JP2011194109A - プロジェクターを用いたライン表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】競技種目を変更した際に、容易にラインを変更することが可能なライン表示システムを提供する。
【解決手段】ライン表示システム1は、光透過性を有する床500と、床500に対して下方からライン画像の投写を行うように設置されるプロジェクター100と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】ライン表示システム1は、光透過性を有する床500と、床500に対して下方からライン画像の投写を行うように設置されるプロジェクター100と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、プロジェクターを用いたライン表示システムに関する。
体育館や競技場等では、様々な競技が行われるため、競技種目に応じてラインを設置していた。従来、ラインの設置は、石灰やペイントを用いたり、布や紐等を使用したりしており、異なる競技を行う場合には、ラインを消去したり撤去したりして、新たにラインを設置しなおしていた。しかし、このように、ラインを消去したり撤去したりして、設置しなおすのは、手間が掛かるという課題があった。また、体育館や競技場に、予め複数の競技種目のためのラインを混在させて設置している場合もあったが、競技者が混乱してしまう場合があった。
特許文献1には、多目的競技場において、予め競技場に埋設された無線ICタグと、無線ICタグを読み取り可能な可搬型コンピューターとを利用して、競技毎に異なるフィールドラインを設置する作業を支援するシステムが開示されている。
しかしながら、特許文献1のライン設置支援システムでは、ラインを設置しなおす手間を低減することはできないという問題があった。また、無線ICタグを埋設しなければならないため、予め決められた競技にしか対応できないという問題もあった。よって、競技種目を変更した際に、容易にラインを変更することが可能なライン設置システム(ライン表示システム)が求められていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るライン表示システムは、競技種目に対応したコートあるいはフィールドを表すライン画像を床面に表示するライン表示システムであって、光透過性を有する床と、前記床に対して下方から前記ライン画像の投写を行うように設置されるプロジェクターと、を備えることを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、プロジェクターは、光透過性を有する床に対して下方からライン画像の投写を行うように設置される。つまり、プロジェクターによって床にライン画像が表示(投写)される。これにより、プロジェクターが投写するライン画像を変更することによって、競技種目の変更に容易に対応することができる。
[適用例2]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記ライン画像の情報としてのライン情報を前記プロジェクターに供給するライン情報供給装置をさらに有し、前記プロジェクターは、前記ライン情報供給装置から供給された前記ライン情報に基づいて、前記ライン画像を投写することを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、ライン情報供給装置を有する。ライン情報供給装置は、プロジェクターにライン情報を供給する。そして、プロジェクターは、供給されたライン情報に基づいてライン画像を投写する。これにより、ライン表示システムは、ライン情報供給装置によって、容易にライン情報の変更や追加を行うことが可能になる。そして、プロジェクターは、ライン情報供給装置から供給されたライン情報に基づいてライン画像を投写すればよいため、プロジェクターの構成を簡易化することができる。
[適用例3]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記プロジェクターは、前記ライン画像の情報としてのライン情報を記憶するライン情報記憶部を有し、前記プロジェクターは、前記ライン情報記憶部に記憶された前記ライン情報に基づいて、前記ライン画像を投写することを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、プロジェクターは、ライン情報記憶部を有する。ライン情報記憶部は、ライン情報を記憶する。そして、プロジェクターは、ライン情報に基づいてライン画像を投写する。これにより、プロジェクターにライン情報が記憶されているため、プロジェクターにライン情報を供給するための装置を接続する必要がなく、ライン表示システムを簡易化することができる。
