JP2011169192A - 過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザ - Google Patents
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Abstract
【課題】アクチュエータに必要な駆動力を小さくすると共に、ベースに対する軸受ハウジングの連結スペースを容易に確保することができ、かつディフューザ部における圧力損失の発生を抑制し、遠心圧縮機の過給効率を向上させることができる可変ディフューザを提供すること。
【解決手段】複数のベーン6は、その内周側端部61が、連動リング5に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部62が、回動部材7における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してある。可変ディフューザ3は、複数の回動部材7のうちのいずれかである駆動回動部材7Aを回動駆動することにより、駆動回動部材7Aに支持された駆動ベーン6Aの傾斜角αを変更すると共に、駆動ベーン6Aを介して連動リング5が回動し、連動リング5を介して残りのベーン6の傾斜角αを変更するよう構成してある。
【選択図】図1
【解決手段】複数のベーン6は、その内周側端部61が、連動リング5に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部62が、回動部材7における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してある。可変ディフューザ3は、複数の回動部材7のうちのいずれかである駆動回動部材7Aを回動駆動することにより、駆動回動部材7Aに支持された駆動ベーン6Aの傾斜角αを変更すると共に、駆動ベーン6Aを介して連動リング5が回動し、連動リング5を介して残りのベーン6の傾斜角αを変更するよう構成してある。
【選択図】図1
Description
本発明は、過給機用遠心圧縮機において、ディフューザ部に設けた複数のベーンの傾斜角を調整可能にした可変ディフューザに関する。
内燃機関における過給機(ターボチャージャ)を構成する遠心圧縮機においては、コンプレッサインペラから吐き出される圧縮空気を通過させるディフューザ部に、圧縮空気の速度エネルギーを減少させて圧力回復量を増加させるためのベーン(羽根)を設けることが行われている。
例えば、特許文献1のサージ抑制手段を備えた過給用コンプレッサにおいては、コンプレッサロータの周縁に環状のディフューザ列を設けており、このディフューザ列は、傾動角を可変に調節することができるよう傾動可能に設けられたベーンの列によって構成されている。そして、過給用コンプレッサが、低速域から高速域に至る全速度域にわたってサージを抑制しつつより高い作動効率を呈するようにしている。
例えば、特許文献1のサージ抑制手段を備えた過給用コンプレッサにおいては、コンプレッサロータの周縁に環状のディフューザ列を設けており、このディフューザ列は、傾動角を可変に調節することができるよう傾動可能に設けられたベーンの列によって構成されている。そして、過給用コンプレッサが、低速域から高速域に至る全速度域にわたってサージを抑制しつつより高い作動効率を呈するようにしている。
また、例えば、特許文献2の排気ターボ過給機のコンプレッサにおいては、ディフューザ内に配設した複数のガイドベーンをアームを介して互いに連結し、エアシリンダによっていずれかのアームを回動させることにより、いずれかのガイドベーンを回動させると共に、残りのガイドベーンを残りのアームを介して連動させることが開示されている。そして、エンジンの低速域においては、ディフューザ内にガイドベーンを突出させると共に、その角度を適度に可変調節して過給効率を向上させている。また、エンジンの高速域においては、ガイドベーンを格納室へ移動させてチョークの発生を防止し、過給効率の低下を予防している。
また、例えば、特許文献3のターボチャージャの制御装置においては、アクチュエータによっていわゆるユニゾンリングを回動させることにより、各従動アームを介して各ディフューザベーンを回動させることが開示されている。
また、例えば、特許文献3のターボチャージャの制御装置においては、アクチュエータによっていわゆるユニゾンリングを回動させることにより、各従動アームを介して各ディフューザベーンを回動させることが開示されている。
ところで、複数のベーン先端部とインペラ外周との間の隙間がベーンの回動により大きくなると、圧縮空気がコンプレッサインペラの周りを旋回し、効率が低下する。ベーン先端部とインペラ外周との間の隙間は、コンプレッサの高効率化を図るために一定にすることが好ましい。一方、複数のベーンは、圧縮機の高速回転領域においては、コンプレッサインペラの回転方向となる周方向に対するベーンの傾斜角を、できるだけコンプレッサインペラの法線方向に近い角度にして、圧縮空気の旋回速度エネルギーをより高い圧力に回復させることが好ましい。これにより、高速回転領域における過給効率を維持することができる。
しかしながら、特許文献1、3においては、ベーンの回動中心が内周側端部と外周側端部との中間位置にあり、ベーンの傾動角を変化させる際には、ベーンの内周側端部とコンプレッサインペラの外周との間の隙間が変化し、特に低速回転領域においては、圧縮空気の回転失速が生じやすくなってしまう。
また、特許文献2においては、各ベーンを、その内周側端部に設けたシャフトを中心に回動させており、シャフトの裏面側にアームが存在することになる。そのため、アームが、コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収容する軸受ハウジングと干渉するおそれがある。また、各ベーンを、その内周側端部に設けたシャフトを中心に回動させる際には、各ベーンが流体(圧縮空気)から圧力を受けており、各ベーンを駆動するために必要な駆動力を大きくしなければならなくなる。また、大きな駆動力に耐えられるよう各ベーンの内周側端部の強度の向上を図ると、各ベーンの内周側端部が太くなり、狙った過給効率が得られなくなるおそれがある。
