JP2011175340A - Icタグ媒体、および同媒体を貼付された導電性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性物品に貼り付けて用いるICタグを小型化し、かつ、リーダライタと適正に通信させる。
【解決手段】少なくとも、無線用ICチップと、前記無線用ICチップに電気接続される端子部を有する整合ループ回路と、前記整合ループ回路を表面に形成した基板と、前記基板を導電性物品に固定する固定手段を有し、前記整合ループ回路の前記端子部間の配線の中央部分に整合ループ回路の配線の全長の半分以上の長さにわたる幅広パターンの接続パッド部を有するICタグ媒体を用いる。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも、無線用ICチップと、前記無線用ICチップに電気接続される端子部を有する整合ループ回路と、前記整合ループ回路を表面に形成した基板と、前記基板を導電性物品に固定する固定手段を有し、前記整合ループ回路の前記端子部間の配線の中央部分に整合ループ回路の配線の全長の半分以上の長さにわたる幅広パターンの接続パッド部を有するICタグ媒体を用いる。
【選択図】図1
Description
本発明は、導電性物品に貼付されて使用される非接触式のICタグ媒体およびそのICタグ媒体を貼付した導電性物品に関する。
従来、無線周波数識別(RFID:Radio Frequency Identification)技術を利用した非接触式のICタグとして、ラベル基材の裏面に設けた粘着剤層にRFID用ICと電磁放射素子を着設して、そのICと電磁放射素子を挟み込むように折り畳んでラベル基材の端部に物品貼付部を設け、該物品貼付部の粘着剤層によって前記ラベル基材を物品に接着してICタグを物品に貼付するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、金属製の物品等の導電性物品にICタグを取り付けると、その導電性物品がICタグの電磁放射素子に影響して電磁放射素子の共振周波数がずれてしまい通信を妨害する問題があった。また、ICタグが電磁放射素子の寸法によりサイズが大きくなり、その電磁放射素子の寸法を無理に小さく設計すると、電磁放射素子からの電磁界の放射量が少なくなる問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、導電性物品に貼り付けて用いるICタグ媒体で、リーダライタとの適正な通信が可能で、かつ、容易に小型化が可能なICタグ媒体を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、少なくとも、無線用ICチップと、前記無線用ICチップに電気接続される端子部を有する整合ループ回路と、前記整合ループ回路を表面に形成した基板と、前記基板を導電性物品に固定する固定手段を有し、前記整合ループ回路の前記端子部間の配線の中央部分に整合ループ回路の配線の全長の半分以上の長さにわたる幅広パターンの接続パッド部を有することを特徴とするICタグ媒体である。
また、本発明は上記のICタグ媒体であって、上記ICタグ媒体から上記接続パッド部を部分的に切り離して上記接続パッド部の面積を変えるミシン目を形成したことを特徴とするICタグ媒体である。
また、本発明は上記のICタグ媒体を貼付された導電性物品であって、上記整合ループ回路の細幅部分の長さと線幅が上記整合ループ回路のインピーダンスの虚数成分を上記無線用ICチップのインピーダンスの虚数成分と整合させたことを特徴とするICタグ媒体を貼付された導電性物品である。
また、本発明は上記のICタグ媒体を貼付された導電性物品であって、上記ICタグ媒体に、上記無線用ICチップ部分を上記導電性物品から切り離すミシン目が形成されたことを特徴とするICタグ媒体を貼付された導電性物品である。
