JP2011220696A - Thermal sensor element - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、半導体やMEMS(Micro−Electro−Mechanical Systems)技術を用いて得られる熱式センサ素子に関するものである。
この種の熱式センサ素子は、例えば、発熱抵抗部に流量計測するための流体(気体)が流れるように配置して、その抵抗値変化を捉えて流体の流れを計測するのに使用される。
The present invention relates to a thermal sensor element obtained by using a semiconductor or MEMS (Micro-Electro-Mechanical Systems) technology.
This type of thermal sensor element is used, for example, to place a fluid (gas) for measuring a flow rate in a heating resistor, and to measure the flow of the fluid by capturing a change in the resistance value. .
以下、熱式センサ素子に関して説明する。
図7は、一般的な構造を有する熱式センサ素子の構造図である。図7(a)は熱式センサ素子のうち、保護膜形成や電極部の開口処理を省略した感熱抵抗膜が剥き出しになった構造を示す平面図、また図7(b)は図7(a)に示すA−A’部を切断した断面図である。
Hereinafter, the thermal sensor element will be described.
FIG. 7 is a structural diagram of a thermal sensor element having a general structure. FIG. 7A is a plan view showing a structure in which a thermal resistance film in which the protective film formation and the electrode opening process are omitted is exposed, and FIG. 7B is a plan view of FIG. 7A. It is sectional drawing which cut | disconnected the AA 'part shown to).
図7において、1は熱式センサ素子であり、この熱式センサ素子1には、例えば半導体やMEMSなどで使用するシリコン基材2が使用される。なお、用いる基材には表裏があり、例えば流体が通過する面を回路面とした場合、この面には支持膜3と感熱抵抗膜4が形成される。感熱抵抗膜4をパターニングすることで2つの抵抗体4a、4bとリードパターン4c、4d、4e、4fと電極部4gが形成される。
以下、各抵抗体のうち計測用途のための抵抗体を流体温度測定用抵抗部4a、基準となる抵抗体を発熱抵抗部4bと称す。また、各抵抗体下部には開口を有するキャビティ6が配置されており、キャビティ6内部にはダイヤフラム7が形成される。なお、キャビティ6やダイヤフラム7が設けられる回路面とは逆の面をダイヤフラム面と称す。また、ここで述べる熱式センサ素子1は一方に回路面、その裏にキャビティ6が設けられた両面プロセスであることを特徴としたデバイスである。以下、図7(a)、(b)の順で説明を行う。
In FIG. 7,
Hereinafter, of the resistors, a resistor for measurement use is referred to as a fluid
この種の熱式センサ素子1は、図7(a)に示す通りシリコン基材2上と同表面積で形成される支持膜3とパターニングされた感熱抵抗膜4が回路面に構成される。図7の例では、この感熱抵抗膜4を用いて流体温度計測抵抗部4aと発熱抵抗部4bが各々の抵抗体で独立構成される。また、この各抵抗体4a,4bの両端には、それぞれのリードパターン4c、4d、4e、4fが接続されており、流体温度計測抵抗部4aの左右に接続されたリードパターン4c、4fと発熱抵抗部4bの左右に接続されたリードパターン4d、4eで区別される。
In this type of
また、図中の点線で示された領域はキャビティ6とダイヤフラム7を示している。このキャビティ6は発熱抵抗部4bと流体温度測定部4aを囲むようにそれぞれ2個設けられる。ダイヤフラム7はシリコン基材2のダイヤフラム面をエッチング処理することでキャビティ6と一緒に得ることが可能となる。また、ダイヤフラム7は構成する膜の応力制御によって一定のテンションを保ちながら、その形状を維持している。なお、図7(a)中のA−A’部を示す一点鎖線は、流体温度計測抵抗部4aが設けられたダイヤフラム6とキャビティ7の中間位置を切断していることを図示している。
Further, a region indicated by a dotted line in the drawing shows the
図7(b)に示す台形型の空洞部がキャビティ6であり、その先にはダイヤフラム7が存在する。図のように、ダイヤフラム面のキャビティ6開口部は広く設けられ、エッチングが進行するに従って先細りになるため、キャビティ6の開口面積よりもダイヤフラム7の開口面積の方が小さくなる。また、流体温度測定抵抗部4a下部にキャビティ6が設けられることで熱容量が小さくなり、流体温度測定抵抗部4aで発生した熱がシリコン基材2を通じて逃げるのを防ぐことで、流体温度検出誤差を低減する効果を得ることができる。
A trapezoidal cavity shown in FIG. 7B is a
次に、図7に示す熱式センサ素子1を得るための工程フローを図8を用いて説明する。図8(a)は熱式センサ素子1が完成された状態を示す平面図である。図中に示す5は保護膜を表しており、点線で示す部分は保護膜5下部にあることを図示している。
また、点線は、感熱抵抗膜4でできた各抵抗体4a、4bとその両端に接続されたリードパターン4c、4d、4e、4fと電極部4gを表しており、電極開口部10では電極部4gが露出されている。この電極部4gは、熱式センサ素子1との外部接続を行うために設けられるものであり、ワイヤ線などをボンディングすることで熱式センサ素子1と接続される。
Next, a process flow for obtaining the
The dotted lines represent the
また、図8(a)に示すA−A’部の一点鎖線は流体温度測定抵抗部4aを切断するように図示されており、B−B’部の一点鎖線は電極部4g、電極開口部10を切断しており、これらの領域を切断する図8(b)の断面構造図を用いて工程フローについて順次説明する。
8A is illustrated so as to cut the fluid
このような熱式センサ素子1は、大量生産されて加工し易くかつ安定的に供給される平面状の基材2が使用される。例えば半導体工場などで通常に使用されるベアシリコンを使用する。ここで使用するシリコン基材2は、例えばウェハサイズが6インチφで厚さ0.5μm、結晶方位は<1,0,0>、TTV(Total Thickness Variation)は10μm以下で抵抗率が0.1〜100Ωcmで比較的入手し易い仕様のものを用いる(図8(b)−(1))。なお、熱式センサ素子は両面プロセスであるためシリコン基材2が両面鏡面研磨されたものを使用している。
Such a
