JP2011184817A - スライドファスナ締め忘れ警報装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドファスナの締め忘れ防止を、取り扱い性やファッション性を損なわず着用者本人に通知し、不要な警報と電池の消耗を避ける。
【解決手段】スライドファスナ1のスライダ2にスライド位置情報を提供するための磁石もしくはプラグを設け、ベルトのバックル5内部に、スライダ2の開閉位置を検知するスライダ位置検出装置6と、警報手段をと、電池8と、ベルトの挿入圧力で電源を通電する装着スイッチ7と、用便のときに使用する電源一時遮断スイッチ52を設け、ズボンやスカートの着用のみスライドファスナの開口を検知し警報を出す手段とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ズボンやスカートを着用する際にスライドファスナの締め忘れを警報するファスナ締め忘れ警報装置に関する。


ズボンやスカートの着用時に、ズボンやスカートのスライドファスナが開口したまま外出してしまうことがあり、締め忘れ防止手段が求められていた。スライドファスナの締め忘れ防止手段として、特開平9−28422号公報のように、ファスナのスライダとフックの双方に細工を施し、ズボンやスカートのファスナのスライド部を先に上げなければ、フックを掛けられない構造としたものや、特開2005−40485のように、スライドファスナ動作時の振動を圧電素子で電力に変換し、その電力を充電してスライドファスナの開閉状態を通信で外部に通知する考案がある。
特表2007−535336号公報では、フェライト磁石とリードスイッチと電池とLEDが第1の筺体に、軟鉄板が第2の筺体に組み込まれ、2つの筐体にそれぞれ細紐が備えられていて、前記2つの筺体の距離が大きくなるとリードスイッチが遮断状態から通電状態になり、LEDが点灯しファスナ開口状態を知らせる考案となっている。
特開平9−28422号公報 特開2005−40485号公報 特表2007−535336号公報
ズボンやスカートのファスナを先に上げていなければ、フックを掛けられない構造としたものは、ファスナ使用動作毎にフック解除や固定を行い、手順が煩雑になる問題点を有する。この問題点を解決した特開平9−28422号公報の例では、煩雑さが解消される一方で、ズボンやスカート着用時の1回のみ締め忘れ防止が有効になるが、用便などによる開口後の締め忘れには効果がない。
スライドファスナ動作時の振動を圧電素子で電力に変換し開口状態を告知する特開2005−40485公報の方式は、最初からスライドファスナを締め忘れている場合や、スライダが徐々に開口側に移動した場合は、発電量不足となり開口状態を知らせることができない。
特表2007−535336号公報の装置をズボンに取り付けた場合は、スライドファスナに取り付けたアラート装置の筺体がはっきり見えてしまいファッション性に問題がある。
解決しようとする問題点は、ファッション性を損なわずに、ズボン着用時のスライドファスナ開口状態を精度よく検知し、着用者本人に開口状態を警告し、ズボンを脱いでいる状態や大便をしている状態では、無駄な電池の消耗や警報をなくす点である。
このような目的を果たすために、本発明は、スライドファスナと、該スライドファスナのスライダ位置検知手段と、警報手段と、電池と、ベルトと、該ベルトの止め具を備え、前記ベルトの装着に連動して電源供給を開閉する手段、および、警報手段を、一時停止する手段により、警報手段を停止でき、
前記止め具に、前記スライダ位置検知手段と、前記警報手段と、前記電池および前記ベルトの装着に連動して電源供給を開閉する手段を内蔵したことを主要な特徴とする。
「スライダ位置検知手段」は、スライダの移動位置により開閉状態を検出する手段であり、スライダに磁石を備えてスライダから発生する磁界を、ベルトの止め具側に磁気抵抗素子や高感度のリードスイッチ等により磁気検出する方法や、スライダにプラグを備えてベルトの止め具側に前記プラグ検出するスイッチ設ける方法や、スライダに鉄などの磁性体を用いベルトの止め具側に前記磁性体を検出する回路を設ける方法や、スライダにICタグを内蔵しベルトの止め具側に前記ICタグを検出する回路を設ける方法や、スライダにコイルとコンデンサによる特定周波数反応回路を内蔵しベルトの止め具側に特定周波数検出回路を設ける方法などがある。
「警報手段」は、ブザーや、メロディーICとスピーカの組み合わせや、携帯電話用振動子や、近距離無線通信により携帯電話へ通報する方法がある。
「電池」は、小型のボタン電池や、太陽電池や、太陽電池と充電電池の組み合わせでも良い。
「止め具」は、バックルやフックを示す。
「プラグ」は、ピン形状やキー形状やキャラクタを模った形状で、止め具に挿入できるものを指す。
