JP2011233424A - 押し込み式ソケットの端子構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】小スペースに設置することができる押し込み式のソケットに使用される小型の給電端子であり、受電端子との接続時に十分感知可能なクリック感を生じさせることができ、また、受電端子を介して照明灯の保持が可能な、押し込み式のソケットにとって最適な給電端子の構造を提供する。
【解決手段】 ショーケース1などに使用されるソケット10であって、断面円形をした棒状の受電端子36に接する給電端子41は、断面コ字状をした基板部42と、基板部42の一端から突出され、受電端子36を挟持する一対の接触片43とを有し、接触片43に受電端子36が嵌合する円弧状湾曲部46を形成したことを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 ショーケース1などに使用されるソケット10であって、断面円形をした棒状の受電端子36に接する給電端子41は、断面コ字状をした基板部42と、基板部42の一端から突出され、受電端子36を挟持する一対の接触片43とを有し、接触片43に受電端子36が嵌合する円弧状湾曲部46を形成したことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えば、ショーケースなどの照明装置に使用されるソケット、特に、照明灯の受電端子と接する給電端子の改良に関する。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに設置されるショーケースには、例えば、本件出願人に係る下記特許文献1に開示されているソケットが使用されている。このソケットは、陳列室の天井板あるいは仕切板などの下面に固定的に取付けたソケット本体と、蛍光灯などの端部に取り付けられた照明灯ホルダーと、を有し、ソケット本体の係合部に照明灯ホルダーの嵌合部を下方から上方に押し込むことにより、蛍光灯などを取り付けるようにした、いわゆる押し込み式のソケットである。
このソケットは、照明灯ホルダーのソケット本体にする押し込み操作のみで蛍光灯などの一対の受電端子がソケット本体側の給電端子に電気的導通可能となるように構成されている。
したがって、この押し込み式のソケットは、照明灯ホルダーをソケット本体に対し下方から上方に向かって移動させるのみで蛍光灯などを取り付けることができ、蛍光灯などの取り付けが極めて簡単で、蛍光灯などを軸線方向に移動させることがないので、スペースを最大限利用した照明が可能となる。特に、ショーケースの棚下などの狭小な場所であっても蛍光灯などを簡単に設置でき、経年劣化した蛍光灯の交換も容易にできるなど、優れた利便性を有している。
ところが、この押し込み式のソケットは、照明灯ホルダーとソケット本体との嵌合時にクリック感を生じさせているので、照明灯ホルダーとソケット本体の連結状態は操作者に十分伝わるものの、受電端子と給電端子との電気的導通状態を感知するクリック感は生じさせるものとはなっていない。
一般的な蛍光灯のソケットにおける給電端子の構造に関しても、例えば、下記特許文献2に開示されているように、ソケットに設けられた給電端子は、蛍光灯の端部から突出された一対の棒状をした受電端子との電気的接続状態を確実にするため、薄肉の平板を折り曲げて形成しており、弾性を備えた直状平板からなる一対の接触片が弾性変形して棒状の受電端子を挟持するのみである。
しかし、このような一対の弾性直状平板からなる接触片で構成された給電端子は、断面円形の棒状をした受電端子を挟持するとき、断面円形の受電端子に押されて各接触片は弾性変形して当接するので、両者の接触状態はスムーズに行われるが、クリック感を生じさせる構造とはなっていない。
また、前述した特許文献1に開示されているソケットの給電端子では、受電端子を挟持したとき、給電端子自体が受電端子を介して照明灯を保持する構造とはなっていない。照明灯の保持は、照明灯ホルダーの嵌合部とソケット本体の係合部との凹凸嵌合によって行われ、これにより照明灯の重量を支えているが、さらに照明灯の保持力を高めようとすれば、嵌合部と係合部を大型化しなければならず、照明灯ホルダーとソケット本体の構成自体が大型化し、ショーケースの棚下などのような狭小な場所に設置するソケットとしては好ましくない。
