JP2011187411A - 電気接続部材、半導体パッケージ接続用のソケット - Google Patents

電気接続部材、半導体パッケージ接続用のソケット Download PDF

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Abstract

【課題】コンタクト間の一層の狭ピッチ化と高い歩留まりを両立できる技術を提供する。
【解決手段】コネクタ8は、2枚のコンタクトシート14を重ね合わせた構造となっている。各コンタクトシート14は、コンタクトシート本体16の表面16a側に突出した突部17と、突部17の基部18の近傍に形成された貫通孔19と、突部17の表面17aに配設された導体20と、から構成される。コンタクトシート14Pの突部17Pがコンタクトシート14Sの貫通孔19Sを挿通してコンタクトシート14Sの裏面14bSから突出し、コンタクトシート14Sの突部17Sがコンタクトシート14Pの貫通孔19Pを挿通してコンタクトシート14Pの裏面14bPから突出すると共に、コンタクトシート14Pの導体20Pとコンタクトシート14Sの導体20Sとが接触するように、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sとを重ね合わせている。
【選択図】図10

Description

本発明は電気接続部材、半導体パッケージ接続用のソケットに関し、詳しくはコンタクト間の狭ピッチ化技術に関する。
この種の技術として特許文献1は、平行な接続対象物間を接続するコネクタを開示している。このコネクタは、平板状のインシュレータと、このインシュレータに固定保持された多数本の略角柱状の弾性体と、弾性体の周面にストライプ状に直接成膜された導電体と、から構成されている。そして、上記インシュレータには互いに平行な多数のスリットが形成されており、これらのスリットに上記弾性体を軽圧入することで、弾性体は、平板状のインシュレータに固定保持されるようになっている。
特開2005−108656号公報
ところで、例えばCPU(Central Processing Unit:中央演算処理器)パッケージに代表される半導体パッケージの電極パッドは、昨今、一層の狭ピッチ化・多芯化傾向にある。従って、例えばマザーボードに代表されるバックプレーンボードの電極パッドに対して半導体パッケージの電極パッドを電気的に接続するコネクタには、先ずはコンタクト間の一層の狭ピッチ化が望まれていた。
しかし、上記特許文献1のコネクタでは、多数本の略角柱状の弾性体を狭いピッチで上記インシュレータに固定保持させようとすると、上記スリット間の梁の肉厚が必然的に薄くなる。この肉厚が薄くなると、上記スリットへ弾性体を軽圧入する際に上記梁が折損し易くなるし、上記梁自身の加工公差も厳しいものとなる。一方で、上記梁の折損等を回避するために上記肉厚を大きく確保しようとすると、上記弾性体を狭いピッチで上記インシュレータに固定保持させることができなくなる。つまり、上記特許文献1のコネクタでは、狭ピッチ化と歩留まりとの間にトレードオフの関係があり、もって、コンタクト間の一層の狭ピッチ化が実質的に頭打ちとなっていた。
本願発明の目的は、電気接続部材(コネクタ)に関し、コンタクト間の一層の狭ピッチ化と高い歩留まりを両立できる技術を提供することにある。
本願発明の観点によれば、以下のように構成される、電気接続部材が提供される。即ち、電気接続部材は、一面側に突出した第1の突部と、該第1の突部の基部の近傍に形成された第1の貫通孔と、少なくとも前記第1の突部の表面に配設された第1の導体と、を有する第1の弾性シートと、一面側に突出した第2の突部と、該第2の突部の基部の近傍に形成された第2の貫通孔と、少なくとも前記第2の突部の表面に配設された第2の導体と、を有する第2の弾性シートと、を備える。前記第1の突部が前記第2の貫通孔を挿通して前記第2の弾性シートの他面から突出し、前記第2の突部が前記第1の貫通孔を挿通して前記第1の弾性シートの他面から突出するとともに、前記第1の導体と前記第2の導体とが接触するように、前記第1の弾性シートと前記第2の弾性シートとが重ね合わされている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の導体と前記第2の導体とは、前記第1の突部と前記第2の突部の基部近傍で接触している。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の導体は、前記第1の貫通孔内に至るまで延びている。前記第1の導体と前記第2の導体とは、前記第1の貫通孔内において接触している。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第2の突部は前記第1の貫通孔に圧入される。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第2の突部は、接続対象物に接触させた場合に、前記第2の貫通孔から離れる方向へ倒れるように形成されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第2の突部の頂部の中心は、前記第2の弾性シートの面方向において、前記第2の突部の基部の中心よりも前記第2の貫通孔から離れる側に形成されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1又は前記第2の突部は、接続対象物に接触させた場合に倒れるように形成されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の突部の前記第1の貫通孔側の面、又は、前記第2の突部の前記第2の貫通孔側の面は、前記第1の貫通孔、又は、前記第2の貫通孔から離れる方向へ傾斜している。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートには、前記第1の突部及び前記第1の貫通孔、第1の導体、並びに前記第2の突部及び前記第2の貫通孔、第2の導体が、複数組形成されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の弾性シートと前記第2の弾性シートは、同一形状である。