JP2011193930A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】全ての照射可能期間で第1の時間(立ち上がり時間Tr)及び第2の時間(立ち下がり時間Tf)を確保することにより、放射線画像のムラを抑制する。
【解決手段】照射可能期間で照射される放射線の目標照射量が、第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より小さいか否かを判定し(112)、小さいと判定された場合には、撮影を行うときに、目標値Kを減少させることにより、照射可能期間で照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで立ち下げ、かつ照射可能期間で照射される放射線の照射量が、目標照射量となるように放射線源14を制御する。
【選択図】図10
【解決手段】照射可能期間で照射される放射線の目標照射量が、第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より小さいか否かを判定し(112)、小さいと判定された場合には、撮影を行うときに、目標値Kを減少させることにより、照射可能期間で照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで立ち下げ、かつ照射可能期間で照射される放射線の照射量が、目標照射量となるように放射線源14を制御する。
【選択図】図10
Description
本発明は、放射線画像撮影装置に関する。
従来、放射線撮影では、被写体を透過した際に発生する放射線の散乱成分による放射線画像のコントラスト低下を防ぐため、被写体と撮影面との間に散乱線除去用のグリッドを入れて撮影が行われている。
このグリッドとは、例えば、放射線の吸収率が大きい吸収部(所謂はく)と放射線の吸収率が小さい透過部とが所定のピッチで交互に設けられたものである。
しかし、このようなグリッドを入れて撮影を行った場合、放射線画像にグリッドの吸収部と透過部に対応して周期的な筋(所謂、グリッド縞)が残り、この筋に起因したモアレが発生する場合がある。このため、グリッドを入れての撮影では、通常、撮影面に対してグリッドを相対的に往復移動させる移動機構(所謂、ブッキー)を用いてグリッドを振動させながら撮影を行っている。
このようにグリッドを往復運動させた場合、グリッド縞の発生を低減させることができる。
また、従来、放射線を照射する際に、照射開始時においては照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に0から目標値まで増加させる立ち上がり時間Tr、及び照射終了時においては照射される単位時間あたりの量を徐々に目標値から0になるまで減少させる立ち下がり時間Tfを以下の式(1)で表すように制御することにより、グリッドのムラを抑制(ムラの発生を抑制)する技術が記載されている(例えば特許文献1参照)。
Tr,Tf=グリッドのピッチ(μm)÷グリッドの移動速度(μm/s)×N(整数)・・・式(1)
また、グリッドを往復運動させた場合に、その往復運動の移動範囲の両端部分ではグリッドが停止することから、放射線画像のムラを抑制するために、その両端部分を除いた期間を放射線の照射可能期間とし、複数の照射可能期間で複数回放射線を照射することにより放射線画像を撮影する技術が知られている。
米国特許第6625253号明細書
ここで、複数の照射可能期間の各々において、上記特許文献1に記載の技術を適用して、照射開始時においては単位時間あたりの放射線の照射量が0から所定の目標値になるまでの時間を上記立ち上がり時間Tr、照射終了時においては単位時間あたりの放射線の照射量が目標値から0になるまでの時間を上記立ち下がり時間Tfとするように放射線の照射を制御することが考えられる。
しかしながら、このような場合には、図20に示すように、立ち上がり時間Tr及び立ち下がり時間Tfを確保できない照射可能期間70が存在するような状況が発生することがある。これは、照射可能期間70では、グリッドのピッチをグリッドの移動速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間Tr(グリッドのピッチ及びグリッドの移動速度に基づいて定められた立ち上がり時間Tr)で照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に0から目標値まで増加させた場合における照射される放射線の照射量72(図21参照)と、グリッドのピッチをグリッドの移動速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間Tf(グリッドのピッチ及びグリッドの移動速度に基づいて定められた立ち下がり時間Tf)で照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に目標値から0まで減少させた場合における照射される放射線の照射量74(図21参照)との和(照射量72+照射量74)より、照射される放射線の照射量が小さいことに起因する。なお、図20には、グリッドの位置と、照射可能期間と、放射線源により放射される放射線の単位時間あたりの量が時系列で示されている。
このような立ち上がり時間Tr及び立ち下がり時間Tfを確保できなくなるような照射可能期間70が発生すると、全ての照射可能期間で立ち上がり時間Tr及び立ち下がり時間Tfを確保して放射線画像を撮影した場合と比して、放射線画像のムラが抑制されなくなる。
そこで、全ての照射可能期間で第1の時間(立ち上がり時間Tr)及び第2の時間(立ち下がり時間Tf)を確保することにより、放射線画像のムラを抑制することが望まれる。
本発明は、上記事実に鑑みて成されたものであり、全ての照射可能期間で第1の時間(立ち上がり時間Tr)及び第2の時間(立ち下がり時間Tf)を確保することにより、放射線画像のムラを抑制する放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の放射線画像撮影装置は、撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する撮影手段と、前記撮影面に対して放射線を照射する放射線源と、前記撮影面より放射線源側に配置され、放射線を吸収する部材が所定方向に所定間隔で設けられて、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドと、前記撮影面に対して前記グリッドを相対的に所定速度で前記所定方向に往復移動させる移動機構と、前記グリッドの位置が移動範囲の両端部分以外に位置するときの1つの照射可能期間で照射される放射線の照射量である目標照射量が、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を前記目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より小さいか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって小さいと判定された場合には、前記撮影手段により撮影を行うときに、前記目標値を減少させるか、または前記目標値を減少させると共に前記目標値での照射期間を変更することにより、前記照射可能期間で照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記照射可能期間で照射される放射線の照射量が、前記目標照射量となるように前記放射線源を制御する制御手段と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、放射線源から撮影面に対して放射線が照射され、撮像手段により撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像が撮像されるものとされており、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドが撮影面の放射線源側に配置され、移動機構により、撮影面に対してグリッドが相対的に往復移動される。
また、本発明は、判定手段によって、1つの照射可能期間で照射される放射線の照射量である目標照射量が、第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と、第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より小さいか否かが判定される。
そして、本発明は、制御手段により、小さいと判定された照射可能期間において撮影を行うときに、目標値を減少させるか、または目標値を減少させると共に目標値での照射期間を変更することにより、照射可能期間で照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間で立ち下げ、かつ照射可能期間で照射される放射線の照射量が、目標照射量となるように放射線源が制御される。
したがって、本発明によれば、全ての照射可能期間で第1の時間及び第2の時間が確保され、放射線画像のムラを抑制することができる。
