JP2011182677A - セルラーゼ複合体及びその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非セルロソーム生産微生物に由来しGHF6に属するセロビオヒドロラーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第1のキメラタンパク質と、非セルロソーム生産微生物に由来しGHF7に属するセロビオヒドロラーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第2のキメラタンパク質と、非セルロソーム生産微生物に由来しGHF5に属するエンドグルカナーゼ(EG)の活性ドメインとドックリンドメインとの第3のキメラタンパク質と、前記第1、第2及び第3のキメラタンパク質の前記ドックリンドメインと結合する1又は2以上コヘシンドメインを有するコヘシンタンパク質と、を備え、前記コヘシンタンパク質上に前記第1、第2及び第3のキメラタンパク質をコヘシン−ドックリン結合によって保持する、セルラーゼ複合体とする。
【選択図】なし
Description
前記活性ドメインと前記セロビオヒドロラーゼ又は前記エンドグルカナーゼにおいてそのN末端側に備えられるセルロース結合ドメインとの間のリンカードメイン中の少なくとも一部のアミノ酸配列を前記活性ドメインのN末端に備える、キメラタンパク質が提供される。こうしたキメラタンパク質をコードするDNAも提供される。
本明細書に開示される非セルロソーム生産微生物由来のセルラーゼの複合体(以下、本セルラーゼ複合体)は、第1のキメラタンパク質、第2のキメラタンパク質及び第3のキメラタンパク質を有し、第3のキメラタンパク質の3種類のセルラーゼを、コヘシン−ドックリン結合によりコヘシンタンパク質上に備えている。
第1のキメラタンパク質は、非セルロソーム生産微生物由来であってGHF6に属するセロビオヒドロラーゼ(CBH)の活性ドメインとドックリンドメインとを少なくとも有するキメラタンパク質である。GHF6に属するCBHは、一般に、セルロースをその非還元末端から切断してセロビオースを生成するII型(CBH II)であるとされている。GHF6に属するCBH IIとしては、各種微生物に由来するものが知られている(http://www.cazy.org/fam/GH6.html)。第1のキメラタンパク質の活性ドメインが由来するCBHとしては、例えば、P. chrysosporium、A. oryzae及びT. reeseiに由来しGHF6に属するCBH IIが挙げられる。
第1のキメラタンパク質における活性ドメインは、公知のデータベースに基づいて、ドックリンリンとキメラ化した第1のキメラタンパク質としてCBH II活性を発揮できるアミノ酸配列配列を含むように選択される。活性ドメインはデータベースに応じて異なる場合がある。したがって、同じCBHについて一つのデータベースにより特定される活性ドメインが第1のキメラタンパク質の活性ドメインとして用いることができる場合もあるが、他のデータベースにより特定される活性ドメインでは第1のキメラタンパク質の活性ドメインとして用いることができない場合がある。
第1のキメラタンパク質は、ドックリンドメインを有している。ドックリンドメインは、コヘシン−ドックリン結合により後述するコヘシンタンパク質に第1のキメラタンパク質を結合させる部位である。ドックリンドメインは、例えば、表1に示すセルロソーム生産微生物のセルロソームを構成するセルラーゼの一部に備えられている。本セルラーゼ複合体に用いるドックリンドメインとしては、表1に示す各種のセルロソーム生産微生物のセルラーゼのドックリンドメインから選択される。好ましくは、C. thermocellumのエンドグルカナーゼのドックリンドメインを含むアミノ酸配列が挙げられる。より具体的には、C. thermocellumのcelAのドックリンドメイン(配列番号5)を含むアミノ酸配列が挙げられる。このドックリンドメインは、前記CelAの活性ドメインのC末端側に配置されており、その活性ドメインとのリンカー領域が、30アミノ酸残基程度のアミノ酸配列(配列番号6)となっている。こうしたリンカー配列は、セルラーゼ由来の天然であってもよいし、人工的であってもよいが、活性ドメインの活性確保及びドックリンドメインにおけるコヘシンドメインとの結合性を確保するために適宜備えられる。
