JP2011223581A - 補聴器における安定性の改善 - Google Patents

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Abstract

【課題】補聴器の安定性を改善し、高周波数における音声の聞き取りやすさを改善する。
【解決手段】補聴器2および補聴器2の入力信号6と出力信号12の相関除去の方法。前記入力信号6を高周波数部分と低周波数部分22に分割するハイパスフィルタ14およびローパスフィルタ16と、前記入力信号6の前記高周波数部分とモデルに基づいて合成信号24を生成する合成ユニット18と、前記合成信号24を前記入力信号6の前記低周波数部分22と結合する結合器20を備える。前記モデルは周期関数に基づいている。前記合成信号24の位相は少なくとも部分的にランダム化される。
【選択図】図1

Description

本発明は、補聴器における安定性を改善し、高周波数における音声の聴き取り易さを向上するための、信号の相関除去に関する。
補聴器における信号処理は、通常、信号の時変ゲインを決定し、その信号にそのゲインをかけ合わせることによって実装される。この手法は、線形時変システム、すなわち、時間とともに変化する周波数応答を有するフィルタを与える。このシステムは、ダイナミック・レンジ・コンプレッションや、ノイズ・サプレッションなど、目的とする信号処理が時間および周波数に依存するゲインであるような処理に対して、非常に効果的であろう。しかしながら、時変フィルタは、その線形性のために、周波数低減や位相ランダム化などの非線形処理の実装には用いることが出来ない。
代替手法として、分析合成(analysis/synthesis)システムを用いることもある。分析(analysis)では、入力信号は通常複数のセグメントに分割され、それぞれのセグメントが一組の信号特性を決定するために分析される。合成(synthesis)では、測定された、あるいは修正された信号特性を用いて、新たな信号が生成される。効果的な分析合成スキームは、米国特許第4,885,790号明細書、米国再発行特許第36,478号明細書および米国特許第4,856,068号明細書によって公知となっている正弦波モデリングである。分析は、それぞれのセグメントに対する高速フーリエ変換(FFT)の計算と、そのFFTのそれぞれのピークについての周波数、振幅および位相の決定からなる。それぞれの正弦波はFFTのピークに適合されるが、必ずしも全てのピークを用いる必要はない。その規則は、1つのセグメントにおけるピークの振幅と、位相と、周波数を、次のセグメントにおける対応するピークとリンクさせ、滑らかに変動する信号を与えるために、それぞれの正弦波の振幅、位相および周波数は、複数の出力セグメントに亘って補間される。従って、限られた数の修正された正弦波成分を用いて、音声が再現される。
正弦波モデリングは、非線形の信号修正の枠組みを提供する。この手法は、例えば、米国特許第5,054,072号明細書に示すような、デジタル音声コーディングに利用することが出来る。信号の振幅および位相は、音声について決定され、デジタルで符号化され、それらを用いて正弦波を合成し出力信号を生成するレシーバに向けて送信される。
McAulay,R.J.とQuatieri,T.F.の"Speech analysis/synthesis based on a sinusoidal representation"(IEEE Trans. Acoust. Speech and Signal Processing, Vol ASSP-34, pp 744-754, 1986)で報告されているように、正弦波モデリングは、時間スケールおよび周波数の修正に対しても効果的である。時間スケールの修正については、FFTのピークの周波数は保存されるが、出力信号の連続するセグメントの間の間隔は、信号の速度を上げるために減少させることも出来るし、信号の速度を下げるために増加させることも出来る。周波数シフトについては、出力信号のセグメントの間隔は各正弦波についての振幅の情報に従って保存されるが、それらの正弦波は元の値からシフトされた周波数で生成される。米国特許第4,885,790号明細書および米国特許第5,054,072号明細書に示されるように、別の信号操作では、合成された正弦波の位相を動的に調整することによって、ピーク対平均比(peak-to-average ratio)を低減して、信号のピークの振幅を減少させる。
正弦波モデリングは、音声強調に対しても用いることが出来る。Quatieri,T.F. とDanisewicz,R.G.の"An approach to co-channel talker interference suppression using a sinusoidal model for speech"(IEEE Trans. Acoust. Speech and Signal Processing, Vol 38, pp 56-69, 1990)では、正弦波モデリングを使用して音声の干渉を抑制している。Katesもまた、雑音の抑制の基礎として正弦波モデリングを用いている(この内容は、Kates,J.M.の"Speech enhancement based on a sinusoidal model"(J. Speech Hear Res, Vol 37, pp 449-464, 1994)で報告されている)。上記したKatesによる研究では、音声と想定される信号の高強度の正弦波成分は再現され、雑音と想定される低強度の成分は除去される。しかしながら、音声の明瞭度の改善に対しては、恩恵がない。JansenとHansenは、相加性の広帯域雑音によって劣化した音声を、正弦波モデリングを用いて強調しており、彼らの手法がウィーナーフィルタなどの比較スキームよりも効果的であることを見出している(この内容は、Jansen,J.とHansen,J,H.L.の"Speech enhancement using a constrained iterative sinusoidal model"(IEEE Trans. Speech and Audio Proc, Vol 9, pp 731-740, 2001)で報告されている)。
正弦波モデリングは、聴力損失および補聴器に対しても応用されている。RutledgeとClementsは、正弦波モデリングをダイナミック・レンジ・コンプレッションについての処理フレームワークとして使用している(この内容は、米国特許第5,274,711号明細書で報告されている)。彼らは、正弦波モデリングを使用して信号帯域幅の全体を再現しているが、聴覚損失が測定されている周波数における合成成分の振幅を増大させている。他の者も、同様の手法を用いて、合成された正弦波成分の周波数を元の信号の周波数よりも低くシフトすることにより、聴覚障害を有する聴取者に対する周波数の低減を提供している。シフト量は周波数に依存しており、低周波数では小さなシフト量であり、高周波数では大きなシフト量である。
