JP2011202693A - 変速機駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で安価な変速機駆動装置を提供する。
【解決手段】本変速機駆動装置3は、同軸上に一体回転可能に且つ軸方向A4の第1噛合位置、第2噛合位置並びに第1噛合位置および第2噛合位置間の非噛合位置に一体移動可能な第1ギヤ31および第2ギヤ32を含む一体ギヤ30と、一体ギヤ30を回転駆動可能な電動モータ36と、第1噛合位置に変位した一体ギヤ30の第1ギヤ31と噛み合い可能で且つシフト軸18の回転運動を伴って回転可能な第3ギヤ33と、第2噛合位置に変位した一体ギヤ30の第2ギヤ32と噛み合い可能で且つセレクト軸22の軸方向移動を伴って回転可能な第4ギヤ34と、一体ギヤ30を第1噛合位置、第2噛合位置および非噛合位置に移動可能な移動機構37と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、変速機駆動装置に関する。
変速機駆動装置は、例えば、自動車用の多段変速可能な平行軸歯車減速機を構成する変速機に適用され、この変速機の変速操作を自動化するために用いられる。
具体的には、変速機は、変速操作用のシフトセレクト軸を有している。シフトセレクト軸は、変速機駆動装置により駆動される。これにより、シフトセレクト軸は、その中心軸線の周りの回転によってシフト動作し、軸方向移動によってセレクト動作をする。これらの動作を達成するために、変速機駆動装置がシフト動作用およびセレクト動作用の2つの電動モータを有することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭63−030637号公報
特許文献1では、シフトセレクト軸を駆動するために2つの電動モータを用いているので、大型化し、また、製造コストが高くなる。
そこで、本発明の目的は、小型で安価な変速機駆動装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、同軸上に一体回転可能に且つ軸方向(A4)の第1噛合位置、第2噛合位置並びに上記第1噛合位置および上記第2噛合位置間の非噛合位置に一体移動可能な第1ギヤ(31)および第2ギヤ(32)を含む一体ギヤ(30)と、上記一体ギヤを回転駆動可能な電動モータ(36)と、上記第1噛合位置に変位した上記一体ギヤの上記第1ギヤと噛み合い可能で且つシフト軸(18)の回転運動を伴って回転可能な第3ギヤ(33)と、上記第2噛合位置に変位した上記一体ギヤの上記第2ギヤと噛み合い可能で且つセレクト軸(22)の軸方向移動を伴って回転可能な第4ギヤ(34)と、上記一体ギヤを上記第1噛合位置、上記第2噛合位置および上記非噛合位置に移動可能な移動機構(37)と、を備えたことを特徴とする変速機駆動装置(3)である。
本発明によれば、第1噛合位置に変位した一体ギヤの第1ギヤと第3ギヤとが互いに噛み合う。これらのギヤを介して、電動モータの動力がシフト軸に伝達され、シフト動作が得られる。第2噛合位置に変位した一体ギヤの第2ギヤと第4ギヤとが互いに噛み合う。これらのギヤを介して、電動モータの動力がセレクト軸に伝達され、セレクト動作が得られる。このように、シフト軸の回転運動(シフト動作)およびセレクト軸の軸方向移動(セレクト動作)を、単一の電動モータの動力を用いて選択的に達成することができるので、小型化でき、また、製造コストを安くすることができる。
また、本発明において、上記変速機駆動装置は、上記一体ギヤの回転角度を検出する一体ギヤ回転角度検出手段(47)と、上記第3ギヤの回転角度を検出する第3ギヤ回転角度検出手段(48)と、上記第4ギヤの回転角度を検出する第4ギヤ回転角度検出手段(49)と、上記電動モータおよび上記移動機構を制御する制御部(4)と、を備える。上記制御部は、シフトおよびセレクトを相互に切り換えるときに、上記移動機構によって上記一体ギヤを上記非噛合位置に移動させた状態で、上記一体ギヤ回転角度検出手段によって検出された上記一体ギヤの上記回転角度と、対応する回転角度検出手段によって検出された噛み合い先のギヤの上記回転角度とに基づいて、上記電動モータによって上記一体ギヤを回転駆動することにより、上記一体ギヤを上記噛み合い先のギヤに噛み合い可能なように、上記一体ギヤの位相を上記噛み合い先のギヤの位相に合わせる場合がある。
この場合、一体ギヤを第3ギヤにも第4ギヤにも噛み合っていない非噛合位置に変位させた状態で、一体ギヤと噛み合い先のギヤとの回転角度を検出し、これらの検出結果に基づいて、一体ギヤを電動モータによって回転させて、例えば、第1ギヤを噛み合い先の第3ギヤに噛み合うように位相合わせすることができ、その結果、第1ギヤを第3ギヤに確実に噛み合わせることができる。同様に、第2ギヤを噛み合い先の第4ギヤに対して位相合わせして、両ギヤを確実に噛み合わせることができる。
また、本発明において、上記制御部は、上記一体ギヤ回転角度検出手段によって検出された上記一体ギヤの上記回転角度と、上記対応する回転角度検出手段によって検出された上記噛み合い先のギヤの上記回転角度とに基づいて、上記一体ギヤが上記噛み合い先のギヤに噛み合い可能な角度範囲(DA2,DA3)にあるか否かを検出し、上記一体ギヤが上記噛み合い可能な角度範囲にないことを条件として、上記位相合わせを実行する場合がある。この場合、位相合わせは、必要なときに実行され、不要なときには実行されない。その結果、シフト動作およびセレクト動作を確実に且つ迅速に達成できる。
