JP2011215072A - 食品の硬さ、食感、及びテクスチャーの評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】食品の試料をプランジャーで押圧し、同時に押圧中の荷重及び歪率を連続的に測定し、前記の荷重及び歪率の値を基に、最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする五次以上の近似多次曲線の歪率−荷重曲線を作成し、前記の近似多次曲線における極大値を計算して求め、該極大値を食品咀嚼時における食品の硬さを表す指標とし、前記の近似多次曲線における極大値から、これに後続する極小値までの間に存在する変曲点における接線の傾きを計算して求め、該接線の傾きを食品咀嚼時における食品の食感を表す指標とする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、現在に至るまで、食品の総合的なテクスチャーの測定あるいは評価に関しては、確立され、広く認められた方法はなかった。
しかしながら、クッキー、ビスケット、パイなどの焼き菓子は複雑な破断をするため、破断点の荷重にかなりのバラツキがあり、そのため、信頼性のある破断点の荷重を得るためには、1つの試料に対して、100〜200回程度と多数回の測定を行う必要がある。
さらには、前記近似多次曲線において、極大値から、これに後続する極小値までの間の変曲点における接線の傾きが小さいほど、「パイらしい食感」が感じられることが分かった。
前記の荷重及び歪率の値を基に、最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする五次以上の近似多次曲線の歪率−荷重曲線を作成し、
前記の近似多次曲線における極大値を計算して求め、該極大値を食品咀嚼時における食品の硬さを表す指標とし、
前記の近似多次曲線における極大値から、これに後続する極小値までの間に存在する変曲点における接線の傾きを計算して求め、該接線の傾きを食品咀嚼時における食品の食感を表す指標とし、
前記の極大値及び/又は接線の傾きを、食品咀嚼時における食品のテクスチャーを表す指標とすることを特徴とする、食品の硬さ、食感、及びテクスチャーの評価方法を提供するものである。
本発明に係る食品の硬さ、食感、及びテクスチャーの評価方法は、まず、評価すべき食品試料をプランジャーで押圧し、同時に押圧中の荷重及び歪率を連続的に測定する。本発明で評価が可能な食品は、例えば、クッキー、ビスケット、パイ、クラッカー、乾パン、ウエハース、スナック菓子、米菓子などの焼き菓子;天ぷら、フライ、から揚げなどの揚げ物;寒天、ゼラチン、ナタデココ、コンニャクゲル、アロエなどのゲル状食品;リンゴ、ナシ、黄桃、白桃、ブドウ、ブルーベリー、イチゴ、バナナ、メロン、スイカ、パイナップル、マンゴ、パパイヤなどの果実;ダイコン、カブ、ニンジン、カボチャ、ナス、ミニトマトなどの野菜;豆腐を挙げることができるが、これらの食品に限定されるわけではない。これらの食品のうち、クッキー、ビスケット、パイ、クラッカー、乾パン、ウエハース、スナック菓子、米菓子などの焼き菓子が特に好適である。このように、本発明の評価方法は、複雑に破断する食品、すなわち、従来、硬さ、食感、及びテクスチャーを的確に評価することができなかった食品も、評価の対象とすることができる。
市販されているバタークッキー(直径55mm×厚さ8.5mm円柱体)を、試料台の上に載置し、クリープメータRE2−33005B(山電社製、商品名)を用いて、該バタークッキーの上面方向から、接触面積50mm2の円柱状のプランジャーを、1.0mm/秒の速度で押圧することにより、荷重(gf)及び歪率(%)を測定した。荷重(gf)及び歪率(%)の測定は、同一試料に対して15回測定した。前記測定によって得られた荷重(gf)及び歪率(%)の測定値から、コンピュータを用いて最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似五次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。その歪率−荷重曲線は、五次関数式:y=0.0000452376x5−0.0096003924x4+0.7306543401x3−23.1402794260x2+241.9761128358x+720.7439501385で表された(図1参照)。また、この時、近似五次曲線の分散度合いを示すR2値は0.669となった。
次いで、前記の近似五次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は7.6、Y座標は1513.0であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は34.9、Y座標は139.2であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は17.5、Y座標は958.3であり、該変曲点における接線の傾きは−81.2であった。
市販されているビスケット(直径60mm×厚さ6mm円柱体)について実施例1と同様の操作を行った。前記測定によって得られた荷重(gf)及び歪率(%)の測定値から、コンピュータを用いて最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似五次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。その歪率−荷重曲線は、五次関数式:y=0.0000309152x5−0.0067157687x4+0.5748110521x3−23.4186267445x2+412.4118587289x−549.4356481123で表された(図2参照)。また、この時、近似五次曲線の分散度合いを示すR2値は0.751となった。
次いで、前記の近似五次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は16.5、Y座標は2001.8であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は56.0、Y座標は1030.6であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は27.7、Y座標は1672.9であり、該変曲点における接線の傾きは−41.8であった。
市販されているビスケット(底辺60mm×底辺48mm×厚さ9mm直方体)について実施例1と同様の操作を行った。前記測定によって得られた荷重(gf)及び歪率(%)の測定値から、コンピュータを用いて最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似五次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。その歪率−荷重曲線は、五次関数式:y=0.0000478682x5−0.0108325413x4+0.8968073150x3−32.0799328004x2+421.7423101608x+35.1647268115で表された(図3参照)。また、この時、近似五次曲線の分散度合いを示すR2値は0.757となった。
次いで、前記の近似五次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は10.4、Y座標は1839.4であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は40.1、Y座標は143.0であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は20.7、Y座標は1166.8であり、該変曲点における接線の傾きは−93.9であった。
