JP2011221257A - 吸音材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量で表面強度が強く難燃性に優れ、吸音性能に優れた吸音材料を提供する。
【解決手段】 吸音材料10は、熱硬化性樹脂発泡体からなる基材11の表面に、通気性接着剤層13を介して多孔質シート12を貼着することによって構成されており、該基材11については、表面に所定量の熱硬化性樹脂液を塗布し、該熱硬化性樹脂液の熱硬化性樹脂を硬化させて、その表層部分を補強層11aとすることにより、該基材11の表面が崩れることによる接着強度の低下を抑制している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等で使用される吸音材料に関するものである。
従来から、吸音材料として、合成繊維や天然繊維や無機繊維からなる繊維シートの積層材、あるいは成形物が使用されているが、このような繊維シートのみで適度な吸音性能を得ようとすると、積層材あるいは成形物の厚さや重量が過大なものとなってしまう。このため、該繊維シートを表皮材とし、その表皮材を発泡体からなる基材に積層した吸音材料が使用されている。そして自動車等で使用される吸音材料の発泡体には、軽くて難燃性に優れていることから、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン等といった熱硬化性樹脂からなるものが使用されている(特許文献1〜5参照)。
上記の吸音材料では、熱硬化性樹脂製の発泡体と繊維シートとを、ゴム系接着剤やホットメルト接着剤等で接着したり、あるいは繊維シートにフェノール樹脂やアルキルレゾルシン樹脂等の熱硬化性樹脂液の初期縮合物を含浸してBステージの状態としたうえで、該繊維シートを発泡体の表面に積層し、さらにホットメルト接着剤を用いることで、熱硬化性樹脂の加熱硬化と同時に繊維シートと発泡体を接着したりしている。
特開平7−60887号公報 特開2004−6629号公報 特開2007−133268号公報 特開2007−331673号公報 特開2008−174073号公報
ところが、上記従来の熱硬化性樹脂製の発泡体は、軽くて耐熱性が良好である反面、表面強度が弱く脆いという問題がある。該発泡体の表面強度を強くするには、発泡倍率を小さくすればよいが、軽量性が損なわれてしまう。また発泡体と繊維シートとを接着するホットメルト接着剤は、接着層が多孔質となるため通気性を確保することができ、吸音性能が良好であるが、その反面、点での接着となるため、接着強度が低くなるという問題がある。つまり、上記したように熱硬化性樹脂製の発泡体は表面強度が弱いため、ホットメルト接着剤によって点接着された発泡体の表面部分そのものが脆く崩れる(以下、「材破」ともいう)ことで接着強度が低くなって、繊維シートが発泡体から剥がれてしまう。またこのような接着強度の低下を抑制するには、ホットメルトフィルムやエマルジョンなどといった接着剤を熱硬化性樹脂製の発泡体の表面上に塗布等して接着剤層を形成し、発泡体と繊維シートとを接着剤層を介した面での接着とすればよいが、該発泡体の表面上に形成された該接着剤層は通気性を有しておらず、該接着剤層が該発泡体の表面の孔を塞いでしまうことで吸音性能が向上しなくなってしまう。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、軽量で表面強度が強く難燃性に優れ、吸音性能に優れた吸音材料を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の吸音材料の発明は、熱硬化性樹脂発泡体の表面に、所定量の熱硬化性樹脂液を塗布し、該熱硬化性樹脂液の熱硬化性樹脂を硬化させるとともに、通気性接着剤層を介して多孔質シートを貼着したことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸音材料の発明において、上記多孔質シートは、紙シート、または繊維シート、または紙シートに繊維シートを積層してなる積層シートであることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の吸音材料の発明において、該多孔質シートには、熱硬化性樹脂発泡体の表面に塗布する熱硬化性樹脂液と同系統の熱硬化性樹脂液が含浸されていることを要旨とする。
〔作用〕
本発明の吸音材料においては、熱硬化性樹脂発泡体の表面に熱硬化性樹脂液を塗布して硬化させることにより、該熱硬化性樹脂発泡体の表層部分を、該熱硬化性樹脂液の熱硬化性樹脂が硬化してなる補強層としている。この補強層により、熱硬化性樹脂発泡体の表面強度を向上させることができるため、該熱硬化性樹脂発泡体の表面の材破による接着強度の低下を抑制することができる。
また該補強層を形成することになる熱硬化性樹脂液は、熱硬化性樹脂発泡体の表面に塗布された際、該表面の孔の内面形状に追従するようにして該熱硬化性樹脂発泡体の表層部分に含浸されるため該補強層が多孔質となり、そのため該補強層は該熱硬化性樹脂発泡体の表面の孔を塞ぐことがないから、該熱硬化性樹脂発泡体の通気性を確保することができる。
さらに該補強層の形成は、発泡倍率を小さくすることによって為されるものではないため吸音材料の軽量化が損なわれることがなく、該補強層を形成する熱硬化性樹脂は難燃性に優れるため吸音材料を難燃性に優れたものとすることができる。
なお熱硬化性樹脂発泡体に対する熱硬化性樹脂液の塗布量は、該熱硬化性樹脂発泡体の表層部分を十分に補強しつつ、該熱硬化性樹脂発泡体の通気性を確保するという観点から、望ましくは固形分として10〜100g/mである。
〔効果〕
本発明にあっては、軽量で表面強度が強く難燃性に優れ、吸音性能に優れた吸音材料を提供することができる。
