JP2011178457A - 貯槽の雷保護構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 落雷を迅速に接地極に逃すことができる構築が容易な貯槽の雷保護構造を提供すること。
【解決手段】 貯蔵物を貯蔵する内槽2と、この内槽2の周囲に空間を空けて設けた導電体の外槽3と、この外槽3の外周に設けたPC壁4とを有する貯槽1の雷保護構造として、前記貯槽1は、上部に金属構造体の受雷部10,11を有し、この受雷部10,11は前記外槽3と導電体で接続され、この外槽3の下端部は埋設した接地極6と排水配管15で接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液化天然ガス等を貯蔵する貯槽における雷の保護構造に関する。
従来、各種の貯槽が地上に設置されているが、液化天然ガス(以下、「LNG」という)等を地上に貯蔵する貯槽として、プレストレスト・コンクリート(以下、「PC」という)の壁によって周囲を覆ったPCLNG地上式貯槽が各地に設置されている。
図6(a),(b) に示すように、このPCLNG地上式貯槽100は、貯槽本体が内槽101、外槽102を有し、内槽101と外槽102との間には断熱材103が充填され、内槽101内に貯蔵されるLNGの冷熱を絶縁している。また、万一、内外槽101,102が破損してLNGが漏液した場合に備え、防液堤として外槽102の外周にPC壁104が設けられている。このPC壁104の側部には、昇降階段105が設けられている。
図7(a),(b) に示すように、このようなPCLNG地上式貯槽100における避雷構造としては、外槽102の金属構造体の屋根部を受雷部106とするとともに、外槽102の肩部にも金属構造体の受雷部107を設け、これらの受雷部106,107から引下げ導体108をPC壁104の外面に設けられた柱109に沿って地表まで下ろし、地中に埋設した接地極110に配線111で接続して受雷部106,107に落ちた雷電流を地中に放電するようにしている。この貯槽100の上部から地中の接地極110に導かれる引下げ導体108は、以下のJIS規格に応じた間隔で貯槽100の周囲に複数本が設けられている。
一方、このような貯槽は、運用主体によってガス事業法の規格が適用される場合と、電気事業法の規格が適用される場合とがある。
ガス事業法の規格が適用されるPCLNG地上式貯槽の場合には、現状ではJIS A4201−1992が適用され、避雷設備は、外槽屋根部の金属構造体を受雷部とし、引下げ導線はPC壁外面の周囲に50m以下の間隔で立ち上げられている(図7(b) )。
また、電気事業法の規格が適用されるPCLNG地上式貯槽の場合にはJIS A4201−2003が適用され、この規格の雷保護レベルIの場合、図8(a),(b) に示すように、側壁保護のためにPC壁104の外面に側部受雷部120を設ける必要があり、この側部受雷部120を設ける範囲を地表面から半径20mの回転球体の接する部分よりも上方とするとともに、側部受雷部120の部分には所定の寸法以上の金属を取り付けるか、周方向に5m以下の間隔でメッシュ導体121を敷設する必要がある。さらに、この側部受雷部120には高さ方向に20m以内の間隔、及び地表付近に水平環状導体122を設けて等電位化する必要もある。その上、側部受雷部120からの引下げ導体108は、周方向に10m以下の間隔で敷設する必要がある。
なお、この種の先行技術として、建築物の側壁を雷から保護するために、外壁ユニットの外面側に受雷部導電体を突設し、この受雷部導電体と取付金具との間を接続用導電体で接続し、取付金具から鉄骨躯体部材を介して接地するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この先行技術の構造は、本発明が対象とする貯槽のように、内槽、外槽、及び最外周部にPC壁を有する構造体に適用できるものではない。
特開2005−185017号公報
ところで、PCLNG地上式貯槽において上記JIS A4201−1992の規格を具備させるための一般的な避雷方法としては、上記図7(a) に示すように、屋根部と肩部の受雷部106,107から貯槽100の外面に設けられた柱109に沿って引下げ導体108を地表まで下ろし、この引下げ導体108を地中の接地極110に接続して雷電流を逃すような構造が採用されている。
しかし、貯槽外面のPC壁104に設けられた柱109に引下げ導体108を設ける場合、その引下げ導体108を柱109に沿って固定するための固定治具やアンカー等をPC壁104に埋め込む必要があり、これらをPC壁104に埋め込む作業や、その固定治具間に引下げ導体108等を固定する作業が繁雑で、多くの建設費用と時間を要する。しかも、PC壁104の外面に多くの引下げ導体108が露出しているため、建設後の保守管理費用も多大となる。