市販されているビスケット(底辺60mm×底辺48mm×厚さ9mm直方体)について、該ビスケットを大気中5日間放置して、しけらせたものについて、実施例1と同様の操作を行った。前記測定によって得られた荷重(gf)及び歪率(%)の測定値から、コンピュータを用いて最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似五次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。その歪率−荷重曲線は、五次関数式:y=0.0000209571x5−0.0046069094x4+0.3842720666x3−15.0198770917x2+255.3397892694x−229.0461047341で表された(図4参照)。また、この時、近似五次曲線の分散度合いを示すR2値は0.777となった。
次いで、前記の近似五次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は16.2、Y座標は1305.5であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は70.8、Y座標は462.0であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は26.4、Y座標は1145.1であり、該変曲点における接線の傾きは−22.4であった。
市販されているパイ菓子(底辺55mm×底辺35mm×厚さ9mm直方体)について、実施例1と同様の操作を行った。前記測定によって得られた荷重(gf)及び歪率(%)の測定値から、コンピュータを用いて最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似五次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。その歪率−荷重曲線は、五次関数式:y=0.0000128762x5−0.0029877961x4+0.2594004685x3−10.0052086407x2+155.5830151201x−105.0879867998で表された(図5参照)。また、この時、近似五次曲線の分散度合いを示すR2値は0.289となった。
次いで、前記の近似五次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は13.5、Y座標は926.8であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は39.8、Y座標は591.5であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は23.2、Y座標は789.6であり、該変曲点における接線の傾きは−20.4であった。
市販されているパイ菓子(底辺55mm×底辺35mm×厚さ9mm直方体)について、該パイ菓子を大気中に5日間放置して、しけらせたものについて、実施例1と同様の操作を行った。前記測定によって得られた荷重(gf)及び歪率(%)の測定値から、コンピュータを用いて最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似五次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。その歪率−荷重曲線は、五次関数式:y=0.0000370242x5−0.0073996256x4+0.5731014177x3−20.4863649299x2+310.5086939365x−464.8031841358で表された(図6参照)。また、この時、近似五次曲線の分散度合いを示すR2値は0.798となった。
次いで、前記の近似五次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は14.0、Y座標は1175.2であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は38.9、Y座標は703.0であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は22.8、Y座標は986.3であり、該変曲点における接線の傾きは−30.7であった。
実施例1〜6で述べた各検体について、専門パネラー10名により、硬さに関する官能評価を行った。その結果、実施例1のバタークッキーと実施例2のビスケットを比較したところ、パネラー全員が、実施例1のバタークッキー(極大値のY座標:1513.0)よりも、実施例2のビスケット(極大値のY座標:2001.8)の方が硬い食感であると回答した。
また、実施例1のバタークッキー(変曲点の傾き:−81.2)は破断後、サクサクした食感であるのに対し、実施例2のビスケット(変曲点の傾き:−41.8)は破断後、硬い食感が残ると回答した。
試験例1と同様に、実施例3のビスケットと実施例4のビスケットの比較を行ったところ、パネラー全員が、実施例3のビスケット(極大値のY座標:1839.4)は硬い食感であり、実施例4のビスケット(極大値のY座標:1305.5)よりも硬い食感であると回答した。
また、実施例3のビスケット(変曲点の傾き:−93.9)は破断後、サクサクした食感であるのに対し、実施例4のビスケット(変曲点の傾き:−22.4)は破断後、しけった食感であると回答した。
試験例1と同様に、実施例5のパイ菓子と実施例6のパイ菓子(しけったもの)の比較を行ったところ、パネラー全員が、実施例5のパイ菓子(極大値のY座標:926.8)は、パイの層と層の間の空気によって軟らかい食感が感じられるのに対し、実施例6(極大値のY座標:1175.2)は、しけったことによってパイの層と層が固着した硬い食感であると回答した。
また、実施例5のパイ菓子(変曲点の傾き:−20.4、R2値:0.289)は破断後、多層で破断が感じられ、サクサクしたパイらしい食感であるのに対し、実施例6のパイ菓子(変曲点の傾き:−30.7、R2値:0.798)は最も大きな破断以降はサクサクしたパイらしい食感がなく、クッキーに近いサクサクした歯応えであると回答した。
実施例1で得られた測定値を基に、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似六次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。
その結果、該歪率−荷重曲線は、六次関数式:y=−0.000000158382x6+0.000088017919x5−0.013975312464x4+0.940449871215x3−27.847629558499x2+284.031622232170x+632.940466832369で表された(図7参照)。また、この時、近似六次曲線の分散度合いを示すR2値は0.670となった。
次いで、前記の近似六次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は7.6、Y座標は1551.5であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は34.1、Y座標は140.3であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は17.0、Y座標は987.9であり、該変曲点における接線の傾きは−86.7であった。