さらに、押し込み式のソケットは、小さなスペースに設置しなければならないので、照明灯ホルダーのみでなくソケット本体も小型化しなければならないが、このようにすれば、給電端子自体も小片化し、実質的に照明灯を保持する力を発揮するに十分な長さや幅を有するものにすることが困難になる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、小スペースに設置することができる押し込み式のソケットに使用される小型の給電端子であり、受電端子との接続時に十分感知可能なクリック感が得られ、また、受電端子を介して照明灯の保持力の高い、押し込み式のソケットにとって最適な給電端子の構造を提供することにある。
上記目的を達成する本発明に係る押し込み式のソケットは、ショーケースなどに使用されるものであって、その給電端子の構造は、基板部と、当該基板部の一端から突出され、断面円形をした棒状の受電端子を挟持する、板バネ状をした一対の接触片と、前記基板部の他端から突出され、給電用導線が接続される導線接続部と、から構成され、前記接触片に前記受電端子が嵌合する円弧状湾曲部を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、照明灯に取り付けられた照明灯ホルダーの嵌合部をソケット本体の係合部に押し込むと、受電端子がソケット本体側の給電端子、つまり、板バネ状の一対の接触片を弾性変形しつつ、接触片の円弧状湾曲部に嵌合し保持されるが、この押し込む時点で受電端子が板バネ状の接触片を乗り越えるときに、クリック感が生じることになり、給電端子と受電端子が直接接触する真の接続時点でのクリック感が得られる。
また、接触片の円弧状湾曲部は、断面円形の受電端子を外方から包み、これを保持することになるので、給電端子自体も照明灯の重量を支えることになり、照明灯の保持力が向上する。したがって、照明灯ホルダーとソケット本体の構成を不必要に大型化することがなく、照明灯の保持力を向上させることができ、押し込み式ソケット全体のコンパクト化を図ることができ、材料コスト的にも有利となる。
請求項2の発明では、前記給電端子を成形するとき、平板をプレス成形することにより、基板部を底部と両側片からなる断面コ字状に形成し、前記接触片を前記両側片から一体的に伸延させ、前記導線接続部を前記底部から反接触片側に一体的に伸延させたので、基板部から一対の接触片が突出しても、断面コ字状で強度のある前記基板部が両接触片及び前記導線接続部をしっかりと保持することになり、強度的に優れた給電端子となる。しかも、プレス成形であるため、成形が容易で、量産可能となり、コスト的にも有利となる。
請求項3の発明では、前記基板部の先端から接触片の円弧状湾曲部までの長さ(L)が接触片の円弧状湾曲部の内径(D)の5倍となるようにしたので、前記給電端子の接触片が高い剛性を有するものとなり、受電端子の保持力が向上する。
請求項4の発明では、前記接触片の開き角(θ)を45度〜90度となるように形成したので、前記給電端子の接触片間に受電端子を受け入れ易いものとなる。
請求項5の発明では、前記給電端子の接触片を保持する場合、前記基板部を前記ソケット本体のケースに形成された保持部に嵌合保持し、前記接触片の先端部を前記ケースに形成された当接部に拡開不能に当接保持したので、接触片はいわば両端支持されたものとなり、受電端子が給電端子の接触片間に挿入されたときは、中間に形成された円弧状湾曲部が作用点となり、強力に照明灯ホルダー端子の保持することになり、給電端子による照明灯の保持力が大幅に向上し、しかも、弾性変形時の弾性力も向上するので、より明確なクリック感が得られる。
さらに、両端支持構造の給電端子であるため、幅が狭く、薄い素材により形成でき、ソケット本体も小型できるのみでなく、照明灯ホルダーをソケット本体に挿入する時に、受電端子により給電端子が押圧されても、給電端子がケースの壁などに当らず、軽くスムーズに挿入できるという効果もある。場合によっては、給電端子とケースの壁などとの間の距離を調整すれば、給電端子の照明灯保持力も調整できる。