また、特許文献2においては、各ベーンを、その内周側端部に設けたシャフトを中心に回動させており、シャフトの裏面側にアームが存在することになる。そのため、アームが、コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収容する軸受ハウジングと干渉するおそれがある。また、各ベーンを、その内周側端部に設けたシャフトを中心に回動させる際には、各ベーンが流体(圧縮空気)から圧力を受けており、各ベーンを駆動するために必要な駆動力を大きくしなければならなくなる。また、大きな駆動力に耐えられるよう各ベーンの内周側端部の強度の向上を図ると、各ベーンの内周側端部が太くなり、狙った過給効率が得られなくなるおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすると共に、ベースに対する軸受ハウジングの連結スペースを容易に確保することができ、かつディフューザ部における圧力損失の発生を抑制し、遠心圧縮機の過給効率を向上させることができる過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザを提供しようとするものである。
第1の発明は、過給機用遠心圧縮機において、コンプレッサインペラから吐き出される圧縮空気を通過させるディフューザ部に、上記圧縮空気の旋回速度を減少させて圧力回復量を増加させるための複数のベーンを周方向に向けて複数配列し、該複数のベーンの周方向に対する傾斜角を調整可能にした可変ディフューザであって、
上記コンプレッサインペラを収納するコンプレッサハウジングと、上記コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収納する軸受ハウジングとの間に配設し、上記ディフューザ部のうち上記コンプレッサインペラに対して空気が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面を構成するベースと、
上記コンプレッサインペラの外周に隣接し、上記ベースに対して上記コンプレッサインペラの回りを回動可能に配設した連動リングと、
上記複数のベーンにそれぞれ対応して配列し、上記ディフューザ形成面に対して平行な状態で回動可能に配設した複数の回動部材とを有しており、
上記複数のベーンは、その内周側端部が、上記連動リングに対して回動可能に支持してあり、その外周側端部が、上記回動部材における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあり、
上記複数の回動部材のうちのいずれかである駆動回動部材を回動駆動することにより、該駆動回動部材に支持された上記ベーンである駆動ベーンの傾斜角を変更すると共に、該駆動ベーンを介して上記連動リングが回動し、該連動リングを介して上記駆動ベーンを除く残りの上記ベーンの傾斜角を変更するよう構成してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザにある(請求項1)。
上記コンプレッサインペラを収納するコンプレッサハウジングと、上記コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収納する軸受ハウジングとの間に配設し、上記ディフューザ部のうち上記コンプレッサインペラに対して空気が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面を構成するベースと、
上記コンプレッサインペラの外周に隣接し、上記ベースに対して上記コンプレッサインペラの回りを回動可能に配設した連動リングと、
上記複数のベーンにそれぞれ対応して配列し、上記ディフューザ形成面に対して平行な状態で回動可能に配設した複数の回動部材とを有しており、
上記複数のベーンは、その内周側端部が、上記連動リングに対して回動可能に支持してあり、その外周側端部が、上記回動部材における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあり、
上記複数の回動部材のうちのいずれかである駆動回動部材を回動駆動することにより、該駆動回動部材に支持された上記ベーンである駆動ベーンの傾斜角を変更すると共に、該駆動ベーンを介して上記連動リングが回動し、該連動リングを介して上記駆動ベーンを除く残りの上記ベーンの傾斜角を変更するよう構成してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザにある(請求項1)。
第2の発明は、過給機用遠心圧縮機において、コンプレッサインペラから吐き出される圧縮空気を通過させるディフューザ部に、上記圧縮空気の旋回速度を減少させて圧力回復量を増加させるための複数のベーンを周方向に向けて複数配列し、該複数のベーンの周方向に対する傾斜角を調整可能にした可変ディフューザであって、
上記コンプレッサインペラを収納するコンプレッサハウジングと、上記コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収納する軸受ハウジングとの間に配設するベースと、
上記ディフューザ部のうち上記コンプレッサインペラに対して空気が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面を構成し、上記ベースに対して上記コンプレッサインペラの回りを回動可能に配設した連動リングと、
上記複数のベーンの周方向の配列位置に対応して配列し、上記ディフューザ形成面に対して平行な状態で上記連動リングに設けた円形溝内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスクとを有しており、
上記複数のベーンは、その内周側端部が、上記ベースにおけるベース内周側縁部に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部が、上記ベーンディスクの回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあり、
上記連動リングを上記ベースに対して回動駆動することにより、上記各ベーンディスクが上記各円形溝の円方向に摺動することにより、上記各ベーンが上記内周側端部を中心に回動して、該各ベーンの傾斜角を変更するよう構成してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザにある(請求項3)。
上記コンプレッサインペラを収納するコンプレッサハウジングと、上記コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収納する軸受ハウジングとの間に配設するベースと、
