以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
本発明に係る遊技用装置(各台計数ユニット50)は、図1,図2に示すように、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、図5,図6に示すように、遊技媒体(パチンコ玉)を受け入れて計数する計数手段(玉カウンタ35)と、該計数手段が計数した計数遊技媒体数(計数玉数)の範囲内で遊技媒体を払い出すための払出処理を行う払出処理手段(玉貸発券制御部22)とを少なくとも有する、いわゆる各台計数型の遊技用装置である。
この各台計数ユニット50において、払出処理手段である玉貸発券制御部22は、該玉貸発券制御部22が記憶している発券部IDにより個々に識別される玉貸発券処理部20に設けられ、また計数手段である玉カウンタ35は、計数制御部31が記憶している計数部IDにより個々に識別される計数部30に設けられ、これら玉貸発券処理部20と計数部30とは通信可能であり、また該玉貸発券処理部20と計数部30の少なくとも一方が着脱可能である。即ち各台計数ユニット50は、任意の発券部IDの玉貸発券処理部20と、任意の計数部IDの計数部30との組み合わせからなり、玉貸発券処理部20又は計数部30の一方が故障等の場合には、該故障した玉貸発券処理部20又は計数部30を、故障していない玉貸発券処理部20又は計数部30に取り替えることにより、再び稼働可能となる。
また玉貸発券処理部20は、計数手段が計数した計数遊技媒体数(計数玉数)を記憶する計数記憶手段(カードテーブル),及び該計数値記憶手段により記憶している計数遊技媒体数の範囲内で遊技媒体を払い出すための払出処理の実行を要求する払出要求を送信する払出要求送信手段をさらに有し、また計数部30は、前記払出要求の受信に基づいて、前記払出処理を実行する払出手段を有する払出制御部としても機能するものである。
この各台計数ユニット50では、遊技媒体の計数中や遊技媒体の払出処理中に、故障した玉貸発券処理部20又は計数部30が取り替えられたり、あるいは電断が発生したりして、玉貸発券制御部22による計数値の記憶や計数制御部31による払出処理が正常に行われなかった場合に、一定条件の下に、計数値リカバリ処理や払出リカバリ処理を行うことにより、遊技者が不利益を被ることがないようにする点に特徴がある。ここで本発明には、該計数値リカバリ処理や払出リカバリ処理を行うか否かの判定を、玉貸発券制御部22が行う第1実施形態(図32)と、計数制御部31が行う第2実施形態(図35)とが含まれる。
また各台計数ユニット50において、計数部30は、図10〜図12に示すように、玉カウンタ35による計数に関する異常を判定し、図8に示すように、玉カウンタ35により計数された計数値を特定可能な計数情報(動作指示応答)を制御部である玉貸発券処理部20に対して送信し、玉貸発券処理部20は、図13〜図14に示すように、受信した動作指示応答から特定される計数値に基づいて異常を判定し、図11に示すように、計数部30により異常判定されたこと(S301)に基づいて計数異常報知処理(S304,S307,S354)を行い、図14に示すように、玉貸発券処理部20により異常判定されたこと(S401)に基づいて遊技媒体数異常報知処理(S402)を行うことにより、計数部30における計数に関する異常の監視のみを行う場合に比べて、遊技媒体数の玉貸発券制御部22における異常を監視できるので、各台計数ユニット50で行われる計数に伴う異常をより正確に監視できる点に特徴がある。
また本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、前記遊技用装置(各台計数ユニット50)と、該各台計数ユニット50と通信可能な管理装置(獲得玉数管理装置61)とを少なくとも含む。この獲得玉数管理装置61は、図15(a)に示す会員獲得玉数テーブルにおいて、会員遊技者に対して発行される会員カード2の識別情報であるカードIDに対応付けて、暗証番号,持玉数,貯玉数,及び取引通番を記憶して管理しており、また図15(b)に示すビジタ獲得玉数テーブルにおいて、ビジタ遊技者に対して発行されるビジタカード3の識別情報であるカードIDに対応付けて、持玉数を記憶して管理している。この持玉数は、遊技者が獲得した当日に限り、景品交換や遊技に使用可能な獲得玉数であり、貯玉数は、遊技者が獲得して貯蓄した当日以降も、景品交換や遊技に使用可能な獲得玉数である。また取引通番は、各台計数ユニット50から送信されてくる後述する会員カード受付通知の受信に応じて設定されて記憶され、後述するカード受付結果に含めて各台計数ユニット50に対して送信されてカードテーブルで記憶される符号である。なお、以下においては、会員カード2とビジタカード3とを区別しない場合には、単に「カード」と称し、会員獲得玉数テーブルとビジタ獲得玉数テーブルとを区別しない場合には、単に「獲得玉数テーブル」と称する。
ここで玉貸発券制御部22は、カードR/W23で会員カード2を受け付けたことに基づいて、該受け付けた会員カード2のカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数の範囲内で遊技媒体を払い出すための払出処理であって、所定の手数料(例えば払出設定数125玉に対して手数料玉数10玉)が設定されている場合には貯玉数から該手数料分を減算した貯玉数の範囲内で遊技媒体を払い出すための第1払出処理(再プレイ処理)を行う。また玉貸発券制御部22は、図3に示すように、玉カウンタ35が計数して自らが記憶している計数玉数と、カードのカードIDに対応付けて獲得玉数テーブルで記憶している持玉数との合算値である手元持玉数の範囲内で遊技媒体を払い出すための第2払出処理(払出処理)を行う。この第2払出処理では、第1払出処理とは異なり、手数料は徴収しない。
また玉貸発券制御部22は、遊技者が所有する所定数の遊技媒体と所望の物品(例えばワゴンサービスのドリンク等)とを交換するために、遊技場の店員が操作するリモコン(図示外)から、該所定数(即ち交換玉数)を示す交換要求を受信すると、貯玉数,持玉数,及び/又は計数玉数から該所定数を減算するための交換処理を行う。この交換処理においては、会員カード2の受付中に、貯玉数→持玉数→計数玉数の順で減算を行うことにより、再プレイ処理で手数料が徴収される貯玉数を優先して使用し、払出処理で手数料が徴収されない持玉数や計数済玉数を極力温存して、遊技者が極力不利益とならないようにする点に特徴がある。なおビジタカード3の受付中には、持玉数→計数玉数の順で減算を行う。ここで本発明には、貯玉数の減算を、獲得玉数管理装置61が行う第1実施形態(図23)と、玉貸発券制御部22が行う第3実施形態(図39)とが含まれる。
また玉貸発券制御部22は、会員カード2の受付中に終了操作(カード返却ボタン16の操作)を受け付けると、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオンラインならば、記憶している計数玉数を、当該会員カード2のカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数に加算更新させるための更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信して、該会員カード2を返却する処理を行い、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオフラインならば、会員カード2を返却して、記憶している計数玉数を記録したビジタカード3を排出する処理を行う。このように、計数玉数を記録したビジタカード3が排出され、該ビジタカード3が他の各台計数ユニット50で受け付けられることで、当該ビジタカード3に記録された計数玉数を当該他の各台計数ユニット50に対応するパチンコ機10での遊技に使用することができる点に特徴がある。
また玉貸発券制御部22は、会員カード2の非受付中に終了操作を受け付けると、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオンラインならば、記憶している計数玉数を、ビジタカード3のカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数に加算更新させるための更新要求を獲得玉数管理装置61に送信して、該計数玉数を記録した当該ビジタカード3を排出する処理を行い、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオフラインならば、記憶している計数玉数を記録したビジタカード3を排出する処理を行う。
また本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、前記遊技用装置(各台計数ユニット50)と、該各台計数ユニット50と通信可能な残額管理装置60も含む。この残額管理装置60は、残額DBにおいて、カードのカードIDに対応付けて、遊技に使用可能なプリペイド残額を記憶して管理している。ここで玉貸発券制御部22は、対応するパチンコ機10と通信することにより、遊技者が所有する遊技用価値の大きさ(プリペイド残額)に相当する遊技媒体を該遊技機から払い出して貸与するための貸与処理(玉貸処理)を行う。
以下においては、まず第1実施形態について説明し、次に第2実施形態及び第3実施形態について第1実施形態と異なる点のみを説明し、最後に変形例について説明する。
[1.第1実施形態に係る各台計数ユニット50及び遊技用システム1]
まず、図1〜図15を参照して、第1実施形態に係る本発明の構成について説明する。本発明に係る遊技用装置である各台計数ユニット50を含む遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に設けられる島コンピュータ63と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して設けられる各台計数ユニット50(玉貸発券処理部20+計数部30)と、全ての島コンピュータ63と通信可能な残額管理装置60,獲得玉数管理装置61,及びホールコンピュータ62からなる。
この遊技用装置及び遊技用システム1では、図2(b)に示すように、遊技用記録媒体である会員カード2及びビジタカード3が使用される。これらカードは、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記録領域として備えている。なお、ここでいうカードには、円形状を呈するコインも含まれる。
会員カード2は、遊技場において会員登録を行った遊技者(会員遊技者)に対して発行される会員用記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、会員遊技者を示す頭文字Mと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、会員用記録媒体であることを識別可能な記録媒体種別情報であると共に、会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報でもある。また会員カード2のICチップには、プリペイド残額も記録されるが、持玉数及び貯玉数は記録されない。
この会員カード2が玉貸発券処理部20のカードR/W23で受け付けられると、該会員カード2のカードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されているプリペイド残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて獲得玉数管理装置61で管理されている暗証番号の認証がとれたことを条件として、該カードIDに対応付けて獲得玉数管理装置61で管理されている貯玉数を使用した再プレイ処理が可能となり、またカードIDに対応付けて獲得玉数管理装置61で管理されている持玉数を使用した払出処理が可能となり、さらにこれら貯玉数や持玉数を使用した交換処理が可能となる。
また後述する図28〜図30に示すように、各台計数ユニット50から会員カード2が返却される際に、該各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオフラインになり(Sm20)、遊技場の係員によるリモコン操作により該各台計数ユニット50がトラブルモードになると(Sm21)、該会員カード2のICチップに、リカバリ情報が記録されて、当該会員カード2が返却される(Sm22)。
ここでリカバリ情報は、各台計数ユニット50がカードテーブルで記憶している計数玉数が会員獲得玉数テーブルで持玉数に加算更新されているか否かを確認して補正するための更新確認補正情報であり、取引通番と更新不明計数玉数とが含まれる。この取引通番は、オフライン検知時にカードテーブルで記憶している取引通番であり、更新不明計数玉数は、オフライン検知時にカードテーブルで記憶している計数玉数である。
また取引通番は、図27に示すように、獲得玉数管理装置61の会員獲得玉数テーブル及び各台計数ユニット50のカードテーブルで共通に記憶される符号であり、会員獲得玉数テーブルの取引通番は、獲得玉数管理装置61が、会員カード2を受け付けた(Sm01)各台計数ユニット50から送信されてくるカード受付通知(Sm02)を受信したことに基づいて設定され(Sm03)、カードテーブルの取引通番は、各台計数ユニット50が、Sm03で取引通番を設定した獲得玉数管理装置61から送信されてくる該取引通番を含むカード受付結果(Sm04)を受信したことに基づいて記憶される(Sm05)。また会員獲得玉数テーブルの取引通番は、カード返却ボタン16の操作を受け付けた(Sm11)各台計数ユニット50から送信されてくる会員カード返却通知(Sm12)を受信して、会員獲得玉数テーブルで管理している持玉数を更新したこと(Sm13)に基づいてカウントアップされ(Sm14)、カードテーブルの取引通番は、各台計数ユニット50が、持玉数を更新した獲得玉数管理装置61から送信されてくる更新OKのカード更新結果(Sm15)を受信したことに基づいてカウントアップされる(Sm16)。
ビジタカード3は、遊技場において遊技者(ビジタ遊技者)に対して発行される一般用記録媒体及び計数記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、ビジタ遊技者を示す頭文字Vと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、一般用記録媒体であることを識別可能な記録媒体種別情報でもある。またICチップには、プリペイド残額と持玉数も記録される。
このビジタカード3が玉貸発券処理部20のカードR/W23で受け付けられると、該ビジタカード3のカードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されている残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて獲得玉数管理装置61で管理されている持玉数を使用した払出処理が可能となり、さらに該持玉数を使用した交換処理が可能となる。なおビジタ遊技者は、会員遊技者と異なり、貯玉をすることはできない。
また後述する図28〜図30に示すように、各台計数ユニット50から会員カード2が返却される際に、該各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオフラインになり(Sm20)、遊技場の係員によるリモコン操作により該各台計数ユニット50がトラブルモードになると(Sm21)、カードストッカ23bからカードR/W23に搬送されたビジタカード3のICチップに、前記更新不明計数玉数が持玉数として記録されると共に、オフラインフラグが記録されて、当該ビジタカード3が返却される(Sm23)。ここでオフラインフラグは、当該ビジタカード3がオフライン状態で発行されたことを示す情報である。
ここで残額管理装置60,獲得玉数管理装置61,ホールコンピュータ62,及び島コンピュータ63について、図1を参照して説明する。これら残額管理装置60,獲得玉数管理装置61,ホールコンピュータ62,及び島コンピュータ63は、通信部,制御部,記憶デバイス(ハードディスク),表示デバイス(ディスプレイ),及び入力デバイス(入力装置)等を有するコンピュータである。
残額管理装置60は、図1に示すように、残額DBにおいて、会員カード2又はビジタカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を記憶して管理するものである。この残額管理装置60は、入金処理(図15のSa13)を行う玉貸発券処理部20からカードIDと該入金処理に供された入金額とを含む加算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額に該入金額を加算して、加算完了通知を返信する。また玉貸処理(図15のS12a)を行う玉貸発券処理部20からカードIDと該玉貸処理に使用された使用額とを含む減算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該使用額を減算して、減算完了通知を返信する。
獲得玉数管理装置61は、図7(a)に示すように、会員獲得玉数テーブルにおいて、会員カード2のカードIDに対応付けて、暗証番号,持玉数,貯玉数(貯蓄遊技媒体数),及び取引通番を記憶して管理するものである。ここで持玉数+貯玉数が、会員遊技者の獲得玉数である。なお獲得玉数管理装置61は、図示しないが、会員カード2のカードIDに対応付けて、会員登録の際に登録された当該会員遊技者の個人情報(氏名,郵便番号,住所,及び電話番号等)も記憶して管理している。
この獲得玉数管理装置61は、カード受付処理(図15のSa11)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと暗証番号とを含むカード受付通知を受信すると、該カード受付通知に含まれる暗証番号と該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している暗証番号との照合がOKであること(図17のSc21でYES)を条件に、該カードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数,貯玉数,及び取引通番を含む照合OKのカード受付結果を返信する(同Sc30)。なお受信したカード受付通知にリカバリ情報(取引通番及び更新不明計数玉数)が含まれる場合の処理については後述する。
また獲得玉数管理装置61は、払出処理(図15のSa14)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと払出玉数とを含む持玉減算要求を受信すると、該持玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から該持玉減算要求に含まれる払出玉数を減算して、減算後の持玉数を含む持玉減算応答を返信する。
また獲得玉数管理装置61は、再プレイ処理(図15のSa15)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと貯玉数からの減算値である払出設定数(例えば125玉)+手数料玉数(例えば10玉)とを含む貯玉減算要求(図22のSh13)を受信すると、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値(払出設定数+手数料玉数)を減算して(同Sh14)、減算後の貯玉数を含む貯玉減算応答を返信する(同Sh15)。
また獲得玉数管理装置61は、交換処理(図15のSa16)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと貯玉数の減算値とを含む貯玉減算要求(図23のSi13)を受信すると、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値を減算して(同Si14)、減算後の貯玉数を含む貯玉減算応答を返信する(同Si15)。なお貯玉数が交換玉数未満である(即ち交換玉数を、貯玉数からだけでは減算しきれず、持玉数からも減算する必要がある)ために、会員カード2のカードIDと貯玉数の減算値と持玉数の減算値とを含む貯玉減算要求(同Si33)を受信した場合には、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる貯玉数の減算値を減算すると共に(同Si34)、該会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から該貯玉減算要求に含まれる持玉数の減算値を減算して(同Si35)、該減算後の貯玉数と持玉数とを含む貯玉減算応答を返信する(同Si36)。
また獲得玉数管理装置61は、会員カード2のカード返却処理(図15のSa17)を行う玉貸発券処理部20から、該会員カード2のカードIDと手元持玉数とを含む会員カード返却通知(図27のSm12)を受信すると、該会員カード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を該会員カード返却通知に含まれる手元持玉数に更新し(同Sm13)、前記取引通番をカウントアップして(同Sm14)、更新OKのカード更新結果を返信する(同Sm15)。
また獲得玉数管理装置61は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)から、会員カード2のカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から景品交換に使用された玉数を減算し、また該POS端末から、会員カード2のカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数に貯玉する玉数を加算する。
さらに獲得玉数管理装置61は、当日の営業終了後において、会員カード2のカードIDに対応付けられている持玉数を消去して貯玉数に加算する。即ち会員カード2のカードIDに対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に貯玉数に振り返られて、翌日以降も使用可能になる。
また獲得玉数管理装置61は、図7(b)に示すように、ビジタ獲得玉数テーブルにおいて、ビジタカード3のカードIDに対応付けて、持玉数を記憶して管理するものである。ここでは持玉数が、ビジタ遊技者の獲得玉数である。
この獲得玉数管理装置61は、カード受付処理(図15のSa11)を行う玉貸発券処理部20から、ビジタカード3のカードIDと持玉数とを含むカード受付通知を受信すると、該カード受付通知に含まれる持玉数と該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数との照合がOKであること(図17のSc15でYES)を条件に、該持玉数を含む照合OKのカード受付結果を返信する(同Sc13)。なお受信したカード受付通知にオフラインフラグが含まれる場合の処理については後述する。
また獲得玉数管理装置61は、払出処理(図15のSa14)を行う玉貸発券処理部20から、ビジタカード3のカードIDと払出玉数とを含む持玉減算要求を受信すると、該持玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から該持玉減算要求に含まれる払出玉数を減算して、減算後の持玉数を含む持玉減算応答を返信する。
また獲得玉数管理装置61は、再プレイ処理(図15のSa15)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと払出設定数+手数料玉数とを含む貯玉減算要求を受信すると、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる払出設定数+手数料玉数を減算して、減算後の貯玉数を含む貯玉減算応答を返信する。
また獲得玉数管理装置61は、交換処理(図15のSa16)を行う玉貸発券処理部20から、ビジタカード3のカードIDと持玉数の減算値とを含む持玉減算要求を受信すると、該持玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から該持玉減算要求に含まれる減算値を減算して、減算後の持玉数を含む持玉減算応答を返信する。
また獲得玉数管理装置61は、交換処理(図15のSa16)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと貯玉数の減算値とを含む貯玉減算要求を受信すると、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値を減算して、減算後の貯玉数を含む貯玉減算応答を返信する。なお貯玉減算要求に持玉数の減算値も含む場合には、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値を減算して、減算後の持玉数をさらに含む貯玉減算応答を返信する。
また獲得玉数管理装置61は、ビジタカード3のカード返却処理(図15のSa17)を行う玉貸発券処理部20から、ビジタカード3のカードIDと手元持玉数とを含むビジタカード返却通知を受信すると、該ビジタカード返却通知に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を、該ビジタカード返却通知に含まれる手元持玉数に更新して、更新完了通知を返信する。
また獲得玉数管理装置61は、会員カード2のカード返却処理(図15のSa17)を行う玉貸発券処理部20から、会員カード2のカードIDと手元持玉数とを含む会員カード返却通知を受信すると、該会員カード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を、該会員カード返却通知に含まれる手元持玉数に更新して、カード更新結果を返信する。
さらに獲得玉数管理装置61は、当日の営業終了後において、ビジタカード3のカードIDに対応付けられている持玉数を消去する。即ちビジタカード3のカードIDに対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、無効になる。また獲得玉数管理装置61は、当日の営業終了後において、締め処理信号を全ての各台計数ユニット50に対して送信する。
ホールコンピュータ62は、複数の島コンピュータ63の各々を介して、各島コンピュータ63の配下にある複数のパチンコ機10及び各台計数ユニット50(玉貸発券処理部20の場内通信部21b)の各々と通信可能に接続されており、各種の遊技情報を集計するものである。
島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)各パチンコ機10及び各台計数ユニット50と、残額管理装置60,獲得玉数管理装置61,及びホールコンピュータ62との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
なお、この遊技用システム1は、複数のパチンコ玉の貸与レート(例えば4円と1円)に対応している。具体的には、獲得玉数管理装置61は、持玉数や貯玉数を、貸与レート毎に記憶している。さらに各台計数ユニット50の各々は、自己に適用される貸与レートを、玉貸発券制御部22及び計数制御部31において記憶しており、当該貸与レートの貯玉数や持玉数を取得してカードテーブルで記憶する。なお各台計数ユニット50における貸与レートの記憶は、まず残額管理装置60又は獲得玉数管理装置61から送信されてきた貸与レートを、玉貸発券制御部22が貸与レート記憶部(図示外)で記憶し、該記憶した貸与レートを玉貸発券制御部22から計数制御部31に対して送信して、該送信されてきた貸与レートを、計数制御部31が貸与レート記憶部(図示外)で記憶する。以下においては、各台計数ユニット50で記憶されている貸与レートが4円である例について説明する。
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、各台計数ユニット50に対応して(ここでは玉貸発券処理部20の右側に隣接して)設けられ、対応する各台計数ユニット50の玉貸発券処理部20と通信することにより、該玉貸発券処理部20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されており、ユニークな台番号により個々に識別される。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸発券処理部20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10と玉貸発券処理部20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(図15のSa12),払出処理(同Sa14),及び再プレイ処理(Sa15)において、玉貸発券処理部20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,払出処理,及び再プレイ処理においてパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