なお、本発明は、請求項2に記載のように、前記制御手段が、前記判定手段によって小さいと判定された場合には、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記目標値である第1の所定量より小さい第2の所定量まで立ち上げた場合における照射される放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第2の所定量から立ち下げた場合における照射される放射線の照射量と、単位時間あたりの量が前記第2の所定量で前記目標値での予め定められた照射期間だけ放射線が照射された場合における放射線の照射量との第2の和が、前記目標照射量となるような前記第2の所定量を演算し、前記撮影手段により前記撮影を行う場合に、前記照射可能期間において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記第2の所定量まで立ち上げ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量に達してから前記目標値での予め定められた照射期間だけ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量となるように放射線を照射させると共に、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で第2の所定量から立ち下げるように前記放射線源を制御するようにしてもよい。
また、本発明は、請求項3に記載のように、前記判定手段が、目標放射線照射量の放射線が照射されるように複数の前記照射可能期間で前記放射線源から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、各照射可能期間で予め定められた第1の照射量の放射線が照射されるときに、前記目標放射線照射量から前記各照射可能期間で照射される放射線の総照射量を減算したときの値が前記第1の照射量未満となった際の値を前記目標照射量とし、該目標照射量が前記第1の和より小さいか否かを判定し、前記制御手段が、前記判定手段によって前記目標照射量が前記第1の和より小さいと判定された場合、前記目標照射量が前記第1の和より小さいと判定された照射可能期間において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記照射可能期間で照射される放射線の照射量が、前記目標照射量となるように前記放射線源を制御するようにしてもよい。
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明の放射線画像撮影装置は、撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する撮影手段と、前記撮影面に対して放射線を照射する放射線源と、前記撮影面より放射線源側に配置され、放射線を吸収する部材が所定方向に所定間隔で設けられて、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドと、前記撮影面に対して前記グリッドを相対的に所定速度で前記所定方向に往復移動させる移動機構と、目標放射線照射量の放射線が照射されるように、前記グリッドの位置が移動範囲の両端部分以外に位置するときの1つ以上の照射可能期間で前記放射線源から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、前記照射可能期間のなかで、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を前記目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、前記目標値を減少させるか、または前記目標値を減少させると共に前記目標値での照射期間を変更することにより、所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記所定数の照射可能期間での照射される放射線の照射量が前記目標放射線照射量となるように前記放射線源を制御する制御手段と、を備えている。
請求項4に記載の発明によれば、放射線源から撮影面に対して放射線が照射され、撮像手段により撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像が撮像されるものとされており、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドが撮影面の放射線源側に配置され、移動機構により、撮影面に対してグリッドが相対的に往復移動される。
また、本発明は、判定手段によって、照射可能期間のなかで、第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かが判定される。
そして、本発明は、制御手段により、判定手段によって第1の和より照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があると判定された場合には、目標値を減少させるか、または目標値を減少させると共に目標値での照射期間を変更することにより、所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間で立ち下げ、かつ所定数の照射可能期間での照射される放射線の照射量が目標放射線照射量となるように放射線源が制御される。
したがって、本発明によれば、全ての照射可能期間で第1の時間及び第2の時間が確保され、放射線画像のムラを抑制することができる。
なお、本発明は、請求項5に記載のように、前記制御手段が、前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記目標値である第1の所定量より小さい第2の所定量まで立ち上げた場合における照射される放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第2の所定量から立ち下げた場合における照射される放射線の照射量と、単位時間あたりの量が前記第2の所定量で前記目標値での照射期間だけ放射線が照射された場合における放射線の照射量との第2の和が、前記目標放射線照射量を前記所定数で等分した値となるような前記第2の所定量を演算し、前記撮影手段により撮影を行うときに、前記所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記第2の所定量まで立ち上げ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量に達してから前記目標値での照射期間だけ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量となるように放射線を照射させると共に、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第2の所定量から立ち下げるように前記放射線源を制御するようにしてもよい。
また、上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明の放射線画像撮影装置は、撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する撮影手段と、前記撮影面に対して放射線を照射する放射線源と、前記撮影面より放射線源側に配置され、放射線を吸収する部材が所定方向に所定間隔で設けられて、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドと、前記撮影面に対して前記グリッドを相対的に所定速度で前記所定方向に往復移動させる移動機構と、目標放射線照射量の放射線が照射されるように、前記グリッドの位置が移動範囲の両端部分以外に位置するときの1つ以上の照射可能期間で前記放射線源から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、前記照射可能期間のなかで、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を前記目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、前記目標値での照射期間を変更することにより、所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記所定数の照射可能期間での照射される放射線の照射量が前記目標放射線照射量となるように前記放射線源を制御する制御手段と、を備えている。
請求項6に記載の発明によれば、放射線源から撮影面に対して放射線が照射され、撮像手段により撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像が撮像されるものとされており、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドが撮影面の放射線源側に配置され、移動機構により、撮影面に対してグリッドが相対的に往復移動される。