上記ディフューザ部のうち上記コンプレッサインペラに対して空気が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面を構成し、上記ベースに対して上記コンプレッサインペラの回りを回動可能に配設した連動リングと、
上記複数のベーンの周方向の配列位置に対応して配列し、上記ディフューザ形成面に対して平行な状態で上記連動リングに設けた円形溝内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスクとを有しており、
上記複数のベーンは、その内周側端部が、上記ベースにおけるベース内周側縁部に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部が、上記ベーンディスクの回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあり、
上記連動リングを上記ベースに対して回動駆動することにより、上記各ベーンディスクが上記各円形溝の円方向に摺動することにより、上記各ベーンが上記内周側端部を中心に回動して、該各ベーンの傾斜角を変更するよう構成してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザにある(請求項3)。
本発明の過給機用の可変ディフューザは、複数のベーンを駆動する構造に工夫をしている。
具体的には、本発明の可変ディフューザは、ベースに対して連動リングを回動可能にし、アクチュエータによっていずれかの駆動回動部材を回動させることにより、いずれかの駆動ベーンを回動させ、この回動に伴って連動リングが回動することによって、残りのベーンを回動させるよう構成してある。
具体的には、本発明の可変ディフューザは、ベースに対して連動リングを回動可能にし、アクチュエータによっていずれかの駆動回動部材を回動させることにより、いずれかの駆動ベーンを回動させ、この回動に伴って連動リングが回動することによって、残りのベーンを回動させるよう構成してある。
本発明において、過給機を運転し、コンプレッサインペラの回転速度に応じて複数のベーンの傾斜角を調整するに当たっては、アクチュエータによって駆動回動部材を回動駆動する。このとき、駆動回動部材における回動中心から所定距離離れた支持位置に支持した駆動ベーンの外周側端部が回動すると共に、この駆動ベーンの内周側端部が、連動リングをベースに対して回動させる。また、このとき、駆動ベーンの傾斜角が変更される。
連動リングの回動により、残りのベーンの内周側端部が引っ張られると共に、この残りのベーンの外周側端部が残りの回動部材をその回動中心の回りに回動させることになる。これにより、残りのベーンの傾斜角も駆動ベーンの傾斜角と同じ角度に調整され、ベーン全体の傾斜角を調整することができる。
連動リングの回動により、残りのベーンの内周側端部が引っ張られると共に、この残りのベーンの外周側端部が残りの回動部材をその回動中心の回りに回動させることになる。これにより、残りのベーンの傾斜角も駆動ベーンの傾斜角と同じ角度に調整され、ベーン全体の傾斜角を調整することができる。
そして、各ベーンは、連動リングに対して回動可能に支持した内周側端部を中心に回動することより、その傾斜角を変更する際に、ベーンの内周側端部とコンプレッサインペラの外周との間の隙間が拡大することがなく、圧縮空気がコンプレッサインペラの外周を何周も旋回して生じる回転失速の発生を抑制することができる。
また、本発明においては、駆動回動部材における回動中心から支持位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーンを駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本発明においては、駆動回動部材における回動中心から支持位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーンを駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本発明においては、コンプレッサインペラの外周の近傍及びベーンの内周側端部の近傍に対する裏面側(ベースの配設側)に、ベーンを駆動するための部材等を設ける必要がなく、ベースに対する軸受ハウジングの連結スペースを容易に確保することができる。
さらに、本発明においては、連動リングのディフューザ形成面に対して平行な状態で回動部材を配設した構造により、ディフューザ形成面に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面からベース側への圧縮空気の漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部における圧力損失の発生を抑制することができる。
さらに、本発明においては、連動リングのディフューザ形成面に対して平行な状態で回動部材を配設した構造により、ディフューザ形成面に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面からベース側への圧縮空気の漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部における圧力損失の発生を抑制することができる。
また、コンプレッサインペラの回転速度が高くなるときには、アクチュエータによって駆動回動部材を一方向へ回動させて、ベーン全体の傾斜角を、周方向に近い位置から法線方向に近い位置へ変化させることができる。一方、コンプレッサインペラの回転速度が低くなるときには、アクチュエータによって駆動回動部材を他方向へ回動させて、ベーン全体の傾斜角を、法線方向に近い位置から周方向に近い位置へ変化させることができる。
これにより、コンプレッサインペラの回転速度に応じてベーン全体の傾斜角を変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
これにより、コンプレッサインペラの回転速度に応じてベーン全体の傾斜角を変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
それ故、第1の発明の過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザによれば、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすると共に、ベースに対する軸受ハウジングの連結スペースを容易に確保することができ、かつディフューザ部における圧力損失の発生を抑制し、遠心圧縮機の過給効率を向上させることができる。