[適用例4]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記ライン情報記憶部は、前記ライン情報を複数記憶できるように構成され、前記プロジェクターは、前記ライン情報記憶部に記憶された複数の前記ライン情報のうち、1つを選択する選択操作を受け付ける選択操作受付部をさらに有し、前記プロジェクターは、前記選択操作受付部によって選択された前記ライン情報に基づいて、前記ライン画像を投写することを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、プロジェクターのライン情報記憶部は、ライン情報を複数記憶する。また、プロジェクターは、選択操作受付部を有する。選択操作受付部は、複数のライン情報のうち、1つを選択する選択操作を受け付ける。そして、プロジェクターは、選択されたライン情報に基づいてライン画像を投写する。これにより、プロジェクターに複数のライン情報が記憶されているため、プロジェクターにライン情報を供給するための装置を接続する必要がなく、ライン表示システムを簡易化することができる。
[適用例5]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記床は、光透過性を有する光透過層と、入射した光を拡散させる光拡散層とを有することを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、床は、光透過層と光拡散層とを有する。これにより、プロジェクターから投写されたライン画像の光が透過および拡散されるため、床の上方からのライン画像の視認性が向上する。
[適用例6]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記光透過層は、ポリカーボネートを有する樹脂により構成されることを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、光透過層は、ポリカーボネートを有する樹脂により構成される。ポリカーボネートは、光透過性が高いため光透過層として好適である。また、ポリカーボネートは、耐衝撃性に優れ、難燃性であるため、床材として好適である。
[適用例7]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記光透過層は、強化ガラスを有して構成されることを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、光透過層は、強化ガラスを有して構成される。強化ガラスは、光透過性が高いため光透過層として好適である。また、強化ガラスは、硬度が高く傷が付きにくいため、床材として好適である。
[適用例8]上記適用例に係るライン表示システムにおいて、前記床は、上面に保護層をさらに有することを特徴とする。
このようなライン表示システムによれば、床は、上面に保護層を有する。これにより、床の上面は保護されるため、競技等によって光透過層や光拡散層に傷が付くことを低減することができる。
以下、実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、ライン情報供給装置としてパーソナルコンピューター(以降、「PC」と呼ぶ)300を有し、そのPC300から供給されるライン情報に基づいてライン画像を投写するライン表示システムについて説明する。
第1の実施形態では、ライン情報供給装置としてパーソナルコンピューター(以降、「PC」と呼ぶ)300を有し、そのPC300から供給されるライン情報に基づいてライン画像を投写するライン表示システムについて説明する。
図1は、第1の実施形態に係るライン表示システムによってライン画像が投写されている競技場(体育館G)の状態を側方から見た説明図である。図1に示すように、本実施形態のライン表示システム1は、プロジェクター100とPC300と体育館Gの床500とによって構成されている。また、図1には競技者Hが表されている。
プロジェクター100は、ケーブルCBを介してPC300と接続されている。そして、プロジェクター100は、体育館Gの床500の下方の略中央に、後述する投写レンズ13が床500の裏面に正対するように設置されている。そして、プロジェクター100は、PC300から供給されるライン画像の画像情報に基づいて、画像光を床500に対して下方から投写する。
ここで、床500について説明する。
図2は、床500の断面図である。図2に示すように、床500は、下方から順に光透過層501、光拡散層502、光透過層503、および保護層504により構成されている。
図2は、床500の断面図である。図2に示すように、床500は、下方から順に光透過層501、光拡散層502、光透過層503、および保護層504により構成されている。
