JP2011207756A - 移動するガラス板の非接触エッチング - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直な向きで搬送するガラス板の主表面とまったく物理的に接触せずに、極めて均一なエッチングを行う方法を提供する。
【解決手段】板13の下縁に接触し、板13を搬送速度で移動させるように構成された移動コンベヤ2、各々が複数のオリフィスから液体を吐出するように構成された、複数の非接触ベアリング3を提供する。板13の下縁を移動コンベヤ2と接触させ、複数の非接触ベアリング3から液体を吐出しながら、板13を搬送速度で移動させる。前記液体はエッチング溶液である。(i)板13の上縁より上に位置する1つ以上の非接触ベアリング3から、(ii)上部シャワーから、または(iii)板13の上縁より上に位置する1つ以上の非接触ベアリング3と上部シャワーから、板13の上部にエッチング溶液を塗布する。
【選択図】図8

Description

本開示は、ガラス板、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)の製造に基板として使用されるガラス板をエッチングするための方法および装置に関する。より詳しくは、本開示は、ガラス板の主表面の一方または両方を、それらの表面と機械的に接触せずに、エッチングする工程に関する。さらにより詳しくは、本開示は、実質的に垂直な向きにガラス板を運搬しながらそのようなエッチングを行うことに関する。
液晶ディスプレイ用の基板を製造するプロセスは数多くの工程を含み、その中で、ガラス板は、板の主表面に損傷を与えずに、特に、ディスプレイのコンポーネント、例えば、薄膜トランジスタおよびカラーフィルタがその上に形成される板の「高品質」表面に損傷を与えずに、支持され、搬送(運搬)される必要がある。例えば、基板製造プロセス中に、板は、適切な大きさに切断され、縁が研削され、洗浄され、包装され、ディスプレイ製造業者に出荷されるかまたは他の様式で提供される必要がある。
板のサイズが、1メートルの長さから、板厚を対応して増加させずに、2メートルを超える長さまで増大してきたので、その板の横方向の剛性は著しく減少してきた。それと同時に、輸送速度の要件は、一定のままであるか、もしくは増加してきた。それゆえ、今日存在する液晶ディスプレイ用のガラス基板を輸送する問題は、板の主表面に触れずに、その機械的性質がティッシュペーパーのものと五十歩百歩である大型のガラス板を移動させる試みと表現することができる。
フュージョン法(以下参照)により製造されるガラス板は、極めて滑らかな表面を有する。実際には、非常に滑らかな表面仕上げは、時には、ディスプレイ製造プロセスにおける静電放電に寄与する要因であり得ることが分かった。そのような場合、板の表面をエッチングして、その平滑性を減少させることが役立つことが分かった。静電放電の可能性を実質的に減少させるためには、軽度のエッチングしか必要ない。したがって、エッチングは、ガラス板の光を透過させる能力を実質的に損なわずに行うことができる。静電放電の問題に対処することに加え、酸エッチング処理は、LCD製造プロセスで使用される金属膜とガラス基板との間の接着を改善する上でも有用であり得る。
従来、移動するガラス板の主表面のエッチングには、板がローラと物理的に接触する必要があると考えられてきた。特に、均一にエッチングを行うために、ローラが必要であると考えられていた。特許文献1および2には、そのようなローラを使用したエッチングが開示されている。これらの文献の両方とも、全体のプロセスにおいて他の場所でガラス板を支持するために水を使用しているにもかかわらず、酸溶液を塗布するためにローラを使用している。
米国特許出願公開第2007/0271756号明細書 特開2004−203668号公報
以下に検討され、明らかにされるように、本開示によれば、意外なことに、エッチングには、移動するガラス板の主表面との物理的な接触は必要ないことが分かった。特に、大型のガラス板の輸送中に、板の主表面とまったく物理的に接触せずに、極めて均一なエッチングを行えることが分かった。物理的な接触は、ガラス表面を損傷するおよび/または汚染する危険を冒すので、このことは重要な結果である。
第1の態様によれば、ガラス板(13)を実質的に垂直な向きで搬送すると同時に、板の主表面の内の少なくとも一方の表面粗さを増加させる方法であって、
(a) 板(13)の下縁に接触し、板(13)を搬送速度で移動させるように構成された移動コンベヤ(2)を提供する工程、
(b) 各々が複数のオリフィス(22)から液体(40)を吐出するように構成された、複数の非接触ベアリング(3)を提供する工程、および
(c) 板(13)の下縁を移動コンベヤ(2)と接触させ、複数の非接触ベアリング(3)から液体(40)を吐出しながら、板(13)を搬送速度で移動させる工程、
を有してなる方法において、
前記液体(40)がエッチング溶液であり、前記方法が、(i)板(13)の上縁より上に位置する1つ以上の非接触ベアリング(3)から、(ii)上部シャワー(11)から、または(iii)板(13)の上縁より上に位置する1つ以上の非接触ベアリング(3)と上部シャワー(11)から、板(13)の上部にエッチング溶液(40)を塗布する工程を含む方法が開示される。
第2の態様によれば、ガラス板(13)を実質的に垂直な向きで搬送すると同時に、板の主表面の内の少なくとも一方の表面粗さを増加させるための装置であって、
(a) 板(13)の下縁と接触し、板(13)を搬送速度で移動させるように構成された移動コンベヤ(2)、
(b) 各々が複数のオリフィス(22)からエッチング溶液(40)を吐出するように構成された、複数の非接触ベアリング(3)、および
(c) 複数の非接触ベアリング(3)より上に位置し、エッチング溶液(40)を板(13)の上部に塗布するように構成された上部シャワー(11)、
を備えた装置が開示される。
第3の態様によれば、フュージョン法により製造されたガラス板(13)であって、各々が5平方メートルより大きい面積を有する第1と第2の主表面を有するガラス板であって、第1と第2の主表面の内の少なくとも一方が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから1.1ナノメートルの範囲にある平均表面粗さを有するものであるガラス板が開示される。
本開示の様々な態様の先の要約に使用した参照番号は、読者の便宜のためだけであり、本発明の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。より一般的に、先の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、本発明の単なる例示であり、本発明の性質および特徴を理解するための概要または構成を提供することが意図されていると理解すべきである。
本発明の追加の特徴と利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者には明らかになる、またはここに記載された本発明を実施することによって認識されるであろう。添付の図面は、本発明をさらに理解するために含まれており、本明細書に包含され、その一部を構成する。本明細書と図面に開示された本発明の様々な特徴は、任意の組合せと全ての組合せで使用できることが理解されよう。例えば、以下の追加の態様にしたがって、本発明の様々な特徴を組み合わせてよい。
