JP2011211031A - 配線基板とその製造方法 - Google Patents

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貴昭 古用
Shogo Hirai
昌吾 平井
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敏弘 樋口
Kazuhiko Honjo
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Abstract

【課題】従来の配線基板は、外力による影響を受けやすかったため、リジッド基板の一部にコネクタ等を介してフレキシブルケーブルを接続し、フレキシブル基板とリジッド基板とが一体化されてなる、高価なリジッドフレキ基板を使う必要があった。
【解決手段】布材107に熱硬化性樹脂108が含浸されてなる絶縁基材104と、この絶縁基材104の一面以上に積層された配線113と、前記絶縁基材104と前記配線113とからなる積層体116の一面以上を覆う、カバーレイ106と、を有し、絶縁基材104は、絶縁基材104の一部が除去されてなる複数の略平行な有底溝部111と、この有底溝部111にカバーレイ106の一部で充填されてなる充填部112と、を有し、この充填部112はカバーレイ106で覆われることで、所定部分にフレキシブル性を有するフレキ部103を設けた配線基板101を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話や小型パソコン等に使われる配線基板とその製造方法に関するものである。
従来、携帯電話やパソコンのコネクタ部分に使用されているプリント配線基板には、ガラスクロスなどに接着剤を含浸させたリジッド基板が使用されており、この基板は折り曲げることはおろか、基板を捻ったりそらしたりするだけで、大きな応力が発生してしまうため、コネクタ着脱時においてコネクタおよびプリント配線基板に応力が発生し、破損の原因となっていた。
そこで、プリント配線基板をメイン基板部とコネクタ部とに分断し、フレキシブルケーブルを介して接続を行うことにより、コネクタ着脱時の破損を低減していた。
図6は、従来の携帯電話や小型パソコンに使われる配線基板が、コネクタを介して、複数個接続された様子を説明する斜視図である。
図6(A)(B)において、複数個のリジッド基板1には、各々コネクタ3が取り付けられ、互いにフレキシブルケーブル2を介して、接続されている。
なおリジッド基板1としては、例えば、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸してなるガラスエポキシ樹脂と、銅箔からなる配線パターンとを、複数層積層され、ガラスエポキシ樹脂基板としたものが市販されている。
図6(A)における矢印4は、複数のリジッド基板1の一方が、上下方向に曲げられる様子を示す。
図6(B)における矢印4は、複数のリジッド基板1の一方が、回転方向に捻じ曲げられる様子を示す。
なお図6(A)(B)に示した矢印4は、例えば、コネクタ3に、フレキシブルケーブル2を挿入するときに、コネクタ3に「こじり」の力がかかる様子も示している。ここで「こじる」とは、硬い蓋を「こじあける」に類似する表現であって、小さいコネクタ3の更に狭い隙間(図示していない)に微細なフレキシブルケーブル2の先端を無理やり挿入するときに、フレキシブルケーブル2を左右に動かしながら、挿入する動作とする。
またリジッド基板1に設けたコネクタ3に、フレキシブルケーブル2の代わりに、SDカード等のメモリーカードや、充電用コネクタ(共に図示していない)等を挿入する場合がある。メモリーカードや充電用のコネクタ等は小さく取り扱いにくいため、使用者が指先で挿入する際に、こじりながら挿入する場合があり、コネクタ3を介してリジッド基板1に、こうした外力が繰り返し加えられることになる。そしてこの外力によって、リジッド基板1が撓むことによって、リジッド基板1に実装されたチップ部品(図示していない)の半田付け部分の信頼性が影響を受ける可能性がある。
こうしたプリント配線基板の折曲性の向上のため、特許文献1が提案されている。
特開平5−33569号公報
従来の配線基板は、柔軟性にかけるため、充電用コネクタやメモリーカード等の挿入時に、実装部品に影響を与える可能性が考えられる。一方、リジッド基板1の外力に対する耐久性(あるいは耐力)を高めるため、その一部にポリイミドフィルム等を用いたフレキシブル基板を取付けてなる、通称「リジッドフレキシブル基板」を用いた場合、製品価格を大幅に高めてしまう可能性があり、リジッド基板部分とフレキシブル基板部分との接続部に新たな課題が発生する可能性がある。
