JP2011182353A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】動画像のフレーム間における画像処理結果のばらつきが抑制できる画像処理技術を提供する。
【解決手段】ヒストグラム生成部20は、動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成する。補正テーブル生成部30は、動画像のフレームの画素値を入力として補正後の画素値を出力とする補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを、前記ヒストグラム生成部が生成したヒストグラムの度数をもとに動画像のフレームの表現可能な階調を割り当てることにより生成する。レギュレート処理部40は、前記補正テーブル生成部が生成した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する。補正テーブル変動抑制部60は、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制する。
【選択図】図1
【解決手段】ヒストグラム生成部20は、動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成する。補正テーブル生成部30は、動画像のフレームの画素値を入力として補正後の画素値を出力とする補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを、前記ヒストグラム生成部が生成したヒストグラムの度数をもとに動画像のフレームの表現可能な階調を割り当てることにより生成する。レギュレート処理部40は、前記補正テーブル生成部が生成した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する。補正テーブル変動抑制部60は、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制する。
【選択図】図1
Description
本発明は、動画像の画像処理装置および画像処理方法に関する。
近年、一般ユーザが静止画のみならず、動画像を手軽に撮影することができるデジタルムービーカメラが普及してきている。これらは動画像のフレーム毎に階調補正(特許文献1参照)をはじめとして、様々な画像処理を施している。
通常、動画像は毎秒30フレーム程度のフレームレートで撮像され、記録メディア等に記録された後、例えば、ムービーカメラに搭載されている表示モニタやPC(Personal Computer)、テレビ等で鑑賞される。このため、画像処理後のフレーム間で、例えば輝度値のばらつき等があると動画像にちらつきが生じ、視聴者に不快感を与える原因となりうる。そこで、動画像のフレーム間における画像処理結果のばらつきが抑制できる画像処理技術が求められている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたもので、その目的は、動画像のフレーム間における画像処理結果のばらつきを抑制できる画像処理技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の画像処理装置は、動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、動画像のフレームの画素値を入力として補正後の画素値を出力とする補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを、前記ヒストグラム生成部が生成したヒストグラムの度数をもとに生成する補正テーブル生成部と、前記補正テーブル生成部が生成した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整するレギュレート処理部と、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制する補正テーブル変動抑制部とを含む。
本発明のさらに別の態様は、画像処理方法である。この方法は、動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成するステップと、動画像のフレームの画素値を入力として、当該画素値が前記ヒストグラムの度数が大きい範囲に含まれる場合、ヒストグラムの度数が小さい範囲に含まれる場合よりも多くの階調を振り分けて画素値を出力する補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを生成するステップと、
補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整するステップと、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制するステップとをプロセッサに実行させる。
