JP2011208555A - クーラントポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クーラント液を吸い上げるクーラントポンプ100であって、ポンプケーシング1の内方に、自身の回転中心線a3を上下向きに配置され該ポンプの全揚程を生成させる単一のインデューサ羽根車2を備え、該インデューサ羽根車2はボス部11の外周囲にヘリカル翼12を固設された構成となっている。各ヘリカル翼12は出口角度を入口角度よりも2度以上大きく設定されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、インデューサ羽根車ポンプの上記のような性質を引き継ぐと共に、従来の遠心ポンプに較べて構造の簡易化を図って大幅なコストダウンを可能とし、さらにはポンプケーシング内に切り粉などの異物が堆積し難いものとすることのできるクーラントポンプを提供することを目的とする。
本実施例であるクーラントポンプは、図1及び図2に示すように、ポンプケーシング1、インデューサ羽根車2、回転軸3及び駆動部4を備えている。
各部について詳述すると、ポンプケーシング1は、上部ケーシング1aと下部ケーシング1bとで形成されている。上部ケーシング1aは、中心線a1を縦向きとされた直管部材5と、この直管部材5の上端面を閉鎖した頂板6と、直管部材5の周壁部5aの下端に固着されたフランジ部材7aと、周壁部5aの上端近傍に形成された円形のクーラント出口5bに連通され直管部材5の半径方向外側へ延長された吐出管8を具備している。そして頂板6は回転軸3を回転自在且つ液密状に貫通させるための軸封部9を有している。
そして各ヘリカル翼12a、12b、12cの入口部f1の先端から出口部f2の後端までは該ヘリカル翼12a、12b、12cの翼元縁c02上の任意点の微少長さ部分と、中心線a3に直交する平面に対するとの交叉角が漸増するように円滑に結合されている。
次に本実施例のクーラントポンプの使用例を示す。
図5に示すように、ポンプケーシング1のクーラント液出口5bよりも下方部分は、工作機械などのクーラント液タンク14の内側に位置するよう固定される。クーラント液タンク14内にはクーラント液gがインデューサ羽根車2よりも上方まで貯溜される。
吐出管8を延長されて供給ライン15が形成され、その先端が工作機械の金属加工箇所16などに導かれる。供給ライン15の途中にはクーラントポンプ100から圧送されたクーラント液gに混入した切粉などの異物を漉し取るための濾過装置17が設けられる。金属加工箇所16などの下部とクーラント液タンク14の間には金属加工箇所16などに供給されて落下したクーラント液gが自然に流下してクーラント液タンク14内に帰還するための排出ライン18が形成される。
クーラントポンプ100の性能試験結果について図6を参照して以下に説明する。
図6において、横軸は流量係数φで、次の式(1)で算出されるものである。
φ=Q/Dt2・Ut・・・・式(1)
ここに、Qは流量(m3/s)、Dtはヘリカル翼12の外径(m)、Utはヘリカル翼12の周速度(m/s)である。
ψ=gH/Ut2・・・・式(2)
ここに、gは重力加速度(m/s2)、Utはヘリカル翼12の周速度(m/s)である。
この図6において、基準の使用状態(通常使用状態の意味で、一般に設計点とされる状態)での流量を表す流量係数φの大きさは0.02〜0.03の範囲内の数値であって縦線e3の位置に対応する大きさである。この基準の使用状態では比速度Ns(m3、min、m)は凡そ550程度となる。比速度が550の位置における揚程係数ψの大きさは0.20〜0.25の範囲内程度で、揚程は約8.5m程度である。
一方、遠心羽根車を備えた従来のクーラントポンプでは、流量係数φが小さいときには、流量係数φが小さくなるに伴って、揚程係数ψが小さくなる性質を有するが、これに起因して、従来のものは本実施例のクーラントポンプ100に較べてサージングが発生し易いものとなる。
本実施例のクーラントポンプ100において、キャビテーション係数と揚程係数との関係を流量係数φの異なる複数の状態で試験したところ、図7に曲線e4で示すように、揚程が3%低下した点h1を過ぎても、揚程係数ψが急落するものとならない。ここに、e4(1)からe4(6)までのそれぞれの曲線e4はそれぞれ異なる流量係数φに対応するものである。一方、遠心羽根車を備えた従来のクーラントポンプについて、同様の試験をしたところ、図8に曲線e5で示すように、キャビテーションが発生して揚程が低下し始めると、直ぐに、揚程係数ψが急落し、揚液不能になってしまう。ここに、e5(1)からe5(6)までのそれぞれの曲線e5はそれぞれ異なる流量と羽根車回転数に対応するものである。このように本実施例のクーラントポンプ100においては、キャビテーションが発生しても、遠心羽根車を備えた従来のクーラントポンプに較べ揚程係数ψが低下し難い。その理由は、遠心羽根車が遠心力で流体に力を付与するのに対して、インデューサ羽根車2は流体に力を付与する手段が翼理論によるからである。クーラントポンプ100の特性は図5に示すような使用において、クーラント液タンク14内のクーラント液gが低レベルになってもクーラント液gを吸引し、吐出側へ送り出すことを可能としている。これにより、インデューサ羽根車2はヘリカル翼12の先部が少しでもクーラント液gに浸っておれば、揚水することできる。
