JP2011166912A - 電力変換装置、及びその電力制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】他の負荷へ供給する電圧を確保しつつ、LED負荷のON、OFF制御を行うことのできる電力変換装置を提供する。
【解決手段】本発明の電力変換装置は、トランスTの二次巻線Ns1に接続されるTバランサを介してLED負荷9に電力を供給すると共に、二次巻線Ns2に接続される整流平滑手段10、電圧変換手段11を介して他の負荷13に電力を供給するように構成され、LED負荷9と他の負荷13に同時に電力を供給するときはLED負荷9に流れる電流を基にCC8で定電流制御を行い、他の負荷13のみに電力を供給するときは二次巻線Ns2から出力される電圧を基にCV12で定電圧制御を行うように動作を切り替える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換装置、及びその電力制御方法に係り、特にLED負荷へ電流を供給しつつ、他の負荷へ電力を供給する電力変換装置、及びその電力制御方法に関する。
一つのトランスから多数のLED負荷へ電流を供給しつつ、他の負荷へ電力を供給する従来のLED点灯回路を含む電源システムでは、LEDのVf(順電圧)のばらつき等でLED(Light
Emitting Diode;発光ダイオード)に流れる電流が不均衡になるため、出力を整流平滑手段で一度整流平滑して昇圧手段と定電流手段によりLEDに流れる電流を均衡するようにしていた。
図1は、この従来のLED点灯回路1001を含む電源システム1000を示すものである。
LED点灯回路1001は、直流電源1002からの直流電圧を矩形波変換手段1003によりスイッチング素子を用いて高周波の矩形波に変換し、トランス1004の一次巻線Npに供給し、トランスの第1の二次巻線Ns1の出力電圧を整流平滑手段1005で一度整流平滑し、その後、昇圧手段1006と定電流手段1007により複数のLEDストリングLED−U1〜LED−U4で構成されるLED負荷1008の各ストリングに均衡した定電流を供給するように構成される。一方、トランスの第2の二次巻線Ns2の出力電圧を整流平滑手段1009で一度整流平滑し、(LED負荷1008に対して)他の負荷1010にCV(定電圧制御回路)1011にて設定された定電圧を供給するように構成されていた。
整流平滑手段1009の出力電圧とCV1011の設定電圧の差は、CV1011で検出されて矩形波スイッチ制御手段1012へフィードバックされ、整流平滑手段1009の出力電圧が一定に保たれるように矩形波変換手段1003が制御される。したがって、昇圧手段1006により電圧を制御するので、整流平滑手段1005の電圧は変動しても問題はない。また、LEDを消灯する場合は、LED−ON/OFF手段1013により昇圧手段1006、定電流手段1007を制御することで容易にLED負荷1008のみを消灯することが可能であった。
LED負荷を通常点灯モードと微灯モードで駆動する従来技術として特開2009−200146号公報(特許文献1)がある。
特開2009−200146号公報
上記図1に示したLED点灯回路1001を含む従来の電源システム1000では、LEDストリングと同数の昇圧手段1006と定電流手段1007が必要になるため、回路規模が大きくなり、高価になってしまう問題があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、他の負荷1010へ供給する電圧を確保しつつ、LED負荷1008の点灯、消灯又は/及び調光の制御を行うことのできる電源システムを簡易且つ安価に構成することにある。
本発明の電力変換装置は、トランスの第1の二次巻線及び第2の二次巻線から交番電力を出力する電力供給手段と、前記第1の二次巻線に接続され且つ巻線と整流素子とコンデンサとが直列に接続され前記整流素子と前記コンデンサで前記交番電力を平滑して得られる直流出力に第1の負荷が接続される整流回路を複数備え、複数備わる前記整流回路のそれぞれの前記巻線は複数備わる前記整流回路の他の巻線の1つと電磁的に結合しており、前記整流回路に流れるそれぞれの電流が複数備わる前記整流回路の前記巻線に生じる電磁力に基づき均衡化される第1の電力変換手段と、前記第2の二次巻線に接続され且つ所望の電圧の電力に変換して第2の負荷に出力する第2の電力変換手段と、複数の前記第1の負荷に流れる電流を検出して第1の検出信号を出力する電流検出手段と、前記第2の二次巻線の出力電圧を検出して第2の検出信号を出力する電圧検出手段と、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に基づいて前記電力供給手段の出力を制御する電力供給制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記電力供給制御手段が、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号とのいずれか一方を優先して前記電力供給手段の出力を制御することを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記電流検出手段と前記電圧検出手段のいずれか一方を優先して動作させる切替信号を出力する切替信号出力手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記切替信号出力手段が、前記第1の負荷に対し電流を供給する第1の状態と前記第1の負荷に対し電流を供給しない第2の状態とに同期して前記切替信号を出力することを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記電流検出手段が、前記第1の状態において有効になり且つ前記第2の状態において無効になり、前記電圧検出手段は、前記第1の状態において無効になり且つ前記第2の状態において有効になることを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記第1の負荷が1つ以上の発光ダイオードを直列に接続したLEDストリングであることを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記電流検出手段が、複数の前記第1の負荷に流れる電流を一括して検出することを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、複数の前記第1の負荷に対し間欠的に電流を供給するために間欠制御手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置は、前記間欠制御手段が、スイッチ手段を間欠的にON状態にして前記第1の負荷に間欠的に電流を供給し、前記スイッチ手段のON状態に同期して前記電流検出手段を有効且つ前記電圧検出手段を無効とし、前記スイッチ手段のOFF状態に同期して前記電流検出手段を無効且つ前記電圧検出手段を有効とすることを特徴とする。
また、本発明の電力変換装置の電力制御方法は、電力供給手段の出力側に配置されたトランスの第1の二次巻線から出力される交番電力を整流して1つ以上の発光ダイオードが直列に接続された第1の負荷に直流電力を供給し、前記トランスの第2の二次巻線から出力される交番電力を整流して前記第1の負荷とは別の第2の負荷に直流電力を供給する電力変換装置の電力制御方法において、前記第1の負荷と前記第2の負荷に同時に直流電力を供給するときは前記第1の負荷に流れる電流を基に定電流制御を行い、前記第2の負荷のみに直流電力を供給するときは前記第2の二次巻線から出力される電圧を基に定電圧制御を行うように前記電力供給手段の動作を切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、他の負荷へ供給する電圧を確保しつつ、LED負荷の点灯、消灯又は/及び調光の制御を行うことのできる電源システムを簡易且つ安価に構成することができる。
従来技術によるLED点灯回路を含む電源システムの具体的一例を示した回路構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図である。 LEDのVf−If特性を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図で、LEDストリング数が2の場合を示す。 本発明の第1の実施形態に係るLED点灯回路のCV12の変形例を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図で、LEDストリング数が4の場合を示す。 本発明の第2の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図である。 本発明の第2の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図で、LEDストリング数が2の場合を示す。 本発明の第3の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図である。 本発明の第3の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムの動作説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図で、LEDストリング数が2の場合を示す。 本発明の第3の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図で、LEDストリング数が4の場合を示す。 本発明の第4の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図である。 本発明の第4の実施形態に係るLED点灯回路を含む電源システムを示した図で、LEDストリング数が2の場合を示す。 本発明の実施形態に係るLED点灯回路においてTバランサ回路の変形例を示した図である。 本発明の実施形態に係るLED点灯回路においてTバランサ回路の他の変形例を示した図である。 本発明の実施形態に係るLED点灯回路においてTバランサ回路の更に他の変形例を示した図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。
先に述べた従来技術の課題、「他の負荷1010へ供給する電圧を確保しつつ、LED負荷1008の点灯、消灯又は/及び調光の制御を行うことのできる電源システムを簡易且つ安価に構成すること」に鑑み、本発明者は、トランスによる電流バランサ(以下、Tバランサ回路という)を用いて電源システムを安価に構成することに考えが至った。しかし、LED負荷1008を消灯するときに電流制御で行うと他の負荷1010へ供給する電圧が正常に保てなくなる場合があることがわかった。第1の実施形態〜第4の実施形態はその課題を解決した具体例を示している。
また、LED負荷1008をPWM(Pulse Width Modulation)制御により調光するときも同様に他の負荷1010へ供給する電圧が正常に保てなくなる場合があり、更に、PWM制御によるLED負荷1008への波形に歪が生じるという問題もあった。第3の実施形態、第4の実施形態はその課題を解決した具体例を示している。
(第1の実施形態)
図2は本発明の第1の実施形態に係るLED点灯回路2を含む電源システム1の回路構成を示した図である。電源システム1のLED点灯回路2は、直流電源4、スイッチング回路5、トランスT、Tバランサ回路7、定電流制御回路(以下、CCという)8、整流平滑手段10、電圧変換手段11、定電圧制御回路(以下、CVという)12、スイッチ制御手段15を含んで構成される。
Tバランサ回路7の複数の出力にはLED負荷9が並列接続され、LED負荷9はTバランサ回路7の複数の出力のそれぞれに接続されたLEDストリングLED−U1〜LED−Unを備えている(ここでnは1以上の整数で、図2の場合は4である)。また、電圧変換手段11の出力には、LED負荷9とは別に他の負荷13が接続されている。また、CV12にはLED負荷9のON/OFFを制御するLED−ON/OFF制御回路14からのLED−ON/OFF信号Sig1が入力される。LED点灯回路2は、LED−ON/OFF制御回路14を含んで構成されても良い。直流電源4、スイッチング回路5、トランスTは電力供給手段3を構成する。例えば、LEDストリングLED−U1〜LED−Unのそれぞれは、同数の白色LEDが直列接続された構成を有する。
図2に示した具体的実施形態の動作説明に入る前に、LEDの電圧Vf(順電圧)と電流If(順電流)の特性について説明する。図3はLEDの電圧Vf−電流If特性の具体例を示している。図3に示されるように、一般に、LEDは或る電圧Vf以下になると電流Ifは約0Aとなる特性を示す。図3の特性では約2.4V以下の電圧Vfになると、流れる電流Ifは非常に小さく(略0Aに)なる。
したがって、LED負荷9を消灯する場合は、第1の二次巻線Ns1、又は第1の二次巻線Ns1と同一トランスTに巻かれた第2の二次巻線Ns2の電圧を平滑手段で平滑し、その電圧をCV12により電圧制御することにより、第1の二次巻線Ns1からTバランサ回路7を介して整流平滑した電圧が、LED負荷9に電流が流れなくなる電圧(図3に示した特性では、LED1個あたり2.4V以下、例えば2V)にすることで、LED負荷9を消灯することができる。このときのCV12の定電圧設定値を第1の定電圧設定値とする。
一方、LED負荷9を点灯する場合は、第1の二次巻線Ns1、又は第1の二次巻線Ns1と同一トランスTに巻かれた第2の二次巻線Ns2の電圧を平滑手段で平滑し、その電圧をCV12により電圧制御することにより、第1の二次巻線Ns1からTバランサ回路7を介して整流平滑した電圧を、LED負荷9に電流が流れる電圧、例えばLED1個あたり3.4Vにすることで、LEDに約30mA流すことができ、LED負荷9を点灯することができる。このときのCV12の定電圧設定値を第2の定電圧設定値とする。
図2に示すように、スイッチ制御手段15には、CV12からの信号と、CC8からの信号が入力されているが、トランスTの電圧を下げるように作用する信号を優先させることにより、LED負荷9を消灯させたときのCV12による定電圧制御(このときCC8による定電流制御は動作しない)と、LED負荷9を点灯させたときのCC8による定電流制御(このときCV12による定電圧制御は動作しない)を選択して動作させることができる。以下、図2に示したLED点灯回路2を含む電源システム1の回路動作を説明する。
本実施形態の電源システム1のLED点灯回路2は、スイッチング素子を用いて直流電源4からの直流電圧をスイッチング回路5により高周波の交流電圧に変換し、トランスTの一次巻線Npに供給し、トランスの第1の二次巻線Ns1の出力電圧をTバランサ回路7に供給し、LED負荷9に均衡した定電流を供給する。LED負荷9は、複数のLEDストリングLED−U1〜LED−U4で構成される。これら複数のLEDストリングLED−U1〜LED−U4の各ストリングを流れる電流が一括されてCC8で検出され、予め設定された定電流設定値との差分がCC8からスイッチ制御手段15に出力される。
また、LED点灯回路2は、トランスTの第2の二次巻線Ns2の出力電圧を整流平滑手段10で一度整流平滑し、その後、整流平滑手段10の出力電圧を電圧変換手段11で他の負荷13に供給する電圧に変換して出力する。整流平滑手段10の出力電圧はCV12で検出され第1又は第2の定電圧設定値との差分がCV12からスイッチ制御手段15に出力される。
スイッチ制御手段15にフィードバックされたCC8又はCV12からの信号により、スイッチ制御手段15は、スイッチング回路5を制御して、CV12が優先して動作するとき整流平滑手段10の出力電圧を一定に維持し、CC8が優先して動作するときLED負荷9の電流を一定に維持する。
LED負荷9を点灯させる場合、LED−ON/OFF制御回路14からLED−ON信号を出力し、CV12の定電圧設定値を第2の定電圧設定値とする。これにより、LED負荷9に電流を流すことのできる電圧がトランスTの第1の二次巻線Ns1からTバランサ回路7に供給される。
このとき、LED負荷9に流れる電流が、CC8に予め定めた定電流設定値を上回るようしておけば、CC8はこの定電流設定値で定電流制御することができる。例えば、LED1個の電圧Vfが3.4Vとなるように第2の定電圧設定値を定めると、LEDストリング1本当り30mAの電流が流れる。LEDストリング2本で60mAの電流を流すことができるが、CC8の定電流設定値を50mAとすれば、CC8で定電流制御することができる。同様に、LEDストリングが4本の場合は120mAの電流を流すことができるが、CC8の定電流設定値を100mAとすれば、CC8で定電流制御することができる。
このときのCC8による定電流制御は、トランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧が、CV12で設定された第2の定電圧設定値を基に生成されるであろう電圧より低くなるように動作する。CC8の動作でトランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧が第2の定電圧設定値を基に生成されるであろう電圧に対し低くなるように動作すると、CV12はトランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧を上げるように動作する。これらCC8とCV12は、トランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧を互いに逆方向に変化させるように動作する。
CC8とCV12の信号電圧の動きでみると、CC8からの信号電圧は0Vに向かって小さくなるように動作し、CV12からの信号電圧は正の最大電圧に向かって大きくなるように動作する。このとき、CC8からスイッチ制御手段15へ出力される信号電圧と、CV12からスイッチ制御手段15へ出力される信号電圧とを比較すると、CC8からの信号電圧がCV12からの信号電圧より小さくなっている。
スイッチ制御手段15の、CC8からの信号取り込みと、CV12の信号取り込みとを、信号電圧が小さいほうを優先して取り込むように構成しておけば、CC8からの信号電圧がCV12からの信号電圧より小さいので、CC8からの信号電圧が優先して取り込まれ、LED点灯回路2はLED負荷9の電流をCC8で定電流制御する動作が優先して働くようになる。これらの動作については後で詳述する。
LED負荷9を消灯させる場合、LED−ON/OFF制御回路14はLED−OFF信号を出力し、CV12の定電圧設定値を第1の定電圧設定値とすることによりLED負荷9に電流が流れなくなる電圧がトランスの第1の二次巻線Ns1からTバランサ回路7に供給される。このとき、第1の定電圧設定値に対応する電圧(図3の特性では、1個のLED当りの電圧Vfが2.4V以下となる電圧、例えば2V)が各LEDにかかるが、LED負荷9には電流が流れない。
このとき、CC8は設定された定電流設定値になるように、トランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧を上げるように動作する。CC8の動作でトランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧が上げられると、CV12はトランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧を下げるように動作する。これらCC8とCV12は、トランスの第1の二次巻線Ns1、第2の二次巻線Ns2の電圧を互いに逆方向に変化させるように動作する。
CC8とCV12の信号電圧の動きでみると、CC8からの信号電圧は大きくなるように動作し、CV12からの信号電圧は小さくなるように動作する。このとき、CC8からスイッチ制御手段15へ出力される信号電圧と、CV12からスイッチ制御手段15へ出力される信号電圧とを比較すると、CC8からの信号電圧がCV12からの信号電圧より大きくなっている。
スイッチ制御手段15の、CC8からの信号取り込みと、CV12の信号取り込みとを、信号電圧が小さいほうを優先して取り込むように構成しておけば、CC8からの信号電圧がCV12からの信号電圧より大きいので、CV12からの信号電圧が優先して取り込まれ、LED点灯回路2は他の負荷13の電圧をCV12で定電圧制御する動作が優先して働くようになる。このとき第1の定電圧設定値は、電圧変換手段11を介して他の負荷13に供給する電圧が予め定めた電圧を維持するのに必要な最低電圧を下回らないように設定される。例えば他の負荷13に12Vを供給する場合、第1の定電圧設定値を15Vとして、整流平滑手段10の出力電圧を15V一定に維持する。これらの動作については後で詳述する。
なお、LED負荷9を消灯させる場合にCV12に第1の定電圧設定値が設定されたときと、LED負荷9を点灯させる場合にCV12に第2の定電圧設定値が設定されたときとでは、整流平滑手段10の出力電圧が異なるので、電圧変換手段11は、他の負荷13に出力される電圧が予め定めた電圧(例えば12V)となるように電圧を変換する。
図4は、図2に示した第1の実施形態の更に詳細な回路構成の一例を示したものである。図4において、図2と同じ符号は同じものを示している。
図4に示した電源システム101は、LED負荷9の各LEDストリングLED−U1〜LED−U2の電流の均衡化にTバランサ回路7を用いた電流均衡化装置を備えている。また、直流電源4、スイッチング回路5、トランスTからなる電力供給手段3は、正弦波状の交番電流を供給するために、直流電源Vinの両端に、MOS・FETからなるスイッチング素子QHとMOS・FETからなるスイッチング素子QLとの直列回路が接続されている。
スイッチング素子QHとスイッチング素子QLとの接続点にトランスTの1次巻線Npと電流共振コンデンサCriとの直列共振回路が接続されている。トランスTは、図示しないリーケージインダクタンスLrl、Lr2、励磁インダクタンスLpを有する。スイッチング素子QLとスイッチング素子QHとが交互にオンオフすることで、トランスTの第1の二次巻線Ns1、及び第2の二次巻線Ns2からリーケージインダクタンスLrl、Lr2と電流共振コンデンサCriで共振した正弦波状の交番電流を供給することができる。
トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にはトランスT1の巻線Nlの一方の端子が接続され、巻線Nlの他方の端子にはコンデンサCllを介して交番電流を半波整流するダイオードDlのアノードとダイオードDllのカソードとが接続される。ダイオードDlのカソードにはコンデンサClの一方の端子とLEDストリングLED−Ul(LEDla〜LEDle)のLEDlaのアノードが接続されている。コンデンサClの他方の端子には第1の二次巻線Nsの他方の端子とダイオードDllのアノードと抵抗Rsの一方の端子が接続され、これらの接続点はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。また、LEDストリングLED−Ul(LEDla〜LEDle)のLEDleのカソードは抵抗Rsの他方の端子に接続されている。コンデンサCl、CllとダイオードDl、Dllは、第1の半波2倍電圧整流回路を構成する。本実施形態において、第1の直列回路は、巻線Nlと第1の半波2倍電圧整流回路とからなる。したがって、第1の二次巻線Ns1と、巻線N1と、第1の半波2倍電圧整流回路とが直列回路を構成し、第1の半波2倍電圧整流回路の出力に負荷LED−Ul(LEDla〜LEDle)が接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にはトランスT1の巻線Slの一方の端子が接続され、巻線Slの他方の端子にはコンデンサCl2を介して交番電流を半波整流するダイオードD2のアノードとダイオードDl2のカソードとが接続される。ダイオードD2のカソードにはコンデンサC2の一方の端子とLEDストリングLED−U2(LED2a〜LED2e)のLED2aのアノードが接続されている。コンデンサC2の他方の端子と第1の二次巻線Ns1の他方の端子とダイオードDl2のアノードと抵抗Rsの一方の端子とは互いに接続されると共に、トランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。また、LEDストリングLED−U2(LED2a〜LED2e)のLED2eのカソードは抵抗Rsの他方の端子に接続されている。コンデンサC2、C12とダイオードD2、D12は、第2の半波2倍電圧整流回路を構成する。本実施形態において、第2の直列回路は、巻線S1と第2の半波2倍電圧整流回路とからなる。したがって、第1の二次巻線Ns1と、巻線S1と、第2の半波2倍電圧整流回路とが直列回路を構成し、第2の半波2倍電圧整流回路の出力に負荷LED−U2(LED2a〜LED2e)が接続される。なお、抵抗RsはLEDストリングLED−Ulの電流とLEDストリングLED−U2の電流を合わせた合計の電流を検出する共通の抵抗として接続されている。
トランスT1の巻線Nlと巻線Slとは、互いに電磁的に結合されている。また、LEDの電圧Vfのバラツキにより、LEDストリングLED−UlのインピーダンスとLEDストリングLED−U2のインピーダンスとは互いに異なっている。ここで、トランスT1の一次、二次巻線の巻数が同じであれば電流をバランスさせることができ、LEDストリングLED−U1、LED−U2の電流がバランスする。
また、図4に示した電源システム101の電流均衡化装置は、複数のLEDストリングの電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段で検出された電流検出値と基準電圧を比較する比較手段と、比較手段の出力に応じて交番電流を制御する定電流制御手段とを備える。この定電流制御手段の構成と動作を図4を参照して次に具体的に述べる。
LEDストリングLED−UlにおけるLED1eのカソード端子とLEDストリングLED−U2におけるLED2eのカソード端子とは抵抗Rsの他方の端子に接続されている。抵抗Rsの他方の端子には、更に抵抗Risの一方の端子が接続され、抵抗Risの他方の端子はコンデンサCisの一方の端子に接続され、コンデンサCisの他方の端子はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。抵抗Ris及びコンデンサCisはフィルタ回路を構成している。抵抗Risの他方の端子とコンデンサCisの一方の端子の接続点はオペアンプOP1の反転入力端子に接続され、オペアンプOP1の非反転入力端子には基準電圧Vref1の正極側端子が接続され、基準電圧Vref1の負極側端子はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。また、オペアンプOP1の出力端子はダイオードD5のカソード端子に接続されている。
抵抗Rsにより、LEDストリングLED−Ul及びLEDストリングLED−U2に流れる各電流の合計値が検出され、この電流検出値が抵抗RisとコンデンサCisで構成されるフィルタ回路を介してオペアンプOP1の反転入力端子に入力される。オペアンプOP1は、電流検出値と基準電圧Vref1とを比較して、その誤差出力に比例する電圧をダイオードD5のカソード端子に出力する。
また、トランスTの第2の二次巻線Ns2の一方の端子には整流平滑手段10の入力の一方の端子が接続され、トランスTの第2の二次巻線Ns2の他方の端子には整流平滑手段10の入力の他方の端子が接続されている。整流平滑手段10の出力の一方の端子は電圧変換手段11の入力の一方の端子に接続され、整流平滑手段10の出力の他方の端子は電圧変換手段11の入力の他方の端子に接続されている。電圧変換手段11の出力の一方の端子は他の負荷13の入力の一方の端子に接続され、電圧変換手段11の出力の他方の端子は他の負荷13の入力の他方の端子に接続されている。整流平滑手段10の出力の他方の端子と電圧変換手段11の入力の他方の端子は、トランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。同様に、電圧変換手段11の出力の他方の端子と他の負荷13の入力の他方の端子は、トランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。
整流平滑手段10の一方の出力端子は、抵抗R1の一方の端子に接続され、抵抗R1の他方の端子は抵抗R2の一方の端子に接続され、抵抗R2の他方の端子はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。抵抗R1の他方の端子と抵抗R2の一方の端子との接続点はオペアンプOP2の反転入力端子に接続されると共にトランジスタQ1のコレクタに接続される。オペアンプOP2の非反転入力端子には基準電圧Vref2の正極側端子が接続され、基準電圧Vref2の負極側端子はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。また、オペアンプOP2の出力端子はダイオードD6のカソード端子に接続されている。また、トランジスタQ1のエミッタは抵抗R2の他方の端子に接続され、トランジスタQ1のベースはLED−ON/OFF制御回路14の出力端子に接続されている。
ダイオードD5のアノード端子とダイオードD6のアノード端子は共通に接続され、この接続点は抵抗R3を介してホトカプラPC1の発光ダイオードのカソード端子に接続されている。ホトカプラPC1の発光ダイオードのアノード端子は、トランスTの2次側に備わる正の制御電源Vcc2に接続されている。したがって、ダイオードD5とダイオードD6は、オペアンプOP1の出力とオペアンプOP2の出力のOR回路を形成し、低い方の出力電圧でホトカプラPC1の発光ダイオードに電流を流す。これが、前述したCC8からの信号電圧とCV12からの信号電圧のどちらがスイッチ制御手段15に優先して取り込まれるかを決める回路構成の一例である。この回路構成はダイオードによるOR回路により簡単に構成した例であるが、OR回路としてはこの回路構成に限られることは無い。例えば、CC8からの信号電圧とCV12からの信号電圧をアナログスイッチにより、LED−ON/OFF制御回路14の信号を使って切り替え、いずれか一方の信号電圧でホトカプラPC1の発光ダイオードに電流を流すように構成できる。
LED負荷9を点灯させる場合、LED−ON/OFF制御回路14からハイレベルの電圧であるLED−ON信号を出力すると、トランジスタQ1のベースにハイレベルの電圧が入力されトランジスタQ1はオンする。すると抵抗R2はトランジスタQ1で短絡され、オペアンプOP2の反転入力端子には0Vが入力される。オペアンプOP2は反転入力端子に入力された0Vと非反転入力端子に接続された基準電圧Vref2との差電圧(第2の定電圧設定値に相当)に応じたオペアンプOP2の正の最大電圧を出力する。これによりCV12が動作しLED負荷9に電流が流れ、CC8が動作するようになる。CC8が動作すると抵抗Rsで電流が検出され、抵抗RisとコンデンサCisで構成されたフィルタを介してオペアンプOP1の反転入力端子に入力される。オペアンプOP1は、反転入力端子に入力された電流検出値と非反転入力端子に接続された基準電圧Vref1との差電圧に応じた電圧を出力する。オペアンプOP1の出力電圧はオペアンプOP2から出力される正の最大電圧より小さい値になっているので、D5とD6で構成されるダイオードOR回路によりオペアンプOP1の出力電圧がオペアンプOP2の出力電圧に優先してホトカプラPC1のホトダイオードに電流を流す。したがって、この場合はCC8がCV12に優先して動作する定電流制御となる。
これに対しLED負荷9を消灯させる場合、LED−ON/OFF制御回路14からローレベルの電圧であるLED−OFF信号を出力すると、トランジスタQ1のベースにローレベルの電圧が入力されトランジスタQ1はオフする。このときオペアンプOP2の反転入力端子には整流平滑手段10の出力電圧を抵抗R1とR2で分圧した電圧が入力される。オペアンプOP2はこの抵抗R1とR2で分圧された電圧と非反転入力端子に接続された基準電圧Vref2との差電圧に応じた電圧(第1の定電圧設定値に相当)を出力する。第1の定電圧設定値で動作するCV12によるトランスTの第1の二次巻線Ns1からの出力電圧は、LEDに電流を流すことができない電圧となっているので、オペアンプOP1の反転入力端子には0Vが入力され、オペアンプOP1は反転入力端子に入力された0Vと非反転入力端子に接続された基準電圧Vref1との差電圧に応じたオペアンプOP1の正の最大電圧を出力する。オペアンプOP2の出力電圧はオペアンプOP1の出力電圧より小さい値になっているので、D5とD6で構成されるダイオードOR回路によりオペアンプOP2の出力電圧がオペアンプOP1の出力電圧に優先してホトカプラPC1のホトダイオードに電流を流す。したがって、この場合はCV12がCC8に優先して動作する定電圧制御となる。
ホトカプラPC1の受光トランジスタは、ホトカプラPC1の発光ダイオードに流れる電流に比例した電流信号をゲート駆動回路16に出力する。ゲート駆動回路16は、CC8のオペアンプOP1の信号が優先してスイッチ制御手段15に取り込まれた場合にはLED負荷9に流れる電流が一定になるようにスイッチング素子QHとスイッチング素子QLとのオンオフ周波数を制御する。一方、CV12のオペアンプOP2の信号が優先してスイッチ制御手段15に取り込まれた場合には整流平滑手段10の出力電圧が一定になるようにスイッチング素子QHとスイッチング素子QLとのオンオフ周波数を制御する。
(CV12の変形例)
図5はCV12の変形例を示したものである。
図5に示したように、本変形例は、オペアンプOP2の非反転入力端子に接続された基準電圧Vref3をLED−ON/OFF制御回路14の出力に応じて変更可能にした点に特徴が有る。
整流平滑手段10の出力の一方の端子は、抵抗R1の一方の端子に接続され、抵抗R1の他方の端子は抵抗R2の一方の端子に接続され、抵抗R2の他方の端子はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。抵抗R1の他方の端子と抵抗R2の一方の端子との接続点はオペアンプOP2の反転入力端子に接続されている。また、オペアンプOP2の出力端子はダイオードD6のカソード端子に接続されている。LED−ON/OFF制御回路14の出力は基準電圧Vref3の電圧を変更する電圧制御信号として入力されている。
基準電圧Vref3の具体的な回路の一例を示すと、制御電源Vcc2と接地GND2間に直列接続された複数の抵抗により分圧された電圧を取り出して基準電圧Vref3とすることができる。この場合、分圧抵抗のいずれかをトランジスタQ1で短絡するようにして基準電圧を変えることができる。トランジスタQ1のベースをLED−ON/OFF制御回路14の出力端子に接続し、トランジスタQ1のON/OFFを制御する。
図4に示したCV12の回路例の場合、オペアンプOP2の反転入力端子に入力される電圧を変えることにより第1の設定電圧と第2の設定電圧を切り替えるようにしているが、本変形例の場合、オペアンプOP2の非反転入力端子に入力される電圧を変えることにより第1の設定電圧と第2の設定電圧を切り替えるようにしている。LED負荷9を点灯する場合、第2の定電圧設定値が設定されるように切り替え、オペアンプOP2の出力電圧が正の最大電圧を出力させることにより、CC8の定電流制御を優先して動作させることができる。また、LED負荷9を消灯する場合、第1の定電圧設定値が設定されるように切り替え、オペアンプOP2によりCV12の定電圧制御を優先して動作させることができる。
次にTバランサ回路7を用いた電流均衡化装置の動作を説明する。まず、スイッチング素子QLがオフからオンになると、即ち、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子側が他方の端子側に対し負電圧になるときに、Ns1(他方の端子)→Dll→Cll→Nl→Ns1(一方の端子)の経路と、Ns1(他方の端子)→D12→C12→Sl→Ns1(一方の端子)の経路とで電流が流れる。トランスTlの1次巻線Nlと二次巻線S1とはそれぞれに流れる電流が均衡するように磁気結合されているので、コンデンサC11とコンデンサC12とには同一の電流が流れる。このとき、電流共振コンデンサCriとリーケージインダクタンスLrl+Lr2の共振で電流が流れることになり、正弦波状の半波電流が供給される。
次に、スイッチング素子QHがオフからオンになると、即ち、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子側が他方の端子側に対し正電圧になるときに、Ns1(一方の端子)→Nl→Cll→Dl→Cl→Ns1(他方の端子)の経路と、Ns1(一方の端子)→Sl→C12→D2→C2→Ns1(他方の端子)の経路とで電流が流れる。
このときも、トランスTlの1次巻線Nlと二次巻線Slとはそれぞれに流れる電流が均衡するように磁気結合されているので、コンデンサClとコンデンサC2とには同一の電流が流れる。従って、コンデンサClに接続されるLEDストリングLED−UlとコンデンサC2に接続されるLEDストリングLED−U2は、インピーダンスが異なる場合でも均衡化された電流が流れることになる。
なお、スイッチング素子QHに流れる電流は、電流共振コンデンサCriと励磁インダクタンスLpとリーケージインダクタンスLrlとの共振により時間とともに増加していく。このとき電流共振コンデンサCriが充電される。
また、本実施形態では、巻線に生じる電磁力により電流を均衡化するため、複数のLEDストリングに対して同数の昇圧手段及び定電流手段を設ける必要がなく、電流バランサを簡易且つ安価に構成することができる。
また、本実施形態では、LEDストリングLED−Ul及びLEDストリングLED−U2がLEDを複数個直列に接続した照明装置であるため、LEDストリングLED−Ul及びLEDストリングLED−U2に均衡化された電流を供給することで、複数のLEDストリングを均一に発光させすることができる。従って本実施形態の電源システムを、例えば、液晶表示装置に適用すると、液晶ディスプレイ(LCD)を均一に照明することができるとともに、液晶ドライバ等の負荷を安定して動作させることができる。
更に、本実施形態では、巻線Nl及び巻線Slに交番電流を流すためにトランスTの2次側を両波整流回路で構成することもできる。しかし、その場合に比べ、トランスTの構成が簡易化でき、電流を均衡化するためのトランスの使用数が削減できるため、バランサ回路を安価に構成することができる。
また、ダイオードDllとダイオードD12及びコンデンサCllとコンデンサC12とを省略し、トランスTの二次側を半波整流回路で構成することもできる。しかし、その場合、トランスTの電圧が反転し第1の二次巻線Ns1の他方の端子側の電圧が一方の端子側の電圧よりも高くなると、整流素子としてのダイオードDlとD2には、コンデンサClとC2の整流電圧と第1の二次巻線N1sの巻線電圧とトランスTlの巻線Nl及び巻線Slに発生するフライバック電圧(リセット電圧)とが重畳した逆電圧が印加される。このリセット電圧は、負荷LED−Ul及びLED−U2のインピーダンスが互いに異なることによってダイオードDl又はD2のいずれか一方に集中することがあり、巻線と整流素子とコンデンサとからなる直列回路の並列接続数が多いほど高電圧になりやすい。これらのことから、巻線と整流素子とコンデンサとからなる直列回路の並列接続数が増加すると、整流素子の逆耐圧を高くしなければならない。
一方、本実施形態では、トランスTの反転時にはダイオードDllとD12及びコンデンサCllとC12を介して電流が流れるため、トランスTlが良好にリセットされ、ダイオードDlとD2の逆耐圧はトランスTlのリセット電圧に影響されない。即ち、逆耐圧の低い整流素子を用いて直列回路及び負荷の並列数を増加させることが可能となる。
次に、変形例として、LED負荷9のストリング数を4とした場合の回路構成を図6に示す。図6に示すように、LED負荷9はLEDストリングLED−U1〜LED−U4の4つのLEDストリングを備える。LEDストリングLED−U1はLED1a〜LED1eからなり、LEDストリングLED−U2はLED2a〜LED2eからなり、LEDストリングLED−U3はLED3a〜LED3eからなり、LEDストリングLED−U4はLED4a〜LED4eからなる。
トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にはトランスT4の巻線S4の一方の端子が接続され、巻線S4の他方の端子にはトランスT1の巻線N1の一方の端子が接続され、巻線N1の他方の端子にはコンデンサCllを介して交番電流を半波整流するダイオードDlのアノードとダイオードDllのカソードとが接続される。ダイオードDlのカソードにはコンデンサClの一方の端子が接続され、コンデンサClの他方の端子には第1の二次巻線Nsの他方の端子が接続され、コンデンサClの両端には、負荷LED−Ul(LEDla〜LEDle)と抵抗Rsとの直列回路が接続される。ダイオードDllのアノードは、第1の二次巻線Ns1の他方の端子とコンデンサClの他方の端子と抵抗Rsの一方の端子とに接続され、トランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。コンデンサCl、CllとダイオードDl、Dllは、第1の半波2倍電圧整流回路を構成する。本実施形態において、第1の直列回路は、巻線S4と巻線Nlと第1の半波2倍電圧整流回路とからなる。したがって、トランスTの第1の二次巻線Ns1と第1の半波2倍電圧整流回路とが直列回路を構成し、第1の半波2倍電圧整流回路の出力にLEDストリングLED−Ul(LEDla〜LEDle)が接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にはトランスT1の巻線Slの一方の端子が接続され、巻線Slの他方の端子にはトランスT2の巻線N2の一方の端子が接続され、巻線N2の他方の端子にはコンデンサC12を介して交番電流を半波整流するダイオードD2のアノードとダイオードD12のカソードとが接続される。ダイオードD2のカソードにはコンデンサC2の一方の端子が接続され、コンデンサC2の他方の端子には第1の二次巻線Ns1の他方の端子が接続され、コンデンサC2の両端には、負荷LED−U2(LED2a〜LED2e)と抵抗Rsとの直列回路が接続される。ダイオードD12のアノードは、第1の二次巻線Ns1の他方の端子とコンデンサC2の他方の端子と抵抗Rsの一方の端子とに接続される。コンデンサC2、C12とダイオードD2、D12は、第2の半波2倍電圧整流回路を構成する。本実施形態において、第2の直列回路は、巻線Slと巻線N2と第2の半波2倍電圧整流回路とからなる。したがって、トランスTの第1の二次巻線Ns1と第2の半波2倍電圧整流回路とが直列回路を構成し、第2の半波2倍電圧整流回路の出力にLEDストリングLED−U2(LED2a〜LED2e)が接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にはトランスT2の巻線S2の一方の端子が接続され、巻線S2の他方の端子にはトランスT3の巻線N3の一方の端子が接続され、巻線N3の他方の端子にはコンデンサC13を介して交番電流を半波整流するダイオードD3のアノードとダイオードD13のカソードとが接続される。ダイオードD3のカソードにはコンデンサC3の一方の端子が接続され、コンデンサC3の他方の端子には第1の二次巻線Ns1の他方の端子が接続され、コンデンサC3の両端には、負荷LED−U3(LED3a〜LED3e)と抵抗Rsとの直列回路が接続される。ダイオードD13のアノードは、第1の二次巻線Ns1の他方の端子とコンデンサC3の他方の端子と抵抗Rsの一方の端子とに接続される。コンデンサC3、C13とダイオードD3、D13は、第3の半波2倍電圧整流回路を構成する。本実施形態において、第3の直列回路は、巻線S2と巻線N3と第3の半波2倍電圧整流回路とからなる。したがって、トランスTの第1の二次巻線Ns1と第3の半波2倍電圧整流回路とが直列回路を構成し、第3の半波2倍電圧整流回路の出力にLEDストリングLED−U3(LED3a〜LED3e)が接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にはトランスT3の巻線S3の一方の端子が接続され、巻線S3の他方の端子にはトランスT4の巻線N4の一方の端子が接続され、巻線N4の他方の端子にはコンデンサC14を介して交番電流を半波整流するダイオードD4のアノードとダイオードD14のカソードとが接続される。ダイオードD4のカソードにはコンデンサC4の一方の端子が接続され、コンデンサC4の他方の端子には第1の二次巻線Ns1の他方の端子が接続され、コンデンサC4の両端には、負荷LED−U4(LED4a〜LED4e)と抵抗Rsとの直列回路が接続される。ダイオードD14のアノードは、第1の二次巻線Ns1の他方の端子とコンデンサC4の他方の端子と抵抗Rsの一方の端子とに接続される。コンデンサC4、C14とダイオードD4、D14は、第4の半波2倍電圧整流回路を構成する。本実施形態において、第4の直列回路は、巻線S3と巻線N4と第4の半波2倍電圧整流回路とからなる。したがって、トランスTの第1の二次巻線Ns1と第4の半波2倍電圧整流回路とが直列回路を構成し、第4の半波2倍電圧整流回路の出力にLEDストリングLED−U4(LED4a〜LED4e)が接続される。
トランスT1の巻線Nlと巻線Sl、トランスT2の巻線N2と巻線S2、トランスT3の巻線N3と巻線S3、トランスT4の巻線N4と巻線S4とは、互いに電磁的に結合されている。このように接続されると、トランスT1〜トランスT4のそれぞれの一次、二次巻線の巻数が同じであれば電流をバランスさせることができ、LEDストリングLED−U1〜LED−U4の電流がバランスする。
このように構成されたTバランサ回路7とLED負荷9を備える電源システム102の動作は、LEDストリングは4つになったが図4のLEDストリングが2つの場合の電源システム101と同様である。このようにLEDストリング数は2、4に限らず任意に設定することができる。
以上、本実施形態によれば、他の負荷13に供給される電圧を確保しつつ、LED負荷9をON/OFFすることができ、更に、LEDストリングLED−Ul及びLEDストリングLED−U2に流れる電流を均衡化して流すことのできる電源システムを簡易且つ安価に構成することができる。
(第2の実施形態)
図7は本発明の第2の実施形態に係るLED点灯回路21を含む電源システム20の回路構成を示した図である。電源システム20のLED点灯回路21は、実施形態1で示した電源システム1に対し、第1の二次巻線Ns1に整流平滑手段22を追加し、その出力をCV12に接続した点が異なる。その他の構成は第1実施形態と全く同じである。
本実施形態においても、図7に示した各構成部位を図4に示した対応する各構成部位で構成することができる。図8は、図7に示した各構成部位を図4に示した対応する各構成部位で構成した本実施形態の回路構成である。図8に示すように、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子には整流平滑手段22の入力の一方の端子が接続され、トランスTの第1の二次巻線Ns1の他方の端子には整流平滑手段22の入力の他方の端子が接続されている。整流平滑手段22の出力の一方の端子は抵抗R1に接続され、整流平滑手段22の出力の他方の端子はトランスTの2次側における接地電位GND2に接地されている。
本実施形態によれば、トランスTの第1の二次巻線Ns1と第2の二次巻線Ns2の出力電圧は、一般には異なっているが、第1の定電圧設定値と第2の定電圧設定値を、トランスTの第1の第2の二次巻線Ns2の出力電圧に対応する電圧から第1の二次巻線Ns1に対応する電圧に変更すれば、CV12を第1の実施形態と全く同じに動作させることができる。また、本実施形態でも第1の実施形態と同じ発明の効果が得られる。
(第3の実施形態)
図9は本発明の第3の実施形態に係るLED点灯回路2を含む電源システム30の回路構成を示した図である。電源システム30のLED点灯回路31は、第1の実施形態で示した電源システム1に対し、LED負荷9の電流をPWM制御でON/OFFするスイッチ手段32を備え、更に、LED−ON/OFF制御回路14に代えてLED−PMW調光制御回路33を備えた点が異なる。LED−PMW調光制御回路33はスイッチ手段32にON/OFF信号を出力すると共に、スイッチ手段32のON/OFF動作に同期してCV12の定電圧設定値を第2の定電圧設定値(LED点灯)あるいは第1の定電圧設定値(LED消灯)に切り替える信号をCV12に出力する。その他の構成は第1の実施形態と全く同じである。スイッチ手段32は、例えばNチャネルMOS・FETで構成することができる。本実施形態は他の負荷13に安定して所望の安定した定電圧を供給しつつ、LED負荷9をPWM調光することが可能な電源システムを実現する。
以下、第1の実施形態と異なる点を主に説明し、第1の実施形態と同じ点は適宜説明する。
電源システム30のLED点灯回路31は、直流電源4、スイッチング回路5、トランスT、Tバランサ回路7、CC8、整流平滑手段10、電圧変換手段11、CV12、スイッチ制御手段15、スイッチ手段32を含んで構成される。Tバランサ回路7の複数の出力にはLED負荷9が接続され、LED負荷9はTバランサ回路7の複数の出力のそれぞれに接続されたLEDストリングLED−U1〜LED−U4を備えている。
LEDストリングLED−U1〜LED−U4の各電流流出端子(LED1e〜LED4eのカソード端子)は互いに接続され、この接続点はスイッチ手段32の電流入力端子(NチャネルMOS・FETのドレイン端子)に接続されている。また、スイッチ手段32の電流流出端子(NチャネルMOS・FETのソース端子)はCC8に接続されている。LED−PMW調光制御回路33はスイッチ手段32のON/OFF制御端子(NチャネルMOS・FETのゲート端子)に接続された一方の出力端子と、CV12の定電圧設定値を変更する制御端子に接続された他方の出力端子を備えている。
スイッチ手段32のON/OFF制御端子に接続されたLED−PMW調光制御回路33の一方の出力端子からはスイッチ手段32をPWM制御するPWM信号Sig2が出力される。また、CV12の定電圧設定値を変更する制御端子に接続されたLED−PMW調光制御回路33の他方の出力端子からはPWM信号Sig2に同期した信号Sig3が出力される。
図9に示すように、スイッチ制御手段15には、CV12からの信号と、CC8からの信号が入力されているが、トランスTに巻かれた二次巻線の電圧を下げるように作用する信号を優先させることにより、LED負荷9を消灯させたときのCV12による定電圧制御(このときCC8による定電流制御は動作しない)と、LED負荷9を点灯させたときのCC8による定電流制御(このときCV12による定電圧制御は動作しない)を切り分けて動作させることができる。この点は第1の実施形態と同じである。以下、図9に示したLED点灯回路31を含む電源システム30の調光動作を説明する。
本実施形態の電源システム30のLED点灯回路31は、LED負荷9をPWM制御により調光する場合、LED−PMW制御回路33の一方の出力端子からスイッチ手段32のスイッチ素子SWであるNチャネルMOS・FETのゲート端子に信号Sig2を出力する。また、信号Sig2に同期した信号Sig3をLED−PMW制御回路33の他方の出力端子からCV12の定電圧設定値を変更する制御端子に出力する。CV12の回路構成、LED−PMW制御回路33の他方の出力端子からの信号Sig3によるCV12の回路動作は、第1の実施形態、第2の実施形態で示したCV12の回路構成、LED−ON/OFF制御回路からの信号Sig1によるCV12の回路動作と同じである。
図10は、LED負荷9をPWM制御により調光したときの、信号Sig2、信号Sig3、LED負荷9に印加される電圧Vを示したもので、図10(a)は、信号Sig2、信号Sig3を同期して出力し、PWM制御したときを示し、図10(b)は、信号Sig3を通常点灯のときの信号とし、信号Sig2のみPWM制御したときを示している。
図10(a)に示すように、t1〜t2の期間において、スイッチ手段32にSWをオンする信号Sig2が入力されるとき、CV12に定電圧設定値を第2の定電圧設定値にする信号Sig3が入力される。このように信号Sig2、信号Sig3がそれぞれ入力されると、t1〜t2の期間は、LED負荷9に電流が流れる大きさの電圧が印加されるので、先に第1、第2の実施形態で説明したように、LED負荷9は点灯状態となる。このとき、CC8とCV12の回路は、第1の実施形態、第2の実施形態と同じに動作する。
次に、t2〜t3の期間において、スイッチ手段32にSWをオフする信号Sig2が入力されるとき、CV12に定電圧設定値を第1の定電圧設定値にする信号Sig3が入力される。このように信号Sig2、信号Sig3がスイッチ手段32、LED−PMW制御回路33にそれぞれ入力されると、t2〜t3の期間は、LEDに電流を流すことのできない大きさの電圧が印加されるので、先に第1、第2の実施形態で説明したように、LED負荷9は消灯状態となる。スイッチ手段32のSWがオフすると、LED負荷9電流は直ちに遮断される。このとき、LED負荷9には電圧Vが印加されない。t3以降、t1〜t3の動作を繰り返す。
信号Sig2のONの幅とOFFの幅の比率を変調することでLED負荷9の明るさが制御される。信号Sig2をON信号にするとLED負荷9に電流が流れ、信号Sig2をOFF信号にするとLED負荷9の電流は遮断される。ONの幅に対しOFFの幅を広くしていくとLED負荷9は暗くなるように調光される。
なお、LED負荷9をPWM調光せず通常に点灯する場合は、信号Sig2を連続してON状態とし、スイッチ手段32を連続してオン状態とする。信号Sig3はCV12が連続して第2の定電圧設定値に設定されるように信号出力する。
また、スイッチ手段32を設けず、CV12の定電圧設定値を第1の定電圧設定値と第2の定電圧設定値に交互に変更してもLED負荷9を点滅させることができるが、LED負荷9の消灯の初期においてコンデンサC1、C2の電圧によりLED負荷9に電流が流れてしまうので、PWM制御の周波数を高く設定することができない。
また、スイッチ手段32のON、OFFに同期してCV12の定電圧設定値を変更しない場合、図10(b)に示したように、t1〜t2の期間の初期においてLED負荷9に高い電圧V1が印加される。これはスイッチ手段32のOFFの間、無負荷状態でCV12が動作して、コンデンサC1とコンデンサC2が高い電圧に充電され、スイッチ手段32がONした初期にLED負荷9にこの高い電圧が印加されるからである。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、図9の各構成部位を図4の対応する各構成部位で構成することができる。図11は第1の実施形態の図4に対応する本実施形態の回路構成である。LEDストリングLED−U1、LED−U2の各電流流出端子(LED1e〜LED2eのカソード端子)は互いに接続され、この接続点はスイッチ手段32の電流入力端子(NチャネルMOS・FETのドレイン端子)に接続されている。また、スイッチ手段32の電流流出端子(NチャネルMOS・FETのソース端子)は抵抗Rsと抵抗Risの接続点に接続されている。スイッチ手段32のON/OFF制御端子(NチャネルMOS・FETのゲート端子)にはLED−PMW調光制御回路33の一方の出力端子に接続され、スイッチ手段32をPWM制御する信号Sig2が入力される。また、LED−PMW調光制御回路33の他の出力端子がCV12の定電圧設定値を変更する制御端子に接続され、信号Sig2と同期した信号Sig3がCV12に入力される。以下、図9、図10で説明したように動作する。
図12はLED負荷9のストリング数を4とした場合の変形例を示したものである。図6に示すように、LED負荷9はLEDストリングLED−U1〜LED−U4の4つのLEDストリングを備える。Tバランサ回路7とLED負荷9の各回路構成は図6に示したものと同じになっている。LEDストリングLED−U1〜LED−U4の電流流出端子(LED1e〜LED4eのカソード端子)は共通に接続され、この接続点はスイッチ手段32の電流入力端子(NチャネルMOS・FETのドレイン端子)に接続されている。
このように構成されたTバランサ回路7とLED負荷9を備える電源システム302の動作は、LEDストリングは4つになったが図4のLEDストリングが2つの場合の電源システム701と同様である。このようにLEDストリング数は2、4に限らず任意に設定することができる。
以上、本実施形態によれば、他の負荷13に供給される電圧を確保しつつ、LED負荷9をPWM調光することができ、更に、負荷LED−Ul及び負荷LED−U2に流れる電流を均衡化して流すことのできる電源システムを簡易且つ安価に構成することができる。また、スイッチ手段32のON、OFFに同期してCV12の定電圧設定値を変更することにより、LED負荷9に印加されるPWM制御された電圧波形に歪を生じないようにできる。また、スイッチ手段32でLED負荷9の電流をON、OFFさせることによりPWM制御のOFF期間の初期の電流を高速に遮断でき、PWMの変調周波数を高くすることができる。
(第4の実施形態)
図13は本発明の第4の実施形態に係るLED点灯回路41を含む電源システム40の回路構成を示した図である。電源システム40のLED点灯回路41は、実施形態3で示した電源システム30に対し、第1の二次巻線Ns1に整流平滑手段22を追加して接続し、その出力をCV12に接続した点が異なる。その他の構成は第3実施形態と全く同じである。
本実施形態においても、図13に示した各構成部位を図8に示した対応する各構成部位で構成することができる。図14は、図13に示した各構成部位を図8に示した対応する各構成部位で構成した本実施形態の回路構成である。LEDストリングLED−U1、LED−U2の各電流流出端子(LED1e〜LED2eのカソード端子)は互いに接続され、この接続点はスイッチ手段32の電流入力端子(NチャネルMOS・FETのドレイン端子)に接続されている。また、スイッチ手段32の電流流出端子(NチャネルMOS・FETのソース端子)は抵抗Rsと抵抗Risの接続点に接続されている。スイッチ手段32のON/OFF制御端子(NチャネルMOS・FETのゲート端子)にはLED−PMW調光制御回路33の一方の出力端子に接続され、スイッチ手段32をPWM制御する信号Sig2が入力される。また、LED−PMW調光制御回路33の他の出力端子がCV12の定電圧設定値を変更する制御端子に接続され、信号Sig2と同期した信号Sig3がCV12に入力される。以下、図9、図10で説明したように動作する。
本実施形態によれば、トランスTの第1の二次巻線Ns1と第2の二次巻線Ns2の出力電圧は、一般には異なっているが、第1の定電圧設定値と第2の定電圧設定値を、トランスTの第1の第2の二次巻線Ns2の出力電圧に対応する電圧から第1の二次巻線Ns1に対応する電圧に変更すれば、第3の実施形態と全く同じに動作させることができる。また、本実施形態でも第3の実施形態と同じ発明の効果が得られる。
以上、具体的な実施形態で本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
例えば、実施形態のTバランサ回路7の回路は、図6、図12で示した構成としたが、図15〜図17のように構成しても実施することができる。これらはトランスT1〜T4の接続を変更したものである。図15〜図17は、LED点灯回路の一部を取り出して示した図で、Tバランサ回路7、LED負荷9、トランスTの一部、抵抗Rsを示している。
図15の構成では、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT1の巻線N1の一方の端子が接続され、巻線N1の他方の端子にはコンデンサCllを介して交番電流を半波整流するダイオードDlのアノードとダイオードDllのカソードとが接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT2の巻線N2の一方の端子が接続され、巻線N2の他方の端子にはコンデンサCl2を介して交番電流を半波整流するダイオードD2のアノードとダイオードDl2のカソードとが接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT3の巻線N3の一方の端子が接続され、巻線N3の他方の端子にはコンデンサCl3を介して交番電流を半波整流するダイオードD3のアノードとダイオードDl3のカソードとが接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT4の巻線N4の一方の端子が接続され、巻線N4の他方の端子にはコンデンサCl4を介して交番電流を半波整流するダイオードD4のアノードとダイオードDl4のカソードとが接続される。
更に、トランスT1の巻線Slの他方の端子にはトランスT2の巻線S2の一方の端子が接続され、トランスT2の巻線S2の他方の端子にはトランスT3の巻線S3の一方の端子が接続され、トランスT3の巻線S3の他方の端子にはトランスT4の巻線S4の一方の端子が接続され、トランスT4の巻線S4の他方の端子にはトランスT1の巻線S1の一方の端子が接続されている。
トランスT1の巻線Nlと巻線Sl、トランスT2の巻線N2と巻線S2、トランスT3の巻線N3と巻線S3、トランスT4の巻線N4と巻線S4とは、互いに電磁的に結合されている。
このように接続されると、巻線Sl〜S4に共通の電流が流れ、トランスT1〜トランスT4のそれぞれの一次、二次巻線の巻数が同じであれば電流をバランスさせることができ、LEDストリングLED−U1〜LED−U4の電流がバランスする。
図16の構成では、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT21の巻線N21の一方の端子が接続され、巻線N21の他方の端子にはトランスT22の巻線N22の一方の端子と巻線S22の一方の端子が接続され、巻線N22の他方の端子にはコンデンサCl1を介して交番電流を半波整流するダイオードD1のアノードとダイオードDl1のカソードとが接続される。また、巻線S22の他方の端子にはコンデンサCl2を介して交番電流を半波整流するダイオードD2のアノードとダイオードDl2のカソードとが接続される。
更に、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT21の巻線S21の一方の端子が接続され、巻線S21の他方の端子にはトランスT23の巻線N23の一方の端子と巻線S23の一方の端子が接続され、巻線N23の他方の端子にはコンデンサCl3を介して交番電流を半波整流するダイオードD3のアノードとダイオードDl3のカソードとが接続される。また、巻線S23の他方の端子にはコンデンサCl4を介して交番電流を半波整流するダイオードD4のアノードとダイオードDl4のカソードとが接続される。
トランスT21の巻線N2lと巻線S2l、トランスT22の巻線N22と巻線S22、トランスT23の巻線N23と巻線S23とは、互いに電磁的に結合されている。
このように接続されると、トランスT21、T22、T23のそれぞれの一次、二次巻線の巻数が同じであれば、巻線N21と巻線S21に流れる電流、巻線N22と巻線S22に流れる電流、巻線N23と巻線S23に流れる電流を、それぞれバランスさせることができ、LEDストリングLED−U1〜LED−U4の電流がバランスする。
図17の構成では、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT22の巻線N22の一方の端子が接続され、巻線N22の他方の端子にはコンデンサCl1を介して交番電流を半波整流するダイオードD1のアノードとダイオードDl1のカソードとが接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT21の巻線N21の一方の端子が接続され、巻線N21の他方の端子にはトランスT22の巻線S22の一方の端子が接続され、巻線S22の他方の端子にはコンデンサCl2を介して交番電流を半波整流するダイオードD2のアノードとダイオードDl2のカソードとが接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT21の巻線S21の一方の端子が接続され、巻線S21の他方の端子にはトランスT23の巻線N23の一方の端子が接続され、巻線N23の他方の端子にはコンデンサCl3を介して交番電流を半波整流するダイオードD3のアノードとダイオードDl3のカソードとが接続される。
また、トランスTの第1の二次巻線Ns1の一方の端子にトランスT23の巻線S23の一方の端子が接続され、巻線S23の他方の端子にはコンデンサCl4を介して交番電流を半波整流するダイオードD4のアノードとダイオードDl4のカソードとが接続される。
トランスT21の巻線N2lと巻線S2l、トランスT22の巻線N22と巻線S22、トランスT23の巻線N23と巻線S23とは、互いに電磁的に結合されている。
このように接続されると、トランスT21、T22、T23のそれぞれの一次、二次巻線の巻数が同じであれば、巻線N21と巻線S21に流れる電流、巻線N22と巻線S22に流れる電流、巻線N23と巻線S23に流れる電流を、それぞれバランスさせることができ、LEDストリングLED−U1〜LED−U4の電流がバランスする。
また、以上で説明した実施形態は、コンデンサC1〜C4、C11〜C14とダイオードD1〜D4、D11〜D14で構成される半波2倍電圧整流回路を備えるものとしたが、C11〜C14、ダイオードD11〜D14を除いた半波整流回路としても実施することができる。
また、LEDストリングの構成は、以上で説明した実施形態に限定されない。すなわち、LEDストリングごとにLEDの直列数を変えてもよく、それに伴ってTバランサ回路を構成するトランスの一次、二次巻線の巻き数を適宜変更しても実施することができる。
また、以上で説明した実施形態は、スイッチング回路5を電流共振型のAC−DC変換器としたがこれに限定されない。
また、直流電源4はバッテリーなどの直流電源であっても、交流電源から整流して得た直流電源であってもよい。
また、LED負荷のストリング数は任意であり、各ストリングにおけるLEDの数も任意である。
1、20、30、40・・・電源システム
2、21、31、41・・・LED点灯回路
3・・・電力供給手段
4・・・直流電源
5・・・スイッチング回路
T・・・トランス
7・・・Tバランサ回路
8・・・定電流制御回路(CC)
9・・・LED負荷
10、22・・・整流平滑手段
11・・・電圧変換手段
12・・・定電圧制御回路(CV)
13・・・他の負荷
14・・・LED−ON/OFF制御回路
15・・・スイッチ制御手段
16・・・ゲート駆動回路
32・・・スイッチ手段
33・・・LED−PWM調光制御回路
101、102、201、301、302、401・・・電源システム
1000・・・電源システム
1001・・・LED点灯回路
1002・・・直流電源
1003・・・矩形波変換手段
1004・・・トランス
1005・・・整流平滑手段
1006・・・昇圧手段
1007・・・定電流手段
1008・・・LED負荷
1009・・・整流平滑手段
1010・・・他の負荷
1011・・・定電圧制御回路(CV)
1012・・・矩形波スイッチ制御手段
1013・・・LED−ON/OFF手段
Np・・・トランス一次巻線
Ns1、Ns2・・・トランスニ次巻線
LED−U1〜LED−U4・・・LEDストリング
T1〜T4・・・トランス

Claims (10)

  1. トランスの第1の二次巻線及び第2の二次巻線から交番電力を出力する電力供給手段と、前記第1の二次巻線に接続され且つ巻線と整流素子とコンデンサとが直列に接続され前記整流素子と前記コンデンサで前記交番電力を平滑して得られる直流出力に第1の負荷が接続される整流回路を複数備え、複数備わる前記整流回路のそれぞれの前記巻線は複数備わる前記整流回路の他の巻線の1つと電磁的に結合しており、前記整流回路に流れるそれぞれの電流が複数備わる前記整流回路の前記巻線に生じる電磁力に基づき均衡化される第1の電力変換手段と、
    前記第2の二次巻線に接続され且つ所望の電圧の電力に変換して第2の負荷に出力する第2の電力変換手段と、
    複数の前記第1の負荷に流れる電流を検出して第1の検出信号を出力する電流検出手段と、
    前記第1又は第2の二次巻線の出力電圧を検出して第2の検出信号を出力する電圧検出手段と、
    前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に基づいて前記電力供給手段の出力を制御する電力供給制御手段とを備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記電力供給制御手段は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号とのいずれか一方を優先して前記電力供給手段の出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電流検出手段と前記電圧検出手段のいずれか一方を優先して動作させる切替信号を出力する切替信号出力手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  4. 前記切替信号出力手段は、前記第1の負荷に対し電流を供給する第1の状態と前記第1の負荷に対し電流を供給しない第2の状態とに同期して前記切替信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記電流検出手段は、前記第1の状態において有効になり且つ前記第2の状態において無効になり、前記電圧検出手段は、前記第1の状態において無効になり且つ前記第2の状態において有効になることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記第1の負荷は1つ以上の発光ダイオードが直列に接続されたLEDストリングであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記電流検出手段は、複数の前記第1の負荷に流れる電流を一括して検出することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 複数の前記第1の負荷に対し間欠的に電流を供給するために間欠制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 前記間欠制御手段は、スイッチ手段を間欠的にON状態にして前記第1の負荷に間欠的に電流を供給し、前記スイッチ手段のON状態に同期して前記電流検出手段を有効且つ前記電圧検出手段を無効とし、前記スイッチ手段のOFF状態に同期して前記電流検出手段を無効且つ前記電圧検出手段を有効とすることを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 電力供給手段の出力側に配置されたトランスの第1の二次巻線から出力される交番電力を整流して1つ以上の発光ダイオードが直列に接続された第1の負荷に直流電力を供給し、前記トランスの第2の二次巻線から出力される交番電力を整流して前記第1の負荷とは別の第2の負荷に直流電力を供給する電力変換装置の電力制御方法において、
    前記第1の負荷と前記第2の負荷に同時に直流電力を供給するときは前記第1の負荷に流れる電流を基に定電流制御を行い、前記第2の負荷のみに直流電力を供給するときは前記第2の二次巻線から出力される電圧を基に定電圧制御を行うように前記電力供給手段の動作を切り替えることを特徴とする電力変換装置の電力制御方法。
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