JP2011194992A - 車両情報システムおよび車両情報の保存方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御ソフトウェアの更新後も車両情報装置が不揮発性メモリに保存された車両情報を正しく読み出すことができ、車両情報装置の不正なデータ参照および誤動作の防止を可能とする車両情報システムおよび車両情報の保存方法を提供すること。
【解決手段】制御ソフトウェア3の更新に際して、更新前の制御ソフトウェア3の制御の下で、更新前のアドレス−タグ対応テーブルに基づいてSRAM6に記憶された不揮発データをその内容を識別するタグとともに外部記憶装置8にエクスポートする。さらに、制御ソフトウェア3の更新後に、更新後の制御ソフトウェア3の制御の下で、一旦外部記憶装置8に退避させた不揮発データを更新後のアドレス−タグ対応テーブルに基づいてSRAM6にインポートする。
【選択図】図1
【解決手段】制御ソフトウェア3の更新に際して、更新前の制御ソフトウェア3の制御の下で、更新前のアドレス−タグ対応テーブルに基づいてSRAM6に記憶された不揮発データをその内容を識別するタグとともに外部記憶装置8にエクスポートする。さらに、制御ソフトウェア3の更新後に、更新後の制御ソフトウェア3の制御の下で、一旦外部記憶装置8に退避させた不揮発データを更新後のアドレス−タグ対応テーブルに基づいてSRAM6にインポートする。
【選択図】図1
Description
本発明は、列車の車両情報を不揮発性メモリに保存する車両情報装置を備えた車両情報システムおよび車両情報の保存方法に関する。
車両情報システムでは、列車の運行に関連する種々の情報(以下、「車両情報」という。)を、車両に搭載された車両情報装置により収集し管理している(例えば、特許文献1を参照)。また、車両情報装置では、車両情報は不揮発性メモリに保存される。例えば、車両情報としての積算電力または積算走行距離などの積算データは車両情報装置により収集された後、不揮発性メモリに記録保持される。また、例えば、車両情報としての車輪径などの設定情報は、予め不揮発性メモリに記憶されている。
車両情報装置は、その機能を実現するための制御ソフトウェアにしたがって動作し、この制御ソフトウェアは車両情報装置内のROMなどのメモリに記憶されている。また、車両情報は、その内容に応じて不揮発性メモリの所定のアドレスに記憶される。車両情報装置を動作させる制御ソフトウェアには、どの車両情報を不揮発性メモリのどのアドレスに保存するかという情報が記載されており、車両情報装置はこのアドレス情報にしたがって車両情報をその内容に応じて所定のアドレスに保存している。アドレス情報としては、例えば、車輪径データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000000」に対応させ、積算走行距離データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000001」〜「0x00000004」に対応させ、積算電力データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000005」〜「0x0000006」に対応させるなどである。
ところで、鉄道車両は長期にわたり使用され続けることが通常であり、その間、車両に新たな機器を取り付けて使用することがよくある。例えば、近年、ATC装置(自動列車制御装置)、ATS装置(自動列車停止装置)、ATO装置(自動列車運転装置)などの保安機能を新たに追加することがあるが、このような機能追加に伴い、車両情報装置は新たな車両情報を収集管理する必要が生ずる。例えば、ATO装置を備えていない場合は、車両情報装置が収集する車輪径データは例えば先頭車両のものだけで十分であるが、ATO装置を搭載した場合にはすべての台車の車輪径データが必要になる。そのため、すべての車輪径データを収集するように車両情報装置の機能を拡張する必要がある。具体的には、すべての車輪径データを収集管理できるように車両情報装置を動作させる制御ソフトウェアを更新する必要がある。
このように、車両情報装置を動作させる制御ソフトウェアは、列車搭載機器の追加、変更、または改良などにより更新されることがある。
また、従来、制御ソフトウェアの更新に際して、不揮発性メモリのデータは更新前後でそのままの状態で保持される。これは、制御ソフトウェアの更新後に、それまで記録し続けた車両情報を継続して使用するためである。