本実施形態では、光透過層501および光透過層503は、光透過性が高いポリカーボネートを有する樹脂により構成されている。なお、光透過層501および光透過層503は、強化ガラスにより構成されていてもよい。
また、光拡散層502は、炭酸カルシウムや二酸化ケイ素等の拡散材と、ポリエチレン等とを混合して得られる合成樹脂により構成されている。このような構成により光拡散層502は、入射された光を拡散させる。なお、拡散材として利用できる物質は、炭酸カルシウムや二酸化ケイ素等の無機材料には限定されず、アクリル系樹脂等の有機材料も利用可能である。拡散材の粒径は、1〜50μm程度が好適である。また、これらの拡散材を含む合成樹脂から製造されたフィルムや板材を光拡散層502とすることも可能である。また、これらの拡散材を混ぜた塗料を光透過層501や光透過層503に塗布する方法でも、光拡散層502を形成することができる。
保護層504は、ウレタンやアクリル等の合成樹脂を有し、光透過性のある皮膜により構成されている。本実施形態では、このような皮膜は、ワックスとして光透過層503に塗布されている。
プロジェクター100によって下方から投写された画像光は、床500の光透過層501を透過して、光拡散層502により拡散され、さらに光透過層503および保護層504を透過することで、床500に画像として表示される。そして、競技者や観戦者は、床500の上方からライン画像を視認することができる。
図3は、本実施形態に係るライン表示システム1によってライン画像が投写されている体育館Gの床500を上方から見た説明図である。図3では、バスケットボールのコートのライン画像が投写されている。プロジェクター100が投写したライン画像は、床500上でラインLとして表示される。なお、ライン表示システム1は、バスケットボールのコートのラインL以外にも、様々な競技種目のコートのラインを表示させることができる。
次に、本実施形態に係るライン表示システム1が有するプロジェクター100およびPC300について説明する。
図4は、本実施形態に係るプロジェクター100の概略構成を示すブロック図である。図4を使用して、プロジェクター100の内部構成について説明する。
図4は、本実施形態に係るプロジェクター100の概略構成を示すブロック図である。図4を使用して、プロジェクター100の内部構成について説明する。
プロジェクター100は、画像投写部10、制御部20、操作受付部21、制御情報入出力部22、光源制御部23、画像情報入力部31、画像処理部32等を備えている。
画像投写部10は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電型光源や、LED(Light Emitting Diode)やレーザー等の固体光源からなる光源11と、光源11から射出される光を変調する光変調装置としての液晶ライトバルブ12と、液晶ライトバルブ12から射出される変調光を投写する投写レンズ13と、液晶ライトバルブ12を駆動するライトバルブ駆動部14とを備えている。
液晶ライトバルブ12は、一対の透明基板間に液晶が封入された透過型液晶パネル等によって構成される。ライトバルブ駆動部14の駆動によって、液晶ライトバルブ12の各画素に画像信号に応じた駆動電圧が印加されると、各画素は、画像信号に応じた光透過率で光源光を透過させる。
光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12を透過することによって変調され、変調後の光が投写レンズ13によって投写されることにより、床500に画像情報(ライン情報)に応じた画像(ライン画像)が表示される。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)、各種データの一時記憶等に用いられるRAM(Random Access Memory)、および、マスクROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリー、FeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の不揮発性のメモリー等(いずれも図示せず)を備え、コンピューターとして機能するものである。制御部20は、CPUが不揮発性のメモリーに記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、プロジェクター100の動作を統括制御する。
操作受付部21は、プロジェクター100に対する各種の入力操作を受け付けるための複数のキー等を備えている。操作受付部21が備えるキーとしては、電源のオン/オフを行うための「電源キー」や、入力ソースを切り換えるための「入力切換キー」、各種設定を行うためのメニュー画面の表示/非表示を切り換える「メニューキー」、メニュー画面におけるカーソルの移動に用いられる「カーソルキー」、各種設定を決定するための「決定キー」等がある。