「警報手段を一時停止する手段」は、電源を動作スイッチやICの回路を停止するスイッチ、あるいは、前記スイッチにタイマーを連動させて停止する形態を含む。
本発明のスライドファスナ締め忘れ警報装置は、第1の利点として、ズボンやスカート脱衣時に、スライダ位置検知警報装置への電源供給を遮断するため、不要な告知音を停止し電池の消耗を抑制できる。第2の利点として、締め具のバックル内部にスライダ位置検知警報装置や電源を組み込むことにより、外観的に突出する筺体を設けることがなく、ファッション性を損なわない利点を持つ。第3の利点として、ズボンやスカート着用に際して面倒な手順を踏まないで、ズボンやスカート着用と脱衣ができる。第4の利点として、ズボンやスカート着用時に、スライダの位置が中途半端な開口状態や徐々に開口するときでも正確に警報を発することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施例1は、スライドファスナの締め忘れ防止を検知するために、磁気検出を利用したスライダ位置検出装置を備えたもので説明する。
図1は開口状態となっているズボンのスライドファスナ1とベルト9とベルト9の止め具のバックル5を示している。スライドファスナ1は、スライダ2と引き手3とエレメント4から構成され、スライダ2もしくは引き手3のどちらか一方は、磁石を内蔵する構造となっている。バックル5は、電池8と装着スイッチ7と一時停止スイッチ52とスライダ位置検出装置6および警報手段として圧電スピーカ27が内蔵されている。装着スイッチ7は、ベルト9がバックル5に挿入されたときに、ベルト9の押圧により接点が閉じ、スライダ位置検出装置6に、電池8からの電力を供給する。一時停止スイッチ52は、モーメンタリタイプのブレーク接点を有するプッシュスイッチで、スイッチを押している間、電源供給を停止し、小便等の短時間の警報停止を行う。
図2は、止め具の説明をするための構造図で、バックルケース48内部にベルト先端部53が挿入されると、ベルト押さえ44が支点45を中心に回動し、ベルト押さえ44に設けられた突起46の押圧により装着スイッチ7が導通状態になる。ベルト押さえ44は、バネ50によりバックルケース内面を押圧する構造となっていて、ベルトをバックルケース48に挟み込む。電池8は、ベルト固定裏カバー42を開くことにより交換できる。圧電スピーカ27は、電池8の上部に配置され、磁束を検出する磁気抵抗素子49は、図1のスライダ2を締めたときに、最短距離になる位置とした。図2の一時停止スイッチ52は、外部から容易に押せる位置の上部に配置した。
図3の点線21の範囲は、図1のスライダ位置検出装置6の一例を示すブロック図で、磁気検出機能を持つICチップ内部のブロック図とICチップに接続される電気回路となっている。図3の磁気抵抗素子R1、R3は、磁界の影響がない場合に、同等な抵抗値を示すが、磁界の影響を受けると外部磁界の大きさにより抵抗値が変化する。しかし、固定抵抗R2、R4は、外部磁界に影響されない。
R1,R2,R3,R4は、ブリッジ回路を構成し、R1とR2の接合部の電圧V1とR3とR4の接合部の電圧V2は、コンパレータ22の入力へ入る。
外部磁界の影響がない場合、R1=R3、R2=R4となり、コンパレータ22への入力電圧V1、V2は同レベルの値となり、コンパレータ22は、ラッチ回路23にLレベルの信号を出力する。
外部磁界の影響を受けるとR1≠R3、R2=R4となり、コンパレータ22の入力に電圧差が発生し、コンパレータ22は、ラッチ回路23にHレベルの信号を出力する。ラッチ回路23は、磁界の影響ありのときにコンパレータ22からHレベルの入力信号を受けて信号を保持し、磁界の影響なしのときにLレベルの入力信号を受けて信号を保持する。CMOS駆動部24は、ラッチ回路23からの出力がLレベルのときに、メロディー回路26に信号を発し、圧電スピーカ27を通じて外部に音楽を流す。タイマ25は、500ms周期で50μsの動作信号を、ラッチ回路23とサンプリング回路29とスイッチ回路28に出力し、前記動作信号発生中のみコンパレータ22やR1、R2、R3、R4のブリッジ回路に電源供給を行い、消費電力を軽減している。
このように図1のズボンを装着した状態のときスライダ位置検出装置6は、ベルトの装着により電源が供給された状態で、スライダ2が、バックル5直下に位置すると、スライダ位置検出装置6は、スライダ2からの磁束を検出し検知し警報を停止する。スライダ2が、バックル5の直下から離れると、スライダ位置検出装置6への磁束が一定量以下になり、スライドファスナ1が開口状態と判定され警報を発する。ズボンを装着していない場合やトイレで大便をしている状態のベルト先端部53は、バックル5から離脱して、スライダ位置検出装置6への電源供給が停止となるため、スライダ2とバックル5の距離に関係なく警報は発しない。