第4の態様によれば、第1の態様の方法において、非接触ベアリングのオリフィスに亘り平均化された、エッチング溶液が非接触ベアリングの各々から吐出される速度が、125〜300ミリリットル/分/オリフィスの範囲にある方法が提供される。
第5の態様によれば、第1の態様または第4の態様の方法において、
(i) 上部シャワーがエッチング溶液を板の上部に塗布し、
(ii) 上部シャワーが複数のノズルを含み、
(iii) 上部シャワーのノズルの全てに亘り平均化された、エッチング溶液がノズルの各々から吐出される速度が1.5〜5.0リットル/分/ノズルの範囲にある、
方法が提供される。
第6の態様によれば、第1および第4〜5の内のいずれか1つの方法において、エッチング溶液を吐出する複数の非接触ベアリングが、板の両主表面の表面粗さが増加するように、ガラスの両側に配置されている方法が提供される。
第7の態様によれば、第1および第4〜6の内のいずれか1つの方法において、エッチング溶液との接触の結果として、少なくとも1つの主表面が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから1.1ナノメートルの範囲にある平均表面粗さを有する方法が提供される。
第8の態様によれば、第7の態様の方法において、少なくとも1つの主表面が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.05ナノメートル以下の、表面粗さの表面内標準偏差を有する方法が提供される。
第9の態様によれば、第1および第4〜8の態様のいずれか1つの方法において、複数の非接触ベアリングが、少なくとも1つの主表面の上部に対して、その表面の下部よりも、単位時間当たりでより多くのエッチング溶液を吐出する方法が提供される。
第10の態様によれば、第1および第4〜9の態様のいずれか1つの方法において、エッチング溶液がNaFおよびH3PO4の水溶液を含む方法が提供される。
第11の態様によれば、第2の態様の装置において、上部シャワーが、各々が90〜120度の範囲の扇角度(fan angle)を有する平先噴霧パターンを生成する複数のノズルを備える装置が提供される。
第12の態様によれば、第11の態様の装置において、平先噴霧パターンが、約0.5メートルの板の上縁での長さを有する装置が提供される。
第13の態様によれば、第3のガラス板において、第1と第2の主表面の各々が8.5平方メートルより大きい面積を有するガラス板が提供される。
第14の態様によれば、第3または第13のガラス板において、第1と第2の主表面の各々が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから1.1ナノメートルの範囲にある、平均表面粗さを有するガラス板が提供される。
第15の態様によれば、第3または第13のガラス板において、第1と第2の主表面の少なくとも一方が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから1.1ナノメートルの範囲にある、平均表面粗さを有するガラス板が提供される。
第16の態様によれば、第3または第13のガラス板において、第1と第2の主表面の各々が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから0.9ナノメートルの範囲にある、平均表面粗さを有するガラス板が提供される。
第17の態様によれば、第3および第13および第15のいずれか1つのガラス板において、第1と第2の主表面の少なくとも一方が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.05ナノメートル以下の、平均表面粗さの表面内標準偏差を有するガラス板が提供される。
第18の態様によれば、第3および第13および第14および第16のいずれか1つのガラス板において、第1と第2の主表面の各々が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.05ナノメートル以下の、平均表面粗さの表面内標準偏差を有するガラス板が提供される。
第19の態様によれば、第3および第13〜18のいずれか1つのガラス板において、第1と第2の主表面の各々が、ローラとの接触により生じる擦り傷と汚れのないガラス板が提供される。
非接触式の液体吐出ベアリングのアレイを利用したガラス板のエッチング装置の正面図。最も上側の液体吐出ベアリングはガラス板の上縁よりも上にあるので、上部シャワーは利用されない。 非接触式の液体吐出ベアリングのアレイを利用したガラス板のエッチング装置の側面図。最も上側の液体吐出ベアリングはガラス板の上縁よりも上にあるので、上部シャワーは利用されない。 オリフィスから板までの間隔および液体流量に関するオリフィスから出る液体の流れによりガラス板に生じる圧力分布の計算されたプロット。表1に、使用された特定のパラメータが示されている。 オリフィスから板までの間隔および液体流量に関するオリフィスから出る液体の流れによりガラス板に生じる圧力分布の計算されたプロット。表1に、使用された特定のパラメータが示されている。 オリフィスから板までの間隔および液体流量に関するオリフィスから出る液体の流れによりガラス板に生じる圧力分布の計算されたプロット。表1に、使用された特定のパラメータが示されている。 オリフィスから板までの間隔および液体流量に関するオリフィスから出る液体の流れによりガラス板に生じる圧力分布の計算されたプロット。表1に、使用された特定のパラメータが示されている。 オリフィスから板までの間隔および液体流量に関するオリフィスから出る液体の流れによりガラス板に生じる圧力分布の計算されたプロット。表1に、使用された特定のパラメータが示されている。 非接触式の液体吐出ベアリングを使用したガラス板の搬送への様々なパラメータの影響を試験する際に使用される装置の正面図 非接触式の液体吐出ベアリングを使用したガラス板の搬送への様々なパラメータの影響を試験する際に使用される装置の側面図 非接触式の液体吐出ベアリングの前面の正面図 ガラス板と非接触式の液体吐出ベアリングの前面との間のミリメートル(mm)で表された間隔(x軸)に対して、ガラス板の表面でのキロパスカル(kPa)で表された圧力/オリフィス(y軸)をプロットしたグラフ。図の斜線区域は、ベアリングに使用される代表的な動作範囲を示す。 