JP2011199145A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン等の半導体を用いた半導体発光素子を実現できるようにする。
【解決手段】半導体発光素子は、n型不純物がドープされたn型半導体基板11と、該n型半導体基板11の上に形成され、不純物が意図的にドープされていないi型半導体層12と、該i型半導体層12の上に形成された金属周期構造を有する金属膜13とを備えている。n型半導体基板11から金属膜13にi型半導体層12を通して電子を注入することにより、金属膜13に励起された表面プラズモンが発光する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子に関し、特に表面プラズモンを用いた半導体発光素子に関する。
シリコン集積回路の高密度化が進み、金属配線における電気信号の伝達遅延が集積回路のさらなる高速化を妨げる要因となってきている。このため、特に長距離配線における信号伝達方法の根本的な解決が求められている。この問題の解決手段の1つとして、信号伝達に光を用いる光インターコネクションが半導体ロードマップ上でも提案されている。
シリコンチップ内での光インターコネクションにおいて、必要とされる素子の1つは、10Gbps以上の直接変調が可能な光源である。しかし、バルクシリコンは間接遷移半導体であるため、発光ダイオード素子又は半導体レーザ素子のような化合物半導体を用いた発光素子を形成することは不可能である。そこで、シリコン上発光素子を実現するために、シリコンからなる半導体基板に化合物半導体薄膜を転写する技術、シリコン上に化合物半導体を結晶成長させて発光素子を作製する技術、及びシリコンをナノサイズに微細加工することによって直接遷移半導体に変化させる技術等が検討されていることが、非特許文献1に報告されている。
日経マイクロデバイス 第288巻、2009年6月号、"光がLSIをつなぐ" Nano Letters 7, p.3612 (2007)(第3図)
しかしながら、上述した各技術には、以下のような種々の問題がある。
まず、シリコンからなる半導体基板に化合物半導体薄膜を転写する技術は、シリコン基板とヒ化ガリウム(GaAs)又はリン化インジウム(InP)等からなる化合物基板とをウェハ単位で貼り合せる必要がある。従って、発光素子はシリコン基板上に形成しないことから、シリコンからなる電子回路を形成するには、化合物基板上に結晶成長させた化合物半導体薄膜を利用することができず、製造コストが高くなってしまう。また、シリコン基板上に転写した化合物半導体薄膜は、汚染物質(コンタミネーション)となるおそれがある。さらには、化合物半導体プロセスはシリコンとは異なるため、通常のシリコンデバイス製造工程を利用することができず、製造コストをさらに増大させる。
次に、シリコン上に化合物半導体を結晶成長させて発光素子を作製する技術は、化合物半導体中に形成される多数の結晶欠陥が問題となる。シリコンと化合物半導体とは結晶の格子定数が異なるため、原理的に多数の貫通転移等の結晶欠陥が発生する。結晶欠陥は非発光再結合中心として機能するため、シリコン上に結晶成長した化合物半導体を用いた発光素子の発光効率は低く寿命も短いため、実用化されていない。また、前述のように、化合物半導体を用いた場合は、その製造プロセスがシリコンデバイス製造工程と整合が取れない。
次に、シリコンをポーラスシリコン又は量子井戸構造等のように、微細加工することによって直接遷移半導体に変化させる技術においても、加工表面に形成される結晶欠陥が問題となる。その結果、微細加工シリコンによる発光素子の発光効率は低く、素子としての寿命も短いと考えられる。
本発明は、前記の問題を解決し、シリコン等の半導体を用いた半導体発光素子を実現できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体発光素子を、例えば金属のナノ粒子に半導体層から電子を注入することによりプラズモン(表面プラズモン)発光を生じさせる構成とする。
すなわち、本発明は、半導体中のバンドギャップ間の電子遷移による発光ではなく、アルミニウム(Al)又は金(Au)のような金属中の電子の集団励起状態であるプラズマ振動を発光に用いる。これにより、化合物半導体のように、シリコンデバイス製造工程と整合しにくい材料ではなく、整合しやすい金属材料を用いることにより、半導体発光素子を実現することができる。
本願明細書においては、プラズマ振動を量子論的な擬粒子と捉えてプラズモンと呼ぶこととする。プラズモンには、金属中の3次元プラズマ振動であるバルクプラズモン、金属表面(金属/空気界面)又は金属/誘電体界面に発生するプラズマ振動である表面プラズモン、及び金属微粒子中でのプラズマ振動である微粒子プラズモン等がある。本発明においては、振動数、すなわち発光波長を微細な金属周期構造(1次元又は2次元の回折格子)の周期によって制御可能な表面プラズモンを用いる。
