JP2011193630A - ステータコアへのコイル挿入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁破壊を惹起するコイルの損傷を効果的に防止することができるとともに、短時間でステータコアにコイルを挿入することを可能とするコイル挿入装置を提供する。
【解決手段】ステータコア40の内歯41に対応しステータコア40の円周方向に沿って配置される複数のブレード21,22と、これらブレード21,22の内側に配設されるストリッパ31とを備え、ブレード21,22にコイルCを引き掛け、ストリッパ31をブレード21,22の延びる方向に移動させることによりコイルCをステータコア40の対応するスロット42に挿入する装置において、コイルCが摺動するブレード21,22の表面に、フラーレンを含有するDLC膜を形成する。
【選択図】図4
【解決手段】ステータコア40の内歯41に対応しステータコア40の円周方向に沿って配置される複数のブレード21,22と、これらブレード21,22の内側に配設されるストリッパ31とを備え、ブレード21,22にコイルCを引き掛け、ストリッパ31をブレード21,22の延びる方向に移動させることによりコイルCをステータコア40の対応するスロット42に挿入する装置において、コイルCが摺動するブレード21,22の表面に、フラーレンを含有するDLC膜を形成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、電動モータの製造過程においてステータコアのスロットにコイルを挿入する際に用いられるコイル挿入装置(インサータ)に関する。
上記電動モータの製造方法は、ステータコアへのコイルの巻き方によって、ステータコアにコイルを直接巻き付ける直巻き法と、予め巻線されたコイルをステータコアの多数のシース間のスロットに押し込んで挿入する挿入法の2種類に概ね分けられる。一般的に直巻き法は突極集中巻のモータに適用され、挿入法は分布巻のモータに適用されるが、用途や性能に応じて選択される。例えば挿入法が使用される分布巻は、HEV(Hybrid Electric Vehicle)やEV(Electric Vehicle)等の電動自動車の駆動モータ等に使用されるような大型のモータに多く適用される。HEVやEVは、近年、生産が実用化されるとともに普及の大幅な増大が予想されるといった事情から、とりわけ挿入法は生産性の向上が求められるであろう。
その挿入法は、インサータと呼ばれる手法が現在では自動化もなされて一般化しているが、上記事情もあってインサータ技術自体、あるいは関連する周辺技術に対してさらなる高速化や高品質化のための取り組みがなされている。例えば、3相コイルの場合、通常のインサータでは1相を挿入する際に次の相のコイルをセットしておくといった手順でコイルを1相ずつ順次挿入する方法が採られていたが、3相全てをセットしてほぼ同時に挿入することができる装置が提案されている(特許文献1)。
ところが、インサータによりステータコアへコイルを挿入する場合には、次のような問題点があった。
(1)金属製のブレード間は狭いためコイルがブレードに擦れるが、ブレードの表面状態が劣化しているとコイルが傷付く。
(2)ブレードとコイルの摩擦、あるいはコイルとコイルの摩擦により、ブレード間でコイルが詰まるロッキングという現象が生じる場合があり、無理に挿入するとコイルの絶縁破壊やブレードの破損が生じる。ブレードは高価であるため破損は避けたいものの、ロッキングが生じると破損しやすくなる。
(3)製造時間の短縮に伴う生産性の向上を図るためにコイルの挿入速度を現状よりも上げると、ロッキングしなかった場合でもブレードとコイルの摩擦により絶縁破壊が生じるため、高速化には限度がある。
(4)従来の1相ずつの挿入の場合、ブレードを可動とすることによりブレードとコイルの摩擦を低減することができるが、上記特許文献1に記載の技術のように3相を同時に挿入する場合には可動ブレードを設けることはできない。したがってコイルとブレードの摩擦による絶縁破壊といった問題が生じやすい。
(5)挿入したコイルを中間成形や仕上げ成形する際は大きな成形荷重がコイルに付加され、特に成形型と接しているコイルは直接荷重を受けるため絶縁破壊が生じやすい。
(1)金属製のブレード間は狭いためコイルがブレードに擦れるが、ブレードの表面状態が劣化しているとコイルが傷付く。
(2)ブレードとコイルの摩擦、あるいはコイルとコイルの摩擦により、ブレード間でコイルが詰まるロッキングという現象が生じる場合があり、無理に挿入するとコイルの絶縁破壊やブレードの破損が生じる。ブレードは高価であるため破損は避けたいものの、ロッキングが生じると破損しやすくなる。