本発明によれば、以下の優れた効果を奏する。すなわち、本発明によれば、導電性物品にICタグ媒体を貼り付けるようにし、そのICタグ媒体には整合ループ回路を形成し、その整合回路が幅広パターンの接続パッド部を有する。そして、その接続パッド部で導電性物品にICタグ媒体を貼り付けるか機械的に固定し、接続パッド部分を基板を介して導電性物品に容量結合させるか、あるいは、接続パッド部分を導電性物品に直接に電気接続させることで、接続パッド部分を導電性物品に電気的に結合させる。これにより、接続パッド部分を電気的に結合させた導電性物品自体を電磁放射素子として用いることで、ICタグを小型化できる効果がある。また、整合ループ回路のインピーダンスの虚数成分を無線用ICチップ2のインピーダンスの虚数成分と整合させることで、導電性物品の形状によらず、リーダライタと良好な通信を行える効果がある。
また、本発明は、ICタグ媒体から接続パッド部を部分的に切り離して接続パッド部の面積を変えるミシン目を形成することで、導電性物品の形状の違いによる導電性物品の電磁界の発生特性の違いに対応して、リーダライタと良好な通信を行える、適切な面積の接続パッドを形成し、また、適切な形の整合ループ回路を形成することができる効果がある。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は本発明の第1の実施形態のICタグ媒体の側断面図であり、図1(b)は平面図を示す。図1に示すように、ICタグ媒体は、基板1を備えている。基板1としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPEN(ポリエチレンナフタレート)により形成された可撓性を有する絶縁性の基板1が好ましい。可撓性を有する基板1の厚さは、例えば、20μm〜100μmの範囲から適宜選択されるが50μm程度が好ましい。また、絶縁性の基板1として、硬化したエポキシ樹脂基板やベークライト基板やセラミックス基板等のように硬く0.1mm以上の厚さを持ったいリジッド基板を用いても良い。そして、基板1上に形成した整合ループ回路10のパターンの一部の接続パッド部12を基板1を介して導電性物品4と電気的に結合させる。また、図5(a)のように、金属部材から成る接続パッド部12を絶縁体内に埋め込んで、それらの金属部材の接続パッド部12間をその絶縁体で絶縁した構成の基板1を用いても良い。更に、整合ループ回路10を形成した基板1を、図1(a)とは導電性物品4に対向する表裏の面を逆にして、図5(b)のように、整合ループ回路10の面を導電性物品4に接するようにし、導電性材料の接着剤を用いるかハンダ付けする等による固定手段5で整合ループ回路10の接続パッド部12を導電性物品4に直接に電気接続するようにしても良い。
(第1の実施形態)
図1(a)は本発明の第1の実施形態のICタグ媒体の側断面図であり、図1(b)は平面図を示す。図1に示すように、ICタグ媒体は、基板1を備えている。基板1としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPEN(ポリエチレンナフタレート)により形成された可撓性を有する絶縁性の基板1が好ましい。可撓性を有する基板1の厚さは、例えば、20μm〜100μmの範囲から適宜選択されるが50μm程度が好ましい。また、絶縁性の基板1として、硬化したエポキシ樹脂基板やベークライト基板やセラミックス基板等のように硬く0.1mm以上の厚さを持ったいリジッド基板を用いても良い。そして、基板1上に形成した整合ループ回路10のパターンの一部の接続パッド部12を基板1を介して導電性物品4と電気的に結合させる。また、図5(a)のように、金属部材から成る接続パッド部12を絶縁体内に埋め込んで、それらの金属部材の接続パッド部12間をその絶縁体で絶縁した構成の基板1を用いても良い。更に、整合ループ回路10を形成した基板1を、図1(a)とは導電性物品4に対向する表裏の面を逆にして、図5(b)のように、整合ループ回路10の面を導電性物品4に接するようにし、導電性材料の接着剤を用いるかハンダ付けする等による固定手段5で整合ループ回路10の接続パッド部12を導電性物品4に直接に電気接続するようにしても良い。