補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整するステップと、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制するステップとをプロセッサに実行させる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、動画像のフレーム間における画像処理結果のばらつきが抑制できる画像処理技術を提供できる。
実施の形態の概要を述べる。実施の形態は、ある動画像のフレームにおける画素値のヒストグラムをもとにそのフレームに適した階調補正関数を作成した後、過去のフレームから生成した階調補正関数との相違等を考慮して、画像処理結果のばらつきを抑制すべく、作成した階調補正関数を調整する。
図1は、実施の形態に係る画像処理装置100の構成図である。画像処理装置100は、画像取得部10、ヒストグラム生成部20、補正テーブル生成部30、レギュレート処理部40、フィルタ処理部50、補正テーブル変動抑制部60、補正テーブル出力部70、補正テーブル記憶部80、および階調補正部90を含む。
画像取得部10は、CCD(Charge Coupled Devices)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの図示しない固体撮像素子が撮像し、デジタルの輝度信号Yおよび色差信号Cr、Cbのフレームに変換された動画像のフレームを取得する。
ヒストグラム生成部20は、画像取得部10から取得した動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成する。具体的には、横軸に動画像のフレームの表現可能な階調(以下、単に「階調」という。)をとり、縦軸にフレームの画素の度数を取る。実施の形態では、輝度信号Yのヒストグラムを作成しその階調は6ビットとする。横軸は0から63の値を取り得る。
補正テーブル生成部30はさらに、ゲイン生成部32、第1の補正強度調整部34、および第2の補正強度調整部36を含む。ゲイン生成部32は、ヒストグラム生成部20が生成したヒストグラムの度数に応じて階調を割り当て、動画像のフレームの画素値を入力として補正後の画素値を出力とする補正関数を作成する。具体的には、補正関数に入力される画素値が、ヒストグラム生成部20が生成したヒストグラムの度数が大きい範囲に含まれる場合、ヒストグラムの度数が小さい範囲に含まれる場合よりも多くの階調を振り分けるように補正関数を作成する。作成した補正関数に関する情報は、補正テーブルの形で出力する。
以下、動画像のフレームのヒストグラムをもとに階調の補正関数を作成するまでの原理の詳細を、図を用いて説明する。
図2は、動画像のフレームのヒストグラムから階調の補正関数を作成する原理を説明する図である。図2(a)は、ヒストグラム生成部20が生成したヒストグラムを示す図である。図2(b)は、補正テーブル生成部30内のゲイン生成部32が生成した補正関数のゲインを示す図である。図2(c)は、図2(b)に示す補正関数のゲインから生成した補正関数の概形を表す図である。
図2(a)は横軸が階調、縦軸が画素の度数を表す。図2(a)においては、ビンの数(ヒストグラム作成の際の階調幅の分割数)は階調数と同数の64個である。ゲイン生成部32は、階調を8等分して図2(a)に示すヒストグラムのビンの数を8個に変更する。具体的には、画素値が0から7までの画素が含まれる第1のビン、画素値が8から15までの画素が含まれる第2のビンと続き、画素値が56から63間での画素が含まれる第8のビンまでの8個のビンのヒストグラムを作成する。
ゲイン生成部32は各ビンに含まれる画素の度数に比例して、それらに階調幅を振り分ける。例えば、第1のビンの度数が、フレームを構成する画素の総数の16分の1であったとする。このとき、ゲイン生成部32は画素値が0から7までの画素には64/16=4階調を振り分け、0から3間での画素値を出力するように補正関数を作成する。以下、補正テーブル生成部30が各ビンに振り分ける階調を「ゲイン」といい、第nビンのゲインをGn(n=1,2,・・・,8)で表す。また、第nビンの度数をNn(n=1,2,・・・,8)で表す。上記の例では、G1の値は4である。
図2(b)は、図2(a)のヒストグラムをもとに、式(1)に基づいて作成したゲインを示す。図2(b)は横軸がビンの番号n(n=1,2,・・・,8)、縦軸がビンの番号に対応する画素値領域のゲインGnを表す。ゲイン生成部32はこのゲインを、補正関数に関する情報を格納した補正テーブルとして生成する。
図2(c)は、図2(b)のゲインをもとに生成した補正関数の概形を表す。図2(c)の横軸は補正関数の引数(入力)であり、縦軸はその時の出力を表し、ともに画素値である。図2(b)における各ビンの度数に比例して補正関数の傾きが大きくなっていることが分かる。これにより、度数の大きな画素値範囲に含まれる画素には多くの階調が振り分けられ、度数の小さな画素値範囲に含まれる画素に振り分けられる階調は少なくなり、メリハリのある画像を生成することができる。