(3)製造時間の短縮に伴う生産性の向上を図るためにコイルの挿入速度を現状よりも上げると、ロッキングしなかった場合でもブレードとコイルの摩擦により絶縁破壊が生じるため、高速化には限度がある。
(4)従来の1相ずつの挿入の場合、ブレードを可動とすることによりブレードとコイルの摩擦を低減することができるが、上記特許文献1に記載の技術のように3相を同時に挿入する場合には可動ブレードを設けることはできない。したがってコイルとブレードの摩擦による絶縁破壊といった問題が生じやすい。
(5)挿入したコイルを中間成形や仕上げ成形する際は大きな成形荷重がコイルに付加され、特に成形型と接しているコイルは直接荷重を受けるため絶縁破壊が生じやすい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、絶縁破壊を惹起するコイルの損傷を効果的に防止することができるとともに、短時間でステータコアにコイルを挿入することを可能とするステータコアへのコイル挿入装置を提供することを目的とする。
本発明のステータコアへのコイル挿入装置は、ステータコアの内歯に対応し該ステータコアの円周方向に沿って配置される複数のブレードと、これら複数のブレードの内側に配設されるストリッパとを備え、前記ブレードにコイルを引き掛け、前記ストリッパを該ブレードの延びる方向に移動させることにより、該コイルを前記ステータコアの対応するスロットに挿入する装置であって、前記ブレードの表面の少なくとも前記コイルが接触する領域に、フラーレンを含有するDLC(Diamond-Like Carbon)膜が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、DLCは、その材質自体の摩擦抵抗が低く、かつ硬度が高くて耐摩耗性が良好である。そしてDLCに含有されるフラーレンは、当該DLC膜の表面および内部に均一に分散した状態で、相手部材すなわちコイルが接触して摺動することによりDLC膜の摩耗量の低減および低摩擦化が期待される。これらのことから、ブレードとコイルの摩擦が大幅に低減し、ブレードに接触するコイルが傷付くおそれが回避され、結果としてコイルの絶縁破壊が防止されるとともに、短時間でステータコアにコイルを挿入することが可能となる。
本発明では、前記DLC膜中の前記フラーレンの含有量は、0.01〜4.0%であることを好ましい形態とする。0.01%を下回ると、フラーレンの含有量が少ないため効果が得られるほどの低摩擦化が得られない。また、4.0%を超えると、フラーレン含有原料溶媒の溶解量以上にフラーレンを原料溶媒に含有させる必要があることから、フラーレンが溶媒中で析出して均一な原料溶媒とならないため均一な膜を形成することができず、低摩擦化が得られない。したがって、DLC膜中のフラーレンの含有量は0.01〜4.0%が好ましい。
また、本発明における前記フラーレンは、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94、C96の単体、および/またはこれら単体の混合体および/または化合物であることを好ましい形態とする。フラーレンはC100以上の高次フラーレンであっても使用することはできるが、高い摺動性を得るにはC60等の低次な小さいフラーレンがより好ましく、C60〜96が適当とされる。また、フラーレンとしては、C60−FX(フッ化フラーレン)、C60−OX(酸化フラーレン)、C60−OHX(水酸化フラーレン)等の修飾フラーレンの単体あるいはこれらの混合体(元素記号右下のXは係数)、さらには非修飾フラーレンとの混合体等も使用することができる。
また、本発明では、前記DLC膜中に、カーボンナノチューブおよび/またはナノホーンの単体、および/またはこれら単体の混合体および/または化合物を含有していることを好ましい形態とする。カーボンナノチューブやナノホーン、あるいは他のカーボンナノマテリアルを含有することにより、DLC膜の強度が向上し、よってブレードの耐久性が向上するといった効果を得ることができる。特にカーボンナノチューブの場合には、導電性が確保されるといった利点がある。
また、添加物として、DLC膜中に水素、ハロゲン元素、ホウ素、窒素、Si、W、Ti、Cr、希土類元素等が添加されていてもよい。
