JP2011194374A - 換気扇を利用した脱臭装置 - Google Patents
換気扇を利用した脱臭装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011194374A JP2011194374A JP2010066968A JP2010066968A JP2011194374A JP 2011194374 A JP2011194374 A JP 2011194374A JP 2010066968 A JP2010066968 A JP 2010066968A JP 2010066968 A JP2010066968 A JP 2010066968A JP 2011194374 A JP2011194374 A JP 2011194374A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- dissolution tank
- gas
- odor
- tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Gas Separation By Absorption (AREA)
Abstract
【課題】畜舎に既設の送風機(換気扇)を使用することもでき、畜舎や開放型堆肥化施設等の低濃度大容量環境において臭気を効率的に、かつ低コストで除去することができ、設置の自由度が高い脱臭装置を提供すること。
【解決手段】第1の散水手段によって湿潤状態が維持された溶解槽に臭気ガスが送風されると、臭気成分が循環水に溶解するとともに、臭気ガスは脱臭されて脱臭ガスとして装置外部へ排出され、臭気成分が溶解した循環水は、溶解槽を通過して、分解槽の充填層に散水されて、少なくとも臭気成分の一部が微生物によって分解されて、脱臭ガスとして装置外部へ排出され、充填層から貯水部へと供給された循環水は、循環手段によって貯水部から散水手段へと循環し、再び第1の散水手段によって溶解槽へと散水される。
【選択図】図2
【解決手段】第1の散水手段によって湿潤状態が維持された溶解槽に臭気ガスが送風されると、臭気成分が循環水に溶解するとともに、臭気ガスは脱臭されて脱臭ガスとして装置外部へ排出され、臭気成分が溶解した循環水は、溶解槽を通過して、分解槽の充填層に散水されて、少なくとも臭気成分の一部が微生物によって分解されて、脱臭ガスとして装置外部へ排出され、充填層から貯水部へと供給された循環水は、循環手段によって貯水部から散水手段へと循環し、再び第1の散水手段によって溶解槽へと散水される。
【選択図】図2
Description
本発明は、換気扇を利用した脱臭装置に関する。
家畜が生産する食品の量と排泄する糞の量は、乳牛では1日に食べるえさの量30kgに対し、1日に排泄する糞の量が40kgであり、その結果得られる食品の量は牛乳30kgである。豚では1日に食べるえさの量3kgに対し、1日に排泄する糞の量が2kgであり、その結果得られる食品の量は肉1kgである。鶏では1日に食べるえさの量100gに対し、1日に排泄する糞の量が100gであり、その結果得られる食品の量は卵1個(60g)である。
このような家畜を多数飼養する畜舎では、毎日大量の糞尿が発生し、これを原因とする臭気が、大容量で屋外へ排出されるのが一般的である。
昨今、郊外への住宅地の進出によって、畜産現場と民家との距離が接近する傾向にあり、家禽、豚、牛そのほかの家畜の糞尿から発生する悪臭は、近隣住民とのトラブルの原因ともなり、近隣住民の生活に影響を及ぼす大きな問題となっている。
このように、畜舎や開放型堆肥化施設等の低濃度大容量環境において臭気問題を解決するための脱臭装置が提案されている。
畜舎のように容積の大きい環境下では舎内空気量も多くなるため、畜舎を清浄に保つためには多量の換気を必要とする。さらに、ロックウール等の脱臭資材に直接臭気を送り込むため、脱臭資材の送風抵抗を考慮する必要があり、相応の送風圧力を有する大型の送風機や大口径配管が必須となる。このため、現状では、これらに関連するコスト負担が大きく、農家への導入実績はほとんどない。
従来の脱臭装置としては、例えば、特許文献1、2の装置が知られている。
特許文献1の装置は、畜舎の換気扇から排出された排気に含まれる塵等を除去する除塵装置と、これによって除塵された排気を脱臭する脱臭材層を備えている。特許文献1の装置では、散水装置からの散水によって微生物を保持する脱臭材層を湿潤状態にし、この脱臭材層に、除塵装置を通過した排気(臭気ガス)を接触させることで脱臭している。また、排気の送風には、畜舎の換気扇を使用できることも記載されている。
しかしながら、特許文献1の装置では、排気(臭気ガス)を脱臭材層に接触させる構造であるため、脱臭材層中で、多量の排気を均一に溶解させて微生物に分解させることは難しい。さらに、特許文献1の装置では、脱臭材層にヤシガラチップを含む脱臭材が使用されている。ヤシガラは有機物であるために時間の経過と共に分解されてつぶれ、送風抵抗が増し、換気扇からの臭気ガスの通気性が悪くなり、脱臭効率が低下するという問題がある。さらに、特許文献1の装置では、定期的に分解減少分のヤシガラの追加や交換が必要であり、一層のコストアップを招いている。また、特許文献1の装置では、その排気の供給構造から、除塵装置と脱臭材層を併設しており、また、除塵装置と脱臭材層の各々に貯水槽とポンプが設けられている。このため、装置が大型化し、脱臭材層の配設位置を自由に設計し難いという問題もある。
