91、光電変換層54を分離する第2溝92、第2電極56を分離する第3溝93が形成されている。隣接する一方のセル50の第2電極56が第2溝92の内部に入り込んで、その底部で他方のセル50の第1電極52と接続される。これにより、配列された複数のセル50が直列接続されている。
電極51側から光を入射するスーパーストレート型の太陽電池では、電極51としてガラスなどの透明な絶縁材料を使用する。また第1電極52はZnOなどの酸化物透明材料からなる透明電極を使用する。光電変換層14はアモルファスシリコンや微結晶シリコンなどの半導体層からなり、p層、i層、n層を積層して接合を形成される。光電変換層14は、第1電極52と第2電極56との間に電流が流れるように入射した光を電気に変換する。第2電極56は光電変換層14を通過した光を再び光電変換層14側に反射するように反射率の高い銀などの金属からなる。第1電極52の透明電極や第2電極56の金属電極はスパッタ法などで形成することができる。また、半導体からなる光電変換層14は半導体材料ガスを使用したCVD法などで形成することができる。第1溝91、第2溝92、第3溝93は各層を形成後にレーザースクライブ法などで形成することができる。
光の変換効率を高めるため、光電変換層14の光入射側には凹凸形状が形成される。図では、第1電極52に凹凸形状が形成された例を示している。つまり、凹凸形状が形成された透明電極付きの基板の上に光電変換層14が形成された場合を示している。ガラスの電極51に凹凸が形成されて、その上に第1電極52と光電変換層14とが積層されていても良い。また、光電変換層14が複数の接合層からなる場合に中間に挿入される層に同様な凹凸形状を形成しても良い。また、光電変換層14と第2電極56との間に凹凸形状が形成された透明導電層が挟まれていても良い。このような、凹凸形状は上記の実施の形態で述べたエッチングマスクや凹凸基板の製造する方法を利用して形成することができる。
図7は本発明の実施の形態5の太陽電池の製造方法を説明する部分断面図である。図7は図6のA−B部分の位置の断面に相当する。まず、図7(a)のようにガラスからなる電極51の上にZnOの透明導電膜からなる第1電極52を形成して、その上に上記の実施の形態で述べた方法でエッチングマスク15を形成する。次いで、上記の実施の形態で述べた凹凸基板の製造方法と同様にして、透明導電膜に凹部を形成することで、凹凸表面を有する透明導電膜付き基板を作製する。その結果、透明導電膜は局所的に薄くなった凹部が形成されているが連続した膜となる。この透明導電膜をレーザースクライブで加工して、第1溝91を形成し、第1電極52をセル50間で分離する。
次いで、図7(c)にように、第1電極52の上に接するように半導体からなる光電変換層14を形成する。シランガスと水素ガス、及びドーピング用のガス等を使用したプラズマCVD法で、シリコン系の光電変換層14を形成することができる。光電変換層14にもレーザースクライブで加工して第2溝92を形成し、セル50間を分離する。なお、第2溝92は第1溝91から少しずれた位置で、おおよそ第2溝92と平行に形成される。また、第2溝92の底部の第1電極52は切断しないように光電変換層14のみをレーザースクライブで除去する。
次いで、図7(d)にように光電変換層14の上に銀をスパッタして第2電極56を形成する。なお、図には示さないがシリコン系の光電変換層14と銀とは反応しやすいので間に透明導電膜を挟み込んでおくと良い。第2電極56は光電変換層14の上から第2溝92の底部に連続して形成される。さらに、レーザースクライブで光電変換層14と第2電極56を共に除去して第3溝93を形成する。第3溝93は第2溝92の第1溝91と反対側に近接した位置に形成され、第2溝92と概ね平行に形成される。また、第3溝93の底部の第1電極52は切断しないように光電変換層14と第2電極56とをレーザースクライブで除去する。これによって、隣接するセル50間で第2電極56が分離される。以上の工程を経て、隣接する一方のセル50aと他方のセル50bとが分離されて、一方のセル50aの第2電極56と、他方のセル50bの第1電極52とが第3溝93内で電気的に直列接続される。図7(d)において第1溝91から第3溝93までの間はセル間を分離すると共に、電気的に接続する接続領域90となっている。
図6には示さなかったが、さらに、直列接続した両端のセル50に配線がとりつけられ、この配線が外に出るようにして第2電極56の上に、電極51と同程度のサイズの保護シートなどが接着されて、セル50が封止される。以上のような工程を経て、太陽電池100が完成する。