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの他面側には、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔に対応する貫通孔を有する第1の基材シート及び前記第2の基材シートがそれぞれ固着されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1及び第2の基材シートは、前記第1及び第2の弾性シートと比較して、高剛性である。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の基材シート及び前記第2の基材シートは、外形が前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの外形よりも大きく形成されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の基材シート及び前記第2の基材シートには、互いに連通する位置決め孔がそれぞれ形成されている。
上記の電気接続部材は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記第1の基材シートと前記第2の基材シートは、同一形状である。
本願発明の他の観点によれば、半導体パッケージを受け入れる受入部材と、この受入部材に取り付けられる上述した電気接続部材と、を備える半導体パッケージ接続用のソケットが提供される。
本願発明によれば、電気接続部材に関し、コンタクト間の一層の狭ピッチ化と高い歩留まりを両立させることができ、ひいては多芯化に寄与する。
本願発明の第一実施形態に係るコネクタが適用されたLGA(Land Grid Array)ソケットの使用状態を示す斜視図 図1の分解斜視図 図2とは別の方角から見た、図1の分解斜視図 LGAソケットの分解斜視図 コネクタの分解斜視図 コネクタを構成するコネクタ部分の一部拡大斜視図 コネクタ部分の分解斜視図 図8(a)は図6のVIII−VIII線矢視断面図であり、図8(b)は図8(a)の部分図 コネクタの組立工程の説明図 コネクタの組立工程の説明図 図10の一部拡大断面図 LGAソケットをマザーボードに装着した状態を示す斜視図 コネクタの作動説明図 コネクタの作動説明図 コネクタの作動説明図 第二実施形態のコネクタを示す断面図 第三実施形態のコネクタを示す断面図
(第一実施形態)
図1は、一般的なパーソナルコンピュータに内蔵されたCPUモジュール1の一部を示している。図1に示すようにCPUモジュール1は、通常、各種の演算処理等を実行するCPUがパッケージ化されたCPUパッケージ2(半導体パッケージ)と、このCPUパッケージ2を例えばRAM(Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)などといった記憶装置へ電気的に接続するためのマザーボード3(バックプレーンボード)と、を含んで構成されている。このマザーボード3にはLGAソケット4が取り付けられており、CPUパッケージ2は、LGAソケット4を用いてマザーボード3に位置決めされるようになっている。
次に、LGAソケット4の役割を説明するに先立って、CPUパッケージ2とマザーボード3について更なる説明をする。先ず、CPUパッケージ2について説明すると、図3に示すように本実施形態におけるCPUパッケージ2のパッケージ形態には、いわゆるLGAパッケージが採用されている。LGA(Land Grid Array)パッケージとは、パッケージ底面に平面形状の電極パッド5(接続対象物)が格子状に並べられたものである。そして、多数の電極パッド5は、CPUの入出力端子として利用される。図3に示すCPUパッケージ2のパッケージ底面2aには、約400個の電極パッド5が格子状に並べられて形成されている。この電極パッド5の数は図面作成上での便宜を図るために仮に設定したものであり、実際の製品においては数百〜1万個もの電極パッド5がCPUパッケージ2のパッケージ底面2aに形成されることになる。
次に、マザーボード3について説明すると、図2に示すように本実施形態におけるマザーボード3のボード表面3aには、図3に示すCPUパッケージ2のパッケージ底面2aと同様に、平面形状の電極パッド6(接続対象物)が多数、格子状に並べられている。そして、多数の電極パッド6は、マザーボード3のバス(RAMやHDD、CPUなどの電子機器間でデータ通信するための共通経路)の入出力端子として利用される。
そして、前述したように上記LGAソケット4は、CPUパッケージ2をマザーボード3に対して位置決めする機能を有するが、その本質的な役割は、CPUの入出力端子をバスの入出力端子に電気的に接続することにある。換言すれば、LGAソケット4の主たる役割は、図3に示すCPUパッケージ2のパッケージ底面2aに形成された多数の電極パッド5と、図2に示すマザーボード3のボード表面3aに形成された多数の電極パッド6と、を一対一で接続することにある。端的に言えば、LGAソケット4は、半導体パッケージ接続用のソケットに相当している。以下、図1〜図15を参照しつつ、このLGAソケット4の構成と作動を詳しく説明する。
(LGAソケット4)
図4に示すように本実施形態に係るLGAソケット4は、CPUパッケージ2を受け入れるソケット筐体7(受入部材)と、このソケット筐体7に取り付けられるコネクタ8(電気接続部材)と、を主たる構成として備えている。
上記のソケット筐体7は、枠状に形成されたフレーム9と、フレーム9の底面から延びる一対の位置決めピン10と、から構成されている。