請求項6の発明では、ソケット本体の係合部と照明灯ホルダーの嵌合部が凹凸嵌合する凸部と穴の位置を、受電端子が給電端子に誘導され、適正な接続位置となるような位置としたので、ソケット本体に照明灯ホルダーの連結時に、給電端子と受電端子の接触したクリック感が生じ、操作者に接続状態を感知させるより明瞭なクリック感が得られる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施形態>
スーパーマーケットなどの店舗内に設置されるショーケース1は、公知に属するため詳述は避けるが、図1に示すように、断熱ケース2の内側に陳列棚3が設けられている。陳列棚3は、複数の仕切板4により多段に仕切られ、前面が開口された複数の陳列室5が形成されている。各陳列室5には仕切板4や天蓋8が設けられているが、仕切板4や天蓋8には、本実施形態に係る押し込み式のソケット10が固定的に取り付けられている。なお、各陳列室5には、冷凍機6からの冷気(白抜き矢印)がダクト7を介して導かれるようになっている。
<第1の実施形態>
スーパーマーケットなどの店舗内に設置されるショーケース1は、公知に属するため詳述は避けるが、図1に示すように、断熱ケース2の内側に陳列棚3が設けられている。陳列棚3は、複数の仕切板4により多段に仕切られ、前面が開口された複数の陳列室5が形成されている。各陳列室5には仕切板4や天蓋8が設けられているが、仕切板4や天蓋8には、本実施形態に係る押し込み式のソケット10が固定的に取り付けられている。なお、各陳列室5には、冷凍機6からの冷気(白抜き矢印)がダクト7を介して導かれるようになっている。
ソケット10は、仕切板4や天蓋8(以下、取付基板11と総称する)の下面に左右一対設けられ、それぞれが照明灯Sの端部を支持するが、左右同様の構成であるため一方のみについて説明する。
ソケット10は、図2及び図3Aに示すように、概して、取付基板11に固定的に取り付けられるソケット本体12と、蛍光灯からなる照明灯Sの端部に設けられた照明灯ホルダー30とを有している。そして、蛍光灯を取付ける場合には、まず、照明灯Sの端部に照明灯ホルダー30を取り付けた後、照明灯ホルダー30の嵌合部32をソケット本体12の係合部15に押し込む。これにより照明灯Sの受電端子36とソケット本体12側の給電端子41が電気的に接続状態となる。
さらに詳述する。まず、ソケット本体12は、図2に示すように、全体的に断面L字形状をした合成樹脂製のものであり、取付基板11に取り付けられる基部13と、基部13の側端から垂下され、照明灯ホルダー30の嵌合部32が係合する係合部15とを有している。
基部13は、上下一対の支持片16,17間に回動不能に埋設されたナット18を有しており、このナット18に取付基板11を挿通してビス19を螺合させることによりソケット本体12が取付基板11に固定的に取り付けられる。ただし、これのみでなく、例えば、取付基板11に断面コ字状をした一対のレール状部材を設け、ソケット本体12側に設けたくさび部材が前記レール状部材に入り込むことによりソケット本体12が取付基板11に固定的に取り付けられるようにしてもよい。
係合部15は、基部13の側部に一体に形成された壁体20と、壁体20に脱着自在に取り付けられるケース21とから構成されている。壁体20とケース21とは凹凸嵌合されるが、これのみに限定されるものではなくスライド式に連結してもよい。
係合部15は、内部に後述の給電端子41を収用した後に、ケース21を壁体20に取り付けるが、このケース取付状態の係合部15は、全体が矩形箱状の柱体となり、これに沿って照明灯ホルダー30の嵌合部32が押し込まれる。
なお、基部13の側部に形成された壁体20には、切欠溝22が形成されているが、これはソケット本体12に照明灯ホルダー30を連結するとき、照明灯Sの受電端子36が内部を摺動する溝である。
