JP2011226127A - 昇塔防止装置 - Google Patents

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Katsuhisa Makabe
勝久 真壁
Tsukasa Okano
司 岡野
Hiroyuki Nakamura
博之 中村
Takeshi Shimoyama
武志 下山
Masahiko Yabuuchi
雅彦 藪内
Kenta Kano
健太 狩野
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Abstract

【課題】送電用鉄塔の脚部に組み付けられて部外者が脚部に沿って昇塔することを防止すると共に、正規作業員が昇塔する際には昇塔通路を開放して円滑な昇塔を可能とする昇塔防止装置において、昇塔防止装置を開放状態、閉止状態にするためのロック手段の操作を効率化して作業員の労苦を低減する。
【解決手段】鉄塔脚部に固定されると共に開放部4を有した固定部材3と、開放部を開閉するために開閉自在に軸支された開閉部材10A、10Bと、各開閉部材が閉止状態にあるときにその他端部間をロックして開放不能状態とするロック手段20と、ロック解除手段40と、を備え、ロック手段は、一方の開閉部材に固定された固定ロック片21と、他方の開閉部材によって環状本体の内外径方向へ進退自在に支持され且つ閉止位置にある固定ロック片に向けて外径方向へ移動したときに固定ロック片とロック状態となる可動ロック片30と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、送電用鉄塔の脚部に組み付けられて正規の作業員等の関係者以外の者が昇塔することを防止するための昇塔防止装置に関し、特に昇塔経路を閉止する際に用いるロック手段の改良に関するものである。
送電用鉄塔により支持された送電線等を正規の作業員が保守、点検するためには鉄塔は作業員が昇塔可能な構造とする必要がある一方で、安全対策上、作業員以外の非関係者が昇塔できないように構成する必要がある。
従来は、鉄塔脚部に昇塔防止装置を設けて、鉄塔脚部に沿った昇塔通路を閉止する一方で、正規の作業員が昇塔する際には昇塔防止装置により昇塔通路を開放するように構成している。
従来の昇塔防止装置は、例えば図5(a)(b)に示した如き構成を備えている。
この昇塔防止装置100は、鉄塔130の脚部(鉄骨材)131に対して固定されて脚部外周を包囲する環状本体101と、環状本体外周の周方向に沿った複数箇所から外径方向へ放射状に突設された棒状の鋼材から成る昇塔阻止片120と、を備えている。
環状本体101は、脚部に対してボルトナットを用いて固定されると共に一部に昇塔用の開放部103を有した固定部材102と、開放部102を開閉するために固定部材102により開閉自在(観音開き状)に支持された開閉部材110と、開閉部材110を固定部材102に対して閉止した状態でロックするロック手段115と、を備えている。固定部材102はその両端部にヒンジ部104を備え、各ヒンジ部104により各開閉部材110を開閉自在に支持している。図5(b)に実線で示したように開閉部材110を閉じてロック手段115をロックした状態では開放部103が閉止されているために昇塔阻止片120が障害となって鉄塔への昇塔を不可能としている。一方、破線で示したようにロック手段115を解除して開閉部材110を開放することにより開放部103から露出した脚部131を利用して昇塔することが可能となる。
昇塔阻止片120は、その基端部に設けた雄螺子部120aを固定部材102、及び開閉部材110に設けた穴内に挿通してから雄螺子部にナット121を締結することにより固定されている。
ロック手段115は、昇塔阻止片120を固定部材、及び開閉部材に固定するナット121を外した状態で昇塔阻止片の雄螺子部120aに連設板125の穴部を挿通してから雄螺子部にナット126を締結することにより、固定部材と開閉部材をロックする構成を有する。
しかし、上記従来の昇塔防止装置はロック手段としてボルトナットを用いているため、昇塔の度にスパナ等の工具を用いてナットを緩めて開閉部材を開放し、作業終了時には回動部材を閉止してナットを締結するという煩雑、且つ多大な労力を伴う作業が必要であった。特に、ボルトナット部が錆によって固着している場合にはナットの取外し作業が困難になるという不具合も生じる。また、スパナ等の工具の取出し、収納に手間がかかるという問題もある。また、非関係者が工具を用いて開閉部材を開放して昇塔することが可能となる。