残度数表示器14は、対応する玉貸発券処理部20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジタカード3)に記録されているプリペイド残額(即ち図3に示すカードテーブルで記憶しているプリペイド残額)から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷最小の単位有価価値(ここでは100円)」の式で演算された商である。この残度数表示器14で表示される残度数は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が更新される毎に、更新して表示される。
玉貸ボタン15は、対応する玉貸発券処理部20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジタカード3)に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、玉貸発券制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(図15のSa12)を行う。
カード返却ボタン16は、対応する玉貸発券処理部20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジタカード3)を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、玉貸発券制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カード返却処理(図15のSa17)を行う。
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、玉貸発券処理部20と接続されているので、遊技用装置を構成する該玉貸発券処理部20に属するものでもある。
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、計数部30の玉受入部32に受け入れられる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンクで収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
次に各台計数ユニット50の玉貸発券処理部20について説明する。玉貸発券処理部20は遊技用装置を構成するものであって、図1及び図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣挿入口25a,突出部20a,及びカード挿入口23a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機25,玉貸通信部21a,場内通信部21b,玉貸発券制御部22,赤外線受光部27,カードR/W23,及びカードストッカ23b等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
なお玉貸発券処理部20の下部には、前面に計数部30の外部ユニット30aが配置され、内部に計数部30の内部ユニット30bが配置されているが、これらについては後述する。また玉貸発券処理部20の内部には、遊技島から供給されるパチンコ玉を内部ユニット30bに導くための供給路28が設けられている。この玉貸発券処理部20と計数部30とで、遊技用装置である各台計数ユニット50が構成され、該各台計数ユニット50は、対応するパチンコ機10の台番号により個々に識別される。
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、図1に示すように、島コンピュータ63を介して残額管理装置60,獲得玉数管理装置61,及びホールコンピュータ62と通信可能に接続されており、それらと玉貸発券処理部20(各台計数ユニット50)との間における通信を司るものである。
玉貸発券制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸発券処理部20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この玉貸発券制御部22のEEPROMは、図3に示すカードテーブルを記憶している。このカードテーブルでは、カードR/W23で受け付けたカード(会員カード2又はビジタカード3)から読み取ったカードIDと、当該カードIDに対応するプリペイド残額,計数玉数,持玉数,貯玉数,及び取引通番(ただし貯玉数と取引通番は、受け付けたのが会員カード2の場合のみ)とが記憶されて更新される。なお前述の如く、ここで記憶される持玉数及び貯玉数は、当該玉貸発券制御部22が記憶している貸与レートの持玉数及び貯玉数である。また、ここで記憶される計数玉数と持玉数との合算値が、手元持玉数である。さらに貯玉数と取引通番は、会員カード2を受け付けた場合にのみ記憶される。
ここでカードIDは、カード受付処理で記憶される。またプリペイド残額は、カード受付処理で記憶され、玉貸処理で減算更新され、入金処理で加算更新される。また計数玉数は、玉カウンタ35による計数が行われると加算更新され、払出処理で減算更新され、さらに交換処理で減算更新される場合がある。また持玉数は、カード受付処理で記憶され、払出処理で減算更新される場合があり、また交換処理で減算更新される場合がある。また貯玉数は、カード受付処理で記憶され、再プレイ処理で減算更新され、また交換処理で減算更新される場合がある。また取引通番は、カード受付処理で記憶され、カード返却処理で更新される。そしてこれらカードテーブルの記憶内容は、カード返却処理で消去される。
また玉貸発券制御部22のEEPROMは、図8に示す記憶テーブルを記憶している。この記憶テーブルでは、当該玉貸発券処理部20の発券部IDと、第2計数処理情報である計数通番と、計数値と、第1払出処理情報である払出通番とが、対応付けて記憶される。ここで発券部IDは、予め記憶されている。また計数通番は、図8に示すように、計数中でない旨を示すS123の動作指示応答D(即ち計数終了通知)の受信に基づいて、S124で更新して記憶される。また計数値は、図8に示すように、計数途中の計数値(計数開始からの累計値)を示すS114の動作指示応答B(即ち計数情報)の受信に基づいて、S115で更新して記憶されると共に、計数終了後の計数値(計数開始からの累計値)を示すS119の動作指示応答C(即ち計数情報)の受信に基づいて、S120で更新して記憶される。さらに払出通番は、図21に示すように、払出処理の開始に基づいて(換言すれば、払出開始を示すSg02の動作指示G(即ち払出要求)の送信に伴って)、Sg01で更新して記憶される。
カードR/W23は、図2(b)に示すように、カード挿入口23aからカード(会員カード2又はビジタカード)の挿入を受け付けて、該カードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。カードストッカ23bは、カードR/W23の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のビジタカード3を貯留するものである。このカードストッカ23bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になり、かつ持玉数が零であるビジタカード3が取り込まれて貯留される。このカードストッカ23bで貯留しているビジタカード3を、「ストックカード」と称する。
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24では、図4に示すメイン画面が表示される。このメイン画面では、図3のカードテーブルで記憶している手元持玉数が表示されると共に、該手元持玉数を使用した払出処理を行うための払出操作を受け付ける「払出」ボタンが表示される。またカードテーブルで貯玉数を記憶している場合(即ちカードR/W23にて会員カードを受け付けている場合)には、該貯玉数が表示されると共に、該貯玉数を使用した再プレイ処理を行うための再プレイ操作を受け付ける「再プレイ」ボタンが表示される。またメイン画面で表示される手元持玉数や貯玉数は、カードテーブルで記憶している手元持玉数や貯玉数が更新される毎に、更新して表示される。
紙幣識別機25は、図2(b)に示すように、紙幣挿入口25aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機25の後方に設けられる紙幣通路25b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
多機能ランプ26は、様々な色で点灯及び/又は点滅して発光することにより、該発光態様に応じた報知を行うものであり、例えば図9のS204に示す通信異常報知,図11のS305やS355に示す計数異常報知,図14のS402に示す計数値異常報知等を行う。
赤外線受光部27は、遊技場の店員が操作するリモコンから送信されてくる信号を受信するものであり、該信号の受信は、玉貸発券制御部22により認識される。この赤外線受光部27が、遊技者が所有する所定数の遊技媒体と所望の物品(例えばワゴンサービスのドリンク等)とを交換する際にリモコンから送信されてくる、該所定数(即ち交換玉数)を示す交換要求を受信すると、玉貸発券制御部22は、該更新要求の受信を認識して(図15のSa06でYESと判定して)、交換処理(同Sa16)を行う。また赤外線受光部27が、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61との間でオフラインが発生した際にリモコンから送信されてくる、トラブルモード移行要求を受信すると、玉貸発券制御部22は、該移行要求の受信を認識して、トラブルモードに移行する(図28〜図30のSm21)。
次に各台計数ユニット50の計数部30について説明する。計数部30は遊技用装置の一部を構成するものであって、遊技媒体であるパチンコ玉を受け入れて計数する計数手段である玉カウンタ35を有すると共に、パチンコ玉を払い出す払出手段としても機能するものである。なお玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、遊技島に取り込まれる。この計数部30は、図2(a)に示すように、玉貸発券処理部20の下部において前面に配置される外部ユニット30aと、図2(b)に示すように、玉貸発券処理部20の下部において内部に配置される内部ユニット30bとからなり、この計数部30と前記玉貸発券処理部20とで、遊技用装置である各台計数ユニット50が構成される。以下、計数部30の構造について、図5及び図6を参照して説明する。
外部ユニット30aの内部には、図5(b)に示すように、パチンコ機10の下皿から落下されたパチンコ玉を受け入れる玉受入部32と、該玉受入部32の下流側に設けられ、該玉受入部32上のパチンコ玉の玉カウンタ35への受入を可能又は不可能とするシャッタ33と、玉受入部32の上方に設けられる受皿40とが設けられている。また外部ユニット30aの前面には、図5(a)に示すように、LED(発光ダイオード)41が設けられている。
ここでシャッタ33は、カードストッカ23bにストックカードが有ることを条件に開放され、該ストックカードが無くなると閉鎖される。またシャッタ33は、カードストッカ23bにストックカードが有っても、計数部30において計数が禁止されると閉鎖される。さらにシャッタ33は、閉じる(閉鎖する)方向にばね力で付勢されており、計数制御部31の制御によって、該シャッタ33に対応するソレノイド(図示外)が励磁されることにより開放される。従って各台計数ユニット50の電源がオフになると、ソレノイドが励磁されなくなるので、シャッタ33は付勢力により閉鎖される。これによれば、電源オフでシャッタ33が受入不能状態になるので、閉店後における電断時や営業中における停電時の計数を防止できる。
また内部ユニット30bの内部には、図5(c)に示すように、玉受入部32の下流側の端部に連通し、該玉受入部32に受け入れたパチンコ玉を遊技島に導くための流入路34と、該流入路34の下流側に設けられ、該流入路34内を流下するパチンコ玉を計数する玉カウンタ35と、前記供給路28から供給されるパチンコ玉を受け入れて前記受皿40に導くための排出路36と、該排出路36の上流側に設けられ、前記供給路28からパチンコ玉が供給されているか否かを検知するための玉検知センサ37と、排出路36において該玉検知センサ37よりも下流側に設けられ、回転することによってパチンコ玉を1個ずつ下流側に送り出すスプロケット38と、排出路36において該スプロケット38よりも下流側に設けられ、該スプロケット38の回転により1個ずつ送り出されたパチンコ玉を計数する払出カウンタ39とが設けられている。
そして図1に示すように、シャッタ33を駆動するソレノイド(図示外),玉カウンタ35に設けられる各計数センサ,玉検知センサ37,スプロケット38を駆動するモータ(図示外),払出カウンタ39に設けられる払出センサ,及びLED41は、計数部30の計数制御部31に接続されている。
ここで計数制御部31は、パチンコ玉の受入を可能な受入可能状態(開放状態)又はパチンコ玉の受入を不可能な受入不可能状態(閉鎖状態)にシャッタ33を制御するシャッタ制御手段として機能するものであり、ここでは予め定められた計数禁止条件が成立したことに基づいて、シャッタ33を受入不可能状態に制御するものである。この計数禁止条件は、例えばストックカード無し,カード受付無し,暗証番号未入力,メンテナンス中,エラー中等である。
また計数制御部31は、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22と通信可能に接続されており、両者の間では所定間隔(例えば500msec間隔)でポーリングによる通信が行われる。具体的には、後述する図8等に示すように、まず玉貸発券制御部22から計数制御部31に対して、500msec間隔で、動作指示が送信され、該動作指示に応じて、計数制御部31から玉貸発券制御部22に対して、動作指示応答が返信される。この両者の間における通信については図8等を参照して後述する。
また計数制御部31のEEPROMは、図8に示す記憶テーブルを記憶している。この記憶テーブルでは、現在装着されている玉貸発券処理部20の発券部IDと、第1計数処理情報である計数通番と、計数値と、第2払出処理情報である払出通番と、払出予定数と、払出済数とが、対応付けて記憶される。ここで発券部IDは、図32に示すように、対応する玉貸発券制御部22から送信されてくる、該対応する玉貸発券処理部20の発券部IDを示すS1001の接続機器確認指示の受信に基づいて、S1022,S1043,又はS1053で記憶される。また計数通番は、図8に示すように、計数の発生に基づいて、S112で更新して記憶される。また計数値は、計数の進行に応じて、加算更新して記憶される。また払出通番は、図21に示すように、払出開始を示すSg02の動作指示G(即ち払出要求)の受信に基づいて、Sg03で更新して記憶される。また払出予定数は、図21に示すように、払出予定数を示すSg02の動作指示G(即ち払出要求)の受信に基づいて、Sg03で該払出予定数が記憶される。さらに払出済数は、図21に示すように、払出の進行に応じて、加算更新して記憶される。
ここで図6を参照して、流入路34及び玉カウンタ35の構造について説明する。流入路34は、平面視で並行する第1レーン341と第2レーン342からなる。玉カウンタ35は、第1レーン341の上流側に設けられる計数センサ351aと、第1レーン341の下流側に設けられる計数センサ351bと、第2レーン342の上流側に設けられる計数センサ352aと、第2レーン342の下流側に設けられる計数センサ352bからなる。以下においては、これら計数センサ351a,351b,352a,352bを、単に「計数センサ」と総称する場合がある。
これら計数センサはフォトセンサであり、第1レーン341において、パチンコ玉が上流側の計数センサ351aを通過した後に下流側の計数センサ351bを通過すると、両計数センサ間の通過時間に応じたパルス幅の計数パルスが出力されて玉貸発券制御部22に入力され、該玉貸発券制御部22においてプラスカウントが行われて計数値が+1される。同様に第2レーン342において、パチンコ玉が上流側の計数センサ352aを通過した後に下流側の計数センサ352bを通過すると、両計数センサ間の通過時間に応じたパルス幅の計数パルスが出力されて玉貸発券制御部22に入力され、該玉貸発券制御部22においてプラスカウントが行われて計数値が+1される。
なお故障等によりパチンコ玉が逆流し、第1レーン341において、パチンコ玉が下流側の計数センサ351bを通過した後に上流側の計数センサ351aを通過すると、両計数センサ間の通過時間に応じたパルス幅の計数パルスが出力されて玉貸発券制御部22に入力され、該玉貸発券制御部22においてマイナスカウントが行われて計数値が−1される。同様に第2レーン342において、パチンコ玉が下流側の計数センサ352bを通過した後に上流側の計数センサ352aを通過すると、両計数センサ間の通過時間に応じたパルス幅の計数パルスが出力されて玉貸発券制御部22に入力され、該玉貸発券制御部22においてマイナスカウントが行われて計数値が−1される。
図5に戻り、計数部30におけるパチンコ玉の流れについて説明する。後述する図8に示す待機中(即ちシャッタ33が開放中)に、パチンコ機10の下皿からパチンコ玉が落下されると、該パチンコ玉が玉受入部32に受け入れられて下流側に流下し、シャッタ33を通過し、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数される。該玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、遊技島内に取り込まれる。なお玉カウンタ35による計数値は、計数制御部31で検知されて、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22に対して送信されるように構成されているが、これについては図8等を参照して後述する。
次に、図8〜図34を参照して、第1実施形態に係る各台計数ユニット50及び獲得玉数管理装置61の作用について説明する。この各台計数ユニット50では、まず営業開始前に、電源が投入されて電源投入時処理が行われ、営業中に、営業中処理や計数処理が行われ、営業終了後に、獲得玉数管理装置61から締め処理信号を受信して閉店時処理が行われるが、ここでは説明の便宜上、まず図8〜図14を参照して、計数処理及びそれに関連する処理について説明し、次に図15〜図30を参照して、営業中処理及びそれに関連する処理について説明し、次に図31を参照して、閉店時処理について説明し、最後に図32〜図34を参照して、電源投入時処理及びそれに関連する処理について説明する。
まず図8〜図14を参照して、各台計数ユニット50が行う計数処理及びそれに関連する処理について説明する。各台計数ユニット50では、図8に示すように、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22と計数部30の計数制御部31とが通信を行うことにより、計数制御部31が、玉カウンタ35による計数値を記憶テーブルで記憶すると共に、該計数値を玉貸発券制御部22に対して送信し、玉貸発券制御部22が、該計数値を記憶テーブルで記憶し、計数終了通知(S123の動作指示応答D)を受信すると、記憶テーブルで記憶している計数値をカードテーブルで記憶している計数玉数に加算して、確定処理の対象とする。ここで確定処理とは、該計数玉数を計数玉数として会員獲得玉数テーブル又はビジタ獲得玉数テーブルで記憶させることにより、景品交換や他の各台計数ユニット50で使用可能とするための処理であって、具体的には、カード返却ボタン16の操作が有ると、該計数玉数を含む手元持玉数を含んだ会員カード返却通知又はビジタカード返却通知を獲得玉数管理装置61に対して送信する処理を確定処理として行うことにより、該会員カード返却通知又はビジタカード返却通知に含まれる手元持玉数を会員獲得玉数テーブル又はビジタ獲得玉数テーブルで記憶させる。また図10〜図12に示すように、計数制御部31が、計数異常判定処理を行い、図13〜図14に示すように、玉貸発券制御部22が、計数値異常判定処理を行う。
まず図8は、各台計数ユニット50が行う計数処理の一例を表すフローチャートである。ここで玉貸発券制御部22と計数制御部31は、前述の如く、共に計数通番を記憶している。この計数通番は、計数の待機中において同一であり、計数が開始されてから次の待機中になるまでの間において1つずれる(具体的には、計数制御部31の計数通番が+1されてずれる)番号である。さらに計数制御部31は、計数状態記憶部(図示外)において、計数状態として、玉カウンタ35による計数が行われていなければ「計数中でない」と記憶し、玉カウンタ35による計数が行われていれば「計数中」と記憶し、一連の計数が終了すると「計数終了検知」と記憶する。
玉貸発券制御部22は、S101で、カードR/W23によりカードを受け付けると(図15のSa01でYES)、S102で、計数許可,及び計数吸上げ可(即ち記憶テーブルで計数値の記憶可)を示す動作指示Aを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示Aを受信した計数制御部31は、計数状態として「計数中でない」と記憶しているので、S103で、エラーなし,及び計数中でない旨を示す動作指示応答Aを、玉貸発券制御部22に対して返信する。該動作指示応答Aを受信した玉貸発券制御部22は、S104で、指示なし,及び計数吸上げ可を示す動作指示Bを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示Bを受信した計数制御部31は、S105で、前記動作指示応答Aを、玉貸発券制御部22に対して返信する。そして玉貸発券制御部22と計数制御部31は、玉カウンタ35による計数が開始されるまで、S104〜S105を繰り返す。ここでS102〜S105の間が計数の待機中である。
該計数の待機中において、S111で、玉カウンタ35による計数が開始されると、計数制御部31は、後述する計数異常判定処理にて異常と判定されない限り、該玉カウンタ35による計数値の計数開始からの累積値を記憶テーブルで記憶すると共に、S112で、記憶テーブルで記憶している計数通番を+1し、記憶している計数状態を「計数中」に更新し、計数開始日時をセットする。ここで計数通番が+1されることにより、計数中は、当該計数制御部31が記憶している計数通番と玉貸発券制御部22が記憶している計数通番とがずれた状態となる。次に玉貸発券制御部22は、S113で、前記動作指示Bを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示Bを受信した計数制御部31は、計数状態として「計数中」と記憶しているので、S114で、エラーなし,前記更新した計数通番,計数中である旨,計数値の計数開始からの累積値,及び前記セットした計数開始日時を示す動作指示応答Bを、玉貸発券制御部22に対して返信する。
ここでS111の処理を行う計数制御部31は、玉カウンタ35により計数された遊技媒体数(計数値の累積値)を記憶する遊技媒体数記憶手段として機能するものである。またS114の処理を行う計数制御部31は、単位時間毎(500msec毎)に玉カウンタ35により計数された遊技媒体数(計数値の累積値)を特定可能な計数情報(動作指示応答)を玉貸発券処理部20に対して送信する計数情報送信手段として機能するものである。また該S114の動作指示応答を受信する玉貸発券制御部22は、計数情報送信手段から送信されてくる計数情報(動作指示応答)を受信する計数情報受信手段として機能するものである。
前記動作指示応答Bを受信した玉貸発券制御部22は、後述する計数値異常判定処理にて異常と判定されない限り、S115で、該動作指示応答Bが示す計数値の累積値に基づいて、記憶テーブルで計数値を更新する。具体的には、今回受信した動作指示応答Bが示す計数値の累積値から、前回受信した動作指示応答Bが示す計数値の累積値を減算することにより、予め定められた単位時間(ここでは500msec)毎の計数値の増加量を特定し(図13を参照)、後述する計数値異常判定処理にて異常と判定されない限り、該特定した増加量を記憶テーブルの計数値に加算する。そして玉貸発券制御部22と計数制御部31は、玉カウンタ35による最終の計数から所定時間(例えば2秒間)が経過するまで、S113〜S115を繰り返す。なお所定時間は、任意に設定変更可能であり、例えば5秒間,10秒間等であっても良い。
次に計数制御部31は、S116で、玉カウンタ35による最終の計数から所定時間(例えば2秒間)が経過したと判定した後に、S117で、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる動作指示Bを受信すると、S118で、記憶している計数状態を「計数終了検知」に更新し、S119で、エラーなし,計数通番,計数終了検知した旨,及び計数値の累積値(即ち最終的な計数値)を示す動作指示応答Cを、玉貸発券制御部22に対して返信する。ここでS112〜S116の間が計数中であり、また後述する計数異常判定処理を行う期間である。
ここでS116の処理を行う計数制御部31は、玉カウンタ35による計数が途絶えてから予め定められた所定時間が経過したことに基づいて、該玉カウンタ35による一連の計数が終了したと判定する計数終了判定手段として機能するものである。
前記動作指示応答Cを受信した玉貸発券制御部22は、S120で、後述する計数値異常判定処理にて異常と判定されない限り、S120で、該動作指示応答Cが示す計数値の累積値に基づいて、記憶テーブルの計数値を更新する。具体的には、今回受信した動作指示応答Cが示す計数値の累積値(即ち最終的な計数値)から、前回受信した動作指示応答Bが示す計数値の累積値を減算することにより、予め定められた単位時間(ここでは500msec)毎の計数値の増加量を特定し(図13を参照)、後述する計数値異常判定処理にて異常と判定されない限り、該特定した増加量を記憶テーブルの計数値に加算する。ここでS115〜S120の間が、後述する計数値異常判定処理を行う期間である。
そして玉貸発券制御部22は、S121で、前記動作指示応答Cが計数終了検知を示すことに基づいて、計数確定指示,及び計数吸上げ可を示す動作指示Cを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示Cを受信した計数制御部31は、S122で、該動作指示Cが計数確定指示を示すことに基づいて、記憶している計数状態を「計数中でない」に更新し、S123で、エラーなし,計数通番,計数中でない旨を示す動作指示応答Dを、玉貸発券制御部22に対して返信する。
該動作指示応答Dを受信した玉貸発券制御部22は、S124で、該動作指示応答Dが計数中でない旨を示すことに基づいて、記憶テーブルで記憶している計数通番を+1すると共に、記憶テーブルで記憶している計数値をカードテーブルで記憶している計数玉数に加算して消去することにより、該計数値を確定処理の対象とする。ここで計数通番が+1されることにより、計数中は計数制御部31が記憶している計数通番と玉貸発券制御部22が記憶している計数通番とがずれた状態であったのが、一致することになる。そして玉貸発券制御部22は、計数通番を更新したことに基づいて、S125で、計数許可,該更新した計数通番,及び計数吸上げ可を示す動作指示Dを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信する。なおS125の処理を行った後は、前記S104の処理を行う。
該動作指示Dを受信した計数制御部31は、S126で、記憶テーブルで記憶している計数通番と該動作指示Dが示す計数通番とが一致することに基づいて、計数値を示す動作指示応答B,Cの送信及び該動作指示応答の送信に伴って玉貸発券処理部20と計数部30とが行うS112〜S124の処理が正常に行われたと判定して、S127で、記憶テーブルで記憶している計数値の累積値を消去する。なおS127では、後述する計数異常3のマイナスカウント値も消去するが、これについては図12を参照して後述する。
ここでS126の処理を行う計数制御部31は、計数情報送信手段による計数情報(動作指示応答)の送信、及び/又は、該計数情報の送信に伴って玉貸発券処理部20と計数部30とが行う処理が、正常に行われたか否かを判定する送信判定手段として機能するものである。またS127の処理を行う計数制御部31は、前記計数終了判定手段により一連の計数が終了したと判定され、該送信判定手段により正常に行われたと判定されたことに基づいて、遊技媒体数記憶手段により記憶している遊技媒体数(計数値の累積値)を消去するための遊技媒体数消去処理を行う遊技媒体数消去処理手段として機能するものである。
