JP2011170806A - 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム - Google Patents
貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011170806A JP2011170806A JP2010036567A JP2010036567A JP2011170806A JP 2011170806 A JP2011170806 A JP 2011170806A JP 2010036567 A JP2010036567 A JP 2010036567A JP 2010036567 A JP2010036567 A JP 2010036567A JP 2011170806 A JP2011170806 A JP 2011170806A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amount
- water
- water storage
- reservoir
- inflow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y02E40/76—
-
- Y04S10/545—
Landscapes
- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
【解決手段】貯水施設への水の流入5に係る水量を予測し、予測した流入量や気象情報などに基づいて発電される電力量およびその価格を算出し、売電額が最大となるように所定の単位期間ごとの水位を最適化するとともに、無効放流7および8の水量と、を評価に加えて、第1単位期間を構成する単位期間ごとの貯水池1および2の水位を、各種の制約を満たしつつ最適化する。
【選択図】図1
Description
本発明は、このような背景を鑑みてなされたものであり、水力発電による発電電力を増やすことができるように貯水施設の運用を支援するシステム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
この場合、時間帯別に発電電力量に重み付けをして評価することができる。したがって、例えば、電力需要の多い時間帯については、発電電力量の評価を高くするなど、時間帯に応じた柔軟な評価を行うことができる。
この場合、無効放流量を考慮して発電電力量を評価することができる。
図1は本実施形態において想定される貯水施設を説明するための図である。貯水施設は、2つの貯水池1および2、発電機3および4を含んで構成される。本実施形態の貯水施設では、貯水池1および2が連結された構成となっている。
貯水池1は、河川や山林などから水の流入5を受ける。貯水池1は水を貯めて、貯めた水を放水する。発電機3は、貯水池1から放水された水を受けて(以下、発電機が貯水池から受ける水の量を「取水量」といい、「Q」と表記する。)発電を行う。発電機3は水車発電機であることを想定している。発電機3において発電に使われた水は、発電機3を通って貯水池2に流入する。貯水池2は、河川Aなどからも流入6を受ける。貯水池2も水を貯めて、貯めた水を放水する。発電機4は、貯水池2から放水された水を受けて発電を行う。発電機4において発電に使われた水は、発電機4を通って河川に放水される。なお、本実施形態では、発電機3および4は同じ性能であるものとする。
以下、詳細について説明する。
図2は、本実施形態の水位運用支援システムの全体構成を示す図である。
本実施形態の水位運用支援システムは、流入量を予測する流入量予測システム10と、貯水施設における最適水位を計算する最適貯水位計算システム20との2つのサブシステムを含んで構成されている。流入量予測システム10および最適貯水位計算システム20はそれぞれ、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、PDA(Personal Digital Assistance)などのコンピュータである。流入量予測システム10および最適貯水位計算システム20は、複数台のコンピュータにより構成するようにすることもできる。
流入量予測システム10および最適貯水位計算システム20は、通信ネットワーク30を介して互いに通信可能に接続されている。通信ネットワーク30は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)などである。通信ネットワーク30は、例えば、イーサネット(登録商標)や公衆電話回線網、無線通信網などにより構築される。
本実施形態の流入量予測システム10では、融雪量を考慮して流入量の予測を行うことで、予測の精度を向上している。
図3は、流入量の変化を示すグラフである。降水や融雪などがない場合にも、例えば山林などからの滲出によって、所定の流入量は存在する。したがって、降水や融雪がないと、流入量は所定の均衡値(以下、「均衡流入量」という。)に逓減していく(a)。これに対し、降水があると、それに応じて流水量は一時的に増加するが、降水が止むとともに、再度均衡流入量に向けて逓減を始める(b)。一方、気温が上昇すると融雪が発生し、それに応じて流水量も増加するが、融雪は降水に比べて流入量に与える影響の変化が緩やかである(c)。これは、例えば冬季から春季に向けての時期などにおいて、平均気温が上昇している場合に、継続的に融雪が発生するような場合である。