また、本発明は、判定手段によって、照射可能期間のなかで、第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かが判定される。
そして、本発明は、制御手段により、判定手段によって第1の和より照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があると判定された場合には、目標値での照射期間を変更することにより、所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間で立ち下げ、かつ所定数の照射可能期間での照射される放射線の照射量が目標放射線照射量となるように放射線源が制御される。
したがって、本発明によれば、全ての照射可能期間で第1の時間及び第2の時間が確保され、放射線画像のムラを抑制することができる。
なお、本発明は、請求項7に記載のように、前記制御手段が、前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記目標値である第1の所定量まで立ち上げた場合における照射される放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第1の所定量で、変更後の照射期間である第3の時間だけ照射された場合における放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第1の所定量から立ち下げた場合における照射される放射線の照射量との第2の和が、前記目標放射線照射量を前記所定数で等分した値となるような前記第3の時間を演算し、前記撮影手段により前記撮影を行うときに、前記所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記第1の所定量まで立ち上げ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第1の所定量に達してから前記第3の時間だけ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第1の所定量となるように放射線を照射させると共に、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第1の所定量から立ち下げるように前記放射線源を制御するようにしてもよい。
また、請求項8に記載の発明の放射線画像撮影装置のように、前記放射線源を、フィラメント及びターゲットを備えると共に、前記フィラメントと前記ターゲットとに電圧が印加されると前記フィラメントから発生した電子が前記ターゲットに衝突して放射線を照射する管球を含んで構成し、前記制御手段が、前記照射可能期間以外の期間は前記電圧の印加を停止するように前記放射線源を制御するようにしてもよい。これにより、より確実に照射可能期間以外の期間での不必要な放射線の照射を抑制でき、ひいてはより確実に放射線画像のムラを抑制できる。
本発明によれば、全ての照射可能期間で第1の時間及び第2の時間が確保され、放射線画像のムラを抑制することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための各実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1には、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置10の概略構成が示され、図2には、移動機構42によるグリッド40の移動範囲が示されている。
同図に示すように、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置10は、撮影の際に被写体12が配置される天板11と、被写体12に対して放射線Xを放射する放射線源14と、撮影面20Aが天板11と対向するように配置され、当該撮影面20Aで受像された放射線を直接デジタルデータに変換するFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器20と、撮影面20Aの天板11側に配置され、放射線が被写体12を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッド40と、撮影面20Aと並んだ平面内でグリッド40を所定速度で所定方向に往復移動させる移動機構42と、を備えている。なお、グリッド40には、放射線を吸収する部材が上記所定方向に所定間隔で設けられている。この所定間隔はグリッドのピッチと称される。
放射線源14から放射された放射線は、被写体12を透過しさらにグリッド40を透過して放射線検出器20に到達する。放射線検出器20は、撮影面20Aに放射線に対して感度を有する複数のセンサ部が2次元状に設けられ、当該撮影面20Aで受像された放射線画像を撮像(撮影)する。
移動機構42は、モータが内蔵されており、モータの駆動力によりグリッド40を撮影面20Aに対して水平方向(上記所定方向)に往復移動させものとされており、また、グリッド40を往復移動させる周期を変更させることが可能とされている。なお、グリッド40を往復移動させる駆動源としては、圧電素子等の他の駆動手段を用いてもよい。
放射線源14から放射された放射線は、被写体12を透過しさらにグリッド40を透過して放射線検出器20に到達する。放射線検出器20は、撮影面20Aに放射線に対して感度を有する複数のセンサ部が2次元状に設けられ、当該撮影面20Aで受像された放射線画像を撮像(撮影)する。
移動機構42は、モータが内蔵されており、モータの駆動力によりグリッド40を撮影面20Aに対して水平方向(上記所定方向)に往復移動させものとされており、また、グリッド40を往復移動させる周期を変更させることが可能とされている。なお、グリッド40を往復移動させる駆動源としては、圧電素子等の他の駆動手段を用いてもよい。
また、本実施の形態に係る移動機構42は、後述する2つの信号配線43A、43Bが設けられており、グリッド40が往復移動させる移動範囲の一端に達したタイミングで信号配線43Aにパルス信号を出力し、グリッド40が移動範囲の他端に達したタイミングで信号配線43Bにパルス信号を出力する。
図3には、本実施の形態に係る放射線検出器20の詳細な構成の一例が示されている。
同図に示すように、放射線検出器20は、放射線に対して感度を有し、照射された放射線の線量に応じた電荷を蓄積するセンサ部22と、センサ部22に蓄積された電荷を読み出すためのTFT(Thin film transistor)スイッチ24と、を含んで構成される画素が2次元状に複数設けられている。
また、放射線検出器20には、上記TFTスイッチ24をON/OFFするための複数の走査配線26と、上記センサ部22に蓄積された電荷を読み出すための複数の信号配線28と、が互いに交差して設けられている。
各信号配線28には、当該信号配線28に接続された何れかのTFTスイッチ24がONされることによりセンサ部22に蓄積された電荷量に応じた電気信号が流れる。各信号配線28には、各信号配線28に流れ出した電気信号を検出する信号検出回路30が接続されており、各走査配線26には、各走査配線26にTFTスイッチ24をON/OFFするための制御信号を出力するスキャン信号制御装置32が接続されている。
信号検出回路30は、各信号配線28毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路を内蔵している。信号検出回路30では、各信号配線28より入力される電気信号を増幅回路により増幅して検出することにより、画像を構成する各画素の情報(画素値)として、各センサ部22に蓄積された電荷量を検出する。
この信号検出回路30及びスキャン信号制御装置32には、信号検出回路30において検出された電気信号に所定の処理を施すとともに、信号検出回路30に対して信号検出のタイミングを示す制御信号を出力し、スキャン信号制御装置32に対してスキャン信号の出力のタイミングを示す制御信号を出力する信号処理装置34が接続されている。
図4には、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置10の動作を制御する制御部50の構成が示されている。
同図に示すように、制御部50は、放射線画像撮影装置10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)52と、CPU52による各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)54と、各種制御プログラムや後述する判定処理プログラム、第1の放射線量演算処理プログラム等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)56と、各種情報を記憶するHDD(ハード・ディスク・ドライブ)58と、信号処理装置34を制御することにより放射線検出器20による撮像動作の制御する検出器制御部60と、放射線源14への電力供給を制御することにより、放射線源14からの放射線の放射を制御する線源制御部62と、指示操作を受け付ける操作パネル64に対して入力された操作指示を検出する操作入力検出部66と、移動機構42に内蔵されたモータへの電力供給を制御することにより、移動機構42によるグリッド40の往復移動動作を制御するグリッド駆動制御部68と、を備えている。