本発明は、こうした従来の課題に対して、一般的なリジッド基板の一部を、その基板表面に影響を与えることなく局所的に、あるいは選択的にフレキシブル化することで、配線パターンをファイン化した場合であっても外力に対する影響を低減することができる配線基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の配線基板は、布材に熱硬化性樹脂が含浸されてなる絶縁基材と、この絶縁基材の一面以上に積層された配線と、前記絶縁基材と前記配線とからなる積層体の両面を覆う、カバーレイと、を有する配線基板であって、前記絶縁基材は、前記絶縁基材の一部が除去されてなる略平行な有底溝と、前記有底溝に前記カバーレイの一部が充填されてなる充填部と、を有し、前記充填部は前記カバーレイで覆われている配線基板とする。
本発明の配線基板は、ガラス織布やガラス不織布、あるいはアラミド織布やアラミド不織布等の布材や、硬化済の熱硬化性樹脂と、を有する絶縁基材と、この絶縁基材の一面以上に設けられた、その一部以上が除去されてなる複数の略平行な有底溝を有し、この有底溝にカバーレイの一部を充填し、フレキ部としている。また絶縁基材を除去していない部分をリジッド部とする。こうすることで、1枚の配線基板でありながらも、その一部をフレキ部とし、リジッド部に対する応力緩和部分(すなわち、リジッドフレキシブル基板におけるフレキシブル部分)とすることができ、一つの配線基板の中で外力に対する耐久性や耐力を高めた配線基板を提供できる。
(A)は実施例1における配線基板の斜視図、(B)は図1(A)の矢印における断面図 (A)〜(E)は、実施例1で説明した配線基板の製造方法の一例を、図1(A)の矢印で示した部分を用いて説明する断面図 (A)(B)は、共に実施例1等で説明した配線基板のフレキ部の屈曲時における、応力低減メカニズムを模式的に説明する斜視図 (A)〜(G)は、除去部や充填部の形状の一例について説明する斜視図、あるいは上面図 (A)(B)は、共に屈曲時に配線から絶縁基材に伝わる力について説明する断面図 (A)(B)従来の携帯電話や小型パソコンに使われる配線基板が、コネクタを介して、複数個接続された様子を説明する斜視図
(実施例1)
本発明の実施例1について、図1を用いて説明する。
図1(A)は実施例1における配線基板の斜視図であり、図1(B)は図1(A)の矢印105における断面図である。
図1(A)(B)において、101は配線基板、102はリジッド部、103はフレキ部である。
配線基板101の一部はリジッド部102で、他の部分はフレキ部103で、それぞれ構成されている。なおリジッド部102における配線基板101の総厚と、フレキ部103における配線基板101の総厚とを、略同じとすることで、配線基板101の取り扱い性を高めることができる。また配線基板101に取付けたコネクタ(図示していない)等から加えられる外力は、リジッド部102を介してフレキ部103で吸収される。
なお配線基板101の表面に設けた配線(図示していない)に、半導体チップや電子部品(共に図示していない)を実装することができるが、これら電子部品は、フレキ部103より、リジッド部102に実装することが望ましい。こうすることで、配線基板101に加えられた外力の影響を、リジッド部102に実装された電子部品の実装部(例えば、半田付け部分)が受けることがない。
104は絶縁基材、105は矢印である。106はカバーレイである。カバーレイ106は、例えば、ポリイミド等の耐熱性フィルムと、接着層と、から形成されたものが各メーカーから市販されているが、塗布型のカバーレイ106(例えば、耐熱性の接着層を塗布するものであって、この接着層を熱硬化することで耐熱性フィルムを形成するもの)や、厚みの薄いプリプレグをカバーレイ106とすることも有用である。
107は布材であり、布材107は例えば、ガラス繊維、ガラス織布、ガラス不織布、アラミド繊維、アラミド織布、アラミド不織布等である。108はエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂であり、必要に応じてセラミックフィラー等を加えることで熱膨張係数を調整することができる。絶縁基材104は、未硬化状態の熱硬化性樹脂108が含浸された布材107の硬化物である。109は接着層、110は耐熱性フィルムである。なお図1に示したカバーレイ106は、耐熱性フィルム110と接着層109とを有したものを、その代表として図示している。
111は有底溝部である。有底溝部111は、布材107の一部が、レーザーや金型によって、例えば、複数の略平行な有底溝状に除去された部分に相当する。
