JP2011225596A - 哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 - Google Patents
哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011225596A JP2011225596A JP2011144522A JP2011144522A JP2011225596A JP 2011225596 A JP2011225596 A JP 2011225596A JP 2011144522 A JP2011144522 A JP 2011144522A JP 2011144522 A JP2011144522 A JP 2011144522A JP 2011225596 A JP2011225596 A JP 2011225596A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- defensin
- hbd2
- human
- beta defensin
- tnf
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- A61K38/17—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/46—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
- C07K14/47—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
- C07K14/4701—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
- C07K14/4723—Cationic antimicrobial peptides, e.g. defensins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- A61K38/17—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- A61K38/1703—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
- A61K38/1709—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
- A61K38/1729—Cationic antimicrobial peptides, e.g. defensins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/04—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for ulcers, gastritis or reflux esophagitis, e.g. antacids, inhibitors of acid secretion, mucosal protectants
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P29/00—Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/04—Antibacterial agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Zoology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Marine Sciences & Fisheries (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Rheumatology (AREA)
- Pain & Pain Management (AREA)
- Communicable Diseases (AREA)
- Oncology (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明は、哺乳動物のベータ・ディフェンシン、例えばヒト・ベータ・ディフェンシン及び/又はマウス・ベータ・ディフェンシンの使用を提供する。本発明のディフェンシンの例は、ヒト・ベータ・ディフェンシン1(hBD1)、ヒト・ベータ・ディフェンシン2(hBD2)、ヒト・ベータ・ディフェンシン3(hBD3)、ヒト・ベータ・ディフェンシン4(hBD2)、及びマウス・ベータディフェンシン3(mBD3)を含む。当該使用により、治療がなされた組織における、TNF−アルファ活性の減少がもたらされる。
【選択図】なし
Description
本出願は、配列表をコンピュータで読み取り可能な形式で含む。当該コンピュータで読み取り可能な形式は参照により本明細書に組み込まれる。
発明の技術分野
本発明は、哺乳動物のベータ・ディフェンシンの投与による、炎症性腸疾患の予防及び治療に関する。
ヒトのディフェンシン
多くの他の成分の中で、先天性免疫の重要な構成成分は、その各々が、かなりの選択性を示すが、共同で速やかに広範囲の細菌、ウィルス、及び真菌を死滅させることができる、抗微生物ペプチド(AMP)である。AMPの生物学的重要性は、天然においてそれらが偏在することによって強調され、そしてそれらは恐らく、全ての多細胞生物によって産生される。ヒトにおいて、重要なAMPはディフェンシンである。ヒトのディフェンシンは、それらの3つの分子内システイン・ジスルフィド結合の形態に基づいて、α−及びβ−ディフェンシンへと分類され得る、小さいカチオン性ペプチドである。α−ディフェンシンは、好中性顆粒から最初に単離されたもの(HNP1〜4)、及び小腸の陰窩中のパネート細胞によって発現されるもの(HD5及びHD6)へとさらに細かく分類され得る。β−ディフェンシンは主に、皮膚、気管、消化管、泌尿生殖器系、腎臓、膵臓、及び乳腺を含む、種々の組織及び器官における上皮細胞によって産生される。β−ディフェンシン・ファミリーの最も特徴付けされたメンバーは、hBD1〜3である。しかし、種々のバイオインフォマティクス・ツールを用いて、推定上のβ−ディフェンシン相同体をコードする約40個のオープン・リーディング・フレームが、ヒトゲノム中でアノテートされた。ヒト・ディフェンシンの幾つかは、恒常的に産生されるが、他のものは、炎症性サイトカイン、又は外因性の微生物産生物によって誘導される。
サイトカインは、細胞間シグナル伝達に関与し、並びに他の細胞の成長、分裂、及び機能に影響を及ぼす、高等真核生物からの小さな分泌ポリペプチドである。それらは、例えば対応する受容体経由で局所性又は全身性細胞間制御因子として作用する、強力な多面的ポリペプチドであり、したがって多くの生物学的過程、例えば免疫、炎症、及び造血において重要な役割を果たす。サイトカインは、線維芽細胞、内皮細胞、上皮細胞、マクロファージ/単球、及びリンパ球を含む、種々の細胞種によって産生される。
