JP2011226288A - 内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 燃料の増量による冷却が必要な高回転高負荷運転状態にあるときに、燃料噴射量が燃料噴射弁の最大燃料供給量を上回らないように、内燃機関の出力の低下を抑制しながら、吸入空気量を適切に制御し、空燃比を精度良く制御できる内燃機関の吸入空気量制御装置を提供する。
【解決手段】 本発明の内燃機関3の吸入空気量制御装置1は、内燃機関3が、燃料の増量による冷却が必要な所定の高回転高負荷運転状態にあると判定されているときに、燃料噴射弁6から噴射すべき燃料噴射量QINJを、燃料噴射弁6の最大燃料供給量QMAXを上回らないように制限するために、吸入空気量GAIRを、エンジン回転数NEおよび点火時期TIGに応じて、減少側に制御する(図12のステップ36〜41)。
【選択図】 図12

Description

本発明は、内燃機関に吸入される吸入空気量を制御する内燃機関の吸入空気量制御装置に関し、特に、内燃機関が高回転高負荷運転状態にあるときの吸入空気量制御装置に関する。
従来の内燃機関の制御装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この内燃機関は、吸気ポートに燃料を噴射するポート燃料噴射弁を備えている。また、この制御装置では、内燃機関が所定の高回転高負荷運転状態にあるとともに、スロットル弁の開度が所定の基準開度以上のときに、内燃機関に供給される燃料を増量する燃料増量制御が実行される。この場合の燃料増量値は、エンジン回転数が高いほど、また基本燃料噴射量が大きいほど、より大きな値に設定される。このように増量された燃料によって内燃機関や触媒が冷却され、それらの過昇温が防止される。
特開2004−225612号公報
しかし、上記のように燃料を増量する場合、もともと燃料噴射量が大きい内燃機関の高回転高負荷運転状態から、さらに燃料を増量することになる。これに対し、従来の制御装置では、燃料増量値をエンジン回転数および基本燃料噴射量に応じて設定するにすぎない。このため、燃料噴射弁の特性などによっては、燃料増量値を含む燃料噴射量が、燃料噴射弁により供給可能な最大燃料量(以下「燃料噴射弁の最大燃料供給量」という)を上回ることで、必要な燃料量を供給できない場合がある。その場合には、触媒などの過昇温を有効に回避できないとともに、燃料と空気との混合気の空燃比が所望の空燃比に対してずれてしまうという問題がある。
例えば、従来技術の内燃機関のように燃料噴射弁がポート噴射タイプの場合には、基本的に、1燃焼サイクル中の任意の期間で燃料噴射を行えるため、比較的余裕をもって燃料を供給できる。これに対し、燃料噴射弁が、内燃機関の気筒内に燃料を直接、噴射する直噴タイプの場合には、燃料の有効な噴射期間が、例えば圧縮行程中に限られ、非常に短くなるため、必要な燃料量を供給できないおそれがある。あるいは、使用する燃料が粗悪で、ノッキングが生じやすい場合には、ノッキングの抑制のために点火時期がより遅角側に制御されることで、触媒などの過昇温が生じやすいことから、それを防止するために燃料増量制御において増量すべき燃料量が大きくなるため、同様の問題が生じやすい。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、内燃機関が燃料の増量による冷却が必要な高回転高負荷運転状態にあるときに、燃料噴射量が燃料噴射弁の最大燃料供給量を上回らないように、内燃機関の出力の低下を抑制しながら、吸入空気量を適切に制御でき、それにより、空燃比を精度良く制御することができる内燃機関の吸入空気量制御装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、燃料噴射弁6から噴射される燃料と気筒3aに吸入される空気との混合気の空燃比AFが所定の空燃比(実施形態における(以下、本項において同じ)目標空燃比あFCMD)になるように制御される内燃機関3において、気筒3aに吸入される吸入空気量GAIRを制御する内燃機関3の吸入空気量制御装置1であって、吸入空気量GAIRを調整するための吸入空気量調整装置(スロットル弁10a、吸気リフト可変機構50、吸気カム位相可変機構60)と、内燃機関3の回転数(エンジン回転数NE)を検出する回転数検出手段(クランク角センサ21)と、内燃機関3の点火時期TIGを取得する点火時期取得手段(ECU2)と、内燃機関3が、燃料の増量による冷却が必要な所定の高回転高負荷運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段(ECU2、図8のステップ13、図12のステップ31、37)と、運転状態判定手段により内燃機関3が所定の高回転高負荷運転状態にあると判定されているときに、燃料噴射弁6から噴射すべき燃料噴射量QINJを、燃料噴射弁6が供給可能な最大燃料供給量QMAXを上回らないように制限するために、吸入空気量調整装置により調整される吸入空気量GAIRを、検出された内燃機関の回転数および取得された点火時期TIGに応じて、減少側に制御する吸入空気量減少制御手段(ECU2、図12のステップ36〜41)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の吸入空気量制御装置によれば、気筒に吸入される吸入空気量が吸入空気量調整装置によって調整される。また、内燃機関が、燃料の増量による冷却が必要な所定の高回転高負荷運転状態にあると判定されているときに、吸入空気量が減少側に制御される。この吸入空気量の減少に伴い、混合気の空燃比が所定の空燃比になるように制御されることによって、燃料噴射量が減少するので、燃料噴射量が燃料噴射弁の最大燃料供給量を上回ることがなくなり、それにより、空燃比を所定の空燃比に精度良く制御し、排ガス特性およびドライバビリティを良好に維持することができる。
また、内燃機関の回転数が高いほど、1燃焼サイクルの時間が短くなり、所定の行程期間において燃料噴射弁が供給可能な燃料量が減少することで、燃料噴射弁の最大燃料供給量を燃料噴射量が上回りやすくなるため、吸入空気量を減少させる必要度合がより高くなる。さらに、点火時期が遅角側にあるほど、排ガスの温度が高くなるため、排気通路に触媒が配置されている場合には、触媒の温度が上昇しやすくなることから、その冷却のための燃料増量の要求度合が高くなり、それに応じて吸入空気量を減少させる必要度合がより高くなる。このような観点に基づき、本発明によれば、検出された内燃機関の回転数および取得された点火時期に応じて、吸入空気量の減少制御を行うので、この減少制御を、その必要度合に応じて過不足なく適切に行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の吸入空気量制御装置1において、吸入空気量調整装置は、内燃機関3の吸気弁8の動作特性を変更する可変動弁機構(吸気リフト可変機構50、吸気カム位相可変機構60)であることを特徴とする。