これによれば、動作指示応答の送信及び/又は該動作指示応答の送信に伴って玉貸発券処理部20と計数部30とが行う処理が正常に行われたことを条件として、計数部30が記憶している計数値の累積値が消去されることにより、計数部30は計数値を常に記憶する必要が無くなるので、該計数部30の記憶負担を軽減できる。また一連の計数が終了したことをさらなる条件として、計数部30が記憶している計数値の累積値が消去されることにより、計数部30は一連の計数が終了する毎に計数値を記憶する必要が無くなるので、該計数部30の記憶負担をさらに軽減できる。また一連の計数を計数通番で管理しているので、該計数通番に基づいて、計数日時や計数値を容易に確認することができる。
なお、計数終了検知した旨を示す動作指示応答C(S119)の返信から計数確定指示を示す動作指示C(S121)の受信までの間に計数部30で計数が発生した場合には、計数制御部31は、S122及びS123の処理は行わずに、動作指示応答Bを玉貸発券制御部22に対して返信し、該動作指示応答Bを受信した玉貸発券制御部22は、S124の処理は行わずに、S115の処理を行う。
また、玉貸発券制御部22が計数通番を更新中に計数部30で計数が発生した場合には、計数制御部31は、前記記憶している計数値を加算更新するが、前記記憶している計数通番は更新せず、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる動作指示を受信すると、前記記憶している計数通番と該動作指示が示す計数通番とが一致する(即ち玉貸発券制御部22で計数通番の更新が行われた)ことを条件に、該記憶している計数通番を更新して、以後の計数は該更新した計数通番で行う一方、前記記憶している計数通番と該動作指示が示す計数通番とが一致しない(即ち玉貸発券制御部22で計数通番の更新が行われていない)ことを条件に、前記S112〜S124の処理は前記記憶している(即ち更新前の)計数通番で行う。
この計数処理において、S123の動作指示応答Dが玉貸発券制御部22に到達する前に電断が発生すると、玉貸発券制御部22が記憶している払出通番と計数制御部31が記憶している払出通番とが不一致で、玉貸発券制御部22において、記憶テーブルで計数終了後の計数値が記憶されていないか、あるいは計数終了後の計数値が記憶されていても該計数値が計数玉数に加算されていないために確定処理の対象となっていない状態となる。この状態で電源が投入されると、図32で後述するように、S1013の計数値リカバリ処理が行われる。
なお玉貸発券処理部20又は計数部30が交換された場合にも、該交換後に電源が投入されると、図32で後述するように、S1017の計数値リカバリ処理が行われる。
次に図9は、計数処理においてポーリングの中断を検知した場合の一例を表すフローチャートである。前記図8で説明したS113〜S115の繰り返し中において、計数制御部31は、図9のS201に示すように、一定時間(例えば2秒間)経過してもS113の動作指示Bを受信しないと判定した場合には、S202で、シャッタ33を閉鎖して計数を停止すると共に、LED41を所定の態様で点滅して通信異常である旨を報知する。
ここでS201の処理を行う計数制御部31は、玉貸発券処理部20との通信の異常を判定する通信異常判定手段として機能するものであり、S202の処理を行う計数制御部31は、該通信異常判定手段により異常判定されたことに基づいて、玉カウンタ35による計数を停止するための計数停止処理(ここではシャッタ33の閉鎖)を行う計数停止処理手段として機能するものである。
これによれば、計数部30と玉貸発券処理部20との間における通信が正常であれば該計数部30で計数が行われ、通信が異常であれば計数が停止されるので、通信異常の場合には、遊技者が獲得したパチンコ玉を計数せずに残すことができて、遊技者に不利益(例えば計数しても動作指示応答が送信されないので計数値が記憶テーブルの計数値に加算されないという不利益や、計数しても計数値が誤った値になるという不利益等)が発生するのを防止できる。
また計数部30と玉貸発券処理部20との間における通信に異常がある場合に計数を停止することができるので、オフラインを発生させて不正を行うという行為を防止できる。この場合において、オフラインが発生しても計数を停止せず、オンライン復帰後に、計数制御部31が記憶している計数値を玉貸発券制御部22に対して送信するように構成すると、該計数制御部31が記憶している計数値に対して不正が行われる余地があるので、遊技者にとっては不便であるが、計数を停止して、遊技者の手元にパチンコ玉が残るようにしたのである。
なお玉貸発券制御部22も、S203で、動作指示Bに対応する動作指示応答Cを受信しないことに基づいて、S204で、多機能ランプ26を所定の態様で発光して通信異常である旨を報知する。
次に図10は、計数制御部31が行う異常判定処理における各エラーの種類を表す図である。計数制御部31は、玉カウンタ35による計数に関する異常を判定する計数異常判定手段として機能するものであり、具体的には、前記計数中において、図10に示す計数異常1(速すぎ),計数異常1(遅すぎ),計数異常1(同一周期で継続),計数異常2,及び計数異常3の各エラーを検知する計数異常判定処理を行う。また計数制御部31は、図10に示す電波異常,片流れ異常,センサ異常(電源ON時),センサ異常(両レーン詰まり),及び玉払出異常の各エラーも検知する。以下、各エラーについて説明する。
まず図10に示す「計数異常1(速すぎ)」は、玉カウンタ35が出力する計数パルスのパルス幅又はパルス間隔が異常に短い場合である。具体的には、まずパチンコ玉の質量及び大きさや、流入路34の傾斜及び摩擦により定まる、異常がない場合における計数値の最大値(パチンコ玉が間隔を空けずに連続して流れてくる場合であり、例えば1レーンあたり20玉/秒)に基づいて、異常がない場合における最短のパルス幅とパルス間隔を特定し、それよりも短いパルス幅とパルス間隔を判定値として予め設定する。そして計数中の玉カウンタ35から出力される計数パルス(プラスカウントのパルス)に基づいて、各計数パルスのパルス幅が前記判定値以下であるか否か,及び各計数パルスのパルス間隔が前記判定値以下であるか否かを判定し、パルス幅又はパルス間隔の少なくとも一方が判定値以下であれば、計数異常1(速すぎ)を検知する。このように、玉カウンタ35が出力する計数パルスのパルス幅又はパルス間隔が異常に短い場合には、不正が行われている可能性が高いため、当該異常を検知するものである。なおパルス幅及びパルス間隔の両方について判定をするのではなく、パルス幅又はパルス間隔のいずれか一方についてのみ判定をするものであっても良い。
また図10に示す「計数異常1(遅すぎ)」は、玉カウンタ35が出力する計数パルスのパルス幅が異常に長い場合である。具体的には、まずパチンコ玉の質量及び大きさや、流入路34の傾斜及び摩擦により定まる、異常がない場合における計数値の最大値(パチンコ玉が間隔を空けずに連続して流れてくる場合であり、例えば1レーンあたり20玉/秒)に基づいて、異常がない場合における最短のパルス幅を特定し、それよりも長いパルス幅(例えば500msec/玉以上)を判定値として予め設定する。そして計数中の玉カウンタ35から出力される計数パルス(プラスカウントのパルス)に基づいて、各計数パルスのパルス幅が前記判定値以上であるか否かを判定し、パルス幅が判定値以上であれば、計数異常1(遅すぎ)を検知する。このように、玉カウンタ35が出力する計数パルスのパルス幅が異常に長い場合にも、不正が行われている可能性が高いため、当該異常を検知するものである。なおパルス間隔について判定をしないのは、異常がない場合であっても、パチンコ玉が間隔を空けて流れてくる場合があり、その場合にはパルス間隔が長くなるためである。
また図10に示す「計数異常1(同一周期で継続)」は、玉カウンタ35が出力する計数パルスのパルス幅又はパルス間隔が同一周期で所定期間継続している場合である。具体的には、計数中の玉カウンタ35から出力される計数パルス(プラスカウントのパルス)に基づいて、各計数パルスのパルス幅が同一周期で所定期間(例えばX秒間,又はY回)継続しているか否か,及び各計数パルスのパルス間隔が同一周期で所定期間(例えばX秒間,又はY回)継続しているか否かを判定し、パルス幅又はパルス間隔の少なくとも一方が継続していれば、計数異常1(同一周期で継続)を検知する。流入路34を自然流下するパチンコ玉を計数する場合には、計数パルスのパルス幅やパルス間隔にバラツキが生ずるのが自然であるため、該計数パルスのパルス幅やパルス間隔が同一周期で所定期間継続するのは不自然であり、このような場合には不正(例えば外部から一定のパルス幅やパルス間隔計数パルスを送り込むような不正)が行われている可能性が高いため、当該異常を検知するものである。
そして計数制御部31は、図11(a)に示すように、S301で、これら計数異常1(速すぎ),計数異常1(遅すぎ),又は計数異常1(同一周期で継続)を検知すると、S302で、シャッタ33を閉鎖して計数を停止すると共に、記憶している計数状態を「計数終了検知」に更新し、S303で、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる動作指示Bを受信すると、S304で、計数異常1を検知した旨,計数通番,計数終了検知した旨,及び計数値の累積値(即ち最終的な計数値)を示す動作指示応答E1を、玉貸発券制御部22に対して返信する。
該動作指示応答E1を受信した玉貸発券制御部22は、S305で、該動作指示応答E1が計数異常1を検知した旨を示すことに基づいて、多機能ランプ26を所定の態様で発光して計数異常1である旨を報知し、S306で、計数確定指示,計数吸上げ可,計数通番,及びLED点滅要求を示す動作指示C’を、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示C’を受信した計数制御部31は、S307で、該動作指示C’がLED点滅要求を示すことに基づいて、LED41を所定の態様で点滅して計数異常1である旨を報知すると共に、記憶している計数状態を「計数中でない」に更新し、S308’で計数異常1を検知した旨,計数通番,計数中でない旨を示す動作指示応答D’を、玉貸発券制御部22に対して返信する。
該動作指示応答D’を受信した玉貸発券制御部22は、S309で、該動作指示応答D’が計数中でない旨を示すことに基づいて、記憶している計数通番を+1する。ここで計数通番が+1されることにより、計数中は計数制御部31が記憶している計数通番と玉貸発券制御部22が記憶している計数通番とがずれた状態であったのが、一致することになる。そして玉貸発券制御部22は、計数通番を更新したことに基づいて、S310で、計数禁止,該更新した計数通番,及び計数吸上げ可を示す動作指示D’を、ポーリングにより計数制御部31に対して送信する。
該動作指示D’を受信した計数制御部31は、S311で、前記記憶している計数通番と該動作指示D’が示す計数通番とが一致することに基づいて、計数値を示す動作指示応答E1の送信及び該動作指示応答の送信に伴って玉貸発券処理部20と計数部30とが行うS305〜S310の処理が正常に行われたと判定して、S311で、前記記憶している計数値の累積値を消去する。なおS311では、後述する計数異常3のマイナスカウント値も消去するが、これについては図12を参照して後述する。
以上に説明したように、計数異常1が発生すると、計数は停止するが、図8のS118〜S127と略同様に、S302〜S311の計数確定シーケンスを行う。ここで計数確定シーケンスを行うのは、計数異常1を検知した後の計数値は無効とするが、計数異常1を検知する前の計数値は確定させて有効とすることにより、遊技者を保護するためである。
ここでS304の処理を行う計数制御部31は、計数異常判定手段により異常判定されたことに基づいて、異常がある旨の報知を行うための計数異常報知処理を行う計数異常報知処理手段として機能するものであり、ここでは多機能ランプ26での報知及びLED41での報知を行うために、動作指示応答E1を返信するS304の処理を行う。
次に図10に示す「計数異常2」は、シャッタ33の閉鎖中に玉カウンタ35の計数センサが計数玉を検知した場合である。シャッタ33が閉鎖中の場合には、本来であれば流入路34にパチンコ玉が流入することはなく、玉カウンタ35の計数センサが計数玉を検知した場合には、不正が行われている可能性が高いため、当該異常を検知するものである。
計数制御部31は、図11(b)に示すように、計数禁止中=シャッタ33の閉鎖状態において、S351で、玉カウンタ35の計数センサによる計数が有ると、S352で、計数異常2を検知し、S353で、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる、指示なしを示す一方で計数禁止中であるために計数吸上げ可を示さない動作指示B’を受信すると、S354で、計数異常2を検知した旨,計数通番,計数終了検知した旨,及び計数値の累積値を示す動作指示応答E2を、玉貸発券制御部22に対して返信する。
該動作指示応答E2を受信した玉貸発券制御部22は、S355で、該動作指示応答E2が計数異常2を検知した旨を示すことに基づいて、多機能ランプ26を所定の態様で発光して計数異常2である旨を報知する。そして玉貸発券制御部22と計数制御部31は、玉カウンタ35による最終の計数から前記所定時間(例えば2秒間)が経過するまで、S353〜S355を繰り返す。
そして計数制御部31は、S356で、玉カウンタ35による最終の計数から所定時間(例えば2秒間)が経過したと判定した後に、S357で、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる動作指示B’を受信すると、S358で、計数異常2を検知した旨,計数通番,計数終了検知した旨,及び計数値の累積値(即ち最終的な計数値)を示す動作指示応答C’を、玉貸発券制御部22に対して返信する。
以上に説明したように、計数異常2が発生しても、計数は停止しないが、計数禁止中のため、計数確定シーケンスは行わない。ここで計数確定シーケンスを行わないのは、計数値を管理する主体が玉貸発券制御部22であるため、玉貸発券制御部22において計数禁止中の場合には、計数値の吸上げ及び確定を行わないからである。
ここでS354の処理を行う計数制御部31は、計数異常判定手段により異常判定されたことに基づいて、異常がある旨の報知を行うための計数異常報知処理を行う計数異常報知処理手段として機能するものであり、ここでは多機能ランプ26での報知を行うために、動作指示応答E2を返信するS354の処理を行う。
次に図10に示す「計数異常3」は、玉カウンタ35が前記マイナスカウントを検知した場合である。流入路34を自然流下するパチンコ玉を計数する場合には、本来であればマイナスカウントが発生することはなく、該マイナスカウントを検知した場合には、故障等の可能性が高いため、当該異常を検知するものである。
具体的には、図12(a)に示すように、原則として、マイナスカウントの発生回数が予め定めた閾値(例えば5回)に達すると、計数異常3を検知する。例えば図示のように計数パルスA〜Mが出力された場合には、計数パルスLが出力された時点でマイナスカウントの発生回数が閾値である5回に達するため、この時点で計数異常3を検知する。ただし図12(b)に示すように、計数パルスがプラスカウントから開始した場合には、マイナスカウントの発生回数が閾値に達しなくても、計数値がマイナスになった時点(図示の計数パルスGが出力された時点)で計数異常3を検知する。一方、図12(c)に示すように、計数パルスがマイナスカウントから開始した場合には、マイナスカウントの発生回数が閾値に達する前に、計数値がプラスになった時点(図示の計数パルスEが出力された時点)で、計数開始と判定するが、その後にマイナスカウントの発生回数が閾値達した場合には、原則通り計数異常3を検知する。
そして計数制御部31が該計数異常3を検知すると、計数制御部31及び玉貸発券制御部22は、図11(a)で説明したのと同様の処理を行う。なお前記図8のS127及び図11(a)のS311で示すように、記憶している計数値の消去と共に、マイナスカウント値も消去され、次回の計数においては、マイナスカウント値は零からスタートする。
次に図10に示す「電波異常」は、計数部30に設けられる電波センサ(図示外)が特定の周波数帯の電波を検知した場合である。また「片流れ異常」は、流入路34の第1レーン341又は第2レーン342のいずれか一方のレーンに設けられる計数センサで計数玉を検知するが、他方のレーンに設けられる計数センサでは計数玉を検知しない場合である。また「センサ異常(電源ON時)」は、玉貸発券処理部20及び計数部30の電源ON時に計数センサ又は払出センサの少なくとも一方で玉有りを検知した場合である。また「センサ異常(両レーン詰まり)」は、流入路34の第1レーン341又は第2レーン342の両方のレーンに設けられる計数センサが玉有りを検知した後、両方のレーンとも所定時間(例えば15秒間)玉有りを検知し続けた場合である。さらに「玉払出異常」は、前記端数払出処理において、玉貸発券制御部22が払出指示を出してから所定時間(例えば5秒間)以内に払出センサが払出玉を検知しない場合である。
そして計数制御部31がこれら電波異常,片流れ異常,センサ異常(電源ON時),センサ異常(両レーン詰まり),又は玉払出異常の各エラーを検知すると、計数制御部31は、シャッタ33を閉鎖して計数を停止し、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる動作指示を受信すると、各エラーを示す動作指示応答を玉貸発券制御部22に対して返信し、該動作指示応答を受信した玉貸発券制御部22は、多機能ランプ26を該動作指示応答が示す各エラーに応じた態様で発光して報知する。
次に図13は、玉貸発券制御部22が行う計数値異常判定処理における各エラーを説明する図である。玉貸発券制御部22は、前記計数情報受信手段が受信した計数情報(動作指示応答)から特定される遊技媒体数(計数値)に基づいて異常を判定する遊技媒体数異常判定手段として機能するものであり、具体的には、計数値の累積値を示す動作指示応答B,Cの受信に基づいて、図13(a)に示す計数値異常A,及び図13(b)に示す計数値異常Bの各エラーを検知する計数値異常判定処理を行う。
まず図13(a)に示す「計数値異常A」は、受信した動作指示応答B,Cから特定される、予め定められた単位時間(ここでは500msec)毎の計数値の変動量が、予め定められた閾値(例えば25玉以上)を超えた場合である。具体的には、まずパチンコ玉の質量及び大きさや、流入路34の傾斜及び摩擦により定まるパチンコ玉の最大流量(例えば2レーンで20玉/500msec)に基づいて、該最大流量よりも異常に多い流量(例えば2レーンで25玉以上/500msec)を閾値として予め設定する。そして本例では、単位時間毎に、当該単位時間毎の計数値の累積値を示す動作指示応答B,Cを受信するので、該動作指示応答を受信する毎に、今回受信した動作指示応答が示す計数値の累積値から、前回受信した動作指示応答が示す計数値の累積値を減算することにより、予め定められた単位時間(ここでは500msec)毎の計数値の変動量(増加量)を算出して、該算出した変動量が前記設定した閾値を超えるか否かを判定し、変動量が閾値を超えていれば、計数値異常Aを検知する。このように変動量が閾値を超えている場合には、不正が行われている可能性が高いため、当該異常を検知するものである。
このように、単位時間毎の計数値の増加量が閾値を超える場合に異常と判定して報知を行うので、不正が行われた可能性が高い場合に報知を行うことができる。また玉貸発券処理部20が、時間の計時を行わなくても、計数部30から送信されてくる単位時間毎の計数値を特定可能な計数情報(動作指示応答)に基づいて、単位時間毎の計数値の増加量を特定できるので、該玉貸発券処理部20における処理を簡略化できる。
また図13(b)に示す「計数値異常B」は、受信した動作指示応答B,Cから特定される、予め定められた単位時間(ここでは500msec)毎の計数値の変動量が、同一のまま予め定められた所定回数(例えば10回)継続の場合である。具体的には、前記計数値異常Aの場合と同様にして、予め定められた単位時間(ここでは500msec)毎の計数値の変動量(増加量)を算出して、該算出した変動量が同一のまま所定回数継続であるか否かを判定し、所定回数継続であれば、計数値異常Bを検知する。流入路34を自然流下するパチンコ玉を計数する場合には、単位時間毎の計数値の変動量にバラツキが生ずるのが自然であるため、該変動量が同一のまま所定回数継続するのは不自然であり、このような場合には不正(例えば計数制御部31と玉貸発券制御部22との間に設けたぶら下げ基板から、一定の計数値を示す動作指示応答を送信するような不正)が行われている可能性が高いため、当該異常を検知するものである。
そして玉貸発券制御部22は、図14に示すように、S401で、これら計数値異常A,又は計数値異常Bを検知すると、S402で、多機能ランプ26を所定の態様で発光して計数値異常である旨を報知し、S403で、計数禁止,及び計数吸上げ不可を示す動作指示Fを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示Fを受信した計数制御部31は、S404で、前記動作指示応答Bを、玉貸発券制御部22に対して返信する。そして玉貸発券制御部22と計数制御部31は、玉カウンタ35による最終の計数から所定時間(例えば2秒間)が経過するまで、S403〜S404を繰り返す。
ここでS402の処理を行う玉貸発券制御部22は、遊技媒体数異常判定手段により異常判定されたことに基づいて、異常がある旨の報知を行うための遊技媒体数異常報知処理(計数値異常報知処理)を行う遊技媒体数異常報知処理手段として機能するものである。
次に計数制御部31は、S405で、玉カウンタ35による最終の計数から所定時間(例えば2秒間)が経過したと判定した後に、S406で、玉貸発券制御部22からポーリングにより送信されてくる動作指示Fを受信すると、S407で、記憶している計数状態を「計数終了検知」に更新し、S408で、前記動作指示応答Cを、玉貸発券制御部22に対して返信する。
以上に説明したように、計数値異常が発生しても、計数は停止しないが、計数禁止中のため、玉貸発券制御部22は、計数値の吸上げは行わず、計数確定シーケンスも行わない。ここで計数確定シーケンスを行わないのは、玉貸発券処理部20が故障している可能性があるからであり、このように故障している玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22で計数値の吸上げ及び確定を行うのは適切でないからである。なお玉貸発券処理部20が故障している場合には、計数部30を別の故障していない玉貸発券処理部20と接続することにより、当該玉貸発券処理部20において計数部30が記憶している計数値を吸い上げて確定させることができる。
以上に説明した本発明によれば、計数部30における計数に関する異常を監視できると共に、計数部30から玉貸発券処理部20に送信される計数情報(動作指示応答)から特定される遊技媒体数(計数値)の該玉貸発券処理部20における異常を監視できるので、前者の監視のみを行う場合に比べて、当該各台計数ユニット50で行われる計数に伴う異常をより正確に監視できる。特に計数制御部31による計数異常報知処理が行われないにも関わらず、玉貸発券制御部22による計数値異常報知処理が行われた場合には、計数部30と玉貸発券処理部20との間の通信における異常(例えば計数制御部31と玉貸発券制御部22との間に設けたぶら下げ基板から、一定の計数値を示す動作指示応答を送信するような不正)が発生したと特定することができる。
次に図15〜図30を参照して、各台計数ユニット50が行う計数処理及びそれに関連する処理について説明する。まず図15は、玉貸発券制御部22が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、営業中において、Sa01でカードR/W23によるカード(会員カード2又はビジタカード3)の受付,Sa02で玉貸ボタン15の操作,Sa03で紙幣識別機25による紙幣の受付,Sa04でディスプレイ24に表示される払出ボタンの操作,Sa05で会員カード2の受付中にディスプレイ24に表示される再プレイボタンの操作,Sa06で赤外線受光部27によるリモコンからの交換要求の受信,及びSa07でカード返却ボタン16の操作を待機している。
そしてSa01でカードの受付が有ると(YES)、Sa11でカード受付処理を行い、Sa02で玉貸ボタン15の操作が有ると(YES)、Sa12で玉貸処理を行い、Sa03で紙幣の受付が有ると(YES)、Sa13で入金処理を行い、Sa04で払出ボタンの操作が有ると(YES)、Sa14で払出処理を行い、Sa05で会員カード2の受付中に再プレイボタンの操作が有ると(YES)、Sa15で再プレイ処理を行い、Sa06で交換要求の受信が有ると(YES)、Sa16で交換処理を行い、Sa07でカード返却ボタン16の操作が有ると(YES)、Sa17でカード返却処理を行う。以下、Sa11〜Sa17の各処理について説明する。
まず図15のSa11に示すカード受付処理について、図16を参照して説明する。図15のSa01でカード(会員カード2又はビジタカード3)の受付が有ると、カードR/W23は、該受け付けたカードのICチップに記録されている情報を読み取る。具体的には、受け付けたのが会員カード2であれば、少なくともカードIDとプリペイド残額を読み取り、リカバリ情報である取引通番と更新不明計数玉数が記録されていれば、該取引通番と更新不明計数玉数も読み取る。また受け付けたのがビジタカード3であれば、少なくともカードIDとプリペイド残額と持玉数を読み取り、オフラインフラグが記録されていれば、該オフラインフラグも読み取る。
玉貸発券制御部22は、図16に示すように、Sb01で、前記カードR/W23が読み取ったカードIDが会員カード2のカードIDであるか否か、即ちカードIDがMで始まるか否かを判定する。このSb01で会員カード2のカードIDでない(NO)、即ちカードIDがVで始まるビジタカード3のカードIDであると判定した場合には、Sb02に進む。一方、Sb01で会員カード2のカードIDである(YES)、即ちカードIDがMで始まると判定した場合には、Sb03で、暗証番号の入力を要求する旨,及び該暗証番号を入力するためのテンキーをディスプレイ24に表示して、Sb04で、該暗証番号の入力を待機する。このSb04で暗証番号の入力が有ると(YES)、Sb02に進む。
Sb02では、前記カードR/W23が読み取ったカードIDとプリペイド残額とを含む認証要求を残額管理装置60に対して送信して、Sb05で、該残額管理装置60から送信されてくる認証結果の受信を待機する。該認証要求を受信した残額管理装置60は、該認証要求に含まれるプリペイド残額と、該認証要求に含まれるカードIDに対応付けて残額DBで記憶しているプリペイド残額とが一致するか否かを認証し、一致すれば認証OKの認証結果,一致しなければ認証NGの認証結果を各台計数ユニット50に対して返信する。
Sb05で認証結果の受信が有ると(YES)、Sb06で、該認証結果が認証OKであるか否かを判定する。このSb06で認証NGである(NO)と判定した場合には、Sb07で、前記Sa01で受け付けたカードを返却して、カード受付処理を終了する。一方、Sb06で認証OKである(YES)と判定した場合には、Sb08で、前記カードR/W23が読み取ったカードIDとプリペイド残額をカードテーブルで記憶して、Sb09で、カード受付通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、Sb10で、該獲得玉数管理装置61から送信されてくるカード受付結果の受信を待機する。
なおSb09では、前記受け付けたカードが会員カード2であれば、前記カードR/W23が読み取ったカードIDとSb04で入力された暗証番号と自己が記憶している貸与レートとを少なくとも含み、該カードR/W23がリカバリ情報(取引通番及び更新不明計数玉数)を読み取った場合には該リカバリ情報も含むカード受付通知を送信する。またSb09では、前記受け付けたカードがビジタカード3であれば、前記カードR/W23が読み取ったカードID及び持玉数と自己が記憶している貸与レートとを少なくとも含み、該カードR/W23がオフラインフラグを読み取った場合には該オフラインフラグも含むカード受付通知を送信する。
ここで図17を参照して、獲得玉数管理装置61の制御部(図示外)が行うカード受付通知受信時処理について説明する。前記カード受付通知を受信した獲得玉数管理装置61は、Sc01で、該カード受付通知に含まれるカードIDが会員カード2のカードIDであるか否か、即ちカードIDがMで始まるか否かを判定する。
このSc01で会員カード2のカードIDでない(NO)、即ちカードIDがVで始まるビジタカード3のカードIDであると判定した場合には、Sc11で、前記カード受付通知にオフラインフラグが含まれているか否かを判定する。このSc11でオフラインフラグを含まない(NO)と判定した場合には、Sc12で、前記カード受付通知に含まれる持玉数と、該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している、該カード受付通知に含まれる貸与レートの持玉数とが一致するか否か照合して、Sc13で、該照合がOKであるか否かを判定する。このSc13で照合NGである(NO)、即ち持玉数が一致しないと判定した場合には、Sc14で、照合NGのカード受付通知を各台計数ユニット50に対して返信して、カード受付通知受信時処理を終了する。一方、Sc13で照合OKである(YES)、即ち持玉数が一致すると判定した場合には、Sc15で、該持玉数を含む照合OKのカード受付結果を各台計数ユニット50に対して返信して、カード受付通知受信時処理を終了する。
