JP2011210440A - 燃料電池 - Google Patents

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弘一 武信
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Abstract

【課題】燃料電池をカスケード化することで効率を向上させるにあたり、燃料電池内部で燃料ガスの通気方法をカスケード化(減数多段直列化)し、さらに複数のセル群間において、燃料ガスの流れる方向を制御することで高効率な燃料電池を提供することにある。
【解決手段】本発明は、固体電解質の両面に電極およびインターコネクタを有するセルが複数積層された積層セルから成る燃料電池20であって、積層セルは区分されたセル群21,22,23を有し、セル群21,22,23は第1の燃料通路と複数の第2の燃料通路を有し、第1の燃料通路を流れる燃料ガスGの方向と第2の燃料通路を流れる燃料ガスの方向が逆方向であり、燃料ガスGは、第1の燃料通路から分岐されて、複数の第2の燃料通路に導入されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池、固体酸化物形燃料電池など、燃料と空気あるいは酸素を固体電解質に供給して化学反応させることにより発電を行う燃料電池において、燃料電池内部で燃料ガスの通気方法をカスケード化(減数多段直列化)することにより高効率化が達成された燃料電池に関するものである。
固体高分子形燃料電池あるいは固体酸化物形燃料電池などの燃料電池は、原理上、単位セルにおける発電電圧が1V弱程度である。そのため、燃料電池は、複数個のセルを積層することにより構成されており、電気出力は、各々のセルを直列に接続して、最下段および最上段間で外部に電力を取り出すことが一般的に行われている。
その一例を、図7に示す固体酸化物形燃料電池(SOFC)の概略図により説明する。図7においては、単位セル10が10段積層されてなる燃料電池1を示しており、この燃料電池1では、電流が下部集電板11および上部集電板12を介して、単位セル10間を矢印Z方向(Z軸の負の方向)へ直列に流れるようになっている。単位セル10は、図8に示すように、固体電解質10aの両面に電極であるアノード(燃料電極)10bおよびカソード(空気電極、酸素電極)10cを設けてなる発電膜と、アノード接合部10dおよびカソード接合部10eを介してそれぞれ接合されるインターコネクタ10fとを積層することによって構成されている。
このような燃料電池1において、供給される燃料ガスは、各々の単位セル10に対して並列に行われるのが一般的であり、図7では、各単位セル10に対してマニホールド13により同じ方向から矢印X方向(X軸)へ並列に燃料ガスが供給され、同じ方向に排出されるようになっている。
図9は、上述した燃料電池1のカスケードシステムの模式図である。すなわち、第1段目は4つの積層セルから構成されるスタック1aを、第2段目は2つの積層セルから構成されるスタック1bを、第3段目は1つの積層セルからなるスタック1cをそれぞれ表している。
スタック1aで反応を終えた排燃料ガスが積層セル数を減らしたスタック1bへと流れ、スタック1bで反応を終えた排燃料ガスが同様に積層セル数を減らしたスタック1cへと流れるよう構成され、全体として燃料ガスがカスケード利用される構成である。
図9におけるシステムにおいて、第1段目のスタック1aにより大部分の発電反応は完了するが、第1段目のスタック1aからの排燃料ガスには反応可能な残余分が必ず存在するから、それを第2段目のスタック1bに供給する。第2段目のスタック1bでは、反応装置の数を減らしているので、装置を通過する排燃料ガスの流速が増大することにより、低濃度時に起こる可能性がある濃度分極などの悪影響や温度の上昇が排除される。第3段目のスタック1cでは、さらに装置数を減少させることによって、同様の効果が引き続いて得られることになる。
かかる燃料電池のシステムとして、例えば、特許文献1(特開平3−274674号公報)や特許文献2(特許第3607718号公報)が提供されている。特許文献1では、固体電解質燃料電池を燃料ガスの流れ方向に沿って複数段に分割し、更に分割した固体電解質燃料電池の燃料ガス入口のそれぞれに排燃料ガスを導入することで、燃料電池(SOFC)に与える熱応力を緩和することが開示されている。
また、特許文献2では、固体高分子形燃料電池において、複数の燃料電池を備える設備から陰極側で水および不活性ガスを排出し、および/または陽極側で不活性ガスを排出するために、陰極側のガス混合体中の水および不活性ガス成分または陽極側のガス混合体中の不活性ガス成分をそれぞれのガス混合体の流れ方向へ濃縮することが開示されている。