この構成によれば、可変動弁機構により、吸気弁の動作特性、例えば吸気弁の開閉タイミングおよび/またはリフト(最大揚程)を変更することによって、吸入空気量を減少させることができる。また、吸気弁の動作特性が変化すると、内燃機関の有効圧縮比が変化する。このため、吸気弁の動作特性を有効圧縮比が低下する方向に変更することによって、ノッキングを抑制し、それにより点火時期の遅角側への変化を抑制することで、触媒の過熱を抑制することができる。その結果、燃料増量の要求度合が低下し、それに応じて吸入空気量の減少量も低下するので、吸入空気量の減少によるトルク低下を抑制することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の吸入空気量制御装置1において、吸入空気量調整装置は、可変動弁機構とともに、吸気通路4を絞るためのスロットル弁10aを有しており、吸入空気量減少制御手段は、可変動弁機構による吸入空気量GAIRの減少制御を実行するとともに、その後、可変動弁機構の作動量(目標吸気カム位相CAINCMD、目標吸気リフトLINCMD)が吸入空気量GAIRの減少側の限界値(最遅角値CAINLMTL、最小値LINLMTL)に達したときに、スロットル弁10aによる吸入空気量GAIRの減少制御を開始することを特徴とする。
この構成によれば、吸入空気量の減少制御を行う際、まず可変動弁機構による減少制御を実行し、その後、可変動弁機構の作動量が吸入空気量の減少側の限界値に達したときに、スロットル弁による減少制御を実行する。このように可変動弁機構による減少制御を優先して実行することにより、トルク低下を抑制しながら吸入空気量を減少させるという請求項2による前述した利点を、最大限に得ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関3の吸入空気量制御装置1において、燃料噴射弁6は、気筒3a内に燃料を直接、噴射する筒内燃料噴射弁であることを特徴とする。
筒内燃料噴射弁を用いた場合、1燃焼サイクルにおける燃料の有効な噴射期間は、例えば圧縮行程中に限られるなど、吸気ポートに燃料を噴射するポート燃料噴射弁の場合と比較して、非常に短い。このため、限られた噴射期間において必要な燃料量を確保することが厳しくなり、燃料噴射量が燃料噴射弁の最大燃料供給量を上回りやすくなる。したがって、筒内燃料噴射弁を用いた場合には、本発明による前述した利点を特に効果的に得ることができる。
本発明の吸入空気量制御装置を内燃機関とともに概略的に示す図である。 吸入空気量制御装置の構成を示すブロック図である。 図1の部分拡大図である。 吸気側動弁機構の構成を概略的に示す図である。 吸気リフト可変機構による吸気リフトの特性を示す図である。 吸気カム位相可変機構により吸気カム位相が最遅角値(実線)および最進角値(2点鎖線)に設定されているときの吸気弁のバルブリフト曲線を示す図である。 エンジンの制御処理のメインフローを示すフローチャートである。 吸入空気量の制御処理を示すサブルーチンである。 減速運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。 図9の処理において加算補正項の基本値の算出に用いられるテーブルである。 大気圧補正係数の算出に用いられるテーブルである。 高負荷運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。 図12の処理においてしきい値の算出に用いられるテーブルである。 図12の処理において(a)目標吸気カム位相、(b)目標吸気リフト、および(c)目標スロットル弁開度の設定に用いられるテーブルである 点火時期の制御処理を示すサブルーチンである。 図15の処理において無負荷吸入空気量の算出に用いられるテーブルである。 図15の処理において遅角補正量の算出に用いられるテーブルである。 燃料噴射量の制御処理を示すサブルーチンである。 第1変形例による減速運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。 第2変形例による減速運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。 図20の処理において加算補正項の基本値の算出に用いられるテーブルである。 吸気リフトを変化させたときのバルブリフト曲線を示す図である。 吸気弁の閉弁タイミングとポンピングロスとの関係を示す図である。 第3変形例による減速運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。 図24の処理において進角補正項の基本値の算出に用いられるテーブルである。 吸気カム位相を変化させたときのバルブリフト曲線を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1には、本発明による吸入空気量制御装置1が適用された内燃機関(以下「エンジン」という)3が示されている。このエンジン3は、車両(図示せず)に搭載されたガソリンエンジンであり、例えば4つの気筒3a(1つのみ図示)を有している。各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間には、燃焼室3dが形成されている。
シリンダヘッド3cには、気筒3aごとに、吸気通路4および排気通路5が接続されるとともに、燃料噴射弁6および点火プラグ7(図2参照)が取り付けられている。燃料噴射弁6は、気筒3a内に燃料を直接、噴射する筒内燃料噴射弁として構成されている。燃料噴射弁6から噴射される燃料噴射量QINJおよび燃料噴射時期は、後述するECU2からの制御信号によって制御される。点火プラグ7の点火時期TIGもまた、ECU2からの制御信号によって制御される。
また、各気筒3aには、一対の吸気弁8、8および一対の排気弁9、9(各1つのみ図示)が設けられている。吸気弁8は吸気側動弁機構40によって開閉され、排気弁9は排気側動弁機構80によって開閉される。以下、図3および図4を参照しながら、これらの吸気側動弁機構40および排気側動弁機構80について説明する。
吸気側動弁機構40は、吸気弁8のリフトおよびバルブタイミングを無段階に変更する可変動弁機構で構成されている。なお、本実施形態では、吸気弁8のリフト(以下「吸気リフト」という)は、吸気弁8の最大揚程を表すものとする。
図4に示すように、吸気側動弁機構40は、吸気カムシャフト41、吸気カム42、吸気リフト可変機構50および吸気カム位相可変機構60などを備えている。
吸気カムシャフト41は、吸気カム42を一体に有し、吸気スプロケットおよびタイミングチェーン(いずれも図示せず)を介して、クランクシャフト3eに連結されており、クランクシャフト3eが2回転するごとに1回転する。
吸気リフト可変機構50は、吸気リフトを値0と所定の最大リフトLINMAX(図5参照)との間で無段階に変更するものである。その構成は、本出願人が特開2007−100522号ですでに提案したものと同様であるので、以下、その概略を簡単に説明する。
吸気リフト可変機構50は、コントロールシャフト51およびロッカアームシャフト52と、これらのシャフト51、52上に気筒3aごとに設けられたロッカアーム機構53と、これらのロッカアーム機構53を同時に駆動するアクチュエータ70(図2参照)などを備えている。