金属周期構造による表面プラズモンが光によって励起されることを利用する波長フィルタは広く知られている。一方、本発明においては、図5(a)及び図5(b)に記載されているように、表面プラズモンを電子によって励起し、励起した表面プラズモンが光を放射する現象を利用して、シリコン上発光素子を実現する(例えば、非特許文献2を参照。)。但し、本発明においては、図5(a)のような電子線ではなく、半導体中の電子を用いる。このため、本発明に係る発光素子は高真空を必要とせず、固体上において表面プラズモンの発光を実現することができるので、光インターコネクションの光源として利用することができる。
ところで、表面プラズモンを励起するには、表面プラズモンの量子エネルギーが必要である。表面プラズモンの量子エネルギーはエネルギー保存則から、放出する光(フォトン)の量子エネルギーと等しい。従って、例えばシリコン中において透明な、波長が1μmの光を放出する表面プラズモンの量子エネルギーは約1.2eVである。すなわち、この表面プラズモンを励起するには、伝導帯の底から0.8eVだけ高いエネルギー状態で移動する電子が必要である。
本発明においては、このような電子としてバリスティック(弾道的)電子を用いる。バリスティック電子は不純物散乱等によるエネルギーの損失がないため、バリスティック電子の発生に用いたエネルギーを表面プラズモンの励起に高効率に利用することができる。バリスティック電子は、ドーパントが導入(ドープ)されない半導体層に対してその厚さ方向に電界を印加することにより発生が可能である。
具体的に、本発明に係る半導体発光素子は、n型不純物がドープされた第1の半導体層と、第1の半導体層の上に形成され、不純物が意図的にドープされていない第2の半導体層と、第2の半導体層の上に形成された金属微細構造とを備え、第1の半導体層から金属微細構造に第2の半導体層を通して電子を注入する。
ここで、不純物のドープとは、半導体層に意図的に不純物を添加することを意味する。また、不純物とは、半導体層の導電型(n型化又はp型化)に寄与する不純物と、導電型に寄与しない不純物の双方を含む。
また、金属微細構造と接する第2の半導体層には、不純物を意図的に添加しないことにより、添加した不純物がイオン化した場合のクーロン散乱及び不純物の添加による結晶周期の乱れによる散乱を防止し、散乱による電子のエネルギーの損失が防止される。
本発明の半導体発光素子において、第1の半導体層が金属微細構造に対して電位が正となるように、第1の半導体層にバイアスを印加して金属微細構造に電子が注入されることにより、金属微細構造が発光することが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子は、第1の半導体層に形成された第1の電極と、金属微細構造に形成された第2の電極とをさらに備え、第2の電極は、第1の電極に対して正バイアスが印加されることにより、金属微細構造が発光することが好ましい。
このようにバイアスを印加することにより、第1の半導体層から第2の半導体層を通してバリスティック電子を金属微細構造へ注入することにより、金属微細構造を発光させることができる。
本発明の半導体発光素子において、第2の半導体層の膜厚は50nm以下であってもよい。
このようにすると、室温における電子散乱距離は、シリコン(Si)において約50nmであり、GaAs、InAs又はGaN等の化合物半導体は電子の移動度がSiよりも高いため、電子散乱距離はサブμmレベルといわれている。このため、第2の半導体層の膜厚が50nm以下であれば、電子を第1の半導体層から第2の半導体層を通して、バリスティック電子として金属微細構造に注入することができる。すなわち、この構成により発生したバリスティック電子によって、金属微細構造における表面プラズモンを励起し、励起された表面プラズモンの光放射を利用することによって発光素子が実現される。
本発明の半導体発光素子において、第1の半導体層におけるn型不純物のドーピング濃度は、1016cm−3以上であることが好ましい。
本発明の半導体発光素子において、金属微細構造は、周期構造を有していることが好ましい。
このようにすると、金属微細構造からの発光波長を制御することができる。
本発明の半導体発光素子において、金属微細構造は、注入された電子によって表面プラズモン発光を生じることが好ましい。
本発明の半導体発光素子において、金属微細構造は、電気的に連続となるように形成されていることが好ましい。
本発明の半導体発光素子において、金属微細構造に注入される電子は、バリスティック電子であることが好ましい。
本発明の半導体発光素子において、第1の半導体層及び第2の半導体層は、シリコンからなることが好ましい。