特許文献1に開示されたステップ付き昇塔防止器では、鉄塔の脚部に設けた足場受けに設けたネジ穴内にステップとなる足場ボルトのネジ部を螺着してナットにより固定することにより、足場ボルトを突出状態(昇塔可能状態)とする一方で、ナットを外してネジ穴から離脱させた足場ボルトを脚部と平行な姿勢(昇塔不能状態)で収納するようにしている。
しかし、この従来例にあっては、ナットの締結、緩め作業を行う際にスパナ等の工具が必須となるため、作業の煩雑さの点については現状と変わりなかった。
特開2000−27491公報
従来の昇塔防止装置にあっては、昇塔通路を閉止するためのロック作業、及び開放するためのロック解除作業や、足場ボルトを鉄塔の脚部に着脱するための作業を工具を用いて行う必要があったため、作業が繁雑となるという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、送電用鉄塔の脚部に組み付けられて部外者が脚部に沿って昇塔することを防止すると共に、正規の作業員が昇塔する際には昇塔通路を開放して円滑な昇塔を可能とする昇塔防止装置において、昇塔防止装置を開放状態、閉止状態にするためのロック手段の操作を効率化して作業員の労苦を低減することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る昇塔防止装置は、送電用鉄塔の脚部に組み付けられる昇塔防止装置であって、前記脚部に対して固定されて該脚部外周を包囲する環状本体と、該環状本体の周方向に沿った複数箇所から外径方向へ突設された昇塔阻止片と、を備え、前記環状本体は、前記脚部に固定されると共に一部に昇塔用の開放部を有した半環状の固定部材と、該開放部を開閉するために該固定部材の両端部により夫々一端部を開閉自在に軸支された一対の開閉部材と、該各開閉部材が閉止状態にあるときに該各開閉部材の他端部間をロックして開放不能状態とするロック手段と、ロック解除手段と、を備え、前記ロック手段は、一方の前記開閉部材の他端部に固定された固定ロック片と、他方の前記開閉部材の他端部によって前記環状本体の内外径方向へ進退自在に支持され且つ閉止位置にある前記固定ロック片に向けて外径方向へ移動したときに該固定ロック片とロック状態となる可動ロック片と、を備え、前記ロック解除片は、前記固定ロック片と前記可動ロック片とがロック状態にあるときに前記固定ロック片の外面から内部に装着されることにより前記ロック状態を解除することを特徴とする。
送電用鉄塔に作業員が昇塔する際には鉄塔の脚部から昇塔することになるが、部外者による昇塔を防止する必要から脚部には昇塔防止装置が設置される。従来の昇塔防止装置としては、脚部を構成する鉄骨材の外周に、該鉄骨材を包囲するように複数個の円弧状の鋼材をヒンジを介して開閉自在(例えば、観音開き状)に配置し、この鋼材から外径方向に放射状に棒状の鋼材を突出させた構成を備えたものがある。本発明では、脚部に固定される固定部材により開閉自在に軸支された開閉部材を閉止状態でロックするためのロック手段を、一方の開閉部材に固定された固定ロック片と、他方の開閉部材に固定された可動ロック片と、から構成し、可動ロック片を所定の軌道に沿って移動させることにより固定ロック片とロック状態となり、ロック解除手段により容易にロック解除できるように構成した。このため、ボルト、ナットを用いて開閉部材をロックしたり、ロック解除する手間がなくなる。ロック解除手段は、単純に固定ロック片の外面から内部に装着する操作によってロックを解除できるので、構造がシンプルで堅牢となる。ロック解除手段の形状を大型化することにより、作業員が手袋をしたままでの開錠作業ができることとなる。
請求項2の発明は、前記固定ロック片の外面にはスリットが形成されており、該スリットの内奥部には前記固定ロック片と前記可動ロック片とのロック部が配置されており、前記ロック解除片の先端には前記スリット内に挿入可能な挿入片が設けられており、該挿入片を前記スリット内に挿入することにより前記ロック部のロック状態を解除するように構成されていることを特徴とする。
ロック解除手段は、単純に固定ロック片の外面に設けたスリットから内部に装着する操作によってロック部を解除できるので、構造がシンプルとなる。ロック解除手段の形状を大型化することにより、操作性が高まり、作業員が手袋をしたままでの開錠作業ができることとなる。第三者が見た場合に外観上も錠前であることが判らず、開錠の仕方も判らないので、悪戯などによる開錠、昇塔を予防できる。