このロッカアーム機構53は、リンク54a、ローラ軸54b、ローラ54cおよびロッカアーム55などを備えている。また、アクチュエータ70は、モータおよび減速ギヤ機構(いずれも図示せず)などを組み合わせたものであり、ECU2からの制御信号に応じて、コントロールシャフト51を回動させることにより、リンク54aをローラ軸54bを中心として回動させる。
このリンク54aが図4に実線で示すゼロリフト位置にある場合、吸気カムシャフト41の回転に伴い、吸気カム42によりローラ54cがロッカアームシャフト52側に押されると、リンク54aは、コントロールシャフト51を中心として、図4の時計回りに回動する。その際、ロッカアーム55の案内面55aがコントロールシャフト51を中心とする円弧と一致するような形状を有しているので、バルブスプリングの付勢力により、ロッカアーム55は図4に示す閉弁位置に保持される。それにより、吸気リフトは値0に保持され、吸気弁8は閉弁状態に保持される。
一方、リンク54aがゼロリフト位置から最大リフト位置(図4の2点鎖線で示す位置)側の位置に回動し、保持されている状態では、吸気カム42の回転により、リンク54aがコントロールシャフト51を中心として図4の時計回りに回動すると、ロッカアーム55は、バルブスプリングの付勢力に抗しながら、図4に示す閉弁位置から下方に回動し、吸気弁8を開弁する。その際、ロッカアーム55の回動量すなわち吸気リフトは、リンク54aが最大リフト位置に近い位置にあるほど、より大きくなる。
以上の構成により、吸気弁8は、リンク54aが最大リフト位置側に近い位置にあるほど、より大きなリフトで開弁する。より具体的には、吸気カム42の回転中、吸気弁8は、リンク54aが最大リフト位置にあるときには、図5に実線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、吸気リフトは最大リフトLINMAXになる。したがって、この吸気リフト可変機構50では、アクチュエータ70を介して、リンク54aをゼロリフト位置と最大リフト位置との間で回動させることにより、吸気リフトを値0と所定の最大リフトLINMAXとの間で無段階に変化させることができる。また、後述する吸気カム位相CAINが同じ場合、吸気リフトが大きいほど、吸気弁8の開弁タイミングは早くなり、閉弁タイミングは遅くなる。
また、吸気リフト可変機構50には、吸気リフトを検出するためのリフトセンサ23が設けられている(図2参照)。このリフトセンサ23は、コントロールシャフト51の回動角を検出し、それを表す検出信号を吸気リフトLINとしてECU2に出力する
一方、吸気カム位相可変機構60は、吸気カムシャフト41のクランクシャフト3eに対する相対的な位相(以下「吸気カム位相」という)CAINを無段階に進角側または遅角側に変更するものである。その構成は、本出願人が特開2005−315161号公報ですでに提案したものと同様であるので、以下、その概略を簡単に説明する。
この吸気カム位相可変機構60は、吸気カムシャフト41の吸気スプロケット側の端部に設けられており、電磁弁61(図2参照)と、これを介して油圧が供給される進角室および遅角室(いずれも図示せず)などを備えている。この電磁弁61は、ECU2からの制御信号に応じて、進角室および遅角室に供給する油圧を変化させることで、吸気カム位相CAINを所定の最遅角値と最進角値の間で無段階に連続的に変化させる。それにより、吸気弁8のバルブタイミングは、図6に実線で示す最遅角タイミングと2点鎖線で示す最進角タイミングとの間で、無段階に変更される。
一方、吸気カムシャフト41の吸気カム位相可変機構60と反対側の端部には、カム角センサ22(図2参照)が設けられている。このカム角センサ22は、吸気カムシャフト41の回転に伴い、パルス信号であるINCAM信号を所定のカム角(例えば1゜)ごとにECU2に出力する。ECU2は、このINCAM信号および後述するCRK信号に基づき、吸気カム位相CAINを算出する。
一方、排気側動弁機構80は、通常のカム駆動式のものであり、図3に示すように、回転自在の排気カムシャフト81と、排気カムシャフト81に一体に設けられた排気カム82と、ロッカアームシャフト83と、ロッカアームシャフト83に回動自在に支持されるとともに、排気弁9、9の上端にそれぞれ当接する2つのロッカアーム84、84(1つのみ図示)などを備えている。
排気カムシャフト81は、排気スプロケットおよびタイミングチェーン(いずれも図示せず)を介して、クランクシャフト3eに連結されており、クランクシャフト3eが2回転するごとに1回転する。排気カムシャフト81が回転すると、ロッカアーム84、84が、排気カム82で押圧され、ロッカアームシャフト83を中心として回動することにより、排気弁9、9が開閉される。
また、吸気通路4には、上流側から順に、エアフローセンサ24およびスロットル弁機構10が設けられている。エアフローセンサ24は、エンジン3の気筒3aに吸入される吸入空気量GAIRを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
スロットル弁機構10は、スロットル弁10aと、これを駆動するTHアクチュエータ10bなどで構成されている。スロットル弁10aの開度は、THアクチュエータ10bに供給される電流のデューティ比をECU2で制御することによって制御され、それにより、吸入空気量GAIRが調整される。
また、スロットル弁10aの開度(以下「スロットル弁開度」という)THは、スロットル弁開度センサ29によって検出され、その検出信号はECU2に出力される。
さらに、エンジン3の排気通路5には、三元触媒31およびLAFセンサ28(図2参照)が設けられている。三元触媒31は、排ガス中のCOおよびHCを酸化するとともに、NOxを還元することによって、排ガスを浄化する。
また、LAFセンサ28は、理論空燃比よりもリッチなリッチ領域から極リーンまでの広範囲な空燃比の領域において、排気通路5内を流れる排ガス中の酸素濃度をリニアに検出し、その検出信号をECU2に出力する。ECU2は、LAFセンサ28からの検出信号に基づいて、排ガスの空燃比すなわち混合気の空燃比AFを算出する。
エンジン3のクランクシャフト3eには、クランク角センサ21が設けられている。クランク角センサ21は、クランクシャフト3eの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
CRK信号は、所定クランク角(例えば30°)ごとに出力される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、いずれかの気筒3aにおいてピストン3bが吸気行程の開始時の上死点よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、本実施形態のようにエンジン3が4気筒の場合には、クランク角180゜ごとに出力される。
エンジン3には、水温センサ25が設けられている。水温センサ25は、エンジン3のシリンダブロック3f内を循環する冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)TWを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