なお、上記括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態の変速機駆動装置が適用された自動変速装置の概略構成の分解斜視図である。 図1に示す変速機駆動装置の概略構成の模式図である。 図2の模式図をシフト動作時で示す。 図2の模式図をセレクト動作時で示す。 ギヤの噛み合いの説明図である。 シフトからセレクトへ切り換えるときの制御部のフローチャートである。 セレクトからシフトへ切り換えるときの制御部のフローチャートである。 第1ギヤと第3ギヤの位相合わせ時の模式図であり、図8(a)に噛み合わない場合の位相合わせ前の状態を示し、図8(b)に、位相合わせした状態を示し、図8(c)に、噛み合わせた状態を示す。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の変速機駆動装置が適用された自動変速装置の概略構成の分解斜視図である。図1を参照して、自動変速装置1は、複数の動力伝達経路(図示せず)を切り替えることにより変速する変速機2と、この変速機2を変速操作する変速機駆動装置3とを有している。変速機駆動装置3は、制御部4を有している。これにより、変速機駆動装置3の動作が制御される。
変速機2は、複数の動力伝達経路を構成するための常時噛み合い式の歯車機構により構成された動力伝達機構(図示せず)と、複数の動力伝達経路のうちの何れかに切り替える変速操作機構6と、これら動力伝達機構および変速操作機構6を収容する変速機ケース7とを有している。動力伝達経路を切り換えることにより、伝達比を異ならせることができる。
変速操作機構6は、互いに平行に配置された複数のフォーク軸10,11,12を有している。複数のフォーク軸10,11,12は、その軸方向とは直交する方向に互いに並んでおり、何れかのフォーク軸10,11,12の軸方向に見たときに、一直線上に並んでいる。複数のフォーク軸10,11,12には、それぞれ、変速機駆動装置3により駆動され凹部を区画する被駆動部材13,14,15が装着されている。また、各フォーク軸10,11,12には、それぞれU字形形状のシフトフォーク16(一つのみ図示した。)が装着されている。シフトフォーク16が、動力伝達機構の被操作部材(図示せず)を操作する。
各フォーク軸10,11,12は、それぞれ当該フォーク軸10,11,12の軸方向に移動可能に変速機ケース7によって支持されている。フォーク軸10,11,12と被駆動部材13,14,15とシフトフォーク16とは、互いに同行移動できるように、互いに固定されている。
所要の動力伝達経路を成立させるときには、制御部4の制御のもとで、変速機駆動装置3が、変速操作機構6を駆動する。何れか1つの所要のフォーク軸10,11,12がその軸方向に移動され(矢印M1,M2,M3参照)、当該所要のフォーク軸10,11,12に対応する動力伝達経路が成立するようになっている。
変速機駆動装置3は、シフト軸18と、シフト軸18により支持されるシフトセレクトレバー19と、シフトセレクトレバー19をシフト軸18の軸方向に移動させるために後述する電動モータ36の動力を伝達する伝達機構20とを有している。シフト軸18の一部と、シフトセレクトレバー19と、伝達機構20の一部とは、変速機ケース7内に配置されている。
シフト軸18は、中心軸線21を有する。シフト軸18は、その中心軸線21の周りに回転可能に、固定部材としての変速機ケース7に支持されている。
伝達機構20は、変速機駆動装置3の後述する第4ギヤ34により駆動されるセレクト軸22と、セレクト軸22により駆動されるアーム23とを有している。このアーム23が、シフトセレクトレバー19を駆動する。
セレクト軸22は、第4ギヤ34の接線方向に平行に延びており、当該セレクト軸22の軸方向に関する一端221と他端222とを有している。セレクト軸22は、その軸方向に移動可能に変速機ケース7により軸受24を介して支持されている。セレクト軸22の一端221と、第4ギヤ34とは、セレクト軸22の軸方向に同行移動可能に且つセレクト軸22の軸方向に直交する方向の相対移動を許容可能に互いに連結されている。
例えば、セレクト軸22の一端221は、第4ギヤ34にピン25を介して連結されている。ピン25は、第4ギヤ34の端面における外周寄り部分に取り付けられ、端面から第4ギヤ34の中心軸線と平行に突出している。ピン25は、セレクト軸22の一端221の長孔に挿入されており、この長孔に係合している。この長孔は、セレクト軸22の軸方向に直交し且つピン25の突出方向とは直交して延びている。
セレクト軸22の他端222とアーム23の一端231とが、セレクト軸22の軸方向に同行移動可能に且つセレクト軸22の軸方向に直交する方向の相対移動を許容可能に互いに連結されている。具体的には、セレクト軸22の他端222に固定されたピン26と、アーム23の一端231の長孔とが嵌合して係合している。この長孔は、セレクト軸22の軸方向とは直交する方向に延びている。
アーム23は、互いに直角に接続された2つの辺部232,233を有している。アーム23はL字形形状をなしている。アーム23の2つの辺部232,233の接続部分は、支軸27により、この支軸27の中心軸線の周りに回転可能に支持されている。支軸27は、シフト軸18の軸方向に直交する方向に平行であり、且つセレクト軸22の軸方向に直交する方向に平行に延びており、例えば、変速機ケース7により支持されている。
アーム23の他端234は、フォーク状をなし、シフトセレクトレバー19と係合し、シフト軸18の軸方向にシフトセレクトレバー19と同行移動可能とされている。
シフトセレクトレバー19は、シフト軸18により駆動されることにより回転し、伝達機構20により駆動されることによりシフト軸18の軸方向に移動する。
シフトセレクトレバー19とシフト軸18とは、シフト軸18の中心軸線21の周りに同行回転可能に且つシフト軸18の軸方向に相対移動可能に、互いに嵌合している。例えば、シフトセレクトレバー19の内周の雌スプラインとシフト軸18の外周の雄スプラインとが、スプライン嵌合している。
シフトセレクトレバー19は、複数の被駆動部材13,14,15と選択的に係合可能である。
本実施形態では、複数のフォーク軸10,11,12が互いに並ぶ方向に平行に、シフト軸18が延びている。この場合、伝達機構20によるシフト軸18の軸方向へのシフトセレクトレバー19の移動(矢印M4)により、所要の動力伝達経路を成立させるための所要の被駆動部材13,14,15を駆動可能にするセレクト動作が達成される。このときの被駆動部材13,14,15は、何れかのフォーク軸10,11,12の軸方向に関して互いに同じ位置にある。また、この位置にある被駆動部材13,14,15と係合するシフトセレクトレバー19は、シフト軸18の回転方向に関して同じ位置(中立位置という)にある。
また、シフト軸18の回転(矢印M5)により、シフトセレクトレバー19は、上述の中立位置から、何れかのフォーク軸10,11,12の軸方向に関して中立位置とは離隔した駆動位置に移動する。これにより、シフトセレクトレバー19が所要の被駆動部材13,14,15を駆動し所要の動力伝達経路を成立させるシフト動作が成立する。
具体的には、後述するように電動モータ36により駆動されることにより、電動モータ36の出力軸の回転が、伝達機構20のセレクト軸22の軸方向移動(矢印M7)に変換される。この軸方向移動が、伝達機構20のアーム23を介してシフトセレクトレバー19に伝達される。シフトセレクトレバー19が、シフト軸18の軸方向に移動すると(セレクト動作。矢印M4参照。)、シフトセレクトレバー19の先端が、所要の被駆動部材13,14,15の凹部に挿入され、当該所要の被駆動部材13,14,15に係合可能に対向する。これにより、所要の被駆動部材13,14,15が駆動可能になる。
次に、後述するように電動モータ36により駆動されることにより、シフト軸18が中心軸線21の周りに回転すると(シフト動作。矢印M5参照。)、シフトセレクトレバー19が中心軸線21の周りに揺動し(矢印M6)、シフトセレクトレバー19の先端が、上述の所要の被駆動部材13,14,15に係合し、これをフォーク軸10,11,12の軸方向に移動させる。これにより、所要の動力伝達経路が成立する。
図2は、図1に示す変速機駆動装置3の概略構成の模式図である。図3は、図2の模式図をシフト動作時で示す。図4は、図2の模式図をセレクト動作時で示す。先ず、図1と図2を参照して、変速機駆動装置3は、第1ギヤ31および第2ギヤ32を含む一体ギヤ30と、第3ギヤ33と、第4ギヤ34とを有している。また、変速機駆動装置3は、一体ギヤ30を回転駆動可能な電動モータ36と、一体ギヤ30をその軸方向A4に移動可能な移動機構37とを有している。変速機駆動装置3は、固定部材としてのハウジング38を有している。
ハウジング38は、シフト軸18の一部、伝達機構20の一部、一体ギヤ30、第3ギヤ33、第4ギヤ34等を収容している。ハウジング38は、電動モータ36を支持している。ハウジング38と変速機ケース7とは、互いに固定されている。
一体ギヤ30は、中心軸線を有しており、この中心軸線の周りに回転可能に、且つその中心軸線に沿う方向(軸方向A4)に移動可能に、ハウジング38によって支持されており、具体的には、移動機構37および電動モータ36を介して支持されている。
第1ギヤ31および第2ギヤ32は、同軸上に一体回転可能に且つ一体ギヤ30の軸方向A4に一体移動可能である。第1ギヤ31および第2ギヤ32は、一体ギヤ30の軸方向A4に関する第1噛合位置(図3参照)、第2噛合位置(図4参照)並びに第1噛合位置および第2噛合位置間の非噛合位置(図2参照)に一体移動可能とされている。
例えば、第1ギヤ31および第2ギヤ32は、単一材料により互いに一体に形成されている。これにより、一体ギヤ30を構成している。なお、一体ギヤ30の第1ギヤ31および第2ギヤ32を、互いに別体で形成し、同行回転可能に且つ軸方向A4に同行移動可能に互いに固定し、これにより一体ギヤ30を構成してもよい。第1ギヤ31および第2ギヤ32は、互いに同心に配置されており、一体ギヤ30の中心軸線とは同心に配置されている。
移動機構37は、アクチュエータとしてのソレノイド40と、このソレノイド40により駆動されるとともに一体ギヤ30を駆動する連結軸41とを有している。ソレノイド40により連結軸41を介して一体ギヤ30を、その軸方向A4に駆動できる。移動機構37は、一体ギヤ30を、当該一体ギヤ30の軸方向A4に関する第1噛合位置、第2噛合位置、および非噛合位置に移動させることができる。
また、連結軸41は、電動モータ36により回転駆動される。これにより、一体ギヤ30は、連結軸41を介して、一体ギヤ30の中心軸線の周りに回転駆動される。
第3ギヤ33は、第1噛合位置に変位した一体ギヤ30の第1ギヤ31と噛み合い可能で且つシフト軸18の回転運動を伴って回転可能とされている。第3ギヤ33は、回転可能に且つ第3ギヤ33の軸方向に移動不能に、ハウジング38により支持されている。具体的には、第3ギヤ33は、シフト軸18と同心に配置され、シフト軸18と同行回転可能に且つシフト軸18の軸方向に同行移動可能に、シフト軸18に連結されている。第3ギヤ33は、シフト軸18と、このシフト軸18を支持する軸受43とを介して、ハウジング38により上述のように支持されている。
第4ギヤ34は、第2噛合位置に変位した一体ギヤ30の第2ギヤ32と噛み合い可能で且つセレクト軸22の軸方向移動を伴って回転可能とされている。第4ギヤ34は、回転可能に且つ第4ギヤ34の軸方向に移動不能に、ハウジング38により支持されている。具体的には、第4ギヤ34は、支持軸44と、この支持軸44を回転可能に支持する軸受45とを介して、ハウジング38により上述のように支持されている。第4ギヤ34の回転に伴ってセレクト軸22を当該セレクト軸22の軸方向に移動可能になるように、第4ギヤ34とセレクト軸22とは互いに連結されている。
図3を参照して、本実施形態によれば、第1噛合位置に変位した一体ギヤ30の第1ギヤ31と第3ギヤ33とが互いに噛み合う。これらの第1ギヤ31と第3ギヤ33を介して、電動モータ36の動力がシフト軸18に伝達され、上述のようにシフト動作が得られる。
図4を参照して、第2噛合位置に変位した一体ギヤ30の第2ギヤ32と第4ギヤ34とが互いに噛み合う。これらの第2ギヤ32および第4ギヤ34を介して、電動モータ36の動力がセレクト軸22に伝達され、上述のようにセレクト動作が得られる。
このように、シフト軸18の回転運動(シフト動作)およびセレクト軸22の軸方向移動(セレクト動作)を、単一の電動モータ36の動力を用いて選択的に達成することができるので、変速機駆動装置3を小型化でき、また、変速機駆動装置3の製造コストを安くすることができる。
図2を参照して、具体的には、第1ギヤ31および第3ギヤ33は、互いに噛み合う外歯の曲がり歯傘歯車(スパイラルベベルギヤ)からなる。第2ギヤ32および第4ギヤ34は、互いに噛み合う曲がり歯傘歯車からなる。第2ギヤ32は、外歯の傘歯車であり、第4ギヤ34は、内歯の傘歯車である。一体ギヤ30の軸方向A4に関する一体ギヤ30の一端に、第1ギヤ31の小径側端面が形成され、一体ギヤ30の軸方向A4に関する一体ギヤ30の他端に、第2ギヤ32の小径側端面が形成されている。
一体ギヤ30の中心軸線と第3ギヤ33の中心軸線とは、互いに直交している。一体ギヤ30の中心軸線と第4ギヤ34の中心軸線とは、互いに直交している。第3ギヤ33と、第4ギヤ34とは、互いに同心に配置されており、これとともに、第3ギヤ33の軸方向に互いに離隔して、この軸方向に互いに対向している。
電動モータ36は、シフト動作およびセレクト動作に共用されており、単一のブラシレスモータからなる。電動モータ36は、モータハウジングと、このモータハウジングに保持された軸受を介して回動可能に支持された出力軸361と、この出力軸361に同行回転するように固定されたモータロータ(図示せず)と、モータロータの径方向にモータロータの外周と対向した状態でモータハウジング内に固定される筒状のモータステータ(図示せず)とを有している。
電動モータ36の出力軸361が、移動機構37の連結軸41を介して、一体ギヤ30と同行回転可能に連結されている。電動モータ36の出力軸361と連結軸41とは、互いに同心に配置されており、連結軸41の軸方向に関する相対移動を許容しつつ、互いに同行回転するように連結されている。例えば、電動モータ36の出力軸361と連結軸41とは、スプライン嵌合している。また、連結軸41と一体ギヤ30とは、一体回転可能に且つ連結軸41の軸方向に一体移動可能に連結されている。一体ギヤ30が、連結軸41の外周に固定されている。
移動機構37のソレノイド40には、具体的には、3ポジションソレノイドが利用されている。このソレノイド40は、出力部材401と、出力部材401を駆動する2つのコイル(図示せず)と、ホームポジションに出力部材401を戻すように出力部材401を付勢する付勢部材(図示せず)とを有している。
ソレノイド40は、中央復帰型である。出力部材401は、当該出力部材401の軸方向に関する3つの位置、すなわち、第1ポジションと、第2ポジションと、第1ポジションおよび第2ポジションの間にあるホームポジションとに位置決めできる。例えば、2つのコイルに選択的に通電することにより、第1ポジションおよび第2ポジションに選択的に出力部材401を位置決めできる。また、双方のコイルへの通電を遮断することにより、出力部材401をホームポジションに位置決めできる。
出力部材401が第1ポジションに位置決めされたときに、一体ギヤ30は第1噛合位置に位置決めされる。出力部材401が第2ポジションに位置決めされたときに、一体ギヤ30は第2噛合位置に位置決めされる。出力部材401がホームポジションに位置決めされたときに、一体ギヤ30は非噛合位置に位置決めされる。
連結軸41は、軸状部材である。連結軸41と出力部材401とは、互いに同心に配置されており、連結軸41の軸方向に関して同行移動可能に、且つ相対回転可能に、互いに軸受46を介して連結されている。
図5は、ギヤの噛み合いの説明図である。図5には、実線で示した第3ギヤ33のギヤ歯に対して、噛み合い不能な位置関係にある非噛合位置の第1ギヤ31のギヤ歯を実線で示す。また、実線で図示された第1ギヤ31のギヤ歯は、噛み合い不能な角度範囲の両端および中央の回転角度にある3つの場合について示され、そのうちの両端にある場合のギヤ歯を、第3ギヤ33に接触するまで、一体ギヤ30の軸方向A4に移動させた状態を、二点鎖線で図示する。
図2と図5を参照して、例えば、移動機構37を用いて、第2ギヤ32と第4ギヤ34とが互いに噛み合った状態から、第1ギヤ31と第3ギヤ33とが互いに噛み合う状態に切り換えようとしたときに、第1ギヤ31と第3ギヤ33とが噛み合わない場合がある。このような場合に、本実施形態では、第1ギヤ31および第3ギヤ33の位相合わせと、第2ギヤ32および第4ギヤ34の位相合わせとが、制御部4の制御のもとで以下のようになされる。
なお、互いに噛み合わない状態の第1ギヤ31と第3ギヤ33を、図5に実線で図示した。
図2を参照して、上述の位相合わせのために、変速機駆動装置3は、一体ギヤ30の回転角度を検出する一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47と、第3ギヤ33の回転角度を検出する第3ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ48と、第4ギヤ34の回転角度を検出する第4ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ49とを有している。ここで、回転角度は、回転方向に関する位置である。
一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47は、検出部としての環状のレゾルバステータと、可動部としての環状のレゾルバロータとを有している。レゾルバステータに対するレゾルバロータの回転角度が変化すると、レゾルバステータからの出力信号が変化する。レゾルバロータが一体ギヤ30と同行回転可能に連結されている。レゾルバステータが、電動モータ36のモータハウジングに固定され、このモータハウジングを介してハウジング38に固定されている。
本実施形態では、レゾルバ47は、ブラシレスモータの通電制御用の回転角度検出センサと兼用されており、電動モータ36のモータステータに対するモータロータの回転角度を検出する。レゾルバロータは、電動モータ36の出力軸361と同行回転可能に固定されており、連結軸41を介して、一体ギヤ30と同行回転可能に連結されている。このように、一体ギヤ回転角度検出手段を、ブラシレスモータの通電制御用のレゾルバ47と兼用する場合には、構造を簡素化できる。
また、レゾルバ47が検出した回転角度に基づいて、一体ギヤ30の第1ギヤ31のギヤ歯の回転角度および第2ギヤ32のギヤ歯の回転角度を求めることができるように、レゾルバ47のレゾルバロータと、電動モータ36のモータロータと、一体ギヤ30とが、回転方向に関して互いに位置合わせされている。レゾルバ47のレゾルバステータと、電動モータ36のモータステータおよびモータハウジングと、ハウジング38とが、回転方向に関して互いに位置合わせされている。
なお、本実施形態では、一体ギヤ回転角度検出手段としての回転角度検出センサと、ブラシレスモータの通電制御用の回転角度検出センサとを、上述のように兼用する場合に則して説明するが、互いに別個のセンサにより構成してもよい。
レゾルバ48とレゾルバ49とは、一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47と同じに構成されており、以下では、相違点を中心に説明する。
レゾルバ48は、検出部としての環状のレゾルバステータと、可動部としての環状のレゾルバロータとを有している。レゾルバ48のレゾルバロータは、第3ギヤ33と同行回転可能に、シフト軸18を介して第3ギヤ33と連結されている。レゾルバ48のレゾルバステータは、ハウジング38に固定されている。
レゾルバ49は、検出部としての環状のレゾルバステータと、可動部としての環状のレゾルバロータとを有している。レゾルバ49のレゾルバロータは、第4ギヤ34と同行回転可能に、支持軸44を介して第4ギヤ34と連結されている。レゾルバ49のレゾルバステータが、ハウジング38に固定されている。
なお、本実施形態では、一体ギヤ回転角度検出手段としてレゾルバ47が用いられる場合に則して説明するが、これには限定されず、エンコーダ等の回転角度検出センサを利用可能である。このことは、第3ギヤ回転角度検出手段および第4ギヤ回転角度検出手段についても同様である。
また、一体ギヤ回転角度検出手段は、一体ギヤ30と同行回転する部材の回転角度を検出すればよい。同様に、第3ギヤ回転角度検出手段は、第3ギヤ33と同行回転する部材の回転角度を検出すればよい。第4ギヤ回転角度検出手段は、第4ギヤ34と同行回転する部材の回転角度を検出すればよい。