フレーム9は、パッケージ収容空間11と、区画面9aと、ガイド面9bと、を有している。パッケージ収容空間11は、フレーム9の枠内でCPUパッケージ2が殆ど隙間なく収容される空間である。パッケージ収容空間11は区画面9aによって区画形成されている。ガイド面9bは区画面9aに隣接して形成され、CPUパッケージ2を上記パッケージ収容空間11にスムーズに案内する機能を発揮する。
フレーム9の底面9cには、上記パッケージ収容空間11を挟む一対の凹部9d(図3を併せて参照)が形成されている。上記一対の位置決めピン10は、この凹部9dから底面9cに対して略垂直方向に延びて形成されている。そして、この一対の位置決めピン10は、コネクタ8に形成された一対の位置決め孔8aと、マザーボード3に形成された一対の位置決め孔3b(図2を併せて参照)と、を夫々同時に貫通可能である。この構成により、コネクタ8に対するCPUパッケージ2の位置決めと、マザーボード3に対するコネクタ8の位置決めと、が同時に実現される。なお、上記一対の位置決めピン10には、フレーム9がコネクタ8を保持できるよう、図3に示す抜け止め用の爪部10aが夫々形成されている。
(コネクタ8)
上記のコネクタ8は、図4に示すように格子状に並べられた多数のコンタクト30を備え、LGAソケット4の前述した主たる役割、即ち、CPUパッケージ2の電極パッド5(図3参照)と、マザーボード3の電極パッド6(図2参照)と、を一対一で接続する役割を担っている。このコネクタ8は、図5に示すように、2枚のシート状のコネクタ部分12によって構成されている。本実施形態において、これらのコネクタ部分12は全く同一物である。各コネクタ部分12は、図6に示すように、ハンドリングシート13(基材シート)と、コンタクトシート14(弾性シート)と、を上下に重ねた構成としている。そして、コネクタ8は、図5に示すように、2枚のコネクタ部分12を夫々のコンタクトシート14が互いに向かい合うように重ね合わせることで構成されている。更に、各コネクタ部分12には、第1位置決め孔15aと、第2位置決め孔15bと、第3位置決め孔15cと、が形成されている。そして、上述のように2枚のコネクタ部分12を好適に重ね合わせると、夫々の第1位置決め孔15aが連通すると共に、一方のコネクタ部分12の第2位置決め孔15bと、他方のコネクタ部分12の第3位置決め孔15cと、が連通するようになっている。これら第1位置決め孔15a、第2位置決め孔15b、第3位置決め孔15cにより、図4に示すコネクタ8の一対の位置決め孔8aが成り立っている。なお、本実施形態では、各位置決め孔15a〜15cは、コンタクトシート14よりも外側の領域に形成されている。
(コネクタ部分12)
前述の通り、各コネクタ部分12は、図6に示すように、ハンドリングシート13と、コンタクトシート14と、を上下に重ねた構成としている。本実施形態において上記のハンドリングシート13はポリイミドシートで形成されており、コンタクトシート14はシリコーンゲルで形成されている。また、図5に示すように、ハンドリングシート13の外形は、コンタクトシート14の外形よりも大きくなるように設定される。換言すれば、コンタクトシート14は、平面視でハンドリングシート13に包含される関係にある。
図7に示すコンタクトシート14は、コンタクトシート本体16にコンタクト部分21を格子状に多数並べて構成されている。各コンタクト部分21は、コンタクトシート本体16の表面16a(一面)側に突出した突部17(第1の突部、第2の突部)と、この突部17の基部18近傍に形成された貫通孔19(第1の貫通孔、第2の貫通孔)と、突部17の表面17aに配設された導体20(第1の導体、第2の導体)と、から構成されている。
一方、ハンドリングシート13には、コンタクトシート14に形成された貫通孔19と対応する貫通孔22が格子状に多数並べて形成されている(図8(a)も併せて参照)。
そして、本実施形態においてハンドリングシート13の剛性は、コンタクトシート14の剛性と比較して高くなるように設定される。これにより、コンタクトシート14の良好なハンドリング性(作業性)が実現されている。なお、ここでいう「剛性」とは「撓み難さ」と言い換えることができる。また、「撓み難さ」は一般にヤング率Eと断面二次モーメントIの積であるEIに比例する。つまり、EIが高いほど撓み難くなる。この点、本実施形態ではハンドリングシート13の厚みは図8(a)に示すようにコンタクトシート14(ただし、コンタクトシート本体16)の厚みと同じ0.05mmであるから両者の断面二次モーメントIにあまり大きな差異はないが、ハンドリングシート13の素材にはコンタクトシート14の素材(シリコーンゲル)のヤング率Eよりも高いヤング率Eを有するポリイミドが採用されている。
(コンタクトシート14)
図8(a)に示すようにコンタクト部分21は、突部17と貫通孔19とが隣接するように形成されている。この突部17は、図8(a)の断面視で左右非対称の先細り形状となっている。詳しくは、突部17は、図8(a)の断面視で時計回りに順に、ハンドリングシート13に対して直接的に接触する底面17bと、突部17の貫通孔19側の面である傾斜面17cと、突部17の上面に相当する接触面17dと、突部17の貫通孔19とは反対側の面である直立面17eと、を有している。
上記の傾斜面17cは、貫通孔19から離れる方向へ傾斜して形成されている。この傾斜面17cと接触面17dとの間には若干の丸みが付されている。また、この傾斜面17cは底面17bに対して接続している。従って、貫通孔19は、傾斜面17cの一部によって区画されていると言える。一方、直立面17eは、図8(a)の断面視において、コンタクトシート本体16の表面16aに対して直交している。従って、図8(b)に示すように、突部17の頂部23の中心23cは、コンタクトシート14の面方向(紙面左右方向)において、突部17の基部18の中心18cよりも貫通孔19から離れる側に形成されていると言うことができる。なお、説明の便宜上、図8(b)におけるハッチングは省略した。また、突部17は、図7の斜視図において、傾斜面17c(又は直立面17e)を正面から見たとき、若干先細り形状となっている。