第2のキメラタンパク質は、GHF7に属するCBHの活性ドメインとドックリンドメインとを有するキメラタンパク質である。GHF7に属するCBHは、一般に、セルロースをその還元末端から切断してセロビオースを生成するI型(CBH I)であるとされている。GHF7に属するCBHとしては、各種微生物に由来するものが知られている(http://www.cazy.org/fam/GH7.html)。なかでも、A. niger、A. aculeatus、P. chrysosporium及びT. reeseiに由来するCBHから選択される1又は2以上とすることができる。さらに、GHF7に属するCBH Iとしては、A. nigerに由来する配列番号10で表されるアミノ酸配列からなるAncbhA、配列番号11で表されるアミノ酸配列からなるAncbhBが挙げられる。また、A. aculeatusに由来する配列番号12表されるアミノ酸配列からなるAaCBHIが挙げられる。また、P. chrysosporiumに由来する配列番号13で表されるアミノ酸配列からなるPcCBH7Cが挙げられる。なかでも、P. chrysosporiumに由来するCBH Iを好ましく用いることができる。さらに、GHF7に属するCBH Iとしては、こうした公知の配列情報に基づいて取得できる他の態様のCBHを含めることができる。かかるCBH Iについては後段で説明する。GHF7に属するCBH Iは、以上の各種のCBH Iのなかから1又は2以上を組み合わせて用いることができる。第2のキメラタンパク質における活性ドメインは、以上の各種のCBH Iから選択されるいずれかに由来することができる。なお、本セルラーゼ複合体は、異なる活性ドメイン及び/又はドックリンドメインを有する2以上の第1のキメラタンパク質を備えていてもよい。
第3のキメラタンパク質は、GHF5に属するエンドグルカナーゼ(EG)の活性ドメインとドックリンドメインとを有するキメラタンパク質である。GHF5に属するEGは、各種微生物に由来するものが知られている(http://www.cazy.org/fam/GH5.html)。なかでも、T. reesei及びA. oryzaeに由来するEGから選択される1又は2以上とすることができる。さらに、GHF5に属するEGとしては、例えば、配列番号17で表されるアミノ酸配列からなるA. oryzaeに由来するAocelE及び配列番号18で表されるアミノ酸配列からなるT. reeseiに由来するTrEG IIが挙げられる。さらに、GHF5に属するEGとしては、こうした公知の配列情報に基づいて取得できる他の態様のEGを含めることができる。かかるEGについては後段で説明する。GHF5に属するEGは、以上の各種のEGのなかから1又は2以上を組み合わせて用いることができる。
コヘシンタンパク質は、第1〜第3のキメラタンパク質が有するドックリンドメインを結合する1又は2以上のコヘシンドメインを有している。これにより、コヘシンタンパク質は、第1〜第3のキメラタンパク質をコヘシン−ドックリン結合で保持でき、本セルラーゼ複合体の骨格として機能する。また、本セルラーゼ複合体は、異なるコヘシンドメインの組み合わせあるいは配列を有する2以上のコヘシンタンパク質を備えていてもよい。
コヘシンタンパク質が備える、1又は2以上のコヘシンドメインは、セルロソームのスキャホールディンタンパク質が備えるコヘシンドメインに由来している。セルロソームは、すでに説明したように、細菌の細胞表層に形成されるセルラーゼとそのセルラーゼが結合する骨格タンパク質(スキャホールディンタンパク質)との複合体である。
本セルラーゼ複合体を表層提示する真核微生物は、コヘシンタンパク質が細胞表層に結合させて保持させ(提示させた)コヘシンタンパク質のコヘシンドメインに、キメラタンパク質を結合させて保持することができる。本セルラーゼ複合体のこうした細胞表層提示形態によれば、本セルラーゼ複合体を表層提示する微生物が本セルラーゼ複合体によるセルロースの分解物であるグルコース等を利用して増殖、発酵が可能である場合に有利である。すなわち、CBPに好適である。また、当該微生物に本セルラーゼ複合体の構成タンパク質の一部又は全部を自己生産させることにより、構成タンパク質の取得工程を簡略化してセルロースの利用コストを低減することができる。