第2の発明の過給機用の可変ディフューザも、複数のベーンを駆動する構造に工夫をしている。
具体的には、本発明の可変ディフューザは、ベースに対して連動リングを回動可能にし、アクチュエータによって連動リングを回動させることにより、各ベーンディスクが各円形溝の円方向に摺動し、各ベーンの傾斜角を変更するよう構成してある。
具体的には、本発明の可変ディフューザは、ベースに対して連動リングを回動可能にし、アクチュエータによって連動リングを回動させることにより、各ベーンディスクが各円形溝の円方向に摺動し、各ベーンの傾斜角を変更するよう構成してある。
本発明において、過給機を運転し、コンプレッサインペラの回転速度に応じて複数のベーンの傾斜角を調整するに当たっては、アクチュエータによって連動リングを回動駆動する。このとき、各ベーンディスクが連動リングの各円形溝の円方向に摺動すると共に、各ベーンの外周側端部の法線方向の位置が変更される。これにより、ベーン全体の傾斜角を同時に調整することができる。
そして、各ベーンは、連動リングに対して回動可能に支持した内周側端部を中心に回動することより、その傾斜角を変更する際に、ベーンの内周側端部とコンプレッサインペラの外周との間の隙間が拡大することがなく、圧縮空気がコンプレッサインペラの外周を何周も旋回して生じる回転失速の発生を抑制することができる。
また、本発明においては、連動リングの回動中心からアクチュエータによって駆動する位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーンを駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本発明においては、連動リングの回動中心からアクチュエータによって駆動する位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーンを駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本発明においても、コンプレッサインペラの外周の近傍及びベーンの内周側端部の近傍に対する裏面側(ベースの配設側)に、ベーンを駆動するための部材等を設ける必要がなく、ベースに対する軸受ハウジングの連結スペースを容易に確保することができる。
さらに、本発明においては、連動リングのディフューザ形成面に対して円盤状のベーンディスクを配置した構造により、ディフューザ形成面に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面からベース側への圧縮空気の漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部における圧力損失の発生を抑制することができる。
また、第1の発明と同様に、コンプレッサインペラの回転速度に応じてベーン全体の傾斜角を変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
さらに、本発明においては、連動リングのディフューザ形成面に対して円盤状のベーンディスクを配置した構造により、ディフューザ形成面に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面からベース側への圧縮空気の漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部における圧力損失の発生を抑制することができる。
また、第1の発明と同様に、コンプレッサインペラの回転速度に応じてベーン全体の傾斜角を変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
それ故、第2の発明の過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザによっても、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすると共に、ベースに対する軸受ハウジングの連結スペースを容易に確保することができ、かつディフューザ部における圧力損失の発生を抑制し、遠心圧縮機の過給効率を向上させることができる。
上述した第1、第2の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
第1の発明において、上記回動部材は、上記ベースの上記ディフューザ形成面に設けた円形溝内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスクであり、上記ベーンの外周側端部は、上記ベーンディスクにおける回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、回動部材を、円盤状のベーンディスクとしたことにより、ディフューザ形成面内に容易に収容することができる。そして、可変ディフューザをコンパクトに形成することができる。
第1の発明において、上記回動部材は、上記ベースの上記ディフューザ形成面に設けた円形溝内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスクであり、上記ベーンの外周側端部は、上記ベーンディスクにおける回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、回動部材を、円盤状のベーンディスクとしたことにより、ディフューザ形成面内に容易に収容することができる。そして、可変ディフューザをコンパクトに形成することができる。
以下に、本発明の過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザにかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の過給機用遠心圧縮機1の可変ディフューザ3は、図1、図2に示すごとく、過給機用遠心圧縮機1において、コンプレッサインペラ2から吐き出される圧縮空気Aを通過させるディフューザ部31に、圧縮空気Aの旋回速度を減少させて圧力回復量を増加させるための複数のベーン6を周方向Cに向けて複数配列し、複数のベーン6の周方向Cに対する傾斜角αを調整可能にしてなる。