このようにすると、シリコン上の発光素子を実現することができる。
本発明の半導体発光素子において、金属微細構造は、金又はアルミニウムからなっていてもよい。
このようにすると、金属微細構造に表面プラズモンを生成することができる。
本発明に係る半導体発光素子によると、半導体製造工程、例えばシリコン製造工程と整合した材料によって半導体発光素子を実現することができる。
図1(a)〜図1(d)は本発明の一実施形態に係る半導体発光素子及びその動作を模式的に示し、図1(a)は断面図であり、図1(b)はバイアス電圧の印加前と印加後のバンドダイアグラムを示し、図1(c)は表面プラズモンが励起される様子を示す断面図であり、図1(d)は表面プラズモンが発光する様子を示す断面図である。 図2(a)〜図2(f)は本発明の一実施形態に係る半導体発光素子に用いる金属膜の金属周期構造を示す平面図、並びにI−I線及びII−II線における断面図である。 図3は本発明の一実施形態の第1変形例に係る半導体発光素子を示す模式的な断面図である。 図4は本発明の一実施形態の第2変形例に係る半導体発光素子を示す模式的な断面図である。 図5(a)及び図5(b)は従来の表面プラズモンを用いた波長フィルタを示し、図5(a)は動作の原理を示す断面図であり、図5(b)は発光の様子を示すカソードルミネッセンス(CL)像と、走査型電子顕微鏡(SEM)像とである。
(一実施形態)
本発明の一実施形態について図1(a)〜図1(d)を参照しながら説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る半導体発光素子は、n型不純物である、例えばリン(P)又はヒ素(As)が積極的(意図的)にドープされたn型シリコン(Si)からなり、抵抗率が0.005Ωcmのn型半導体基板11と、該n型半導体基板11の上にアンドープのSiがエピタキシャル成長した、厚さが10nmのi型Siからなるi型半導体層12と、該i型半導体層12の上に、スパッタ法又は真空蒸着法により形成された、例えば金(Au)からなり膜厚が100nmの金属膜13と、n型半導体基板11におけるi型半導体層12と反対側の面(裏面)上に形成された、例えばアルミニウム(Al)からなるオーミック電極14とから構成されている。
ここで、n型半導体基板11におけるn型不純物のドーピング濃度は、1016cm−3以上である。
金属膜13には、径が100nmの複数の貫通孔13aが周期180nmで2次元正方格子状に配列されてなる金属周期構造を有している。金属膜13は、金(Au)に限られず、例えばアルミニウム(Al)又は銀(Ag)等を用いることができる。
金属膜13とオーミック電極14との間には、金属膜13が正のバイアス電圧を印加できるように直流電源15が接続されている。
次に、本実施形態に係る半導体発光素子の動作について説明する。
図1(b)は、無バイアス時と正バイアス時とにおける電子のバンド構造のダイアグラムを示している。金属膜13とi型Siからなるi型半導体層12とはショットキー接合を形成しており、金属膜13のi型半導体層12に対するショットキーバリアφbの高さは0.5eVである。
ここで、オーミック電極14に正バイアスを印加すると、高抵抗のi型半導体層12に対して主に電界が印加され、0.5Vのバイアス値でフラットバンドとなって、電流が急激に増大する。このとき、i型半導体層12を通過する電子は、不純物等による散乱を受けることなく、バリスティック電子として伝導帯Ec中を通過する。このため、以下の式(1)に示すように、金属膜13には、伝導帯Ecの底からEだけ高いエネルギーを持った電子として到達する。
E = V + φb [eV] ………(1)
ここで、Vはバイアス電圧である。また、バイアス電圧Vにより生じるバリスティック電子は散乱を受けないため、そのエネルギーはEを中心としたデルタ関数的な分布となる。
また、金属と誘電体との界面、すなわち金属膜13とi型半導体層12との界面における表面プラズモンの波長λは、以下の式(2)で表せることが一般に知られている。
λ = λ{(ε + ε/εε1/2 ………(2)
ここで、λは同じ振動数の光の真空中の波長、すなわち発光素子が空気中に放射する光の波長(発光波長)である。εとεとは、それぞれ金属と誘電体との誘電率である。λ=1340nmの場合は、εとεとは、AuとSiとであるため、それぞれ−86.08−8.32i(ここで、i=−1)と、12.27とである。但し、波長λを計算する際には、εの虚部を無視できるため、ここでは、λ=354nmとなる。