上記は、凹凸を形成した透明電極層を有する基板上に光電変換層を形成した場合であったが、基板1自体に同様なエッチングマスクを使用して凹凸を形成しても良い。ガラス基板などはフッ酸系のエッチング液を使用して凹部を形成することができる。その場合、透明電極層からなる第1電極52は一様な膜厚することができ、導電性が良好となる。
また、バルク型のシリコン多結晶や単結晶の基板の表面に上記と同様のエッチングマスクを設けてエッチング処理を行って凹凸を形成しても良い。シリコン基板もフッ酸系のエッチング液を使用して凹部を形成することができる。凹凸を形成した基板に不純物拡散して、接合が形成された光電変換層を形成することができる。
本実施の形態5のように実施の形態1〜4に示されるようなエッチングマスクを使用して凹凸の表面を有する太陽電池の基板を製造する工程と、凹凸が形成された前記基板に光電変換層を形成する工程と、を有するので、光散乱性に優れた太陽電池の製造が容易となり、生産性がよくなる。また、積層構造内に透明導電層や導電層を有する薄膜太陽電池において、この透明導電層や導電層が実施の形態1〜4に示されるようなエッチングマスクを使用して凹凸の表面に加工すると、光散乱性に優れた太陽電池の製造が容易となり、生産性がよくなる。
以上のいずれかの実施の形態で述べた一部の構成を、技術的な矛盾が生じなければ他の実施の形態に置き換えたり組み合わせたりしても良い。
本発明は、エッチングマスクの形成を容易とし、凹凸基板の製造、および太陽電池の製造の生産性を向上することができる。
1 基板、2 膜、5 樹脂膜、9 粒子、12 凹部、19 開口部、20 穴、 21 転写基材、31 転写基材、34 光、35 電源35、41 転写基材、44 光、42 帯電装置、43 供給装置、50 薄膜太陽電池(セル)、51 基板、52 第1電極、56 第2電極、90 接続領域、91 第1溝、92 第2溝、93 第3溝、100 太陽電池。

Claims (8)

  1. 基板の上に樹脂膜を形成する樹脂膜形成工程と、
    前記樹脂膜の膜厚よりも粒径の大きい粒子を前記樹脂膜の上に付着させる付着工程と、
    付着した前記粒子を前記基板側に押して前記粒子の一部が前記樹脂膜の底面に接するようにする押圧工程と、
    前記粒子を除去して前記樹脂膜を貫通する穴を形成する穴形成工程と、
    を有するエッチングマスクの形成方法。
  2. 請求項1に記載のエッチングマスクの形成方法であって、
    前記粒子は略球形であることを特徴とするエッチングマスクの形成方法。
  3. 請求項1または2に記載のエッチングマスクの形成方法であって、
    前記粒子の平均粒径が前記樹脂膜の膜厚の2倍以上であることを特徴とするエッチングマスクの形成方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のエッチングマスクの形成方法であって、
    前記付着工程は前記粒子を前記基板とは別の転写基材上に置く工程と、
    前記転写基材と前記基板とを対向させて前記粒子を前記基板側に転写する工程と、
    を有することを特徴とするエッチングマスクの形成方法。
  5. 請求項4に記載のエッチングマスクの形成方法であって、
    前記粒子を前記転写基材上に置く工程は、帯電した前記粒子を前記転写基材に静電吸着させる工程であり、
    前記転写する工程は、前記基板に静電転写させる工程であることを特徴とするエッチングマスクの形成方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のエッチングマスクの形成方法で基板の上にエッチングマスクを形成する工程と、
    前記エッチングマスクの穴にエッチング液を供給して前記基板の表面に凹部を形成する工程と、
    前記凹部の形成後に、前記エッチングマスクを除去する工程と、
    を有することを特徴とする凹凸基板の製造方法。
  7. 請求項6に記載の凹凸基板の製造方法であって、
    前記基板は透明導電層を有し、前記エッチングマスクは前記透明導電層の上に形成されて、前記透明導電層に凹部が形成されることを特徴とする凹凸基板の製造方法。
  8. 請求項6または7に記載の凹凸基板の製造方法で太陽電池の基板を製造する工程と、
    凹凸が形成された前記基板に光電変換層を形成する工程と、を有する太陽電池の製造方法。
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