特開平3−274674号公報 特許第3607718号公報
しかしながら、上述した従来のシステムおよび方法では、燃料電池スタックのそれぞれにおける燃料濃度と流量に起因して発生する発生電圧や許容電流が考慮されていないので、燃料電池システム全体として最適な効率を達成できないという問題を有している。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、燃料電池内部で燃料ガスの通気方法を改善することで高効率な燃料利用率を可能とする燃料電池を提供することを解決すべき課題とする。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、燃料電池内部で燃料ガスの通路となるセル群を段ごとに減らしつつカスケード化(減数多段直列化)し、さらにセル群間において、燃料ガスの流れる方向を制御することで高効率な燃料電池を可能としている。
すなわち、本発明は、固体電解質の両面に電極およびインターコネクタを有するセルが複数積層された積層セルから成る燃料電池であって、前記積層セルは区分された第1段目のセル群および複数の第2段目のセル群と、前記第1段目のセル群と前記第2段目のセル群とを接続するガス流路を有し、前記第2段目の各セル群が前記第1段目のセル群の両側に配置され、前記ガス流路が前記第1段目のセル群から排出された排燃料ガスを分岐して前記第2段目の各ゼル群に通気する流路であって、前記第2段目の各ゼル群のセル数が、前記第1段目のセル群のセル数よりも少ないことを特徴とする。
前記発明においては、前記第1段目のセル群が中央部分に位置する中央部セル群として配置され、前記第2段目のセル群として前記中央部セル群と隣接して設けられる第1の端部セル群および第2の端部セル群を有し、前記中央部セル群から排出された排燃料ガスは、前記中央部セル群を流れる方向と逆方向で前記第1の端部セル群および前記第2の端部セル群に導入されるように構成されていることが好ましい。
本発明において、具体的には次のように構成されていることが好ましい。
(1)前記インターコネクタ周辺のセパレータに開口部が形成され、前記開口部によって燃料ガスおよび前記排燃料ガスの流路が構成されている。
(2)前記中央部セル群のセル数を全セル数に対して40%以上90%以下とし、前記第1の端部セル群および前記第2の端部セル群のセル数の割合を、それぞれ(100%−中央部セル群割合%)/2としている。
(3)前記積層セルにおいて、空気あるいは酸素が流れる方向は、前記燃料ガスおよび排燃料ガスの流れる方向と交差する方向である。
(4)前記燃料電池が固定酸化物形燃料電池である。
本発明によれば、燃料通路を内部カスケード化することで、供給燃料の有効活用が図れるので、発電効率が上昇し、高い燃料利用率を達成する燃料電池を提供することができる。また、当該カスケード化により、燃料電池の設置面積自体を変更することなく、高効率の燃料利用率を有する燃料電池を実現することができる。さらに、燃料電池内部での燃料通路が実現可能となるため、負荷制御機構などの設備増加要因がなくなり、低コストで高効率な燃料電池を提供することができる。
また、本発明に係る燃料電池においては、前記第1段目のセル群が中央部分に位置する中央部セル群として配置され、前記第2段目のセル群として前記中央部セル群と隣接して設けられる第1の端部セル群および第2の端部セル群を有し、前記中央部セル群から排出された排燃料ガスは、前記中央部セル群を流れる方向と逆方向で前記第1の端部セル群および前記第2の端部セル群に導入されるように構成されているので、上記発明と同様の効果が得られる。しかも、燃料ガスの温度は、中央部セル群よりも第1の端部セル群および第2の端部セル群の方が高くなっているので、温度の高い燃料ガスを端部から容易に放熱でき、温度分布を均一にして運転することができる。
本発明において、前記インターコネクタ周辺のセパレータに開口部が形成され、前記開口部によって燃料ガスおよび前記排燃料ガスの流路が構成されているので、別途の供給および排出配管が不要となり、一般に破損しやすい配管接合部を少なくすることができ、設備の堅牢性を上げることができる。
また、本発明において、前記中央部セル群のセル数を全セル数に対して40%以上90%以下とし、前記中央部セル群と隣接する第1の端部セル群および第2の端部セル群のセル数の割合を、それぞれ(100%−中央部セル群割合%)/2としているので、セル群のセル数を最適な分配で構成することができる。
さらに、本発明は、前記積層セルにおいて、空気あるいは酸素が流れる方向が、前記燃料ガスおよび前記排燃料ガスの流れる方向と交差する方向であるので、燃料ガスおよび前記排燃料ガスの通路と空気あるいは酸素の通路とがそれぞれセルの異なる辺部に配置でき、これによって、燃料電池の積層構造等を簡単にすることができる。