従って、本実施形態に係る金属膜13の金属周期構造における周期は、表面プラズモンの波長のほぼ2分の1であり、また、貫通孔13aに挟まれた金属膜13が形成された領域の幅は表面プラズモンの波長のほぼ4分の1である。この場合、貫通孔13aに挟まれた金属膜13の貫通孔13aとの界面で反射される表面プラズモンは位相が揃う。すなわち、本実施形態に係る金属周期構造は、発光波長λ=1340nmの振動数に相当する表面プラズモンに対して、1次の回折次数の2次元回折格子として機能して定在波を発生させる。
このような定在波が発生する周期構造において、フォトニック結晶で知られているように、波数−周波数特性においてバンドギャップが形成され、形成されたバンドギャップ端の周波数の近傍において、表面プラズモンの状態密度が増大する。
エネルギーEを持つ電子による、周波数νの表面プラズモンの励起効率は、フェルミ(Fermi)の黄金律から、以下に示す式(3)の値に比例する。
δ(hν−E )×電子分布密度(E)×表面プラズモンの状態密度(hν)
×表面プラズモンの電界強度(a) ………(3)
ここで、δはデルタ関数であり、hはプランク定数である。電子分布密度(E)はエネルギーEを持つ電子の分布密度であり、表面プラズモンの状態密度(hν)は周波数νを持つ表面プラズモンの状態密度である。表面プラズモンの電界強度(a)は、Au/Si界面からの距離aにおける電界強度である。
上述したように、電子分布密度は、電子がバリスティック電子であるため、デルタ関数として近似できる。従って、表面プラズモンの状態関数と電界強度とにほぼ比例して、表面プラズモンが励起される。表面プラズモンは、金属と誘電体との界面に強く局在し、電界強度は金属と誘電体との界面において最大となる。
すなわち、本実施形態に係る金属周期構造においては、λ=1340nmの周波数に相当する量子エネルギー(hν)は0.9eVである。このため、式(1)から、E = V + φb=0.9eVとなるバイアス電圧V=0.4eVの場合に、金属膜13に注入される電子によって、量子エネルギーが0.9eVの表面プラズモンが選択的且つ効率的に励起される。これを模式的に示したのが、図1(c)である。このとき、λ=1340nmの周波数に相当する表面プラズモンの電界分布は数100nmまで延びているため、金属膜13に電子が到達するよりも前に、電子が表面プラズモンと相互作用して表面プラズモンを励起する場合もある。
励起された表面プラズモンは、図1(d)に示すように、λ=1340nmの光を放射する。表面プラズモンが光を放出するまでの寿命は、λ=1340nmに相当する周波数領域では数ps(ピコ秒)であるため、高速に変調することができる。変調方法としてはバイアス電圧を変化させるだけでよい。
このように、本実施形態に係る半導体発光素子は、シリコン製造工程と整合する金属膜を発光材料として用いることにより、シリコン上発光素子を実現することができる。
なお、図2(a)に示すように、本実施形態においては、金属膜13に設ける金属周期構造として、金属膜13に複数の貫通孔13aが2次元正方格子状に配置されたものを用いている。
しかしながら、図2(b)に示すように、貫通孔13aの平面形状が三角形状又は四角形状(図示せず)であってもよい。また、図2(c)に示すように、貫通孔13aの配置を2次元三角格子状としてもよい。
また、金属周期構造は、図2(d)に示すように、金属膜13に非貫通の複数の穴部13bが形成されることによる凹凸状であってもよい。
さらには、金属周期構造は、図2(e)に示すように、複数のドット状の構造体13cが互いに接続された構造であってもよい。また、図2(f)に示すように、ドット状の構造体13cは、金属膜13に周期的に設ける構造に限られず、不規則に配置される構造であってもよい。
(一実施形態の第1変形例)
図3に一実施形態の第1変形例に係る半導体発光素子の断面構成を示す。
図3に示すように、第1変形例においては、バリスティック電子を注入する半導体として、低抵抗のn型Siからなるn型半導体基板11に代えて、i型Siからなるi型半導体基板16の上にエピタキシャル成長した、厚さが1μmのn型Siからなるn型半導体層21を用いている。
このような構成であっても、本願発明の原理に基づいた半導体発光素子を実現することができる。これは、バリスティック電子を注入するn型半導体は、基板であっても半導体層であっても、その導電型がn型であれば、電子の注入源として機能するからである。
なお、Alからなるオーミック電極14は、n型半導体層21におけるi型半導体層12の側方に露出した上面に形成されている。また、n型半導体層21のn型不純物の濃度は、1016cm−3以上であれば、n型を実現することができる。
(一実施形態の第2変形例)
図4に一実施形態の第2変形例に係る半導体発光素子の断面構成を示す。
第2変形例においては、バリスティック電子を注入する半導体として、シリコンに代えて、化合物半導体を用いている。