このシリコン基材2上の回路面に、化学的気相成長法(Chemical Vaor Deposition:以下CVDと称す)などの手法を用いて、例えば厚さ1μmで設けた絶縁材料である窒化シリコン膜を支持膜3としてシリコン基材2に全面形成する(図8(b)−(2))。次に、この支持膜3上には、半導体工場などで一般的に使用されるスパッタリング法などで例えばレアメタルである白金膜を感熱抵抗膜4として0.2μmの厚さで設ける。次に、感熱抵抗膜4の必要領域に半導体プロセスで用いる写真製版技術によってレジスト塗布、露光、現像を順次行い、レジストマスク13aを形成する(図8(b)−(3))。この感熱抵抗膜4には、膜抵抗値が温度で変動する温度依存性のある材料を選択している。
A silicon nitride film which is an insulating material provided with a thickness of 1 μm, for example, is supported on the circuit surface on the
次に、半導体プロセスで用いるドライプロセスやウェットプロセスを用いて感熱抵抗膜4の不要となる領域を除去してパターニングすることで、図示されたA−A’断面の流体温度測定抵抗部4aやB−B’断面の電極部4gが同時形成された感熱抵抗膜4パターンを得ることが出来る(図8(b)−(4))。
なお、この段階ではパターニングされた感熱抵抗膜4の領域外には支持膜3が剥き出しになっている。すなわち白金膜は必要な形状を残して全てエッチングによって除去される。感熱抵抗膜4のパターニング後、レジスト剥離液や酸素プラズマによる灰化処理を行い、レジストマスク13aを除去する。更に、感熱抵抗膜4温度特性向上を目的として例えば700℃前後の高温環境下で数時間程度の熱処理を行う。
Next, an unnecessary region of the heat-sensitive
At this stage, the
続いて、パターニングされた感熱抵抗膜4を覆うため、例えばCVD法を用いた厚さ1μmの絶縁材料である窒化シリコン膜を保護膜5として形成する。パターニングされた感熱抵抗膜4はこの保護膜5と支持膜3で挟むような形でパッシベートされる(図8(b)−(5))。
保護膜5を形成後、リードパターン4c、4d、4e、4f先端の電極部4g以外をレジストマスク13bで覆う。次に、ウェットやドライプロセスなどのエッチング処理を行うことで電極部4g上の保護膜5が除去されて電極開口部10が設けられる。また、電極開口部10内には感熱抵抗膜4が露出される(図8(b)−(6))。次に、不要となったレジストマスク13bをレジスト剥離液や酸素プラズマによる灰化処理を行い、除去することで回路面側のプロセスが完了する。
Subsequently, a silicon nitride film, which is an insulating material having a thickness of 1 μm, is formed as the
After the formation of the
引き続き、シリコン基材2のダイヤフラム面側に施される工程について説明する。
まず、流体温度測定抵抗部4aの下部にキャビティ6を設けるため、例えば厚さ0.5μm程度のDVDからなる酸化シリコン膜などを用いて裏面保護膜9を形成して、裏面保護膜9上の必要な領域にレジストマスク13cを設ける(図8(b)−(7))。次に、ウェットやドライプロセスで流体温度測定抵抗部4a下部に当たる被エッチング部の裏面保護膜9を除去してシリコン基材2を露出させる。更に、不要となったレジストマスク13cをレジスト剥離液や酸素プラズマによる灰化処理で除去する。なお、この段階ではB−B’断面の電極部4g下部のダイヤフラム面は、全て裏面保護膜9で覆われる(図8(b)−(8))。
Next, a process performed on the diaphragm surface side of the
First, in order to provide the
最後に、例えばウェットプロセスを用いてキャビティ6とダイヤフラム7を形成する。まず、KOH(水酸化カリウム)やTMAH(テトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド:以下TMAHと称す)などの水溶液や水酸化ナトリウム液を用いて薬液が充填された浴槽にシリコン基材2を浸漬させて異方性エッチングを行う。このウェットエッチングは温度調節と時間管理によって行われ、気泡除去などの対策を講じながら処理を進めることでシリコン基材2には図8(a)のA−A’断面に図示された54.74°の傾斜角度を持つキャビティ6が形成される。このキャビティ6先にはダイヤフラム7を構成する支持膜3が露出されており、この支持膜3がエッチングストップとしての機能を果たすことで最終的に必要とする面積のダイヤフラム7が形成される。最後に、ウェットやドライプロセスによって裏面保護膜を除去することでダイヤフラム面のプロセスが全て完了する(図8(b)−(9))。
Finally, the
図8(b)の工程完了によりシリコン基材2上には複数の熱式センサ素子1が規則的に配列された状態で形成される。また、シリコン基材2には各熱式センサ素子1間に例えば0.1mm巾のダイシング切断線も一緒に間仕切りのように設けられる。以下、シリコン基材2から分離・切断して最終形態となる熱式センサ素子1の製造工程について述べる。
When the process of FIG. 8B is completed, a plurality of
各熱式センサ素子1のダイシング切断線に沿って、例えばダイヤモンドブレードを用いたダイサー切削やステルスダイシングなどのレーザー照射による分離加工を行うことで、熱式センサ素子1が図8(a)のような短冊型に切り出される。
By performing separation processing by laser irradiation, such as dicer cutting using a diamond blade or stealth dicing, along the dicing cutting line of each
切断された熱式センサ素子1は例えば樹脂で形成されるホルダーに組み込まれて、接着剤によって固定される。次に、熱式センサ素子の電極部4gとホルダー側のリード線とを、例えば金ワイヤ線を用いて電気的に接続したのち、ゲル硬貨剤などでボンディングされた電極部を覆う。以上の工程を完了することでホルダー内に熱式センサ素子1が搭載された熱式センサが完了する。
The cut
次に、熱式センサの検出原理について説明する。
熱式センサ素子1に設けられた発熱抵抗部4bは電極部4gやリードパターン4c、4d、4e、4fに電流を流すことで加熱される。この発熱抵抗部4b上に、流量計測するための流体(気体)が流れるように熱式センサ素子1を配置すると、流量が大きいほど奪われる熱量が大きくなる傾向を示す。熱式センサ素子2はこの流量を抵抗値変化として検出しており、流体の流れに対する強さを求めている。図7の例では発熱抵抗部4bと流体温度測定抵抗部4aを別々の抵抗体で構成している。また、発熱抵抗部4bで発生した熱が支持膜3やシリコン基材2を介して流体温度測定抵抗部4aに伝導して悪影響を与えないように、発熱抵抗部4bからの熱影響を受けない位置に離されて設けられている。
そして、発熱抵抗部4b下部はキャビティ6からなる空気スペースが設けられたダイヤフラム7構造となっているので、流体温度測定抵抗部4aに設けられキャビティ6と同じように、シリコン基材2が残された状態よりも熱容量が小さくなる利点が得られる。
Next, the detection principle of the thermal sensor will be described.