また、本発明では、DLC膜の厚さが1nm〜100μmであることを好ましい形態とする。これは、1nmを下回ると均一な膜が形成されず良好な摺動性を得にくく、また、100μmを超えると基材であるブレードの絶縁性が高くなってCVD成膜時に生じる電子が滞留してブレード周辺の電位が不安定となり膜質が不均一となって摺動性が得られ難いためである。したがって、DLC膜の厚さは1nm〜100μmが好ましい。また、絶縁性に関しては、コイル挿入時の絶縁検査を行う場合には、その検査を可能とするために、DLC膜中に導電性フィラーや金属との交互膜を形成しておくことが望ましい。
ブレードの表面にDLC膜を形成する方法は特に限定されず、一般周知の方法、すなわち、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、触媒化学気相成長法(Cat−CVD)、常圧CVD、真空蒸着法、イオンプレーティング(直流励起、高周波励起)、スパッタ法(2極スパッタ、マグネトロンスパッタ、ECRスパッタ)、レーザアブレーション法、イオンビームデポジション、イオン注入法などが挙げられる。なお、これら中では低温での3次元成膜が可能なプラズマCVDや常圧CVDが好ましいとされる。DLC膜中へのフラーレンの混入は、例えば原料ガスまたはターゲットにフラーレンを含有させるなどの方法が採られる。
本発明のコイル挿入装置によれば、ブレードの表面の少なくともコイルが接触する領域にフラーレンを含有するDLC膜が形成されているため、絶縁破壊を惹起するコイルの損傷を効果的に防止することができるとともに、短時間でステータコアにコイルを挿入することができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照してモータのステータコアにコイルを挿入してステータを製造する一実施形態のコイル挿入装置を説明する。モータのステータは、概ね、絶縁被覆導線等のワイヤを巻いてなる並列線コイルを製造する巻線工程、複数のコイルをステータコアのスロットに押し込んで挿入するコイル挿入工程、ステータコアに挿入されたコイルのコイルエンドを成形するコイルエンド成形工程を経て得られる。
永久磁石同期モータ等のモータにおいては、3n(n=1,2,3,…)個のステータが120°間隔に配置され、120°ずつ位相差のあるU相、V相、W相の電流を流すことにより回転磁界が発生する。したがって、回転子の磁極(N極またはS極)当たりのステータコアに形成されるスロット数は3n個になる。コイルはステータコアに対してU相コイル、V相コイルおよびW相コイルの3種類が挿入される。図1は、複数の並列線コイル(以下、コイルと略称)Cが、図2〜図4に示す一実施形態のコイル挿入装置10にセット可能に配置された状態を示している。
コイル挿入装置10は、図2および図3に示すように、ベース部11と、ベース部11と一体的な導電体からなる支持枠12内に配され、該支持枠12に固定された上下方向に延びる固定ブレード21と、固定ブレード21と平行で上下方向に移動可能な可動ブレード22と、可動ブレード22と一体的に上下方向に移動するストリッパ31と、ストリッパ31を上下方向に移動させるアクチュエータ32と、ストリッパ31にかかる荷重を計測する荷重計33と、ベース部11の下部に配され、アクチュエータ32の変位量を検出することでストリッパ31の変位量を検出する変位計34とを備えている。
固定ブレード21は可動ブレード22の両側に1つずつ隣接して配されており、3本1組とされている。これらブレード21,22はステータコア40の内歯41の内周側に対応して配置されるものであって、複数組がステータコア40の円周方向に等間隔をおいて円筒状をなすように配列されている。ストリッパ31は円筒状に配列された各ブレード21,22の内側にこれらブレード21,22の内面に摺動しながら上下方向に移動可能なように配設されている。
図3に示すように、ベース部11の上面の支持枠12の周囲には、ブレード21,22と平行な上下方向に延びる複数の支柱13が立設されている。これら支柱13の上端部には、ステータコア40を上から押さえて上方への移動を規制する押さえ板14が設けられている。また、ステータコア40の内側には、各ブレード21,22の倒れを防止するアライメントゲージ15が上方から被せる状態で配設される。
このコイル挿入装置10によってステータコア40にU相、V相、W相の3相のコイルを挿入するには、以下の要領で1相ずつ挿入される。まず、図3に示すように、固定ブレード21および可動ブレード22に複数のコイルCをセットするとともに、アライメントゲージ15を配設したステータコア40を複数のコイルCに対向して配置し、押さえ板14でステータコア40の上面の周縁部を押さえる状態とする。コイルCは、その内側に、間隔をおいて隣り合う2本の固定ブレード21が配され、その固定ブレード21と可動ブレード22との間の隙間に挿入されて引き掛けられた状態にセットされる。