一方、上記電気事業法が適用される、例えば、直径80m、肩部高さ40m以上のPCLNG地上式貯槽の場合、上述した図8(a),(b) に示すように、上記JIS A4201−2003の規格を具備させるために、PC壁104の外面にメッシュ導体121、水平環状導体122及び引下げ導体108を取付ける必要がある。
しかし、直径が80mもある大型貯槽のPC壁104の外面に、上記固定治具やアンカー等を所定間隔で埋め込む作業は時間を要する煩雑な作業であるとともに、それらの間にメッシュ導体121、水平環状導体122、及び引下げ導体108を取付ける作業も繁雑であり、多くの建設費用と時間を要するとともに、建設後の保守管理費用も多大となる。
そこで、本発明は、落雷を迅速に接地極に逃すことができ、建設後の保守管理が容易な貯槽の雷保護構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、貯蔵物を貯蔵する内槽と、該内槽の周囲に空間を空けて設けた導電体の外槽と、該外槽の外周に設けたコンクリート壁とを有する貯槽の雷保護構造であって、前記貯槽は、上部に金属構造体の受雷部を有し、該受雷部は前記外槽と導電体で接続され、該外槽の下端部は埋設した接地極と導電体で接続されている。これにより、貯槽上部の受雷部から外槽を介して埋設した接地極に連なる避雷路を構築することができるので、コンクリート壁の外面に沿って設ける引下げ導体を省略することで貯槽構築時における避雷路の構築容易化と、完成後の保守管理を簡略化することができる。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「避雷路」は、受雷部から接地極に至る雷電流の通路をいう。
また、前記外槽の下端部は、貯槽構築時に内部の水を排出する導電体の排水配管と接続され、該排水配管の外端部は、前記接地極と導電体で接続されていてもよい。このようにすれば、外槽の下端部から排水配管を介して接地極に連なる避雷路を形成することができる。
さらに、前記外槽の下端部と前記排水配管とは、最短距離で導電体によって接続されていてもよい。このようにすれば、雷が最も最短距離で接地極に流れるようにすることができる。
また、前記コンクリート壁は、該コンクリート壁の周方向に所定間隔で配設された導電体を外面肩部と外面中間部とに有し、該外面中間部の導電体は、前記外槽の側壁と導電体で接続され、前記外面肩部と外面中間部の導電体はメッシュ導体で接続されていてもよい。このようにすれば、コンクリート壁の外面上部に所定間隔でメッシュ導体を必要とする貯槽において、外槽の側壁に等電位化する機能と引下げ導体の機能とを兼ねさせ、コンクリート壁の外面に設ける構成を少なくして建設とメンテナンスの容易化を図ることができる。
さらに、前記コンクリート壁外面中間部の導電体と前記外槽の側壁との接続を、前記コンクリート壁の形成時に埋め込むセパレータに兼ねさせるように構成してもよい。このようにすれば、コンクリート壁の外面から外槽の側壁に雷電流を導く導電体をコンクリート壁形成のためのセパレータに兼ねさせることができるので、コンクリート壁の外面から外槽の側壁に雷電流を導く避雷路をより容易に形成することができる。
また、前記貯槽は、前記コンクリート壁の外面の垂直方向に前記接地極と接続した金属構造物の階段を有し、該階段を除くコンクリート壁の外面に前記メッシュ導体を配設していてもよい。このようにすれば、貯槽のコンクリート壁外面に設けられた金属構造物の階段を避雷路の一部とし、コンクリート壁の外面に設けるメッシュ導体の配設範囲を狭くすることができる。
その上、前記排水配管は、外端部に導体の接地ピースを有し、該接地ピースは、前記接地極と配線で接続されていてもよい。このようにすれば、貯槽の工事中に使用する排水配管の外端部から接地極に連なる避雷路を容易に形成することができる。