The
And since the lower part of the
このように、熱式センサ素子の発熱抵抗部4bと流体温度測定抵抗部4a下部にはそれぞれにキャビティ6が設けられている。また、発熱抵抗部4bは図示された通り流体温度測定抵抗部4aの内側に配置され、流体温度測定抵抗部4aのリードパターン4c、4fは発熱抵抗部4bのリードパターン4d、4eよりも細く形成されている。また、このリードパターン4c、4fは熱容量の大きいシリコン基材2上に設けられているため、リードパターン4c、4f幅を細くすると抵抗値は大きくなり発熱量は増える。更に、幅を細くすることで外部からリードパターン4c、4fに熱が伝わると抵抗値変動が大きくなる恐れがあることから、リードパターン4c、4f幅を広くしたり感熱抵抗膜4の厚さを増やして膜の抵抗値を調整する。
As described above, the
図9に、シリコン基材2上に熱式センサ素子1が配列されて設けられた一例を示す。シリコン基材2内にある各枠が熱式センサ素子1を示している。図9ではシリコン基材2に計269個の熱式センサ素子1が一括して設けられるよう設計されている。なお、シリコン基材2端部にある点線部はプロセス設備等で使用されるクランプやチャック等で干渉される領域を示している。これは、損傷、異物付着等の影響をまともに受けるため熱式センサ素子1を配置しない事を前提とした除外エリアを示しており、ウェハ端からおおよそ5から10mm程度の領域が該当する。なお、図の枠中に示す数値は熱式センサ素子1の抵抗値調査のための測定位置を示している。
FIG. 9 shows an example in which the
図10は、シリコン基材2ダイヤフラム面にキャビティ6を設けずに感熱抵抗膜4である白金の面内膜厚と抵抗値分布をグラフ化したものである。Y軸に示す白金膜厚・白金抵抗値共にシリコン基材2の中心に位置する熱式センサ素子1(図9の測定位置4、11)の値を1.0として規格化している。なお、シリコン基材2上に設けられた白金膜はスパッタリングによって形成されたもので、支持膜3を設けたシリコン基材1におよそ0.2μm厚を膜付したものである。また、ここで述べる白金膜厚の測定は例えば触針式段差計を用いて膜厚を求めている。また、図中の白金抵抗値は、プローバーを用いて計測されており、プローブ針2本を図7(a)に示すリードパターン4c,4fの電極部4gに接触させて室温時の膜抵抗値を求めている。
FIG. 10 is a graph showing the in-plane film thickness and resistance value distribution of platinum, which is the heat-sensitive
計測結果より、スパッタリングで得られる白金膜厚はシリコン基材2の中心から端部に従って薄くなる傾向を示し、特に端部近くでは急激な膜減りが起きる。これに合致して白金パターン抵抗値もシリコン基材2端部に近い側の抵抗値が高く、膜厚とは反比例の関係にある。このようにシリコン基材2中心部と端部では同じでシリコン基材2面内にあるにも関わらず、感熱抵抗膜4である白金膜の抵抗値が異なる熱式センサ素子1が得られてしまう。
From the measurement results, the platinum film thickness obtained by sputtering shows a tendency to become thinner from the center of the
次に、熱式センサ素子1の感熱抵抗膜4に用いる白金のスパッタリング原理と、シリコン基材2内での膜厚分布原因について以下に説明する。スパッタリングとは、ターゲットと呼ばれる金属材料にイオン化されたアルゴン原子を衝突させて、この衝撃で飛び出したターゲット粒子を対向側のシリコン基材2に沈着させて金属薄膜を成膜する手法のことである。例えば、白金をスパッタリングする場合は、チャンバーと称す真空で保持された空間スペース中にシリコン基材2と対抗する形で白金ターゲットが配置される。ターゲット裏面にはマグネットが装着されている。次に、チャンバーにアルゴンガスを導入したのち設定圧力に達したら、ターゲットとシリコン基材2間に電圧をかけて放電を起こす。チャンバー内のアルゴンガスはイオン化させてマイナス電極側のターゲットに衝突する。マグネットは磁力線によりプラズマを封じ込めて、ターゲット付近で効率よくアルゴンイオンが発生するように設けたものであり、白金に衝突したアルゴンイオンによって、運動エネルギーを与えられ、ターゲットより真空中に弾き出される。ターゲットを離れた白金のスパッタ粒子はアルゴン原子と衝突散乱しながら、最終的にはシリコン基材2上に沈着して薄膜を形成する。
Next, the sputtering principle of platinum used for the
このスパッタリングの利点は例えば他の成膜方法である蒸着法と比べて成膜レートが早い、開口など凹部形状の側壁部に対する膜の付き回りが良いなどが挙げられる。欠点を挙げるならば、スパッタ粒子はシリコン基材2上だけ選択的に膜付している訳ではなく、シリコン基材2以外の空間スペース内にも相応の膜が沈着してしまい無駄が出てしまう。更に、この膜は堆積されて空間スペース内に残存するため発塵源となってしまう。
Advantages of this sputtering include, for example, that the film formation rate is faster than that of other film formation methods such as vapor deposition, and that the film is attached to the side wall of the concave shape such as an opening. If it mentions a fault, the sputtered particles are not selectively deposited only on the
次に、スパッタ膜の膜厚分布については、1)ターゲットの大きさ、2)シリコン基材2とターゲット間の距離、3)磁力線分布状態などによって影響を受けると言われている。この問題に対して、例えばターゲットの直上にあるシリコン基材2の位置を何れか一方に移動させて、シリコン基材2中心部がターゲットの端に来るようにする。すなわちシリコン基材2の半円側がターゲット上に重なるように成膜前の段階で配置させておく。次に、シリコン基材1を自転させながら成膜することで、シリコン基材1中心を薄く、端部側を厚く設けることはできる。但し、ターゲット直下にシリコン基材1を配置した場合はターゲット粒子を効率良く沈着(成膜)できるが、この方法では無駄が多く、上述することが原因で成膜レートが稼げない問題が生じてしまう。
Next, it is said that the film thickness distribution of the sputtered film is influenced by 1) the size of the target, 2) the distance between the
なお、感熱抵抗膜4を形成する他の方法として、例えばめっき法や蒸着法がある。また、金属微粒子分散液による直接描画法も適用可能である。金属微粒子分散液は金属微粒子14を主成分としたもので、表面技術協会 Vol59(2008)No11,p732(非特許文献1)の文献で詳しく報告されている。
Other methods for forming the heat-
また、特開平6−249693公報(特許文献1)には、シリコン基材に複数個の熱式センサ素子が設けられた構造が示されており、その製造方法において、シリコン基材のダイヤフラム面側から設けたキャビティ効果で、流体の温度変化に迅速に対応できる構造が示されている。 Japanese Patent Laid-Open No. 6-249693 (Patent Document 1) shows a structure in which a plurality of thermal sensor elements are provided on a silicon base material. In the manufacturing method thereof, the diaphragm surface side of the silicon base material is shown. The structure which can respond rapidly to the temperature change of the fluid is shown by the cavity effect provided.
また、WO2003/060434公報(特許文献2)には、熱式エンサにおいて、平板状基板の表面に配置された発熱体及びセンサへの配線が基板の表面から裏面に貫通する配線を介して行われるようにして、センサを小型化する技術が示されている。 Further, in WO2003 / 060434 (Patent Document 2), in a thermal type sensor, wiring to a heating element and a sensor arranged on the surface of a flat substrate is performed via wiring penetrating from the front surface to the back surface of the substrate. Thus, a technique for miniaturizing a sensor is shown.
上記特許文献1は、シリコン基材に複数個の熱式センサ素子が設けられた製造方法のうち、シリコン基材のダイヤフラム面側から設けたキャビティ効果で、流体の温度変化に迅速に対応できる構造であることを重点的に述べた内容であり、シリコン基材内での感熱抵抗膜の膜厚分布や抵抗値分布、成膜方法、材質等に関する記述が無い。またリードパターン寸法、キャビティの大きさについては未記載であるため不明である。
また、上記特許文献2では異種配線材料を接合させてなる構造体であるために、熱式センサ素子の配線抵抗制御や管理が難しい。また、熱式センサ素子を小型化できる反面、製造工程が従来の熱式センサ素子よりも増えるために製造コストが高くなると共に、構造が複雑で組み立て工数も多い。
Further, in
また、一般的に熱式センサ素子の感熱抵抗膜には白金膜が使用される。この白金薄膜を設ける一手段としてスパッタリングがあげられる。しかし、この方法ではシリコン基材2全面に膜付するため、必要形状を得るためのパターニングが行われ、これによって不必要な領域は除去されてしまい、回収は困難である。
この発明は、簡単な構造で、この種の問題点を解決するためになされたものである。
In general, a platinum film is used as the heat-sensitive resistance film of the thermal sensor element. One means for providing this platinum thin film is sputtering. However, in this method, since the film is formed on the entire surface of the
The present invention has been made to solve this type of problem with a simple structure.
