JP2011233040A - 同一対象物判定装置および同一対象物判定方法 - Google Patents

同一対象物判定装置および同一対象物判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを短時間で判定すること。
【解決手段】同一人判定装置は、第1の画像データから顔領域をテンプレートとして抽出するとともに、第1の撮像装置のレンズの焦点と対象物とを結ぶ線を第2の画像へ投影した線(エピポーラ線)を算出する。また、同一人判定装置は、算出したエピポーラ線上で、テンプレートと第2の画像の部分領域とを照合し、照合結果に基づいて第2の画像データ中に同一人が含まれるか否かを判定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを判定する同一対象物判定装置および同一対象物判定方法に関する。
1台の撮像装置の撮影範囲を超える範囲にいる人物を撮影するために、複数の撮像装置を用いて撮影が行われる場合がある。このような場合、各撮像装置の撮影範囲に重複部分があると、同一人物が、同時に撮影された複数の画像中に写りこんでいることがある。画像の使用用途によっては、そのように複数の画像中に写りこんでいるどの人物とどの人物が同一人であるかを判定する必要がある。
例えば、特許文献1には、イベント会場など不特定多数の来場者がいる場所で、来場者の人数を正確にカウントするために、複数の画像中に重複して写りこんでいる人物を顔照合によって識別する技術が開示されている。
具体的には、特許文献1に記載の技術では、一方の画像中から1つの顔画像をテンプレートとして抽出し、他方の画像中に含まれる全ての顔画像と照合していく。そして、特許文献1に記載の技術では、テンプレートと合致する顔画像が他方の画像から検出された場合に、テンプレートとして抽出された顔画像の人物が、他方の画像中に重複して写りこんでいると判定する。
このように、特許文献1に記載の技術では、一方の画像に含まれる顔画像と他方の画像に含まれる顔画像とを総当りで照合することによって複数の画像中で重複する顔画像を検出することとしている。
特開2007−102341号公報
しかしながら、一般に、顔照合のような画像照合に要する演算量は大きい。このため、上記の特許文献1に記載の技術では、多数の人物が写っている画像を短時間で処理することはできなかった。
特に、看板や広告ディスプレイを見ている人物の数を数える場合のように、状況が短時間で変化していく環境の中で同一人物を特定しなければならない場合もある。このような場合、特許文献1に記載の技術のように総当たり的に顔照合を行っていたのでは、時々刻々と変化する状況に対応できないおそれがある。
これらのことから、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを短時間で判定することができる同一対象物判定装置あるいは同一対象物判定方法の実現が課題となっている。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであって、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを短時間で判定することができる同一対象物判定装置および同一対象物判定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、第1の撮像装置によって撮影された第1の画像および第2の撮像装置によって撮影された第2の画像に同一の対象物が含まれるか否かを判定する同一対象物判定装置であって、前記第1の画像から前記対象物の画像をテンプレートとして抽出する抽出部と、前記対象物の画像に基づく幾何的条件を用いて前記第2の画像における前記対象物の探索範囲を決定する探索範囲決定部と、前記探索範囲決定部によって決定された探索範囲内において、前記抽出部によって抽出されたテンプレートと前記第2の画像の部分領域とを照合する照合部と、前記照合部による照合結果に基づいて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像中に含まれるか否かを判定する判定部とを備えたことを特徴とする。このため、本発明によれば、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを短時間で判定することができるという効果を奏する。
また、本発明は、上記の発明において、前記探索範囲決定部は、前記第1の撮像装置のレンズの焦点と前記対象物とを結ぶ線を前記第2の画像へ投影した線であるエピポーラ線を前記探索範囲として算出し、前記照合部は、前記探索範囲決定部によって算出されたエピポーラ線上で、前記テンプレートと前記第2の画像の部分領域とを照合することを特徴とする。このため、本発明によれば、探索範囲が狭まる結果、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かをより短時間で判定することができるという効果を奏する。
また、本発明は、上記の発明において、前記テンプレートの大きさに基づいて前記第1の撮像装置から前記対象物までの距離を推定する距離推定部と、前記距離推定部によって推定された前記第1の撮像装置から前記対象物までの距離に基づいて前記エピポーラ線上の探索範囲を制限する範囲制限部とをさらに備え、前記照合部は、前記範囲制限部によって制限された探索範囲内において前記テンプレートと前記第2の画像の部分領域との照合を行うことを特徴とする。このため、本発明によれば、探索範囲がさらに狭まる結果、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かをさらに短時間で判定することができるという効果を奏する。
また、本発明は、上記の発明において、前記照合部は、前記エピポーラ線上の位置に基づいて前記テンプレートまたは前記第2の画像の部分領域の大きさを調整したうえで、前記テンプレートと前記第2の画像の部分領域との照合を行うことを特徴とする。このため、本発明によれば、照合精度を高めることができるという効果を奏する。