上記の貫通孔19は、平面視略長方形とされる(図7参照)。図7に示すように、突部17と貫通孔19は、直立面17eの法線方向に交互に並んでいる。
前記の導体20は、図8(a)の断面視において接触面17dと傾斜面17cを完全に覆うように形成されており、従って、導体20は貫通孔19内に至るまで延びている。また、導体20は、図7の斜視図において、傾斜面17cを正面に見たときに特定できる突部17の幅方向の中央寄りに限定して形成されている。換言すれば、傾斜面17cは、上記幅方向において導体20の左右両側で露出している。
また、図8(b)に示す断面視において、コンタクトシート本体16の表面16a内で特定できる貫通孔19の幅L1と、突部17及び導体20の合計幅L2とは、L1<L2の関係を満足している。
(組立)
次に、図9〜図11を参照しつつ、コネクタ8の組立手順を説明する。以下、説明の便宜上、図9に示す2枚のコネクタ部分12のうち、上側のコネクタ部分12とそれに属する構成要素には符号P(Package)を更に付加し、下側のコネクタ部分12とそれに属する構成要素には符号S(Substrate)を更に付加するものとする。コネクタ8の組立に際しては、先ず、図9に示すように、コネクタ部分12Pのコンタクトシート14Pと、コネクタ部分12Sのコンタクトシート14Sと、が向かい合うように、コネクタ部分12Sに対してコネクタ部分12Pを近接させる。このとき、図9の紙面左右方向において、コンタクト部分21における突部17と貫通孔19の位置関係が、コネクタ部分12Pとコネクタ部分12Sとでちょうど反対となるように、コネクタ部分12Sに対するコネクタ部分12Pの向きを調整しておく。これにより、図9に示す通り、突部17Pの真下に貫通孔19Sが、貫通孔19Pの真下に突部17Sが位置することになる。
次に、図9及び図10に示すように、コンタクトシート14P(コネクタ部分12P)とコンタクトシート14S(コネクタ部分12S)とを重ね合わせる。詳しくは、コンタクトシート14Pの突部17Pがコンタクトシート14Sの貫通孔19Sを挿通してコンタクトシート14Sの裏面14bS(他面)から突出し、コンタクトシート14Sの突部17Sがコンタクトシート14Pの貫通孔19Pを挿通してコンタクトシート14Pの裏面14bP(他面)から突出すると共に、コンタクトシート14Pの導体20Pとコンタクトシート14Sの導体20Sとが接触するように、コンタクトシート14P(コネクタ部分12P)とコンタクトシート14S(コネクタ部分12S)とを重ね合わせる。このとき、図5に示す第1位置決め孔15aや第2位置決め孔15b、第3位置決め孔15cに位置決めピン(図示せず)を挿入することで2枚のコンタクトシート14を重ね合わせるとよい。コンタクトシート14相互の高度な位置決めが容易に行えるからである。
すると、図11に示すように、コンタクトシート14Pの導体20Pと、コンタクトシート14Sの導体20Sとは、二点鎖線Wで示すように、コンタクトシート14Pの突部17Pとコンタクトシート14Sの突部17Sの基部18S、18P近傍で接触することになる。本実施形態では、図11から明らかな通り、コンタクトシート14Sの導体20Sが貫通孔19S内に至るまで延びているので、コンタクトシート14Sの導体20Sと、コンタクトシート14Pの導体20Pと、は少なくともコンタクトシート14Sの貫通孔19S内において接触している。
本実施形態において、図4に示すコネクタ8の各コンタクト30(図10も併せて参照)は、図9に示す一対のコンタクト部分21P、21Sを備えて構成されている。なお、コンタクト30間のピッチ31については図7及び図10で定義したので、各図を適宜参照されたい。このピッチ31は、例えば0.5mm以下に設定される。また、図10に示すように、コンタクトシート14Sの突部17Sは、ハンドリングシート13Pから例えば0.2mm、突出している。
また、図8(b)の断面視において、コンタクトシート本体16の表面16a内で特定できる貫通孔19の幅L1と、突部17及び導体20の合計幅L2と、が前述の通りL1<L2の関係を満足している。従って、図10に示すようにコンタクトシート14Sの表面14aS(図8(a)の表面16aに相当。)とコンタクトシート14Pの表面14aP(同)とが面接触するようにコンタクトシート14Sとコンタクトシート14Pとを重ね合わせると、コンタクトシート14Sの突部17Sはコンタクトシート14Pの貫通孔19Pに、コンタクトシート14Pの突部17Pはコンタクトシート14Sの貫通孔19Sに、夫々、圧入されることになる。そして、この圧入により、図11に示す導体20Sと導体20Pとの接触抵抗の改善が図られている。
なお、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sは、図10の状態で、接着剤や両面テープ、レーザ溶着などによって相互に固着している。固着面は、コンタクトシート14Pの表面14aP、コンタクトシート14Sの表面14aSである。
次に、図4でコネクタ8をソケット筐体7に取り付け、図2でLGAソケット4をマザーボード3に取り付けると、図12に示す状態となる。図12に示す状態でコネクタ8は、マザーボード3の面方向ではソケット筐体7の位置決めピン10(図4参照)によって位置決めされた状態となっており、一方で、マザーボード3の面に対する法線方向においては若干の上下動が許容される状態となっている。また、図13に示すように、このとき、コンタクトシート14Pが有する多数の突部17Pの接触面17dPは、導体20Pを挟んでマザーボード3の電極パッド6と一対一で対向している。そして、ソケット筐体7内で若干の上下動が許容されたコネクタ8の自重はコンタクトシート14Pが有する多数の突部17Pによって支えられており、図12及び図13に示すCPUパッケージ2の未実装時においては、コンタクトシート14Pの突部17Pは殆ど変形しておらず、図10に示される原形を維持している。
(CPUパッケージ2の実装)