図1の説明に戻る。補正テーブル生成部30内の第1の補正強度調整部34は、図示しないユーザインタフェースを介して動画像の撮像状況に関する情報を取得する。ここで撮像状況に関する情報とは、補正関数の形状を決定する際に参考とされる情報であり、例えば逆光条件下における撮像に適した撮像モードをユーザが選択しているか否かを表す情報である。
第1の補正強度調整部34は、動画が逆光撮像モードで撮像されている場合、ゲイン生成部32が生成したゲインに対し、低画素値領域のゲインを上げるとともに高画素値領域のゲインを下げる調整をする。例えば、図2(b)におけるG1およびG2のゲインを上げ、その他のゲインを下げる。撮像素子が受光した光量が飽和して情報が欠落し、いわゆる「白飛び」している高輝度領域の階調を下げ、被写体が暗く撮像されている低輝度領域の画素の階調を上げることになるため、逆光条件下で撮像された動画の見栄えを向上させることが可能となる。
なお、上記低画素値領域および高画素値領域、ならびに調整するゲインの量は、撮像素子の性質等を考慮して実験的に定めればよい。
第2の補正強度調整部36は、第1の補正強度調整部34が調整したゲインに対し、補正関数の傾きの範囲をあらかじめ定められた所定の範囲内となるように調整する。具体的には各ゲインの取り得る上限値および下限値をあらかじめ設定しておき、ゲインが上限値を上待った場合には上限値までゲインを下げ、下限値を下回った場合には下限値までゲインを上げる。これにより、画像の階調を極端に変化させることを防止することが可能となる。また、最低限の出力階調を割り当てることになるので、ある動画像のフレームをもとに作成した補正関数を他の動画像のフレームに適用させる場合に、階調がつぶれることを防止することが可能となる。ここで傾きの範囲はあらかじめ実験的に定めておけばよく、例えば上記の例ではゲインの上限を26、下限を1とする。
レギュレート処理部40は、補正テーブル生成部30が生成した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する。調整後のゲインをGn’とすると、レギュレート処理部40は以下の以下の式(2)に基づく処理を行う。
式(2)により、調整後のゲインGn’の総和は階調幅と等しくなる。したがって、Gn’をもとに作成された補正関数の値域も階調幅と等しくなる。式(1)により生成されたゲインの総和も階調幅と等しくなるのであるが、その後第1の補正強度調整部34および第2の補正強度調整部36によりゲインが調整されることにより、その総和が階調幅と異なるものとなる場合もある。そのため、レギュレート処理部40は、補正テーブル生成部30が生成したゲインを調整する。
フィルタ処理部50は、レギュレート処理部40が生成したゲインをフィルタ処理してその低周波成分を抽出する。フィルタ処理部50は、抽出したゲインの低周波成分を新たなゲインとして出力する。ここでフィルタ処理に用いるフィルタは低域通過フィルタであればよく、例えば平均値フィルタ等の平滑化フィルタを用いればよい。あるいはガウシアンフィルタ等を用いてもよい。これにより、近傍領域のゲイン間の差が少なくなり、補正関数による階調補正の結果、画像の階調が極端に変化することを防止することが可能となる。
図3は、実施の形態に係るフィルタ処理部50によるゲインのフィルタ処理を説明する図である。図3(a)は、フィルタ処理前のゲインを示す図である。図3(a)の横軸はビンの番号n(n=1,2,・・・,8)、縦軸はビンの番号に対応する画素値領域のゲインGnを表す。図3(b)は、フィルタ処理後のゲインを示す図である。図3(b)の横軸および縦軸は図3(a)と同じである。図3(a)と図3(b)とを比較すると、フィルタ処理部50によるゲインのフィルタ処理により、フィルタ処理後の近傍領域のゲイン間の差が、フィルタ処理前の近傍領域のゲイン間の差に対して小さくなっていることが分かる。
図3(c)は、図3(a)に示すフィルタ処理前のゲインと図3(b)に示すフィルタ処理後のゲインとから、それぞれ作成された補正関数の概形を示す図である。フィルタ処理後のゲインから作成された補正関数の傾きは、フィルタ処理前のゲインから作成された補正関数の傾きと比較して、小さな傾きとなる。フィルタ処理後のゲインから作成された補正関数を用いて画像処理された画像は、フィルタ処理前のゲインから作成された補正関数を用いて画像処理された画像よりも、階調の変化が緩やかなものとなる。
図4は補正テーブル変動抑制部60の内部構造を模式的に示した図である。補正テーブル変動抑制部60は、抑制部62、第2のレギュレート処理部64、およびタイマ66を含む。
抑制部62は、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制する。補正テーブル記憶部80には、過去に生成された補正関数のゲインが補正テーブルの形で格納されており、抑制部62は、過去に生成された補正関数のゲインと現在作成中の補正関数のゲインとを比較し、現在作成中の補正関数のゲインを過去に生成された補正関数のゲインに近づける。例えば、過去に生成された補正関数のゲインと現在作成中の補正関数のゲインとの平均値を、新たな補正関数のゲインとする。