グリッド駆動制御部68は、移動機構42に設けられた2つの信号配線43A、43Bが接続され、2つの信号配線43A、43Bを介して移動機構42から出力されたパルス信号が入力する。グリッド駆動制御部68は、信号配線43A及び信号配線43Bにパルス信号がそれぞれ入力される周期からグリッド40が往復移動する周期を把握しており、また、信号配線43A及び信号配線43Bにパルス信号が入力した際に、パルス信号の入力をCPU52へ通知する。
CPU52、RAM54、ROM56、HDD58、検出器制御部60、線源制御部62、グリッド駆動制御部68、及び操作入力検出部66は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。
従って、CPU52は、RAM54、ROM56、及びHDD58に対するアクセスと、検出器制御部60を介して放射線検出器20の撮影動作の制御と、線源制御部62を介した放射線源14からの放射線の放射の制御と、グリッド駆動制御部68を介したグリッド40の移動速度の制御を各々行うことができる。また、CPU52は、グリッド駆動制御部68を介して2本の信号配線43A、43Bに入力されるパルス信号の把握と、操作入力検出部66を介した操作パネル64に対して入力された操作指示の把握と、を各々行うことができる。
図5には、本実施の形態の放射線源14の構成が示されている。同図に図示されるように、放射線源14は、筐体14A内に、フィラメントを含んで構成された陰極14Bと、ターゲット(陽極)14Cと、陰極14Bとターゲット14Cとの間に管球グリッド14Dとを備えた管球14Fを備えており、陰極14Bから放出された熱電子が陰極・陽極間の電位差により加速・集束され、かつ管球グリッド14Dによってその熱電子の量(管電流)が調整されてターゲット14Cに衝突し放射線が発生する。
本実施の形態ではこのような放射線源14を複数備えており、複数の放射線源14の各々のターゲット14Cとして用いられる金属には、例えば、タングステン、モリブデン、ロジウム等が用いられる。
放射線は、筐体14Aに設けられた窓14Eから外部へ照射される。このようにして放射線源14から放射線が照射される。
CPU52は、線源制御部62を介して陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)を制御すると共に、線源制御部62を介して管球グリッド14Dに印加する電圧をPWM制御することにより管電流(mA)を制御して、放射線源14から照射される放射線の単位時間あたりの量を制御する。
次に、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置10の作用について説明する。
本実施の形態に係る放射線画像撮影装置10は、撮影の際に、移動機構42によりグリッド40を往復移動させ、放射線源14からグリッド40が往復移動する両端部分で一時的に放射線の照射を停止させつつ放射線を照射させるようにしている。
具体的には、グリッド40を往復移動させた場合、移動機構42は、グリッド40が往復移動させる移動範囲の一端に達したタイミングで信号配線43Aにパルス信号を出力し、グリッド40が移動範囲の他端に達したタイミングで信号配線43Bにパルス信号を出力する。
制御部50では、信号配線43A、43Bにパルス信号がそれぞれ入力する周期から、グリッド40が移動範囲の一端及び他端に達するタイミングを予測し、グリッド40が往復移動する一端及び他端に達する両端部分の所定期間を放射線の照射を停止する停止期間とし、両端部分を除いた期間を放射線の照射が可能な照射する照射可能期間とする。
図6には、移動範囲内でのグリッド40の位置と停止期間及び照射可能期間の関係が示されている。
グリッド40は、往復移動する場合、一端側及び他端で移動方向が反転するため、一端側及び他端で一旦静止する。このため、グリッド40が往復移動する移動範囲の両端部分でも放射線を照射した場合、グリッド40の静止に起因して画像ムラが生じる場合がある。このため、本実施の形態では、グリッド40が往復移動する両端部分で一時的に放射線の照射を停止させつつ放射線を照射させるように制御する。
放射線画像撮影装置10は、操作パネル64に対して被写体12の放射線画像の撮影開始を指示する所定の指示操作が行われると、まず、判定処理を開始する。なお、撮影者は、被写体12の放射線画像の撮影を行う場合、操作パネル102に対して照射する目標放射線照射量を管電圧、管電流及び照射期間(mAs値)等の曝射条件で指定する。なお、「目標放射線照射量」とは、撮影全体で照射される放射線の総照射量を表す。更に、撮影者は、被写体12の放射線画像の撮影を行う場合、操作パネル102に対して、1つの(1回の)照射可能期間での照射される放射線の単位時間あたりの量の目標値K、1回の照射可能期間での照射開始時における照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に0から当該目標値Kまで増加させる第1の時間(立ち上がり時間)Tr、1回の照射可能期間での照射終了時時における照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に当該目標値Kから0まで徐々に減少させる際の第2の時間(立ち下がり時間)Tfを指定する。ここで、第1の時間Tr、第2の時間Tfは以下の式(2)で定められたものとする。また、照射可能期間での照射される放射線の単位時間あたりの量は、管電流(mA)の大きさによって決定される。
Tr,Tf=グリッドのピッチ(μm)÷グリッドの移動速度(μm/s)×N(正の整数)・・・式(2)
すなわち、第1の時間Tr、第2の時間Tfは、グリッドのピッチ(上記所定間隔)をグリッドの移動速度(上記所定速度)で除算することにより得られた時間の正の整数倍である。
なお、照射される単位時間あたりの量が目標値Kに達して、目標値Kのままで放射線を照射する時間Txは、照射可能期間から第1の時間Tr及び第2の時間Tfを減算した時間となる。
図7には、CPU52により実行される判定処理プログラムの判定処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはROM56の所定の領域に予め記憶されている。
まず、ステップ100で、変数Mの値を0に設定すると共に判定フラグ(図8参照)にNULL値を設定する。
次のステップ102では、上記第1の時間Tr、第2の時間Tf、時間Tx及び目標値Kに基づいて、1つ(1回)の照射可能期間での放射線の照射量Pを演算する。より具体的には、図9に示すように照射量Pは、以下の式(3)に従って演算される。
P=(K×Tr÷2)+K・Tx+(K×Tf÷2)・・・式(3)
次のステップ104では、目標放射線照射量の値を変数Nに設定する。
次のステップ106では、変数Nの値から上記ステップ102で演算された照射量Pを減算した値を変数Nに再設定する。次のステップ108では、変数Mの値を1インクリメントする。
次のステップ110では、変数Nの値が照射量Pの値以上であるか否かを判定する。ステップ110で、変数Nの値が照射量Pの値以上であると判定された場合には、ステップ106に戻り、上記で説明した処理を再び行う。一方、ステップ110で、変数Nの値が照射量Pの値以上でない(すなわち、変数Nの値が照射量Pの値未満である)と判定された場合には、次のステップ112へ進む。これにより、各照射可能期間で予め定められた照射量(第1の照射量)Pが照射されるときに、目標放射線照射量から各照射可能期間で照射される放射線の総照射量(P×M)を減算したときの値(ステップ110における変数Nの値)が目標照射量とされる。
ステップ112では、変数Nの値が((K×Tr÷2)+(K×Tf÷2))以上であるか否かを判定する。これによりM+1回目の照射可能期間で、第1の時間Tr及び第2の時間Tfを確保することができるか否かを判定することができる。
ステップ112で、変数Nの値が((K×Tr÷2)+(K×Tf÷2))以上であると判定された場合には、次のステップ114で、M+1回目の照射可能期間で、第1の時間Tr及び第2の時間Tfを確保することができると判定し、すなわち、上記(K×Tr÷2)と上記(K×Tf÷2)との和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間がないと判定し、図8(A)に示すように、HDD58の所定の記憶領域に設けられた1ビットの判定フラグの値を0に設定して、本判定処理を終了する。