CPUパッケージ2をLGAソケット4に実装するには、先ず、図12に示す状態でCPUパッケージ2をLGAソケット4内に挿入する。すると、CPUパッケージ2は、LGAソケット4のフレーム9(図4を併せて参照)によって好適に位置決めされると共に、図14に示すようにコネクタ8を介してマザーボード3に支持される。このとき、図14に示すように、コンタクトシート14Sが有する多数の突部17Sの接触面17dSは、導体20Sを挟んでCPUパッケージ2の電極パッド5と一対一で対向する。この状態で、CPUパッケージ2の各電極パッド5と、マザーボード3の各電極パッド6とは、導体20Sと導体20Pを順に介することで導通する。なお、図14に示すCPUパッケージ2の実装未完了時においては依然として、コンタクトシート14Pの突部17P、コンタクトシート14Sの突部17Sは何れも殆ど変形しておらず、図10に示される原形を維持している。
次に、図示しないCPU用ヒートシンクによってCPUパッケージ2をマザーボード3側へ強力に押圧する。すると、CPU用ヒートシンクとCPUパッケージ2が強力に密着すると共に、コネクタ8は、図14に示す状態から図15に示す状態へと形を変える。詳しくは、図14の状態で、CPUパッケージ2がマザーボード3側へ押圧されると、コンタクトシート14Pの突部17Pと、コンタクトシート14Sの突部17Sは、上記押圧方向と同じ方向(紙面上下方向)に軸圧縮荷重を受け、この結果、各突部17は紙面上下方向において若干縮む。
次いで、CPUパッケージ2がマザーボード3側へ更に強力に押圧されて、各突部17に加わる紙面上下方向の荷重が所定の荷重に達すると各突部17は弾性座屈(以下、単に「座屈」と称する。)する。このとき、図14に示すように、各突部17は、基部18側が固定端であり頂部23側が自由端である所謂「固定−自由」という両端条件で座屈する。従って、各突部17は、コネクタ8の面方向(紙面左右方向)における頂部23の移動を伴って、何れかの方向に倒れるように座屈することになる。本実施形態では、図8(b)に示すように各突部17が左右非対称に形成されているので、各突部17は、一層少ない荷重で何れかの方向に座屈できるようになっている。更には、図8(b)に示すように各突部17は、コンタクトシート14(コンタクトシート本体16)の面方向(紙面左右方向)において、頂部23の中心23cが基部18の中心18cよりも貫通孔19から離れる側に形成されているので、各突部17の座屈方向は所定の方向に制御されるようになっている。即ち、各突部17は、図15に示すように、貫通孔19から離れる方向へ倒れるように座屈する。具体的には、突部17Sは貫通孔19Sから離れる方向に倒れるように座屈し、突部17Pは貫通孔19Pから離れる方向へ倒れるように座屈する。
このように突部17Sが貫通孔19Sから離れる方向へ倒れるように座屈すると、CPUパッケージ2の電極パッド5に対する導体20Sの導通は維持しつつも、突部17S内には、紙面時計回りの回転トルクTSが発生する。同様に、突部17Pが貫通孔19Pから離れる方向へ倒れるように座屈すると、マザーボード3の電極パッド6に対する導体20Pの導通は維持しつつも、突部17P内には、紙面時計回りの回転トルクTPが発生する。
そして、回転トルクTSは、突部17Sの基部18Sを突部17Pの基部18Pに向けて矢印の如く押圧し、回転トルクTPは、突部17Pの基部18Pを突部17Sの基部18Sに向けて矢印の如く押圧する。このとき、突部17Sの基部18Sと、突部17Pの基部18Pと、の間には導体20Sと導体20Pがオーバーラップして接触した状態で存在している。従って、上記の各回転トルクTによれば、導体20Sと導体20Pが基部18Sと基部18Pによって挟まれ相互に一層強力に接触することになり、導体20Sと導体20Pとの間の接触抵抗が効果的に低減される。本質的に言えば、上記の回転トルクTにより、導体20Sと導体20Pとの接触面積が増大し、この結果として上記の接触抵抗が効果的に低減されることとなる。
また、突部17Sがコネクタ8の面方向における頂部23Sの移動を伴って何れかの方向に倒れるように変形するので、CPUパッケージ2の電極パッド5と突部17Sの導体20Sとの間において、いわゆるぬぐい作用が発揮される。ここで、ぬぐい作用とは、電極パッド上の塵や埃が除去される作用を意味する。そして、このぬぐい作用により、CPUパッケージ2の電極パッド5と突部17Sの導体20Sとの間の導通が一層高いレベルで実現されることになる。この点、マザーボード3の電極パッド6と突部17Pの導体20Pとの間に関しても同様である。
(CPUパッケージ2の取外し)
反対に、CPUパッケージ2をLGAソケット4から取り外すには、先ず、前述したCPU用ヒートシンクをマザーボード3から取り外す。すると、各突部17は、自己弾性復元力によって図15の状態から図14の状態へと復帰する。そして、これに伴ない、CPUパッケージ2が、図15に示す位置から図14に示す位置へと押し上げられる。この状態で、市販のIC抜きを利用してCPUパッケージ2をLGAソケット4から静かに引き抜けばよい。こうすることで、CPUパッケージ2をLGAソケット4から問題なく取り外すことができる。また、LGAソケット4も、問題なく再利用することができる。
(製造方法)
次に、図6を参照しつつ、コネクタ8の製造方法を例示する。
先ず、所定形状に裁断されたポリイミドシートの所定位置に第1位置決め孔15a、第2位置決め孔15b、第3位置決め孔15cを形成する(図5を併せて参照)。次に、金型に付加反応硬化タイプのシリコーンゲル材料を流し込み、このシリコーンゲル材料に覆い被せるように上記ポリイミドシートを金型内にセットする。そして、シリコーンゲル材料の付加反応を促進させることで、コネクタ部分12の原型が完成する。このとき、ポリイミドシートのシリコーンゲル材料側の表面を予め粗くしておくことで、ポリイミドシートとシリコーンゲルの高い接着強度を得ることができる。次に、例えばレーザ加工によって、コンタクトシート14の貫通孔19とハンドリングシート13の貫通孔22を同時に形成する。次いで、突部17の表面17aの所定領域に、スパッタリング成膜用マスクを用いたスパッタリングにより好ましくは金の薄膜から成る導体20を形成する。これにて、コネクタ部分12が完成する。後は、2枚のコネクタ部分12を図5に示すように重ね合わせればよい。
なお、コネクタ8の製造方法は、上記で例示した方法に限定されない。即ち、コネクタ部分12の原型は、金型によって一度に成型することに代えて、先ずポリイミドシート上にシリコーンゲルを積層させ、このシリコーンゲルをレーザ加工によって切削することで作製することができる。また、導体20は、上述したスパッタリングにより形成することに代えて、突部17の表面17a全体に金属薄膜を形成後、この金属薄膜をエッチングによって所定形状に加工することで形成してもよい。また、導体20は、レーザパターニング装置によるレーザ加工によってパターニング形成してもよいし、或いは薄いフィルム上に適宜導体を形成したものを突部17の表面17aに貼り付けることで形成してもよい。
(まとめ)
(1)以上説明したように上記実施形態に係るコネクタ8は、図5に示すように、2枚のコンタクトシート14(弾性シート)を重ね合わせた構造となっている。各コンタクトシート14は、図7に示すように、コンタクトシート本体16の表面16a側に突出した突部17と、突部17の基部18の近傍に形成された貫通孔19と、突部17の表面17aに配設された導体20と、から構成されている。◆このように、コンタクト部品に相当する突部17をコンタクトシート14に一体形成したことで、特許文献1で問題となっている梁の強度不足といった問題自体が存在しない。従って、上記の構成によれば、コネクタ8に関し、コンタクト30間の一層の狭ピッチ化と高い歩留まりを両立させることができ、ひいては多芯化に寄与する。
また、上記のコネクタ8は、特許文献1のコネクタと比較して部品点数が少ないので、特許文献1のコネクタと比較して、製造工数が少なく、組立も容易であり、その結果、コネクタの低コスト化を実現することができる。
(2)また、図11に示すように、コンタクトシート14Pの導体20Pと、コンタクトシート14Sの導体20Sと、は、コンタクトシート14Pの突部17Pとコンタクトシート14Sの突部17Sの基部18P、18S近傍で接触している。
(3)また、図11に示すように、コンタクトシート14Sの導体20Sが貫通孔19S内に至るまで延びており、コンタクトシート14Sの導体20Sと、コンタクトシート14Pの導体20Pと、はコンタクトシート14Sの貫通孔19S内において接触している。◆以上の構成によれば、簡素な構成で、導体20Sと導体20Pとの導通が達成される。
(4)また、コンタクトシート14Pの突部17Pはコンタクトシート14Sの貫通孔19Sに圧入されている。◆以上の構成によれば、上記圧入により導体20Sと導体20Pが高い圧力で接触することになるので、導体20Sと導体20P間の確実な導通に寄与する。
(5)また、図15に示すように、コンタクトシート14Pの突部17Pは、マザーボード3の電極パッド6に接触させた場合に、貫通孔19Pから離れる方向へ倒れるように形成されている。◆以上の構成によってコンタクトシート14Pの突部17Pをマザーボード3の電極パッド6に接触させた場合に突部17Pに発生した回転トルクTPは、矢視するように、導体20Sと導体20P間の接触圧を高める。従って、上記構成によれば、導体20Sと導体20P間の導通が一層高いレベルで実現される。また、図15に示すように、コンタクトシート14Pの突部17Pの頂部23Pが、マザーボード3の電極パッド6に接触させた場合に、コネクタ8の面方向に若干動くことになるので、いわゆるぬぐい作用を発揮させることができる。
(6)また、図8(b)に示すように、突部17の頂部23の中心23cは、コンタクトシート14(コンタクトシート本体16)の面方向において、突部17の基部18の中心18cよりも貫通孔19から離れる側に形成されている。◆以上の構成によれば、簡素な構成で、突部17Pがマザーボード3の電極パッド6に接触した場合に上記の方向へ倒れる構成を実現することができる。
(7)また、図8(a)に示すように、各突部17の貫通孔19側の面には貫通孔19から離れる方向へ傾斜する傾斜面17cが形成されている。◆以上の構成によれば、図9に示すようにコンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sとを重ね合わせる際に、突部17Pと突部17Sとが互いに引っ掛かり難くなる。
(8)また、図7に示すように、コンタクトシート14には、コンタクト部分21が複数形成されている。◆このような場合、上述した各効果は特に有効に発揮される。
(9)また、図10に示すように、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sは、同一形状である。◆以上の構成は、コネクタ8の製造コスト面で有利である。裏を返せばコネクタ8は、同一形状であるコンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sを単に重ね合わせるだけで構成できるので、コスト面で優れていると言える。
(10)また、図10に示すように、コンタクトシート14Sの裏面14bS(他面)側にはハンドリングシート13Sが固着され、コンタクトシート14Pの裏面14bP(他面)側にはハンドリングシート13Pが固着されている。◆以上の構成によれば、コネクタ8が撓みにくくなるので、コネクタ8の良好なハンドリング性が実現される。また、各ハンドリングシート13には上記の貫通孔19に対応する貫通孔22が形成されているので、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sとを問題なく重ね合わせることができるようになっている。
(11)また、ハンドリングシート13は、コンタクトシート14と比較して高剛性である。◆以上の構成によれば、コネクタ8のハンドリング性が一層高いレベルで実現される。
(12)また、図5に示すように、ハンドリングシート13は外形がコンタクトシート14の外形よりも大きく形成されている。◆以上の構成によれば、コンタクトシート14の損傷を効果的に抑制することができる。