これにより、過去の補正関数に対する補正関数の急峻な変化を抑制でき、動画像の輝度やコントラストが急激に変化することを防止できる。動画像の輝度やコントラスト補正を徐々に行うことができる点で有利である。
第2のレギュレート処理部64は、過去の補正関数に対する補正関数の急峻な変化を抑制した補正テーブルを抑制部62から取得し、その補正関数の出力結果が動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する。第2のレギュレート処理部64はタイマ66から取得した時間が所定の周期である場合、調整した補正テーブルを補正テーブル出力部70に出力する。
ここで「所定の周期」とは、補正テーブル変動抑制部60内の第2のレギュレート処理部64が、補正テーブルを調整する時間間隔として定められた補正テーブル調整周期である。これは、露光制御処理など他の画像処理との調整のために用いられる周期であり、例えば露光制御処理の周期の整数倍の周期(6フレーム毎など)である。動画像のフレームレートが30フレーム/秒であれば、0.2秒程度の周期である。
補正テーブル出力部70は、補正テーブル変動抑制部60の生成した補正テーブルを、補正テーブル記憶部80に出力する。補正テーブル記憶部80は、補正テーブル出力部70から取得した補正テーブルを、既に格納している過去に生成された補正テーブルと置き換える。あるいは、補正テーブル記憶部80の記憶領域に空きがある場合には、補正テーブル出力部70から取得した補正テーブルを既に格納している過去に生成された補正テーブルとともに格納するようにしてもよい。
階調補正部90は、補正テーブル出力部70から取得した補正テーブルを用いて画像取得部10が取得した動画像のフレームの階調を補正する階調補正部90は階調補正のされた動画像のフレームを出力画像として出力する。
画像処理装置100の構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた画像符号化機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図5は、実施の形態に係る画像処理装置100の処理の流れを説明するフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、画像処理装置100が動画の撮像を開始したときに開始する。
画像取得部10は、固体撮像素子が撮像した動画像のフレームを取得する(S10)。ヒストグラム生成部20は、画像取得部10から取得した動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成する(S12)。
ゲイン生成部32は、ヒストグラム生成部20が生成したヒストグラムの度数に応じて階調を割り当て、動画像のフレームの画素値を入力として補正後の画素値を出力とする補正関数に関する情報であるゲインを生成する(S14)。第1の補正強度調整部34は動画が逆光撮像モードで撮像されている場合、ゲイン生成部32が生成したゲインに対し低画素値領域のゲインを上げるとともに高画素値領域のゲインを下げる調整をし、第2の補正強度調整部36は第1の補正強度調整部34が調整したゲインに対し、補正関数の傾きの範囲をあらかじめ定められた所定の範囲内となるように調整する(S16)。
レギュレート処理部40は、補正テーブル生成部30が生成した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する(S18)。フィルタ処理部50は、レギュレート処理部40が生成したゲインをフィルタ処理してその低周波成分を抽出する(S20)。
抑制部62は、過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制する(S22)。第2のレギュレート処理部64は、補正テーブル調整周期毎に過去の補正関数に対する補正関数の急峻な変化を抑制した補正テーブルを抑制部62から取得し、その補正関数の出力結果が動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する(S24)。
補正テーブル出力部70は、補正テーブル変動抑制部60の生成した補正テーブルを補正テーブル記憶部80に出力する(S26)。階調補正部90は、補正テーブル出力部70から取得した補正テーブルを用いて画像取得部10が取得した動画像のフレームの階調を補正する(S28)。画像処理装置100が撮像を続けている間、本フローチャートにおける処理を繰り返す。画像処理装置100が撮像を終了すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
以上の構成による動作は以下のとおりである。ユーザが実施の形態に係る画像処理装置100を用いて動画像の撮像を開始すると、補正テーブル生成部30は、ヒストグラム生成部20の生成したヒストグラムをもとに補正関数を生成する。補正テーブル生成部30が生成した補正関数は、レギュレート処理部40、フィルタ処理部50、補正テーブル変動抑制部60等によって調整され、過去の補正に対して急激な階調補正とならないように調整される。