前記Sc11でオフラインフラグを含む(YES)と判定した場合には、Sc16で、前記カード受付通知に含まれる持玉数(即ち更新不明計数玉数)を、該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて、ビジタ獲得玉数テーブルで、該カード受付通知に含まれる貸与レートの持玉数として記憶し、Sc15で、該持玉数を含む照合OKのカード受付結果を各台計数ユニット50に対して返信して、カード受付通知受信時処理を終了する。これにより、更新不明計数玉数が持玉数として記録されたビジタカード3が各台計数ユニット50で受け付けられることで、該更新不明計数玉数が持玉数として獲得玉数管理装置61で記憶されて、当該各台計数ユニット50に対応するパチンコ機10での遊技に使用することができるようになる。
前記Sc01で会員カード2のカードIDである(YES)、即ちカードIDがMで始まると判定した場合には、Sc21で、前記カード受付通知に含まれる暗証番号と該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している暗証番号とが一致するか否か照合して、Sc22で、該照合がOKであるか否かを判定する。このSc22で照合NGである(NO)、即ち暗証番号が一致しないと判定した場合には、Sc23で、照合NGのカード受付通知を各台計数ユニット50に対して返信して、カード受付通知受信時処理を終了する。
一方、Sc22で照合OKである(YES)、即ち暗証番号が一致すると判定した場合には、Sc24で、前記カード受付通知にリカバリ情報(取引通番及び更新不明計数玉数)が含まれるか否かを判定する。このSc24でリカバリ情報が含まれない(NO)と判定した場合には、Sc28で、前記カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している、該カード受付通知に含まれる貸与レートの持玉数及び貯玉数を特定し、Sc29で、取引通番を設定して、該設定した取引通番を前記カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶し、Sc30で、前記特定した持玉数及び貯玉数と前記設定した取引通番とを含む照合OKのカード受付通知を各台計数ユニット50に対して返信して、カード受付通知受信時処理を終了する。
一方、Sc24でリカバリ情報が含まれる(YES)と判定した場合には、Sc25で、該リカバリ情報である取引通番と前記カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している取引通番とを比較して、Sc26で、該取引通番が一致するか否かを判定し、一致すれば(YES)、前記Sc28に進み、一致しなければ(NO)、Sc27で、前記リカバリ情報である更新不明計数玉数を前記カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から減算して、前記Sc28に進むが、この詳細については、図28,図29を参照して後述する。
図16に戻り、玉貸発券制御部22は、前記Sb10でカード受付結果の受信が有ると(YES)、Sb11で、該カード受付結果が照合OKのカード受付結果であるか否かを判定する。このSb11で照合NGのカード受付結果である(NO)と判定した場合には、Sb12で、カードテーブルの記憶内容を消去し、Sb07で、前記Sa01で受け付けたカードを返却して、カード受付処理を終了する。
一方、Sb11で照合OKのカード受付結果である(YES)と判定した場合には、Sb13で、該カード受付結果に含まれるデータをカードテーブルで記憶して、Sb14に進む。具体的には、受け付けたのがビジタカード3で、前記Sc14のカード受付結果を受信した場合には、該カード受付結果に含まれる持玉数をカードテーブルで記憶する。また受け付けたのが会員カード2で、前記Sc30のカード受付結果を受信した場合には、該カード受付結果に含まれる持玉数,貯玉数,及び取引通番をカードテーブルで記憶する。
Sb14では、受け付けたのがビジタカード3で、かつ該ビジタカード3にオフラインフラグの記録が有るか否かを判定し、NO(即ち受け付けたのが会員カード2であるか、又は受け付けたのがビジタカード3であってもオフラインフラグの記録が無い)ならば、Sb16に進む一方、YESならば、Sb15で、記録されているオフラインフラグを消去して、カード受付処理を終了する。
Sb16では、受け付けたのが会員カード2で、かつ該会員カード2にリカバリ情報の記録が有るか否かを判定し、NO(即ち受け付けたのがビジタカード3であるか、又は受け付けたのが会員カード2であってもリカバリ情報の記録が無い)ならば、カード受付処理を終了する一方、YESならば、Sb17で、記録されているリカバリ情報を消去して、カード受付処理を終了する。
次に図15のSa12に示す玉貸処理について説明する。図15のSa02で玉貸ボタン15の操作が有ると、玉貸発券制御部22は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が予め設定された玉貸設定額(例えば5度数=500円)以上であるか否かを判定し、プリペイド残額が玉貸設定額以上であれば、該玉貸設定額を使用額として特定し、プリペイド残額が玉貸設定額未満であれば、該プリペイド残額を使用額として特定して、該特定した使用額分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、カードIDと使用額とを含む減算要求を残額管理装置60に対して送信する。該減算要求を受信した残額管理装置60は、該減算要求に含まれるカードIDに対応付けて残額DBで記憶しているプリペイド残額から該減算要求に含まれる使用額を減算して、減算完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
そして該減算完了通知を受信した玉貸発券制御部22は、カードテーブルで、使用額をプリペイド残額から減算更新すると共に、カードR/W23により受付中のカードに該減算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行って、玉貸処理を終了する。そして玉貸発券制御部22は、玉貸処理の終了後に、ビジタカード3を受付中かつカードテーブルで記憶しているプリペイド残額及び持玉数が零ならば、当該ビジタカード3をカードストッカ23bに取り込んで、カードテーブルの記憶内容を消去する。
この玉貸処理を行う玉貸発券制御部22は、対応するパチンコ機10と通信することにより、遊技者が所有するプリペイド残額のうちの使用額に相当するパチンコ玉を該パチンコ機10から払い出して貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段として機能するものである。
次に図15のSa13に示す入金処理について説明する。図15のSa02で紙幣の受付が有ると、紙幣識別機25は、該受け付けた紙幣を識別して、識別できなければ該紙幣を返却する一方、識別できたならば該紙幣を取り込む。玉貸発券制御部22は、カードR/W23でカード(会員カード2又はビジタカード3)を受付中でなければ、カードストッカ23bを制御して、該カードストッカ23bが貯留しているビジタカード3のうちの1枚をカードR/W23に対して搬送させ、カードR/W23は、該搬送されたビジタカード3をセットしてICチップからカードID,プリペイド残額(この場合には零),及び持玉数(この場合には零)を読み取り、玉貸発券制御部22は、該読み取ったカードID,プリペイド残額,及び持玉数をカードテーブルで記憶する。
次に玉貸発券制御部22は、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記識別した紙幣額(即ち入金処理に供された入金額)とを含む加算要求を残額管理装置60に対して送信する。該加算要求を受信した残額管理装置60は、該加算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額(この場合には零)に該加算要求に含まれる入金額を加算して、加算完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。そして該加算完了通知を受信した玉貸発券制御部22は、カードテーブルで、前記入金額をプリペイド残額に加算更新すると共に、カードR/W23により受付中のカードに該加算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行って、入金処理を終了する。
次に図15のSa14に示す払出処理について、図18を参照して説明する。図15のSa04で払出ボタンの操作が有ると、玉貸発券制御部22は、Sd01で、カードテーブルの手元持玉数が零であるか否かを判定する。このSd01で手元持玉数が零である(YES)と判定した場合には、Sd06で、持玉数が零であるために払出処理ができない旨をディスプレイ24に表示するエラー表示を行って、払出処理を終了する。一方、Sd01で手元持玉数が零でない(NO)と判定した場合には、Sd02で、該手元持玉数が、予め設定されている所定の払出設定数(例えば5度数分の125玉)以上であるか否かを判定する。
このSd02で手元持玉数が払出設定数以上である(YES)と判定した場合には、Sd08で、該払出設定数分の単位払出処理を行って、払出処理を終了する。この単位払出処理については、図19で詳述する。一方、Sd02で手元持玉数が払出設定数未満である(NO)と判定した場合には、Sd03で、該手元持玉数が、前記払出単位数(本例では1度数分の25玉)以上であるか否かを判定する。
このSd03で手元持玉数が払出単位数以上である(YES)と判定した場合には、Sd09で、該手元持玉数が前記払出単位数の整数倍(即ち1度数分の25玉,2度数分の50玉,3度数分の75玉,又は4度数分の100玉)であるか否かを判定する。このSd09で手元持玉数が払出単位数の整数倍である(YES)と判定した場合には、Sd12で、該手元持玉数に基づいて払出度数を特定する。具体的には、手元持玉数が25玉であれば払出度数が1度数,手元持玉数が50玉であれば払出度数が2度数,手元持玉数が75玉であれば払出度数が3度数,手元持玉数が100玉であれば払出度数が4度数と特定する。そしてSd13で、該特定した払出度数分の単位払出処理を行って、払出処理を終了する。この単位払出処理については、図19で詳述する。
一方、Sd09で手元持玉数が払出単位数の整数倍でない(NO)、即ち手元持玉数が単位未満端数を含むと判定した場合には、Sd10で、該手元持玉数に基づいて払出度数と払出端数を特定する。例えば手元持玉数が40玉であれば払出度数が1度数で払出端数が15玉,手元持玉数が60玉であれば払出度数が2度数で払出端数が10玉,手元持玉数が80玉であれば払出度数が3度数で払出端数が5玉,手元持玉数が120玉であれば払出度数が4度数で払出端数が20玉と特定する。そしてSd11で、該特定した払出度数分の単位払出処理を行い、該単位払出処理の終了後に、Sd05で、該特定した払出端数分の単位未満払出処理を行って、払出処理を終了する。この単位払出処理については、図19で詳述し、単位未満払出処理については、図20で詳述する。
前記Sd03で手元持玉数が払出単位数未満である(NO)、即ち手元持玉数が単位未満端数であると判定した場合には、Sd04で、該手元持玉数を払出端数として特定し、Sd05で、該特定した払出端数分の単位未満払出処理を行って、払出処理を終了する。即ち、この払出処理では、持玉数が払出設定数未満であり払出単位を超えている場合には、単位払出処理(Sd11)を行った後に単位未満払出処理(Sd05)を行い、また持玉数が払出設定数未満であり払出単位を超えていない場合には、単位未満払出処理(Sd05)を行う。そして、これら単位未満払出処理の実行に伴って、後述する図20のSf11及びDf11に示す払出報知を行うので、遊技者が該払出に対して困惑するのを効果的に防止できる。
次に図19を参照して、各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22が行う前記単位払出処理について説明する。
この単位払出処理では、まずSe01で、パチンコ機10から送信される払出可能信号(前記PRDYのLOW)を検出中であるか否かを判定する。このSe01で払出可能信号を検出中でない(NO)と判定した場合には、Se02で、該単位払出処理を中止するエラー処理を行う。一方、Se01で払出可能信号を検出中である(YES)と判定した場合には、払出残度数をセットする。具体的には、図18のSd08に示す単位払出処理では、払出設定数である125玉に相当する5度数を払出残度数としてセットし、Sd13に示す単位払出処理では、Sd12で特定された払出度数を払出残度数としてセットし、Sd11の単位払出処理では、Sd10で特定された払出度数を払出残度数としてセットする。
次にSe11では、De11に示すように、ディスプレイ24において、前記セットされた払出残度数を表示すると共に、パチンコ機10のアイコン上で上皿23を点滅表示(図では網掛けで表示)し、該点滅する上皿23を矢印で指し示し、さらに「パチンコ機から払い出します」の文言を表示することにより、該パチンコ機10から上皿にパチンコ玉を払い出す旨を報知する払出報知を行う。ここでSe11の処理を行う玉貸発券制御部22及びDe11の表示を行うディスプレイ24は、単位払出処理に基づくパチンコ機10からのパチンコ玉の払出を遊技者に認識させるための報知を行う払出報知手段として機能するものである。これによれば、後述する図20のSf11及びDf11に示す、単位未満払出処理に基づく払出報知に加えて、単位払出処理に基づく払出単位(25玉)のパチンコ玉の払出がパチンコ機10から行われることをさらに報知するので、単位払出処理に基づくパチンコ機10からの払出又は単位未満払出処理に基づく各台計数ユニット50の計数部30からの払出のいずれが行われるかを、遊技者が容易に認識できる。
次にSe12では、BRQをLOWにすることにより、1度数分のパチンコ玉の払出を要求する玉貸要求信号をパチンコ機10に対して送信して、Se13で、要求了解信号の受信(EXSのLOWへの切替)を待機し、該要求了解信号を受信すると(YES)、Se14で、BRQをHIGHに切り替えることにより、玉貸指令信号をパチンコ機10に対して送信して、Se15で、玉貸完了信号(EXSのHIGHへの切替)を待機し、該玉貸完了信号を受信すると(YES)、1度数分の払出が終了したとして、Se16で、カードテーブルの手元持玉数から該1度数分の25玉を減算更新すると共に、De16に示すように、ディスプレイ24で表示されている払出残度数から該1度数を減算表示して、Se17で、該減算後の払出残度数が零であるか否かを判定し、零でなければSe12に戻り、零であれば単位払出処理を終了する。
なおSe16で行う手元持玉数の減算は、持玉数よりも計数玉数から優先して減算すると共に、持玉数を減算する場合には、該持玉数の減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する。具体的には、図3のカードテーブルで示すように、計数玉数82玉+持玉数324玉=手元持玉数406玉の状態で、5度数分の単位払出処理を行う場合には、最初の3度数分については計数玉数から25玉ずつを減算し、次の1度数分については計数玉数から7玉を減算する(この減算により計数玉数は零になる)と共に持玉数から18玉を減算し、最後の1度数分については持玉数から25玉を減算して、獲得玉数管理装置61に対して、持玉数から43玉を減算する減算要求を送信する。なお通算で43玉を減算する減算要求を送信するのであれば、43玉の減算要求を1度だけ送信しても良く、また18玉の減算要求と25玉の減算要求とを分けて送信しても良く、さらに1玉の減算要求を43回送信しても良く、あるいは任意玉数の減算要求を複数回送信して通算で43玉が減算されるようにしても良い。このように持玉数よりも計数玉数から優先して減算するのは、計数玉数からの減算であれば獲得玉数管理装置61と通信して減算要求を送信する必要が無い一方で、持玉数からの減算であれば獲得玉数管理装置61と通信して減算要求を送信する必要があるため、獲得玉数管理装置61との通信をなるべく行わないようにして、システムの負荷を低減するためである。
次に図20を参照して、各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22が行う前記単位未満払出処理について説明する。
この単位未満払出処理では、まずSf01で、払出端数をセットする。具体的には、図18のSd04で特定された払出端数をセットする。次にSf02で、玉検知センサ37により遊技島から供給路28を介して供給されるパチンコ玉を検知中であるか否かを判定する。このSf02でパチンコ玉を検知していない(NO)と判定した場合には、Sf03で、多機能ランプ26の点灯状態を、玉供給エラーが発生したことを報知する所定の点灯態様にて点灯させることにより、玉供給エラー報知を行って、Sf04で、エラーが解消するのを待機する。この玉供給エラー報知によりエラーを把握した係員は、例えば供給路28内の玉詰まりを解消することで、該エラーが解消する。このSf04でエラーが解消すると(YES)、Sf11に進む。一方、Sf02でパチンコ玉を検知している(YES)と判定された場合にも、Sf11に進む。
Sf11では、Df11に示すように、ディスプレイ24において、前記セットされた払出端数である払出残数を表示すると共に、パチンコ機10のアイコン上で計数部30を点滅表示(図では網掛けで表示)し、該点滅する計数部30を矢印で指し示し、さらに「計数部から払い出します」の文言を表示することにより、該計数部30からパチンコ玉を払い出す旨を報知する払出報知を行う。ここでSf11の処理を行う玉貸発券制御部22及びDf11の表示を行うディスプレイ24は、少なくとも単位未満払出処理に基づく計数部30からのパチンコ玉の払出を遊技者に認識させるための払出報知を行う払出報知手段として機能するものである。これによれば、該払出報知を行うことにより、単位未満払出処理に基づく単位未満端数のパチンコ玉の払出が、パチンコ機10からではなく、当該各台計数ユニット50の計数部30から行われることを遊技者に認識させることができるので、遊技者が該払出に対して困惑するのを防止できる。
即ち、持玉数に基づくパチンコ玉の払出処理が行われる場合において、前記図18で説明したように、持玉数が払出設定数(例えば125玉)以上であれば(Sd02でYES)、該払出設定数分のパチンコ玉がパチンコ機10からのみ払い出され(Sd08)、持玉数が払出設定数未満であっても(Sd02でNO)、持玉数が払出単位数以上であって(Sd03でYES)払出単位数の整数倍であれば(Sd09でYES)、該払出単位数の整数倍分のパチンコ玉がパチンコ機10からのみ払い出されるので(Sd13)、パチンコ玉が計数部30から払い出されるのは、持玉数が払出設定数未満であって払出単位数の整数倍でない場合(Sd03でYES→Sd09でNO)と、持玉数が払出単位数未満の場合(Sd03でNO)に限られるため、該計数部30からの払出が分かりづらく、遊技者が該払出に対して困惑するという問題があったところ、この払出報知を行うことにより、当該払出を遊技者に認識させることができるのである。
次にSf12では、前記払出残数(即ちSf01でセットされた払出端数)分のパチンコ玉の払出指示を計数部30に対して出力することにより、パチンコ玉の払出を開始する。該払出指示が入力された計数部30では、スプロケット38が駆動されると共に払出カウンタ39が開放されることにより、排出路36内にあるパチンコ玉がスプロケット38により繰り出されて払出カウンタ39を通過して計数され、該払出カウンタ39による計数値が払出数に達すると、スプロケット38の駆動が停止されると共に払出カウンタ39が閉鎖される。払出カウンタ39を通過したパチンコ玉は受皿40により受け止められ、遊技者は、該パチンコ玉をパチンコ機10の上皿に供給することにより遊技に使用できる。
次にSf13で、パチンコ玉の払出を1玉検知する毎に(YES)、Sf14で、カードテーブルの手元持玉数から該1玉を減算更新すると共に、Df14に示すように、ディスプレイ24で表示されている払出残数から該1玉を減算表示して、Sf15で、該減算後の払出残数が零であるか否かを判定し、零でなければSf13に戻り、零であればSf16に進む。ここでSf14の処理を行う玉貸発券制御部22及びDf14の表示を行うディスプレイ24は、単位未満払出処理を行うことによりパチンコ玉を1つずつ払い出す毎に、これから払い出すパチンコ玉数を更新表示(払出残数を減算更新)する遊技媒体数更新表示手段として機能するものである。これによれば、遊技者が該払出に対して不審に思うのを防止できる。
なおSf14で行う手元持玉数の減算は、前記図19のSe16で説明したのと同様の理由により、持玉数よりも計数玉数から優先して減算すると共に、持玉数を減算する場合には、該持玉数の減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する。
次にSf16では、Df16に示すように、ディスプレイ24において、パチンコ機10のアイコン上で計数部30を点滅表示(図では網掛けで表示)し、該点滅する計数部30を矢印で指し示し、さらに「払出が終わりました」及び「取り忘れにご注意下さい」の文言を表示することにより、取り忘れの防止を促す旨を報知する取り忘れ防止報知を行って、単位未満端数を終了する。ここでSf16の処理を行う玉貸発券制御部22及びDf16の表示を行うディスプレイ24は、単位未満払出処理により払い出したパチンコ玉を遊技者が取り忘れることを防止するための報知を行う払出報知手段として機能するものである。これによれば、単位未満払出処理で払い出したパチンコ玉の取り忘れを防止できる。なおDf16の表示は、所定時間(例えば15秒間)経過後に消去される。
次に図21を参照して、各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22及び計数制御部31が行う払出処理について説明する。ここで玉貸発券制御部22と計数制御部31は、前述の如く、共に払出通番を記憶している。この払出通番は、玉貸発券制御部22が払出要求(Sg02の動作指示G)を送信してから計数制御部31が該払出要求を受信するまでの間において1つずれ(具体的には、玉貸発券制御部22の払出通番が+1されてずれる)、計数制御部31が該払出要求を受信して行われる払出中において同一となる番号である。さらに玉貸発券制御部22及び計数制御部31は、払出状態記憶部(図示外)において、払出状態として、「払出中」,又は「払出中でない」と記憶する。
玉貸発券制御部22は、図20のS312で払出処理を開始すると、Sg01で、記憶テーブルで記憶している払出通番を+1し、記憶している払出状態を「払出中」に更新して、Sg02で、払出開始,前記更新した払出通番,及び払出予定数(即ち図20のS301でセットされた払出端数)を示す動作指示Gを、払出要求として、ポーリングにより計数制御部31に対して送信する。このSg01で払出通番が+1されることにより、Sg02の動作指示Gが計数制御部31に到達するまでは、当該玉貸発券制御部22が記憶している払出通番と計数制御部31が記憶している払出通番とがずれた状態となる。
Sg02の動作指示Gを受信した計数制御部31は、Sg03で、記憶テーブルで記憶している払出通番を+1し、記憶している払出状態を「払出中」に更新し、動作指示Gが示す払出予定数を記憶テーブルで記憶して、Sg04で、パチンコ玉の払出を開始し、Sg05で、払出の進行に伴って、払出済数を記憶テーブルで加算更新して記憶して、Sg06で、払出中を示す動作指示応答Gを、払出開始通知として、玉貸発券制御部22に対して返信する。このSg03で払出通番が+1されることにより、計数制御部31が記憶している払出通番と玉貸発券制御部22が記憶している払出通番とがずれた状態であったのが、一致することになる。Sg06の動作指示応答Gを受信した玉貸発券制御部22は、該動作指示応答Gを受信した旨を記憶して、Sg07で、動作指示Hを、ポーリングにより計数制御部31に対して送信し、該動作指示Hを受信した計数制御部31は、払出中であれば、Sg08で、前記動作指示応答Gを、玉貸発券制御部22に対して返信する。そして玉貸発券制御部22と計数制御部31は、払出が終了するまで、Sg07〜Sg08を繰り返す。
計数制御部31は、Sg11で、記憶テーブルで記憶している払出済数が該記憶している払出予定数に到達すると、Sg12で、払出を終了し、記憶している払出状態を「払出中でない」に更新し、記憶テーブルで記憶している払出済数と払出予定数を消去して、Sg13で、前記動作指示Hを受信すると、Sg14で、エラーなし,及び払出中でない旨を示す動作指示応答Hを、払出終了通知として、玉貸発券制御部22に対して返信し、該動作指示応答Hを受信した玉貸発券制御部22は、Sg15で、記憶している払出状態を「払出中でない」に更新して、払出処理を終了する。
この払出処理において、Sg02の動作指示Gが計数制御部31に到達する前に電断が発生すると、玉貸発券制御部22が記憶している払出通番と計数制御部31が記憶している払出通番とが不一致で、計数制御部31の記憶テーブルで払出予定数の記憶が無く、払出が開始されない状態となる。この状態で電源が投入されると、図32で後述するように、S1015の第1の払出リカバリ処理が行われる。
また払出処理において、計数制御部31がSg06の動作指示応答Gを送信してからSg14の動作指示応答Hを送信するまでの払出中に電断が発生すると、玉貸発券制御部22が記憶している払出通番と計数制御部31が記憶している払出通番とが一致で、計数制御部31の記憶テーブルで払出予定数及び払出済数の記憶が有り、払出中に該払出が停止された状態となる。この状態で電源が投入されると、図32で後述するように、S1016の第2の払出リカバリ処理が行われる。
なお玉貸発券処理部20又は計数部30が交換された場合にも、該交換後に電源が投入されると、図32で後述するように、S1018の第1の払出リカバリ処理が行われる。
次に図15のSa15に示す再プレイ処理について、図22を参照して説明する。図15のSa05で会員カード2の受付中に再プレイボタンの操作が有ると、玉貸発券制御部22は、Sh01で、カードテーブルで記憶している貯玉数が、予め設定されている所定の払出設定数(例えば125玉)+該払出設定数の払出に際して徴収する手数料玉数(例えば10玉)以上であるか否かを判定する。
このSh01で貯玉数が払出設定数+手数料玉数未満である(NO)と判定した場合には、貯玉数が不足しているために再プレイ処理ができない旨をディスプレイ24に表示するエラー表示を行って、再プレイ処理を終了する。一方、Sh01で貯玉数が払出設定数+手数料玉数以上である(YES)と判定した場合には、Sh02で、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数からの減算値として、該払出設定数+手数料玉数(ここでは合計135玉)をセットする。
そして玉貸発券制御部22は、Sh11で、貯玉減算開始通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉減算開始通知を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Sh12で、貯玉減算開始応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉減算開始応答を受信した玉貸発券制御部22は、Sh13で、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記Sh02でセットされた減算値とを含む貯玉減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉減算要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Sh14で、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値を減算して、Sh15で、該減算後の貯玉数を含む貯玉減算応答を各台計数ユニット50に対して返信する。
