JP2011200284A - シワの予測方法 - Google Patents

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Kazue Tsukahara
和枝 塚原
Tsukasa Osanai
宰 小山内
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Abstract

【課題】将来の目や口の周辺におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測する方法の提供。
【解決手段】顔面の前頭部と頬骨部の境界近傍、眼瞼部と眼窩部の境界近傍又は口唇部と頬部の境界近傍の超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、前頭部と頬骨部の境界に沿って前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部と眼窩部の境界に沿って眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部と頬部の境界に沿って口唇部側と頬部側に分け、次いで該頬骨部側、眼窩部側又は頬部側に該当する皮下組織の輝度を計測することによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測するシワの予測方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、美容的観点からシワを予測する方法に関し、詳細には被験者が年を重ねた時の目や口の周辺におけるシワの形態を、超音波Bモード画像を用いて予測する方法に関するものである。
皮膚は主に表皮、真皮、皮下組織の3層に分けられ、それらのうち真皮は皮膚の構造の維持に極めて重要であり、コラーゲン、エラスチンなどの線維により強固かつ柔軟に造られ、真皮結合組織を形成している。ヒト皮膚細胞、特にヒト皮膚線維芽細胞はこれら細胞外マトリックスと相互作用することにより結合組織の状態をコントロールしている。また、皮下組織は真皮層と表情筋層を結ぶ線維性の組織と脂肪から成り、皮膚とその下にある筋層との間のクッション的な役割を果たし、皮膚にハリを与える。
ところが、紫外線の照射、乾燥、加齢などにより細胞外マトリックスの構成成分であるコラーゲン、エラスチンなどが変性・破壊され、真皮の退化や皮下脂肪組織の構造変化が生じ、その結果、皮膚の弾力性が低下してシワやタルミなどの老化症状を呈するようになる。
顔面のシワは加齢に伴って増え、またそのレベルを表すシワの深さや幅、粗さ等の各パラメーター値も高くなることが知られている(非特許文献1−3)。しかし、一方では形成されるシワのレベルには個人差があり、年齢相応かそれ以上に強く形成される人と年齢の割に形成されない人がいる。
将来、強いシワが形成されるかどうか、また現状のシワが進行するかどうかを予測することができれば、スキンケアや生活環境の見直しの機会が得られ、また皮膚老化研究などに役立つと考えられる。これまでにシワの発生要因として、長期紫外線曝露、乾燥、喫煙、栄養不良等が数多く報告されており、このような生活習慣が長期にわたり続くことで将来レベルの強いシワが発生するという可能性は指摘されていた。しかし、皮下組織に着目して将来レベルの強いシワが発生するか否かを予測する方法は知られていなかった。
超音波診断装置は、医療現場などにおいて生体の組織構造や腫瘍などの描出に頻繁に用いられており、そのBモード機能では測定物の二次元の断層像(超音波Bモード画像)を取得することができる。従来、超音波Bモードにより皮膚内部の状態を非侵襲的に観察したものとして特許文献1があり、ここでは超音波Bモード画像から加齢や光による真皮の経時的変化や、この経時的変化を指標とした皮膚外用剤による皮膚状態の改善効果を鑑別することが報告されている。
しかしながら、特許文献1では超音波Bモード画像における皮下組織の状態観察はなされておらず、さらに現時点における超音波Bモード画像における皮下組織の輝度と将来形成され得るシワとの間にどのような関係があるか開示されていない。
特開平11−290312号公報
Skin Res Technol 1997;3,95−100 J Cosmet Sci 2000;51,127−139 Br J Dermatol.2002;147,689−695
本発明者らは、先に、21歳〜75歳の男女の額の超音波Bモード画像を撮像し、皮下組織の輝度に着目した結果、加齢に伴って皮下組織の輝度が低くなり、年齢と皮下組織の輝度の程度(輝度レベル)との間、また、加齢に伴って上昇するシワのレベルと当該輝度レベルとの間に相関関係があることを見出す一方で、年齢別では、60歳以上、特に65歳以上では、シワのレベルと輝度レベルとの関係が強く示されたが、60歳未満の若齢者ではシワのレベルと輝度レベルとの間に相関関係は見られないことを見出した。そして、これらの結果から、長期紫外線曝露、乾燥、加齢などによる真皮の変化と共に皮下組織も変化して徐々にシワが形成されるようになるが、そのレベルは、若齢時における皮下組織の状態、すなわち皮下組織の輝度に左右されて、年を重ねた時に年齢相応かそれ以上に強く形成されるヒトと年齢の割に強く形成されないヒト、といった個人差が生まれるとの仮説を立て、現時点における顔面の超音波Bモード画像から皮下組織の輝度を計測することによって、将来のシワの形成やそのレベルを予測できるとの着想を得るに至り、先に出願した(特願2008−327106)。
ところが、顔面の部位によっては、撮像した超音波Bモード画像から皮下組織の輝度を上記と同じ方法で計測するだけではシワの正確な予測は難しいとの見解を得た。すなわち、顔面には目や口の周辺等皮下組織の輝度分布が不均一になっている部位があり、皮下組織の輝度分布が不均一であると年齢別によるシワのレベルと輝度レベルとの関係に違いが見られず、65歳以上の高齢者であっても両者の間に明確な相関関係が見られないことが判明した。この場合、将来におけるシワの予測は不十分であると考えられた。
従って、本発明は、将来の目や口の周辺におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測する方法を提供することに関するものである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、例えば、目尻のシワでは、超音波Bモード画像においてシワ最深部を中心に前頭部側を上部、頬骨部側を下部とした場合、この上部と下部とで皮下組織の輝度分布が相違することを見出した。具体的には、上部の輝度は高く、他方、下部の輝度は低いことを見出した。そして、さらに検討した結果、60歳以上、特に65歳以上では頬骨部側(下部)に該当する皮下組織の輝度が低い人程強いシワが形成されており、シワのレベルと頬骨部側(下部)の輝度のレベルとの間に相関関係が見られた。このことから、目や口の周辺等皮下組織の輝度分布が不均一になっている顔面の部位については、頬骨部側等の輝度の低い側の皮下組織の輝度を測定することで、将来のシワの形成やそのレベルを予測できるとの着想を得た。また、前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差がシワのレベルとより高く相関していることから、各輝度をそれぞれ測定しその差を求めることによって、より詳細に将来のシワの形成やそのレベルを予測できるとの着想を得た。
すなわち、本発明は、顔面の前頭部と頬骨部の境界近傍、眼瞼部と眼窩部の境界近傍又は口唇部と頬部の境界近傍の超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、前頭部と頬骨部の境界に沿って前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部と眼窩部の境界に沿って眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部と頬部の境界に沿って口唇部側と頬部側に分け、次いで該頬骨部側、眼窩部側又は頬部側に該当する皮下組織の輝度を計測することによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測するシワの予測方法を提供するものである。
また、本発明は、顔面の前頭部と頬骨部の境界近傍、眼瞼部と眼窩部の境界近傍又は口唇部と頬部の境界近傍の超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、前頭部と頬骨部の境界に沿って前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部と眼窩部の境界に沿って眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部と頬部の境界に沿って口唇部側と頬部側に分け、次いで該前頭部側と頬骨部側、眼瞼部側と眼窩部側、又は口唇部側と頬部側に該当する皮下組織の輝度をそれぞれ計測した後、前頭部側と頬骨部側の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差、又は口唇部側と頬部側の輝度の差を求めることによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測するシワの予測方法を提供するものである。
また、本発明は、目尻のシワ、下眼瞼のシワ又は鼻唇溝のシワの超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、シワ最深部を中心に前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部側と頬部側に分け、次いで該頬骨部側、眼窩部側又は頬部側に該当する皮下組織の輝度を計測することによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワのレベルを予測するシワの予測方法を提供するものである。
さらに、本発明は、目尻のシワ、下眼瞼のシワ又は鼻唇溝のシワの超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、シワ最深部を中心に前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部側と頬部側に分け、次いで該前頭部側と頬骨部側、眼瞼部側と眼窩部側、又は口唇部側と頬部側に該当する皮下組織の輝度をそれぞれ計測した後、前頭部側と頬骨部側の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差、又は口唇部側と頬部側の輝度の差を求めることによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワのレベルを予測するシワの予測方法を提供するものである。
本発明によれば、目や口の周辺等皮下組織の輝度分布が不均一な顔面の部位であっても、無侵襲の手段により、被験者が年を重ねた時にシワが形成されるかどうかやそのレベルはどの程度か、また現状のシワが進行するかどうかといった美容上重要な皮膚性状を容易に予測することができる。
目尻のシワの超音波Bモード画像における表皮、真皮、皮下組織、表情筋の区分を示す図である。(A)画像解析による皮下組織の輝度の解析例を示す図である。(B)皮下組織部を、シワ最深部を中心に前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)に分けた時の画像解析による輝度の解析例を示す図である。閾値108以上のものが赤で抽出され、緑で囲まれた計測領域中の輝度占有率を計測した。 下眼瞼のシワと鼻唇溝のシワの超音波Bモード画像を示す図である。(A)下眼瞼、(B)鼻唇溝。 全被験者を対象とした年齢とシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 全被験者を対象とした(A)年齢と輝度レベルとの関係、(B)皮下組織の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 皮下組織の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。(A)21−28歳群、(B)35−41歳群、(C)47−59歳群、(D)65−75歳群。 全被験者を対象とした(A)年齢と前頭部側(上部)の輝度レベルとの関係、(B)年齢と頬骨部側(下部)の輝度レベルとの関係、(C)年齢と、前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差との関係を示す図である。 全被験者を対象とした(A)前頭部側(上部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(B)頬骨部側(下部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(C)前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差とシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 21−28歳群を対象とした(A)前頭部側(上部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(B)頬骨部側(下部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(C)前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差とシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 35−41歳群を対象とした(A)前頭部側(上部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(B)頬骨部側(下部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(C)前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差とシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 47−59歳群を対象とした(A)前頭部側(上部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(B)頬骨部側(下部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(C)前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差とシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 65−75歳群を対象とした(A)前頭部側(上部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(B)頬骨部側(下部)の輝度レベルとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係、(C)前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差とシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。 21−75歳までの目尻のシワについて5段階で評価した目視スコアとシワレベル(シワの最大深さRmax値)との関係を示す図である。
本発明において、超音波Bモード画像は超音波診断装置により取得することができる。画像を撮像するための超音波診断装置は、真皮、皮下組織、表情筋のそれぞれの領域の区別がつき、皮下組織の輝度が計測できる深さまで画像を取得できるものであれば特に制限されないが、例えば「アプリオ」(東芝メディカルシステムズ社製)、「UX−02」(リオン社製)などを用いることができる。
撮像は公知の方法に従って行うことができるが、例えば、超音波プローブを超音波診断用ゼリーやジェルを塗布した部位にあてて超音波で計測し、その反射エコー信号から画像を取得する。
撮像時の周波数は、真皮、皮下組織、表情筋のそれぞれの領域の区別がつき、皮下組織の輝度が計測できる深さまで画像を取得できる範囲であれば特に制限されないが、1MHz〜100MHzが好ましく、特に真皮、皮下組織、表情筋の内部構造を鮮明に観察するには10MHz〜30MHzが好ましい。
撮像対象は、ヒトの顔面である。対象は60歳未満の男女が好ましく、特に50歳以下の男女が好ましく、さらに40歳以下の男女が好ましく、殊更20歳代〜30歳代の男女が好ましい。撮像部位は、目や口等周辺にできるシワが形成され易い部位で、且つ皮下組織の輝度分布が不均一な顔面の部位であるが、具体的には、顔面の前頭部と頬骨部の境界近傍、眼瞼部と眼窩部の境界近傍又は口唇部と頬部の境界近傍が挙げられる。前頭部と頬骨部の境界は、閉眼時に眼瞼縁を顔面の外側、側頭部側に向かって延長した部分で、所謂目尻のシワと称されるシワが形成される部分であり、眼瞼部と眼窩部の境界は、下眼瞼のシワが形成される部分である。また、口唇部と頬部の境界は鼻唇溝(ほうれい線)である。既に目尻や下眼瞼、鼻唇溝にシワが認められる場合は、当該目尻のシワ、下眼瞼のシワ又は鼻唇溝のシワを撮像するのが好ましい。このとき、シワに対して垂直方向に撮像するのが好ましい。
なお、ここでいう「シワ」とは、長期紫外線曝露、乾燥、加齢などにより、皮膚に回復し難い深い溝が形成されたもの、すなわち「深いシワ」を意味するものであり、保湿剤などを用いて改善できるような「小じわ」とは異なるものである。
得られた超音波Bモード画像から皮下組織の輝度を計測するに先立って、皮下組織部を輝度の高い側と輝度の低い側に分ける。具体的には、既に目尻や下眼瞼、鼻唇溝にシワが認められる場合は、画像からシワの一番深い溝が確認できる部位(「シワ最深部」ともいう)を中心に、目尻については前頭部側と頬骨部側に、下眼瞼については眼瞼部と眼窩部に、鼻唇溝については口唇部側と頬部側にそれぞれ分ける。他方、目尻や下眼瞼、鼻唇溝にシワが認められない場合は、目尻については前頭部と頬骨部の境界に沿って前頭部側と頬骨部側に、下眼瞼については眼瞼部と眼窩部の境界に沿って眼瞼部側と眼窩部側に、鼻唇溝については口唇部と頬部の境界に沿って口唇部側と頬部側に分ける。前頭部側の皮下組織、眼瞼部側の皮下組織又は口唇部側の皮下組織は、それぞれ頬骨部側の皮下組織、眼窩部側の皮下組織又は頬部側の皮下組織と比較して相対的に薄くなっていることが多く、輝度が高い傾向がある。
次いで、該頬骨部側、眼窩部側又は頬部側に該当する皮下組織の輝度を測定する。また、輝度の差を求める場合は、該前頭部側と頬骨部側、眼瞼部側と眼窩部側又は口唇部側と頬部側に該当する皮下組織の輝度をそれぞれ測定する。皮下組織の輝度を計測する方法は、例えば目視により画像中の皮下組織を観察し、その状態を読み取り、さらにランク分けすることによって判別する方法や、画像の画像解析を行って皮下組織の輝度や分布を計測する方法等が挙げられる。なかでも、精度、再現性の点から超音波Bモード画像の画像解析により計測するのが好ましい。
画像解析は、公知の方法に従ってコンピュータ上で行われる。先ず、画像から関心領域、すなわちROI(Region Of Interest)を抽出し、その領域の輝度分布を調べ、所定の閾値を設定して画像を二値化する。次いで、所定の閾値以上の計測領域における占有率、すなわち面積比(%)を求める。ここで、計測領域は、真皮と筋層との間にある皮下組織であるが、シワのある皮膚についてはシワ最深部を計測中心に、シワのない皮膚については前頭部と頬骨部の境界、眼瞼部と眼窩部の境界又は口唇部と頬部の境界を計測中心に、それぞれ幅1mm〜50mmの範囲、特に幅2.5mm〜32.5mmの範囲とするのが好ましい。
また、閾値の設定は0−255の範囲で任意に設定することができるが、本発明においては50〜150の範囲が望ましく、さらに80〜120の範囲が好ましく、特に閾値を105〜112に設定するのが最も好ましい。
画像解析には、例えばImage−Pro Plus(Media Cybernetics社製)などの市販のソフトを用いることができる。
本発明において、輝度の差は、輝度の高い側の面積比(%)から輝度の低い側の面積比(%)を引くことによって求めることができる。具体的には、前頭部側の面積比(%)から頬骨部側の面積比(%)を引く、眼瞼部側の面積比(%)から眼窩部側の面積比(%)を引く又は口唇部側の面積比(%)から頬部側の面積比(%)を引くことによって求めることができる。
後記実施例に示すとおり、加齢に伴ってシワの粗さを代表とする最大深さ(Rmax値)といったシワのレベルを表示するパラメーター値は高くなり、21歳〜75歳の男女の前頭部と頬骨部の境界近傍、或いは目尻のシワの超音波Bモード画像を撮像し、それぞれ前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)に分けた後皮下組織の輝度を計測したところ、前頭部側(上部)の輝度は頬骨部側(下部)の輝度より高いという違いがあったものの、いずれも年齢と皮下組織の輝度の程度(輝度レベル)との間、及びシワのレベルと輝度レベルとの間には相関関係があった。このことから、加齢に伴って目尻のシワが深くなり、またその進行が進むのは皮下組織の輝度が低下することが一因と考えられる。一方、年齢別に見ると、前頭部側(上部)の皮下組織の輝度については、いずれの年代でもシワのレベルと輝度レベルとの間に相関関係は見られなかったが、頬骨部側(下部)の皮下組織の輝度については、60歳以上、特に65歳以上の高齢者においてシワのレベルと輝度レベルとの間に高い相関関係が見られた。また、前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差が目尻のシワのレベルとより高く相関していた。
