JP2011210743A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】betaの高いラテラル・バイポーラトランジスタを有する半導体装置を提供する。
【解決手段】ラテラル・バイポーラトランジスタとCMOSトランジスタが混載された半導体装置で、ラテラル・バイポーラトランジスタは、素子分離領域20に開口したオープン領域と、オープン領域19上のポリシリコン膜32と、ポリシリコン膜32から活性領域12側面へ不純物拡散したエミッタ拡散層39と、素子分離領域20上のダミー・ゲート・ポリシリコン膜50と、活性領域12上のコレクタ拡散層領域37、ベース拡散層領域27と、コレクタ電極101、ベース電極102、エミッタ電極103と、活性領域12及び前記ポリシリコン膜32上のシリサイド領域42とを備え、活性領域12上の非シリサイド領域が、ベース拡散層領域27とコレクタ拡散層領域37の間の境界領域と、活性領域12と素子分離領域20の間の境界領域を含むことを特徴とする。
【選択図】図4−4

Description

本発明は半導体装置、特にCMOSトランジスタおよびバイポーラトランジスタが集積されたBiCMOS技術の構成を有する半導体装置に関する。
バイポーラトランジスタをCMOS技術へ統合すると、BiCMOS技術となり、回路設計における柔軟性が高まる。BiCMOS技術により、システムオンチップによる集積化を実現することができ、チップの機能性が高まる。無線通信は家電市場の中でかなりの割合を占め、製品コストの影響を大きく受ける。従って、無線周波数システム(RF systems)は、バイポーラ技術およびCMOS技術を統合することによる利点を享受することができる。
バイポーラトランジスタは、縦型(バーティカル)あるいは横型(ラテラル)に分類できる。バーティカル・バイポーラトランジスタでは、キャリアは、エミッタからコレクタに縦方向に流れる。コレクタ領域はウェハ表面から深い位置に形成されるので、エミッタとコレクタとの間の抵抗が大きくなり、このようなトランジスタは高速動作には不利である。更に、高濃度埋込み層、コレクタ・エピタキシャル層、ディープ・トレンチ・アイソレーション等が必要となるため、プロセス工程数が増加しコストが増加する。
一方、ラテラル・バイポーラトランジスタは、バーティカル・バイポーラトランジスタよりも単純な構造である。また、BiCMOS技術は、比較的少ない数のプロセス工程数をCMOSトランジスタに追加することによって構成することができる。更に、コレクタ電極はコレクタ領域との直接接触が可能なので、ラテラル・バイポーラトランジスタは高速動作を実行するのに有利である。従って、BiCMOS技術において、キャリアが横方向に流れるラテラル・バイポーラトランジスタを用いるのが望ましい。
特許文献1に、水平電流バイポーラトランジスタ(HCBT)という名前の、新しいタイプのラテラル・バイポーラトランジスタが記載されている。
図8に、特許文献1に記載されるHCBTの断面図を示す。図8に示すHCBTは、コレクタ電極101、ベース電極102およびエミッタ電極103を含む。p型基板104に、HCBTの活性領域105(この場合n−ヒルと呼ぶ)が形成される。n−ヒル105は、シャロウ・トレンチ・アイソレーション(STI)106に囲まれ、STI106全体の高さを「a」で示す。n−ヒル105の側部のSTI106の一部が、ウェット・エッチングによって除去される。残りの絶縁酸化膜の厚みを「b」で示す。内部ベース107がn−ヒル105の側部で形成され、その頂上部に外部と接する外部ベース108が形成される。残りの絶縁酸化膜上に、エミッタ・ポリシリコン109が形成される。これは、堆積においてインサイチュド−ピング(in−situ doping)することにより、n型すなわち一般的にはリンによりドーピングされる。エミッタ拡散領域110は、CMOSに不可欠な以下の熱工程によりエミッタ・ポリシリコン109からの拡散により形成される。エミッタ・ポリシリコン109の形状は、ダミー・ゲート・ポリシリコン111によって制御される。エミッタの反対側には、コレクタ電極101のn+拡散領域112がn−ヒル105に形成される。n+拡散領域112、外部ベース108およびエミッタ・ポリシリコン109の表面は、それぞれシリサイド113、114および115により覆われる。コレクタとベースとの間の電気的不足を回避するために、シリサイド・ブロッキング酸化膜116が、シリサイド・ブロッキング・マスクをパターニングすることにより残されている。シリサイド・ブロッキング・エッチングと同時に、側面スペーサ117が、n−ヒル105の側部に残る。これにより、ベース・シリサイド114とエミッタ・シリサイド115との間に分離効果が生じる。
上述したように、CMOS技術により、ベース・シリサイド114およびエミッタ・シリサイド115はスペーサ117によって分離される。このことは、ベース・シリサイドがスペーサ117の高さによってエミッタ・ポリシリコン109から分離されることを意味する。図8の活性トランジスタ領域全体の高さ「a」は、CMOSプロセスによって制限され、エミッタ・ポリシリコン109の厚みは電気性能の要件によって制限されるので、絶縁酸化膜領域の厚み「b」は、基板へベースを注入しても貫通させない程度に十分な厚みでなければならない。従って、スペーサ117の高さも制限される。
PCT No.WO/2009/081867
しかしながら、特許文献1に記載のHCBTは、バーティカル配置のものよりも電流利得が小さい。この理由は、次のように分析できる。