以下においては、玉貸発券制御部22から獲得玉数管理装置61への貯玉減算開始通知の送信(ここではSh11),獲得玉数管理装置61から玉貸発券制御部22への貯玉減算開始応答の送信(ここではSh12),玉貸発券制御部22から獲得玉数管理装置61に対する貯玉減算要求の送信(ここではSh13),及び獲得玉数管理装置61から玉貸発券制御部22への貯玉減算応答の送信(ここではSh15)を、「減算シーケンス」と称する。ここでSh11〜Sh15の通信を行う玉貸発券制御部22は、再プレイ処理によるパチンコ玉の払出に伴って、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から払出設定数+手数料玉数を減算するための通信を所定の前記減算シーケンスに従って行う通信手段として機能するものである。
前記貯玉減算応答を受信した玉貸発券制御部22は、Sh16で、カードテーブルで記憶している貯玉数を、該貯玉減算応答に含まれる減算後の貯玉数に更新し、Sh17で、払出設定数分の単位払出処理を行って、再プレイ処理を終了する。なおSh17で行う単位払出処理は、前記図19で説明したのと略同様であるが、Sh16で貯玉数の減算を行っているので、前記Se16の手元持玉数の減算は行わない。
次に図15のSa16に示す交換処理について、図23を参照して説明する。図15のSa06で交換玉数を示す交換要求の受信が有ると、玉貸発券制御部22は、Si01で、カードテーブルで記憶しているカードIDが会員カード2のカードIDであるか否か、即ちカードIDがMで始まるか否かを判定する。
このSi01で会員カード2のカードIDでない(NO)、即ちカードIDがVで始まるビジタカード3のカードIDであると判定した場合には、Si02で、カードテーブルで記憶している手元持玉数が前記交換要求が示す交換玉数以上であるか否かを判定する。このSi02で手元持玉数が交換玉数未満である(NO)と判定した場合には、手元持玉数が不足しているために交換処理ができない旨をディスプレイ24に表示するエラー表示を行って、交換処理を終了する。一方、Si02で手元持玉数が交換玉数以上である(YES)と判定した場合には、Si03で、該手元持玉数から交換玉数を減算し、Si04で、「手元持玉数」から交換玉数を減算した旨をディスプレイ24に表示する減算完了報知を行って、交換処理を終了する。前記リモコンを操作して交換要求を送信した遊技場の店員は、該Si04の報知を確認して、前記交換玉数の物品(例えばワゴンサービスのドリンク等)を遊技者に提供する。
なおSi03で行う手元持玉数の減算は、計数玉数よりも持玉数から優先して減算すると共に、持玉数を減算する場合には、該持玉数の減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する。このように計数玉数よりも持玉数から優先して減算する。このように計数玉数よりも持玉数から優先して減算するのは、前記払出処理においては、計数玉数からの減算であれば獲得玉数管理装置61と通信して減算要求を送信する必要が無い一方で、持玉数からの減算であれば獲得玉数管理装置61と通信して減算要求を送信する必要があるため、計数玉数をなるべく温存することにより、該払出処理において獲得玉数管理装置61との通信をなるべく行わないようにして、システムの負荷を低減するためである。
前記Si01で会員カード2のカードIDである(YES)、即ちカードIDがMで始まると判定した場合には、Si05で、カードテーブルで記憶している貯玉数+手元持玉数が前記交換要求が示す交換玉数以上であるか否かを判定する。このSi05で貯玉数+手元持玉数が交換玉数未満である(NO)と判定した場合には、貯玉数+手元持玉数が不足しているために交換処理ができない旨をディスプレイ24に表示するエラー表示を行って、交換処理を終了する。一方、Si05で貯玉数+手元持玉数が交換玉数以上である(YES)と判定した場合には、Si06で、前記貯玉数が前記交換玉数以上であるか否かを判定する。
このSi06で貯玉数が交換玉数以上である(YES)と判定した場合には、Si07で、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数からの減算値として、該交換玉数をセットし、前記図22の減算シーケンスと同様に、玉貸発券制御部22は、Si11で、貯玉減算開始通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉減算開始通知を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si12で、貯玉減算開始応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉減算開始応答を受信した玉貸発券制御部22は、Si13で、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記Si07でセットされた減算値とを含む貯玉減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉減算要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si14で、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値を減算して、Si15で、該減算後の貯玉数を含む貯玉減算応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉減算応答を受信した玉貸発券制御部22は、Si16で、カードテーブルで記憶している貯玉数を、該貯玉減算応答に含まれる減算後の貯玉数に更新し、Si17で、「貯玉数」から交換玉数を減算した旨をディスプレイ24に表示する減算完了報知を行って、交換処理を終了する。前記リモコンを操作して交換要求を送信した遊技場の店員は、該Si17の報知を確認して、前記交換玉数の物品(例えばワゴンサービスのドリンク等)を遊技者に提供する。
ここでSi06,Si07,及びSi13の処理を行う玉貸発券制御部22は、交換操作を受け付けたこと(Sa06で交換要求を受信したこと)に基づいて、貯玉数が交換玉数以上であることを条件として、手元持玉数の有無に関わらず、貯玉数から交換玉数を減算させるための貯玉減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する通信手段として機能するものであり、またSi14の処理を行う獲得玉数管理装置61の制御部は、貯玉減算要求を受信したことに基づいて、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から交換玉数を減算する交換遊技媒体数減算手段として機能するものである。
これによれば、獲得玉数管理装置61が管理している貯玉数が所望の物品との交換に必要な所定数(交換玉数)以上であれば、手元持玉数の有無に関わらず、貯玉数から交換玉数が減算されるので、貯玉数を優先的に物品の交換に使用することとなり、手元持玉数が極力温存されることになる。その結果、貯玉数を使用したパチンコ玉の払出に現時点で手数料を徴収している遊技場においては遊技者にとって有利となり、また現時点ではまだ手数料を徴収していない遊技場においては、将来手数料を徴収するようになった時点で遊技者にとって有利となる。
つまり物品との交換の場合には、いずれの遊技場も、手元持玉数又は貯玉数のいずれを使用しても手数料は徴収しないが、パチンコ玉の払出の場合には、一部の遊技場は、手元持玉数を使用しても手数料は徴収しないが、貯玉数を使用すると手数料を徴収するという運用を行う場合があり、該運用を行う遊技場において、物品との交換を行う場合に手元持玉数から引き落としを行うと、遊技媒体の払出の場合には手数料が徴収されない該手元持玉数が減ってしまうため、遊技者にとって不利益が生ずるという問題が生ずるところ、本発明によれば、該問題を解消し、遊技者が獲得した貯玉数や手元持玉数を使用して物品の交換する場合に遊技者が極力不利益とならないように制御することができる。
またSi11〜Si15の通信を行う玉貸発券制御部22は、交換処理において貯玉数から交換玉数を減算させるための貯玉減算要求を送信するための通信も、前記再プレイ処理における所定の減算シーケンスに従って行う通信手段として機能するものである。これによれば、再プレイ処理の減算シーケンスと同じ減算シーケンスが交換処理にも用いられ、同じものを利用できるので好ましい。
前記Si06で貯玉数が交換玉数未満である(NO)と判定した場合には、貯玉数を全部減算すると共に、交換玉数から該貯玉数を減じた不足分を手元持玉数から減算するために、Si21以下の処理を行う。なお手元持玉数からの不足分の減算は、前記Si03で説明したのと同様の理由により、計数済玉数よりも持玉数から優先して減算すると共に、持玉数を減算する場合には、該持玉数を減算するための貯玉減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する。
まずSi21では、カードテーブルで記憶している持玉数が前記不足分以上であるか否かを判定する。このSi21で持玉数が不足分以上である(YES)、即ち不足分の全てを持玉数のみから減算できると判定した場合には、Si22で、カードテーブルで記憶している持玉数から不足分を減算し、Si23で、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数からの減算値として、該貯玉数をセットすると共に、会員獲得玉数テーブルで管理している持玉数からの減算値として、前記不足分をセットして、Si31に進む。一方、Si21で持玉数が不足分未満である(NO)、即ち不足分の全てを持玉数のみから減算することができないと判定した場合には、Si24で、カードテーブルで記憶している持玉数を全部減算して零にすると共に、カードテーブルで記憶している計数玉数から(前記不足分−前記持玉数)を減算し、Si25で、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数からの減算値として、該貯玉数をセットすると共に、会員獲得玉数テーブルで管理している持玉数からの減算値として、該持玉数をセットして、Si31に進む。
そして前記図22の減算シーケンスと同様に、玉貸発券制御部22は、Si31で、貯玉減算開始通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉減算開始通知を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si32で、貯玉減算開始応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉減算開始応答を受信した玉貸発券制御部22は、Si33で、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記Si23又はSi25でセットされた減算値とを含む貯玉減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉減算要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si34で、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる貯玉数からの減算値を減算して貯玉数を零にすると共に、Si35で、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から該貯玉減算要求に含まれる持玉数からの減算値を減算して、Si36で、該減算後の貯玉数と持玉数とを含む貯玉減算応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉減算応答を受信した玉貸発券制御部22は、Si37で、カードテーブルで記憶している貯玉数を、該貯玉減算応答に含まれる減算後の貯玉数に更新すると共に、カードテーブルで記憶している持玉数を、外地減算応答に含まれる減算後の持玉数に更新し、Si38で、「貯玉数」及び「手元持玉数」から交換玉数を減算した旨をディスプレイ24に表示する減算完了報知を行って、交換処理を終了する。前記リモコンを操作して交換要求を送信した遊技場の店員は、該Si38の報知を確認して、前記交換玉数の物品(例えばワゴンサービスのドリンク等)を遊技者に提供する。
なおSi33の貯玉減算要求には、貯玉数からの減算値と持玉数からの減算値とが含まれるため、該貯玉減算要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数からの減算(Si34)と持玉数からの減算(Si35)とを行うが、減算シーケンス自体は、前記図22の減算シーケンスと同様である。
ここでSi06,Si22,Si24の処理を行う玉貸発券制御部22は、交換操作を受け付けたこと(Sa06で交換要求を受信したこと)に基づいて、貯玉数が交換玉数未満であることを条件として、手元持玉数から交換玉数に対する不足分を減算する不足分減算手段として機能するものであり、Si38の処理を行う玉貸発券制御部22は、該不足分減算処理を行った旨を報知する不足分減算報知手段として機能するものであり、Si33の処理を行う玉貸発券制御部22は、貯玉数から前記交換玉数に対する充足分を減算させるための貯玉減算要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する通信手段として機能するものである。
これによれば、獲得玉数管理装置61が管理している貯玉数が所望の物品との交換に必要な所定数(交換玉数)未満であるときに、該交換玉数に対する不足分だけ、手元持玉数から減算されるため、貯玉数を優先的に物品の交換に使用してその不足分だけ手元持玉数から減算することとなり、手元持玉数が極力温存されることになる。その結果、貯玉数を使用したパチンコ玉の払出に現時点で手数料を徴収している遊技場においては遊技者にとって有利となり、また現時点ではまだ手数料を徴収していない遊技場においては、将来手数料を徴収するようになった時点で遊技者にとって有利となる。
ここで図3に示す状態(即ち計数玉数82玉,持玉数324玉,及び貯玉数427玉を記憶している状態)で交換処理を行う際に、交換玉数が300玉,600玉,又は800玉である場合について、それぞれ具体的に説明する。
第1に、交換玉数が300玉である場合には、貯玉数427玉+手元持玉数406玉が該交換玉数以上なのでSi05でYESと判定し、該貯玉数が交換玉数以上なのでSi06でYESと判定して、Si07以下の処理を行い、貯玉数から該交換玉数を減算して、減算後の貯玉数が127玉となる。
第2に、交換玉数が600玉である場合には、貯玉数427玉+手元持玉数406玉が該交換玉数以上なのでSi05でYESと判定するが、該貯玉数が交換玉数未満なのでSi06でNOと判定し、持玉数324玉が不足分(交換玉数600玉−貯玉数427玉=173玉)以上なのでSi21でYESと判定して、Si22以下の処理を行い、貯玉数から427玉,及び持玉数から173玉を減算することにより、交換玉数の全数を減算して、減算後の貯玉数が0玉,持玉数が151玉となる。
第3に、交換玉数が800玉である場合には、貯玉数427玉+手元持玉数406玉が該交換玉数以上なのでSi05でYESと判定するが、該貯玉数が交換玉数未満なのでSi06でNOと判定し、また持玉数324玉が不足分(交換玉数800玉−貯玉数427玉=873玉)未満なのでSi21でNOと判定して、Si24以下の処理を行い、貯玉数から427玉,持玉数から373玉,及び計数玉数から49玉を減算することにより、交換玉数の全数を減算して、減算後の貯玉数が0玉,持玉数が0玉,計数玉数が33玉となる。
次に図15のSa17に示すカード返却処理について、図24を参照して説明する。図15のSa07でカード返却ボタン16の操作が有ると、玉貸発券制御部22は、Sj01で、カードR/W23にて受付中のカード(会員カード2又はビジタカード3)が有るか否かを判定する。このSj01で受付中のカードが無い(NO)と判定した場合には、Sj02で、前記Sa07で受け付けたカード返却ボタン16の操作を無効にして、カード返却処理を終了する。一方、Sj01で受付中のカードが有る(YES)と判定した場合には、Sj03で、計数制御部31に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。この計数禁止指示が入力された計数制御部31においては、シャッタ33が閉鎖されることにより、新たなパチンコ玉の計数が禁止される。
次にSj04で、カードR/W23にて受付中のカードが会員カード2であるか否かを判定する。このSj04で受付中のカードが会員カード2である(YES)と判定した場合には、Sj50で、後述する図25に示す会員カード返却処理を行い、Sj15で、計数制御部31における計数禁止を解除して、カード返却処理を終了する。この図25に示す会員カード返却処理では、受付中の会員カード2が返却されるので、該会員カード2は、後述するビジタカード3の場合とは異なり、プリペイド残額が零であるか否か、及び手元持玉数が単位未満端数であるか否かに拘わらず、常に返却される。
一方、Sj04で受付中のカードがビジタカード3である(NO)と判定した場合には、Sj20で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額(即ち該ビジタカード3に記録されているプリペイド残額)が零であるか否かを判定する。
このSj20でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、Sj21で、カードテーブルで記憶している手元持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このSj21で手元持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち手元持玉数が払出単位以上であると判定した場合には、Sj22で、該手元持玉数をビジタカード3に記録して、Sj16に進む。一方、Sj21で手元持玉数が単位未満端数である(YES)と判定した場合には、Sj23で、該単位未満端数のパチンコ玉を計数部30から払い出して遊技者に返却するために、前記図20で説明した単位未満払出処理を行い、手元持玉数(ここでは零)をビジタカード3に記録して、Sj16に進む。なおSj21で手元持玉数が零であると判定した場合には、Sj23の処理を行わずに、Sj16に進む。
次にSj16で、獲得玉数管理装置61に対して、カードテーブルで記憶しているビジタカード3のカードIDと手元持玉数とを含むビジタカード返却通知を送信して、Sj17で、獲得玉数管理装置61から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。前記ビジタカード返却通知を受信した獲得玉数管理装置61は、ビジタ獲得玉数テーブルにおいて、受信したビジタカード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて記憶している持玉数を、受信したビジタカード返却通知に含まれる手元持玉数に更新して、更新完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
玉貸発券制御部22は、Sj17で更新完了通知の受信が有ると(YES)、Sj18で、受付中のビジタカード3を排出して返却し、Sj19で、カードテーブルをリセット(記憶内容を消去)して、前記Sj15に進む。即ち各台計数ユニット50にて受付中のビジタカード3は、プリペイド残額が零でない場合には、常に返却される。このように、プリペイド残額が零でないビジタカード3は常に返却されるので、変形例として、Sj21でYESと判定した場合に、Sj23には進まずに、Sj22に進んで単位未満端数の手元持玉数を該ビジタカード3に記録し、該ビジタカード3を返却するようにしても良い。
ここでSj22及びSj18の処理を行う玉貸発券制御部22は、会員カード2のカードIDの非受付中(ここではビジタカード3を受付中で、カードテーブルにおいて該ビジタカード3のカードIDを記憶中)に終了操作(カード返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、カードテーブルで記憶している計数玉数を持玉数として記録したビジタカード3を排出する排出処理を行う会員非受付中終了処理手段として機能するものである。
前記Sj20でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、Sj31で、前記Sj21と同様に、カードテーブルで記憶している手元持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このSj31で手元持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち手元持玉数が払出単位以上であると判定した場合には、Sj32で、前記Sj22と同様に、該手元持玉数をビジタカード3に記録して、前記Sj16に進む。即ち各台計数ユニット50にて受付中のビジタカード3は、プリペイド残額が零である場合には、手元持玉数が零でないことを条件として、返却される。
一方、Sj31で手元持玉数が単位未満端数である(YES)と判定した場合には、Sj33で、前記Sj23と同様に、該単位未満端数のパチンコ玉を払い出して遊技者に返却するために、前記図20で説明した単位未満払出処理を行い、手元持玉数(ここでは零)をビジタカード3に記録して、Sj41に進む。なおSj31で手元持玉数が零であると判定した場合には、Sj33の処理を行わずに、Sj41に進む。Sj41では、獲得玉数管理装置61に対して、カードテーブルで記憶しているビジタカード3のカードIDを含む取込通知を送信して、Sj42で、該獲得玉数管理装置61から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。前記取込通知を受信した獲得玉数管理装置61は、ビジタ獲得玉数テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応付けて記憶している持玉数を零に更新して、更新完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
玉貸発券制御部22は、Sj42で更新完了通知の受信が有ると(YES)、Sj43で、受付中のビジタカード3を取り込んでカードストッカ23bに貯留する取込処理を行って、前記Sj19に進む。即ち各台計数ユニット50にて受付中のビジタカード3は、プリペイド残額が零であり、かつ手元持玉数が単位未満端数である場合には、返却されずに取り込まれる。これによれば、少ない手元持玉数が記録されたビジタカード3が返却されて捨てられることによる遊技場の損失を防止できる。
次に図24のSj50に示す会員カード返却処理について、図25を参照して説明する。玉貸発券制御部22は、Sk01で、カードテーブルで記憶している会員カード2のカードIDを含む会員カード返却通知を獲得玉数管理装置61に対して送信する。
ここで図26を参照して、獲得玉数管理装置61の制御部(図示外)が行う会員カード返却通知受信時処理について説明する。前記会員カード返却通知を受信した獲得玉数管理装置61は、SL01で、該会員カード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を該カード返却通知に含まれる手元持玉数に更新して、SL02で、該更新が成功したか否かを判定する。ここで更新が成功したか否かを判定するのは、獲得玉数管理装置61の動作が不安定であったり、会員カード返却通知が正常に受信されないために、持玉数の更新に失敗する場合があるからである。
このSL02で更新が成功した(YES)と判定した場合には、SL03で、前記員カード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している取引通番をカウントアップし、SL04で、更新OKのカード更新結果を各台計数ユニット50に対して返信して、会員カード返却通知受信時処理を終了する。一方、SL02で更新が失敗した(NO)と判定した場合には、SL05で、該更新が失敗した旨をディスプレイ(図示外)で表示して報知し、SL06で、更新NGのカード更新結果を各台計数ユニット50に対して返信して、会員カード返却通知受信時処理を終了する。
図25に戻り、Sk01で会員カード返却通知を獲得玉数管理装置61に対して送信した玉貸発券制御部22は、Sk02で、該獲得玉数管理装置61から送信されてくるカード更新結果の受信を待機すると共に、Sk03で、オフライン検知を待機する。このSk03の処理を行う玉貸発券制御部22は、獲得玉数管理装置61と通信可能であるか不能であるかを判定する通信判定手段として機能するものであり、具体的には、獲得玉数管理装置61から定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、通信可能(オンライン)であるか、通信不能(オフライン)であるかを検知できるようになっている。
このSk03でオフライン検知有り(YES)と判定した場合には、後述するSk21に進む。一方、Sk02でカード更新結果の受信が有る(YES)と判定した場合には、Sk04で、該カード更新結果が更新OKのカード更新結果であるか否かを判定する。このSk04で更新NGのカード更新結果である(NO)と判定した場合には、Sk05で、エラー通知と通信中断通知(FIN)を獲得玉数管理装置61に対して送信し、Sk06で、オフライン状態に移行して、後述するSk21に進む。この通信中断通知は、次に何らかのコマンドを送信するまで通信を切断することを獲得玉数管理装置61に知らせるためのコマンドである。
一方、Sk04で更新OKのカード更新結果である(YES)と判定した場合には、Sk07で、カードテーブルで記憶している取引通番をカウントアップし、Sk08で、受付中の会員カード2を排出して返却し、Sk09で、カードテーブルをリセット(記憶内容を消去)して、会員カード返却処理を終了する。
ここでSk01,Sk08,及びSk09の処理を行う玉貸発券制御部22は、会員カード2のカードIDの受付中(ここでは会員カード2を受付中で、カードテーブルにおいて該会員カード2のカードIDを記憶中)に終了操作(カード返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、カードテーブルで記憶している計数玉数を当該カードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルが管理している持玉数に加算更新させるための会員カード返却通知を獲得玉数管理装置61に対して送信すると共に、当該会員カード2のカードIDの受付状態を解除する(会員カード2をSk08で返却して、カードテーブルにおいて記憶している該会員カード2のカードIDをSk09で消去する)会員受付中終了処理手段として機能するものである。
前記Sk03でYES,又は前記Sk06から進んだSk21では、多機能ランプ26を所定の態様で点灯することによりオフラインを検知している旨を報知して、Sk22で、該報知を確認した遊技場の店員が操作するリモコンから送信されてくるトラブルモード移行要求の受信を待機する。
このSk22でトラブルモード移行要求の受信が有ると(YES)、Sk23で、トラブルモードに移行して、Sk24で、受付中の会員カード2に、カードテーブルで記憶している計数玉数である更新不明計数玉数と取引通番とをリカバリ情報として記録して、Sk25で、該会員カード2を排出して返却する。次にSk26で、カードストッカ23bが貯留しているビジタカード3のうちの1枚をカードR/W23に対して搬送させて、該ビジタカード3に、カードテーブルで記憶している計数玉数である更新不明計数玉数を持玉数として記録すると共に、オフラインフラグを記録して、Sk27で、該ビジタカード3を排出して返却する。
ここでSk24〜Sk27の処理を行う玉貸発券制御部22は、会員カード2のカードIDの受付中(ここでは会員カード2を受付中で、カードテーブルにおいて該会員カード2のカードIDを記憶中)に終了操作(カード返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、通信判定手段が通信不能(オフライン)と判定していることを条件として、当該会員カード2のカードIDの受付状態を解除する(会員カード2を返却して、カードテーブルにおいて記憶している該会員カード2のカードIDをSk09で消去する)と共に、持玉数を記録したビジタカード3を排出する、通信不能時排出処理を行う会員受付中終了処理手段として機能するものである。
これによれば、会員カード2のカードIDの受付中に終了操作を受け付けた場合に、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とが通信不能であれば、会員カード2のカードIDの受付状態を解除すると共に計数玉数が持玉数として記録されたビジタカード3を排出するので、該ビジタカード3が他の各台計数ユニット50で受け付けられることで、前記図16及び図17に示すように、当該ビジタカード3に記録された持玉数を当該他の各台計数ユニット50に対応するパチンコ機10での遊技に使用することができる。