15,30,43,および65ミリメートルの水平方向の平均ピッチに関する、ガラス板と非接触式の液体吐出ベアリングの前面との間のミリメートル(mm)で表された間隔(x軸)に対して、ガラス板の表面でのキロパスカル(kPa)で表された圧力/オリフィス(y軸)をプロットしたグラフ 0.5,1.4,3.0,および5.0ミリメートルの平均オリフィスサイズに関する、ガラス板と非接触式の液体吐出ベアリングの前面との間のミリメートル(mm)で表された間隔(x軸)に対して、ガラス板の表面でのキロパスカル(kPa)で表された圧力/オリフィス(y軸)をプロットしたグラフ 80,190,350,および900ミリリットル/分/オリフィスの平均流量に関する、ガラス板と非接触式の液体吐出ベアリングの前面との間のミリメートル(mm)で表された間隔(x軸)に対して、ガラス板の表面でのキロパスカル(kPa)で表された圧力/オリフィス(y軸)をプロットしたグラフ 非接触式の液体吐出ベアリングのアレイの個々のベアリング間の相互作用を示す側面図 2つのベアリングの上部を通るゼロと200ミリリットル/分/オリフィスの平均流量に関する、2つの非接触式の液体吐出ベアリングの下部を通るミリリットル/分/オリフィスで表された平均流量(x軸)に対して、ガラス板と非接触式の液体吐出ベアリングの前面との間のミリメートル(mm)で表された間隔をプロットしたグラフ 非接触式の液体吐出ベアリングのアレイと上部シャワーを利用したガラス板のエッチング装置の正面図。この装置は、上縁が最も上側の液体吐出ベアリングより上にあるガラス板、並びに上縁が最も上側の液体吐出ベアリングより下にあるガラス板に使用できる。 図17の上部シャワーの一部分をより詳しく示す正面図 平らなガラス板を製造するためのフュージョン法に使用するためのアイソパイプ(成形構造体)の代表的な構造を示す斜視図 ここに開示されたエッチング技術により生成される表面粗さが、エッチング溶液の温度に実質的に関係ないことを示すグラフ
本開示は、ガラス板が、このガラス板の片側または両側にエッチング溶液(ここでは、「エッチング液」とも称される)を塗布する非接触式の液体吐出ベアリングのそばを過ぎて実質的に垂直の向きで輸送される、ガラス板をエッチングするための方法および装置を提供する。ある実施の形態において、最も上側の液体吐出ベアリングは、板の上縁より上にあり、それゆえ、エッチング溶液を板の上部に塗布することができる。他の実施の形態において、板の上部にエッチング溶液を塗布するために、装置の上に配置されその長手方向に沿って分布した一組の噴霧ノズルを備えた「上部シャワー」が使用される。最も上側の液体吐出ベアリングが板の上縁より下に位置する場合には、実質的に均一なエッチングを行うために、上部シャワーが使用される。通常は必要ではないが、最も上側の液体吐出ベアリングが板の上縁より上に配置されている場合でも、上部シャワーを使用しても差し支えない。
エッチングされているガラス板は、LCD装置などのフラット・パネル・ディスプレイの製造における基板として使用するのに適していることが好ましい。現在、フラット・パネル・ディスプレイの製造業者に提供されている最大の基板は、「第10世代」基板として知られており、2850mm×3050mm×0.7mmの寸法(主表面の面積>8.5平方メートル)を有する。ここに開示されたエッチングシステムは、これらの基板、並びに将来開発されるであろうより大型の基板および過去に開発されていたより小型の基板に使用することができる。例えば、このエッチングシステムは、2160mm×2460mm×0.7mmの寸法(主表面の面積>5.0平方メートル)を有する「第8世代」の基板に使用しても差し支えない。
以下の検討は、4つの項目に編成される:(A)非接触式の液体吐出ベアリング、(B)上部シャワー、(C)エッチング溶液、および(D)フュージョン法。その後、特に、開示されたエッチングシステムの第10世代の基板のために高レベルのエッチング均一性を達成する能力を実証する非限定的実施例を提供する。
A. 非接触式の液体吐出ベアリング
図1および2は、非接触式の液体吐出ベアリング3を使用した、ガラス板13をエッチングするための装置10の代表的な実施の形態を示している。これらの図から分かるように、ベアリング3のアレイが支持体31により担持されている。これらの支持体は、次に、前記装置を製造プラントの別の位置に輸送するためのキャスター7を備えていてもよい台49により担持されている。
任意の特定の用途に使用される非接触式ベアリングの数、並びに個々のベアリングの長さは、搬送されているガラス板のサイズに依存し、例えば、第10世代の基板の場合には、好ましい実施の形態では、各々が1.5メートルの長さのおよそ10個程度のベアリングを有するアレイを利用する。もちろん、それより多いか少ないベアリング、並びにそれより長いか短いベアリングを、所望どおりに使用して差し支えない。例えば、ガラス板が、横長の向きではなく縦長の向きで輸送されている場合、より多くのベアリングを使用して差し支えない。一般論として、ベアリングは、50〜150ミリメートルの範囲にある垂直高さを有することが好ましく、ベアリングのアレイを使用する場合、ベアリング間の垂直間隔が200〜400ミリメートルの範囲にあることが好ましい。
支持体31は、図1および2に示されるように垂直の向きで、または垂直からずれた角度で、例えば、垂直から1〜20°の範囲の角度で、ベアリングを保持してよい。(ここに用いたように、「実質的に垂直な向き」という語句は、垂直から0°と20°の間の向きを意味する。)垂直の向きが一般に好ましい。
図1および2に示されるように、台49は、板13の下縁に係合するためのコンベヤ2、例えば、V字形またはU字形ベルトを備えている。このコンベヤは、例えば、ガラス板の所望の搬送速度で電気モータ(図示せず)により駆動される。搬送速度は特定の用途に依存する。
図10は、代表的な液体吐出ベアリング3の前面(板に面する表面)20を示している。この図から分かるように、この前面は、この場合、3列23,24,25に配列された複数のオリフィス22を備え、各列は同じ数のオリフィスを有し、隣接する列のオリフィスは垂直に揃えられている。また、この図において、オリフィスは均一なサイズ(すなわち、均一な直径D0)を有する。この配列が、実際にうまく働くことが分かったが、所望であれば、数多くの配列の変更例を使用して差し支えない。代表的な例として、液体吐出ベアリングは、3列より多いか少ないオリフィスを備えて差し支えなく、様々な列は異なる数のオリフィスを有して差し支えなく、隣接する列のオリフィスは、垂直に揃えられる代わりに、互い違いに配置されても差し支えなく、オリフィスのサイズおよびオリフィスのいくつかまたは全ての間の水平方向の間隔(ピッチ)は異なる値を有して差し支えない。また、オリフィスは円形である必要はなく、その場合、オリフィスのサイズは、オリフィスの直径ではなく、最大断面寸法である。
ベアリング3のオリフィスは、使用中に、加圧されたエッチング液(エッチング溶液)の供給源に接続されている。例えば、加圧液体を、貯留部から、例えば、ベアリングの背面にあるオリフィスの入口端に接続された可撓管を通じて、その液体を様々なオリフィスに分配するプレナムに供給するために、ポンプを使用して差し支えない。加圧液体を提供するために、当業者に公知の多種多様の市販の設備を用いて差し支えない。あるいは、所望であれば、特注の設備を構築しても差し支えない。
非接触式ベアリングを、板の片側のみに使用してもよく(図2の実線を参照)、または板の両側に配置してもよい(図2の実線と点線を参照)。板の両側にベアリングを使用することが好ましい。