112は充填部である。充填部112は、布材107が、硬化済の熱硬化性樹脂108や布材107からなる絶縁基材104の一部(片面、あるいは両面)が複数の略平行な有底溝状に除去されてなる有底溝部111に、カバーレイ106の一部(例えば、接着層109の一部)が充填され、硬化してなる部分である。
図1(B)は、フレキ部103の断面の模式図であり、図1(A)の矢印105における断面図に相当する。
図1(B)に示すように、フレキ部103は少なくとも、絶縁基材104の一部が除去された有底溝部111と、この有底溝部111に、カバーレイ106の一部(例えば、接着層109の一部)が充填され、硬化してなる充填部112と、を有する絶縁基材104と、カバーレイ106と、この絶縁基材104の上に形成され、カバーレイ106で覆われた配線113と、を有している。
図1(B)に示すように、配線基板101の一部となるフレキ部103は、ガラス繊維、ガラス織布、ガラス不織布、アラミド繊維、アラミド織布、アラミド不織布等からなる布材107が一部以上除去された有底溝部111を有しているため、このフレキ部103は、あたかもフレキシブル基板(図示していない)のような可撓性を有することとなる。
なおフレキ部103に設けられた有底溝部111には、カバーレイ106の一部(例えば、フレキシブル性に優れた接着層109の一部)が充填され、充填部112を形成している。そしてこの充填部112が、フレキシブル基板等の製造に使われる可撓性を有するカバーレイ106で覆われているため、配線基板101の表面に凹凸を発生させることなく、優れた可撓性や信頼性を発現させる。
一方、配線基板101の一部となるリジッド部102において、ガラス繊維、ガラス織布、ガラス不織布、アラミド繊維、アラミド織布、アラミド不織布等からなる布材107は除去されていないため、リジッド部102は、あたかもガラエポ基板(ガラエポ基板とは、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸してなる絶縁基材104と、銅箔からなる配線113とを、積層してなる配線基板101の略称)と同等の物理的強度を有することとなる。
以上のように、布材107に熱硬化性樹脂108が含浸されてなる絶縁基材104と、この絶縁基材104の一面以上に積層された配線113と、前記絶縁基材104と前記配線113とからなる積層体の両面を覆う、接着層109と耐熱性フィルム110とからなるカバーレイ106と、を有する配線基板101であって、前記絶縁基材104の一部以上が複数の略平行な有底溝状に除去されてなる有底溝部111と、この有底溝部111に前記カバーレイ106の一部(例えば、フレキシブル性に優れた接着層109の一部)が充填されてなる充填部112と、を有し、充填部112は前記カバーレイ106で覆われている配線基板101とすることで、ガラエポ基板のようなリジッド性と、フレキシブル基板のようなフレキシブル性とを、一つの配線基板101の中で、更には略同一の基板厚みの中で、両立することができる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1で説明した配線基板101の製造方法の一例について、図2(A)〜(E)を用いて説明する。
図2(A)〜(E)は、実施例1で説明した配線基板101の製造方法の一例を、図1(A)の矢印105で示した部分を用いて説明する断面図である。
図2において、114はプリプレグ、115は銅箔、116は積層体である。
図2(A)は、ガラス繊維やガラス不織布等の布材107と、この布材107に含浸された未硬化状態の熱硬化性樹脂108と、からなるプリプレグ114を用意し、その片面以上に銅箔115を固定した様子を説明する断面図である。こうしたプリプレグ114としては、ガラス繊維に、半硬化状態のエポキシ樹脂を含浸させたものが、市販されている。
図2(B)は、プリプレグ114を熱硬化させ、絶縁基材104とし、絶縁基材104の一面以上に固定した銅箔115を所定形状にパターニングし、配線113とした様子を説明する断面図である。
図2(C)は、配線113の隙間に露出した、絶縁基材104の一部を除去し、有底溝部111を形成した様子を説明する断面図である。なお有底溝部111の側面に布材107の一部が露出、あるいは突き出すように突出しても良い。これは有底溝部111の形成を炭酸ガスレーザ等の照射で行なった場合、熱硬化性樹脂108に比べ、ガラス製の布材107が分解されにくいためである。またこの有底溝部111の一部を、レーザーが貫通しても良い。また有底溝部111の形状は、後述する図4で説明するように、有底溝状の複数の溝であって、互いに略平行なものとすることが有用である。また有底溝部111の形成において、絶縁基材104の表面に汚れ防止の保護フィルム(図示していない)を設けることは有用である。