本明細書の開示によれば、キメラタンパク質であって、非セルロソーム生産微生物に由来しGHF6に属するセロビオヒドロラーゼ又はGHF5に属するエンドグルカナーゼの活性ドメインと、ドックリンドメインと、を有し、ドックリンドメインを活性ドメインのC末端に有するとともに、セロビオヒドロラーゼ又はエンドグルカナーゼにおいてそのN末端側に備えられるセルロース結合ドメインとその活性ドメインとの間のリンカードメイン中の少なくとも一部のアミノ酸配列を前記活性ドメインのN末端に備える、キメラタンパク質が提供される。このキメラタンパク質によれば、非セルロソーム生産微生物のセルラーゼをセルロソーム生産微生物由来のコヘシンドメインを有するコヘシンタンパク質に結合させて、そのセルラーゼ固有の活性又は能力をコヘシンタンパク質上で発現させることができる。ドックリンリンドメインは、C. thermocellumのエンドグルカナーゼ由来のドックリンリンドメインとしてもよい。
本明細書に開示される有用物質の生産方法は、微生物の発酵により有用物質を生産する方法であって、発酵のための真核微生物の細胞外又は細胞表層に本セルラーゼ複合体を存在させた状態で前記真核微生物により、セルロースを少なくとも含む炭素源を発酵して前記有用物質を生産する工程、を備えることができる。本生産方法によれば、セルロース分解活性に大きな相乗効果を有するセルラーゼの組み合わせが、コヘシンタンパク質へ集積化されることにより、一層相乗効果がより増強される。この結果、効率的にセルロースを分解して、発酵のための真核微生物がセルロース由来の炭素源を供給できる。このため、効率的なCBPが可能となる。なお、細胞表層に本セルラーゼ複合体を存在させて行うとき、発酵のための真核微生物は、本明細書に開示される複合体表層提示微生物である。
P. chrysosporium由来のGHF6のCBH(以下、PcCBH2)、P. chrysosporium由来GHF7のCBH(以下、PcCBH7C)、T. reesei由来GHF5のEG(以下、TrEG2)の酵素の各アミノ酸配列(配列番号1,13,18)C末端の終始コドンを削除し、C. thermocellum由来のcelA由来であって、その活性ドメインへのリンカーを含むドックリン配列(配列番号25)を付加したキメラ遺伝子(以下、PC2、7C、TE2、配列番号7,15、21)を作製した。意図したキメラ酵素の構造を図1に示す。図1中、最上段に天然の成熟型の酵素を示し、2段目に、本実施例で作製したキメラ酵素(以下、TEG2、PC2、7C)を示す。本実施例のキメラ酵素は、いずれもセルロース結合ドメイン(CBD)を備えている。
実施例1で作製したキメラ酵素には、セルロース結合ドメイン(以下、CBD)と触媒ドメイン(以下、CD)があることから、PC2、7C及びTE2につき、それぞれCBDを削除し、CDのみの酵素(CD)(配列番号26,14,27)及びこれらのCDに実施例1と同様のドックリン配列を付加したキメラ酵素(CD+doc)(配列番号28,16,29)を作製した。また、PC2とTE2に関しては、それぞれCDに関するデータベースにおいて最も広範囲な配列を持つCD部分(pCD)にドックリン配列を付加したキメラ酵素(pCD+doc)(配列番号8,22)を作製した。更に、これらの酵素については、各CDのN末側のリンカー配列をすべて付加したCDにドックリン配列を付加したキメラ酵素(Linker+CD+doc)(配列番号9,23)を作製した。図1に、構築したこれらの酵素の概要を示す。
実施例1及び2で作製したこれらのキメラの酵素を以下に示す大腸菌無細胞合成系によって取得し、CMCに対する活性は、以下のようにして測定した。すなわち、0.5%CMCを含有する寒天プレートに無細胞合成液各1μlをスポットし、40℃で24時間反応後に、染色液(コンゴーレッド)を滴下重層して染色し、セルラーゼが反応して反応して脱色されたハロの大きさを測定し、相対活性とした。結果を合わせて図1に示す。なお、野生型において得られた活性を100として各キメラ酵素の活性を相対活性で表した。
特開2009-142260に開示されるコヘシンタンパク質(コヘシンドメイン4個とCBD3とaga2)(配列番号30)を分泌発現する酵母を用いて、コヘシンタンパク質(4個のコヘシン+CBD3+aga2)を発現させた。コヘシンタンパク質は、酵母表層に提示させたaga1タンパク質と結合することにより、酵母表層に提示した。ネガティブコントロール株として、aga1タンパク質(配列番号31)のみを発現した酵母を用いた。