(13)また、図5に示すように、各ハンドリングシート13には、互いに連通する第1位置決め孔15a、第2位置決め孔15b、第3位置決め孔15cがそれぞれ形成されている。◆このような位置決め孔15a〜15cによりコネクタ8のソケット筐体7やCPUパッケージ2、マザーボード3に対する位置決めが容易となる。また、図9に示すように、コンタクトシート14Pにハンドリングシート13Pを固着し、コンタクトシート14Sにハンドリングシート13Sを固着した上で、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sを重ね合わせる場合は、上記の位置決め孔15a〜15cを活用することで、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sとの間の位置決めも同様に容易となる。
(14)また、図5に示すように、各ハンドリングシート13は、同一形状である。◆以上の構成は、コネクタ8の製造コスト面で有利である。
(15)上記のコネクタ8は、半導体パッケージ接続用のソケットの構成要素として利用することができる。
以上に本願発明の第一実施形態を説明したが、上記第一実施形態は、例えば以下のように変更することができる。
・上記のコネクタ8は、図5に示すようにハンドリングシート13を備えることとしたが、必ずしもシート状のものを用いる必要はなく、また、ハンドリングシート13自体を省略することもできる。
・上記のCPUパッケージ2は、パッケージ形態としてLGAパッケージを採用しているが、LGAパッケージに代えてBGAパッケージを採用してもよい。BGA(Ball Grid Array)パッケージとは、パッケージ底面に半田による小さいボール状の電極を格子状に並べたものである。
・また、図9に示すように2枚のコネクタ部分12を重ね合わせる際は、図5に示す第1位置決め孔15a等を活用することに代えて、各ハンドリングシート13の周縁の相対位置を適宜に制御するようにしてもよい。
・また、ハンドリングシート13の素材としては、上記のシリコーンゲルに代えて、例えばシリコーンゴムなどの他の粘弾性材料でもよい。
・また、図8(a)において、接触面17dが省略され、傾斜面17cが直立面17eに対して直接接続されていてもよい。この場合、突部17は、座屈することなく倒れることができるようになる。
・また、上記の突部17は、必ずしも図15に示すように倒れることを要しない(後述の第二及び第三実施形態を参照)。
(第二実施形態)
次に、図16を参照しつつ、本願発明の第二実施形態を説明する。以下、本実施形態が上記第一実施形態と相違する点を中心に説明し、重複する説明は適宜、割愛する。また、上記第一実施形態で説明した構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。図16は、上記第一実施形態の図10に対応する断面図である。ただし、図10に示すハンドリングシート13の図示は省略している。
本実施形態に係る突部17Sは、図16の断面視で略長方形状に形成されている。即ち、突部17Sの貫通孔19S側の面は、コンタクトシート本体16の表面16aSに対して傾斜しておらず、表面16aSに対して直交する直立面17fSとなっている。突部17Pについても同様である。
(第三実施形態)
次に、図17を参照しつつ、本願発明の第三実施形態を説明する。以下、本実施形態が上記第二実施形態と相違する点を中心に説明し、重複する説明は適宜、割愛する。また、上記第一及び第二実施形態で説明した構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。図17は、上記第一実施形態の図10に対応する断面図である。ただし、図10に示すハンドリングシート13の図示は省略している。
本実施形態では上記第二実施形態と異なり、突部17Sは、貫通孔19Sと隣接しておらず、突部17Sと貫通孔19Sとの間には中間部32Sが形成されている。換言すれば、突部17Sは貫通孔19Sの近傍ではあるが、貫通孔19Sから若干離れて形成されている。更に別の言葉で言えば、突部17Sは、中間部32Sの分だけ貫通孔19Sから離れた、貫通孔19Sの近傍に形成されている。同様に、突部17Pは、貫通孔19Pと隣接しておらず、突部17Pと貫通孔19Pとの間には中間部32Pが形成されている。換言すれば、突部17Pは貫通孔19Pの近傍ではあるが、貫通孔19Pから若干離れて形成されている。更に別の言葉で言えば、突部17Pは、中間部32Pの分だけ貫通孔19Pから離れた、貫通孔19Pの近傍に形成されている。そして、上記の中間部32S及び中間部32Pは、コンタクトシート14Pとコンタクトシート14Sの重ね合わせる方向において対向している。図17では、中間部32Pに対する中間部32Sの対向面を符号32dSで示し、中間部32Sに対する中間部32Pの対向面を符号32dPで示している。そして、コンタクトシート14Sの導体20Sは、突部17Sの接触面17dSと直立面17fS、中間部32Sの対向面32dS、に覆い被さるように形成されている。コンタクトシート14Pの導体20Pについても同様である。従って、コンタクトシート14Sの導体20Sと、コンタクトシート14Pの導体20Pとは、中間部32Sと中間部32Pとの間で挟まれるように接触することになる。一方で、コンタクトシート14Sの導体20Sと、コンタクトシート14Pの導体20Pとは、コンタクトシート14Sの貫通孔19S内でも、コンタクトシート14Pの貫通孔19P内でも、接触していない。本実施形態でも、上記第一及び第二実施形態と同様、図17から明らかなように、コンタクトシート14Sの導体20Sと、コンタクトシート14Pの導体20Pとは、突部17Sと突部17Pの基部18S、18P近傍で接触している、と言及することができる。
8 コネクタ
14 コンタクトシート
14b コンタクトシートの裏面
17 突部
17a 突部の表面
18 基部