図2(D)は、有底溝部111が形成された絶縁基材104の一面以上に、カバーレイ106を積層する様子を説明する断面図である。図2(D)の矢印105に示すように、金型等(図示していない)を用い、これら部材を積層し、加圧、加熱し、一体化する。またこの加熱、加圧の際に、カバーレイ106自体、あるいはカバーレイ106に設けた接着層109の粘度が低下し、図2(E)に示すように、有底溝部111に浸透し、有底溝部111をカバーレイ106(あるいは接着層109)が充填し、充填部112を形成する。
なお、カバーレイ106は少なくとも、フレキ部103の全体と、リジッド部102の一部以上を覆えばよい。リジッド部102の全てをカバーレイ106で覆った場合、リジッド部102の表面への電子部品の実装性に影響を与える場合がある。またカバーレイ106を、フレキ部103に形成された充填部112を覆うように設けることで、フレキ部103の物理的な信頼性や耐屈曲性を高めるのに有用である。
以上のように、布材107に未硬化状態の熱硬化性樹脂108が含浸させてなるプリプレグ114を準備する準備工程と、このプリプレグ114の一面以上に銅箔115を固定し硬化させて絶縁基材104を形成する絶縁基材工程と、この銅箔115をパターニングし配線113を形成する配線工程と、この配線113の隙間に露出した絶縁基材104の一部を複数の略平行な有底溝部111として除去する除去工程と、一部が除去された前記絶縁基材104の一面以上に、カバーレイ106を設けるカバーレイ工程と、を有する配線基板101の製造方法によって、配線基板101を製造できる。
(実施例3)
実施例3を用いて、有底溝部111や充填部112による配線113に対する応力緩和について説明する。
図3(A)(B)は、共に実施例1等で説明した配線基板101のフレキ部103の屈曲時における、応力低減メカニズムを模式的に説明する斜視図である。なお図3(A)(B)において、カバーレイ106や充填部112等は図示していない。
図3(A)は、有底溝部111や充填部112を設けていない場合における、配線基板101における屈曲時に、配線113に発生する応力を説明する斜視図である。矢印105aは、フレキ部103にかかる外力の一例を示す。矢印105bは、矢印105aで示す外力が加えられた配線113に発生した力が、絶縁基材104と配線113との界面に発生した応力に相当する。
図3(A)の矢印105aに示すように外力によって、絶縁基材104と配線113との界面に矢印105bで示す応力が発生し、絶縁基材104と配線113との界面剥離や配線113の断線等が発生する場合がある。
図3(B)は、有底溝部111や充填部112を設けた場合における、配線基板101における屈曲時に、フレキ部103における配線113に発生する応力を説明する斜視図である。矢印105aは、フレキ部103にかかる外力の一例を示す。矢印105bは、矢印105aで示す外力が加えられた配線113に発生した力が、絶縁基材104と配線113との界面に発生した応力に相当する。
図3(B)の矢印105aに示すように外力によって、絶縁基材104と配線113との界面に矢印105bで示す応力が発生しても、この応力は有底溝部111や充填部112によって緩和されるため、絶縁基材104と配線113との界面剥離や配線113の断線等の発生を効果的に防止できる。
なお図3(A)(B)において、矢印105aで示す外力を、上下方向の折曲げのみならず、左右方向、更には圧縮方向、引っ張り方向、あるいは抉りとしても、図6(B)で説明した応力緩和が可能となることは言うまでも無い。
(実施例4)
実施例4では、有底溝部111や充填部112の形状の一例について説明する。
図4(A)〜(G)は、有底溝部111や充填部112の形状の一例について説明する斜視図、あるいは上面図である。117は丸孔であり、例えば、レーザー照射で形成された孔に相当するが、幾何学的に正確な円である必要は無い。
図4(A)は、複数の配線113と略平行となるように、複数の略平行な有底溝状の有底溝部111を設けた様子を示す斜視図である。
図4(B)は、有底溝状の有底溝部111の一例を示す上面図である。
図4(C)は、有底溝状の有底溝部111の一例を示す上面図であり、複数のレーザー照射で形成された丸孔117を、互いに重なるように形成することで、有底溝状の有底溝部111が形成される様子を示す。
図4(D)は、有底溝状の有底溝部111の一例を示す上面図であり、複数のレーザー照射で形成された丸孔117を、互いに重なるように形成した有底溝状の有底溝部111を、複数個、略平行に形成する様子を示す。
図4(E)は、有底溝状の有底溝部111の一例を示す上面図であり、複数のレーザー照射で形成された丸孔117を、互いに重なるように形成することで、有底溝状の有底溝部111が形成される様子を示す。