実施形態の吸音材料を示す断面図。 通気抵抗の測定方法を説明する概略図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、吸音材料10は、熱硬化性樹脂発泡体からなる基材11の一面に、通気性接着剤からなる通気性接着剤層13を介して、多孔質シート12を貼着することによって構成されている。
該基材11の表面で一面の表層部分は、該基材11の表面に熱硬化性樹脂液が塗布されることで含浸して、さらに該熱硬化性樹脂液中の熱硬化性樹脂が硬化することによって、補強層11aとされている。
該多孔質シート12は、紙シート12aに繊維シート12bを積層してなる積層シートによって構成されている。
以下に吸音材料10の各材料について詳説する。
[熱硬化性樹脂発泡体]
上記基材11の熱硬化性樹脂発泡体に用いることのできる熱硬化性樹脂としては、難燃性に優れるとともに、発泡体とした状態で吸音性能が良好であるという観点から、メラミン樹脂、あるいは尿素樹脂等のアミノ系樹脂が挙げられる。また該熱硬化性樹脂発泡体には、連続気泡のものと独立気泡のものとがあるが、本発明の吸音材料10の基材11には、連続気泡のものが用いられる。これは、基材11に所要の通気性を付与することによって吸音材料10による吸音性能の向上を図ることが出来るとともに、熱硬化性樹脂液を塗布し含浸させることによって該熱硬化性樹脂発泡体の表層部分を補強層11aとするためである。
本発明で用いられる熱硬化性樹脂発泡体としては、連続気泡のメラミン樹脂発泡体が特に望ましい。これは、連続気泡のメラミン樹脂発泡体は、その内部が微細な繊維の集合体の様な構造となり、難燃性に優れるとともに特に優れた吸音性能を有するためである。
なお熱硬化性樹脂は、機械的にまたは発泡剤によって発泡される。機械的に発泡させる場合は、例えば攪拌装置、バブリング装置、減圧装置などが用いられ、さらにこれら装置と併せて空気やCOなどといった気体を吹き込むための装置を用いてもよい。発泡剤としては既存の何れのものを用いてもよく、例えばアゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホヒドラジド化合物などが挙げられる。
[熱硬化性樹脂液]
上記したように、本発明に係る吸音材料10の基材11にあっては、熱硬化性樹脂発泡体の表面に熱硬化性樹脂液が塗布、含浸されて硬化されることで、該熱硬化性樹脂発泡体の表層部分が補強層11aとされる。
該熱硬化性樹脂液の熱硬化性樹脂としては、例えばウレタン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、特に加熱によりエステル結合を形成して硬化する熱硬化性アクリル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等が使用されるが、該合成樹脂を生成するウレタン樹脂プレポリマー、尿素樹脂プレポリマー(初期縮合体)、フェノール樹脂プレポリマー(初期縮合体)、ジアリルフタレートプレポリマー、アクリルオリゴマー、多価イソシアナート、メタクリルエステルモノマー、ジアリルフタレートモノマー等のプレポリマー、オリゴマー、モノマー等の合成樹脂前駆体が使用されてもよい。
そして上記熱硬化性樹脂が、水溶液、水性エマルジョン、水性ディスパーションの形とされたり、あるいは有機溶剤溶液の形とされたりすることにより、熱硬化性樹脂液として使用される。また難燃性を阻害しない程度であれば、所望に応じて若干量の熱可塑性樹脂を混合使用してもよい。さらに上記熱硬化性樹脂あるいは合成樹脂前駆体は二種以上が混合使用されてもよい。
〈フェノール系化合物〉
本発明で使用される熱硬化性樹脂として望ましいのは、フェノール系樹脂である。該フェノール系樹脂は、フェノール系化合物とホルムアルデヒドおよび/またはホルムアルデヒド供与体とを縮合させることによって得られる。
上記フェノール系樹脂に使用されるフェノール系化合物としては、一価フェノールであってもよいし、多価フェノールであってもよいし、一価フェノールと多価フェノールとの混合物であってもよいが、一価フェノールのみを使用した場合、硬化時および硬化後にホルムアルデヒドが放出され易いため、好ましくは多価フェノールまたは一価フェノールと多価フェノールとの混合物を使用する。
(一価フェノール)
上記一価フェノールとしては、フェノールや、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、キシレノール、3,5−キシレノール、ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノール、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノール、m−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,4,6−トリニトロフェノール等の一価フェノール置換体、ナフトール等の多環式一価フェノールなどが挙げられ、これら一価フェノールは単独でまたは二種以上混合して使用することが出来る。
(多価フェノール)
上記多価フェノールとしては、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノール、ジヒドロキシナフタリン等が挙げられ、これら多価フェノールは単独でまたは二種以上混合して使用することができる。多価フェノールのうち好ましいものは、レゾルシンまたはアルキルレゾルシンであり、特に好ましいものはレゾルシンよりもアルデヒドとの反応速度が速いアルキルレゾルシンである。
アルキルレゾルシンとしては、例えば5−メチルレゾルシン、5−エチルレゾルシン、5−プロピルレゾルシン、5−n−ブチルレゾルシン、4,5−ジメチルレゾルシン、2,5−ジメチルレゾルシン、4,5−ジエチルレゾルシン、2,5−ジエチルレゾルシン、4,5−ジプロピルレゾルシン、2,5−ジプロピルレゾルシン、4−メチル−5−エチルレゾルシン、2−メチル−5−エチルレゾルシン、2−メチル−5−プロピルレゾルシン、2,4,5−トリメチルレゾルシン、2,4,5−トリエチルレゾルシン等がある。エストニア産オイルシェールの乾留によって得られる多価フェノール混合物は安価であり、かつ5−メチルレゾルシンのほか反応性の高い各種アルキルレゾルシンを多量に含むので、本発明において特に好ましい多価フェノール原料である。