19 貫通孔
20 導体

Claims (16)

  1. 一面側に突出した第1の突部と、該第1の突部の基部の近傍に形成された第1の貫通孔と、少なくとも前記第1の突部の表面に配設された第1の導体と、を有する第1の弾性シートと、
    一面側に突出した第2の突部と、該第2の突部の基部の近傍に形成された第2の貫通孔と、少なくとも前記第2の突部の表面に配設された第2の導体と、を有する第2の弾性シートと、
    を備え、
    前記第1の突部が前記第2の貫通孔を挿通して前記第2の弾性シートの他面から突出し、前記第2の突部が前記第1の貫通孔を挿通して前記第1の弾性シートの他面から突出するとともに、前記第1の導体と前記第2の導体とが接触するように、前記第1の弾性シートと前記第2の弾性シートとが重ね合わされた、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  2. 請求項1に記載の電気接続部材であって、
    前記第1の導体と前記第2の導体とは、前記第1の突部と前記第2の突部の基部近傍で接触している、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  3. 請求項1又は2に記載の電気接続部材であって、
    前記第1の導体は、前記第1の貫通孔内に至るまで延びており、
    前記第1の導体と前記第2の導体とは、前記第1の貫通孔内において接触している、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  4. 請求項3に記載の電気接続部材であって、
    前記第2の突部は前記第1の貫通孔に圧入される、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  5. 請求項3又は4に記載の電気接続部材であって、
    前記第2の突部は、接続対象物に接触させた場合に、前記第2の貫通孔から離れる方向へ倒れるように形成されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  6. 請求項5に記載の電気接続部材であって、
    前記第2の突部の頂部の中心は、前記第2の弾性シートの面方向において、前記第2の突部の基部の中心よりも前記第2の貫通孔から離れる側に形成されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  7. 請求項1〜4の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1又は前記第2の突部は、接続対象物に接触させた場合に倒れるように形成されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1の突部の前記第1の貫通孔側の面、又は、前記第2の突部の前記第2の貫通孔側の面は、前記第1の貫通孔、又は、前記第2の貫通孔から離れる方向へ傾斜している、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートには、前記第1の突部及び前記第1の貫通孔、第1の導体、並びに前記第2の突部及び前記第2の貫通孔、第2の導体が、複数組形成されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1の弾性シートと前記第2の弾性シートは、同一形状である、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの他面側には、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔に対応する貫通孔を有する第1の基材シート及び前記第2の基材シートがそれぞれ固着されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  12. 請求項11に記載の電気接続部材であって、
    前記第1及び第2の基材シートは、前記第1及び第2の弾性シートと比較して、高剛性である、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  13. 請求項11又は12に記載の電気接続部材であって、
    前記第1の基材シート及び前記第2の基材シートは、外形が前記第1の弾性シート及び前記第2の弾性シートの外形よりも大きく形成されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  14. 請求項11〜13の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1の基材シート及び前記第2の基材シートには、互いに連通する位置決め孔がそれぞれ形成されている、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  15. 請求項11〜14の何れかに記載の電気接続部材であって、
    前記第1の基材シートと前記第2の基材シートは、同一形状である、
    ことを特徴とする電気接続部材。
  16. 半導体パッケージを受け入れる受入部材と、
    この受入部材に取り付けられる請求項1〜15の何れかに記載の電気接続部材と、
    を備える、
    ことを特徴とする半導体パッケージ接続用のソケット。
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JP2017201206A (ja) * 2016-03-31 2017-11-09 エフティーイー・オートモーティブ・ゲーエムベーハーFTE automotive GmbH 液圧作動システム、詳細には、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおいて、振動を低減するためのデバイス

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