ベース−エミッタ電流の主成分を、図9のHCBT拡大断面図に示す。矢印は電荷キャリアの流れを示すので、実際の電流の流れは負に帯電する電子(成分InE、IR、IR,top)の場合のキャリアの流れとは反対向きとなるが、実際の電流の流れは正に帯電する正孔(成分IpE)の場合にはキャリアの流れと同じである。共通のエミッタ電流利得(beta)は、コレクタ−ベース電流の比率として定義される:beta=IC/IB。コレクタ電流ICは、主に、npnトランジスタのエミッタ電子の流れに依存している:IC=InE。ベース再結合電流IRを無視しているが、ベース電流IBは3つの電流成分から成る。すなわち、ベースからエミッタに注入される正孔電流IpE、内部ベース領域のIR再結合電流、エミッタの頂部でエミッタからベース・シリサイド接触方向に注入される電子IR,topである。ここで、IB=IpE+I+IR,topである。betaを大きくするためには、ICを大きくしてIBを小さくする必要があるが、縦方向電流およびラテラル・バイポーラトランジスタの既存の設計ですでに最適化されている。縦方向電流のバイポーラトランジスタでは、ベース・コンタクト領域とエミッタとの間の距離が十分にあり、接触部の下部の外部ベース領域は高ドーピングされるので、IR,topは、通常は他のベース電流成分と比べると無視できる。ベース・コンタクト領域とエミッタn+領域との間の距離を大きくすることによって、および/またはIR,top電流経路上のドーピング濃度を増加することによって、ベース電流成分IR,topを減少させることができる。両者の技術は、エミッタから注入される電子によって、ベース・コンタクトへの拡散の可能性を低くする。
一方、HCBT構造において、スペーサ117が限られた高さであるため、ベース・シリサイド114は、エミッタ拡散領域110と近い位置にある。そして、IR,topはバーティカルの場合よりも比較的大きいので、betaが小さくなる。
これを解決するために、以下の考えが特許文献1にも記載されている。図10に示すように、ベース・コンタクト・シリサイド114を、シリサイド・ブロッキング酸化膜118によって活性n−ヒル105の端部から離すことができる。このようにして、ベース・コンタクト・シリサイド114とエミッタ拡散領域110との間の距離が増加し、電流経路上の総ドーピング濃度が増加する。これを、図10のIR、topに相当する長い方の矢印で示す。
加えて、エミッタ・コンタクト・シリサイド115を、潜在的にIpE成分の減少と、さらなるIBの減少とに寄与するベース−エミッタ接合から離す。この構造は、マスク分離型HCBTと呼ばれているが、前者はスペーサ分離型HCBTと呼ばれる。
ベース−エミッタ接合からベースおよびエミッタ・コンタクト・シリサイドを分離することは、シリサイド・ブロッキング・マスクを用いて行うことができる。エミッタおよびベース・シリサイドがスペーサ117によって分離されるスペーサ分離型HCBTのマスクのいくつかを図11に示す。シリサイド・ブロッキング・マスクの一部によって分離されるベースおよびエミッタ・コンタクト・シリサイドを有するマスク分離型HCBTの同様のマスクを図12に示す。これらのマスクは、シリサイド・ブロッキング・マスク201、活性n−ヒル・マスク202、コレクタn+注入マスク203、コンタクト・ホール・マスク204、ダミー・ポリシリコン・マスク205、絶縁酸化膜エッチング・マスク206を含む。図12の場合、シリサイド・ブロッキング・マスクは、2つの部分から成る。1つは、ベースとコレクタ・コンタクト領域(シリサイド・ブロッキング・マスク201)との間の酸化膜を残すためのもの、そして、もう1つは、ベースとエミッタ・コンタクト領域(シリサイド・ブロッキング・マスク201b)との間の酸化膜を残すためのものである。
マスク分離型HCBTのbetaの最高値はスペーサ分離型より25%増加している。これはIBが減少したことにより生じるが、その他の特性に変化はない。しかしながら、betaは、バーティカル・バイポーラトランジスタにと比べると依然として小さい。
本発明は、上述の点を考慮してなされたものであり、従来のバイポーラトランジスタと比べると、fmaxおよびBVCEOは同様であるが、betaの高いラテラル・バイポーラトランジスタを有する半導体装置を提供する目的を有する。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る本発明は、はラテラル・バイポーラトランジスタと、CMOSトランジスタとが混載された半導体装置であって、前記ラテラル・バイポーラトランジスタは、活性領域(例えば、図4−4(m)に示すn−ヒル12)を囲む素子分離領域(例えば、図4−4(m)に示すアイソレーションSiO20)に開口されたオープン領域(例えば、図4−4(m)に示すエミッタ・ウィンドウ19)と、前記オープン領域上に形成されたポリシリコン膜(例えば、図4−4(m)に示すエミッタ・ポリシリコン32)と、前記ポリシリコン膜から前記活性領域の側面への不純物拡散によって形成されたエミッタ拡散層領域(例えば、図4−4(m)に示すエミッタ拡散領域39)と、前記素子分離領域上に形成されるダミー・ゲート・ポリシリコン膜(例えば、図4−4(m)に示すダミー・ゲート・ポリシリコン50)と、前記活性領域に形成されたコレクタ拡散層領域(例えば、図4−4(m)に示すコレクタ領域37)及びベース拡散層領域(例えば、図4−4(m)に示す内部ベース領域27、外部ベース領域16)と、前記コレクタ拡散層領域及びベース拡散層領域に直接つながるコレクタ電極(例えば、コレクタ電極101)及びベース電極(例えば、図4−4(m)に示すベース電極102)と、前記ポリシリコン膜に直接つながるエミッタ電極(例えば、図4−4(m)に示すエミッタ電極103)と、前記活性領域及び前記ポリシリコン膜にシリサイドが形成されるシリサイド領域と、を備え、前記活性領域上にシリサイドが形成されない非シリサイド領域(例えば、図2に示す非シリサイド領域410)が、前記ベース拡散層領域と前記コレク拡散層領域との間の境界と、前記ベース拡散層領域を流れる電流の流れ方向に沿って延びる前記活性領域と前記素子分離領域との間の他の境界と、を含むことを特徴とする半導体装置。