照明灯ホルダー30は、図2及び図3Bに示すように、照明灯Sの端部が嵌合される有底円筒状のスリーブ31と、箱状柱体の係合部15に嵌合される矩形断面をした筒状の嵌合部32とを有している。スリーブ31は、底壁33にY字状をした3本のスリット34が形成され、その中心に通孔35が開設されている。通孔35は、照明灯Sの端部から突設された、断面円形の棒状をした受電端子36が挿入される部分であり、3本のスリット34は、受電端子36を通孔35に挿入するとき、底壁33の変形を容易にするために形成されたもので、この変形により受電端子36の挿入を円滑に行うことができる。
スリーブ31の開放側には、その先端部位の外周にシール部材37が設けられている。このシール部材37は、照明灯Sの外部に設けられる保護カバー38の内面により加圧され、水滴あるいは湿気などが照明灯Sあるいはスリーブ31内に浸入しないように気密性を保持するものである。
嵌合部32は、図3Bに示すように、前述した断面矩形の箱状をした係合部15との嵌合を容易にするため上部が漏斗状に拡開されているが、その基部側は矩形断面とされており、全体的には。図2に示すように、有底筒状をしたものとなっている。
嵌合部32の側壁32aには、その底部に照明灯ホルダー30の内部に浸入した水滴などを外部に排出するドレン溝39が開設され、このドレン溝39の上端には、ソケット本体12の凸部21aが嵌合する穴40が開設されている。
照明灯ホルダー30の嵌合部32を係合部15に沿って押し込むことによりケース21の側壁に設けられた凸部21aが穴40と嵌合し、ソケット本体12に照明灯ホルダー30が連結される。特に、凸部21aは、円弧状に突出されており、穴40と嵌合が円滑に行われるようになっているが、この凸部21aの位置は、ソケット本体12に照明灯ホルダー30が連結されたとき、つまり、凸部21aが穴40に嵌合したとき、受電端子36の円弧状湾曲部46に給電端子41が誘導され、適正な接続位置となるように設定されている。
なお、ソケット本体12と照明灯ホルダー30との連結は、凸部21aと穴40との嵌合のみでなく、ソケット本体12の外周面と照明灯ホルダー30の内周面に形成された凹凸部による凹凸嵌合により行ってもよい。
係合部15の内部に収容される一対の給電端子41の各々は、図3A及び図4に示すように、断面コ字状をした基板部42と、基板部42の一端から突出され、棒状の受電端子36を挟持する一対の接触片43と、基板部42の他端から突出され、給電用導線44が接続される導線接続部45と、を有し、接触片43には棒状の受電端子36が嵌合する円弧状湾曲部46が形成されている。
給電端子41を成形するに当たっては、平板をプレス成形することにより行う。所定形状に打ち抜かれた平板をプレスにより折り曲げ成形して個々の給電端子41を成形してもよく、あるいは金型を作成し多数の給電端子41を一括して成形してもよいが、いずれにしてもプレス成形することにより基板部42と接触片43及び導線接続部44などを一体的に成形することが好ましい。
所定形状の打ち抜き平板をプレスにより折り曲げ成形する場合には、給電端子41の基板部42は、底部42aと両側片42bとからなる断面コ字状に折り曲げ成形することが好ましい。断面コ字状にすれば、基板部42の剛性が高まり、長尺な給電端子41の軸線方向中央部分に剛性の高い部分が位置することになり、給電端子41全体の強度が向上する。つまり、基板部42の両側片42bを延長することにより対向する一対の接触片43となるが、この接触片43は、断面コ字状で高剛性の基板部42に基端が支持されたものとなり、小片であっても強度的に優れたものとなる。
したがって、接触片43に円弧状湾曲部46を形成すると、強度的に優れたものの剛性がさらに高められ、より強度的に優れた給電端子となる。
本実施形態の給電端子41は、円弧状湾曲部46に受電端子36を収容したときに、照明灯Sの重量を保持可能な高強度の接触片43であることが好ましいことから、寸法に関する実験を行った。この寸法は、基板部42の先端から接触片43の円弧状湾曲部46の中心までの長さLに関するもので、通常規定寸法である円弧状湾曲部46の内径Dとの関係から決定することとした。