図1(a)の側断面図及び図1(b)の平面図に示すように、基板1の表面に整合ループ回路10を形成し、例えば、絶縁性の基板1の表面に形成したアルミニウムの薄膜をエ
ッチング等によりパターニングすることで整合ループ回路10を形成する。その整合ループ回路10の配線の両端の端子部11に無線用ICチップ2のバンプ電極3を電気接続する。整合ループ回路10の端子部11間の配線の中央部分に、整合ループ回路10の配線の長さの半分以上の長さにわたる幅広パターンの接続パッド部12を形成する。すなわち、整合ループ回路10の配線は、細幅部分13と接続パッド部12からなり、接続パッド部12の長さが整合ループ回路10の配線の全長の半分以上の長さを持つ。この接続パッド部12を、ICタグ媒体の基板1を介して接着層で構成した固定手段5、あるいはネジ止め等の機械的な固定手段5により、導電性物品4と電気的に結合させる。この固定手段5は、導電性材料の接着剤あるいは基板1の下面に形成したパッドのパターンとハンダ付けする等の固定手段5で導電性物品4と電気接続しても良く、その場合は、電気的結合の結合度は、固定手段5の厚さには依存せず絶縁性の基板1の厚さのみに依存するので、電気的接合の結合度を正確に管理できる効果がある。
ッチング等によりパターニングすることで整合ループ回路10を形成する。その整合ループ回路10の配線の両端の端子部11に無線用ICチップ2のバンプ電極3を電気接続する。整合ループ回路10の端子部11間の配線の中央部分に、整合ループ回路10の配線の長さの半分以上の長さにわたる幅広パターンの接続パッド部12を形成する。すなわち、整合ループ回路10の配線は、細幅部分13と接続パッド部12からなり、接続パッド部12の長さが整合ループ回路10の配線の全長の半分以上の長さを持つ。この接続パッド部12を、ICタグ媒体の基板1を介して接着層で構成した固定手段5、あるいはネジ止め等の機械的な固定手段5により、導電性物品4と電気的に結合させる。この固定手段5は、導電性材料の接着剤あるいは基板1の下面に形成したパッドのパターンとハンダ付けする等の固定手段5で導電性物品4と電気接続しても良く、その場合は、電気的結合の結合度は、固定手段5の厚さには依存せず絶縁性の基板1の厚さのみに依存するので、電気的接合の結合度を正確に管理できる効果がある。
このICタグ媒体を、基板1の下面に形成した接着層等の固定手段5で、スチール缶、アルミニウム缶等の金属製容器等、あるいは、金属製パレット等の導電性物品4に貼り付ける。それにより、接続パッド部12が絶縁性の基板1を介して固定手段5で導電性物品4に固定されることで、導電性物品4と電気的に結合して、導電性物品4自体を電磁放射素子として働かせて1つのICタグとして機能させることができる。こうして、ICタグ媒体を導電性物品4と組み合わせてICタグを構成してリーダライタと通信させることができる。なお、この無線用ICチップ2の上面と整合ループ回路10と基板1の上方にポリイムド、液晶ポリマー等の可撓性のあるフィルムあるいはFR4基板を貼り付けた保護層を形成することもできる。
このICタグ媒体は、整合ループ回路10の配線の細幅部分13の長さと線幅を調整することで、整合ループ回路10のインピーダンスの虚数成分を調整する。また、整合ループ回路10の接続パッド部12の面積を調整することで、導電性物品4と整合ループ回路10の電気的結合の結合度合いを調整でき、それにより、導電性物品4からの電磁界放射の量が決まり、整合ループ回路10のインピーダンスの実数成分が変わる。これにより、整合ループ回路10のインピーダンスの実数成分を調整することができる。結合係数の変化では、整合ループ回路10のインピーダンスの虚数成分はあまり変化しないので、整合ループ回路10のインピーダンスの虚数成分と実数成分を独立に調整することができ、インピーダンスの調整が容易である効果がある。この接続パッド部12の面積の調整のために、図1(b)のように、ICタグ媒体から接続パッド部12を部分的に切り離して接続パッド部12の面積を変える横方向のミシン目7をICタグに、図1(b)の破線の位置に形成する。すなわち、整合ループ回路10と基板1とを貫通するミシン目7を形成する。