図4、図5は、スライドファスナのスライダを示した説明図で、図5の引き手61は、引き手取付部63に取り付けられている。引き手61の内部にはネオジユム磁石62およびネオジユム磁石62のS極およびN極からは、磁力を導くための磁性体補助材65、67が埋め込まれて、磁界は、S極先端66、N極先端64より強力な磁界が発生する構造とし、ベルトに内蔵された磁気検出回路に磁界の影響を強く及ぼす。
図5のスライドファスナのスライダは、引き手取付部72の上方にネオジユム磁石71を取り付けてある。スライダ上方に配置することにより、ズボン装着時にスライダを締めたときに、ネオジユム磁石71がベルト直下近傍に位置する。
図6は、スライダ2に連結したプラグ12を検出するスライダ位置検出手段を用いたファスナ締め忘れ警報装置の説明図である。
プラグ12は紐11によりスライダ2もしくは引き手3に連結され、バックル5の導入溝16に挿入される。スイッチ17の接点は、プラグ12がバックル5の導入溝16に挿入されると、プラグ12の押圧により開放状態となる。ロックのボール14は、バネ15により導入溝16中心に加圧され、プラグ12を挿入したときに、プラグ凹部13の勘合位置で挟持し、クリック感および挿入後のプラグ抜け防止の役割を果たす。スイッチ17は、モーメンタリタイプのブレーク接点を有するプッシュスイッチとなっていて、プラグ12が導入溝16から離れるとスイッチ17内部のバネで復帰し、スイッチ17の接点は、通電状態となる。装着スイッチ7は、実施例1と同様にベルト先端53がバックル5内部に挿入されると、接点が導通状態となり電池8の電源を供給する。
スイッチ17は、プラグ12の挿入により作動するほかに、補助押しボタン18の押圧により連動動作し接点が開放される。補助押しボタン18は、小便等の短時間の警報停止に使用する。圧電スピーカ27は、ベルト先端53がバックル5を貫通、且つプラグ12が未挿入状態のときに、装着スイッチ7とスイッチ17が導通して警報を発するが、ベルト先端53がバックル5を未貫通状態や、プラグ12挿入状態や、補助ボタン18押圧状態のいずれか1つの条件が成立すると警報を発しない。
このように、ズボンを未着用状態では、ベルト先端部53がバックル5を未貫通のため警報は鳴らず、ズボンを着用、且つスライドファスナが開口のときにはプラグ2が未挿入状態となるため警報を発し、小便などによりスライダ2を開口側に動作させるときには、補助ボタン18押圧することにより警報を停止する。
スイッチ17を用いてスライダ位置検出装置6を説明したが、プラグ2挿入時に、ベルトにより押圧されている装着スイッチ7を、押圧を解除する構造にしても良い。
スライドファスナと止め具の概念を示した説明図である。(実施例1) 締め具の内部構造例を示した説明図である。(実施例1) スライドファスナ位置検知警報装置を示したブロック図である。(実施例1) スライドファスナのスライダを示した説明図である。(実施例1) スライドファスナのスライダを示した説明図である。(実施例1) プラグを用いた開口状態検知の概念を示した説明図である。(実施例2)
1 スライドファスナ2 スライダ 3 引き手5 バックル6 スライダ位置検出装置 7 装着スイッチ 8 電池 9 ベルト 12 プラグ 18 補助ボタン 26 メロディー回路 27 圧電スピーカ 52 一時停止スイッチ

Claims (5)

  1. スライドファスナと、該スライドファスナのスライダ位置検知手段と、警報手段と、電池と、ベルトと、該ベルトの止め具および、前記ベルトの装着に連動して電源を開閉する手段を備えてなることを特徴とするスライドファスナ締め忘れ警報装置。
  2. 前記スライダ位置検知手段と、前記警報手段と、前記電池と、前記ベルトと、前記ベルトの装着に連動して電源を開閉する手段が、前記ベルトの止め具に内蔵したことを特徴とする請求項1記載のスライドファスナ締め忘れ警報装置。
  3. 請求項1記載のスライドファスナに付属するスライダに磁石を設け、該磁石からの磁束を検知しスライダ位置検知を行うことを特徴とする請求項1記載のスライドファスナ締め忘れ警報装置。
  4. 請求項1記載のスライドファスナに付属するスライダにプラグを設け、前記ベルトの止め具に該プラグの挿入検知を設け、スライダ位置検知を行うことを特徴とした請求項1のスライドファスナ締め忘れ警報装置。
  5. 前記警報手段を一時停止する手段を設けたことを特徴とする請求項1から4いずれか記載のスライドファスナ締め忘れ警報装置。
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