図4(F)は、有底溝状の有底溝部111の一例を示す上面図であり、例えば、ジグザグの有底溝状の有底溝部111の一例に相当する。
図4(G)は、有底溝状の有底溝部111の一例を示す上面図であり、例えば、波型の有底溝状の有底溝部111の一例に相当する。
(実施例5)
実施例5では、フレキ部103を構成する絶縁基材104の部分的な除去について説明する。
図5(A)(B)は、共に屈曲時に配線113から絶縁基材104に伝わる力について説明する断面図である。
図5(A)は、絶縁基材104に有底溝部111を設けていない場合において、屈曲時に配線113から絶縁基材104に伝わる力について説明する断面図である。図5(A)に示すように、布材107等が除去されていない場合、矢印105に示すような応力が、配線113等の屈曲時に配線113と絶縁基材104との界面に発生しやすい。
図5(B)は、絶縁基材104に有底溝部111を設けた場合において、屈曲時に配線113から絶縁基材104に伝わる力について説明する断面図である。図5(B)に示すように、絶縁基材104が除去されることで、矢印105に示すような応力が、配線113等の屈曲時に配線113と絶縁基材104との界面に発生しにくくなる。なお有底溝部111において絶縁基材104における布材107の一部を残すことでその寸法変化を抑えられる。また絶縁基材104に含まれる熱硬化性樹脂108の一部以上が除去されても良い。なお絶縁基材104に含まれる熱硬化性樹脂108の全てを除去する必要は無い。熱硬化性樹脂108の全てをレーザー照射等で部分的に除去した場合、その部分が折れやすくなって取扱いが難しくなる場合がある。図5(B)に示すように、その一部を有底溝部111に残しておくことで、加工時の取扱い性を高められる。
なお接着層109付きのカバーレイ106を用いる場合、接着層109の硬化後の25℃における弾性率は、0.01GPa以上100.0GPa以下、更には0.1GPa以上10.0GPa以下、望ましくは0.6GPa以上6.0GPa以下とすることが有用である。これは25℃における弾性率が100.0GPaを超えた場合、応力緩和効果が低下する場合があるためである。また弾性率が0.01GPaより低い場合、信頼性に影響を与え、取扱いが難しくなる場合がある。
なお弾性率の測定には、曲げ弾性率(JIS K7171)や引張弾性率(JIS K7162)の測定に使われる市販の測定装置を使うことが望ましい。
なお充填部112に充填された各種部材の弾性率の測定が難しい場合、ビッカース硬度計、あるいはマイクロビッカース硬度計を用いても良い。例えば測定したいサンプルを樹脂埋め、切断し、断面を露出させる。そしてこの断面に露出した絶縁部材(例えば、接着層109や低弾性率樹脂)を、顕微鏡下でそれぞれマイクロビッカース硬度計の四角錐圧子(あるいは測定ヘッド)を、所定圧力(例えば、ミツトヨ製の微小硬さ試験機HM−211の場合、試験力発生範囲が0.4903〜19610mN)で、押し当て、得られたくぼみの大きさ(例えば対角線の長さ)から、それぞれの硬さを比較すれば良い。また接着剤やフィルム基材が弾性変形する場合、所定圧力を加えた状態での四角錐圧子の食い込み量(あるいは侵入深さ)で、弾性率を比較しても良い。すなわち所定圧力を加えた状態での四角錐の食い込み量が小さければ硬い、食い込み量が大きいほど柔らかいとしても良い。
次に(表1)〜(表3)を用いて、発明者らが実験した結果の一例(特に代表例)について説明する。(表1)〜(表3)において現行品とは、有底溝部111や充填部112を有していない一般的なガラスエポキシ配線基板101である。また発明品とは、図1のようにガラスエポキシ配線基板101の一部に有底溝部111を設け、この25℃における弾性率が約3GPaのエポキシ樹脂を添加し充填部112としたフレキ部103を設けた配線基板101である。
なお比較品、発明品共に、ガラス繊維には市販品(厚み30μm)を、銅箔115には同じ厚みのものを用いた。なおカバーレイ106は、発明品の方だけに用いた。
またガラス繊維に設けた有底溝部111の幅は、配線113の線幅の50%とし、複数の配線113間に図6(B)に示すように、互いに略平行な有底溝状に形成した。また充填部112に充填したカバーレイ106の接着層109の弾性率は、1.0GPaとした。
(表1)〜(表3)において、MIT試験として、市販のMIT試験装置(折曲の繰り返し動作により耐屈曲性を測定する装置)で行なった。ピール試験として、市販のピール試験装置を用いて、引き剥がし試験を行ない信頼性測定した。スプリングバック試験として、折曲時の折り返す力を測定し、製品使用時のハンドリング性を測定した。また○は異常無し、×はオープン(断線)発生、△は抵抗値変化が大きかったもの(すなわち課題が発生する可能性が残るもの)を示す。なおサンプル数はN=10とした。なお屈曲試験は100〜1000回、それぞれの条件を振りながら行なった。