また、本発明は、上記の発明において、前記照合部は、前記テンプレートを複数の部分画像に分割するとともに、前記エピポーラ線上の各位置において前記部分画像を前記エピポーラ線とは異なる方向へずらしながら前記第2の画像との照合を複数回行い、前記判定部は、前記エピポーラ線上の各位置における前記部分画像と前記第2の画像の部分領域との照合結果のうち一致度が最も高い照合結果を当該位置における照合結果として用いて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像中に含まれるか否かを判定することを特徴とする。このため、本発明によれば、画像の歪みを考慮した照合処理を少ない処理負荷で行うことができるという効果を奏する。また、算出されたエピポーラ線が理想的なエピポーラ線からずれている場合であっても、かかる誤差を吸収して適切に照合を行うことができるという効果も奏する。
また、本発明は、上記の発明において、前記照合部は、前記テンプレートを複数の部分画像に分割するとともに、前記部分画像ごとに前記第2の画像との照合を行い、前記判定部は、前記部分画像と前記第2の画像の部分領域との照合結果のうちの一部の照合結果を用いて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像に含まれるか否かを判定することを特徴とする。このため、本発明によれば、第1の画像中に含まれる対象物が第2の画像中では部分的にしか含まれていないような場合であっても、両者の照合を精度よく行うことができるという効果を奏する。
また、本発明は、上記の発明において、前記テンプレートの大きさに基づいて前記対象物の3次元位置を推定する位置推定部と、前記判定部によって前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像に含まれると判定された場合に、前記第1の撮像装置のレンズの焦点と前記対象物とを結ぶ線および前記第2の撮像装置のレンズの焦点と前記対象物とを結ぶ線に基づいて前記対象物の3次元位置を特定する位置特定部とをさらに備え、前記判定部は、前記位置特定部によって特定された前記対象物の3次元位置と、前記位置推定部によって推定された前記対象物の3次元位置との比較結果に基づいて判定結果の正当性を検証することを特徴とする。このため、本発明によれば、誤判定を防止することができるという効果を奏する。
本発明によれば、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを短時間で判定することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る同一対象物判定手法で用いられる画像データの撮影方法を示す図である。 図2は、本発明に係る同一対象物判定手法の概要を示す図である。 図3は、実施例1に係る同一人判定装置の構成を示すブロック図である。 図4は、照合部および判定部の動作例を示す図である。 図5は、照合部および判定部の他の動作例を示す図である。 図6は、テンプレートのサイズ調整を行う場合の照合部の動作例を示す図である。 図7は、画像歪みを考慮した照合処理を行う場合の照合部の動作例を示す図である。 図8は、実施例1に係る同一人判定装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。 図9は、相互照合処理の処理手順を示すフローチャートである。 図10は、実施例2に係る同一人判定装置の構成を示すブロック図である。 図11は、位置推定部および探索範囲制限部の動作例を示す図である。 図12は、判定結果の正当性を検証する場合の動作例について示す図である。 図13は、エピポーラ幾何拘束以外の幾何的条件を利用して対象物の探索範囲を限定する場合の動作例について示す図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る同一対象物判定手法を適用した同一対象物判定装置および同一対象物判定方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る同一対象物判定手法の概要について図1および図2を用いて説明した後に、本発明に係る同一対象物判定手法を適用した実施例を図3〜図13を用いて説明することとする。
まず、実施例の詳細な説明に先立ち、本発明に係る同一対象物判定手法の概要について説明する。なお、以下では、対象物が人物である場合について説明する。また、以下では、人物の顔画像をテンプレートとして抽出する場合について説明するが、テンプレートとして抽出する部位は、必ずしも顔である必要はない。また、本発明に係る同一対象物判定手法は、人物以外の対象物に対しても適用可能である。
図1は、本発明に係る同一対象物判定手法で用いられる画像データの撮影方法を示す図である。ここで、同図に示す例では、第1の撮像装置である撮像装置11と第2の撮像装置である撮像装置12とによって撮影対象範囲にいる人物がほぼ同時に撮影される。
同図に示したように、撮像装置11の撮影範囲には、人物H1および人物H2がおり、撮像装置11によって撮影された第1の画像データ内には、人物H1の顔領域Faと、人物H2の顔領域Fbとが含まれる。また、撮像装置12の撮影範囲にも、人物H1および人物H2がおり、撮像装置12によって撮影された第2の画像データ内には、人物H1の顔領域Fcと、人物H2の顔領域Fdとが含まれる。
このように、人物H1および人物H2は、撮像装置11の撮影範囲と撮像装置12の撮影範囲とが重複しているため、各撮像装置11,12が撮影した画像データの中に重複して写りこんでいる。本発明に係る同一対象物判定手法では、各画像データ中に同一人が含まれるか否かを幾何的な条件を利用して短時間で判定することとした点に主たる特徴を有する。
なお、撮像装置11と撮像装置12は、所定の場所に固定されていてもよいし、可動になっていてもよいが、それぞれが撮影を行ったときの位置、向きおよび画角は取得できるものとする。ここで、撮影時における撮像装置11と撮像装置12の位置および向きは、他方の撮像装置に対する相対値であってもよい。
図2は、本発明に係る同一対象物判定手法の概要を示す図である。ここで、同図の(A)には、幾何的な条件の一例であるエピポーラ幾何拘束の概念図を、同図の(B)には、本発明に係る同一対象物判定手法の概要を、それぞれ示している。
同図の(A)に示したように、第1の画像データ上の点p1に対応する対象物(ここでは、P1〜P3の何れか)は、撮像装置11のレンズの焦点11aと点p1とを結ぶ直線上に位置する。かかる直線を第2の画像データ上へ投影したものがエピポーラ線Lであり、点p1に対応する対象物は、第2の画像データ上においてエピポーラ線L上の何れかの位置に存在することとなる。このような拘束条件をエピポーラ幾何拘束という。