これらを以下のように調整することで、整合ループ回路10のインピーダンスの虚数成分と実数成分を調整して、整合ループ回路10のインピーダンスを無線用ICチップ2のインピーダンスと整合させる。整合ループ回路10を、その端子部11から見たインピーダンス(Z)は実数成分(R)と虚数成分(X)の和で表され、整合ループ回路10の形状が小さくなると電流経路長も短くなるため、そのインダクタンス(L)とインピーダンス(X=ωL)が小さくなる。また、整合ループ回路10の配線の細幅部分13の線幅を狭くすると、そのインピーダンスを大きくできる。
0.95GHzで使用するある無線用ICチップ2の複素インピーダンスは、20Ω−j183Ω(jは虚数単位)であった。この場合は、整合ループ回路10のインピーダンスを20Ω+j183Ωにすればインピーダンスが整合する。厚さ10μmのアルミニウムの金属膜パターンで形成した整合ループ回路10の細幅部分13の線幅を1mmにして、幅部分13の長さを200mm、160mm、150mmとしてインピーダンスの虚部
を測定したところ、それぞれ、214Ω、183Ω、150Ωであった。そのため、線幅が1mmで長さが160mmの細幅部分13を有する整合ループ回路10を用いることで、インピーダンスの虚部を整合できる。0.95GHzでインピーダンスの虚部が183Ωとなる整合ループ回路10の自己インダクタンスは31nHである。他の整合ループ回路10の形として、縦8mmで横32mmで長さ80mmの1巻きのループ状の整合ループ回路10を用いることもできる。この場合の長さは先の事例の半分であるが、線幅を1mmより十分細い0.1mm程度の幅にして単位長さあたりのインダクタンスを大きくした細幅部分13を設けることで31nHの自己インダクタンスを得ることができる。
を測定したところ、それぞれ、214Ω、183Ω、150Ωであった。そのため、線幅が1mmで長さが160mmの細幅部分13を有する整合ループ回路10を用いることで、インピーダンスの虚部を整合できる。0.95GHzでインピーダンスの虚部が183Ωとなる整合ループ回路10の自己インダクタンスは31nHである。他の整合ループ回路10の形として、縦8mmで横32mmで長さ80mmの1巻きのループ状の整合ループ回路10を用いることもできる。この場合の長さは先の事例の半分であるが、線幅を1mmより十分細い0.1mm程度の幅にして単位長さあたりのインダクタンスを大きくした細幅部分13を設けることで31nHの自己インダクタンスを得ることができる。
また、整合ループ回路10の接続パッド部12の面積を変えて調整することで、導電性物品4と整合ループ回路10の電気的結合の結合度合いを調整でき、それにより、導電性物品4からの電磁界放射の量が決まり、整合ループ回路10のインピーダンスの実数成分が変わる。これにより、インピーダンスを調整する。整合ループ回路10のインピーダンスを無線用ICチップ2のインピーダンスに近づけて整合することができる適切な電気的結合の大きさは導電性物品4の電磁放射素子としての放射効率によって変わる。そのため、導電性物品4の形に応じて接続パッド部12の面積を適切な面積にして、整合ループ回路10のインピーダンスの実部を、無線用ICチップ2の複素インピーダンスの実部の値の20Ωに合わせる。なお、インピーダンスの実部については、それが理想的な値の数倍あるいは数分の1であっても導電性物品4を電磁放射素子として動作させることができるので、接続パッド部12の面積については、導電性物品4毎に厳密に調整しないでも実用上支障が無い。このように、接続パッド部12で整合ループ回路10が導電性物品4とすることで、導電性物品4自体を電磁放射素子として機能させて、放射電波の強度を増すことでICタグ媒体をリーダライタと通信させることができる効果がある。
このようにして、整合ループ回路10の細幅部分13の長さと線幅、そして、接続パッド部12の面積を調整して、無線用ICチップ2のインピーダンスを整合ループ回路10のインピーダンスに整合させることで、無線用ICチップ2から導電性物品4に効率良く電力を供給させて導電性物品4から電磁波を放射させることができる。