可変ディフューザ3は、複数のベーン6以外にも、次のベース4、連動リング5及び複数の回動部材7を有している。
(実施例1)
本例の過給機用遠心圧縮機1の可変ディフューザ3は、図1、図2に示すごとく、過給機用遠心圧縮機1において、コンプレッサインペラ2から吐き出される圧縮空気Aを通過させるディフューザ部31に、圧縮空気Aの旋回速度を減少させて圧力回復量を増加させるための複数のベーン6を周方向Cに向けて複数配列し、複数のベーン6の周方向Cに対する傾斜角αを調整可能にしてなる。
可変ディフューザ3は、複数のベーン6以外にも、次のベース4、連動リング5及び複数の回動部材7を有している。
ベース4は、コンプレッサインペラ2を収納するコンプレッサハウジング11と、コンプレッサインペラ2の回転軸22を軸支して収納する軸受ハウジング12との間に配設し、ディフューザ部31のうちコンプレッサインペラ2に対して空気A0が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面32を構成する。連動リング5は、コンプレッサインペラ2の外周に隣接し、ベース4に対してコンプレッサインペラ2の回りを回動可能に配設してある。複数の回動部材7は、複数のベーン6にそれぞれ対応して配列し、ディフューザ形成面32に対して平行な状態で回動可能に配設してある。
複数のベーン6は、その内周側端部61が、連動リング5に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部62が、回動部材7における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してある。そして、可変ディフューザ3は、複数の回動部材7のうちのいずれかである駆動回動部材7Aを回動駆動することにより、駆動回動部材7Aに支持されたベーン6である駆動ベーン6Aの傾斜角αを変更すると共に、駆動ベーン6Aを介して連動リング5が回動し、連動リング5を介して駆動ベーン6Aを除く残りのベーン6の傾斜角αを変更するよう構成してある。
以下に、本例の過給機用遠心圧縮機1の可変ディフューザ3につき、図1〜図3を参照して詳説する。
ここで、図1は、可変ディフューザ1をディフューザ形成面32の側から見た状態で示す図であり、図2は、可変ディフューザ1におけるベース4、連動リング5、ベーン6、回動部材7の構造を模式的に説明するために便宜上の位置で切断した断面を示す図である。図3は、図2の一部を拡大して示す図である。
ここで、図1は、可変ディフューザ1をディフューザ形成面32の側から見た状態で示す図であり、図2は、可変ディフューザ1におけるベース4、連動リング5、ベーン6、回動部材7の構造を模式的に説明するために便宜上の位置で切断した断面を示す図である。図3は、図2の一部を拡大して示す図である。
図2に示すごとく、本例の過給機は、自動車のターボチャージャーに用いるものである。ターボチャージャーは、排ガスのエネルギーを利用してタービンインペラを回転させることにより、タービンインペラを配設した回転軸22と同軸上に配設したコンプレッサインペラ2を回転させ、圧縮空気Aを作り出すものである。
コンプレッサインペラ2は、複数のブレード21を周方向Cに配置してなる。コンプレッサハウジング11は、コンプレッサインペラ2の軸方向端部に設けた吸気口111から空気A0を吸い込み、この空気A0をコンプレッサインペラ2によって圧縮空気Aにし、この圧縮空気Aを、コンプレッサインペラ2の外周側に設けたディフューザ部31を経由して、吐出スクロール室112からエンジンへ吸気させるよう構成されている。
コンプレッサインペラ2は、複数のブレード21を周方向Cに配置してなる。コンプレッサハウジング11は、コンプレッサインペラ2の軸方向端部に設けた吸気口111から空気A0を吸い込み、この空気A0をコンプレッサインペラ2によって圧縮空気Aにし、この圧縮空気Aを、コンプレッサインペラ2の外周側に設けたディフューザ部31を経由して、吐出スクロール室112からエンジンへ吸気させるよう構成されている。
図2に示すごとく、可変ディフューザ3は、ディフューザ部31におけるタービン側(又は軸受ハウジング12側)の壁面(ディフューザ形成面32)及び吐出スクロール室112の一部を形成し、ディフューザ形成面32に圧力回復量を調整するための複数のベーン6を配設してなる。
図1に示すごとく、各ベーン6は、コンプレッサインペラ2の回転によって吐き出される圧縮空気Aを外周側へ通過させるよう、圧縮空気Aが吹き出される方向に倣った方向に傾斜して配置される。
図1に示すごとく、各ベーン6は、コンプレッサインペラ2の回転によって吐き出される圧縮空気Aを外周側へ通過させるよう、圧縮空気Aが吹き出される方向に倣った方向に傾斜して配置される。
図3に示すごとく、本例の回動部材7は、ベース4のディフューザ形成面32に設けた円形溝43内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスク7である。各ベーン6の外周側端部62は、各ベーンディスク7における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してある。円盤状のベーンディスク7を円形溝43内に収容して、ベーンディスク7の表面とベース4のディフューザ形成面32との面位置を合わせることにより、ディフューザ形成面32に不要な突出物が形成されることを防止することができる。そして、可変ディフューザ3をコンパクトに形成することができる。
ベース4は、円盤形状を有しており、連動リング5の外周側に形成した円環状のディフューザ形成面32の周囲を囲う凹形状を形成してなる。各円形溝43及び各ベーンディスク7は、円環状のディフューザ形成面32においてできるだけ大きな円形状に形成してある。
ベース4は、円盤形状を有しており、連動リング5の外周側に形成した円環状のディフューザ形成面32の周囲を囲う凹形状を形成してなる。各円形溝43及び各ベーンディスク7は、円環状のディフューザ形成面32においてできるだけ大きな円形状に形成してある。
図1に示すごとく、連動リング5は、ベース4のベース内周側縁部に対応する位置に配置してある。また、各ベーンディスク7は、軸部71によってベース4に対して回動可能に配設されている。
駆動ベーンディスク7Aの軸部は、この駆動ベーンディスク7Aを回転駆動するための駆動軸部71Aとして形成されており、駆動軸部71Aは、軸受ハウジング12の外周側に配設したアクチュエータの出力部に対してリンクを介して接続されている。