また、ECU2には、大気圧センサ26から大気圧PAを表す検出信号が、アクセル開度センサ27から、車両のアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が、それぞれ出力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU2は、前述した各種のセンサ21〜29の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、エンジン3の各種の制御処理を実行する。なお、本実施形態では、ECU2が、点火時期取得手段、運転状態判定手段、および吸入空気量減少制御手段に相当する。
図7は、ECU2で実行されるエンジン3の制御処理のメインフローを示す。本処理は、TDC信号の発生に同期して実行される。本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、吸入空気量GAIRの制御処理を実行する。次に、点火時期TIGの制御処理を実行する(ステップ2)とともに、燃料噴射量QINJの制御処理を実行し(ステップ3)、本処理を終了する。
図8は、吸入空気量GAIRの制御処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ11において、アクセル開度APがほぼ0であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、AP≒0のときには、エンジン3が減速運転状態にあるとして、減速運転時の空気量制御処理を実行し(ステップ12)、本処理を終了する。この減速運転時の空気量制御処理については、後述する。
上記ステップ11の判別結果がNOのときには、エンジン3が高負荷運転状態であるか否かを判別する(ステップ13)。この判別は、エンジン回転数NEおよび燃料噴射量QINJに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって行われ、NE値およびQINJ値がマップ中の高負荷運転領域にあるときに、高負荷運転状態であると判別される。このステップ13の判別結果がYESのときには、高負荷運転時の空気量制御処理を実行し(ステップ14)、本処理を終了する。この高負荷運転時の空気量制御処理については、後述する。
一方、前記ステップ13の判別結果がNOのときには、通常運転時の空気量制御処理を実行し(ステップ15)、本処理を終了する。この通常運転時の空気量制御処理では、アクセル開度APに応じて、スロットル弁開度THの目標値である目標スロットル弁開度THCMDを算出する。
また、吸気カム位相CAINの目標値である目標吸気カム位相CAINCMD、および吸気リフトLINの目標値である目標吸気リフトLINCMDを、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、通常運転時用のそれぞれのマップ(図示せず)を検索することによって設定する。なお、要求トルクPMCMDは、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、算出される。
図9は、図8のステップ12で実行される減速運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ21において、燃料噴射弁6からの燃料の供給を停止するフューエルカット(以下「F/C」という)中であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、加算補正項THADDを値0にセットする(ステップ22)。
次に、スロットル弁開度THの基本値THBに加算補正項THADDを加算することによって、目標スロットル弁開度THCMDを算出し(ステップ26)、本処理を終了する。この場合には、THADD=0であるので、目標スロットル弁開度THCMDは基本値THBと等しくなる。なお、この基本値THBは、アイドル運転を維持するのに必要な最小限の空気量であり、例えば、エンジン水温TWおよびエアコン(図示せず)などの補機の動作状態に応じて設定される。
一方、ステップ21の判別結果がNOのとき、すなわち、エンジン3が燃料噴射弁6からの燃料の供給を伴う減速運転状態にあるときには、次のステップ23以降において、燃料噴射量QINJを燃料噴射弁6の最小燃料供給量QMINを下回らないように制限するために、吸入空気量GAIRの増大制御を実行する。
まずステップ23では、エンジン回転数NEに応じ、図10に示すテーブルを検索することによって、加算補正項THADDの基本値THADDBを算出する。このテーブルでは、基本値THADDBは、エンジン回転数NEが所定回転数NEREF(例えば1000rpm)未満のときに、所定値(例えば0)に設定されており、所定回転数NEREF以上のときには、エンジン回転数NEが高いほど、より大きな値に設定されている。これは、エンジン回転数NEが高いほど、1吸気行程の時間が短く、気筒3aに空気が入りにくくなるので、それを補償するためである。
次に、大気圧PAに応じ、図11に示すテーブルを検索することによって、大気圧補正係数KPAを算出する(ステップ24)。このテーブルでは、大気圧補正係数KAPは、大気圧PAが第1所定値PAREF1のときに、値1.0に設定され、第1所定値PAREF1よりも大きな第2所定値PAREF2以上のときに、所定値(例えば0)に設定されており、第1および第2所定値PAREF1、PAREF2の間では、大気圧PAが低いほど、より大きな値に設定されている。これは、大気圧PAが低いほど、空気の密度が低下し、気筒3aに吸入される実質的な空気量が減少するので、それを補償するためである。
次いで、算出した基本値THADDBに大気圧補正係数KPAを乗算することによって、加算補正項THADDを算出する(ステップ25)。次に、前記ステップ26に進み、スロットル弁開度THの基本値THBに加算補正項THADDを加算することによって、目標スロットル弁開度THCMDを算出し、本処理を終了する。
以上のように、本処理によれば、燃料噴射弁6から燃料が供給されている減速運転状態では、エンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じて算出された加算補正項THADDが基本値THBに加算されることにより、目標スロットル弁開度THCMDが増大側に補正され、それに応じて吸入空気量GAIRが増大側に制御される。
図12は、図8のステップ14で実行される高負荷運転時の空気量制御処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ31において、エンジン回転数NEが高回転側の所定回転数NREFH(例えば5000rpm)以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、エンジン3が高回転域になく、燃料噴射量QINJが燃料噴射弁6により供給可能な最大燃料量(以下「燃料噴射弁6の最大燃料供給量」という)QMAXを上回るおそれがないため、吸入空気量GAIRの減少制御を行わないものとする。そして、高負荷運転時用の大きな吸入空気量GAIRを確保するために、目標吸気カム位相CAINCMDを所定の最進角値CAINLMTHに設定し(ステップ32)、目標吸気リフトLINCMDを所定の最大値LINLMTHに設定する(ステップ33)とともに、目標スロットル弁開度THCMDを所定の最大値THLMTHに設定し(ステップ34)、本処理を終了する。