図4に示すように、第2変形例においては、積層された半導体層として、主面の面方位が(0001)面であるサファイアからなる基板17の上にエピタキシャル成長した、厚さが2μmのn型窒化ガリウム(GaN)からなるn型化合物半導体層22と、該n型化合物半導体層22の上にエピタキシャル成長した、厚さが50nmのi型InGaNからなるi型化合物半導体層23とを用いる。ここでも、i型InGaNからなるi型化合物半導体層23には、不純物は意図的にはドープされていない。
第2変形例においては、バリスティック電子を注入する半導体層がn型化合物半導体層22であり、バリスティック電子が通過する半導体層がi型化合物半導体層23である。このような構成であっても、本発明の原理に基づいた半導体発光素子を実現することができる。
ここでも、オーミック電極24は、チタンとアルミニウムとの積層体からなり、第1変形例と同様に、n型化合物半導体層22におけるi型化合物半導体層23の側方に露出した上面に形成されている。
また、第1変形例及び第2変形例においても、図2(b)から図2(f)の構造を持つ金属膜13を用いることができる。
本発明に係る半導体発光素子は、シリコン等の半導体を用いた半導体発光素子(シリコン上発光素子等)を実現でき、特に表面プラズモンを用いた半導体発光素子等に有用である。
11 n型半導体基板(第1の半導体層)
12 i型半導体層(第2の半導体層)
13 金属膜
13a 貫通孔
13b 孔部
13c ドット状の構造体
14 オーミック電極
15 直流電源
16 i型半導体基板
17 基板
21 n型半導体層(第1の半導体層)
22 n型化合物半導体層(第1の半導体層)
23 i型化合物半導体層(第2の半導体層)

Claims (11)

  1. n型不純物がドープされた第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層の上に形成され、不純物が意図的にドープされていない第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層の上に形成された金属微細構造とを備え、
    前記第1の半導体層から前記金属微細構造に前記第2の半導体層を通して電子を注入することを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記第1の半導体層が前記金属微細構造に対して電位が正となるように、前記第1の半導体層にバイアスを印加して前記金属微細構造に電子が注入されることにより、前記金属微細構造が発光することを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記第1の半導体層に形成された第1の電極と、
    前記金属微細構造に形成された第2の電極とをさらに備え、
    前記第2の電極は、前記第1の電極に対して正バイアスが印加されることにより、前記金属微細構造が発光することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第2の半導体層の膜厚は、50nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  5. 前記第1の半導体層におけるn型不純物のドーピング濃度は、1016cm−3以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  6. 前記金属微細構造は、周期構造を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  7. 前記金属微細構造は、注入された電子によって表面プラズモン発光を生じることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  8. 前記金属微細構造は、電気的に連続となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  9. 前記金属微細構造に注入される電子は、バリスティック電子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  10. 前記第1の半導体層及び第2の半導体層は、シリコンからなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  11. 前記金属微細構造は、金又はアルミニウムからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016534554A (ja) * 2013-08-06 2016-11-04 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 照明装置

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