さらに、請求項2に係る本発明は、前記非シリサイド領域(例えば、図3に示す非シリサイド面積510)は、さらに前記ベース拡散層領域と前記エミッタ拡散層領域との間の他の境界をも含むことを特徴とする。
スペーサ分離型HCBTの活性側面に沿った断面図を図13に示す。図11においてこの断面図をA−A’と示し、これは図8および図9に示す断面図と垂直になる。エミッタ・ポリシリコン109とベース・シリサイド114との間の一定の距離が図13に示すように、IR,topに対応する一定の矢印の濃度であると仮定すると、IBのIR,top成分は、エミッタに沿ってほぼ均一である。一方、エミッタ・ポリシリコン109は絶縁酸化膜の丸い形状のためトランジスタ周辺部に向かってより薄くなっていて、このことはトランジスタ120(図13)の中央部と比較すると、エミッタ領域が減少していることから、ICがトランジスタの周辺領域119(図13)で減少していることを意味する。IR,topが一定であるためIBはICに比例して減少しないので、トランジスタの周辺領域119の局所的なbetaが減少し、トランジスタ全体のbetaを減少させることになる。加えて、図14に示すように、エミッタ・ポリシリコン109の上面は用いられるウェット・エッチング・プロセスの特質によりベース・シリサイド114により近づくことがあり、高い密度の矢印によって表すように、トランジスタの周辺領域119でIR,topを増加させる。この効果は、全体のbetaの減少と同様に周辺領域119の局所的なbetaの減少を高めることになる。
トランジスタ周辺領域319でbetaが小さくなることによる影響は、図1に示すように、エミッタ長に沿ってベース・シリサイド314を縮小することによって最小化することができる。このようにして、エミッタから周辺領域319のベース・シリサイド314方向へ注入される電子のパスが増加し、結果としてIR,topは図1の周辺領域319の密度の低い矢印で示すように減少する。ベース・シリサイド314は、図2に示すようにシリサイド・ブロッキング・マスク401の形状を変えることにより、トランジスタの周辺領域319から遠ざけることができる。
非シリサイド領域410のドメインが、活性化領域の、図2に示されるシリサイド・ブロッキング・マスク401のドメインと一致することに注意されたい。
スペーサ分離型HCBT構造の、図2のB−B’断面に対応するエミッタに沿って縮小したベース・コンタクト・シリサイドの構造断面図を示す。 縮小したベース・コンタクト・シリサイド(パン・タイプ)を有するスペーサ分離型HCBTプロセスで用いられるリソグラフィ・マスクのいくつかを示す。 縮小したベース・コンタクト・シリサイド(サラウンド・タイプ)を有するマスク分離型HCBTプロセスで用いられるリソグラフィ・マスクいくつかを示す。 HCBTプロセス・フローを示す。 HCBT構造におけるベース(IB)およびコレクタ(IC)電流の、ギュンメル・プロットと呼ばれるベース−エミッタ電圧(Vbe)に対する依存関係を示す。 HCBT構造におけるベース−エミッタ電圧(Vbe)に対するbeta依存関係を示す。 HCBT構造におけるカット・オフ周波数(fT)および発振の最大周波数(fmax)と、コレクタ電流(IC)との対比を示す。 単一のポリシリコン領域断面を有するHCBT構造を示す。 スペーサ分離型HCBTと呼ばれ、エミッタとベース・シリサイド・コンタクトとがスペーサによって分離されるHCBT構造の拡大断面図を示す。 マスク分離型HCBTと呼ばれ、エミッタとベース・シリサイド・コンタクトとがシリサイド・ブロッキング・マスクによって分離されるHCBT構造の拡大断面図を示す。 スペーサ分離型HCBTプロセスで用いられるリソグラフィ・マスクを示す。 マスク分離型HCBTプロセスで用いられるリソグラフィ・マスクを示す。 スペーサ分離型HCBT構造の、図11のA−A’断面に対応するエミッタに沿った断面図を示す。 エミッタ・ポリシリコンをウェット・エッチングした場合のスペーサ分離型HCBT構造の、図11のA−A’断面に対応するエミッタに沿った断面図を示す。
HCBTは、低価格で高性能なBiCMOS技術を実現するCMOSとの集積化に適する。しかしながら、HCBTは、同様にバイポーラ専用技術として製造することができる。この場合、CMOSプロセスはBiCMOS技術においてHCBT構造に不可欠であるが、バイポーラ専用技術に用いる必要がある。本発明のHCBTに関する説明は、BiCMOSプロセス・フローに基づいている。HCBT構造に関連するCMOSプロセス工程を説明するが、CMOS技術の用途にだけ使われるプロセス工程は一般的なものであると考えられるため解説しない。