従来の車両情報システムでは、新たな車両情報を収集しまたは同じ車両情報でも高いデータ精度で保持する必要が生じた場合、車両情報装置を動作させる制御ソフトウェアを更新することになるが、更新後の新たな制御ソフトウェアを搭載した車両情報装置は、一般に、各車両情報を更新前とは独立に設定された不揮発性メモリのアドレスに保存する。すなわち、更新後の制御ソフトウェアに記載された各車両情報と不揮発性メモリのアドレスとの対応関係は、更新前の制御ソフトウェアに記載された各車両情報と不揮発性メモリのアドレスとの対応関係とは独立に設定される。これは、更新前後では取り扱うデータに変更があること、車両情報システムではデータをファイル形式で管理しておらず、不揮発性メモリのアドレスに直接書き込み/読み込みしていることなどから、更新前の制御ソフトウェアにおける車両情報データの保存管理形式と更新後の制御ソフトウェアにおける車両情報データの保存管理形式とは独立に設定するのが簡便、実用的で、汎用性があるからである。
しかしながら、従来の車両情報システムでは、更新後の制御ソフトウェアを搭載した車両情報装置が、ある車両情報を不揮発性メモリから読み出す場合、一般に当該車両情報についての更新前のアドレスと更新後のアドレスとが異なっていることから、車両情報装置は、実際に読み出したい車両情報が保存されたアドレスとは異なるアドレスにアクセスすることとなり、その結果、不正なデータを読み出してしまうという問題があった。
例えば、更新前の制御ソフトウェアでは、車輪径データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000000」に、積算走行距離データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000001」〜「0x00000004」に、積算電力データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000005」〜「0x0000006」に保存していたところ、更新後の制御ソフトウェアでは、車輪径データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000000」〜「0x00000001」に、積算走行距離データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000002」〜「0x00000005」に、積算電力データは不揮発性メモリのアドレス「0x00000006」〜「0x0000007」に保存することになったとする。この場合において、制御ソフトウェア更新後に車両情報装置が例えば積算走行距離データを読み出すとすると、車両情報装置は、更新後のアドレス情報にしたがって不揮発性メモリのアドレス「0x00000002」〜「0x00000005」にアクセスすることになるが、アドレス「0x00000005」には実際には積算電力データの一部が保存されていることから、車両情報装置は不正なデータを読み出してしまう。この例では、積算走行距離が本来の値と異なる値に変化してしまう現象で済むが、車両情報によっては誤動作を引き起こし、支障をきたす場合もある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、制御ソフトウェアの更新後も車両情報装置が不揮発性メモリに保存された車両情報を正しく読み出すことができ、車両情報装置の不正なデータ参照および誤動作を防止することができる車両情報システムおよび車両情報の保存方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両情報システムは、列車の車両に搭載され制御ソフトウェアにしたがって車両情報の収集および管理を行うとともに前記車両情報を記憶する不揮発性メモリを有する車両情報装置と、この車両情報装置の外部に設けられた外部記憶装置と、を備えた車両情報システムであって、前記車両情報装置は、前記各車両情報が記憶される前記不揮発性メモリのアドレスと前記各車両情報を識別するタグとの対応関係を与えるテーブル情報として前記制御ソフトウェアに付与されたアドレス−タグ対応テーブルに基づき、前記不揮発性メモリから前記各車両情報を読み出し、前記各車両情報毎に対応するタグを付与した後に、前記タグの付与された各車両情報を前記外部記憶装置に書き出すエクスポート処理機能と、前記外部記憶装置に記憶された前記タグの付与された各車両情報を読み出し、前記各車両情報に付与された前記タグと前記アドレス−タグ対応テーブルとに基づき、前記各車両情報を記憶すべき前記不揮発性メモリのアドレスを特定した上でそのアドレスに前記各車両情報を書き込むインポート処理機能と、を有し、前記制御ソフトウェアの更新時には、更新前の前記制御ソフトウェアにより制御された前記車両情報装置が、前記エクスポート処理機能を用いて前記不揮発性メモリに記憶された前記各車両情報を前記外部記憶装置へ書き出す処理を行い、更新後の前記制御ソフトウェアにより制御された前記車両情報装置が、前記インポート処理機能を用いて前記外部記憶装置に記憶された前記各車両情報を前記不揮発性メモリへ書き戻す処理を行うことを特徴とする。