アクチュエータは、負圧式、電動式等の各種のものを用いることができる。負圧式のアクチュエータを用いる場合、エンジンを始動したときに吸引力が作用し、この吸引力によって各ベーン6の傾斜角α(傾斜姿勢)が周方向Cに近い位置601へ一旦維持されるよう構成することができる。
駆動ベーンディスク7Aの軸部は、この駆動ベーンディスク7Aを回転駆動するための駆動軸部71Aとして形成されており、駆動軸部71Aは、軸受ハウジング12の外周側に配設したアクチュエータの出力部に対してリンクを介して接続されている。
アクチュエータは、負圧式、電動式等の各種のものを用いることができる。負圧式のアクチュエータを用いる場合、エンジンを始動したときに吸引力が作用し、この吸引力によって各ベーン6の傾斜角α(傾斜姿勢)が周方向Cに近い位置601へ一旦維持されるよう構成することができる。
図3に示すごとく、各ベーン6の内周側端部61には、連動リング5に設けた支持穴51に対して回転可能に係合する回転支点部611が設けてある。また、各ベーン6の外周側端部62には、ベーンディスク7に設けた係合穴72に対して回動可能な回転係合部621が設けてある。この回転支点部611及び回転係合部621は、シンプルな円筒シャフト、軸受、ローラ等によって構成することができる。
本例の過給機用の可変ディフューザ3は、複数のベーン6を駆動する構造に工夫をしている。
具体的には、本例の可変ディフューザ3は、ベース4に対して連動リング5を回動可能にし、アクチュエータによっていずれかの駆動ベーンディスク7Aを回動させることにより、いずれかの駆動ベーン6Aを回動させ、この回動に伴って連動リング5が回動することによって、残りのベーン6を回動させるよう構成してある。
具体的には、本例の可変ディフューザ3は、ベース4に対して連動リング5を回動可能にし、アクチュエータによっていずれかの駆動ベーンディスク7Aを回動させることにより、いずれかの駆動ベーン6Aを回動させ、この回動に伴って連動リング5が回動することによって、残りのベーン6を回動させるよう構成してある。
本例において、過給機を運転し、コンプレッサインペラ2の回転速度に応じて複数のベーン6の傾斜角αを調整するに当たっては、アクチュエータによって駆動ベーンディスク7Aを回動駆動する(図1において矢印Eによって示す。)。このとき、駆動ベーンディスク7Aにおける回動中心から所定距離離れた支持位置に支持した駆動ベーン6Aの外周側端部62が回動すると共に、この駆動ベーン6Aの内周側端部61が、連動リング5をベース4に対して回動させる。また、このとき、駆動ベーン6Aの傾斜角αが変更される。
連動リング5の回動により、残りのベーン6の内周側端部61が引っ張られると共に、この残りのベーン6の外周側端部62が残りのベーンディスク7をその回動中心の回りに回動させることになる。これにより、残りのベーン6の傾斜角αも駆動ベーン6Aの傾斜角αと同じ角度に調整され、ベーン6全体の傾斜角αを調整することができる。
連動リング5の回動により、残りのベーン6の内周側端部61が引っ張られると共に、この残りのベーン6の外周側端部62が残りのベーンディスク7をその回動中心の回りに回動させることになる。これにより、残りのベーン6の傾斜角αも駆動ベーン6Aの傾斜角αと同じ角度に調整され、ベーン6全体の傾斜角αを調整することができる。
そして、各ベーン6は、連動リング5に対して回動可能に支持した内周側端部61を中心に回動することより、その傾斜角αを変更する際に、ベーン6の内周側端部61とコンプレッサインペラ2の外周との間の隙間Xが拡大することがなく、圧縮空気Aがコンプレッサインペラ2の外周を何周も旋回して生じる回転失速の発生を抑制することができる。
また、本例においては、駆動ベーンディスク7Aにおける回動中心から支持位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーン6を駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本例においては、駆動ベーンディスク7Aにおける回動中心から支持位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーン6を駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本例においては、コンプレッサインペラ2の外周の近傍及びベーン6の内周側端部61の近傍に対する裏面側(ベース4の配設側)に、ベーン6を駆動するための部材等を設ける必要がなく、ベース4に対する軸受ハウジング12の連結スペースSを容易に確保することができる。
さらに、本例においては、連動リング5のディフューザ形成面32に対して平行な状態でベーンディスク7を配設した構造により、ディフューザ形成面32に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面32からベース4の側への圧縮空気Aの漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部31における圧力損失の発生を抑制することができる。
さらに、本例においては、連動リング5のディフューザ形成面32に対して平行な状態でベーンディスク7を配設した構造により、ディフューザ形成面32に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面32からベース4の側への圧縮空気Aの漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部31における圧力損失の発生を抑制することができる。
図1に示すごとく、コンプレッサインペラ2の回転速度が高くなるときには、アクチュエータによって連動リング5を一方向へ回動させて、ベーン6全体の傾斜角α(傾斜姿勢)を、周方向Cに近い位置から法線方向に近い位置602へ変化させることができる。このときの圧縮空気Aの流れを矢印A2で示す。また、同図においては、連動リング5を一方向(矢印Dで示す。)へ回動させたときの状態を示す。また、コンプレッサインペラ2の回転方向を矢印Tによって示す。
一方、コンプレッサインペラ2の回転速度が低くなるときには、アクチュエータによって連動リング5を他方向へ回動させて、ベーン6全体の傾斜角α(傾斜姿勢)を、法線方向に近い位置602から周方向Cに近い位置601へ変化させることができる。このときの圧縮空気Aの流れを矢印A1で示す。