前記ステップ31の判別結果がYESで、エンジン3が高回転高負荷運転状態にあるときには、点火時期遅角量RIGHを算出する(ステップ35)。この点火時期遅角量RIGHは、例えば、そのときの点火時期TIGとMBTとの差として求められる。
次に、エンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じ、図13に示すテーブルを検索することによって、燃料噴射量QINJを制限する必要性を判定するための点火時期遅角量RIGHのしきい値RHREFを算出する(ステップ36)。図13のテーブルは、平地用(PA=PAN(例えば760mmHg))および高地用(PA=PAH(例えば460mmHg))の2つのテーブルで構成されており、高地用のしきい値RHREFは、平地用のそれよりも大きな値に設定されている。これは、高地の場合には、空気の密度が低く、気筒に吸入される実質的な吸入空気量がもともと小さいことから、これをさらに減少させる必要度合が低いためである。
また、これらのテーブルでは、しきい値RHREFは、エンジン回転数NEが高いほど、より小さな値に設定されている。これは、エンジン回転数NEが高いほど、燃料噴射弁6からの燃料噴射に割り当てられる圧縮行程の時間が短くなり、燃料噴射量QINJが燃料噴射弁6の最大燃料供給量QMAXを上回りやすくなることから、吸入空気量GAIRを減少させる必要度合がより高くなるためである。なお、大気圧PAが上記の値PAN、PAHのいずれにも一致しない場合には、しきい値RHREFは、補間計算によって算出される。
次に、算出した点火時期遅角量RIGHがしきい値RHREFよりも大きいか否かを判別する(ステップ37)。この判別結果がNOで、RIGH≦RHREFのときには、点火時期TIGがそれほど遅角側に制御されていないため、燃料噴射量QINJを制限する必要がないとして、前記ステップ32〜34を実行し、高負荷運転時用の大きな吸入空気量GAIRを得るようにする。
一方、前記ステップ37の判別結果がYESで、RIGH>RHREFのときには、点火時期TIGが遅角側に大きく制御されているため、燃料噴射量QINJを制限すべきであるとして、次のステップ38以降において、吸入空気量GAIRの減少制御を実行する。まずステップ38では、点火時期遅角量RIGHとしきい値RHREFとの差を、遅角量偏差ΔRIGHとして算出する。このように算出される遅角量偏差ΔRIGHは、燃料噴射量QINJを制限する必要度合を表す。
次に、算出した遅角量偏差ΔRIGHに応じ、図14(a)に示すテーブルを検索することによって、目標吸気カム位相CAINCMDを算出する(ステップ39)。このテーブルでは、目標吸気カム位相CAINCMDは、遅角量偏差ΔRIGHが0のときに、最進角値CAINLMTHに設定され、遅角量偏差ΔRIGHが増加するにつれて、より遅角側に設定されるとともに、遅角量偏差ΔRIGHが第1所定値ΔR1以上のときには、最遅角値CAINLMTLに設定されている。このように目標吸気カム位相CAINCMDを遅角側に設定し、吸気弁8を遅閉じとすることで、吸気通路4側への空気の戻り量が大きくなるので、吸入空気量GAIRが減少するとともに、有効圧縮比が低下する。
次に、遅角量偏差ΔRIGHに応じ、図14(b)に示すテーブルを検索することによって、目標吸気リフトLINCMDを算出する(ステップ40)。このテーブルでは、目標吸気リフトLINCMDは、遅角量偏差ΔRIGHが第1所定値ΔR1以下のときに、最大値LINLMTHに設定され、遅角量偏差ΔRIGHが増加するにつれて、より小さな値に設定されるとともに、遅角量偏差ΔRIGHが第2所定値ΔR2以上のときには、最小値LINLMTLに設定されている。このように目標吸気リフトLINCMDを減少させることによって、吸入空気量GAIRがさらに減少するとともに、有効圧縮比がさらに低下する。
次に、遅角量偏差ΔRIGHに応じ、図14(c)に示すテーブルを検索することによって、目標スロットル弁開度THCMDを算出し(ステップ41)、本処理を終了する。このテーブルでは、目標スロットル弁開度THCMDは、遅角量偏差ΔRIGHが第2所定値ΔR2以下のときに、最大値THLMTHに設定され、遅角量偏差ΔRIGHが増加するにつれて、より小さな値に設定されるとともに、遅角量偏差ΔRIGHが第3所定値ΔR3以上のときには、最小値THLMTLに設定されている。このように目標スロットル弁開度THCMDを減少させることによって、吸入空気量GAIRがさらに減少する。
以上のように、本処理では、高回転高負荷運転状態における吸入空気量GAIRの減少制御として、点火時期遅角量RIGHがしきい値RHREFを上回ったときに(ΔRIGH>0)、まず吸気カム位相CAINの遅角制御が実行され、その後、遅角量偏差ΔRIGHが第1所定値ΔR1になり、目標吸気カム位相CAINCMDが最遅角値CAINLMTLに達したときに、吸気リフトLINの減少制御が開始され、さらにその後、遅角量偏差ΔRIGHが第2所定値ΔR2になり、目標吸気リフトLINCMDが最小値LINLMTLに達したときに、スロットル弁開度THの減少制御が開始される。
図15は、図7のステップ2で実行される点火時期TIGの制御処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ51において、アクセル開度APがほぼ0であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、エンジン3が減速運転状態にないときには、点火時期TIGの通常制御を実行し(ステップ52)、本処理を終了する。この通常制御では、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、点火時期TIGを算出する。また、ノッキングセンサ(図示せず)の検出結果などから、エンジン3にノッキングが発生していると推定されるときには、ノッキングを抑制するために、点火時期TIGを遅角側に補正する。
一方、前記ステップ51の判別結果がYESで、エンジン3が減速運転状態のときには、前記ステップ25で算出した加算補正項THADDが値0よりも大きいか否かを判別する(ステップ53)。この判別結果がYESで、吸入空気量GAIRの増大制御中のときには、エンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じ、図16に示すテーブルを検索することによって、無負荷吸入空気量GACNLを算出する(ステップ54)。この無負荷吸入空気量GACNLは、エンジン3での燃焼によって発生するトルクとエンジン3のフリクションが互いに等しく、釣り合っているときの、1吸気行程当たりの吸入空気量に相当する。