実施例4の酵母660nmのODが5.0の酵母懸濁液100μlに、実施例3で生産した無細胞合成による結合させようとするキメラ酵素と1mMCaCl2を含む50mM酢酸バッファーpH5.0を合わせて300μlとなるように添加し、4℃で1〜5時間、放置した。その間、30分に1回程度、混合した。その後、1mMCaCl2を含む50mM酢酸バッファーpH5.0で菌体を2回洗浄し、100μlの50mM酢酸バッファーpH5.0に懸濁した。ネガティブコントロール株の酵母に無細胞合成酵素を添加したものでも同様に実施した。また、C. thermocellum由来のcelK及びcbhAについても、同様にして集積化させた。
実施例5でキメラ酵素を表層に結合した酵母100μlに、1%PSC(リン酸膨潤アビセル) 100μlを加えて、40℃で反応し、0時間と4時間後の分解活性を測定した。分解活性は、還元糖量をTZアッセイ法を用いて測定することにより実施した。結果を図2〜図5に示す。縦軸の還元糖量は、キメラ酵素を表層提示した酵母の4時間後の活性から、キメラ酵素を表層提示した酵母の0時間の活性とネガティブコントロール株の酵母を用いた場合の活性を引いた値を示す。
実施例7においてキメラ酵素に認められた活性が、酵素の組み合わせによる相乗効果のみでなく、コヘシン上に集積化したことによる集積化効果が寄与していることを確認するために、全長型キメラ酵素(TE2、PC2、7Cの3種類)と、CD型キメラ酵素(TrEG2-CD、PC2-CD、7C-CDの3種類)を用いて、コヘシンと結合させない状態(集積化させない状態)で単に混合した状態での活性を評価した。結果を図6に示す。
全長型キメラ酵素(TE2、PC2、7Cの3種類)をPCRで増幅し、酵母分泌発現ベクターであるpRS436GAPSSRGにサブクローニングした。pRS436GAPSSRG はTDH3プロモーター下流に、分泌シグナルを持ち菌体外に酵素を分泌する事が可能である。本ベクターを酵母(BJ5465株)に形質転換し、SD-URA寒天培地(yeast nitrogen base without amino acids without ammonium sulfate 1.7g、カザミノ酸5g、アミノ酸mix、グルコース20g、寒天20g、脱イオン水1000ml)で30℃、3日間培養した。生育したコロニーを各4クローンずつSD-URA液体培地(yeast nitrogen base without amino acids without ammonium sulfate 1.7g、カザミノ酸5g、-URAアミノ酸mix 0.77g、グルコース20g、脱イオン水1000ml)に植菌し、30℃、20時間、前培養し、1/100量を同培地に植菌して本培養とした。培養上清を回収し、限外ろ過フィルターで10倍に濃縮し、CMCプレートへ1μlスポットした。22時間反応後にコンゴレッド染色し、脱色した。ハロの面積を算出し、相対活性で示した結果を、図7に示す。図7に示すように、ドックリン配列を付加した各種酵素は、酵母において活性型で発現できることがわかった。
Claims (17)
- セルラーゼの複合体であって、
非セルロソーム生産微生物に由来しGHF6に属するセロビオヒドロラーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第1のキメラタンパク質と、
非セルロソーム生産微生物に由来しGHF7に属するセロビオヒドロラーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第2のキメラタンパク質と、
非セルロソーム生産微生物に由来しGHF5に属するエンドグルカナーゼ(EG)の活性ドメインとドックリンドメインとの第3のキメラタンパク質と、
前記第1、第2及び第3のキメラタンパク質の前記ドックリンドメインと結合する1又は2以上コヘシンドメインを有するコヘシンタンパク質と、
を備え、