なお上記多価フェノールのうち、レゾルシンおよびアルキルレゾルシン等のレゾルシノール系化合物の一種または二種以上の混合物(エストニア産オイルシェールの乾留によって得られる多価フェノール混合物を含む)と、アルデヒド及び/又はアルデヒド供与体からなるレゾルシノール系樹脂は、本発明の熱硬化性樹脂として使用することが望ましい。
(ホルムアルデヒド供与体)
本発明では上記フェノール系化合物とホルムアルデヒドおよび/またはホルムアルデヒド供与体が縮合せしめられるが、上記ホルムアルデヒド供与体とは分解するとホルムアルデヒドを生成供与する化合物またはそれらの二種以上の混合物を意味する。このようなアルデヒド供与体としては例えばパラホルムアルデヒド、トリオキサン、ヘキサメチレンテトラミン、テトラオキシメチレン等が例示される。本発明ではホルムアルデヒドとホルムアルデヒド供与体とを合わせて、以下ホルムアルデヒド類と云う。
(フェノール系樹脂の製造)
上記フェノール系樹脂には二つの型があり、上記フェノール系化合物に対してホルムアルデヒド類を過剰にしてアルカリ触媒で反応することによって得られるレゾールと、ホルムアルデヒド類に対してフェノールを過剰にして酸触媒で反応することによって得られるノボラックとがあり、レゾールはフェノールとホルムアルデヒドが付加した種々のフェノールアルコールの混合物からなり、通常水溶液で提供され、ノボラックはフェノールアルコールに更にフェノールが縮合したジヒドロキシジフェニルメタン系の種々な誘導体からなり、通常粉末で提供される。
本発明に使用されるフェノール系樹脂にあっては、まず上記フェノール系化合物とホルムアルデヒド類とを縮合させて初期縮合物とし、該初期縮合物を熱硬化性樹脂発泡体に付着させた後、硬化触媒および/または加熱によって樹脂化する。
上記縮合物を製造するには、一価フェノールとホルムアルデヒド類とを縮合させて一価フェノール単独初期縮合物としてもよいし、また一価フェノールと多価フェノールとの混合物とホルムアルデヒド類とを縮合させて一価フェノール−多価フェノール初期共縮合物としてもよい。上記初期縮合物を製造するには、一価フェノールと多価フェノールのどちらか一方または両方をあらかじめ初期縮合物としておいてもよい。
本発明において、望ましいフェノール系樹脂は、フェノール−アルキルレゾルシン共縮合物である。上記フェノール−アルキルレゾルシン共縮合物は、該共縮合物(初期共縮合物)の水溶液の安定が良く、かつフェノールのみからなる縮合物(初期縮合物)に比較して、常温で長期間保存することが出来るという利点がある。また該水溶液をシート基材に含浸あるいは塗布させ、プレキュアして得られる繊維シートの安定性が良く、該繊維シートを長期間保存しても成形性を喪失しない。また更にアルキルレゾルシンはホルムアルデヒド類との反応性が高く、遊離アルデヒドを捕捉して反応するので、樹脂中の遊離アルデヒド量が少なくなる等の利点も有する。
上記フェノール−アルキルレゾルシン共縮合物の望ましい製造方法は、まずフェノールとホルムアルデヒド類とを反応させてフェノール系樹脂初期縮合物を製造し、次いで該フェノール系樹脂初期縮合物にアルキルレゾルシンを添加し、所望なればホルムアルデヒド類を添加して反応せしめる方法である。
例えば、上記(a)一価フェノールおよび/または多価フェノールとホルムアルデヒド類との縮合では、通常一価フェノール1モルに対し、ホルムアルデヒド類0.2〜3モル、多価フェノール1モルに対し、ホルムアルデヒド類0.1〜0.8モルと、必要に応じて溶剤、第三成分とを添加し、液温55〜100℃で8〜20時間加熱反応させる。このときホルムアルデヒド類は、反応開始時に全量加えてもよいし、分割添加または連続滴下してもよい。
更に本発明では、上記フェノール系樹脂として、所望なれば、尿素、チオ尿素、メラミン、チオメラミン、ジシアンジアミン、グアニジン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、2,6ジアミノ−1,3−ジアミンのアミノ系樹脂単量体および/または該アミノ系樹脂単量体からなる初期縮合体を添加してフェノール系化合物および/または初期縮合物と共縮合せしめてもよい。
上記フェノール系樹脂の製造の際、必要に応じて反応前あるいは反応中あるいは反応後に、例えば塩酸、硫酸、オルト燐酸、ホウ酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β−スルホン酸等の無機または有機酸、蓚酸ジメチルエステル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル酸無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、燐酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、モノクロル酢酸またはそのナトリウム塩、α,α’−ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸塩、サルチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダクト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−トリメチルタウリン、塩化亜鉛、塩化第2鉄等の酸性物質、アンモニア、アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、石灰等のアルカリ土類金属の酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類等のアルカリ性物質を触媒またはpH調整剤として混合してもよい。
本発明のフェノール系樹脂の初期縮合物(初期共縮合物を含む)には、更に、上記ホルムアルデヒド類あるいはアルキロール化トリアゾン誘導体等の硬化剤を添加混合しても良い。
上記アルキロール化トリアゾン誘導体は尿素系化合物と、アミン類と、ホルムアルデヒド類との反応によって得られる。アルキロール化トリアゾン誘導体の製造に使用される上記尿素系化合物として、尿素、チオ尿素、メチル尿素等のアルキル尿素、メチルチオ尿素等のアルキルチオ尿素、フェニル尿素、ナフチル尿素、ハロゲン化フェニル尿素、ニトロ化アルキル尿素等の単独または二種以上の混合物が例示される。特に望ましい尿素系化合物は尿素またはチオ尿素である。またアミン類としてメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン等の脂肪族アミン、ベンジルアミン、フルフリルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン類のほか更にアンモニアが例示され、これらは単独でまたは二種以上の混合物として使用される。上記アルキロール化トリアゾン誘導体の製造に使用されるホルムアルデヒド類はフェノール系樹脂の初期縮合物の製造に使用されるホルムアルデヒド類と同様なものである。
上記アルキロール化トリアゾン誘導体の合成には、通常、尿素系化合物1モルに対してアミン類および/またはアンモニアは0.1〜1.2モル、ホルムアルデヒド類は1.5〜4.0モルの割合で反応させる。上記反応の際、これらの添加順序は任意であるが、好ましい反応方法としては、まずホルムアルデヒド類の所要量を反応器に投入し、通常60℃以下の温度に保ちながらアミン類および/またはアンモニアの所要量を徐々に添加し、更に所要量の尿素系化合物を添加し、80〜90℃で2〜3時間攪拌加熱して反応せしめる方法がある。ホルムアルデヒド類としては通常37%ホルマリンが用いられるが、反応生成物の濃度をあげるためにその一部をパラホルムアルデヒドに置き換えても良い。またヘキサメチレンテトラミンを用いると、より高い固形分の反応生成物が得られる。尿素系化合物と、アミン類および/またはアンモニアと、ホルムアルデヒド類との反応は通常水溶液で行われるが、水の一部または全部に代えてメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類の単独または二種以上の混合物が使用されても差し支えないし、またアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等の水可溶性有機溶剤の単独または二種以上の混合物が添加使用出来る。上記硬化剤の添加量はホルムアルデヒド類の場合は本発明のフェノール系樹脂の初期縮合物(初期共縮合物)100質量部に対して10〜100質量部、アルキロール化トリアゾン誘導体の場合は上記フェノール系樹脂の初期縮合物(初期共縮合物)100質量部に対して10〜500質量部である。
(フェノール系樹脂のスルホメチル化および/またはスルフィメチル化)
水溶性フェノール系樹脂の安定性を改良するために、上記フェノール系樹脂をスルホメチル化および/またはスルフィメチル化することが望ましい。
(スルホメチル化剤)
水溶性フェノール系樹脂の安定性を改良するために使用できるスルホメチル化剤としては、例えば、亜硫酸、重亜硫酸またはメタ重亜硫酸と、アルカリ金属またはトリメチルアミンやベンジルトリメチルアンモニウム等の第四級アミンもしくは第四級アンモニウムとを反応させて得られる水溶性亜硫酸塩や、これらの水溶性亜硫酸塩とアルデヒドとの反応によって得られるアルデヒド付加物が例示される。
該アルデヒド付加物とは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロラール、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒドと、上記水溶性亜硫酸塩とが付加反応したものであり、例えばホルムアルデヒドと亜硫酸塩からなるアルデヒド付加物は、ヒドロキシメタンスルホン酸塩である。
(スルフィメチル化剤)
水溶性フェノール系樹脂の安定性を改良するために使用できるスルフィメチル化剤としては、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラート(ロンガリット)、ベンズアルデヒドナトリウムスルホキシラート等の脂肪族、芳香族アルデヒドのアルカリ金属スルホキシラート類、ナトリウムハイドロサルファイト、マグネシウムハイドロサルファイト等のアルカリ金属、アルカリ土類金属のハイドロサルファイト(亜ジチオン酸塩)類、ヒドロキシメタンスルフィン酸塩等のヒドロキシアルカンスルフィン酸塩等が例示される。
上記フェノール系樹脂初期縮合物をスルホメチル化および/またはスルフィメチル化する場合、該初期縮合物に任意の段階でスルホメチル化剤および/またはスルフィメチル化剤を添加して、フェノール系化合物および/または初期縮合物をスルホメチル化および/またはスルフィメチル化する。
スルホメチル化剤および/またはスルフィメチル化剤の添加は、縮合反応前、反応中、反応後のいずれの段階で行ってもよい。
スルホメチル化剤および/またはスルフィメチル化剤の総添加量は、フェノール系化合物1モルに対して、通常0.001〜1.5モルである。0.001モル以下の場合はフェノール系樹脂の親水性が充分でなく、1.5モル以上の場合はフェノール系樹脂の耐水性が悪くなる。製造される初期縮合物の硬化性、硬化後の樹脂の物性等の性能を良好に保持するためには、0.01〜0.8モル程度とするのが好ましい。
初期縮合物をスルホメチル化および/またはスルフィメチル化するために添加されるスルホメチル化剤および/またはスルフィメチル化剤は、該初期縮合物のメチロール基および/または該初期縮合物の芳香環と反応して、該初期縮合物にスルホメチル基および/またはスルフィメチル基が導入される。
このようにしてスルホメチル化および/またはスルフィメチル化したフェノール系樹脂の初期縮合物の水溶液は、酸性(pH1.0)〜アルカリ性の広い範囲で安定であり、酸性、中性およびアルカリ性のいずれの領域でも硬化することが出来る。特に、酸性側で硬化させると、残存メチロール基が減少し、硬化物が分解してホルムアルデヒドを発生するおそれがなくなる。
[多孔質シート]
上記したように本実施形態の多孔質シート12は、紙シート12aに繊維シート12bを積層した積層シートからなる。
〔紙シート〕
上記紙シート12aは、吸音性能の向上を図るとともに、吸音材料10における通気抵抗の調整を簡易なものとするという観点から設けられたものであり、多孔質パルプ繊維のみ、あるいは多孔質パルプ繊維と通常繊維(非多孔質パルプ繊維)とを混合した混合繊維からなる。紙シート12aに混合繊維を使用する場合、吸音材料10を軽量でかつ優れた緩衝吸音性能を示すものにするという観点から、混合繊維中における多孔質パルプ繊維の混合比率は90質量%以上であり、望ましくは95質量%以上である。
そして該紙シート12aは、多孔質パルプ繊維あるいは混合繊維に抄造法、ニードルパンチング法等の方法を適用することで得られる。
上記紙シート12aの単位面積あたりの質量(目付量)は、所要の通気性を保持しつつも所要の強度を満たすという観点から、望ましくは10〜50g/mである。該目付量が10g/mに満たない場合、該紙シート12aの強度が低下して成形時に該紙シート12aの破れが生じ易くなる。目付量が50g/mを越える場合、通気性が低下することで緩衝吸音性能が悪くなるとともに、成形性が低下して皺が生じ易くなる。
上記紙シート12aの具体例としては、表面に皺や凹凸が無いフラット紙、表面に縮緬状の皺が形成されたクレープ加工紙、表面に多数の凹凸が形成されたエンボス加工紙、表面に皺と凹凸の両方が形成されたクレープエンボス加工紙が挙げられる。これらの中でも、緩衝吸音性能に優れ、かつ延伸性に富むため成形性が良好であるという観点から、クレープ加工紙、クレープエンボス加工紙が望ましい。
(多孔質パルプ繊維)
上記多孔質パルプ繊維は、非木材系植物繊維および/または木材系植物繊維からなり、針葉樹や広葉樹のチップを原料とし、叩解度がJIS P 8121−1995の4.カナディアン・スタンダード・フリーネスに規定されるカナダ標準型ろ水度で350〜650ml(CSF)の範囲のものである。
上記叩解はコニカルリファイナー、ディスクリファイナー等によって行われる。パルプ繊維の叩解度が650ml(CSF)を超えている場合には、パルプ繊維のケバや同心円状の緩みが不充分となり、パルプ繊維表面に開口する多数の細孔による多孔質化が不充分となり空隙率が低下して吸音材3の緩衝吸音性能に悪影響が及ぼされる。一方350ml(CSF)を下回るとパルプ繊維がフィブリル化し細分化されてしまい、微細繊維が増加するので、かかるパルプ繊維からなる紙材シートの密度が高くなり、吸音材料10の吸音特性に悪影響が及ぼされる。
(通常繊維)
上記通常繊維(非多孔質パルプ繊維)としては、例えばポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の有機合成繊維、とうもろこしやサトウキビ等の植物から抽出された澱粉からなる生分解繊維(ポリ乳酸繊維)、パルプ、木綿、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維、ケナフ繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿繊維等の無機繊維、あるいはこれらの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた再生繊維の1種または2種以上の繊維が使用される。望ましい繊維としては、PETボトル等のポリエステル製品廃棄物から再生した再生ポリエステル繊維がある。
〔繊維シート〕
上記繊維シート12bは、吸音材料10の吸音性能の向上を図るという観点から設けられたものであり、該繊維シート12bには繊維材料からなる不織布、繊維編織物等といった通気性を有するものが使用されている。
該繊維材料としては、上記紙シート12aの通常繊維で挙げたものが使用可能である。また金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等の無機繊維、石綿繊維等の鉱物繊維、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、羊毛(天然ウール)等の獣毛繊維などといった不燃・難燃・防炎繊維を使用した場合、吸音材料10に耐熱・不燃・難燃・防炎性を付与することが可能となる。
該繊維シート12bの単位面積あたりの質量(目付量)は、15〜1000g/mの範囲が望ましい。また該繊維シート12bの密度は、5〜300kg/mの範囲が望ましい。単位面積あたりの質量が15g/mあるいは密度が5kg/mに満たない場合、該繊維シート12bの強度が低下してしまうおそれがあり、また騒音が緩衝されることなく該繊維シート12bを通り抜けてしまうことで吸音性能を十分に発揮できなくなるおそれがある。単位面積あたりの質量が1000g/mあるいは密度が300kg/mを超える場合、吸音材料10の軽量化が損なわれるとともに、該繊維シート12bを騒音が十分に通り抜けることが出来なくなって吸音性能を十分に発揮できなくなるおそれがある。
〔熱硬化性樹脂の塗布または含浸〕
上記紙シート12a、上記繊維シート12bのうち少なくとも何れか1つは、剛性や成形性の付与、あるいは通気抵抗の調整等を目的として、熱硬化性樹脂等を塗布および/または含浸させてもよく、また繊維シート12bの製造時等に熱硬化性樹脂等を混合させてもよい。熱硬化性樹脂としては、上記熱硬化性樹脂液で挙げたものが使用可能である。