実験は、一対の接触片43の相互間を0.5mmとした状態で、基板部42の先端から一定内径D(1.0mm)の円弧状湾曲部46を形成する位置を、種々変化させた接触片43を複数準備し、一定の開き角でセットした後、円弧状湾曲部46に嵌合した受電端子36を引っ張り、その強度を調べた。
この結果、基板部42の先端から接触片43の円弧状湾曲部46の中心までの長さLが円弧状湾曲部46の内径Dの2〜6倍程度にすることが好ましいことが判明した。より好ましくは、内径Dの3〜5倍程度であった。内径Dの2倍以下であれば、接触片43の剛性が高く、円弧状湾曲部46に受電端子36を挿入しにくく、内径Dの6倍以上であれば、接触片43の剛性が弱く、クリック感が生じにくい。
また、前記実験と同様の相互間間隔、円弧状湾曲部46で、前記長さLが前記内径Dの3倍にした接触片43で、開き角θについても受電端子36の挿入し易さの実験を行った。実験は、同一の接触片43で開き角θのみを変化させてセットし、円弧状湾曲部46に受電端子36を嵌合し、このときの挿入感覚が容易か否かを複数人で判断した。45度〜90度の開き角θが比較的良好であったが、60度が最も好ましくことが判明した。
なお、基板部42の反接触片側には、中間板部47を介して導線接続部48が基板部42と一体に形成されている。導線接続部48には、給電用導線44がカシメにより接続されているが、溶接などにより接続してもよい。
また、本実施形態の一対の接触片43のソケット本体12での設置は、基板部42がソケット本体12のケース21に形成された保持部49間に嵌合支持され、先端部がケース21に形成された当接部50の壁面に拡開不能に当接保持されている。
このように構成すれば、接触片43は、保持部49に支持された基板部42と当接部50とにより、いわば両端支持されたものとなる。したがって、受電端子36が給電端子41の接触片43間に挿入されると、接触片43は、中間に形成された円弧状湾曲部が作用点となり、強力に受電端子36を保持することになり、給電端子の照明灯を保持する力は大幅に向上する。また、弾性変形時の弾性力が向上する結果、クリック感がより明確なものとなる。
さらに、両端支持構造の給電端子41にすると、接触片43の強度がより向上することになるため、接触片43の幅W(図4参照)を小さく、使用する平板も薄い板材により形成でき、ソケット本体12も小型化できる。
さらに好ましいことに、相互に離間した位置に設けられている保持部49と当接部50により支持された給電端子41となるため、外方に弾性変形しても、この変形を邪魔するものがない。したがって、照明灯ホルダー30をソケット本体12に挿入する時に、受電端子36により給電端子41が押圧されても、給電端子41がケース12の壁などに当り、その弾性変形が阻害されることがなく、この弾性を利用して軽くスムーズに挿入できる。
なお、場合によっては、給電端子41の弾性変形を規制する規制部材51(破線で示す)をケース12の壁などに設け、給電端子41と規制部材51との間の距離を調整すれば、給電端子の照明灯保持力も調整可能となる。
次に、本実施形態に係る押し込み式の照明装置の組み立て操作を説明する。
まず、取付基板11にビス19を挿通し、ソケット本体12のナット18と螺合する作業を行い、ソケット本体12の基部13を取付基板11に2箇所取り付ける。
次に、導線接続部46に給電用導線44が接続された接触片43の基板部42をケース21の保持部49間に嵌合し、接触片43の先端を当接部50に当接させる。この結果、給電端子41は、接触片43の両端が支持された状態でケース21内に保持される。そして、接触片43が取り付けられたケース21を壁体20に取り付けると、箱状柱体の係合部15が形成される。
一方、照明灯Sの両端部に照明灯ホルダー30のスリーブ31を嵌合し、照明灯Sの受電端子36を通孔35から突出させる。この状態の照明灯ホルダー30の各嵌合部32を、ソケット本体12の係合部15の下端に嵌合し押し込む。
この押し込により照明灯Sの受電端子36は、ソケット本体12の壁体20に形成された切欠溝22に沿って摺動しつつ、所定の開き角θで拡開された状態の一対の接触片43にガイドされつつ両接触片43間に入り込む。