次にSk28では、前記Sk06でオフライン状態に移行させた場合において再びオンライン状態に移行させて、Sk29で、オンライン検知を待機する。このSk29でオンライン検知、即ち獲得玉数管理装置61から送信されてくるオンライン確認要求の受信が有ると(YES)、Sk30で、トラブルモード時の処理履歴をホールコンピュータ62に対して送信して、前記Sk09に進む。ホールコンピュータ62は、該処理履歴を受信することで、トラブルモード時の処理内容を把握することができる。
ここで図27〜図30を参照して、会員カード2の受付時及び返却時における各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61との間における情報の授受について説明する。つまり図27〜図30は、前述した図16,図17,及び図24〜図26を統合して説明する図である。なお図27〜図30の説明では、各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22が処理を行うことを「各台計数ユニット50が処理を行う」を表記し、獲得玉数管理装置61の制御部(図示外)が処理を行うことを「獲得玉数管理装置61が処理を行う」と表記する。
まず図27は第1の図であり、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61との間でオフラインが発生していない場合を示す。まず各台計数ユニット50は、Sm01で、会員カード2を受け付けると、Sm02で、該会員カード2のカードIDと入力された暗証番号とを含むカード受付通知を送信し、該カード受付通知を受信した獲得玉数管理装置61は、Sm03で、取引通番(ここではX)を設定して、該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶し、Sm04で、該カード受付通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数,貯玉数,及び取引通番を含む照合OKのカード受付結果を送信し、該カード受付結果を受信した各台計数ユニット50は、Sm05で、該カード受付結果に含まれる持玉数,貯玉数,及び取引通番をカードテーブルで記憶する。
次に各台計数ユニット50は、Sm11で、カード返却ボタン16の操作を受け付けると、Sm12で、カードテーブルで記憶しているカードID,及び手元持玉数を含む会員カード返却通知を送信し、該会員カード返却通知を受信した獲得玉数管理装置61は、Sm13で、該会員カード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を該会員カード返却通知に含まれる手元持玉数に更新し、該更新が成功すると、Sm14で、該会員獲得玉数テーブルで記憶している取引通番をカウントアップして(ここではX+1にして)、Sm15で、更新OKのカード更新結果を送信し、該更新OKのカード更新結果を受信した各台計数ユニット50は、Sm16で、カードテーブルで記憶している取引通番をカウントアップし、Sm17で、受付中の会員カード2を排出する。
次に図28は第2の図であり、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61との間でオフラインが発生して、会員カード返却通知が獲得玉数管理装置61に不着の場合を示す。各台計数ユニット50は、前記Sm01〜Sm05の処理が行われた会員カード2の受付中に、Sm10で、計数が有ると、カードテーブルで計数玉数を記憶し、前記Sm11で、カード返却ボタン16の操作を受け付けると、前記Sm12で、カードテーブルで記憶しているカードID,及び手元持玉数を含む会員カード返却通知を送信する。
ここで各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオフラインになると、会員カード返却通知が獲得玉数管理装置61に到達していないので、前記図27のSm13以下の処理は行われない。従って、獲得玉数管理装置61の会員獲得玉数テーブルにおいて、会員カード返却通知に含まれる手元持玉数(即ち該手元持玉数に含まれる計数玉数)は記憶されず、取引通番はカウントアップされないままであり、また各台計数ユニット50のカードテーブルにおいても、取引通番はカウントアップされないままである。そして各台計数ユニット50において、カード返却通知に対応する更新OKのカード更新結果を獲得玉数管理装置61から受信しない場合には、更新が成功したか否かが不明である更新不明計数済玉数をリカバリするために、エラー状態に移行される。
各台計数ユニット50は、このオフライン状態において、Sm21で、リモコンからトラブルモード移行要求を受信すると、トラブルモードに移行して、Sm22で、受付中の会員カード2に、カードテーブルで記憶している計数玉数である更新不明計数玉数と取引通番とをリカバリ情報として記録して、該会員カード2を排出すると共に、Sm23で、カードストッカ23bから搬送したビジタカード3に、カードテーブルで記憶している計数玉数(更新不明計数玉数)を持玉数として記録すると共にオフラインフラグを記録して、該ビジタカード3を排出する。このオフラインフラグが記録されたビジタカード3が、獲得玉数管理装置61とオンライン状態の他の各台計数ユニット50で受け付けられると、該ビジタカード3に記録された持玉数が会員獲得玉数テーブルで記憶されて(図17のSc16)、該持玉数(即ち更新不明計数玉数)が使用できるようになる。
またリカバリ情報が記録された会員カード2が、獲得玉数管理装置61とオンライン状態の他の各台計数ユニット50で受け付けられると、該各台計数ユニット50は、Sm02aで、該会員カード2のカードIDと入力された暗証番号とを含むと共に、該会員カード2に記録されているリカバリ情報である取引通番(ここではX)及び更新不明計数玉数をさらに含むカード受付通知を送信し、該カード受付通知を受信した獲得玉数管理装置61は、Sm02bで、該カード受付通知に含まれる取引通番と該カード受付通知に含まれる取引通番とが一致するか否かを判定し、ここでは一致する(YES)と判定されるので、Sm02cで、会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数の補正は行わない。
つまりSm12の会員カード返却通知が獲得玉数管理装置61に到達せずにオフラインになった場合には、更新不明計数玉数は、ビジタカード3に記録されて使用可能となっている一方、会員獲得玉数テーブルでは記憶されていないので、該会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数の補正は行う必要が無い。
次に獲得玉数管理装置61は、前記Sm03で、取引通番(ここではX)を設定して、会員獲得玉数テーブルで記憶し、前記Sm04で、該会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数,貯玉数,及び取引通番を含む照合OKのカード受付結果を送信し、該カード受付結果を受信した各台計数ユニット50は、Sm05で、該カード受付結果に含まれる持玉数,貯玉数,及び取引通番をカードテーブルで記憶し、Sm06で、受付中の会員カード2に記録されているリカバリ情報を消去する。
次に図29は第3の図であり、各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61との間でオフラインが発生して、カード更新結果が各台計数ユニット50に不着の場合を示す。各台計数ユニット50は、前記図28のSm10〜Sm12の処理を行い、該Sm12の会員カード返却通知を受信した獲得玉数管理装置61は、前記Sm13で、該会員カード返却通知に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を該会員カード返却通知に含まれる手元持玉数に更新し、該更新が成功すると、前記Sm14で、該会員獲得玉数テーブルで記憶している取引通番をカウントアップして(ここではX+1にして)、前記Sm15で、更新OKのカード更新結果を送信する。
ここで各台計数ユニット50と獲得玉数管理装置61とがオフラインになると、更新OKのカード更新結果が各台計数ユニット50に到達していないので、前記図27のSm16以下の処理は行われない。従って、獲得玉数管理装置61の会員獲得玉数テーブルにおいて、会員カード返却通知に含まれる手元持玉数(即ち該手元持玉数に含まれる計数玉数)は記憶されており、取引通番はカウントアップされているが、各台計数ユニット50のカードテーブルにおいては、取引通番はカウントアップされないままである。そして各台計数ユニット50において、カード返却通知に対応する更新OKのカード更新結果を獲得玉数管理装置61から受信しない場合には、更新が成功したか否かが不明である更新不明計数済玉数をリカバリするために、エラー状態に移行される。各台計数ユニット50は、このオフライン状態において、Sm21で、リモコンからトラブルモード移行要求を受信すると、トラブルモードに移行して、前記図28のSm22及びSm23の処理を行う。
ここでリカバリ情報が記録された会員カード2が、獲得玉数管理装置61とオンライン状態の他の各台計数ユニット50で受け付けられると、該各台計数ユニット50は、Sm02aで、該会員カード2のカードIDと入力された暗証番号とを含むと共に、該会員カード2に記録されているリカバリ情報である取引通番(ここではX)及び更新不明計数玉数をさらに含むカード受付通知を送信し、該カード受付通知を受信した獲得玉数管理装置61は、Sm02bで、該カード受付通知に含まれる取引通番と該カード受付通知に含まれる取引通番とが一致するか否かを判定し、ここではカード受付通知の取引通番がXで会員獲得玉数テーブルの取引通番がX+1であるため、一致しないする(NO)と判定されるので、Sm02dで、カード受付通知に含まれる更新不明計数玉数をカードテーブルで記憶している持玉数から減算する補正を行う。
つまりSm12の会員カード返却通知が獲得玉数管理装置61に到達してからオフラインになった場合には、更新不明計数玉数は、ビジタカード3に記録されて使用可能となっていると共に、会員獲得玉数テーブルでも記憶されており、この状態で会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数が使用されると遊技場に不利益が生ずるため、該会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数から更新不明計数玉数を減算する補正を行うのである。その後、獲得玉数管理装置61は、前記図28のSm03,Sm04の処理を行い、各台計数ユニット50は、同Sm05,Sm06の処理を行う。
これら図28,図29に示す処理によれば、獲得玉数管理装置61とオフラインでない各台計数ユニット50において、リカバリ情報が記録された会員カード2からカードIDとリカバリ情報とが受け付けられることで、該会員カード2に対応付けて会員獲得玉数テーブルで管理している持玉数が補正されるので、オフラインになった各台計数ユニット50がオンラインとなるのを待たずに、獲得玉数管理装置61での持玉数の適正な管理ができる。
さらに図30は第4の図であり、獲得玉数管理装置61で持玉数の更新が失敗した場合を示す。各台計数ユニット50は、前記図28,図29のSm10〜Sm12の処理を行い、該Sm12の会員カード返却通知を受信した獲得玉数管理装置61は、前記Sm13の持玉数の更新を行うが、Sm13aで、該持玉数の更新が失敗すると、Sm14aで、更新NGのカード更新結果を送信し、該更新NGのカード更新結果を受信した各台計数ユニット50は、Sm14bで、エラー通知を送信すると共に、Sm14cで、通信中断通知(FIN)を送信して、Sm20で、オフライン状態に移行する。各台計数ユニット50は、このオフライン状態において、Sm21で、リモコンからトラブルモード移行要求を受信すると、トラブルモードに移行して、前記図28,図29のSm22及びSm23の処理を行い、Sm24で、オンライン状態に移行する。このSm23で排出された会員カード2が、獲得玉数管理装置61とオンライン状態の他の各台計数ユニット50で受け付けられると、前記図28のSm02以下の処理が行われる。
この図30に示す処理によれば、獲得玉数管理装置61で持玉数の更新が不能である場合には、更新不能情報(更新NGのカード更新結果)が各台計数ユニット50に送信され、該更新不能情報を受信した各台計数ユニット50が、獲得玉数管理装置61と通信不能なオフライン状態に移行させて、終了操作(カード返却ボタン16の操作)受付時に通信不能である場合と同様に、更新不明計数玉数を持玉数として記録したビジタカード3を排出するので、獲得玉数管理装置61で持玉数の更新が不能である場合に対応する特別な処理を予め用意しておくことなく、遊技者に対して更新不明計数玉数を保障することができる。
次に図31を参照して、各台計数ユニット50が行う閉店時処理について説明する。まず獲得玉数管理装置61は、前述の如く、当日の営業終了後において、営業終了処理要求(締め処理信号)を全ての各台計数ユニット50に対して送信する。各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22は、Sn01で、獲得玉数管理装置61から送信されてくる締め処理信号の受信を待機し、該締め処理信号の受信が有ると(YES)、Sn02で、カードR/W23でカード(会員カード2又はビジタカード3)を受付中であるか否かを判定する。このSn02でカードを受付中でない(NO)と判定した場合には、Sn21に進む。
一方、Sn02でカードを受付中である(YES)と判定した場合には、Sn03で、会員カード2を受付中であるか否かを判定する。このSn03でビジタカード3を受付中である(NO)と判定した場合には、Sn11で、該ビジタカード3に持玉数の記録が有るか否かを判定する。このSn11で持玉数の記録が無い(NO)と判定した場合には、Sn14に進む。一方、Sn11で持玉数の記録が有る(YES)と判定した場合には、Sn12で、カードテーブルで記憶している持玉数を消去すると共に、該記録されている持玉数を消去する記録無効化処理を行い、Sn13で、当該ビジタカード3のカードIDを含む無効化情報を獲得玉数管理装置61に対して送信して、Sn14に進む。
ここでSn13の処理を行う玉貸発券制御部22は、記録無効化処理により無効化した持玉数を特定可能な無効化情報(ここではカードID)を獲得玉数管理装置61に対して送信する無効化情報送信手段として機能するものである。この無効化情報を受信した獲得玉数管理装置61は、該無効化情報に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を消去すると共に、消去(無効化)された玉数を集計する。これによれば、獲得玉数管理装置61において、ここの各台計数ユニット50にて無効化された持玉数を把握できると共に、個々の各台計数ユニット50にて無効化された持玉数を集計することで、該無効化された持玉数の総数を正確かつ簡便に把握することができる。
Sn14では、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が有るか否かを判定する。このSn14でプリペイド残額の記憶が無い(NO)と判定した場合には、Sn15で、受付中のビジタカード3をカードストッカ23bに取り込んで、Sn21に進む。ここでSn12及びSn15の処理を行う玉貸発券制御部22は、受付中のカードがビジタカード3であると識別し、該ビジタカード3に記録されている持玉数が存在すると判定したことを条件として、該持玉数を無効化する記録無効化処理を含む無効化処理を行って、該ビジタカード3をカードストッカ23bに貯留させる無効化処理手段として機能するものである。これによれば、受付中のビジタカード3に記録されている持玉数が存在している場合にも、該持玉数が無効化されてビジタカード3が貯留されるので、持玉数が無効化されずに排出されたビジタカード3を回収してカード処理機で該持玉数を無効化する手間や、該持玉数を無効化したビジタカード3を再び各台計数ユニット50に補充する手間を解消することができる。
一方、Sn14でプリペイド残額の記憶が有る(YES)と判定した場合には、Sn16で、受付中のビジタカード3を排出することにより返却して、Sn21に進む。ここでSn16の処理を行う玉貸発券制御部22は、Sn12で持玉数を消去したり後述するSn22で計数玉数を消去する無効化処理を行ったビジタカード3のカードIDから特定されるプリペイド残額が有ることを条件として、該ビジタカード3をカードR/W23から排出させる無効化処理手段として機能するものである。これによれば、持玉数や計数済玉数を無効化したビジタカード3にプリペイド残額が存在すれば、該プリペイド残額は無効とされることなく該ビジタカード3が排出され、該ビジタカード3の所有者は、排出されたビジタカード3の返却を受けてプリペイド残額を遊技に使用できるので、プリペイド残額について遊技者が不利益を被ることがないばかりか、所有者に返却する必要があるプリペイド残額が存在するビジタカード3が自動的に判別されて排出されるので、プリペイド残額が存在するビジタカード3の回収を簡便に実施することができる。
前記Sn03で会員カード2を受付中である(YES)と判定した場合には、Sn04で、前記図25の会員カード返却処理を行って、Sn21に進む。この会員カード返却処理では、前記Sn13のように、無効化情報が獲得玉数管理装置61に送信されることが無いので、返却される会員カード2のカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数が無効とされることがない。ここでSn04の会員カード返却処理を行う玉貸発券制御部22は、受付中のカードが会員カード2であると識別したことを条件として、前記記録無効化処理を行うことなく該会員カード2をカードR/W23から排出させる処理を行うものである。これによれば、各台計数ユニット50に会員カード2が忘れられていたとしても、該会員カード2のカードIDから特定される持玉数が無効とされて会員が不利益を被ることがないので、締め処理信号の送信に際して、各台計数ユニット50に会員カード2が忘れられていないかを確認して排出する必要がなく、営業終了時における作業負荷や作業時間を一層低減することができると共に、これら忘れられていた会員カード2が自動的に排出されるので、該会員カード2の回収を簡便に行うこともできる。
Sn21では、カードテーブルで記憶している計数玉数があるか否かを判定する。このSn21で計数玉数の記憶が無い(NO)と判定した場合には、Sn31に進む。一方、Sn21で計数玉数の記憶が有る(YES)と判定した場合には、Sn22で、カードテーブルで記憶している該計数玉数を消去し、Sn23で、当該計数玉数を含む無効化情報を獲得玉数管理装置61に対して送信して、Sn31に進む。つまり閉店後に遊技者が残していった計数玉数は、景品交換や遊技に使用不能な無効玉数として管理されるのである。
ここでSn22の処理を行う玉貸発券制御部22は、営業終了時処理要求(締め処理信号)を受信したことに基づいて、計数玉数があることを条件として、該計数玉数を特定可能な計数遊技媒体数特定情報(カードID)が記録されたカード(会員カード2又はビジタカード3)を排出する処理を行うことなく、該計数玉数を無効とするための無効化処理を行う無効化処理手段として機能するものである。これによれば、営業終了に際して獲得玉数管理装置61から締め処理信号を送信するのみで、計数玉数を特定可能な情報が記録されたカードを排出することなく、該計数玉数が無効とされるので、各台計数ユニット50から排出されたカードを巡回探索して回収する必要や、回収したカードをカード処理機に持参して1枚づつ挿入する必要がなく、営業終了時における作業負荷や作業時間を低減することができる。
またSn13の処理を行う玉貸発券制御部22は、記録無効化処理により無効化した持玉数を特定可能な無効化情報(ここではカードID)を獲得玉数管理装置61に対して送信する無効化情報送信手段として機能するものである。この無効化情報を受信した獲得玉数管理装置61は、該無効化情報に含まれるカードIDに対応付けてビジタ獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を消去すると共に、消去(無効化)された玉数を集計する。これによれば、獲得玉数管理装置61において、ここの各台計数ユニット50にて無効化された持玉数を把握できると共に、個々の各台計数ユニット50にて無効化された持玉数を集計することで、該無効化された持玉数の総数を正確かつ簡便に把握することができる。
Sn31では、計数制御部31に対してシャッタ開放信号を出力し、該シャッタ開放信号を受信した計数制御部31においては、シャッタ33が開放されることにより、パチンコ玉の計数が許可される。ここで計数制御部31は、締め処理信号を受信したことに基づいて、計数禁止条件(例えばストックカード無し,カード受付無し,暗証番号未入力,メンテナンス中,エラー中等)が成立しているか否かに関わらず、シャッタ33を受入可能状態(開放状態)に制御するシャッタ制御手段として機能するものである。これによれば、締め処理信号の受信後に受け入れたパチンコ玉を計数玉数として計数することなく、各パチンコ機10の位置で遊技島に取り込ませることができる。
次にSn32で、玉カウンタ35による計数を待機すると共に、Sn33で、所定時間の経過を待機する。ここで所定時間としては、締め処理信号を受信してから店員が遊技場内を一巡してこぼれ玉や残り玉を各台計数ユニット50に投入して該パチンコ玉の計数が終わるまでの時間(例えば1時間)を設定するのが好ましい。
このSn32で計数が有ると(YES)、Sn34で、該計数した玉数を無効計数玉数として記憶し、Sn35で、該記憶している無効計数玉数を獲得玉数管理装置61に対して送信して、Sn32に戻る。そしてSn33で所定時間を経過した(YES)と判定した場合には、各台計数ユニット50の機能を停止して、閉店時処理を終了する。
ここでSn34の処理を行う玉貸発券制御部22は、締め処理信号を受信したことに基づいて、当該受信以降において、玉カウンタ35が受け入れたパチンコ玉の計数玉数としての計数は行わずに遊技島に取り込む無効取込処理を行う無効取込処理手段として機能するものであり、ここでは該計数した無効計数玉数を記憶する。これによれば、獲得玉数管理装置61から締め処理信号を受信したことに基づいて、該締め処理信号の受信後に受け入れたパチンコ玉の計数玉数としての計数は行わずに各パチンコ機10の位置で遊技島に取り込ませることができるので、店員の作業負担を軽減できる。
またSn35の処理を行う玉貸発券制御部22は、前記記憶している無効計数玉数を集計させるために当該無効計数玉数を示す集計情報を出力する出力手段として機能するものである。この集計情報を受信した獲得玉数管理装置61は、無効計数玉数を集計する。これによれば、集計情報に基づいて無効計数玉数を正確に把握して、利益を集計できる。
なお、図示しないが、各台計数ユニット50の電源投入後、遊技場の営業開始前に獲得玉数管理装置61から送信されてくる開店信号を受信した場合にも、図31に示す閉店時処理と同様の開店時処理が行われる。遊技場の営業開始前には、テストモードや試し打ちにより、各台計数ユニット50において計数や払出が行われて、カードテーブルで計数玉数が記憶されている場合があり、該計数玉数の記憶を持ち越して営業を開始すると、営業に支障をきたすため、当該開店時処理を行うことにより、カードテーブルの記憶内容をリセットするのである。なお、営業開始前に発生するこぼれ玉は営業利益の集計とは無関係で、無効計数玉数として計数する必要はないので、当該開店時処理においては、図31のSn31以下の処理は行わなくても良い。
次に図32〜図34を参照して、各台計数ユニット50が行う電源投入時処理及びそれに関連する処理について説明する。
まず図32は、各台計数ユニット50が行う電源投入時処理の一例を表すフローチャートである。各台計数ユニット50において、S1000で、電源が投入されると、玉貸発券制御部22は、S1001で、記憶テーブルで記憶している発券部ID,及び計数通番を示す接続機器確認指示を、接続確認要求として、計数制御部31に対して送信し、該接続機器確認指示を受信した計数制御部31は、S1002で、記憶テーブルで記憶している発券部ID,計数通番,計数値,及び払出通番を示す接続機器確認応答を、接続情報として、玉貸発券制御部22に対して返信する。なお記憶テーブルで記憶している発券部ID,計数通番,計数値,及び/又は払出通番が存在しない場合(例えば当該計数部30を初めて装着した場合)には、該存在しないデータを含まない接続機器確認応答を返信する。
該接続機器確認応答を受信した玉貸発券制御部22は、S1010で、該接続機器確認応答が示す発券部ID(即ち計数制御部31の記憶テーブルで記憶している発券部ID)と自己の発券部ID(即ち玉貸発券制御部22の記憶テーブルで記憶している発券部ID)とが一致するか否かを判定する。なお該接続機器確認応答に発券部ID,計数通番,及び/又は払出通番が含まれない場合には、以下に述べる発券部ID,計数通番,払出通番の一致判定において不一致と判定される。
このS1010で発券部IDが一致しない(NO)、即ち玉貸発券処理部20又は計数部30が交換されたと判定した場合には、玉貸発券制御部22は、S1017で、計数値リカバリ処理を行い、S1018で、第1の払出リカバリ処理を行って、電源投入時処理を終了する。
この計数値リカバリ処理では、玉貸発券制御部22は、S1031で、記憶テーブルで記憶している計数通番を前記S1002で受信した接続機器確認応答が示す計数通番に更新すると共に、該計数通番に対応付けて該接続機器確認応答に含まれる計数値を記憶し、さらに該計数値をカードテーブルの計数玉数に加算する。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが交換等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、計数制御部31が記憶している発券部IDと玉貸発券制御部22の発券部IDとが一致しないことを条件として、計数制御部31から送信された計数値が玉貸発券制御部22において計数通番に対応付けて記憶され、さらに該計数値が計数玉数に加算されて記憶され、該計数玉数が確定処理の対象となるので、遊技者が不利益を被ることがない。
また第1の払出リカバリ処理では、玉貸発券制御部22は、S1041で、払出リカバリ有りと、記憶テーブルで記憶している計数通番,及び払出通番と、払出処理で払い出す予定の払出予定数とを示す起動指示Bを、払出処理の実行を要求する払出リカバリ要求として、計数制御部31に対して送信する。該払出リカバリ有りを示す起動指示Bを受信した計数制御部31は、S1042で、該起動指示Bが示す払出予定数のパチンコ玉の払出を行い、S1043で、前記S1001で受信した発券部ID,及び該S1041で受信した払出通番を記憶テーブルで記憶し、該記憶テーブルで記憶している計数値,払出予定数,及び払出済数を消去して、S1044で、起動指示応答を、玉貸発券制御部22に対して返信する。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが交換等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、計数制御部31が記憶している発券部IDと玉貸発券制御部22の発券部IDとが一致しないことを条件として、払出リカバリ要求(起動指示B)が玉貸発券制御部22から計数制御部31に対して送信され、該計数制御部31において払出処理が行われるので、遊技者が不利益を被ることがない。
前記S1010で発券部IDが一致する(YES)と判定した場合には、玉貸発券制御部22は、S1011で、前記接続機器確認応答が示す計数通番(即ち計数制御部31の記憶テーブルで記憶している計数通番)と自己の記憶テーブルで記憶している計数通番とが一致するか否かを判定し、該S1011で計数通番が一致する(YES)と判定した場合には、S1012で、前記接続機器確認応答が示す払出通番(即ち計数制御部31の記憶テーブルで記憶している払出通番)と自己の記憶テーブルで記憶している払出通番とが一致するか否かを判定し、該S1012で払出通番が一致する(YES)と判定した場合には、S1021で、払出リカバリ無しと、記憶テーブルで記憶している計数通番,及び払出通番とを示す起動指示Aを、計数制御部31に対して送信する。該払出リカバリ無しを示す起動指示Aを受信した計数制御部31は、払出状態記憶部(図示外)で記憶している払出状態が「払出中」か「払出中でない」かを判定し、この場合には「払出中でない」なので、S1022で、前記S1001で受信した発券部ID,及び該S1021で受信した払出通番を記憶テーブルで記憶し、該記憶テーブルで記憶している計数値,払出予定数,及び払出済数を消去して、S1023で、起動指示応答を、玉貸発券制御部22に対して返信する。なお、S1022において、当該計数制御部31で記憶している払出通番を前記S1021で受信した払出通番に更新しているが、この場合には、当該計数制御部31で記憶している払出通番が玉貸発券制御部22で記憶している払出通番−1であるので、前記S1022において、当該計数制御部31で記憶している払出通番を+1して更新しても良い。
