JP2011230249A - 視覚センサを有するマニピュレータのセンサキャリブレーション方法及びロボット制御システム - Google Patents
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Abstract
視覚センサを持つマニピュレータのキャリブレーションをどこでも簡単に行うことができ、作業工数を大幅に削減でき、特別な治具が準備できない環境でも即座にキャリブレーションを行うことを可能とする。
【解決手段】
マニピュレータMの周囲に配置された治具Gの直線部上の点を複数の観測位置姿勢毎にレーザ変位センサLSによりそれぞれ検出する。次にリンクパラメータと、レーザ変位センサLSが検出した値から直線部上の検出点であるロボット座標系の座標を、観測位置姿勢毎にそれぞれ求める。検出点の2つを一組として複数の組からロボット座標系を基準とした直線部の単位方向ベクトルを複数算出する。算出した直線部の単位方向ベクトルと、ロボット座標系のベクトル変数で表される直線部の単位方向ベクトルから連立方程式を作り、最小二乗法により較正値を求める。
【選択図】図1
Description
請求項3の発明は、請求項2において、前記較正値を、近似値と同次変換行列の誤差の積で表わすとともに、予め得られている前記マニピュレータ先端を基準とするセンサ座標系の原点位置姿勢を前記近似値の初期値とし、前記第3ステップにおいて、前記較正値が得られたとき、前記近似値を該得られた較正値に更新した後、前記誤差に含まれる変数の値が予め定められた閾値以下になるまで前記第3ステップの処理を繰り返すことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6において、前記較正値算出手段は、前記較正値を、近似値と同次変換行列の誤差の積で表わすとともに、予め得られている前記マニピュレータ先端を基準とするセンサ座標系の原点位置姿勢を前記近似値の初期値とし、前記較正値を得たとき、前記近似値を前記得た較正値に更新した後、前記誤差に含まれる変数の値が予め定められた閾値以下になるまで前記処理を繰り返すことを特徴とする。
請求項4の発明によれば、治具の稜線を直線部としているため、特別な治具が必要でなくなり、直方体、立方体等の直線部を面間に有する既存の治具を使用することができ、或いは単純な形状の治具で良くなり、キャリブレーションのための特別な形状の治具を必要としない。
請求項6の発明によれば、較正値算出手段は連立方程式が線形化して一次近似式にするため、第3ステップの処理で行う計算を簡便化でき、線形化して一次近似式にしない場合に比して、演算に係る時間を短くできるセンサキャリブレーション方法を実行するロボット制御システムを提供できる。
(作業手順)
まず、本実施形態のセンサキャリブレーションの作業手順について説明する。
次に、CPU20が実行する較正値の算出方法について説明する。
まず、本実施形態において、基本要素となる座標系、座標変換行列(同次変換行列)及びベクトルの定義を図3を参照して説明する。なお、本実施形態で説明する各座標系は右手直交系である。
Cは、マニピュレータM先端のJ6基準座標系を基準としたレーザ照射部Lsaの座標系の原点位置姿勢であって未知数であり、本実施形態において算出する較正値である。ここで、レーザ照射部Lsaの座標系は、センサ座標系に相当する。センサ座標系は、レーザの照射方向をx軸(+)方向とした右手直交系である。
なお、Pi,Pjは、マニピュレータMのリンクパラメータと、視覚センサが検出した値とから、較正値Cを未知変数とした関数に相当する。
前記Tiは、下記のようにして、CPU20により算出される。
マニピュレータMにおいて、姿勢iにおけるj−1軸先端の座標系を基準としたj軸先端の座標系の原点位置姿勢の同次変換行列をAijとする。Aijを併進とロール・ピッチ・ヨーのパラメータ(x,y,z,yaw,pitch,roll)=(xaj,yaj,zaj,αaj,βaj,γaij)で表すと式(1)となる。ここで、xaj,yaj,zaj,αaj,βajはロボット毎に決定される定数であって、リンクパラメータが含まれている。又、γaijは、マニピュレータMの各回転軸を駆動するモータに設けられたロータリーエンコーダのエンコーダ値より求められる。
上記のように検出点は全て直線部32上であるため、i番目の検出点からj番目の検出点に向かうベクトルは直線部32の方向ベクトルとなる。この方向ベクトルは正規化すると単位方向ベクトルとなり、ロボット座標系を基準とした直線部32の単位方向ベクトルLに等しくなる。式(9)中、左辺において、分子は方向ベクトルを示し、分母は正規化していることを示している。
本実施形態では、前記方程式の解を得るために、CPU20により、前記方程式をマクローリン展開により線形化を行い、計算を簡単にしている。マクローリン展開とは元関数をn次微分し、原点近傍の超平面の傾きを算出することで、原点周辺のn次の近似式を求める方法である。本実施形態では1次近似を行っているため、非常に簡単な式で記述できる。すなわち、式(9)を式(10)のように表すと、マクローリン展開の1次近似の式は式(11)にすることができる。
(6) 本実施形態のロボット制御システム10は、CPU20(較正値算出手段)は、前記連立方程式を、線形化して一次近似式にした上で較正値Cを算出するようにした。この結果、ロボット制御システム10は、第3ステップの処理で行う計算を簡便化でき、線形化して一次近似式にしない場合に比して、演算に係る時間を短くできるセンサキャリブレーション方法を実行するロボット制御システムを提供することができる。