さらに照明灯ホルダー30の嵌合部32を係合部15に押し込むと、照明灯Sの受電端子36が一対の接触片43の円弧状湾曲部46の狭小な入り口部分を押し広げて、両円弧状湾曲部46間に入る。このとき、受電端子36により相互に離間する方向に変位された両接触片43は、受電端子36が入り口部分を超えると、両接触片43の強力な弾性戻りにより近接し、受電端子36を把持すると共に、クリック感を生じさせることになり、これが照明灯ホルダー30を持っている操作者に伝わる。つまり、給電端子41と受電端子36との直接接触した時点で、クリック感が生じることになり、操作者は、給電端子41と受電端子36の真の接続状態を感知することができる。
また、ソケット本体12に照明灯ホルダー30が連結されると、ソケット本体12側の凸部21aが照明灯ホルダー30側の穴40と嵌合する。この嵌合したとき、受電端子36の円弧状湾曲部46内で給電端子41が適正な接続位置となる。ただし、凸部21aと穴40は、凹凸嵌合するものであれば、ソケット本体12と照明灯ホルダー30のいずれにあってもよい。このようにすれば、ソケット本体12に照明灯ホルダー30の連結時に、給電端子41と受電端子36の接触したクリック感が生じ、操作者に接続状態を感知させるより明瞭なクリック感が得られる。
このようにして受電端子36を把持した給電端子41の接触片43には、照明灯Sなどの重力が作用するが、両接触片43は両端支持されているので、十分これに対抗することができる。
<第2の実施形態>
前述した第1の実施形態は、給電端子41の接触片43が保持部49と当接部50で保持された、いわゆる両端支持された状態でケース21内に収容されているが、給電端子が保有する剛性によっては、必ずしも両端支持でなく、先端側をフリーな状態としてもよい。なお、図6においては、前記実施形態と同一部材には同一符号を付し、以下、その説明も省略する。
<第2の実施形態>
前述した第1の実施形態は、給電端子41の接触片43が保持部49と当接部50で保持された、いわゆる両端支持された状態でケース21内に収容されているが、給電端子が保有する剛性によっては、必ずしも両端支持でなく、先端側をフリーな状態としてもよい。なお、図6においては、前記実施形態と同一部材には同一符号を付し、以下、その説明も省略する。
例えば、給電端子41Aを比較的肉厚の板材を用いて形成する。その基板部42はケース21の保持部49間に嵌合することにより保持する。しかし、接触片43の先端側は、図6に示すように、ケース21内で当接部50などと接することなく、フリーな状態でケース21内に収納する。
このような給電端子41Aであっても、前記第1の実施形態のものより受電端子36を保持する能力は劣るものの、剛性のある接触片43により比較的強力に受電端子36を保持することができ、優れたクリック感を生じさせる。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上述した実施形態は、ショーケースに適用した場合について説明したが、本発明は、これのみに限定されるものではなく、蛍光灯のように突出する受電端子を有する照明設備であれば、種々利用可能である。また、上述した実施形態の基板部は、断面コの字状をしたものであるが、強度を有するものであれば、厚肉の板材あるいは棒材などであってもよい。さらに、上述した実施形態では、接触片の両端をケースに形成した保持部あるいは当接部により保持しているが、これのみでなくケースの内壁を利用してもよいことはいうまでもない。
本発明は、例えば、ショーケースに適用した押し込み式の照明装置の端子構造として好適に利用できる。
1…ショーケース、
10…ソケット、
11…取付基板、
12…ソケット本体、
15…係合部、
21a…凸部、
30…照明灯ホルダー、
32…嵌合部、
36…受電端子、
40…穴、
41…給電端子、
42…基板部、
43…接触片、
44…給電用導線、
45…導線接続部、
46…円弧状湾曲部、
42a…底部、
42b…側片、
49…保持部、
50…当接部、