なお、ここでは示していないが、たとえば、撮像装置12のレンズの焦点12aと第2の画像データ上の点p2とを結ぶ線もエピポーラ線として第1の画像データへ投影することができる。
このように、エピポーラ幾何拘束を利用すれば、第1の画像データに写りこんだ人物が、第2の画像データ上ではエピポーラ線L上の何れかの位置に写りこんでいると特定できる。そこで、本発明に係る同一対象物判定手法では、第1の画像データに写りこんだ人物と同一の人物を第2の画像データのエピポーラ線上に限定して探索することとした。
具体的には、同図の(B)に示したように、まず、第1の画像データから顔領域を抽出してテンプレートとする。ここでは、顔領域FbがテンプレートTとして抽出されたとする。また、撮像装置11のレンズの焦点11aと顔領域Fbの任意の一点(たとえば、顔領域Fbの中心点)とを結ぶ線を第2の画像データ上へ投影したエピポーラ線Lを算出する。
つづいて、テンプレートTと一致する第2の画像データ上の領域をエピポーラ線Lに沿って探索する。具体的には、エピポーラ線Lの一端から他端に向かってテンプレートTを移動させつつ、各位置においてテンプレートTと、テンプレートTに重なり合う第2の画像データ上の部分領域とを照合していく。
そして、かかる照合結果に基づいてテンプレートT(すなわち、顔領域Fb)に対応する人物と同一の人物が第2の画像データ中に含まれるか否かを判定する。
このように、本発明に係る同一対象物判定手法では、第1の画像データに写りこんだ人物と同一の人物を第2の画像データのエピポーラ線上に限定して探索することとした。したがって、従来のように第2の画像全体を探索範囲とする場合と比較して、複数の画像中に同一人が含まれるか否かを短時間で判定することができる。
ところで、対象人物の撮影時における位置(3次元位置)は、画像データに含まれる顔領域の大きさからある程度推定することができる。そして、対象人物の3次元位置が推定できれば、対象人物が第2の画像データ中に写りこむ位置も推定することができる。
そこで、本発明に係る同一対象物判定手法では、顔領域の大きさから対象人物の3次元位置を推定し、推定した3次元位置に基づいてエピポーラ線上の探索範囲を限定することとした。かかる点の詳細については、実施例2において後述することとする。
なお、本発明に係る同一対象物判定手法では、照合精度を向上させるために、エピポーラ線上の位置に応じて顔領域の大きさを調整したり、顔領域を複数の部分画像に分割して個別に照合したりすることも併せて行っている。かかる点についても、実施例において後述する。
以下では、図1および図2を用いて説明した同一対象物判定手法を適用した同一対象物判定装置および同一対象物判定方法についての実施例を詳細に説明する。なお、以下に示す各実施例では、複数の画像中に同一の人物が含まれるか否かを判定する同一人判定装置に対して本発明に係る同一対象物判定装置を適用した場合について説明する。
図3は、実施例1に係る同一人判定装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、同一人判定装置100は、記憶部110と、制御部120とを備えている。また、記憶部110は、第1の画像データ110aと、第2の画像データ110bと、判定結果データ110cとを記憶している。また、制御部120は、顔領域抽出部120aと、エピポーラ線算出部120bと、照合部120cと、判定部120dとを備えている。
記憶部110は、各種情報を記憶する装置であり、たとえば、ハードディスク装置や半導体記憶装置である。第1の画像データ110aは、撮像装置11によって撮影された画像データであり、第2の画像データ110bは、撮像装置12によって撮影された画像データである。
なお、第1の画像データ110aおよび第2の画像データ110bは、光ディスクやメモリカード等の記憶媒体を介して撮像装置11,12から同一人判定装置100へ送られてもよいし、有線または無線のネットワークを介して撮像装置11,12から同一人判定装置100へ送られてもよい。
判定結果データ110cは、制御部120によって実行される同一人判定処理の処理結果を保持する。具体的には、判定結果データ110cは、第1の画像データ110aから抽出された顔領域ごとに、第2の画像データ110b中に同一人が含まれるか否かを示す情報を保持する。また、判定結果データ110cは、第2の画像データ110b中に同一人が含まれる場合には、第2の画像データ110b中の同一人の位置等も併せて保持する。
制御部120は、同一人判定装置100全体を制御する制御部である。顔領域抽出部120aは、第1の画像データ110aから顔領域を抽出する処理部である。
また、顔領域抽出部120aは、第1の画像データ110aから抽出した顔領域の中から1つの顔領域をテンプレートとして選択し、かかるテンプレートの第1の画像データ110a上の位置を抽出位置情報としてエピポーラ線算出部120bへ渡す処理も併せて行う。また、顔領域抽出部120aは、テンプレートの画像データを照合部120cへ渡す。
なお、顔領域抽出部120aは、第2の画像データ110bから顔領域を抽出することもできる。また、顔領域の抽出については、いずれの公知技術を用いても構わない。
エピポーラ線算出部120bは、顔領域抽出部120aからテンプレートの抽出位置情報を受け取ると、受け取った抽出位置情報に対応するエピポーラ線を算出する処理部である。
具体的には、エピポーラ線算出部120bは、撮像装置11のレンズの焦点11aとテンプレートの抽出位置とを結ぶ直線を算出するとともに、算出した直線を第2の画像データ110b上へ投影した直線、すなわち、エピポーラ線を算出する。また、エピポーラ線算出部120bは、算出したエピポーラ線を照合部120cへ渡す処理も併せて行う。
照合部120cは、エピポーラ線算出部120cによって算出されたエピポーラ線に沿って、テンプレートと第2の画像データ110bの部分領域とを照合する処理部である。また、判定部120dは、照合部120cによる照合結果に基づき、テンプレートに対応する人物と同一の人物が第2の画像データ110bに含まれるか否かを判定する処理部である。
ここで、照合部120cおよび判定部120dの動作例について図4を用いて説明する。図4は、照合部120cおよび判定部120dの動作例を示す図である。