使用中に、ベアリングから吐出されたエッチング液は、ガラス板がベアリングの前面に接触しないようにそのガラス板を支持する膜またはフイルムを形成する。より詳しくは、ベアリングは、負圧、それゆえ、吸引力を生成して、輸送中にベアリングに対してガラス板を保持するために、局部的な流れ加速を利用する。図3から7は、利用されている現象を図示している。
これらの図面において、100は、高い正圧の区域であり(液体の衝突地点)、110は、ガラス表面の接線方向の液体の局部的な加速により生じる低い負圧の領域であり、120は、周囲の低い正圧の領域である。説明の目的で、これらの図面に示された正と負の領域は、周囲のオリフィスのない1つのオリフィスについて計算した。図3から7の各々に示された面積は50mm×50mmである。ANSYS,Inc.(ペンシルベニア州、カノンズバーグ所在)によりFLUENT(商標)で販売されている市販の流体力学プログラムを使用して計算を行った。もちろん、市販されていないプログラムを含む他のプログラムを使用して、図3から7に示された計算、並びにここに検討される他の計算を行っても差し支えない。
図3から7は、1)オリフィスの出口端と基板の表面との間の間隔、および2)オリフィスを通る流量の様々な組合せに関する正圧と負圧の分布を示している。表1には、使用した特定の値、並びに基板の表面での合計積算圧力(合計力)が列記されている。正の合計力は、板がオリフィスから押し離されている(ベアリングから反発されている)ことを意味するのに対し、負の合計力は、板がオリフィスに向かって引っ張られている(ベアリングに引きつけられている)ことを意味する。
図3から7および表1に示されるように、正と負の正味の力は、オリフィスから板の間隔および流量の様々な組合せについて実施できる。特に、このデータは、正の力(反発力)が狭い間隔について達成でき、負の力(引力)が広い間隔について達成できることを示している。その結果、板がオリフィスに引きつけられず、かつオリフィスから押し離されない、平衡点(平衡間隔)を特定することができる。オリフィスから板の間隔が平衡間隔よりも小さいと、板はオリフィスから押し離されて、平衡点に戻される。オリフィスから板の間隔が平衡間隔よりも大きいと、板は平衡点に向かって引き戻される。このようにして、オリフィスから板の間隔は、平衡間隔の辺りをうろつく。
特に、オリフィスから板の間隔は、板がオリフィスを通り過ぎて輸送されるときに、平衡間隔の辺りでうろつく。そのような輸送により、板とオリフィスの間の間隔は、1)移動する板の振動および/または2)板の反り、波打ち、歪み、または他の非平坦表面特徴の結果として、時が経つと共に変化するであろう。オリフィスから吐出される液体により板に印加される正味の力は、平衡点で符号が変わるので、オリフィスから板の間隔におけるこれらの変動は、オリフィスから板の間隔において避けられない変動にもかかわらず、平衡点およびベアリング上に板を保持できる平衡点の両側の引力/反発力を生じる値で、液体の流量を含むオリフィスのパラメータを設定することによって、調整することができる。
図3から7のデータは、1つのオリフィスに関するものである。実際には、1つのオリフィスでは、液体吐出ベアリング上に移動するガラス板を保持するために十分な力は生成されないであろう。むしろ、オリフィスのアレイが必要である。より一般的には、液体吐出ベアリングのアレイ、例えば、特にガラス板のサイズが増加するにつれて、互いに上に配置された2つ以上の液体吐出ベアリングが、ガラス板の輸送に典型的に用いられる。各液体吐出ベアリングは、各自のオリフィスのアレイを有し、これは、所望であれば、ベアリングの全てについて同じであっても、ベアリング間で異なっていてもよい。
ガラス板上のオリフィスのアレイの影響は、1つのオリフィスの影響よりも実質的により複雑であることが分かった。同様に、液体吐出ベアリングのアレイが、1つの液体吐出ベアリングよりも複雑な挙動を示すことも分かった。これらの影響を研究するために、図8および9に図示されたタイプの設備を使用して実験を行った。これらの図面において、13はガラス板であり、2は板のコンベヤであり、3は液体吐出ベアリングであり、14は力変換器であり、15は位置センサであり、18は変換器/センサの支持体であり、17は変換器とセンサへの導線であり、16は、変換器とセンサの出力を記録するための装置である。
図10は、これらの実験に使用される代表的な液体吐出ベアリング3を示している。この図には、ベアリングの構造に加え、実験中に変えたパラメータ、すなわち、平均の水性ピッチパラメータP、すなわち、ガラス板の移動方向におけるオリフィス間の平均の中心間の間隔、および平均オリフィスサイズパラメータ、特に、この場合には、オリフィスの平均値D0も示されている。
図11は、液体吐出ベアリングの前面とガラス板との間(または、同等に、オリフィスの出口端は典型的にベアリングの表面と同一平面にあるので、オリフィスの出口端とガラス板との間)のミリメートル(mm)で表された間隔に対するベアリングが備えたオリフィスのアレイの内の1つのオリフィスによりガラス板に印加されたキロパスカル(kPa)で表された平均圧力をプロットしたグラフである。この図において、並びに図12〜14において、正圧はベアリングと板との間の反発力を表し、負圧は引力を表す。このプロットの斜線部分は、ベアリングの代表的な動作範囲、すなわち、ガラス板の輸送がそのベアリングを使用して確実に行える圧力対間隔の曲線を示す。
図8〜9に示されたタイプの設備および図10に示されたタイプのベアリングを使用して、幅広い範囲の潜在的なパラメータについて、圧力対間隔の曲線を測定した。これらの実験の結果として、鍵となるパラメータは、1)オリフィス間の平均水平ピッチ、2)オリフィスの平均サイズ、および3)オリフィスを通る平均流量であり、各々の場合、平均は、ベアリングのオリフィスの全てに亘るものである。さらに、これらのパラメータに関する特定の範囲の値により、図11に示されたタイプの現実的な動作範囲が生じることが分かった。図12、13および14は、それぞれ、平均水平ピッチ、平均オリフィスサイズ、および平均流量の範囲を示す代表的なデータを示している。
図12に示されるように、15ミリメートルの平均水平ピッチ(黒塗りの三角形のデータ点)により、板がベアリングの表面に近づくにつれて、ガラス板の許容できないほど大きい反発力が生じた。その結果、実際に、ベアリングに向かって内方に移動した結果として、板が一旦ベアリングから跳ね返されたら、引力が板を保持するのに不十分であったので、板はベアリングから飛び去る傾向にあるであろう。他方で、65ミリメートルの平均水平ピッチ(×のデータ点)では、板が、ベアリングと接触した結果として、使用中に損傷されないことが補償されないほど不十分な反発力しか生じなかった。
43ミリメートルの平均水平ピッチ(白塗りの正方形のデータ点)および30ミリメートルの平均水平ピッチ(白塗りの菱形のデータ点)の両方とも、望ましい圧力対間隔の曲線を生じた。30ミリメートルのピッチに関する反発圧力の大きさと引きつけ圧力の少なくともある程度が、43ミリメートルのピッチのものよりも大きかったので、30ミリメートルの平均水平ピッチは43ミリメートルの値よりもいくぶん良好である。このデータおよび同様のデータに基づいて、平均水平ピッチは、20から55ミリメートル、好ましくは25から50ミリメートル、より好ましくは30から40ミリメートル(例えば、約35ミリメートル)の範囲にあるべきであると判断され、各々の場合、範囲の端点はその範囲に含まれる。