次いで、図4に示すように、アクチュエータ32が作動することによりストリッパ31および可動ブレード22を上昇させる。すると、コイルCは各ブレード21,22を摺動しながらこれらブレード21,22にガイドされて、ステータコア40の内周側から内歯41間のスロット42内に挿入される。
スロット42に挿入されたコイルCは、図5に示すように、ステータコア40の両端面からはみ出しており、それらはみ出し端部であるコイルエンドC1は、コイルCの内周側のスロット42を塞ぐ状態となっていて次に挿入する他の相のコイルを挿入するのに妨げとなる。そこで、図示せぬコイルエンド成形装置によって図6に示すようにコイルエンドC1をステータコア40の外周側に拡張するように折り曲げる中間成形工程が行われ、コイルCの内側のスロット42に他の相のコイルが挿入可能とされる。
続いて、上記と同様の要領で、他の2相のコイルがステータコア40の空いているスロット42に順次挿入されてそれらコイルのコイルエンドが成形され、ステータコア40に3相のコイルが挿入されてなるステータが製造される。
さて、本実施形態のコイル挿入装置10においては、各ブレード21,22の表面には、前述したフラーレンを含有するDLC膜が形成されている。このため、ブレード21,22とコイルCの摩擦が大幅に低減し、ブレード21,22に接触するコイルCが傷付くおそれが回避され、結果としてコイルCの絶縁破壊が防止される。また、低摩擦によってステータコア40へのコイルCの挿入を高速化することができ、短時間での挿入が可能となって生産性の向上が図られる。さらにブレード21,22の表面はDLC膜によって硬度が高く耐摩耗性が良好であるため、長寿命化するといった利点もある。
なお、上記一実施形態のコイル挿入装置10は、3相のコイルを1相ずつ挿入するものであるが、本発明では3相のコイルを同時に挿入する形式のものにも適用できることは言うまでもない。また、本発明を応用して、コイルCに摺動するストリッパ31やカフスガイド、コイルエンドC1の成形装置におけるコイルCへの摺動パーツ等の表面に、本発明のフラーレン含有DLC膜を形成して低摩擦化を図ることも可能である。
次に、本発明の効果を実証する実施例を説明する。
以下のようにしてブレードに相当する供試体(実施例1〜7、比較例1)を作製してコイルの素材であるワイヤと摺動させ、供試体に対するワイヤの滑り性を示す動摩擦係数と、摺動後のワイヤの絶縁性を調べた。ワイヤは市販のアミドイミド被覆されたφ0.5mmのものを用いた。
以下のようにしてブレードに相当する供試体(実施例1〜7、比較例1)を作製してコイルの素材であるワイヤと摺動させ、供試体に対するワイヤの滑り性を示す動摩擦係数と、摺動後のワイヤの絶縁性を調べた。ワイヤは市販のアミドイミド被覆されたφ0.5mmのものを用いた。
滑り性の試験は表面性状測定器(新東科学社製:HEIDEN 14DR)により試験荷重:500kgf、摺動速度:1.5mm/sec、摺動距離:30mm、温度:室温といった条件のもと、対線2本で行った。そして、滑り性試験の後、絶縁抵抗計(HIOKI社製:3454−10)により500V印可の条件で絶縁性の有無を確認し、膜の安定性を評価した。測定結果を表1に示す。なお、表1の動摩擦係数は比較例1の結果を基準(=1)とした数値を示している。
[実施例1]
バフ研磨された10mm角の金型用鋼材の表面にSi下地層をスパッタ法で形成し、次いでSi下地層の表面に厚さ約1μmのDLC膜をプラズマCVDにより形成して供試体を得た。プラズマCVDによるDLC膜の形成は、DLC形成原料溶媒をミスト化し、ワーク表面で励起されたプラズマ中に導入することで生成した原料ガスを用いた。
バフ研磨された10mm角の金型用鋼材の表面にSi下地層をスパッタ法で形成し、次いでSi下地層の表面に厚さ約1μmのDLC膜をプラズマCVDにより形成して供試体を得た。プラズマCVDによるDLC膜の形成は、DLC形成原料溶媒をミスト化し、ワーク表面で励起されたプラズマ中に導入することで生成した原料ガスを用いた。
[実施例2〜7]
実施例1と同様にして、上記鋼材の表面に厚さ約1μmのフラーレン含有DLC膜を形成した。DLC中のフラーレンの含有量を0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、4%と変え、実施例2〜7とした。プラズマCVDによるフラーレン含有DLC膜の形成は、C60を溶解させたDLC形成原料溶媒をミスト化し、ワーク表面で励起されたプラズマ中に導入することで生成した原料ガスを用いた。フラーレン含有量の調整は、表2に示すように、フラーレンの溶媒への溶解度により溶媒種、溶媒混合割合を変更することにより行った。なお、マトリックスとなるDLC膜の形成能を高める目的で、溶媒はトルエンまたはトルエンを含有するものとした。