縮小したベース・シリサイドを有するHCBTに用いられる一般的なマスクのセットを図2に示す。従来のHCBT(図11および図12)との大きな相違点は、シリサイド・ブロッキング・マスク401である。これの形状は、絶縁酸化膜エッチング・マスク406を囲む「パン」のようであるが、エミッタ側で開口している。図1は、図2のB−B’横断面である。この構造は、以下の説明では「パン・タイプ」と呼ぶ。
非シリサイド面積410の領域が活性化領域の図2に示されるマスク401のドメインと一致することに注意されたい。
図2に示されるコレクタn+注入マスク403は、コレクタ領域において一致する。活性n−ヒル・マスク402は、活性領域の上面と一致する。そして、活性領域の、後述するベース領域が形成される。エミッタ拡散領域においてつながるポリシリコンが形成され、符号409で示す。符号10は、シャロウ・トレンチ・アイソレーションを示す。電流はコレクタ領域からエミッタ領域に移動し、ベース領域でドリフトする(図2全体の下部から上部にドリフトする)。
図3は、本発明の1つの実施例を示す。シリサイド・ブロッキング・マスク501は、絶縁酸化膜エッチング・マスク406の全体を囲んでいる。マスク分離型および縮小したベース・シリサイドの混成の効果は、この構造で予想することができる。この構造は、以下で「サラウンド・タイプ」と呼ぶ。非シリサイド領域510のドメインが活性化領域の図3に示されるマスク501のドメインと一致することに注意されたい。
図4は、プロセス工程の順にHCBTの断面図を示す。HCBT構造は、通常p型のCMOSと同じ基板11で製造される。このプロセスの始まりは、図4-1(a)に示すように、シャロウ・トレンチ・アイソレーション(STI)10を形成するために必要な標準的なCMOSプロセス・フローである。HCBTの活性領域は、コレクタ領域に用いられ、STIに囲まれるシリコン柱/n−ヒル12に形成され、CMOS活性n−ヒル・マスク402により画定される。その後、共にCMOS技術に必要な、pMOSトランジスタ用のn型ローカル基板およびnMOSトランジスタ用のp型ローカル基板を作成するために、ウェル注入が実行される。同じウェハ上の異なるタイプのトランジスタに、ドーピング濃度を変える必要がある(例えば、高速化、高電圧化、高電流化等のための最適化)。他のタイプのデバイスについても同様である(例えば抵抗器、コンデンサ、誘導体等)。また、異なるドーピング・プロファイルおよび傾度が所望のデバイス性能を得るために必要となることがあり、これは通常イオン注入によって行われる。CMOS技術および目標とするHCBT特性に応じて、イオン注入ステップのうちの1つまたはいくつかの組合せがCMOSデバイスに用いられ、図4−1(a)の13に示すように、HCBTのコレクタ領域のドーピングに用いることができる。npnトランジスタには、中程度のn型ドーピングが必要とされ、結果としてn−ヒル・コレクタ領域になる。この場合、n−ウェル注入に用いられるCMOSリソグラフィ・マスクを、HCBTのn−ヒル・コレクタ領域のドーピングに用いることができる。より一般の場合には、CMOSプロセス・フローに加えて、n−ヒル領域を別々のプロセスによって注入することができ、追加のリソグラフィ・マスクが必要となる。これは、HCBT構造に必要とされる第1の追加マスクである。しかしながら、CMOSマスクが用いられても、追加のHCBTマスクが用いられても、いずれの場合においても、マスク寸法は同じである。n−ヒル注入の結果、HCBTの特性のために最適化されたn−ヒル領域のドーピング・プロファイルができあがる。いくつかの注入ステップを用いることができる。例えば、リンを用いて、3×1012cm−2のドーズおよび320keVのエネルギー、3×1012cm−2のドーズおよび140keVのエネルギー、7×1011cm−2のドーズおよび30keVのエネルギーがあげられる。これにより、ベース幅の拡張作用を抑制するために、すなわち高周波特性を最適化して、より均一の電界分布を得るために、上部の活性トランジスタ領域で高いピーク濃度が生じる結果となり、これはブレークダウン電圧がより高いことを意味する。CMOSプロセス・フローのウェル注入の後、注入によるダメージを受けた後のシリコン結晶構造を修復し、注入された不純物を電気的に活性化するために、フォトレジスト14を取り除き、高温アニーリングを行うことができる。HCBTのn−ヒル注入は、CMOSウェル注入の直前か直後に行うことができるので、CMOSプロセス工程のアニーリング・プロセス・フローでは結晶を修復し、同様にHCBTのドーパントを活性化するために用いることができる。
ウェル注入後、通常、CMOSプロセス・フローにおいては、ゲート形成工程となる。このプロセス工程もまた、ダミー・ゲート・ポリシリコン50と呼ぶポリシリコン50を、図4−1(b)に示すように、n−ヒル12周囲のSTI10の上面に形成するために用いられる。ダミー・ゲート・ポリシリコン50は、エミッタ・ポリシリコンの形状を平坦にするように制御する役割を有している。HCBT特性は、特にn−ヒル12の側面と接触する部分の、エミッタ・ポリシリコンの厚みに特に依存する。ダミー・ゲート・ポリシリコン50は、エミッタ・ポリシリコンの厚みおよびHCBT特性の均一性を改良するのに役に立つ。ゲート酸化処理の間に、n−ヒル12は酸化する。CMOSプロセスのポリシリコン・ゲート・エッチングの間に、HCBT域が露出し、ダミー・ゲート・ポリシリコン50を除いて、n−ヒルの上部のポリシリコンを除去するべきである。