以上説明したように実施の形態によれば、動画像のフレームを構成する画素の輝度値をもとに階調補正用の補正関数を生成することにより、画像に応じた適応的な階調補正処理を実現することができる。また、補正関数はレギュレート処理やフィルタ処理、各種調整処理が行われることにより過去の補正に対して急激な階調補正とならないように調整され、動画像のフレーム間における画像処理結果のばらつきを抑制することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記の説明では、ヒストグラム生成部20はすべての画素の重みを平等としてヒストグラムを生成する場合について説明したが、画像上の低輝度領域など、階調補正を強くしたい部分の重みをつけてヒストグラムを作成するようにしてもよい。この場合、図示しないユーザインタフェースを介して、ユーザから階調補正を強くすべき領域(例えば、画像を縦横に3等分することにより9分割した場合の左下の領域など)を取得し、その領域の画素の重みを2倍にしてヒストグラムを作成することで実現できる。ヒストグラムの度数が多くなるため、その領域における階調の補正強度を高められる点で有利である。
上記の説明ではレギュレート処理部40や第2のレギュレート処理部64が補正関数の出力結果が動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整した後、さらに微調整をするようにしてもよい。量子化誤差や丸め誤差等が原因で、調整後のゲインの総和が階調と等しくならない場合もあり得るからである。ゲインの総和が階調を上回り、ゲインの総和を減らす場合には高輝度領域のゲインを先に下げる。また、ゲインの総和が階調を下回り、ゲインの総和を増やす場合には低輝度領域のゲインを先に上げる。逆光条件下で撮像された動画は低輝度領域の階調が低くなっていることが多いからである。
上記の説明では、補正テーブル変動抑制部60内の抑制部62が、過去に生成された補正関数のゲインと現在作成中の補正関数のゲインとの平均値を、新たな補正関数のゲインとする場合について説明したが、抑制部62は、過去に生成された補正関数のゲインと現在作成中の補正関数のゲインとの重み付き平均値を新たな補正関数のゲインとしてもよい。このとき、新たな補正関数のゲインをGn’、過去に生成された補正関数のゲインをGn”とすると、Gn’=tGn+(1−t)Gn”、(0<t<1)とすればよい。過去に生成された補正関数のゲインと現在作成中の補正関数のゲインとの優先度を変更でき、補正強度を変更できるようになる点で有利である。
上記の説明では、動画像のフレームの階調を6ビットとする場合について説明したが、処理の対象となる階調は6ビットに限らず、その大きさは任意である。階調のビット数が大きい場合はヒストグラムの精度が上がり、画像の情報を補正関数により正確に反映させうる点で有利である。また、階調のビット数が小さい場合、ヒストグラムの情報量が少なくなるため、補正関数を作成するための計算コストを抑制できる点で有利である。
上記の説明では、ゲイン生成部32がヒストグラムを8個に分割する場合について説明したが、分割数は8個に限らず、その数は任意である。分割の仕方も等間隔でなくてもよい。分割数が多い場合補正関数の傾きの変化が滑らかになりうる点で有利である。分割数が少ない場合、補正関数を格納する補正テーブルの容量が少なくでき、階調補正に要する時間を抑制できる点で有利である。
上記の説明では、補正テーブル生成部30内の第1の補正強度調整部34が、図示しないユーザインタフェースを介して動画像の撮像状況に関する情報として、逆光条件下における撮像か否かの情報を取得する場合について説明したが、撮像状況に関する情報はこれに限らず他の情報でもよい。例えば、動画像のフレーム内に人の顔が撮像されているか否か、撮像されている場合にはどの位置にどの大きさで何人の顔が撮像されているか等、人の顔に関する情報でもよい。この場合、図示しない顔検出回路を用いて人の顔に関する情報を取得するようにする。
第1の補正強度調整部34は、取得した人の顔に関する情報をもとに、人の顔を構成する画素の輝度値を特定し、その輝度値を含む画素の出力レベルを所定の大きさとなるように変更する。ここで「所定の大きさの出力レベル」とは、人の顔を撮像する場合の最適な階調として定められている人物顔用出力レベルである。これは、撮像素子の性能や動画像のフレームの総画素数、撮像される人の顔の大きさ等を考慮して実験的に定めておけばよい。
第1の補正強度調整部34は、人物顔用出力レベルよりも低い階調領域と高い階調領域とに分けて、それぞれ独立に階調補正する。ヒストグラムの形状によっては補正関数により主要な被写体と考えられる人の顔を構成する画素の輝度値が低くなったり、階調が下がったりする場合もあり得るが、人の顔に関する情報を利用することにより、人の顔の出力レベルを好ましい出力レベルに保ちつつ、画像全体として階調補正を実現できるようになる点で有利である。