融雪量モデル4において、気温Ttがμ2よりも低ければ第1項は0になり、前日までの積雪量Dt−1が0であれば融雪量Mtは0になる。
降雪量=a×気温+b×降水量
を回帰分析して、回帰係数aおよびbを推計する。次に、降雪気温推計部111は、気温がδ以下の場合には「a×気象流入量実績情報の気温+b×気象流入量実績情報の降水量」、気温がδより高い場合には「0」を推計降雪量として、推計降雪量と気象流入量実績情報の降雪量との差を2乗した値が最小になるδを算出する。降雪気温推計部111は、例えば、所定範囲の気温を所定ステップごとに増加させたδについて、各気象流入量実績情報がδより高ければ、上記回帰係数aを気温に乗じた値と、上記回帰係数bを降水量に乗じた値とを合計して推計降雪量として算出し、推計降雪量と気象流入量実績情報の降雪量との差を2乗した値を誤差の2乗として算出していき、誤差の2乗が最も小さくなったものをδとして決定することができる。なお、上記誤差の2乗が最も小さくなるように上記δを決定する処理については、一般的な統計手法を利用することが可能である。降雪気温推計部111は、上記のようにして決定したδを、パラメタ記憶部152に登録する。以上のようにして融雪気温δが決定される。
融雪量モデル推計部112は、積雪量モデル3を融雪量モデル4に代入した式
を回帰分析して、回帰係数α2およびα3を推計する。融雪量モデル推計部112は、推計した回帰係数α2およびα3をパラメタ記憶部152に登録する。
流入量予測部117は、パラメタ記憶部152から、α1〜α3、β1、β2、μ1、μ2を読み出し、気象及び流入量実績データベース153から、前日t−1に対応する気象流入量実績情報を読み出す。流入量予測部117は、読み出した気象流入量実績情報の積雪量をDt−1とし、読み出した気象流入量実績情報の流入量をRt−1とする。
予測融雪量取得部116は、融雪量モデル4に、α2、Tt、μ2、Dt−1、α3、P1tを代入して、融雪量の予測値Mtを算出する。
流入量予測部117は、流入量モデル5に、α1、μ1、Rt−1、β1、P1t、β2、Mtを代入して流入増加量の予測値ΔRtを算出し、Rt−1にΔRtを加算して、予測流入量Rtを算出する。
また、本実施形態の流入量予測システム10によれば、融雪量は、降水量および気温から算出することができる。降水量および気温の予測は、気象予報の手法として様々な手法が存在し、容易に入手可能である。したがって、融雪量の予測が困難である場合でも、容易に取得可能な降水量や気温の予測値に基づいて融雪量の予測を行うことで、融雪量を考慮した流入量の予測を容易に実現することができる。
また、上記流入量モデル5では、第1項を均衡流入量と流入量との差であるものとして、均衡流入量を考慮に入れているので、単に流入量を説明変数とする場合に比べ、より精度の高い流入量予測を行うことができる。
最適貯水位計算システム20は、流入量予測システム10が予測した流入量の予測値を用いて貯水池1および2の水位をシミュレーションし、最適的な水位の計画を算出する。
モデルA1は、貯水量Vに基づいて水位Hを算出するためのもの(水位算出モデル)であり、次式により表される。なお、a1、b1、c1は貯水池に固有の定数である。
すなわち、R0が、最小取水量Qmin以上であり、かつ、最大取水量Qmax以下である場合には、R0が取水量Qとなり、R0が最小取水量Qminよりも小さい場合には最小取水量Qminが取水量Qとなり、R0が最大取水量よりも大きい場合には最大取水量Qmaxが取水量Qとなる。
なお、水位H1は貯水量V1に応じて一意に定まるので、上記制約モデルB1およびB2は等価である。
なお、上述したように貯水池2の水位H2は、貯水池2の貯水量V2に基づいて一意に定まるので、上記式B5およびB6は等価である。
したがって、放水許容値ΔFmaxは次式(C2)となる。なお、式C1およびC2もモデル記憶部151に記憶されているものとする。
図14は、総合変換効率モデル推計部214による推計処理の流れを示す図である。総合変換効率モデル推計部214は、nに1を設定する(S401)。総合変換効率モデル推計部214は、nが1より大きければ(S402:YES)、効率試験結果データベース257に記憶されている各レコードについてQのn乗を算出し、算出したQのn乗をレコードの新たな項目として追加する(S403)。総合変換効率モデル推計部214は、総合変換効率ceを目的変数とし、hnと、Qの1乗からQのn乗のそれぞれを説明変数とするモデルA9を生成し、生成したモデルA9に効率試験結果データベース257の各レコードの内容を適用して回帰係数a2、b21〜b2nおよびc2の推計を行う(S404)。総合変換効率モデル推計部214は、統計検定を行い(S405)、検定結果が有意でなければ(S406:NO)、nをインクリメントして(S407)、ステップS402からの処理を行う。なお、ステップS406においては、総合変換効率モデル推計部214は、効率試験結果データベース257の各レコードについて、レコードに含まれる効率と、レコードに含まれるhnおよびQの1乗からQのn乗までをモデルA9に適用した結果との差を算出し、算出した差の合計が所定の閾値以下であるか否かを判断してもよい。また、総合変換効率モデル推計部214は、回帰式の決定係数が所定値以上であるか否かを判定してもよい。総合変換効率モデル推計部214は、検定結果が有意であれば(S406:YES)、総合変換効率ceを目的変数とし、有効落差hnと、取水量Qの1乗からQのn乗のそれぞれを説明変数とする回帰式に、上記回帰計算により算出した回帰係数を含むモデルA9を作成してモデル記憶部252に登録する(S408)。