一部にキャビティを形成したシリコン基材と、このシリコン基材上に形成された支持膜と、キャビティ上部の支持膜上に形成された感熱抵抗膜からなる抵抗体と、この抵抗体と同じ材料で形成され抵抗体に接続されるリードパターン及び電極部と、抵抗体の膜厚不足に起因する抵抗値の低下を補うための抵抗値調整手段を備えて、感熱抵抗膜として必要な膜抵抗値を得たことを特徴としたものである。 Resistor consisting of a silicon substrate partially formed with a cavity, a support film formed on the silicon substrate, a heat-sensitive resistance film formed on the support film above the cavity, and the same material as the resistor Film resistance value required as a heat-sensitive resistance film, comprising a lead pattern and an electrode portion formed in the above and a resistance value adjusting means for compensating for a decrease in resistance value due to insufficient film thickness of the resistor It is characterized by having obtained.
この発明によれば、一部にキャビティを形成したシリコン基材と、このシリコン基材上に形成された支持膜と、キャビティ上部の支持膜上に形成された感熱抵抗膜からなる抵抗体と、この抵抗体と同じ材料で形成され抵抗体に接続されるリードパターン及び電極部と、抵抗体の膜厚不足に起因する抵抗値の低下を補うための抵抗値調整手段を備えて、感熱抵抗膜として必要な膜抵抗値を得たことで、熱式センサ素子の信頼性が向上する。特に、シリコン基材2端部の熱式センサ素子に対して、膜厚不足分を補填してシリコン基材内に設けた感熱抵抗膜の抵抗値分布を改善したことで、熱式センサ素子の温度特性によるシリコン基材内でのバラツキを無くすことが可能となる。
According to the present invention, a silicon base material partially formed with a cavity, a support film formed on the silicon base material, a resistor composed of a heat-sensitive resistance film formed on the support film above the cavity, A heat sensitive resistive film comprising a lead pattern and an electrode portion formed of the same material as the resistor and connected to the resistor, and a resistance value adjusting means for compensating for a decrease in resistance value due to insufficient film thickness of the resistor As a result, the reliability of the thermal sensor element is improved. In particular, with respect to the thermal sensor element at the end of the
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について、図1の熱式センサ素子平面図とA−A’の部位を切り出した断面構造図を用いて以下に説明する。
まず、図1(a)はシリコン基材2から切り出された熱式センサ素子1の構造を示す平面図である。熱式センサ素子1は図の通り四角形状であり、長辺は短辺よりも2倍以上の長さを有した短冊状に切り出されている。例えば、本発明の実施例の形態1では、厚さ0.4μm厚のベアシリコンウェハを用いて長辺側12mmX短辺側3mmの熱式センサ素子を得ている。
The first embodiment of the present invention will be described below with reference to the thermal sensor element plan view of FIG.
First, FIG. 1A is a plan view showing the structure of the
以下、図1(a)の熱式センサ素子1について説明する。保護膜5は厚さ1μmの窒化シリコン膜からなり、電極部4gと電極開口部10を除く熱式センサ素子1全体を被覆する状態で設けられている。なお、図中では、この保護膜5下部に設けられるものは全て点線で示している。感熱抵抗膜4は、流体温度測定部4a、発熱抵抗部4bの各抵抗体を形成している。この感熱抵抗膜4と同じ材料で形成されるものとしてリードパターン4c、4d、4e、4f、電極部4gがあり、このうち電極部4gは電極開口部10を通じて外部と接続する構造になっている。また、リードパターン4c、4d、4e、4f上にはそれぞれに抵抗調整用膜11が設けられている。
Hereinafter, the
この感熱抵抗膜4下部には図1(b)に示すように、窒化シリコン膜からなる支持膜3が形成されている。この支持膜3下部にはキャビティ6が設けられる。このキャビティ6はシリコン基材2のダイヤフラム面側から加工することで図のような四角形状の空間を得ている。キャビティ6内にはダイヤフラム7が設けられている。ダイヤフラム7は支持膜3と感熱抵抗膜4の抵抗体4a、4b並びに保護膜5で構成されている。
As shown in FIG. 1B, a
この図1(a)の中で一般的な構造として示した図7(a)と異なる点は、リードパターン4c、4d、4e、4f上に抵抗調整用膜11を新たに設けた事である。この抵抗調整用膜11は感熱抵抗膜4の膜厚不足分を補う目的で形成されており、これによって感熱抵抗膜4の抵抗値低下を改善している。
The difference from FIG. 7A shown as a general structure in FIG. 1A is that a
図1(b)は図1(a)に示すA−A‘部を切断して得られる断面構造図である。この断面構造を得るためには、まずシリコン基材2上の回路面に厚さ1μmの支持膜3を設ける。なお、支持膜3には窒化シリコン膜を用いた。続いて支持膜3上に感熱抵抗膜4を形成したのち、レジストマスク13を形成する。次に、物理エッチングによって余分な領域の膜除去を行い、酸素を導入した灰化装置でレジストマスク13を除去する。次に、パターニングされた感熱抵抗膜4上に抵抗調整用膜11を設ける。抵抗調整用膜11を含む感熱抵抗膜4をパッシベートするために保護膜5を形成する。保護膜5形成後、電極部4gを除く全ての領域をレジストマスク13で覆い、保護膜5を物理エッチングによって30度の角度で除去を行ない、電極開口部10を形成する。電極開口部10形成後、レジストマスク13を灰化させて除去することで回路面側の工程が完了する。
FIG. 1B is a sectional structural view obtained by cutting the A-A ′ portion shown in FIG. In order to obtain this cross-sectional structure, first, a
次に、ダイヤフラム面側の工程について説明する。回路面側の感熱抵抗膜4の抵抗体4a、4b下部にキャビティ6を形成するため、裏面保護膜9を形成する。この裏面保護膜9には厚さ0.5μmの酸化シリコン膜をスパッタリングで用いる。次に、抵抗体4a、4b下部に開口を設けるためのレジストマスク13を形成する。次に、BHF(バッファードフッ酸)溶液が入った浴槽中にシリコン基材2毎浸漬させて室温状態で裏面保護膜9除去を行う。なお、このBHF処理では回路面にダメージを受けないように、回路面を耐薬品性テープなどで保護してから薬液が回路面に進入しないようにしてから処理を進めるほうが望ましい。
Next, the process on the diaphragm surface side will be described. In order to form the