(表1)は、銅箔115の厚みを20μm、線幅(Lとする)/線間(Sとする)=200μm/200μmとした場合の信頼性評価結果である。
Figure 2011211031
上記の(表1)に示すように、銅箔115の厚みが20μm、あるいはL/S=200/200μmの場合は、比較品1と発明品1との間に大きな差は観察されなかった。
Figure 2011211031
上記(表2)に示すように、銅箔115の厚みが12.5μmでは、比較品2に比べ発明品2の方が良い結果が得られた。これは除去部や充填部の効果と思われた。
Figure 2011211031
(表3)に示すように、銅箔115の厚みが10.0μm、L/S=100/100μmの場合は、比較品3と発明品3との間に大きな差が観察された。
このように、銅箔115の厚みが12.5μm以下、さらには10.0μm以下と薄くなればなるほど、更に配線113のL/Sが150/150μmよりファインパターン化するほど、比較品に比べ発明品の方が良い結果が得られることが判る。
これは、前述の図6(B)等に示した、応力緩和機構が発明品の信頼性アップに寄与したためと思われる。
なお配線基板101に用いる絶縁基材104として、ガラエポ基板の製造に用いる市販のプリプレグ114を用いることで、必要最小限の(例えば、数回から数百回の耐久性があれば充分な製品も多い)耐久性を有する配線基板101を安価に製造することができる。これはプリプレグ114が、配線基板101の絶縁基材に使われるポリイミド等の高価な耐熱性材料に比べて、安価なためである。
なおカバーレイ106として、市販の塗布型のカバーレイ106(すなわち、耐熱性フィルムを有さない接着層であって、耐熱性の接着層を塗布するタイプ)を使うことも有用である。またカバーレイ106は、メーカーによってはオーバーレイ他の名称で呼ばれることもある。またカバーレイ106は、その厚みが薄くなるほど割高となる場合があるので、用途によって最適化すれば良い。
またカバーレイ106として、厚みの薄い(望ましくは50μm以下、さらには25μm以下)プリプレグ114を用いることも有用である。これはプリプレグ114が一部のプリプレグ114に比べて安価なためである。
本発明は、一般的な配線基板でありながらも、その一部にフレキシブル性を発現させた配線基板であり、外力に対してフレキ部による応力の緩和が可能になり、同一の材料構成においても、耐屈曲性を改善することが可能となる。これより、携帯電話やノートパソコンの画面描画用信号伝達に使用される、微細・高密度配線を有する配線基板に使用しても耐屈曲性に優れた、高信頼性な基板の製造に有用である。
本発明の配線基板及びその製造方法によって、配線基板の外力に対する影響を低減することができ、各種チップ部品等の実装信頼性を高め、電子機器の小型化、高密度化を実現することができる。
101 配線基板
102 リジッド部
103 フレキ部
104 絶縁基材
105 矢印
106 カバーレイ
107 布材
108 熱硬化性樹脂
109 接着層
110 耐熱性フィルム
111 有底溝部
112 充填部
113 配線
114 プリプレグ
115 銅箔
116 積層体
117 丸孔

Claims (2)

  1. 布材に熱硬化性樹脂が含浸されてなる絶縁基材と、この絶縁基材の一面以上に積層された配線と、前記絶縁基材と前記配線とからなる積層体の一面以上を覆う、カバーレイと、を有する配線基板であって、
    前記絶縁基材は、前記絶縁基材の一部が除去されてなる略平行な有底溝と、
    前記有底溝に前記カバーレイの一部が充填されてなる充填部と、を有し、
    前記充填部は前記カバーレイで覆われている配線基板。
  2. 布材に未硬化状態の熱硬化性樹脂が含浸させてなるプリプレグの一面以上に銅箔を設置し熱硬化し絶縁基材を形成する絶縁基材工程と、
    前記絶縁基材に固定された前記銅箔をパターニングし配線を形成する配線工程と、
    前記配線間に露出した絶縁基材の一部を除去し、略平行な有底溝を形成する有底溝工程と、
    前記有底溝と前記配線と前記絶縁基材を覆うようにカバーレイを設けるカバーレイ工程と、
    を有する配線基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019179178A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置、及び、表示装置の製造方法

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