本発明の第1実施形態に係る積層した燃料電池を概念的に示すものであって、中央部セル群および上下端部セル群の3部分に分けられる2段カスケードの構成図である。 上記第1実施形態の燃料電池におけるガスの流れ方法を示すものであって、(a)は中央部セルを上から見た断面図、(b)は端部セルを上から見た断面図である。 上記第1実施形態の燃料電池における積層セルの断面方向のガスの流れ方法を説明する概念図である。 本発明の第1実施形態に係るカスケード化された燃料電池の中央部セル群と端部セル群のセル数割合に対する燃料効率向上効果を説明する線図である。 本発明の第2実施形態に係る積層した燃料電池の5分割3段カスケードを概念的に示すものであって、当該燃料電池の断面方向のガスの流れ方法を説明する概念図である。 本発明の第3実施形態に係る積層した燃料電池の構成を示すものであって、(a)は発電膜の構造の平面図、(b)はインターコネクタの構造の平面図、(c)は中央部セル燃料極での燃料の流れ方向を説明する平面図、(d)は空気極の空気の流れ方向を説明する平面図、(e)は端部セル燃料極での燃料の流れ方向を説明する平面図である。 従来の燃料電池のセル構造を示す構成図である。 図7における燃料電池の単位セルを拡大して示す断面図である。 従来の燃料電池のカスケードシステムを示す構成図である。
[第1実施形態]
本発明の実施形態に係る燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であり、この固体酸化物形燃料電池は、固体電解質の両面に電極を設けてなる発電膜と、該発電膜の両面に設けたセラミック製のインターコネクタ(セパレータ)とを有する単一セルを複数積層することによって、スタックとして構成されている。図示しないが、固体電解質の一方の面は燃料電極であるアノードが設けられ、固体電解質の他方の面には酸素電極(空気電極)であるカソードが設けられている。かかる燃料電池の燃料通路には、ディンプル型が採用されており、凹凸状に加工した三次元ディンプル形状の発電膜とインターコネクタとの間に設けられる空隙によって通路が形成され、該通路に燃料ガスまたは酸素ガスが流れることにより発電が行われるようになっている。
燃料電池の積層スタックは、電気的に直列に接続される複数のセル群により分割されて構成されている。また、燃料電池の積層スタックは、ガスの供給通路についても同様に分割されて構成されている。
図1は本発明の第1実施形態に係る2段カスケード燃料電池20を示しているとともに、この燃料電池20の積層スタック内を流れる燃料ガスの方向を概略的に示している。
この図1において、燃料電池20を形成するセル群21,22,23は、それぞれ単一セルを複数積層することで構成された積層セルの集合を示しており、セル群21,22,23には、炭化水素または水素からなるアノードガス(燃料ガス)と酸素または空気からなるカソードガスが供給されることで発電が行われている。図1中の矢印G1、矢印G2および矢印G3は、各セル群内を流れる燃料ガスGの方向を示している。
中央部セル群21は、積層スタックの中央部に位置するセル群であって、燃料ガスGが中央部セル群21内を矢印G1の方向(図1中の右方向)に流れている。第1の端部セル群22および第2の端部セル群23は、中央部セル群21と隣接して上下両端側に配置されるセル群であって、燃料ガスGが端部セル群22,23内をそれぞれ矢印G2及び矢印G3の方向(図1中の左方向)に流れている。この場合、中央部セル群21に供給される燃料ガスGが流れる方向(矢印G1)は、端部セル群22,23における燃料ガスGが流れる方向(矢印G2および矢印G3)とは逆方向である。
矢印G1、矢印G2及び矢印G3は、セル群21,22,23のそれぞれの内部を流れる燃料ガスGの方向を示しているが、それはセル群を構成するそれぞれの単一セルに流れる燃料ガスGの方向をも示している。つまり、中央部セル群21において、矢印G1の方向に燃料ガスGが流れているので、中央部セル群21を構成する複数の単一セルでは、矢印G1の方向に並列して燃料ガスGが流れていることになる。
中央部セル群21は、第1の端部セル群22または第2の端部セル群23と比較して、積層される単一セルの個数を多くする方が好ましい。それは、中央部セル群21には活性成分の多い燃料ガスが供給されるからである。一方で、第1の端部セル群22と第2の端部セル群23における単一セルの個数は同数としても良く、燃料ガスGの流量や中央部セル群21から排出される燃料ガスGの活性成分量に応じて調整することにより決定しても良い。