ポリシリコン・エッチングの後、MOSトランジスタのゲートは通常軽く酸化され、ダミー・ゲート・ポリシリコン50を含むエッチングされたポリシリコン・ゲート領域は、薄い酸化膜層によって閉じ込められる。その後、ソース/ドレインエクステンション領域が注入される。また、異なるMOSトランジスタは、異なるリソグラフィ・マスクによって選択される。CMOSプロセス・フローのこの時点で、HCBT構造のために必要な第2のリソグラフィ・マスクを適用することができる。これは外部ベース注入15aに用いられ、図4−1(c)に示すように、結果としてp型領域になり、フォトレジスト17によってチップのCMOS部を覆っている。外部ベース注入条件の例は、BFを用いて、3×1015cm−2のドーズおよび22keVのエネルギーでもよい。CMOSプロセス・フローにおいて、ソース/ドレインエクステンション層は、注入後、高温プロセスによってアニールすることができる。同じ工程を用いて外部ベース領域をアニールすることができ、シリコン結晶構造を修復して、注入された不純物を活性化する。HCBTの場合、この工程は、注入された不純物の相互作用及び、後で内部ベースのために注入する不純物とともにシリコン結晶欠陥を引き起こすことを回避するのに役立つ。アニーリングがCMOSプロセス・フローで用いられない場合、または、アニーリングパラメータがHCBTに不適切な場合、外部ベースを、ソース/ドレインエクステンションの前に注入し、追加の工程によってアニールすることができる。この場合、アニーリング温度および時間は、通常はゲート酸化条件よりも低く短いか同じくらいであるから、CMOS構造に大した影響は及ぼさないだろう。加えて、CMOSソース/ドレイン領域は、熱アニーリングに対して最も敏感であり、このプロセスのこの時点ではまだ形成されていない。
CMOSソース/ドレインエクステンション層のアニーリング工程の後、HCBTによって必要とされる第3の追加マスク406を用いて、フォトレジスト18によりCMOS構造全体を覆い、HCBTのエミッタ・ウィンドウ19を露出させる。絶縁SiO20は、図4−1(d)に示すように、このマスクを用いて時間を定めてエッチングされる。ウェット・エッチングまたはドライエッチングのいずれも、用いることができる。ウェット・エッチングの場合、エミッタ・ウィンドウ407は、図2に示すように、ウェット・エッチング・プロセスの特性により、マスク406より広く形成される。エッチングはトランジスタの内部ベース部分を決定するように設計され、活性n−ヒル側面21が露出する。絶縁SiOエッチングの後、図4−2(e)に示すように、SiO薄層22が堆積しているはずである。これが、注入された不純物、ダメージの減少およびシリコン表面保護のために用いられるのは、イオン注入の標準的な手順である。
次に、内部ベース注入26が、図4−2(e)で示す傾斜角度で、外部ベース注入15aで用いられる第2のHCBTマスクを用いて実施される。n−ヒル側面のp型内部ベース領域27が得られる。内部ベース注入条件の例としては、30°の角度でBFを用いて、6×1013cm−2のドーズおよび35keVのエネルギーがありうる。内部ベースは、内部および外部トランジスタ領域の最適化されたドーピング・プロファイルを得るために、いくつかの工程で注入することができる。絶縁SiOエッチングに用いられるHCBTリソグラフィ・マスク406は、絶縁SiOをn−ヒルとのインタフェースで非常に薄くするために、図2に示すように、活性n−ヒル・マスク402に対して角度がつけられている。このようにして、ベース注入はこのように薄いSiOを部分的に貫通し、エミッタ・ウィンドウ周辺で徐々にベース注入をブロックすることになる。この方法は、エミッタ周辺のベース・ドーピング濃度を上げ、最終的にはコレクタ−エミッタ突抜けを防止する。さらに、高等周波数特性を有するHCBTを得るためには、内部ベースとして同じパターンを用いてリンを注入しなければならない。この注入工程を「選択的に注入されたコレクタ(SIC)」と呼び、局所的にコレクタ濃度を増加させる。これは、ベース幅を狭くし、ほとんどコレクタ−ベース容量の増加しないコレクタ抵抗を小さくするという効果を有する。SIC注入条件の例には、40°の角度でリンを用いて6×1012cm−2のドーズおよび320keVのエネルギーがありえる。
絶縁SiOエッチングの前に、注入の代わりにこのプロセスのこの時点に外部ベースを注入することも可能である。ベース注入のためのリソグラフィ・マスクはこの場合一度だけ適用する必要があるので、プロセス工程数が減る。外部ベースは、図4−2(f)に示すように、外部ベースからの追加的な注入から活性側面を保護するために、内部ベース15bとは逆のウェハ回転角度で注入することができる。一方、外部ベースは、内部ベースのドーピングを増やすために意図的に用いることができるため、結果として、ウェハ表面15cへの垂直注入、または、内部ベースと同じ回転角度での注入となるが、おそらく別の傾斜角度15dとなる。傾斜角度および回転角度を変えることによって、内部および外部ベース領域のドーピング・プロファイルを最適化することができる。加えて、このようにして、内部および外部ベース領域は同じアニーリング工程を共有し、プロセス・フローは続く。外部ベースによって、内部ベースのホウ素の拡散促進が生じた結果、内部ベース領域の幅が広がるかもしれないが、これは、通常は、トランジスタ電流利得および高周波数特性にとって望ましいものではない。また、絶縁SiOに散乱している注入されたイオンにより、外部ベースが、内部ベース内の、特にベースの底部で過剰なドーピングを生じさせることがある。両方の注入パラメータの定義の際に、この影響について注意しなければならない、すなわち、ベースの底部への追加ドーピングを最小限にするために、注入15bが好ましい。