従って、本発明は補聴器における安定性の改善を実現するための計算が簡単な方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、入力変換器と、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタと、合成ユニットと、結合器と、聴覚損失処理装置と、レシーバを備える補聴器に関連する本発明の一側面によって、上述の目的および他の目的が達成される。
前記入力変換器は、例えば電気的入力信号といった、入力信号を提供するように構成されている。
前記ハイパスフィルタは、前記入力信号のハイパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されている。前記ハイパスフィルタは、前記入力変換器に接続されていてもよい。
前記ローパスフィルタは、前記入力信号のローパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されている。前記ローパスフィルタは、前記入力変換器に接続されていてもよい。
前記合成ユニットは、合成信号を生成するように構成されている。その生成は、前記ハイパスフィルタを通過した部分に基づいて、周期関数に基づくモデルを利用して行われてもよい。さらに、前記合成信号の位相は、少なくとも部分的にランダム化されてもよい。前記合成ユニットは、前記ハイパスフィルタの出力に接続されていてもよい。
前記結合器は、前記ローパスフィルタを通過した部分と、前記合成信号を結合するように構成されていてもよく、それによって結合済み信号が提供される。前記結合器は、前記ローパスフィルタの出力に接続されていてもよく、前記合成ユニットの出力に接続されていてもよい。
前記聴覚損失処理装置は、前記結合済み信号を処理して、処理済み信号を提供するように構成されていてもよい。あるいは、前記聴覚損失処理装置は、それぞれ処理された結果を前記結合器を用いて結合する前の、前記ローパスフィルタを通過した部分と前記合成信号を処理することで、処理済み信号を提供するように構成されていてもよい。前記聴覚損失処理装置の処理は、前記補聴器の使用者の聴覚損失に合わせるものであってもよい。
前記レシーバは、音声出力信号を出力音信号に変換するように構成されている。前記音声出力信号は前記処理済み信号であってもよいし、前記処理済み信号から導出されてもよい。
前記入力信号の前記高周波数部分から合成信号を生成し、この合成信号を前記入力信号の前記低周波数部分を組み合わせることによって、前記入力信号の前記高周波数部分が、前記結合器の出力信号と少なくとも部分的に相関除去され、前記補聴器の安定性を向上することができる。補聴器におけるフィードバックはほとんど高周波数での事象であるから、前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタによって、前記入力信号を低周波数帯域と高周波数帯域に分割し、必要となる高周波数でのみ前記合成信号を生成することによって、計算負荷を著しく低減することができる。結果として得られる補聴器は、著しく低減された計算負荷と、高い安定性という利点を有している。
本発明の一またはそれ以上の実施形態によれば、前記周期関数は、例えば正弦波や正弦波の線形結合といった三角関数であってもよい。これにより、音声のモデル化の簡単な方法が実現される。なぜなら、音声信号は高度な周期性を有しており、従って、フーリエの定理によって、正弦波または正弦波の線形結合によりモデル化(または近似)することができるからである。これによって、特に音声信号の非常に正確で計算も簡単なモデルを実現することができる。「正弦波」という単語は、サイン関数やコサイン関数を意味することが理解されるであろう。
前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタは、相補的、すなわち同一のカットオフ周波数またはクロスオーバー周波数を有する一対のローパスフィルタとハイパスフィルタであってもよい。
一またはそれ以上の実施形態によれば、前記合成信号の周波数は、低い周波数にシフトされてもよい。これによって、前記補聴器の入力信号と出力信号の間の相関除去をさらに促進する簡単な方法を実現することができる。
あるいは、または加えて、前記合成信号の位相は少なくとも部分的にランダム化されてもよい。この事は、例えば元の(高周波数の)信号の位相を、ランダム位相で置き換えることによって、実現することができる。これによって、計算が簡単な、前記入力信号と出力信号の相関除去を提供する別の方法が実現される。
本発明に係る補聴器の一またはそれ以上の実施形態において、前記合成信号の周波数シフトは、前記位相のランダム化と組み合わされてもよい。従って、周波数シフトによって実現される相関除去の利点と、位相のランダム化によって実現される相関除去の利点を同時に提供することができる。特に、より高度な相関除去を実現し、それによって前記補聴器の安定性をさらに向上することができる。
さらに、位相のランダム化は調整可能であってもよい。この事は、例えば元の位相とランダムな位相を所望の割合で混合することによって実現することができる。従って、所望のシステム(補聴器)の安定性を作り出すために必要とされる最小限度の位相のランダム化を導入することができ、同時に、計算負荷を可能な限り低く保ちながら、所望の安定性の改善度合いに対する可能な限り高い音声品質を与えることができる。
一またはそれ以上の実施形態において、補聴器システムは、米国特許出願公開第US2002/0176584号明細書に示す構成に配置されたフィードバック抑制フィルタを備えていてもよい。これによって、さらに安定性を向上した補聴器を実現することができ、従って、フィードバックが開始する前に、さらに高い増幅を使用することができる。
本発明のさらに別の態様は、補聴器の入力信号と出力信号の相関除去の方法に関する。その方法は、以下の工程を備える:
前記入力信号を高周波数部分と低周波数部分に分割する工程と、
前記高周波数部分と周期関数に基づくモデルに基づいて、合成信号を生成する工程と、
前記合成信号を前記低周波数部分と結合する工程。
一またはそれ以上の実施形態において、前記方法は以下の工程を備えていてもよい:
前記高周波数部分を複数のセグメントに分割する工程と、
前記複数のセグメントの各セグメントに窓関数を適用して、周波数領域に変換する工程と、
各セグメントにおいてN個の最も高いピークを選択する工程。
ここで、前記合成信号を生成する工程は、前記選択されたピークのそれぞれを前記周期関数で置き換える工程を備えていてもよいし、それによって実行されてもよい。
一またはそれ以上の実施形態において、前記セグメントは重なり合っていてもよく、それにより、前記窓関数を適用する工程で失われる信号の特徴が考慮されるであろう。
前記合成信号を生成する工程は、さらに前記N個のピークの周波数、振幅および位相を使用する工程を備えていてもよい。
さらに、前記生成された合成信号は、前記選択されたピークのそれぞれを、前記ピークのそれぞれの周波数よりも低い周波数を有する周期関数と置き換えることによって、低い周波数にシフトされてもよい。上記方法の代替実施形態では、この事は、幾つかのピークについてのみ実施される。すなわち、この代替実施形態では、選択されたピークの幾つかの周波数についてのみ、その選択されたピークの周波数よりも低い周波数を有する周期関数で置き換える。
本発明に係る一またはそれ以上の実施形態において、幾つかの選択されたピークの少なくとも幾つかの位相を、[0,2π]ラジアンに亘る一様分布からランダムにまたは疑似ランダムに選択された位相と置き換えることによって、前記合成信号の位相が少なくとも部分的にランダム化される。
前記方法の一またはそれ以上の実施形態において、前記位相のランダム化は調整可能であってもよい。さらに、またはあるいは、位相のランダム化は、前記補聴器の安定性または安定性の要求に応じて実施されてもよい。
前記方法の各工程でいう前記周期関数は、例えば正弦波や正弦波の線形結合といった、三角関数であってもよい。
特に有効な実施形態に関連する補聴器は、以下を備える:
例えば電気的入力信号といった入力信号を提供する入力変換器と、
前記入力信号のハイパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されたハイパスフィルタと、
前記入力信号のローパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されたローパスフィルタと、
正弦波モデリングを適用して前記ハイパスフィルタを通過した部分を修正し、位相が少なくとも部分的にランダム化された、修正された高周波数信号を生成するように構成されたモデリングユニットと、
前記ローパスフィルタを通過した部分と前記修正された高周波数信号を結合して、結合済み信号を提供する結合器と、
前記補聴器の使用者の聴覚損失に合わせて、前記結合済み信号を処理するように構成された聴覚損失処理装置と、
前記聴覚損失処理装置からの音声出力信号を出力音信号に変換するレシーバ。
前記聴覚損失処理装置は、前記補聴器の使用者の聴覚損失に合わせて、前記音声入力信号を処理するように構成されてもよい。
前記ハイパスフィルタとローパスフィルタは、前記入力変換器に接続されていてもよい。
前記モデリングユニットは、前記ハイパスフィルタの出力に接続されていてもよい。
前記結合器は、前記ローパスフィルタの出力と前記モデリングユニットの出力に接続されていてもよい。
本発明の幾つかの側面についての幾つかの実施形態について上述したが、それらの側面についての一またはそれ以上の実施形態の何れの特徴も、幾つかの他の側面の一またはそれ以上の実施形態に含まれていてもよいことが理解されるであろう。また、本明細書において「実施形態」または「一またはそれ以上の実施形態」という場合、それは本発明の何れかの側面に係る一またはそれ以上の実施形態であることが理解されるであろう。
以下では、本発明の好ましい実施形態が図面を参照してより詳細に説明される。
本発明のある側面に係る補聴器の実施形態を示す。 補聴器の代替実施形態を示す。 補聴器の別の実施形態を示す。 補聴器のさらに別の実施形態を示す。 補聴器のさらに別の実施形態を示す。 窓関数が適用された音声セグメントの振幅スペクトルを示す。 周波数の低減の例を図示する。 2つのセンテンスを備えるテスト信号のスペクトログラムを示しており、1つ目のセンテンスは女性話者によって話され、2つ目のセンテンスは男性話者によって話されている。 スペクトル全体について正弦波モデリングを使用して再現されたテストセンテンスのスペクトログラムを示す。 2kHzより下では元の音声を使用し、2kHzより上では正弦波モデリングを使用して、再現されたテストセンテンスのスペクトログラムを示す。 2kHzより下では元の音声を使用し、2kHzより上では2:1の周波数圧縮と正弦波モデリングを使用して、再現されたテストセンテンスのスペクトログラムを示す。 2kHzより下では元の音声を使用し、2kHzより上ではランダム位相と正弦波モデリングを使用して、再現されたテストセンテンスのスペクトログラムを示す。 2kHzより下では元の音声を使用し、2kHzより上では2:1の周波数圧縮およびランダム位相と正弦波モデリングを使用して、再現されたテストセンテンスのスペクトログラムを示す。 本発明に係る方法の一実施形態のフローチャートを示す。 本発明に係る方法の代替実施形態のフローチャートを示す。 本発明に係る方法の別の実施形態のフローチャートを示す。 本発明に係る方法のさらに別の代替実施形態のフローチャートを示す。 本発明に係る方法の実施形態のフローチャートを示す。
以下では、本発明の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は異なる形態で具体化されてもよく、ここに示す実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。むしろ、これらの実施形態は、本開示を完璧で完全なものとし、且つ本発明の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。全体を通して、同様の構成要素には同様の参照符号を付す。従って、各図の説明に関して、同様の構成要素は詳細には説明しない。
図1は、本発明に係る補聴器2の実施例を示す。図示された補聴器2は、ここでは電気的入力信号6を供給するマイクロホン4として具体化された入力変換器を備えている。補聴器2は電気的入力信号6または補聴器2の使用者の聴覚損失に合わせて電気的入力信号6から導出された信号を処理する聴覚損失処理装置8も備えている。電気的入力信号6は音声信号であることが理解される。図示された補聴器2は、音声出力信号12を出力音信号へ変換するレシーバ10も備えている。本実施例では、音声出力信号12は聴覚損失処理装置8の出力信号である。聴覚損失処理装置8は、図1−図5の何れにも示されているように、周波数および/または音圧レベルに依存した聴覚損失補償アルゴリズムに従って聴覚損失処理装置8への入力信号を処理することが可能な、いわゆるコンプレッサを備えていてもよい。さらに、聴覚損失処理装置8は、雑音低減アルゴリズムなどの他の標準的な補聴器アルゴリズムを実行するように構成することもできる。
図1は入力変換器(マイクロホン4)に接続されたハイパスフィルタ14およびローパスフィルタ16も示している。従って、入力される電気的信号6は、相補的な一対のフィルタとして設計することが可能なフィルタ14および16を用いて、低周波帯域と高周波帯域に分けられる。本実施例では、双一次変換を用いてデジタル無限インパルス応答(IIR)フィルタに変換される、同一のカットオフ周波数を有する5次のバターワース型のハイパスフィルタ設計およびローパスフィルタ設計であってもよい。カットオフ周波数は2kHzに選択することができ、この場合入力信号6に部分的に基づく合成信号24は、2kHzを超える周波数領域でのみ生成される。他の実施形態では、カットオフ周波数は例えば1.5kHzから2.5kHzの範囲で調整可能である。
図示された補聴器2は、ハイパスフィルタ14の出力に接続された合成ユニット18も備えている。合成ユニット18は、電気的入力信号の高域通過した部分(すなわち、ハイパスフィルタ14の出力信号)および周期関数に基づくモデルに基づいて、合成信号24を生成するように構成されている。これによって、少なくともある程度までは入力信号6を用いて相関除去された高周波数領域における音声信号を提供する簡単な方法が提供される。結合器20(本実施例では単純な加算器として図示されている)は、ローパスフィルタ16の出力と合成ユニット18の出力に接続されており、電気的入力信号6のローパスフィルタを通過した部分22と、合成ユニット18の合成信号24(あるいは合成出力信号)を結合する。そして再結合信号26は、例えばダイナミック・レンジ・コンプレッションおよび場合によってはノイズ・サプレッションといった標準的な補聴器処理アルゴリズムを用いて、聴覚損失処理装置8で処理される。
ハイパスフィルタ14およびローパスフィルタ16、合成ユニット18、結合器20および聴覚損失処理装置8は、デジタル信号処理(DSP)ユニット28の内部に実装されてもよい。DSPユニット28は、要求仕様および使用可能なバッテリ電源に応じて、固定小数点DSPまたは浮動小数点DSPであってもよい。一以上の実施形態では、補聴器2はマイクロホン信号をデジタル信号6に変換するA/Dコンバータ(図示せず)および音声出力信号12をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ(図示せず)を備えていても良い。
モデルが基とする周期関数は、正弦波や、正弦波の線形結合などの三角関数であってもよい。記載を簡潔にするために、以下の実施形態についての記載では、主要な実施例として(例えばMcAulay,R.J.とQuatieri,T.F.の"Speech analysis/synthesis based on a sinusoidal representation"(IEEE Trans. Acoust. Speech and Signal Processing, Vol ASSP-34, pp 744-754, 1986)に開示された手順による)正弦波モデリングのみについて説明する。しかし、本明細書で言及される全ての実施例に関して、周期関数に基づく他のモデリングを代わりに用いることが出来ることに注意されたい。
図2は補聴器2の別の実施形態を示している。図2に示される実施形態は、図1に示す実施形態とほぼ同じであるから、相違点のみについて説明する。図示された実施形態では、合成ユニット18は2つの信号処理ブロック30および32に分割されている。第1ブロック30において、周波数の低減が行われる。周波数のシフト(ここでは周波数の低減であるが、代替実施形態では、周波数のワーピングや周波数の増加など、他の種類の周波数シフトであってもよい)は、ハイパスフィルタ14の出力信号の測定された振幅および位相を用いて、シフトされた周波数での出力正弦波を生成することによって行われる。正弦波の生成は、ブロック32で行われる。正弦波の振幅はそのまま用いられるので、元の信号の包絡線の特性が保存される。周波数シフトを伴う正弦波モデリングは、補聴器2の入力信号および出力信号の相関除去を強化し、安定性を向上させるであろう。
図3は図2に示す補聴器2の入力信号と出力信号の間の相関除去を強化する代替手法を示している。処理ブロック34で示すように、周波数シフトの代わりに、合成ユニット18へ入力される信号の位相がランダム化される。ランダム位相は、入力される信号(すなわち、ハイパスフィルタ14の出力信号)について測定された位相を、0から2πラジアンに亘る一様分布から選択されたランダムな位相値に置き換えることによって実現される。ここでも正弦波の振幅はそのまま用いられるので、元の信号の包絡線の特性が保存される。
図4は、処理ブロック30および34で示すように、正弦波モデリングに周波数シフトと位相ランダム化を組み合わせた、補聴器2の実施形態を示す。組み合わせ処理については、合成ユニット18で行われる正弦波モデリングは、合成ユニット18への入力信号の元の振幅とランダムな位相値を用いて、シフトされた周波数での出力正弦波を生成する。周波数の低減と位相のランダム化の組み合わせは、2kHzより上での正弦波モデリングを備える2バンドシステムを用いて実現される。一またはそれ以上の実施形態において、2kHzを超える周波数は、10個の正弦波を用いて再現される。これにより、補聴器2の入力信号および出力信号の間の高度な相関除去を実現する、非常にシンプルな方法が得られる。
図5は、周波数シフトと位相ランダム化を正弦波モデリングに組み合わせた、本発明の実施形態に係る補聴器2の別の実施形態を示している。合成ユニット18へ入力される信号はハイパスフィルタ14の出力信号である。入力される信号は、処理ブロック36で示すように、複数のセグメントに分割される。窓関数の適用の際に失われる特徴を考慮に入れるために、それらのセグメントは重なり合っていてもよい。処理ブロック38で示すように、スペクトル漏れ(spectral leakage)を低減するように、それぞれのセグメントに窓関数を適用し、そのセグメントのFFTが計算される。振幅スペクトルのN個の最も高いピークが選択されて、それぞれのピークの周波数、振幅および位相が補聴器2の内部のデータ記憶ユニット(図示されない)に記憶される。そして、測定された周波数、振幅および位相の値を用いて、選択されたピークのそれぞれについて1つの正弦波を生成する(処理ブロック32によって示す)ことによって、出力信号が合成される。
これらの処理ステップに加えて、正弦波の開始および終了を滑らかにするために、以下の手順が用いられる。正弦波が以前のセグメントについて生成されたものと周波数が近い場合には、振幅および周波数が修正された正弦波を生成するために、出力セグメント期間に亘って振幅、位相および瞬時周波数が補間される。以前のセグメントと一致していない周波数成分は、開始における滑らかな推移(“birth”)を作り出すために、上昇するランプ関数を用いて重み付けされる。以前のセグメントに存在しており現在のものに存在していない周波数成分は、振幅をゼロとする滑らかな推移(“death”)を作り出すために、下降するランプ関数を用いて重み付けされる。
複数のセグメントは、例えば、フォンハン窓(2乗余弦窓)を用いて窓関数が適用される。使用可能な1つの窓関数のサイズは24ms(サンプリングレート22.05kHzで530サンプル)である。他の形状およびサイズの窓関数を用いることも出来る。
ピークの選択は図6に示されている。ここでは、窓関数が適用された音声(男性話者)のセグメント40の振幅スペクトルが、垂直方向のスパイク42で示される16個の最も高い選択されたピークとともに示されている(図6の簡潔さと理解を明瞭にするために、2つの垂直方向のスパイクのみについて参照符号42を付している)。この例では、2kHzより下で振幅スペクトルの4個のピークが生じており、残る12個のピークが2kHz以上で生じている。この例についてスペクトル全体を再現するには、合計で22のピークが必要であろう。より短いセグメントのサイズを用いると、周波数分解能の低減によって母音の再現性が悪くなるであろうが、信号の時間−周波数の包絡線の振る舞いをより正確に再現することができる。本明細書においては、信号の再現と高周波数における修正に重点を置いている。人間の聴覚系は高周波数における周波数の識別力は低いため、周波数分解能の低減は聞き取られることがなく、実際には包絡線の振る舞いの再現における改善された正確さが音声の品質を改善するであろう。
図7は周波数の低減の例を示している。周波数の低減(処理ブロック30によって概略的に示される)は、図2,4または5に示される2バンド(ハイパスフィルタ14およびローパスフィルタ16により示される)の補聴器2と2kHzより上での正弦波モデリングを用いて実装される。高周波数領域を再現するために、10個の正弦波が使用されるであろう。図示される周波数シフトで用いているのは、図7に示すように2:1の周波数コンプレッションである。この事は、低周波数帯域において何ら修正をすることなく、2kHz以下の周波数が再現されることを意味している。2kHzを超えると、周波数の低減によって、3kHzが2.5kHzの正弦波として再現され、4kHzが3kHzに配置され、以下同様にして、11kHzが6.5kHzの正弦波で再現される。学術的な調査(以下で明らかとなるであろう)によって、このような周波数の低減の手法は、声の音色にわずかな変化をもたらすが、明らかな歪をほとんどもたらさないことが示されている。
図8はテスト信号のスペクトログラムを示している。その信号は2つのセンテンスを含んでおり、1つめは女性話者が話したものであり、2つめは男性話者が話したものである。右側のバーは、信号のピークのレベルに関して、dBでの範囲を示している。
入力音声のスペクトログラムが図8に示されており、スペクトル全体を再現するために32個の正弦波を用いる正弦波モデリングを用いて再現されたセンテンスのスペクトログラムが図9に示されている。正弦波モデリングにおけるある程度の分解能の喪失を見て取ることができる。例えば、約0.8secでの1kHzを下回るピッチ高調波は図9ではぼやけており、同様に2kHzと4kHzの間の高調波もほとんど再現されていない。1.2secから1.5secの間についても、同様の効果が得られる。図9で約2secから開始する、男性話者についての正弦波モデリングの効果は、あまりはっきりしない。
図1に示す補聴器2の実施形態に係る2バンドの補聴器における、シミュレートされた処理についてのスペクトログラムが、図10に示されている。ここでは、正弦波モデリングは合成ユニット18において用いられている。高周波数帯域、すなわちこの例では2kHzを超える周波数については、10個の正弦波が用いられる。2kHzを下回る周波数は、何ら修正を加えることなく再現されているので、スペクトログラムは低周波数において元のものと一致している。しかしながら、2kHzを超えると、正弦波モデリングによる不完全な信号の再現が確認される。
図11に、周波数圧縮についてのスペクトログラムが示される。2kHzを超える高調波構造の詳細の大部分は失われているようであるが、包絡線の振る舞いは保存されている。2kHzを超える周波数のシフトは明らかである。この例で用いられるFFTのサイズは24msecであり、窓関数が適用されたセグメントの期間は6msecである。6msec(132サンプル)のセグメントのサイズに一致させるためにFFTのサイズを低減することは、本発明の一またはそれ以上の実施形態に係る補聴器2において、より実用的である。FFTのサイズを低減しても、ここで説明する実施例と同じスペクトログラムと音声品質を与えるであろう。なぜなら、決定的な要因はセグメントのサイズだからである。
図12は、2kHzを下回る部分は元の音声を用い、2kHzを超える部分は2:1の周波数コンプレッションとランダム位相を用いることで再現された、テストセンテンスについてのスペクトログラムを示している。位相のランダム化は、図示された例では、図3,4または5に示す本発明の一またはそれ以上の実施形態に係る2バンドの補聴器2に、2kHzより上での正弦波モデリングを用いたシミュレーションを用いて実装されている。2kHzを超える周波数は10個の正弦波を用いて再現されている。正弦波の振幅の情報は保存されるが、位相についてはランダムな値に置き換えられている。ランダム位相は本質的には音声の明瞭さや品質に何の影響もない。なぜなら、2kHzを超える部分を元の位相値とした場合の正弦波モデリングについての明瞭度指数I3は0.999であり、ランダム位相の音声についても0.999であり(この内容は、Kates,J.M.とArehart,K.H.の"Coherence and the speech intelligibility index"(J. Acoust. Soc. Am., Vol. 117, pp 2224-2237, 2005)で報告されている)、この事から完全な明瞭さが期待されるからである。同様に、正弦波モデリングについてのHASQI品質指数(この内容は、Kates,J.M.とArehart,K.H.の"The hearing aid speech quality index (HASQI)"(J. Audio Eng. Soc.に掲載, 2009)で報告されている)の値は、2kHzを超える部分で元の位相値を用いる場合は0.921であり、ランダム位相の音声では0.915であるから、本質的には品質の低下がない。HASQIは処理された信号の包絡線を元の信号のものと比較した場合の変化を測定するものであり、この結果はランダム位相を用いた正弦波モデリングが音声の包絡線を顕著に変化させるものではないことを示していることに注意されたい。
高周波数帯域においてランダム位相を有する音声のスペクトログラムを図12に示す。位相のランダム化によって、図10のスペクトログラムで示した2kHzより上での正弦波モデリングと比較して、幾つかの小さな変化がもたらされている。例えば、0.6secと0.8secの間では、ランダム位相の信号は、元の位相値を用いた正弦波モデリングより、3kHzから5kHzまでの間の高調波ピークが不正確となっている。
図13は、2kHzを下回る部分は元の音声を用い、2kHzを超える部分は2:1の周波数コンプレッションとランダム位相を伴う正弦波モデリングを用いて再現されたテストセンテンスについてのスペクトログラムを示している。組み合わされた処理では、正弦波モデリングは元の振幅とランダム位相値を用いて、シフトされた周波数での出力正弦波を生成する。周波数の低減と位相のランダム化の組み合わせは、2kHzより上での正弦波モデリングと図5に示す2バンドの補聴器のシミュレーションを用いて実装されている。2kHzを超える周波数は10個の正弦波を用いて再現されている。スペクトログラムから分かるように、組み合わされた処理と、元の位相値を用いた周波数の低減の間では、聞き取ることができる違いは極めて小さい。
図14は、本発明の一実施形態に係る方法のフローチャートを示している。その方法は、以下のステップを含んでいる:
ブロック44で示す、入力信号を高周波数部分と低周波数部分に分割するステップと、
ブロック46に示す、入力信号の高周波数部分と周期関数に基づくモデルに基づいて、合成信号を生成するステップと、
ブロック48に示す、合成信号を入力信号の低周波数部分と組み合わせるステップ。
図14に示す方法のフローチャートは補聴器に用いることができ、そして、組み合わされた信号は聴覚障害補正アルゴリズムによって処理することができ、そして、補聴器のレシーバによって音信号に変換することができる。この2つの付加的なステップは、図14の点線のブロック50(組み合わされた信号を聴覚障害補正アルゴリズムで処理するステップ)および52(聴覚障害が補正された信号を音信号に変換するステップ)で示されている。
図15は、本発明に係る方法の代替実施形態のフローチャートを示している。その方法は、以下のステップをさらに含んでいる。
ブロック54で示す、入力信号の高周波数部分を(場合によっては重なり合っている)複数のセグメントに分割するステップと、
ブロック56で示す、各セグメントに窓関数を適用して周波数領域に変換するステップ(このステップ(56)は一またはそれ以上の実施形態において窓関数を適用した高速フーリエ変換(FFT)を用いることで実現され、その窓関数はハン窓である)と、
ブロック58で示す、各セグメントにおいてN個(ここでNは1,2または2より大きい、例えば8−20のあたりの適切な自然数であって、例えば10である)の最も高いピークを選択するステップと、
ブロック60で示す、選択されたピークのそれぞれを周期関数で置き換えることによって、合成信号を生成するステップ。
事実上、図14に示すステップ46はステップ54,56,58および60に分けられる。図に示すように、図15に示す方法の実施形態は、図14に関連して説明したように、付加的なステップ50および52を備えていてもよい。図15に示す実施形態に係る方法の一またはそれ以上の実施形態において、合成信号を生成するステップ46は、N個のピークそれぞれの周波数、振幅および位相を用いて周期関数を生成するステップをさらに備えていてもよい。
図16は、図15に示す方法の代替実施形態のフローチャートを示している。その方法は、選択されたピークそれぞれを、それらのピークの周波数よりも低い周波数を有する周期関数で置き換えることによって、生成された合成信号を低い周波数にシフトするステップ62をさらに備えている。
図17は、図15に示す方法の代替実施形態のフローチャートを示している。その方法は、選択された幾つかのピークの少なくとも幾つかの位相を、[0,2π]ラジアンに亘る一様分布からランダムに、あるいは疑似ランダムに選択された位相で置き換えることによって、合成信号の位相が少なくとも部分的にランダム化されるステップ64をさらに備えている。
最後に、図18は図15に示す方法の代替実施形態を示している。ここでは、上述した周波数の低減(ステップ62)と上述した位相のランダム化(ステップ64)が、同一の実施形態において組み合わされている。
図17または図18に示す方法の一またはそれ以上の実施形態によれば、位相のランダム化は調整可能であってもよく、図17または図18に示す方法の一またはそれ以上の実施形態によれば、位相のランダム化は補聴器の安定性に応じて実施されてもよい。
図14−18に示す方法の一またはそれ以上の実施形態によれば、周期関数は正弦波や正弦波の線形結合などの三角関数であってもよい。
正弦波モデリングは、図14−18に示す方法の実施形態においても用いることができる。図15−18および上述に示す方法の何れの実施形態でも用いられる正弦波モデリングの手順は、入力される信号が、好ましくは重なり合う複数のセグメントに分割される、McAulay,R.J.とQuatieri,T.F.の"Speech analysis/synthesis based on a sinusoidal representation"(IEEE Trans. Acoust. Speech and Signal Processing, Vol ASSP-34, pp 744-754, 1986)の手順に基づいていてもよい。それぞれのセグメントには窓関数が適用され、そのセグメントについてFFTが計算される。そして、振幅スペクトルのN個の最も高いピークが選択され、それぞれのピークの周波数、振幅および位相がデータ記憶ユニットに記憶される。そして、測定された周波数、振幅および位相の値を用いて、選択されたピークそれぞれに対して1つの正弦波を生成することで、出力信号が合成される。正弦波の周波数が以前のセグメントについて生成されたものと近い場合、振幅、位相および瞬時周波数は、出力セグメント期間に亘ってさらに補間されて、振幅および周波数が修正された正弦波を生成する。以前のセグメントと一致しない周波数成分は、上昇するランプ関数を用いて重み付けされ、開始における滑らかな推移(“birth”)を作り出し、以前のセグメントに存在しており現在のものに存在していない周波数成分は、下降するランプ関数を用いて重み付けされて、振幅をゼロとする滑らかな推移(“death”)を作り出す。