次に、燃料電池20のセル群21,22,23における供給された燃料ガスGの流れ方を説明する。
まず、燃料ガスGは、燃料電池20のスタックの中央部に位置する中央部セル群21の側面21a側から供給される。中央部セル群21において、燃料ガスGは矢印G1の方向に流れるので、発電により消費された燃料ガスGは側面21b側に排出される。そして、中央部セル群21により消費された燃料ガスGは、中央部セル群21の排出側である側面21bで分岐され、それぞれの側面22a,23a側から端部セル群22,23に供給される。端部セル群22,23に供給される燃料ガスGは、矢印G2および矢印G3の方向に流れるとともに、発電に利用され、それぞれの側面22b,23b側に排出されることになる。
図1で示されるセル群21,22,23における燃料ガスGの流れを実現するための方法を具体的に図2(a)および図2(b)を用いて説明する。図2(a)および図2(b)は、図1のセル群21,22,23を真上から見た断面図であり、図2(a)は中央部セル群21における発電膜の平面を示し、図2(b)は中央部セル群21の上部若しくは下部に連結して設けられる端部セル群22,23の発電膜の平面を示している。
ここで、図中円形状で示される符号AおよびBは、燃料電池20の外部から供給される燃料ガスGをセル群21,22,23に供給するための供給通路である。また、図中円形状で示される符号Cは、燃料ガスGを燃料電池20の外部へ排出するための排出通路である。なお、供給通路A,Bおよび排出通路Cの配設の数は任意であり、発電膜の大きさ、強度又はカスケード段数によって適宜選択することが可能である。
中央部セル群21においては、図2(a)で示されるように,側面21a側(図中左側)に設けられた供給通路Aの孔31より発電膜部に燃料ガスGが供給され、発電によって減耗した燃料ガスGは、側面21b側(図中右側)に設けられた供給通路Bの孔32に排出される。
また、端部セル群22,23においては、図2(b)で示されるように、側面22a,23a側(図中右側)に設けられた供給通路Bの孔32より発電膜部に燃料ガスGが供給され,発電によって減耗した燃料ガスGは、側面22b,23b側(図中左側)に設けられた排出通路Cの孔33より燃料電池20の外部へ排出されるようになっている。
このような燃料ガスGの流れを燃料電池20の断面で示したものが図3であり、図3において点線で区分される領域は、中央部分が中央部セル群21であり、その上下部分が上部端部セル群23および下部端部セル群22である。
燃料電池20の下部から供給通路Aに流された燃料ガスGは、まず下部端部セル群22の部分に入るが、当該下部端部セル群22の部分には供給通路Aの孔(開口部)が設けられておらず、また、上部端部セル群23にも供給通路Aの孔(開口部)は設けられていないため、端部セル群22および23の発電膜に供給されず、矢印で示すように、中央部セル群21に到達して発電膜に供給される。
次いで、中央部セル群21において、発電膜に供給された燃料ガスGは、次段の供給通路となるBに排出される。そして、図2(b)に示すように、上部端部セル群23および下部端部セル群22において、燃料ガスGは矢印で示すように中央部セル群21とは逆の方向に流れて上部端部セル群23および下部端部セル群22の発電膜にそれぞれ供給され、その後、排出通路Cから燃料電池20の外部に排出されることになる。
なお、電流の流れ方向を図7と同じ積層方向とした場合、図1に示す燃料電池20の上部がマイナス、燃料電池20の下部がプラスとなるため、図1の燃料電池20の上下面に一対の集電板を付設することにより、発電した電力を取り出すことができる。
このように構成された本発明の第1実施形態の燃料電池20によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、カスケード化を一つの積層電池により実現することができる。また、従来のカスケード構造で必要であった別途の供給および排出配管が不要となり、設備のコンパクト化およびコストダウンを図ることができる。
しかも、本実施形態の燃料電池20は、内部でカスケード化を達成することが可能な電池構造であるから、燃料電池20の内部に設けられた簡略化された通路A,B,Cにより、特に配管等に使用できる金属が制限されるような温度領域で運転する場合において、より効率的な発電システムを提供することができる。
また、複数のセル群21,22,23は、隣接するセル群と燃料ガスGの流れる方向が異なるように構成されているので、燃料電池20の内部においてカスケード化を実現でき、燃料効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態の燃料電池20は、カスケード構造でありながら単一セルのそれぞれは電気的には直列に一体化されているため、電流の流れ方向は全ての単一セルで同一である。それにより、通常の燃料電池と同じく、上下に配設する一対の集電板により電力を迅速かつ確実に取り出すことができる。