図16のテーブルは、平地用(PA=PAL)および高地用(PA=PAH)の2つのテーブルで構成されている。これらのテーブルでは、無負荷吸入空気量GACNLは、大気圧PAが高いほど、また、エンジン回転数NEが大きいほど、より大きな値に設定されている。なお、大気圧PAが上記の値PAN、PAHのいずれにも一致しない場合には、無負荷吸入空気量GACNLは、補間計算によって算出される。
次に、実吸入空気量GAIRCYLと無負荷吸入空気量GACNLとの差を、空気量差ΔGとして算出する(ステップ55)。なお、実吸入空気量GAIRCYLは、1吸気行程当たりに気筒3aに実際に吸入された空気量であり、エアフローセンサ24で検出された吸入空気量GAIRを積算することによって、算出される。
次いで、空気量差ΔGが値0よりも大きいか否かを判別する(ステップ56)。この判別結果がYESで、ΔG>0のときには、エンジン3のトルクがフリクションよりも大きく、エンジン3から出力が発生しているとして、空気量差ΔGに応じ、図17に示すテーブルを検索することによって、遅角補正量RIGを算出する(ステップ57)。このテーブルでは、遅角補正量RIGは、空気量差ΔGが所定値ΔGREF未満のときには、空気量差ΔGが大きいほど、より大きな値に設定されており、所定値ΔGREF以上のときには、一定値に設定されている。これは、空気量差ΔGが大きいほど、エンジン3の出力がより大きいと推定されることから、エンジン3のトルクをより抑制するためである。
次に、前回の点火時期TIGに遅角補正量RIGを加算することによって、今回の点火時期TIGを算出し(ステップ59)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ53の判別結果がNOで、加算補正項THADD≦0のときには、吸入空気量GAIRの増大制御が実行されていないため、エンジン3のトルクを抑制する必要がないとして、遅角補正量RIGを値0に設定した(ステップ58)後、前記ステップ59に進む。
また、前記ステップ56の判別結果がNOで、空気量差ΔG≦0のときにも、エンジン3のトルクを抑制する必要がないとして、前記ステップ58において遅角補正量RIGを値0に設定した後、前記ステップ59に進む。
以上のように、本処理では、吸入空気量GAIRの増大制御中、実吸入空気量GAIRCYLが無負荷吸入空気量GACNLよりも大きく、エンジン3から出力が発生していると推定される場合には、両者の差である空気量差ΔGに応じて、点火時期TIGを遅角側に制御する。これにより、エンジン3のトルクを抑制することによって、エンジン3から発生する出力を抑制することができる。
図18は、図7のステップ3で実行される燃料噴射量QINJの制御処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ71において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、目標空燃比AFCMDを算出する。
次に、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、燃料噴射量QINJの基本値QINJBを算出する(ステップ72)。次いで、LAFセンサ28で検出された空燃比AFが目標空燃比AFCMDになるように、フィードバック制御により空燃比補正係数KAFを算出する(ステップ73)。次に、空燃比補正係数KAF以外の補正係数Kを算出する(ステップ74)。
次に、基本値QINJBに空燃比補正係数KAFおよび補正係数Kを乗算することによって、燃料噴射量QINJを算出し(ステップ75)、本処理を終了する。以上のように燃料噴射量QINJが算出されることによって、空燃比AFが目標空燃比AFCMDになるように制御される。
以上のように、本実施形態によれば、図8および図9の処理において、エンジン3が燃料噴射弁6からの燃料の供給を伴う減速運転状態にあると判定されているときに(ステップ11:YES、ステップ21:NO)、目標スロットル弁開度THCMDを増大側に補正することによって、吸入空気量GAIRを増大側に制御する。これに伴い、空燃比AFが目標空燃比AFCMDになるように制御されることで、燃料噴射量QINJが増大するので、燃料噴射量QINJが燃料噴射弁6の最小燃料供給量QMINを下回ることがなくなる。その結果、空燃比AFを精度良く制御でき、排ガス特性およびドライバビリティを良好に維持することができる。
また、吸入空気量GAIRを増大させるための目標スロットル弁開度THCMDの加算補正項THADDを、大気圧PAおよびエンジン回転数NEに応じて算出する。したがって、燃料噴射量QINJが最小燃料供給量QMINを下回らないようにしながら、吸入空気量GIARを過不足なく適切に増大させることができ、それにより、無駄なエンジン3の出力や燃料の消費を防止することができる。
また、本実施形態では、燃料噴射弁6が筒内燃料噴射弁として構成されていることで、燃料噴射量QINJが燃料噴射弁6の最小燃料供給量QMINを下回りやすいので、上述した利点を特に効果的に得ることができる。
さらに、図15の点火時期TIGの制御処理において、吸入空気量GAIRの増大制御中、実吸入空気量GAIRCYLと無負荷吸入空気量GACNLとの空気量差ΔGが値0を超えているときに(ステップ56:YES)、点火時期TIGを遅角させる。これにより、吸入空気量GAIRの増大制御によって燃料噴射量QINJを増大させた場合でも、エンジン3から発生する出力を抑制でき、良好なドライバビリティを確保することができる。
また、図8および図12の処理において、エンジン3が、燃料の増量による冷却が必要な高回転高負荷運転状態にあると判定されているときに(ステップ13:YES、ステップ31:YES、ステップ37:YES)、吸気カム位相CAIN、吸気リフトLINおよびスロットル弁開度THによって、吸入空気量GAIRを減少側に制御する。これに伴い、空燃比AFが目標空燃比AFCMDになるように制御されることで、燃料噴射量QINJが減少するので、燃料噴射量QINJが燃料噴射弁6の最大燃料供給量QMAXを上回ることがなくなる。その結果、空燃比AFを精度良く制御でき、排ガス特性およびドライバビリティを良好に維持することができる。
また、燃料噴射弁6が筒内燃料噴射弁として構成されていることで、燃料噴射量QINJが燃料噴射弁6の最大燃料供給量QMAXを上回りやすいので、上述した利点を特に効果的に得ることができる。
さらに、エンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じてしきい値RHREFを算出する(ステップ36)とともに、点火時期遅角量RIGHがしきい値RHREFを上回ったときに(ステップ37:YES)、両者の差である遅角量偏差ΔRIGHに応じて、目標吸気カム位相CAINCMD、目標吸気リフトLINCMDおよび目標スロットル弁開度THCMDを設定する(ステップ39〜41)。したがって、吸入空気量GAIRの減少制御を、その必要度合に応じて適切に行うことができる。
また、吸入空気量GAIRの減少制御として、吸気カム位相CAINを遅角させるとともに、吸気リフトLINを減少させる。これにより、有効圧縮比が低下し、ノッキングが抑制され、点火時期TIGの遅角側への変化が抑制されることで、三元触媒31の温度上昇を抑制することができる。その結果、燃料増量の要求度合が低下し、それに応じて吸入空気量GAIRの減少量も低下するので、吸入空気量GAIRの減少によるトルク低下を抑制することができる。