なお、無線用ICチップ2を整合ループ回路10に電気接続するには、ハンダ付けによる電極接続手段6を用いることができる。あるいは、電極接続手段6として、整合ループ回路10の端子部11に、エポキシ樹脂と金属微粒子を主成分とする異方性導電ペースト(ACP)、異方性導電フィルム(ACF)、非導電ペースト(NCP)等の電極接続手段6を用いて、その上部から無線用ICチップ2を載置して加圧した状態で過熱して熱硬化性の樹脂を硬化させることで、無線用ICチップ2のバンプ電極3と整合ループ回路10の端子部11とを電気接続することもできる。更に、異方導電性ペースト等の電極接続手段6以外に、ワイヤーボンディング、フリップチップ接続等の電極接続手段6を用いて、無線用ICチップ2のバンプ電極3と端子部11を接続することもできる。無線用ICチップ2を使用するかICを配線基板に実装したICモジュールを使用するかなどの実装形態の違いや、接続するバンプ電極3の許容面積や数に依存して、電極接続手段6の種類を適宜選択することができる。
また、このICタグ媒体は、図1(b)のように、ICタグ媒体の接続パッド部12の領域を、スチール缶、アルミニウム缶等の金属製容器から成る導電性物品4に貼付して使用し、ICタグ媒体をミシン目7で切り離すことで、導電性物品4に貼り付けた接続パッド部12の領域からICタグ媒体の無線用ICチップ2の部分を切り離すようにすることができる。これにより、購入商品に添付しない側、すなわち整合ループ回路8の形成された側を切り取って、その整合ループ回路10をリーダライタに磁界結合させて近接通信させて無線用ICチップ2の記憶データをリーダライタが読み取ることで顧客サービスをする情報を取得することもできる。このICタグ媒体を貼付する導電性物品4は、上記のも
のに限らず、スチールやアルミニウムの箔を被覆した金属以外の筒状容器、箱であっても良い。
のに限らず、スチールやアルミニウムの箔を被覆した金属以外の筒状容器、箱であっても良い。
(第2の実施形態)
図2に本発明の第2の実施形態の平面図を示す。第2の実施形態では、金属製パレットの2つの金属製の床板から成る導電性物品4に、ICタグ媒体を2つの導電性物品4をまたいで貼付する。この導電性物品4を構成する金属製の床板は、例えば、長さが1000mmで幅が80mmの鉄製の床板を複数、10mm隔てて平行に並べて配置し、その床板の先端部分は鉄製の梁で接続されている。ICタグ媒体には、第1の実施形態と同じ形状のICタグ媒体を用いる。そのICタグ媒体の整合ループ回路10の両端に、すなわち、無線用ICチップ2から最遠のICタグ媒体の両端の整合ループ回路10の部分の接続パッド部12を、ICタグ媒体を固定手段5で固定した導電性物品4部分に電気的に結合させる。これにより、金属製パレットの2つの金属製の床板を電磁放射素子として電磁波を放射してリーダライタと通信することができる。また、導電性物品4の形状の違いにより電磁波の放射抵抗が変わり整合ループ回路10の端子部11にあらわれるインピーダンスの実数成分が変わる。その導電性物品4の形状の違いに対応して整合ループ回路10の接続パッド部12の面積を調整するために、図2のように、ICタグ媒体から接続パッド部12を部分的に切り離して接続パッド部12の面積を変える縦方向のミシン目8をICタグの左右端部分に形成する。なお、このミシン目8は、無線用ICチップ2の部分をICタグ媒体の左右端に貼り付けた導電性物品4から切り離すために利用することもできる。