なお、ここでは、同図に示すように、顔領域F1がテンプレートT1として選択されるとともに、顔領域F1に対応するエピポーラ線L1に沿ってテンプレートT1を移動させつつ、テンプレートT1と第2の画像データ110bの部分領域との照合を行う場合について説明する。
同図の(A)に示したように、照合部120cは、エピポーラ線L1の一端から他端へ向かってテンプレートT1を所定量ずつ移動させながら、各位置においてテンプレートT1と、テンプレートT1に重なり合う第2の画像データ110b上の部分領域とを照合して、両者の一致度を算出していく。
そして、判定部120dは、上記の照合の結果、一致度が所定値以上となるピークが検出された場合に、顔領域F2の人物が第2の画像データ110b中に含まれると判定する。
このように、照合部120cは、テンプレートT1と第2の画像データ110bの部分領域との照合をエピポーラ線L1上に限定して行うため、照合処理を短時間で完了させることができる。また、エピポーラ線L1上に位置しない顔領域はテンプレートT1との照合の対象外となるため、誤判定を防ぐこともできる。
なお、本実施例では、判定結果をより正確なものとするために、相互照合処理を行うこととしている。具体的には、同図の(B)に示すように、同一人判定装置100では、顔領域抽出部120aが、第2の画像データ110b上のピーク位置から顔領域F2をテンプレートT2として抽出する。また、同一人判定装置100では、エピポーラ線算出部120bが、テンプレートT2(顔領域F2)に対応するエピポーラ線L2を算出する。
つづいて、照合部120cは、エピポーラ線L2の一端から他端へ向かってテンプレートT2を所定量ずつ移動させながら、各位置においてテンプレートT2と、テンプレートT2に重なり合う第1の画像データ110a上の部分領域とを照合して、両者の一致度を算出していく。
そして、判定部120dは、一致度が所定値以上となるピークが、顔領域F1上において検出されたか否かを判定し、顔領域F1上でピークが検出されたならば、顔領域F2の人物が第2の画像データ110b中に含まれると判定する。
このように、第1の画像データ110aおよび第2の画像データ110b上で相互に照合を行うことによって、判定結果をより正確なものとすることができる。
ところで、第1の画像データ110aに写り込んだ人物の顔の向き等によっては、顔領域が抽出されない場合があり、かかる人物が第2の画像データ110bに含まれるか否かの判定が行われないおそれがある。以下では、かかる場合の対応策について図5を用いて説明する。図5は、照合部120cおよび判定部120dの他の動作例を示す図である。
なお、ここでは、同図の(A)に示すように、顔領域F1と顔領域F2とが同一人の顔領域であると既に判定されているものとする。
同図の(A)に示したように、同一人判定装置100では、顔領域抽出部120aが、第2の画像データ110bから顔領域を抽出する。ここでは、顔領域F2および顔領域F3が抽出される。また、顔領域抽出部120aは、第2の画像データ120bから抽出された顔領域F2および顔領域F3のうち、第1の画像データ110aから抽出された顔領域との対応付けがなされていない顔領域F3をテンプレートT3として選択する。
つづいて、同一人判定装置100dでは、エピポーラ線算出部120bが、顔領域F3に対応するエピポーラ線L3を算出し、照合部120cが、エピポーラ線L3に沿ってテンプレートT3を移動させつつ、テンプレートT3と第1の画像データ110aの部分領域とを照合する。
ここで、顔領域F3と同一人の顔領域が第1の画像データ110aから抽出されなかった場合であっても、顔の向き等によっては、かかる顔領域の位置において一致度が所定値以上のピークが検出されることがある。
そこで、同一人判定装置100では、同図の(B)に示したように、顔領域抽出部120aが、第1の画像データ110a上でピークが検出された位置を中心とする所定領域をテンプレートT4として抽出し、エピポーラ線算出部120bが、テンプレートT4に対応するエピポーラ線L4を算出する。
つづいて、照合部120cは、エピポーラ線L4に沿ってテンプレートT4と第2の画像データ120bの部分領域とを照合して一致度を算出する。そして、判定部120dは、一致度が所定値以上のピークが、顔領域F3上において検出されたか否かを判定し、顔領域F3上でピークが検出されたならば、顔領域F3の人物が第1の画像データ110a中に含まれると判定する。
このように、第2の画像データ110bからも顔領域を抽出して第1の画像データ110a上で照合を行うこととすれば、第1の画像データ110aから顔領域が抽出されなかった人物についても両画像データに含まれるか否かを判定することができる。
ところで、第2の画像データ110b上の顔領域の大きさは、撮像装置12のレンズの焦点12aから顔までの距離によって変化する。すなわち、対象人物の撮影時における位置(3次元位置)が変化することによって対象人物の顔と撮像装置12との距離が変化すると、顔領域の大きさが変化することとなる。そこで、同一人判定装置100では、かかる変化に合わせてテンプレートの大きさを調整しながら照合を行うことで、照合精度を高めることができる。
以下では、かかる点について図6を用いて説明する。図6は、テンプレートのサイズ調整を行う場合の照合部120cの動作例を示す図である。なお、同図の(A)には、撮影時における人物の位置関係を、同図の(B)には、照合部120cの動作例をそれぞれ示している。
同図の(A)に示したように、撮像装置11のレンズの焦点11aと第1の画像データ110a上の点p3とを結ぶ直線上には、人物H3と人物H4と人物H5とが存在している。これらの人物H3〜H5を撮像装置12で撮影した場合、撮像装置12のレンズの焦点12aの近くにいる人物H3の顔は大きく写り、遠くにいる人物H5の顔は小さく写る。これらレンズの焦点11a,12aから顔領域までの距離と、画像データ110a,110b上の顔領域の大きさとの関係をあらかじめ求めておき、基準値を式やテーブルの形で記憶しておく。
ここで、人物H3〜H5の撮影時における位置(3次元位置)が既知であれば、撮像装置12のレンズの焦点12aから人物H3〜H5までの距離が算出できるため、距離と顔領域の大きさとの関係を用い、人物H3〜H5を撮像装置12によって撮影した場合に第2の画像データ110bに写りこむ顔の大きさを推定することができる。