ユーザーが操作受付部21を操作すると、操作受付部21は、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部20に出力する。なお、操作受付部21は、リモコン信号受信部(図示せず)と遠隔操作が可能なリモートコントローラー(図示せず)を有した構成としてもよい。この場合、リモートコントローラーは、ユーザーの操作内容に応じた赤外線等の操作信号を発し、リモコン信号受信部がこれを受信して制御部20に伝達する。なお、操作信号は赤外線には限定せず、電波による無線通信信号等としてもよい。
制御情報入出力部22は、PC300からプロジェクター100にケーブルCB2を介して送信される制御情報や、プロジェクター100からPC300に送信される応答情報等を入出力するための入出力端子(図示せず)を備える。入出力端子としては、例えばRS−232C等のシリアル通信規格の入出力端子とする。入出力端子によって入力された制御情報は、制御部20に伝達される。制御情報としては、操作受付部21が受け付ける各種キーに相当する操作信号や、プロジェクター100の状態を取得するための状態取得信号等がある。また、制御部20は、入出力端子を介して応答情報等をPC300に出力する。応答情報としては、状態取得信号に対する応答信号等がある。
光源制御部23は、制御部20の指示に基づいて、光源11に対する電力の供給と停止とを制御し、光源11の点灯および消灯を切り換える。
画像情報入力部31には、PCやビデオ再生装置、メモリーカード、USBストレージ、デジタルカメラ等、外部の画像供給装置(図示せず)とケーブルを介した接続を行うための各種の画像入力端子(図示せず)が備えられており、画像供給装置から画像情報(ライン情報)が入力される。本実施形態では、画像供給装置はPC300としており、PC300からケーブルCB1を介してライン情報を入力する。画像情報入力部31は、入力されるライン情報を、画像処理部32で処理可能な形式のライン画像データに変換して、画像処理部32に出力する。
画像処理部32は、画像情報入力部31から入力されるライン画像データを、液晶ライトバルブ12の各画素の階調を表す画像データに変換する。ここで、変換された画像データは、液晶ライトバルブ12のすべての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素を透過する光の強弱(階調)が規定される。また、画像処理部32は、制御部20の指示に基づき、変換した画像データに対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合い等を調整するための画質調整処理等を行う。さらに、画像処理部32では、必要に応じてOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を画像データに重畳する処理を行う。画像処理部32で処理された画像データは、ライトバルブ駆動部14に出力される。
ライトバルブ駆動部14が、画像処理部32から入力される画像データに従って液晶ライトバルブ12を駆動すると、液晶ライトバルブ12は、光源11から入射する光を、画像データに応じて画像光に変調し、この画像光が投写レンズ13から投写される。
PC300は、パーソナルコンピューターである。PC300は記憶部300aとユーザーインターフェイス300bとを有しており、ライン画像の情報としてのライン情報を記憶する。記憶部300aには、様々な競技種目に応じた複数のライン情報が記憶されている。PC300は、記憶部300aに記憶されたライン情報のうち、ユーザーインターフェイス300bを通じてユーザーが選択したライン情報を、プロジェクター100の画像情報入力部31に出力する。記憶部300aとして、ハードディスクドライブや、不揮発性半導体メモリーのほか、各種の光ディスクを採用することができる。ユーザーインターフェイス300bは、キーボードやマウスなどの入力装置と、液晶ディスプレイ等の表示装置とを含む。なお、ユーザーインターフェイス300bは、入力装置と表示装置とが一体化されたタッチパネルであってもよい。
また、PC300は、ユーザーによる操作に基づき、プロジェクター100の制御情報入出力部22に対して制御情報を出力したり、応答情報を入力したりすることで、プロジェクター100の動作を制御する。
上述したライン表示システム1では、プロジェクター100はPC300から入力されるライン情報に基づいてライン画像を投写して、床500にラインLを表示することができる。