内部および外部ベース注入の後、フォトレジスト25を取り除かなければならない、そして、スクリーニング用SiO薄層22がエッチングされる。スクリーニング用SiOが同様にCMOS構造を覆うように堆積するので、CMOSトランジスタのポリシリコン・ゲートで成長する熱酸化膜が除去されないように、エッチング時間を定めなければならない。従って、スクリーニング用SiOエッチングは、活性トランジスタ側面上部のスクリーニング用SiOを取り除くようにするためだけに時間調節しなければならない。活性側面のSiOは、内部およびおそらく外部ベース注入を受容し、そのエッチング速度はCMOSゲートの上部の注入されていないSiOより早くてもよいので、結果として、スクリーニング用SiOをn−ヒルのコレクタ側面から取り除く必要がある特許文献1に記載されている標準HCBTと比較すると、エッチング時間を決定するマージンを増加させることになる。スクリーニング用SiOが堆積プロセスによって得られるので、そのエッチング速度は、CMOSゲート上に存在する熱的に成長したSiOのエッチング速度より速くなる。従って、スクリーニング用酸化膜エッチングの後で、CMOSゲート上部の熱的に成長したSiOを残すことに問題はない。
スクリーニング用SiOエッチングの後、活性トランジスタ側面28のシリコン表面が露出する。この表面は、その終端層を形成するために、熱的アニーリングによって処理される。この表面処理の例には、窒素雰囲気で20秒間800°Cでの高速熱アニーリングがある。この処理によって、ポリシリコン堆積の間のエピタキシャル再成長を防ぎ、この表面はポリシリコン層のエッチングの間、保護膜として役立つ。薄い酸化層がアニーリング・チャンバの残留酸素によって生じる露出したシリコン表面で成長する、あるいは、他のいかなる非シリコン表面終端部も形成することが可能になる。その化学組成に関係なく、この層はHCBTプロセスには必須なポリシリコン・エッチングを止めることができる。しかしながら、抵抗を実質的に増加させずに、電流を流すことができるように、この層を十分に薄いものにする必要がある。この熱アニーリングの間、注入されたベース・ドーパントが拡散し、ドーピング・プロファイルの再分布が起こる。
図4−2(g)に示すように、ポリシリコン層29が次に堆積する。ポリシリコン領域はトランジスタのエミッタとして作用するので、高ドーピングでなければならない。ポリシリコン領域の高いドーピングのレベルは、インサイチュド−ピング(in-situ doping)プロセス、すなわち堆積の間にドーピングすることにより達成できる。インサイチュド−ピングが最も単純であると考えられるが、ポリシリコン層は、例えばイオン注入、拡散等のその他の方法でドーピングすることができる。インサイチュド−ピングは、この場合その均一性および等質性のため好ましく、結果として、次に続くアニーリング工程の間、ベース領域にエミッタからドーパントを均等に拡散することになる。さらに、インサイチュド−ピングは、より浅いエミッタ−ベース接合を達成するため、あるいは堆積速度を上げるためにドーピングされていない層を上部に堆積するために、例えば、活性側面の近傍で薄い非ドープまたは低ドープ層を有するように、プロセス・フローを最適化するように設計することができる。堆積したポリシリコンの厚みにより、エッチ・バック後に残るポリシリコン領域の形状が決まる。残りのポリシリコン領域が平坦となる必要があるので、堆積後のポリシリコンの表面はできる限り平坦でなければならない。ポリシリコン堆積プロセスの共形性質のため、堆積した層は、エミッタ・ウィンドウ19を埋める。ポリシリコンが厚みを増すほど、より平坦化される。さらに、ダミー・ゲート・ポリシリコン50はこの目的に有用であり、ポリシリコンの厚みはこの場合より薄くなりうる。これらがおそらく最も単純な平坦化方法であるにもかかわらず、化学機械平坦化(CMP)のような、半導体製作において公知な他の技術を用いることができる。CMP停止層は、CMOSゲートの頂部、または、プロセスのこの時点で表面に存在するいかなる別の構造物(例えばコンデンサ)であってもよい。バイポーラ専用プロセスの場合、または、他のBiCMOS集積化方式において、STI酸化膜の頂部はCMP停止層の役割をすることができる。
堆積後、ポリシリコン層29はエッチ・バックされ、図4−2(h)に示すように、エミッタ・ポリシリコン32が得られる。外部ベース領域16および内部ベース領域27は、すでに画定され、ポリシリコン・エッチ・バックの間、n−ヒル12領域全体と同様に、保護する必要がある。この要件を満たすために、テトラメチル・アンモニウム・ヒドロキシド(TMAH)エッチングが、酸化膜に対して高い感度を有するため、ポリシリコン・エッチ・バックに用いられる。前堆積表面処理の間、n−ヒル表面に成長する薄層は、TMAHエッチングを止め、n−ヒルを完全に保護するのに十分である。この目的のために、他の結晶依存するエッチング液を用いることもできる(例えばKOH、EDPなど)。通常、他のウェット・エッチングによる化学作用やドライエッチング・プロセスのような、他のポリシリコン・エッチング技術を用いることができる。しかしながら、TMAHは、酸化膜選択性およびCMOSプロセス互換性に対する高いポリシリコンの要件を満たしているので、完全にこのプロセスに適している。ポリシリコンの厚み33が活性エミッタの高さを画定してから、ポリシリコン・エッチ・バック・プロセスが計時され、例えばコレクタ電流、ベース抵抗、ベース−エミッタ容量、ベース電流の理想的な性質等のトランジスタ電気特性値に影響を与える。