そこで、照合部120cは、同図の(B)に示したように、第1の画像データ110a中の顔領域F5から抽出されたテンプレートT5をエピポーラ線L5に沿って第2の画像データ110bの部分領域と照合する場合に、各照合位置に対象人物の顔領域が存在すると仮定することによって撮像装置12から対象人物までの距離(または対象人物の3次元位置)を仮定する。なお、エピポーラ線L5は、顔領域F5に対応するエピポーラ線である。
また、照合部120cは、仮定した距離(または3次元位置)から第2の画像データ110b上における対象人物の顔領域の大きさを推定し、推定した大きさに合わせてテンプレートT5の大きさを調整する。
このように、照合部120cは、エピポーラ線上の位置に基づいてテンプレートの大きさを調整したうえで、テンプレートと第2の画像データ110bの部分領域との照合を行うこととしたため、照合精度を高めることができる。
なお、ここでは、テンプレートの大きさを調整する場合について説明したが、これに限ったものではない。たとえば、顔領域抽出部120aによって第2の画像データ11bから顔領域を予め抽出しておく場合には、エピポーラ線上に位置する顔領域の大きさをテンプレートの大きさに合わせて調整することとしてもよい。
ところで、第1の画像データ110aおよび第2の画像データ110bには、奥行き方向に向かって歪み(以下、「画像歪み」と記載する)が生じるため、第1の画像データ110aから抽出したテンプレートを第2の画像データ110bと照合する場合には、画像歪みに合わせてテンプレートの形状を補正することが好ましい。しかしながら、テンプレートの形状を画像歪みに合わせて逐一補正していたのでは、照合に要する処理負荷が大きくなり、同一人判定処理に時間がかかってしまう。
そこで、同一人判定装置100では、テンプレートを複数の部分画像に分割し、各部分画像を上下に動かしながら照合を行うことによって、画像歪みを考慮した照合処理を少ない処理負荷で行うこととした。
以下、かかる場合について図7を用いて説明する。図7は、画像歪みを考慮した照合処理を行う場合における照合部120cの動作例を示す図である。なお、同図の(A)には、テンプレートTを分割する様子を、同図の(B)には、照合部120cの動作例を、同図の(C)には、テンプレートTの他の分割例を示している。
同図の(A)に示したように、照合部120cは、テンプレートTを複数の部分画像t1〜t4に分割する。なお、ここでは、テンプレートTを4つの部分画像に分割する場合について示しているが、テンプレートTの分割数はこれに限ったものではない。
つづいて、照合部120cは、同図の(B)に示したように、エピポーラ線上の各照合位置において部分画像t1〜t4をエピポーラ線とは異なる方向へずらしながら第2の画像データ110bとの照合を複数回行う(同図の(B−1)参照)。
つづいて、判定部120dは、部分画像t1〜t4ごとに、複数の照合結果の中から一致度が最も高い照合結果を選択する(同図の(B−2)参照)。そして、判定部120dは、選択した照合結果を統合して、同一人が第2の画像データ110bに含まれるか否かを判定する。これによって、テンプレートT(部分画像t1〜t4)と第2の画像データ110bとの照合結果を、テンプレートTを画像歪みに合わせて補正した場合の照合結果に近似させることができる。
このように、照合部120cが、エピポーラ線上の各位置において部分画像t1〜t4をエピポーラ線とは異なる方向へずらしながら第2の画像データ110bとの照合を複数回行い、判定部120dが、エピポーラ線上の各位置における部分画像t1〜t4と第2の画像データ110bとの照合結果のうち一致度が最も高い照合結果を当該位置における照合結果として用いることとした。
したがって、画像歪みを考慮した照合処理を少ない処理負荷で行うことができる。また、エピポーラ線算出部120bによって算出されたエピポーラ線が理想的なエピポーラ線からずれている場合であっても、かかる誤差を吸収して適切に照合を行うこともできる。
また、ここでは、画像歪みが画像データの縦方向に生じやすいことを考慮して、部分画像t1〜t4を縦方向へずらすこととした。すなわち、画像歪みが生じる方向に沿って部分画像t1〜t4をずらすこととしたため、画像歪みによる影響を効率的に除去することができる。
なお、部分画像t1〜t4をずらす方向や、テンプレートTをどのように分割するかについては、同図の(A)や(B)に限ったものではない。たとえば、同図の(C)に示したように、照合部120cは、部分画像t1〜t4間に所定の間隔を設けて照合を行ってもよい(同図の(C−1)参照)。
また、第1の画像データ110aおよび第2の画像データ110bに含まれる画像は、台形に歪みやすい。そこで、照合部120cは、テンプレートを縦方向および横方向に分割し、各部分画像を異なる方向へ異なる距離ずらすことによって、テンプレートの形状を台形に近似させることとしてもよい(同図の(C−2)参照)。これによって、台形歪みに対しても少ない処理負荷で対応することができる。
なお、判定部120dは、部分画像t1〜t4と第2の画像データ110bの部分領域との照合結果の一部だけを用いて、対象人物が第2の画像データ110bに含まれるか否かを判定することとしてもよい。たとえば、判定部120dは、部分画像t1と第2の画像データ110bとの照合結果だけを用いて判定を行ってもよい。
このようにすれば、第1の画像データ110a中に含まれる人物の顔が第2の画像データ110b中では部分的にしか写っていないような場合に、写っている領域についての照合結果だけを用ることで、かかる人物が第2の画像データ110b中に含まれるか否かを適切に判定することができる。
次に、実施例1に係る同一人判定装置100の具体的動作について説明する。図8は、実施例1に係る同一人判定装置100が実行する処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、同一人判定装置100では、顔領域抽出部120aが、第1の画像データ110aから顔領域を抽出するとともに(ステップS101)、抽出した顔領域のうちの1つの顔領域をテンプレートとして選択する(ステップS102)。