ここでv(m/s)は流速、nは粗度係数、rは径深(m)、iは動水勾配である。長方形水路の場合、水路幅B、水深hであれば、流積A=B×hであり、潤辺長C=B+2hである。径深r=流積A÷潤辺長Cであるから、上記公式は次のように変形できる。
ここで、水路幅Bが水深hに比して十分広い(h<<B)とすると、vは次式に近似できる。
流量L=流積A×流速vであり、A=Bhであるから、流量Lは次式により表される。
以上のようにして、河川流量と河川水位との関係を示すモデルA13がモデル記憶部252に登録される。
図17は、貯水池1および2についての第1単位期間ごとの水位のシミュレーションに用いられる画面60の一例を示す図である。画面60には、運用期間の入力欄611、初期貯水量の入力欄612、最終目的貯水量の入力欄613、および各種諸元の表示欄621〜627が設けられている。
図18は、ある1つの貯水池において、過去の実績水位についてシミュレーションを行った結果を示すグラフである。
図18(a)は、比較的豊水期として知られている2003年7月における取水量および水位の変化を示すグラフである。貯水施設では、運用者の経験によって水位が決定されており、2003年7月期における売電額の実績値は約258(百万円)であった。これに対して、上記シミュレーションの結果の貯水量Vの組合せに対応する売電額は約269(百万円)となった。すなわち、約4%の売電額の上昇がみられた。
図18(b)は、比較的渇水期として知られている2007年4月における取水量および水位の変化を示すグラフである。2007年4月期における売電額の実績値は107(百万円)であったところ、上記シミュレーションの結果の貯水量Vの組合せに対応する売電価格は114(百万円)となり、約6%の上昇がみられた。
このように、上記シミュレーションにより、売電額が最大になるように貯水量Vの組合せを決定して水位Hを運用することで、運用者の経験による運用に比べて売電額の上昇が可能になることが確認された。
図19は、第2単位期間(1時間)ごとの最適な水位およびをシミュレーションする際に用いられる画面70の一例を示す図である。また、図22は、上記シミュレーションに係る処理の流れを示す図である。
時別最適水位計画部217は、貯水池1の貯水量V1tを表示欄722に表示し、貯水池2の貯水量V2tを表示欄723に表示し、各時t(t=1〜23)のそれぞれについて以下の処理を行う。
図19に戻り、時別最適水位計画部217は、図23に示す制約違反の検出処理を行う(S811)。
図23の制約違反の検出処理では、時別最適水位計画部217は、各時t(t=1〜23)について、以下の処理を行う。
上記モデルA14’では、無効放流量Sの2乗にペナルティ係数を乗じた値を発電電力Pnから減じて評価値Eを算出しているので、無効放流量が少なくなるように貯水量Vまたは対応する水位Hを決定することができる。
Q0min≦Qminの場合、
Q0min>Qminの場合、
7 無効放流、8 無効放流、10 流入量予測システム、
20 最適貯水位計算システム、30 通信ネットワーク、
101 CPU、102 メモリ、103 記憶装置、
104 通信インタフェース、105 入力装置、106 出力装置、
111 降雪気温推計部、112 融雪量モデル推計部、
113 流入量モデル推計部、114 予測気温取得部、
115 予測降水量取得部、116 予測融雪量取得部、
117 流入量予測部、151 モデル記憶部、152 パラメタ記憶部、
153 気象及び流入量実績データベース、201 CPU、
202 メモリ、203 記憶装置、204 通信インタフェース、
205 入力装置、206 出力装置、211 諸元入力部、
212 貯水量設定値入力部、213 予測流入量取得部、
214 総合変換効率モデル推計部、215 日別最適水位計画部、
216 河川流量モデル推計部、217 時別最適水位計画部、
218 最適水位出力部、251 諸元記憶部、252 モデル記憶部、
253 制約記憶部、254 電力価格データベース、
255 日別最適水位データベース、256 時別最適水位データベース、
257 効率試験結果データベース、258 河川流量実績データベース
Claims (11)
- 第1および第2の貯水池と、前記第1の貯水池からの放水を利用して水力発電を行う第1の発電機と、前記第2の貯水池からの放水を利用して水力発電を行う第2の発電機とを有し、前記第1の発電機において利用された水は前記第2の貯水池に流入する貯水施設の運用を支援するシステムであって、
所定期間内の各単位期間における、前記第1の発電機以外から前記第1および第2の貯水池に流入する水の量である流入量の予測値を取得する予測流入量取得部と、
前記単位期間の開始時点から終了時点までの貯水池における貯水量の変化量および前記流入量に基づいて前記水力発電に使用する水の量である取水量を算出するための取水量算出モデル、並びに、前記取水量および前記貯水量に基づいて前記水力発電により前記単位期間に発電される電力量を算出するための電力量算出モデルを記憶するモデル記憶部と、