請求項3の発明は、前記可動ロック片は、前記他方の開閉部材の他端部から内方へ延びる第1のガイド部材により一端部を内外径方向へスライド自在且つ抜け落ち不能に支持され、前記可動ロック片の他端部には、前記一方の開閉部材の他端部から内方へ延びる第2のガイド部材に沿ってガイドされる被ガイド部が設けられていることを特徴とする。
両開閉部材を閉止位置に移動させた際に、可動ロック片を所定の軌道に沿って移動させるだけで、固定ロック片とロックさせることができるため、操作性が向上する。
本発明の昇塔防止装置では、送電用鉄塔の脚部に組み付けられて部外者が脚部に沿って昇塔することを防止すると共に、正規の作業員が昇塔する際には昇塔通路を開放して円滑な昇塔を可能とする昇塔防止装置において、昇塔防止装置を開放状態、閉止状態にするためのロック手段の操作を効率化して作業員の労苦を低減することができる。また、市販の錠前とは異なった形状、外観を有したロック手段であるため、部外者がロック手段の存在、或いは開錠方法を知ることができない。ロック解除手段が市販の錠前の鍵と比して大きなサイズとなるため、手袋をしたまま開錠作業を行うことができる。
本発明の一実施形態としての昇塔防止装置を鉄塔の脚部に組み付けた状態を示す斜視図である。 (a)及び(b)は昇塔防止装置の閉止状態を示す平面図、及び要部構成を示す説明図である。 昇降防止装置の開放状態を示す平面図である。 (a)及び(b)はロック手段がロック状態にある場合の平面図、及びロックを解除する手順を示す平面図である。 (a)及び(b)は従来例の説明図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態としての昇塔防止装置を鉄塔の脚部に組み付けた状態を示す斜視図であり、図2(a)及び(b)は昇塔防止装置の閉止状態を示す平面図、及び要部構成を示す説明図であり、図3は昇降防止装置の開放状態を示す平面図であり、図4(a)及び(b)はロック手段がロック状態にある場合の平面図、及びロックを解除する手順を示す平面図である。
昇塔防止装置1は、鉄塔60の脚部(鉄骨材)61に固定されて脚部外周を包囲する金属製の環状本体2と、環状本体外周の周方向に沿った複数箇所から外径方向へ放射状に突設された棒状の鋼材から成る昇塔阻止片50と、を概略備えている。
環状本体2は、脚部61に対してボルトナットを用いて固定されると共に一部に昇塔用の開放部4を有した半環状(円弧状)の固定部材3と、開放部4を開閉するために固定部材3の両端部に設けたヒンジ部5により開閉自在(観音開き状)に支持された2つの開閉部材10(10A、10B)と、両開閉部材10A、10Bが閉止状態にあるときに各開閉部材の他端部間をロックして開放不能状態とするロック手段20と、ロック解除手段40と、を備えている。固定部材3はその両端部にヒンジ部5を備え、各ヒンジ部5により各開閉部材10A、10Bを開閉自在に支持している。固定部材3には、脚部61に固定するための連結部材6が組み付けられており、脚部61を挟んだ状態でボルトナットにより固定する。
符号7は、各開閉部材10A、10Bが開放した位置に係止するためのストッパである。
なお、固定部材3の一端部に設けたヒンジ部5により一つの開閉部材を開閉自在に支持することにより開閉部を開閉する構成も本発明の範囲内に含まれるが、以下の実施形態では2つの開閉部材を開閉自在に支持した構成例について説明する。
図1及び図2(a)のように両開閉部材10A、10Bを閉じてロック手段20によりロックした状態では開放部4が閉止されているために昇塔阻止片50が障害となって鉄塔への昇塔が不可能となる。一方、図3に示すようにロック手段20を解除して開閉部材10を開放することにより開放部4から露出した脚部61を利用して昇塔(降塔)することが可能となる。
昇塔阻止片50は、その基端部に設けた雄螺子部50aを固定部材3、及び開閉部材10に設けた穴内に挿通してから雄螺子部にナット51を締結することにより固定される。或いは、昇塔素子片50を固定部材3、開閉部材の穴に挿通してから溶接により固定してもよい。
ロック手段20は、一方の開閉部材10Aの他端部に固定された固定ロック片21と、他方の開閉部材10Bの他端部によって環状本体の内外径方向へ進退自在に支持され且つ図2(a)に示した閉止位置にある固定ロック片21に向けて外径方向へ移動したときに固定ロック片とロック状態となる可動ロック片30と、を備えている。