TMAHによるポリシリコン・エッチング速度は、水中のTMAHの温度と濃度によって調整することができる。ポリシリコン平坦化技術が堆積イオンおよびエッチ・バックによって実現される場合、図4−2(g)および図4−2(h)に示すように、ポリシリコン層の表面は完全には平坦にならないが、堆積後の窪み(notch)31は最終的なポリシリコン領域の形状34に変形することになる。ポリシリコン領域の形状はトランジスタの性能にあまり決定的でないが、ポリシリコン層には正孔がない、すなわち、n−ヒル近傍でエッチングされた絶縁SiOの上部に配置された状態であるため、エミッタ・ポリシリコン33の最も薄い領域34においても、確実にn−ヒルと金属接触させる必要がある。TMAHエッチング速度は、エッチングされた層の結晶方位に依存する。ポリシリコンが異なる方位の結晶粒から成っているので、TMAHエッチ・バック後のその表面が粗くなることがある。ポリシリコン表面の粗さを最小化するために、ポリシリコン構造の粒が小さいほうが好ましく、このことはもっと非結晶度の高い構造を有する層を使用することを暗示する。これは、ポリシリコンの堆積条件を調整することによって達成することができ、例えば、1つの方法として、堆積温度を低下させてもよい。
基本的に、ポリシリコンのTMAHエッチ・バックの後で、HCBTに必要とされる追加のプロセス工程は終了する。HCBT構造はCMOSプロセス工程により完成する。従って、HCBT構造に影響を及ぼすCMOS工程について説明する。
通常、次のCMOSプロセス・モジュールは、ゲート・スペーサを形成することである。SiO層は、例えば、テトラ・エチル・オキシ・シラン(TEOS)ソースから堆積し、異方性プロセスによりエッチ・バックされる。SiOスペーサは、CMOSゲートの側面上に残される。このプロセスの性質から、類似のスペーサ35が、図4−3(i)に示すように、ポリシリコン領域より上部のn−ヒル側面上に形成される。その後、ソース/ドレイン注入がCMOS構造に実行される。nMOSトランジスタのn+ソース/ドレイン36領域の注入が、図4−3(j)に示すように、HCBT構造のコレクタ領域37に用いられる。注入に用いられるマスク403によって画定されるフォトレジスト38の端部の位置は、n+コレクタと外部ベース領域との間の距離を画定し、コレクタ−ベースおよびコレクタ−エミッタの絶縁破壊電圧等、目標とするトランジスタ特性によって異なる。コレクタn+領域の他の端部は、n−ヒルの側面により画定される。CMOSのソース/ドレイン注入を活性化するためのアニーリングは、HCBTの注入領域の活性化、および(図4−3(k)に示す)高ドーピングされたポリシリコン領域からn−ヒルの側面へのドーパントの、通常ドライブイン拡散と呼ばれる拡散領域39のためにも用いられる。この工程によって形成されるn+拡散領域39は、エミッタ拡散領域である。内部トランジスタ領域のドーピング・プロファイルは、このプロセスによって形成される。アニーリング後のベース−エミッタpn接合の深度は、ポリシリコンの粒構造を変えるのと同様に、堆積したポリシリコンのドーピングレベルを変えることによって調整することができ、両方とも堆積状況により定められる。
次のCMOSプロセス・モジュールは、シリサイドの形成である。まず、シリサイド保護層として用いられるSiO層40が堆積される。リソグラフィ・マスク401を用いて、CMOSデバイスのいくつかが開口し、デバイスのいくつかまたはそれらの領域がフォトレジスト41によって保護される。HCBTにおいて、コレクタと外部ベースと間のSiO層の一部は、図2および/または図3に示すように保護されていなければならない。さらに、絶縁酸化膜エッチング・マスク406の周囲領域のSiO層の一部は、図2(パン・タイプ)のマスク401で示すように、保護されている。他の実施形態の場合は、エミッタ・ポリシリコンと内因性ベースとの間のSiO層の一部が、図3のマスク501によって示すように保護されている(サラウンド・タイプ)。残留するSiOは、n+コレクタとおよび外部ベース領域との間の電気的近道を防止する。また、上述したように、絶縁酸化膜エッチング・マスク406の周辺に残留するSiOはIBの減少に役立つ。シリサイド42は、図4−3(l)に示すように、半導体産業ではシリサイド化として公知のプロセス工程を有する標準的な方法で形成される。
プロセス・フローのバックエンドで、SiO43は堆積し、コンタクト・ホール44は低抵抗層によってエッチングされ埋められ、金属被覆が標準的な方法で行われる。1つの金属層を有する最終的なHCBT構造を、図4−4(m)に示す。図4−4(m)のコンタクト・ホール44で、コレクタ電極101、ベース電極102、エミッタ電極103が形成される。
スペーサ分離型、パン・タイプ、マスク分離型、サラウンド・タイプのHCBT構造用のベース−エミッタ電圧(VBE)上のベース(IB)およびコレクタ(IC)電流の依存性、すなわちギュンメル・プロットとも呼ばれるものを図5に示す。「スペーサ分離型」および「パン・タイプ」を一方のグラフに描画し、「マスク分離型」および「サラウンド・タイプ」をもう一方のグラフに描画する。すべての構造に対しICがほぼ適合することが認められる。一方で、IBは、マスクに応じて変化する。サラウンド・タイプの場合は、IBが最も低いため、betaが最も高くなることを示している。パン・タイプは、次善の策である。パン・タイプのHCBT構造に関して、betaは58%であり、スペーサ分離型の場合よりも高い。一方で、サラウンド・タイプのHCBT構造のbetaは61%であり、マスク分離型の場合よりも高い。シリサイド−保護パターンの修正によるbetaの増加を図6に示す。「スペーサ分離型」および「パン・タイプ」を一方のグラフに描画し、「マスク分離型」および「サラウンド・タイプ」をもう一方のグラフに描画する。