前記所定期間内の前記各単位期間について、前記単位期間の開始時点における前記第1の貯水池の貯水量である第1の貯水量および前記第2の貯水池の貯水量である第2の貯水量のそれぞれを変化させるとともに、前記第1の貯水量および前記流入量の予測値を前記取水量算出モデルに適用して第1の取水量を算出し、前記第2の貯水量および前記流入量の予測値に前記第1の取水量を加算した値を前記取水量算出モデルに適用して第2の取水量を算出し、前記第1の取水量および前記第1の貯水量を前記電力量算出モデルに適用して第1の電力量を算出し、前記第2の取水量および前記第2の貯水量を前記電力算出モデルに適用して第2の電力量を算出していき、前記第1および第2の電力量に応じて、発電された電力量の評価値を算出し、前記評価値の合計が最大となる前記第1および第2の貯水量の組合せを、最適な貯水量の計画として決定する最適貯水量決定部と、
を備えることを特徴とする貯水施設運用支援システム。 - 請求項1に記載の貯水施設運用支援システムであって、
前記最適貯水量決定部は、前記第1および第2の電力量の合計値を前記評価値として算出すること、
を特徴とする貯水施設運用支援システム。 - 請求項1に記載の貯水施設運用支援システムであって、
前記電力量に対する時間帯別の重みを記憶する電力量重み記憶部を備え、
前記最適貯水量決定部は、前記各単位期間が属する時間帯に対応する前記重みを前記電力量重み記憶部から読み出し、前記第1および第2の電力量の合計値に前記重みを乗じた値を前記評価値として算出すること、
を特徴とする貯水施設運用支援システム。 - 請求項1に記載の貯水施設運用支援システムであって、
前記発電機に与えられずに前記貯水施設から放流される水の量である無効放流量を評価する係数であるペナルティ係数を記憶するペナルティ係数記憶部と、
前記発電機が発電のために前記貯水池から受け入れる水の量である取水量の最小値および最大値を含む取水量に対する制約条件を記憶する制約条件記憶部と、
を備え、
前記電力量算出モデルは、前記単位期間における前記貯水池の貯水量の変化量および前記流入量に基づいて前記貯水池からの放水量を算出する貯水池放水量モデルと、前記取水量および前記貯水池の貯水量に基づいて前記電力量を算出する電力量モデルとを含み、
前記最適貯水量決定部は、前記各単位期間について、
前記第1の貯水量の変化量および第2の貯水量の変化量を算出し、
前記流入量および前記第1の貯水量の変化量を前記貯水池放水量モデルに適用して前記第1の貯水池からの第1の放水量を算出し、
前記流入量および前記第2の貯水量の変化量を前記貯水池放水量モデルに適用して前記第2の貯水池からの第2の放水量を算出し、
前記第1の放水量のうち前記取水量に対する制約条件を満たす最大の水量を前記第1の取水量とし、
前記第2の放水量のうち前記取水量に対する制約条件を満たす最大の水量を前記第2の取水量とし、
前記第1の放水量から前記第1の取水量を減じた値と、前記第2の放水量から前記第2の取水量を減じた値とを合計して前記無効放流量を算出し、
前記第1および第2の取水量並びに前記第1および第2の貯水量を前記電力量モデルに適用して前記第1および第2の電力量を算出し、
前記第1および第2の電力量の合計値から、前記無効放流量に前記ペナルティ係数を乗じた値を減算して前記評価値を算出すること、
を特徴とする貯水施設運用支援システム。 - 請求項4に記載の貯水施設運用支援システムであって、
前記制約条件記憶部はさらに、前記無効放流量に対する制約条件を記憶し、
前記最適貯水量決定部は、前記第1および第2の貯水量の組合せのうち、前記無効放流量が前記無効放流量に対する制約条件を満たすものの中で、前記評価値の合計が最大となる組合せを前記最適な貯水量の計画として決定すること、
を特徴とする貯水施設運用支援システム。 - 第1および第2の貯水池と、前記第1の貯水池からの放水を利用して水力発電を行う第1の発電機と、前記第2の貯水池からの放水を利用して水力発電を行う第2の発電機とを有し、前記第1の発電機において利用された水は前記第2の貯水池に流入する貯水施設の運用を支援する方法であって、
コンピュータが、
所定期間内の各単位期間における、前記第1の発電機以外から前記第1および第2の貯水池に流入する水の量である流入量の予測値を取得し、
前記単位期間の開始時点から終了時点までの貯水池における貯水量の変化量および前記流入量に基づいて前記水力発電に使用する水の量である取水量を算出するための取水量算出モデル、並びに、前記取水量および前記貯水量に基づいて前記水力発電により前記単位期間に発電される電力量を算出するための電力量算出モデルをメモリに記憶し、
前記所定期間内の前記各単位期間について、前記単位期間の開始時点における前記第1の貯水池の貯水量である第1の貯水量および前記第2の貯水池の貯水量である第2の貯水量のそれぞれを変化させるとともに、前記第1の貯水量および前記流入量の予測値を前記取水量算出モデルに適用して第1の取水量を算出し、前記第2の貯水量および前記流入量の予測値に前記第1の取水量を加算した値を前記取水量算出モデルに適用して第2の取水量を算出し、前記第1の取水量および前記第1の貯水量を前記電力量算出モデルに適用して第1の電力量を算出し、前記第2の取水量および前記第2の貯水量を前記電力算出モデルに適用して第2の電力量を算出していき、前記第1および第2の電力量に応じて、発電された電力量の評価値を算出し、前記評価値の合計が最大となる前記第1および第2の貯水量の組合せを、最適な貯水量の計画として決定すること、