固定ロック片21は、図示のように開閉部材10の幅寸法と同等の直径を有した円筒体である。図2(b)に示すように固定ロック片21の外面(前面)には環状のスリット22が形成されており、スリット22の内奥部には固定ロック片21と可動ロック片30とのロック部Rが配置されている。
可動ロック片30は、板状のベース31と、ベース31の外側面中央部に固定されたロック片本体32と、から構成されている。他方の開閉部材10Bの他端部から内方へ延びる棒状の第1のガイド部材35によりベース31の一端部に設けた挿通穴31aを内外径方向へスライド自在且つ抜け落ち不能に支持され、更にベース31の他端部には、一方の開閉部材10Aの他端部から内方へ延びる第2のガイド部材36に沿ってガイドされる被ガイド部(挿通穴)31bが設けられている。両開閉部材10A、10Bが閉止した状態において両ガイド部材35、36は並行に延びており、両ガイド部材に沿って可動ロック片30は環状本体2の内外径方向へ進退する。第1のガイド部材35の内側端部にはストッパ35aが設けられている一方で、第2のガイド部材23の内側端部にはストッパがないため、図2(a)のようにベース31がストッパ35aに当接するまで可動ロック片30を内側に移動させた場合にはベース31は第2のガイド部材36から離脱した状態となり、両開閉部材10A、10Bは開放自在となる。一方、図2(a)の状態においてベースの被ガイド部31bに第2のガイド部材36が嵌合するように可動ロック片30を外径方向へ移動させることにより、両開閉部材10A、10Bは開放不能な状態となる。この状態で更に可動ロック片30を外径方向へ移動させると、可動ロック片30に設けた係止片32bが固定ロック片21の内側面に設けた凹所21a内に嵌合し、ロック部Rがロック状態となる。
ロック解除片40は、固定ロック片21と可動ロック片30とがロック状態にあるときに固定ロック片の外面からその内部に装着されることによりロック状態を解除する手段である。
中空筒状のロック解除片40の先端(開口縁)には固定ロック片21のスリット22内に挿入可能な薄肉円筒状の挿入片41が設けられており、挿入片をスリット内に前面側から挿入することによりロック部Rにおけるロック状態を解除するように構成されている。解除片40の頂部には、作業者のベルト等に吊り下げる紐を通すための紐係止部42が設けられている。
開閉部材の幅寸法と同等の直径を有した固定ロック片21の前面に形成した環状のスリット22内に挿入片41を差し込む可能なロック解除片40の形状、寸法は自ずと大型となり、紛失し難く、手袋をした手での把持、開錠のための操作も容易となる。
固定ロック片21と可動ロック片30とのロック部Rは、固定ロック片21の凹所21aの内壁に設けた被係止部21bと、ロック片本体32の外周面に設けた凹部32aから側方へ出没するように軸支された係止片32bと、係止片32bを常時突出方向へ付勢する弾性部材32cと、を備えている。弾性部材32cの付勢力に抗して係止片32bが凹部32a内に押し込められると、係止片32bはロック片本体32の外面から退避し、押し込める力が解除されると、図2(a)に示した突出位置に突出する。本例では、ロック部Rは90度間隔で4箇所設けられているが、その個数に限定はない。
また、固定ロック片21が円筒状であるため、可動ロック片30のロック片本体32、及びロック解除片40も円筒状であるが、これは一例に過ぎず、例えば楕円柱状、三角柱状、四角柱状、その他の多角柱状、或いはその他の任意の形状としてもよい。
本例のスリット22はその正面形状が連続した円形(環状)であるが、不連続の円形であってもよい。この場合にはロック解除片40の挿入片41も各スリット内に個別に挿入可能となるように不連続な突片状とする。
南京錠等の市販の錠前は、開錠するための鍵が小さいため、紛失しやすいばかりでなく、作業員が手袋をはめたままで開錠作業を行うことが難しい場合が多い。そのため、わざわざ手袋を外した上での作業が必要となり煩雑であった。また、一見して錠前であると認識できるため、昇塔しようとする部外者がこれを壊して昇塔防止装置を開放し、昇塔することが可能となる。
これに対して、本発明のロック手段20は、開閉部材の幅寸法と同等な寸法を有するために比較的大型であり、構造を堅牢化することができるため、壊れにくい利点を有する。また、市販の錠前とは外観が大きく異なるため、昇塔しようとする部外者がこれをロック手段であると認識しにくく、どのようにロック解除するかを知ることが不可能に近い。
また、ロック解除片40は、市販の錠前の鍵とは異なり、円筒状、その他の筒状であり、大径、大型となるため、紛失しにくく、手袋をしたままであっても把持し易く、ロック解除のための作業が容易である。
以上のように本発明では、脚部に固定される固定部材により開閉自在に軸支された開閉部材を閉止状態でロックするためのロック手段を、一方の開閉部材に固定された固定ロック片と、他方の開閉部材に固定された可動ロック片と、から構成し、可動ロック片をガイド部材に沿った所定の軌道に沿って移動させることにより固定ロック片とロック状態となり、ロック解除手段により容易にロック解除できるように構成した。このため、ボルト、ナットを用いて開閉部材をロックしたり、ロック解除する手間がなくなる。ロック解除手段は、単純に固定ロック片の外面から内部に装着する操作によってロックを解除できるので、構造がシンプルとなる。ロック解除手段の形状を大型化することにより、作業員が手袋をしたままでの開錠作業ができることとなる。
また、ロック解除手段は、単純に固定ロック片の外面に設けたスリットから内部に装着する操作によってロック部を解除できるので、構造がシンプルとなる。ロック解除手段の形状を大型化することにより、操作性が高まり、作業員が手袋をしたままでの開錠作業ができることとなる。第三者が見た場合に外観上も錠前であることが判らず、開錠の仕方も判らないので、悪戯などによる開錠、昇塔を予防できる。
両開閉部材を閉止位置に移動させた際に、可動ロック片をガイド部材により規定された所定の軌道に沿って移動させるだけで、固定ロック片とロックさせることができるため、操作性が向上する。
1…昇塔防止装置、2…環状本体、3…固定部材、4…開放部、5…ヒンジ部、6…連結部材、10(10A、10B)…開閉部材、20…ロック手段、21…固定ロック片、21a…凹所、21b…被係止部、30…可動ロック片、31…ベース、32…ロック片本体、32a…凹部、32b…係止片、32c…弾性部材、35、36…ガイド部材、40…ロック解除片、41…挿入片、42…紐係止部、50…昇塔阻止片、51…ナット、60…鉄塔、61…脚部

Claims (3)

  1. 送電用鉄塔の脚部に組み付けられる昇塔防止装置であって、
    前記脚部に対して固定されて該脚部外周を包囲する環状本体と、該環状本体の周方向に沿った複数箇所から外径方向へ突設された昇塔阻止片と、を備え、
    前記環状本体は、前記脚部に固定されると共に一部に昇塔用の開放部を有した半環状の固定部材と、該開放部を開閉するために該固定部材の両端部により夫々一端部を開閉自在に軸支された一対の開閉部材と、該各開閉部材が閉止状態にあるときに該各開閉部材の他端部間をロックして開放不能状態とするロック手段と、ロック解除手段と、を備え、
    前記ロック手段は、一方の前記開閉部材の他端部に固定された固定ロック片と、他方の前記開閉部材の他端部によって前記環状本体の内外径方向へ進退自在に支持され且つ閉止位置にある前記固定ロック片に向けて外径方向へ移動したときに該固定ロック片とロック状態となる可動ロック片と、を備え、
    前記ロック解除片は、前記固定ロック片と前記可動ロック片とがロック状態にあるときに前記固定ロック片の外面から内部に装着されることにより前記ロック状態を解除することを特徴とする昇塔防止装置。
  2. 前記固定ロック片の外面にはスリットが形成されており、該スリットの内奥部には前記固定ロック片と前記可動ロック片とのロック部が配置されており、
    前記ロック解除片の先端には前記スリット内に挿入可能な挿入片が設けられており、該挿入片を前記スリット内に挿入することにより前記ロック部のロック状態を解除するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の昇塔防止装置。
  3. 前記可動ロック片は、前記他方の開閉部材の他端部から内方へ延びる第1のガイド部材により一端部を内外径方向へスライド自在且つ抜け落ち不能に支持され、
    前記可動ロック片の他端部には、前記一方の開閉部材の他端部から内方へ延びる第2のガイド部材に沿ってガイドされる被ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の昇塔防止装置。
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