これにより、コンプレッサインペラ2の回転速度に応じてベーン6全体の傾斜角αを変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
これにより、コンプレッサインペラ2の回転速度に応じてベーン6全体の傾斜角αを変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
それ故、本例の過給機用遠心圧縮機1の可変ディフューザ3によれば、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすると共に、ベース4に対する軸受ハウジング12の連結スペースSを容易に確保することができ、かつディフューザ部31における圧力損失の発生を抑制し、遠心圧縮機の過給効率を向上させることができる。
(実施例2)
本例は、上記実施例1に示した可変ディフューザ3に対して、複数のベーン6を回動させる構造を変更した例である。
図4〜図6に示すごとく、本例の可変ディフューザ3は、ベース4に対して連動リング5を回動可能にし、アクチュエータによって連動リング5を回動させることにより、各ベーンディスク7が各円形溝43の円方向に摺動し、各ベーン6の傾斜角αを変更するよう構成してある。
本例は、上記実施例1に示した可変ディフューザ3に対して、複数のベーン6を回動させる構造を変更した例である。
図4〜図6に示すごとく、本例の可変ディフューザ3は、ベース4に対して連動リング5を回動可能にし、アクチュエータによって連動リング5を回動させることにより、各ベーンディスク7が各円形溝43の円方向に摺動し、各ベーン6の傾斜角αを変更するよう構成してある。
具体的には、図5に示すごとく、本例の可変ディフューザ3は、複数のベーン6と、コンプレッサインペラ2を収納するコンプレッサハウジング11とコンプレッサインペラ2の回転軸22を軸支して収納する軸受ハウジング12との間に配設するベース4と、ディフューザ部31のうちコンプレッサインペラ2に対して空気A0が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面32を構成し、ベース4に対してコンプレッサインペラ2の回りを回動可能に配設した連動リング5と、複数のベーン6の周方向Cの配列位置に対応して配列し、ディフューザ形成面32に対して平行な状態で連動リング5に設けた円形溝43内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスク7とを有している。
図4に示すごとく、複数のベーン6は、その内周側端部61が、ベース4におけるベース内周側縁部41に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部62が、ベーンディスク7の回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してある。そして、可変ディフューザ3は、連動リング5をベース4に対して回動駆動することにより、各ベーンディスク7が各円形溝43の円方向に摺動することにより、各ベーン6が内周側端部61を中心に回動して、各ベーン6の傾斜角αを変更するよう構成してある。
図示は省略するが、連動リング5においてベース4と対面する側には、アクチュエータによって連動リング5を回動させるための駆動ピンが取り付けてある。そして、軸受ハウジング12の外周側に配設したアクチュエータは、リンク及び駆動ピンを介して連動リング5を回動させることができる。なお、ベース4には、連動リング5が回動する際に、駆動ピンの干渉を避けるための周方向Cに向けた長穴を形成することができる。
本例において、過給機を運転し、コンプレッサインペラ2の回転速度に応じて複数のベーン6の傾斜角αを調整するに当たっては、アクチュエータによって連動リング5を回動駆動する。このとき、各ベーンディスク7が連動リング5の各円形溝43の円方向に摺動すると共に、各ベーン6の外周側端部62の法線方向の位置が変更される。これにより、ベーン6全体の傾斜角αを同時に調整することができる。
そして、各ベーン6は、連動リング5に対して回動可能に支持した内周側端部61を中心に回動することより、その傾斜角αを変更する際に、ベーン6の内周側端部61とコンプレッサインペラ2の外周との間の隙間Xが拡大することがなく、圧縮空気Aがコンプレッサインペラ2の外周を何周も旋回して生じる回転失速の発生を抑制することができる。
また、本例においては、連動リング5の回動中心からアクチュエータによって駆動する位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーン6を駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本例においては、連動リング5の回動中心からアクチュエータによって駆動する位置までの長さによるモーメントアームを利用して、各ベーン6を駆動することができる。これにより、アクチュエータに必要な駆動力を小さくすることができ、使用するアクチュエータの容量を小さくすることができる。
また、本例においても、コンプレッサインペラ2の外周の近傍及びベーン6の内周側端部61の近傍に対する裏面側(ベース4の配設側)に、ベーン6を駆動するための部材等を設ける必要がなく、ベース4に対する軸受ハウジング12の連結スペースSを容易に確保することができる。
さらに、連動リング5のディフューザ形成面32に対して円盤状のベーンディスク7を配置した構造により、ディフューザ形成面32に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面32からベース4の側への圧縮空気Aの漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部31における圧力損失の発生を抑制することができる。また、上記実施例1と同様に、コンプレッサインペラ2の回転速度に応じてベーン6全体の傾斜角αを変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、連動リング5のディフューザ形成面32に対して円盤状のベーンディスク7を配置した構造により、ディフューザ形成面32に溝等の穴が形成されておらず、ディフューザ形成面32からベース4の側への圧縮空気Aの漏れを防止することができる。これにより、ディフューザ部31における圧力損失の発生を抑制することができる。また、上記実施例1と同様に、コンプレッサインペラ2の回転速度に応じてベーン6全体の傾斜角αを変更して、遠心圧縮機による過給効率を向上させることができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