を特徴とする貯水施設運用支援方法。 - 請求項6に記載の貯水施設運用支援方法であって、
前記コンピュータは、前記第1および第2の電力量の合計値を前記評価値として算出すること、
を特徴とする貯水施設運用支援方法。 - 請求項6に記載の貯水施設運用支援方法であって、
前記コンピュータは、
前記電力量に対する時間帯別の重みを前記メモリに記憶し、
前記各単位期間が属する時間帯に対応する前記重みを前記メモリから読み出し、前記第1および第2の電力量の合計値に前記重みを乗じた値を前記評価値として算出すること、
を特徴とする貯水施設運用支援方法。 - 第1および第2の貯水池と、前記第1の貯水池からの放水を利用して水力発電を行う第1の発電機と、前記第2の貯水池からの放水を利用して水力発電を行う第2の発電機とを有し、前記第1の発電機において利用された水は前記第2の貯水池に流入する貯水施設の運用を支援するためのプログラムであって、
コンピュータに、
所定期間内の各単位期間における、前記第1の発電機以外から前記第1および第2の貯水池に流入する水の量である流入量の予測値を取得するステップと、
前記単位期間の開始時点から終了時点までの貯水池における貯水量の変化量および前記流入量に基づいて前記水力発電に使用する水の量である取水量を算出するための取水量算出モデル、並びに、前記取水量および前記貯水量に基づいて前記水力発電により前記単位期間に発電される電力量を算出するための電力量算出モデルをメモリに記憶するステップと、
前記所定期間内の前記各単位期間について、前記単位期間の開始時点における前記第1の貯水池の貯水量である第1の貯水量および前記第2の貯水池の貯水量である第2の貯水量のそれぞれを変化させるとともに、前記第1の貯水量および前記流入量の予測値を前記取水量算出モデルに適用して第1の取水量を算出し、前記第2の貯水量および前記流入量の予測値に前記第1の取水量を加算した値を前記取水量算出モデルに適用して第2の取水量を算出し、前記第1の取水量および前記第1の貯水量を前記電力量算出モデルに適用して第1の電力量を算出し、前記第2の取水量および前記第2の貯水量を前記電力算出モデルに適用して第2の電力量を算出していき、前記第1および第2の電力量に応じて、発電された電力量の評価値を算出し、前記評価値の合計が最大となる前記第1および第2の貯水量の組合せを最適な貯水量の計画として決定するステップと、
を実行させるためのプログラム。 - 請求項9に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、前記最適な貯水量の計画を決定するステップにおいて、前記第1および第2の電力量の合計値を前記評価値として算出させること、
を特徴とするプログラム。 - 請求項9に記載のプログラムであって、
前記コンピュータにさらに、前記電力量に対する時間帯別の重みを前記メモリに記憶するステップを実行させ、
前記コンピュータに、前記最適な貯水量の計画を決定するステップにおいて、前記各単位期間が属する時間帯に対応する前記重みを前記メモリから読み出し、前記第1および第2の電力量の合計値に前記重みを乗じた値を前記評価値として算出させること、
を特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010036567A JP5235922B2 (ja) | 2010-02-22 | 2010-02-22 | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010036567A JP5235922B2 (ja) | 2010-02-22 | 2010-02-22 | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011170806A true JP2011170806A (ja) | 2011-09-01 |
JP5235922B2 JP5235922B2 (ja) | 2013-07-10 |
Family
ID=44684832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010036567A Active JP5235922B2 (ja) | 2010-02-22 | 2010-02-22 | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5235922B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102867226A (zh) * | 2012-10-16 | 2013-01-09 | 国网电力科学研究院 | 一种水电站优化调度的方法 |
WO2013084299A1 (ja) * | 2011-12-06 | 2013-06-13 | 中国電力株式会社 | 水力発電計画調整装置、水力発電計画調整方法及びプログラム |