つづいて、同一人判定装置100では、エピポーラ線算出部120bが、ステップS102において選択されたテンプレートに対応するエピポーラ線を算出する(ステップS103)。また、同一人判定装置100では、照合部120cが、テンプレートをエピポーラ線上の一端へセットして(ステップS104)、テンプレートと、テンプレートに重なり合う第2の画像データ110bの部分領域との一致度を算出する(ステップS105)。
つづいて、照合部120cは、テンプレートがエピポーラ線上の他端に達したか否かを判定し(ステップS106)、他端に達していない場合には(ステップS106、No)、テンプレートをエピポーラ線に沿って所定距離ずらしたうえで(ステップS107)、ステップS105およびステップS106の処理を行う。
一方、テンプレートがエピポーラ線上の他端に達すると(ステップS106、Yes)、判定部120dは、一致度が所定値以上となるピークが検出されたか否かを判定する(ステップS108)。そして、同一人判定装置100では、ピークが検出された場合に(ステップS108、Yes)、相互照合処理を行う(ステップS109)。なお、かかる相互照合処理の処理手順については、図9を用いて後述する。
一方、ピークが検出されなかった場合には(ステップS108、No)、対象人物(ステップS102において選択されたテンプレートに対応する人物)が第2の画像データ110b中に含まれないと判定する(ステップS110)。
ステップS109またはステップS110の処理を終えると、同一人判定装置100は、第1の画像データ110aの全ての顔領域について処理済みであるか否かを判定する(ステップS111)。
そして、同一人判定装置100は、未処理の顔領域が存在する場合には(ステップS111、No)、処理をステップS102へ移行し、第1の画像データ110aの全ての顔領域について処理済みである場合には(ステップS111、Yes)、処理を終了する。
つづいて、ステップS109に示した相互照合処理の処理手順について図9を用いて説明する。図9は、相互照合処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、同一人判定装置100では、顔領域抽出部120aが、第2の画像データ110b上のピーク位置から顔領域を抽出してテンプレートとし(ステップS201)、エピポーラ線算出部120bが、かかるテンプレートに対応するエピポーラ線を算出する(ステップS202)。
また、同一人判定装置100では、照合部120cが、テンプレートをエピポーラ線上の一端へセットして(ステップS203)、テンプレートと、テンプレートに重なり合う第1の画像データ110aの部分領域との一致度を算出する(ステップS204)。
つづいて、照合部120cは、テンプレートがエピポーラ線上の他端に達したか否かを判定し(ステップS205)、他端に達していない場合には(ステップS205、No)、テンプレートをエピポーラ線に沿って所定距離ずらしたうえで(ステップS206)、ステップS204およびステップS205の処理を行う。
一方、テンプレートがエピポーラ線上の他端に達すると(ステップS205、Yes)、判定部120dは、一致度が所定値以上となるピークが検出されたか否かを判定する(ステップS207)。また、判定部120dは、ピークが検出されると(ステップS207、Yes)、かかるピーク位置が、ステップS102において選択された顔領域の位置と一致するか否かを判定する(ステップS208)。
そして、判定部120dは、ステップS102において選択された顔領域の位置とピーク位置とが一致する場合には(ステップS208、Yes)、対象人物が第2の画像データ110b中に含まれると判定して(ステップS209)、処理を終える。
一方、判定部120dは、ステップS102において選択された顔領域の位置とピーク位置とが一致しない場合には(ステップS208、No)、対象人物が第2の画像データ110b中に含まれないと判定して(ステップS210)、処理を終える。なお、判定部120dは、ステップS207において一致度が所定値以上となるピークが検出されなかった場合にも(ステップS207、No)、対象人物が第2の画像データ110b中に含まれないと判定する。
上述してきたように、実施例1では、顔領域抽出部120aが、第1の画像データ110aから顔領域をテンプレートとして抽出し、エピポーラ線算出部120bが、撮像装置11のレンズの焦点11aと顔領域とを結ぶ線を第2の画像データ110bへ投影した線であるエピポーラ線を探索範囲として算出する。また、実施例1では、照合部120bが、エピポーラ線に沿ってテンプレートを移動させつつ、テンプレートと第2の画像データ110bの部分領域との照合を行い、判定部120dが、照合結果に基づき、対象人物が第2の画像データ110b中に含まれるか否かを判定することとした。したがって、複数の画像データ中に同一人が含まれるか否かを短時間で判定することができる。
ところで、上述してきた実施例1では、テンプレートと第2の画像データ110bとの照合をエピポーラ線上の全領域に亘って行う場合について説明してきたが、テンプレートと第2の画像データ110bとの照合をエピポーラ線上の一部の領域に限定して行ってもよい。
具体的には、第1の画像データ110aから抽出した顔領域の大きさを測ることで、対象人物の3次元位置を推定することができる。また、対象人物の3次元位置が推定できれば、対象人物が第2の画像データ110b中に写りこむ位置も推定することができる。
そこで、実施例2に係る同一人判定装置100では、エピポーラ線上の探索範囲を、対象人物が第2の画像データ110b中に写りこむと推定した位置を中心とする所定範囲に制限することとした。
なお、実施例2では、対象人物が第2の画像データ110b中に含まれると判定された場合に、撮像装置11のレンズの焦点11aと対象人物の顔領域とを結ぶ線および撮像装置12のレンズの焦点12aと対象人物の顔領域とを結ぶ線の交点を対象人物の3次元位置として特定するとともに、顔領域の大きさから推定した対象人物の3次元位置と比較することで、判定結果の正当性を検証することも併せて行っている。
図10は、実施例2に係る同一人判定装置100の構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、すでに説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
同図に示すように、実施例2に係る同一人判定装置100の制御部120は、位置推定部120e、探索範囲制限部120fおよび位置特定部120gをさらに備えている。
位置推定部120eは、テンプレートの大きさに基づいて3次元位置を推定する処理部である。また、探索範囲制限部120fは、位置推定部120eによって推定された3次元位置に基づいてエピポーラ線上の探索範囲を制限する処理部である。
ここで、位置推定部120eおよび探索範囲制限部120fの動作例について図11を用いて説明する。図11は、位置推定部120eおよび探索範囲制限部120fの動作例を示す図である。なお、同図の(A)には、位置推定部120eの動作例を示し、同図の(B)には、探索範囲制限部120fの動作例を示し、同図の(C)には、探索範囲制限部120fによって制限されたエピポーラ線上の探索範囲の一例を示している。
位置推定部120eは、同図の(A)に示したように、第1の画像データ110aから抽出されたテンプレートの幅あるいはテンプレートに含まれる両目の幅(目幅)を特定するとともに、記憶する基準値と比較することによって距離を推定し、第1の画像データ110a中の位置から算出した方向と合わせて、特定した幅から対象人物の3次元位置を推定する。なお、具体的な処理方法については、たとえば、特許第3296118号に記載された技術を用いることができる。
つづいて、同図の(B)に示したように、探索範囲制限部120fは、エピポーラ線上の探索範囲を、位置推定部120eによって推定された位置を中心とする所定範囲に制限する。
そして、照合部120cは、同図の(C)に示したように、探索範囲制限部120fによって制限された探索範囲内においてテンプレートと第2の画像データ110bとの照合を行う。ここでは、テンプレートをエピポーラ線上の点r1から点r2まで移動させつつ、テンプレートと第2の画像データ110bの部分領域との照合を行うこととなる。
このように、位置推定部120eが、テンプレートの大きさに基づいて対象人物の3次元位置を推定し、探索範囲制限部120fが、位置推定部120eによって推定された3次元位置に基づいてエピポーラ線上の探索範囲を制限することとした。したがって、複数の画像中に同一人が含まれるか否かをさらに短時間で判定することができる。
図10に戻り、位置特定部120gについて説明する。位置特定部120gは、判定部120dによる判定結果に基づいて対象人物の3次元位置を特定する処理部である。また、判定部120dは、位置特定部120gによって特定された対象人物の3次元位置と位置推定部120eによって推定された対象人物の3次元位置との比較結果に基づいて判定結果の正当性を検証する。
以下、かかる場合における位置特定部120gおよび判定部120dの動作例について図12を用いて説明する。図12は、判定結果の正当性を検証する場合の動作例について示す図である。
同図に示すように、位置特定部120gは、判定部120dによって対象人物が第2の画像データ110b中に含まれると判定された場合に、第1の画像データ110aおよび第2の画像データ110b上における対象人物の顔領域の位置(同図に示した点p4および点p5)から、対象人物の3次元位置を特定する。
具体的には、位置特定部120gは、撮像装置11のレンズの焦点11aと点p4とを結ぶ線および撮像装置12のレンズの焦点12aと点5とを結ぶ線の交点を対象人物の3次元位置として特定する(同図の(1)参照)。
また、判定部120dは、位置特定部120gによって特定された位置と、位置推定部120eによって推定された3次元位置とを比較する(同図の(2)参照)。そして、両位置が所定以上離れている場合(同図の(3)参照)、判定部120dは、判定結果を否定する(同図の(4)参照)。具体的には、判定部120dは、第1の画像データ110aの点p4から抽出された顔領域に対応する人物が、第2の画像データ110bの点p5の位置に含まれるとする判定結果を取り消す。
このように、判定部120dが、位置特定部120gによって特定された3次元位置と、位置推定部120eによって推定された3次元位置との比較結果に基づいて判定結果の正当性を検証することとしたため、誤判定を防止することができる。
なお、上述してきた各実施例では、幾何的拘束の一例としてエピポーラ幾何拘束を利用して対象物の探索範囲を決定する場合について説明してきたが、これに限ったものではなく、同一判定装置100は、他の幾何的拘束を利用して探索範囲を決定してもよい。たとえば、同一人判定装置100は、対象人物までの距離や顔領域の左右方向の位置あるいは顔領域の高さの推定結果を組み合わせることによって得られる領域を探索範囲として決定してもよい。
以下では、かかる場合について図13を用いて説明する。図13は、エピポーラ幾何拘束以外の幾何的条件を利用して対象物の探索範囲を限定する場合の動作例について示す図である。
同図の(A)に示すように、同一人判定装置100は、顔領域の大きさまたは目幅に基づいて撮像装置100aから対象人物までの距離を推定する(同図の(A)の(1)参照)。なお、かかる推定の具体的方法については、上述した通りである。
また、同一判定装置100は、顔領域の第1の画像データ110aにおける横方向の位置に基づいて、対象人物の左右方向の位置を推定する(同図の(A)の(2)参照)。また、同一判定装置100は、顔領域の第1の画像データ110aにおける縦方向の位置に基づいて、対象人物の顔の高さを推定する(同図の(A)の(3)参照)。
ここで、同図の(B)に、対象人物までの距離の推定結果(同図の(B)の(1)参照)および対象人物の左右方向の位置の推定結果(同図の(B)の(2))を示す。同図の(B)に示したように、同一判定装置100は、これらの推定結果を組み合わせることによって、対象人物の探索範囲のうち左右方向の探索範囲を決定することができる。たとえば、同一判定装置100は、両判定結果の交点p6およびp7を左右方向の探索範囲として決定する。
この結果、同図の(C)に示したように、第2の画像データ110bにおけるp6からp7までの範囲が、左右方向の探索範囲として決定される。同様に、同一人判定装置100は、対象人物の左右方向の位置の推定結果および対象人物の顔の高さの推定結果を組み合わせることによって、対象人物の探索範囲のうち高さ方向の探索範囲を決定する。そして、同一人判定装置100は、決定した左右方向の探索範囲および高さ方向の探索範囲によって囲まれる領域を対象人物の探索範囲として決定する。
このように、同一人判定装置100は、(1)〜(3)による推定結果を組み合わせることで、エピポーラ幾何拘束を用いずとも対象人物の探索範囲を決定することができる。そして、同一人判定装置100は、決定した探索範囲内において、前述のように各照合位置に対象人物の顔領域が存在すると仮定し、テンプレートの大きさを調整しながら照合を行う。
なお、同図の(C)では、理解を容易にするために、探索範囲を矩形状としたが、これに限ったものではなく、探索範囲は、たとえば、台形状などの適切な形状に変形することができる。
以上のように、本発明に係る同一対象物判定装置および同一対象物判定方法は、複数の画像中に同一の対象物が含まれるか否かを短時間で判定したい場合に有用であり、特に、看板や広告ディスプレイを見ている人物の数を複数の撮像装置を用いて数える場合に適している。
11 撮像装置(第1の撮像装置)
12 撮像装置(第2の撮像装置)
100 同一人判定装置
110 記憶部
110a 第1の画像データ
110b 第2の画像データ
110c 判定結果データ
120 制御部
120a 顔領域抽出部
120b エピポーラ線算出部
120c 照合部
120d 判定部
120e 位置推定部
120f 探索範囲制限部
120g 位置特定部

Claims (8)

  1. 第1の撮像装置によって撮影された第1の画像および第2の撮像装置によって撮影された第2の画像に同一の対象物が含まれるか否かを判定する同一対象物判定装置であって、
    前記第1の画像から前記対象物の画像をテンプレートとして抽出する抽出部と、
    前記対象物の画像に基づく幾何的条件を用いて前記第2の画像における前記対象物の探索範囲を決定する探索範囲決定部と、
    前記探索範囲決定部によって決定された探索範囲内において、前記抽出部によって抽出されたテンプレートと前記第2の画像の部分領域とを照合する照合部と、
    前記照合部による照合結果に基づいて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像中に含まれるか否かを判定する判定部と
    を備えたことを特徴とする同一対象物判定装置。
  2. 前記探索範囲決定部は、
    前記第1の撮像装置のレンズの焦点と前記対象物とを結ぶ線を前記第2の画像へ投影した線であるエピポーラ線を前記探索範囲として算出し、
    前記照合部は、
    前記探索範囲決定部によって算出されたエピポーラ線上で、前記テンプレートと前記第2の画像の部分領域とを照合することを特徴とする請求項1に記載の同一対象物判定装置。
  3. 前記テンプレートの大きさに基づいて前記第1の撮像装置から前記対象物までの距離を推定する距離推定部と、
    前記距離推定部によって推定された前記第1の撮像装置から前記対象物までの距離に基づいて前記エピポーラ線上の探索範囲を制限する範囲制限部と
    をさらに備え、
    前記照合部は、
    前記範囲制限部によって制限された探索範囲内において前記テンプレートと前記第2の画像の部分領域との照合を行うことを特徴とする請求項2に記載の同一対象物判定装置。
  4. 前記照合部は、
    前記エピポーラ線上の位置に基づいて前記テンプレートまたは前記第2の画像の部分領域の大きさを調整したうえで、前記テンプレートと前記第2の画像の部分領域との照合を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の同一対象物判定装置。
  5. 前記照合部は、
    前記テンプレートを複数の部分画像に分割するとともに、前記エピポーラ線上の各位置において前記部分画像を前記エピポーラ線とは異なる方向へずらしながら前記第2の画像との照合を複数回行い、
    前記判定部は、
    前記エピポーラ線上の各位置における前記部分画像と前記第2の画像の部分領域との照合結果のうち一致度が最も高い照合結果を当該位置における照合結果として用いて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像中に含まれるか否かを判定することを特徴とする請求項2、3または4に記載の同一対象物判定装置。
  6. 前記照合部は、
    前記テンプレートを複数の部分画像に分割するとともに、前記部分画像ごとに前記第2の画像との照合を行い、
    前記判定部は、
    前記部分画像と前記第2の画像の部分領域との照合結果のうちの一部の照合結果を用いて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像に含まれるか否かを判定することを特徴とする請求項2〜5の何れか1つに記載の同一対象物判定装置。
  7. 前記テンプレートの大きさに基づいて前記対象物の3次元位置を推定する位置推定部と、
    前記判定部によって前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像に含まれると判定された場合に、前記第1の撮像装置のレンズの焦点と前記対象物とを結ぶ線および前記第2の撮像装置のレンズの焦点と前記対象物とを結ぶ線に基づいて前記対象物の3次元位置を特定する位置特定部と
    をさらに備え、
    前記判定部は、
    前記位置特定部によって特定された前記対象物の3次元位置と、前記位置推定部によって推定された前記対象物の3次元位置との比較結果に基づいて判定結果の正当性を検証することを特徴とする請求項2〜6の何れか1つに記載の同一対象物判定装置。
  8. 第1の撮像装置によって撮影された第1の画像および第2の撮像装置によって撮影された第2の画像に同一の対象物が含まれるか否かを判定する同一対象物判定方法であって、
    前記第1の画像から前記対象物の画像をテンプレートとして抽出する抽出工程と、
    前記対象物の画像に基づく幾何的条件を用いて前記第2の画像における前記対象物の探索範囲を決定する探索範囲決定工程と、
    前記探索範囲決定工程において決定した探索範囲内で、前記抽出工程において抽出したテンプレートと前記第2の画像の部分領域とを照合する照合工程と、
    前記照合工程における照合結果に基づいて前記対象物と同一の対象物が前記第2の画像中に含まれるか否かを判定する判定工程と
    を含んだことを特徴とする同一対象物判定方法。
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