本発明によれば、落雷を迅速に接地極へ逃す避雷路を容易に構築することができるとともに、建設後の保守管理が容易な貯槽の雷保護構造を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る貯槽の右側部分を示す断面図である。 図1に示す貯槽の下部を示す拡大断面図である。 図1に示す貯槽における避雷路の一部となる排水配管の端部処理を示す図面であり、(a) は排水配管構築時の側面図、(b) は(a) の排水配管の端部処理例を示す側面図、(c) は他の排水配管構築時の側面図、(d) は(c) の排水配管の端部処理例を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る貯槽右側部分の一部を拡大した断面図である。 図4の貯槽を模式的に示す全体側面図である。 貯槽の一例を示す図面であり、(a) は一部断面した全体斜視図であり、(b) は(a) に示す一部の拡大断面図である。 従来の貯槽の断面を示す図面であり、(a) は右側部分の断面図、(b) は引下げ導体を模式的に示す平面図である。 従来の他の貯槽を示す図面であり、(a) は模式的に示す側面図、(b) は(a) に示すVIII−VIII矢視の模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、LNGを貯蔵するPCLNG地上式貯槽を例に説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る貯槽1は、内部にLNGを貯蔵する内槽2と、この内槽2と空間を空けて形成される外槽3と、この外槽3の外周における防液堤として形成されるPC壁4とを有している。この貯槽1は、上記外槽3の天井が天井部受雷部10となっており、PC壁4の上端が肩部受雷部11となっている。外槽3の天井部受雷部10は、内槽2と内外槽等電位化ジャンパー線12で接続されている。この内槽2と外槽3との間の空間には断熱材が設けられ、極低温のLNGを安定して貯蔵することができるようにしている。
そして、上記肩部受雷部11と天井部受雷部10とが、外槽側壁13と導体で接続されている。この例では、外槽側壁13と天井部受雷部10及び肩部受雷部11とが溶接等によって接続されて連続金属体(導体)となっている。これにより、外槽側壁13が引下げ導体として機能するようにしている。この外槽側壁13の下端は、導電体の外槽底部14と接続されている。この外槽底部14には、貯槽1の工事中に外槽底部14に溜る雨水等を排水するための排水配管15が設けられており、外槽底部14は、この排水配管15と溶接によって一体的に接続されている。
上記排水配管15は、外槽底部14の全周にわたって10mピッチ以下で複数個が設けられており、この排水配管15を導電体の鋼管とし、貯槽1の完成後に内部にモルタルを充填して避雷路25の一部として利用するようにしている。
この避雷路25の一部となる排水配管15の外端部は、貯槽底部5の周囲に位置しており、この排水配管15の外端部が接地極6に配線16で接続されている。この配線16が、貯槽底部5からの引下げ導体となる。
このような構成により、貯槽1の天井部受雷部10及び肩部受雷部11と外槽側壁13とが導電状態で連なり、この外槽側壁13から外槽底部14、排水配管15及び配線16を介して接地極6に連なる避雷路25が形成されている。
図2に示すように、上記外槽側壁13の下端部(外槽3の下端部でもある)における避雷路25としては、外槽側壁13の下端部が外槽底部14(外槽3の下端部でもある)と接続されているため、雷電流Aは外槽側壁13から外槽底部14へと流れ、この外槽底部14に接続された排水配管15へと流れ、この排水配管15の端部から接地極6(図1)に接続された配線16へと流れる。
但し、外槽側壁13の下端と排水配管15の外槽底部14と接続された部分の水平方向距離Wが大きい場合には、外槽側壁13の下端とその下方に位置する排水配管15との間を導体物17(接続金物、接続導線等)で接続しておき、外槽側壁13の下端部から導体物17を介して排水配管15に雷電流Aが流れるようにしてもよい。この導体物17としては、外槽側壁13の下端部が位置する貯槽底部5にコンクリートを打設するときの型枠を保持するための取付金物をコンクリート打設前に排水配管15に溶接等で固定しておいて利用するようにしてもよい。また、この導体物17の配置としては、図示する傾斜状や垂直状等に適宜配置すればよいが、外槽側壁13の下端と排水配管15との距離が最短距離となるように設けるのが好ましい。上記排水配管15及び導体物17は、所定の断面積以上の断面積を有する導電体であればよい。
図3に示すように、上記排水配管15を貯槽1の完成後に避雷路25の一部として利用するための端部処理方法としては、例えば、図3(a) に示すように、型枠20で貯槽底部5を形成するときに排水配管15の端部にフランジ21を設けておき、(b) に示すように、貯槽1の完成後、上記フランジ21に接地ピース22の付いた閉止フランジ23を取付けるようにしてもよい。
また、図3(c) に示すように、型枠20によって貯槽底部5を形成するときには排水配管15のみを埋込み、(d) に示すように、貯槽1の完成後、排水配管15の内部に接地ピース24の基部を差込んで溶接するようにしてもよい。これらの排水配管15の端部処理方法は一例であり、他の方法で端部処理をするようにしてもよい。