一方、ステップ112で、変数Nの値が((K×Tr÷2)+(K×Tf÷2))以上でない(すなわち、変数Nの値が((K×Tr÷2)+(K×Tf÷2))未満である)と判定された場合には、次のステップ116で、M+1回目の照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfを確保することができないと判定し、すなわち、上記(K×Tr÷2)と上記(K×Tf÷2)との和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があると判定し、図8(B)に示すように、判定フラグの値を1に設定して、本判定処理を終了する。
以上、説明したように、判定処理によれば、目標放射線照射量の放射線が照射されるように、複数の照射可能期間の各々で放射線源14から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、複数の照射可能期間のうち、第1の時間Trで照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に0から目標値(第1の所定量)Kまで増加させた場合における照射される放射線の照射量(K×Tr÷2)と、第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に目標値Kから0まで減少させた場合における照射される放射線の照射量(K×Tf÷2)との和(第1の和)より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かを判定することができる。また、判定処理によれば、1つの照射可能期間で照射される放射線の照射量(目標照射量)が、第1の時間Trで照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に0から目標値Kまで増加させた場合における照射される放射線の照射量(K×Tr÷2)と第2の時間Tfで照射される放射線の単位時間あたりの量を徐々に目標値Kから0まで減少させた場合における照射される放射線の照射量(K×Tf÷2)との第1の和より小さいか否かを判定することができる。なお、(K×Tr÷2)を「第1の時間Trで照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値Kまで立ち上げた場合の照射量」と称すると共に、(K×Tf÷2)を「第2の時間Tfで照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値Kから立ち下げた場合の照射量」と称する。
上記の判定処理が終了すると、次に、CPU52は、第1の放射線量演算処理を実行する。図10には、CPU52により実行される第1の放射線量演算処理プログラムの第1の放射線量演算処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはROM56の所定の領域に予め記憶されている。
まず、ステップ200では、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が1であるか否かを判定する。ステップ200で判定フラグの値が1でない(すなわち0である)と判定された場合には、本第1の放射線量演算処理を終了する。
一方、ステップ200で判定フラグの値が1であると判定された場合には、次のステップ202へ進む。
ステップ202では、図11及び以下の式(4)に示すように、照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から第2の所定量Z(Z<K)まで増加させた場合における照射される放射線の照射量(Z×Tr÷2)と、照射させる放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々に第2の所定量Zから0まで減少させた場合における照射される放射線の照射量(Z×Tf÷2)と、単位時間あたりの量が第2の所定量Zで時間Tx放射線が照射された場合における放射線の照射量(Z×Tx)との和((Z×Tr÷2)+(Z×Tf÷2)+(Z×Tx))が、上記第1の和より照射される放射線の照射量が小さいと判定された照射可能期間における放射線の照射量(すなわち、上記ステップ112での判定処理に用いられた変数Nが示す放射線の照射量)となるような第2の所定量Zを演算し、HDD58の所定の領域に演算された第2の所定量Zを記憶させる。なお、第2の所定量Zは、目標値(第1の所定量)Kを減少させた値である。すなわち、ステップ202によって、目標値がKからZに減少されている。
((Z×Tr÷2)+(Z×Tf÷2)+(Z×Tx))=上記第1の和より照射される放射線の照射量が小さいと判定された照射可能期間における放射線の照射量・・・式(4)
そして、第1の放射線量演算処理を終了する。この第1の放射線量演算処理により、全ての照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfが確保されるように放射線の照射量が演算される。
そして、放射線画像撮影装置10のCPU52は、上記撮影を行う場合に、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が1であるときに、以下のように制御を行う。例えば、CPU52は、上記第1の放射線量演算処理の結果に基づいて、図12に示すように、線源制御部62を介して陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)を制御すると共に、線源制御部62を介して管球グリッド14Dに印加する電圧をPWM制御することにより管電流を制御して、放射線源14から照射される放射線の単位時間あたりの量を制御する。
図12の例では、1回目〜M回目までの照射可能期間の各々において、照射開始時では(照射開始するとき)では照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Kまで増加させ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Kに達してから時間Txの間照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Kとなるように放射線を照射させると共に、照射終了時(照射終了するとき)では照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々にKから0まで減少させるように放射線源14を制御する。また、M+1回目の照射可能期間では、照射開始時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Zまで増加させ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Zに達してから時間Txの間照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Zとなるように放射線を照射させると共に、照射終了時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々にZから0まで減少させるように放射線源14を制御する。なお、照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Kまで増加させることを、「照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで目標値Kまで立ち上げる」と称してもよく、また、照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々に目標値Kから0まで減少させることを、「照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで目標値Kから立ち下げる」と称してもよい。
また、図12に示すように、CPU52は、線源制御部62を介して照射可能期間以外の期間は陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)の印加を停止するように放射線源14を制御する。これにより、より確実に照射可能期間以外の期間での不必要な放射線の照射を抑制でき、ひいてはより確実に放射線画像のムラを抑制できる。
一方、放射線画像撮影装置10のCPU52は、上記撮影を行う場合に、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が0であるときに、以下のように制御を行う。例えば、CPU52は、線源制御部62を介して陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)を制御すると共に、線源制御部62を介して管球グリッド14Dに印加する電圧をPWM制御することにより管電流を制御して、放射線源14から照射される放射線の単位時間あたりの量を制御する。より具体的には、1回目〜M回目までの照射可能期間の各々において、照射開始時では(照射開始するとき)では照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Kまで増加させ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Kに達してから時間Txの間照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Kとなるように放射線を照射させると共に、照射終了時(照射終了するとき)では照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々にKから0まで減少させるように放射線源14を制御する。また、M+1回目の照射可能期間では、目標放射線照射量からM回目の照射可能期間までに照射された放射線の照射量を減算した分だけ放射線が照射されるように、放射線源14を制御する。
以上、本実施の形態の放射線画像撮影装置10について説明した。本実施の形態によれば、照射可能期間で照射される放射線の照射量が上記第1の和より小さいと判定処理で判定されて判定フラグに1の値が設定された場合には、この小さいと判定された照射可能期間において撮影を行うときに、目標値を減少(上記の例ではKからZに減少)させることにより、照射される放射線の単位時間あたりの量を照射開始するときに第1の時間Trで目標値Zまで立ち上げ、照射終了するときに第2の時間Tfで目標値Zから立ち下げ、かつ照射される放射線の照射量が、目標照射量(ステップ112での処理に用いられた変数Nが示す照射量)となるように放射線源14が制御される。本実施の形態の放射線画像撮影装置10によれば、全ての照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfが確保され、放射線画像のムラを抑制することができる。
なお、目標値を減少させると共に目標値での照射期間を変更させることにより、照射される放射線の単位時間あたりの量を照射開始するときに第1の時間Trで減少された目標値まで立ち上げ、照射終了するときに第2の時間Tfで減少された目標値から立ち下げ、かつ照射される放射線の照射量が、目標照射量(ステップ112での処理に用いられた変数Nが示す照射量)となるように放射線源14を制御するようにしてもよい。
また、ステップ116で、時間Txではなく、時間Tx未満の所定の時間Tx´を用いて同様の処理を行ってもよい。すなわち、以下の式(5)に示すように、((Z×Tr÷2)+(Z×Tf÷2)+(Z×Tx´))が、上記第1の和より照射される放射線の照射量が小さいと判定された照射可能期間における放射線の照射量(すなわち、上記ステップ112での判定処理に用いられた変数Nが示す放射線の照射量)となるような第2の所定量Zを演算するようにしてもよい。
((Z×Tr÷2)+(Z×Tf÷2)+(Z×Tx´))=上記第1の和より照射される放射線の照射量が小さいと判定された照射可能期間における放射線の照射量・・・式(5)
この場合には、CPU52は線源制御部62を介して図13に示すように、M+1回目の照射可能期間では、照射開始時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Zまで増加させ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Zに達してから時間Tx´の間照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Zとなるように放射線を照射させると共に、照射終了時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々にZから0まで減少させるように放射線源14を制御する。
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態の放射線画像撮影装置について説明する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態では第1の放射線量演算処理を実行したが、本実施の形態では第2の放射線照射量演算処理を実行する点である。なお、第2の放射線照射量演算処理は、第1の実施の形態と同様に、判定処理が終了すると、CPU52によって実行される。
図14には、CPU52により実行される第2の放射線量演算処理プログラムの第2の放射線量演算処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはROM56の所定の領域に予め記憶されている。
まず、ステップ300では、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が1であるか否かを判定する。ステップ200で判定フラグの値が1でない(すなわち0である)と判定された場合には、本第2の放射線量演算処理を終了する。
一方、ステップ300で判定フラグの値が1であると判定された場合には、次のステップ302へ進む。
ステップ302では、図15及び以下の式(6)に示すように、照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から第2の所定量Z(Z<K)まで増加させた場合における照射される放射線の照射量(Z×Tr÷2)と、照射させる放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々に第2の所定量Zから0まで減少させた場合における照射される放射線の照射量(Z×Tf÷2)と、単位時間あたりの量が第2の所定量Zで時間Tx以下の所定の時間Tx´´放射線が照射された場合における放射線の照射量(Z×Tx´´)との和((Z×Tr÷2)+(Z×Tf÷2)+(Z×Tx´´))が、目標放射線照射量を所定数Hで等分した値となるような第2の所定量Zを演算する。
((Z×Tr÷2)+(Z×Tf÷2)+(Z×Tx´´))=目標放射線照射量を所定数Hで等分した値・・・式(6)
そして、第2の放射線量演算処理を終了する。この第2の放射線量演算処理により、全ての照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfが確保されるように放射線の照射量が演算される。
そして、放射線画像撮影装置10のCPU52は、撮影を行う場合に、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が1であるときに、以下のように制御を行う。例えば、CPU52は、上記判定処理の結果、及び上記第2の放射線量演算処理の結果に基づいて、図16に示すように、線源制御部62を介して陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)を制御すると共に、線源制御部62を介して管球グリッド14Dに印加する電圧をPWM制御することにより管電流を制御して、放射線源14から照射される放射線の単位時間あたりの量を制御する。
図16の例では、1回目〜H回目までの全ての照射可能期間の各々において、照射開始時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Zまで増加させ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Zに達してから時間Tx´´の間照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Zとなるように放射線を照射させると共に、照射終了時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々にZから0まで減少させるように放射線源14を制御する。
一方、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が0であるときには、放射線画像撮影装置10のCPU52は、第1の実施の形態と同様の制御を行う。
以上、本実施の形態の放射線画像撮影装置について説明した。本実施の形態の放射線画像撮影装置によれば、目標値を減少させる(KからZに減少させる)ことにより、所定数Hの照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで目標値Zまで立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで目標値Zから立ち下げ、かつ所定数Hの照射可能期間での照射される放射線の照射量が目標放射線照射量となるように放射線源14が制御される。したがって、本実施の形態の放射線画像撮影装置によれば、全ての照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfが確保され、放射線画像のムラを抑制することができる。
また、図16に示すように、本実施の形態においても、CPU52は、線源制御部62を介して照射可能期間以外の期間は陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)の印加を停止するように放射線源14を制御する。これにより、より確実に照射可能期間以外の期間での不必要な放射線の照射を抑制でき、ひいてはより確実に放射線画像のムラを抑制できる。