・ 前記実施形態では、視覚センサを二次元レーザセンサとしたが、二次元レーザセンサに限定されるものではなく、CCDカメラ等の撮像手段であってもよい。この場合、撮像手段が取得して得られた画像中において、任意の画素を基準として、例えば撮像した画像の中心位置を前記基準として、該中心位置に最も近位の直線部の画素の点を検出点とすれば、以下、前記実施形態と同様にキャリブレーションを行うことができる。
・ 又、治具Gの上面の一部に対して、上方に高さを有する段部を設け、前記上面に沿って前記段部が一方向に直線状に延びるように形成して、その直線状の部分を直線部としてもよい。
T7=Ai1Ai2Ai3Ai4Ai5Ai6Ai7
とすればよい。
LS…レーザ変位センサ(視覚センサ)、
10…ロボット制御システム、
20…CPU(制御手段、検出点座標算出手段、較正値算出手段)、
21…ROM、23…記憶部(記憶手段)、32…直線部。
Claims (7)
- マニピュレータ先端に設けられた視覚センサのセンサ座標系の原点位置姿勢であって、前記マニピュレータ先端を基準とするセンサ座標系の原点位置姿勢を較正値として求める視覚センサを有するマニピュレータのセンサキャリブレーション方法において、前記マニピュレータの周囲に配置された治具の直線部上の点を、前記マニピュレータの互いに異なる複数の観測位置姿勢毎に、前記視覚センサによりそれぞれ検出する第1ステップと、前記マニピュレータのリンクパラメータと、前記視覚センサが検出した値とから、前記較正値を未知変数とした関数であって、前記直線部上の点(以下、検出点という)である基準座標系座標を、前記観測位置姿勢毎にそれぞれ求める第2ステップと、前記観測位置姿勢毎に求めた前記直線部上の検出点の2つを一組としたとき、複数の組から前記関数を要素とするとともに、前記基準座標系を基準とした前記直線部の単位方向ベクトルを複数算出し、算出した前記直線部の単位方向ベクトルと、基準座標系のベクトル変数で表される前記直線部の単位方向ベクトルが等しいことを利用して連立方程式を作り、最小二乗法により前記較正値を求める第3ステップを含む
ことを特徴とする視覚センサを有するマニピュレータのセンサキャリブレーション方法。 - 前記連立方程式は、線形化して一次近似式にしたものであることを特徴とする請求項1に記載の視覚センサを有するマニピュレータのセンサキャリブレーション方法。
- 前記較正値を、近似値と同次変換行列の誤差の積で表わすとともに、予め得られている前記マニピュレータ先端を基準とするセンサ座標系の原点位置姿勢を前記近似値の初期値とし、
前記第3ステップにおいて、前記較正値が得られたとき、前記近似値を該得られた較正値に更新した後、前記誤差に含まれる変数の値が予め定められた閾値以下になるまで前記第3ステップの処理を繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の視覚センサを有するマニピュレータのセンサキャリブレーション方法。 - 前記治具は、複数の面と面間に設けられた複数の稜線を有し、
前記直線部は、複数の稜線のうち、1つの稜線であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の視覚センサを有するマニピュレータのセンサキャリブレーション方法。 - マニピュレータ先端に設けられた視覚センサのセンサ座標系の原点位置姿勢であって、前記マニピュレータ先端を基準とするセンサ座標系の原点位置姿勢を較正値として求めてマニピュレータのセンサキャリブレーションを行うロボット制御システムにおいて、
前記マニピュレータの周囲に配置された治具の直線部上の点を、前記マニピュレータの互いに異なる複数の観測位置姿勢をとらせる制御手段と、
前記視覚センサが前記治具の直線部上の点を、前記マニピュレータの互いに異なる複数の観測位置姿勢毎に、それぞれ検出した値を記憶する記憶手段と、
前記マニピュレータのリンクパラメータと、前記視覚センサが検出した値とから、前記較正値を未知変数とした関数であって、前記直線部上の点(以下、検出点という)である基準座標系座標を、前記観測位置姿勢毎にそれぞれ求める検出点座標算出手段と、
前記観測位置姿勢毎に求めた前記直線部上の検出点の2つを一組としたとき、複数の組から前記関数を要素とするとともに、前記基準座標系を基準とした前記直線部の単位方向ベクトルを複数算出するとともに、前記算出された前記直線部の単位方向ベクトルと、基準座標系のベクトル変数で表される前記直線部の単位方向ベクトルが等しいことを利用して連立方程式を作り、最小二乗法により前記較正値を求める処理を行う較正値算出手段を含むロボット制御システム。 - 前記較正値算出手段は、前記連立方程式を、線形化して一次近似式にした上で前記較正値を算出するものである請求項5に記載のロボット制御システム。
- 前記較正値算出手段は、前記較正値を、近似値と同次変換行列の誤差の積で表わすとともに、予め得られている前記マニピュレータ先端を基準とするセンサ座標系の原点位置姿勢を前記近似値の初期値とし、前記較正値を得たとき、前記近似値を前記得た較正値に更新した後、前記誤差に含まれる変数の値が予め定められた閾値以下になるまで前記処理を繰り返すことを特徴とする請求項6に記載のロボット制御システム。
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