炎症性腸疾患(IBD)は、由来のはっきりしない、慢性の、再発性腸疾患と定義される。IBDは、2つの異なる疾患、クローン病及び潰瘍性大腸炎(UC)に関する。両方の疾患は、腸における炎症性応答の抑制されていない活性化に起因すると考えられる。この炎症カスケードは、炎症性サイトカインの作用、及びリンパ球サブセットの選択的活性化を通じて持続されると考えられる。IBDの患者において、腸の内部の裏の潰瘍及び炎症は、腹痛、下痢、及び直腸出血の症状をもたらす。潰瘍性大腸炎は大腸で生じるが、クローン病において、当該疾患は、胃腸管全体、並びに小腸及び大腸で起こり得る。大部分の患者において、IBDは、数か月〜数年の間続く症状を伴う、慢性疾患である。それは若年成人において最も一般的であるが、全ての年齢において生じ得る。それは世界中で見られるが、先進工業国、例えば米国、英国、及び北欧において最も一般的である。それはユダヤ系の人において特に一般的であり、そして罹患率に関して人種間の違いがある。IBDの臨床症状は、間欠性直腸出血、けいれん性の腹痛、体重減少及び下痢である。IBDの診断は、臨床症状、バリウム注腸の使用に基づくが、直接的可視化(S状結腸鏡検査、又は大腸内視鏡検査)が最も正確な検査である。長期化したIBDは、結腸癌のリスク因子であり、そしてIBDの治療は投薬療法、及び外科療法を伴い得る。
興味深いことに、小腸におけるクローン病は、パネート細胞におけるα−ディフェンシンHD5、及びHD6のレベルの減少に関連し、一方で結腸におけるクローン病は、β−ディフェンシンhBD2及びhBD3の産生の減少に関連している(Gersemann et al.,2008;Wehkamp et al,2005)。さらに、クローン病の発症における腸の微生物叢の関与が立証されている(Swidsinski et al.,2002)。蛍光in situハイブリダイゼーション法を用いて、これらの研究者は、活性なクローン病において、粘膜関連性及び侵襲性細菌の著しい増大が観察され、一方でこれらの細菌は、正常な小腸及び大腸には存在しないことを示した。これらの観察をまとめると、健常人において、腸の上皮バリアにおける適切なレベルのディフェンシンは、内腔細菌の組成及び数を抑制するように作用し、そしてそれらが粘膜に吸着し且つ侵入して、炎症を引き起こすのを防止するように作用するという仮説ができる(Wang et al.,2007)。他方で、保護レベルの分泌ディフェンシンを産生する能力が不十分なヒトにおいて、抗微生物防御と内腔細菌との間のバランスがシフトされる。結果的にこれは、炎症状態を誘導する下部腸組織への細菌の侵襲を許容し、そしてクローン病へと進展し得る。
定義
ディフェンシン:本明細書における用語「ディフェンシン」は、抗微生物性ペプチドのディフェンシン類に属するものとして当業者によって認識されるポリペプチドのことである。ポリペプチドが本発明のディフェンシンであるか否か決定するために、無料で利用可能なHMMERソフトウェア・パッケージを使用することによって、アミノ酸配列が、PFAMデータベースの隠れマルコフモデル・プロファイル(HMMプロファイル)と比較され得る。
(同一残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメントにおけるギャップの総数)
(同一のデオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップ総数)
本発明は、炎症性腸疾患、例えば潰瘍性大腸炎、及び/又はクローン病の治療における、哺乳動物のベータ・ディフェンシン、例えばヒト・ベータ・ディフェンシン及び/又はマウス・ベータ・ディフェンシンの医薬用途に関する。当該治療は、処置された組織におけるTNF−アルファ活性の減少に好ましくは関連する。
ヒト・ベータ・ディフェンシン2は、10日間デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で誘導された大腸炎モデルマウスにおいて、疾患パラメーターの深刻度を著しく減少させ;したがって、炎症性腸疾患、例えば潰瘍性大腸炎及びクローン病の治療のための医薬として、強力な活性を示すことが判明した。
哺乳動物のベータ・ディフェンシンは、当技術分野で既知の従来法を用いて、イン・ビトロにおける合成によって製造され得る。種々の市販の合成装置が利用可能であり、例えばApplied Biosystems Inc.、Beckman Inc.などの自動合成機がある。合成機を用いることによって、天然に存在するアミノ酸は、非天然のアミノ酸、特にD−異性体(又はD体)、例えばD−アラニン、及びD−イソロイシン、側鎖が異なる長さ又は官能基を有するジアステレオマーなどと置換され得る。特定の配列及び製造方法は、簡便性、経済性、必要とされる純度などによって決定され得る。
hBD2の免疫調節効果に関する試験を通じて、hBD2が、抗炎症性における大きな潜在力を有することが予想外にも観察された。
ヒト・ベータ・ディフェンシン2(hBD2)の産生
hBD2を組み換えで産生した。hBD2をコードする合成DNA断片(DNA2.0)を、pET−32(+)発現ベクター(Novagen)へとクローン化した。生じたプラスミドは、N末端チオレドキシン部位、その後にhis−タグ、エンテロキナーゼ切断部位、及び最後にhBD2ペプチドを含む、翻訳用融合ペプチドをコードした。発現プラスミドを、E.coli株BL21へと形質転換した。
10日間デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で誘導された結腸炎マウスモデル
以下の試験の目的は、マウスへデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)を投与することによって誘導された、炎症性腸疾患(結腸炎)の急性(10日間)モデルにおける、ヒト・ベータ・ディフェンシン2の抗炎症活性を決定することであった。
試験品目
ヒト・ベータ・ディフェンシン2(hBD2);上の実施例1を参照
メチルプレドニゾロン21−ヘミサクシネート(「プレドニゾロン」)
PBS緩衝液(GIBCO)
雄のC57BL/6マウス(Harlan lnterfauna Iberica,Barcelona,Spain)を試験で使用した。これが、2%DDSの飲料水溶液を10日間投与したときに、結腸の著しい炎症を引き起こすことが実証されている種及び性別であるためである。
尾に書かれた数字及び文字コードで動物を識別した。さらに、動物の数及び性別、試験品目又は名前、投与量レベル、投与経路、処置期間、グルーブ番号、試験コード、及び試験監督者の名前を表示した、色コードされたカードによって各々のケージを識別した。
試験開始日における動物の平均体重は22.4±0.16gであった。
試験開始前最低7日間、主要な試験と同じ条件下に置いた。
到着時、動物を分けて、ステンレス製の蓋を有するポリカーボネート製のケージ(E−Type,Charles River,255×405×197mm)にランダムに収容した。
全てのマウスは、乾燥したペレット型の標準的齧歯動物用の食餌(Teklad Global 2014;Harlan lnterfauna Iberica,Spain)を自由に食べることができた。
装置
・動物はかり、Sartorius Mod.BP2100
・外科的解剖装置
・Eppendorf 5415C遠心分離機
・Nikon Eclipse E600FN顕微鏡
・Hook&Tucker instruments rotamixer
・IKA UltraTurraxホモジナイザー
・Sartorius Mod.BP221S化学天秤
・ELISAマイクロプレート・リーダーLabsystems Multiskan EX
材料及び試薬:
・滅菌使い捨てシリンジ(1ml)
・滅菌Butterfly25G輸液セット
・麻酔剤(ケタミン/キシラジン)
・局所麻酔用クリーム(EMLA,Astra Zeneca)
・デキストラン硫酸ナトリウム30.000〜50.000Da(MP Biomedicals)
・リン酸緩衝生理食塩水(PBS;Sigma)
・中性緩衝ホルマリン(VWR)
・ウシ血清アルブミン(Sigma)
・プロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma)
・マウスTNF−αELISAキット(GE Healthcare)
試験設計
動物を5つの実験グループへと分けた。各々のグループは、10匹のオスから成った:
グループA:コントロール・ビヒクル(PBS)、i.v.で処理
グループB:hBD2(0.1mg/kg i.v.)で処理
グループC:hBD2(1mg/kg i.v.)で処理
グループD:hBD2(10mg/kg i.v.)で処理
グループE:メチルプレドニゾロン(1mg/kg p.o.)で処理
コントロール・ビヒクル及びhBD2を、滅菌針(25G)を用いて、尾の静脈を通じて静脈内に、投与量5ml/kg体重でゆっくりとボーラス投与した。動物は、対応する試験品目(hBD2、プレドニゾロン、又はコントロール・ビヒクル)の一回投与量を、毎日(24時間毎に)、10日間連続して受けた。
結腸炎の誘導
DDS2%含有飲料水を7日間補給することによって、結腸炎をマウスで誘導した。
以下のパラメーターに従って、0〜4の範囲で、有効な臨床疾患活性インデックス(DAI)の計算を行い、DSS処理された動物の毎日の臨床的評価を行った:便の硬さ、直腸出血の存在、又は不在、及び体重減少:
試験期間中における2つの離れた時期:1日目と5日目において、2つの血液試料を各々の動物から得た。血液試料を各々の時期において、試験品目の投与後2時間で、伏在静脈の穿刺によってMicrovette CB−300ミクロチューブに採った。この血液採取法は、麻酔剤又は鎮痛剤を必要とせず、そして動物に最小限のストレスを与える(Hem et al.,1998)。さらに、試験の最終日において、試験品目投与後2時間で、全ての動物から最終的な血液試料を、腹部大静脈から得た。
10日目において、コントロール・ビヒクル、hBD2又はプレドニゾロンの最後の投与後2時間で、動物を過剰量の麻酔剤で殺した。それらの結腸を取り除き、そして盲腸の除去後、それらの長さ及び重量を測定した。
結腸の追加の試料を各々の動物から得、そして1%ウシ血清アルブミン(BSA)及びプロテアーゼ阻害剤カクテル(1ml/20g組織)含有PBS(100mg組織/ml PBS)中でホモジナイズした。ホモジネートをその後、1400rpmで10分間遠心分離し、そして上清を、特異的酵素免疫アッセイ(ELISA)による、その後のTNF−α濃度の決定のために、−20℃で貯蔵した。
疾患活動性インデックス・スコア
表1.1日目〜10日目における疾患活動性インデックス(DAI)スコアの経過。所定の日におけるコントロール(ビヒクル)グループからの有意差を、*p<0.05;**p<0.01(非母数データのためのクラスカル・ワリス検定(Kruskal−Wallis Test))として示す。
結腸の2つの切片(近位部及び遠位部)を各々の動物から取り除き、組織学分析(ヘマトキシリン及びエオシン染色)を行い、そして上記のスコアリング・システムに従って盲検化観察者によってスコアリングした。
結腸の追加の試料を各々の動物から得、そして1%ウシ血清アルブミン(BSA)及びプロテアーゼ阻害剤カクテル(1ml/20g組織)含有PBS(100mg組織/ml PBS)中でホモジナイズした。ホモジネートをその後、14000rpmで10分間遠心分離し、そして上清を、特異的酵素免疫アッセイ(ELISA)による、その後のTNF−α濃度の決定のために、−20℃で貯蔵した。
結果の統計的有意性を、統計プログラムGraphpad Instat3を用いて評価した。疾患活動性インデックスと組織学スコアとの間の差を、対応のないデータのためのクラスカル・ワリス検定、及び多重比較を可能とするためのDun事後検定によって評価した。p<0.05の値を有意とした。
試験された最低投与量(0.1mg/kg i.v.)のhBD2は、DDS投与によって誘導された疾患活動性インデックスにおける増加を、7日目(1.44±0.38試験品目vs.4.1±0.69ビヒクル;p<0.01)、8日目(2.11±0.2試験品目vs.5.9±1.26ビヒクル;p<0.05)、9日目(3.89±0.35試験品目vs.8.9±1.02ビヒクル;p<0.01)及び10日目(6.44±0.85試験品目vs.10.9±0.62試験品目;p<0.05)において、有意に減少させることを実証した。
10日間デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で誘導された結腸炎マウスモデル
基本的に実施例2に記載された通りに、実施例3を行った。違いを以下に示す。
試験開始日における動物の平均体重は19.74±0.09g(平均±SEM)であった。
動物を5つの実験グループへと分けた。各々のグループは、10匹のオスから成った:
グループA:コントロール・ビヒクル(PBS)、i.v.で処理
グループB:hBD2(1mg/kg i.v.)で処理−1日1回
グループC:hBD2(0.1mg/kg i.v.)で処理−1日1回
グループD:hBD2(0.01mg/kg i.v.)で処理−1日1回
グループE:hBD2(0.001mg/kg i.v.)で処理−1日1回
グループF:hBD2(0.1mg/kg i.v.+s.c.)で処理−1日2回
グループG:hBD2(0.1mg/kg i.v.)で処理−2日毎
グループH:メチルプレドニゾロン(1mg/kg p.o.)で処理
グループJ:メチルプレドニゾロン(10mg/kg p.o.)で処理
コントロール・ビヒクル及びhBD2を、滅菌針(25G)を用いて、尾の静脈を通じて静脈内に、投与量5ml/kg体重でゆっくりと(15秒かけて)ボーラス投与した。
試験の最終日において、試験品目投与後2時間で、全ての動物から最終的な血液試料を、腹部大静脈から得た。
疾患活動性インデックス・スコア
表4.1日目〜10日目における疾患活動性インデックス(DAI)スコアの経過。所定の日におけるコントロール(ビヒクル)グループからの有意差を*p<0.05;**p<0.01(非母数データのためのクラスカル・ワリス検定(Kruskal−Wallis Test))として示す。6日目〜10日目を次のページに示す。
結腸の2つの切片(近位部及び遠位部)を各々の動物から取り除き、組織学分析(ヘマトキシリン及びエオシン染色)を行い、そして上記のスコアリング・システムに従って盲検化観察者によってスコアリングした。
結果の統計的有意性を、統計プログラムGraphpad Instat3を用いて評価した。疾患活動性インデックスと組織学スコアとの間の差を、対応のないデータのためのクラスカル・ワリス検定、及び多重比較のためのDun事後検定によって評価した。p<0.05の値を有意とした。上の表において、対応するコントロール(ビヒクル)グループに対する有意差を*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001として表示する。
本試験の目的は、マウスへのデキストラン硫酸ナトリウム(DDS、2%)経口投与によって誘導された炎症性腸疾患(結腸炎)の急性(10日間)モデルにおける、hBD2の抗炎症活性を決定することであった。
ヒト・ベータ・ディフェンシン2(hBD2)の抗炎症活性
ヒトPBMC培養中において、hBD2を用いた処置が、LPS、LTA又はペプチドグリカン刺激された培養のサイトカイン・プロファイルにおいて大きな影響を有することが観察された。hBD2が炎症性サイトカイン、並びに、ケモカインIL−6、IL−1β、RANTES、IP−10及びIL−8を誘導することができることは以前に観察されている(Niyonsaba et al.2007,Boniotto M.et al.2006)。
(デンマークの関連倫理委員会から認定されている)健常者から末梢血を採取した。ヘパリン添加血液をRPMIで1/1(v/v)で希釈し、そして2時間以内のFicoll密度遠心にかけた。血漿を個々のドナーの上清から回収し、そしてそれが培養培地(自家培養培地)中2%で使用されるまで、氷上で保存した。単離されたPBMCを自家培養培地中で再度懸濁し、そして96ウェル培養プレートに、1ウェルあたり255.000個の細胞で、全体で200μlとなるようにまいた。100、10、又は1μg/mlのhBD2を、それ単体で、或いは、0.6ng/ml若しくは20ng/ml(E.coli,O111:B4,Sigma L4391)のLPS、1.25μg/mlのリポタイコ酸(LTA)(B.サブチリス(subtilis)由来,Sigma L3265)、又は40μg/mlのペプチドグリカン(PGN)(S.アウレウス(aureus)由来,Sigma 77140)と共に用いて、同一ドナー由来のPBMCを刺激した。刺激のために使用される濃度は、実験初期に3人の異なるドナーにおいて最適化され、LPSに関しては、2つの異なる濃度が使用されて、調節可能なサイトカインレベル上にあることを確実なものとした。幾つかの実験において、デキサメサゾン及びインドメタシンを、単剤で、及び炎症性サイトカインの下方制御のコントロールとしてのLPS又はLTAを共に用いてPBMCを処置した。37℃で24時間のインキュベーション後に上清を回収し、そしてサイトカインの測定まで−80℃で貯蔵した。全ての実験において生存率をAlamar Blue(Biosource,DALL1100)によって測定し、そして幾つかの場合においてはMTS(Promega)によって製造業者の使用説明に従って測定し、そして幾つかの実験において、Nucleocounterによって細胞数をカウントすることによって判断した。
ヒト骨髄性白血病由来の細胞株MUTZ−3(DSMZ,Braunschweig,Germany)を、a−MEM(Sigma M4526)中で維持し、20%[v/v]ウシ胎仔血清(Sigma F6178)、及び40ng/ml rhGM−CSF(R&D Systems 215−GM−050)を追加した。これらの前駆細胞は以下に示す単球細胞株中に存在し、そしてこれらの単球を、100、10又は1μg/mlのhBD2を、単剤で、又はLPS若しくはLTAと共に用いて刺激した。
樹状細胞株を生じさせるために、rhGM−CSF(150ng/ml)及びrhlL−4(50ng/ml)の存在下で、ヒト骨髄性白血病細胞株MUTZ−3(1×105細胞/ml)を、7日間かけて分化させて未熟DCとした。2〜3日毎に培地を交換した。分化された細胞株を、LPS又はLTAのいずれかを用いて、hBD2の存在下で及び不在下でさらに刺激して、樹状細胞におけるhBD2の効果を調べた。
上清中におけるサイトカイン産生を、FACSアレイ・フローサイトメーター上で、ヒト炎症サイトメトリック・ビーズ・アレイ(CBA)を用いたフローサイトメトリーによって、製造業者の使用説明(BD)に従って測定した。以下のサイトカインを測定した:IL−8、IL−1β、IL−10、TNF、IL−12p70、IL−6。幾つかの実験において、R&D systemsのELISAキット(IL−10、TNF−α、IL−1β)によって、製造業者の使用説明に従って、サイトカインを測定した。
代表的結果が示されるように、全ての実験を少なくとも2回行った。得られたデータを、平均±標準偏差(SD)として表現した。表の説明文に記載されたように、変数が処置(hBD2、デキサメサゾンなど)及び刺激(LPS、LTA、ペプチドグリカンなど)である2−way ANOVAを行い、その後、Bonferroni事後検定を行うことによって統計的有意性を決定した。差は、p<0.05で有意であると見なされた。
LPS及びLTAで、処理された及び無処理のヒトPBMCで、hBD2の効果を試験した(表6、7及び8)。hBD2を用いた処理により、全3つの試験された濃度に関して、刺激された培養においてTNFの有意な下方制御がなされ(表6)、当該下方制御は、0.6ng/mlのLPSに関して、及びLTAに関して用量依存的であった。IL−1βに関して、主に最高用量で下方制御が観察された(表7)。興味深いことに、IL−10は有意に且つ用量依存的に上方制御された(表8)。炎症性サイトカインの下方制御、及び抗炎症性サイトカインの誘導は、hBD2の非常に強い抗炎症潜在力を示す。hBD2の抗炎症効果が細胞毒性効果によるものであることを排除するために、生存率を2つの異なるアッセイで測定した。hBD2は、細胞において細胞毒性を有さず、観察される効果は、細胞増殖をもたらす、LPS又はLTAの刺激による刺激効果であることが、表9及び10において見られる。したがって、hBD2は、これらの細胞において細胞毒性効果を有さない。
hBD1、hBD2、hBD3、及びhBD4バリアントの抗炎症活性
基本的に実施例4に記載された通りに実施例5を行った。下の表に示した通り、化合物rhBD2は組み換えhBD2であり、そしてそれは実施例4において使用されたhBD2と同一である。
表21.LPSを用いた、ヒト・ベータ・ディフェンシン、デキサメタゾン、又はインフリキシマブを用いた及び用いない処置後における、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)からのTNF産生。TNFはFACSアレイ上でのサイトメトリック・ビーズ・アレイ(CBA)によって測定された。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、2−way ANOVAによって分析、及びBonferroni事後検定によって未処置細胞と比較。
全ての試験されたヒト・ベータ・ディフェンシンは、抗炎症潜在力を示した。
ヒトの単球由来樹状細胞及びヒトPBMCの、IL−23の減少
実施例6は、ヒトPBMCに関して基本的に実施例4で記載された通りに行われた;しかし、読み出しはTNF、IL−1β、及びIL−10の代わりにIL−23であった。さらに、ヒトの単球由来樹状細胞におけるrhBD2の効果が同様に調べられた。
DCは、Romani et al.によって初めに記載された改良手順に従って調製された。簡潔に述べると、末梢血単核細胞(PBMC)は、Ficoll−paque(GE−healthcare)グラジエントをかけた遠心分離によって、健常なドナーの軟膜から精製された。製造業者の使用指示に従った、マグネティックビーズ(Dynal,Invitrogen)による、CD14+細胞の正の選択によって、単球をPBMCから単離した。CD14+単球を、RPMI/2%ヒトAB血清、組換え型ヒト顆粒球マクロファージ刺激因子(GM−CSF、20ng/ml)、及びIL−4(20ng/ml)(PeproTech)中で6日間、6ウェルプレート中で培養し、2日後、及び5日後に培地/サイトカインを再補充した。培養6日後、未熟DCを96ウェルプレート中で1×106細胞/mlの濃度で再度培養し、そしてさらに24時間、カクテル、及び/又はhBD2で、処置されなかったか、又は処置された。hBD2を4つの濃度で、4通りで試験した。LPS(100ng/ml)及びIFN−γ(20ng/ml)を含む炎症性カクテルを用いて、hBD2は、炎症性フェノタイプへのhDC成熟を抑制するその能力を分析された。デキサメタゾンを加え、20時間後に当該カクテルを、臨床的抗炎症活性を有することが証明されている化合物のためのポジティブ・コントロールとして加えた。hBD2とのインキュベーションを行い、4時間後にカクテルを加えた。
細胞培養上清を回収し、−80℃で保存した。製造業者の手順(eBioscience)に従って、市販の抗体及びスタンダードを用いた標準的サンドイッチELISAによって、IL−23の量を測定した。
ビヒクル、カクテル、又はhBD2を用いた処置によって任意の細胞が大幅に影響を受けるか否かを評価するために、48時間後の細胞の生存の測定において、MTT系細胞増殖決定キットを使用し、製造業者の手順(Sigma)に従って行った。
全ての実験は少なくとも2回行われ、代表的な結果を示す。示されたデータは、平均±標準誤差(SEM)として表現された。表の説明文に記載されたように、変数が処置(hBD2、デキサメタゾンなど)及び刺激(LPS、LTA、ペプチドグリカンなど)である、2−way ANOVAを行い、その後Bonferroni事後検定を行うことによって、統計的有意性を決定した。差はp<0.05で有意であると考えられた。
表24.培地(未刺激)、又はLPS及びIFN−γのいずれかで刺激され、培地(未処置)、hBD2、又はデキサメタゾンのいずれかで処置された、ヒトCD14+単球由来樹状細胞の上清中のIL−23(pg/ml)、平均(SEM)、N=4、3人の内1人の代表的ドナー。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、2−way ANOVAによって分析、Bonferroni事後検定によって未処置細胞と比較。nd:検出されず(検出限界未満)。
マウス・ベータ・ディフェンシン3(mBD3)を用いた、PBMCからのTNF分泌の減少
実施例7は基本的に、ヒトPBMCに関して、実施例4に記載された通りに行われた。実施例1においてhBD2の産生のために使用された手順と同一のものを使用して、マウス・ベータ・ディフェンシン3(mBD3)を調製した。mBD3のアミノ酸配列は配列番号6に示される。マウスPBMCを、以下に記載した通りに調製した。
マウス末梢血単核細胞を、10匹のNMRIマウスの血液から単離した。要約すれば、ヘパリン添加血液をRPMIで1/1(v/v)で希釈し、そして2時間以内でFicoll密度遠心分離にかけた。血漿を上清から回収し、そして廃棄された。単離されたPBMCを培養培地(RPMI 1640(Gibco,42401)w/1%ペニシリン及びストレプトマイシン並びに1% L−グルタミン)中で再度懸濁し、そして96ウェル培養プレートに、1ウェルあたり155.500個の細胞で、全体で200μlとなるようにまいた。100、10、又は1μg/mlのhBD2又はmBD3(マウス・ベータ・ディフェンシン3)を;それ単体で、又は、20ng/mlのLPS(E.coli,O111:B4,Sigma L4391)と共に用いて、同一のドナーからのPBMCを刺激した。LPS刺激をした及びしていない培地へ、デキサメサゾンを3.5ng/ml加えた。37℃で24時間インキュベーション後に上清を回収し、そしてサイトカインの測定まで−80℃で貯蔵した。
表26.LPSを用いた、hBD2を用いた及び用いない処置後における、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)からのTNF産生。全ての試料を同一のドナーで試験された。2人のドナーからの代表的実験。TNFはFACSアレイ上でのサイトメトリック・ビーズ・アレイ(CBA)によって測定された。***p<0.001、各々のコントロールと比較。2−way ANOVAによって分析(N=2)。
Claims (17)
- 炎症性腸疾患の治療における、非経口投与のための医薬の製造における、哺乳動物のベータ・ディフェンシンの使用。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、皮下又は静脈内投与される、請求項1に記載の使用。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、約0.001mg/kg体重〜約10mg/kg体重、好ましくは約0.01mg/kg体重〜約10mg/kg体重の一日用量で投与される、請求項1又は2に記載の使用。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、ヒト・ベータ・ディフェンシンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
- 前記ヒト・ベータ・ディフェンシンが、ヒト・ベータ・ディフェンシン1、ヒト・ベータ・ディフェンシン2、ヒト・ベータ・ディフェンシン3、又はヒト・ベータ・ディフェンシン4である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、ヒト・ベータ・ディフェンシン2である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
- 前記治療がなされた組織中において、TNF−アルファ活性が減少する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
- 治療を必要とする対象へ、有効量の哺乳動物のベータ・ディフェンシンを非経口投与することを含む、炎症性腸疾患の治療方法。
- 前記有効量が、前記治療がなされた組織中において、TNF−アルファ活性を減少させるために効果的である、請求項10に記載の方法。
- 前記ヒト・ベータ・ディフェンシンが、皮下又は静脈内投与される、請求項10に記載の方法。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、約0.001mg/kg体重〜約10mg/kg体重、好ましくは約0.01mg/kg体重〜約10mg/kg体重の一日用量で投与される、請求項10に記載の方法。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、ヒト・ベータ・ディフェンシンである、請求項10に記載の方法。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有する、請求項10に記載の方法。
- 前記哺乳動物のベータ・ディフェンシンが、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有する、請求項10に記載の方法。
- 前記ヒト・ベータ・ディフェンシンが、ヒト・ベータ・ディフェンシン1、ヒト・ベータ・ディフェンシン2、ヒト・ベータ・ディフェンシン3、又はヒト・ベータ・ディフェンシン4である、請求項10に記載の方法。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP08160761 | 2008-07-18 | ||
EP08160761.6 | 2008-07-18 | ||
EP08162486.8 | 2008-08-15 | ||
EP08162486 | 2008-08-15 | ||
EP08163614 | 2008-09-03 | ||
EP08163614.4 | 2008-09-03 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011517955A Division JP2011528333A (ja) | 2008-07-18 | 2009-07-17 | 哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011225596A true JP2011225596A (ja) | 2011-11-10 |
JP2011225596A5 JP2011225596A5 (ja) | 2012-04-05 |
Family
ID=41530820
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011517955A Pending JP2011528333A (ja) | 2008-07-18 | 2009-07-17 | 哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 |
JP2011144522A Pending JP2011225596A (ja) | 2008-07-18 | 2011-06-29 | 哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011517955A Pending JP2011528333A (ja) | 2008-07-18 | 2009-07-17 | 哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 |
Country Status (20)
Country | Link |
---|---|
US (4) | US8232242B2 (ja) |
EP (2) | EP2320930A2 (ja) |
JP (2) | JP2011528333A (ja) |
KR (1) | KR20110092325A (ja) |
CN (2) | CN102159233A (ja) |
AP (2) | AP2011005755A0 (ja) |
AR (2) | AR072032A1 (ja) |
AU (1) | AU2009272681A1 (ja) |
BR (2) | BRPI0924481A2 (ja) |
CA (2) | CA2730789A1 (ja) |
CL (1) | CL2011000099A1 (ja) |
EA (2) | EA201100910A1 (ja) |
IL (2) | IL210715A0 (ja) |
MX (1) | MX2011000568A (ja) |
NZ (2) | NZ590468A (ja) |
PH (1) | PH12012501542A1 (ja) |
SG (1) | SG172709A1 (ja) |
TW (2) | TW201138810A (ja) |
WO (1) | WO2010007166A2 (ja) |
ZA (1) | ZA201100461B (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AP2011005536A0 (en) * | 2008-07-18 | 2011-02-28 | Novozymes Adenium Biotech As | Treatment of rheumatoid arthritis with mammal betadefensins. |
KR20110031962A (ko) * | 2008-07-18 | 2011-03-29 | 노보자임스 아데니움 바이오테크 에이/에스 | 포유류 베타 방어소를 이용한 염증 질환의 치료 |
MX2011000568A (es) | 2008-07-18 | 2011-02-23 | Novozymes Adenium Biotech As | Tratamiento de enfermedades intestinales inflamatorias con beta-defensinas de mamifero. |
KR101329774B1 (ko) * | 2010-06-16 | 2013-11-15 | 주식회사 나이벡 | 항균 또는 항염증 활성을 가지는 펩타이드 및 이를 유효성분으로 함유하는 약제학적 조성물 |
CN107362171A (zh) | 2011-04-15 | 2017-11-21 | 海洋聚合物技术公司 | 用聚‑n‑乙酰基葡糖胺纳米纤维治疗疾病 |
US9217021B2 (en) * | 2011-07-08 | 2015-12-22 | Defensin Therapeutics Aps | Oral treatment of inflammatory bowel disease |
US20130052213A1 (en) | 2011-08-19 | 2013-02-28 | Novozymes A/S | Novel immunomodulatory peptide |
US10257564B2 (en) * | 2013-01-24 | 2019-04-09 | Saturn Licensing Llc | Distributed non-real-time content |
CN104628864B (zh) * | 2013-11-14 | 2020-04-10 | 中国医学科学院医药生物技术研究所 | 一种抗肿瘤融合蛋白EL-defensin、其编码基因和用途 |
AU2017258242B2 (en) | 2016-04-29 | 2024-04-04 | Novozymes A/S | Treatment of liver, biliary tract and pancreatic disorders |
AU2017376400A1 (en) | 2016-12-13 | 2019-06-20 | Novozymes A/S | Methods for treating inflammatory conditions of the lungs |
KR20200095472A (ko) | 2017-11-10 | 2020-08-10 | 디펜신 테라퓨틱스 에이피에스 | 조산아에서의 점막 방어 및 장/폐 기능의 성숙화 |
CA3083315A1 (en) | 2017-11-24 | 2019-05-31 | Defensin Therapeutics Aps | Prevention and treatment of graft-versus-host-disease with defensins |
KR102244161B1 (ko) * | 2018-08-31 | 2021-04-26 | 주식회사 나이벡 | 다중의 질환 바이오마커의 기능 및 발현을 억제하는 펩타이드의 신규한 용도 |
CN113684162B (zh) * | 2021-06-03 | 2024-02-27 | 江南大学 | 一种表达小鼠防御素mBD14基因的重组植物乳杆菌及其应用 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007007116A1 (en) * | 2005-07-14 | 2007-01-18 | Ares Trading S.A | Defensin proteins |
WO2007081486A2 (en) * | 2005-12-15 | 2007-07-19 | Ventria Bioscience | Oral administration of defensins to treat intestinal diseases |
Family Cites Families (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5223409A (en) | 1988-09-02 | 1993-06-29 | Protein Engineering Corp. | Directed evolution of novel binding proteins |
IL99552A0 (en) | 1990-09-28 | 1992-08-18 | Ixsys Inc | Compositions containing procaryotic cells,a kit for the preparation of vectors useful for the coexpression of two or more dna sequences and methods for the use thereof |
DE4343591A1 (de) | 1993-12-21 | 1995-06-22 | Evotec Biosystems Gmbh | Verfahren zum evolutiven Design und Synthese funktionaler Polymere auf der Basis von Formenelementen und Formencodes |