10 画像取得部、 20 ヒストグラム生成部、 30 補正テーブル生成部、 32 ゲイン生成部、 34 第1の補正強度調整部、 36 第2の補正強度調整部、 40 レギュレート処理部、 50 フィルタ処理部、 60 補正テーブル変動抑制部、 62 抑制部、 64 第2のレギュレート処理部、 66 タイマ、 70 補正テーブル出力部、 80 補正テーブル記憶部、 90 階調補正部、 100 画像処理装置。
Claims (7)
- 動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
動画像のフレームの画素値を入力として補正後の画素値を出力とする補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを、前記ヒストグラム生成部が生成したヒストグラムの度数をもとに生成する補正テーブル生成部と、
前記補正テーブル生成部が生成した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整するレギュレート処理部と、
過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制する補正テーブル変動抑制部とを含むことを特徴とする動画像のフレームの階調を補正する画像処理装置。 - 前記レギュレート処理部が生成した補正テーブルに対応するヒストグラムをフィルタ処理してヒストグラムの低周波成分を抽出し、当該低周波成分に対応する補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを出力するフィルタ処理部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記補正テーブル生成部は、動画像の撮像状況に関する情報を取得し、当該情報が逆光を示している場合、当該情報が逆光を示していない場合よりも低画素値領域の階調を上げる補正関数を生成する第1の補正強度調整部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記補正テーブル生成部は、補正関数の傾きの範囲をあらかじめ定められた所定の範囲内となるように調整する第2の補正強度調整部を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記補正テーブル変動抑制部は、変動を抑制した補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整する第2のレギュレート処理部を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記ヒストグラム生成部は、動画像のフレームのうち所定の領域の画素に重みをつけ、ヒストグラムを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 動画像のフレームの画素値のヒストグラムを生成するステップと、
動画像のフレームの画素値を入力として、当該画素値がヒストグラムの度数が大きい範囲に含まれる場合、ヒストグラムの度数が小さい範囲に含まれる場合よりも多くの階調を振り分けて画素値を出力する補正関数に関する情報を格納した補正テーブルを生成するステップと、
補正関数の出力結果が、動画像のフレームの表現可能な階調の範囲内となるように補正テーブルを調整するステップと、
過去のフレームに対して生成した補正関数の傾きに対する、現在のフレームに対して生成すべき補正関数の傾きの変動を抑制するステップとをプロセッサに実行させることを特徴とする動画像のフレームの階調を補正する画像処理方法。
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JP2010047368A Pending JP2011182353A (ja) | 2010-03-04 | 2010-03-04 | 画像処理装置および画像処理方法 |
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JP (1) | JP2011182353A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015133628A (ja) * | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 株式会社リコー | 撮像装置、撮像方法、画像処理装置、撮像プログラム |
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2010
- 2010-03-04 JP JP2010047368A patent/JP2011182353A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015133628A (ja) * | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 株式会社リコー | 撮像装置、撮像方法、画像処理装置、撮像プログラム |
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