上述した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)ライン表示システム1が有するプロジェクター100は、床500に対して下方からライン画像を投写する。これにより、プロジェクター100が投写するライン画像を変更することで、競技種目の変更に容易に対応することが可能となる。また、複数の競技種目のためのラインを混在させて設置する必要がないため、競技者が混乱してしまう事態を回避することができる。また、競技者や観戦者は、下方から投写されて床500に表示されたラインLを上方から目視するため、ラインLの視認性が向上する。
(1)ライン表示システム1が有するプロジェクター100は、床500に対して下方からライン画像を投写する。これにより、プロジェクター100が投写するライン画像を変更することで、競技種目の変更に容易に対応することが可能となる。また、複数の競技種目のためのラインを混在させて設置する必要がないため、競技者が混乱してしまう事態を回避することができる。また、競技者や観戦者は、下方から投写されて床500に表示されたラインLを上方から目視するため、ラインLの視認性が向上する。
(2)ライン表示システム1は、ライン情報を複数記憶したPC300を有する。そして、PC300は、プロジェクター100にライン情報を供給し、プロジェクター100は、供給されたライン情報に基づいてライン画像を投写する。また、PC300は、プロジェクター100を、制御情報によって制御することが可能である。これにより、PC300に複数のライン情報を記憶させることによって、容易にライン情報の変更や追加を行うことが可能になる。また、プロジェクター100は、PC300から供給されたライン情報に基づいてライン画像を投写すればよいため、プロジェクター100の内部構成を簡易化することができる。さらに、PC300は、プロジェクター100から離れた位置からプロジェクター100の動作を制御することができるため、利便性が高い。
(3)ライン表示システム1によって表示されたラインLは、石灰やペイントで設置されたラインと異なり、磨耗等によって消えることがない。
(4)ライン表示システム1において、床500は、光透過層501,503と光拡散層502とを有する。これにより、プロジェクター100から投写されたライン画像の光が透過および拡散されるため、床500の上方からのライン画像の視認性が向上する。
(5)ライン表示システム1において、床500は、上面に保護層504を有する。これにより、床500の上面は保護されるため、競技等が行われることによって光透過層503に傷が付くことを低減できる。
(6)ライン表示システム1において、光透過層501,503は、ポリカーボネートを有する樹脂により構成される。ポリカーボネートは、光透過性が高いため光透過層として好適である。また、ポリカーボネートは、耐衝撃性に優れ、難燃性である。また、比重が小さいため、床材として好適である。
また、光透過層501,503は、強化ガラスを有して構成されてもよい。強化ガラスは、光透過性が高いため光透過層として好適である。また、強化ガラスは、硬度が高く傷が付きにくいため、床材として好適である。また、ポリビニルブチラール樹脂等を主成分とする中間膜を有する合わせ強化ガラスは、割れにくく、破損した場合にも破片が飛散しにくいため、床材として好適である。
また、光透過層501,503は、強化ガラスを有して構成されてもよい。強化ガラスは、光透過性が高いため光透過層として好適である。また、強化ガラスは、硬度が高く傷が付きにくいため、床材として好適である。また、ポリビニルブチラール樹脂等を主成分とする中間膜を有する合わせ強化ガラスは、割れにくく、破損した場合にも破片が飛散しにくいため、床材として好適である。
(7)ライン表示システム1において、保護層504は、ウレタンやアクリル等の合成樹脂を有する皮膜により構成される。これにより、光透過層503を傷や汚れから守ると同時に、光沢を与えることができる。さらに、このような合成樹脂を有する皮膜は、傷や汚れが付いた場合にも、磨くことで光沢を回復することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。
以下、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、ライン情報を記憶可能なプロジェクターを有するライン表示システムについて説明する。
図5は、第2の実施形態に係るライン表示システム2によってライン画像が投写されている競技場(体育館G)を側方から見た説明図である。図5に示すように、本実施形態のライン表示システム2は、プロジェクター200と体育館Gの床500とによって構成されており、第1の実施形態のライン表示システム1が備えていたPC300を備えないものとする。また、図5には競技者Hが表されている。