JP2023100054A (ja) * | 2022-01-05 | 2023-07-18 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 水力発電所運用計画生成装置および水力発電所運用計画生成方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5889040A (ja) * | 1981-11-19 | 1983-05-27 | 株式会社東芝 | 水力発電所の制御方法 |
JP2001142866A (ja) * | 1999-11-12 | 2001-05-25 | Fuji Electric Co Ltd | 水力発電所における発電計画手法 |
JP2005285032A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-13 | Ffc Ltd | 水力発電所群の日間発電計画立案システム |
JP2006039838A (ja) * | 2004-07-26 | 2006-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | 水系の発電運用計画作成支援装置 |
JP2009223692A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム |
-
2010
- 2010-02-22 JP JP2010036567A patent/JP5235922B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5889040A (ja) * | 1981-11-19 | 1983-05-27 | 株式会社東芝 | 水力発電所の制御方法 |
JP2001142866A (ja) * | 1999-11-12 | 2001-05-25 | Fuji Electric Co Ltd | 水力発電所における発電計画手法 |
JP2005285032A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-13 | Ffc Ltd | 水力発電所群の日間発電計画立案システム |
JP2006039838A (ja) * | 2004-07-26 | 2006-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | 水系の発電運用計画作成支援装置 |
JP2009223692A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム |
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
JPN6012032404; 井本 文雄 外2名: '雨量情報に基づく自流予測値を用いた連繋ダムの貯水量予測' シミュレーション Vol.15 No.4, 19961215, pp.271-276 * |
JPN6012032406; Deependra Kumar et al: 'Penalty Factor Approach of Minimizing Spill in Finding Operating Policy for Reservoir of a Hydropowe' Int. Conf. on Computer and Electrical Engineering , 200812, pp.3-7 * |
JPN6012032408; G. PRINTCHARD, G. ZAKERI: 'MARKET OFFERING STRATEGIES FOR HYDROELECTRIC GENERATORS' OPERATIONS RESEARCH Vol.51 No.4, 2003, pp.602-612 * |
JPN6012032410; Dejan Paravan et al: 'Improvements to the water management of a run-of-river HPP reservoir: methodology and case study' CONTROL ENGINEERING PRACTICE Vol.12 No.4, 2004, pp.377-385 * |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013084299A1 (ja) * | 2011-12-06 | 2013-06-13 | 中国電力株式会社 | 水力発電計画調整装置、水力発電計画調整方法及びプログラム |
CN102867226A (zh) * | 2012-10-16 | 2013-01-09 | 国网电力科学研究院 | 一种水电站优化调度的方法 |
CN102867226B (zh) * | 2012-10-16 | 2016-01-20 | 国网电力科学研究院 | 一种水电站优化调度的方法 |
JP2023100054A (ja) * | 2022-01-05 | 2023-07-18 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 水力発電所運用計画生成装置および水力発電所運用計画生成方法 |