また熱硬化性樹脂を塗布または含浸させる場合、接着強度の向上を図るという観点から、上記基材11に塗布されてその表層部分を補強層11aとする熱硬化性樹脂液の熱硬化性樹脂と同系統のものを使用することがより望ましい。つまり紙シート12aおよび繊維シート12bの積層シートからなる多孔質シート12は、基材11の表層部分であって補強層11aの表面に通気性接着剤層13を介して接着されるが、該接着においては異なる系統のものを接着することに比べて、例えば補強層11aの形成に使用された熱硬化性樹脂がフェノール系のものであれば多孔質シート12にもフェノール系のものを用い、アクリル系のものであればアクリル系のものを用いる等のように同系統のものを接着する方が接着強度を高くすることができるためである。
〔積層シート〕
上記紙シート12aと、上記繊維シートとを積層して積層シートとする場合は、通常の溶液型や水性エマルジョン型の接着剤、粉末状、くもの巣状、溶液型、あるいは水性エマルジョン型のホットメルト接着剤等が使用される。粉末状、くもの巣状のホットメルト接着剤の場合には多孔質な通気性接着剤層となるため通気性を確保でき、積層シートの通気性を阻害しない。
溶液型あるいは水性エマルジョン型の接着剤の場合にはスプレー塗装あるいはシルク印刷塗装、オフセット印刷塗装等によって点状に接着剤を塗布し、積層材の通気性を確保することが望ましい。
〔吸音材料〕
上記吸音材料10は、熱硬化性樹脂発泡体からなる基材11の表面に所定の塗布量で熱硬化性樹脂液を塗布した後に加熱することで該基材11の表層部分であって補強層11aになる部分をBステージの状態としておき、その後、該基材11または上記多孔質シート12に通気性接着剤を塗布し、さらに後、該基材11上に該多孔質シート12を積層したうえで加熱することにより、熱硬化性樹脂を硬化させて補強層11aを形成するとともに、通気性接着剤からなる通気性接着剤層13を介して基材11と多孔質シート12とを接着することによって得られる。
上記熱硬化性樹脂液の塗布量は、望ましくは固形分として10〜100g/mである。塗布量が10g/mに満たない場合、基材11の表面を補強層11aによって十分に補強することができず、塗布量が100g/mを超える場合、含浸された熱硬化性樹脂液が熱硬化性樹脂発泡体の表面の孔を埋めてしまうことで補強層11aが十分に多孔質とならず、通気性が低下して吸音性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
上記通気性接着剤には、通気性接着剤層を多孔質なものとして通気性を確保し、基材11の通気性を阻害しないようにするという観点から、粉末状、くもの巣状のホットメルト接着剤を使用することが望ましい。また通気性接着剤として溶液状あるいは水性エマルジョンを用い、該通気性接着剤をスプレー塗装、シルク印刷、オフセット印刷等によって点状あるいは線状に塗布してもよい。ホットメルト接着剤の粉末を撒布する場合は、吸音性能を良好なものとするという観点から、ホットメルト接着剤粉末の篩分け法による粒度が80〜500μm、軟化温度が80〜180℃の範囲、撒布量は2〜40g/mの範囲とすることが望ましい。
本発明の吸音材料において、熱硬化性樹脂発泡体からなる基材11への熱硬化性樹脂液の塗布や含浸、あるいは上記紙シート12a、繊維シート12bまたは多孔質シート12への熱硬化性樹脂液等の塗布や含浸は、通常は樹脂の水性エマルジョンあるいは水性ディスパージョンに該熱硬化性樹脂発泡体等を浸漬するか、あるいはナイフコーター、ロールコーター、フローコーター等によって塗布する。該樹脂を含浸または塗布した多孔質シート12等の中での樹脂量を調節するには、樹脂を含浸または塗布後、該多孔質シート12等を絞りロールやプレス盤を使用して絞る。
[通気抵抗]
通気抵抗R(Pa・s/m)とは、通気性材料の通気の程度を表す尺度である。この通気抵抗Rの測定は定常流差圧測定方式により行われる。図2に示すように、シリンダー状の通気路W内に試験片Tを配置し、一定の通気量V(図中矢印の向き)の状態で図中矢印の始点側の通気路W内の圧力P1と、図中矢印の終点P2の圧力差を測定し、次式より通気抵抗Rを求めることが出来る。
R=ΔP/V
ここで、ΔP(=P1−P2):圧力差(Pa)、V:単位面積当りの通気量(m3/m2・s)である。なお通気抵抗R(Pa・s/m)は通気度C(m/Pa・s)とC=1/Rの関係にある。
通気抵抗は、例えば、通気性試験機(製品名:KES−F8−AP1、カトーテック株式会社製、定常流差圧測定方式)によって測定することが出来る。
吸音材料10の通気抵抗は、0.2〜10.0kPa・s/mに設定することが望ましい。通気抵抗が0.2kPa・s/mに満たない場合、該吸音材料10が騒音に対して十分な緩衝吸音性能を発揮することができず、通気抵抗が10.0kPa・s/mを超える場合、該吸音材料10の内部へ騒音が入り込めずに却って騒音が増してしまうおそれがある。
上記多孔質シート12の通気抵抗は、上記吸音材料10の通気抵抗が0.2〜10.0kPa・s/mの範囲となるように適宜設定すればよく、望ましくは0.07〜8.00kPa・s/mの範囲である。該多孔質シート12の通気抵抗が0.07kPa・s/mに満たない場合、吸音材料10の通気抵抗が0.2kPa・s/mに満たなくなるおそれがあり、8.00kPa・s/mを超える場合、吸音材料10の通気抵抗が10.0kPa・s/mを超えてしまうおそれがある。
なお該多孔質シート12の通気抵抗は、上記紙シート12aの通気抵抗を調整することで簡易に調整可能であり、また該紙シート12aの通気抵抗は、パルプ繊維の叩解度や繊維相互の絡みや目付量や密度で調整することができ、さらに熱硬化性樹脂の塗布量または含浸量で調整することも可能である。加えて該多孔質シート12の通気抵抗は、上記繊維シート12bへの熱硬化性樹脂の塗布量または含浸量で調整することも可能である。
〔第三成分〕