プロジェクター200は、第1の実施形態のライン表示システム1と同様に、体育館Gの床500の下方の略中央に、床500に正対するように設置されている。そして、プロジェクター200は、画像光を床500に対して下方から投写する。床500の構成は、第1の実施形態と同様とする。
プロジェクター200によって下方から投写された画像光は、床500の光透過層501を透過して、光拡散層502により拡散され、さらに光透過層503および保護層504を透過することで、床500に画像として表示される。そして、競技者や観戦者は、床500の上方からライン画像を視認することができる。
図6は、本実施形態に係るプロジェクター200の概略構成を示すブロック図である。図6を使用して、プロジェクター200の内部構成について説明する。
第2の実施形態に係るプロジェクター200は、図4で示した第1の実施形態に係るプロジェクター100が備えている画像情報入力部31、および制御情報入出力部22を備えないものとする。そして、プロジェクター200は、ライン情報記憶部33、およびライン情報選択部34を備えるものとする。その他の構成は、図4で示した第1の実施形態に係るプロジェクター100と同様である。また、各構成部の符号も同様とする。
以降、第1の実施形態との差異について説明する。
以降、第1の実施形態との差異について説明する。
操作受付部21は、第1の実施形態のプロジェクター100が備えるキーに加えて、投写するライン画像を切り換えるための「ライン画像切換キー」を備えている。なお、ライン画像切換キーを備える操作受付部21が、選択操作受付部に相当する。
ライン情報記憶部33は、ライン画像の情報としてのライン情報を記憶する。ライン情報記憶部33には、様々な競技種目に応じた複数のライン情報が記憶されている。そして、ライン情報記憶部33は、ライン情報選択部34から指示されたライン情報を、画像処理部32で処理可能な形式のライン画像データに変換して、ライン情報選択部34に出力する。
ライン情報選択部34は、複数のライン情報のうち、制御部20の指示に基づく1つのライン情報を選択してライン情報記憶部33からライン画像データとして入力し、このライン画像データを、画像処理部32に出力する。ユーザーが、操作受付部21に備わるライン画像切換キーを操作して所望のライン情報を指定すると、制御部20は、指定されたライン情報に基づくライン画像データが画像処理部32に出力されるよう、ライン情報選択部34に指示をする。
上述したライン表示システム2では、プロジェクター200に記憶されているライン情報に基づいて、ライン画像を投写して、床500にラインを表示することができる。
上述した第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)、(3)、(4)、(5)、(6)、および(7)と同様の効果を奏することができる。他に以下の効果が得られる。
(1)ライン表示システム2が有するプロジェクター200は、ライン情報を複数記憶するライン情報記憶部33を有し、ユーザーは、複数のライン情報のうち、1つを選択することができる。そして、プロジェクター200は、選択されたライン情報に基づいてライン画像を投写する。これにより、プロジェクター200にライン情報を供給するための装置を接続する必要がなく、ライン表示システム2を簡易化することができる。
(1)ライン表示システム2が有するプロジェクター200は、ライン情報を複数記憶するライン情報記憶部33を有し、ユーザーは、複数のライン情報のうち、1つを選択することができる。そして、プロジェクター200は、選択されたライン情報に基づいてライン画像を投写する。これにより、プロジェクター200にライン情報を供給するための装置を接続する必要がなく、ライン表示システム2を簡易化することができる。
なお、上述した実施形態に限定されず、種々の変更や改良等を加えて実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)上記実施形態では、プロジェクター100,200は、体育館Gの床500の下方の略中央に、床500に正対するように設置するものとしたが、体育館Gの床500の下方に傾斜した状態で設置してもよい。こうすれば、プロジェクター100,200の設置位置の自由度が向上する。
図7は、床500の斜め下方からライン画像を投写した場合のライン表示システム3の説明図である。図7に示すように、ライン表示システム3では、プロジェクター100は、床500の下方の右側に、傾斜した状態で設置され、ライン画像を床500に投写している。なお、プロジェクター100が床500に対して斜め方向からライン画像の投写を行うと、投写画像が傾斜方向に拡大してしまう歪(台形歪)が発生する。この場合には、プロジェクター100に台形歪補正部(図示せず)を備えて、台形歪を抑制するために、画像データの補正(台形歪補正)を行う。台形歪補正とは、画像データから画素値の間引きを行って、傾斜方向に向かうほど投写画像を縮小させるものである。このような台形歪補正を行うことで、床500に略矩形のライン画像を投写することができる。