JP7362793B2 (ja) | 2022-01-05 | 2023-10-17 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 水力発電所運用計画生成装置および水力発電所運用計画生成方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5235922B2 (ja) | 2013-07-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5014213B2 (ja) | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム | |
JP5235923B2 (ja) | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム | |
Lei et al. | Maintenance scheduling based on remaining useful life predictions for wind farms managed using power purchase agreements | |
Sawle et al. | PV-wind hybrid system: A review with case study | |
JP5047260B2 (ja) | 降水量予測システム、降水量予測方法およびプログラム | |
McConnell et al. | Estimating the value of electricity storage in an energy-only wholesale market | |
Kao et al. | Projecting changes in annual hydropower generation using regional runoff data: An assessment of the United States federal hydropower plants | |
JP5225256B2 (ja) | 貯水施設運用支援システム、貯水施設運用支援方法およびプログラム | |
JP5078128B2 (ja) | 動作方法、予測誤差補填装置、気象発電計画装置、およびプログラム | |
JP4969623B2 (ja) | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム | |
JP5235922B2 (ja) | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム | |
JP2017121133A (ja) | 電力需要予測装置および電力需要予測プログラム | |
Pereira-Cardenal et al. | Optimization of multipurpose reservoir systems using power market models | |
JP6303909B2 (ja) | 計画策定方法、計画策定システム及び計画策定プログラム | |
Olivares et al. | Representing energy price variability in long-and medium-term hydropower optimization | |
JP6386744B2 (ja) | 蓄電池制御装置およびその方法 | |
JP2016110255A (ja) | 需給調整装置 | |
JP4969599B2 (ja) | 流入量予測システム、流入量予測方法およびプログラム | |
Klein et al. | A review of small hydropower performance and cost | |
JP6893323B2 (ja) | 発電設備情報推定システムおよび発電設備情報推定方法 | |
JP5425985B2 (ja) | 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム | |
JP2016170468A (ja) | 電力取引量決定システム、電力取引量決定方法およびプログラム | |
JP7201969B2 (ja) | 学習装置及び下水流入量予測装置 | |
KR20180101146A (ko) | 분산 자원 전력 거래 장치 및 방법 | |
McCollor et al. | Hydrometeorological short-range ensemble forecasts in complex terrain. Part II: Economic evaluation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120626 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120810 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121127 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130312 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130326 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5235922 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |