JP2011230449A - 熱変色性筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペン先突出状態においてノック体の摩擦部を用いて安定した摩擦操作が可能となる熱変色性筆記具を提供する。
【解決手段】筆記体7の内部に熱変色性インキを収容する。筆記体7の前端に熱変色性インキが吐出可能なペン先71を設ける。筆記体7を軸筒2内に前後方向に移動可能に収容する。軸筒2の後端孔22から後方にノック体3を突出させる。軸筒2の側面に解除部6を設ける。ペン先没入状態からノック体3を前方に押圧することによりペン先71を軸筒2の前端孔21から突出状態にする。ペン先突出状態から解除部6を操作することよりペン先71を軸筒2の前端孔21から軸筒2内に没入状態にする。ノック体3の外面に、熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部33を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱変色性筆記具に関する。詳細には、ペン先が軸筒の前端より出没する出没式の熱変色性筆記具に関する。
特許文献1には、軸筒内に筆記体を前後方向に移動可能に収容し、軸筒の外面に操作部を設け、前記操作部を操作することにより前記筆記体のペン先を軸筒の前端孔から出没可能に構成し、前記筆記体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、前記軸筒の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な摩擦部を設けた熱変色性筆記具が開示されている。
前記特許文献1は、軸筒後端の操作部(本願のノック体に相当)を前方に押圧するタイプにおいて操作部に摩擦部を設けた場合(特許文献1の図12参照)、該摩擦部を用いて摩擦操作すると、被筆記面によって操作部が前方に移動し、安定した摩擦操作を行うことができないおそれがある。特に、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもが操作部を前方に押圧操作するタイプの出没機構(いわゆるダブルノック式)を採用し且つ操作部に摩擦部を設けた場合、ペン先突出状態において操作体が前後方向にがたつき、安定した摩擦操作を行うことができないおそれがある。
国際公開第2008/105227号パンフレット
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、ペン先突出状態においてノック体の摩擦部を用いて安定した摩擦操作が可能となる熱変色性筆記具を提供しようとするものである。尚、本発明で、「前」とは、ペン先側を指し、「後」とは、その反対側を指す。尚、本発明で、「ペン先没入状態」とは、ペン先が軸筒内に没入した状態をいい、「ペン先突出状態」とは、ペン先が軸筒の前端より外部に突出した状態をいう。
[1]本願の第1の発明は、筆記体7の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体7の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先71を設け、前記筆記体7を軸筒2内に前後方向に移動可能に収容し、前記軸筒2の後端孔22から後方にノック体3を突出させ、前記軸筒2の側面に解除部6を設け、ペン先没入状態からノック体3を前方に押圧することによりペン先71を軸筒2の前端孔21から突出状態にし、前記ペン先突出状態から前記解除部6を操作することによりペン先71を軸筒2の前端孔21から軸筒2内に没入状態にする出没機構を備え、前記ノック体3の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部33を形成したことを要件とする。
前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、軸筒2の後端孔22から後方にノック体3を突出させ、軸筒2の側面に解除部6を設け、前記ノック体3の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部33を形成したことにより、ペン先突出状態においてノック体3の前後方向のがたつきが防止され、ペン先突出状態においてノック体3の摩擦部33を用いて安定した摩擦操作が可能となる。尚、前記第1の発明で、前記解除部6の操作は、例えば、径方向内方への押圧操作、径方向外方への引っ張り操作、前後方向もしくは周方向のスライド操作、または回転操作等が挙げられる。
[2]本願の第2の発明は、前記第1の発明の熱変色性筆記具1において、前記解除部6を軸筒2の一箇所のみに設けたことを要件とする。
前記第2の発明の熱変色性筆記具1は、前記解除部6を軸筒2の一箇所のみに設けたこと(即ち、解除部6が、軸筒2の側面に周状に形成されず、且つ、軸筒2の側面の複数個所に存在しないこと)により、摩擦部33を用いた摩擦操作時に解除部6を不用意に操作することを回避できる。
[3]本願の第3の発明は、前記第1または2の発明の熱変色性筆記具1において、前記解除部6をクリップ5に設け、前記クリップ5を径方向外方に拡開操作することによりペン先71を軸筒2の前端孔21から軸筒2内に没入状態にする出没機構を備えたことを要件とする。
前記第3の発明の熱変色性筆記具1は、解除部6をクリップ5に設け、前記クリップ5を径方向外方に拡開操作することによりペン先71を軸筒2の前端孔21から軸筒2内に没入状態にする出没機構を備えたことにより、クリップ5を積極的に拡開操作しなければ、解除部6の操作ができないため、摩擦部33を用いた摩擦操作時に、解除部6を不用意に操作することを回避できる。
本発明は、ペン先突出状態においてノック体の摩擦部を用いて安定した摩擦操作が可能となる熱変色性筆記具を提供できる。
本発明の第1の実施の形態のペン先没入状態を示す縦断面図である。 図1のペン先突出状態を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態のペン先没入状態を示す縦断面図である。 図3のペン先突出状態を示す縦断面図である。 熱変色性インキの変色挙動を示す説明図である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1及び図2に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体7と、該筆記体7のペン先71を軸筒2の前端孔21より出没自在にさせる出没機構とを備える。
・軸筒
前記軸筒2は、先細円筒状の合成樹脂の成形体であり、1部材または複数の筒状体の連結により得られる。前記軸筒2の前端には前端孔21が前後方向に貫設される。前記軸筒2の後端には、後端孔22が前後方向に貫設される。前記軸筒2の後部側壁外面には、解除部6が突出する孔23が1箇所のみに設けられる。
・筆記体
前記筆記体7は、ペン先71と、該ペン先71が前端開口部に圧入固着されたインキ収容管72と、該インキ収容管72内に充填される熱変色性インキと、該熱変色性インキの後端に充填され且つ該熱変色性インキの消費に伴い前進する追従体(例えば高粘度流体)とからなる。
・熱変色性インキ
前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性顔料が好適に用いられる。
本実施の形態では、図5に示すように、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、または完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性インキが適用される。図4において、ΔHは、ヒステリシスの程度を示す温度幅(即ちヒステリシス幅)を示す。ΔHの値が小さいと、変色前後の両状態のうち一方の状態しか存在しえない。ΔHの値が大きいと、変色前後の各状態の保持が容易となる。
本実施の形態では、摩擦部33の摩擦熱による前記熱変色性インキの変色温度は、25℃〜95℃(好ましくは36℃〜95℃)に設定される。即ち、本発明では、前記高温側変色点〔完全消色温度(t)〕を、25℃〜95℃(好ましくは、36℃〜90℃)の範囲に設定し、前記低温側変色点〔完全発色温度(t)〕を、−30℃〜+20℃(好ましくは、−30℃〜+10℃)の範囲に設定することが有効である。それにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持を有効に機能させることができるとともに、可逆熱変色性インキによる筆跡を摩擦部33による摩擦熱で容易に変色することができる。
前記ペン先71は、例えば、前端に回転可能にボールを抱持した金属製のボールペンのみからなる構成、または前記ボールペンチップの後部外面を保持した合成樹脂製のペン先ホルダーからなる構成のいずれであってもよい。また、前記インキ収容管72の後端開口部に、インキ収容管72と外部とが通気可能な通気孔を備えた尾栓を取り付けてもよい。
・出没機構
前記出没機構は、筆記体7の後端に当接配置され且つ軸筒2の後端より後方に突出するノック体3と、該ノック体3に係脱し且つ軸筒2の後部に収容配置される係止体4と、軸筒2内に収容され且つ筆記体7を後方に付勢する弾発体8とからなる。
・ノック体
前記ノック体3の中間部には係止突起31が形成される。前記係止突起31が、係止体4の係止片41の前端に係止可能である。また、前記ノック体3の頂部外面(後端部外面)には、弾性材料よりなる摩擦部33が設けられる。摩擦部33は凸曲面状に形成される。前記摩擦部33を用いて熱変色性インキの筆跡を摩擦することにより、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡が熱変色可能である。
・係止体
前記係止体4は、コ字状の可撓性を有する部材である。前記係止体4は、合成樹脂または金属から形成される。前記係止体4の一体は、軸筒2内壁に固定され、前記係止体4の他端は、前記係止体4の他端は、径方向に変位可能である。前記係止体4の他端には、係止片41と解除部6と規制部42とが設けられる。
前記係止片41の前端に、ペン先突出状態において、ノック体3の係止突起31が係止される。前記規制部42に、ペン先没入状態において、ノック体3の係止突起31が係止される。前記規制部42は、係止片41の前端より後方に形成される。前記解除部6が軸筒2側壁の孔23より外部に突出される。
・ペン先の出没
ペン先没入状態からノック体3を弾発体8による後方付勢に抗して前方に押圧操作すると、ノック体3の前端が筆記体7の後端を前方に押圧し、ペン先71が前端孔21より外部に突出される。このとき、前記ノック体3の係止突起31が係止片41の前端に係止することによって、ペン先突出状態が維持される。
ペン先突出状態から解除部6を径方向内方に押圧操作すると、係止片41が内方に変位し、係止突起31と係止片41前端との係止状態が解除され、弾発体8による後方付勢により、筆記体7が後方に移動し、ペン先没入状態となる。前記係止突起31は、係止体4の規制部42に当接し、ペン先没入状態が維持される。
・摩擦部
前記摩擦部33を構成する弾性材料(軟質材料)は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記摩擦部33を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。
摩擦部33をノック体3と別部材により構成するとともに、それを圧入、嵌着、係着、螺着、接着、溶着または2色成形による一体成形によりノック体3に設ける構成、または、ノック体3全体が摩擦部33と共通の材料(合成樹脂)からなる構成でもよい。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2の後端孔22から後方にノック体3を突出させ、軸筒2の側面に解除部6を設け、前記ノック体3の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部33を形成したことにより、ペン先突出状態においてノック体3の前後方向のがたつきが防止され、ペン先突出状態においてノック体3の摩擦部33を用いて安定した摩擦操作が可能となる。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、前記解除部6を軸筒2の一箇所のみに設けたこと(即ち、解除部6が、軸筒2の側面に周状に形成されず、且つ、軸筒2の側面の複数個所に存在しないこと)により、摩擦部33を用いた摩擦操作時に解除部6を不用意に操作することを回避できる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図3及び図4に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体7と、該筆記体7のペン先71を軸筒2の前端孔21より出没自在にさせる出没機構とを備える。
・軸筒
前記軸筒2は、先細円筒状の合成樹脂の成形体であり、1部材または複数の筒状体の連結により得られる。前記軸筒2の前端には前端孔21が前後方向に貫設される。前記軸筒2の後端には、後端孔22が前後方向に貫設される。前記軸筒2の後部側壁外面には、クリップ5が1箇所のみに設けられる。前記クリップ5の挟持突部52には、係止孔53が設けられる。前記クリップ5の挟持突部52の径方向内方の軸筒2の側壁外面には、係止凸部32が突出するスライド孔24が設けられる。
・筆記体
前記筆記体7は、ペン先71と、該ペン先71が前端開口部に圧入固着されたインキ収容管72と、該インキ収容管72内に充填される熱変色性インキと、該熱変色性インキの後端に充填され且つ該熱変色性インキの消費に伴い前進する追従体(例えば高粘度流体)とからなる。
・熱変色性インキ
前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性顔料が好適に用いられる。
本実施の形態では、図5に示すように、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、または完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性インキが適用される。図4において、ΔHは、ヒステリシスの程度を示す温度幅(即ちヒステリシス幅)を示す。ΔHの値が小さいと、変色前後の両状態のうち一方の状態しか存在しえない。ΔHの値が大きいと、変色前後の各状態の保持が容易となる。
本実施の形態では、摩擦部33の摩擦熱による前記熱変色性インキの変色温度は、25℃〜95℃(好ましくは36℃〜95℃)に設定される。即ち、本発明では、前記高温側変色点〔完全消色温度(t)〕を、25℃〜95℃(好ましくは、36℃〜90℃)の範囲に設定し、前記低温側変色点〔完全発色温度(t)〕を、−30℃〜+20℃(好ましくは、−30℃〜+10℃)の範囲に設定することが有効である。それにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持を有効に機能させることができるとともに、可逆熱変色性インキによる筆跡を摩擦部33による摩擦熱で容易に変色することができる。
前記ペン先71は、例えば、前端に回転可能にボールを抱持した金属製のボールペンのみからなる構成、または前記ボールペンチップの後部外面を保持した合成樹脂製のペン先ホルダーからなる構成のいずれであってもよい。また、前記インキ収容管72の後端開口部に、インキ収容管72と外部とが通気可能な通気孔を備えた尾栓を取り付けてもよい。
・出没機構
前記出没機構は、筆記体7の後端に当接配置され且つ軸筒2の後端より後方に突出するノック体3と、該ノック体3に係脱し且つ軸筒2の後部側壁に設けられるクリップ5と、軸筒2内に収容され且つ筆記体7を後方に付勢する弾発体8とからなる。
・ノック体