図7は、床500の斜め下方からライン画像を投写した場合のライン表示システム3の説明図である。図7に示すように、ライン表示システム3では、プロジェクター100は、床500の下方の右側に、傾斜した状態で設置され、ライン画像を床500に投写している。なお、プロジェクター100が床500に対して斜め方向からライン画像の投写を行うと、投写画像が傾斜方向に拡大してしまう歪(台形歪)が発生する。この場合には、プロジェクター100に台形歪補正部(図示せず)を備えて、台形歪を抑制するために、画像データの補正(台形歪補正)を行う。台形歪補正とは、画像データから画素値の間引きを行って、傾斜方向に向かうほど投写画像を縮小させるものである。このような台形歪補正を行うことで、床500に略矩形のライン画像を投写することができる。
(変形例2)上記実施形態では、プロジェクター100,200は、体育館Gの床500の下方の略中央に、床500に正対するように設置するものとしたが、鏡を使用して投写する画像光を反射させることによって、プロジェクター100,200の投写レンズ13を床500に正対させずに設置してもよい。こうすれば、プロジェクター100,200の設置位置の自由度が向上する。また、鏡の角度等を変化させることで、床500に対する投写位置(ラインの表示位置)を容易に変更することできる。また、プロジェクター100,200を立てて設置しなくてもよいため、床500とプロジェクター100,200との距離を短くすることができる。
図8は、鏡を使用してライン画像を投写した場合のライン表示システム4の説明図である。図8に示すように、ライン表示システム4では、プロジェクター100の投写方向の前方に鏡400が設置されている。これにより、プロジェクター100から投写されたライン画像の画像光は、鏡400で反射されて床500に投写される。
図8は、鏡を使用してライン画像を投写した場合のライン表示システム4の説明図である。図8に示すように、ライン表示システム4では、プロジェクター100の投写方向の前方に鏡400が設置されている。これにより、プロジェクター100から投写されたライン画像の画像光は、鏡400で反射されて床500に投写される。
(変形例3)上記実施形態では、1つのプロジェクターによってライン画像を投写するものとしたが、これに限定するものではなく、複数のプロジェクターを用いてもよい。複数のプロジェクターから投写されるライン画像を重畳(いわゆるスタック投写)すれば、表示されるラインを鮮明にすることができる。また、複数のプロジェクターから投写されるライン画像をそれぞれ異なる位置に投写すれば、床500の広い範囲にラインを表示することができる。
(変形例4)上記実施形態では、床500は、光透過層501、光拡散層502、光透過層503、および保護層504により構成されるものとしたが、これに限定するものではない。少なくとも、光透過層501または光透過層503と、光拡散層502とを備える構成であればよい。
(変形例5)上記第1の実施形態では、プロジェクター100は、PC300とケーブルCB(CB1,CB2)を介して画像情報や制御情報の入出力を行うものとしたが、電波等による無線通信によって画像情報や制御情報の入出力の通信を行ってもよい。こうすれば、プロジェクター100およびPC300の設置位置の自由度が向上する。
(変形例6)上記第1の実施形態では、プロジェクター100は、RS−232Cによって、PC300と制御情報の入出力の通信を行うものとしたが、TCP/IPやUSB(Universal Serial Bus)等の通信によって制御情報の入出力を行ってもよい。
(変形例7)上記実施形態では、保護層504は、ウレタンやアクリル等の合成樹脂を有する皮膜(ワックス)としたが、蝋等の水性ワックスとしてもよい。このような水性ワックスは、環境負荷が低く、且つ、塗り直しや磨き等のメンテナンスが容易である。また、保護層504は、シリコン、チタン、セラミック等のハード系ワックスとしてもよい。このようなハード系ワックスは、耐久性が高いという利点がある。
(変形例8)上記第1の実施形態では、ライン情報供給装置はPC300としたが、PCに限定するものではなく、他の画像供給装置としてもよい。例えば、ビデオ再生装置等としてもよい。また、制御情報を送信することによってプロジェクター100の動作を制御する装置もPCに限定するものではなく、他の電子機器によってプロジェクター100を制御してもよい。
(変形例9)上記実施形態では、床500を有する競技場を体育館Gとしたが、体育館に限定するものではなく、スポーツジム等としてもよい。また、床(地面)に下方からライン画像を投写可能であれば、屋外の競技場であってもよい。