D…円弧状湾曲部の内径、
L…先端から円弧状湾曲部までの長さ、
S…照明灯、
θ…接触片の開き角。
10…ソケット、
11…取付基板、
12…ソケット本体、
15…係合部、
21a…凸部、
30…照明灯ホルダー、
32…嵌合部、
36…受電端子、
40…穴、
41…給電端子、
42…基板部、
43…接触片、
44…給電用導線、
45…導線接続部、
46…円弧状湾曲部、
42a…底部、
42b…側片、
49…保持部、
50…当接部、
D…円弧状湾曲部の内径、
L…先端から円弧状湾曲部までの長さ、
S…照明灯、
θ…接触片の開き角。
Claims (6)
- 取付基板に固定的に取り付けられるソケット本体と、照明灯の端部に設けられた照明灯ホルダーとを有し、当該照明灯ホルダーの嵌合部を前記ソケット本体の係合部に押し込むことにより前記照明灯側の断面円形をした棒状端子である受電端子と前記ソケット本体側の給電端子とを電気的に接続状態とする押し込み式ソケットであって、
前記給電端子は、基板部と、当該基板部の一端から突出され、前記棒状端子を挟持する板バネ状をした一対の接触片と、前記基板部の他端から突出され、給電用導線が接続される導線接続部と、を有し、前記接触片に前記棒状端子が嵌合する円弧状湾曲部を形成したことを特徴とする押し込み式ソケットの端子構造。 - 前記給電端子は、平板をプレス成形することにより、前記基板部を底部と両側片からなる断面コ字状に形成し、前記接触片を前記両側片から一体的に伸延させ、前記導線接続部を前記底部から反接触片側に一体的に伸延させたことを特徴とする請求項1に記載の押し込み式ソケットの端子構造。
- 前記給電端子は、前記基板部の先端から前記接触片の円弧状湾曲部までの長さ(L)が前記接触片の円弧状湾曲部の内径(D)の2倍〜6倍となるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の押し込み式ソケットの端子構造。
- 前記給電端子は、前記接触片の開き角(θ)が、45度〜90度となるように形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の押し込み式ソケットの端子構造。
- 前記給電端子は、前記基板部を前記ソケット本体のケースに形成された保持部に嵌合保持し、前記接触片の先端部を前記ケースに形成された当接部に拡開不能に当接保持したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の押し込み式ソケットの端子構造。
- 前記ソケット本体の係合部と前記照明灯ホルダーの嵌合部とは、当該嵌合部の前記係合部への押し込みにより凹凸嵌合する凸部と穴とを有し、当該凸部と穴の位置は、前記受電端子の円弧状湾曲部に前記給電端子が誘導され、適正な接続位置となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の押し込み式ソケットの端子構造。
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JP2010104009A JP2011233424A (ja) | 2010-04-28 | 2010-04-28 | 押し込み式ソケットの端子構造 |
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Cited By (1)
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KR102292001B1 (ko) * | 2020-06-11 | 2021-08-23 | (주)영진이엘 | 쇼케이스용 조명 장치 |
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2010
- 2010-04-28 JP JP2010104009A patent/JP2011233424A/ja active Pending
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