1 過給機用遠心圧縮機
11 コンプレッサハウジング
12 軸受ハウジング
2 コンプレッサインペラ
3 可変ディフューザ
31 ディフューザ部
32 ディフューザ形成面
321 円形溝
4 ベース
43 円形溝
5 連動リング
6 ベーン
61 内周側端部
62 外周側端部
7 回動部材(ベーンディスク)
11 コンプレッサハウジング
12 軸受ハウジング
2 コンプレッサインペラ
3 可変ディフューザ
31 ディフューザ部
32 ディフューザ形成面
321 円形溝
4 ベース
43 円形溝
5 連動リング
6 ベーン
61 内周側端部
62 外周側端部
7 回動部材(ベーンディスク)
Claims (3)
- 過給機用遠心圧縮機において、コンプレッサインペラから吐き出される圧縮空気を通過させるディフューザ部に、上記圧縮空気の旋回速度を減少させて圧力回復量を増加させるための複数のベーンを周方向に向けて複数配列し、該複数のベーンの周方向に対する傾斜角を調整可能にした可変ディフューザであって、
上記コンプレッサインペラを収納するコンプレッサハウジングと、上記コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収納する軸受ハウジングとの間に配設し、上記ディフューザ部のうち上記コンプレッサインペラに対して空気が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面を構成するベースと、
上記コンプレッサインペラの外周に隣接し、上記ベースに対して上記コンプレッサインペラの回りを回動可能に配設した連動リングと、
上記複数のベーンにそれぞれ対応して配列し、上記ディフューザ形成面に対して平行な状態で回動可能に配設した複数の回動部材とを有しており、
上記複数のベーンは、その内周側端部が、上記連動リングに対して回動可能に支持してあり、その外周側端部が、上記回動部材における回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあり、
上記複数の回動部材のうちのいずれかである駆動回動部材を回動駆動することにより、該駆動回動部材に支持された上記ベーンである駆動ベーンの傾斜角を変更すると共に、該駆動ベーンを介して上記連動リングが回動し、該連動リングを介して上記駆動ベーンを除く残りの上記ベーンの傾斜角を変更するよう構成してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザ。 - 請求項1において、上記回動部材は、上記ベースの上記ディフューザ形成面に設けた円形溝内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスクであり、
上記ベーンの外周側端部は、上記ベーンディスクにおける回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザ。 - 過給機用遠心圧縮機において、コンプレッサインペラから吐き出される圧縮空気を通過させるディフューザ部に、上記圧縮空気の旋回速度を減少させて圧力回復量を増加させるための複数のベーンを周方向に向けて複数配列し、該複数のベーンの周方向に対する傾斜角を調整可能にした可変ディフューザであって、
上記コンプレッサインペラを収納するコンプレッサハウジングと、上記コンプレッサインペラの回転軸を軸支して収納する軸受ハウジングとの間に配設するベースと、
上記ディフューザ部のうち上記コンプレッサインペラに対して空気が流入する側と反対側に位置するディフューザ形成面を構成し、上記ベースに対して上記コンプレッサインペラの回りを回動可能に配設した連動リングと、
上記複数のベーンの周方向の配列位置に対応して配列し、上記ディフューザ形成面に対して平行な状態で上記連動リングに設けた円形溝内の円方向に摺動可能に配置した円盤状のベーンディスクとを有しており、
上記複数のベーンは、その内周側端部が、上記ベースにおけるベース内周側縁部に対して回動可能に支持してあり、その外周側端部が、上記ベーンディスクの回動中心から所定距離離れた支持位置に対して回動可能に支持してあり、
上記連動リングを上記ベースに対して回動駆動することにより、上記各ベーンディスクが上記各円形溝の円方向に摺動することにより、上記各ベーンが上記内周側端部を中心に回動して、該各ベーンの傾斜角を変更するよう構成してあることを特徴とする過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010032432A JP2011169192A (ja) | 2010-02-17 | 2010-02-17 | 過給機用遠心圧縮機の可変ディフューザ |
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ID=44683568
Family Applications (1)
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101271707B1 (ko) | 2012-02-09 | 2013-06-11 | 에스티엑스중공업 주식회사 | 베인의 회전이 가능한 디퓨져를 갖는 원심형 압축기 |
KR101858650B1 (ko) * | 2014-03-13 | 2018-05-16 | 한화파워시스템 주식회사 | 디퓨져 어셈블리 |
KR20180079641A (ko) * | 2017-01-02 | 2018-07-11 | 한화파워시스템 주식회사 | 유량 조절이 가능한 디퓨저 |
CN109723674A (zh) * | 2019-01-24 | 2019-05-07 | 上海海事大学 | 一种用于压气机转子的可转动内端壁机匣 |
-
2010
- 2010-02-17 JP JP2010032432A patent/JP2011169192A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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