さらに、吸入空気量GAIRの減少制御を、吸気カム位相CAINの遅角制御、吸気リフトLINの減少制御、およびスロットル弁開度THの減少制御の順に優先して行うので、トルク低下を抑制しながら吸入空気量GAIRを減少させるという利点を、最大限に得ることができる。
図19は、図9の処理に代えて実行される、第1変形例による減速運転時の空気量制御処理を示している。なお、本処理における図9と同様の実行内容については、図19に同じ参照番号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。本処理では、まずステップ21において、F/C中であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、空気量補正項CGAを値0にセットする(ステップ81)とともに、加算補正項THADDを値0にセットする(ステップ22)。
次に、スロットル弁開度THの基本値THBに、空気量補正項CGAおよび加算補正項THADDを加算することによって、目標スロットル弁開度THCMDを算出し(ステップ85)、本処理を終了する。この場合には、CGA=THADD=0であるので、目標スロットル弁開度THCMDは基本値THBと等しくなる。
一方、前記ステップ21の判別結果がNOで、エンジン3が燃料の供給を伴う減速運転状態にあるときには、次のステップ82以降において、吸入空気量GAIRの増大制御を実行する。まずステップ82では、実吸入空気量GAIRCYLが所定量GREFよりも大きいか否かを判別する。この所定量GREFは、燃料噴射量QINJの最小燃料供給量QMINに相当する吸入空気量である。
このステップ82の判別結果がYESのときには、前回の空気量補正項CGAを今回の空気量補正項CGAとして設定する(ステップ83)。一方、ステップ82の判別結果がNOで、実吸入空気量GAIRCYL≦所定量GREFのときには、前回の空気量補正項CGAに所定値CREFを加算した値を、今回の空気量補正項CGAとして設定する(ステップ84)。
前記ステップ83または84の後には、前記ステップ23〜25を実行し、エンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じて、加算補正項THADDを算出する。次に、前記ステップ85を実行し、スロットル弁開度THの基本値THBに、空気量補正項CGAおよび加算補正項THADDを加算することによって、目標スロットル弁開度THCMDを算出し、本処理を終了する。
以上のように、この第1変形例によれば、吸入空気量GAIRの増大制御中、実吸入空気量GAIRCYLが所定量GREF以下のときに、目標スロットル弁開度THCMDを所定値CREFだけ増大させる。これにより、吸入空気量GAIRが、燃料噴射弁6の最小燃料供給量QMINに相当する空気量に対して、実際に不足していると推定されるときに、これを補償するように、吸入空気量GAIRを適切に増大させることができる。
図20は、第2変形例による減速運転時の空気量制御処理を示している。本処理は、吸入空気量GAIRの増大制御を、吸気リフトLINによって行うものである。本処理では、まずステップ91において、F/C中であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、目標吸気リフトLINCMDの下限値LINMINを所定の最小リフトLINB(例えば1.0mm)に設定する(ステップ92)。
一方、上記ステップ91の判別結果がNOで、エンジン3が燃料の供給を伴う減速運転状態にあるときには、次のステップ93以降において、吸入空気量GAIRの増大制御を実行する。まずステップ93では、エンジン回転数NEに応じ、図21に示すテーブルを検索することによって、加算補正項LINADDの基本値LINADDBを算出する。このテーブルでは、基本値LINADDBは、エンジン回転数NEが前記所定回転数NEREF未満のときに、所定値(例えば0)に設定されており、所定回転数NEREF以上のときには、エンジン回転数NEが高いほど、より大きな値に設定されている。
次に、図9のステップ24と同様、大気圧PAに応じ、図11のテーブルを検索することによって、大気圧補正係数KPAを算出する(ステップ94)。次いで、基本値LINADDBに大気圧補正係数KPAを乗算することによって、加算補正項LINADDを算出する(ステップ95)。
次に、算出した加算補正項LINADDを最小リフトLINBに加算することによって、目標吸気リフトLINCMDの下限値LINMINを算出する(ステップ96)。前記ステップ92または96に続くステップ97では、要求トルクPMCMDに応じ、所定のテーブル(図示せず)を検索することによって、要求吸気リフトLINREQを算出する。
次いで、算出した要求吸気リフトLINREQが下限値LINMINよりも小さいか否かを判別する(ステップ98)。この判別結果がNOのときには、目標吸気リフトLINCMDを要求吸気リフトLINREQに設定し(ステップ99)、本処理を終了する。一方、ステップ98の判別結果がYESで、LINREQ<LINMINのときには、目標吸気リフトLINCMDを下限値LINMINに設定し(ステップ100)、本処理を終了する。
以上のように、この第2変形例によれば、エンジン3が燃料の供給を伴う減速運転状態にあるときに、最小リフトLINBに加算補正項LINADDを加算することによって、目標吸気リフトLINCMDの下限値LINMINをより大きな値に補正する。これにより、吸気リフトLINが増大側に制御されることによって、吸入空気量GAIRが増大する。また、上記の加算補正項LINADDをエンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じて算出するので、吸入空気量GAIRを過不足なく適切に増大させることができる。
さらに、図22に示すように、吸気リフトLINを最小リフトLINBの側から増大させると(同図のA→B→C)、図23に示すように、吸気弁8の閉弁タイミングが下死点(BDC)に近づくことによって、ポンピングロスが増大し、エンジン3のトルクが低下する。したがって、この第2変形例によれば、吸気リフトLINを増大させることによって、吸入空気量GAIRを増大させると同時に、エンジン3から発生する出力を抑制することができる。
図24は、第3変形例による減速運転時の空気量制御処理を示している。本処理は、吸入空気量GAIRの増大制御を、吸気カム位相CAINによって行うものである。本処理では、まずステップ101において、要求トルクPMCMDに応じ、所定のテーブル(図示せず)を検索することによって、要求吸気カム位相CAINREQを算出する。次に、F/C中であるか否かを判別する(ステップ102)。この判別結果がYESのときには、目標吸気カム位相CAINCMDを要求吸気カム位相CAINREQに設定し(ステップ103)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ102の判別結果がNOで、エンジン3が燃料の供給を伴う減速運転状態にあるときには、次のステップ104以降において、吸入空気量GAIRの増大制御を実行する。まずステップ104では、エンジン回転数NEに応じ、図25に示すテーブルを検索することによって、進角補正項CAINADVの基本値CAINADVBを算出する。このテーブルでは、基本値CAINADVBは、エンジン回転数NEが前記所定回転数NEREF未満のときに、所定値(例えば0)に設定されており、所定回転数NEREF以上のときには、エンジン回転数NEが高いほど、より大きな値に設定されている。