また、特許文献2には、有用微生物による生物膜としての複数のハニカムフィルターを備えた脱臭装置が提案されている。この脱臭装置では、ハニカムフィルター上の生物膜に臭気ガスを接触させて脱臭を行っている。したがって、特許文献1と同様に、多量の排気を均一に溶解させて微生物に分解させることは難しいという問題がある。すなわち、ハニカムフィルター上の生物膜のみでは、例えば、臭気成分中に含まれるアンモニアの酸化力が不足するため、循環水のpH上昇によりアンモニアの効率的、継続的な除去が難しい。そのため1ヶ月程度で循環水の交換が必要となり、さらにメンテナンスの際に洗浄を行うため、洗浄水が別途発生し、その処理施設の必要性も含め、コスト負担が大きいという問題があった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、例えば、畜舎に既設の送風機(換気扇)を使用することもでき、畜舎や開放型堆肥化施設等の低濃度大容量の環境において臭気を効率的に、かつ低コストで除去することができる脱臭装置を設置の自由度が高い状態で提供することを課題としている。
本発明の脱臭装置は、上記の課題を解決するため、以下のことを特徴としている。
<1> 臭気ガス中に含まれる臭気成分を溶解させ、分解する脱臭装置であって、
多孔性材料が充填された溶解槽と、
溶解槽に循環水を散水する第1の散水手段と、
微生物を保持する多孔質粒が充填された充填層とその下方にあって循環水を溜め
る貯水部とを有する分解槽と、
分解槽の貯水部の循環水を第1の散水手段へ循環させる循環手段、
を有し、少なくとも以下のプロセスを含むことを特徴とする脱臭装置。
(A)第1の散水手段によって湿潤状態が維持された溶解槽に臭気ガスが送風されて、臭気成分が循環水に溶解するとともに、臭気ガスは脱臭されて脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
(B)臭気成分が溶解した循環水は、溶解槽を通過して、分解槽の充填層に散水されて、少なくとも臭気成分の一部が微生物によって分解されて、脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
(C)充填層から貯水部へと供給された循環水は、循環手段によって貯水部から散水手段へと循環し、再び第1の散水手段によって溶解槽へと散水される。
<2>溶解槽を通過した水を分解槽へ散水する第2の散水手段を備える。
<3>溶解槽の多孔性材料は、孔隙を有するプラスチック製フィルターであり、このプラスチック製フィルターが複数枚積層されている。
<4>充填層の多孔質粒は軽石である
<5>溶解槽は、臭気ガスが送風される側に除塵フィルターを備える。
<1> 臭気ガス中に含まれる臭気成分を溶解させ、分解する脱臭装置であって、
多孔性材料が充填された溶解槽と、
溶解槽に循環水を散水する第1の散水手段と、
微生物を保持する多孔質粒が充填された充填層とその下方にあって循環水を溜め
る貯水部とを有する分解槽と、
分解槽の貯水部の循環水を第1の散水手段へ循環させる循環手段、
を有し、少なくとも以下のプロセスを含むことを特徴とする脱臭装置。
(A)第1の散水手段によって湿潤状態が維持された溶解槽に臭気ガスが送風されて、臭気成分が循環水に溶解するとともに、臭気ガスは脱臭されて脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
(B)臭気成分が溶解した循環水は、溶解槽を通過して、分解槽の充填層に散水されて、少なくとも臭気成分の一部が微生物によって分解されて、脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
(C)充填層から貯水部へと供給された循環水は、循環手段によって貯水部から散水手段へと循環し、再び第1の散水手段によって溶解槽へと散水される。
<2>溶解槽を通過した水を分解槽へ散水する第2の散水手段を備える。
<3>溶解槽の多孔性材料は、孔隙を有するプラスチック製フィルターであり、このプラスチック製フィルターが複数枚積層されている。
<4>充填層の多孔質粒は軽石である
<5>溶解槽は、臭気ガスが送風される側に除塵フィルターを備える。
本発明の脱臭装置は、送風された臭気ガス中に含まれる臭気成分を循環水に溶解させることで、臭気ガスは脱臭されて脱臭ガスとして装置外部へ排出される。さらに、臭気成分が溶解した循環水は、溶解槽を通過して、分解槽の充填層に散水されて、臭気成分が微生物によって分解され、脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
本発明の脱臭装置は、臭気成分を水に溶解させる溶解槽と、水に溶解した臭気成分を微生物により分解除去する分解槽とに独立させている。したがって、溶解槽において孔隙の大きな多孔性材料が使用可能となり、送風抵抗を小さくすることができる。このため、脱臭装置への送風には、例えば畜舎に設けられている換気扇の利用が可能となり、大口径配管や送風圧力の高いブロアなどの高額品を必要としないため、大幅にコスト削減できる。同時に、運転管理に要する電気代も削減できる。
また、ヤシガラや紙製ハニカムなどの分解しやすい素材ではなく、プラスチック製多孔性材料や無機素材を利用することで、素材は長期使用が可能となり、維持管理費も削減できる。