図13は平均オリフィスサイズパラメータのデータを示している。この場合、5ミリメートルの平均オリフィスサイズ(黒塗りの三角形のデータ点)が、ベアリングと板との間隔が小さいと小さすぎる反発圧力しか生成しないことが分かり、0.5ミリメートルの平均オリフィスサイズ(xのデータ点)では、大きすぎる反発力を生成することが分かった。
3ミリメートルの平均オリフィスサイズ(白塗りの正方形のデータ点)および1.4ミリメートルのもの(白塗りの菱形のデータ点)の両方とも、望ましい圧力対間隔の曲線を生じた。1.4ミリメートルの平均オリフィスサイズに関する反発圧力と引きつけ圧力の両方の大きいが、3ミリメートルサイズのものよりも大きかったので、1.4ミリメートルの平均オリフィスサイズが3ミリメートルサイズのものよりもいくぶん良好である。このデータおよび同様のデータに基づいて、平均オリフィスサイズは、1.0から4.5ミリメートル、好ましくは1.0から3.5ミリメートル、より好ましくは1.25から2.25ミリメートルの範囲にあるべきであると判断され、各々の場合、範囲の端点はその範囲に含まれる。
図14は、平均流量に関するデータを示している。この場合、900ミリリットル/分/オリフィスの平均流量(黒塗りの三角形のデータ点)では、ベアリングから板の間隔が小さいと大きすぎる反発圧力を生成することが分かり、80ミリリットル/分/オリフィスの平均流量(×のデータ点)では、小さすぎる反発圧力しか生成しないことが分かった。
350ミリリットル/分/オリフィスの平均流量(白塗りの正方形のデータ点)および190ミリリットル/分/オリフィスの平均流量の両方とも、望ましい圧力対間隔の曲線を生じた。より小さい平均流量はより少ない液体消費を意味し、これは、転じて、より小さく、それゆえより安い設備しか、液体を供給するのに必要ないので、190ミリリットル/分/オリフィスの平均流量が、350ミリリットル/分/オリフィスの平均流量よりもいくぶん良好である。このデータおよび同様のデータに基づいて、平均流量は、100から800ミリリットル/分/オリフィス、好ましくは125から300ミリリットル/分/オリフィス、より好ましくは150から190ミリリットル/分/オリフィスの範囲にあるべきであると判断され、各々の場合、範囲の端点はその範囲に含まれる。
これら3つの鍵となるパラメータ、すなわち、平均水平ピッチ、平均オリフィスサイズ、および平均流量の各々は、システムに恩恵をもたらし、それゆえ、ある用途に関して、パラメータの内の1つか2つしか上述した範囲内にないであろう。一般論として、平均流量パラメータが最も重要であり、それに、平均水平ピッチと平均オリフィスサイズのパラメータがこの順番で続く。
多くの用途について、平均水平ピッチ、平均オリフィスサイズ、および平均流量のパラメータは、好ましくは全てが上述の指定範囲内、より好ましくは全てが上述の好ましい範囲内、最も好ましくは全てが上述のより好ましい範囲内にある。この手法に調和するために、図12、13および14の各々に関して示されたデータは、他の2つの図面の「白塗りの菱形」のパラメータ値に関する。それゆえ、図12については、平均オリフィスサイズは1.4ミリメートルであり、平均流量は190ミリリットル/分/オリフィスであるのに対し、図13については、平均水平ピッチは30ミリメートルであり、平均流量は190ミリリットル/分/オリフィスであり、図14については、平均水平ピッチは30ミリメートルであり、平均オリフィスサイズは1.4ミリメートルである。
平均水平ピッチ、平均オリフィスサイズ、および平均流量のパラメータに加え、板の主表面に印加される合計力、すなわち、主表面に亘り積算された圧力が、−0.6ニュートンから+0.6ニュートンの範囲内にあることが好ましく、ここで、範囲の端点はその範囲の一部である。この合計力は、板とベアリングとの間の距離が変化するにつれて時間と共に変化するが、上述した範囲内に留まることが好ましい。合計力は、測定値であることが好ましいが、上述したFLUENTプログラムなどの流体力学ソフトウェアを使用したシステムのシミュレーションに基づいて計算された値であっても差し支えない。この合計力の範囲は、オリフィスの数、配列、サイズ、および流量を選択する上での有用な指標として働き得る。特に、オリフィスの流量を選択する場合、負の力であって、システムの他のパラメータ(例えば、オリフィスの総数、オリフィスの間隔、およびオリフィスのサイズ)に鑑みて過剰ではない合計力を生成する流量が好ましい、すなわち、上述した範囲の条件以下の合計力が好ましい。
平均水平ピッチ、平均オリフィスサイズ、および平均流量のパラメータの上述した範囲により、ガラス板とベアリングの前面との間の間隔における変動の量が制御された、ガラス板の効果的な輸送が提供されることが分かった。特に、100から800ミリリットル/分/オリフィスの範囲内にある平均流量、1.0から4.5ミリメートルの範囲にある平均オリフィスサイズ、および20から55ミリメートルの範囲にある平均水平ピッチを有する非接触式の液体吐出ベアリングを、その弾性率(modulus)が73GPaであり、寸法が2メートル長、2メートル高、および0.7ミリメートル厚のガラス板を使用して、15メートル/分の搬送速度で試験したときに、ベアリングの前面の全ての地点で、板とベアリングの前面との間の時間平均間隔が、500〜1000マイクロメートルの範囲内にあり、ベアリングの前面の全て地点での、その間隔における時間平均の最大変動が100マイクロメートル以下である。平均間隔に対するそのような小さな変動は、板の輸送中に板の任意の部分がベアリングに接触する可能性が極わずかであることを意味する。これはまた、板がベアリングから外れる見込みが極わずかであることも意味する。
上述したように、多数のオリフィスが含まれる場合、その減少はより複雑であるだけでなく、多数のベアリングがアレイ状に使用される場合も、より複雑である。図15および16は、発見されたベアリング間の相互作用を示している。
図15において、3つのベアリング3U,3M,および3Lが、ガラス板13に対してエッチング液40を吐出する。矢印41により図示されるように、実際には、ベアリング3Uから吐出された液体は、ベアリング3Mから吐出された液体と相互作用し、ベアリング3Mから吐出された液体(並びにベアリング3Uから吐出された液体のある程度)は、ベアリング3Lから吐出された液体と相互作用する。特に、3つのベアリング全ての等しい平均流量について、ガラス板13とベアリングの前面との間の間隔は、ベアリング3Uに関するよりも、ベアリング3Mとベアリング3Lに関するほうが大きく、ベアリング3Lの間隔は、全ての中で最大である(薄さのために、ベアリング3U,3M,および3Lは垂直に揃えられているかもしれないが、板の下部は、ベアリング3Mと3Lから離れて曲がって、より大きい間隔を生じるように、ガラス板13は極めて柔軟性であることを思い起こされたい)。