前記S1011で計数通番が一致しない(NO)と判定した場合には、S1013で、計数値リカバリ処理(即ち前記S1017と同様に、前記S1031の処理)を行って、前記S1012に進む。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが電断等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、計数制御部31が記憶している発券部IDと玉貸発券制御部22の発券部IDとが一致しても計数部30が記憶している計数通番と玉貸発券制御部22が記憶している計数通番とが一致しないことを条件として、計数制御部31から送信された計数値が玉貸発券制御部22において計数通番に対応付けて記憶され、さらに該計数値が計数玉数に加算されて記憶され、該計数玉数が確定処理の対象となるので、遊技者が不利益を被ることがない。
前記S1012で払出通番が一致しない(NO)と判定した場合には、S1014で、前記図21のSg06の動作指示応答Gを受信済であるか否かを判定する。このS1014で受信済でない(NO)と判定した場合には、S1015で、前記第1の払出リカバリ処理(即ち前記S1018と同様に、前記S1041の処理)を行う。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが電断等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、計数制御部31が記憶している発券部IDと玉貸発券制御部22の発券部IDとが一致しても計数制御部31が記憶している払出通番と玉貸発券制御部22が記憶している払出通番とが一致しないことを条件として、払出リカバリ要求(起動指示B)が玉貸発券制御部22から計数制御部31に対して送信され、該計数制御部31において払出処理が行われるので、遊技者が不利益を被ることがない。なお、発券部IDが不一致(S1010でNO)の場合に行われる第1の払出リカバリ処理では、前記S1043において、当該計数制御部31で記憶している払出通番を前記S1041で受信した払出通番に更新しているが、発券部IDが一致(S1010でYES)の場合に行われる第1の払出リカバリ処理では、当該計数制御部31で記憶している払出通番が玉貸発券制御部22で記憶している払出通番−1であるので、前記S1043において、当該計数制御部31で記憶している払出通番を+1して更新しても良い。
一方、S1014で受信済である(YES)と判定した場合には、S1016で、第2の払出リカバリ処理を行う。この第2の払出リカバリ処理では、玉貸発券制御部22は、S1051で、払出リカバリ無しと、記憶テーブルで記憶している計数通番,及び払出通番とを示す起動指示Cを、計数制御部31に対して送信する。該払出リカバリ無しを示す起動指示Cを受信した計数制御部31は、払出状態記憶部(図示外)で記憶している払出状態が「払出中」か「払出中でない」かを判定し、この場合には「払出中」なので、S1052で、記憶テーブルで記憶している払出済数が払出予定数に達するまでパチンコ玉の払出を行い、S1053で、前記S1001で受信した発券部ID,及び該S1051で受信した払出通番を記憶テーブルで記憶し、該記憶テーブルで記憶している計数値,払出予定数,及び払出済数を消去して、S1054で、起動指示応答を、玉貸発券制御部22に対して返信する。これによれば、計数制御部31が払出要求(動作指示G)を受信していれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが通信不能になっても、該受信した払出要求に基づいて払出処理が行われるので、遊技者が不利益を被るのを防止できる。つまり計数制御部31が払出要求を受信している場合には、該払出要求の受信に基づいて払出予定数が記憶されてパチンコ玉の払出が開始され、払出済数が記憶されるので、該払出要求の受信後に電断が発生して電源が投入された後には、該計数制御部31が記憶している払出予定数及び払出済数に基づくパチンコ玉の払出が行われる。
次に図33は、計数確定中に電断と計数が発生した際に各台計数ユニット50が行う処理の一例を表すフローチャートであり、具体的には、前記図8の計数処理において計数が終了してS116〜S123の処理が行われるが、電断の発生により、S123の動作指示応答Dが玉貸発券制御部22に到達せず、該電断中に計数が発生した場合の処理である。本例において、電断の発生時には、計数制御部31が、前記S112の処理で更新された計数通番「5」を記憶しており、玉貸発券制御部22が、前記S124の処理が行われず未更新の計数通番「4」を記憶しているものとする。
まず計数制御部31は、S1100で、電断中計数値記憶部(図示外)において、電断中に計数された値を電断中計数値として記憶する。次に各台計数ユニット50において、S1000で、電源が投入されると、玉貸発券制御部22は、S1001で、記憶テーブルで記憶している発券部ID,及び計数通番(ここでは「4」)を示す接続機器確認指示を、接続確認要求として、計数制御部31に対して送信する。該接続機器確認指示を受信した計数制御部31は、S1101で、該接続機器確認指示が示す計数通番と自己の記憶テーブルで記憶している計数通番(ここでは「5」)とが一致するか否かを判定するが、この図33に示す例では、計数通番が一致しない(NO)と判定されるので、S1102で、記憶テーブルで記憶している発券部ID,計数通番(ここでは「5」),及び払出通番と、該記憶テーブルで記憶している当該計数通番の計数値+前記電断中計数値とを示す接続機器確認応答を、接続情報として、玉貸発券制御部22に対して返信する。該接続機器確認応答を受信した玉貸発券制御部22は、前記図32のS1010以下の処理を行う。
次に図34は、計数確定中に電断と計数が発生した際に各台計数ユニット50が行う処理の別例を表すフローチャートであり、具体的には、前記図8の計数処理において計数が終了してS116〜S125の処理が行われる(即ちS123の動作指示応答Dは玉貸発券制御部22に到達している)が、電断の発生により、S125の動作指示Dが計数制御部31に到達せず、該電断中に計数が発生した場合の処理である。本例において、電断の発生時には、計数制御部31が、前記S112の処理で更新された計数通番「5」を記憶しており、玉貸発券制御部22が、前記S124の処理が行われて更新された計数通番「5」を記憶しているものとする。
まず計数制御部31は、S1100で、電断中計数値記憶部(図示外)において、電断中に計数された値を電断中計数値として記憶する。次に各台計数ユニット50において、S1000で、電源が投入されると、玉貸発券制御部22は、S1001で、記憶テーブルで記憶している発券部ID,及び計数通番(ここでは「5」)を示す接続機器確認指示を、接続確認要求として、計数制御部31に対して送信する。該接続機器確認指示を受信した計数制御部31は、S1101で、該接続機器確認指示が示す計数通番と自己の記憶テーブルで記憶している計数通番(ここでは「5」)とが一致するか否かを判定するが、この図34に示す例では、計数通番が一致する(YES)と判定されるので、S1111で、記憶テーブルで記憶している計数通番を+1し、該更新した計数通番(ここでは「6」)に対応付けて前記電断中計数値を計数値として記憶し、S1112で、記憶テーブルで記憶している発券部ID,計数通番(ここでは「6」),計数値(即ち元の電断中計数値),及び払出通番を示す接続機器確認応答を、接続情報として、玉貸発券制御部22に対して返信する。該接続機器確認応答を受信した玉貸発券制御部22は、前記図32のS1010以下の処理を行う。
以上に説明した図33及び図34に示す処理を行う各台計数ユニット50によれば、計数制御部31において、計数終了通知(S123の動作指示応答D)の送信後、計数確定通知(S125の動作指示D)の受信前に、玉貸発券制御部22と通信不能となった状態で計数が発生した場合であっても、玉貸発券制御部22において計数通番が更新されたか否かに応じて、電断中計数値が玉貸発券制御部22において正確に記憶されるので、遊技者が不利益を被ることがない。つまり計数終了通知が玉貸発券制御部22に到達していない場合には、該玉貸発券制御部22において計数通番が更新されていないため、図33に示すように、当該更新前の計数通番に対応する計数値が確定していないものとして、計数制御部31が記憶している計数値に電断中計数値を加算した値が玉貸発券制御部22に対して送信されて記憶される一方、計数終了通知が玉貸発券制御部22に到達している場合には、該玉貸発券制御部22において計数通番が更新されているため、図34に示すように、当該更新前の計数通番に対応する計数値は確定しているものとして、電断中計数値が新たな計数値として玉貸発券制御部22に対して送信されて記憶される。
[2.第2実施形態に係る各台計数ユニット50]
次に、図35〜図37を参照して、第2実施形態に係る各台計数ユニット50の作用について説明する。第1実施形態では、前述の如く、計数値リカバリ処理や払出リカバリ処理を行うか否かの判定を、玉貸発券制御部22が行ったが(図32)、第2実施形態では、該判定を、計数制御部31が行う(図35)点が大きく異なり、その他の構成や作用は同様である。る。
また第1実施形態では、玉貸発券制御部22及び計数制御部31が、図8に示す記憶テーブルを記憶しているが、第2実施形態では、玉貸発券制御部22及び計数制御部31は、図35に示す記憶テーブルを記憶している。この図35に示す記憶テーブルは、図8に示す記憶テーブルの発券部IDに代えて計数部IDを記憶する点が異なり、その他の記憶内容は同様である。ここで計数制御部31の記憶テーブルにおける計数部IDは、予め記憶されている。一方、玉貸発券制御部22の記憶テーブルにおける計数部IDは、図35に示す電源投入時処理の終了後に、計数制御部31から取得して記憶される。
まず図35は、第2実施形態において各台計数ユニット50が行う電源投入時処理の一例を表すフローチャートであり、第2実施形態において前記図32に示す処理に代えて行われる処理である。各台計数ユニット50において、S1000’で、電源が投入されると、計数制御部31は、S1001’で、記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番,及び払出通番を示す接続機器確認指示を、接続確認要求として、玉貸発券制御部22に対して送信し、該接続機器確認指示を受信した玉貸発券制御部22は、S1002’で、記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番,及び払出通番と、払出処理で払い出す予定の払出予定数とを示す接続機器確認応答を、接続情報として、計数制御部31に対して返信し、またS1003’で、起動指示を送信し、該起動指示を受信した計数制御部31は、S1004’で、起動指示応答を、玉貸発券制御部22に対して返信する。なお記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番,及び/又は払出通番が存在しない場合(例えば当該玉貸発券処理部20を初めて装着した場合)には、該存在しないデータを含まない接続機器確認応答を返信する。
前記接続機器確認応答を受信した計数制御部31は、S1010’で、該接続機器確認応答が示す計数部ID(即ち玉貸発券制御部22の記憶テーブルで記憶している計数部ID)と自己の計数部ID(即ち計数制御部31の記憶テーブルで記憶している計数部ID)とが一致するか否かを判定する。なお該接続機器確認応答に計数部ID,計数通番,及び/又は払出通番が含まれない場合には、以下に述べる計数部ID,計数通番,払出通番の一致判定において不一致と判定される。
このS1010’で計数部IDが一致しない(NO)、即ち玉貸発券処理部20又は計数部30が交換されたと判定した場合には、計数制御部31は、S1017’で、計数値リカバリ処理を行い、S1018’で、第1の払出リカバリ処理を行って、電源投入時処理を終了する。
この計数値リカバリ処理では、計数制御部31は、図8のS119以下の処理を行い、該S119で、エラーなしと、記憶テーブルで記憶している計数通番,及び計数値と、計数終了検知とを示す動作指示応答Cを、計数情報として、玉貸発券制御部22に対して送信し、その後に該玉貸発券制御部22は、前記S120及びS124の処理を行う。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが交換等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、玉貸発券制御部22が記憶している計数部IDと計数制御部31の計数部IDとが一致しないことを条件として、計数制御部31が記憶している計数値を特定可能な計数情報が玉貸発券制御部22に対して送信されて、該計数値が玉貸発券制御部22において計数玉数に加算されて記憶され、該計数玉数が確定処理の対象となるので、遊技者が不利益を被ることがない。
また第1の払出リカバリ処理では、計数制御部31は、図21のSg03以下の処理を行い、払出処理を行う。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが交換等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、玉貸発券制御部22が記憶している計数部IDと計数制御部31の計数部IDとが一致しないことを条件として、計数制御部31において払出処理が行われるので、遊技者が不利益を被ることがない。
前記S1010’で計数部IDが一致する(YES)と判定した場合には、計数制御部31は、S1011’で、前記接続機器確認応答が示す計数通番(即ち玉貸発券制御部22の記憶テーブルで記憶している計数通番)と自己の記憶テーブルで記憶している計数通番とが一致するか否かを判定し、該S1011’で計数通番が一致する(YES)と判定した場合には、S1012’で、前記接続機器確認応答が示す払出通番(即ち玉貸発券制御部22の記憶テーブルで記憶している払出通番)と自己の記憶テーブルで記憶している払出通番とが一致するか否かを判定し、該S1012’で払出通番が一致する(YES)と判定した場合には、S1014’で、記憶テーブルで記憶している払出予定数から払出済数を減算した払出残数が有るか否かを判定し、該S1014’で払出残数が無い(NO)と判定した場合には、そのまま待機中となる。
前記S1011’で計数通番が一致しない(NO)と判定した場合には、S1013’で、前記計数値リカバリ処理(即ち前記S1017’と同様に、図8のS119以下の処理)を行って、前記S1012’に進む。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが電断等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、該通信が成立した後に、玉貸発券制御部22が記憶している計数部IDと計数制御部31の計数部IDとが一致しても玉貸発券制御部22が記憶している計数通番と計数制御部31が記憶している計数通番とが一致しないことを条件として、計数制御部31が記憶している計数値を特定可能な計数情報が玉貸発券制御部22に対して送信されて、該計数値が玉貸発券制御部22において計数玉数に加算されて記憶され、該計数玉数が確定処理の対象となるので、遊技者が不利益を被ることがない。
前記S1012’で払出通番が一致しない(NO)と判定した場合には、S1015’で、前記第1の払出リカバリ処理(即ち前記S1018’と同様に、図21のSg03以下の処理)を行う。これによれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが交換等により通信不能になっても、該通信が成立した後に、玉貸発券制御部22が記憶している計数部IDと計数制御部31の計数部IDとが一致しても玉貸発券制御部22が記憶している計数通番と計数制御部31が記憶している計数通番とが一致しないことを条件として、計数制御部31において払出処理が行われるので、遊技者が不利益を被ることがない。
前記S1014’で払出残数が有る(YES)と判定した場合には、S1016’で、第2の払出リカバリ処理を行う。この第2の払出リカバリ処理では、計数制御部31は、記憶テーブルで記憶している払出済数が払出予定数に達するまでパチンコ玉の払出を行って、図21のSg11以下の処理を行う。これによれば、計数制御部31が払出要求(動作指示G)を受信していれば、計数制御部31と玉貸発券制御部22とが通信不能になっても、該受信した払出要求に基づいて払出処理が行われるので、遊技者が不利益を被るのを防止できる。つまり計数制御部31が払出要求を受信している場合には、該払出要求の受信に基づいて払出予定数が記憶されてパチンコ玉の払出が開始され、払出済数が記憶されるので、該払出要求の受信後に電断が発生して電源が投入された後には、該計数制御部31が記憶している払出予定数及び払出済数に基づくパチンコ玉の払出が行われる。
次に図36は、第2実施形態において計数確定中に電断と計数が発生した際に各台計数ユニット50が行う処理の一例を表すフローチャートであり、具体的には、前記図8の計数処理において計数が終了してS116〜S123の処理が行われるが、電断の発生により、S123の動作指示応答Dが玉貸発券制御部22に到達せず、該電断中に計数が発生した場合の処理である。本例において、電断の発生時には、計数制御部31が、前記S112の処理で更新された計数通番「5」を記憶しており、玉貸発券制御部22が、前記S124の処理が行われず未更新の計数通番「4」を記憶しているものとする。
まず計数制御部31は、S1100で、電断中計数値記憶部(図示外)において、電断中に計数された値を電断中計数値として記憶する。次に各台計数ユニット50において、S1000’で、電源が投入されると、計数制御部31は、S1001’で、記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番(ここでは「5」),及び払出通番を示す接続機器確認指示を、接続確認要求として、玉貸発券制御部22に対して送信する。該接続機器確認指示を受信した玉貸発券制御部22は、S1002’で、記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番(ここでは「4」),及び払出通番と、払出処理で払い出す予定の払出予定数とを示す接続機器確認応答を、接続情報として、計数制御部31に対して返信し、またS1003’で、起動指示を送信し、該起動指示を受信した計数制御部31は、S1004’で、起動指示応答を、玉貸発券制御部22に対して返信する。
S1002’の接続機器確認応答を受信した計数制御部31は、S1101’で、該接続機器確認応答が示す計数通番と自己の記憶テーブルで記憶している計数通番(ここでは「5」)とが一致するか否かを判定するが、この図36に示す例では、計数通番が一致しない(NO)と判定されるので、図8のS119以下の処理を行い、該S119で、エラーなしと、記憶テーブルで記憶している計数通番と、該記憶テーブルで記憶している当該計数通番の計数値+前記電断中計数値と、計数終了検知とを示す動作指示応答Cを、計数情報として、玉貸発券制御部22に対して送信し、その後に該玉貸発券制御部22は、前記S120及びS124の処理を行う。
次に図37は、第2実施形態において計数確定中に電断と計数が発生した際に各台計数ユニット50が行う処理の別例を表すフローチャートであり、具体的には、前記図8の計数処理において計数が終了してS116〜S125の処理が行われる(即ちS123の動作指示応答Dは玉貸発券制御部22に到達している)が、電断の発生により、S125の動作指示Dが計数制御部31に到達せず、該電断中に計数が発生した場合の処理である。本例において、電断の発生時には、計数制御部31が、前記S112の処理で更新された計数通番「5」を記憶しており、玉貸発券制御部22が、前記S124の処理が行われて更新された計数通番「5」を記憶しているものとする。
まず計数制御部31は、S1100で、電断中計数値記憶部(図示外)において、電断中に計数された値を電断中計数値として記憶する。次に各台計数ユニット50において、S1000’で、電源が投入されると、計数制御部31は、S1001’で、記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番(ここでは「5」),及び払出通番を示す接続機器確認指示を、接続確認要求として、玉貸発券制御部22に対して送信する。該接続機器確認指示を受信した玉貸発券制御部22は、S1002’で、記憶テーブルで記憶している計数部ID,計数通番(ここでは「5」),及び払出通番と、払出処理で払い出す予定の払出予定数とを示す接続機器確認応答を、接続情報として、計数制御部31に対して返信し、またS1003’で、起動指示を送信し、該起動指示を受信した計数制御部31は、S1004’で、起動指示応答を、玉貸発券制御部22に対して返信する。
S1002’の接続機器確認応答を受信した計数制御部31は、S1101’で、該接続機器確認応答が示す計数通番と自己の記憶テーブルで記憶している計数通番(ここでは「5」)とが一致するか否かを判定するが、この図37に示す例では、計数通番が一致する(YES)と判定されるので、S1111’で、記憶テーブルで記憶している計数通番を+1し、該更新した計数通番(ここでは「6」)に対応付けて前記電断中計数値を計数値として記憶して、図8のS119以下の処理を行い、該S119で、エラーなしと、記憶テーブルで記憶している計数通番,及び計数値(即ち元の電断中計数値)と、計数終了検知とを示す動作指示応答Cを、計数情報として、玉貸発券制御部22に対して送信し、その後に該玉貸発券制御部22は、前記S120及びS124の処理を行う。
以上に説明した図36及び図37に示す処理を行う各台計数ユニット50によれば、計数制御部31において、計数終了通知(S123の動作指示応答D)の送信後、計数確定通知(S125の動作指示D)の受信前に、玉貸発券制御部22と通信不能となった状態で計数が発生した場合であっても、玉貸発券制御部22において計数通番が更新されたか否かに応じて、電断中計数値が玉貸発券制御部22において正確に記憶されるので、遊技者が不利益を被ることがない。つまり計数終了通知が玉貸発券制御部22に到達していない場合には、該玉貸発券制御部22において計数通番が更新されていないため、図36に示すように、当該更新前の計数通番に対応する計数値が確定していないものとして、計数制御部31が記憶している計数値に電断中計数値を加算した値が玉貸発券制御部22に対して送信されて記憶される一方、計数終了通知が玉貸発券制御部22に到達している場合には、該玉貸発券制御部22において計数通番が更新されているため、図37に示すように、当該更新前の計数通番に対応する計数値は確定しているものとして、電断中計数値が新たな計数値として玉貸発券制御部22に対して送信されて記憶される。
[3.第3実施形態に係る各台計数ユニット50及び遊技用システム1]
次に、図38,図39を参照して、第3実施形態に係る各台計数ユニット50及び遊技用システム1の作用について説明する。第1実施形態では、前述の如く、図22の再プレイ処理において、玉貸発券制御部22から獲得玉数管理装置61に対して、カードIDと貯玉数から減算する払出設定数+手数料玉数とを含む貯玉減算要求を送信し(Sh13)、該貯玉減算要求を受信した獲得玉数管理装置61が、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる払出設定数+手数料玉数を減算し(Sh14)、また図23の交換処理において、玉貸発券制御部22から獲得玉数管理装置61に対して、カードIDと貯玉数から減算する減算値とを含む貯玉減算要求を送信し(Si13,Si33)、該貯玉減算要求を受信した獲得玉数管理装置61が、該貯玉減算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数から該貯玉減算要求に含まれる減算値を減算したが(Si14,Si34)、第3実施形態では、玉貸発券制御部22が貯玉数の減算を行い、獲得玉数管理装置61は記憶している貯玉数を該減算後の貯玉数に更新する点が大きく異なり、その他の構成や作用は同様である。
まず図38は、第1実施形態における再プレイ処理である図22に代わる図である。玉貸発券制御部22は、前記Sh01で貯玉数が払出設定数+手数料玉数以上である(YES)と判定した場合には、Sh01aで、カードテーブルで記憶している貯玉数から払出設定数+手数料玉数を減算して、Sh02aで、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数の更新値として、該減算後の新貯玉数をセットする。
そして玉貸発券制御部22は、Sh11aで、貯玉更新開始通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉更新開始通知を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Sh12aで、貯玉更新開始応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉更新開始応答を受信した玉貸発券制御部22は、Sh13aで、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記Sh02aでセットされた更新値とを含む貯玉更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉更新要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Sh14aで、該貯玉更新要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数を該貯玉更新要求に含まれる更新値に更新して、Sh15aで、貯玉更新応答を各台計数ユニット50に対して返信する。
以下においては、玉貸発券制御部22から獲得玉数管理装置61への貯玉更新開始通知の送信(ここではSh11a),獲得玉数管理装置61から玉貸発券制御部22への貯玉更新開始応答の送信(ここではSh12a),玉貸発券制御部22から獲得玉数管理装置61に対する貯玉更新要求の送信(ここではSh13a),及び獲得玉数管理装置61から玉貸発券制御部22への貯玉更新応答の送信(ここではSh15a)を、「更新シーケンス」と称する。
前記貯玉更新応答を受信した玉貸発券制御部22は、前記Sh17で、払出設定数分の単位払出処理を行って、再プレイ処理を終了する。なおSh17で行う単位払出処理は、前記図19で説明したのと略同様であるが、Sh02aで貯玉数の減算を行っているので、前記Se16の手元持玉数の減算は行わない。
次に図39は、第1実施形態における再プレイ処理である図22に代わる図である。玉貸発券制御部22は、前記Si06で貯玉数が交換玉数以上である(YES)と判定した場合には、Si07aで、カードテーブルで記憶している貯玉数から交換玉数を減算し、Si07bで、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数の更新値として、該減算後の新貯玉数をセットする。ここでSi07aの処理を行う玉貸発券制御部22は、交換操作を受け付けたこと(交換要求を受信したこと)に基づいて、獲得玉数管理装置61から受信した、該獲得玉数管理装置61が管理している貯玉数を特定可能な貯蓄遊技媒体数特定情報(図17のSh30に示す照合OKのカード受付通知)から特定される貯玉数(即ちカードテーブルで記憶している貯玉数)が交換玉数以上であることを条件として、手元持玉数の有無に関わらず、該貯玉数から持玉数を減算した減算結果(新貯玉数)を算出する減算結果算出手段として機能するものである。
そして前記図38の更新シーケンスと同様に、玉貸発券制御部22は、Si11aで、貯玉更新開始通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉更新開始通知を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si12aで、貯玉更新開始応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉更新開始応答を受信した玉貸発券制御部22aは、Si13で、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記Si07bでセットされた更新値とを含む貯玉更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉更新要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si14aで、該貯玉更新要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数を該貯玉更新要求に含まれる更新値に更新して、Si15aで、貯玉更新応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉更新応答を受信した玉貸発券制御部22は、前記Si17の処理を行う。