前記ノック体3の前端部には径方向外方に突出する係止凸部32が形成される。前記係止凸部32が、軸筒2側壁のスライド孔24より径方向外方に突出される。前記係止凸部32は、前記軸筒2側壁のスライド孔24に沿って前後方向に移動可能である。前記係止凸部32は、クリップ5の挟持突部52の係止孔53に係止可能である。また、前記ノック体3の後端部外面には、弾性材料よりなる摩擦部33が設けられる。摩擦部33の頂部(後端部)は凸曲面状に形成される。前記摩擦部33を用いて熱変色性インキの筆跡を摩擦することにより、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡が熱変色可能である。
・クリップ5
前記クリップ5は、クリップ本体51と、該クリップ本体51の前端の径方向内方に突出する挟持突部52と、クリップ本体51と軸筒2の後端部側壁とを接続する基部54と、該基部54から後方に突出し且つクリップ本体51の後端部に設けた解除部6とからなる。前記クリップ5は、合成樹脂または金属から形成される。前記解除部6を径方向内方に押圧すると、クリップ本体51が拡開変形し、挟持突部52が径方向外方に変位する。
・ペン先の出没
ペン先没入状態からノック体3を弾発体8による後方付勢に抗して前方に押圧操作すると、ノック体3の前端が筆記体7の後端を前方に押圧し、ノック体3の係止凸部32がスライド孔24に沿って前方に移動し、ペン先71が前端孔21より外部に突出される。このとき、前記ノック体3の係止凸部32が、前記クリップ5の挟持突部52の係止孔53に係止することによって、ペン先突出状態が維持される。
ペン先突出状態から解除部6を径方向内方に押圧操作すると、挟持突部52が径方向外方に変位し、係止孔53と係止凸部32との係止状態が解除され、弾発体8による後方付勢により、筆記体7が後方に移動し、ペン先没入状態となる。前記係止凸部32は、スライド孔24に沿って後方に移動し、該スライド孔24の後端に当接し、ペン先没入状態が維持される。
・摩擦部
前記摩擦部33を構成する弾性材料(軟質材料)は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記摩擦部33を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。
摩擦部33をノック体3と別部材により構成するとともに、それを圧入、嵌着、係着、螺着、接着、溶着または2色成形による一体成形によりノック体3に設ける構成、または、ノック体3全体が摩擦部33と共通の材料(合成樹脂)からなる構成でもよい。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2の後端孔22から後方にノック体3を突出させ、軸筒2の側面に解除部6を設け、前記ノック体3の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部33を形成したことにより、ペン先突出状態においてノック体3の前後方向のがたつきが防止され、ペン先突出状態においてノック体3の摩擦部33を用いて安定した摩擦操作が可能となる。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、前記解除部6を軸筒2の一箇所のみに設けたこと(即ち、解除部6が、軸筒2の側面に周状に形成されず、且つ、軸筒2の側面の複数個所に存在しないこと)により、摩擦部33を用いた摩擦操作時に解除部6を不用意に操作することを回避できる。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、解除部6をクリップ5に設け、前記クリップ5を径方向外方に拡開操作することによりペン先71を軸筒2の前端孔21から軸筒2内に没入状態にする出没機構を備えたことにより、クリップ5を積極的に拡開操作しなければ、解除部6の操作ができないため、摩擦部33を用いた摩擦操作時に、解除部6を不用意に操作することを回避できる。
1 熱変色性筆記具
2 軸筒
21 前端孔
22 後端孔
23 孔
24 スライド孔
3 ノック体
31 係止突起
32 係止凸部
33 摩擦部
4 係止体
41 係止片
42 規制部
5 クリップ
51 クリップ本体
52 挟持突部
53 係止孔
54 基部
6 解除部
7 筆記体
71 ペン先
72 インキ収容管
8 弾発体

Claims (3)

  1. 筆記体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、前記筆記体を軸筒内に前後方向に移動可能に収容し、前記軸筒の後端孔から後方にノック体を突出させ、前記軸筒の側面に解除部を設け、ペン先没入状態からノック体を前方に押圧することによりペン先を軸筒の前端孔から突出状態にし、前記ペン先突出状態から前記解除部を操作することによりペン先を軸筒の前端孔から軸筒内に没入状態にする出没機構を備え、前記ノック体の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部を形成したことを特徴とする熱変色性筆記具。
  2. 前記解除部を軸筒の一箇所のみに設けた請求項1記載の熱変色性筆記具。
  3. 前記解除部をクリップに設け、前記クリップを径方向外方に拡開操作することによりペン先を軸筒の前端孔から軸筒内に没入状態にする出没機構を備えた請求項1記載の熱変色性筆記具。
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