このような第1実施形態の貯槽1によれば、貯槽1の天井部受雷部10又は肩部受雷部11に落雷した雷電流Aを、外槽側壁13から外槽底部14、排水配管15、及び配線16を介して接地極6から地中に放電することができるので、安定した雷保護構造を提供することができる。
しかも、避雷路25をPC壁4の内方に形成することで、このPC壁4の外面に設ける雷保護のための構成を無くすことができるので、避雷路25を保守管理するための時間と労力を大幅に削減することができる。
その上、外槽底部14の周方向に設けられた排水配管15が所定ピッチで設けられているため、この排水配管15を避雷路25の一部として利用することにより、接地極6に接続される引下げ導体たる配線16が短くなり、避雷路25の構築が容易で、保守管理も容易な構造とすることができる。
図4に示すように、第2実施形態の貯槽30は、PC壁4の外面に側部受雷部31を設ける場合の例を示している。この貯槽30も、上記第1実施形態における貯槽1と同様に、内槽2(図1)、外槽3及びPC壁4を有する構成となっている。第1実施形態と同一の構成には、同一符号を付して説明する。
上記PC壁4には、上端部外周に肩部アンカ金物32が設けられ、この肩部アンカ金物32から下方に所定距離Hで離れた位置に中間部アンカ金物33が設けられている。この中間部アンカ金物33を設ける所定距離Hとしては、例えば、上述したJIS A4201−2003の規格に規定された水平環状導体を設ける高さ方向20m以内の間隔で設けられ、後述するように中間部アンカ金物33と接続される外槽側壁13を水平環状導体として利用するようにしている。
そして、上記肩部アンカ金物32と中間部アンカ金物33とがメッシュ導体であるメッシュ導線34によって接続されている。この例では、肩部アンカ金物32及び中間部アンカ金物33の外面に雌ネジを形成し、メッシュ導線34の両端部に設けられた金具をボルト35で固定するようにしている。
また、中間部アンカ金物33と外槽側壁13とは、外槽側壁13に溶接されてPC壁4に埋め込まれたライナアンカープレート39に接続されたボンディング導線36で接続されており、メッシュ導線34に避雷したときにはボンディング導線36からライナアンカープレート39を介して外槽側壁13に雷電流Aが流れるようにしている。これにより、側部受雷部31のメッシュ導線34に落雷した雷電流Aが、中間部アンカ金物33からボンディング導線36、ライナアンカープレート39、外槽側壁13、外槽底部14、排水配管15及び配線16を介して接地極6に連なる避雷路40(一部構成は図1参照)が形成されている。なお、中間部アンカ金物33と外槽側壁13とは、ボンディング導線36で直接接続してもよい。
さらに、上記中間部アンカ金物33と外槽側壁13とのボンディング導線36による接続は、このボンディング導線36によって接続した後に、PC壁4を現場打設方式にて形成するようにすればよい。このようにすることで、避雷路40をPC壁4の外面から外槽側壁13へ導く工事を容易に行うことができ、工数を低減することができる。ボンディング導線36としては、所定の断面積以上の断面積を有する導電体であればよく、金属板等であってもよい。
また、中間部アンカ金物33と外槽側壁13とを導電可能な状態で接続するボンディング導線36は、金属導体であれば他の構成であってもよく、例えば、PC壁4を形成するための型枠37(二点鎖線)を外槽側壁13と所定距離に保つために設けられるセパレータ38(二点鎖線)に兼ねさせてもよい。このセパレータ38は、PC壁4の形成後もPC壁4内に残されるため、外側端部を上記中間部アンカ金物33の代りとし、内側端部を外槽側壁13に導電可能な状態で接続するようにすればよい。
図5に示すように、上記貯槽30によれば、PC壁4の上部に設けられた肩部アンカ金物32と中間部アンカ金物33とをメッシュ導線34で垂直方向に接続することで側部受雷部31を容易に形成することができ、メッシュ導線34を周方向に連結する水平環状導体及び地表付近で周方向に連結する水平環状導体が不要になるとともに、PC壁4の外面に沿って貯槽下部まで設ける引下げ導体も不要となる。
また、この貯槽30の外面に設けられている昇降階段(図6(a) に示す昇降階段105と同一であり、図示略)を導電体の金属構造物とすれば、その昇降階段を除く周方向にメッシュ導線34を配設すればよくなり、メッシュ導線34の配設範囲を狭くすることができる。
なお、この実施形態における貯槽30の外槽側壁13から下方の避雷路40は、上述した図2に示す第1実施形態の貯槽1と同様に、外槽側壁13の下端部から外槽底部14、排水配管15、及び配線16を介して接地極6に接続されているため、その詳細な説明は省略する。