実施例1と同様にして、上記鋼材の表面に厚さ約1μmのフラーレン含有DLC膜を形成した。DLC中のフラーレンの含有量を0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、4%と変え、実施例2〜7とした。プラズマCVDによるフラーレン含有DLC膜の形成は、C60を溶解させたDLC形成原料溶媒をミスト化し、ワーク表面で励起されたプラズマ中に導入することで生成した原料ガスを用いた。フラーレン含有量の調整は、表2に示すように、フラーレンの溶媒への溶解度により溶媒種、溶媒混合割合を変更することにより行った。なお、マトリックスとなるDLC膜の形成能を高める目的で、溶媒はトルエンまたはトルエンを含有するものとした。
[比較例1]
10mm角の金型用鋼材の表面をバフ研磨して供試体を得た。
10mm角の金型用鋼材の表面をバフ研磨して供試体を得た。
表1によれば、実施例1〜7の動摩擦係数は比較例1よりも大幅に小さく、DLC膜またはフラーレン含有DLC膜が表面に形成された鋼材に対するワイヤは低摩擦で高い摺動性(滑りやすさ)を有することが判る。したがって、コイル挿入装置のブレードとして好適であることが確かめられた。
10…コイル挿入装置
21…固定ブレード
22…可動ブレード
31…ストリッパ
40…ステータコア
41…内歯
42…スロット
C…コイル
C1…コイルエンド
21…固定ブレード
22…可動ブレード
31…ストリッパ
40…ステータコア
41…内歯
42…スロット
C…コイル
C1…コイルエンド
Claims (5)
- ステータコアの内歯に対応し該ステータコアの円周方向に沿って配置される複数のブレードと、
これら複数のブレードの内側に配設されるストリッパとを備え、
前記ブレードにコイルを引き掛け、前記ストリッパを該ブレードの延びる方向に移動させることにより、該コイルを前記ステータコアの対応するスロットに挿入する装置であって、
前記ブレードの表面の少なくとも前記コイルが接触する領域に、フラーレンを含有するDLC膜が形成されている
ことを特徴とするステータコアへのコイル挿入装置。 - 前記DLC膜中の前記フラーレンの含有量は、0.01〜4.0%であることを特徴とする請求項1に記載のステータコアへのコイル挿入装置。
- 前記フラーレンは、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94、C96の単体、および/またはこれら単体の混合体および/または化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のステータコアへのコイル挿入装置。
- 前記DLC膜中に、カーボンナノチューブおよび/またはナノホーンの単体、および/またはこれら単体の混合体および/または化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のステータコアへのコイル挿入装置。
- 前記DLC膜中の厚さが、1nm〜100μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステータコアへのコイル挿入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010057460A JP2011193630A (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | ステータコアへのコイル挿入装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108110963A (zh) * | 2016-11-24 | 2018-06-01 | 爱信精机株式会社 | 旋转电机的制造方法以及旋转电机 |
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2010
- 2010-03-15 JP JP2010057460A patent/JP2011193630A/ja active Pending
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