更に、溶解槽と分解槽に独立させたことにより、設置場所、配置の自由度が格段に向上し、既存の畜舎群などの込み合って畜舎が連なるような場合でも、容積の少ない溶解槽のみを各換気扇に設置し分解槽は別の空きスペースに設置すること可能となるなど、現実的な対応が容易となる。
本発明の脱臭装置は、維持管理のしやすさ等の生物処理脱臭装置の基本的な特徴に加え、設置や維持管理コストの低減や設置場所、配置の自由度の向上などの需用者側の要望を組み込んでおり、畜産農家などに広範に普及できる装置である。
図1は、本発明の脱臭装置および脱臭システムの一実施形態を例示した概要図である。
図2は、本発明の脱臭装置および脱臭システムの一実施形態を例示した概要図である。
本発明の脱臭装置1は、主に、畜舎や開放型堆肥化施設等で低濃度大容量の臭気ガスが発生する施設に設置することができる。
本発明の脱臭装置1は、溶解槽2と、第1の散水手段3と、分解槽4と、循環手段5とを有している。
畜舎X等で発生した臭気ガスG1は、溶解槽2に供給されて、多孔性材料2aと接触する。臭気ガスG1は、臭気成分として、例えば、アンモニアや有機酸、トリメチルアミンなどのアミン類を含んでいる。また、本発明の脱臭装置1は、例えば、畜舎Xに設けられている換気扇6に直接取り付けたり、換気扇6が設置されている送風口に配管を設け、本発明の脱臭装置1と連結させたりすることができる。そして、換気扇6を駆動させることで、溶解槽2の側方から臭気ガスG1が畜舎X等から供給することができる。これによって、臭気ガスG1が多孔性材料2aと接触する。
溶解槽2には、多孔性材料2aが充填されており、この溶解槽2の上には、溶解槽2に水Wを散水する第1の散水手段3が配置されている。
溶解槽2の多孔性材料2aは、第1の散水手段3の散水によって湿潤状態が維持されている。多孔性材料2aは、湿潤状態においても臭気ガスG1の通気性が確保できるものが採用される。すなわち、多孔性材料2aの送風抵抗が大きいと、一般に畜舎Xに設けられている換気扇6によっては、均一に臭気ガスG1を拡散させることができない。この場合、より大型の換気扇6へ取り替える必要が生じ、コストアップを招く。したがって、多孔性材料2aは、畜舎Xに設けられている換気扇6の送風圧を考慮して、材料、孔隙の大きさ、充填率を設計することが好ましい。例えば、送風抵抗が0.01〜0.20kpaの範囲となるように設計することが考慮される。孔隙の多い材料を選択し、表面積を大きくすることで、多孔性材料2aの送風抵抗を下げることができ、これによって、多孔性材料2aに臭気ガスG1を均一に拡散させることができる。具体的には、多孔性材料2aとしては、例えば、プラスチック、グラスウール等を例示することができる。好ましくは、プラスチック製フィルターを例示することができる。さらに、例えば、所定の厚さのプラスチック製フィルターを複数枚積層することも好ましい。
また、溶解槽2には、畜舎Xから臭気ガスG1が供給される側に除塵フィルター2bを設けることができる。臭気ガスG1には、畜舎X等からの塵、ホコリが混入しているため、これを除塵フィルター2bによって除去することで、多孔性材料の送風抵抗を良好に保つことができる。除塵フィルター2bは、洗浄が簡単で取り替え可能なものが好ましく、例えば、金網、パンチングメタル、プラスチック資材等を例示することができる。除塵フィルター2bは、孔が細かい方がホコリの除去には有効であるが、送風抵抗を高める恐れがあるため、送風機や多孔性材料との関係を考慮して適宜設計することができる。
第1の散水手段3は、例えば、スプレイノズル、孔を設けた塩化ビニル管、や雨樋などを例示することができ、コストと効果を考慮して適宜選択することができる。例えば、スプレイノズルは、比較的高価ではあるが、水を霧状に噴射することができるため、多孔性材料をより均一に湿潤状態とすることができる。第1の散水手段3の設置高さなどは適宜設計することができる。
第1の散水手段3からの散水された水Wによって、前記溶解槽2の多孔性材料2aは、常に湿潤状態が保たれている。このため、溶解槽2に接触して均一に拡散した臭気ガスG1は、多孔性材料2aに保持された水に溶解する。また、第1の散水手段3から散水によって、臭気ガスG1は水Wとの接触面積が大きくなって気液接触効率が高まるため、これに伴って臭気ガスG1の臭気成分の水Wへの溶解度も高まる。なお、散水した水Wが溶解槽2内で局所に集中する場合には、溶解槽2の多孔性材料2aが傷む可能性があるため、適宜、孔を設けた金属板、金属網、土壌暗渠集排水材等を散水手段3と多孔性材料2aの間に設け、多孔性材料2aの湿潤状態を均一にすることができる。
また、前記除塵フィルター2bを通過したホコリ等は、第1の散水手段3からの散水された水Wによって捕捉される。このため、第1の散水手段3による散水は、除塵機能も発揮する。
さらに、図1に例示した実施形態では、溶解槽2の下方に分解槽4が配置されている。前記のとおり、溶解槽2では、臭気成分が水に溶解しており、この水が流下して、分解槽4に供給されている。
溶解槽を通過した臭気ガスは臭気成分を水に引き渡すことで脱臭され、脱臭ガスG2として排出される。
一方、図2に例示した実施形態では、溶解槽2の下方に設けられた配管Lによって、臭気成分を含む溶解槽2の水が集められている。配管L内に分解槽4に散水に必要な水量が集められない場合には、適宜、貯水機能をもたせることも可能である。そして、この配管Lは、第2の散水手段7と連結している。第2の散水手段7も、第1の散水手段3と同様の形態とすることができる。
第2の散水手段7による散水によって分解槽4に均一に水を供給することができる。このため、後述の微生物による臭気成分の分解がより効率的に行われる。また、第2の散水手段7を設ける場合には、適宜、散水のためのポンプ等を介在させることもできる。
そして、分解槽4は、下方域に貯水部8を有し、上方域に微生物Mを保持する多孔質粒が充填された充填層9を有している。
微生物Mは、装置内の環境で臭気成分を分解することができる微生物を適宜選択することができる。例えば、自然界に存在する好気性微生物が例示され、具体的には、糸状菌、細菌、放線菌などの有用な微生物のうちの1種または2種以上を選択することができる。さらに、例えば、これらの菌を単離した菌体を担体に保持させても良いし、前記微生物を含む土壌、堆肥などを多孔質粒と組み合わせて利用することもできる。装置の性能発揮を急がない場合には、脱臭微生物の自然増殖も可能である。
充填層9の多孔質粒は、例えば、軽石や、軽量気泡コンクリートなどの微細孔隙を有する粒状体を例示することができる。多孔質粒は、3〜50mmの粒径のものとすることができる。臭気の分解に必要な微生物量を確保できれば前記粒径に限定されない。これによって、粒子間に適度な空間が形成されるため、溶解槽2から臭気成分を含む大量の水Wが供給された場合にも、分解槽4内で、水Wと微生物Mが効率的に接触する。
このように、分解槽4には、溶解槽2から臭気成分を含む水Wが供給されるため、充填層9の多孔質粒は、常に湿潤状態が維持されている。したがって、この湿潤状態は、微生物Mへの水分補給として機能して微生物Mの活性低下を抑制するとともに、臭気成分の溶解状態を維持し、多孔質粒に保持された微生物Mによる臭気成分の分解を促進する。臭気成分が分解除去された、脱臭ガスG3は脱臭装置の外へ排気される。
また、図1、図2には、図示していないが、本発明の脱臭装置1には、前記脱臭ガスG2、脱臭ガスG3を排出するための排出口を設けることもできる。また、分解槽4には曝気設備を設けることもできる。これは、湿潤状態にある充填層9において、微生物Mの硝化時の酸素が足りない場合の補助的な設備であり、具体的には循環水中の溶存酸素量が2mg/L未満になった場合、必要に応じて使用し、充填層に酸素を供給することができる。
さらに、畜舎Xは家畜が常時快適に過ごせるように、冬でも20℃程度に加温されている場合が多い。本発明の脱臭装置1は、畜舎Xからの暖かい臭気ガスG1によって、暖められた溶解槽2内の水Wが分解槽4に散水されることで分解槽4を15℃〜35℃を維持することができ、微生物Mの活性低下が抑制され、年間を通して脱臭装置1の性能を維持することができる。なお、分解槽4の温度を保ち、微生物Mによる分解能を維持するために、溶解槽と分解槽の距離が遠い場合および開放型堆肥舎などで温度の低下する場合にはヒーター等を併設することができる。
そして、分解槽4の充填層9からの水Wは、分解槽4の下方域の貯水部8に供給されて一時的に貯えられた後、循環流路、ポンプPなどの循環手段5によって、第1の散水手段3へ循環し、再び、溶解槽2の多孔性材料2aに散水される。
このように、本発明の脱臭装置1は、装置内の水Wが連続的に循環して、溶解槽2、分解槽4を湿潤状態に保ち、臭気成分の溶解、分解を連続的に行うことができる。また、従来、湿潤状態の脱臭装置に臭気ガスを接触させる場合には、臭気ガスが均一に拡散、接触せず、分解が十分ではなかったが(前記、特許文献1、2など)、本発明の脱臭装置1は、畜舎Xから供給された臭気ガスG1の臭気成分を溶解槽2で水Wに溶解させ、この臭気成分を含む溶解水Wを分解槽4に散水している。このため、臭気成分を含む水Wが分解槽4に均一に広がり、臭気成分は、微生物Mによって確実かつ効率的に分解される。したがって、循環する水Wが微生物Mの分解能力に悪影響を及ぼす恐れがない。また、循環する水WのpH上昇を起こさないため、循環水の引き抜き等が必要なく、臭気成分を継続的に分解除去することができる。
さらに、本発明の脱臭装置1は、溶解槽において、所望の送風抵抗を有する多孔性材料2aを選択することができる。このため、畜舎X等に設けられている既存の換気扇6を利用して臭気ガスG1を溶解槽2内に接触させた場合にも、臭気成分は効率的に溶解される。したがって、換気扇6を大型のものに取り替える必要がなく、これに伴うコストを大幅に抑制することができる。
そして、上記のとおり、本発明の脱臭装置は、溶解槽と分解槽が独立しているため、溶解槽と分解槽を分離して設置することが可能である。すなわち、分解槽4を任意の形状、位置に設置することができるため、脱臭装置1全体の設計の幅が広がっている。例えば、図示してはいないが、溶解槽と分解槽を並列して設置することができ、また、各換気扇に一つずつ溶解槽を設け、全ての溶解槽の循環水を1つの分解槽で処理するといった構成も可能である。本発明の脱臭装置においては、設置場所、配置の自由度が格段に向上し、既存の畜舎群などの込み合って畜舎が連なるような場合でも、容積の少ない溶解槽のみを各換気扇に設置し分解槽は別の空きスペースに設置することでの対応が可能となるなど、現実的な対応が容易となる。
さらに、本発明の脱臭装置1においては、溶解槽2に供給される臭気ガスが含む水分にくらべ、溶解槽2から排出されるガスG2の水分が高くなるため、脱臭装置の運転時間の経過と共に、装置を循環する水Wの量は減少する。したがって、図1、図2の例示した実施形態においては、分解槽4の貯水部9に給水管10を備えている。この給水管10から、適宜水を供することで、脱臭装置内の水分量を調整することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<1>装置の構成
この実施例で実験に用いた装置を図3に示す。試験装置は、ブロア11、バルブ12、スプレイノズル13、溶解槽14、溶解槽14の底部に貯水部15、分解槽(軽石)16を備えている。試験装置全体の大きさは、幅0.7m、奥行き0.7m、高さ0.7mとした。溶解槽は、幅0.7m、奥行き0.3m、高さ0.45mとし、多孔性材料17を入れた。図中の溶解槽14内には、後述<2>の多孔性材料17の検討のため、便宜的に位置a〜fを付している。軽石16は0.15m充填した。また、溶解槽内のa位置の前(ガス供給側)、f位置の後ろ(ガス排出側)には、5mmメッシュのステンレス金網17を設けた。アンモニアを、ボンベからガス送管、ブロア11を通じて、多孔性材料17に接触させた。なお、一般的に畜舎等に設置されている換気扇ではなくブロア11を用いたのは、送風抵抗を把握するためである。
この実施例で実験に用いた装置を図3に示す。試験装置は、ブロア11、バルブ12、スプレイノズル13、溶解槽14、溶解槽14の底部に貯水部15、分解槽(軽石)16を備えている。試験装置全体の大きさは、幅0.7m、奥行き0.7m、高さ0.7mとした。溶解槽は、幅0.7m、奥行き0.3m、高さ0.45mとし、多孔性材料17を入れた。図中の溶解槽14内には、後述<2>の多孔性材料17の検討のため、便宜的に位置a〜fを付している。軽石16は0.15m充填した。また、溶解槽内のa位置の前(ガス供給側)、f位置の後ろ(ガス排出側)には、5mmメッシュのステンレス金網17を設けた。アンモニアを、ボンベからガス送管、ブロア11を通じて、多孔性材料17に接触させた。なお、一般的に畜舎等に設置されている換気扇ではなくブロア11を用いたのは、送風抵抗を把握するためである。
多孔性材料17の側面に設けられたφ100のガス送管からアンモニアを含むガスが供給され、多孔性材料17の上部に設けられた平均粒径640〜750μmのスプレイノズル13(株式会社いけうち製 充円錐ノズル 型番3/8MAJP16)から循環水が供給される向流接触型の装置である。スプレイノズル13は多孔性材料17に均等に水をまくために、等間隔で4個のノズルを10cmの間隔をあけて2列設置した。スプレイノズル13は、多孔性材料17との間が10cm程度となるように配置した。水量は60L/minを供給した。アンモニアは風量に併せて常に20ppmになるように溶解槽14に供給し、多孔性材料17通過後のアンモニア濃度を測定した。
風量はバルブ11にて調整し、送風抵抗は最大風量である資材1m2あたり約44m3/minで測定した。
風量はバルブ11にて調整し、送風抵抗は最大風量である資材1m2あたり約44m3/minで測定した。
この実験では、アンモニアの濃度は、北川式検知管、多孔性材料17の送風抵抗は岡野製作所製マノメーターPWW−500を用いて測定した。
まず、溶解槽14に充填する材料として、プラスチック材を多孔質ヘチマ構造に成形し5cmの板状にした土壌暗渠集排水材(新光ナイロン株式会社製ヘチマロン)をa〜f位置まで6枚用いた結果は、多孔性材料17からの排気に含まれるアンモニア濃度は風量によらず、ほぼ4〜6ppmで一定であり、散水時の送風抵抗は0.01kpaであった。
まず、溶解槽14に充填する材料として、プラスチック材を多孔質ヘチマ構造に成形し5cmの板状にした土壌暗渠集排水材(新光ナイロン株式会社製ヘチマロン)をa〜f位置まで6枚用いた結果は、多孔性材料17からの排気に含まれるアンモニア濃度は風量によらず、ほぼ4〜6ppmで一定であり、散水時の送風抵抗は0.01kpaであった。
<2>多孔性材料の検討
(A)プラスチック製フィルターの利用
前記<1>の装置に、アンモニアを供給し、溶解槽14に充填する多孔性材料17の検討を実施した。測定条件は<1>と同じである。
(A)プラスチック製フィルターの利用
前記<1>の装置に、アンモニアを供給し、溶解槽14に充填する多孔性材料17の検討を実施した。測定条件は<1>と同じである。
溶解槽14の土壌暗渠集排水材の一部をプラスチック製フィルター(豊橋ウレタン製)に変えて試験を行った。プラスチック製フィルターは、セルサイズ(孔隙の大きさ)が25mmあたり13個、厚さ1cmのプラスチック製フィルター(型番MF−13)を用いた。
具体的には、<1>の装置において、
(1)土壌暗渠集排水材の中央c、dの間にプラスチック製フィルター1枚を挟んだもの、
(2)土壌暗渠集排水材のdをプラスチック製フィルター5枚で置き替えたもの、
(3)土壌暗渠集排水材のdおよびeをプラスチック製フィルター10枚で置き替えたもの、
(4)土壌暗渠集排水材のbおよびeをプラスチック製フィルター各5枚で置き替えたもの、
のそれぞれについて試験を行った。
(1)土壌暗渠集排水材の中央c、dの間にプラスチック製フィルター1枚を挟んだもの、
(2)土壌暗渠集排水材のdをプラスチック製フィルター5枚で置き替えたもの、
(3)土壌暗渠集排水材のdおよびeをプラスチック製フィルター10枚で置き替えたもの、
(4)土壌暗渠集排水材のbおよびeをプラスチック製フィルター各5枚で置き替えたもの、
のそれぞれについて試験を行った。
送風抵抗は、最大風量で測定し(2)プラスチック製フィルター5枚で0.01kpa、(3)プラスチック製フィルター10枚で0.02kpaであった。
結果を図4に示す。プラスチック製フィルターを挟んだことにより、脱臭性能が上がった。フィルターの枚数は1枚から5枚に増えると性能が上がる。フィルター10枚で性能が悪くなったのは、均一に水がまけなかったものと考えられる。
なお、プラスチック製フィルターを単独で使用した場合、時間が経過するとつぶれてしまう可能性がある。そこで、例えば、土壌暗渠集排水材にプラスチック製フィルターを5cm程度挟み込む形態が考慮される。
(B)プラスチック製フィルターのセルサイズ
さらに、プラスチック製フィルターをセルサイズの小さいものを用いて比較した。セルサイズが25mmあたり20個であるプラスチック製フィルター(型番MF−20)1枚が1cmと、25mmあたり30個であるプラスチック製フィルター(型番MF−30)1枚が0.5cmを用いた。
前記<1>の装置における土壌暗渠集排水材のdをMF−20プラスチック製フィルター5枚またはMF−30プラスチック製フィルター10枚で置き替えたもので、それぞれのプラスチック製フィルターについて比較した。
さらに、プラスチック製フィルターをセルサイズの小さいものを用いて比較した。セルサイズが25mmあたり20個であるプラスチック製フィルター(型番MF−20)1枚が1cmと、25mmあたり30個であるプラスチック製フィルター(型番MF−30)1枚が0.5cmを用いた。
前記<1>の装置における土壌暗渠集排水材のdをMF−20プラスチック製フィルター5枚またはMF−30プラスチック製フィルター10枚で置き替えたもので、それぞれのプラスチック製フィルターについて比較した。
送風抵抗はMF−20プラスチック製フィルター5枚で0.01kpa、MF−30プラスチック製フィルター10枚で0.02kpaであった。
結果を図5に示す。溶解槽14を通過したアンモニア濃度において、プラスチック製フィルターのセルサイズの大小による有意差は認められなかった。
(C)散水の粒径
次に、平均粒径300〜340μmのスプレイノズル13(株式会社いけうち製 充円錐ノズル 型番1/8MBBXP030)を用いて、散水の粒径による性能比較を行った。プラスチック製フィルターの構成は、前記<1>の装置における土壌暗渠集排水材のdをMF−30プラスチック製フィルター10枚で置き替えたもので試験を行った。
次に、平均粒径300〜340μmのスプレイノズル13(株式会社いけうち製 充円錐ノズル 型番1/8MBBXP030)を用いて、散水の粒径による性能比較を行った。プラスチック製フィルターの構成は、前記<1>の装置における土壌暗渠集排水材のdをMF−30プラスチック製フィルター10枚で置き替えたもので試験を行った。
結果を図6に示す。散水の粒径が小さくなったことにより、脱臭後のアンモニア濃度を約0ppmにすることが出来る風量は平均粒径640〜750μmのスプレイノズル13では資材1m2あたり約18m3/minであったが、平均粒径300〜340μmのスプレイノズル13では資材1m2あたり約27m3/minと性能の向上が見られた。さらに他の資材にくらべて傾きが低いことから大風量でも性能が見込まれる。このことは水の粒径を小さくすると性能が良いことを示している。
スプレイノズル13の散水孔を細かくするとより性能が良くなるが、細かいノズル13は目詰まりの可能性と費用が割高になる傾向があり、実際の環境に合わせて選定することが望ましい。溶解槽においては、水への臭気成分の溶解度を上げるために、均一に散水できることが重要である。
(D)送風抵抗試験
前記<1>の装置でプラスチック製フィルター(MF−30)の厚さによる送風抵抗を測定した。
前記<1>の装置でプラスチック製フィルター(MF−30)の厚さによる送風抵抗を測定した。
結果は、
(1)aからfまでのいずれにも土壌暗渠集排水材を入れずプラスチック製フィルター30枚(15cm)の時:0.06kpa
(2)土壌暗渠集排水材のb、dおよびfをプラスチック製フィルター各10枚で置き替えた時:0.04kpa
(3)5cm厚1枚のスポンジの送風抵抗:0.73kpa、
であった。
(1)aからfまでのいずれにも土壌暗渠集排水材を入れずプラスチック製フィルター30枚(15cm)の時:0.06kpa
(2)土壌暗渠集排水材のb、dおよびfをプラスチック製フィルター各10枚で置き替えた時:0.04kpa
(3)5cm厚1枚のスポンジの送風抵抗:0.73kpa、
であった。
以上の結果から、溶解槽14に充填された多孔性材料17は、同じ孔隙でも1枚物の厚いフィルターを使うと送風抵抗が大きくなり、有圧換気扇の送風抵抗を上回り使えなくなる場合があり、送風抵抗の少ない資材と組み合わせるか、薄い資材を数枚重ねて厚くすることで、送風抵抗を小さく抑えることができる。これによって、送風機の送風抵抗が低い場合でも十分な脱臭が可能となる。
<3>畜舎での設置試験
前記<1>の装置で土壌暗渠集排水材のb、dおよびfをプラスチック製フィルター各10枚で置き替えたものを用い、実際の農家において、畜舎臭気を用いて脱臭試験を行った。0.5m3の分解槽を別に設け、溶解槽と分解槽を並列にて設置し、各装置間をポンプにて送液を行えるようにした。
前記<1>の装置で土壌暗渠集排水材のb、dおよびfをプラスチック製フィルター各10枚で置き替えたものを用い、実際の農家において、畜舎臭気を用いて脱臭試験を行った。0.5m3の分解槽を別に設け、溶解槽と分解槽を並列にて設置し、各装置間をポンプにて送液を行えるようにした。
なお、対象豚舎には換気扇が設置されているがブロアを用いているのは前記<1>と<2>の比較をするためである。圧力は前記<2>で測定したとおり、有圧換気扇の送風可能圧力範囲内(0.01〜0.20kpa)に十分収まっている。
風量は、前記<1>の最大風量とした。
臭気中のアンモニアは北川式検知管で測定を行い、臭気指数は新コスモス電機製ニオイセンサXP−329IIIRを用いて測定を行い、臭気成分は悪臭防止法に定める方法により島津製作所製GC−2014を用いて測定を行った。試験期間は平成21年10月から平成22年3月までである。アンモニアの測定結果を表1、ニオイセンサによる測定結果を表2、ガスクロマトグラフによる測定結果を表3に示す。
臭気中のアンモニアは北川式検知管で測定を行い、臭気指数は新コスモス電機製ニオイセンサXP−329IIIRを用いて測定を行い、臭気成分は悪臭防止法に定める方法により島津製作所製GC−2014を用いて測定を行った。試験期間は平成21年10月から平成22年3月までである。アンモニアの測定結果を表1、ニオイセンサによる測定結果を表2、ガスクロマトグラフによる測定結果を表3に示す。
水に溶けやすい成分であるアンモニアは順調に脱臭が出来ていた。また、継続的に脱臭が出来ていたということは分解槽でアンモニアが硝化され分解されていることを示唆している。
ニオイセンサやガスクロマトグラフの結果からも臭気成分を捕捉できていることが確認される。臭気を完全除去するためには面積や送風量を調整する必要があり、どの程度の脱臭が必要かと、コスト等を総合的に判断して調整することができる。
以上の通り、本発明の脱臭装置は、臭気成分を水に溶解させる溶解槽と、水に溶解した臭気成分を微生物により分解除去する分解槽とが独立しているため、溶解槽における多孔性材料の孔隙の大きさや、厚さ、枚数などを設計することで、送風抵抗を小さくすることができる。また、溶解槽と分解槽の設置場所、配置の自由度が格段に向上し、空きスペースの有効利用など、現実的な対応が容易となる。
このため、脱臭装置への送風には、例えば畜舎に設けられている換気扇の利用が可能となり、大口径配管や送風圧力の高いブロアなどの高額品を必要としないため、大幅にコスト削減できる。同時に、運転管理に要する電気代も削減できる。
また、溶解槽にプラスチック製、無機素材の多孔性材料を利用することで、長期使用が可能となり、維持管理費も削減できる。更に、循環水のpH上昇を起こさないため、微生物の分解能力に悪影響を及ぼす恐れがなく、循環水の引き抜き等を行わず、臭気成分を継続的に分解除去することができる。
1 脱臭装置
2 溶解槽
3 第1の散水手段
4 分解槽
5 循環手段
6 換気扇
7 第2の散水手段
8 貯水部
9 充填層
10 給水管
G1 臭気ガス
G2 脱臭ガス
G3 脱臭ガス
L 配管
W 水
2 溶解槽
3 第1の散水手段
4 分解槽
5 循環手段
6 換気扇
7 第2の散水手段
8 貯水部
9 充填層
10 給水管
G1 臭気ガス
G2 脱臭ガス
G3 脱臭ガス
L 配管
W 水
Claims (5)
- 臭気ガス中に含まれる臭気成分を溶解させ、分解する脱臭装置であって、
多孔性材料が充填された溶解槽と、
溶解槽に循環水を散水する第1の散水手段と、
微生物を保持する多孔質粒が充填された充填層とその下方にあって循環水を溜め
る貯水部とを有する分解槽と、
分解槽の貯水部の循環水を第1の散水手段へ循環させる循環手段、
を有し、少なくとも以下のプロセスを含むことを特徴とする脱臭装置。
(A)第1の散水手段によって湿潤状態が維持された溶解槽に臭気ガスが送風されて、臭気成分が循環水に溶解するとともに、臭気ガスは脱臭されて脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
(B)臭気成分が溶解した循環水は、溶解槽を通過して、分解槽の充填層に散水されて、少なくとも臭気成分の一部が微生物によって分解されて、脱臭ガスとして装置外部へ排出される。
(C)充填層から貯水部へと供給された循環水は、循環手段によって貯水部から散水手段へと循環し、再び第1の散水手段によって溶解槽へと散水される。 - 溶解槽を通過した水を分解槽へ散水する第2の散水手段を備えることを特徴とする請求項1の脱臭装置。
- 溶解槽の多孔性材料は、孔隙を有するプラスチック製フィルターであり、このプラスチック製フィルターが複数枚積層されていることを特徴とする請求項1または2の脱臭装置。
- 充填層の多孔質粒は軽石であることを特徴とする請求項1から3のいずれかの脱臭装置。
- 溶解槽は、臭気ガスが送風される側に除塵フィルターを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかの脱臭装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010066968A JP2011194374A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 換気扇を利用した脱臭装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010066968A JP2011194374A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 換気扇を利用した脱臭装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011194374A true JP2011194374A (ja) | 2011-10-06 |
Family
ID=44873246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010066968A Pending JP2011194374A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 換気扇を利用した脱臭装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011194374A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014217574A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | ヨシモトポール株式会社 | 脱臭ユニット |
CN109879560A (zh) * | 2019-02-27 | 2019-06-14 | 温氏食品集团股份有限公司 | 一种用于异位发酵床的除臭装置 |
KR20200109665A (ko) * | 2019-03-14 | 2020-09-23 | 황영식 | 축사 공기 정화장치 |
-
2010
- 2010-03-23 JP JP2010066968A patent/JP2011194374A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014217574A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | ヨシモトポール株式会社 | 脱臭ユニット |
CN109879560A (zh) * | 2019-02-27 | 2019-06-14 | 温氏食品集团股份有限公司 | 一种用于异位发酵床的除臭装置 |
KR20200109665A (ko) * | 2019-03-14 | 2020-09-23 | 황영식 | 축사 공기 정화장치 |
KR102197268B1 (ko) | 2019-03-14 | 2020-12-31 | 황영식 | 축사 공기 정화장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100860077B1 (ko) | 무기 및 유기 악취 탈취장치 | |
JP5739191B2 (ja) | 散水式浄化装置用保水体、散水式浄化装置および散水式浄化装置の運転方法 | |
KR20110038500A (ko) | 세정탑을 이용한 발효건조실과 축사의 오염공기 탈취장치 | |
KR101860480B1 (ko) | 축사 관리 시스템 | |
JPH11169654A (ja) | 循環式微生物脱臭装置 | |
CN108633748A (zh) | 养殖舍末端臭气防控系统及方法 | |
KR101248110B1 (ko) | 액비를 이용한 악취 저감 돈사 세정 순환 시스템 | |
KR200446051Y1 (ko) | 축분뇨 악취 제거 장치 | |
KR20080111356A (ko) | 발효조의 공기 순환시스템 | |
EP1416229A2 (en) | Plant based system for abatement of gaseous ammonia contamination | |
JP2017023206A (ja) | 畜産環境保全設備 | |
JP2011194374A (ja) | 換気扇を利用した脱臭装置 | |
KR200445643Y1 (ko) | 축분뇨 악취 제거 장치 | |
KR200446050Y1 (ko) | 축분뇨 악취 제거 장치 | |
JP2011056339A (ja) | 脱臭装置 | |
KR101497273B1 (ko) | 밀폐형 순환 타입의 미생물 친환경적 바이오필터 | |
WO2020184159A1 (ja) | 微生物脱臭装置及び脱臭処理システム | |
Janni et al. | Air quality education in animal agriculture: biofilters for odor and air pollution mitigation in animal agriculture | |
JP2007289048A (ja) | 畜舎 | |
KR102282157B1 (ko) | 축사의 악취물질 제거 장치 및 이를 이용한 악취물질 제거 방법 | |
JP2004181382A (ja) | ヤシガラを用いた生物脱臭方法及び装置 | |
US20120067293A1 (en) | Biofiltration Applicator for Controlling and Accessing the Initial Point of Contact | |
KR100779556B1 (ko) | 축산 악취 제거용 탈취 시스템 | |
KR20060007883A (ko) | 친환경 축사 구조 | |
KR100998193B1 (ko) | 모듈형 상향류 바이오 탈취장치 |