裏面保護膜9がエッチングされた領域はシリコンが露出しており、不要となったレジストマスク13は灰化によって除去する。次に、TMAH水溶液によるウェットエッチングでキャビティ6を設ける処理を行う。なお、裏面保護膜9はTMAH水溶液に対して耐性のある材料でなければならない。また、BHF処理同様に回路面に薬液が進入しないよう保護してから処理を進めるほうが望ましい。ウェットエッチングはシリコン面に対して異方性を持ってエッチングされるため、図1(b)のキャビティ6形状のように傾斜が設けられる。なお、傾斜部側壁の面方位は<1,1,1>であり、得られる傾斜は54.75の角度で形成される。また、ウェットエッチングは水溶液が加温された浴槽で処理されており、浴槽温度は75度、時間にして8から10時間ほどでダイヤフラム面に設けたキャビティ6底面に支持膜3が現れる。
In the region where the back surface
次に、必要とするダイヤフラム7のサイズが得られたら、薬液が入った浴槽からシリコン基材2を取り出して、水洗と乾燥を行う。最後にBHFによって不要となった裏面保護膜9を除去することで本発明の実施の形態1の熱式センサ素子が得られる。
Next, when the required size of the
次に、抵抗調整用膜11を設ける方法について詳細に説明する。
まず、パターニングされた感熱抵抗膜4上に保護膜5である厚さ0.5μmほどの窒化シリコン膜をプラズマCVD法で形成する。次に、レジストマスク13でリードパターン4c、4d、4e、4fの抵抗調整用膜11が形成される領域以外を被覆する。露出したリードパターン4c、4d、4e、4fの窒化シリコン膜を四フッ化炭素(CF4)と酸素の混合ガスで放電させた真空室内でドライエッチング処理を行い、リードパターン4c、4d、4e、4f上に抵抗調整用膜11を設ける開口部8を形成する。
Next, a method for providing the
First, a silicon nitride film having a thickness of about 0.5 μm as a
不要となったレジストマスク13は灰化と剥離液によって除去され、抵抗調整用膜11の開口部には白金の金属微粒子からなる金属微粒子分散液を吐出する。金属微粒子分散液とは、直径が数nmオーダーの金属微粒子14の表面を有機物で覆うことで溶媒中に凝集せずに独立分散した金属微粒子14を含む溶液のことである。次に、ベーク炉などで300℃ほど加熱して有機物を揮発させたのちに、保護膜5である厚さ0.5μmの窒化シリコン膜を設けて金属微粒子14を覆うことで抵抗調整用膜11を含む保護膜5までの工程が完了する。なお、この方法では保護膜5を2つに分割して設ける必要がある。
The resist
なお、金属微粒子14で抵抗調整用膜11を設ける別の方法として、インクジェット法による形成方法がある。これは、白金の金属微粒子14を含むインクジェットノズル15をリードパターン4c、4d、4e、4f上に移動させて直接必要な領域に吐出させるものであり、例えば感熱抵抗膜4がパターニングされたシリコン基材2をステージなどで固定して、インクジェットノズル15を吐出したい位置まで移動させる。次に、金属微粒子分散液を必要量リードパターン4c、4d、4e、4f上に吐出させて200から300度の熱処理を行い、有機物を揮発させる。この抵抗調整用膜11が設けられたリードパターン4c、4d、4e、4f上を保護膜5で覆えば、保護膜5を2層積みしなくても抵抗調整用膜11を形成することが出来る。
As another method of providing the
また、感熱抵抗膜4に抵抗調整用膜11を含む厚み分を予め設けて、熱式センサ素子1に設けられたリードパターン4c、4d、4e、4f上をレジストマスク13で被覆したのち、物理エッチングで余分な、感熱抵抗膜4を除去する方法も考えられるが、この場合は物理エッチングのエッチングレートやエッチング分布によるところが大きく、エッチング後に残る感熱抵抗膜4の膜厚制御性に問題があることから適さない。
In addition, a thickness corresponding to the
本発明の実施の形態1では、厚さ0.4μm厚のベアシリコンウェハを用いて長辺側12mmX短辺側3mmの熱式センサ素子を得ているが、これに限定される訳ではなく例えば厚さ0.2μmまで研磨などで薄板化したものを用いても構わない。また、基材2に関しては、シリコンウェハを用いる方が安定的に供給されるため望ましく、両面若しくは片面に熱酸化膜が設けられたものでも構わない。
In
また、保護膜5のエッチングには物理エッチングを用いているが、四フッ化炭素(CF4)もしくは三フッ化メタン(CHF3)と酸素の混合ガスで処理されるドライエッチングでも構わない。また、裏面保護膜9除去にBHF処理を用いたが、これも前記の物理エッチングやドライプロセスで除去しても良い。
In addition, physical etching is used for etching the
また、本発明の実施の形態1では、支持膜3や保護膜5にプラズマCVDからなる窒化シリコン膜を用いたがこれに限定される訳ではなく、他の材料として例えばSOG(Spin on Glass)酸化膜やTEOS(テトラエトキシシラン)を含む酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiONなど組成比にシリコンを含有する絶縁材料を選択しても構わず、これらを複合して設けても良い。また、成膜方法もプラズマCVD以外に減圧や常圧のCVD、反応性を含むスパッタリングを用いても良い。膜厚の場合も、支持膜3を1μmより薄くして設けても良く、保護膜5は感熱抵抗4をパッシベートするための必要膜厚が稼げれば良い。但し、ダイヤフラム7を形成する際に、歪んだり撓んだりしないよう膜質とのバランスで応力制御する必要がある。
In the first embodiment of the present invention, a silicon nitride film made of plasma CVD is used for the
裏面保護膜9は、TMAH水溶液などの薬液にダイヤフラム面がアタックされないよう保護する必要があるため、ある程度の膜厚は必要となる。本発明の実施の形態1では厚さ0.5μmの酸化シリコン膜を用いているが、更に0.5μmほど厚く設けても同様の効果は得られる。また、膜種も支持膜3や保護膜5で述べたような材料を選定しても構わない。
Since the back
また、ダイヤフラム7形成工程でTMAH水溶液を用いたが、TMAH水溶液に添加剤を混合してエッチングレートを向上させて処理しても構わない。温度、処理時間もこれに限定された訳ではなく、キャビティ6内に必要とするダイヤフラム7サイズが設けられれば良く、薬液もKOH(水酸化カリウム)水溶液を選択しても構わない。
Moreover, although the TMAH aqueous solution was used in the
次に、金属微粒子14の使用例として、インクジェット法でシリコン基材2上への描画工程を図2に示す。例えば、(A)に示すとおりシリコン基板2上には規則的に配列された枠が設けられている。これに対して各枠毎に例えば白金ナノ金属微粒子14が含有された金属微粒子分散液14をインクジェットノズル15に充填する。次に、インクジェットノズル15を移動させながら金属微粒子分散液14を吐出する(B)。次に、オーブンなどで100℃で乾燥処理を行い、不要な有機溶剤を除去する。更に、焼成工程を200から300℃で行う。これによって、必要とする金属薄膜パターンを写真製版などの工程なしで簡便に形成することが出来る(C)。
Next, as an example of using the metal
更に、抵抗調整用膜11が保護膜5表層に至るまで設ける必要がないため断線の心配が無くなる。また、従来のように感熱抵抗膜4をレジストマスクでパターニングしてエッチング処理する必要が無いためレアメタル材料などは有効に活用することができる。また、スパッタリングではターゲット粒子が真空保持された空間スペース内のあらゆるエリアにも膜付されるので無駄が多かったが、インクジェット方式の場合は必要量を開口部8に吐出するだけで余分な膜付が無く、工程削減が図れると同時に感熱抵抗膜4をパターニングするための使用設備を減らすことが可能となる。
Furthermore, since there is no need to provide the
本発明の実施の形態1では、従来例に比べてリードパターン4c、4d、4e、4fが形成された領域に、感熱抵抗膜4の膜厚不足に起因する抵抗値低下を補うための抵抗値調整手段として、抵抗調整用膜11を備えた事や、リードパターン4c、4d、4e、4fと抵抗調整用膜11をまとめてパッシベートした事、ならびに保護膜5を分割して形成した点が特徴となっている。
In the first embodiment of the present invention, the resistance value for compensating for the decrease in resistance value caused by the insufficient film thickness of the
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2で得られる熱式センサを示す図であり、図3(a)はシリコン基材2から切り出された状態を示す構造平面図、図3(b)は図3(a)のA−A’の部位を切り出した場合の断面構造図を示している。