また、目標値を減少させると共に目標値での照射期間を変更することにより、所定数Hの照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで目標値Zまで立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで目標値Zから立ち下げ、かつ所定数Hの照射可能期間での照射される放射線の照射量が目標放射線照射量となるように放射線源14が制御されるようにしてもよい。
[第3の実施の形態]
次に第3の実施の形態の放射線画像撮影装置について説明する。本実施の形態が第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態では第1の放射線量演算処理を実行し、第2の実施の形態では第2の放射線照射量演算処理を実行したが、本実施の形態では第3の放射線照射量演算処理を実行する点である。なお、第3の放射線照射量演算処理は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、判定処理が終了すると、CPU52によって実行される。
図17には、CPU52により実行される第3の放射線量演算処理プログラムの第3の放射線量演算処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはROM56の所定の領域に予め記憶されている。
まず、ステップ400では、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が1であるか否かを判定する。ステップ200で判定フラグの値が1でない(すなわち0である)と判定された場合には、本第3の放射線量演算処理を終了する。
一方、ステップ400で判定フラグの値が1であると判定された場合には、次のステップ402へ進む。
ステップ402では、図18及び以下の式(7)に示すように、照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から第1の所定量Kまで増加させた場合における照射される放射線の照射量(K×Tr÷2)と、照射される放射線の単位時間あたりの量が第1の所定量Kで所定の時間Ty照射された場合における放射線の照射量(K×Ty)と、照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々に第1の所定量Kから0まで減少させた場合における照射される放射線の照射量(K×Tf÷2)との第2の和((K×Tr÷2)+(K×Ty)+(K×Tf÷2))が、目標放射線照射量を所定数Lで等分した値となるような第3の時間Tyを演算する。
((K×Tr÷2)+(K×Ty)+(K×Tf÷2))=目標放射線照射量を所定数Lで等分した値・・・式(7)
そして、第3の放射線量演算処理を終了する。この第3の放射線量演算処理により、全ての照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfが確保されるように放射線の照射量が演算される。
そして、放射線画像撮影装置10のCPU52は、撮影を行う場合に、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が1であるときに、以下のように制御を行う。例えば、CPU52は、上記判定処理の結果、及び上記第3の放射線量演算処理の結果に基づいて、図19に示すように、線源制御部62を介して陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)を制御すると共に、線源制御部62を介して管球グリッド14Dに印加する電圧をPWM制御することにより管電流を制御して、放射線源14から照射される放射線の単位時間あたりの量を制御する。
図19の例では、1回目〜L回目までの全ての照射可能期間の各々において、照射開始時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで徐々に0から目標値Kまで増加させ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Kに達してから時間Tyの間照射される放射線の単位時間あたりの量が目標値Kとなるように放射線を照射させると共に、照射終了時では照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで徐々にKから0まで減少させるように放射線源14を制御する。
一方、判定フラグの値を参照し、判定フラグの値が0であるときには、放射線画像撮影装置10のCPU52は、第1の実施の形態と同様の制御を行う。
以上、本実施の形態の放射線画像撮影装置について説明した。本実施の形態の放射線画像撮影装置によれば、目標値Kでの照射期間を変更する(TxからTyに変更する)ことにより、所定数Lの照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第1の時間Trで立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を第2の時間Tfで立ち下げ、かつ所定数Lの照射可能期間での照射される放射線の照射量が目標放射線照射量となるように放射線源14が制御される。したがって、本実施の形態の放射線画像撮影装置によれば、全ての照射可能期間で第1の時間Tr及び第2の時間Tfが確保され、放射線画像のムラを抑制することができる。
また、図19に示すように、本実施の形態においても、CPU52は、線源制御部62を介して照射可能期間以外の期間は陰極・陽極間の電圧(管電圧、HV)の印加を停止するように放射線源14を制御する。これにより、より確実に照射可能期間以外の期間での不必要な放射線の照射を抑制でき、ひいてはより確実に放射線画像のムラを抑制できる。
また、上記の各実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、上記各実施の形態では、移動機構42はグリッド40が移動範囲の一端及び他端に達したタイミングでパルス信号を出力する場合について説明したが、グリッド40が移動範囲の一端又は他端に達したタイミングでのみパルス信号を出力するものとしてもよい。この場合、パルス信号が検出される周期からグリッド40が往復移動する周期を求め、往復移動する周期の半分の期間でグリッド40が移動範囲の一端から他端、他端から一端へ移動するものとすればよい。
また、上記各実施の形態では、複数の照射可能期間で撮影する場合について説明したが、1つの照射可能期間で撮影してもよい。
10 放射線画像撮影装置
12 被写体
14 放射線源
20A 撮影面
20 放射線検出器
40 グリッド
42 移動機構
50 制御部
52 CPU
12 被写体
14 放射線源
20A 撮影面
20 放射線検出器
40 グリッド
42 移動機構
50 制御部
52 CPU
Claims (8)
- 撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影面に対して放射線を照射する放射線源と、
前記撮影面より放射線源側に配置され、放射線を吸収する部材が所定方向に所定間隔で設けられて、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドと、
前記撮影面に対して前記グリッドを相対的に所定速度で前記所定方向に往復移動させる移動機構と、
前記グリッドの位置が移動範囲の両端部分以外に位置するときの1つの照射可能期間で照射される放射線の照射量である目標照射量が、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を前記目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より小さいか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって小さいと判定された場合には、前記撮影手段により撮影を行うときに、前記目標値を減少させるか、または前記目標値を減少させると共に前記目標値での照射期間を変更することにより、前記照射可能期間で照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記照射可能期間で照射される放射線の照射量が、前記目標照射量となるように前記放射線源を制御する制御手段と、
を備えた放射線画像撮影装置。 - 前記制御手段は、前記判定手段によって小さいと判定された場合には、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記目標値である第1の所定量より小さい第2の所定量まで立ち上げた場合における照射される放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第2の所定量から立ち下げた場合における照射される放射線の照射量と、単位時間あたりの量が前記第2の所定量で前記目標値での予め定められた照射期間だけ放射線が照射された場合における放射線の照射量との第2の和が、前記目標照射量となるような前記第2の所定量を演算し、前記撮影手段により前記撮影を行う場合に、前記照射可能期間において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記第2の所定量まで立ち上げ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量に達してから前記目標値での予め定められた照射期間だけ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量となるように放射線を照射させると共に、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で第2の所定量から立ち下げるように前記放射線源を制御する