周期関数が正弦波である実施例においては、正弦波モデリングは(一般的な周期関数を用いたモデリングと同じように)部分的なランダム位相を用いる選択肢を与えることが期待される。元の位相値とランダム位相値を混合することによって、推定されたシステムの安定性に応じて信号に適用される値のランダム化を連続的に調整することができる。補聴器2が安定であると思われる場合には、元の位相値を用いることができ、その補聴器2が不安定になり始める時に、ランダム位相に徐々に推移させることができる。従って、図3,4,5,17または18において(処理ブロック34または64で)図示される位相のランダム化は、調整可能であってもよい。さらに、代替実施形態において、図3,4,5,17または18において(処理ブロック34または64で)図示される位相のランダム化の調整は、補聴器2の安定性に応じて実施されてもよい。
従って、本明細書において提供する新たなアイディアは、入力される信号の低周波数帯域および高周波数帯域への分割と、例えば高周波数のみについて正弦波モデリングを適用することに関連しており、このアイディアは補聴器において実現可能であり、好ましいものである。本明細書において提供する処理の結果は、周波数の低減と信号の相関除去において、正弦波モデリングが有効な手順であることを示している。さらに、正弦波モデリングは幾つかの利点を有する:正弦波モデリングは、ピッチの検出または有声/無声の判断を必要とすることなく、音声を正確に再現することができる;これらの操作の何れも、本明細書の実施例では実装されていない。周波数帯域を高周波数に制限することは、聞き取ることができる処理の産物(processing artifacts)の大部分を除去するうえで効果的であり、高周波数の再現に必要とされる正弦波の数を減らすことによって、その処理に関する計算負荷を著しく低減することができる。その結果、計算効率が良く、高い音声品質を与える非線形の信号操作が実現される。本明細書において提供される実施例は、正弦波モデリングの実現可能性を示すことを意図しており、補聴器にプログラミングされる処理の最終版を意図するものではない。
本発明がその精神と基本的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態に具現化することができ、かつ様々な異なるアルゴリズムを利用することができることが、本技術分野に詳しい者には理解されるであろう。例えば、アルゴリズムの選択(例えば、どの種類の正弦波モデリングを用いるか)は、通常は応用に特有のものであって、その選択は予想される処理の複雑さや計算負荷などの様々な要因に依存している。さらに、本明細書における開示および記述は、添付の特許請求の範囲において規定される本発明の範囲を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
補聴器および/または補聴器の入力信号と出力信号の相関除去の方法は、以下の項目の何れかによって提供することもできる。
(項目1)
入力変換器と、聴覚損失処理装置と、レシーバと、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタと、合成ユニットと、結合器を備える補聴器であって、
前記入力変換器が、電気的入力信号を提供し、
前記聴覚損失処理装置が、前記補聴器の使用者の聴覚損失に合うように、前記電気的入力信号または前記電気的入力信号から導出された信号を処理するように構成されており、
前記レシーバが、音声出力信号を出力音信号に変換し、
前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタが、前記入力変換器に接続されており、
前記合成ユニットが、前記ハイパスフィルタの出力に接続されており、
前記合成ユニットが、周期関数に基づくモデルを用いて、合成出力信号を生成するように構成されており、
前記合成出力信号の位相が、少なくとも部分的にランダム化されており、
前記結合器が、前記ローパスフィルタの出力と前記合成ユニットの出力に接続されており、
前記結合器が、前記電気的入力信号の前記ローパスフィルタを通過した部分と、前記合成ユニットの前記合成出力信号を結合する補聴器。
(項目2)
前記周期関数が、例えば正弦波または正弦波の線形結合といった三角関数である項目1の補聴器。
(項目3)
前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタが、相補的である項目1または2の補聴器。
(項目4)
前記合成信号の周波数が、低い周波数にシフトされる項目1,2または3の補聴器。
(項目5)
前記位相のランダム化が調整可能である、項目1から4の何れか一項の補聴器。
(項目6)
補聴器の入力信号と出力信号の相関除去の方法であって、
前記入力信号を、高周波数部分と低周波数部分に分割する工程と、
前記入力信号の前記高周波数部分と、周期関数に基づくモデルに基づいて、合成信号を生成する工程であって、前記合成信号の位相が少なくとも部分的にランダム化される工程と、
前記合成信号を前記入力信号の前記低周波数部分と結合する工程を備える方法。
(項目7)
前記入力信号の前記高周波数部分を、(好ましくは重なり合っている)複数のセグメントに分割する工程と、
各セグメントに窓関数を適用し、周波数領域に変換する工程と、
各セグメントにおいてN個の最も高いピーク選択する工程と、
前記選択されたピークのそれぞれを、前記周期関数で置き換えることによって、前記合成信号を生成する工程をさらに備える項目6の方法。
(項目8)
前記合成信号を生成する工程が、前記N個のピークそれぞれの周波数、振幅および位相を用いる工程をさらに備える項目7の方法。
(項目9)
前記選択されたピークのそれぞれを、前記ピークのそれぞれの周波数よりも低い周波数を有する周期関数で置き換えることによって、前記生成された合成信号が低い周波数にシフトされる項目8の方法。
(項目10)
幾つかの前記選択されたピークの少なくとも幾つかの位相を、[0,2π]ラジアンに亘る一様分布からランダムにあるいは疑似ランダムに選択された位相と置き換えることによって、前記合成信号の位相が少なくとも部分的にランダム化される項目8または9の方法。
(項目11)
前記位相のランダム化が調整可能である項目10の方法。
(項目12)
前記位相のランダム化が前記補聴器の安定性に応じて実行される項目10または11の方法。