図16は、2つのベアリングシステム、例えば、図15におけるベアリング3Mと3Lに関する影響を定量化している。図16における水平軸は、ベアリング3Lを通る平均流量を示しているのに対し、垂直軸は、ベアリング3Lの前面とガラス板との間の間隔をプロットしている。黒塗りの菱形のデータ点は、ベアリング3Mを通る流量がゼロ、すなわち、FM=0の時の間隔を示している。図示されているように、板までの間隔は、ベアリング3Lを通る平均流量が増加するにつれて、増加する。
白塗りの正方形のデータ点は、ベアリング3Mを通る200ミリリットル/分/オリフィスの平均流量の影響を示している。重ねて、ベアリング3Lと板との間の間隔は、ベアリング3Lを通る平均流量と共に増加するが、値の全ては、今では、より大きい間隔へと上方に移行している。したがって、ガラス板とベアリングのアレイにある全てのベアリングとの間に実質的に等しい間隔を維持するために、ベアリングの動作パラメータおよび/または物理的性質は異なる必要がある。特に、ベアリングの動作パラメータおよび/または物理的性質は、下側のベアリングにより吐出されるエッチング液の量が、上側のベアリングにより吐出されるエッチング液の量より少なくなるように異なる必要がある。このことは、様々な様式で行うことができる。
例えば、下側のベアリングの平均液体流量を減少させることができる。一例として、図16のデータを使用すると、ベアリング3Mを通る200ミリリットル/分/オリフィスの平均流量およびベアリング3Lを通る150ミリリットル/分/オリフィスの平均流量の組合せにより、単独のベアリング3Lを通る250ミリリットル/分/オリフィスの平均流量と実質的に同じ、ベアリング3Lとガラス板との間の間隔が生じることが分かる。同様のデータが3つ以上の動作中のベアリングについても生成でき、ここで、下側のベアリングを通る平均流量は、全てのベアリングで比較的均一なベアリングと板との間隔を生じるように減少させられている(いくつかの用途については、等しくない間隔を有することが望ましいかもしれず、これは、本開示による様々なベアリングの平均流量を調節することによって達成できることに留意されたい)。
異なる流量を使用することに代えて、ベアリングの物理的性質が異なっても差し支えない。例えば、下側のベアリングの平均水平ピッチを、上側のベアリングのものより大きくしても差し支えなく、および/または平均オリフィスサイズをより小さくしても差し支えない。多くの用途にとって、物理的性質の手法は、個々のベアリングを通るエッチング液の流れを個々に制御/モニタする必要をなくせるので、流量の手法よりも好ましいであろう。しかしながら、異なる流量にすることは、板の主表面のエッチングを均一にすることに寄与することに留意すべきである。
B. 上部シャワー
上述したように、多くの用途にとって、ベアリングアレイは、ガラス板を実質的に均一にエッチングするのに十分であろう。特に、ベアリングアレイは、そのアレイの最も上側のベアリングが板の上縁より上にあるときに通常は十分である。そのようなベアリングは、エッチング液を、板の主表面に対してではなく、なにもない空間に吐出する。そのような液体は、板へと下方に降下し、そこで、板の上部に亘り広がる。
しかしながら、ある場合には、特定のベアリングアレイに関して最も上側のベアリングは、特定のガラス板の上縁よりも上にないかもしれない。そのような場合、ガラスの上部にエッチング液を提供するために、上部シャワー11が使用される。図17および18は、そのような上部シャワーの適切な構成を示している。図17に示されるように、上部シャワー11は、ベアリングアレイの最も上側のベアリング3より上に配置されている。図18に示されるように、上部シャワーは、エッチング装置10を通じてガラス板の移動方向に沿って配置された一連のノズルに供給する供給パイプ33を備えている。
上部シャワー11を形成するために、様々な製造業者から入手できる様々なノズルを使用して差し支えない。それらのノズルはエッチング溶液を通す必要があるので、そのノズルは、耐酸性材料、例えば、ステンレス鋼または耐酸性ポリマーからなるべきである。半球状噴霧パターンではなく平先噴霧パターンを生成するノズルが、一般に、より効率的である。ノズルは、例えば、90〜120度の範囲にある扇角θを有する平先噴霧パターンを生成することができる。商標名VEEJETでSpraying Systems Co.(イリノイ州、ホイートン所在)により販売されているこのタイプのノズルは、実際にうまく働くことが分かった。
上部シャワーのノズル間のピッチとノズルを通る流量は、ベアリングアレイのベアリングのオリフィスからの流量に相当するように選択され、その目的は、ガラス板の主表面の内の一方または両方の少なくとも90%に亘り実質的に均一なエッチングを達成することにある。一般に、上述したタイプの液体吐出ベアリングについて、ノズル間のピッチは、50〜250ミリメートルの範囲、好ましくは100〜150ミリメートルの範囲、例えば、約115ミリメートルである。このピッチは、液体吐出ベアリングのオリフィスのピッチの約2倍である。
最も上側の液体吐出ベアリングより約180〜200ミリメートル上に配置され、ガラス板の上縁で約500ミリメートルの噴霧長さを有するノズルについて、1.5〜5.0ミリリットル/分/ノズル、好ましくは2.0〜4.0ミリリットル/分/ノズル、最も好ましくは3.0〜3.5ミリリットル/分/ノズルの範囲の流量が、約40秒から約60秒の範囲のエッチング・ステーションでの滞在時間、例えば、約50秒の滞在時間で、実際にうまく働くことが分かった。ノズルからの噴霧は通常、ベアリングのオリフィス10個分に相当する区域を網羅するので、これらのノズルの流量は、一般に、200〜500ミリリットル/分/オリフィスの範囲にある、例えば、350ミリリットル/分/オリフィスのオリフィス流量に相当する。それゆえ、上部シャワーからの流量と液体吐出ベアリングからの流量は、ほぼ同じ大きさであり、実際に、一般に大きさは極めて近い。
もちろん、ここに開示されたエッチング技法の特定の用途にとって、上述した流量とは異なる流量が必要とされるかもしれない。本開示に基づいて、様々な組成とサイズのガラス板をうまくエッチングするために、当業者は、流量、滞在時間、および類似のパラメータの調節に困難はない。
C. エッチング溶液
ガラスの表面粗さを増加させるために様々なエッチング溶液を使用して差し支えない。例えば、本出願人の米国特許第5851366号明細書に開示されたタイプのNaF/H3PO4溶液をこの目的に使用することができる。実際に、高濃度のNaF/H3PO4溶液を調製し(例えば、0.08MのNaFおよび0.4MのH3PO4の溶液)、使用前に脱イオン水で希釈した(例えば、4:5の比のNaF/H3PO4対水)。
ほとんどの場合、ガラス板の両側がエッチングされ、それゆえ、エッチング溶液は、液体吐出ベアリングの全て、並びに使用される場合には上部シャワーに供給される。ある場合には、片側のみのエッチングが望ましいであろう。エッチング・ステーションが液体吐出ベアリングのみしか使わず、上部シャワーを備えていない場合、そのような片側エッチングは、非エッチング液、例えば、水を反対側のベアリングに供給しながら、エッチングすべき板の側に面するベアリングにエッチング溶液を供給することによって行うことができる。同様に、エッチング・ステーションが液体吐出ベアリングを上部シャワーと組み合わせて使用する場合、エッチング溶液は、非エッチング溶液を反対側(第2の側)のベアリングに供給しながら、エッチングすべき側に面するベアリングと上部シャワーに供給される。上部シャワーに供給されるエッチング溶液のために、第2の側にも少量のエッチングが行われるであろうが、これは通常、許容される。非エッチング溶液、並びにエッチング溶液は、再利用が行われる場合、細菌の増殖を防ぐための殺生剤などの添加剤を1種類以上含んでもよい。