図2に本発明の第2の実施形態の平面図を示す。第2の実施形態では、金属製パレットの2つの金属製の床板から成る導電性物品4に、ICタグ媒体を2つの導電性物品4をまたいで貼付する。この導電性物品4を構成する金属製の床板は、例えば、長さが1000mmで幅が80mmの鉄製の床板を複数、10mm隔てて平行に並べて配置し、その床板の先端部分は鉄製の梁で接続されている。ICタグ媒体には、第1の実施形態と同じ形状のICタグ媒体を用いる。そのICタグ媒体の整合ループ回路10の両端に、すなわち、無線用ICチップ2から最遠のICタグ媒体の両端の整合ループ回路10の部分の接続パッド部12を、ICタグ媒体を固定手段5で固定した導電性物品4部分に電気的に結合させる。これにより、金属製パレットの2つの金属製の床板を電磁放射素子として電磁波を放射してリーダライタと通信することができる。また、導電性物品4の形状の違いにより電磁波の放射抵抗が変わり整合ループ回路10の端子部11にあらわれるインピーダンスの実数成分が変わる。その導電性物品4の形状の違いに対応して整合ループ回路10の接続パッド部12の面積を調整するために、図2のように、ICタグ媒体から接続パッド部12を部分的に切り離して接続パッド部12の面積を変える縦方向のミシン目8をICタグの左右端部分に形成する。なお、このミシン目8は、無線用ICチップ2の部分をICタグ媒体の左右端に貼り付けた導電性物品4から切り離すために利用することもできる。
(第3の実施形態)
図3に本発明の第3の実施形態を示す。第3の実施形態は、ICタグ媒体を導電性物品4に貼り付ける左右の端部の近くでのみ整合ループ回路10を幅広パターンにした接続パッド部12を形成する。すなわち、第2の実施形態のICタグ媒体の整合ループ回路10の端子部間の配線の中間部分の接続パッド部12をミシン目7で切り離すことで、その部分の接続パッド部12の形を変えて、その部分を細幅部分13に形成する。これは、ICタグ媒体の左右の導電性物品4の寸法が大きく導電性物品間に大きな浮遊容量が発生し、それにより整合ループ回路10の端子部11のインピーダンスの虚数成分(X)が変わってしまう時、そのインピーダンスの虚数成分(X)の変化を補正するために細幅部分13の長さを変えた整合ループ回路10である。第2の実施形態のICタグ媒体から、この新たな細幅部分13を追加したICタグ媒体を形成するには、第2の実施形態のICタグ媒体をミシン目7で切り離すことで容易にICタグ媒体の整合ループ回路10の形状を切り替えるようにすることができる。
図3に本発明の第3の実施形態を示す。第3の実施形態は、ICタグ媒体を導電性物品4に貼り付ける左右の端部の近くでのみ整合ループ回路10を幅広パターンにした接続パッド部12を形成する。すなわち、第2の実施形態のICタグ媒体の整合ループ回路10の端子部間の配線の中間部分の接続パッド部12をミシン目7で切り離すことで、その部分の接続パッド部12の形を変えて、その部分を細幅部分13に形成する。これは、ICタグ媒体の左右の導電性物品4の寸法が大きく導電性物品間に大きな浮遊容量が発生し、それにより整合ループ回路10の端子部11のインピーダンスの虚数成分(X)が変わってしまう時、そのインピーダンスの虚数成分(X)の変化を補正するために細幅部分13の長さを変えた整合ループ回路10である。第2の実施形態のICタグ媒体から、この新たな細幅部分13を追加したICタグ媒体を形成するには、第2の実施形態のICタグ媒体をミシン目7で切り離すことで容易にICタグ媒体の整合ループ回路10の形状を切り替えるようにすることができる。
(第4の実施形態)
図4に本発明の第4の実施形態の平面図を示す。図5に、第4の実施形態の側断面図を示す。第4の実施形態は、2つの金属缶等の2つの導電性物品4を1組にして、ICタグ媒体で連結する。すなわち、ICタグ媒体の2つの接続パッド部12を2つの導電性物品4に電気的に結合させる。ICタグ媒体の接続パッド部12に電気的に結合した2つの導電性物品4を電磁放射素子とすることで、電磁界の放射効率を高くする。2つの筒状の金属缶を重ねて、一方の金属缶の下端と他方の金属缶の上部の間をICタグ媒体で接続することができる。あるいは、2つの金属缶を併置して、両方の金属缶の腹部同士をICタグ媒体で接続しても良い。
