JP2011166925A - 排熱エネルギ変換装置 - Google Patents

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Yasushi Yoshino
靖 吉野
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Abstract

【課題】 高温ガスと低温冷媒との間の温度差を電気エネルギに変換する熱変換素子を用いた排熱エネルギ変換装置において、高温ガス流通の第1チューブと低温ガス流通の第2チューブと伝熱変換素子とを簡単な構成で均一かつ確実に密着固定することができる構造の装置の提供。
【解決手段】 第1チューブ1と第2チューブ2とを山形に曲折するとともに、第1チューブ1と第2チューブ2との間に偏平な第3チューブ3を配置し、かつその第3チューブ3と第1チューブ1および、第2チューブ2との間に偏平な熱伝変換素子4を介装する。そして、第1チューブ1外周に整合する圧着プレート7aと第2チューブ2内周に整合するくさび体7との間をそれぞれの頂部を貫通する締結ボルト8によって、互いに圧接する方向へ一体的に締結固定する。
【選択図】 図2

Description

高温排ガスと低温冷媒との間の温度差を電気エネルギに変換する熱電変換素子を用いた排熱エネルギ変換装置に関する。
複数の熱電素子が排ガス通路と冷却水流通路の間に介装され、それらの高温排ガスと低温冷媒の温度差によって、電気を発生させる装置として下記特許文献が知られている。
その特許文献1の「排熱エネルギ回収装置」は、排ガス流通方向の垂直断面において、略円形に近い多角形の形状を有するケーシングの中心からそのケーシングを十字型に仕切る様に4つの排ガス流通路が設けられており、2つの排ガス流通路とケーシングとの間にある空間に冷却水流路を設け、さらに排ガス流通路と冷却水流路との間に熱電変換素子を介装したもので、これらが中心から放射状に配置されている。
特許文献2の装置は、冷却流通路と排ガス流通路が多層に積層されており、それらの通路の間に熱電変換素子を設置するものである。
特許第4285144号 特表2007−026432号
特許文献1の装置の場合、構造が複雑で組立てが面倒であると共に、四つエレメントに均一に圧力を加えることができないおそれがある。
特許文献2の装置も、長期に渡り、熱電素子とエレメントおよび偏平チューブとが一定の押圧力を均一に保持できるとは限らない。
そこで、本発明は組立てが容易で、確実に一定の押圧力を均一に保持できる装置の提供を課題とする。
請求項1に記載の本発明は、高温排ガスと低温冷媒との間の温度差を電気エネルギに変換する熱電変換素子を用いた排熱エネルギ変換装置において、
内部に冷媒流通用の流路を有する一対の横断面偏平な第1チューブ(1) と第2チューブ(2)とが、それぞれ立上がり面と立下り面を有する山形に曲折され、
その第1チューブ(1) と第2チューブ(2)とが積層されると共に、それらの間に排ガス流通用の偏平な第3チューブ(3)が介装され且つ、前記第1チューブ(1) と第3チューブ(3)の間および前記第2チューブ(2)と第3チューブ(3)との間にそれぞれ偏平な熱電変換素子(4)が介装されるコア(5)と、
第1チューブ(1) の外周に整合して、その第1チューブ(1)を被嵌する山形の圧着プレート(7a)と、
第2チューブ(2)の内周に整合して、その第2チューブ(2)に嵌着する山形のくさび体(7)と、を有し、
前記圧着プレート(7a)の頂部とくさび体(7)の頂部を締結ボルト(8)が貫通して、前記圧着プレート(7a)とコア(5)とくさび体(7)との間が、前記締結ボルト(8)によって互いに圧接する方向へ一体的に締結固定され、
前記第3チューブ(3)に高温の排ガス(9)が流通し、
前記第1チューブ(1) および第2チューブ(2)に低温の冷媒(10)が流通する排熱エネルギ変換装置である。
請求項2に記載の本発明は、請求項1において、
前記圧着プレート(7a)の下端が第1チューブ(1) の下端部まで被嵌し、
前記くさび体(7)が第2チューブ(2)の内側に嵌着するとともに、その下端位置が前記圧着プレート(7a)の下端位置にほぼ一致し、
前記第1チューブ(1)および第2チューブ(2)の冷媒の流通方向と、前記第3チューブ(3)の排ガスの流通方向とが直交するように構成し、その第3チューブ(3)の両端部が排ガス用のヘッダプレート(6)の挿通孔(6a)に挿通された排熱エネルギ変換装置である。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2において、
前記第1チューブ(1) の冷媒出口側端部と前記第2チューブ(2)の冷媒入口側端部とが接続された排熱エネルギ変換装置である。
本発明は、第1チューブ1と第2チューブ2が山形に形成されると共に、それらに整合して圧着プレート7aとくさび体7とが、それぞれ山形に曲折され、その間に排ガス流通用の第3チューブ3が介装され、その第3チューブ3と第1チューブ1および第2チューブ2との間に熱電変換素子4がそれぞれ介装されてコア5を構成し、圧着プレート7aとコア5とくさび体7とが、その頂部間を貫通する締結ボルト8によって、それらの両側から一体的に締結固定されるので、
第1チューブ1、第2チューブ2、第3チューブ3と、熱電変換素子4とが均一に押圧され、それらの密着性が向上する。それとともに、部品点数も少なく、構造が簡単で組立が容易となる。また、その接触を永続的に保持することができる。
請求項2に記載のように、第1チューブ1および第2チューブ2の冷媒の流通方向と、第3チューブ3の排ガスの流通方向とを直交するようにし、その第3チューブ3の両端部がヘッダプレート6の挿通孔6aに挿通された場合には、冷媒および排ガスの出入り口が互いに干渉せず、構造の簡単な排熱エネルギ変換装置を提供できる。
上記構成において、請求項3に記載のように、第1チューブ1の冷媒出口側端部と第2チューブ2の冷媒入り口側端部とを接続した場合には、さらに構造が簡単な排熱エネルギ変換装置を提供できる。
本発明の第1実施例の排熱エネルギ変換装置の分解斜視図。 同組立て状態を示す説明図。 図2のIII−III矢視断面図。 図2のIV-IV矢視断面図。 本発明の第2の実施の形態を示す説明図。
(第1実施例)
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態を示す。
この装置は、それぞれ山形に形成された圧着プレート7aと第1チューブ1と第2チューブ2とくさび体7とを有する。そして、第1チューブ1と第2チューブ2との間に第3チューブ3が介装されるとともに、第3チューブ3と第1チューブ1との間および、第3チューブ3と第2チューブ2との間に偏平な熱伝変換素子4が介装される。
そして、くさび体7、第1チューブ1、第2チューブ2、圧着プレート7aの頂部にはそれぞれ貫通孔が形成されている。なお、第1チューブ1、第2チューブ2の頂部は図3に示す如く、その中央の貫通孔の周縁が凹陥して円形状に閉塞されている。そして、その閉塞部に締結ボルト8が挿通するボルト孔が穿設される。
圧着プレート7aの内周は第1チューブ1の外周に整合し、くさび体7の外周は第2チューブ2の内周に整合する。第1チューブ1、第2チューブ2にはそれぞれパイプ12が接続されている。そして、冷媒10が第1チューブ1、第2チューブ2内を山形に流通する。第3チューブ3は、その冷媒10の流通方向と直行する方向に排ガス9が流通する。
一対の第3チューブ3は、ハの字状に配置され、各第3チューブ3の両端部がヘッダプレート6の挿通孔6aに気密に挿通され、そのヘッダプレート6にヘッダ本体11の端部が固定される。
(作用)
図2のように組立てられた装置は、締結ボルト8を締結することにより、各部品間が互いに圧接する方向へ一体的に締結固定される。それによって、第1チューブ1と熱伝変換素子4と第3チューブ3との間、および第3チューブ3と熱伝変換素子4と第2チューブ2との間が圧接状態で密着する。
この例では、第1チューブ1の出口側のパイプ12と第2チューブ2の入口側のパイプ12とが連結される。そして、冷媒10は第1チューブ1の入口側のパイプ12から流入し、山形に流通して、第1チューブ1の終端から第2チューブ2の入口側のパイプ12と連結し、逆向きに流通して、その出口側のパイプ12より流出する。また、排ガス9は一方のヘッダ本体11から第3チューブ3内に流通し、他方のヘッダ本体11を介して流出する。そして、各熱伝変換素子4はその一方側の面が高温の排ガス9によって加熱され、他方の面が低温の冷媒10によって冷却される。それらの温度差によって熱伝変換素子4は電気エネルギを発生させる。
(第2実施例)
次に、図5は本発明の第2の実施の形態を示す。
この例は、第1チューブ1、第2チューブ2が複数の山形を有する波状に形成されたものである。そして、各山形ごとに圧着プレート7a、くさび体7並びに締結ボルト8が設けられ、それらにより熱伝変換素子4と第3チューブ3と第1チューブ1、第2チューブ2との間が均一に締結固定される。
この例でも、第1チューブ1を流通した冷媒10が、その終端で第2チューブ2の始端に連結され、第1チューブ1とは逆向きにそれが流通する。なお、冷媒10は第1チューブ1、第2チューブ2に並列して同時に流入(同じ方向へ流通)させることも可能である。また、この(同じ方向へ流通させる)場合パイプ12を一対のタンクに置換え、第1チューブ1および第2チューブ2の冷媒出入り口端部をタンクに連通させることもできる。
なお、図2において、第1チューブ1の出口パイプ12と第2チューブ2の入口パイプ12とを省略し、各チューブ1,2の両端を連続させてもよい。また、図5の例において、圧着プレート7aの形状を第1チューブ1同様に連続した山状に形成してもよい。
また、くさび体7は固い金属材料でも良いが、弾性を持つゴム材を第2チューブ2とくさび体7との間に挟持し、若しくは、くさび体7をゴム材又はプラスチック材のような軟らかい材料にすることで、圧着プレート7aの形状になじみ、面圧着力をより得やすくなる。これらの材料については圧着プレート7aに使用することもできる。
また、圧着プレート7aは、くさび体7の角度より狭い角度としておくことで、締結時の面圧着力を得やすくなる。
1 第1チューブ
2 第2チューブ
3 第3チューブ
4 熱伝変換素子
6 ヘッダプレート
6a 挿通孔
7 くさび体
7a 圧着プレート
8 締結ボルト
9 排ガス
10 冷媒
11 ヘッダ本体
12 パイプ

Claims (3)

  1. 高温排ガスと低温冷媒との間の温度差を電気エネルギに変換する熱電変換素子を用いた排熱エネルギ変換装置において、
    内部に冷媒流通用の流路を有する一対の横断面偏平な第1チューブ(1) と第2チューブ(2)とが、それぞれ立上がり面と立下り面を有する山形に曲折され、
    その第1チューブ(1) と第2チューブ(2)とが積層されると共に、それらの間に排ガス流通用の偏平な第3チューブ(3)が介装され且つ、前記第1チューブ(1) と第3チューブ(3)の間および前記第2チューブ(2)と第3チューブ(3)との間にそれぞれ偏平な熱電変換素子(4)が介装されるコア(5)と、
    第1チューブ(1) の外周に整合して、その第1チューブ(1)を被嵌する山形の圧着プレート(7a)と、
    第2チューブ(2)の内周に整合して、その第2チューブ(2)に嵌着する山形のくさび体(7)と、を有し、
    前記圧着プレート(7a)の頂部とくさび体(7)の頂部を締結ボルト(8)が貫通して、前記圧着プレート(7a)とコア(5)とくさび体(7)との間が、前記締結ボルト(8)によって互いに圧接する方向へ一体的に締結固定され、
    前記第3チューブ(3)に高温の排ガス(9)が流通し、
    前記第1チューブ(1) および第2チューブ(2)に低温の冷媒(10)が流通する排熱エネルギ変換装置。
  2. 請求項1において、
    前記圧着プレート(7a)の下端が第1チューブ(1) の下端部まで被嵌し、
    前記くさび体(7)が第2チューブ(2)の内側に嵌着するとともに、その下端位置が前記圧着プレート(7a)の下端位置にほぼ一致し、
    前記第1チューブ(1)および第2チューブ(2)の冷媒の流通方向と、前記第3チューブ(3)の排ガスの流通方向とが直交するように構成し、その第3チューブ(3)の両端部が排ガス用のヘッダプレート(6)の挿通孔(6a)に挿通された排熱エネルギ変換装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1チューブ(1) の冷媒出口側端部と前記第2チューブ(2)の冷媒入口側端部とが接続された排熱エネルギ変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101509937B1 (ko) * 2013-10-11 2015-04-07 현대자동차주식회사 열전소자가 구비된 열교환기 및 그 제조방법

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