エッチング・ステーションを去った後、ガラス板は、高圧および/または定圧の水スプレーを使用して濯ぎ、次いで、さらにプロセスを進める前、例えば、検査および包装の前に、空気乾燥させても差し支えない。
D. フュージョン法
上述したように、本開示のエッチングシステムは、フュージョン法により製造されるガラス基板に関して特に価値のあるものである。何故ならば、フュージョン法では、群を抜いて滑らかな表面を有する板が製造されるからである。
従来技術で知られているように、このフュージョン法は、板ガラスの製造に使用される基本的技法の内の1つである。例えば、Varshneya, Arun K., "Flat Glass," Fundamentals of Inorganic Glasses, Academic Press, Inc., Boston, 1994, Chapter 20, Section 4.2., 534-540を参照のこと。当該技術分野において公知の他のプロセス、例えば、フロート法およびスロット・ドロー法と比べて、フュージョン法では、表面の平坦度と平滑性が優れたガラス板が製造される。その結果、フュージョン法は、液晶ディスプレイ(LCD)の生産に使用されるガラス基板の製造において特に重要なものとなってきた。
フュージョン法、特に、オーバーフロー・ダウンドロー・フュージョン法が、本出願人に譲渡されたStuart M. Dockertyの米国特許第3338696号および同第3682609号の各明細書の主題である。これらの特許のプロセスの説明図が、図19に示されている。そこに示されているように、そのシステムは、「アイソパイプ」と知られている耐火体53内に形成された収集トラフ51に溶融ガラスを供給する供給パイプ59を備えている。
一旦定常状態動作が達成されたら、溶融ガラスは供給パイプからトラフに通過し、次いで、トラフの上部から両側に溢れ出し、それゆえ、下方に、次いでアイソパイプの外面に沿って内側に流動する2枚のガラス板を形成する。この2枚の板がアイソパイプの底部または基部55で出合い、そこで、1枚の板に互いに融合する。次いで、1枚の板が延伸設備に供給される(矢印57により図示されている)。この設備は、板が基部から離れて延伸される速度によって板の厚さを制御する。この延伸設備は、1枚の板が冷却され、この設備と接触する前に剛性となるように、基部のかなり下流に配置されている。
以下に述べられる製品の請求項に関して、フュージョン法により製造されるガラス板は、アイソパイプ(形成構造体)の外面に沿って通過した2枚の板が出合い一緒に融合するフュージョン線を有するので、他のプロセスにより製造されたもの、例えば、フロート法またはスロット・ドロー法により製造された板から区別することができることに留意されたい。それゆえ、ここに開示されたエッチング装置および方法は、ほかのプロセスにより製造されたガラス板に使用して差し支えないが、フュージョン法により製造されたガラス板に使用する場合、その結果得られた製品は、(1)製品の主表面の表面粗さを決定することにより(例えば、原子間力顕微鏡(AFM)により)、および(2)フュージョン線の存在について製品の縁を検査することにより、判定できる。
特に、ここに開示された技術を使用して、少なくとも第8世代であり(すなわち、板の各主表面が少なくとも5.0平方メートルの面積を有する)、原子間力顕微鏡により判定された平均表面粗さが、表面の中央部分の少なくとも90%(面積基準で)に亘り、0.5から1.1ナノメートルの範囲(好ましくは、0.5から0.9ナノメートルの範囲、最も好ましくは、約0.7ナノメートル)にある主表面を少なくとも1つ有する、フュージョン法により製造されたガラス板が提供される。ある実施の形態において、その平均表面粗さは、板の両主表面について上述した範囲内にある。
表面粗さの平均値は、例えば、板の表面に亘り分布する様々な領域(例えば、100mm×100mmの面積)内のほぼ5地点をサンプリングすることによって得て差し支えない。一例として、それらの領域は、第10世代の板の角部((0,0)位置)に対して以下の位置に位置していて差し支えない:(350,75)、(2600,75)、(345,1300)、(2575,1250)、(400,2700)、(1600,2650)、(2600,2800)、(1500,1700)、(1400,1400)。一般論として、平均表面粗さは、典型的に、板の全面積の30〜40%の検査に基づいている。平均表面粗さを判定するための同じ手法を、ここに開示されたエッチング処理が行われていないフュージョン・ガラス板に実施する場合、測定された表面粗さ値は、0.5から1.1ナノメートルではなく、0.2から0.3ナノメートルの範囲にある。
平均表面粗さ値に加え、ここに開示された技術を使用してエッチングされたフュージョン・ガラス板は、低レベルの可変性に関して、特に、平均表面粗さ値の標準偏差に関しても特徴付けることができる。表面内(1つの表面内)の値と表面間(異なる板の対応する表面間、例えば、板のA面間またはB面間)の値の両方を考慮して差し支えない。それゆえ、ある実施の形態において、板の主表面の少なくとも一方の中央の90%の部分に亘る平均表面粗さの表面内標準偏差は0.05ナノメートル以下(好ましくは、0.04ナノメートル以下、例えば、0.03〜0.04ナノメートルの範囲)である。さらに別の実施の形態において、板の両面は、上述した基準を満たす表面の平均粗さに関する表面内の標準偏差を有する。他の実施の形態において、板の主表面の少なくとも一方の中央の90%の部分に亘る平均表面粗さの表面間標準偏差は0.03ナノメートル以下であるのに対し、さらにまた別の実施の形態において、板の両面は、0.03ナノメートル以下である表面の平均粗さに関する表面間の標準偏差を有する。
以下の非限定的な実施例により、ここに開示されたエッチング技術がさらに説明される。
実施例1
ガラス板がエッチング溶液に曝露された時間、すなわち、板のエッチング・ステーション内の滞在時間へのエッチングプロセスの依存性を判定するために、実験を行った。この実験では、30℃のエッチング溶液の温度、4.2メートル/分の搬送速度、並びに40,50,および60秒間のエッチング・ステーション内の板の滞在時間を使用した。エッチング溶液は、5部の脱イオン(DI)水を4部の0.08MのNaF+0.4MのH3PO4の溶液を混合することによって得、液体吐出ベアリングおよび上部シャワーを使用して、板の両面と上部に施した。ベアリングのオリフィスを通る流量は、125から300ml/分/オリフィスの範囲、すなわち、約200ml/分/オリフィスであり、一方で、上部シャワーを通る流量は、3.0〜3.5リットル/分/ノズルの範囲にあった。エッチングは、コーニング社(Corning Incorporated)のEAGLE XG(商標)LCDガラスから製造された第10世代のガラス板に行った。