また、カスケード構造によって、燃料利用率を従来の燃料電池よりも高くすることができる。従来の燃料電池では、燃料利用率を上げようとすると、電流密度を高くするかあるいは燃料流量を下げざるを得ず、この場合、セルの出口付近では局所的に燃料欠乏が発生して電極の剥離や温度の上昇が避けられなかった。本実施形態の燃料電池20によれば、残燃料を使用するカスケード後段のセルでは流量を大きくしているので,このような燃料欠乏や過昇温を防止することができる。
一方、本発明の第1実施形態の燃料電池20において、基本的な構成は図1に示されているものと同じであるが,中央部セル群21のセル数と端部セル群22,23のセル数との割合を種々変えることにより、最適な分配を選択することが可能である。
2段カスケード化した固体酸化物形燃料電池(SOFC)において、全セル積層数を170とし、中央部セル群21と端部セル群22,23の単位セル数量の割合を変えて電池試験を行い、その影響を検討した。
この試験例では、燃料ガスとして都市ガスを改質した改質ガスを用いており、その組成はメタン=1.3%、CO=10.7%、CO2=5.7%、水素=52.2%、水蒸気=30.2%で流量は5.3Nm3/h、温度は850℃、空気流量は35Nm3/hであった。
試験結果を図4に示した。例えば、中央部セル群21のセル数を140、端部セル群22,23のセル数を合計で30(15×2)とした場合、合計の燃料利用率は91%に達しており、単段での燃料利用率は約75%を大きく上回っていることが分かる。
また、図4から明らかなように、通常のシステム構成、すなわち140セルに全て並列に燃料ガスGを供給する非カスケード(単段)方式では、エネルギー効率が44%程度であったのに対して、カスケード(2段)方式では、エネルギー効率が50%以上を得ており、本発明の第1実施形態の優位性が容易に理解できる。
さらに、図4から明らかなように、中央部セル群21のセル数の全体に対する割合としては、40%〜90%が望ましいことが分かる。この場合、端部セル群22,23のセル数の割合は、(100−中央部セル群割合)/2という計算式から、それぞれ30%〜5%となる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態に係る積層した燃料電池の5分割3段カスケードを概念的に示すものである。
この第2実施形態の燃料電池20aは、図2(a)および図2(b)に示したガス供給および排出の孔31,32をさらに多数設けることにより、3段カスケードも容易に実現できる。3段カスケードの場合には、燃料電池20aが5分割されており、上部端部セル群23および下部端部セル群22の上下部分には、最上部端部セル群25および最下部端部セル群24がさらに設けられている。中央部セル群21に供給された燃料ガスGは、2回の折り返しで流れるようになっている。すなわち、燃料ガスGは最上部端部セル群25および最下部端部セル群24において、矢印で示すように上部端部セル群23および下部端部セル群22とは逆の方向に流れている。その他の構成は、上記第1実施形態と同様であり、同一の部材は同一の符号で示している。
本発明の第2実施形態の燃料電池20aによれば、第1実施形態の燃料電池20よりもさらに燃料効率を向上させることができる。
[第3実施形態]
図6(a)〜図6(d)は、本発明の第3実施形態に係る内部2段カスケード化燃料電池の詳細な構造を示している。
図6(a)に示す発電膜40は、固体電解質の一方の面に燃料極を設けるとともに、固体電解質の他方の面に空気極を設けることにより形成され(表面側には燃料極が示され、裏面側には空気極が示されている)、図6(b)に示すインターコネクタ41は、発電膜40の大きさよりも大きく形成されている。また、インターコネクタ41の外周縁部分には、燃料通路を構成する開口部42a,42bと、空気通路を構成する開口部43a,43bが設けられており、開口部42a,43aと開口部42b,43bとは、互いに対向して配置されている。
本実施形態の内部2段カスケード化燃料電池では、発電膜40をインターコネクタ41上に載せ、図6(c)〜(e)で示すように、シール材44を所定位置に配置することによって燃料ガスGの流れ方向を規制する。すなわち、中央部セルを示す図6(c)では、燃料通路の開口部42aの1つをシール材44によって塞ぎ、かつ空気通路の開口部43a,43bの所定箇所にシール材44を設けることによって空気Kの空気通路への流れを全て塞ぐとともに、燃料極側は、燃料通路の開口部42aの1つと対向する2つの開口部42bが貫通する設計である。端部セルは、図6(e)に示すように、前記2つの開口部42bと対向する燃料通路の開口部42aの1つをシール材44により塞げば良い。