この発明によれば、制御ソフトウェアの更新後も車両情報装置が不揮発性メモリに保存された車両情報を正しく読み出すことができ、車両情報装置の不正なデータ参照および誤動作を防止することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る車両情報システムおよび車両情報の保存方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係る車両情報システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、この車両情報システムは、列車の車両(図示せず)に搭載された車両情報装置1と、車両情報装置1の外部に設けられた外部記憶装置8とを備えている。車両情報装置1は、例えば各車両に搭載され、相互に連係して車両情報の収集および管理等を行うものであり、図示例では、そのうちの例えば先頭車両に搭載された1台を示している。
車両情報装置1は、そのハードウェア構成として、処理部としてのCPU2と、CPU2の処理を制御する制御ソフトウェア3が記憶された読み取り可能なメモリであるフラッシュメモリ(ROM)4と、制御ソフトウェア3による制御の下、CPU2による各種処理により収集された車両情報が順次保存されるとともに、車両情報としての設定情報等が予め記憶された不揮発性メモリ5とを備えている。
不揮発性メモリ5は、不揮発性メモリ本体であるSRAM6と、車両情報装置1の電源を遮断した場合でもSRAM6に記憶されたデータが消失しないように給電を行うバッテリ7とを備えている。また、不揮発性メモリ5は、例えば、車両情報装置1が処理を行う際に用いる設定データの保存、および処理中に発生したイベントの蓄積(積算データ保存)などに利用される。ここで、設定データは、例えば車輪径(速度の算出などに用いられる車輪直径)などであり、積算データは、例えば、積算走行距離、積算電力、またはコンプレッサ起動回数などである。
外部記憶装置8は、例えば、ICカードR/W(リーダ/ライタ)装置9と、ICカード10とからなる。なお、外部記憶装置8は、図示例に限定されず、その他のメモリ等としてもよい。
制御ソフトウェア3により制御されたCPU2は、フラッシュメモリ(ROM)4およびSRAM6のそれぞれにアドレスを割り当てる。図2は、車両情報装置1内のメモリに割り当てられたアドレスの例を示す図であり、例えば、アドレス「0x00000000」〜「0x07FFFFFF」はフラッシュメモリ4に割り当てられ、アドレス「0x08000000」〜「0x0FFFFFFF」は未使用であり、アドレス「0x10000000」〜「0x11FFFFFF」はSRAM6に割り当てられている。制御ソフトウェア3により制御されたCPU2は、車両情報を読み書きする際に、SRAM6のアドレスに直接アクセスしてデータの読み書きを行う。
また、制御ソフトウェア3には、車両情報装置1が管理する各車両情報毎にSRAM6のアドレスが一意的に対応付けられたテーブル情報(以下、アドレス−車両情報対応テーブルという。)が付与されており、各車両情報は指定されたSRAM6のアドレスに保存されるように制御される。アドレス−車両情報対応テーブルは、制御ソフトウェア3に記載されていてもよいし、データベースとして管理されリンクされるようになっていてもよい。
図3は、アドレス−車両情報対応テーブルの例を示す図である。図3(a)では、「M1車の車輪径」にアドレス「0x10000000」が割り当てられ、「積算走行距離」にアドレス「0x10000001」〜「0x10000004」が割り当てられ、「積算電力」にアドレス「0x10000005」〜「0x10000006」が割り当てられているというように、各車両情報とSRAM6のアドレスとの対応関係が与えられている。図3(b)では、「M1車の車輪径」にアドレス「0x10000000」が割り当てられ、「M2車の車輪径」にアドレス「0x10000001」が割り当てられ、「積算走行距離」にアドレス「0x10000002」〜「0x10000005」が割り当てられ、「積算電力」にアドレス「0x10000006」〜「0x10000007」が割り当てられているというように、各車両情報とSRAM6のアドレスとの対応関係が与えられている。
以上のような構成において、例えば車両搭載機器の追加等により、制御ソフトウェア3の機能追加等を実施する場合、フラッシュメモリ(ROM)4に書き込まれたデータ(ソフトウェア本体)の書き換えを行い、制御ソフトウェア3を更新する。