US5605793A (en) | 1994-02-17 | 1997-02-25 | Affymax Technologies N.V. | Methods for in vitro recombination |
US6576755B1 (en) * | 1997-09-10 | 2003-06-10 | Zymogenetics, Inc. | Beta-defensins |
DE19957043A1 (de) * | 1999-11-26 | 2001-06-07 | Forssmann Wolf Georg | Neue Defensine |
US7338936B2 (en) * | 2000-11-28 | 2008-03-04 | House Ear Institute | Use of antimicrobial proteins and peptides for the treatment of otitis media and paranasal sinusitis |
US20080194481A1 (en) * | 2001-12-21 | 2008-08-14 | Human Genome Sciences, Inc. | Albumin Fusion Proteins |
FR2841556B1 (fr) | 2002-07-01 | 2007-07-20 | Centre Nat Rech Scient | Peptides ayant des proprietes antimicrobiennes et les compositions les contenant notamment pour la conservation des aliments |
WO2004056307A2 (en) | 2002-12-19 | 2004-07-08 | Yitzchak Hillman | Disease treatment via antimicrobial peptide inhibitors |
US20070207209A1 (en) | 2004-08-27 | 2007-09-06 | Murphy Christopher J | Trophic factor combinations for nervous system treatment |
WO2007087557A2 (en) | 2006-01-24 | 2007-08-02 | University Of Maryland Biotechnology Institute | Surface-layer protein coated microspheres and uses thereof |
AU2008297551A1 (en) | 2007-09-11 | 2009-03-19 | Mondobiotech Laboratories Ag | Use of a defensin peptide as a therapeutic agent |
KR20110031962A (ko) | 2008-07-18 | 2011-03-29 | 노보자임스 아데니움 바이오테크 에이/에스 | 포유류 베타 방어소를 이용한 염증 질환의 치료 |
MX2011000568A (es) | 2008-07-18 | 2011-02-23 | Novozymes Adenium Biotech As | Tratamiento de enfermedades intestinales inflamatorias con beta-defensinas de mamifero. |
AP2011005536A0 (en) | 2008-07-18 | 2011-02-28 | Novozymes Adenium Biotech As | Treatment of rheumatoid arthritis with mammal betadefensins. |
US9217021B2 (en) | 2011-07-08 | 2015-12-22 | Defensin Therapeutics Aps | Oral treatment of inflammatory bowel disease |
US20130052213A1 (en) | 2011-08-19 | 2013-02-28 | Novozymes A/S | Novel immunomodulatory peptide |
-
2009
- 2009-07-17 MX MX2011000568A patent/MX2011000568A/es not_active Application Discontinuation
- 2009-07-17 JP JP2011517955A patent/JP2011528333A/ja active Pending
- 2009-07-17 BR BRPI0924481-6A patent/BRPI0924481A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2009-07-17 CA CA2730789A patent/CA2730789A1/en not_active Abandoned
- 2009-07-17 NZ NZ590468A patent/NZ590468A/en not_active IP Right Cessation
- 2009-07-17 NZ NZ593653A patent/NZ593653A/xx not_active IP Right Cessation
- 2009-07-17 EP EP09780791A patent/EP2320930A2/en not_active Withdrawn
- 2009-07-17 CA CA2750727A patent/CA2750727A1/en not_active Abandoned
- 2009-07-17 KR KR1020117014574A patent/KR20110092325A/ko not_active Application Discontinuation
- 2009-07-17 WO PCT/EP2009/059253 patent/WO2010007166A2/en active Application Filing
- 2009-07-17 AR ARP090102741A patent/AR072032A1/es not_active Application Discontinuation
- 2009-07-17 US US12/504,909 patent/US8232242B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2009-07-17 AP AP2011005755A patent/AP2011005755A0/xx unknown
- 2009-07-17 CN CN2009801363438A patent/CN102159233A/zh active Pending
- 2009-07-17 EA EA201100910A patent/EA201100910A1/ru unknown
- 2009-07-17 EA EA201170219A patent/EA201170219A1/ru unknown
- 2009-07-17 EP EP11182338A patent/EP2399600A1/en not_active Withdrawn
- 2009-07-17 BR BRPI0915973-8A patent/BRPI0915973A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2009-07-17 AP AP2011005538A patent/AP2011005538A0/xx unknown