このような構造のセルのうち、まず図6(e)の端部セルを複数個配置し、続いて図6(c)の中央部セル複数個積層し、最後に再び図6(e)の端部セルを複数個積層することで内部2段カスケード型燃料電池が完成することになる。なお、空気極側については、図6(d)に示すように、空気Kが端部セルも中央部セルも同一方向へ流れることになる。一般に、空気極に流す空気については、空気利用率を高くする必要がないので、図6(d)の構成で特段の問題はないが、必要に応じて図6(c)および図6(e)と同じ構成を空気極側にも採り、空気も内部カスケード流れにすることも可能である。
本発明の第3実施形態の燃料電池によれば、極めて簡単に内部2段カスケード電池を構成することができる。その他の作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、既述の実施形態では、一例として平板型のセル群における燃料電池を示しているが、本発明は、円筒形のセルが積層または配置され、多段化されたセル群や円筒平板型のセルが積層または配列されたセル群を有する燃料電池にも適用することができる。
また、3段以上の内部カスケード燃料電池において、隣接するセル群間の燃料ガスが対向流れとなるよう燃料通路の開口部配置および当該開口部のシール配置を選択することは当業者であれば当然に理解し得る。
本発明は、固体高分子形電池、固体酸化物形電池などの燃料電池一般に適用できるが、他の利用方法として固体高分子形水電解装置あるいは固体酸化物形水蒸気電解装置など、水の電気分解により水素と酸素を製造する装置に対しても同様に適用でき、その効果は燃料電池と同等である。
1 燃料電池
10 単位セル
11 下部集電板
12 上部集電板
13 燃料ガス供給マニホールド
20,20a 燃料電池
21 中央部セル群
22,23,24,25 端部セル群
31,32,33 孔
40 発電膜
41 インターコネクタ
42a,42b,43a,43b 開口部
44 シール材
A,B 供給通路
C 排出通路
K 空気
G 燃料ガス

Claims (6)

  1. 固体電解質の両面に電極およびインターコネクタを有するセルが複数積層された積層セルから成る燃料電池であって、
    前記積層セルは区分された第1段目のセル群および複数の第2段目のセル群と、前記第1段目のセル群と前記第2段目のセル群とを接続するガス流路を有し、
    前記第2段目の各セル群が前記第1段目のセル群の両側に配置され、前記ガス流路が前記第1段目のセル群から排出された排燃料ガスを分岐して前記第2段目の各セル群に通気する流路であって、前記第2段目の各セル群のセル数が、前記第1段目のセル群のセル数より少ないことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記第1段目のセル群が中央部分に位置する中央部セル群として配置され、前記第2段目のセル群として前記中央部セル群と隣接して設けられる第1の端部セル群および第2の端部セル群を有し、前記中央部セル群から排出された排燃料ガスは、前記中央部セル群を流れる方向と逆方向で前記第1の端部セル群および前記第2の端部セル群に導入されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記インターコネクタ周辺のセパレータに開口部が形成され、前記開口部によって燃料ガスおよび前記排燃料ガスの流路が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記中央部セル群のセル数を全セル数に対して40%以上90%以下とし、前記第1の端部セル群および前記第2の端部セル群のセル数の割合を、それぞれ(100%−中央部セル群割合%)/2としたことを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池。
  5. 前記積層セルにおいて、空気あるいは酸素が流れる方向は、前記燃料ガスおよび前記排燃料ガスの流れる方向と交差する方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池。
  6. 前記燃料電池が固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池。
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