図3(a)は、シリコン基材2に設けられた熱式センサ素子1をダイサーによって切断、分離して得られた構造を示しており、厚さ0.4μm厚のベアシリコンウェハを用いて長辺側12mmX短辺側3mmの熱式センサ素子1を得ている。
FIG. 3 is a diagram showing a thermal sensor obtained in
FIG. 3A shows a structure obtained by cutting and separating the
この熱式センサ素子1の回路部面の最表層には感熱抵抗膜4やリードパターン4c、4d、4e、4f、電極部4gをパッシベートするための厚さ1μmのプラズマCVDで得られる窒化シリコン膜の保護膜5が設けられている。なお、図中の点線部は、保護膜5下部に設けられているリードパターン4c、4d、4e、4fや感熱抵抗膜4、支持膜3下部のキャビティ6とダイヤフラム7を示している。この保護膜5には、2種類の開口部が設けられる。
A silicon nitride film obtained by plasma CVD with a thickness of 1 μm for passivating the heat-sensitive
まず、1つ目の開口部8はリードパターン4c、4d、4e、4f上に設けられる開口部である。この開口部8は、キャビティ6が形成されるダイヤフラム7領域を除いたリードパターン4c、4d、4e、4fの領域に設けられる。また、図示された通り四角形状であり、一辺はキャビティ6の端部から電極開口部10至る長さよりも短い寸法で形成され、もう一辺はリードパターン4c、4d、4e、4fで干渉し合わない領域に設けられる。本発明の実施の形態2では、リードパターン4c、4d、4e、4f幅よりも小さい寸法で設けられている。
First, the
この開口部8の底面にはスパッタリングにて厚さ0.2μmの白金からなる感熱抵抗膜4が表れており、これに接続する状態で抵抗調整用膜11が形成される。更に、この開口部8と抵抗調整用膜11は熱式センサ素子1内の流体温度測定抵抗部4aの入出力と発熱抵抗部4bの入出力の双方にあり、計4個設けられている。
A
また、もう一方の開口部であるリードパターン4c、4d、4e、4f先にある電極開口部10は、ワイヤーボンド等によって外部との接続を行うために例えば400×400μm角の四角形状で設けられている。この電極開口部10は、例えばワイヤボンドでの位置ずれ等が生じた場合に対応出来るように予め広めに開口されるよう設計されている。
In addition, the
次に、図3(a)のA−A’間にある一点鎖線部の断面構造について図3(b)を用いて説明する。図示された通り、熱式センサ素子1の母材となるシリコン基材2のダイヤフラム面には、流体温度測定抵抗部4aや発熱抵抗部4bの熱容量を下げるためにキャビティ6がそれぞれに設けられており、その底面にはダイヤフラム7が形成されている。
また、シリコン基材2の回路部側には、プラズマCVD法によって形成された窒化シリコン膜からなる支持膜3が厚さ1μmで設けられている。この膜は、応力制御によってダイヤフラムに一定の張りを与える機能と2個のキャビティ6を設けるためのストッパー層としての役割を担うために用いられる。その上にはパターニングされて得られる白金からなる感熱抵抗膜4がある。感熱抵抗膜4上には保護膜5があり、ダイヤフラム7は支持膜3と保護膜5に挟まれた感熱抵抗膜4の3層が複合して得られる応力制御によって成り立っている。
Next, the cross-sectional structure of the alternate long and short dash line portion between AA ′ in FIG. 3A will be described with reference to FIG. As shown in the drawing,
A
保護膜5に設けられた開口部のうち、電極開口部10の底面には電極部4gがあり、開口部8の底面にはリードパターン4c、4d、4e、4fが露出されている。リードパターン4c、4d、4e、4f上の開口部8は、保護膜5上に抵抗調整用膜11が設けられることを前提として形成されているため、抵抗調整用膜11が断線しないよう傾斜を設ける必要がある。
Among the openings provided in the
次に本発明の実施の形態2で得られる開口部8と抵抗調整用膜11について図4の製造工程フロー図を用いて説明する。なお、図4は、図3(a)に示すB−B‘部を切断することで得られる熱式センサ素子1の断面構造の一例である。なお、シリコン基材2に設けられる支持膜3、感熱抵抗膜4、保護膜5の形成方法は図7、図8の例で説明した工程フローと同じであるために、ここでは説明を省略する(図4(1)〜(5))。
Next, the
図4(6)は感熱抵抗膜4からなるリードパターン4c、4d、4e、4f上を保護膜5で被覆したのち、開口部8が設けられた構造断面図を示している。以下、工程フローに関して説明する。この構造を得るには、まず保護膜5上をレジストマスク13を設けて、物理エッチングによってドライエッチング処理を行い、開口部8を形成する。ここで用いる物理エッチングとは開口部に任意の傾斜角を持たせることが可能なエッチング技法であり、傾斜角とは開口部8の底面を基準とした角度を指している。本発明の実施の形態2では、開口部8側壁に得られる傾斜を45度で加工した。次に、不要となったレジストマスク13を除去する事で図4(6)の断面構造が得られる。
FIG. 4 (6) shows a structural cross-sectional view in which an
次に、図4(7)は開口部8が設けられたシリコン基材2全面に抵抗調整用膜11の膜が形成された断面構造図である。本発明の実施の形態2では抵抗調整用膜11として50nm厚の白金膜をスパッタリングで形成した。
Next, FIG. 4 (7) is a cross-sectional structure diagram in which the film of the
図4(8)ではリードパターン4c、4d、4e、4f上の開口部8周辺の必要とされる抵抗調整用膜11周辺を覆うようにレジストマスク13が形成される。このレジストマスク13は例えばシリコン基材2全面に塗布したのちにマスクアライナーからなる全面照射露光の設備を用いて処理したのちに、現像を行うことで図示された断面形状のパターンが形成される。なお、レジストマスク13は2μm程度の厚みを有する。
In FIG. 4 (8), a resist
次に、図4(9)では、物理エッチングによって不要となる感熱抵抗膜4の除去とパターニングを行い、不要となったレジストマスク13を除去することでリードパターン4c、4d、4e、4f上に開口部8と抵抗調整用膜11を備えた熱式センサ素子1を得ることができる。
Next, in FIG. 4 (9), the unnecessary thermal
本発明の実施の形態2では開口部8に傾斜を得るため、電極開口部10にも同じ角度の傾斜を設けている。これは、リードパターン4c、4d、4e、4fの開口部8と電極部開口10を一括処理してるためであり、それ自体に機能性を持たせている訳ではなく、電極部開口部10の傾斜に限定して言えば、垂直に近い状態で加工されても構わない。しかし、一括処理することで工程削減効果は得られる。また、抵抗調整用膜11の膜厚を50nm厚としたが、抵抗調整用膜11は抵抗値調整手段として設けられているため、必要とする抵抗値に合わせて膜厚を決定する必要がある。
In the second embodiment of the present invention, in order to obtain an inclination in the
また、シリコン基材2に厚さ0.4μmのベアシリコンウェハを使用したが、ベアシリコン以外に熱酸化膜付きのシリコンウェハを用いても構わない。また、シリコン基材の厚みに関してもこれに限定される訳ではなく、基材2の強度を落とさないことが前提ではあるが、薄くすることでダイヤフラム面のキャビティ形成時間短縮が可能となる。
Further, although a bare silicon wafer having a thickness of 0.4 μm is used for the
また、開口部8はキャビティ6が形成される領域を除いたリードパターン4c、4d、4e、4fの領域に設けられる。具体的には、発熱抵抗部4bであれば、図示した発熱抵抗部4bのキャビティ6端部から電極開口部10までの領域が望ましく、流体温度計測抵抗部4aでは、流体温度計測抵抗部4aのキャビティ6端部から電極開口部10に至る領域に形成される方が望ましい。
なお、ダイヤフラム7直上やダイヤフラム7に跨るように開口部8を設けた場合にはダイヤフラム7の強度的な問題や応力バランスが崩れて撓みなどの成分が加わる可能性があり、応力制御が難しくなるため、シリコン基材2が残るリードパターン4c、4d、4e、4fの部分が適している。
The
If the