コレクタ−エミッタブレークダウン電圧(BVCEO)は、通常、betaとトレードオフの関係にある。この理由はこれらがベース幅の影響を受けるからである。しかしながら、シリサイド保護パターンの修正が、内部ベースに影響を及ぼすことはない。従って、表1に示すように、すべてのトランジスタは、類似のBVCEOを示す。
Figure 2011210743
4つのタイプのカット・オフ周波数(fT)および発振(fmax)の最大周波数と、HCBT構造のコレクタ電流(IC)との対比を図7に示す。「スペーサ分離型」および「パン・タイプ」を一方のグラフに描画し、「マスク分離型」および「サラウンド・タイプ」をもう一方のグラフに描画する。
fmaxに関して、活性領域の非シリサイド化領域は、バイポーラトランジスタの高周波特性(特にfmax)に影響を及ぼす。
この領域が拡大しすぎると、fmaxは悪化する。換言すれば、betaおよびfmaxには、それぞれトレードオフの関係がある。このため、本発明の非シリサイド化領域は、従来のものと比較すると、十分なfmaxおよび高いbetaを得るのに最も適するように最適化される。
図7において、スペーサ分離型とパン・タイプとの間にHCBT構造の著しい違いは見られない。同じ傾向がマスク分離型とサラウンド・タイプとの間にも見られる。
また、fmaxおよびBVCEOは、本発明のラテラル・バイポーラトランジスタの場合には減少しない。betaだけは、最大で200に達成することができる。さらに、本発明のラテラル・バイポーラトランジスタは、従来のラテラル・バイポーラトランジスタのマスクレイアウトを変えるだけで実現することができる。このため、製造プロセスの数は、従来のラテラル・バイポーラトランジスタと比較しても増加しない。
10 シャロウ・トレンチ・アイソレーション(STI)
11 基板
12 n−ヒル(コレクタ領域)
13 コレクタ注入
14、17、18、25、38、41 フォトレジスト
15a、b、c、d 外部ベース注入
16 外部ベース領域
19 エミッタ・ウィンドウ
20 絶縁SiO
21 n−ヒル側面
22 SiO薄層
26 内部ベース注入
27 内部ベース領域
28 活性トランジスタ側面
29 ポリシリコン層
31 窪み
32、34 エミッタ・ポリシリコン
33 ポリシリコンの厚み
35 スぺーサ
36 ソース/ドレイン注入
37 コレクタ領域
39 エミッタ拡散領域
40、43 SiO
42 シリサイド
44 コンタクト・ホール
50 ダミー・ゲート・ポリシリコン
101 コレクタ電極
102 ベース電極
103 エミッタ電極
104、304 p型基板
105 n−ヒル(活性領域)
106 シャロウ・トレンチ・アイソレーション(STI)
107 内部ベース
108、308 外部ベース
109、309、409 エミッタ・ポリシリコン
110 エミッタ拡散領域
111 ダミー・ゲート・ポリシリコン
112 n+拡散領域
113 コレクタ・シリサイド
114、314 ベース・シリサイド
115 エミッタ・シリサイド
116、118 シリサイド・ブロッキング酸化膜
117 スペーサ
119、319 トランジスタの周辺領域
120、320 トランジスタの中央部
201、201b、401、501 シリサイド・ブロッキング・マスク
202、402 n−ヒル・マスク
203、403 コレクタn+注入マスク
204、404 コンタクト・ホール・マスク
205、405 ダミー・ポリシリコン・マスク
206、406 絶縁酸化膜エッチング・マスク
207、407 エミッタ・ウィンドウ(ウェット・エッチング後)
410、510 非シリサイド領域

Claims (2)

  1. ラテラル・バイポーラトランジスタと、CMOSトランジスタとが混載された半導体装置であって、
    前記ラテラル・バイポーラトランジスタは、
    活性領域を囲む素子分離領域に開口されたオープン領域と、
    前記オープン領域上に形成されたポリシリコン膜と、
    前記ポリシリコン膜から前記活性領域側面への不純物拡散によって形成されたエミッタ拡散層と、
    前記素子分離領域上に形成されたダミー・ゲート・ポリシリコン膜と、
    前記活性領域上に形成されたコレクタ拡散層領域及びベース拡散層領域と、
    前記コレクタ拡散層領域及びベース拡散層領域に直接つながるコレクタ電極及びベース電極と、
    前記ポリシリコン膜に直接つながるエミッタ電極と、
    前記活性領域及び前記ポリシリコン膜上に形成されるシリサイド領域と、を備え、
    前記活性領域上においてシリサイドが形成されない非シリサイド領域が、前記ベース拡散層領域と前記コレクタ拡散層領域との間の境界領域と、前記ベース拡散層を流れる電流の流れ方向に沿って延びる前記活性領域と前記素子分離領域との間の他の境界領域と、を含むことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記非シリサイド領域は、さらに、前記ベース拡散層領域と前記エミッタ拡散層領域との間の他の境界領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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