このような第2実施形態の貯槽30によれば、図4に示すように、側部受雷部31となるメッシュ導線34に落雷したとしても、ボンディング導線36から外槽側壁13に雷電流Aが流れ、外槽底部14及び排水配管15を介して接地極6から地中に放電することができる。また、貯槽30の天井部受雷部10又は肩部受雷部11に落雷した雷電流Aは、上述した第1実施形態と同様に、外槽側壁13から外槽底部14、排水配管15、及び配線16を介して接地極6から地中に放電することができるので、安定した雷保護構造を提供することができる。
しかも、図5に示すように、PC壁4の外周に設けられるメッシュ導線34を貯槽30の上部から中間部に設けることで側部受雷部31を構成することができるので、水平環状導体及び引下げ導体を不要として建設費用と建設時間を低減することができるとともに、建設後の保守管理費用も大幅に削減することができる。
その上、上述した第1実施形態と同様に、排水配管15を避雷路40の一部として利用することにより、所定ピッチで設けられた排水配管15の外端部から接地極6に接続される引下げ導体たる配線16が短く、避雷路40の構築が容易で、建設後の保守管理も容易な構造とすることができる。
なお、上述した実施形態では2種類の異なるPCLNG地上式貯槽1,30を例に説明したが、同様の断面構造の貯槽においては同様に適用でき、また、貯槽の高さ及び直径等の条件、適用される規格JISA4201−1992、JISA4201−2003等に応じて適した構成とすればよく、上記実施形態に限定されるものではない。
さらに、上述した実施形態における避雷路25,40は、所定の断面積以上の金属導体、金属導線等の導電体によって構成されていればよく、ボンディング導線36や配線16は、上述した実施形態に限定されるものではない。
また、上述した実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る貯槽の雷保護構造は、大型の貯槽でガス事業法や電気事業法等の規程を適用しなければならない貯槽に利用できる。
1 貯槽
2 内槽
3 外槽
4 PC壁
5 貯槽底部
6 接地極
10 天井部受雷部
11 肩部受雷部
13 外槽側壁
14 外槽底部
15 排水配管
16 配線(導電体)
17 導体物
20 型枠
21 フランジ
22 接地ピース
23 閉止フランジ
24 接地ピース
25 避雷路
30 貯槽
31 側部受雷部
32 肩部アンカ金物
33 中間部アンカ金物
34 メッシュ導線(メッシュ導体)
36 ボンディング導線
37 型枠
38 セパレータ
39 ライナアンカープレート
40 避雷路
A 雷電流
H 所定距離

Claims (7)

  1. 貯蔵物を貯蔵する内槽と、該内槽の周囲に空間を空けて設けた導電体の外槽と、該外槽の外周に設けたコンクリート壁とを有する貯槽の雷保護構造であって、
    前記貯槽は、上部に金属構造体の受雷部を有し、該受雷部は前記外槽と導電体で接続され、該外槽の下端部は埋設した接地極と導電体で接続されていることを特徴とする貯槽の雷保護構造。
  2. 前記外槽の下端部は、貯槽構築時に内部の水を排出する導電体の排水配管と溶接され、
    該排水配管の外端部は、前記接地極と導電体で接続されている請求項1に記載の貯槽の雷保護構造。
  3. 前記外槽の下端部と前記排水配管とは、最短距離で導電体によって接続されている請求項2に記載の貯槽の雷保護構造。
  4. 前記コンクリート壁は、該コンクリート壁の周方向に所定間隔で配設された導電体を外面肩部と外面中間部とに有し、
    該外面中間部の導電体は、前記外槽の側壁と導電体で接続され、前記外面肩部と外面中間部の導電体はメッシュ導体で接続されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の貯槽の雷保護構造。
  5. 前記コンクリート壁外面中間部の導電体と前記外槽の側壁との接続を、前記コンクリート壁の形成時に埋め込むセパレータに兼ねさせるように構成した請求項1〜4のいずれか1項に記載の貯槽の雷保護構造。
  6. 前記貯槽は、前記コンクリート壁の外面の垂直方向に前記接地極と接続した金属構造物の階段を有し、該階段を除くコンクリート壁の外面に前記メッシュ導体を配設している請求項4又は5に記載の貯槽の雷保護構造。
  7. 前記排水配管は、外端部に導体の接地ピースを有し、該接地ピースは、前記接地極と配線で接続されている請求項2〜5のいずれか1項に記載の貯槽の雷保護構造。
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