また、開口部8は図のように四角形状を有しており、一辺がダイヤフラム6の端部電極開口部10に至る長さよりも短く設けられ、もう一辺はリードパターン4c、4d、4e、4f上で互いが干渉し合わない長さで形成される方が望ましい。
The
また、図3(a)に示す4c、4d間と4e、4f間には支持膜3がむき出しになった空きスペースがあり、これに重なるように抵抗調整用膜11を設けても構わない。また、4c、4fと流体温度抵抗測定部4aのキャビティ6間にも空きスペース(流体温度抵抗測定部4aのキャビティ7がある左右の空きスペース)があり、ここに重なるように抵抗調整用膜11を設けても良い。また、流体温度抵抗測定部4aのキャビティ7と発熱抵抗部4b間のキャビティ7にある空きスペースも同じである。
なお、図3(a)ではリードパターン4c、4fとリードパターン4d、4eで開口部8の大きさが異なっているが、これに限定される訳ではなく、熱式センサ素子1の切片(切断面)とダイヤフラム7に重ならないよう開口部8を同じ形状で設けても構わない。
Further, there is an empty space in which the
In FIG. 3A, the size of the
また、抵抗調整用膜11は図3(b)のように保護膜5上に残る状態で設けられている。これは、レジストマスク13を開口部8側壁の傾斜部に設ける事が難しいために、図3(b)のような庇を持ったV字形状を得ている。なお、庇を設ける際の注意点として、互いの抵抗調整用膜11の庇が重ならないよう開口部8を配置する必要がある。また、キャビティ6に関しても庇が被らないようにする必要がある。
Further, the
なお、開口部8形成の他のエッチングの一例として例えば三フッ化メタン(CHF3)やCF4(四フッ化炭素)とO2(酸素)の混合ガスでドライエッチングを行う方法を用いても良いが、上述する方法と比べ、開口部8側壁にある傾斜部の仕上がりが急峻になってしまう。
As another example of the etching for forming the
また、開口部8側壁に設けられる傾斜部は、開口部8の底面を基準として上部へ向かって開口面が拡大するような傾斜が設けられている。これは保護膜5上に開口部8を形成する物理エッチングによって決められるものであり、例えば開口部8の底面に対して垂直(90度)に加工することは可能である。ただし、抵抗調整用膜11の庇が断線する危険性がある。また、開口部8の傾斜を60度以上にすると、傾斜に対する抵抗調整用膜11の着き回りが悪くなる。
更に、開口部8の傾斜を0から29度まで傾けると、保護膜5上のレジストマスク13が妨げとなってしまい、仕上がる断面形状に影響が出てしまう。
Further, the inclined portion provided on the side wall of the
Furthermore, when the inclination of the
従って、本発明の実施例の形態2で設けられる開口部8の側壁部は、30度から60度の傾斜で形成される方が望ましい。更に、開口部8先端には物理エッチングによる再付着などが残存するため、これを除去する方法として例えば、0度の傾斜角で物理エッチングを行うことや、BHF処理や超音波洗浄で除去する方が望ましい。
Therefore, it is desirable that the side wall portion of the
また、本発明の実施の形態2では抵抗調整用膜11に白金を用いたが、これに限定される訳ではなく、白金、ニッケル、ニッケルを含む合金、コバルト、金及び銀、銅の何れか一種を用いて感熱抵抗膜4の抵抗値調整を行っても良い。
Further, in
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3における構造を示す断面図である。この実施の形態3では、リードパターン4c、4d、4e、4f上の開口部8に金属微粒子14を吐出・焼成して抵抗調整用膜11を形成した熱式センサ素子1を得る。まず、金属微粒子分散液をプリンタで用いるインクジェット法を用いて形成する。インクジェットノズル15によって開口部8に吐出したのちに有機溶剤を蒸発させて乾燥させ、250度で熱処理工程を完了することで図示された抵抗調整用膜11を設ける。なお、開口部8形成に至るまでの工程フローは、実施の形態2と同様なので説明は省略する。
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a structure according to
この断面構造は、図5に示すリードパターン4c、4d、4e、4f上の開口部8に、金属微粒子分散液が充填されたインクジェットノズル15を移動させて開口部8に直接吐出することで必要な抵抗調整用膜11を得ることを特徴としている。
This cross-sectional structure is necessary by moving the
また、金属微粒子14である抵抗調整用膜11は感熱抵抗膜4と直接コンタクトしており、材料としては感熱抵抗膜4と同じ材料選択が好ましいが、金や銅など別の金属微粒子分散液15を用いて感熱抵抗膜4の抵抗制御を計っても良い。また、抵抗調整用膜11上の開口部8をSOGや酸化シリコン膜、窒化シリコン膜などを用いて保護しても構わない。
また、熱式センサ素子は電極部9を介して金ワイヤ線でボンディングされて電気的な接続が行われるが、この電極部9を覆うために用いるゲル硬貨剤を開口部8と抵抗調整用膜11にも適用して、これらを囲むように設けても構わない。
Further, the
Further, the thermal sensor element is bonded with a gold wire wire through the
本発明の実施の形態3では、リードパターン4c、4d、4e、4fに開口部8を設けて、この上に感熱抵抗膜4の膜厚不足に起因する抵抗値低下を補うための抵抗値調整手段として、抵抗調整用膜11を備えた事や、開口部8が露出している事でシリコン基材2の熱式センサ素子1によって必要とする感熱抵抗膜4の膜厚を金属微粒子14で自由に調整できる点が特徴となっている。
In the third embodiment of the present invention, the
また、本発明の実施の形態1では、リードパターン4c、4d、4e、4f上の抵抗調整用膜11ごと保護膜5で覆われていたが、開口部8を設けて抵抗調整用膜11を形成する実施の形態2や実施の形態3の構造では、仮に抵抗調整用膜11を設けたリードパターン4c、4d、4e、4fの抵抗値が規定値に達しなくても、追加で抵抗調整用膜11を不足している膜厚分を設けることも可能となる。
In the first embodiment of the present invention, the
次に、本発明の実施の形態2を用いて試作したシリコン基材2上の感熱抵抗膜厚と抵抗値の面内分布結果について図6に示す。なお、図中の測定位置は図9に示す位置と同一のためここでの説明は省略する。図6は、シリコン基材2内の感熱抵抗4膜厚と各測定位置でのパターニングされた感熱抵抗膜4の抵抗値をグラフ化したものである。図中の実線が開口部8に抵抗調整用膜11を設けない初期値を示し、点線が開口部8を設けて抵抗調整用膜11を形成した熱式センサ素子を配列したシリコン基材2の抵抗測定結果である。
Next, FIG. 6 shows an in-plane distribution result of the thermal resistance film thickness and the resistance value on the
なお、感熱抵抗膜4と抵抗調整用膜11には同一材料である白金膜をスパッタリングで設けた。また、抵抗調整用膜11は測定位置(1,7,8,14)の熱式センサ素子1に適用した。図9に示すように、抵抗調整用膜11を設けていない一般的な構造のもの(図9中に実線で示す)に対して抵抗調整用膜11を設けた熱式センサ素子(図9中に破線で示す)は、抵抗値のバラツキが少なく、抵抗値に改善が図れた。これにより、抵抗調整用膜11が感熱抵抗膜全体の抵抗値に寄与したことが確認できた。
In addition, the platinum film which is the same material was provided in the heat sensitive
また、図5の抵抗調整用膜11に白金の金属微粒子14を用いる場合は、インクジェットノズル15の金属微粒子分散液を開口部8に対して数cc吐出を行い、100℃のホットプレートで乾燥させて有機物を除去する。次に、更に250℃の温度で30分程度熱処理して、仕上がった厚さ100nm相当の抵抗調整用膜11を適用しても、感熱抵抗膜4の抵抗値に改善が見られた。
Further, when platinum metal