次に、図9のステップ24と同様、大気圧PAに応じ、図11のテーブルを検索することによって、大気圧補正係数KPAを算出する(ステップ105)。次いで、基本値CAINADVBに大気圧補正係数KPAを乗算することによって、進角補正項CAINADVを算出する(ステップ106)。
次に、算出した進角補正項CAINADVを要求吸気カム位相CAINREQから減算することによって、目標吸気カム位相CAINCMDを算出する(ステップ107)。次に、算出した目標吸気カム位相CAINCMDが所定の下限値CALMTよりも小さいか否かを判別する(ステップ108)。この下限値CALMTは、図23においてポンピングロスが最大になる吸気弁8の閉弁タイミング(同図のCA0)が得られる吸気カム位相に相当する。
上記ステップ108の判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ108の判別結果がYESで、CAINCMD<CALMTのときには、目標吸気カム位相CAINCMDを下限値CALMTに設定し(ステップ109)、本処理を終了する。以上のように目標吸気カム位相CAINCMDを下限値CALMTで制限することによって、吸気カム位相LINが、最大のポンピングロスが得られる位相を超えて進角側に制御されることが防止される。
以上のように、この第3変形例によれば、エンジン3が燃料の供給を伴う減速運転状態にあるときに、要求吸気カム位相CAINREQから進角補正項CAINADVを減算することによって、目標吸気カム位相CAINCMDを進角側に補正する。これにより、吸気カム位相CAINが進角側に制御され、吸気弁8の閉弁タイミングが早められ、吸気通路4側への空気の戻り量が小さくなることによって、吸入空気量GAIRが増大する。また、上記の進角補正項CAINADVをエンジン回転数NEおよび大気圧PAに応じて算出するので、吸入空気量GAIRを過不足なく適切に増大させることができる。
さらに、図26に示すように、吸気カム位相CAINを進角させると(同図のD→E→F→G)、吸気弁8の閉弁タイミングが下死点に近づくことによって、ポンピングロスが増大し、エンジン3のトルクが低下する。したがって、この第3変形例によれば、吸気カム位相CAINを進角させることによって、第2変形例と同様、吸入空気量GAIRを増大させると同時に、エンジン3から発生する出力を抑制することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、吸入空気量調整装置として、スロットル弁10a、吸気リフト可変機構50および吸気カム位相可変機構60を用いているが、これらのいずれか1つのみを用いてもよく、あるいは2つを組み合わせて用いてもよい。
また、実施形態では、エンジン3が、燃料の増量による冷却が必要な高回転高負荷運転状態にあるか否かの判定を、点火時期TIGに基づいて行っているが、これに代えて、またはこれとともに、他の適当なパラメータを用いて行ってもよい。
さらに、実施形態は、本発明を車両用のガソリンエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ガソリンエンジン以外のディーゼルエンジンなどの各種のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 吸入空気量制御装置
2 ECU(点火時期取得手段、運転状態判定手段、吸入空気量減少制御手段)
3 エンジン
3a 気筒
4 吸気通路
6 燃料噴射弁
8 吸気弁
10a スロットル弁(吸入空気量調整装置)
21 クランク角センサ(回転数検出手段)
50 吸気リフト可変機構(吸入空気量調整装置)
60 吸気カム位相可変機構(吸入空気量調整装置)
AF 空燃比
AFCMD 目標空燃比(所定の空燃比)
GAIR 吸入空気量
NE エンジン回転数(内燃機関の回転数)
QINJ 燃料噴射量
QMAX 燃料噴射弁の最大燃料供給量
TIG 点火時期
CAINCMD 目標吸気カム位相(可変動弁機構の作動量)
LINCMD 目標吸気リフト(可変動弁機構の作動量)
CAINLMTL 吸気カム位相の最遅角値(限界値)
LINLMTL 吸気リフトの最小値(限界値)

Claims (4)

  1. 燃料噴射弁から噴射される燃料と気筒に吸入される空気との混合気の空燃比が所定の空燃比になるように制御される内燃機関において、前記気筒に吸入される吸入空気量を制御する内燃機関の吸入空気量制御装置であって、
    前記吸入空気量を調整するための吸入空気量調整装置と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記内燃機関の点火時期を取得する点火時期取得手段と、
    前記内燃機関が、燃料の増量による冷却が必要な所定の高回転高負荷運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段と、
    当該運転状態判定手段により前記内燃機関が前記所定の高回転高負荷運転状態にあると判定されているときに、前記燃料噴射弁から噴射すべき燃料噴射量を、当該燃料噴射弁が供給可能な最大燃料供給量を上回らないように制限するために、前記吸入空気量調整装置により調整される吸入空気量を、前記検出された内燃機関の回転数および前記取得された点火時期に応じて、減少側に制御する吸入空気量減少制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の吸入空気量制御装置。
  2. 前記吸入空気量調整装置は、前記内燃機関の吸気弁の動作特性を変更する可変動弁機構であることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  3. 前記吸入空気量調整装置は、前記可変動弁機構とともに、吸気通路を絞るためのスロットル弁を有しており、
    前記吸入空気量減少制御手段は、前記可変動弁機構による吸入空気量の減少制御を実行するとともに、その後、前記可変動弁機構の作動量が吸入空気量の減少側の限界値に達したときに、前記スロットル弁による吸入空気量の減少制御を開始することを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
  4. 前記燃料噴射弁は、前記気筒内に燃料を直接、噴射する筒内燃料噴射弁であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。
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