(項目13)
前記周期関数が、例えば正弦波または正弦波の線形結合といった三角関数である項目6から12の何れか一項の方法。
(項目14)
入力変換器と、聴覚損失処理装置と、レシーバと、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタと、モデリングユニットと、結合器を備える補聴器であって、
前記入力変換器が、電気的入力信号を提供し、
前記聴覚損失処理装置が、前記補聴器の使用者の聴覚損失に合わせて、前記音声入力信号を処理するように構成されており、
前記レシーバが、前記聴覚損失処理装置からの音声出力信号を出力音信号に変換し、
前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタが、前記入力変換器に接続されており、
前記モデリングユニットが、前記ハイパスフィルタの出力に接続されており、
前記モデリングユニットにおいて、正弦波モデリングを用いて前記ハイパスフィルタの前記出力信号を修正し、修正された高周波数信号を生成しており、
前記修正された信号の位相が、少なくとも部分的にランダム化されており、
前記結合器が、前記ローパスフィルタの出力と前記モデリングユニットの出力に接続されており、
前記結合器が、前記電気的入力信号の前記ローパスフィルタを通過した部分と前記修正された高周波数信号を結合する補聴器。

Claims (14)

  1. 入力変換器と、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタと、合成ユニットと、結合器と、聴覚損失処理装置と、レシーバを備える補聴器であって、
    前記入力変換器が、入力信号を提供し、
    前記ハイパスフィルタが、前記入力信号のハイパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されており、
    前記ローパスフィルタが、前記入力信号のローパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されており、
    前記合成ユニットが、周期関数に基づくモデルを用いて、前記ハイパスフィルタを通過した部分から、合成信号を生成するように構成されており、
    前記合成信号の位相が、少なくとも部分的にランダム化されており、
    前記結合器が、前記ローパスフィルタを通過した部分と前記合成信号を結合し、結合済み信号を提供するように構成されており、
    前記聴覚損失処理装置が、前記補聴器の使用者の聴覚損失に合わせて前記結合済み信号を処理して、処理済み信号を提供するように構成されており、
    前記レシーバが、前記処理済み信号であってもよい音声出力信号を出力音信号に変換する補聴器。
  2. 前記周期関数が、例えば正弦波や正弦波の線形結合といった三角関数を含む請求項1の補聴器。
  3. 前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタが相補的である請求項1または2の補聴器。
  4. 前記合成信号の周波数を低減するように構成されている請求項1から3の何れか一項の補聴器。
  5. 前記位相のランダム化が調整可能である請求項1から4の何れか一項の補聴器。
  6. 補聴器の入力信号と出力信号を相関除去する方法であって、
    前記入力信号を高周波部分と低周波部分に分割する工程と、
    前記高周波部分とモデルに基づいて、合成信号を生成する工程であって、前記モデルが周期関数に基づいており、前記合成信号の位相が少なくとも部分的にランダム化された工程と、
    前記合成信号を前記低周波部分と結合する工程を備える方法。
  7. 前記高周波部分を複数のセグメントに分割する工程であって、前記セグメントは重なり合っていてもよい工程と、
    前記複数のセグメントの各セグメントに窓関数を適用して周波数領域に変換する工程と、
    各セグメントにおいてN個の最も高いピークを選択する工程であって、Nが少なくとも2であってもよい構成を備えており、
    前記合成信号を生成する工程が、前記選択されたピークのそれぞれを周期関数での置き換えを備える、あるいはそれにより実行される請求項6の方法。
  8. 前記合成信号を生成する工程が、前記N個のピークのそれぞれの周波数、振幅および位相を用いる工程を備える請求項7の方法。
  9. 前記生成された合成信号が、前記選択されたピークのそれぞれを、前記ピークのそれぞれの周波数よりも低い周波数を有する周期関数で置き換えることによって、周波数を低減される、請求項8の方法。
  10. 幾つかの前記選択されたピークの少なくとも幾つかの位相を、[0,2π]ラジアンに亘る一様分布からランダムにあるいは疑似ランダムに選択された位相と置き換えることによって、前記合成信号の位相が少なくとも部分的にランダム化される請求項8または9の方法。
  11. 前記位相のランダム化が調整可能である請求項10の方法。
  12. 前記位相のランダム化が前記補聴器の安定性に応じて実行される請求項10または11の方法。
  13. 前記周期関数が、例えば正弦波や正弦波の線形結合といった三角関数を含む請求項6から12の何れか一項の方法。
  14. 入力変換器と、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタと、モデリングユニットと、結合器と、聴覚損失処理装置と、レシーバを備える補聴器であって、
    前記入力変換器が、入力信号を提供し、
    前記ハイパスフィルタが、前記入力信号のハイパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されており、
    前記ローパスフィルタが、前記入力信号のローパスフィルタを通過した部分を提供するように構成されており、
    前記モデリングユニットが、正弦波モデリングを適用して前記ハイパスフィルタを通過した部分を修正し、修正された高周波信号を生成するように構成されており、
    前記修正された高周波信号の位相が少なくとも部分的にランダム化されており、
    前記結合器が、前記ローパスフィルタを通過した部分と前記修正された高周波信号を結合し、結合済み信号を提供し、
    前記聴覚損失処理装置が、前記補聴器の使用者の聴覚損失に合わせて、前記結合済み信号を処理するように構成されており、
    前記レシーバが、前記聴覚損失処理装置からの音声出力信号を出力音信号に変換する補聴器。
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