前記コヘシンタンパク質上に前記第1、第2及び第3のキメラタンパク質をコヘシン−ドックリン結合によって保持する、複合体。 - 前記第1のキメラタンパク質及び前記第3のキメラタンパク質のいずれかあるいは双方は、さらに、そのN末端に、前記セロビオヒドロラーゼ又は前記エンドグルカナーゼにおいて前記活性ドメインのN末端側に備えられるセルロース結合ドメインとの間のリンカードメイン中の少なくとも一部のアミノ酸配列を備える、請求項1に記載の複合体。
- 前記ドックリンドメインは、Clostridium thermocellumのエンドグルカナーゼ由来のドックリンドメインである、請求項1又は2に記載の複合体。
- 前記GHF6に属するセロビオヒドロラーゼは、Phanerochaete chrysosporium由来のセロビオヒドロラーゼである、請求項1〜3のいずれかに記載の複合体。
- 前記GHF7に属するセロビオヒドロラーゼは、Phanerochaete chrysosporium由来のセロビオヒドロラーゼである、請求項1〜4のいずれかに記載の複合体。
- 前記GHF5に属するエンドグルカナーゼは、Trichoderma reesei由来のエンドグルカナーゼである、請求項1〜5のいずれかに記載の複合体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の複合体を細胞表層に提示する真核微生物。
- 前記真核微生物は、非セルラーゼ生産微生物である、請求項7に記載の真核微生物。
- セルラーゼを生産する真核微生物であって、
非セルロソーム生産微生物に由来しGHF6に属するセロビオヒドロラーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第1のキメラタンパク質をコードする第1のDNAと、
非セルロソーム生産微生物に由来しGHF7に属するセロビオヒドロラーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第2のキメラタンパク質をコードする第2のDNAと、
非セルロソーム生産微生物に由来しGHF5に属するエンドグルカナーゼの活性ドメインとドックリンドメインとを有する第3のキメラタンパク質をコードする第3のDNAと、
を備え、
前記第1、第2及び第3のキメラタンパク質を細胞外に分泌発現する、真核微生物。 - 前記第1のキメラタンパク質上の前記ドックリンドメイン、前記第2のキメラタンパク質上の前記ドックリンドメイン及び前記第3のキメラタンパク質上の前記ドックリンドメインと結合する1又は2以上のコヘシンドメインを備えるコヘシンタンパク質をコードするDNAを備え、
前記コヘシンタンパク質を細胞表層に提示する、請求項9に記載の真核微生物。 - 細胞表層に提示した前記コヘシンタンパク質上に、前記第1、第2及び第3のキメラタンパク質をコヘシン−ドックリン結合により保持する、請求項10に記載の真核微生物。
- 前記ドックリンドメインは、Clostridium thermocellumのエンドグルカナーゼ由来のドックリンドメインである、請求項9〜11のいずれかに記載の真核微生物。
- キメラタンパク質であって、
非セルロソーム生産微生物に由来し、GHF6に属するセロビオヒドロラーゼ又はGHF5に属するエンドグルカナーゼの活性ドメインと、
ドックリンドメインと、
を有し、
前記ドックリンドメインを前記活性ドメインのC末端に有するとともに、
前記セロビオヒドロラーゼ又は前記エンドグルカナーゼにおいてそのN末端側に備えられるセルロース結合ドメインとその活性ドメインとの間のリンカードメイン中の少なくとも一部のアミノ酸配列を前記活性ドメインのN末端に備える、キメラタンパク質。 - 前記少なくとも一部のアミノ酸配列は、前記リンカードメインのうちその活性ドメインに隣接するC末端側の適当長の長さのアミノ酸配列である、請求項13に記載のキメラタンパク質。
- 請求項13又は14に記載のキメラタンパク質をコードするDNA。
- 微生物の発酵により有用物質を生産する方法であって、
発酵のための真核微生物の細胞外又は細胞表層に請求項1〜6のいずれかにセルラーゼの複合体を存在させた状態で前記真核微生物により、セルロースを少なくとも含む炭素源を発酵して前記有用物質を生産する工程、を備える、方法。 - 前記生産工程は、前記真核微生物の細胞外又は細胞表層に、β−グルコシダーゼを存在させて行う工程である、請求項16に記載の方法。
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