これらの3つの滞在時間に関する平均表面粗さおよび板内標準偏差は、40秒間−−0.65±0.089ナノメートル;50秒間−−0.69±0.048ナノメートル;および60秒間−−0.72±0.067ナノメートルであった。このデータは、これらの表面粗さ値の全てが0.5〜1.1ナノメートルの範囲内にあり、実際に、0.5〜0.9ナノメートルの好ましい範囲内にあるという点で、エッチングプロセスの堅牢性を示している。
実施例2
エッチング溶液の温度へのエッチングプロセスの依存性を判定するために、実験を行った。この実験では、28℃,33℃,および38℃のエッチング溶液の温度、4.2メートル/分の搬送速度、並びに40秒間のエッチング・ステーション内の板の滞在時間を使用した。エッチング溶液は、5部の脱イオン(DI)水を4部の0.08MのNaF+0.4MのH3PO4の溶液を混合することによって得、液体吐出ベアリングおよび上部シャワーを使用して、板の両面と上部に施した。エッチングは、コーニング社の「EAGLE XG」LCDガラスから製造された第10世代のガラス板に行った。ベアリングのオリフィスを通る流量は、125から300ml/分/オリフィスの範囲、すなわち、約200ml/分/オリフィスであり、一方で、上部シャワーを通る流量は、3.0〜3.5リットル/分/ノズルの範囲にあった。
その結果が図20に示されている。そこに示されているように、表面粗さは、温度とは実質的に完全に無関係であった。図20の温度不依存性は、アレニウスの反応速度によれば、溶液の温度が高いほど、表面粗さ値が大きくなると予測されるであろうから、意外なことであった。温度依存性の欠如は、このシステムの動作温度は、他の制約、例えば、膨張のためにその間隔が温度により変化し得る液体吐出ベアリング間の間隔に関する制約およびベアリングとその支持構造体の制約を満足させるように選択することができることを意味する。また、温度不依存性は、エッチング溶液を高い動作温度で加熱するためにエネルギーを消費する必要はなく、それにより、基板製造プロセスの全体の費用が減少することを意味する。
前述したことから、流体ベアリング設計、ある場合には、上部シャワーの使用により、表面に接触せずに、垂直またはほぼ垂直方向にあるガラス板に化学処理を行うことができる堅牢なシステムが提供されることが分かる。特に、このシステムにより、ローラを使用したLCDガラスの無垢な表面に化学溶液を塗布することから生じ得る、掻き傷、歪みなどが避けられる。
本発明の範囲および精神から逸脱しない多種多様の変更が、先の開示から当業者には明白であろう。以下の特許請求の範囲は、ここに述べられた特定の実施の形態並びに、それらの実施の形態の変更、改変および同等物を網羅することが意図されている。
Figure 2011207756
2 コンベヤ
3 液体吐出ベアリング
7 キャスター
13 ガラス板
14 力変換器
15 位置センサ
16 記録装置
18 変換器/センサの支持体
49 台

Claims (10)

  1. ガラス板を実質的に垂直な向きで搬送すると同時に、前記板の主表面の内の少なくとも一方の表面粗さを増加させる方法であって、
    (a) 前記板の下縁に接触し、該板を搬送速度で移動させるように構成された移動コンベヤを提供する工程、
    (b) 各々が複数のオリフィスから液体を吐出するように構成された、複数の非接触ベアリングを提供する工程、および
    (c) 前記板の下縁を前記移動コンベヤと接触させ、前記複数の非接触ベアリングから液体を吐出しながら、前記板を前記搬送速度で移動させる工程、
    を有してなる方法において、
    前記液体がエッチング溶液であり、前記方法が、(i)前記板の上縁より上に位置する1つ以上の非接触ベアリングから、(ii)上部シャワーから、または(iii)前記板の上縁より上に位置する1つ以上の非接触ベアリングと上部シャワーから、該板の上部に前記エッチング溶液を塗布する工程を含む方法。
  2. 前記エッチング溶液が、前記ベアリングのオリフィスに亘り平均化された、前記非接触ベアリングから吐出される速度が125〜300ミリリットル/分/オリフィスの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. (i) 上部シャワーがエッチング溶液を前記板の上部に塗布し、
    (ii) 前記上部シャワーが複数のノズルを含み、
    (iii) 前記上部シャワーのノズルの全てに亘り平均化された、前記エッチング溶液がノズルの各々から吐出される速度が1.5〜5.0リットル/分/ノズルの範囲にあることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 前記エッチング溶液との接触の結果、前記少なくとも一方の主表面が、少なくともその面積の中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから1.1ナノメートルの範囲にある平均表面粗さを有することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の方法。
  5. 前記少なくとも一方の主表面が、少なくともその面積の中央の90%に亘り、0.05ナノメートル以下の表面粗さの表面内標準偏差を有することを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. ガラス板を実質的に垂直な向きで搬送すると同時に、前記板の主表面の内の少なくとも一方の表面粗さを増加させるための装置であって、
    (a) 前記板の下縁と接触し、該板を搬送速度で移動させるように構成された移動コンベヤ、
    (b) 各々が複数のオリフィスからエッチング溶液を吐出するように構成された、複数の非接触ベアリング、および
    (c) 前記複数の非接触ベアリングより上に位置し、エッチング溶液を前記板の上部に塗布するように構成された上部シャワー、
    を備えた装置。
  7. 前記上部シャワーが、各々が90〜120度の範囲の扇角度を有する平先噴霧パターンを生成する複数のノズルを備えることを特徴とする請求項6記載の装置。
  8. フュージョン法により製造されたガラス板であって、各々が5平方メートルより大きい面積を有する第1と第2の主表面を有するガラス板において、前記第1と第2の主表面の内の少なくとも一方が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから1.1ナノメートルの範囲にある平均表面粗さを有するものであるガラス板。
  9. 前記第1と第2の主表面の内の少なくとも一方が、その面積の少なくとも中央の90%に亘り、0.5ナノメートルから0.9ナノメートルの範囲にある平均表面粗さを有することを特徴とする請求項8記載のガラス板。
  10. 前記少なくとも一方の主表面が、少なくともその面積の中央の90%に亘り、0.05ナノメートル以下の表面粗さの表面内標準偏差を有することを特徴とする請求項8または9記載のガラス板。
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