実施例2で得られた測定値を基に、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似六次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。
その結果、該歪率−荷重曲線は、六次関数式:y=0.000000476258x6−0.000097663788x5+0.006422710726x4−0.054388249102x3−9.334177145618x2+287.202060697600x−292.115734149701で表された(図8参照)。また、この時、近似六次曲線の分散度合いを示すR2値は0.753となった。
次いで、前記の近似六次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は18.2、Y座標は2037.2であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は50.6、Y座標は992.0であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は30.5、Y座標は2189.2であり、該変曲点における接線の傾きは−52.2であった。
実施例3で得られた測定値を基に、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似六次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。
その結果、該歪率−荷重曲線は、六次関数式:y=−0.000000269589x6+0.000120635174x5−0.018268161597x4+1.253053850107x3−40.064671302505x2+492.970779391471x−113.057557536754で表された(図9参照)。また、この時、近似六次曲線の分散度合いを示すR2値は0.760となった。
次いで、前記の近似六次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は10.0、Y座標は1892.3であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は38.9、Y座標は177.6であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は19.7、Y座標は1220.6であり、該変曲点における接線の傾きは−99.3であった。
実施例4で得られた測定値を基に、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似六次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。
その結果、該歪率−荷重曲線は、六次関数式:y=0.000000224452x6−0.000039647638x5+0.001588122894x4+0.087354162752x3−8.362288998804x2+195.923068057512x−105.313041419954で表された(図10参照)。また、この時、近似六次曲線の分散度合いを示すR2値は0.783となった。
次いで、前記の近似六次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は17.7、Y座標は1321.0であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は72.1、Y座標は489.2であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は29.3、Y座標は1109.9であり、該変曲点における接線の傾きは−26.4であった。
実施例5で得られた測定値を基に、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似六次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。
その結果、該歪率−荷重曲線は、六次関数式:y=−0.000000109506x6+0.000042442301x5−0.006010270194x4+0.404307695051x3−13.256927522496x2+184.661579076433x+44.106907162815で表された(図11参照)。また、この時、近似六次曲線の分散度合いを示すR2値は0.290となった。
次いで、前記の近似六次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は12.6、Y座標は936.5であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は38.1、Y座標は604.4であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は21.5、Y座標は804.4であり、該変曲点における接線の傾きは−21.3であった。
実施例6で得られた測定値を基に、X軸を歪率、Y軸を荷重とする近似六次曲線の歪率−荷重曲線を作成した。
その結果、該歪率−荷重曲線は、六次関数式:y=0.000000160137x6−0.000006209414x5−0.002980008833x4+0.361196194393x3−15.730119407177x2+267.948781749233x−375.343644766137で表された(図12参照)。また、この時、近似六次曲線の分散度合いを示すR2値は0.798となった。
次いで、前記の近似六次曲線を表す関数y=f(x)の一次導関数f'(x)の符号が正から負に変化する点であって、かつ、最も大きい荷重値をとる極大値を特定したところ、該極大値のX座標は14.8、Y座標は1170.0であった。また、該極大値に後続する極小値を特定したところ、該極小値のX座標は40.3、Y座標は682.1であった。
次いで、前記の歪率−荷重曲線において、前記の極大値から極小値の間に存在する変曲点を特定したところ、X座標は24.4、Y座標は968.4であり、該変曲点における接線の傾きは−30.4であった。
Claims (4)
- 食品の試料をプランジャーで押圧し、同時に押圧中の荷重及び歪率を連続的に測定し、
前記の荷重及び歪率の値を基に、最小自乗法により計算を行って、X軸を歪率、Y軸を荷重とする五次以上の近似多次曲線の歪率−荷重曲線を作成し、
前記の近似多次曲線における極大値を計算して求め、該極大値を食品咀嚼時における食品の硬さを表す指標とし、
前記の近似多次曲線における極大値から、これに後続する極小値までの間に存在する変曲点における接線の傾きを計算して求め、該接線の傾きを食品咀嚼時における食品の食感を表す指標とし、
前記の極大値及び/又は接線の傾きを、食品咀嚼時における食品のテクスチャーを表す指標とすることを特徴とする、食品の硬さ、食感、及びテクスチャーの評価方法。 - 近似多次曲線の分散度合いを示す決定値であるR2値を計算して求め、該R2値を食品咀嚼時における食品の食感又はテクスチャーを表す指標とする請求項1に記載の評価方法。
- 近似多次曲線が、近似五次曲線又は近似六次曲線である請求項1又は2に記載の評価方法。
- 食品が、焼き菓子である請求項1〜3のいずれか1項に記載の評価方法。
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