従来のインデューサ羽根車は、3500rpm以下で回転される場合において、一般的な工作機械などに使用されるクーラントポンプとして必要とされる数m(例えば6m程度〜20m程度)を超えるような揚程を発生させるものとはなっていない。クーラントポンプ100において、インデューサ羽根車2の形態は固定的であるため、流量係数φと揚程係数ψとの関係は任意に変更することはできないのであり、これを種々の全揚程のクーラントポンプに適合するように変更するにはインデューサ羽根車2の各ヘリカル翼12a、12b、12cの出口角度θ2を変化させなければならない。
図10において、横軸は羽根車の出口角度θ2(度)であり、縦軸は揚程係数ψである。曲線e6はコンピュータによるシミュレーションや簡易な実験により確認した出口角度θ2と揚程係数ψとの関係を表すものである。
a:前者はポンプ100の全揚程を生成するものであるのに対し、後者は主体をなす別の羽根車のキャビテーションなどを防止するために液吸引側に付加的に設けられるものである。
b:前者は出口角度θ2が2度以上であるのに対し、後者はこれよりも小さい。
c:前者は基準の使用状態における比速度が最小で250程度とされることがあるが、後者は基準の使用状態における比速度が最低でも800程度を超えるものとされる。
d:前者は3500rpm以下で使用されることがあるが、後者は一般に7000rpm以上で使用される。
本実施例のクーラントポンプ100においては、作動中に、インデューサ羽根車2とポンプケーシング1の内方空間c0の周壁面との半径上の隙間c3からクーラント液gが漏れ出て、この漏れ出たクーラント液gがインデューサ羽根車2より下側のポンプケーシング1内のクーラント液gやクーラント液タンク14内のクーラント液gを旋回させる上で寄与することは既に説明したが、このように旋回しているクーラント液gはこれを吸引するクーラントポンプ100の揚程を上昇させるように作用するのである。
したがって本実施例に係る半径上の隙間c3はポンプケーシング1内の流体が出来るだけ漏れ出ないように配慮される従来の羽根車とポンプケーシングとの隙間と較べ、その存在理由及び大きさにおいて明確に区別されるものである。
次に本実施例に係るクーラントポンプ100の特徴的構成について補足的な説明をする。
(1)インデューサ羽根車2が2900rpm〜3500rpmで回転される構成をされているが、該構成はインデューサ羽根車2を回転させるための駆動部4である電動モータが汎用的に使用されるもので済むようになる上で寄与する。これにより、クーラントポンプ100の製造コストが低減される。
ここに、2900rpmの回転速度は周波数が50サイクルの商用電源で駆動される2極の電動モータ4の回転速度であり、3500rpmの回転速度は周波数が60サイクルの商用電源で駆動される2極の電動モータ4の回転速度である。これらの回転速度には、電動モータの出力軸の回転に伴うスリップが見込まれている。
1 ポンプケーシング
2 インデューサ羽根車
3 回転軸
4 駆動部
5b クーラント液出口
11 ボス部
10b 吸込口
12a ヘリカル翼
12b ヘリカル翼
12c ヘリカル翼
Ns 比速度
θ2 出口角度
θ1 入口角度
a1 中心線
a2 中心線
c0 内部空間
c3 隙間
d2 ヘリカル翼12の外径
f1 入口部
f2 出口部
g クーラント液
Claims (5)
- クーラント液を吸い上げるクーラントポンプであって、上部にクーラント液出口が形成され下端にクーラント液の吸込口が形成された筒状の内部空間を備えたポンプケーシングと、前記ポンプケーシング内に該ポンプの全揚程を生成させる単一のインデューサ羽根車を備え、前記インデューサ羽根車はボス部の外周囲に複数のヘリカル翼を固設され、かつ各ヘリカル翼について出口角度を入口角度よりも2度以上大きく設定されていることを特徴とするクーラントポンプ。
- 前記インデューサ羽根車と前記ポンプケーシングの内周壁面との半径上の隙間が前記インデューサ羽根車部の外径の1%以上に設定されていることを特徴とする請求項1記載のクーラントポンプ。
- 前記インデューサ羽根車と前記ポンプケーシングの内周壁面との半径上の隙間が前記インデューサ羽根車部の外径の5%以下に設定されていることを特徴とする請求項2記載のクーラントポンプ。
- 前記内部空間内における前記インデューサ羽根車の下端から前記吸込口までの範囲の全体は前記インディーサ羽根車の外径よりも大きな径の空所とされていることを特徴とする請求項2記載のクーラントポンプ。
- 前記内部空間内における前記インデューサ羽根車の上端から前記液出口までの範囲に旋回規制板が上下方向に沿わせで配置されていることを特徴とする請求項1記載のクーラントポンプ。
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JPS6038193U (ja) * | 1983-08-24 | 1985-03-16 | 泉製作株式会社 | 粒状固体物が混入した液体の揚上ポンプ |
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