(変形例10)上記実施形態では、ライン表示システム1,2は、ライン画像を投写するものとしたが、ライン画像に加えて、広告の画像等を投写してもよい。例えば、スポンサーである企業の広告を投写して床500に表示することで、競技の観戦者に対する宣伝効果を得ることができる。
(変形例11)上記実施形態のプロジェクター100,200では、光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブ12を用いているが、反射型の液晶ライトバルブ等、反射型の光変調装置を用いることも可能である。また、入射した光の射出方向を、画素としてのマイクロミラー毎に制御することにより、光源から射出した光を変調する微小ミラーアレイデバイス等を用いることもできる。
1,2,3,4…ライン表示システム、10…画像投写部、11…光源、12…液晶ライトバルブ、13…投写レンズ、14…ライトバルブ駆動部、20…制御部、21…操作受付部、22…制御情報入出力部、23…光源制御部、31…画像情報入力部、32…画像処理部、33…ライン情報記憶部、34…ライン情報選択部、100,200…プロジェクター、300…PC、300a…記憶部、400…鏡、500…床、501…光透過層、502…光拡散層、503…光透過層、504…保護層、CB…ケーブル。
Claims (8)
- 競技種目に対応したコートあるいはフィールドを表すライン画像を床面に表示するライン表示システムであって、
光透過性を有する床と、
前記床に対して下方から前記ライン画像の投写を行うように設置されるプロジェクターと、
を備えることを特徴とするライン表示システム。 - 請求項1に記載のライン表示システムであって、
前記ライン画像の情報としてのライン情報を前記プロジェクターに供給するライン情報供給装置をさらに有し、
前記プロジェクターは、前記ライン情報供給装置から供給された前記ライン情報に基づいて、前記ライン画像を投写することを特徴とするライン表示システム。 - 請求項1に記載のライン表示システムであって、
前記プロジェクターは、前記ライン画像の情報としてのライン情報を記憶するライン情報記憶部を有し、
前記プロジェクターは、前記ライン情報記憶部に記憶された前記ライン情報に基づいて、前記ライン画像を投写することを特徴とするライン表示システム。 - 請求項3に記載のライン表示システムであって、
前記ライン情報記憶部は、前記ライン情報を複数記憶できるように構成され、
前記プロジェクターは、前記ライン情報記憶部に記憶された複数の前記ライン情報のうち、1つを選択する選択操作を受け付ける選択操作受付部をさらに有し、
前記プロジェクターは、前記選択操作受付部によって選択された前記ライン情報に基づいて、前記ライン画像を投写することを特徴とするライン表示システム。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のライン表示システムであって、
前記床は、光透過性を有する光透過層と、入射した光を拡散させる光拡散層とを有することを特徴とするライン表示システム。 - 請求項5に記載のライン表示システムであって、
前記光透過層は、ポリカーボネートを有する樹脂により構成されることを特徴とするライン表示システム。 - 請求項5に記載のライン表示システムであって、
前記光透過層は、強化ガラスを有して構成されることを特徴とするライン表示システム。 - 請求項5乃至7のいずれか一項に記載のライン表示システムであって、
前記床は、上面に保護層をさらに有することを特徴とするライン表示システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010065862A JP2011194109A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | プロジェクターを用いたライン表示システム |
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JP (1) | JP2011194109A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101982644B1 (ko) * | 2018-09-21 | 2019-05-27 | 주식회사 필드원종합건설 | 넥스트 플로어 시공방법 및 그에 따른 넥스트 플로어 |
-
2010
- 2010-03-23 JP JP2010065862A patent/JP2011194109A/ja not_active Withdrawn
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