制御部4は、マイクロコンピュータを含んでおり、予め記憶されたプログラムにしたがって処理を行う。制御部4には、運転者により操作される操作部(図示せず)が電気的に接続されている。制御部4には、レゾルバ47、レゾルバ48、およびレゾルバ49がそれぞれ電気的に接続されている。制御部4には、電動モータ36、および移動機構37のソレノイド40が電気的に接続されている。制御部4は、電動モータ36および移動機構37を制御する。
図6は、シフトからセレクトへ切り換えるときの制御部4のフローチャートである。図7は、セレクトからシフトへ切り換えるときの制御部4のフローチャートである。図6および図7を参照して、先ず、制御部4は、シフトおよびセレクトを相互に切り換えるか否かを判断する(ステップS1,ステップS11)。この判断は、例えば、操作部からの信号に基づいてなされる。
図1を参照して、シフトおよびセレクトの切り換えは、例えば、以下の場合になされる。すなわち、先ず、シフトセレクトレバー19は、任意の被駆動部材(例えば、被駆動部材13)に係合した状態で、その駆動位置から中立位置に移動する。その後に、シフトセレクトレバー19は、上述の任意の被駆動部材と係合可能な中立位置から、上述の任意の被駆動部材とは異なる被駆動部材(例えば、被駆動部材14,15)と係合可能な中立位置に移動しようとする。このときに、シフトからセレクトへの切り換えがなされる。
また、先ず、シフトセレクトレバー19が、任意の被駆動部材(例えば、被駆動部材13)に係合可能な中立位置から、上述の任意の被駆動部材とは異なる被駆動部材(例えば、被駆動部材14,15)に係合可能な中立位置に移動する。その後に、シフトセレクトレバー19が、移動先の被駆動部材を、対応するフォーク軸11,12の軸方向に移動させようとするときに、セレクトからシフトへの切り換えがなされる。
図6および図7を参照して、制御部4は、シフトおよびセレクトを相互に切り換えるときに、互いに噛み合わせようとする一対のギヤを位相合わせする第1の位相合わせモード(ステップS2〜S5)および第2の位相合わせモード(ステップS12〜S15)を含んでいる。
例えば、セレクトからシフトに切り換える場合(ステップS1でYES)には、第1の位相合わせモード(ステップS2〜S5)が実行される。また、シフトからセレクトに切り換える場合(ステップS1でNO、ステップS11でYES)には、第2の位相合わせモード(ステップS12〜S15)が実行される。
なお、シフトおよびセレクトを相互に切り換えない場合(ステップS1でNO、ステップS11でNO)には、例えば、一体ギヤ30は、一体ギヤ30の軸方向A4に関しての現在の位置を維持するようにされる。
図2と図6を参照して、第1の位相合わせモードでは、先ず、移動機構37によって一体ギヤ30を非噛合位置に移動させる(ステップS2)。この状態で、一体ギヤ30の回転角度を一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47によって検出する。これとともに、噛み合い先の第3ギヤ33の回転角度を対応する第3ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ48によって検出する(ステップS3)。
次に、ステップS4では、一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47によって検出された一体ギヤ30の回転角度と、対応する第3回転角度検出手段としてのレゾルバ48によって検出された噛み合い先の第3ギヤ33の回転角度とに基づいて、後述するように一体ギヤ30が噛み合い先の第3ギヤ33に噛み合い可能な角度範囲にあるか否かを検出する。
図2と図5を参照して、一体ギヤ30の移動方向M9に最も相近接した第1ギヤ31のギヤ歯および第3ギヤ33のギヤ歯において、一体ギヤ30の第1ギヤ31のギヤ歯の歯先311の少なくとも一部が、噛み合い先の第3ギヤ33のギヤ歯の歯先331の少なくとも一部に、一体ギヤ30の移動方向M9に対向する場合には、一体ギヤ30の第1ギヤ31(より詳しくは、第1ギヤ31の回転方向に関する第1ギヤ31のギヤ歯の歯先311の中央位置)が、角度範囲DA1の範囲内にある。この場合には、一体ギヤ30が噛み合い先の第3ギヤ33に噛み合い不能となる。
ここで、上述の移動方向M9は、一体ギヤ30の軸方向A4に相当する。また、上述の角度範囲DA1は、互いに噛み合わそうとする第1ギヤ31および第3ギヤ33のギヤ歯の歯先311,331の中央位置同士が一体ギヤ30の移動方向M9に対向する回転角度を含み、この回転角度を中心とする所定範囲として設定されている。また、噛み合い可能か否かの判断対象は、一体ギヤ30の移動方向M9に最も相近接した第1ギヤ31および第3ギヤ33のギヤ歯である。
換言すれば、一体ギヤ30(例えば、歯先311の中央位置)が角度範囲DA1にない場合、すなわち、角度範囲DA1外の角度範囲(角度範囲DA2および角度範囲DA3の何れか一方)にある場合には、一体ギヤ30が噛み合い先の第3ギヤ33に噛み合い可能となる。従って、角度範囲DA2,DA3が、上述の噛み合い可能な角度範囲に相当する。