- 2009-07-17 AU AU2009272681A patent/AU2009272681A1/en not_active Abandoned
- 2009-07-17 SG SG2011043452A patent/SG172709A1/en unknown
- 2009-07-17 CN CN201110163184XA patent/CN102247591A/zh active Pending
- 2009-07-20 TW TW100128455A patent/TW201138810A/zh unknown
- 2009-07-20 TW TW098124402A patent/TW201004640A/zh unknown
-
2011
- 2011-01-17 CL CL2011000099A patent/CL2011000099A1/es unknown
- 2011-01-18 ZA ZA2011/00461A patent/ZA201100461B/en unknown
- 2011-01-18 IL IL210715A patent/IL210715A0/en unknown
- 2011-06-13 US US13/158,638 patent/US8802621B2/en active Active
- 2011-06-16 AR ARP110102093A patent/AR081948A2/es not_active Application Discontinuation
- 2011-06-21 IL IL213680A patent/IL213680A0/en unknown
- 2011-06-29 JP JP2011144522A patent/JP2011225596A/ja active Pending
-
2012
- 2012-07-09 US US13/544,253 patent/US20120309678A1/en not_active Abandoned
- 2012-07-27 PH PH12012501542A patent/PH12012501542A1/en unknown
-
2014
- 2014-01-30 US US14/168,849 patent/US9279010B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007007116A1 (en) * | 2005-07-14 | 2007-01-18 | Ares Trading S.A | Defensin proteins |
WO2007081486A2 (en) * | 2005-12-15 | 2007-07-19 | Ventria Bioscience | Oral administration of defensins to treat intestinal diseases |
Non-Patent Citations (7)
Title |
---|
JPN5011009110; WEHKAMP J: 'HUMAN BETA-DEFENSIN 2 BUT NOT BETA-DEFENSIN 1 IS EXPRESSED PREFERENTIALLY 以下備考' EUROPEAN JOURNAL OF GASTROENTEROLOGY AND HEPATOLOGY V14 N7, 20020101, P745-752, LIPPINCOTT WILLIAMS AND WILKINS * |
JPN6013018913; SHOCK 26, 4, 2006, p.365-371 * |
JPN6013018915; Peptides 28, 2007, p.2286-2292 * |
JPN6013018917; Journal of Investigative Dermatology 127, 2007, p.594-604 * |
JPN6013018920; ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY 50, 4, 2006, p.1433-1441 * |
JPN6013018924; 'Human Beta Defensin 3 (HBD3) induces migration and activation of antigen presenting cells and acts a' The FASEB Journal 22, 200804 * |
JPN7013001480; Otte, Jan-Michel et al: Gastroenterology Vol. 132, No. 4, Suppl. 2, 2007, p. A404 * |
Also Published As
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011225596A (ja) | 哺乳動物のベータ・ディフェンシンを用いた、炎症性腸疾患の治療 | |
EP2320929B1 (en) | Human beta defensins for use in the treatment of inflammatory diseases | |
JP6251827B2 (ja) | 炎症性腸疾患の経口治療 | |
EP2320928B1 (en) | Treatment of rheumatoid arthritis with human beta defensins | |
Afacan et al. | Host defense peptides: immune modulation and antimicrobial activity in vivo | |
AU2011203033A1 (en) | Treatment of inflammatory bowel diseases with mammal beta defensins | |
Class et al. | Patent application title: Treatment Of Rheumatoid Arthritis With Mammal Beta Defensins Inventors: Tanja Maria Rosenkilde Kjaer (Holte, DK) Tanja Maria Rosenkilde Kjaer (Holte, DK) Thomas Kruse (Copenhagen N, DK) Per Holse Mygind (Vaerloese, DK) Per Holse Mygind (Vaerloese, DK) Karoline Sidelmann Brinch (Copenhagen Nv, DK) Karoline Sidelmann Brinch (Copenhagen Nv, DK) Soeren Kjaerulff (Holte, DK) Birgitte Andersen (Bagsvaerd, DK) Birgitte Andersen (Bagsvaerd, DK) Assignees: Novozymes A/S |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120220 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130423 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130626 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130701 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140225 |