また、制御ソフトウェア3の更新の前後では、一般に、アドレス−車両情報対応テーブルの内容は異なる。すなわち、更新後の制御ソフトウェア3に付与される各車両情報とSRAM6のアドレスとの対応関係は、更新前の制御ソフトウェア3に付与される各車両情報とSRAM6のアドレスとの対応関係とは独立に設定される。これを、図3を参照して具体的に説明する。例えば、図3(a)は、更新前のアドレス−車両情報対応テーブルの一例を表し、図3(b)は更新後のアドレス−車両情報対応テーブルの一例を示しているとする。図3(b)では、「M2車の車輪径」が新たな車両情報として追加され、「M2車の車輪径」のデータが保存されるSRAM6のアドレスは、「M1車の車輪径」データが保存されるSRAM6のアドレス「0x10000000」の次のアドレス「0x10000001」に設定されている。これは、同種のデータを連続するアドレスに対応付けるほうが、データ処理上好適であるからである。そして、「M2車の車輪径」をアドレス「0x10000001」に対応付けたことにより、「積算走行距離」と「積算電力」などのアドレスが更新前と比べて後ろにずれることになる。
なお、制御ソフトウェア3の更新の前後で、車両情報装置1が管理する車両情報の個数に変化がない場合でも、アドレス−車両情報対応テーブルの内容が変化することがある。例えば車両情報のデータ精度を変更する場合などであり、更新前には1バイト分の精度で記録していた車両情報を更新後には2バイト分の精度で記録することにした場合、当該車両情報に対して余分に記憶領域を確保しなくてはならないので、これに応じてアドレス設定も変更され得る。
このように、制御ソフトウェア3の更新の前後で、アドレス−車両情報対応テーブルの内容が変更され得ることは、データをファイル形式で管理せず、SRAM6のアドレスを指定してデータを直接読み書きしているという車両情報システムのデータ管理方式に起因する。
ここで、制御ソフトウェア3の更新の際に、SRAM6に保存したデータの書き換えを実施せずに、更新前後でSRAM6のデータをそのままの状態で保持する場合を想定する。これは、それまで記録し続けたデータを更新の際に消去しないようにするための簡便な措置を想定したもので、従来選択されている措置である。
しかしながら、制御ソフトウェア3の更新前後で、SRAM6に保存したデータをそのままの状態で保持した場合は、例えば以下に説明するような不具合が発生する。
図4は、SRAM6に記憶されたデータの内容を各アドレス毎にその車両情報とともに表した図であり、(a)は更新前の制御ソフトウェア3が利用するSRAM6の内容、(b)は更新後の制御ソフトウェア3が利用するSRAM6の内容を表す。ここで、図4(a)は図3(a)に、図4(b)は図3(b)に対応しており、図4(b)では、新たに「M2車の車輪径」の記憶領域がアドレス「0x10000001」に確保され、これに応じて「積算走行距離」、「積算電力」などのアドレスが図4(a)に比べて後ろにずれている。そのため、更新前の制御ソフトウェア3の制御により書き込まれたSRAM6のデータを更新後の制御ソフトウェア3の制御により読み出す場合、「積算走行距離」、「積算電力」などについては正しい値を読み出すことができない。例えば、「積算走行距離」は、更新前はアドレス「0x10000001」〜「0x10000004」に記憶され、その値は255mであったが、更新後はアドレス「0x10000002」〜「0x10000005」にて管理することになり、1バイトぶんずれたために、読み出される値は65280mになってしまう。「積算走行距離」は、車両整備または点検を実施する目安を与える情報であり、更新後も継続して使用することが望まれる。上記の例では、積算記録データが本来の値と異なる値に変化してしまう現象で済むが、車両情報の内容によっては、車両情報装置1の動作に支障をきたす可能性もある。
そこで、このような不具合を防ぐため、本実施の形態では、制御ソフトウェア3に、不揮発データのエクスポート(外部出力)処理機能と、不揮発データの外部入力(インポート)処理機能を付与する。エクスポート処理は、SRAM6のデータをICカード10に書き出す処理であり、インポート処理はICカード10に書き出したデータをSRAM6に書き戻す処理である。以下、エクスポート処理およびインポート処理について詳細に説明する。
(1)エクスポート処理