図2と図6を参照して、次に、一体ギヤ30の第1ギヤ31が噛み合い可能な角度範囲にないことを条件として(ステップS4でNO)、位相合わせ(ステップS5)を実行するようにしている。換言すれば、一体ギヤ30が噛み合い可能な角度範囲にある場合には(ステップS4でYES)、位相合わせは行われずに、直ぐにステップS6で噛み合わせがなされる。このように、位相合わせは、必要なときに実行され、不要なときには実行されない。その結果、シフト動作を確実に且つ迅速に達成できる。
図8(a)、図8(b)および図8(c)は、第1ギヤと第3ギヤの位相合わせ時の模式図であり、図8(a)に噛み合わない場合の位相合わせ前の状態を示し、図8(b)に、位相合わせした状態を示し、図8(c)に、噛み合わせた状態を示す。これら各図には、第1ギヤ31のギヤ歯の歯先311と、第3ギヤ33のギヤ歯の歯先331とを、中央位置を示す線で模式的に図示した。
図6と図8(a)を参照して、例えば、非噛合位置にある第1ギヤ31と第3ギヤ33とのギヤ歯の歯先311,331同士が対向する場合には、ステップS4において、噛み合い不能であることが検出される。この場合(ステップS4でNO)には、位相合わせがなされる。
図2と図6を参照して、ステップS5では、検出された一体ギヤ30の回転角度と、検出された噛み合い先の第3ギヤ33の回転角度とに基づいて、電動モータ36によって一体ギヤ30を回転駆動する。これにより、一体ギヤ30の第1ギヤ31を噛み合い先の第3ギヤ33に噛み合い可能なように、一体ギヤ30の第1ギヤ31の位相を噛み合い先の第3ギヤ33の位相に合わせる。
具体的には、一体ギヤ30の回転角度を検出しながら、電動モータ36を駆動する。その間に検出された一体ギヤ30の回転角度と、ステップS3で検出された第3ギヤ33の回転角度に基づいて、ステップS4と同様にして噛み合い可能か否かを検出する。噛み合い可能であることが検出されるまで、電動モータ36を駆動する。また、電動モータ36を、予め定めた回転角度量で駆動するようにしてもよい。
図5を参照して、第1ギヤ31が、角度範囲DA1にある状態から移動させて、角度範囲DA2または角度範囲DA3にあるようにする。より好ましくは、一体ギヤ30の第1ギヤ31の歯溝(歯面および歯底が相当する)の一部が、第3ギヤ33のギヤ歯の歯先331と対向するように一体ギヤ30を回転させる。
図2と図6を参照して、上述したように、第1の位相合わせモードのステップS2,S3,S5により、一体ギヤ30を第3ギヤ33にも第4ギヤ34にも噛み合っていない非噛合位置に変位させた状態で、一体ギヤ30と噛み合い先の第3ギヤ33との回転角度を検出する。これらの検出結果に基づいて、一体ギヤ30を電動モータ36によって回転させる(図8(a)参照。)。これにより、第1ギヤ31を噛み合い先の第3ギヤ33に噛み合うように位相合わせすることができる(図8(b)参照。)。
図8(b)を参照して、電動モータ36の駆動により、第3ギヤ33のギヤ歯の歯先331と、第1ギヤ31の歯溝とが、一体ギヤ30の軸方向A4に対向するようになる。その結果、以下のように、第1ギヤ31を第3ギヤ33に確実に噛み合わせることができる(図8(c)参照。)。
図3と図6を参照して、ステップS6では、移動機構37により一体ギヤ30を第1噛合位置に移動させ、一体ギヤ30の第1ギヤ31と第3ギヤ33とを噛み合わせる(ステップS6)。
次に、電動モータ36が所定回転角度で駆動される(ステップS7)。これにより、第1ギヤ31および第3ギヤ33を介して、シフト軸18が駆動される。これによりシフト動作(矢印M5参照)が達成される。
次に、図2と図7を参照して、シフトからセレクトへ切り換える場合を説明する。第2の位相合わせモードでは、先ず、移動機構37によって一体ギヤ30を非噛合位置に移動させる(ステップS12)。この状態で、一体ギヤ30の回転角度を一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47によって検出する。これとともに、噛み合い先の第4ギヤ34の回転角度を対応する第4ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ49によって検出する(ステップS13)。
次に、ステップS14において、制御部4は、一体ギヤ回転角度検出手段としてのレゾルバ47によって検出された一体ギヤ30の第2ギヤ32の回転角度と、対応する第4回転角度検出手段としてのレゾルバ49によって検出された噛み合い先の第4ギヤ34の回転角度とに基づいて、一体ギヤ30が噛み合い先の第4ギヤ34に噛み合い可能な角度範囲にあるか否かを検出する(ステップS14)。ステップS14では、ステップS4と同様にして、噛み合い可能か否かを検出する。ステップS14とステップS4とは、噛み合い対象のギヤが異なるが、処理内容は同様である。
一体ギヤ30が噛み合い可能な角度範囲にないことを条件として(ステップS14でNO)、位相合わせ(ステップS15)を実行するようにしている。換言すれば、一体ギヤ30の第2ギヤ32が噛み合い可能な角度範囲にある場合には(ステップS14でYES)、位相合わせは行われずに、直ぐにステップS16で噛み合わせがなされる。このように、位相合わせは、必要なときに実行され、不要なときには実行されない。その結果、セレクト動作を確実に且つ迅速に達成できる。