上記紙シート12aおよび/または上記繊維シート12bには、難燃剤が添加されてもよい。該難燃剤としては、例えば燐系難燃剤、窒素系難燃剤、硫黄系難燃剤、ホウ素系難燃剤、臭素系難燃剤、グアニジン系難燃剤、燐酸塩系難燃剤、燐酸エステル系難燃剤、アミノ樹脂系難燃剤、膨張黒鉛等がある。
本発明で使用する合成樹脂あるいは合成樹脂前駆体には、更に、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、雲母、珪藻土、ドロマイト、石膏、タルク、クレー、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、ホワイトカーボン、カーボンブラック、鉄粉、アルミニウム粉、ガラス粉、石粉、高炉スラグ、フライアッシュ、セメント、ジルコニア粉等の無機充填材;天然ゴムまたはその誘導体;スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、イソプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等の合成ゴム;ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、澱粉、澱粉誘導体、ニカワ、ゼラチン、血粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子や天然ガム類;木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦粉、米粉等の有機充填材;ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ブチリルステアレート、グリセリンモノステアレート等の脂肪酸のエステル類;脂肪酸アミド類;カルナバワックス等の天然ワックス類、合成ワックス類;パラフィン類、パラフィン油、シリコンオイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、グリス等の離型剤;アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アゾビス−2,2’−(2−メチルグロピオニトリル)等の有機発泡剤;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム等の無機発泡剤;シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、発泡ガラス、中空セラミックス等の中空粒体;発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン等のプラスチック発泡体や発泡粒;顔料、染料、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、燐系化合物、窒素系化合物、硫黄系化合物、ホウ素系化合物、臭素系化合物、グアニジン系化合物、燐酸塩系化合物、燐酸エステル系化合物、アミノ系樹脂等の難燃剤、難燃剤、防炎剤、撥水剤、撥油剤、防虫剤、防腐剤、ワックス類、界面活性剤、滑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤;DBP、DOP、ジシクロヘキシルフタレートのようなフタル酸エステル系可塑剤やその他のトリクレジルホスフェート等の可塑剤等を添加、混合してもよい。
〔実施形態の変更例〕
本発明は上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば以下に示すように変更してもよい。
本発明の多孔質シートにあっては、上記紙シート12aに繊維シート12bを積層してなる積層シートの他、紙シート12aのみ、あるいは繊維シート12bのみを多孔質シートとして使用してもよい。さらには、例えば通気性ポリウレタン発泡体、通気性ポリエチレン発泡体、通気性ポリプロピレン発泡体、通気性フェノール樹脂発泡体、通気性メラミン樹脂発泡体等の通気性プラスチック発泡体からなるシートを多孔質シートとして用いてもよい。
以下に本発明を更に具体的に説明するための実施例を記載するが、本発明は該実施例にのみ限定されるものではない。
〔実施例1〕
A:基材
厚さが20mm、密度が7.75kg/m、通気抵抗が0.627kPa・s/mの連続気泡のメラミン発泡体の一面(表面)に、フェノール−アルキルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期共縮合物(固形分40質量%水溶液)が30質量部と水が70質量部とからなる熱硬化性樹脂液を、固形分として12g/mの塗布量となるようにスプレー方法で塗布した後、加熱を140℃で2分間行い、Bステージ状態とした基材を得た。該基材の通気抵抗は、0.702kPa・s/mであった。
B:多孔質シート
ポリエステル繊維を用い、スパンボンド法により、目付量:30g/mの繊維シートからなる多孔質シートを得た。その後、該多孔質シートに対して、フェノール−アルキルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期共縮合物(固形分40質量%水溶液)が40質量部と、フッ素系撥水剤(固形分20質量%水溶液)が3質量部と、チッ素/リン含有難燃剤(固形分45質量%水溶液)が5質量部と、水が52質量部と、からなる樹脂液を、固形分として30g/mの塗布量となるようにロールコーター方法で含浸させた。さらに該多孔質シートの一面(裏面)にホットメルト接着剤として、共重合ポリアミド粉末(粒度:20〜80μm、軟化点:125℃)が25質量部と水が75質量部とからなる分散液を、固形分として10g/mの塗布量となるようにスプレー方法で塗布した後、加熱を140℃で3分間行うことで、裏面に通気性接着剤層が設けられたうえ、Bステージ状態とした多孔質シートを得た。該多孔質シートの通気抵抗は、0.073kPa・s/mであった。
C:吸音材料