エクスポート処理は、SRAM6に記憶された各車両情報データ毎に、各データの種類を識別するタグとそのデータ値とを組にした形式で外部記憶装置8への書き出しを行う処理である。すなわち、車両情報装置1は、SRAM6から各車両情報を読み出し、各車両情報を個別に識別するタグを各車両情報毎に付与した後に、タグの付与された各車両情報を外部記憶装置8に書き出すエクスポート処理機能を有する。図7(a)では、制御ソフトウェア3に付与されCPU2により実現されるエクスポート処理機能20を機能構成ブロックとして示している。
エクスポート処理は、SRAM6に記憶された各車両情報データ毎に、各データの種類を識別するタグとそのデータ値とを組にした形式で外部記憶装置8への書き出しを行う処理である。すなわち、車両情報装置1は、SRAM6から各車両情報を読み出し、各車両情報を個別に識別するタグを各車両情報毎に付与した後に、タグの付与された各車両情報を外部記憶装置8に書き出すエクスポート処理機能を有する。図7(a)では、制御ソフトウェア3に付与されCPU2により実現されるエクスポート処理機能20を機能構成ブロックとして示している。
図5は、エクスポート処理された不揮発データの保存形式の一例を示す図であり、枠内にそのデータ例を示し、枠外にその説明を記載している。図5において、[setting]は設定データのフィールドを示し、「syarinkei_M1=783」は、「M1車の車輪径」に付与されたタグ「syarinkei_M1」によりそのデータ値が「783」であることを示している。また、[total_data]は積算データのフィールドを示し、「total_distance=255」は、「積算走行距離」に付与されたタグ「total_distance」によりそのデータ値が「255」であることを示している。さらに、「total_power=0」は、「積算電力」に付与されたタグ「total_power」によりそのデータ値が「0」であることを示している。
このエクスポート処理を行うため、ソフトウェア設計において、SRAM6のアドレスと、タグとの関係(テーブル)を決めておく。図6は、SRAM6のアドレスと各アドレスに記憶される各車両情報を識別するためのタグとの対応関係を表したテーブル(以下、「アドレス−タグ対応テーブル」という。)の例を示す図であり、(a)は更新前の制御ソフトウェア3に付与されるアドレス−タグ対応テーブルの一例を示し、(b)は更新後の制御ソフトウェア3に付与されるアドレス−タグ対応テーブルの一例を示す。
図6(a)では、アドレス「0x10000000」にタグ「syarinkei_M1」が対応付けられ、アドレス「0x10000001」〜「0x10000004」にはそれぞれタグ「total_distance」が対応付けられ、アドレス「0x10000005」〜「0x10000006」にはそれぞれタグ「total_power」が対応付けられている。また、図6(b)では、アドレス「0x10000000」にタグ「syarinkei_M1」が対応付けられ、アドレス「0x10000001」にタグ「syarinkei_M2」が対応付けられ、アドレス「0x10000002」〜「0x10000005」にはそれぞれタグ「total_distance」が対応付けられ、アドレス「0x10000006」〜「0x10000007」にはそれぞれタグ「total_power」が対応付けられている。なお、図6(a)は、図3(a)および図4(a)に対応し、図6(b)は、図3(b)および図4(b)に対応している。
車両情報装置1は、エクスポート処理機能20を用いて、図6に示すようなアドレス−タグ対応テーブルに基づき、SRAM6から読み出したデータに対応するタグを特定することができ、各車両情報毎にタグを付与することができる。
なお、図6のようなアドレス−タグ対応テーブルは、制御ソフトウェア3に記載されていてもよいし、データベースとして管理されリンクされるようになっていてもよい。また、制御ソフトウェア3の更新の前後で、一般に、アドレス−車両情報対応テーブルの内容が異なることに対応して、アドレス−タグ対応テーブルの内容も異なる。
また、アドレス−タグ対応テーブルのかわりに、車両情報とタグの対応関係を与えるテーブルを用意してもよい。かかるテーブルを用意すれば、アドレス−車両情報対応テーブルにより、アドレス−タグ対応テーブルを作成することができる。また、図3のアドレス−車両情報対応テーブルと図6のアドレス−タグ対応テーブルは同一のテーブルにまとめて管理することもできる。
(2)インポート処理
インポート処理は、上記の形式でICカード10に書き出された不揮発データをそれぞれの種別に応じて、SRAM6の所定のアドレスに書き戻す処理である。すなわち、車両情報装置1は、ICカード10に記憶されたタグ付きの各車両情報を読み出し、各車両情報に付与されたタグとアドレス−タグ対応テーブルとに基づき、各車両情報を記憶すべきSRAM6のアドレスを特定した上でそのアドレスに各車両情報を書き込む。図7(b)では、制御ソフトウェア3に付与されCPU2により実現されるインポート処理機能21を機能構成ブロックとして示している。
インポート処理は、上記の形式でICカード10に書き出された不揮発データをそれぞれの種別に応じて、SRAM6の所定のアドレスに書き戻す処理である。すなわち、車両情報装置1は、ICカード10に記憶されたタグ付きの各車両情報を読み出し、各車両情報に付与されたタグとアドレス−タグ対応テーブルとに基づき、各車両情報を記憶すべきSRAM6のアドレスを特定した上でそのアドレスに各車両情報を書き込む。図7(b)では、制御ソフトウェア3に付与されCPU2により実現されるインポート処理機能21を機能構成ブロックとして示している。
インポート処理の具体例について説明する。ICカード10に保存されたデータは、例えば図5に示す内容であるとする。また、アドレス−タグ対応テーブルは、例えば図6(b)に示す内容であるとする。このとき、車両情報装置1は、インポート処理機能21を用いて、例えば、「syarinkei_M1」の値が「783」(mm)であることを解析するとともに、アドレス−タグ対応テーブルに基づいて、タグ「syarinkei_M1」に対応する「M1車の車輪径」はアドレス「0x10000000」に記憶すべきことを特定し、当該アドレスに「783」を書き込む。
次に、制御ソフトウェア3の更新時における動作、すなわち、車両情報の保存方法について、図7、図1を参照して説明する。
まず、更新前の制御ソフトウェア3により制御された車両情報装置1が、エクスポート処理機能20を用いて、更新前の制御ソフトウェア3に付与された更新前のアドレス−タグ対応テーブルに基づき、SRAM6から各車両情報(不揮発データ)を読み出し、各車両情報毎に対応するタグを付与した後に、タグの付与された各車両情報(タグ付き不揮発データ)をICカード10に書き出す(図7(a))。ここで、更新前のアドレス−タグ対応テーブルは、例えば図6(a)に示すものである。
次に、車両搭載機器の追加等により、制御ソフトウェア3を更新前のものから更新後のものに変更する。すなわち、フラッシュメモリ(ROM)4に更新後の制御ソフトウェア3をインストールする。更新後の制御ソフトウェア3には、例えば図6(b)に示すような更新後のアドレス−タグ対応テーブルが付与される。
次に、更新後の制御ソフトウェア3により制御された車両情報装置1が、SRAM6の内容を消去する。
つづいて、更新後の制御ソフトウェア3により制御された車両情報装置1が、ICカード10に記憶されたタグの付与された各車両情報を読み出し、更新後の制御ソフトウェア3に付与された更新後のアドレス−タグ対応テーブルに基づき、各車両情報に付与されたタグから各車両情報を保存すべきSRAM6のアドレスを特定した上でそのアドレスに各車両情報を書き戻す。
その後、制御ソフトウェア3を更新する際には、更新後の制御ソフトウェア3を更新前の制御ソフトウェア3と読み替えて上記の処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態においては、制御ソフトウェア3の更新に際して、更新前の制御ソフトウェア3の制御の下で更新前のアドレス−タグ対応テーブルに基づいてSRAM6に記憶された不揮発データをその内容を識別するタグとともに外部記憶装置8にエクスポートし、制御ソフトウェア3の更新後に、更新後の制御ソフトウェア3の制御の下で一旦外部記憶装置8に退避させた不揮発データを更新後のアドレス−タグ対応テーブルに基づいてSRAM6にインポートするようにしている。これにより、制御ソフトウェア3の更新の前後でアドレス−車両情報対応テーブルおよびアドレス−タグ対応テーブルの内容が異なる場合でも、制御ソフトウェア3の更新後に、SRAM6から不正なデータを読み出すことがなく、車両情報を正しく読み出すことができ、車両情報装置1の不正なデータ参照および誤動作を防止することができる。
また、本実施の形態によれば、制御ソフトウェア3の更新時に、SRAM6に記憶されたデータを例えばICカード10に保存することになるので、SRAM6のデータのバックアップを同時に行うことにもなる。さらに、ICカード10のデータはPC等により参照、編集することが可能であることから、制御ソフトウェア3の更新に際して、PC等によりICカード10の設定データを直接編集することもでき、設定データの編集作業が軽減される。
本発明は、車両情報装置が搭載された列車編成に好適に適用することができる。
1 車両情報装置
3 制御ソフトウェア
4 フラッシュメモリ
5 不揮発性メモリ
7 バッテリ
8 外部記憶装置
9 ICカードR/W装置
10 ICカード
20 エクスポート処理機能
21 インポート処理機能
3 制御ソフトウェア
4 フラッシュメモリ
5 不揮発性メモリ
7 バッテリ
8 外部記憶装置
9 ICカードR/W装置
10 ICカード
20 エクスポート処理機能
21 インポート処理機能
Claims (5)
- 列車の車両に搭載され制御ソフトウェアにしたがって車両情報の収集および管理を行うとともに前記車両情報を記憶する不揮発性メモリを有する車両情報装置と、この車両情報装置の外部に設けられた外部記憶装置と、を備えた車両情報システムであって、
前記車両情報装置は、
前記各車両情報が記憶される前記不揮発性メモリのアドレスと前記各車両情報を識別するタグとの対応関係を与えるテーブル情報として前記制御ソフトウェアに付与されたアドレス−タグ対応テーブルに基づき、前記不揮発性メモリから前記各車両情報を読み出し、前記各車両情報毎に対応するタグを付与した後に、前記タグの付与された各車両情報を前記外部記憶装置に書き出すエクスポート処理機能と、
前記外部記憶装置に記憶された前記タグの付与された各車両情報を読み出し、前記各車両情報に付与された前記タグと前記アドレス−タグ対応テーブルとに基づき、前記各車両情報を記憶すべき前記不揮発性メモリのアドレスを特定した上でそのアドレスに前記各車両情報を書き込むインポート処理機能と、
を有し、
前記制御ソフトウェアの更新時には、更新前の前記制御ソフトウェアにより制御された前記車両情報装置が、前記エクスポート処理機能を用いて前記不揮発性メモリに記憶された前記各車両情報を前記外部記憶装置へ書き出す処理を行い、更新後の前記制御ソフトウェアにより制御された前記車両情報装置が、前記インポート処理機能を用いて前記外部記憶装置に記憶された前記各車両情報を前記不揮発性メモリへ書き戻す処理を行うことを特徴とする車両情報システム。 - 前記アドレス−タグ対応テーブルは、前記制御ソフトウェアの更新前と更新後とでは互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の車両情報システム。
- 前記外部記憶装置は、ICカードと、このICカードを読み書き可能なICカードリーダ/ライタからなることを特徴とする請求項1または2に記載の車両情報システム。
- 列車の車両に搭載され制御ソフトウェアにしたがって車両情報の収集および管理を行うとともに前記車両情報を記憶する不揮発性メモリを有する車両情報装置の前記制御ソフトウェアの更新時における前記車両情報の保存方法であって、
更新前の前記制御ソフトウェアにより制御された前記車両情報装置が、前記各車両情報が記憶される前記不揮発性メモリのアドレスと前記各車両情報を識別するタグとの対応関係を与えるテーブル情報として更新前の前記制御ソフトウェアに付与された更新前のアドレス−タグ対応テーブルに基づき、前記不揮発性メモリから前記各車両情報を読み出し、前記各車両情報毎に対応するタグを付与した後に、前記タグの付与された各車両情報を前記外部記憶装置に書き出すエクスポート処理ステップと、
前記制御ソフトウェアを更新前のものから更新後のものに変更する制御ソフトウェア更新ステップと、
更新後の前記制御ソフトウェアにより制御された前記車両情報装置が、前記外部記憶装置に記憶された前記タグの付与された各車両情報を読み出し、前記各車両情報が記憶される前記不揮発性メモリのアドレスと前記各車両情報を識別するタグとの対応関係を与えるテーブル情報として更新後の前記制御ソフトウェアに付与された更新後のアドレス−タグ対応テーブルに基づき、前記各車両情報に付与された前記タグから前記各車両情報を保存すべき前記不揮発性メモリのアドレスを特定した上でそのアドレスに前記各車両情報を書き戻すインポート処理ステップと、
を含むことを特徴とする車両情報の保存方法。 - 前記アドレス−タグ対応テーブルは、前記制御ソフトウェアの更新前と更新後とでは異なることを特徴とする請求項4に記載の車両情報の保存方法。
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JP2010063104A JP2011194992A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 車両情報システムおよび車両情報の保存方法 |
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JP2010063104A JP2011194992A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 車両情報システムおよび車両情報の保存方法 |
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