ここでSi13aの処理を行う玉貸発券制御部22は、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数が前記減算結果に従った貯玉数(即ち新貯玉数)となるように更新させるための貯玉更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する通信手段として機能するものであり、Si14aの処理を行う獲得玉数管理装置61の制御部は、貯玉更新要求を受信したことに基づいて、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数が前記減算結果に従った貯玉数となるように更新する貯蓄遊技媒体数更新手段として機能するものである。
これによれば、獲得玉数管理装置61が管理している貯玉数を特定可能で該獲得玉数管理装置61から受信した貯蓄遊技媒体数特定情報(カード受付結果)から特定される特定遊技媒体数(カードテーブルで記憶している貯玉数)が所望の物品との交換に必要な所定数(交換玉数)以上であれば、手元持玉数の有無に関わらず、貯玉数から交換玉数が減算されるので、貯玉数を優先的に物品の交換に使用することとなり、手元持玉数が極力温存されることになる。その結果、貯玉数を使用したパチンコ玉の払出に現時点で手数料を徴収している遊技場においては遊技者にとって有利となり、また現時点ではまだ手数料を徴収していない遊技場においては、将来手数料を徴収するようになった時点で遊技者にとって有利となる。
なお、本例では、Si13aの貯玉更新要求に更新値として減算結果(即ち新貯玉数)を含め、Si14aで会員獲得玉数テーブルの貯玉数を該新貯玉数に更新しているが、これに限らず、例えばSi13aの貯玉更新要求に減算値としての交換玉数を含め、Si14aで会員獲得玉数テーブルの貯玉数から該交換玉数を更新するようにしても良い。即ちSi13aの貯玉更新要求は、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数が前記減算結果に従った貯玉数(即ち新貯玉数)となるように更新させるための情報を含むものであれば良く、またSi14aの処理は、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数が前記減算結果に従った貯玉数となるように更新する処理であれば良い。
前記Si06で貯玉数が交換玉数未満である(NO)と判定した場合には、貯玉数を全部減算すると共に、交換玉数から該貯玉数を減じた不足分を手元持玉数から減算するために、Si20a以下の処理を行う。なお手元持玉数からの不足分の減算は、前記Si03で説明したのと同様の理由により、計数済玉数よりも持玉数から優先して減算すると共に、持玉数を減算する場合には、該持玉数を減算するための貯玉更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する。
まずSi20aで、カードテーブルで記憶している貯玉数を全部減算して零にし、前記Si21で、カードテーブルで記憶している持玉数が前記不足分以上であるか否かを判定する。このSi21で持玉数が不足分以上である(YES)、即ち不足分の全てを持玉数のみから減算できると判定した場合には、前記Si22で、カードテーブルで記憶している持玉数から不足分を減算し、Si23aで、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数の更新値として、前記Si20aで減算後の新貯玉数(ここでは零)をセットすると共に、会員獲得玉数テーブルで管理している持玉数の更新値として、前記Si22で減算後の新持玉数をセットして、Si31aに進む。一方、Si21で持玉数が不足分未満である(NO)、即ち不足分の全てを持玉数のみから減算することができないと判定した場合には、前記Si24で、カードテーブルで記憶している持玉数を全部減算して零にすると共に、カードテーブルで記憶している計数玉数から(前記不足分−前記持玉数)を減算し、Si25aで、会員獲得玉数テーブルで管理している貯玉数の更新値として、前記Si20aで減算後の新貯玉数(ここでは零)をセットすると共に、会員獲得玉数テーブルで管理している持玉数の更新値として、前記Si24で減算後の新持玉数(ここでは零)をセットして、Si31aに進む。
そして前記図38の更新シーケンスと同様に、玉貸発券制御部22は、Si31aで、貯玉更新開始通知を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉更新開始通知を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si32aで、貯玉更新開始応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉更新開始応答を受信した玉貸発券制御部22は、Si33aで、カードテーブルで記憶しているカードIDと前記Si23a又はSi25aでセットされた更新値とを含む貯玉更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信し、該貯玉更新要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、Si34aで、該貯玉更新要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数を該貯玉更新要求に含まれる新貯玉数に更新して貯玉数を零にすると共に、Si35aで、該貯玉更新要求に含まれるカードIDに対応付けて会員獲得玉数テーブルで記憶している持玉数を該貯玉更新要求に含まれる新貯玉数に更新して、Si36aで、貯玉更新応答を各台計数ユニット50に対して返信し、該貯玉更新応答を受信した玉貸発券制御部22は、前記Si38の処理を行う。
なおSi33aの貯玉更新要求には、貯玉数の更新値と持玉数の更新値とが含まれるため、該貯玉更新要求を受信した獲得玉数管理装置61の制御部は、会員獲得玉数テーブルで記憶している貯玉数の更新(Si34a)と持玉数の更新(Si35a)とを行うが、更新シーケンス自体は、前記図38の更新シーケンスと同様である。
ここでSi33aの処理を行う玉貸発券制御部22は、貯玉数を零に更新させるための貯玉更新要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する通信手段として機能するものである。
これによれば、獲得玉数管理装置61が管理している貯玉数を特定可能で該獲得玉数管理装置61から受信した貯蓄遊技媒体数特定情報(カード受付結果)から特定される特定遊技媒体数(カードテーブルで記憶している貯玉数)が所望の物品との交換に必要な所定数(交換玉数)未満であるときに、該交換玉数に対する不足分だけ、手元持玉数から減算されるため、貯玉数を優先的に物品の交換に使用してその不足分だけ手元持玉数から減算することとなり、手元持玉数が極力温存されることになる。その結果、貯玉数を使用したパチンコ玉の払出に現時点で手数料を徴収している遊技場においては遊技者にとって有利となり、また現時点ではまだ手数料を徴収していない遊技場においては、将来手数料を徴収するようになった時点で遊技者にとって有利となる。
[4.変形例1,2]
次に、図40を参照して、本発明の変形例1について説明する。この変形例1では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、玉貸発券処理部20’と、前記計数部30と、持玉カードユニット50’とから構成されており、前記遊技用装置(即ち各台計数ユニット50=玉貸発券処理部20+計数部30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここで玉貸発券処理部20’は、前記玉貸発券処理部20と比較して、前記内部ユニット30bが配置されていない点のみが異なる。
持玉カードユニット50’は、図40(a)に示すように、玉貸発券処理部20’のさらに左側に隣接して設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面に発券ボタン51’,貯玉ボタン52’,持玉カード挿入口53a’等を備え、図40(b)に示すように、その内部に持玉カードR/W53’,持玉カードストッカ53b’を備え、発券ボタン51’,貯玉ボタン52’,及び持玉カードR/W53’は、玉貸発券処理部20’の玉貸発券制御部22と通信可能に接続されている。なお持玉カードユニット50’の下部には、前面に計数部30の外部ユニット30aが配置され、内部に計数部30の内部ユニット30bが配置されている。
この変形例1の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで手元持玉数が記憶されている状態で、発券ボタン51’が操作されると、持玉カード5を貯留している持玉カードストッカ53b’は、該貯留している持玉カード5のうちの1枚を持玉カードR/W53’に対して搬送し、持玉カードR/W53’は、搬送された持玉カード5のIDと手元持玉数とを対応付ける処理(ここでは持玉カード5に該手元持玉数を持玉数として記録する処理)を行い、該持玉カード5を持玉カード挿入口53a’から排出して発行する。この変形例1では、該持玉カード5の発行が、前記確定処理に相当する。
このようにして発行された持玉カード5を、他のパチンコ機10に対応する持玉カードユニット50’の持玉カードR/W53’に挿入することにより、該持玉カード5のIDに対応付けられている持玉数を使用して前記払出処理が可能となる。また該持玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なお玉貸発券処理部20’のカードR/W23にて受付中の会員カード2ビジタカード3は、カード返却ボタン16が操作されると返却される。
つまり変形例1では、持玉数が会員カード2やビジタカード3のカードIDに対応付けて獲得玉数管理装置61で管理されるのではなく、該持玉数が持玉カード5のIDに対応付けられる。なお持玉カード5のIDと持玉数との対応付けは、持玉カード5に持玉数を記録する例には限らず、持玉カード5に持玉数を記録せずに、獲得玉数管理装置61において持玉カード5のIDと持玉数とを対応付けて管理するものであっても良い。即ち持玉カード5に持玉数を記録するか否かは、特に限定されない。
また変形例1の遊技用装置において、会員遊技者が貯玉を希望する場合には、カードテーブルで手元持玉数が記憶されており、かつ玉貸発券処理部20’のカードR/W23にて会員カード2を受付中の状態で、貯玉ボタン52’が操作されると、該会員カード2のカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を獲得玉数管理装置61に対して送信する。該貯玉要求を受信した獲得玉数管理装置61は、前述の如く、該貯玉要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数に該貯玉要求に含まれる貯玉する玉数を加算する。そして玉貸発券処理部20’のカードR/W23にて受付中の会員カード2は、カード返却ボタン16が操作されると返却される。この変形例1では、該会員カード2の返却も、前記確定処理に相当する。
このようにして返却された会員カード2を、他のパチンコ機10に対応する玉貸発券処理部20’のカードR/W23に挿入することにより、該会員カード2のカードIDに対応付けて獲得玉数管理装置61で管理されている貯玉数を使用して前記再プレイ処理が可能となる。また該貯玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なお発券ボタン51’が操作された場合と異なり、持玉カード5は発行されない。
次に、図41を参照して、本発明の変形例2について説明する。この変形例2では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、玉貸発券処理部20”と、前記計数部30とから構成されており、前記遊技用装置(即ち各台計数ユニット50=玉貸発券処理部20+計数部30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここで玉貸発券処理部20”は、前記玉貸発券処理部20と比較して、図41(a)に示すように、その前面に携帯電話近接部26aをさらに備え、図41(b)に示すように、その内部にICチップR/W26をさらに備え、該ICチップR/W26が玉貸発券制御部22と通信可能に接続されている点と、会員カード2及びビジタカード3が使用されず、カードR/W23はプリペイド残額を特定可能なプリペイドカード6を受け付ける点と、カードストッカ23bを備えていない点とが異なる。
この変形例2の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで手元持玉数が記憶されている状態で、ICチップを備える携帯電話7が携帯電話近接部26aに近接されて、ICチップR/W26により該携帯電話7のICチップから当該携帯電話7の識別情報(チップIDや電話番号等であり、以下「携帯ID」と称する。)が読み取られ、ディスプレイ24に表示される図示しない発行ボタンが操作されると、持玉数と携帯IDとを対応付けて記憶(当該携帯電話7のICチップで記憶,又は管理装置で記憶等)するための記憶処理を行う。この変形例2では、該記憶処理が、前記確定処理に相当する。
[4.その他の変形例]
最後に、本発明のその他の変形例について説明する。
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、スロットマシンでも良く、またゲーム機であっても良い。
上記の実施形態では、会員カード2には持玉数が記録されないが、ビジタカード3には持玉数が記録される例について説明したが、これに限らず、会員カード2に持玉数が記録されるものや、ビジタカード3に持玉数が記録されないものであっても良い。また上記の実施形態では、会員カード2に貯玉数が記録されない例について説明したが、これに限らず、会員カード2に貯玉数が記録されるものであっても良い。
上記の実施形態では、会員用記録媒体が会員カード2で、受付手段がカードR/W23である例について説明したが、これに限らず、図41に示す変形例の如く、会員用記録媒体が、ICチップで識別情報(例えば携帯ID)を記憶した携帯電話で、受付手段が、該識別情報を非接触で読み取るICチップR/Wであっても良く、この場合には、携帯電話がICチップR/Wに近接されて、該携帯電話からカードIDが読み取られ、該カードIDがカードテーブルで記憶されることでカードIDの受付状態となり、該カードIDがカードテーブルから消去されることでカードIDの受付状態が解除となる。
上記の実施形態では、図3に示すように、計数玉数を遊技用装置(各台計数ユニット50)のカードテーブルで記憶している例について説明したが、これに限らず、該計数玉数を獲得玉数管理装置61で管理し、該計数玉数を使用する場合には、獲得玉数管理装置61にその都度問い合わせを行うものであっても良い。
上記の実施形態では、図3に示すように、遊技用装置(各台計数ユニット50)のカードテーブルで、計数玉数と持玉数とを区別して記憶している例について説明したが、これに限らず、計数玉数と持玉数とを区別せずに手元持玉数として一体に記憶するものであっても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、遊技者が獲得した獲得価値を持玉数や貯玉数として管理している例について説明したが、これに限らず、該持玉数や貯玉数を換算した金額や度数で前記獲得価値を管理するものであっても良い。
上記の実施形態では、図8のS114等に示すように、計数制御部31が、計数情報(動作指示応答)として、計数値の累積値を示す計数情報を単位時間毎に玉貸発券制御部22に対して送信する例について説明したが、これに限らず、計数制御部31が、計数時刻と計数値とを対応付けたログデータを記憶して、計数終了後に該ログデータを玉貸発券制御部22に対して送信し、玉貸発券制御部22が、該ログデータが示す計数時刻と計数値とに基づいて、単位時間毎の計数値を特定するものであっても良い。
また計数制御部31が、玉カウンタ35から計数パルスが出力される毎に、計数値として1を示す動作指示応答を玉貸発券制御部22に対して送信し、玉貸発券制御部22が、該動作指示応答の受信時刻に基づいて、単位時間毎の計数値を特定する(即ち500msec以内における動作指示応答の受信数から計数値を特定する)ものであっても良い。
即ち計数情報は、少なくとも玉カウンタ35により計数された計数値を特定可能な情報であれば良い。
上記の実施形態では、図8のS114等に示すように、計数制御部31が、計数情報(動作指示応答)として、計数値の累積値を示す計数情報を単位時間毎に玉貸発券制御部22に対して送信する例について説明したが、これに限らず、図13(a’)(b’)に示すように、単位時間毎の計数値の変動量を示す計数情報を該単位時間毎に玉貸発券制御部22に対して送信するものであっても良い。この場合において、玉貸発券制御部22は、図13(a’)に示す計数値異常Aの判定においては、受信した変動量が設定した閾値を超えるか否かを判定し、変動量が閾値を超えていれば、計数値異常Aを検知し、また図13(b’)に示す計数値異常Bの判定においては、受信した変動量が同一のまま所定回数継続であるか否かを判定し、所定回数継続であれば、計数値異常Bを検知する。これによれば、玉貸発券制御部22において計数値の変動量を算出する処理が無くなるので、該玉貸発券制御部22の処理負荷を軽減できる。
上記の実施形態では、図13(b)(b’)に示す計数値異常Bの判定において、計数値の変動量が同一のまま所定回数(10回)継続した場合に計数値異常Bを検知する例について説明したが、これに限らず、計数値の変動量が同一のまま所定期間(例えば5秒間)継続した場合に計数値異常Bを検知するものであっても良い。
上記の実施形態では、図8のS127に示すように、S125の動作指示Dを受信したことに基づいて計数値の消去が行われる例について説明したが、これに限らず、S119で動作指示応答Cを送信した後に計数値の消去が行われるものであっても良い。即ち遊技媒体数消去処理は、計数情報(動作指示応答C)の送信が正常に行われたと判定されたことに基づいて行われても良い。
上記の実施形態では、図8のS127に示すように、一連の計数が終了する毎に計数値の消去が行われる例について説明したが、これに限らず、一連の計数が終了しても直ちに計数値の消去を行わずに、任意のタイミングで消去を行うものであっても良い。さらに計数値の消去を行わずに、そのまま計数値の記憶を保持するものであっても良い。
上記の実施形態では、図9のS202又は図11(a)のS302に示すように、計数停止処理が、シャッタ33の閉鎖である例について説明したが、これに限らず、例えばモータの駆動力により玉受入部32上のパチンコ玉が玉カウンタ35に送り込まれるように構成した場合には、該モータを停止する処理であっても良い。
上記の実施形態では、図11(a)に示すように、計数制御部31が、計数異常報知処理として、S304の処理を行い、玉貸発券制御部22の多機能ランプ26で計数異常1が報知される例について説明したが、これに限らず、計数制御部31が、自らLED41を点滅する処理を行って計数異常1を報知するものであっても良く、また計数制御部31が、例えばホールコンピュータ62に対してエラー信号を出力することにより、該ホールコンピュータ62で計数異常1を報知するものであっても良い。
上記の実施形態では、図11(a)に示すように、計数異常1を検知した場合であっても、S302〜S311の計数確定シーケンスを行うことにより、計数異常1を検知する前の計数値は確定させて有効とすることにより、遊技者を保護する例について説明したが、これに限らず、計数異常1を検知した場合には計数確定シーケンスを行わずに、計数異常1を検知する前の計数値も無効にするようにしても良い。
上記の実施形態では、図14に示すように、玉貸発券制御部22が、遊技媒体数異常報知処理(計数値異常報知処理)として、S402の処理を行い、多機能ランプ26で計数値異常が報知される例について説明したが、これに限らず、玉貸発券制御部22が、エラー信号を計数制御部31に対して送信し、計数制御部31がLED41を点滅する処理を行って計数値異常を報知するものであっても良く、また玉貸発券制御部22が、例えばホールコンピュータ62に対してエラー信号を出力することにより、該ホールコンピュータ62で計数値異常を報知するものであっても良い。
上記の実施形態では、各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22及び計数制御部31が、残額管理装置60又は獲得玉数管理装置61から送信されてきた貸与レートを記憶する例について説明したが、これに限らず、獲得玉数管理装置61やホールコンピュータ62から送信されてきた貸与レートを記憶するものであっても良い。つまり各台計数ユニット50は、該各台計数ユニット50の上位装置から送信されてくる貸与レートを記憶するものであれば良い。また各台計数ユニット50は、リモコンから送信されてくる貸与レートを記憶するものや、当該各台計数ユニット50に設けられるディップスイッチの操作等により設定される貸与レートを記憶するものであっても良い。
上記の実施形態では、図8に示すように、計数制御部31の記憶テーブルで記憶している第1計数処理情報が計数通番で、玉貸発券制御部22の記憶テーブルで記憶している第2計数処理情報が計数通番である例について説明したが、これに限らず、該第1計数処理情報及び第2計数処理情報は、通番でなく飛び番でも良く、また番号ではなく記号であっても良い。即ち第1計数処理情報及び第2計数処理情報は、互いに対応して一致する情報であれば良い。なお第1計数処理情報の更新は、図8のS112に示すように+1する処理であり、また第2計数処理情報の更新も、S124に示すように+1する処理であるが、これに限らず、例えば互いに+10するように一定の法則に従って更新する処理や、第1計数処理情報を受信して該受信した第1計数処理情報を第2計数処理情報として記憶する処理であっても良い。即ち第2計数処理情報の更新後に該第2計数処理情報と前記第1計数処理情報とが一致するように更新する処理であれば良い。
上記の実施形態では、図8に示すように、玉貸発券制御部22の記憶テーブルで記憶している第1払出処理情報が払出通番で、計数制御部31の記憶テーブルで記憶している第2払出処理情報が払出通番である例について説明したが、これに限らず、該第1払出処理情報及び第2払出処理情報は、通番でなく飛び番でも良く、また番号ではなく記号であっても良い。即ち第1払出処理情報及び第2払出処理情報は、互いに対応して一致する情報であれば良い。なお第1払出処理情報の更新は、図21のSg01に示すように+1する処理であり、また第2払出処理情報の更新も、Sg03に示すように+1する処理であるが、これに限らず、例えば互いに+10するように一定の法則に従って更新する処理や、第1払出処理情報を受信して該受信した第1払出処理情報を第2払出処理情報として記憶する処理であっても良い。即ち第2払出処理情報の更新後に該第2払出処理情報と前記第1払出処理情報とが一致するように更新する処理であれば良い。
上記の実施形態では、図15のSa12に示すように、遊技用価値を使用させるための使用処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該使用処理は、遊技用価値をスロットマシンで使用させるためのメダル貸処理や、遊技用価値を得点に変換してゲーム機で使用させるための処理等であっても良い。
上記の実施形態では、図16に示すように、受け付けたのが会員カード2である(Sb01でYES)と判定された場合に、暗証番号の入力を受け付け(Sb02)、該入力された暗証番号の認証がとれたことを条件に、照合OKのカード受付結果が獲得玉数管理装置61から送信されてきて、持玉数及び貯玉数がカードテーブルで記憶されて使用可能になる例について説明したが、これに限らず、受け付けたのが会員カード2であると判定された場合であっても、暗証番号の入力を受け付けずに、獲得玉数管理装置61から持玉数及び貯玉数を取得してカードテーブルで記憶し、該持玉数及び貯玉数の使用前(即ち払出ボタンの操作を受け付けたとき,再プレイボタンの操作を受け付けたとき,又はリモコンから交換要求を受信したとき)に暗証番号の入力を受け付け、該入力された暗証番号の認証がとれたことを条件に、カードテーブルで記憶している持玉数及び貯玉数を使用可能とするものであっても良い。
上記の実施形態では、図18に示す払出処理において、単位未満端数のパチンコ玉のみが計数部30から払い出される例について説明したが、これに限らず、払出処理の対象となるパチンコ玉の全数が計数部30から払い出されるものであっても良い。同様に、上記の実施形態では、図22に示す再プレイ処理において、パチンコ玉がパチンコ機10から払い出される例について説明したが、これに限らず、該パチンコ玉が計数部30から払い出されるものであっても良い。
上記の実施形態では、図20に示す単位未満払出処理において、遊技島から供給路28を介して供給されたパチンコ玉が計数部30から払い出される例について説明したが、これに限らず、例えば計数部30に、計数されたパチンコ玉の一部を貯留する玉貯留部を設け、単位未満払出処理において、該玉貯留部で貯留しているパチンコ玉が払い出されるものであっても良い。また払い出されたパチンコ玉が、受皿40に貯留されるものではなく、ノズルを介してパチンコ機10の上皿に供給されるものであっても良い。
上記の実施形態では、図19に示す単位払出処理や図20に示す単位未満払出処理において、Se16やSf14で手元持玉数からの減算を行う際に、持玉数よりも計数玉数から優先して減算する例について説明したが、これに限らず、計数玉数よりも持玉数から優先して減算するものであっても良い。
上記の実施形態では、図21に示す払出処理において、Sg01で払出通番を更新した後に、Sg02で払出要求(動作指示G)の送信が行われる例について説明したが、これに限らず、払出要求の送信を行ってから払出通番を更新するものであっても良い。即ち払出通番の更新は、払出要求の送信に伴って行われれば良い。
上記の実施形態では、リモコンから交換要求を受信したことに基づいて、交換操作を受け付けたものとして、図23に示す交換処理が行われる例について説明したが、これに限らず、例えばタッチパネル式のディスプレイ24で所望の物品の指定を受け付けることにより交換操作を受け付けたものとして、交換処理が行われるものであっても良い。
上記の実施形態では、図23に示す交換処理において、Si03やSi24で手元持玉数からの減算を行う際に、計数玉数よりも持玉数から優先して減算する例について説明したが、これに限らず、持玉数よりも計数玉数から優先して減算するものであっても良い。
上記の第1実施形態では、図32に示すS1013の処理の後にS1012に進む例について説明したが、これに限らず、計数中の払出が禁止されている場合には、計数通番が不一致かつ払出通番が不一致となることはないため、S1013の処理の後にS1012ではなくS1021に進むようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態では、図35に示すS1013’の処理の後にS1012’に進む例について説明したが、これに限らず、計数中の払出が禁止されている場合には、計数通番が不一致かつ払出通番が不一致となることはないため、S1013’の処理の後にS1012’に進まずに待機中となるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図32に示すように、払出リカバリ無しを示す起動指示A(S1021)又は起動指示C(S1051)を受信した計数制御部31が、払出状態記憶部(図示外)で記憶している払出状態が「払出中」か「払出中でない」かを判定し、「払出中でない」ならばS1022の処理を行い、「払出中」ならばS1052の処理を行う例について説明したが、これに限らず、起動指示A又はCを受信したときに払出予定数及び払出済数の記憶が有るか否かを判定し、該記憶が無ければS1022の処理を行い、該記憶が有ればS1052の処理を行うようにしても良い。払出が終了すると払出予定数及び払出済数が消去されるため(図21のSg12)、それらの記憶が有れば、払出中に電断が発生したと判断できるからである。なおS1051で、払出リカバリ無しを示すのではなく、前記S1041とは異なる払出リカバリ有り(例えば第2払出リカバリ有り)を示す起動指示Cを送信し、該起動指示Cを受信した計数制御部31は、払出状態の判定や、払出予定数及び払出済数の記憶の有無の判定を行うことなく、S1052の処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、計数部30が、計数手段(玉カウンタ35),払出手段,及び払出制御部である例について説明したが、これに限らず、該計数部30は計数手段のみを有し、払出手段や払出制御部は、該計数部30とは別個に遊技用装置(各台計数ユニット50)に備えられるようにしても良い。