上記Aで得られた基材の表面に、上記Bで得られた多孔質シートの裏面を重ねて積層し、プレス成形機にて180℃で1分間の加圧および加熱を行うことで、基材と多孔質シートを接着し、かつそれぞれに塗布または含浸された樹脂を硬化させることで、基材の表層部分を熱硬化性樹脂からなる補強層とした実施例1の試料を得た。
〔比較例1〕
上記実施例1において、基材の一面への熱硬化性樹脂液の塗布を省略した他は同様にして、基材の表層部分を補強層としていない比較例1の試料を得た。
〔比較例2〕
上記実施例1において、基材の一面への塗布を熱硬化性樹脂液に代えて、アクリルエマルジョン(固形分40質量%水溶液)が30質量部と水が70質量部とからなる熱可塑性樹脂液とした他は同様にして、基材の表層部分を熱可塑性樹脂からなる補強層とした比較例2の試料を得た。
〔性能試験〕
上記実施例1および比較例1,2について、接着力、難燃性、吸音率の性能試験を行った。その結果を表1に示す。
なお、接着力については、引っ張り試験機を用い、引っ張り速度200mm/min、剥離幅25mm、25℃での180°剥離試験によって基材と多孔質シートとの接着力を測定したが、基材が材破した場合は材破時の測定値を接着力とした。難燃性については、UL94規格に準じて難燃性試験を行った。吸音率については、多孔質シート側を音波発生源に向けて垂直入射法による吸音率を測定した。

上記の結果より、実施例1の試料は、基材が材破したときの接着力が4.5N/25mmという優れた値を示し、また難燃性と吸音率についても優れた値を示した。
比較例1の試料は、基材が材破したときの接着力が0.8N/25mmという低い値を示し、補強層が形成されていない分、接着強度が低くなっていることが示された。
比較例2の試料は、基材が材破したときの接着力が2.1N/25mmと良好な値を示したが、難燃性がHBと低く、また2000Hzを超える音に対する吸音率が悪かった。吸音率については熱可塑性樹脂からなる補強層がフィルム状となって基材の表面の孔を塞いだためと考えられる。
〔実施例2〕
A:基材
厚さが30mm、密度が9.35kg/m、通気抵抗が0.327kPa・s/mの連続気泡のメラミン発泡体の一面(表面)に、フェノール−アルキルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期共縮合物(固形分40質量%水溶液)が30質量部と水が70質量部とからなる熱硬化性樹脂液を、固形分として30g/mの塗布量となるようにスプレー方法で塗布した後、加熱を140℃で2分間行い、Bステージ状態とした基材を得た。該基材の通気抵抗は、0.352kPa・s/mであった。
B:多孔質シート
ポリエステル繊維を用い、ニードルパンチング法により、目付量:80g/mの繊維シートを得た。該繊維シートの一面(裏面)には、共重合ポリエステル粉末(粒度:200〜500μm、軟化点:155℃)を5g/mの塗布量となるように散布した。
パルプ繊維を400ml(CSF)で叩解し、目付量:27g/m、クレープ率:20%のクレープ加工紙からなる通気抵抗:0.804kPa・s/mの紙シートを得た。
繊維シートの一面(裏面)に上記紙シートを積層し、紙シート側から200℃のロールにて軽く圧着し、繊維シートと紙シートを接着して多孔質シートを得た。
上記多孔質シートの紙シート側となる一面(裏面)に共重合ポリエステル粉末(粒度:200〜500μm、軟化点:135℃)を5g/mの塗布量となるように散布し、140℃で加熱して、裏面に通気性接着剤層を設けた多孔質シートを得た。
さらに通気性接着剤層を設けた多孔質シートに対し、繊維シート側となる他面(表面)側から、フェノール−アルキルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期共縮合物(固形分40質量%水溶液)が40質量部と、フッ素系撥水剤(固形分20質量%水溶液)が3質量部と、チッ素/リン含有難燃剤(固形分45質量%水溶液)が5質量部と、水が52質量部と、からなる樹脂液を、固形分として30g/mの塗布量となるようにロールコーター方法で含浸させた後、加熱を130℃で4分間行うことで、Bステージ状態とした多孔質シートを得た。該多孔質シートの通気抵抗は、0.985kPa・s/mであった。
C:吸音材料
上記Aで得られた基材の表面に、上記Bで得られた多孔質シートの裏面を重ねて積層し、プレス成形機にて200℃で1分間の加圧および加熱を行うことで、基材と多孔質シートを接着し、かつそれぞれに塗布または含浸された樹脂を硬化させることで、基材の表層部分を熱硬化性樹脂からなる補強層とした実施例2の試料を得た。
該実施例2の試料は、基材と多孔質シートの接着強度が高く、難燃性に優れ、吸音率に優れたものであり、自動車のエンジンフードサイレンサ、アンダーカバーサイレンサ、ダッシュサイレンサ、コンプレッサーなどに有用なものとなった。
本発明の吸音材料は軽量で吸音性能に優れるとともに、基材と多孔質シートの接着強度が高く、難燃性に優れることから、自動車の吸音材料として特に有用であり、産業上利用可能である。
10 吸音材料
11 基材
11a 補強層
12 多孔質シート
12a 紙シート
12b 繊維シート
13 通気性接着剤層

Claims (3)

  1. 熱硬化性樹脂発泡体の表面に、所定量の熱硬化性樹脂液を塗布し、該熱硬化性樹脂液の熱硬化性樹脂を硬化させるとともに、通気性接着剤層を介して多孔質シートを貼着した
    ことを特徴とする吸音材料。
  2. 上記多孔質シートは、紙シート、または繊維シート、または紙シートに繊維シートを積層してなる積層シートである
    請求項1に記載の吸音材料。
  3. 該多孔質シートには、熱硬化性樹脂発泡体の表面に塗布する熱硬化性樹脂液と同系統の熱硬化性樹脂液が含浸されている
    請求項1又は請求項2に記載の吸音材料。
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