以上のように、この発明によれば、リードパターンの形成された領域に、抵抗体の膜厚不足に起因する抵抗値の低下を補うための抵抗値調整手段を備えて、感熱抵抗膜として必要な膜抵抗値を得たことで、熱式センサ素子の信頼性が向上する。特に、シリコン基材端部の熱式センサ素子に対して、膜厚不足分を補填してシリコン基材内に設けた感熱抵抗膜の抵抗値分布を改善したことで、熱式センサ素子の温度特性によるシリコン基材内でのバラツキを無くすことが可能となる。 As described above, according to the present invention, the region where the lead pattern is formed is provided with the resistance value adjusting means for compensating for the decrease in the resistance value due to the insufficient film thickness of the resistor, and is necessary as a heat-sensitive resistance film. By obtaining an appropriate film resistance value, the reliability of the thermal sensor element is improved. In particular, for the thermal sensor element at the edge of the silicon substrate, the temperature distribution of the thermal sensor element is improved by compensating for the insufficient film thickness and improving the resistance distribution of the thermal resistance film provided in the silicon substrate. It becomes possible to eliminate variations in the silicon substrate due to the characteristics.
また、支持膜上に形成され、抵抗体及びリードパターンを保護する保護膜を更に備え、抵抗値調整手段は、保護膜上にリードパターンへ到達する開口部を設けて、この開口部に抵抗調整用膜を形成して構成されたものであり、開口部が保護膜に覆われず露出している
ことで、やり直しを含めて抵抗調整できる幅が広くなり、感熱抵抗膜の抵抗値調整が行い易くなる効果が得られる。
Further, a protective film formed on the support film and protecting the resistor and the lead pattern is further provided, and the resistance value adjusting means provides an opening reaching the lead pattern on the protective film, and the resistance adjustment is performed on the opening. As the opening is exposed without being covered with the protective film, the width of resistance adjustment including redo is widened, and the resistance value of the thermal resistance film is adjusted. The effect which becomes easy is acquired.
更に、開口部は四角形状であり、その一辺はキャビティの端部から電極部の開口に至る長さよりも短く、もう一辺はリードパターン上で互いが干渉しない長さであることや、開口部はキャビティが形成される領域を除いたリードパターン上に設けられたことで、ダイヤフラムへの膜応力などによる影響が無く、簡便に感熱抵抗膜の抵抗調整が行える効果が得られる。 Furthermore, the opening has a quadrangular shape, one side of which is shorter than the length from the end of the cavity to the opening of the electrode, and the other side has a length that does not interfere with each other on the lead pattern. By being provided on the lead pattern excluding the region where the cavity is formed, there is no influence of film stress on the diaphragm, and the effect of easily adjusting the resistance of the thermosensitive resistance film can be obtained.
また。開口部の側壁は、開口部の底面から上部へ向かって開口面が拡大するように傾斜が設けられており、開口部の底面を基準にして30度から60度の角度で傾斜していることで、抵抗調整用膜11の断線を防ぐ効果が得られるため、熱式センサ素子の信頼性向上が図れる。
Also. The side wall of the opening is inclined so that the opening surface expands from the bottom of the opening toward the top, and is inclined at an angle of 30 to 60 degrees with respect to the bottom of the opening. Thus, the effect of preventing disconnection of the
また、抵抗調整用膜に、金属微粒子分散液などに含まれる金属微粒子を用いることで、従来のスパッタリングのようにエッチングなどで不要な膜を除去して感熱抵抗膜を得た手法と比べて、レジストマスクを用いた写真製版や物理エッチングや灰化などの設備が不要となる。また、白金スパッタリングのように必要形状を得るための物理エッチングが不要であるため、レアメタル材料を有効に利用出来る。また、インクジェット方式では直接必要領域に直接金属微粒子分散液を吐出するので、スパッタリング時に行っていた真空引きや定期的に行うレートチェックが不要となり、処理能力向上が図れる。 In addition, by using metal fine particles contained in a metal fine particle dispersion or the like for the resistance adjustment film, compared to a technique in which an unnecessary film is removed by etching or the like as in conventional sputtering to obtain a heat-sensitive resistance film, Equipment such as photoengraving, physical etching, and ashing using a resist mask is not necessary. Further, rare metal material can be used effectively because physical etching for obtaining a necessary shape like platinum sputtering is unnecessary. In addition, since the metal fine particle dispersion is directly discharged to a necessary area in the ink jet method, it is not necessary to perform evacuation or rate check that is performed at the time of sputtering, thereby improving the processing capability.
1 熱式センサ素子、 2 シリコン基材、 3 支持膜、 4 感熱抵抗膜、 4a 流体温度測定抵抗部、 4b 発熱抵抗部、4c、4d、4e、4f リードパターン、4g 電極部、 5 保護膜、 6 キャビティ、 7 ダイヤフラム、 8 開口部、9 裏面保護膜、 10 電極開口部、 11 抵抗調整用膜、 13 レジストマスク、 14 金属微粒子、 15 インクジェットノズル。
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