請求項1記載の放射線画像撮影装置。 - 前記判定手段は、目標放射線照射量の放射線が照射されるように複数の前記照射可能期間で前記放射線源から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、各照射可能期間で予め定められた第1の照射量の放射線が照射されるときに、前記目標放射線照射量から前記各照射可能期間で照射される放射線の総照射量を減算したときの値が前記第1の照射量未満となった際の値を前記目標照射量とし、該目標照射量が前記第1の和より小さいか否かを判定し、
前記制御手段は、前記判定手段によって前記目標照射量が前記第1の和より小さいと判定された場合、前記目標照射量が前記第1の和より小さいと判定された照射可能期間において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記照射可能期間で照射される放射線の照射量が、前記目標照射量となるように前記放射線源を制御する請求項1または請求項2記載の放射線画像撮影装置。 - 撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影面に対して放射線を照射する放射線源と、
前記撮影面より放射線源側に配置され、放射線を吸収する部材が所定方向に所定間隔で設けられて、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドと、
前記撮影面に対して前記グリッドを相対的に所定速度で前記所定方向に往復移動させる移動機構と、
目標放射線照射量の放射線が照射されるように、前記グリッドの位置が移動範囲の両端部分以外に位置するときの1つ以上の照射可能期間で前記放射線源から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、前記照射可能期間のなかで、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を前記目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、前記目標値を減少させるか、または前記目標値を減少させると共に前記目標値での照射期間を変更することにより、所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記所定数の照射可能期間での照射される放射線の照射量が前記目標放射線照射量となるように前記放射線源を制御する制御手段と、
を備えた放射線画像撮影装置。 - 前記制御手段は、前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記目標値である第1の所定量より小さい第2の所定量まで立ち上げた場合における照射される放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第2の所定量から立ち下げた場合における照射される放射線の照射量と、単位時間あたりの量が前記第2の所定量で前記目標値での照射期間だけ放射線が照射された場合における放射線の照射量との第2の和が、前記目標放射線照射量を前記所定数で等分した値となるような前記第2の所定量を演算し、前記撮影手段により撮影を行うときに、前記所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記第2の所定量まで立ち上げ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量に達してから前記目標値での照射期間だけ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第2の所定量となるように放射線を照射させると共に、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第2の所定量から立ち下げるように前記放射線源を制御する
請求項4記載の放射線画像撮影装置。 - 撮影面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影面に対して放射線を照射する放射線源と、
前記撮影面より放射線源側に配置され、放射線を吸収する部材が所定方向に所定間隔で設けられて、放射線が被写体を透過した際に発生する当該放射線の散乱成分を除去するグリッドと、
前記撮影面に対して前記グリッドを相対的に所定速度で前記所定方向に往復移動させる移動機構と、
目標放射線照射量の放射線が照射されるように、前記グリッドの位置が移動範囲の両端部分以外に位置するときの1つ以上の照射可能期間で前記放射線源から放射線を照射することにより放射線画像の撮影を行う場合に、前記照射可能期間のなかで、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第1の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を目標値まで立ち上げた場合の予め求められた照射量と、前記所定間隔を前記所定速度で除算することにより得られる時間の正の整数倍の時間である第2の時間で照射される放射線の単位時間あたりの量を前記目標値から立ち下げた場合の予め求められた照射量との第1の和より、照射される放射線の照射量が小さい照射可能期間があるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、前記目標値での照射期間を変更することにより、所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で立ち上げ、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で立ち下げ、かつ前記所定数の照射可能期間での照射される放射線の照射量が前記目標放射線照射量となるように前記放射線源を制御する制御手段と、
を備えた放射線画像撮影装置。 - 前記制御手段は、前記判定手段によって前記第1の和より照射される放射線の照射量が小さい前記照射可能期間があると判定された場合には、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記目標値である第1の所定量まで立ち上げた場合における照射される放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第1の所定量で、変更後の照射期間である第3の時間だけ照射された場合における放射線の照射量と、照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第1の所定量から立ち下げた場合における照射される放射線の照射量との第2の和が、前記目標放射線照射量を前記所定数で等分した値となるような前記第3の時間を演算し、前記撮影手段により前記撮影を行うときに、前記所定数の照射可能期間の各々において、照射開始するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第1の時間で前記第1の所定量まで立ち上げ、かつ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第1の所定量に達してから前記第3の時間だけ照射される放射線の単位時間あたりの量が前記第1の所定量となるように放射線を照射させると共に、照射終了するときに照射される放射線の単位時間あたりの量を前記第2の時間で前記第1の所定量から立ち下げるように前記放射線源を制御する
請求項6記載の放射線画像撮影装置。 - 前記放射線源を、フィラメント及びターゲットを備えると共に前記フィラメント〜前記ターゲット間に電圧が印加されると前記フィラメントから発生した電子が前記ターゲットに衝突して放射線を照射する管球を含んで構成し、
前記制御手段は、前記照射可能期間以外の期間は前記電圧の印加を停止するように前記放射線源を制御する
請求項1〜請求項7の何れか1項記載の放射線画像撮影装置。
Priority Applications (1)
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JP2010061457A JP2011193930A (ja) | 2010-03-17 | 2010-03-17 | 放射線画像撮影装置 |
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