ステップS14で、噛み合い不能が検出された場合には(ステップS14でNO)、位相合わせがなされる(ステップS15)。すなわち、検出された一体ギヤ30の回転角度と、検出された噛み合い先の第4ギヤ34の回転角度とに基づいて、電動モータ36によって一体ギヤ30を回転駆動する。これにより、一体ギヤ30の第2ギヤ32を噛み合い先の第4ギヤ34に噛み合い可能なように、一体ギヤ30の第2ギヤ32の位相を噛み合い先の第4ギヤ34の位相に合わせる。具体的は、ステップS5と同様に電動モータ36が駆動される。
第2の位相合わせモードのステップS12,S13,S15により、一体ギヤ30を第3ギヤ33にも第4ギヤ34にも噛み合っていない非噛合位置に変位させた状態で、一体ギヤ30と噛み合い先の第4ギヤ34との回転角度を検出する。これらの検出結果に基づいて、一体ギヤ30を電動モータ36によって回転させて、例えば、第2ギヤ32を噛み合い先の第4ギヤ34に噛み合うように位相合わせすることができる。その結果、次のステップS16で第2ギヤ32を第4ギヤ34に確実に噛み合わせることができる。
図4と図7を参照して、移動機構37により一体ギヤ30を第2噛合位置に移動させ、一体ギヤ30の第2ギヤ32と第4ギヤ34とを噛み合わせる(ステップS16)。
次に、電動モータ36が所定回転角度で駆動される(ステップS17)。第2ギヤ32および第4ギヤ34を介して、セレクト軸22が駆動される。これにより、セレクト動作(矢印M4参照)が達成される。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、他の構成については、上述の実施形態と同様である。
例えば、制御部4は、シフトおよびセレクトを切り換えるときには、常に上述の位相合わせを実行するようにしてもよい。
また、電動モータ36としては、ブラシ付きの電動モータを用いてもよい。
また、移動機構37としては、端部復帰型の3ポジションソレノイドを用いてもよいし、位置検出器付きの直動アクチュエータを用いることも考えられる。
また、第1ギヤ31および第3ギヤ33は、曲がり歯傘歯車(スパイラルベベルギヤ)に代えて、例えば直歯傘歯車、斜歯傘歯車、ハイポイドギヤであってもよい。また、第2ギヤ32および第4ギヤ34は、曲がり歯傘歯車に代えて、例えば直歯傘歯車、斜歯傘歯車、ハイポイドギヤであってもよい。
また、制御部4が、一体ギヤ30と噛み合い先のギヤとの位相合わせをするための制御内容を有していない場合も考えられる。この場合でも、シフト動作とセレクト動作とを、単一の電動モータ36の動力を利用して選択的に得ることができるので、変速機駆動装置3を小型化できて、その製造コストを安価にできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
3…変速機駆動装置、4…制御部、18…シフト軸、22…セレクト軸、30…一体ギヤ、31…第1ギヤ、32…第2ギヤ、33…第3ギヤ、34…第4ギヤ、36…電動モータ、37…移動機構、47…レゾルバ(一体ギヤ回転角度検出手段)、48…レゾルバ(第3ギヤ回転角度検出手段)、49…レゾルバ(第4ギヤ回転角度検出手段)、A4…軸方向、DA2,DA3…噛み合い可能な角度範囲。

Claims (3)

  1. 同軸上に一体回転可能に且つ軸方向の第1噛合位置、第2噛合位置並びに上記第1噛合位置および上記第2噛合位置間の非噛合位置に一体移動可能な第1ギヤおよび第2ギヤを含む一体ギヤと、
    上記一体ギヤを回転駆動可能な電動モータと、
    上記第1噛合位置に変位した上記一体ギヤの上記第1ギヤと噛み合い可能で且つシフト軸の回転運動を伴って回転可能な第3ギヤと、
    上記第2噛合位置に変位した上記一体ギヤの上記第2ギヤと噛み合い可能で且つセレクト軸の軸方向移動を伴って回転可能な第4ギヤと、
    上記一体ギヤを上記第1噛合位置、上記第2噛合位置および上記非噛合位置に移動可能な移動機構と、を備えたことを特徴とする変速機駆動装置。
  2. 請求項1において、
    上記一体ギヤの回転角度を検出する一体ギヤ回転角度検出手段と、
    上記第3ギヤの回転角度を検出する第3ギヤ回転角度検出手段と、
    上記第4ギヤの回転角度を検出する第4ギヤ回転角度検出手段と、
    上記電動モータおよび上記移動機構を制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、シフトおよびセレクトを相互に切り換えるときに、上記移動機構によって上記一体ギヤを上記非噛合位置に移動させた状態で、上記一体ギヤ回転角度検出手段によって検出された上記一体ギヤの上記回転角度と、対応する回転角度検出手段によって検出された噛み合い先のギヤの上記回転角度とに基づいて、上記電動モータによって上記一体ギヤを回転駆動することにより、上記一体ギヤを上記噛み合い先のギヤに噛み合い可能なように、上記一体ギヤの位相を上記噛み合い先のギヤの位相に合わせることを特徴とする変速機駆動装置。
  3. 請求項2において、
    上記制御部は、上記一体ギヤ回転角度検出手段によって検出された上記一体ギヤの回転角度と、上記対応する回転角度検出手段によって検出された上記噛み合い先のギヤの回転角度とに基づいて、上記一体ギヤが上記噛み合い先のギヤに噛み合い可能な角度範囲にあるか否かを検出し、上記一体ギヤが上記噛み合い可能な角度範囲にないことを条件として、上記位相合わせを実行することを特徴とする変速機駆動装置。
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