60歳未満では加齢に伴って、前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)いずれも皮下組織の輝度が低くなり、その輝度の差は大きくなる傾向があり、また目尻のシワのレベルも高くなるものの、輝度レベルとシワのレベルとの間に相関関係は見られず、特に50歳以下では目尻のシワの形成がなく且つ輝度の高いヒトと、目尻のシワの形成はないが輝度が低いヒトがそれぞれ存在した。また、目尻のシワの形成がなく且つ前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差が大きいヒトと、目尻のシワの形成はないが前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差が小さいヒトもそれぞれ存在した。
さらに、65歳以上の高齢者においては、加齢と輝度レベル及び加齢とシワのレベルいずれの間にも相関関係は見られず、シワのレベルには頬骨部側(下部)の皮下組織の輝度、前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差が依存していた。すなわち、目尻、下眼瞼等の目や口の周辺の皮下組織の輝度分布が不均一な部位にできるシワに関しては、頬骨部側(下部)の輝度、眼窩部の輝度又は頬部側の輝度、さらには前頭部側(上部)と頬骨部側(下部)の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差或いは口唇部側と頬部側の輝度の差がシワの形成の有無やそのレベルに影響しており、若齢時においては皮下組織の輝度はシワの形成の有無やそのレベルに影響していないものの、年を重ねるにつれてその影響が大きくなり、加齢時のシワの形成度合いやそのレベルに影響を与え、個人差を生じさせるものと考えられる。
従って、頬骨部側の皮下組織の輝度が低い場合、より好ましくは前頭部側と頬骨部側の輝度の差が大きい場合は、将来目尻のシワが形成され易く、またそのレベルも高くなり易く、さらに現状のシワは進行してそのレベルはより高くなると判定される。逆に、頬骨部側の皮下組織の輝度が高い場合、より好ましくは前頭部側と頬骨部側の輝度の差が小さい場合は、将来目尻のシワは形成され難く、形成されてもそのレベルは低く、また現状のシワは進行が進んでそのレベルが高くなる可能性は低いと判定される。
同様に、眼窩部側又は頬部側の皮下組織の輝度が低い場合、より好ましくは眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差、又は口唇部側と頬部側の輝度の差が大きい場合は、将来下眼瞼又は鼻唇溝のシワが形成され易く、またそのレベルも高くなり易く、さらに現状のシワは進行してそのレベルはより高くなると判定される。逆に、眼窩部側又は頬部側の皮下組織の輝度が高い場合、より好ましくは眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差、又は口唇部側と頬部側の輝度の差が小さい場合は、将来下眼瞼又は鼻唇溝のシワは形成され難く、形成されてもそのレベルは低く、また現状のシワは進行が進んでそのレベルが高くなる可能性は低いと判定される。
具体的には、頬骨部側、眼窩部側又は頬部側の皮下組織の輝度により判定する場合は、上記画像解析により任意に設定した閾値以上の面積比が大きい場合、例えば頬骨部側においては閾値を108に設定した場合の閾値108以上の面積比が34.9%超である場合、将来目尻、下眼瞼又は鼻唇溝のシワは形成され難く、形成されてもそのレベルは低く、また現状のシワは進行が進んでそのレベルが高くなる可能性は低いと判定される。他方、任意に設定した閾値以上の面積比が小さい場合、例えば頬骨部側においては閾値を108に設定した場合の閾値108以上の面積比が34.9%以下である場合、将来目尻、下眼瞼又は鼻唇溝のシワが形成され易く、またそのレベルも高くなり易く、さらに現状のシワは進行してそのレベルはより高くなると判定される。
また、前頭部側と頬骨部側の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差又は口唇部側と頬部側の輝度の差により判定する場合は、上記画像解析により任意に設定した閾値以上の面積比の差が小さい場合、例えば、前頭部側と頬骨部側の輝度の差においては閾値を108に設定した場合の閾値108以上の面積比の差が27.6%未満である場合、将来目尻、下眼瞼又は鼻唇溝のシワは形成され難く、形成されてもそのレベルは低く、また現状のシワはより悪化してそのレベルが高くなる可能性は低いと判定される。他方、任意に設定した閾値以上の面積比の差が大きい場合、例えば、前頭部側と頬骨部側の輝度の差においては閾値を108に設定した場合の閾値108以上の面積比の差が27.6%以上である場合、将来目尻、下眼瞼又は鼻唇溝のシワが形成され易く、またそのレベルも高くなり易く、さらに現状のシワは進行してそのレベルはより高くなると判定される。
なお、判定ラインである「34.9%」や「27.6%」などは、ほぼ誰が見てもシワがあると確認できるレベル、すなわちシワレベルを1から5までの5段階に分類した中のシワスコア4(Tsukahara K,Takema Y,Kazama H,Yorimoto Y,Fujimura T,Moriwaki S,Kitahara T, Kawai M,Imokawa G.A Photographic scale for the assessment of human facial wrinkles.J Cosmet Sci 2000;51:127−139.)に相当するシワの最大深さ(Rmax値)以上のシワを有する被験者の頬骨部、眼窩部若しくは頬部の皮下組織の輝度の平均値、又は前頭部側と頬骨部側の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差若しくは口唇部側と頬部側の輝度の差の平均値によってそれぞれ設定される。詳細は目尻のシワを例に実施例に記載した。
このように、現時点においての被験者の皮下組織状態を見ることにより、被験者が将来年を重ねた時の目や口の周辺におけるシワの形態を予測することができ、被験者はその結果に基づいてスキンケアや生活環境の見直し等の美容上適切な対処方法をとることができる。また、店頭での化粧品カウンセリング等で本発明を用いることにより、化粧方法や化粧料の選択など適切なアドバイスが可能となる。さらに、皮膚老化研究へ応用できる。
(1)方法
[対象]
健康な21歳から75歳までの男女173名(男性86名、女性87名)を被験者とした。被験者は、以下のようにグループ分けした。
21−28歳群:男性20名、女性22名、合計42名
35−41歳群:男性22名、女性22名、合計44名
47−59歳群:男性22名、女性22名、合計44名
65−75歳群:男性22名、女性21名、合計43名
[シワの目視による評価]
被験者のシワレベルを目視にて確認するために、Tsukaharaらの方法(Tsukahara K,Takema Y,Kazama H,Yorimoto Y,Fujimura T,Moriwaki S,Kitahara T,Kawai M,Imokawa G.A Photographic scale for the assessment of human facial wrinkles.J Cosmet Sci 2000;51:127−139.)に準拠し次の5段階でスコア評価を行った。1:シワがない、2:わずかにシワがある、3:ややシワがある、4:はっきりとシワがある、5:はっきりと強いシワがある
[表面形状レプリカ採取及び三次元解析]
シワレベルを確認するために顔面右側からレプリカを採取した。レプリカ採取には歯科用印象剤(GC Exafine,GC Co.Ltd.Tokyo)を用い、被験者を仰臥位にし、軽く眼を閉じた状態にして目尻、具体的には眼瞼縁から10mm程度外側の部位を含む20mm×20mm以上の範囲から採取を行った。レプリカの三次元解析には三次元形状解析装置(PRIMOS、GF Messetechnik GmbH Berlin)を使用した。眼瞼縁から10mm程度外側についてFujimuraらの方法(Fujimura T,Haketa K,Hotta M,Kitahara T.Global and systematic demonstration for the practical usage of a direct in vivo measurement system to evaluate wrinkles.Int J Cosmet Sci.2007;29:423−436.)に準拠して、シワの粗さを代表するシワの最大深さ(Rmax値;μm)について線解析を行い算出した。
[超音波Bモード測定方法]
測定機器として超音波診断装置(東芝AplioTM XV、東芝メディカルシステムズ社製)、12MHzのプローブ(PLT−1204AX)を用いた。設定条件として、gainについては82に調整し、フォーカスは皮膚表面から1cmまでの深さに4箇所合わせた。レプリカ採取部位と同じ部位すなわち眼瞼縁から10mm程度外側についてシワの形成される方向に対して垂直方向で測定した。なお、シワのある皮膚については、プローブをシワに対して垂直方向になるようにあてた。目尻のシワの超音波Bモード画像について表皮、真皮、皮下組織、表情筋の区分を図1に示す。
また、同様にして撮像した下眼瞼のシワと鼻唇溝のシワの超音波Bモード画像を図2A及び図2Bに示す。
(2)超音波画像からの皮下組織の輝度の計測
得られた目尻の超音波Bモード画像から、シワのない皮膚については前頭部と頬骨部の境界に沿ったラインを計測中心として先願の方法に準拠し、幅12.5mmの範囲で皮下組織の領域(真皮と皮下組織の境界と思われる輝度の不連続面から表情筋層と思われる層までの間)を計測領域とした。シワのある皮膚については、シワ最深部を計測中心とした(図1A)。
一方、画像において皮下組織部を、シワのない皮膚については前頭部と頬骨部の境界に沿うように前頭部側を上部、頬骨部側を下部に分け、いずれも幅7.5mmの範囲で皮下組織の領域を計測領域とした。シワのある皮膚については、シワ最深部に沿って前頭部側を上部、頬骨部側を下部に分けた(図1B)。なお、シワの最深部と周辺部の構造的な違いを考慮し、最深部から上下に1mm程度間隔を空けて計測領域を設定した。
次いで、超音波Bモード画像からImage−Pro Plus ver.5(Media Cybernetics社製,USA)を用いて画像解析を行い、計測領域の皮下組織の輝度をそれぞれ計測した。この皮下組織の領域の輝度分布について、その閾値を108とした時の計測領域における占有率、すなわち面積比(%)を求めた。被験者1名あたり3枚の画像を抽出して解析を行い、平均値を求めて輝度とした。
図1A、Bに画像解析による閾値108以上の部分を赤色に変換させそのオリジナル画像に重ね合わせた画像としてその皮下組織の輝度の解析例を示す。
なお、以後の分布相関は、線形近似、対数近似、累乗近似、指数近似の中から一番相関係数の高い近似式を選択した。
(3)結果
また全被験者について年齢と表面形状レプリカのRmax値との関係を検討すると、正の相関があり(r=0.899,p<0.0001)、加齢に伴いRmax値が高くなることが示された(図3)。
1−〔1〕:先願の解析方法にて皮下組織の輝度を求めた場合、全ての被験者(21−75歳、173名)を対象に年齢と目尻の皮下組織の輝度との関係を検討すると負の相関があり(r=−0.548,p<0.0001)、加齢に伴い輝度が低下することが明らかになった(図4A)。また、全被験者について目尻における皮下組織の輝度と表面形状レプリカのRmax値との関係を検討すると、負の相関があり(上部:r=−0.563,p<0.0001)、輝度が低いと表面形状レプリカのRmax値が高いことが示された(図4B)。しかし、相関係数を比較すると加齢による輝度の低下やRmax値の増加の影響の方が強いことが懸念された。
1−〔2〕:そこで21−28歳群、35−41歳群、47−59歳群又は65−75歳群を対象に、それぞれシワレベルと皮下組織の輝度レベルとの関係を検討すると、いずれの年代においても輝度と表面形状レプリカのRmax値の間に相関関係は認められなかった(図5A〜D)。
目尻等目の周辺の皮下組織の輝度分布は不均一であるため、先の出願(特願2008−327106)と同様の方法によっては、年齢別によるシワのレベルと輝度レベルとの関係に違いが見られず、将来におけるシワの予測は不十分であると考えられた。
2−〔1〕:全ての被験者(21−75歳、173名)を対象に年齢と目尻の皮下組織の輝度との関係を検討すると、上部と下部の輝度いずれとも負の相関があり(上部:r=−0.401,p<0.0001、下部:r=−0.514,p<0.0001)、加齢に伴い輝度が低下することが明らかになった(図6A、B)。さらに、上部と下部の輝度の差には正の相関があり、加齢に伴い輝度の差は増加することが明らかになった(図6C)。また、全被験者について目尻の皮下組織の輝度と表面形状レプリカのRmax値との関係を検討すると、上部と下部の輝度いずれとも負の相関があり(上部:r=−0.431,p<0.0001、下部:r=−0.598,p<0.0001)、輝度が低いと表面形状レプリカのRmax値が高いことが示された(図7A、B)。さらに上部と下部の輝度の差との間には正の相関があり(r=0.365,p<0.0001)、上部と下部の輝度の差が大きいほど表面形状レプリカのRmax値が高いことが示された(図7C)。しかし、相関係数を比較すると、加齢による輝度の低下や上部と下部の輝度の差の増加、およびRmax値の増加の影響の方が強いことが示された。
2−〔2〕:21−28歳群を対象にシワレベルと上部又は下部の皮下組織の輝度レベルとの関係を検討すると、輝度と表面形状レプリカのRmax値の間に相関関係は認められなかった(図8A、B)。さらに、上部と下部の輝度の差と表面形状レプリカのRmax値の間にも相関関係は認められなかった(図8C)。
2−〔3〕:35−41歳群を対象にシワレベルと上部又は下部の皮下組織の輝度レベルとの関係を検討すると、輝度と表面形状レプリカのRmax値の間に相関関係は認められなかった(図9A、B)。さらに、上部と下部の輝度の差と表面形状レプリカのRmax値の間にも相関関係は認められなかった(図9C)。
2−〔4〕:47−59歳群を対象にシワレベルと上部又は下部の皮下組織の輝度レベルとの関係を検討すると、輝度と表面形状レプリカのRmax値の間に相関関係は認められなかった(図10A、B)。さらに、上部と下部の輝度の差と表面形状レプリカのRmax値の間にも相関関係は認められなかった(図10C)。
2−〔5〕:65−75歳群を対象にシワレベルと上部又は下部の皮下組織の輝度レベルとの関係を検討すると、上部の輝度と表面形状レプリカのRmax値の間に相関関係は認められなかった(図11A)が、下部の輝度と表面形状レプリカのRmax値の間では負の相関があり(r=−0.425,p<0.01)、下部の輝度が低いと表面形状レプリカのRmax値が高いことが示された(図11B)。また、上部と下部の輝度の差と表面形状レプリカのRmax値の間ではより高い相関が認められ(r=0.490,p<0.01)、該輝度の差が大きい程表面形状レプリカのRmax値が高いことが示された(図11C)。
これらの結果から、若齢時には下部の皮下組織の輝度レベル又は上部と下部の輝度の差は目尻のシワの形態に直接影響していないが、加齢等でその他のシワ形成要因(皮膚弾力性の低下など)との条件が重なることで、皮下組織中の輝度レベルの状態がシワの強弱に影響を及ぼすようになる可能性があると考えられる。
全被験者についての目尻のシワについて5段階で評価した目視スコアと表面形状レプリカのRmax値との関係を図12に示す。はっきりとしたシワ、すなわち誰が見てもわかるレベルであるスコア4のときのRmaxの閾値は314μmであった。
このRmax値314μm以上である被験者の下部の輝度の平均値は約34.9%であったことから、閾値108以上の面積比「34.9%」を判定ラインとした。また、このRmax値314μm以上である被験者の輝度の差の平均値は約27.6%であったことから、閾値108以上の面積比「27.6%」を判定ラインとした。
2−〔6〕:21−39歳の被験者合計82名のうち、下部の皮下組織の輝度が判定ラインである「34.9%」以下であった者は2名(2.4%)で、上部と下部の輝度の差が判定ラインである「27.6%」以上であった者は18名(22%)であった。
よって、超音波Bモード画像における皮下組織部を、輝度の高い側と低い側に分けた時、輝度の低い側、すなわち目尻については頬骨部側、下眼瞼については眼窩部側、鼻唇溝については頬部側の皮下組織の輝度を計測することによって、より好ましくは輝度の高い前頭部側、眼瞼部側又は口唇部側と、輝度の低い頬骨部側、眼窩部側又は頬部側の輝度の差を求めることによって、目尻、下眼瞼等の目や口の周辺の皮下組織の輝度分布が不均一な部位にできるシワに関しても将来のシワの形態を予測できる。

Claims (7)

  1. 顔面の前頭部と頬骨部の境界近傍、眼瞼部と眼窩部の境界近傍又は口唇部と頬部の境界近傍の超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、前頭部と頬骨部の境界に沿って前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部と眼窩部の境界に沿って眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部と頬部の境界に沿って口唇部側と頬部側に分け、次いで該頬骨部側、眼窩部側又は頬部側に該当する皮下組織の輝度を計測することによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測するシワの予測方法。
  2. 顔面の前頭部と頬骨部の境界近傍、眼瞼部と眼窩部の境界近傍又は口唇部と頬部の境界近傍の超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、前頭部と頬骨部の境界に沿って前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部と眼窩部の境界に沿って眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部と頬部の境界に沿って口唇部側と頬部側に分け、次いで該前頭部側と頬骨部側、眼瞼部側と眼窩部側、又は口唇部側と頬部側に該当する皮下組織の輝度をそれぞれ計測した後、前頭部側と頬骨部側の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差、又は口唇部側と頬部側の輝度の差を求めることによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワの形成及び/又はシワのレベルを予測するシワの予測方法。
  3. 目尻のシワ、下眼瞼のシワ又は鼻唇溝のシワの超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、シワ最深部を中心に前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部側と頬部側に分け、次いで該頬骨部側、眼窩部側又は頬部側に該当する皮下組織の輝度を計測することによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワのレベルを予測するシワの予測方法。
  4. 目尻のシワ、下眼瞼のシワ又は鼻唇溝のシワの超音波Bモード画像を撮像し、得られた画像における皮下組織部を、シワ最深部を中心に前頭部側と頬骨部側に、眼瞼部側と眼窩部側に、又は口唇部側と頬部側に分け、次いで該前頭部側と頬骨部側、眼瞼部側と眼窩部側、又は口唇部側と頬部側に該当する皮下組織の輝度をそれぞれ計測した後、前頭部側と頬骨部側の輝度の差、眼瞼部側と眼窩部側の輝度の差、又は口唇部側と頬部側の輝度の差を求めることによって将来の目尻、下眼瞼又は鼻唇溝におけるシワのレベルを予測するシワの予測方法。
  5. 皮下組織の輝度を超音波Bモード画像の画像解析により計測する請求項1〜4のいずれか1項記載のシワの予測方法。
  6. 顔面が20歳代又は30歳代の男女の顔面である請求項1〜5のいずれか1項記載のシワの予測方法。
  7. 超音波Bモードの周波数が1MHz〜100MHzである請求項1〜6のいずれか1項記載のシワの予測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016077755A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 ポーラ化成工業株式会社 皮膚のタルミ度合いの評価方法

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