図4に本発明の第4の実施形態の平面図を示す。図5に、第4の実施形態の側断面図を示す。第4の実施形態は、2つの金属缶等の2つの導電性物品4を1組にして、ICタグ媒体で連結する。すなわち、ICタグ媒体の2つの接続パッド部12を2つの導電性物品4に電気的に結合させる。ICタグ媒体の接続パッド部12に電気的に結合した2つの導電性物品4を電磁放射素子とすることで、電磁界の放射効率を高くする。2つの筒状の金属缶を重ねて、一方の金属缶の下端と他方の金属缶の上部の間をICタグ媒体で接続することができる。あるいは、2つの金属缶を併置して、両方の金属缶の腹部同士をICタグ媒体で接続しても良い。
以上のように、本発明は、金属製品の導電性物品4に貼付して使用するICタグ媒体であって、また、その適用する周波数は0.95GHzに限らず、2.54GHzの周波数帯で使用するICタグにも利用できる。本発明に係るICタグ媒体によれば、導電性物品4に貼付して使用する場合、貼付する箇所の制限を受けることがなく、簡単に導電性物品
4に貼付することができ、固定設置または携帯式の無線リーダライタとの間の無線通信を、導電性物品4の姿勢に影響されることなく、的確に行わせることができ、取扱も容易である効果がある。
4に貼付することができ、固定設置または携帯式の無線リーダライタとの間の無線通信を、導電性物品4の姿勢に影響されることなく、的確に行わせることができ、取扱も容易である効果がある。
1・・・基板
2・・・無線用ICチップ
3・・・バンプ電極
4・・・導電性物品
5・・・固定手段
6・・・電極接続手段
7、8・・・ミシン目
10・・・整合ループ回路
11・・・端子部
12・・・接続パッド部
13・・・細幅部分
2・・・無線用ICチップ
3・・・バンプ電極
4・・・導電性物品
5・・・固定手段
6・・・電極接続手段
7、8・・・ミシン目
10・・・整合ループ回路
11・・・端子部
12・・・接続パッド部
13・・・細幅部分
Claims (4)
- 少なくとも、無線用ICチップと、前記無線用ICチップに電気接続される端子部を有する整合ループ回路と、前記整合ループ回路を表面に形成した基板と、前記基板を導電性物品に固定する固定手段を有し、前記整合ループ回路の前記端子部間の配線の中央部分に整合ループ回路の配線の全長の半分以上の長さにわたる幅広パターンの接続パッド部を有することを特徴とするICタグ媒体。
- 請求項1記載のICタグ媒体であって、前記ICタグ媒体から前記接続パッド部を部分的に切り離して前記接続パッド部の面積を変えるミシン目を形成したことを特徴とするICタグ媒体。
- 請求項1記載のICタグ媒体を貼付された導電性物品であって、前記整合ループ回路の細幅部分の長さと線幅が前記整合ループ回路のインピーダンスの虚数成分を前記無線用ICチップのインピーダンスの虚数成分と整合させたことを特徴とするICタグ媒体を貼付された導電性物品。
- 請求項3記載のICタグ媒体を貼付された導電性物品であって、前記ICタグ媒体に、前記無線用ICチップ部分を前記導電性物品から切り離すミシン目が形成されたことを特徴とするICタグ媒体を貼付された導電性物品。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020021389A (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 大日本印刷株式会社 | Rfタグ付き包装体 |
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2010
- 2010-02-23 JP JP2010037116A patent/JP2011175340A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020021389A (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 大日本印刷株式会社 | Rfタグ付き包装体 |
JP7091920B2 (ja) | 2018-08-03 | 2022-06-28 | 大日本印刷株式会社 | Rfタグ付き包装体 |
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